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最新ニュース

2021/07/31(土)
☆いつもの形?(F1)
○前半戦最後となる第11戦ハンガリーGPが好天に恵まれたハンガロ・リンクで開幕し,初日は2回のフリー走行が行われました。今季に入ってレッドブル・ホンダのM.フェルスタッペンの後塵を拝することがこれまでと比べて多くなってきたメルセデスAMGですが,前戦で勝利した好調さを維持するかのように,初日は去年まで見せてきた姿を見せるかのようなリザルトを残しました。特に,来季の去就が取り沙汰されているV.ボッタスが,シート維持をアピールするかのように速さを見せ,両セッション共に残留が決まっているL.ハミルトンを上回りました。特に,午後に行われたFP2では,この日の最速タイムを刻んで初日総合トップに立ちました。総合2番手タイムをハミルトンがマークし,メルセデスAMG勢のワンツーで初日を終えています。総合3番手タイムをレッドブルのフェルスタッペンがマークし,メルセデスAMGの次にフェルスタッペンがつけるという,昨シーズンしばしば見られたいつもの形(?)となりました。メルセデスAMGの更新を拝したものの,ホンダ製パワーユニット勢も好調で,レッドブル・ホンダのS.ペレスが総合5番手,アルファタウリ・ホンダのP.ガスリーが総合6番手につけています。ガスリーのチームメイトである角田裕毅は,FP1の40分過ぎにターン4でコースオフし,リアから激しくクラッシュしてしまいました。ここで走行不能となり,このセッションは12番手で終えました。マシン修復のためFP2でコースインがなかなか叶わなかった角田は,セッション最終盤でようやく走行可能となり,わずか1周のみのタイム計測で17番手でした。
2021/07/30(金)
☆契約延長(SBK)
○サマーブレイク中のMotoGPをはじめとして,それぞれのカテゴリーはこれからチャンピオン獲得に向けてさらなる取組みがなされていきます。それと同時に,その裏側では,来季に向けた体制づくりも着々と進められています。SBKも同様で,例えばヤマハのワークスは既に今シーズンの体制継続が決まっています。さらに,7連覇に向けて着実に歩みを進めているKawasaki Racing Team WorldSBKのJ.レイが,先日カワサキとの契約延長が決まっています。そのカワサキですが,7月27日(火)にカワサキ・モータースポーツ・ヨーロッパから発表があり,今季もレイのチームメイトであるA.ロウズとの契約が成立しました。その契約期間ですが,「複数年」ということで,具体的な年数は分かりません。2014年からVOLTCOM Crescent Suzukiに所属してSBKにフル参戦を開始したロウズは,未勝利ながら合計3回の表彰台を獲得した後,2016年からパタ・ヤマハ・オフィシャル・ワールドSBKチームに所属し,2018年に初優勝を飾りました。その翌年には,ランキング3位に輝いています。昨シーズン現在のKawasaki Racing Team WorldSBKに移籍し,1勝を含む4回の表彰台を獲得しました。カワサキ2年目となる今季は,現段階で4回の表彰台を獲得し,ランク4位につけています。11月に行われる鈴鹿8耐では,レイと組んで8耐におけるカワサキワークスであるKawasaki Racing Team Suzuka 8Hから参戦することが決定しています。
2021/07/29(木)
☆名乗り&発売延期(F1)
○7月7日(水)付けのこのページでお伝えしたように,新型コロナウイルスの感染の再拡大や,それに伴う入国制限等によりオーストラリアGPの開催が中止となりました。F1としては,今季全23戦で開催するという点については変更しないという方針に変化はなく,その代替開催については,今後検討するということになっています。ただし,現段階では,まだ正式発表がなされていません。そのような中,第21戦として開催予定だったのがオーストラリアGPで,その翌週に第22戦としてサウジアラビアGPが開催される予定になっていて,F1等を開催する中東諸国であるカタールやバーレーンと同じように,同GPはほぼ間違いなく開催されることでしょう。そうしたこともあってか,同GPの主催者側が代替開催の候補地として名乗りを上げたようです。代替開催地については,開幕戦の開催地であるバーレーンとMotoGPの開幕戦を開催したカタールもその候補となっているようですが,既にバーレーンGPは終了していますし,カタールはF1開催の実績がありません。それに対して,サウジアラビアはオーストラリアGPと1週間しか違っておらず,可能性として同GPが2レース制という形で実施されることが最も現実的であることは間違いないと言えるでしょうね。
なお,第17戦として10月に鈴鹿サーキットで開催予定の日本GPについてですが,新型コロナウイルスの感染状況がますます厳しくなってきており,果たして開催できるかさらに心配な状況にあります。現段階では開催中止とはなっておらず,あとは無事開催できることを祈るばかりです。ただ,開催地である鈴鹿サーキットから発表があり,7月末に発表予定だった観戦チケットの販売スケジュールや詳細の案内の発表を延期することになりました。その原因は,やはり感染状況の再拡大という現在の状況にあるようです。改めていつ発表があるのかについては,まだ期日等決まっていません。
2021/07/28(水)
☆主催者推薦(EWC)
