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2022/01/31(月) ◎走行開始(MotoGP) ○現在もシーズンオフが続いているMotoGPですが,2月を前に今日からようやく長い休みが明けて走行が始まっていきます。その手始めとなるのが,マレーシアGPの開催地であるセパン・インターナショナル・サーキットで行われるシェイクダウンテストです。今回のテストは,その名が示すように各メーカーの今季型マシンが初の走行を行うもので,2月2日(水)までの3日間にわたって行われます。ただ,走行できるライダーは基本的に限られていて,各メーカーのテストライダーと今季からMotoGPクラスにフル参戦するルーキーライダーとなっています。ただ,コンセッション(優遇措置)の対象になっているアプリリアだけは,レギュラーライダーの参加が認められています。全てのメーカーが走行するテストライダーは,ドゥカティがM.ピロ,ヤマハがC.クラッチロー&中須賀克行&野左根航汰,スズキがS.ギュントーリ&津田拓也,ホンダがS.ブラドル,KTMがD.ペドロサ&M.カリオ,アプリリアがR.サバドーリの予定です。コンセッション対象のアプリリアは,レギュラーライダーであるA.エスパルガロとM.ビニャーレスの2人とも参加となっています。今季のルーキーライダーは,昨年のMoto2クラスチャンピオンであるR.ガードナーやMoto3クラスからの飛び級となったD.ビンダーをはじめ,F.ディ.ジャンアントニオ,M.ベツェッキ,R.フェルナンデスが参加予定となっています。なお,全ライダーが参加する今季最初のオフィシャルテストは,今回と同じセパン・インターナショナル・サーキットで2月5日(土)から開催されることになっています。 |
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2022/01/30(日) ◎計画変更?(F1) ○昨シーズン限りでF1から撤退したホンダですが,当初の予定では,ホンダが持っている知的財産権をレッドブルに譲り,それを用いて今季から新たなレギュレーションが発効する2026年シーズンになるまでレッドブルが独自にパワーユニット(PU)を開発していくことになっていました。ところが,レッドブルのモータースポーツアドバイザーを務めるH.マルコが,その計画が変更されるようになることを示唆する発言を行ったようです。それによると,レッドブル(当然アルファタウリも含まれると思います)が使用するPUは,レッドブルが新たに設立した『レッドブル・パワートレインズ』が製造していくのではなく,ホンダが日本で製造し,それを空輸していくことになるようなのです。つまり,当初はホンダがサブ的な立場でレッドブルに協力するのかと思っていたのですが,どうやらその方針が変更となり,ホンダが直接関わることになるようなのです。ホンダがF1から撤退したのは,今後電動化をすすめていくことに集中することからでした。しかし,F1におけるPUでは,バッテリー等を用いますので,そうした点ではホンダが今後取り組もうとしている電動化に活用が十分可能となります。そうしたことが,ホンダの計画変更に繋がっているというようなことのようです。もしそうなると,今季型のマシンに『HONDA』のロゴが飾られることになるかもしれません。今回のことはあくまでもH.マルコの発言で,ホンダからの正式発表は現段階で全くありません。果たしてこれが正式なものとなるのか,今後の進展がとても気になるところですね。 |
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2022/01/29(土) ◎本腰(SGT) ○GT300クラスにフル参戦しているBMW Team Studieが,オンラインを通して今シーズンの体制発表を行いました。チームの母体であるStudieはBMWの専門店ですので,当然BMWを採用していて,昨シーズンまではBMW M6 GT3を投入していましたが,今シーズンからはBMWが新たにデリバリーしたBMW M4 GT3を駆ることになりました。今シーズンはBMW M社にとって創立50年というメモリアルイヤーになるだけに,かなり力が入っているようで,そうした新型マシンの投入はもちろん,ドライバーには,これまで同チームに所属してきている荒聖治の相棒として,長年BMWのワークスドライバーを務め,世界ツーリングカー選手兼(WTCC)やドイル・ツーリングカー選手権(DTM)で戦ってきたA.ファルフスを起用することになりました。直系のワークスドライバーを投入するわけですから,BMWの本気度が伝わります。通常SGTは2人のドライバーで戦いますが,今季の同チームは3人体制を組むことになり,その3人目のドライバーとして,かつて荒とスーパー耐久(S耐)で組んだ経験がある近藤翼を起用することになりました。今季のファルフスは,SGTだけでなく,ヨーロピアン・ル・マン・シリーズ(ELMS)にもフル参戦することになっていますので,両方共にフル参戦するのはスケジュール的に厳しくなります。しかも,コロナ禍で入国が厳しかったり,入国できても隔離期間があったりしますので,より一層フル参戦は厳しくなることが考えられます。ということですので,荒&近藤のペアで戦う大会が多くなる可能性があると思いますし,3人体制を組むのは必然なのかもしれません。マシンやドライバーの変化だけでなく,使用するタイヤも変更になっていて,昨シーズンまでのヨコハマでしたが,今季からはミシュランを履くことになりました。しかも,提携関係がかなり強化されていて,先行開発するミシュランのGT3用タイヤが投入されるようです。様々なブランドのマシンが投入されているこのクラスだけに,タイトル獲得はかなりハードルが高いのも事実ですが,メモリアルイヤーにかけるBMWとStudieの本気度が十分伝わる今年の体制となっていますね。 |
