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最新ニュース

2022/12/24(土)
◎4輪では(MotoGP)
○MotoGPにおいて7度のチャンピオンに輝く『生ける伝説』であるV.ロッシは,昨シーズン限りでMotoGPから引退し,今シーズンから活躍の場を4輪に移しています。その初年度となる今季は,チームWRTに所属してアウディのマシンを駆り,『GTワールドチャレンジ・ヨーロッパ』にフル参戦しました。もちろん参戦していきなり優勝や表彰台獲得というわけにはいきませんでしたが,そのポテンシャルは十分に見せつけ,チームとの契約が延長となりました。さらに,これまで長い間アウディと提携していた同チームでしたが,来季から提携先をBMWに変更となったことにより,BMW M4 GT3を駆ることになりました。そして,この度新たな発表があり,ロッシがBMW Mのワークスドライバーとして来季参戦することになりました。参戦するのは,今季と同じGTワールドチャレンジ・ヨーロッパです。BMWワークス契約となったということは,BMWが出場している他のシリーズへの参戦が実現することになり,ドバイ24時間レースとバサースト12時間レースへの参戦は既に決定済みです。今後は,WEC等への出場も可能性があり,ル・マン24時間耐久でマシンを駆るロッシの姿を見ることになるかもしれませんね。
さて,今年の更新は今日が最終日となります。この1年間ありがとうございました。来年は1月9日(日)から更新を開始する予定です。再びコロナが猛威を振るってきています。さらに,インフルエンザが久しぶりに流行の兆しを見せています。皆様,健康にお気をつけ,新しい年をお迎えください。
2022/12/23(金)
◎他のライダーは(JRR)
○12月15日(木)付けのこのページで少し触れたのですが,その前日にホンダ系有力コンストラクターの1つであるHARC-PRO.が,来季の体制について発表を行いました。その中で,ホンダのモータースポーツ活動計画でも発表されていたように,JSB1000クラスに名越哲平がフル参戦することは既にお伝えしました。ここでは,他のライダーについてお伝えしておきたいと思います。今シーズン同チームのJSB1000クラスには,SDG Honda Racingから名越と榎戸育寛がフル参戦しました。名越については継続参戦ですが,榎戸に関しては,2021年にフル参戦したST1000クラスに再び返り咲き,SDG Motoro Sports RT HARC-PRO.からフル参戦することになりました。そして,元Moto3クラスライダーで,今シーズンはST600クラスにフル参戦した國井勇輝が,ステップアップを果たして榎戸のチームメイトとしてST1000クラスにフル参戦することになりました。国内については以上で,アジアロードレース選手権(APRC)のASB1000クラスに,今シーズンに引き続いて埜口遥希がSDG MS HARC-PRO Honda Ph.から継続参戦します。そして,同選手権のAP250クラスへ石井千優が新たに参戦することになっています。
2022/12/22(木)
◎過去最高額(F1)
○レースに参加するためにはライセンスが必要で,ドライバーやライダーはもちろん,レースを陰で支えるオフィシャルもその活動内容に応じたライセンスが必要です。そして,このライセンスは毎年更新する必要もあり,その度にライセンス更新料を国内ではJAF(4輪)やMFJ(2輪)に支払っています。そのライセンスで最も貴重(高額?)とも言えるのは,当然F1ドライバーに必要なスーパーライセンスとなります。その更新料ですが,基本金額に加え,獲得したポイントに応じて加算される追加料金で成り立っているようです。昨シーズンに続いて今シーズンもタイトルを獲得したのがレッドブルのM.フェルスタッペンで,しかも彼が獲得したポイントはF1史上過去最高となっています。ということは,必然的に彼がライセンス更新に支払わなければならなくなる金額も過去最高ということになります。報道によると,基本料金は14,000ユーロで,追加料金に関しては,1ポイント毎に2,100ユーロとなるようです。今季のフェルスタッペンは,15勝を挙げて454ポイント獲得していますので,総額963,400ユーロとなり,1ユーロ140円とすると日本円で約1億3490万円(!)となります。まさに信じられない金額ですが,どうやらフェルスタッペンの契約条件の中にライセンス更新料はチームが支払うことになっているようです。
2022/12/21(水)
◎開催喪失?(F1)
○かつてロータスのチーム代表やマクラーレンのレーシングディレクターを務めた経歴を持つE.ブーリエが明らかにしたところによると,彼が代表を務めていたフランスGPのプロモーター団体である『グランプリ・ド・フランス』が解散することになりそうだということです。この団体は,2017年に自治体と国の支援のもと設立されたもので,フランスGP開催のための交渉等を行う業務を担っているとのことです。今年は7月に第12戦として開催されたフランスGPですが,2008年をもってカレンダーから一旦消滅しました。その後,2018年にようやく復活を遂げ,コロナ禍により2020年は開催が中止となったものの,今シーズンまで開催が継続していました。しかし,来シーズンはカレンダーから外れていて,今後はエミリア・ロマーニャGPやベルギーGPと交互開催に向けた取り組みが行うようになっていたようです。ところが,その交渉の役割を果たすはずだった同団体が解散することになり,交渉する当人がいなくなることになる訳で,交互開催どころか,開催そのものを喪失する可能性も浮上してきたことになります。以前はヨーロッパが中心となって開催されてきたF1ですが,このところアジアや中東,そして南北アメリカでの開催が年々増えてきています。それだけに,一旦開催がなくなると,復活するのにますますハードルが高くなってきます。今シーズンでいえばP.ガスリーやE.オコンがフランス人ドライバーですが,彼らにとっても,そして,フランス人レースファンにとっても,残念な状況になってしまいました。