○EWCシリーズの中の1戦である鈴鹿8耐は,例年『真夏の祭典』として開催されてきましたが,今季はコロナ禍の影響により11月開催に変更となりました。その影響により,例年JRR最終戦として開催されてきたMFJ-GPが,本来8耐が行われる予定だった7月に移動して先日開催されました。そのMFJ-GPの開催期間中である7月18日(日)に鈴鹿サーキットを運営する『株式会社モビリティランド』から,鈴鹿8耐における出場権獲得チームと事前エントリーチームについて発表がありました。そして,この発表において,主催者推薦となる3チームについても明らかとなりました。その3チームとは,実質的にカワサキのワークスとなるKawasaki Racing Team Suzuka 8Hとカワサキ系の有力チームの一つであるEVA RT 初号機 Webike TRICKSTAR,そして,実質的にホンダのワークスチームとなるHRCです。その中で,カワサキ系チームのメンバーも明らかにされていて,Kawasaki Racing Team Suzuka 8Hは現在SBK7連覇に向けてランクトップを走っているJ.レイをはじめ,そのチームメイトとして活躍しているA.ロウズ,そしてSBKにKawasaki Puccetti Racingからフル参戦しているL.マヒアスの3名で,EVA RT 初号機 Webike TRICKSTARは今回のMFJ-GPにスポット参戦した大久保光とST600クラスにTEAM VITAL SPIRITからフル参戦している佐野優人の2人となっています。ただ,最近の8耐は3人体制で臨むチームがほとんどですから,TRICKSTARはあと1名追加されることが十分予想されます。なお,HRCについては現段階で明らかになっていません。
2021/07/27(火)
☆否定なし(MotoGP)
○昨日はSBKの第5戦について,絶対王者であるKawasaki Racing Team WorldSBKのJ.レイが完勝したことをお伝えしました。今回の勝利によりランキング2位との差が40ポイント以上になり,7連覇に向けて1歩1歩動いているような感じがします。そのレイですが,既に来季以降もチームに留まり,SBKへの参戦継続が決まっていますが,その来季について新たな噂が浮上してきています。現在MotoGPはサマーブレイク期間に入っていますが,その裏側では,MotoGPクラスを中心に来季に向けた動きが密かに進んでいるものと思われます。来季に関して最も注目となっているのがヤマハに関してです。来季のヤマハは,ワークスであるモンスター・エナジー・ヤマハMotoGPは今季と同じ体制であることが決まっていました。そして,サテライトであるペトロナス・ヤマハSRTに関しては,F.モルビデリが残留し,V.ロッシが引退するのではないかという観測が主流を占めています。つまり,ロッシの決断次第ではあるものの,サテライトのシート1つが空く可能性が高くなっていました。ところが,ワークス残留が決定していたM.ビニャーレスがその契約を破棄し,今季限りで去ることが発表されるというまさかの事態が発生し,急に来季のシート獲得競争に変化が出てきています。その空いたワークスのシートに座る可能性が一番高いのは,何といってもモリビデリをワークスに昇格させるという線でしょう。となると,ペトロナス・ヤマハSRTのシートが場合によっては2つとも空いてしまうという自体が発生します。そこで浮上してきているのがレイの起用です。通常であれば,レイに声がかかる前にSBKにおけるヤマハ陣営のライダーに声がかかるべきなのでしょうが,こうした状況にあるのにもかかわらず,既にヤマハのワークスであるPata Yamaha with BRIXX WorldSBKからフル参戦しているT.ラズガットリオグルと,サテライトであるGRT Yamaha WorldSBK TeamのG.ガーロフが現体制での契約を延長することが決まりました。つまり,ヤマハ陣営で可能性があるはずの2人が,MotoGPには移籍しないという決断をヤマハと共に決断したことになります。そうしたこともあって,カワサキ残留が決定しているはずのレイに可能性が浮上してきていて,第5戦の場でその点についてレイに対するインタビューの中で質問がなされました。その問いに対して,レイは可能性を否定しなかったようです。通常はカワサキとの契約が決定している訳ですから,例え可能性があっても表向きは否定するはずです。ところが,否定しなかった訳ですから,噂にますます信憑性が出てきてしまっています。果たしてどのような結論になるのか,ロッシの決断と共にしばらく目が離せない状況にあります。
2021/07/26(月)
☆完勝(SBK)
○第5戦オランダ大会がTTサーキット・アッセンで開催され,7月24日(土)にレース1が,7月25日(日)にスーパーポール・レースとレース2が行われました。この大会で速さを見せたのは,やはり王者であるKawasaki Racing Team WorldSBKのJ.レイでした。2位にはそれぞれのレースでライダーは違ったものの,いずれのレースでも勝利を収めたのはレイでした。しかも,全て2位に3秒以上の大差をつける独走でトップチェッカーを受けていて,まさに完勝と言える大会となりました。なお,唯一のフル参戦日本人ライダーであるGRT Yamaha WorldSBK Teamの野左根航汰ですが,レース1はリタイアに終わったものの,スーパーポール・レースが15位でノーポイントながら完走を果たし,レース2が12位に入ってポイントを獲得しています。この結果,ランキング争いでレイがトップを維持し,ランク2位であるPata Yamaha with BRIXX WorldSBKのt.ラズガットリオグルとは47ポイント差となっています。
2021/07/25(日)
☆開催中止(MotoGP)
○7月21日(水)にFIM(国際モーターサイクリズム連盟),IRTA(国際ロードレーシングチーム連盟),そしてMotoGPを統括するドルナスポーツ社から発表があり,チャン・インターナショナル・サーキットで行われる予定だった第16戦タイGPの開催を中止することになりました。今季のタイGPは,当初10月10日(日)に決勝レースを行うようになっていました。しかし,コロナ禍の影響により,6月に日本GPの開催中止が決定し,それに伴うレースカレンダー変更の中で,当初の予定から1週間遅れで開催することになっていました。そのような中,東南アジアで再び新型コロナウイルスの感染が拡大していて,タイGPの開催がどうなるのか懸念材料となっていました。そして,今回の中止発表に至っています。今回の決定を受けて代替開催が気になるところですが,現段階では検討中のままで,決定され次第公開されるということです。
2021/07/24(土)
☆3年ぶり(MotoGP)
