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2021/12/24(金) ☆契約延長(F1) ○F1で"契約延長"というと,ドライバーやスポンサー,パワーユニットなどが思い浮かびますが,契約社会とも言えるF1では,そうしたことだけでなくてチームスタッフなどについても契約が存在します。「チーム代表」についても同様で,ドライバーのように2年ほどの短期の契約期間ではないものの,そうした役職も契約によって成立しています。現在のF1における有名なチーム代表の一人が,レッドブルのC.ホーナーでしょう。そのホーナーの契約に関してレッドブルでモータースポーツアドバイザーを務めているH.マルコが明らかにしたところによると,次世代パワーユニットが導入される予定になっている2026年まで契約を延長することになりました。元レーシングドライバーでもあるホーナーは,若くしてドライバーから引退し,2005年からレッドブルのチーム代表を務めています。今年で17年間と長期にわたって同職を務めていますが,今年のM.フェルスタッペンを含め,5回のドライバーズチャンピオンと4回のコンストラクターズチャンピオンをこの間に獲得していて,まさにF1の歴史の中で名を残すチーム代表の一人となってきています。今季限りでパワーユニットを供給しているホンダが撤退し,来季からはそのホンダの協力を得ながらではありますが,オリジナルのパワーユニットを搭載して戦うことになっていますし,2026年からはシャーシも含めて新たなレギュレーションに則ったレースを展開していくことになっています。そうしたことから,今後数年間の取り組みは重要となりますので,チーム代表の舵取りも重要となります。今回の契約延長は,こうした点を見据えたものと考えるのが自然でしょうね。 さて,今年の更新は,今日が最後となります。今シーズンも,それぞれのカテゴリーで劇的な出来事が起こって目が離せないものとなりました。また,残念ながら今年もコロナ禍の影響を受けたことも事実です。来季こそは新型コロナが収束していき,安心してレースが開催できるようになることを期待したいところです。オミクロン株の感染が気になるところですが,皆様万全な感染対策を施しながら,よいお年をお迎えください。 |
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2021/12/23(木) ☆復帰(F1) ○長期にわたってフェラーリのスポンサーを務めているのが,Marlboroをはじめとするタバコブランドを有するフィリップ・モリス社です。ところが,世界的なタバコ広告禁止の強化ということもあって撤退するのではないかといわれています。フェラーリによるとその可能性は低いとのことですが,不安定な状況に置かれていることは確かでしょう。そのような中,この度スペインの金融関連企業である『サンタンデール』がフェラーリのスポンサーに就くことが明らかとなりました。サンタンデールといえば,かつてF1でスポンサー活動をしていて,その出発はスペインを代表する現役レジェンドドライバーであるF.アロンソとなります。彼が2007年にマクラーレンに所属したときに,同チームのスポンサーに就きました。アロンソ自身は1年でマクラーレンを去ってルノーに移りましたが,サンタンデールはそのままスポンサーを継続。2010年にアロンソがフェラーリに移籍すると,サンタンデールもフェラーリへのサポートとなりました。その後2017年までスポンサー活動を継続し,同年限りでF1から撤退していました。という経緯から,今回はF1への「復帰」ということになります。サンタンデールによると,今回の復帰は,同社が自動車金融という立場からカーボンニュートラル実現に取り組んでいて,その活動の一端となるようです。 |
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2021/12/22(水) ☆始動(MotoGP) ○MotoGPと併催で行われているのが,電動バイクによって争われるレースであるMotoEです。このレースは2019年から始まり,その初年度からイタリアの電動バイクメーカーである『エネルジカ・モーターカンパニー』が同社の電動バイクである『エネルジカ・エゴ・コルセ』をワンメークとして供給してきました。MotoGPを運営するドルナスポーツ社とエネルジカとの契約は来季までとなっていて,再来年以降どうなるのか注目されていました。そして,10月21日(木)にドゥカティから発表があり,2023年から同社の電動バイクを供給することになりました。世界的なカーボンニュートラルの動きは,4輪はもちろん,2輪をも巻き込んで電動化へと進んできています。そうした流れがあるだけに,ドゥカティとしては電動バイクの開発は重要となりますし,同社のブランドイメージからしてもレースを通しての開発を重視するのは十分納得できることです。そのドゥカティが2023年から投入する電動バイクの開発は順調に進んでいるようで,この度ミサノ・ワールド・サーキット−マルコ・シモンチェリにおいて,MotoEに投入するマシンのテスト走行が行われました。コードネームが「V21L」とされている新型マシンは,ドゥカティのテストライダーであるM.ピロが初走行を担当しました。初走行を終えたピロのコメントによると,MotoGPマシンにかなり近く,電動バイクの特性である無音等を考えなければ,いつも自身が走らせているMotoGPマシンとフィーリングが同じだそうです。まだ2023年シーズンまで1年以上あるとはいえ,シーズン前のテスト等を考えると,さほど余裕がないことも確かです。今後どのような進化を遂げていくのか,その進捗が気になるところですね。 |