2022/12/20(火)
◎トレーニング再開(MotoGP)
○MotoGPマシンの性能アップに伴い,それを駆るライダーへの肉体的負担は年々大きくなっています。そうしたことから,近年『腕上がり』という現象に悩まされるライダーが増えています。並外れた体力を有しているMotoGPライダーがそうなるわけですから,いかにMotoGPマシンを走らせることが大変かある程度は想像できます。私もこの現象を経験していますが,マシンを走らせるにつれてどんどん痛みが増していって激痛となり,ついには感覚さえなくなっていきます。強大な馬力を有するMotoGPマシンをそうした状況の中で駆るというのは,間違えると命の危険性さえ生じると言っても過言ではないでしょう。オフシーズンの現在は,それに悩まされているライダーにとっては,手術という手段を講じる絶好の期間です。そして,今季を持って撤退するスズキから離れ,来季はLCRホンダ・カストロールに移籍することが決まっているA.リンスが,今月初旬に手術を行っていたようです。今季終盤になって腕上がりに悩まされていたようで,シーズンが終わりましたし,何より来季は比較的乗りやすさがあったスズキのマシンから,ライダーフレンドリーとは言いがたいホンダRC213Vへ乗り換えますので,手術を決断したようです。そのリンスは無事手術が終わり,現在はリハビリを兼ねてトレーニングを開始したということです。並列4気筒マシンからV型4気筒マシンへの乗り換えですので,これまでの走り方を変えていかなければならなくなる可能性は大ですので,ひとまず腕上がりに悩まされることがほぼなくなるのは彼にとって安心材料ですね。
2022/12/19(月)
◎復活(F1)
○12月15日(木)に,FIAから来季のエントリーリストが発表されました。それによると,最も私たち日本人レースファンにとって朗報とも言えるのが,レッドブル及びアルファタウリの使用するパワーユニット(PU)の名称でしょう。昨シーズンまで同チームが使用していたのがホンダ製PUでしたが,昨シーズン限りでホンダがF1から撤退したのに伴い,レッドブルがレッドブル・パワートレインズ(RBPT)を立ち上げ,そこがパワーユニットを開発して搭載するという流れになっていました。ただ,2025年シーズンまで現行のレギュレーションが継続することもあり,ホンダ・レーシング(HRC)が2025年までRBPTへの技術支援を継続していくということになりました。こうしたことから,今季のPUの名称はレッドブルということになっていました。しかし,日本GPまではホンダではなく『HRC』のロゴがマシンに飾られていたのですが,日本GPから最終戦まであらたに『HONDA』のロゴが用いられるようになりました。さらに,先日発表があったように,来季はHONDAのロゴがずっとマシンに飾られるという決定がなされ,両者の深い関係性が続く印象を与えていました。そして,今回発表されたエントリーリストを見ると,両チームのPUの名称が,それまでのレッドブルから『ホンダRBPT』へと変更されていて,ついに『ホンダ』の名称が復活を果たしています。
他の注目点では,ハースのチーム名で,今シーズンまでは『ハースF1チーム』でしたが,同チームのタイトルスポンサーにマネーグラム社が就いたことにより『マネーグラム・ハースF1チーム』へと変更されています。ちなみに,今季まで同チームからフル参戦していたM.シューマッハは今シーズン限りでシートを失い,替わってR.サージェントがシートに座ることになっています。レギュラードライバーのシートを失ったドイツ人ドライバーのシューマッハですが,12月15日(木)に発表があり,来季はメルセデスAMGとの間でリザーブドライバー契約が成立しています。彼の父親である『皇帝ミハエル・シューマッハ』が一度引退した後に復活したのが同チームですから,そうした関係性が今回の契約に繋がる一端になっているのでしょう。
なお,今回発表された具体的なエントリーリストは,以下の表のようになっています。また,今回のエントリーリストはまだ暫定段階ですので,可能性は低いものの,今後変更されるかもしれません。
2023年 F1エントリーリスト(暫定)
チーム ドライバー PU
1 オラクル・レッドブル・レーシング M.フェルスタッペン ホンダRBPT
11 S.ペレス.メンドーサ
16 スクーデリア・フェラーリ C.ルクレール フェラーリ
55 C.サインツ
63 メルセデスAMG ペトロナス・F1チーム G.ラッセル メルセデス
44 L.ハミルトン
31 BWTアルピーヌF1チーム E.オコン アルピーヌ
10 P.ガスリー
81 マクラーレンF1チーム O.ピアストリ ルノー
4 L.ノリス
77 アルファロメオF1チーム・オーレン V.ボッタス フェラーリ
24 周 冠宇
18 アストンマーティン・アラムコ・コグニザント・F1チーム L.ストロール メルセデス