○7月20日(火)にKTMレーシングから発表があり,サマーブレイク明けに行われる第10戦スティリアGPにおいて,現在KTMのテストライダーを務めているD.ペドロサがワイルドカード参戦することになりました。今回起用されることになったペドロサは,ずっとホンダのワークスライダーを務め,特にMotoGPクラスにおいては,ホンダのワークスチームであるレプソル・ホンダ・チームに13年間所属しました。その間で通算31回の勝利を収め,2018年シーズンをもって現役を引退しました。引退後はKTMの指名を受けてテストライダーに就任。それまではなかなか成績を向上できなかったKTMでしたが,徐々に開発能力に優れるペドロサの効果もあって表彰台争いに加わるようになってきました。テストライダーに就任して以後のペドロサは,レース復帰の噂をずっと否定してきました。しかし,マシンの性能が向上して行くにつれてその考えに変化が現われたのか,ワイルドカードではあるものの,3年ぶりとなるレース復帰を果たすことになりました。今回彼が駆るのはもちろんKTMのマシンであるRC16です。しかし,さらなる性能向上に向け,新たに開発されてきているパーツを投入した開発バージョンのRC16を駆ることになるようです。もちろん上位を走ることは現実問題として難しいでしょうが,再び「侍」ヘルメットがサーキットに帰ってくるのは嬉しいことですね。
2021/07/17(土)
☆予選のための予選(F1)
○第10戦イギリスGPが,F1にとっての聖地であるシルバーストーン・サーキットで始まりました。この大会はこれまでのタイムスケジュールと違っていて,金曜日に予選が行われました。通常は,初日の午前中にフリー走行1が,午後にフリー走行2が行われます。そして,土曜日の午後に決勝グリッドを決める予選が行われます。しかし,今回は決勝グリッドを決める予選を『スプリント予選』と呼ばれるレース形式で行うことになっていますので,そのスプリント予選の時のグリッドを決める予選が金曜日に行われています。
その予選でトップタイムをマークしたのは,来季から2年間の契約延長が成立しているメルセデスAMGのL.ハミルトンでした。ファーストアタックでトップタイムをマークしたハミルトンは,さらにそのタイムを更新するべくラストアタックに臨みましたが,マシンがスライドしたりしてタイムを更新することができませんでした。しかし,そのタイムを更新するべく臨んだレッドブル・ホンダのM.フェルスタッペンでしたが,タイムを伸ばすことができないまま予選が終了し,ハミルトンからわずか1000分の75秒差で2番手タイムとなりました。結局トップタイムとなったハミルトンは,第4戦スペインGP以来の予選1番手となりました。3番手タイムは,ハミルトンのチームメイトで,来季の去就がいまだ未確定のV.ボッタスがつけています。他のホンダ製パワーユニット勢は,レッドブル・ホンダのS.ペレスが5番手,アルファタウリ・ホンダのP.ガスリーはQ2で敗退して12番手,チームメイトの角田裕毅はQ1で敗退して16番手で今日行われるスプリント予選に臨みます。
2021/07/16(金)
☆スペシャルカラーで(JRR)
○昨日ヤマハ発動機株式会社から発表があり,今週末に鈴鹿サーキットで行われる予定の第5戦MFJ-GPと,岡山国際サーキットでの第6戦,そして今季最終戦となるオートポリスでの第7戦の合計3戦において,スペシャルカラーを纏ったYZF-R1で戦うことになりました。もちろんそのマシンを駆るのは,今季もJRRにおけるヤマハワークスであるYAMAHA FACTORY RACING TEAMからフル参戦していて,ここまで5戦全勝を飾ってランクトップを行く中須賀克行です。今回発表されたカラーリングは,ヤマハ伝統の白地に赤のラインが入ったストロボカラーのものです。これは,ヤマハが1961年からロードレース世界選手権にフル参戦を開始した時に用いられていて,今年はヤマハにとってGP参戦60周年のメモリアルイヤーとなりますので,それを記念してのスペシャルカラー導入です。ちなみに,この1961年におけるヤマハにとっての初戦はシーズンの第3戦で,空冷2ストローク2気筒のヤマハRD48を使用し,伊藤史朗をはじめとした全5人のライダーを擁して出場しました。今回のカラーリングは,3月10日(水)にカタールで行われたMotoGPクラスのオフィシャルテストにおいて,今季からヤマハのテストライダーを務めているC.クラッチローが駆ったYZR-M1で既に使用されていました。冒頭に記したように,今季の中須賀は,ここまで負け知らずの状態で,もし今回のMFJ-GPにおいて2レースとも制し,その段階でランク2位のライダーに75ポイント差をつけることができたら,2大会を残して中須賀にとって最高峰クラスで10回目のタイトル獲得となります。もちろんこれは,彼自身がこれまで記録していた前人未到の記録をさらに更新するということになります。
2021/07/15(木)
☆残り6?(MotoGP)
○サマーブレイク中のMotoGPですが,その裏舞台では,MotoGPクラスを中心にして来季の体制づくりを各メーカー及びチームは交渉等を行っているものと思われます。来季に関しては,何といってもV.ロッシがどのような決断を下すのかが注目ですし,彼が現役を続けるのであればMotoGPクラスのシートが1つ空かないことにもなりますし,どのメーカーのマシンを駆るのかも影響を受けることになります。というのも,ヤマハとの関係性を継続するのであればヤマハのシートが空くのかどうかというところが出てきますし,彼がオーナーを務めるVR46がドゥカティのサテライトチームとなってMotoGPクラスにフル参戦しますから,ロッシが自チームから参戦継続となればヤマハのシートが空くと共にドゥカティのシートが1つ埋まることにもなります。ヤマハといえば,本来は来季まで契約を結んでいたM.ビニャーレスが,今季終了をもってヤマハから離脱することが既に決定していますので,果たして彼がどのチームに所属するのかも大きな影響を与えますし,彼が抜けたヤマハのワークスシートに誰が座るのかも気になります。また,今季はいわゆる浪人状態にあるA.ドビツィオーゾの去就も気になるところです。ここでは,これまで決まっている来季のシートについて以下の表にまとめておきたいと思います。なお,ドゥカティのサテライトチームの1つであるエスポンソラマ・レーシングについては,来季は参戦を継続しないことが決定していますので,表の中に入れていません。
2022年 MotoGPクラス参戦体制
メーカー チーム ライダー 契約期限
ヤマハ モンスター・エナジー・ヤマハMotoGP F.クアルタラロ 2022年末
?