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2022/01/28(金) ◎新チームで(JRR) ○1月25日(火)に株式会社カワサキモータースジャパンから発表があり,新たに『Kawasaki Plaza Racing Team』を立ち上げ,JRRのST1000クラスと,今年は8月の初めに行われる予定になっている鈴鹿8耐のSSTクラスに参戦することになりました。ライダーは岩戸亮介で,使用するマシンは今季型ののカワサキNinja ZX-10Rとなります。新チームの監督を務めるのは,長年にわたってカワサキ系ライダーとして活躍してきている西嶋修が務めることになりました。かつてのJRRは,ホンダ,ヤマハ,スズキ,カワサキの4メーカーが,それぞれワークスチームを編成したり,ヨシムラなどのコンストラクターと組んだりして参戦していました。しかし,一時は復活の兆しはあったものの,現在はヤマハのみがYAMAHA FACTORY RACING TEAMとしてJSB1000クラスにワークス参戦しています。今回発表があったカワサキは,『Kawasaki Team GREEN』として実質的なワークス参戦したりしていましたが,現在はそれも途絶えています。しかし,最高峰クラスではないものの,今シーズンから新たなチームを編成してのJRR復帰となりました。その新たなチームからフル参戦することになった岩戸は,ST1000クラスの前身であるJ-GP2クラスのタイトルを2018年に獲得しました。そして,その翌年に最高峰であるJSB1000クラスへステップアップを果たし,Team GREENからフル参戦しました。しかし,その年で Team GREENつまりカワサキがワークス活動から撤退してしまい,2020年シーズンはアジアロードレース選手権(ARRC)に戦いの場を移しました。その2020年はちょうど新型コロナウイルスの世界的蔓延が始まってしまいましたので,ARRC自体が2年間にわたってほぼ開催中止となってしまい,岩戸は戦う場を失ってしまいました。やむなく2020,2021の2年間はJRRにスポット参戦するに留まっていました。そうした苦労を乗り越え,今季3年ぶりとなるJRRへのフル参戦を果たすことになったわけです。昨年のJSB1000クラスは,中須賀克行の全勝優勝という快挙となりました。もちろん讃えるべきことですが,シリーズとしては疑問を持たざるを得ないのも事実です。今回の新チーム結成は,JRRの活性化に発展していくといいですね。 |
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2022/01/27(木) ◎参加可能(MotoGP) ○ホンダのワークスチームであるレプソル・ホンダ・チームから発表があり,今シーズン最初のオフィシャルテストが2月5日(土)からマレーシアGPの開催地であるセパン・インターナショナル・サーキットで行われますが,それに今季も同チームからフル参戦するホンダのエースライダーであるM.マルケスが無事参加することになりました。一昨年負った怪我によりシーズンをほぼ棒に振り,昨シーズンもその影響からシーズン前のテストに参加できないままでした。昨シーズンは何とか復帰できたものの,マルケスとしては少ない3勝を挙げるに留まり,しかも,シーズン終盤にはトレーニング中に頭を強打し,かつて負った物が二重に見えるという複視に見舞われてしまい,最終戦を欠場せざるを得ない状況になっていました。その後,治療に専念していて,それが功を奏して徐々に複視の症状が回復していきました。そうしたことを受け,年が明けてモトクロスバイクを使ってのトレーニングから始まり,1月16日(日)にはポルティマオ・サーキットにおいてホンダのMotoGPレプリカの市販車である『RC213V-S』で走行。さらに,その翌周にはモーターランド・アラゴンにおいてこれまたホンダの市販車であるCBR600RRで走行しました。こうした練習を通してレーシングスピードでの走行が可能であるということが証明され,医師の診察を新たに受けて今回の発表に至っています。マルケスの参加が正式に決まり,マルケスにとっては,昨年10月以来のMotoGPマシンでの走行となります。昨シーズンのホンダは,他のメーカーが力をつけているのに対して,それぞれのライダーがテントを喫してしまうというようなマシンの戦闘力が落ちる状態でした。これは,一昨年のシーズン後,昨年のシーズン前のテストに,エースライダーであるマルケスが参加できないままマシン開発を進めていかなければならなかったということも影響していたと考えられます。今回のテストは,全員が参加してのテストとなりますので,昨年の汚名返上ができるようなマシン開発が進むといいですね。 |
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2022/01/26(水) ◎大幅変更(SGT) ○昨日,日産自動車とNISMOが,今季のSGTにおけるGT500クラスの体制について発表を行いました。今シーズンのニッサンは大幅な変更となっていますが,その一番手は何といってもマシンの変更でしょう。長年にわたってGT500クラスでGT-Rを採用してきましたが,今シーズンから『Z GT500』を駆ることになります。その他においても様々な変更がありますが,その中の1つがチーム名についてです。昨シーズンはニッサンの3号車といえばNDDP RACING with B-MAXでしたが,今季のエントリー名が『NDDP RACING』となりました。チーム監督も変更があり,その中の1つがニッサンのエースチームで,カーナンバーが『23』のNISMOチームで,昨シーズンまでは鈴木豊さんが務めていました。しかし,昨年末に残念ながらその鈴木さんがお亡くなりになってしまいました。SGTにおける名監督の一人だっただけに,とても残念なことでした。その鈴木さんに替わって,今シーズンから昨シーズンまでエンジニアを務めていた中島健さんが監督に就任しました。