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2021/12/21(火) ☆幻が現実に(F1) ○最終戦の最終コーナーで今シーズンのチャンピオンが決定するという,まさに激動のシーズンを象徴するかのような終わり方をした今シーズンのF1でした。しかも,今季限りで撤退するホンダが,30年ぶりにタイトルを獲得するという劇的なフィナーレでもありました。そうした劇的なことを受け,タイトルを獲得した後にホンダが粋な計らいを見せていました。ホンダにとっての最終年となる今シーズンということがあり,鈴鹿サーキットで行われる予定だった今年の日本GPは,そのホンダがタイトルスポンサーを務めることになっていました。ところが,コロナ禍によりその日本GPは残念ながら開催中止となってしまいました。開催に向けて関係者は様々な努力を続けてきていたでしょうが,2年連続開催中止という事態となってしまいました。その様々な準備の中の1つに,表彰式で授与される優勝トロフィーがあります。この優勝トロフィーは,タイトルスポンサーが準備することになっていて,当然日本GPはホンダが準備していました。ところが,開催中止となってしまったために使われることもなく,まさに「幻のトロフィー」となってしまっていました。そのトロフィーは,ホンダの本社がある『ホンダウェルカムプラザ』に展示されたこともありました。ところが,ホンダが粋な計らいを見せ,その誰にも渡されることなく幻に終わるトロフィーが,レース終了後,チャンピオンを獲得したフェルスタッペンに授与されたのです。そのトロフィーはフェルスタッペンへの授与用に変更が加えられていて,「ありがとう Max Verstappen 2021 WORLD CHAMPION」の文字が刻まれていたそうです。ホンダの喜びと,そしてフェルスタッペンとの絆の深さを感じさせる心温まるトピックですね。 |
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2021/12/20(月) ☆変更(WRC) ○12月15日(水)にフランスのパリでFIA世界モータースポーツ評議会(WMSC)の会合が開かれ,WRCに関するレギュレーションについても話し合われました。今シーズンのWRCは,今季限りでフル参戦から引退するTOYOTA GAZOO Racing WRTのS.オジエがチャンピオンを獲得して終了しました。来シーズンは,レギュレーションが大幅に変更となり,これまでの内燃機関マシンではなく,『ラリー1規定』に基づいたハイブリッドマシンによる争いとなります。今回の会合は,そのラリー1規定に関して,コスト削減や安全性向上のためいくつかの変更が加わりました。その中の1つが年間で使用できる通算のエンジン規定で,当初は3基までということになっていましたが,新たに各車2基までということになりました。この変更により,新たに投入されるエンジンではありますが,その初年度から信頼性が重要となります。来季からハイブリッドユニットが投入されるわけですが,これについては共通のものとなっていて,今回の話し合いによりマニュファクチャラー選手権ポイントを獲得するために参戦する車両に対しては,9基までという制限が加わりました。既にいくつものカテゴリーでハイブリッドや電動車が投入されていますが,そこで問題となっている点の1つが感電です。メカニックが感電したという話は珍しいことではなく,それを念頭に置きながらメカニックは整備していかなければなりません。ところが,WRCには特殊性があって,他のカテゴリーはレース中にマシンの修復をドライバー自身がするということはよほど簡単なことを除いてほぼありません。ところが,ラリー(『ダカール・ラリー』のようなラリーレイドも含めて)の場合,ドライバーがマシンの修復をして再スタートを切るという場面があります。ということは,他のカテゴリー以上にドライバー自身が感電する危険性が高まることになります。そうした安全性の観点から,すべてのラリー1カーに「HVクラス0グローブ」を搭載することが義務付けられることになり,ドライバーとコ・ドライバーは,これを使用してマシン修復に臨まなければなりません。その他にも安全性に関する規定が加わっていて,例えば給油中ドライバーとコ・ドライバーはマシンから降りておかなければならないということにもなっています。 |
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2021/12/19(日) ☆統合(SGT) ○日産自動車の中にはいくつもの子会社がありますが,その中に『オーテックジャパン』と『ニスモ(NISMO)』があります。そのどちらも,日産の100%子会社です。オーテックジャパンは,1986年に創設し,福祉車両などの特装車や部用品等の企画,開発,生産,販売をはじめ,国内外で販売する車に対して架装を行ったりしています。市販車で時折『オーテックバージョン』があったりして,日産好きの方にはお馴染みの会社ではないかと思います。ニスモの方は,オーテックよりは少し先輩にあたる1984年に設立され,日産のモータースポーツ活動におけるワークス的立場にあり,SGTにおいてはニッサンのエースナンバーである『23』をつけているのがそのニスモです。モータースポーツ活動を通して開発を進め,レース参戦はもちろん,市販車向けチューニングパーツを販売したり,『バージョンニスモ』に代表されるような市販車バージョンの販売を行ったりしています。その両社に関して12月17日(金)に日産自動車から発表があり,両社を統合した新会社『日産モータースポーツ&カスタマイズ株式会社』を,来年の4月1日付で設立することになりました。現在両者の社長を務めている片桐隆夫氏がそのまま新会社の社長を務め,本社は現在オーテックジャパンの本社がある神奈川県の茅ヶ崎市に置かれることになり,茅ヶ崎にあるオーテックジャパンの拠点は『オーテック事業所』,神奈川県横浜市の鶴見区にあるニスモの拠点の方は『ニスモ事業所』となります。来季からこれまでの『R35 GT-R』に替えて,新型フェアレディZのSGTバージョンである『Z GT500』をSGTに投入することになっています。ホンダやトヨタが人型マシンを投入しているのに対し,投入から年月が経ったGT-Rを採用している日産は,優勝することはあるものの,タイトル争いからは年々可能性が低くなってきています。新しいマシン,会社自体の体制変更が好影響を与えることになるといいですね。 |
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2021/12/18(土) ☆JRRから世界へ(JRR) ○9月29日(水)付けのこのページでお伝えしたように,昨シーズンまでMoto2クラスにフル参戦し,今シーズンはHRCのテストライダーを務めると共に,シーズン終盤に代役としてイタルトランス・レーシング・チームからMoto2クラスに参戦した長島哲人が,新しいチームを立ち上げてJRRにフル参戦することになりました。参戦するのはST600クラスで,2台体制を組むこととしています。この新チームである『TN45 with MotoUP Racing Team』は,昔と違って今のJRRからは世界に羽ばたく可能性がほとんどなく,こうした現状を打破し,今後JRRから世界に旅立ち,そこで戦っていけるライダーの育成を目指したものです。ただ,この発表の時は具体的なライダー名については発表がなく,どの若手ライダーを起用するのか注目されていましたが,昨日長島哲太からその点についての発表がありました。新チームが採用することになった2人の若手ライダーは,今季CEV ヨーロッパ選手権Moto2にフル参戦していた羽田太河と今季RED BULL ROOKIES CUPに参戦していた西村硝です。両者共にそれぞれのレースで表彰台を獲得したりする活躍をしてきましたが,結局それ以後の世界での場が開かれずに終わろうとしてました。そうしたときに長島から声がかかり,再び世界を目指すことになったのです。ここ数年は海外でレースをしてきた2人ですが,600ccマシンは初めてであるものの,国内のレースでの参戦は経験していますので,コースへの慣れは大きな問題とはならないと思われます。かつてはJRRでチャンピオンを取ると海外へという流れがありました。JRRから世界へという目標を3年計画で実行していこうとしている同チームですが,しっかり成果を挙げていって欲しいですね。 |