14 F.アロンソ.ディアス
20 マネーグラム・ハースF1チーム K.マグヌッセン フェラーリ
27 N.ヒュルケンベルグ
21 スクーデリア・アルファタウリ N.デ.フリース ホンダRBPT
22 角田 裕毅
23 ウィリアムズ・レーシング A.アルボン メルセデス
2 R.サージェント
2022/12/18(日)
◎参戦継続(EWC)
○EWC(世界耐久選手権)に昨シーズンからフル参戦しているヨシムラSERT Motulから発表があり,来シーズンも同シリーズへの参戦を継続することになりました。MotoGPとEWCでワークス活動を展開してきたスズキでしたが,今シーズン限りでスズキは両シリーズでのワークス活動から撤退することになっています。そのため,MotoGPにおけるスズキワークスであるチーム・スズキ・エクスターに所属していたJ.ミルとA.リンスは,それぞれレプソル・ホンダ・チームとLCRホンダ・カストロールへの移籍が決まっています。EWCにおけるスズキのワークス的立場にあるヨシムラSERT Motulが来季以降どうなるのか気になっていましたが,今回継続参戦が発表され,MotoGPのようにチームそのものがなくなるということが回避されました。日本を代表するコンストラクターであるヨシムラと,EWCでスズキのエース的立場で数々の実績を残してきたSERT(Suzuki Endurance Racing Team)とがジョイントして昨シーズンからヨシムラSERT Motulとしてフル参戦を開始し,その初年度で見事タイトルを獲得しました。今シーズンも最終戦までタイトル争いを展開していきましたが,残念ながらその最終戦ではトラブルが発生してしまい,惜しくもタイトル防衛を果たすことができませんでした。スズキ撤退という流れの中で最終戦でのタイトル喪失だっただけに,もしこのまま参戦取りやめとなった場合,まさに踏んだり蹴ったりともいえる状況でした。ところが,今回の参戦継続の決定がなされましたので,スズキファンはもちろん,レースを愛する人たちにとっても朗報と言えます。しかも,来季参戦の際には,スズキからの支援を受けながらということですので,十分という支援ではないかもしれませんが,タイトル奪還の期待が持てる可能性が出てきたとも考えられます。EWCにフル参戦するということは,当然鈴鹿8耐へも出場するわけですから,間違いなくこれまでと同様,ヨシムラの旗を持ったり,ウェアに身を包んだりしているレースファンがサーキット内を闊歩することでしょうね。
2022/12/17(土)
◎大幅変更(SGT)
○3日間にわたって来季のホンダのモータースポーツ活動計画についてお伝えしましたが,4日目はその最後としてSGTについてお伝えします。2輪,そしてSFと比較的小幅な変更でしたが,SGTについては今季と大幅ともいえる変更となっています。変更とならないのは全体として5台体制ということとマシンがNSX-GTということです。チーム体制としては,Astemo REAL RACINGとTEAM KUNIMITSUは変更がありません。変更となったのはチーム数で,今季の5チームからTEAM MUGENのエントリーがなくなって4チームとなりました。全体として5台体制維持ですが,これはこれまでずっと1台体制だったARTAが,来季2台体制とることによるものです。ただし,そのARTAですが,これまでGT500クラスとGT300クラスのどちらにもエントリーしていましたが,来季はGT500クラスのみへの参戦となっています。ホンダにとってなくてはならないとも言えるMUGEN(夢限)ですが,今回発表はなかったものの,どうやらARTAのメンテナンスを担当することになりそうな感じのようです。同チームのドライバーに関しては,今季タグを組んでいた野尻智紀と福住仁嶺は残留しますが,その相棒となるのはそれぞれ大湯都史樹と大津弘樹で,どちらもSFのシートは現段階で失っているものの,チームは変更となりますが,SGTへのフル参戦は継続となります。大津が抜けることになったModulo Nakajima Racingについては,伊沢拓也が残留し,その相棒にSFへもフル参戦を開始することになった太田格之進となっていて,太田に対するホンダの期待の大きさを感じさせる変更という印象です。なお,今回発表された具体的な体制は,以下の表のようになっています。
2023年 ホンダSGT参戦体制
チーム ドライバー
ARTA 8 野尻 智紀
大湯 都史樹
16 福住 仁嶺
大津 弘樹
Astemo REAL RACING 17 塚越 広大
松下 信治
Modulo Nakajima Racing 64 伊沢 拓也
太田 格之進
TEAM KUNIMITSU 100 山本 尚貴
牧野 任祐
2022/12/16(金)
◎ルーキー起用(SF)
○2日間にわたって先日発表されたホンダの2023年モータースポーツ活動計画の2輪に関する部分をお伝えしましたが,今日と明日は,それぞれSFとSGTについてお伝えします。