ドライバーについても大幅に変更となり,全4チーム中,変更がなかったのはNISMOチームだけで,今季も松田次生&R.クインタレッリのペアとなります。先日ホンダが今季の体制について発表を行い,その中で驚きとなったのが,昨シーズンTEAM IMPULからフル参戦した松下信治のホンダ復帰でした。その松下が抜けたシートには,B.バゲットが座ることになりました。バゲットといえば,ずっとホンダ陣営でSGTにフル参戦していたドライバーで,昨シーズン終了後にホンダからの離脱を自身が発表していました。そのバゲットがTEAM IMPULに加入しましたので,偶然かどうか分かりませんが,松下とバゲットがメーカーをまたいでチームを移籍することになりました。チーム間での移籍はニッサン陣営内でも行われていて,平手晃平と高星明誠が入れ替わっています。今回発表された具体的な体制は,以下の表のようになっています。 |
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2022/01/25(火) ◎記録更新(WRC) ○今季初戦となる『ラリー・モンテカルロ』最終日の走行が,1月23日(日)に行われました。今シーズンのWRCは,新しいレギュレーションである『ラリー1』規定を採用していて,最高峰クラスに投入されているマシンにはプラグイン・ハイブリッドシステムの搭載を義務付けています。それに合わせてこのクラスにフル参戦しているトヨタ,ヒュンダイ,Mスポーツ・フォードは,それぞれトヨタGRヤリス・ラリー1,ヒュンダイi20 Nラリー1,フォード・プーマ・ラリー1をデビューさせています。 新たなマシンを投入しての今回の大会ですが,速さを見せたのはトヨタのTOYOTA GAZOO Racing WRTとフォードのMスポーツ・フォード・ワールドラリーチームで,その中でも今シーズンはスポットでの参戦ドライバーでした。そのドライバーとは,これまでWRCで数々の栄冠に輝いているS.オジエとS.ロウブの超ベテランドライバーの二人です。初日はトヨタのオジエが,2日目はフォードのロウブが,3日目は再びオジエがトップに立って最終日を迎えました。トップをいくオジエは,順調な走りを見せてロウブに24秒以上の差をつけて残りのステージが2つとなりました。逆転にかけるロウブは速いタイムを刻んだのに対して,オジエは途中でスローダウンしました。その原因は,まさかの左フロントタイヤのパンクでした。このためオジエのタイムが伸びず,ロウブがトップに立って最終ステージを迎えました。逆転を狙うオジエは再び最速タイムを刻みましたが,早くスタートを切ってしまったようでジャンプスタートの裁定が下り,10秒加算のペナルティが科されました。この結果,ついこの間までダカールラリーを走って2位に入ったロウブが,WRC開幕戦で見事勝利を収めました。この勝利は,WRCにおける優勝の最年長記録を更新すると共に,通算80勝の記録も更新しました。また,オジエが持っているラリー・モンテカルロの最多優勝回数である8に並んでいます。2位がオジエで,3位にはロウブのチームメイトであるC.ブリーンが入り,フォードの新型マシンにとっては今後が期待されるデビュー戦となりました。トヨタとフォードが好調だったのに対し,ヒュンダイは大きなトラブルを抱えてのデビュー戦となりました。ヒュンダイで完走を果たしたのは6位に入ったT.ヌービルのみでした。新型マシンにトラブルはつきものですが,ヒュンダイのトラブルはドライバーの体調に非常に悪影響を与えるものでした。そのトラブルとは,何と排気ガスが車内に入り込むというものでした。途中で対策を打ったものの,効果的なものとはならず,ヌービルのチームメイトであるO.ソルベルグは,排気ガス流入で体調を崩して最終日午前中にリタイアを決めています。なお,唯一のフル参戦日本人ドライバーであるTOYOTA GAZOO Racing WRT・ネクストジェネレーションの勝田貴元は,8位で完走を果たしています。 |
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2022/01/24(月) ◎開催承諾(F1) ○テニスの4大大会の1つである全豪オープンでは,前年の勝者であるN.ジョコビッチがワクチン未接種等によりオーストラリア政府から入国を拒否され,出場すら叶いませんでした。彼の行動の是非については色々議論がありますが,やはり海外を転戦するプロのスポーツ選手であるという自覚は常に持ち,それにふさわしい行動を取らなければならないのは確かです。オーストラリアは新型コロナに対する規制が厳しい国ですので,例えジョコビッチとはいえ,例外を認めなかったのも頷けることです。そのオーストラリアですが,今季のF1では,第3戦として4月8日(金)から3日間にわたって開催されることになっています。そのオーストラリアGPは,コロナ禍により,一昨年が開催直前にキャンセルとなり,ロックダウンにより昨年もキャンセルされて日本GPと同様2年連続開催中止となってしまいました。現在オミクロン株が蔓延していますので,果たして今シーズンの開催がどうなるのか心配されていますが,オーストラリアGP主催者の発表によると,既に開催地であるアルバートパーク・サーキットがあるビクトリア州から,開催の承諾を得たということです。オーストラリアの状況ですが,オミクロン株の蔓延はあるものの,近いうちにピークアウトを迎えることになりそうなようです。そのため,オーストラリアGPが開催される4月は,コロナ禍の影響が少なくなっているのではないかというのが今回の判断材料のようです。もちろん無観客ではなく,観客を入れての開催となるようで,実際チケット販売は始まっていて,しかも売れ行き好調のようです。3年ぶりの開催となるだけに,レースファンの高まりは当然と言えます。是非このまま開催にいたって欲しいですし,日本GPも同様に開催に至ることを期待したいと思います。 |