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2021/12/17(金) ☆史上最多(F1) ○今年最後のFIA世界モータースポーツ評議会の会合が開かれ,その場において来季のカレンダーが承認されました。来季のレースカレンダーについては,既に10月に暫定版が発表されていましたが,今回の会合で正式に決定したことになります。今回の決定は,前回の暫定版からの変更はなく,史上最多となる全23戦での開催となります。コロナ禍により2年連続開催中止となってしまった鈴鹿サーキットでの日本GPは,第19戦として10月9日に決勝レースが開催される予定です。初開催となるのは第5戦に予定されているマイアミGPで,第20戦にアメリカGPが組まれているため,来季はアメリカで2戦開催されることになります。中国GPについては,新型コロナ感染状況により来季のカレンダーには組まれておらず,早ければ2023年シーズンから復帰することになります。また,今季初開催されたカタールGPについては,来年サッカーのワールドカップが同国で開催されるため,来季のカレンダーには組まれませんでした。 なお,今回決定した具体的なレースカレンダーは,以下の表のようになっています。 |
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2021/12/16(木) ☆今季最後(F1) ○2日間にわたって行われるポストシーズンテスト最終日の走行が,最終戦の舞台であったヤス・マリーナ・サーキットで行われました。昨日もお伝えしたように,今回のテストは,F1参戦2戦以下のドライバーが参加資格のあるヤングドライバーテストと,来季から採用されることになっている18インチタイヤを用いたタイヤテストとの併催となっています。どちらも2日間にわたって行われますが,ヤングドライバーテストの方は,両日とも走行できるわけではなく,どちらか一方のみ走行できることになっています。ほとんどのドライバーが初日に走行していて,この日はハースのマシンを駆ったR.シュワルツマンのみの参加となっています。タイヤテストに関しては,両日ともに各チーム1台のみが走行できることになっています。ヤングドライバーテストは今季型マシンを,タイヤテストの方は昨年型マシンを18インチタイヤ洋に改造したマシンでの走行でした。そのため,初日は熟成が進んでいる今季型マシンを駆ったヤングドライバーテストが最速タイムでしたが,この日もその点については変わりなく,唯一の参加ドライバーであったシュワルツマンがこの日の最速タイムを刻んでいます。2日間では,初日に総合トップだったN.デ.フリースのタイムが最速となっています。タイヤテストで最速だった(この日の総合では2番手タイム)のは,マクラーレンのマシンを駆ったL.ノリスが最速で,これが2日間通しての最速タイムとなります。アルファタウリはP.ガスリーが,レッドブルはS.ペレスがこの日走行し,それぞれ5番手(タイヤテストでは4番手),9番手(タイヤテストでは8番手)でした。なお,今回のテスト終了により,今シーズンのF1は全て終了となります。来季は,2月にカタルニア・サーキットで行われる予定のプレシーズンテストが最初の走行となります。 |
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2021/12/15(水) ☆来季に向け(F1) ○今季最終戦となる第22戦アブダビGPにおいて,レッドブル・ホンダのM.フェルスタッペンが最終周に大逆転で優勝し,自身&オランダ人ドライバー初となるチャンピオンを獲得すると共に,今季でF1から撤退するホンダに30年ぶりとなるタイトルをもたらしました。そうした劇的なフィナーレで興奮冷めやらぬ中ですが,既に来季に向けた動きが始まりました。今季を終えたチームとドライバーはそのまま最終戦の舞台となったヤス・マリーナ・サーキットに残り,12月14日(火)から2日間にわたるポストシーズンテストに臨んでいます。今回のテストは,来季から採用されることになっている18インチのタイヤを用いたタイヤテストと,F1参戦2戦以下が参加資格を有するヤングドライバーテストの2つが同時に行われています。ヤングドライバーテストの方は今季型マシンを用いてのものに対し,レギュラードライバーも参加資格を有するタイヤテストの方は,18インチタイヤに合わせて改良を加えたミュールカーを用いて走行しています。2日間の走行がありますが,どちらのテストも,両日それぞれ1チーム1名のドライバーしか走行できません。昨日行われた初日を総合タイムで見ると,熟成が進んでいる今季型マシンで走行したヤングドライバーテストのドライバーの方が,総じて上位のタイムを刻んでいます。そのヤングドライバーテストで初日総合トップタイムを刻んだのは,メルセデスAMGから参加した今シーズンのフォーミュラEチャンピオンであるN.デ.ブリースでした。総合2,3番手タイムは,それぞれアルファタウリのL.ローソン,アルピーヌのO.ビアストリでした。タイヤテストでトップタイム(総合では8番手タイム)をマークしたのは,今季ランク8位で終了したマクラーレンのD.リカルドでした。2,3番手タイム(総合では9,11番手タイム)は,それぞれアストンマーティンのL.ストロール,フェラーリのC.ルクレールでした。来季中国人初のF1ドライバーとなる周冠宇は,来季所属するアルファロメオのマシンを駆り,総合5番手で初日を終えています。今季唯一のフル参戦日本人ドライバーとしてフル参戦したアルファタウリの角田裕毅は,5番手タイム(総合では14番手タイム)で走行を終えています。なお,ウィリアムズに関しては,ヤングドライバーテストの方は参加していますが,ミュールカーの準備ができないことからタイヤテストの方は参加していません。同チームが抱えている資金不足という問題が,今回のテストでも表われています。 |