ペトロナス・ヤマハSRT F.モルビデリ 2022年末
?
ドゥカティ ドゥカティ・レノボ・チーム J.ミラー 2022年末
F.バグナイア 2021年末(継続はほぼ確実)
プラマック・レーシング J.ザルコ 2021年末(来季のオプションあり)
J.マルティン 2022年末
アラコム・レーシング・チームVR46 ? (L.マリーニがほぼ確実)
?
フレックスボックス・グレシーニ・レーシング F.ディ.ジャンアントニオ 2022年末
E.バスティアニーニ 2022年末
スズキ チーム・スズキ・エクスター A.リンス 2022年末
J.ミル 2022年末
KTM レッドブルKTMファクトリー・レーシング B.ビンダー 2024年末
M.オリベイラ 2021年末(継続はほぼ確実)
テック3KTMファクトリー・レーシング R.ガードナー 2022年末
?
ホンダ レプソル・ホンダ・チーム M.マルケス 2024年末
P.エスパルガロ 2022年末
LCRホンダ 中上 貴晶 2021年末(複数年契約済み)
A.マルケス 2022年末
アプリリア アプリリア・レーシング・チーム A.エスパルガロ 2022年末
?
2021/07/14(水)
☆戦闘力アップ(MotoGP)
○昨シーズンはMoto2クラスのチャンピオンに輝き,今シーズンはドゥカティのサテライトチームであるエスポンソラマ・レーシングに所属してMotoGPクラスにフル参戦しているE.バスティアニーニに関して,新たな発表がありました。来季のバスティアニーニは,来季からドゥカティのサテライトチームとなるグレシーニ・レーシングに移籍することが既に決まっています。そのチームメイトには,今季Moto2クラスにフル参戦しているF.ディ.ジャンアントニオとなることも決まっています。今季のバスティアニーニが駆っているマシンは,ドゥカティの昨年型マシンであるデスモセディチGP20です。今回の発表によると,来季は今季型のデスモセディチGP21になります。今年と同じように1年遅れのマシンになる訳ですが,ドゥカティとの契約内容に変化が出ていて,来季はサポートの増加が新たな契約に含まれるようで,パーツ等のアップグレードやエンジニア面といった点でより強力なサポートを受けることになり,戦闘力がアップすることは間違いありません。なお,来季のドゥカティは,新たにMotoGPクラスにもフル参戦することになったVR46を含め,全部で4チーム8台のマシンを供給する予定になっています。その中で,ドゥカティのワークスであるドゥカティ・レノボ・チームとサテライトの中で最もワークスに近い立場にあるプラマック・レーシングの全マシン,そしてVR46の1台には,最新型のマシンが供給されることになっています。
2021/07/13(火)
☆今回も(BSB)
○先週末にイギリス国内で行われているBSB(英国スーパーバイク選手権)の第2戦ノックヒル大会が開催されました。このところ日本人ライダーのフル参戦はありませんでしたが,今季はBSBにおけるホンダのワークスであるHonda Racing UKから高橋巧と水野涼の2人のライダーがフル参戦しています。不慣れなサーキット,不慣れな選手権だけに,開幕戦は2人とも下位に低迷し,ノーポイントレースに終わりました。2戦目の結果がどうなるのか気になっていましたが,やはり今回も苦戦のレースとなりました。特に高橋は,事前テストで肩にケガを負ってしまっていて,それがまだ完治しておらず,苦しい走りをしていかざるを得ない状況が続いています。全部で3レースが行われましたが,高橋は22位&リタイア(マシントラブル)&21位,水野は20位&18位&19位でレースを終え,開幕戦に引き続いてノーポイントに終わっています。今季MotoGPで苦戦が続くホンダですが,それ以上にBSBはもちろん,SBKで長年苦戦しているホンダですが,今大会もトップ10圏内で誰も終えておらず,昨年フルモデルチェンジして販売されているCBR1000RR-Rの開発がまだまだまだ途上にある印象です。なお,今大会の勝者ですが,レース1はVisionTrack DucatiのC.イドン,レース2とレース3がSynetiq BMW MotorradのD.ブチャンでした。
2021/07/12(月)
☆九州ペアで(JRR)
○今週末は,鈴鹿サーキットで第5戦MFJ-GPが開催されます。元々この日は鈴鹿8耐が開催される予定になっていたのですが,新型コロナウイルスの感染状況により8耐が11月に延期。その11月にMFJ-GPが組まれていたのですが,8耐とJRRとはエントリーが重なるチームやライダーが多いこともあって,8耐とMFJ-GPとが入れ替わり,例年最終戦として行われているMFJ-GPが第5戦として開催されることになっています。そのMFJ-GPに関して,今季JRRのJSB1000クラスに我が大分県を代表する若手ライダーの一人である清末直樹を擁して参戦しているTeamWith87BEETカワサキプラザR.Tから7月7日(水)に発表があり,今季もアジアロードレース選手権(ARRC)のAP250クラスに参戦することになっている井吉亜衣稀を清末と共に起用することになりました。二人がスポットで参戦するのは,最高峰のJSB1000クラスではなく,ST1000クラスとなっています。今季の同チームは,清末と共にJSB1000クラスにスポットで参戦しています。今季は8耐を見据えて鈴鹿で行われた2&4に出場し,ポイント獲得には至りませんでしたが,2レース共に完走を果たしています。スポット参戦することになった井吉は,彼が元々フル参戦する予定のARRCがやはりコロナ禍の影響を受けていて,今季はまだ開幕しておらず,今季どうなるのか先が見通せていない状況にあります。若手ライダーだけに,やはり実戦での経験が必要です。二人にとっては,元々参戦しているクラスとは違うものではありますが,エントリー台数が多く,毎回激しいバトルが繰り広げられているクラスだけに,実戦を通していい経験を積むことができるのではないかと思います。大分の清末,福岡の井吉と九州を代表する若手ライダーペアですので,九州のレースファンとしては二人の活躍に期待したいと思います。
