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最新ニュース

2022/02/28(月)
◎就任(SF)
○SFにフル参戦するTEAM GOHが,2月26日(土)に今シーズンの参戦体制について発表を行いました。昨シーズンからSFに参戦を開始した同チームですが,その昨シーズンはTEAM MUGENとタッグを組んで『Red Bull MUGEN Team Goh』としてフル参戦しました。そして,今シーズンは単独のTEAM GOHとしての参戦となります。ドライバーについては,既に発表されていたように,昨シーズン全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権でランク3位だったとなった佐藤蓮と,同シリーズでランク4位だった三宅淳詞というルーキードライバー同士のコンビとなります。彼らが駆るマシンについてですが,佐藤はレッドブル・ジュニア・チームに登録されましたので,栄光のレッドブルカラーとなります。三宅はTEAM GOHのカラーである白黒に赤のラインが入ったカラーリングとなります。今回の発表における目玉の1つは,何といってもチーム監督についてでしょう。今季チーム監督に就任したのは,昨シーズンF1においてレッドブル・ホンダのM.フェルスタッペンがホンダに30年ぶりとなるドライバーズタイトルをもたらしましたが,そのホンダにおいてマネージングディレクターを務めていた山本雅史氏です。ホンダがF1から昨シーズン限りで撤退しましたが,同氏も時を同じくしてホンダを退職していました。その後は独立して開業し,ホンダとレッドブルとの橋渡し役を果たしています。基本的にはF1における活動になるのでしょうが,同氏はSFの数チームから声をかけてもらっているということは明らかにしていて,今回その決定が発表されたことになります。単独チームとしての初参戦,ドライバーはルーキー同士,チーム監督も初めての経験と,まさに新たな出発を行うチームの今季の活躍が楽しみですね。
2022/02/27(日)
◎開催中止&シート喪失か?(F1)
○ロシア軍がウクライナに侵略を開始した軍事行動は,世界的な批判を浴びていて,日本を含めた世界各地はもちろん,ロシア国内の一部でも反対運動が起きています。今回の行動は客観的に見てもロシア側に正義はなく,ウクライナから即時撤退すべきものです。本来はスポーツに政治を持ち込むべきではないのですが,やはりスポーツは平和を希求するものですから,許されるべきではないことに対して毅然とした態度を取ることは必要です。そのような平和を脅かす動きの中,2月25日(金)にF1から発表があり,第15戦としてソチ・オートドロームで開催されることになっていたロシアGPを中止することになりました。これは,F1やFIA,そして各チームの代表とが話し合った結果の決定です。
ロシアGPの開催と共に,今回のロシアの行動で大きな影響を受けているチームがあります。それは,ロシア企業の『ウラルカリ』をメインスポンサーに持つハースF1です。同社は,D.マゼピンが経営するロシアの大手肥料会社で,昨シーズンからハースのメインスポンサーとなっています。それに伴い,D.マゼピンの息子であるN.マゼピンが同チームのレギュラードライバーに昇格。現状では,まさにロシアンマネーが中心となっているようなチームとなっています。しかし,今回のロシアによる侵略行為を受け,25日(金)に行われたプレシーズンテスト最終日の走行では,急遽マシンのカラーリングを変更し,ウラルカリのロゴを外すと共に,ロシア国旗を想起させる赤,青のストライプも廃止して走行しました。チームのコメントによると,今後新たなスポンサーを見つけていくようです。ロシア関連のことをチームから除外するとなると,父親やロシアンマネーの強い影響でシートを獲得したとも揶揄されているN.マゼピンの立場もあやしくなってきています。彼に関しては,そうしたシートの獲得の仕方だけでなく,レース内外における言動もF1昇格以前からずっと問題となっています。もしロシア関連全てから手を引こうとチーム側がした場合,彼のシートも全然安泰とは言えないのかもしれません。もしシートを失うことになると,長年同チームのリザーブドライバーを務めているP.フィッティパルディがシートを獲得する可能性が高いものと思われます。
2022/02/26(土)
◎場面復活(F1)
○3日間にわたる今季最初のプレシーズンテスト最終日の走行が,スペインのバルセロナにあるカタルニア・サーキットで行われました。この日もドライコンディションでの走行が行われていきましたが,午後のセッションの最初は,路面に散水してウェット用タイヤのテストが行われ,その後は再びドライとなって通常の走行となりました。そのドライコンディションで行われた午後の走行において,昨シーズン惜しいところでタイトル防衛がならなかったメルセデスAMGのL.ハミルトンが総合トップタイムをマークしてテストを終えました。今シーズンからハミルトンのチームメイトとなったG.ラッセルが総合2番手タイムをマークし,昨シーズンまでしばしば見られたメルセデスAMG勢のワンツーが復活しています。そのメルセデスAMG勢に次ぐ総合3番手タイムをレッドブルのC.サインツがマークし,さらに総合4番手タイムをM.フェルスタッペンがマークしていて,レッドブル勢によるスリーフォーとなりました。ここ数年この2チームがしばしばトップ4を奪う場面が見られていましたが,この日はこの場面も復活しています。ホンダ製パワーユニット勢のレッドブルが上位タイムをマークしたのに対し,もう1チームのアルファタウリはP.ガスリーが担当した午前中の走行でトラブルが発生してしまい,午後からの走行を担当することになっていた角田裕毅は,1周もすることができずに今回のテストを終えてしまいました。
2022/02/25(金)
◎2日連続(F1)
○今季最初のプレシーズンテスト2日目の走行が,この日もドライコンディションとなったカタルニア・サーキットで行われました。この日総合トップタイムをマークしたのは,前日に2番手タイムだったフェラーリのC.ルクレールでした。この日もC.サインツとセッション毎に交替したフェラーリですが,2人合わせて150周走行していて,前日に続いてチーム単位で最多周回数をマークしています。前日は2回のセッション共に角田裕毅が担当したアルファタウリですが,この日はP.ガスリーがその役を担い,この日の総合2番手タイムをマークしています。タイムは2番手でしたが,個人ごとの周回数で見ると,ガスリーが149周して最多となっています。総合3番手タイムは,午前中の走行ではトップタイムだったマクラーレンのD.リカルドでした。レッドブルはこの日S.ペレスが担当し,総合7番手でこの日の走行を終えています。そのペレスですが,午前中の走行においてギアボックストラブルが発生したためにコース上でマシンがストップしてしまい,このテストで初となる赤旗中断となりました。午後の走行では,ハースのN.マゼピンが燃料ポンプのトラブルでコース上にストップしたため,2回目の赤旗中断となりました。今日は最終日となる3日目の走行が行われる予定になっていますが,午後のセッションではコース上に散水してわざとウェットコンディションにし,ウェットタイヤのテストを行うことになっています。