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2022/01/23(日) ◎工事中(MotoGP) ○近年アメリカにおけるF1やMotoGPの会場といえば,オースティンにあるサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)です。ただ,年が経つ毎にこのサーキットの路面状況が悪化の一途をたどっていて,F1などの4輪よりはさることながら,2輪のライダーからは一斉に不満の声が上がっています。ライダーによっては,このままの状態が続くようであれば,レースをボイコットするというようなある意味過激とも言える発言を行っています。しかし,この過激な発言にはちゃんとした理由があり,昨年のMotoGPのアメリカズGPにおいては,どのクラスも転倒者が相次ぎ,レースウィークを通して3クラスの累計で46回の転倒を数えました。ちなみに同地で初の開催となった2015年は,計71回もの転倒があったようです。2輪の場合は,体全体が衝撃を受け,大怪我や命に関わる問題だけに,転倒リスクを極力下げる必要があります。ですから,ボイコットという声が上がっても,それは十分頷けるものです。そうした状況の中,COTAから発表があり,2〜10コーナー,12〜16コーナーまでの路面の土台を均一にしたり,再舗装をしたりする工事を行っているとのことです。これで今シーズンは安心してレースに臨めるといいたいところですが,COTAはこれまでにも補修工事は行ってきていて,それでも路面のバンプはいつも問題となっています。残念ながら工事のクオリティに安心感がないのが現状ですので,今回こそはその汚名を返上できるといいのですが・・・。 |
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2022/01/22(土) ◎現役復帰(JRR) ○JRRのST1000クラスに参戦しているOGURA CLUTCH ORC with RIDE INが,今シーズンの体制発表会を行いました。同チームは,現在も選手兼チーム代表を務めている坂本崇と,一昨年の開幕戦の事故により残念ながら命を落とした岩ア哲朗さんが小倉クラッチ株式会社の支援を受けて立ち上げたチームです。今回の発表によると,坂元は今季もST1000クラスにスポットながら参戦を継続します。また,昨年までもてぎロードレースを走っていて,国際ライセンスを獲得したばかりの新井久美を起用することになりました。そして,今回の発表で一番驚かされたのは,近年はチーム監督等後進の育成に活動の主軸を移していた武田雄一を新たに迎え,チーム監督を務めるだけでなく,何と現役に復帰して新井と共にST1000クラスにフル参戦することになったことです。2001年チーム桜井ホンダからST600クラスにフル参戦し,見事チャンピオンに輝いた経歴のある武田ですが,2010年TAIRA RACINGからJSB1000クラスにフル参戦して以来12年ぶりの現役復帰となります。JRRだけでなく,鈴鹿8耐(コロナ禍により昨年,一昨年は開催中止)へも参戦している同チームですが,今シーズンもこれまで通り8耐へも参戦を予定しているとのことです。なお,使用するマシンは,これまで通りヤマハのYZR-M1となります。 |
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2022/01/21(金) ◎北米へ(インディカー) ○1月17日(月)にインディカー・シリーズにフル参戦し,かつて佐藤琢磨が所属したこともあるAJフォイト・レーシングから発表があり,昨シーズンはSFにフル参戦したコロンビア出身の女性ドライバーであるT.カルデロンを起用することになりました。カルデロンの出場は全戦ではなく,ロード及びストリートコースで行われる12戦となっています。オーバルコースの時に誰がステアリングを握るかについては,今回の発表ではありませんでした。フル参戦するのは,このチームに所属して今季で3年目となるD.ケレットとカルデロンと同じく今季から所属することになった昨年のインディ・ライツ王者のK.カークウッドです。SFで2年間を過ごすと共に,アルファロメオF1のテストドライバーも務めていたカルデロンですが,今回の契約成立にはアメリカの電気通信事業社である『ROKiT』社の影響があることは確かでしょう。AJフォイト・レーシングのスポンサーを務めている同社ですが,今季から同チームとの関係をさらに強めているようです。また,カルデロンがフル参戦したSFやスポット参戦したWECにおいても,カルデロンが所属したチームのスポンサーを務めています。こうした繋がりから,そして南米コロンビア出身のカルデロンですので,北米で行われているインディカー・シリーズへの関心はかなり強いでしょうから,今回の移籍へと発展したのではないでしょうか。参戦としてはルーキーとなるカルデロンですが,今シーズンのインディカー・シリーズは,開幕までわずか3日間しかテストがありませんので,彼女をはじめ,ルーキードライバーにとってはハンデを背負ってのシーズンスタートとなりそうです。 |
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2022/01/20(木) ◎シェアNo.1は(MotoGP) ○昨日は,R.ガードナーとS.ロウズのヘルメットに関する新たな契約についてお伝えしました。そこで,今日はそれに関連して,今季のMotoGPライダーがどのブランドのヘルメットを使用しているのかを調べてみました。具体的なことは以下の表にまとめていますが,それを見ると現段階でのシェアNo.1は,イタリアのヘルメットメーカーである『agv』でした。昨シーズン限りで引退したV.ロッシもずっと愛用していた同社のヘルメットですが,これまたロッシが同様に愛用してきたツナギは『ダイネーゼ』で,同社の子会社の1つがagvです。バイク用ヘルメットを1948年から製造してきているAGVは,そうした長い歴史からユーザーの信頼を得ていると言えるでしょうし,MotoGPクラスにロッシが主宰しているVR46アカデミー出身者が増えていることから,このクラスでシェアが一番多いのでしょうね。ちなみに日本のAraiとSHOEIは,それぞれ1950年,1960年からヘルメットを製造してきています。今季からガードナーが使用することになったKabutoは,他の2社と比べるとかなり新しいメーカーで,1982年からヘルメットの製造を始めています。 |
