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最新ニュース
2010/12/24(金)
☆あと6つ(F1)
○昨日お伝えしたように,ロータス・ルノーGPのドライバーが確定しました。その他にもどんどんシートが決まっていますので,F1におけるシートの残りは,あと6つになってきました。まだ決まっていないのは,フォース・インディア,トロロッソ,そしてヒスパニア・レーシング(HRT)の3チームということになります。フォース・インディアについては,A.スーティルとV.リウッツィの残留がする可能性が高く,実際それぞれのドライバーが個人的には残留を発表しています。しかし,なぜか現段階までチームからの正式発表がなされていません。トロロッソについても,S.ブエミとH.アルグエルスアリの残留をチーム側は認めているのですが,なぜかこちらも正式発表を行っていません。HRTについては,身売り話が出るくらい財政的に厳しい状況が続いています。ですから,今シーズン山本左近がそうだったように,多額なスポンサーマネーを持ち込むことができるペイドライバーしか雇えない状況にあります。先月このページでシート獲得状況をお伝えしましたが,ここでその後新たに発表された分を含めて整理しておきたいと思います。
2011 シート獲得状況
チ ー ム ド  ラ  イ  バ  ー
レッドブル S.ベッテル M.ウェーバー
マクラーレン L.ハミルトン J.バトン
フェラーリ F.アロンソ F.マッサ
メルセデスGP M.シューマッハ N.ロズベルグ
ロータス・ルノーGP R.クビサ V.ペトロフ
ウィリアムズ R.バリチェロ P.マルドナルド
フォース・インディア A.スーティルV.リウッツィ,P.ディ・レスタ,K.チャンドック,N.ハイドフェルド
ザウバー 小林可夢偉 S.ロペス
トロロッソ H.アルグエリスアリ S.ブエミ
チーム・ロータス J.トゥルーリ H.コバライネン
ヒスパニア C.クリエン,B.セナ,P.デ.ラ.ロサ,N.ヒュルケンベルグ
ヴァージン T.グロック S.ダンブロシオ
※赤太字…決定,赤細字・・・ほぼ決定,黒細字・・・未定
2010/12/23(木)
☆残留(F1)
○有力チームとしては唯一まだシートが確定していなかったチームであるロータス・ルノーGPが,来シーズンのドライバーについて発表しました。同チームは,既にファーストドライバーとしてR.クビサとの契約延長を発表していて,契約期間は2012年までとなっています。今回発表されたのはセカンドドライバーで,そのシートに座ることになったのは,今シーズンと同じくロシア人初のF1ドライバーであるV.ペトロフです。新たに結ばれた契約期間は2012年までとなっていて,これによりロータス・ルノーは3年間クビサ&ペトロフの体制で臨むことになります。クビサについては,合計136ポイントを獲得してランク8位でシーズンを終えました。それに対してペトロフは,6回のリタイアを含む27ポイント獲得にとどまり,ザウバーの小林可夢偉より1ランク下の13位でシーズンを終えています。確かにデビューシーズンということもありますが,それでも十分なリザルトを残したかといえば疑問符がつくのも事実です。そのため,7月に契約延長が決まったクビサとは対照的に,なかなかシート確定までいっていませんでした。今回の契約延長には,やはり彼の母国であるロシアから多くの資金とスポンサーシップをチームにもたらすことが強く影響しているのは間違いないでしょう。
2010/12/22(水)
☆シート決定(F1)
○今シーズンからの新規参入チームの一つであるヴァージン・レーシングが,来シーズンのドライバーの発表を行いました。今シーズンはT.グロック&L.ディ.グラッシのコンビだった同チームですが,今回の発表によるとグロックについては残留することになりました。しかし,ディ.グラッシはシートを失うことが決定。彼に替わってベルギー人ドライバーのJ.ダンブロシオを起用することになりました。今シーズンはGP2で戦い,優勝も経験しているダンブロシオですが,ヴァージンの金曜ドライバーとしてシンガポール,日本,韓国,ブラジルGPにおいてディ.グラッシに代わってマシンを走らせていました。また,シーズン後に行われたアブダビでも,半日のテストをこなしています。ヴァージンのシートについては,時折噂は出ていたもののグロックの残留はほぼ確実視されていました。そして,セカンドシートについては複数の名前が浮上していて,今季所属したディ.グラッシ,そしてG.ヴァン.デル.ガルデの3人で争われた結果,ダンブロシオが勝ち名乗りを上げました。ちなみに,彼はルノーF1チームにおいて会長を務めるJ.ロペスとチーム代表を務めるE.ブーリエが率いるグラビティ・スポーツ・マネジメントに所属しています。