2022/02/24(木)
◎始動(F1)
○今季最初となるプレシーズンテストが,スペインのバルセロナにあるカタルニア・サーキットで始まりました。今回のテストは3日間にわたって行われ,毎日午前と午後のセッションに分かれています。1回1回のセッションでは,各チーム1台ずつしか走行することができませんので,チームによって午前と午後にドライバーを入れ替えたり,1人のドライバーがその日を担当したりというような役割分担をしています。
色々なメニューをこなしながら,この日の最速タイムを刻んだのは,マクラーレンのL.ノリスでした。この日一日全ての走行を担当したノリスは,午後のセッションの最初にいきなりピットレーン出口でストップしてピットに戻されるというトラブルに見舞われましたが,その後は順調に走行を続けていき,最後のアタックでこの日の最速タイムを刻みました。2,3番手タイムをフェラーリ勢が独占し,それぞれC.ルクレールとC.サインツのタイム順となっています。今シーズンHRCから供給されるホンダ製パワーユニット勢を使うレッドブルとアルファタウリですが,それぞれ昨年のチャンピオンであるM.フェルスタッペンと,今季F1年目となる角田裕毅が担当し,角田が総合7番手と好発進を決めています。フェルスタッペンはいきなりロングラン走行をしていってこの日の最多周回数をマークし,タイム的には総合9番手で初日の走行を終えています。
2022/02/23(水)
◎契約延長(MotoGP)
○毎年シーズンが進むに連れてチャンピオン争いに注目が集まることはもちろん,来季の契約についても並行して注目を集めるようになります。昨シーズンに関しては,多くのワークスライダーが複数年契約を結んでいて,その最初のシーズンだったこともあり,サテライトでは動きが見られたものの,ワークスに関してはほぼ何事もなくシーズンを終えています。しかし,今シーズンに関しては,契約の最終年に当たるライダーがほとんどですので,その去就が注目となります。しかも,近年のMotoGPクラスは,ワークスライダーを中心にシーズン前やシーズン早々に契約が決まる傾向が強く,その後シーズンが進むに連れてサテライトチーム,そしてMoto2クラス,Moto3クラスと契約が決まっていくという流れになっています。今季で契約が切れる中で注目となるのは,何といっても昨年のチャンピオンであるヤマハのF.クアルタラロ,そして,ドゥカティのF.バグナイア,さらに一昨年シーズンのチャンピオンであるスズキのJ.ミルでしょう。ヤマハにしても,ドゥカティ,そしてスズキにしても,それぞれのライダーとの契約延長交渉が水面下で進められているのは間違いありません。その中で,ドゥカティに関しては,バグナイアとの交渉をまず第一に進めるということを明言していました。そして,その努力が実ったのか,ついに2月21日(月)ドゥカティ・コルセから発表があり,そのバグナイアとの契約を延長することになりました。契約期間は2024年までの2年間となります。今回契約延長が成立したバグナイアは,V.ロッシが主宰するVR46アカデミー出身で,2018年にMoto2チャンピオンとなりました。実は,その2018年シーズン前に既にドゥカティとの間で2019年からMotoGPクラスにステップアップすることが約束されていて,見事チャンピオンという手土産を持ってMotoGPクラスにステップアップ。最初の2年間は,サテライトであるプラマック・レーシングからフル参戦しました。そして,昨年からワークスであるドゥカティ・レノボ・チームに移籍しました。シーズンが始まった頃は大きく目立つことはありませんでしたが,アラゴンGPでレプソル・ホンダ・チームのM.マルケスとの一騎打ちを制してトップチェッカーを受け,見事初優勝を飾りました。それをきっかけにして持ち前のポテンシャルを遺憾なく発揮するようになり,合計4勝を挙げたりしてクアルタラロとの激しいチャンピオン争いを演じていきました。最終的には26ポイント差でクアルタラロに破れはしたものの,一気に今季のチャンピオン候補に名乗りを上げています。バグナイア自身にしても,ドゥカティにしても,契約が成立したので後はチャンピオン獲得に注力できることになります。バグナイアの活躍がさらに注目となりますね。
2022/02/22(火)
◎相性&突破(MotoGP)
○シーズン最初,そして開幕前最後となる中・軽量級クラスのオフィシャルテスト最終日の走行が,前日に続いてドライコンディションとなったポルティマオ・サーキットで行われました。
Moto2クラスは,ルーキーシーズンとなる昨シーズン,Moto3クラスで見事チャンピオンを獲得し,早くも今シーズンからMoto2クラスにステップアップして2年連続ルーキーイヤーとなるレッドブルKTMアジョのP.アコスタが,この日最初のセッションでトップタイムをマークし,これが3日間総合でトップタイムとなりました。コロナ禍の影響でこのサーキットは昨年2回大会が開かれ,クラスこそMoto3でしたが,その2回とも制したアコスタだけに,Moto2クラスにステップアップしてもこのサーキットとの相性のよさは変わらないのかもしれません。総合2,3番手は,それぞれアコスタのチームメイトであるA.フェルナンデスとフレックスボックスHP40のA.カネトでした。唯一のフル参戦日本人ライダーであるイデミツ・ホンダ・チーム・アジアの小椋藍は,初日と同じく3回目のセッションは走行せず,2回目のセッションではタイムアップを図るというより連続ラップに取り組み,レースを想定した走りを展開したようです。
Moto3クラスは,レオパード・レーシングのD.フォッジアが,最初のセッションでタイムアップを果たし,このクラスとしては初となる1分47秒台を突破するタイムをマークし,3日間を通して最速となる総合1番手タイムをマークしました。そのフォッジアからわずか1000分の52秒遅れで,リヴァコールド・スナイパーズ・チームのA.ミーニョが,総合2番手タイムとなっています。総合3番手タイムは,初日に総合2番手タイムをマークしたガスガス・アスパー・チームのI.グエバラでした。フル参戦日本人ライダー勢ですが,2日連続してトップタイムだったレオパード・レーシングの鈴木竜生は,総合6番手タイムでテストを終えています。鈴木が順位を下げたのに対し,ステリルガルダ・マックス・レーシング・チームの佐々木歩夢が総合4番手に浮上しています。CIPグリーン・パワーの鳥羽海渡が総合10番手,MTヘルメッツMSIの山中琉聖は総合15番手でした。ルーキーライダーであるホンダ・チーム・アジアの古里太陽は,お伝えしたようにプライベートテストで転倒して右足首を骨折したため今回のテストをキャンセルしています。骨折した場所が場所だけに,開幕までに回復できるか心配なところがありますが,ぜひ間に合って欲しいですね。