2021/07/11(日)
☆承認(WRC)
○昨シーズンから復活したラリー・ジャパンですが,新型コロナウイルスの感染状況により昨シーズンは開催中止となり,今季については,開催がどうなるのか不安視される状況にあります。そのような中,来季のレース開催について新たな発表がありました。7月8日(木)にWMSC(世界モータースポーツ評議会)が開催され,そこで来季のカレンダーに含まれるイベントの承認が行われました。来季は全13戦で開催される予定になっているようですが,その中で今回承認されたのは9イベントで,まだ残りの4イベントがどこになるのかは未定となっています。今回承認されたイベントの中には,幸いなことに日本も含まれていて,もし2年連続開催中止となったとしても,ラリー・ジャパンは少なくとも来季も継続して開催されることが承認されたことになります。今回の決定は,具体的に何戦目に日本が組み込まれるのかということではなく,開催地とそのイベントがグラベル(未舗装路)とターマック(舗装路)のどちらの状況で行われるイベントなのかという点です。ただ,年が明けて早い段階で行われるモンテカルロとスウェーデンについては開催日も決まっていて,それぞれ1月23日と2月27日となっています。日本については,これまで通りターマックでの開催となります。なお,その他の開催地は,ポルトガル,イタリア,ケニア,スペイン,エストニア,ギリシアとなっています。
2021/07/10(土)
☆テストライダーが(MotoGP)
○昨日は,サマーブレイク明けのレースに関して,KTMのテストライダーを務めているD.ペドロサがワイルドカード参戦という形で復帰するのではないかという噂をお伝えしましたが,実はもう一つテストライダーに関する噂があります。それが,先シーズン限りで引退し,今季は古巣であるヤマハのテストライダーを務めているC.クラッチローに関してです。ペトロナス・ヤマハSRTのF.モルビデリがその噂の要因なのですが,そのモルビデリは,第9戦TTアッセン前にしたトレーニングで左膝の半月板と前十字靭帯を傷めてしまい,同GPを欠場しました。その際には,SBKにGRT・ヤマハ・WorldSBK・チームからフル参戦しているG.ガーロフが起用されました。およそ1ヶ月半にわたるサマーブレイクに入ってはいますが,モルビデリが負った怪我は通常回復まで期間が必要なもので,MotoGPライダーは回復力が高いとは言え,ブレイク明けの第10戦オーストラリアGPとその翌週に同じレッドブル・リンクで行われる第11戦スティリアGPに間に合わない可能性が十分あり得ます。そこで浮上しているのが,テストライダーを務めているC.クラッチローの代役参戦です。今季のヤマハYZR-M1は,現在ランクトップを行くモンスター・エナジー・ヤマハMotoGPのF.クアルタラロは十分乗りこなしているものの,他のライダーは良いときと悪いときがはっきりしている状況にあります。こうした状況を打破するためには,テストライダーが実践の中で開発を進めていくことも重要です。クラッチローに関しては,昨シーズンまでフル参戦していた訳で,やや間が開いたとは言え,走る中でレース間隔がかなり戻ってくるでしょうし,そうした中での開発は実践に即したものとなります。モルビデリの回復次第ではありますが,クラッチローの代役参戦は十分考えられるものと思われます。ちなみに,来季のヤマハの関してですが,既にM.ビニャーレスが契約を途中解除する形で離脱することが決定しています。その空いたシートに誰が座ることになるのか注目されていますが,一番その候補となるのが,ヤマハのサテライトながら十分な結果を残してきているモルビデリで,彼がその一番の候補となります。もしそうなったら,サテライトであるペトロナス・ヤマハSRTのシートが浮くことになります。特に,同チームに関しては,V.ロッシが現在所属していますが,残念ながら今季限りでの引退の可能性がかなり高まっています。もしそうなると,2つシートが空くことになります。その空いたシートに,クラッチローが現役復帰という形で座るのではないかという噂も浮上してきています。
2021/07/09(金)
☆テストライダーが(MotoGP)
○現在のMotoGPは,およそ1ヶ月半にわたるサマーブレイクに入っています。それぞれのライダーは,後半に向けて英気を養っている段階だと思いますが,その裏では後半戦に向けて,そして来季以降に向けての活動も行われていることと思います。そして,そのサマーブレイク明けに行われるのが,レッドブル・リンクでの第10戦オーストリアGPで,その翌週には,同地で第11戦スティリアGPとなっています。そのサマーブレイク明けの大会に関して,テストライダーの噂が浮上してきています。その噂の主は,2018年シーズンをもって引退し,翌年からはKTMのテストライダーを務めているD.ペドロサです。ホンダでずっとワークスライダーを務めてきたペドロサですが,彼の開発能力の高さはずっと評価されてきました。そうした彼の能力をホンダはあっさりと手放し,それに対してKTMが彼に白羽の矢を立てました。その決断は間違いなく,現在のKTMの活躍がそれを証明しています。テストライダーと詰めている間,周囲はレースへの参加を期待していましたが,彼は一貫してそれを否定してきました。しかし,ここに来てその思いに変化が現われてきたようで,やはりより高いマシン開発を行うためには,レースを通して得たものを活かす必要性を感じてきたようです。それも十分頷けるもので,マシンの戦闘力が高まってきている状況であればなおさらだと思います。そのような状況の中で始まるのが,レッドブルのお膝元での2連戦です。ご存知のようにオーストリアのバイクメーカーであるKTMのタイトルスポンサーは,同じくオーストリアのエナジードリンクメーカーであるレッドブルです。さらに,ペドロサはずっとレッドブルがパーソナルスポンサーとしての支援を受けていました。まさにレッドブルにとってまたとない状況の中での後半戦開始となります。KTMのテストライダーであるペドロサにとって走り慣れたサーキットでもあるでしょうから,さらなる開発を目指してワイルドカード参戦するとなればここがうってつけとなります。正式発表がなくてまだ噂の域を出ませんが,もしそうなるとすれば近々発表があるでしょうから,期待して待ちたいと思うのは私だけではないでしょう。