2010/12/21(火)
☆ど派手(MotoGP)
○世界的なホテルチェーンであるヒルトンの創業者C.ヒルトンのひ孫として日本でも有名なのが,モデル,デザイナー,女優,歌手,そして作家などマルチな才能を発揮している(いろいろなゴシップも提供してはいますが…)P.ヒルトンです。そのパリスが,MotoGPへ進出することになりました。現在彼女は,スペインのイビサ島を中心にプロデュースするインターナショナルパーティーのワールドツアーであるスーパーマルトセ・VIPのプロモーションを展開しています。その事業とBQRが母体となるブルセンス‐STXとがコラボすることになり,来シーズン125ccクラスに参戦するチームであるスーパーマルトセ・VIP・バイ・パリス・ヒルトンが結成されました。そのチーム発表会が,18日にスペインの首都マドリード市内のホテルで行われ,その会でマシン(アプリリアRSA)も発表されました。MotoGPの公式WEBサイトでその時の画像が紹介されていますが,青とピンクを主体にしたど派手なカラーリングになっていて,いかにもパリスが絡んでいるプロジェクトであることを感じさせます。なお,同チームは2台体制となっていて,今季Moto2クラスにフル参戦してランク17位となったS.ガデアと,今季スペイン選手権の125ccクラスチャンピオンに輝いたM.ビニャーレスの2人です。
2010/12/20(月)
☆新型車(SGT)
○F1の最有力コンストラクターの一つであるマクラーレンが,GTに向けた全く新しい市販車を発表しました。マクラーレンの市販車といえば,以前SGT(当時はGT選手権)でR.シューマッハがステアリング(ラーク・マクラーレン)を握ってタイトルを獲得したこともあるMcLaren F1 GTRがありました。この市販車は,当時のGTカーレースを席巻していて,ルマン24をも制しています。今回マクラーレンが発表したマシンは,MP4-12Cというものです。そして,これをベースにしたレース仕様車であるMP4-12C GT3をヨーロッパのプライベーターに販売していくことになります。今回発表されたレース専用車は,その名前が示すようにGT3クラスに向けてのものです。イギリスのCRSレーシングとともにこのGTカーを開発ましたが,来季は開発のためにヨーロッパのGT選手権にスポット参戦し,2012年シーズンから各レーシングチームへの供給を開始することになります。当面はヨーロッパGT選手権のマシンとということとなりますが,もしかしたら数年以内にはSGT仕様に改良したマシンが登場することになるのかもしれませんね。
2010/12/19(日)
☆復帰(JRR)
○日本を代表するコンストラクターの一つであるヨシムラは,JRRでの活動に一旦終止符を打ち,今シーズンは海外へと活躍の場を移していました。しかし,どこかのカテゴリーにフル参戦という状況には至らず,SBKの第5戦イタリア大会にスポット参戦(全部で4戦のスポット参戦を予定していましたが,3戦は都合で参戦を中止しています。)したのみにとどまっていました。それに伴い,同チームに所属する酒井大作についても,今年1年間8耐関連を除いてあまりレースに出場しない状況になっていました。その酒井大作が,公式のブログの中で自分の来シーズンの参戦について発表しました。それによると,来季はJRRに復帰することになり,参戦クラスは毎年激戦が繰り広げられているST600クラスとなります。使用するマシンは,フルモデルチェンジされたスズキGSX−R600で,タイヤはブリヂストンとなります。8耐に関しては,これまでと同様にヨシムラからの参戦となります。JRRと8耐が中心となる1年間ですが,他にもスケジュールが空いているところでヨーロッパのレースに参戦することも計画していて,現在ヨーロッパの数チームと交渉中とのことです。JRRでの参戦チームに関しては,今回の発表の中では明らかになっていません。そういえば,先日酒井と同じくスズキ系の有力ライダーの一人である加賀山就臣が,BSBでの活動を終え,来季はJSB100クラスから久々にJRRに復帰することが明らかになっています。今年1年間,スズキ勢はそれほど大きなタイトルを獲得できていない状況がありました。MotoGPについては,来シーズンA.バウティスタの1台体制になってしまうというように,明るい材料がない現状にあります。来シーズンは,ぜひスズキ勢の巻き返しに期待したいところですね。
2010/12/18(土)
☆倍増(IRL)