2022/02/21(月)
◎連続(MotoGP)
○今季最初となる中・軽量級クラスのオフィシャルテスト2日目の走行が,ポルトガルGPの開催地であるポルティマオ・サーキットで行われました。
Moto2クラスは,フレックスボックスHP40のA.カネトが,この日2回目のセッションでトップタイムをマークし,これが2日間を通しての総合トップとなりました。3回目のセッションでレッドブルKTMアジョのP.アコスタがトップタイムをマークし,これが総合で2番手タイムとなりました。アコスタのタイムは,カネトから1000分の37秒遅れの僅差でした。アコスタのチームメイトであるA.フェルナンデスが,2日連続となる総合3番手タイムをマークしています。唯一のフル参戦日本人ライダーであるイデミツ・ホンダ・チーム・アジアの小椋藍ですが,この日は初日の総合6番手から総合8番手にやや順位を下げています。
Moto3クラスは,初日総合トップだったレオパード・レーシングの鈴木竜生が,この日も速さを見せ,最後のタイムアタックで2日連続となる総合トップタイムをマークしています。鈴木竜生のチームメイトであるD.フォッジアは,初日体調不良により走行をキャンセルしましたが,2日目は2回目のセッションから走行を開始し,チームメイトには及ばなかったものの,いきなり総合で2番手タイムをマークしています。リヴァコールド・スナイパーズ・チームのA.ミーニョは,初日こそタイム的に振るわなかったものの,2日目は総合3番手タイムでこの日の走行を終えています。他のフル参戦日本人ライダー勢ですが,ステリルガルダ・マックス・レーシング・チームの佐々木歩夢が総合13番手,MTヘルメッツMSIの山中琉聖が15番手,CIPグリーン・パワーの鳥羽海渡は26番手でした。
2022/02/20(日)
◎好発進(MotoGP)
○今季初,そして開幕前最後となる中・軽量級クラスのオフィシャルテストが,強風が吹く中,第5戦ポルトガルGPの会場であるポルティマオ・サーキットで始まりました。
Moto2クラスは,昨シーズンのイギリスGPにおいて,怪我のため欠場したペトロナス・ヤマハSRTのF.モルビデリの代役としてMotoGPクラスに代役参戦した経歴を持つガスガス・アスパー・チームのJ.ディクソンが,初日の総合トップタイムをマークしました。そのディクソンから,わずか1000分の75秒遅れで,フレックスボックスHP40のA.カネトが総合2番手タイムでした。総合3番手タイムはレッドブルKTMアジョのA.フェルナンデスで,こちらはトップから1000分の89秒差でした。2日前に行われたプライベートテストで総合トップタイムをマークしていたイデミツ・ホンダ・チーム・アジアの小椋藍は,FP3では走行しなかったものの,FP2のタイムで総合6番手でした。
Moto3クラスは,今季ホンダユーザーの中でトップチームとも言えるレオパード・レーシングに移籍し,背水の陣で臨むシーズンとなる鈴木竜生が,こちらも2日前までに行われたプライベートテストで総合トップタイムをマークしていて,さらに今回初日総合トップに立ち,好発進を決めています。総合2番手タイムをI.グエバラ,総合3番手タイムをS.ガルシアがマークし,ガスガス・アスパー・チームがトップ3の内2つを占めています。その他の日本人ライダーですが,今季ステリルガルダ・マックス・レーシング・チームに移籍した佐々木歩夢が総合10番手,CIPグリーン・パワーの鳥羽海渡が総合14番手,今季MTヘルメッツMSIに移籍した山中琉聖が総合17番手で初日を終えています。なお,今季Moto3クラスにホンダ・チーム・アジアからデビューすることになった古里太陽ですが,2日前まで行われたプライベートテストで転倒を喫し,右足首を骨折したために今回のテストを欠場しています。デビューイヤーの最初のテストを欠場する古里にとっては,怪我と共にかなり痛い出発になってしまいました。
2022/02/19(土)
◎3年ぶり(F1)
○メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラワン・チームが,昨日の午前中に今季型マシンである『W13 E Performance』の公開を行い,午後から今季同チームに所属することになったG.ラッセルの手でシェイクダウン走行を行いました。今回公開されたマシンを見ると,メルセデスが伝統的に使用してきていて,『シルバーアロー』としてメルセデスの代名詞になっているシルバーのカラーリングを基調としています。ずっとシルバーのカラーリングを用いてきた同チームでしたが,2020年シーズン直前に黒を基調としたカラーリングに変更しました。これは,当時アメリカの事件が発端となった『ブラック・ライブズ・マター』という合い言葉のもと,反人種差別の運動が世界的に起きていました。同チームには,エースドライバーで,初の黒人ドライバーであるL.ハミルトンが所属していることもあって,この運動に賛同し,カラーリングを黒に変更して昨シーズンまで使用してきました。今シーズンは,マシン下部に黒が残っているものの,3年ぶりにシルバーを基調としたカラーリングに戻りました。昨シーズンの同チームは,最終戦で勝利したレッドブル・ホンダのM.フェルスタッペンにドライバーズタイトルは奪われたものの,前人未踏の8年連続となるチームタイトルを獲得しました。今シーズンは,V.ボッタスに替わってメルセデスの育成ドライバー出身のラッセルが加わり,ハミルトンと共にチームタイトル9連覇と,ドライバーズタイトルの奪還に臨みます。その時に使用するマシンが,今回公開されたW13ということになるわけです。シルバーストーン・サーキットでシェイクダウンが行われたのですが,この日イギリス全土が暴風雨に見舞われたため,最悪とも言える状況の中での走行になってしまっています。
2022/02/18(金)
◎新タイヤ開発(SF)