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2021/12/14(火) ☆移籍(インディカー) ○先週末は,レッドブル・ホンダのM.フェルスタッペンが最終周の大逆転でタイトルを獲得し,ホンダの歴史に新たな1ページが加わりました。これまでに数々の歴史を刻んできているホンダですが,その中の1つに挙げられるのが佐藤琢磨によるインディ500制覇でしょう。1回でも勝つことが難しいこの大会ですが,昨年の勝利により2回目の勝利という快挙となっています。その拓磨ですが,残念ながら今シーズンはインディ500はもちろん,他のレースにおいても一度も勝利を収めることができないシーズンとなってしまいました。そうした拓磨ですが,先週の12月9日(木)にオンラインを通して発表を行い,今年まで4シーズンにわたって所属してきた『レイホール・レタマン・ラニガン・レーシング(RLLR)』と今季限りで契約を終了し,来季は『デイル・コイン・レーシングwithリック・ウェア・レーシング』に移籍することになりました。使用するエンジンは,もちろんこれまで通りホンダとなっています。今回所属することになったデイル・コイン・レーシングですが,拓磨と同じく元F1ドライバーであったR.グロージャンが所属して今季を戦い,そのグロージャンがかつて拓磨も所属した経歴があるアンドレッティに移籍することになり,そこに拓磨が座ることになったという流れになります。これまでは,どちらかというと若手を起用してきたチームですが,インディ500制覇を目指して今回の拓磨起用となったようです。拓磨にとっては,このところ所属してきたチームと比べるとやや小規模になりますが,その分風通しはいいでしょうから,新たなモチベーションを持つのにはいい選択とも言えます。フェルスタッペンのタイトル獲得によい刺激を受け,3度目のインディ制覇を目指して欲しいですね。 |
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2021/12/13(月) ☆最終周大逆転(F1) ○今季最終戦となる第22戦アブダビGPの決勝レースが,照明に照らされるヤス・マリーナ・サーキットで行われました。コロナ禍の影響により12月中旬までシーズンが延びた今シーズンですが,ついに今季最後のレース開催となりました。そして,レッドブル・ホンダのM.フェルスタッペンとメルセデスAMGのV.ボッタスとの間で激烈を極めたチャンピオン争いに決着を見ることになります。さらに,今季限りでF1から撤退するホンダにとっては,有終の美を飾ることができるかという側面もある最終戦です。 そのような中で始まった決勝レースは,ポールからスタートしたフェルスタッペンがソフトタイヤを,2番グリッドからスタートしたハミルトンがミディアムタイヤを履いてスタートを切りました。通常ではソフトの方がスタートダッシュを決めやすいのですが,フェルスタッペンの蹴り出しがやや悪く,ミディアムの方のハミルトンがスタートダッシュを決めてトップに立ちました。ターン6で順位を上げようとしたフェルスタッペンでしたが,ハミルトンと接触する可能性が生じ,ハミルトンはそれを避けようとして押し出されるような形となってコースから外れました。ターン7でコースに戻りましたが,フェルスタッペンとの差を元に戻したため今回の出来事は何事もなく,そのままの形で進行していきました。レースが進むに連れてハミルトンはファステストラップをマークしていき,フェルスタッペンとの差を少しずつ広げて行きました。フェルスタッペンがタイヤ交換を行うと,その翌周にハミルトンがタイヤ交換し,ハミルトンのペースで進みました。ただ,タイヤ交換のタイミングのズレがあるため,順位がその度に変わる状況となり,また,タイヤ交換を済ませたドライバーが,ステイアウトしているドライバーに追いつくという状況にもなりました。そのような中,ハミルトンはフェルスタッペンのチームメイトで,ステイアウトを選択していたS.ペレスに追いつきました。チームメイトを援護するペレスは,ハミルトンとバトルすることでペースを遅くするという役割を果たし,もちろんハミルトンに抜かれはしたものの,フェルスタッペンは2秒弱と差を縮めています。その後は再びハミルトンがペースを上げて差を広げて行きましたが,最終盤に入った53周目にウィリアムズのN.ラティフィがクラッシュしてコース上に留まったためセーフティカー導入となりました。これがレース結果に大きな影響を与える結果となったのです。セーフティカー先導の中,周回遅れが整理されることになり,ハミルトンとフェルスタッペンの間に入っていた周回遅れが後ろに下がり,2台の差は無くなりました。そして,解除となったファイナルラップで,セーフティカー導入段階でピットインしてタイヤ交換を行い,ソフトタイヤを履いていたフェルスタッペンのペースが上回り,ターン5でハミルトンを交わしてトップに浮上。後半セクションは追い抜きがほぼ不可能なヤス・マリーナ・サーキットですので,ハミルトンはアタックしたものの追い抜くまでには至らず,フェルスタッペンがトップでチェッカーを受けると共に,自身初となる,そしてオランダ人ドライバーとしても初となるチャンピオンに輝きました。今回がF1で最後のレースとなるホンダにとっては,1991年に故A.セナ以来30年ぶりのタイトルとなります。大逆転を許す形となったメルセデス側は,最終盤でのフェルスタッペンの動きやFIAの判断に異議を唱えて抗議を出しています。いずれも棄却されてはいますが,今後それを不服として上訴する可能性もあります。とはいえ,8度目のタイトル獲得を寸前で逃すことになったハミルトンでしたが,表彰台ではフェルスタッペンを讃える行為をしていて,やはり王者にふさわしいドライバーであることに変わりはありません。フェルスタッペン,ハミルトンに次ぐ3位には,今季からフェラーリに所属しているC.サインツJrが入っています。他のホンダ製パワーユニット勢ですが,何といってもアルファタウリ・ホンダの角田裕毅の活躍が目につきました。ルーキードライバーでなかなかチームメイトを上回ることは難しかったのですが,P.ガスリーがQ2で敗退したのに対し,角田はQ3に進出して,今季初めて予選でチームメイトを上回りました。決勝レースでもトップ5圏内のバトルを展開し,最終的に自身最高位となる4位でルーキーシーズンを終えました。ホンダの育成ドライバーとしてF1まで上り詰めた角田ですが,そのホンダの最後のレースで好結果を残し,ホンダへの「恩返し」ができたのではないかと思います。ガスリーは,角田からおよそコンマ3秒遅れの5位でチェッカーを受けています。レース中フェルスタッペンの援護射撃を行ったペレスは,残り3周となったところでリタイアに終わっています。 これで2輪,4輪共に主なレースがシーズンを終えたことになります。ただ,来月に入るとダカール・ラリーやWRCの初戦が行われる予定になっていますので,レースファンにとっては短い冬休みに入った形になりました。来季は,それぞれのカテゴリーでどのような争いが展開されていくのか,わくわくした気分で待ちたいと思います。 |