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2022/01/19(水) ◎ヘルメット(MotoGP) ○ライダーの移籍といえば,当然チームやメーカーの変更が主となりますが,彼らが使用しているライディングギアの変更も時々行われます。その中の1つが,命を守るために最も重要となるヘルメットです。安全性はもちろん,内装や曇り止めなどの快適性も重要となりますので,どのメーカーのものを使用するかはそれだけ重要となります。そのヘルメットの変更に関して,今月に入って2つの発表がありました。まず,1月5日(水)に日本のヘルメットメーカーの1つである株式会社オージーケーカブトから発表があり,昨年のMoto2クラスチャンピオンで,今シーズンからMotoGPクラスにステップアップするR.ガードナーが,今シーズンから同社のヘルメットである『KabutoのF-17』を使用することになりました。日本のヘルメットメーカーといえば,レースの世界ではAraiとSHOEIが圧倒的なシェアを誇っていますが,JRRでは秋吉耕祐や長谷川聖などの有力ライダーが使用していますし,今シーズンもMotoEにフル参戦する大久保光もユーザーの一人です。Kabutoといえば,何といってもエアロダイナミクスに優れているイメージがあり,その割に値段が安いのも,ユーザーとしてはありがたいところがあります。MotoGPクラスでは,現段階でガードナーが唯一のユーザーとなります。ちなみに,彼のお父さんであるW.ガードナーといえば,ずっとSHOEIのユーザーで,過去にはそのレプリカのヘルメットを使用しているライダーが街中のあちらこちらで見られました。果たして息子であるレミーが,どこまで活躍し,そしてそのレプリカヘルメットが浸透するか注目ですね。2つ目は,韓国のヘルメットメーカーで,近年MotoGPでもそのユーザーが増えてきているHJCから発表があり,今シーズンもMoto2クラスにフル参戦することが決まっているS.ロウズが,それまでのSHARKヘルメット(フランスのヘルメットメーカー)から,今季からHJCに変更することになりました。今回の発表では正式なものはありませんでしたが,今季ガードナーと共にMotoGPクラスにステップアップするR.フェルナンデスも,同様にSHARKからHJCにスイッチするようです。 |
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2022/01/18(火) ◎余裕&僅差(ダカールラリー) ○今シーズンからFIA世界ラリーレイド選手権の開幕戦に位置づけられた『ダカールラリー2022』最終日の走行が,1月14日(金)に行われました。新年を迎えて始まった今季のダカールラリーですが,12日間にわたる厳しい戦いを乗り切った者たちに完走という栄誉が与えられました。 4輪部門は,レース序盤から後続に大きく差を広げてトップに立っていたGRダカールハイラックスT1+を駆るTOYOTA GAZOO RacingのN.アル-アティヤが,2位につけているBRXハンターT1+を駆るバーレーン・レイド・エクストリームのS.ロウブに33分以上の大差をつけて最終日を迎えました。最終日前までも大差を利用して無理をしない走りを展開してきたアル-アティヤは,最終日もその大差を活かして無理をしない,確実で速い走りを展開し,この日19番手でゴールし,総合でロウブに27分以上の大差をつけて自身4回目,トヨタにとっては3年ぶりとなる勝利を収めました。3位には,オーバードライブ・トヨタのY.アル.ラジが入っています。市販車部門で優勝を狙うチーム・ランドクルーザー・トヨタオートボデーの三浦昂は,今大会が最後となるランドクルーザー200を最後まで導き,この部門で総合優勝を飾りました。来季から新型のランドクルーザー300を投入することになっていますが,この新型マシンで市販車部門10連覇を目指すことになります。トラック部門で新開発のハイブリッド車両である日野600ハイブリッドを投入した日野チームスガワラの菅原照仁は,途中リタイアの危機を乗り越えて完走を果たし総合22位でゴールしています。10リットル未満というくくりで見ると,菅原はトップとなります。 4輪の総合はかなり差が開きましたが,2輪は僅差で最終日を迎えていて,ちょっとしたアクシデントで順位が入れ替わる状況でした。前日にトップに返り咲いて最終日を迎えたKTM450ラリー・ファクトリー・レプリカを駆るガスガス・ファクトリー・レーシングのS.サンダーランドは,最終日でトップタイムだったホンダCRF 450ラリーを駆るモンスターエナジー・ホンダのP.キンタニラから何とか逃げ切り,3分30秒弱の差をつけて総合優勝を飾りました。3位には,KTM450ラリー・ファクトリー・レプリカを駆るレッドブル・KTMファクトリー・レーシングのM.ウォークナーが入っています。なお,昨シーズン限りでMotoGPを卒業し,戦いの場をダカールラリー移したKTM450ラリー・ファクトリー・レプリカを駆るテック3KTM・ファクトリー・レーシングのD.ペトルッチは,2日目にマシントラブルからデイリタイアを喫したものの,5日目にステージ優勝を飾ってMotoGPライダーが初めてダカールで優勝を果たすという快挙を成し遂げたりし,無事完走を果たしています。 |