今シーズンのホンダは,TEAM MUGENの野尻智紀が2連覇を達成するという活躍を見せました。その野尻ですが,先日鈴鹿サーキットで行われたSFの合同/ルーキーテストに参加しておらず,来季の去就が気になるところでしたが,やはり3連覇を目指すべく,体制を維持して来季も参戦することになりました。そのチームメイトとなるのは,テストに参加していて,起用が確実視されていたL.ローソンです。今季のチームメイトだった笹原右京は,ホンダから離脱することになりますので,その空いたシートにローソンが座った形となっています。ローソンがそうであるように,来季のSFにおけるホンダは,若手を起用することが目立っています。DOCOMO TEAM DANDELION RACINGは牧野任祐が残留し,そのチームメイトにはこれまたルーキーの太田格之進が入ることになりました。それに対して,今季チームメイトだった大津弘樹は,現段階でSFのシートを失っています。今季は松下信治の1台体制だったB-Max Racingですが,来季はルーキーのR.ハイルマンが入って2台体制となります。ローソンにしても大谷しても,そしてハイルマンにしても先日のテストに参加していました。それに対して大津と大湯都史樹が参加していませんでしたが,大津と同様に大湯も現段階でSFのシートを失っています。そして,大湯が座っていたシートには,今季TEAM GOHから参戦した佐藤蓮が残留する山本尚貴のチームメイトとなっています。今回の発表では,今季10台体制で臨んだホンダが,来季は9台と1台減になっています。ただ,どうやら今回の発表が確定ではなく,追加の発表がありそうです。今回シートを失った形になっている大湯や大津がどうなるのか,しばらく結果を待つ必要がありそうです。なお,今回発表された具体的な体制は,以下の表のようになっています。
2023年 ホンダSF参戦体制
チーム ドライバー
TEAM MUGEN 1 野尻 智紀
15 L.ローソン
DOCOMO TEAM DANDELION RACING 5 牧野 任祐
6 太田 格之進
ThreeBond Racing 12 福住 仁嶺
B-MAX Racing Team 50 松下 信治
51 R.ハイルマン
TCS NAKAJIMA RACING 64 山本 尚貴
65 佐藤 蓮
2022/12/15(木)
◎未定か?(JRR)
○昨日は2023年におけるホンダのモータースポーツ活動計画の内,海外の体制についてお伝えしましたが,本日は国内の体制についてお伝えします。ただ,例年新しい年を迎えて以後に発表してきたのですが,今回は年内の発表となっています。そのためか,特に国内2輪の体制については,ほとんどなされていない現状があります。今回発表されたJSB1000クラスは,今季SDG Honda Racingフル参戦した名越哲平が,来季も今季と同様CBR1000RR-R FIREBLADEを駆ってフル参戦することのみの発表でした。もちろん体制の縮小ということを意味しているとも考えられますが,それはホンダの伝統から考えてほぼ考えられず,実際には未定という状況なのではないかと思われます。実際,昨日SDG Honda Racingの母体であるHARC-PRO.が来季の体制について発表し,ホンダが既に発表している名越のフル参戦がこの発表でもなされています。そして,JSB1000クラスにフル参戦する他のチームはほとんど来季の発表を行っていない現状もあります。ただ,気になるのはホンダが発表したのと同じ日に,ホンダ系の有力チームの1つであるAstemo Honda Dream SI Racingが来季の体制発表を行っていて,そこでは今季ホンダのマシンを駆ったライダーの中で最もランキングが高かった作本輝介の継続参戦が発表されています。同チームの代表は伊藤真一で,ご存知のように現役当時はもちろん,引退以後もホンダとの繋がりがかなり最も深い人物の一人です。その彼が率いるチームについてホンダから発表されていないというのは,何とも不思議です。希望的観測を含めてですが,国内2輪の体制については,年が明けて以後に追加発表がなされていくのではないでしょうか。
2022/12/14(水)
◎ほぼ体制維持(MotoGP等)
○12月12日(月)にホンダが来シーズンのモータースポーツ活動計画について発表を行いましたが,今日は海外,明日は国内の2輪活動についてお伝えします。
MotoGPに関しては,このサイトで何度もお伝えしてきたように,レプソル・ホンダ・チームのM.マルケスとLCRホンダ・イデミツの中上貴晶は残留となり,それぞれのチームメイトがJ.ミル,A.リンスという今季限りで撤退することになったスズキワークス勢が加入することになりました。Moto2,Moto3クラスに関しては,それぞれホンダの若手育成を目的としているチームであるイデミツ・チーム・アジア,ホンダ・チーム・アジアのそれぞれ2名が残留となっています。
SBKについても,Team HRCの2人が揃って残留となっています。SBKにおけるホンダ系チームであるMIE Racing Honda Teamについては,H.シャーリンが残留し,新たにE.グラナドが加わることになりました。
EWCについては,今季再びタイトルを獲得したF.C.C. TSR Honda Franceがワークス的立場を継続し,J.フックとM.ディ.メリオが残留し,新たにA.テシェが加わることになりました。今シーズンまで所属していたのがG.レイでしたが,ご存知のように鈴鹿8耐で生死の境をさまようほどの重傷を負ってしまい,幸いなことに無事一命を取り留め,現在はリハビリで頑張っている最中です。怪我を負っていなければ彼も残留ということだったでしょうから,その点では残念なのではないでしょうか。
なお,今回発表された具体的な体制は,以下の表のようになっています。2輪に関しては,モトクロスやトライアル等もあるのですが,このサイトはロードレースを中心に取り上げていますので,ここではMotoGP,SBK,EWCの3シリーズに絞ってお伝えします。