2021/07/08(木)
☆開催中止(WEC)
○今季のレースは,ワクチン接種が進んでいるヨーロッパは観客を減らしたり,無観客にしたりして何とか開催にこぎ着けています。しかし,アジアやオセアニア,そして南アメリカ大陸等は,コロナがなかなか収束できなかったり,厳しい出入国規制があったりして,開催中止が相次いでいます。この点に関しては,昨日もオーストラリアGPの開催中止をお伝えしたばかりです。日本に関しては,国内選手権はほぼ開催できていますが,F1やMotoGPの開催が中止になっていて,昨シーズンも中止となったWRCが果たして開催までこぎ着けることができるかどうか不安視してしまいます。そのような中,ル・マン24時間耐久などがシリーズに含まれている世界耐久選手権(WEC)に関して発表があり,9月26日(日)に富士スピードウェイで決勝レースが開催される予定になっている第5戦『富士6時間レース』について,新型コロナのパンデミックと厳しい渡航制限により開催を中止することになりました。昨シーズンもコロナ禍の影響により中止となっていますので,この大会は2年連続開催中止となってしまいました。今シーズンのWECは,レギュレーションの変更により,トヨタのワークスであるトヨタGAZOO Racingが新型ル・マン・ハイパーカーである『トヨタGR010ハイブリッド』を投入していて,母国でのお披露目となるレースでした。それだけに,さらに残念な結果となってしまいました。WECとしては,年間の開催数を減らすことはせず,日本大会中止を受け,最終戦が11月6日(土)に開催される予定のバーレーン・インターナショナル・サーキットで,10月30日(土)に第5戦として日本大会の代替戦を開催することになりました。今回の変更により,SFの最終戦とカレンダーがバッティングすることになりましたので,両方に参戦しているドライバーは,SFに代役を立てる必要性が生じています。なお,当初6月に開催される予定だったル・マン24時間は,8月21日(土)〜22日(日)に第4戦として開催されることになっています。
2021/07/07(水)
☆開催中止 PART1(MotoGP)
○FIM(国際モーターサイクリズム連盟)から,今後のレースカレンダーについて発表がありました。それによると,まず開催が延期になっていたフィリップ・アイランド・サーキットでのオーストラリアGPに関してですが,新型コロナウイルスによる渡航や物流などが制限されていることなどが依然として後転することがないため,今年も昨年に続いて開催を中止することになりました。これを受けて後半に行われる予定だったレースカレンダーにも変更が加わり,オーストラリアGPが組み込まれていた第17戦のところに当初第18戦に予定されていたマレーシアGPが移動することになりました。開催日は,当初より1週間前倒しとなります。次に,マレーシアGPが移動した第18戦のところに,新たにアウトドローモ・インターナショナル・アルガルベでの開催となるアルガルベGPが加わりました。同地はポルトガル国内にありますので,ポルトガルとしては第3戦に続いて年2回開催されることになった訳です。なお,オーストラリアGPと同じく開催延期となっているアウトドローモ・テルマス・デ・リオ・オンドでのアルゼンチンGPと,リザーブトラックとして登録されているマンダリカ・インターナショナル・ストリート・サーキットでのインドネシアGPに関しては,これまで同様に今後の状況で判断されます。

☆開催中止 PART2(F1)
○MotoGPクラスと連動するかのように,オーストラリアGPの主催者であるAGPC(オーストラリア・グランプリ・コーポレーション)から発表があり,上記のMotoGPと同じく,新型コロナウイルスによる人的な渡航や物流などの制限が依然として変わらないため,今年のオーストラリアGPの開催を中止することになりました。今季のオーストラリアGPは,当初3月に開幕戦として開催される予定になっていました。しかし,コロナ禍の影響で開催を11月に延期することになっていました。しかし,コロナの収束がなかなか見られず,オーストラリア自体が感染拡大を阻止するために厳格な制限を加えていることから,開催の見通しが持てずに今回の中心判断に至っています。今回の開催中止決定を受け,F1のCEOであるS.ドメニカリがコメントを出し,F1としては,当初予定している年23戦開催という方針に変更はなく,オーストラリアの代替開催について今後検討していくとのことです。
2021/07/06(火)
☆契約延長 PART1(F1)