○今シーズンのインディーカーシリーズは,最終戦でチップ・ガナッシレーシングのD.フランキッティが,大逆転でチャンピオンを獲得するという劇的なものとなりました。そのチャンピオンチームであるチップ・ガナッシが,来シーズンのチーム体制を発表しました。それによると,今シーズン同チームに所属したチャンピオンのフランキッティと,ランキング3位で終えたS.ディクソンは残留します。そして,それに加えて新たに2人のドライバーが所属することになり,今シーズンの2台体制から,一挙に倍増の4台体制となります。新たに加わる2人についてですが,まずその一人はG.レイホールです。元インディ500チャンピオンである名ドライバーB.レイホールを父にもつ彼は,今季レギュラードライバーとしてのシートを獲得できず,異なる4チームから12戦に参戦するという1年を送りました。その中で,トップ10フィニッシュを7回記録するという好成績を収め,それが認められてのトップチームでのレギュラーシート獲得となりました。もう一人は,かつて故A.セナのエンジニアを務めたりしてF1で活躍したG.ギンボールを父にもつC.ギンボールです。そのギンボールは,ここ2年間チップ・ガナッシのインディライツチームからフル参戦し,今季はランク4位でシーズンを終えています。新たに加わる二人には,それぞれスポンサーが就き,レイホールがサービス・セントラル社,キンボールがノボ・ノボディスク社となっています。恐らく同じチームながらロゴはもちろん,カラーリングも違うマシンが登場することになるのではないでしょうか。
2010/12/17(金)
☆自社製で(F1)
○来シーズンからルノーF1のタイトルスポンサーとなってF1に進出することになったのが,D.バハール氏がCEOとして率いるグループ・ロータスです。そのグループ・ロータスは,ただ単にスポンサーとしてF1に進出しただけでなく,ルノーの株式を買収していますので,いずれはそのルノーに替わってF1に参戦することを目指しているのは間違いありません。来シーズンから新たなチーム体制でスタートするロータス・ルノーGPは,今後3年間はルノー製のエンジンを使用することが決定しています。そして,3年後のルノーがどうなるのかについては,現段階では不透明なところがあります。完全撤退という選択肢もありますが,今のようにチーム運営にもたずさわる可能性があるでしょうし,エンジンサプライヤーだけの立場になる可能性もあるでしょう。もし後者の立場をとった場合,グループ・ロータスとしては,ルノーエンジンを使用する必要性がなくなります。そこで構想に上がっているのが,自社製のエンジンを供給すると言うことです。現在のロータス社は,エンジンはトヨタからの供給を受けて市販車を販売しています。そして,佐藤琢磨がステアリングを握っているアメリカンオープンホイールのシリーズであるIRLに関しては,2012年に向けてエンジンを開発することをすでに発表しています。バハール氏によると,グループ・ロータスがIRLのためのエンジン同様,市販車のために自社でエンジンを製造するかどうかを計画中であることを明かしています。とはいえ,遙か昔のロータスが全盛の頃であれば,IRL,市販車,そしてF1エンジンと3つのエンジンを開発,供給することは可能だったでしょうが,現在のグループ・ロータスの規模では,そう簡単なことではないでしょう。果たしてバハール氏の夢が叶うのはいつの日になるのでしょう。
2010/12/16(木)
☆徹夜制限(F1)
○激しいクラッシュなどが原因でマシン修復に時間を要し,メカニックが徹夜で作業をするということは時折目にします。また,今シーズンのような新規参入チームの場合は,マシンの組み上げやセッティングなどにこれまた時間が足りず,徹夜を強いられるという場面もありました。こうした状況というのは,当然メカニックに大きな負担となりますし,そうした厳しい労働状況の中でマシンを組み上げた場合,ミスが出てきてドライバーに危険が及ぶことも考えられなくもありません。先日から新しいレギュレーションについてお伝えしていますが,その中にはメカニックに関する新たなレギュレーションも作られています。その新たな規定というのは,マシン運営に関わるチームメンバーは,P1およびP3のスタート時間の10時間前から6時間の間,サーキット内に留まることはできないというものです。つまり,フリー走行が午前10時から始まる場合は深夜12時から午前6時までの間,フリー走行が午前11時から始まる場合は午前1時から午前7時までの間,メカニックは作業することができなくなるのです。とはいえ,全く禁止された場合,激しいクラッシュを起こしたマシンを修復する場合,その修復に時間が足りなくて走行できなくなる可能性も残されていますから,どのチームも全大会の中で4回の例外を認められるという救済措置も含まれています。
2010/12/15(水)
☆初走行(MotoGP)