○SFを運営するJRP(日本レースプロモーション)から発表があり,横浜ゴムとの契約を来季以降も延長することになりました。2016年シーズンから,それまでのブリヂストンに替わって横浜ゴムがワンメークタイヤとして同社の『ADVANレーシングタイヤ』を供給してきています。今回は複数年契約という発表で,具体的にいつまでということは明らかになっていません。この発表の中で注目点となるのは,世界的なSDGsの流れの中で新たなタイヤを開発していくということです。横浜ゴムの公式HPにおけるニュースリリースから引用すると,「米の籾殻から生成したシリカ,アブラヤシの実やオレンジの皮から生成したオイルなど各種自然由来の配合剤を活用します。また,廃タイヤから再生したゴムなどを再利用します。」ということです。さらに「今シーズンのSUPER FORMULA各大会の前後の日程でJRPが行う次期フォーミュラカーの開発テストにおいて共同でタイヤテストを行い,シーズン終了時までに2023年仕様のコントロールタイヤを確定する予定です。なお,2023年以降もタイヤの開発を継続し,2025年にはスポーツ性能を犠牲にすることなくサステナブル素材を35%以上使用したコントロールタイヤの供給を目指します。」ということで,次世代のレースシーンに不可欠なものを開発,供給していくことになります。なお,今回のようなカーボンニュートラルに合わせた新開発のタイヤのサイドウォールには,グリーンのラインを入れることになるようで,一見するだけで新たなタイヤであることが分かるようになります。
2022/02/17(木)
◎バイオ燃料で(S耐)
○市販車ベースのマシンで争われている耐久レースであるスーパー耐久(S耐)に関して,昨シーズン大きな話題となったのは,『モリゾウ』ことトヨタ自動車の代表取締役社長である豊田章男氏がドライバーの一人として参戦して駆った水素エンジンを搭載したカローラでしょう。世界的なカーボンニュートラルの流れの中で,自動車も,そしてレースの世界も,新たな取り組みが必要になってきていて,その中の答えの1つが水素エンジンです。それをトヨタが具現化したのがそのマシンです。そのS耐に関して,今度はマツダから発表があり,2台のマシンを投入することになりました。S耐におけるマツダは,MAZDAロードスターやデミオが使用されてきています今回の発表によると,市販車が車名を変更したのに合わせ,これまでのデミオではなく,MAZDA2として参戦することになりました。さらに驚くべきは,そのMAZDA2のSKYACTIV-D 1.5エンジンが使用する燃料が,株式会社ユーグレナ社の供給する100%バイオマス由来のバイオディーゼル燃料である『サステオ』となることです。近年トヨタとマツダは協力関係にありますが,その中で,カーボンニュートラルに対する取り組みとして,トヨタは水素に,マツダはバイオ燃料に力を注ぐというような内容の発表を先日行っています。今回の決定は,その一環と考えていいのでしょう。S耐には様々なクラス分けがあるのですが,今回のMAZDA2はいずれのクラスにも該当しません。そこで,水素エンジンカローラと同じく,S耐を運営する『スーパー耐久機構(S.T.O.)』が参加を認めたメーカー開発車両等が参加できるST-Qクラスでの参戦となります。ちなみに,これは昨シーズンから設定されたクラスです。なお,今季からフル参戦する2台の内,MAZDA2のマシンは1台で,もう1台はガソリンエンジンである『SKYACTIV-G』を搭載するMAZDAロードスターとなっています。
2022/02/16(水)
◎垣根を越えて(SGT)
○2月14日(月)に今シーズンからGT300クラスにフル参戦する『BUSOU』と,昨シーズンまでNSX GT3を駆ってGT300クラスにフル参戦していた道上龍率いるDrago CORSEから発表があり,今シーズン両社がタッグを組んで『BUSOU Drago CORSE』としてフル参戦することになりました。BUSOUといえば,かつて星野一義率いるIMPULにスタッフとして所属した経歴がある金子哲也氏が立ち上げた『株式会社クレアーレ』の自動車パーツメーカーのブランドで,主に日産車関連のパーツを手がけてきています。それに対して,Drago CORSEを率いる道上龍は,ホンダのワークスドライバーを長年務め,ほぼ一貫してホンダ車をドライバーとして,そしてチームオーナーとして手がけてきました。自らこのチームを立ち上げて以降,一貫してNSX GT3を投入してきました。まさにBUSOUといえば日産,道上といえばホンダという感じです。その異色とも言える両チームが,メーカーの垣根を超えてタッグを組むことになったわけです。今回の発表によると,投入するマシンはニッサンGT-RニスモGT3です。そのマシンを駆るドライバーは,柳田真孝と井出有治のペアです。柳田といえば親子2代にわたるフェアレディZの申し子で,まさにニッサン陣営を代表するドライバーの一人です。そのペアとなる井出の方は,かつてスーパーアグリF1に所属してF1に参戦した経歴があり,国内でもホンダ陣営の1つであるARTAに所属した時期もありました。ということでホンダのイメージがある井出ですが,かつてSGTにフル参戦したときには,ニッサン陣営から参戦した経歴もあり,今回のコラボにちょうどマッチしているのかもしれません。この二人がドライバーということで,最も気になったのが道上のことです。自らのチームではありますが,プレーイングマネージャーとして活躍していて,昨年まではまさに現役のドライバーでした。しかし,今回の発表によると,このチームでの道上の立場は「チーム監督」ということで,ドライバーとしては参戦しないようです。ただ,今回の発表の中では,ドライバーとしては引退するということはありませんでしたから,他のカテゴリーでは道上に走りが見られるのかもしれません。
2022/02/15(火)
◎超長期契約(F1)
○F1から2月12日(土)に発表があり,バーレーンGPの主催者であるバーレーン・インターナショナル・サーキットとの間で開催契約の延長が決定しました。その契約期間は,何と2036年までとなっていて,異例とも言える15年間の契約延長となります。バーレーン・インターナショナル・サーキットは2004年からF1を開催していて,2011年には同国の政情不安によって開催が中止になったものの,その後は継続しています。3年前までは,開幕戦といえばオーストラリアGPでしたが,コロナ禍の状況になってからは,バーレーンGPが開幕戦となっています。また,昨シーズンは開幕前唯一のテストが開催され,今年はスペインのカタルニア・サーキットでもテストが実施される予定ですが,本格的なテストはやはりバーレーンとなります。今シーズンは全23戦での開催となっていて,この開催数はほぼ限界に近い状況にあります。それでも開催を希望するところはまだありますので,場合によっては現在の開催地の中でどこかが削られる可能性も否定できません。今回の15年延長という超長期契約成立は,少なくともバーレーンについてはこうした不安を払拭できるものと言えるでしょう。ちなみに,バーレーンと同じ中東に位置するサウジアラビアとカタールについても,バーレーンほどではありませんが,長期契約が締結されています。F1開催には多額の開催権料が必要となりますが,こうしたところでもオイルマネーの強さを実感することができますね。