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2021/12/12(日) ☆最後の予選で(F1) ○今季最終戦となる第22戦アブダビGPの予選が,次第に夕闇が迫るヤス・マリーナ・サーキットで行われました。今季最後となる今回の予選ですが,それと同時に今シーズン限りで撤退するホンダにとっても最後の予選となります。その予選でポールを獲得したのは,メルセデスAMGのL.ハミルトンと共に同点で最終戦を迎えたレッドブル・ホンダのM.フェルスタッペンでした。初のタイトル獲得に向けて好位置からスタートを切りたいフェルスタッペンにとって,まずは第一段階を好結果で突破をしました。逆転タイトルに向けてポールを獲得したかったハミルトンは,フェルスタッペンからコンマ371秒遅れの2番手でした。見事ポールを獲得したフェルスタッペンですが,懸念材料が無いわけではありません。というのは,今日行われる決勝レースで,2人の使用するタイヤに違いが生じたということです。フェルスタッペンが最終的に使用したのがソフトで,ハミルトンはミディアムと選択が分かれています。Q2でフェルスタッペンはミディアムを履いていたのですが,フラットスポットができてしまってQ3でソフトを使わざるを得なかったようです。決勝レースのスタート時にこの仕様のタイヤを履くことになる訳ですが,通常で考えればスタート時はフェルスタッペンが有利でしょうが,タイヤの持ちという点ではハミルトンが有利となり,戦略上どちらに勝利を女神が微笑むのか気になるところです。とはいえ,ホンダだけで考えると,F1参戦最後となる予選でポールを獲得したのは好結果とも言えます。3番手タイムをマクラーレンのL.ノリスがマークし,タイトルを争う2人の後ろからスタートするという微妙な立場になっています。タイトルを争う2人にとってチームメイトのサポートが重要になりますが,レッドブル・ホンダのS.ペレスが4番手,メルセデスAMGのV.ボッタスが6番手タイムをマークしていて,この点ではレッドブルが有利になっています。アルファタウリ勢は,角田裕毅がQ3進出を果たしました。最初のアタックで好タイムをマークしながら走行した角田でしたが,最終コーナーでリアが流れてしまってトラックリミットを超えてしまってタイム抹消となりました。ラストアタックは残念ながらタイムアップすることができず,最終的に8番グリッド獲得となりました。チームメイトのP.ガスリーはQ2で敗退となり,12番グリッド獲得にとどまっています。 |
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2021/12/11(土) ☆圧倒(F1) ○今季最終戦となる第22戦アブダビGPがヤス・マリーナ・サーキットで開幕し,初日は2回のフリー走行が行われました。レッドブル・ホンダのM.フェルスタッペンとメルセデスAMGのL.ハミルトンとによるチャンピオン争いはこの最終戦まで持ち込まれていて,しかもそれが両者同ポイントということで,初日の走行からその結果がこれまで以上に気になる初日となりました。その2人のタイム争いは,ハミルトンが初日総合トップという結果に終わりました。そのハミルトンのタイムは圧巻で,唯一1分23秒台をマークしていて,総合2番手タイムをだったアルピーヌのE.オコンよりコンマ343秒上回っています。この大会でメルセデスAMGでの走りが最後となるV.ボッタスは,チームメイトからおよそコンマ4秒弱遅れの総合3番手タイムでした。初チャンピオンを獲得したいフェルスタッペンは,ハミルトンからコンマ641秒遅れの総合4番手で初日を終えています。このコースの状態を考えるとオーバーテイクが難しくなりそうなので,グリッドの位置が重要となるだけに,今日行われる予選はかなり激しいものになりそうです。なお,他のホンダ製パワーユニット勢ですが,レッドブル・ホンダのS.ペレスはフェルスタッペンに次ぐ総合5番手でした。フェルスタッペンの援護射撃が重要なだけに,彼の予選結果も重要になってきます。アルファタウリ・ホンダ勢は,角田裕毅が総合7番手となり,総合10番手タイムだったチームメイトのP.ガスリーより上位に食い込んでいます。 |
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2021/12/10(金) ☆名称変更(F1) ○今日からいよいよ今季最終戦となる第22戦アブダビGPがヤス・マリーナ・サーキットで開幕しますが,それを前にして昨日FIAから来季のエントリーリストが発表されました。それによると,ドライバーに関しては,来季から中国人として初のF1ドライバーとなる周冠宇のカーナンバーが24となることが決まりました。F1では,それぞれのドライバーに固定ナンバーがあり,F1キャリアを通じてそのナンバーを使用することになっています。今シーズンと比べるとチーム名に変更があるところがありますが,ホンダが今季限りでF1から撤退することを受けてホンダ製パワーユニット勢はどちらもチーム名が変更となっていて,レッドブルが『レッドブル・レーシング』に,アルファタウリが『スクーデリア・アルファタウリ』となっています。さらに,エンジン名も変更となっていて,どちらも『レッドブル・パワートレインズ』となっています。この名称は,レッドブルが独自に開発していくことからこうなっているのですが,実際にはホンダがパワーユニットに関する知的財産権使用の許諾をレッドブルに与えて開発されるものですから,基本的な部分はホンダ製ともいえます。フェラーリのチーム名も変更となっていて,今シーズンもタバコのMarlboroブランド等を有しているフィリップモリス社がタイトルスポンサーに就いていて,そのキャンペーン名である『ミッションウィノウ』を取り入れた『スクーデリア・フェラーリ・ミッションウィノウ』でしたが,タバコ広告規制強化の流れの中でフィリップモリス社が撤退するかスポンサー規模を縮小したからか,『スクーデリア・フェラーリ』となっています。今回発表された具体的なエントリーリストは,以下の表のようになっています。 |