2023年 ホンダ参戦体制(海外)
カテゴリー クラス チーム ライダー
MotoGP MotoGP レプソル・ホンダ・チーム J.ミル
M.マルケス
LCRホンダ・イデミツ 中上 貴晶
LCRホンダ・カストロール A.リンス
Moto2 イデミツ・チーム・アジア 小椋 藍
S.チャントラ
Moto3 ホンダ・チーム・アジア 古里 太陽
M.アジ
SBK WSBK Team HRC I.レクオナ
X.ビエルヘ
MIE Racing Honda Team H.シャーリン
E.グラナド
WSSP MIE MS Racing Honda Team T.マッケンジー
A.ノロディン
EWC EWC F.C.C. TSR Honda France J.フック
M.ディ.メリオ
A.テシェ
2022/12/13(火)
◎復活への期待(F1)
○昨日,東京青山にあるホンダの本社において,『2023モータースポーツ活動計画発表会』を開催し,来シーズンの2輪,4輪活動について発表しました。そこで明らかにされた内容について順次お伝えしていきますが,今日はその中でF1で今後に期待できる発表がありましたので,その点についてお伝えします。まず何といっても期待大なのが,ホンダがHRCとして2026年以降のパワーユニット(PU)製造者登録を行ったということです。カーボンニュートラルに注力するため,昨シーズンをもってF1から撤退したホンダですが,レッドブルの要請を受け,今年からはHRCとしてPUの製造を行い,それをレッドブルとアルファタウリに供給することになりました。これは,PUに関するレギュレーションが2026年から変更となるものの,2025年までは現行のレギュレーションに基づいたものが使用できるためです。2026年以降は,レッドブルが独自に開発したPUを搭載することになっていました。その新たなレギュレーションは,ホンダが撤退理由にしていたカーボンニュートラルに基づいたものになっていますので,まさに撤退する理由がなくなったともいえる状況となっています。そして,今回ホンダがその2026年以降の製造者登録を行ったということですから,F1への復帰のハードルが一気に下がったとも言えます。国内外でレッドブルとホンダとの関係性は深まっていますので,今回の製造者登録を受け,レッドブルが独自のPU開発を棚上げし,2026年以降もホンダ製PUを搭載することになっても何ら不思議はありません。今回の発表で両社の関係性の深まりとホンダ復活への期待を持たせる別の点も明らかとなっています。今季F1では,レッドブル及びアルファタウリのマシンには『HRC』のロゴが掲載されていました。しかし,日本GPから最終戦まではHRCに替わって『HONDA』のロゴが飾られていました。そして,今回の発表によると,来季に関しては,今季終盤と同様HONDAのロゴが採用されることになったということです。これもF1復帰への道筋の一つと考えてもおかしくはないことだと思われますね。
2022/12/12(月)
◎ラインナップ決定(F1)
○最終戦が行われた翌日,唯一決定していなかったウィリアムズのシート1つにL.サージェントが座ることになり,これで来季の10チーム,20人のドライバーが決定しました。このサイトでは,この点についてまとめていませんでしたので,遅ればせながらここでお伝えしたいと思います。
レッドブルのM.フェルスタッペンが2年連続チャンピオンに輝いた今シーズンですが,過去4度タイトルを獲得したS.ベッテルが今季限りで引退しました。さらに,マクラーレンのD.リカルド,ハースF1のM.シューマッハ,ウィリアムズのN.ラティフィがシートを喪失し,当然その分新たな(もしくは復活の)ドライバーがシートを獲得することになりました。レッドブルは現行のフェルスタッペン&S.ペレスの体制に犯行はありませんが,アルファタウリについては角田裕毅が残留となり,P.ガスリーがアルピーヌに移籍となりました。そして,その空いたシートには,フェルスタッペンと同じオランダ人ドライバーであるN.デ.フリースがシートを獲得しています。なお,今回確定した具体的なドライバーラインナップは,以下の表のようになっています。
2023年 F1ドライバーラインナップ
チーム ドライバー パワーユニット 契約年
1 オラクル・レッドブル・レーシング M.フェルスタッペン レッドブル
(HRC)
2028年末
11 S.ペレス 2024年末
16 スクーデリア・フェラーリ C.ルクレール フェラーリ 2024年末
55 C.サインツ
44 メルセデスAMGペトロナス・F1チーム L.ハミルトン メルセデス 2023年末
63 G.ラッセル 複数年
31 BWTアルピーヌF1チーム E.オコン ルノー 2024年末
18 P.ガスリー 複数年
4 マクラーレンF1チーム L.ノリス メルセデス 2025年末
81 O.ピアストリ 複数年
77 アルファロメオF1チーム・オーレン V.ボッタス フェラーリ  〃
24 周 冠宇 2023年末
14 アストンマーティン・アラムコ・コグニザント・F1チーム F.アロンソ メルセデス 複数年
18 L.ストロール 2023年末
20 マネーグラム・ハースF1チーム K.マグヌッセン フェラーリ 複数年
27 N.ヒュルケンベルグ 不明
22 スクーデリア・アルファタウリ 角田 裕毅 レッドブル
(HRC)
2023年末
? N.デ.フリース
23 ウィリアムズ・レーシング A.アルボン メルセデス 複数年
? R.サージェント   ?