○昨日からHRCのテストチームが,マレーシアのセパンサーキットでプライベートテストを実施しています。レギュラーライダーによる走行は,レギュレーションにより来年の2月の公式テストまでできないため,今回のテストにはそれ以外のライダーが参加しています。今回のテストは2人のライダーが参加しているのですが,その内の1人は,HRCで開発ライダーを務めている秋吉耕祐です。そして,もう一人は,今年の8耐でその秋吉のチームメイトだったJ.レイです。来シーズンもテン・ケイトからSBKにフル参戦することが決定しているレイは,今回はHRCとホンダ・ヨーロッパからの支援で参加することになったようです。そのレイですが,過去に125ccのレースマシンを駆った経験はあるようですが,彼のレースキャリアのほとんどが市販車をベースとしたマシンによるものばかりですから,当然今回が初のGPマシンへの搭乗ということになります。なお,今回のテストは明日までの3日間にわたって行われる予定で,秋吉はもちろん,レイも3日間を通じて参加することになっています。
2010/12/14(火)
☆前向き?(F1)
○一昨日のこのページでお伝えしたように,FIAから2013年に実施される新たなエンジン規定の発表がありました。その規定によると,現行の2.4リッターV8というエンジン形式が,1.6リッター4気筒というものに変わります。かねてからF1への参戦が噂されてきたものの,現行のエンジン規定では参戦しないと明言してきたのがドイツのフォルクスワーゲンです。この度,そのフォルクスワーゲンでモーターレーシング・ディレクターを務めるH−J.シュトゥックがインタビューに答え,今回の変更を歓迎するとともに,フォルクスワーゲン・グループが参戦する可能性のある条件は整ったとしています。明確に参戦をほのめかしているわけではありませんが,以前に比べるとかなり前向きな発言ととらえられるのではないでしょうか。しかも,メルセデス・ベンツのN.ハウグによると,新しいエンジン規約になると,エンジンに要する予算が少なくとも4分の1の大幅削減になるだろうとの予測を明らかにしていますから,フォルクスワーゲンにとってさらに参戦しやすくなるのかもしれません。以前F1に参戦していたポルシェは,現在フォルクスワーゲン傘下に入っていますから,果たしてどちらのブランドで参戦していくのか,これももう一つの注目点なのかもしれません。
2010/12/13(月)
☆GTにも(SGT)
○昨シーズンまでウィリアムズからF1にフル参戦していた中嶋一貴は,今シーズンそのF1でのシートを失い,他のカテゴリーにも参戦することなく,いわゆる浪人生活を送っていました。ずっとトヨタの支援を受けてきた彼だけに,そのトヨタがF1から撤退した影響をもろに受けた状態でした。来シーズンもF1でのシートを獲得する可能性は全くなく,さすがに2年連続レースに参戦することがないのは彼にとって大きなマイナスとなります。そのためもあって,先日行われたFNのテストに,トヨタ系の最有力チームの一つであるPETRONAS TOM'Sから参加しました。そして,11日付の彼のブログによると,今日行われるSGTのテストにも参加することになったようです。このブログでは,どのチームのマシンを駆るのかは明らかにされていませんが,トヨタ系のどこかのチームであることは十分予想されます。もちろん,彼の父親のチームであるNAKAJIMA RACINGという線もなくはないのでしょうが,これまでの経緯を考えると限りなく0に近く,一番の線は,FNに続いてPETRONAS TOM'Sなのかもしれません。というのも,同チームからフル参戦していた脇坂寿一が,先日チームから離脱することを匂わす発言をしていました。もしこれが本当だとすると,当然そのシートが空くことになるわけで,F1ドライバーである彼が座ることになっても何ら不思議はないからでしす。なお,一貴は,2005年のGT300クラスに田中実とのコンビでaprからフル参戦(マシンはMR-S)した経験があり,スポーツランドSUGOで行われた第4戦ではクラス優勝も果たしています。
2010/12/12(日)
☆新規定(F1)
○昨日お伝えした新規定に関してですが,FIAは2013年にF1のエンジンに関するレギュレーションを大幅に変更することも承認しています。現在は2.4リッターV8エンジンを使用していますが,2013年からは1.6リッター4気筒直噴エンジンという全く新しいエンジンを使用することになります。1.6リッターといえば,故A.セナや中嶋悟が現役で活躍し,日本で急速にF1人気が出始めた頃にターボとともに用いられていましたが,その頃以来となります。ただし,その頃との大きな違いでもありますが,FIA,エンジンマニュファクチャラーおよび専門家が協議した結果,この新しい規定はより環境に優しいエンジンが使用されることになっています。レブリミットについては,現在の18,000rpmから最大12,000rpmに抑えられることになります。また,エネルギー回収システムとエネルギーのマネジメントシステムにより,燃料消費量を35パーセント削減しつつも,現在のパフォーマンスレベルを維持することが期待されています。またドライバーは,この2013年から1シーズンにつき5基のエンジンに制限され,翌年からはもう1基削減されて4基となります。つまり,今シーズンは8基使用できるという規定でしたから,2014年からは半減することになるわけです。