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2021/12/09(木) ☆2日連続(SF) ○12月7日(火)と8日(水)の2日間にわたって,鈴鹿サーキットにおいて合同テストとルーキーテストが併催で行われました。初日は時間が経つにつれてヘビーウェットとなる中での走行となり,テスト2日目となる昨日は,テスト開始当初こそ前日の雨が少し残っていたものの,時間が経つにつれて乾いていき,ドライコンディションの中での走行となりました。ウェットとなった初日でトップタイムをマークしたのは,来季も今季と同じTCS NAKAJIMA RACINGからフル参戦することが予想される大湯都史樹でした。しかも,2番手タイムをマークしたINGING MOTORSPORTの阪口晴南(3番手タイムはKONDO RACINGのS.フェネストラズ)から1秒以上速い圧倒的なものでした。その大湯は,ドライとなった2日目でも速さを見せてこの日もトップタイムをマークし,2日連続しての最速タイム(この日の2番手タイムはDANDELION RACINGの大津弘樹,3番手タイムはフェネストラズ)となりました。その彼が所属するTCS NAKAJIMA RACINGは,昨年のチャンピオンである山本尚貴も所属していますが,今回のテストでは,2人がお互いのマシンに乗り換えて走行するということを2日とも行っています。同じチームとはいえ,ドライバーによって微妙にセッティング等が違いますので,乗り換えることでマシンに対する理解の幅が増えることになるでしょうから,今後もこうした動きをするチームがたまに出てくるものと思われます。なお,今日も同地でテストが行われますが,ルーキーテストのみの走行となります。 |
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2021/12/08(水) ☆対照的(SF&SGT) ○12月6日(月)にTOYOTA GAZOO RacingがMEGA WEBにおいて,2022年のモータースポーツ参戦体制を発表しましたが,昨日は海外レースについてお伝えしました。今日は,国内レースのSFとSGTについてお伝えします。 まずトヨタ勢の一つであるcarenex TEAM IMPULがチームチャンピオンを獲得したSFについてですが,来季も6チーム全11台という体制に変更はありません。ドライバーについても動きは小幅にとどまり,昨日お伝えした中嶋一貴の引退に伴っての動きのみとなっています。その中嶋はずっとTOM’Sに所属して国内のレースを戦ってきましたが,その中嶋が抜けたシートには,今シーズンSFにスポットで参戦し,我が大分県にあるオートポリスでのレースで,不安定な天候の中見事に勝利を収めたJ.アレジがSFにステップアップして同チームからフル参戦することになりました。今季1台体制で臨んだROOKIE Racingは,その点についての変更はないものの,ドコモグループがタイトルスポンサーになったことに伴い,『docomo business ROOKIE』というチーム名に変更となっています。昨日お伝えしたように平川亮が来季WECにステップアップを果たしますが,SFについては今季と同じ体制でフル参戦します。 小幅な変更に留まったSFに対して,それとは対照的にSGTについては大幅な変更となっています。最終戦において大逆転で今シーズンのチャンピオンを獲得したのが関口雄飛&坪井翔組のau TOM’S GR Supraですが,通常そのチームはそのままの体制で次年度に臨みます。ところが,坪井は残留するものの,関口は元F1ドライバーであるH.コバライネンが抜けたTGR TEAM SARDに移籍することになりました。関口が抜けるシートには,SFでTOM’Sからフル参戦するアレジが所属することになりました。今季平川亮&S.フェネストラズ組で戦ったTGR TEAM KeePer TOM’Sですが,その平川がWECにステップアップしてフル参戦することになりましたので,彼に替わって今季TGR TEAM WedsSport BANDOHからフル参戦した宮田莉朋が移籍することになりました。その宮田が抜けたBANDOHには,コロナ禍の中で2年間にわたって外国人ドライバーの代役として活躍した阪口晴南が加入することになりました。 なお,今回発表された具体的なチーム体制は,以下の表のようになっています。 |
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2021/12/07(火) ☆引退&兼務&新型マシン(WEC&WRC) ○昨日,TOYOTA GAZOO Racingが,東京都のMEGA WEBにおいて,国内外で主要な2022年のモータースポーツ参戦体制を発表しました。今日は,その中で海外のレースであるWEC(世界耐久選手権)とWRCの体制についてお伝えします。今回の発表でとても驚かされたのがWECについてです。既にWECで3年連続チャンピオンを獲得した経歴を持つ中嶋一貴が,今シーズンをもってWECから去ることは発表されていました。その発表の際には,来季の活動についての発表は無く,多くの予想がSFやSGTといった国内のレースへの参戦継続ということでした。ただ,引退するのではないかという予想があったことも事実です。そして,今回の発表の中で,今季限りでレーシングドライバーから完全に引退することが発表されました。そして,1月1日からドイツにあるTGR-E(トヨタGAZOO Racingヨーロッパ)の副会長に就任することになりました。つまり,日本を離れてドイツに常駐し,チームに関わるのはもちろん,ACOやFIAなどとの交渉にも当たることになるようです。中嶋の引退したことによりシートが1つ空くことになりますが,そのシートには,大方の予想通りSGTドライバーである平川亮がステップアップを果たすことになりました。次に,中嶋と共に,WECにおけるもう一人のフル参戦日本人ドライバーであり,今シーズンのチャンピオンでもある小林可夢偉についても驚きの発表がありました。可夢偉については,WECへの参戦継続は既に決まっていましたが,今回の発表により,その可夢偉はこれまで通りトヨタGAZOO Racing のドライバーを務めながら,新たにチーム代表職を兼務することになりました。これは,まさに『ドライバーズファースト』をトヨタは優先することを宣言したようなものです。そのドライバーの体制についてですが,7号車が小林可夢偉&M.コンウェイ&J.マリア.ロペス,8号車がS.ブエミ&B.