2022/12/11(日)
◎交渉中?(MotoGP)
○今シーズンのMotoGPは,ライダーもチームもタイトルはドゥカティが獲得しました。それに対し,スズキはMotoGPから撤退,ホンダはコンストラクタータイトルで最下位と日本メーカーは凋落ともいえる状況にあります。ヤマハについても,F.クアルタラロはタイトル争いに加わったものの,他のライダーはポイント獲得がやっとという状況で,何といっても象徴的なのは,ヤマハで唯一のサテライトチームであったRNFがヤマハと袂を分かち,来季はアプリリアのサテライトとしてフル参戦することになりました。つまり,ヤマハに至っては,来季ワークスチームのみの参戦という事態に陥ってしまっているのです。特にホンダがそうですが,ヤマハもドゥカティやアプリリアのイタリアンメーカーと比べると戦闘力がかなり劣っている印象です。来季ワークスのみとなると,その分データが採れないわけですから,戦闘力向上に大きな影響を与えることになります。実際,今季メーカータイトルを獲得したドゥカティは,合計8台のマシンを供給していて,このことがマシンの戦闘力向上に有効であったと考えるのが自然です。こうした点に関してヤマハのマネージングディレクターであるL.ジャービスがインタビューに答えたところによると,2024年シーズンのサテライト契約を結ぶための話し合いを行っているということです。もちろんその交渉相手が誰かは明かしていません。そこで浮上してくるのが,V.ロッシが所有するチームであるVR46です。ロッシとヤマハとの関係性を考えると,同チームの名前が真っ先に挙がるのはある意味当然と言えます。さらに,FIM(国際モーターサイクリズム連盟)の会長であるJ.ビエガスが噂と同じ内容のことを口にしていますので,その信憑性を強化する状況になっています。しかし,この点に関してチームのディレクターを務めているA.サルッチ(というより『ウーチョ』という相性の方がレースファンには馴染みかも)が語ったところによると,現在マシンの供給を受けているドゥカティとは,2024年までの3年間契約を結んでいるということです。ですから,今回のことは単なる噂と彼は言いたいのではないでしょうか。契約内容についてはもちろん知るよしもありませんが,ドゥカティとヤマハとを客観的に比べると,今後もドゥカティマシンを使用した方が高リザルトを残せる可能性が高いわけで,あえてドゥカティとの契約解除を1年早める必要性はありません。ましてや,契約途中での解除となれば違約金も発生するでしょうから,こうした点でも今回のことは実現が難しいと考えるのが自然です。ただ,「MotoGP全体のことを考えると」という話が出てこないとも限りませんので,結論づけるのはまだかなり早いのかもしれませんね。
2022/12/10(土)
◎倍増(F1)
○12月7日(水)に,F1が来季のスプリントレースについて発表を行いました。今シーズンのスプリントレースは,エミリア・ロマーニャGP,オーストリアGP,サンパウロGPの3大会で行われました。今回の発表によると,来季は合計6回開催されることになり,今季と比べると倍増となります。その内訳ですが,今季開催された中ではエミリア・ロマーニャが外れていて,残りの2つに加え,新たにアゼルバイジャンGP,ベルギーGP,カタールGP,アメリカGPの4大会で開催されることになりました。スプリントレースのフォーマットについては,独立したイベントとすることを目指していますが,今季と同様に,来季も上位8人にドライバーズポイントが与えられ,同レースの順位で決勝のスターティンググリッドが決まることになります。なお,今回開催について発表された具体的なことは,以下の表のようになっています。
2023年 F1スプリントレース開催地
開催日 大会 サーキット
4月30日 アゼルバイジャンGP バクー・シティー・サーキット
7月2日 オーストリアGP レッドブル・リンク
7月30日 ベルギーGP スパ・フランコルシャン
10月8日 カタールGP ロサイル・インターナショナル・サーキット
10月22日 アメリカGP サーキット・オブ・ジ・アメリカズ
11月5日 サンパウロGP インテルラゴス
2022/12/09(金)
◎僅差で(SF)
○2日間にわたって鈴鹿サーキットで行われるSF合同/ルーキーテスト最終日の走行が,この日もドライコンディションの中で行われました。前日はTCS NAKAJIMA RACINGから出走した山本尚貴がトップタイムをマークしましたが,この日速さを見せたのは,同じチームから出走した佐藤蓮でした。一時は同チームがワンツー体勢を築く時間帯があり,その中で佐藤蓮はその後も順調にトップタイムをマークしていき,2日間を通して総合トップに立ちました。佐藤のタイムを上回ろうとどのドライバーもアタックしていきましたが,その中でKuo VANTELIN TEAM TOM’Sから出走した宮田莉朋が肉薄したものの,1000分の18秒という僅差で2番手となりました。山本は3番手タイムで最終日を終えています。DANDELION RACINGから出走した太田格之進が,レギュラードライバー勢が上位を占めていく中に食い込む4番手でルーキー勢トップに立っています。
なお,今回のテストは今季型のマシンを使っての走行となっていました。来シーズンはタイヤをはじめ,空力パッケージも新たな基準が導入されることになっていますので,今回のテストの結果が来季を予想する判断材料にそのままなるわけではありません。とはいえ,ルーキードライバーにとってはSFマシンのドライビングを知ったり,笹原右京のようにマシンをスイッチする可能性のあるドライバーにとってはそのメーカー特性を知るいい機会になったのではないでしょうか。

◎契約延長(F1)