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2022/01/17(月) ◎移籍&昇格(SF) ○2日間にわたって1月14日(金)にホンダがリモートで行った『2022年モータースポーツ参戦体制発表会』についてお伝えしましたが,今日はSFについてお伝えします。SGTは松下信治のホンダ復帰という驚きの動きはありましたが,他の点については,それほど大きな変更はありませんでした。SFについては,衝撃的な変更はなかったものの,全体として陣営内での動きがありました。まず,昨シーズンチャンピオンを獲得したTEAM MUGENの野尻智紀は,今季も同チームから引き続いて参戦を継続します。しかし,ランク2位につけたDOCOMO TEAM DANDELION RACINGの福住仁嶺は,ThreeBond Drago Corseへ移籍することになりました。昨シーズンは女性ドライバーであるT.カルデロンを起用した同チームでしたが,コロナ禍の影響で思うように出場したりすることができませんでした。今回の発表では,未定のチームはあるものの,現段階で外国人ドライバーが一人もエントリーしていないのは,こうしたことが影響しているのかもしれませんし,福住の移籍にも関係があったのかもしれません。福住の抜けたシートには,昨シーズンRed Bull MUGEN Team Gohからフル参戦した大津弘樹が移籍して牧野任祐のチームメイトとなります。ドライバーの変更はありましたが,チームに関しても変更が生じています。大津が昨年所属したRed Bull MUGEN Team Gohは,MUGENとチーム・ゴウとのコラボで結成したものです。そのチーム・ゴウは,2004年のル・マン24時間において,アウディR8を駆って優勝した歴史を持っています。過去にはSGTにマクラーレンGTRを駆ってこれを制したこともあり,いわゆるハコレースで実績を収めてきたチームです。2020年にはかつてSFにもフル参戦した経歴を持っているA.パロウを起用し,これまでの箱レースからフォーミュラカーのレースであるインディカーに戦いの場を移して参戦しました。そして,昨シーズンは,MUGENとのコラボでSFへも進出を果たしています。そのチーム・ゴウは,今シーズンは単独での参戦となり,『TEAM GOH』として2台体制で臨むことになりました。その『TEAM GOH』が起用するドライバーは佐藤蓮で,彼にとってはついにSFへの昇格を果たしたことになります。昨年の佐藤は,SGTにおいてARTAに所属してGT300クラスにフル参戦しました。その最終戦で,レーシングアクシデントではあるものの,ホンダ車がタイトルを逃すことになる大きなアクシデントを引き起こし,あまりレースのことが分かっていない一部のファンから大きな非難を浴びるということもありました。彼にとっても衝撃的なアクシデントではあったでしょうが,レーサーとして貴重な経験をしたことは確かでしょう。昨シーズンの経験を活かして,自身の,そしてホンダのためにさらなる活躍をしていって欲しいと思います。なお,今回発表された具体的な体制は,以下の表のようになっています。 |
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2022/01/16(日) ◎継続&変更(JRR) ○昨日のSGTに続いて,今日は14日(金)に行われた『2022年 Hondaモータースポーツ参戦体制発表会』における,2輪の体制についてお伝えします。ただ,ホンダのモータースポーツ活動は2輪でも色々なカテゴリーがありますので,一部のカテゴリーに絞らせていただきます。 まず世界戦に関してですが,MotoGPクラスは昨シーズンと同じ体制(M.マルケス,P.エスパルガロ,中上貴晶,A.マルケス)で臨みます。SBKに関しては総入替えとなり,昨年テック3KTMファクトリー・レーシングに所属してMotoGPクラスにフル参戦していたI.レクオナと,ペトロナス・スプリンタ・レーシングに所属してMoto2クラスフル参戦したX.ビエルヘを起用することになりました。 国内のJRRに関しては,JSB1000クラスで気になっていたことの1つが,ホンダ陣営のエース的立場にあるHARC-PRO.についてです。そのHARC-PRO.は,長年豊橋市に本社を置く自動車部品メーカーである武蔵精密工業株式会社がタイトルスポンサーを務め,『MuSASHi RT HARC-PRO.Honda』としてJSB1000クラスにフル参戦を続けてきていました。しかし,その武蔵精密工業のスポンサー活動が昨シーズンをもって終了していました。今回の発表によると,これまでも連携を組んでいた環境改善機器製造メーカーである昭和電気株式会社との関係を継続し,新たなチーム名である『SDG Motor Sports RT HARC-PRO.』としてエントリーしています。ライダーについては,昨シーズンからの継続で榎戸育寛を起用します。また,その昭和電気とコラボしてフル参戦していた『SDG Honda Racing』は,こちらも昨シーズンから継続して名越哲平を起用します。チーム発足時はケーヒンがスポンサーに就いていた伊藤真一監督が率いるエス・アイレーシングは,そのケーヒンが,昨年日立オートモティブシステムズとショーワ,そして日信工業と経営統合して『日立Astemo』となったことで,昨シーズンから『Astemo Honda Dream SI Racing』としてエントリーしていました。実質的にホンダのエース的立場になった同チームですが,昨シーズン所属していた清成龍一がTOHO Racingに移籍し,昨シーズン同チームに所属してST1000クラスでランク2位となった作本輝介を起用することになりました。その作本のチームメイトで,昨シーズンのチャンピオンに輝いた渡辺一馬は,継続してST1000クラスにフル参戦し,ディフェンディングチャンピオンとして臨みます。昨シーズンJSB1000クラスで,ホンダ勢トップとなるランク2位に輝いたHonda Dream RT 桜井ホンダの濱原颯道は,そのままの体制で継続参戦します。一昨年のST1000クラスチャンピオンで,昨シーズンはF.C.C. TSR Honda Franceに所属して世界耐久選手権(EWC)にフル参戦した元GPライダーの高橋裕紀は,再びST1000クラスに復帰し,T.Pro.Innovationに所属することになりました。一昨年までMotoGPのMoto2クラスにフル参戦し,昨シーズンは代役参戦した長島哲太が,若手育成を目的に立ち上げたTN45 with MotoUP Racing Teamは,既に発表されていたように羽田太河と西村梢を起用してST600クラスにフル参戦します。 なお,具体的な参戦体制ですが,エントリー数が多いですので,ホンダ公式サイトにおける関連ページのリンクを貼っておきますので,こちらからご覧下さい。 |