2022/02/14(月)
◎2回目(MotoGP)
○今季2度目となるオフィシャルテスト最終日の走行が,インドネシアGPの開催地であるプルタミナ・マンダリカ・インターナショナル・ストリート・サーキットで行われました。この日のトップタイムをマークしたのは,初日の走行でトップタイムだったレプソル・ホンダ・チームのP.エスパルガロで,初日に自身がマークしたタイムを更新する今回のテストで総合トップとなるものでした。2番手タイムは,昨年のチャンピオンであるモンスター・エナジー・ヤマハMotoGPのF.クアルタラロで,トップとはわずか1000分の14秒という僅差でした。前回と今回のテストを通じて好調を維持していたのがアプリリア・レーシング勢でしたが,最終日はA.エスパルガロが3番手タイムをマークし,その流れは続いていました。初日はエスパルガロ兄弟がワンツーとなりましたが,この日はそこまではいかなかったものの,ワンスリーですから兄弟としてもいい流れとなっています。LCRホンダ・イデミツの中上貴晶は13番手タイムで,この日全ライダーの中で最多周回数をマークしています。最終日の走行でしたから,どのライダーもロングラン等のメニューをこなしていきましたが,一昨年のチャンピオンであるチーム・スズキ・エクスターのJ.ミルは,食あたりにより激しい腹痛等に見舞われてしまってとてもモンスターマシンを駆る状況になく,この日の走行をキャンセルしています。また,前日の走行で転倒を喫して頭を強打したテック3KTMファクトリー・レーシングのR.フェルナンデスは,ものが二重に見えるという症状に見舞われてしまいました。最終日はメディカルチェックを受けて走行を始めたものの,7周目に再び転倒を喫してしまいました。これは,前日の転倒の影響がやはり残っていたようで,「スピードが感じられない」という症状があって,ブレーキングに失敗してのものだったようです。こうした症状を抱えながら走行するのは危険ですから,その後の走行をキャンセルしています。ルーキーのフェルナンデスにとっては,1周でも多く走行することが重要ですので,最終日にほとんど走行できなかったのはつらいところだったでしょう。
この日の走行をもってMotoGPクラスのオフィシャルテストは終了となり,次の公式な走行は3月初めにロサイル・インターナショナル・サーキットで行われる開幕戦での走行となります。次に行われるオフィシャルテストは,ポルトガルGPの開催地であるポルティマオ・サーキットで2月19日(土)から3日間にわたって行われる予定のMoto2,Moto3クラスによるものとなります。
2022/02/13(日)
◎自身初(MotoGP)
○今季2回目となるオフィシャルテスト2日目の走行が,新設のサーキットであるプルタミナ・マンダリカ・インターナショナル・ストリート・サーキットで行われました。初日は前日の大雨の影響でウェットで始まりましたが,2日目はドライコンディションでの走行となりました。この日のトップタイムをマークしたのは,昨シーズン引退したV.ロッシの異父兄弟で,その兄が主宰するチームであるムーニーVR46レーシング・チームからフル参戦しているL.マリーニでした。MotoGPクラス2年目のマリーニですが,トップタイムをマークしたのは自身初となります。このサーキットは,昨シーズン既にSBKが開催されていますが,この日マリーニがマークしたタイムは,そのSBKでマークされたレコードタイムを更新しているとのことで,さすがMotoGPマシンであると感じさせると同時に,ドゥカティの速さが今季も健在であることを感じさせます。2番手タイムをマークしたのは,怪我からの復帰が期待されているレプソル・ホンダ・チームのM.マルケスでした。前回のテストや今回のテスト初日の走行の中で,今季型マシンの走らせ方を理解できてきているというような内容のコメントを出しているマルケスですが,それが表現できている今回の2番手タイムなのかもしれません。3番手タイムはアプリリア・レーシングのM.ビニャーレスで,前日チームメイトのA.エスパルガロが2番手タイムをマークしていて,アプリリアのマシンの好調さが続いている印象です。初日11番手タイムだったLCRホンダ・イデミツの中上貴晶は,15番手タイムで2日目を終えています。この日はタイムがとても接近していて,トップ16までが1分31秒台でした。
2022/02/12(土)
◎兄弟&全メーカー(MotoGP)
○今シーズン2回目のオフィシャルテストが,インドネシアGPの開催地であり,新設のサーキットでもあるプルタミナ・マンダリカ・インターナショナル・ストリート・サーキット始まりました。セパン・インターナショナル・サーキットで行われた今季最初のテストは2日間でしたが,今回は3日間にわたって行われる予定です。ライダーにとっては初走行となるわけですが,走行開始時は前日の大雨の影響が残っていきなりウェットコンディションでの走行となりました。さらに,海外の新規サーキットならではですが,コースは工事が完了しているものの,他の部分に工事が残っているため路面は汚れた状態になっていました。しかし,徐々に路面は乾いていってドライタイヤでの走行が可能となっていきました。そうした状況の中,初日の走行でトップタイムをマークしたのは,ホンダのワークスライダーとしては2年目となるレプソル・ホンダ・チームのP.エスパルガロでした。シェイクダウンテスト,最初のオフィシャルテストと好調な走りを見せたのがアプリリアのワークス勢でしたが,その勢いを示すかのように,アプリリア・レーシングのA.エスパルガロが2番手タイムをマークし,初日はエスパルガロ兄弟のワンツーとなりました。今シーズンはエスパルガロ兄弟をはじめ,マルクとアレックスのマルケス兄弟,ブラッドとダリンのビンダー兄弟がMotoGPクラスにフル参戦しますが,テストではあるものの,早速その中の1組が結果を残しました。そして,3番手タイムは,ビンダー兄弟で兄の方であるレッドブルKTMファクトリー・レーシングのB.ビンダーでした。唯一のフル参戦日本人ライダーであるLCRホンダ・イデミツの中上貴晶は,11番手タイムで初日を終えています。ちなみに,トップタイムのポルはホンダ,2番手のアレイシはアプリリア,3番手のブラッドはKTM,4番手がチーム・スズキ・エクスターのA.リンス,5番手が昨年のチャンピオンであるモンスター・エナジー・ヤマハMotoGPのF.クアルタラロ,6番手がドゥカティ・レノボ・チームのJ.ミラーとなっていて,奇しくも6メーカーのワークスライダーがトップ6を形成するという珍しい結果となっています。
2022/02/11(金)
◎新ロゴ(F1)