○ザントフォールトで開催されているオランダGPが,F1との間で契約が成立し,2025年までの開催延長が決定しました。1985年で一旦は途切れた同GPでしたが,2020年から3年間の契約が成立して一昨年ザントフォールトで開催されることになりました。ただ,この年はコロナ禍で開催中止となり,レース自体は昨年開催されました。今季で契約が切れることになりますので,さらなる契約延長が必要な状況の中,今回の2年間延長が無事決定となったわけです。ちなみに,世界的にSDGsが重要となっている現在ですが,このオランダGPは一般入場者の99%が公共交通機関の利用をはじめ,自転車,徒歩でサーキットまで来場しているなど,サステナブルな移動を重視しています。また,全体のCO2排出量の80%削減などの取り組みも行われています。オランダといえば,昨年タイトルを獲得したレッドブルのM.フェルスタッペンが,今季再びタイトルを獲得し,まさに盛り上がっている大会となっています。来季はそのフェルスタッペンに加え,新たにアルファタウリがN.デ.フリースをレギュラードライバーとして採用していますので,2人のオランダ人ドライバーがフル参戦することになりました。それだけに,さらに多くの観客を集めることになる大会となりそうです。
2022/12/08(木)
◎独占阻止(SF)
○一昨日のこのページでお伝えした鈴鹿サーキットにおいて開催されるSF合同/ルーキーテスト初日の走行が,ドライコンディションの中で行われました。午前と午後に行われたこの日の走行は,クラッシュなどでしばしば赤旗が提示される事態となりました。そのような中,午後の走行では,一時トップ6をトヨタ勢が独占する状況となりました。しかし,走行が進むに連れて速さを見せたのが,チャンピオン経験のあるドライバーであるTCS NAKAJIMA RACINGの山本尚貴でした。2,3番手タイムをそれぞれKONDO RACINGの山下健太,TEAM IMPULの平川亮がマークし,さらに4,5番手に坪井翔と小林可夢偉のトヨタ勢がつけ,山本がトヨタ勢の上位独占を阻止した初日となりました。ルーキー勢では,チャンピオンチームであるMUGENから今回参加しているL.ローソンがマークした9番手が最高位でした。ルーキー勢の2,3番手は,それぞれDANDELION RACINGから参加の太田格之進,TEAM IMPULから参加のI.フラガでした。今回のテストは2日間開催される予定ですので,今日はその最終日の走行ということになります。
2022/12/07(水)
◎ステップアップ(JRR)
○12月3日(土)にホンダ系のプライベートチームの1つであるMOTOBUM HONDAが感謝の集いを開催し,その会場において来季の体制について発表がありました。その中で,今シーズンST600クラスチャンピオンを獲得した荒川晃大が,来季ステップアップを果たし,ST1000クラスにフル参戦することが発表されました。今シーズンのタイトルを獲得した荒川は,優勝こそスポーツランドSUGOで行われた第4戦のレース2の1回だけでしたが,予選では6レース中5回のポールを獲得するという圧倒的な一発の速さを見せていました。そうしたことと本人の希望もあって,今回のステップアップに繋がったようです。来季同チームからST1000クラスにフル参戦するのは,荒川と今季からの継続となる松川泰宏の2台体制となります。荒川が抜けたST600クラスには,今季からの継続となる鈴木光来,伊藤元治,櫻井賢一の3人に加え,新たに青田魁がフル参戦することになり,2クラス合わせて6台という大所帯でシーズンに臨むこととなります。
2022/12/06(火)
◎ほぼ確定&去就(SF)
○12月7日(水)と8日(木)に鈴鹿サーキットにおいてスーパーフォーミュラ合同/ルーキーテストが行われる予定になっていて,昨日そのエントリーリストが発表されました。その中でいくつか注目点がありますので,今回はその点の一部に触れたいと思います。このサイトの11月28日(月)付けのページでお伝えしたように,既にトヨタについては来季の体制が発表されています。その中でKuo VANTELIN TEAM TOM’Sについては,G.アレジの名前は明らかになっていましたが,そのチームメイトは未定となっていて,今回のトヨタ勢の発表における唯一決まっていないシートでした。そして,今回の同チームのエントリーリストを見ると,当然アレジの名前はありましたが,もう1つの枠に何と笹原右京の名前が入っています。笹原については,2020年にSFへの参戦を開始して以来,今シーズンまでずっとホンダ勢のドライバーの一人として参戦してきました。今シーズンは,タイトルを2年連続獲得した野尻智紀のチームメイトとしてTeam MUGENからフル参戦しています。今回未定だったTOM'Sの枠に名前が入っているということは,まだ正式発表はありませんが,ほぼ間違いなく笹原がホンダからトヨタへ移籍するということになります。そのホンダ勢ですが,今回のエントリーリストで注目点となっています。2年連続チャンピオンの野尻智紀をはじめとして,大湯都史樹,牧野任祐の名前が入っていないのです。チャンピオンを含めて優勝経験のある3人の名前がないというのはかなり気になるところですが,果たしてこの3人の去就がどうなるのか気になるところです。とはいえ,今回は「ルーキーテスト」という側面もありますので,あえて若手のドライバーにチャンスを与えるための措置とも考えられます。実際,4人の若手外国人ドライバーの名前が入っていますし,日本人ドライバーの中で若手有望格である太田格之進や三宅淳詞の名前も観られます。果たしてここで名前を挙げたレギュラードライバーと若手ドライバーの誰が来季シートを獲得することになるのか,ホンダ勢の去就が注目となりますね。
2022/12/05(月)
◎4台体制維持(インディカー)
○インディカー・シリーズにおける有力チームの1つであるチップ・ガナッシ・レーシングから発表があり,今季ハイテック・グランプリに所属してFIA F2にフル参戦し,ランク13位で終了したニュージーランド人ドライバーであるM.アームストロングと来シーズンの契約が成立しました。今シーズンのチップ・ガナッシは,昨シーズンのチャンピオンであるA.パロウをはじめ,アームストロングと同じニュージーランド人ドライバーであるベテランドライバーで,今季もチャンピオン争いに加わってランク3位で終えたS.ディクソン,今シーズンのインディ500チャンピオンであるM.エリクソン,そしてNASCARシリーズで実績を残してきたJ.ジョンソンの4台体制で臨んでいました。その中でジョンソンが今季を持ってこのシリーズからの離脱を発表していて,そこにアームストロングとの契約が成立し,チームとしては今季と同じく4台体制を維持することになります。ただ,今回の発表によるとアームストロングの参戦はロードとストリートでのレースとなっていて,このシリーズの特徴であり,特殊なマシンセッティングやドライビングが必要となるオーバルには出場しません。そのため,4台体制を維持するためにはオーバルにおいてステアリングを握るドライバーが必要となりますが,この点については後日発表があるとのことです。