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2022/1/15(土) ◎復帰(SF&SGT) ○14日付のこのページでもお伝えしたように,昨日ホンダが『2022年 Hondaモータースポーツ参戦体制発表会』をHondaウエルカムプラザ青山で行い,オンラインで公開しました。通常このサイトでは2輪についてを最初にお伝えしていますが,今回の場合,4輪の中でもSGTに驚きの変更がありましたので,最初に4輪のSGTについてお伝えし,予定として明日が2輪,明後日SFについてお伝えしたいと思います。 そのSGTでの驚きというのは,松下信治のホンダ復帰です。松下といえば,ずっとホンダの育成プログラムで育ち,F1まであと一歩のところまでいっていました。しかし,後輩である角田裕毅の方が好成績を収めたのに対し,松田はF1参戦に必要なスーパーライセンスを取得する成績を収めることができず,海外での参戦を断念し,昨シーズンから戦いの場を国内に移していました。しかも,その時に所属したのが,ホンダ陣営ではなく,ニッサンのカルソニック IMPULだったのです。このホンダからニッサンへの移動は,ニッサンの新たなエース候補として松田に白羽の矢が立ったものと思われていました。しかも,スポーツランドSUGOで開催された第5戦で優勝という結果を残していましたので,当然そのまま残留するものと思われていました。しかし,今シーズンAstemo REAL RACINGに移籍することが決定し,ホンダへの復帰ということになりました。有力ドライバーがホンダ陣営から他陣営に移籍することはこれまでいくつも例はありましたが,今回の松下のように,ホンダ陣営に復帰するという例はありませんでした。それほどまでに今回の決定は異例中の異例と言えます。ただ,ホンダと全く関係性が切れていたわけではなかったことも確かです。というのも,昨シーズンの松下は,SGTだけでなくSFへもフル参戦していました。その時に所属していたのがホンダエンジンユーザーの1つであるB-Max Racingでした。まあ,このフル参戦は,はじめにエンジン供給で一悶着あったことも確かで,その影響から開幕戦に松下は参加できませんでした。とはいえ,ニッサンへ移籍した松下に対して,SGTと基本的には同じSFのエンジンを供給したことは,レースをやるもの同士の関係性の深さを感じさせるものでした。松下が移籍してくるAstemo REAL RACINGは変更がありましたが,他のチームに関しては体制が維持されています。なお,今回発表された具体的な参戦体制は,以下の表のようになっています。 |
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2022/01/14(金) ◎チーム発表会(MotoGP) ○新年を迎えましたが,MotoGPファンとしては開幕前までまだ日があるため,新たな年を完全には迎えた気になりません。とはいえ,確実に開幕まで近付いていますし,それに向けた動きも始まってきています。具体的な動きとなるのは,何といっても公式テストであるプレシーズンテストでしょう。今季は,2月5日(土)からマレーシアのセパン・インターナショナル・サーキットで2日間にわたって行われる予定になっています。それを前に,コンセッションの対象であるアプリリアや各チームのルーキーライダーなどは,同サーキットにおいて1月31日(月)からシェイクダウンテストも予定されています。さらに,それらを前にして,各チームの体制発表会も予定されています。現段階でまず最初に行われるのは,昨シーズンまではアプリリアのワークスとしてフル参戦していましたが,そのアプリリアがワークスとして参戦することになったため協力関係を解消し,今季からドゥカティのサテライトチームとしてフル参戦することになっているグレシーニ・レーシングで,1月15日(土)に行う予定になっています。ドゥカティのワークスであるドゥカティ・レノボ・チームも1月中に行う予定です。さらに,昨シーズンまではペトロナス・ヤマハSRTとしてフル参戦していましたが,ペトロナスの撤退により,新たに体制を組み直したウィズユー・ヤマハRNFが,1月24日(月)に行います。2月中に行うことが明らかになっているのがドゥカティのサテライトチームであるプラマック・レーシング,昨シーズンタイトルを獲得したヤマハワークスであるモンスター・エナジー・ヤマハMotoGP,一昨年チャンピオンを獲得したスズキワークスであるチーム・スズキ・エクスター,そしてホンダのワークスであるレプソル・ホンダ・チームが,それぞれ2日(水),4日(金),2月初め,8日(火)に行う予定になっています。なお,ホンダについては,今日の18時から今季のモータースポーツ参戦体制発表会をYouTubeで配信することになっています。 |