○開幕が少しずつ近づく中,F1の各チームが続々と今季型マシンのお披露目をしてきています。そして,2月9日(水)には,昨シーズン念願のドライバーズタイトルを獲得したレッドブルが,今季型マシンとなる『RB18』の公開を行いました。その中で,今シーズンからアメリカのIT企業である『オラクル・クラウド・インフラストラクチャー』がタイトルスポンサーに就き,それに伴ってチーム名が『オラクル・レッドブル・レーシング』となることも発表されました。昨年型のマシンにも同社のロゴはありましたが,今回公開されたマシンには,大きくロゴが記されています。リアウィングには,昨シーズンまでHONDAのロゴがありましたが,昨シーズン限りでF1から撤退したのに伴い,ホンダのロゴがあったところがレッドブルのロゴに替わっています。当初の予定では,ホンダの撤退に伴い,ホンダが持っているパワーユニット(PU)に関する知的財産をレッドブルに譲り,レッドブルが新たに創設した『レッドブル・パワートレインズ』がPUを製造することになっていました。しかし,その予定が変更となり,新たなPUに関するレギュレーションが発効するまでとなる2025年シーズンまでは,ホンダがPUの製造をホンダが担うことになりました。そのホンダですが,レースに関するこれまでの運営を変更し,これまで2輪のレース活動を担っていた『HRC』が,4輪の活動も担うようになり,レース全般を担当することになりました。そうしたことから,今回発表された画像を見ると,エンジンカバーの部分に今年から変更された新しいHRCのロゴが飾られています。なお,今回発表されたマシンですが,RB18の正式なものではありません。というのも,RB18はまだFIAのクラッシュテストに合格しておらず,当然今回のマシンは暫定的なものとなります。レッドブルとしては,他のチームに真似されないようにするため,正式なRB18の発表を遅らせるということですので,果たして今回のマシンがどのような変化を遂げるのか楽しみですね。
2022/02/10(木)
◎タッグ(JRR)
○事実上スズキのワークスとして活躍し,日本を代表するコンストラクターである株式会社ヨシムラジャパンと,スズキ系有力プライベーターであるTeam KAGAYAMAから発表があり,両チームでタッグを組んで新たなチーム『YOSHIMURA SUZUKI RIDEWIN』を立ち上げ,今シーズンJRRのJSB1000クラスにフル参戦することになりました。そして,そのチームからフル参戦するのは,ヨシムラでテストライダーを務めている渡辺一樹で,駆るマシンはヨシムラSUZUKI GSX-R1000Rとなります。長年にわたってJRRで活躍してきたヨシムラでしたが,2019年シーズンをもってJRRからの活動をとりやめ,EWC(世界耐久選手権)におけるスズキワークス的立場にあるSERTと組んで『ヨシムラSERT Motul』としてフル参戦しています。そして,昨シーズンは見事にチャンピオンに輝きました。Team KAGAYAMAは,国内はもちろん,BSBなどの海外でも活躍してきた加賀山就臣が立ち上げたチームで,自身がライダーとして活躍してきています。昨シーズンも同チームからフル参戦し,表彰台獲得の最年長記録を更新したりする活躍を見せ,ランキング4位でシーズンを終えています。その加賀山は,かつてヨシムラに所属してフル参戦した経歴がありますし,チーム立ち上げ後も同じスズキ系チームとしてその関係性は続いていました。現在のJRRは,ヨシムラやモリワキといった柱となるチームが撤退していて,その復活を望む声はずっと続いています。今回のコラボレーションは,そうした声を背景に,スズキなどのスポンサーの協力を得ながら成立したもののようです。ライダーである渡辺としても,WECチャンピオンチームのテストライダーとしてやりがいはあったでしょうが,現役ライダーとしては実戦の場に立つことも切望しているでしょう。しかし,昨シーズンの実戦は,JRRへのスポット参戦に留まっています。渡辺にとっても,念願が叶った今回のコラボなのではないでしょうか。なお,このチームにおける加賀山は,ライダーとしては参戦せず,代表・監督を務めることになりました。ただ,ライダーとしての引退は発表されておらず,もし8耐に参戦するのであれば,ライダーとしての参加も十分考えられるのかもしれませんね。
2022/02/09(水)
◎2台体制(JRR)
○昨日,ヤマハ発動機株式会社が今シーズンのレース活動について発表を行い,その中でJRRのJSB1000クラスについての発表もありました。昨シーズンのヤマハは,MotoGPはもちろん,SBK,そしてJRRのJSB1000クラスのいずれでもチャンピオンを獲得し,まさに『ヤマハイヤー』とも表現できるまたとないリザルトを残しました。特にJSB1000クラスでは,ヤマハワークスであるYAMAHA FACTORY RACING TEAMの中須賀克行が前年に失ったタイトルを再び奪還しました。しかも,全戦全勝という快挙を成し遂げての結果でした。一昨年までの同チームは,中須賀と共に野左根航汰が所属した2台体制で臨んできました。野左根がチャンピオンを獲得し,そのタイトルをもって昨シーズンSBKへとステップアップを果たし,中須賀の1台体制で臨んでいました。今回の発表によると,今季のヤマハは,再び2台体制で臨むことになりました。その内の1台は,もちろん無敵と言える中須賀です。そして,新たに同チームに加わったのは,2018年と2020年にST600クラスでチャンピオンに輝いた実績のある岡本裕生です。2020年にタイトルを獲得した岡本は,昨シーズンにステップアップを果たし,51ガレージに所属してST1000クラスにフル参戦しました。そして,我が大分県にあるオートポリスで行われた最終戦において優勝を果たし,ランク5位でシーズンを終えています。2人が駆るマシンは,当然ファクトリー仕様のYZF-R1となります。新たな組み合わせとなったヤマハワークスですが,どのような化学反応を起こしていくのか注目となりますね。
2022/02/08(火)
◎ルーキーペア(SF)