○レッドブル・ホンダのM.フェルスタッペンの3連勝で終わった第9戦オーストリアGPですが,そのレースウィーク中である7月3日(土)にメルセデスAMGから発表があり,L.ハミルトンとの契約を2023年まで2年延長することが決まりました。ハミルトンとメルセデスAMGとは,今シーズンで契約が切れますが,ハミルトンの年齢を考えたとき,契約を延長するのか,もしするのであればどの程度にするのかが注目されていました。2013年シーズンからタッグを組んでいるハミルトンとメルセデスAMGですが,現行のパワーユニットにレギュレーションが変更になった2014年シーズンから,チームメイトであるN.ロズベルグがチャンピオンを獲得した2016年シーズンを除いて,昨シーズンまでずっとハミルトンがタイトルを獲得してきています。今回の2年延長により,両者の関係は11年間続くことになった訳です。なお,チームメイトであるV.ボッタスについては,まだ契約延長については発表がありません。毎年のように契約終了が噂されてきているボッタスですが,これまでは単なる噂にしかありませんでした。しかし,来シーズンに向けた契約に関してはかなり厳しい状況があるようで,メルセデスのジュニア・ドライバー・プログラム出身で,今季はウィリアムズからフル参戦しオーストリアGPの予選では9位と好結果を収めたG.ラッセルの起用が噂されているのも事実です。ただ,そのオーストリアGPでは,ボッタスが2位に入るという好結果を残していますので,果たしてハミルトンのチームメイトが誰になるのか注目となります。なお,推測によると,今回の契約でのハミルトンの年俸は,4000万ポンド(約61億円)になるとの報道もなされています。

☆契約延長 PART2(SBK)
○7月2日(金)にヤマハ・モーター・ヨーロッパから発表があり,トルコ人ライダーのT.ラズガットリオグルと2023年までの2年契約が成立しました。今回ヤマハとの契約延長が決まったラズガットリオグルは,2018年からSBKにフル参戦していて,最初の2年間はカワサキ系のサテライトチームであるプセッティ・レーシングから出場していました。その中で2回の優勝を挙げる等の活躍が認められ,昨シーズンからSBKにおけるヤマハのワークスチームであるPata Yamaha with BRIXX WorldSBKに移籍して今年も既に優勝したりしています。先日MotoGPでヤマハのワークスライダーを務めているM.ビニャーレスが今季限りでヤマハとの契約を解除することが発表され,来季その空いたシートに誰が座るの方注目されています。そして,その候補の中の一人として名前が噂されていたのが,SBKでヤマハ陣営の一人として活躍を見せているラズガットリオグルでした。しかし,今回の契約延長発表によりそれが単なる噂であったということになり,誰が座るのかまだ不透明であることがはっきりしました。もう一人候補として噂されているのが,ヤマハのサテライトであるペトロナス・ヤマハSRTに所属して活躍を見せているF.モルビデリで,彼になる可能性が高くなっていると考えるのが自然でしょう。
2021/07/05(月)
☆5連勝&33年ぶり(F1)
○2週連続してレッドブル・リンクでレースが開催されたF1ですが,その2つ目のレースとなる第9戦オーストリアGの決勝レースが行われました。
ポールからスタートしたレッドブル・ホンダのM.フェルスタッペンは,好スタートを切ってトップに立つと,母国であるオランダからたくさんのファンが詰めかけて応援される中で圧倒的な速さを見せながらトップを走行していきました。後続で次々にトラブル等があって順位が変わっていく中,順調にトップの座を守り続け,一度もその座を譲らずにポールトゥーフィニッシュを達成しました。この勝利により,フェルスタッペン自身にとっては3連続ポールトゥーウィン,ホンダとしては5連勝となりました。ホンダが5連勝を飾ったのは,A.プロストとA.セナによってマクラーレン・ホンダの黄金時代となっていた1988年以来33年ぶりとなります。上位陣にトラブル等が発生する間を縫って,3番グリッドからスタートしたメルセデスAMGのV.ボッタスが2位でチェッカーを受け,今季自身最高位を獲得しています。マクラーレンのL.ノリスとメルセデスAMGのL.ハミルトンとの間で3位争いが繰り広げられましたが,終盤に入って3位を走行していたハミルトンにアクシデントが発生してペースを落とし,ノリスが3位でチェッカーを受けました。ランク2位のハミルトンが4位で何とかチェッカーとなったため,ランクトップを行くフェルスタッペンとの差が32ポイントに広がっています。他のフル参戦日本人ライダー勢ですが,レッドブル・ホンダのS.ペレスは,アクシデントやトラブルに襲われて最終的に6位でのチェッカーとなっています。アルファタウリ・ホンダ勢は思うようにペースが上がらず,上位争いに絡むことはできませんでした。それでもP.ガスリーは9位でチェッカーを受け,ポイント圏内でのフィニッシュとなっています。角田裕毅は,ピットインの際に白線をまたいでしまうミスを2回も犯してしまい,その度に5秒加算のペナルティが科されてしまいました。そうした状況ではポイント圏内に入ることができるはずもなく,最終的に12位でのチェッカーとなっています。ルーキードライバーには,反省材料の多いレースとなったのではないでしょうか。
2021/07/04(日)
☆3戦連続&自己最高位(F1)
○第9戦オーストリアGPの予選が,好天に恵まれたレッドブル・リンクで行われました。
前日はメルセデスAMG勢のワンツーで終わりましたので,同チームの巻き返しがなるのか注目の予選となりました。先週同じサーキットで行われた前戦シュタイヤーマルクGPでポールトゥーウィンを達成しているレッドブル・ホンダのM.フェルスタッペンは,前日は総合3番手で走行を終えていますが,予選では再び速さを見せていき,Q1,Q2とトップタイムで通過していきました。そして,最後のQ3でも最初のアタックでトップタイムをマーク。これを目標にラストアタックに各車臨みましたが,フェルスタッペン本人を含めてこのタイムを更新することができず,ファーストアタックのタイムでフェルスタッペンが3戦連続となるポールを獲得しました。マクラーレンのL.ノリスがフェルスタッペンに肉薄し,わずか1000分の68秒差で2番グリッドを獲得しています。移籍以来既に1勝挙げてホンダ4連勝に貢献しているレッドブル・ホンダのS.ペレスが,上位2人と同じ1分3秒台のタイムをマークして3番手タイムとなっています。前戦で4台ともQ3進出を果たしたホンダ製パワーユニット勢ですが,今回もその速さに変わりはなく,アルファタウリ・ホンダ勢もQ3進出を果たしています。前戦でアクシデントにより惜しくもリタイアとなったP.ガスリーは6番手,前戦で10位フィニッシュを果たしてポイントを獲得した角田裕毅は,自己最高位となる7番手で予選を終えています。