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2022/01/13(木) ◎スポンサー変更(MotoGP) ○昨シーズン限りで引退したV.ロッシといえば,レジェンドライダーとして名高いのはもちろんですが,2013年にイタリア人ライダーを育成することを目的に立ち上げた『VR46ライダーズアカデミー』を皮切りにして活動を広げ,昨シーズンはMotoGPの2つのクラス(MotoGPとMoto2)にVR46レーシング・チームを参戦させました。その中で,MotoGPクラスについては,ドゥカティのサテライトチームであるアビンティア・レーシングとタッグを組み,『スカイVR46アビンティア』のチーム名で異母兄弟のL.マリーニとイタリアの若手有望ライダーの一人であるE.バスティアニーニを擁してシーズンを戦いました。そのMotoGPクラスへの今季の参戦は,アビンティアとの提携を解消し,今季はドゥカティのサテライトとして単独でフル参戦することになりました。そして,その際のタイトルスポンサーとして,サウジアラビアの国有石油会社である『アラムコ』と提携し,アラムコ・レーシング・チームVR46としてフル参戦することになっていました。ただ,そのアラムコに関しては,いくつかの点で批判を浴びていて,果たしてタイトルスポンサーとして適切かということが話題になっていたのも事実です。そのような状況の中,昨年の12月25日に同チームから発表があり,アラムコに替わって,イタリアの金融関連企業である『Mooney(ムーニー)』が就くことになりました。それに伴い,チーム名も変更となり,『ムーニーVR46レーシング・チーム』として参戦することになりました。なお,2輪レースからは引退したロッシですが,今後は4輪に活動を移すことになっています。その際,今回のムーニーがスポンサーとして就くことにもなるようです。 |
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2022/01/12(水) ◎撤退(MotoGP) ○Moto2クラスは,2019年シーズンからイギリスのバイクメーカーであるトライアンフの3気筒765ccエンジンがワンメークとして供給されています。シャーシに関してはワンメークではなく,カレックスが供給するのが最多で,その他スピードアップやMVアグスタも供給しています。そのような中,2018年シーズンから日本の精密金属加工メーカーである『株式会社エヌ・ティー・エス』が同クラスにNTSブランドでシャーシを供給してきていました。そのことに関して,昨年末の12月25日に同社から発表があり,2021年シーズンをもって撤退することになりました。コロナ禍の影響により,日本からなかなか出国することができず,コンストラクターとしての活動が思うようにできない状況になっていました。もちろんリモートでの活動はできていたでしょうが,やはり現場に立って情報を得たり,新たなパーツを供給するに限界があります。しかも,同社が供給しているのは『NTS RWレーシングGP』の1チーム2台(昨シーズンはH.シャリンとB.バルタス)のみで,その分得られるデータがかなり少なく,他のシャーシ供給メーカーから大きく遅れを取る可能性が十分ある状況でした。こうしたことが,今回の残念な決断に至ってしまったようです。なお,同社がMoto2クラスに参戦した4年間で,出走回数合計140回,総獲得ポイント61点,予選最高順位が5位、決勝最高順位8位というリザルトを残しています。 |
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2022/01/11(火) ◎史上初(ダカール) ○明けましておめでとうございます。今年も原則として毎日更新していくつもりですので,よろしくお願いします。 例年年が明けて最初に行われる大きなレースが,以前は『パリ・ダカ』として名を馳せた大会である『ダカール・ラリー』です。サウジアラビアを舞台に,今年も1月2日(日)から開幕していて,現在は,大会の中間に設定されている休息日が終了し,ステージ7まで進んでいます。この段階では,2輪クラスがヤマハWR450Fを駆るモンスターエナジー・ヤマハ・ラリーチームのA.ファン.ビフェレン,4輪クラスがGRダカールハイラックスT1+を駆るTOYOTA GAZOO RacingのN.アル.アティアがそれぞれトップに立っています。日本人関連では,市販車部門にチーム・ランドクルーザー・トヨタ・オートボデーの三浦昂が,トラックの10リットル以下のクラスに日野チームスガワラの菅原照仁が参戦していて,どちらもそれぞれのクラスでトップに立っています。 たくさんの注目点がある今回の大会ですが,ライダーに関しては,2輪の最高峰であるMotoGPクラスに,2019年からの2年間ドゥカティのワークスライダーとしてフル参戦し,昨シーズンはテック3KTMファクトリー・レーシングに移籍してフル参戦したD.ペトルッチが挙げられます。そのペトルッチは,通算2回の優勝を果たして昨シーズン限りでMotoGPから引退し,その2ヶ月後には,それまでのサーキットから砂漠に戦いの舞台を変えてレースを戦っています。そうした畑違いとも言える転身を図り,果たしてどれだけの走りができるのか疑問符があったのですが,早くもそれを晴らす走りを見せました。総合ではステージ2でマシントラブルによりデイリタイアを喫して戦線から脱落しましたが,その後はリタイアを選択せず,経験を積むため走行を続けています。そして,ステージ5において一旦はその日の2位でフィニッシュしたものの,トップタイムでゴールしたT.プライスが移動区間でスピード違反を犯したことから6分のタイムペナルティが科されたため,何とペトルッチがこの日のトップとなったのです。もちろんラッキーな部分はありますが,それでも一旦は2位のタイムでゴールするという走りを展開したことがステージウィナーに繋がっていることは間違いありません。長い歴史のあるダカールラリーですが,MotoGPライダーがウィナーになるのは,史上初の快挙となります。来年の去就はまだ分かりませんが,ぜひ来季以降も参戦を継続し,MotoGPでは達成できなかったチャンピオンの座を獲得してもらいたいものですね。 |
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