ハートレー&平川亮となっています。 WRCについては,既にドライバーについては発表がされていましたが,今回の発表会でレギュレーション変更により来季からWRCに投入される新型ラリーマシン『トヨタGRヤリス・ラリー1』が世界初公開されました。2022年から『ラリー1規定』と呼ばれる新しいレギュレーションのもとで開催されるWRCですが,その新しいレギュレーションの目玉ともなっているハイブリッドシステムが搭載されていて,外部からの充電やブレーキングの際に回生される電気を蓄えてモーターを回すシステムにより,最大100馬力発生させることができるようになっています。既に発表されているドライバーを再度確認すると,TOYOTA GAZOO Racing WRTは,33号車がE.エバンス&S.マーティン,69号車がK.ロバンペラ&J.ハルットゥネン,1号車がS.オジエ&B.ヴェイラ,4号車がE.ラッピ&J.フェルムで,育成チームであるTOYOTA GAZOO Racing WRT・ネクストジェネレーションが勝田貴元&A.ジョンストンとなっています。 |
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2021/12/06(月) ☆同点で(F1) ○ナイトレースとなる第21戦サウジアラビアGPの決勝レースが,新設のサーキットであるジェッダ・ストリート・サーキットで行われました。レッドブル・ホンダのM.フェルスタッペンとメルセデスAMGのL.ハミルトンとの激しいチャンピオン争いとなっていますが,この日のレースもその2人によるバトルが繰り広げられました。しかも,この新設サーキットは市街地コースのため,ランオフエリアが狭かったりして,ほんのちょっとしたミスでコースオフしたりガードレールにヒットしたりして,何が起こるか分からない状況にあります。実際,赤旗が2回出たり,ヴァーチャルセーフティカー導入になったりして荒れた展開となりました。そのような中で速さを見せたのは,ランク2位でこの大会を迎えたハミルトンでした。ピットインのタイミングのズレやフェルスタッペンの追い上げがあったりして首位の座を譲る時間帯はありましたが,最終的には再びトップに立つと共に,ファステストラップをもマークしました。それに対してフェルスタペンは,ハミルトンより前に出るべくアタックをしたものの,オーバーシュートしての浮上のため首位の座を譲らないといけなくなったり,ハミルトンと軽く接触して5秒加算のペナルティを受けたりして,最終的に11秒以上遅れの2位でフィニッシュしました。この結果,レース前あった8ポイント差は無くなり,同点で最終戦を迎えることになりました。いよいよ次週行われる最終戦アブダビGPで,フェルスタッペンとハミルトンで前を走った方がチャンピオンということになります。もちろん,順位とファステストラップによっては,同点でレースを終える可能性もあります。そうした場合,勝利数でフェルスタッペンがチャンピオンということになります。3位にメルセデスAMGのV.ボッタスが入ったのに対し,レッドブル・ホンダのS.ペレスはリタイアに終わってしまったため,コンストラクタータイトル争いでメルセデスとレッドブルの差が28に広がっています。アルファタウリ・ホンダ勢は,P.ガスリーが6位入賞を果たしたのに対し,角田裕毅はアストンマーティンのS.ベッテルと接触してフロントウィングを失うというアクシデントに見舞われ,さらにこの接触のペナルティも科されて,最終的に14位でのチェッカーとなっています。 |
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2021/12/05(日) ☆最終コーナーで(F1) ○最終戦前の大会となる第21戦サウジアラビアGPの予選が,照明に照らされたジェッダ・ストリート・サーキットで行われました。ランクトップを行くレッドブル・ホンダのM.フェルスタッペンとランク2位につけているメルセデスAMGのL.ハミルトンとの激しいチャンピオン争いが展開されていますが,この日の予選も,この2人が激しいポール争いをしました。ファイナルアタックでメルセデスAMGのL.ハミルトンがまず最速タイムを刻み,これがフェルスタッペンの目標タイムとなりました。市街地コースということで,ランオフエリアがとても狭く,コースのすぐ横にガードレールがあって一歩間違えるとマシンにダメージを与えるという厳しいコース状況の中でのタイムアタックとなっています。ハミルトンのタイムを更新すべくファイナルアタックを敢行したフェルスタッペンは,コース後半までハミルトンのタイムを上回っていて,このままポール獲得かと思われました。ところが,最終コーナー手前でほんのわずかミスを犯してしまったため最終コーナーでマシンのリア部分を軽くヒットしてしまってタイムアタックが不可能となってしまいました。この結果,この大会でのチャンピオン決定を阻止したいハミルトンが2戦連続,今季通算5回目となるポールを獲得しました。FP3の後半で燃料漏れが発生したため中古パワーユニットに載せ換えたメルセデスAMGのV.ボッタスでしたが,ハミルトンには呼ばなかったものの,2番手タイムをマークしてメルセデスAMG勢のワンツーを決めました。最終コーナーでの悪夢を味わったフェルスタッペンは,その前のタイムで3番グリッドを獲得しています。フェルスタッペンの援護射撃が期待されるチームメイトのS.ペレスは,5番グリッドとなって決勝スタート段階での援護射撃が厳しい位置でのスタートとなります。アルファタウリ・ホンダ勢は,P.ガスリーが6番手,角田裕毅が8番手となり,ホンダ製パワーユニット勢は全車トップ10圏内で予選を終えています。 |
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2021/12/04(土) ☆やや出遅れ(F1) ○いよいよ残り2戦となったF1ですが,その最初のレースであり,しかも初開催となる第21戦サウジアラビアGPが開幕し,初日は2回のフリー走行が行われました。新設サーキットであるジェッダ・ストリート・サーキットでの初の本格的走行となる初日の走行でトップタイムをマークしたのは,ここまで8ポイント差でランク2位につけているメルセデスAMGのL.ハミルトンでした。V.ボッタスが2番手タイムをマークし,初日はメルセデスAMG勢のワンツーとなりました。ランクトップを行くレッドブル・ホンダのM.フェルスタッペンが3番手というのがよくあるパターンですが,そのフェルスタッペンは4番手で,同じホンダ製パワーユニット勢であるアルファタウリ・ホンダのP.ガスリーでした。気になるのは,ガスリーは3番手とはいえ,ハミルトンから1000分の81秒遅れとさほど遅れはとってないのですが,レース結果によってはこの大会でチャンピオン獲得が決まる可能性がわずかにあるフェルスタッペンは,およそコンマ2秒ハミルトンから遅れていることです。大会前からメルセデス有利なコースレイアウトではないかといわれていましたが,その予想が当てはまるかのような初日になっています。アルファタウリ・ホンダの角田裕毅は,8番手タイムで今回もトップ10に食い込んでいます。 |