○昨シーズンはMUGENと組んでSFにフル参戦したTEAM GOHですが,今シーズンは単独チームとしてフル参戦することになりました。そのTEAM GOHは,先日発表されたホンダの体制発表では佐藤蓮を起用することが明らかになっていましたが,そのチームメイトについては未定でした。その点について昨日同チームから発表があり,未定だったもう一人のドライバーとして三宅淳詞を起用することになりました。ということで,今季のTEAM GOHは,ルーキードライバーペアということになります。同チームの創設者である郷和道によると,このチームはスーパーフォーミュラにおける育成チームという立ち位置で臨むということなので,今回の2人の起用は十分頷けるものです。今回起用が発表された三宅は,SFとしてはルーキーですが,SGTではGT300クラスにフル参戦していて,Max Racingに所属して2020年から継続して参戦しています。今シーズンも同チームからフル参戦することが決まっていて,チームメイトには今シーズンから佐藤公哉が務めることが決まっています。SFにおいて佐藤蓮と組むことになる訳ですが,彼とは2019年にFIA-F4で鈴鹿サーキット・レーシング・スクール(SRS)に所属してフル参戦していて,その時は佐藤蓮がチャンピオン,三宅がランク2位に輝くという間柄になります。タッグを組んでマシンを駆るSGTと違って,それぞれがマシンを駆るSFの場合は,チームメイトが最大のライバルとなります。いい意味でのライバルとして同じチームで切磋琢磨しながら,世界へと羽ばたくことができるドライバーへと成長して欲しいですね。
2022/02/07(月)
◎レコードタイムで(MotoGP)
○今季最初のオフィシャルテスト最終日の走行が,マレーシアGPの開催地であるセパン・インターナショナル・サーキットで行われました。シェイクダウンテスト,そしてオフィシャルテストと行ってきたセパンですが,午後になってからではありますが,合計5日間で初めてウェットコンディションとなりました。
この日の総合トップタイムをマークしたのは,今季でMotoGPクラス2年目となるグレシーニ・レーシングMotoGPのE.バスティアニーニでした。しかも,非公式ではあるものの,これまでのレコードを更新するタイムでのトップでした。2つのテストで好調だったアプリリア勢ですが,トップタイムこそバスティアニーニにマークされたものの,前日の総合トップだったA.エスパルガロが総合2番手タイムをマークしています。総合3番手タイムは,バスティアニーニと同じく今季でMotoGPクラス2年目となるプラマック・レーシングのJ.マルティンでした。昨シーズンは一部のライダーだけでなく,多くのライダーが好結果を残したドゥカティのMotoGPマシンであるデスモセディチですが,トップ6の内3台がドゥカティ勢でした。今季も唯一の日本人フル参戦ライダーであるLCRホンダ・イデミツの中上貴晶は総合13番手で,チームメイトであるA.マルケスをこの日も上回っています。これで2つのテストが終了し,次のオフィシャルテストは,2月11日(金)からインドネシアGPの開催地であるマンダリカ・インターナショナル・ストリート・サーキットで3日間にわたって行われる予定です。
2022/02/06(日)
◎引き続き(MotoGP)
○いよいよMotoGPが本格的な動きを開始し,その手始めとなる今季最初のオフィシャルテストが,マレーシアGPの開催地であり,2月2日(水)まで行われたシェイクダウンテストの会場でもあるセパン・インターナショナル・サーキットで始まりました。今回のテストは,2日間にわたって行われる予定になっています。日中の路面温度が50度をはるかに超えるとても暑い中での走行となり,その中でこの日の総合トップタイムをマークしたのは,今シーズンから単独のワークスチームを立ち上げてフル参戦するアプリリア・レーシングのA..エスパルガロでした。総合2番手タイムをチームメイトのM.ビニャーレスがマークし,初日はアプリリアのワンツーとなりました。アプリリアはコンセッションの対象となっているため,唯一レギュラーライダーがシェイクダウンテストに参加できました。同じ会場で引き続いての走行ということもあって,そうしたことが有利に働いていたのかもしれません。それでも,この2人がシェイクダウンテストにおける総合タイムでもワンツー(ただし,その時はビニャーレスがトップタイムでした。)でしたので,引き続いてのワンツーとなります。この日の総合3番手タイムは,今年こそチームメイトを上回る成績を収める必要性が高まっていると思われるチーム・スズキ・エクスターのA.リンスでした。リンスと同じく今季が正念場になっていると考えられるLCRホンダ・イデミツの中上貴晶は,チームメイトを上回る12番手で初日を終えています。なお,昨シーズンの最終盤を怪我のため欠場したM.マルケスは,複視の症状から何とか回復してテスト参加が認められ,104日ぶりにMotoGPの場に返ってきました。転倒を喫したりする場面がありましたが,特に大きな問題には発展しなかったようで,初日は総合8番手タイムでした。
2022/02/05(土)
◎契約延長(MotoGP)
○先月31日(月)に2人のライダー契約について発表がありました。
まず1人目は,昨シーズン『アバント・アジョMotoE』に所属して電動バイクで争われるMotoEにフル参戦した大久保光が,今季も同チームとの契約を延長してフル参戦を継続することになりました。昨シーズンから日本人ライダーとしては初めてMotoEにフル参戦をした大久保は,35ポイントを獲得してランク11位でフル参戦初年度を終えました。12月に発表された今季のエントリーリストには彼の名前が既に入っていたので,契約延長となることはほぼ間違いなかったのですが,ようやく正式に発表がありました。今シーズンのMotoEは,これまで使用してきたイタリアの電動バイクメーカーであるエネルジカ社製のマシンの最終年となり,来季からはドゥカティ製のマシンになることが既に決まっています。1年間乗り慣れたマシンだけに,昨シーズン以上の活躍を大久保に期待したいと思います。
2人目は,昨季ヤマハのテストライダーを務めたC.クラッチローについてで,その彼が契約しているヤマハから発表があり,クラッチローとのテストライダー契約を2023年まで延長することになりました。2011年シーズンからMotoGPにフル参戦を開始したクラッチローは,最初の3年間はヤマハ陣営のライダーとして活躍しました。2014年にドゥカティに加わり,その翌年から一昨年までの6年間はホンダ陣営のライダーとしてフル参戦していきました。2020年シーズン限りで引退しましたが,ヤマハのテストライダー契約を結んでMotoGPへの関わりを継続していて,今回の発表でさらに2年間継続することになったわけです。ヤマハのYZR-M1だけでなく,ドゥカティのデスモセディチ,そしてホンダのRC213Vのワークスマシンを駆った経歴のある彼ですし,その人間性等からヤマハとしては貴重な存在と捉えていることは間違いないでしょう。昨年のチャンピオンマシンであるM1ですが,果たしてタイトル防衛できるのか,チャンピオンであるF.クアルタラロはもちろん,クラッチローの力も重要となります。今日から2日間にわたってセパン・インターナショナル・サーキットでオフィシャルテストが行われますが,どこまで開発が進むのか,とても楽しみになりますね。
2022/02/04(金)
◎2レース制(SF)