2021/07/03(土)
☆巻き返し?(F1)
○3週連続開催となるF1ですが,その3つ目のレースとなる第9戦オーストリアGPが開幕し,初日は2回のフリー走行が行われました。今回は,大会名こそ違っていますが,前戦スティリアGPと同じレッドブル・リンクでの開催となります。そのスティリアGPは,アルファタウリ・ホンダのP.ガスリーはアクシデントでリタイアになったものの,優勝したレッドブル・ホンダのM.フェルスタッペンをはじめ,他のホンダ製パワーユニット勢は好調な走りを展開していきました。それに対して,現行のマシンに変わって以降チャンピオンを獲得し続けているメルセデスAMGは,ホンダ勢の後塵を拝するような結果になっていて,チャンピオンの座が揺るがされている状況にあります。そのような中で行われたフリー走行では,チャンピオンであるメルセデスAMGのL.ハミルトンハミルトンが,FP2でこの日の総合トップタイムをマークしました。V.ボッタスが総合2番手タイムをマークし,メルセデスAMG勢のワンツーで初日を終えています。まさに王者が巻き返しを図っているかのような初日の結果となっています。とはいえ,ここまでランクトップを行くフェルスタッペンが総合3番手タイムをマークしていますので,勢いは衰えていないところを見せています。レッドブル・ホンダのS.ペレスは11番手でこの日の走行を終えてしまいましたが,アルファタウリ・ホンダ勢は好調で,角田裕毅が6番手,ガスリーが7番手とトップ10圏内で初日を締めくくっています。
2021/07/02(金)
☆スポット参戦(JRR)
○エヴァRT初号機 Webike TRICK STARから発表があり,7月17日(土)〜18日(日)に開催される第5戦鈴鹿MFJグランプリにスポット参戦し,ライダーには大久保光を起用することになりました。元々は鈴鹿8耐が開催される予定になっていたこの日でしたが,コロナ禍の影響で8耐が11月7日(日)に移動となり,例年この時期に開催されているMFJグランプリが8耐と入れ替わる形で7月に移動となりました。今回スポット参戦することになった同チームは,カワサキ系の有力チームであるトリックスターとエヴァレーシングとがコラボし,8耐を中心にしてEWCに参戦したりしています。そのチームからスポットで参戦することになった大久保光は,WSSを中心に近年は海外で戦っています。今シーズンは,電動バイクで争われるMotoEに日本人として初となるフル参戦を果たしています。先週行われたTTアッセンでは8位入賞を果たしてポイントを獲得し,ここまでランク10位につけています。今回彼が駆るのはカワサキのZX-10RR(タイヤはブリヂストン)で,600ccと排気量に違いがあるものの,WSSの時にはカワサキ車を駆ったシーズンもありました。今回はJRRへのスポット参戦という形は採りますが,MotoEは9月でシーズンを終えますので,11月に行われる鈴鹿8耐には十分参戦可能となります。正式発表はありませんが,今回の参戦は,8耐を視野に入れたものである可能性はかなり高いものと思われます。
2021/07/01(木)
☆苦戦(BSB)
○イギリス国内で行われている英国スーパーバイク選手権(BSB)が,コロナ禍の影響で開幕が遅くなっていて,先週末ようやくオールトンパークで開幕戦を終えました。かつては,現在JRRのJSB1000クラスで活躍している清成龍一がチャンピオンに輝いた歴史を持つBSBですが,近年は日本人ライダーの参戦がない状態が続いていました。しかし,今シーズンは実績があるホンダ系2人の日本人ライダーがフル参戦しています。2人が所属するのはBSBにおけるホンダのワークスチームであるHonda Racing UKで,2人のライダーですが,まず1人目はJRRにおいて2008年にGP250クラスで史上最年少でチャンピオン,2017年にJSB1000クラスで念願の初タイトルを獲得した経歴を持つ高橋巧です。長年にわたってホンダのワークスライダーを務めていて,近年のホンダを支えてきたライダーの一人と言えます。もう一人は,同じくJRRにおいて2015年にJ-GP3で,2017年にJ-GP2クラスでチャンピオンを獲得した水野涼です。この2人にイギリス人のベテランライダーであるG.アーウィンを加えた3人体制で臨んでいます。そうした2人が初めて臨んだ開幕戦は,かなり厳しい結果となりました。まず高橋ですが,彼は公式テストで肩を負傷していて,体に負担がかかるオールトンパークではこれが大きな負担になってしまいました。BSBは3レース行われるのですが,レース1とレース2がリタイア,レース3は17位完走となっています。水野の方は,レース1こそ19位完走を果たしたものの,レース2で転倒を喫してリタイア。その際,手が腫れるという傷を負ってしまい,レース3は出場をキャンセルせざるを得ませんでした。ちなみに,大会自体は,McAMS YamahaのJ.オハローランが3つのレース全てで勝利を収めています。高橋と水野にとってはデビューレースとなった訳ですが,リタイアも伴ったノーポイントに終わった(G.アーウィンは6位,9位,10位で23ポイント獲得。)だけに,苦戦した大会になってしまいました。
 

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