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2021/12/03(金) ☆何とか(F1) ○残り2戦となったF1ですが,チャンピオン争いがいよいよ佳境に入ってきます。レッドブル・ホンダのM.フェルスタッペンをわずか8ポイント差でメルセデスAMGのL.ハミルトンが追うという僅差での展開となっていて,どちらがチャンピオンになるか全く予断を許さない状況となっています。そのような中で今日から開催されるのが,サウジアラビアの首都であるジェッダで行われる第21戦サウジアラビアGPです。この大会の会場となるのが,新たに建設されたジェッダ・ストリート・サーキットで,名が示すように市街地コースとなっています。この新設のサーキットは,全長6.175qとなっていて,F1の開催地としてはベルギーGPの会場であるスパ・フランコルシャンに次ぐ2番目に長いサーキットです。コーナー数が全部で27個あり,その中には他のコースと比べると多くの高速コーナーがあるようです。そのため,平均速度が250q/hになるのではないかといわれています。そのような高速サーキットにもかかわらず,ストリートコースだけにランオフエリアが狭く,コースオフを喫するとかなり痛い目を見るのではないかと思われます。そうしたサーキットなのですが,実はかなり開催が心配されていました。開催が心配となると,まず頭に浮かぶのは新型コロナでしょうが,もちろんそうした側面はあるものの,一番の心配はサーキットの建設で,果たして開催まで間に合うのかどうかがかなり微妙でした。実際開催直前まで工事が継続していましたし,恐らくレースウィークに入ってもどこかの工事は行われているのではないかという感じはします。ただ,開催自体に必要な部分は間に合っているようで,無事(?)開催となるようです。なお,砂漠に囲まれた暑い場所である中東開催はどこでもその傾向はありますが,この大会もナイトレースになっています。 |
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2021/12/02(木) ☆外国人ドライバー(SGT) ○まさかのアクシデントにより大逆転でタイトルが決まった今シーズンのGT500クラスですが,そのGT500にフル参戦した2人の外国人ドライバーが来季について発表をしました。 まず1人目ですが,最終戦の決勝レースが行われた翌日の11月29日(月)に,TGR TEAM SARDから参戦していた元F1ドライバーのH.コバライネンが,今シーズンをもってSGTでの活動を終了することになりました。2015年からTEAM SARDに所属してフル参戦を開始したコバライネンは,その翌年,平手晃平とのペアで見事タイトルを獲得しました。中山雄一と組んだ今シーズンは,開幕戦で4位に入ったものの,それ以後はその成績を上回ることができず,ランク13位で終了しています。コロナ禍で外国人ドライバーにとってはとても大変なシーズンとなり,フル参戦するためには家族から離れて単身赴任という形で日本に滞在することが多くならざるを得ませんでした。今回の決意は,やはりこの点が大きかったようで,家族との時間を過ごすためということが最大の要因のようです。来季はどのような形でレースに参戦するのかは分かりませんが,家族との時間を大切にしていって欲しいですね。 2人目は,今シーズン塚越広大と組んでREAL RACINGからフル参戦したB.バゲットです。2013年からNAKAJIMA RACINGに所属してSGTにフル参戦を開始したバゲットは,2018年まで同チームに所属し,2019年から現在のREAL RACINGからフル参戦しています。チームは違うものの,一貫してホンダ陣営のドライバーとして活躍してきました。今シーズンは,第2戦での優勝を最高位にして,最後までチャンピオン争いに加わっていました。残念ながら最終戦はリタイアとなってしまい,最終的にランク6位でシーズンを終了しています。そのバゲットから昨日Twitterで来季について報告があり,今季限りでホンダから離れることになりました。ただ,SGTから離脱するということについては触れておらず,メーカーをチェンジするものの,SGTへの参戦は継続するのではないかと思われます。今回の発表では,具体的なことは触れられておらず,近日中にその点についての発表を行うようです。 |
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2021/12/01(水) ☆再登場(JRR) ○かつてHRCライダーとして活躍し,JSB1000クラスチャンピオンに輝いた実績もある山口辰也が11月29日(月)に発表を行い,来シーズンはST600クラスにフル参戦することになりました。所属するのは自らが率いるTeam T2yからで,使用するマシンはホンダのCBR600RRとなります。今シーズンの山口は,自身のチームからST1000クラスに,そして,かつて所属したTOHO RacingからJSB1000クラスにスポットでの参戦となりました。このところの山口はこうしたスポットでの参戦を続けていて,フル参戦は2017年以来5年ぶりとなります。2010年,2011年にST600クラスチャンピオンを獲得していますので,ST600クラスへのフル参戦は復帰ということになります。自身のコメントによると,今回の決断に至ったきっかけとなったのは,最終戦での転倒ということでした。この転倒のままレースから遠ざかるより,フル参戦という挑戦を続けることの方を選んだようです。フル参戦となると自身の体力やチーム体制はもちろんですが,資金的な部分も重要となります。現段階では潤沢な状況ではないようですが,それでもチャレンジという決断をしたことは見事だと思います。山口といえば,レース活動が中心ですが,ライフワークの一つとして学校等を訪れて交通安全の啓発活動にも取り組んでいます。残念ながらコロナ禍の影響でこの活動は休止していますが,フル参戦同様,これについても再開していく予定のようです。 |
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