2022/12/04(日)
◎兼任(F1)
○12月1日(木)にマクラーレンF1チームから発表があり,2021年にインディカー・シリーズでチャンピオンを獲得したA.パロウをリザーブドライバーとして起用することになりました。今回起用されることになったパロウは,2019年にTCS NAKAJIMA RACINGからSFに,McLaren Customer Racing JapanからSGTのGT300クラスにフル参戦していて,日本人レースファンにとってなじみ深いドライバーの一人です。日本での参戦継続が望まれましたが,その翌年にアメリカに渡り, デイル・コイン・レーシング ウィズ チームゴウに所属してインディカー・シリーズにフル参戦を開始しました。ちなみに,GT300クラスで所属したのがチームゴウで,この関係性からデイル・コインに初年度は所属しています。2021年には現在のチップ・ガナッシ・レーシングへ移籍し,見事その初年度にタイトルを獲得しています。今シーズンはタイトルを逃すことになってしまいましたが,1勝を挙げてランク5位で終了しています。来シーズンもちろん優先するのはインディカーですが,日程がバッティングする12の大会以外はマクラーレンに帯同することになるようです。
2022/12/03(土)
◎断念(F1)
○来シーズンのF1は,史上最多となる全24戦で行われる予定になっていました。ところが,F1から発表があり,第4戦として4月16日に決勝レースを開催する予定になっていた中国GPの開催を中止することになりました。コロナ禍により,3年連続して開催が中止となっていた中国GPですが,中国の『ノーコロナ政策』による入国制限が緩和されることがないため,来季も開催を断念するという決断に至りました。通常は開催数が1つ減ることになるのですが,どうやらF1としては「24」という開催数は維持したい考えがあるようで,今後代替開催地を選定する作業を行うとのことです。現段階では未定ですが,噂によると候補地として考えられるのがポルトガルではないかということです。コロナ禍で日本GPをはじめとして開催中止となった際,代替開催地をヨーロッパを中心にしました。その際開催されたのがポルトガルGPで,2020年と2021年に開催されました。しかし,徐々にカレンダー通りとなった今季は同GPは開催されていませんでした。そうしたことから,有力な代替候補として浮上してきているようです。もし第4戦中国GPの代替地が出てこなかった場合,4月2日に決勝レースが予定されている第3戦オーストラリアGPと4月30日に予定されている第5戦アゼルバイジャンGPとの間が4週間空くことになります。果たしてどうなるのか,今後の発表を待ちたいと思います。
2022/12/02(金)
◎卒業(JRR)
○今シーズンも桜井ホンダからJSB1000クラスにフル参戦した濱原颯道が,自身のSNSを通じて同チームから卒業することを発表しました。2017年にいきなりヨシムラ・スズキMOTULレーシングという日本を代表する名門チームに所属して最高峰クラスにデビューを果たした濱原は,その年は初年度ながらランク7位でシーズンを終えました。その翌年に現在の桜井ホンダに移籍し,今季まで通算5年間所属しました。その5年間の中で最高位は,昨シーズンのランク2位でした。1000ccクラスのマシンを駆っていますが,彼の身長は190pを超えていますので,やはり空力的には不利な状況にあります。体重はある程度までなら調整は可能ですが,身長ばかりは如何ともし難く,そうした面でも苦労していたのではないかと思われます。そのような中でのランク2位ですから,やはりそこは十分評価できることでしょう。今シーズンは昨シーズンと比べると成績を残すことができず,最終的にランク6位でシーズンを終えています。今季限りで5年間過ごしたチームを卒業することになりますが,来季については発表がありませんでした。本人はレースを続けていく意志があるようですので,新たな発表を待ちたいと思います。
2022/12/01(木)
◎辞任(F1)
○普段はドライバーの移籍等についてお伝えしているこのサイトですが,今回はチーム代表に関する発表についてお伝えします。11月29日(火)にスクーデリア・フェラーリから発表があり,今季も同チームの代表を務めているM.ビノットが辞任し,12月31日をもってチームを離れることになりました。今回辞任することになったビノットは,1995年にスクーデリア・フェラーリに入社しました。2003年までテストチームの技術者を務め,2004年からレースエンジニアを担当しました。その後パワーユニットの最高責任者等の役職を歴任しながら,2019年から現在のチーム代表の重責を担っています。チーム代表に就任した頃はメルセデスAMGが圧倒的速さを見せていて,その後レッドブルがその座を脅かす存在となり,2021,2022年は連続してチャンピオンの座に輝きました。昨年まではその2チームの後塵を拝する結果となっていたフェラーリでしたが,レギュレーションが変わった今シーズンは,シーズン当初メルセデスAMGを上回ると共に,レッドブルを脅かす存在となっていました。ところが,シーズンが進むに連れてマシンの戦闘力に開きが出るようになったり,戦略ミスがあったりして徐々に差が開いていき,最終的にチーム及びコンストラクタータイトルで2位にはなったものの,トップのレッドブルに大きく差をつけられる結果となってしまいました。そうした流れの中でビノットの責任を問う動きも出てきていて,今季限りではないかという噂も浮上していました。そして,解任になるのではという噂もありましたが,結局辞任という形で決着を見せました。ビノットの後任についてですが,シーズン途中では,現在アルファロメオF1チームで代表を務めているF.バスールが後任になるのではないかという噂がありましたが,今回の発表では具体的な名前は出ておらず,来年に入ってから正式な発表があるとのことです。
 

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