○先月末の1月31日(月)に,SFを運営するJRP(日本レースポロモーション)が今シーズンの取り組みについて発表を行いました。その中で,今シーズンのレースカレンダーについても発表があり,当初は全7戦で行われる予定だった今シーズンが,全10戦に変更されました。ただ,大会が3つ増えるわけではなく,当初の予定通り7つの大会となっています。ただ,今シーズンからの新たな取り組みとして,その内3つの大会に2レース制を導入することになったのです。導入されるのは富士スピードウェイ,モビリティリゾートもてぎ(これまでの『ツインリンクもてぎ』から名称変更),鈴鹿サーキット(ただしJRRとの併催となる『2&4』の時の大会は1レース制)の3カ所です。今回の変更により,レースウィークのスケジュールにも変更が加わりました。これまで通りの1レース制が用いられる鈴鹿の2&4,オートポリス,スポーツランドSUGOの大会は,スケジュールもこれまで通りとなり,土曜日に予選,日曜日に決勝レースとなります。2レース制の時は,土曜日と日曜日にそれぞれ予選と決勝が行われます。2レース制の場合,与えられるポイントがハーフポイントとなることがありますが,SFは,2レースの場合であっても,これまで通りフルポイントが与えられます。また,昨シーズンまで用いられていたレース中の「給油は禁止」と「タイヤ交換は義務」というきまりについても,これまで通りとなっています。ただ,予選方式については変更となり,昨シーズンまではQ3までのノックアウト方式となっていましたが,今季からQ2までのノックアウト方式となっています。国内フォーミュラの最高峰でありながら,期待するほどは人気が盛り上がらないSFだけに,こうした様々な取り組みをしていこうという姿勢は評価できるのではないでしょうか。
なお,今回発表された具体的なレースカレンダーは,当サイトの
こちらでご確認ください。
2022/02/03(木)
◎2日連続&ワンツー(MotoGP)
○マレーシアGPの開催地であるセパン・インターナショナル・サーキットで行われているシェイクダウンテスト最終日の走行が行われ,前日にトップタイムだったアプリリア・レーシングのM.ビニャーレスが,2日連続となる総合トップタイムをマークしました。しかも,前日の1分59秒台をさらに縮め,3日間を通して唯一となる1分58秒台を最終アタックでマークしています。今季もチームメイトとなるA.エスパルガロが総合2番手タイムをマークし,アプリリアのレギュラーライダーのワンツーで今回のテストを締めくくっています。初日総合トップだったテック3KTMファクトリー・レーシングのR.フェルナンデスが,ルーキーライダーとしては最上位となる総合3番手タイムでした。前日ルーキーライダートップだったムーニーVR46レーシング・チームのM.ベツェッキは,フェルナンデスに次ぐ総合4番手で最終日の走行を終えています。なお,ルーキーライダーの一人で,今シーズンからドゥカティのサテライトチームとなったグレシーニ・レーシングMotoGPのf.ディ.ジャンアントニオは,初日こそ走行したものの,2日目と3日目は走行をキャンセルしました。これは胃腸炎によるもので,東南アジアで外国人が見舞われがちなことなのかもしれません。これで今季最初のテストは終了し,次はいよいよ全ライダーが参加するオフィシャルテストが,2月5日(土)から今回と同じセパン・インターナショナル・サーキットで行われる予定になっています。
2022/02/02(水)
◎ワークスライダー(MotoGP)
○今季初の公式な走行となるシェイクダウンテスト2日目の走行が,マレーシアGPの開催地であるセパン・インターナショナル・サーキットで行われました。
各メーカーのテストライダーとルーキーライダーが参加する今回のテストですが,唯一コンセッションの対象となっているアプリリアはレギュラーライダーの参加も認められています。そのアプリリアは,初日こそレギュラーライダーの走行を見合わせましたが,この日は昨シーズン途中からアプリリアのワークスライダーとなったM.ビニャーレスがテストライダーであるR.サバドーリと共に走行しました。そして,そのビニャーレスが最終ラップに唯一2分を切るタイムをマークしてこの日の総合トップとなり,さすがワークスライダーという実力を見せつけました。総合2番手タイムは,ドゥカティのテストライダーであるM.ピロがマークしています。ルーキーライダーとしては,今季から単独チームとしてフル参戦を開始するムーニーVR46レーシング・チームに所属するM.ベツェッキがトップで,全体で見ると総合3番手タイムでした。前日総合トップだったテック3KTMファクトリー・レーシングのR.フェルナンデスは,ベツェッキに次ぐ総合4番手タイムで2日目を終えています。
2022/02/01(火)
◎走行開始(MotoGP)
○いよいよ今シーズンのMotoGPが動き始め,昨日から3日間にわたるシェイクダウンテストが,マレーシアGPの開催地であるセパン・インターナショナル・サーキットで始まりました。
今回の走行は,MotoGPクラスのルーキーライダーと,各メーカーのテストライダーが参加できることになっています。ただ,コンセッションの優遇を受けるアプリリアのみ,レギュラーライダーの走行が認められています。今回は今季型のシェイクダウンですので,各メーカー共に数種類のマシンを準備していて,テストライダーたちはそれらを乗り換えながら開発作業に取り組んでいったようです。そのため,タイムシートを見ると,複数のライダーがテストを務めているヤマハは,それぞれのライダーが互いに乗り換えながら走行していますので,タイムシート上では具体的なライダー名が入っていません。また,ホンダはテストライダーであるS.ブラドルのみが参加していますが,初日の走行は見合わせています。さらに,アプリリアのレギュラーライダーであるA.エスパルガロM.ビニャーレスも,初日は走行していません。
そのような特殊な中での初日の走行において,ルーキーライダーであるテック3KTMファクトリー・レーシングのR.フェルナンデスが,初日の総合トップタイムをマークしました。昨シーズンは惜しいところでMoto2クラスのタイトルを逃した彼ですが,その実力は折紙付きで,早くもその片鱗を見せました。ちなみに,そのフェルナンデスとチームメイト同士でタイトル争いを演じ,見事チャンピオンに輝いたR.ガードナー(ステップアップしてもフェルナンデスとチームメイト同士)は,16日前に右手首の骨折をして何とか今回のテストに間に合い,総合5番手タイムで初日を終えています。総合2,3番手タイムはテストライダーがマークしていて,それぞれドゥカティのM.ピロ,KTMのM.カリオがマークしています。
 

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