2010/12/11(土)
☆新規定(F1)
○10日に今年最後となる世界モータースポーツ評議会(WMSC)の会合がもたれ,2011年以降の主要なルール変更を承認しました。今季ドイツGPで,フェラーリがF.マッサに対してF.アロンソとの順位を入れ替えさせるということがおきました。この行為が禁止されているチームオーダーであるとし,フェラーリは10万ドルの罰金を科せられました。というように,F1の世界では長年チームオーダーが禁止されてきたものの,関係者の間では,チームオーダーを禁止するのは現実的には難しいとの意見が多く,この規則についてもう一度見直しを図ることが決定していました。そして,今回の会合において,来シーズンからチームオーダーを禁止する事項は削除されることが決定しました。このチームオーダー禁止事項の撤廃の他にも決まったことがあり,可動リアウィングが導入されることも決定しました。このシステムは,オーバーテイクを促進するためのもので,ドライバーが前車の後方1秒以内につけた場合に使用が認められます。また,昨シーズン一部のチームだけ導入したものの,実質的には全体のものにならず,結局今シーズンは全く導入されることがなかった運動エネルギー回生システム(KERS)が,来シーズンから再導入されることとなりました。そのほか,今シーズン騒動となったレッドブルとフェラーリのフロントウイングのたわみ問題ですが,この行為を繰り返さないようにするためにより明確な基準面を設け,車体偏差テストを強化し,特にフロント部分の基準面を補強することで合意しています。他にもたくさん決まった項目はありますが,その中には,ギアボックスの使用期間を4戦連続から5戦連続にすることも含まれています。
2010/12/10(金)
☆新投入(ダカールラリー)
○ダカールラリーに参戦しているX-レイドラリーチームから発表があり,来年の元日にスタートする同レースに,ミニクーパーを投入することになりました。ミニのブランドは,元々イギリスのローバー社のものでしたが,同社の経営危機により現在はドイツのBMW社が有しています。今回ミニ投入を発表したX-レイドラリーチームは,これまでダカールラリーにBMW X3CCをベースにしたマシンで参戦してきました。このマシンでの参戦は,来季も継続するようですが,それにプラスしてミニの新規投入ということになるようです。11月からマシンの開発がスタートしたようですが,そのマシンの心臓部には,来季仕様のBMW X3CCと同様の可変ツインターボ・ディーゼルエンジンが搭載されているとのこと。つまり,X3CCとミニという2車種が投入されるものの,エンジンは同一仕様ということになるわけです。ただ,ミニの場合は,X3 CCと比べて全長が短く,全高を低く抑えることができます。そのため全体的な重心も低く抑えることが可能となりますので,そういう点では優位性があると言えます。なお,同チームのスポンサーには,アメリカのエネルギードリンクメーカーであるモンスターエナジーがつくことになりました。同チームが投入する7台のマシンの内,ミニ仕様の1台を含んだ3台のマシンのカラーリングにモンスターエナジーのロゴが入れられることになるようです。
2010/12/9(木)
☆大混乱(F1)
○今シーズンの新規参入チームの一つであるT.フェルナンデスが率いるロータス・レーシングと,プロトンの傘下に入っているグループ・ロータスとの間で伝統的な『ロータス』の名称を巡って法廷争いになっています。そうした混乱ぶりを象徴するかのような出来事が,再び演じられる事態が起きました。この度ルノーF1とグループ・ロータスとの間でタイトルスポンサー契約が成立し,ルノーF1のチーム名が,来シーズンから『ロータス・ルノーGPチーム』として生まれ変わることになりました。これにより,来季の同チームのマシンは,故A.セナがロータスに所属した時代と同じようなブラック&ゴールドのカラーリングで彩られることになります。このままで行くと,来シーズンは『ロータス』の名称が2チームに存在することになります。通常だとそれは考えられないことですから,フェルナンデスのロータス・チームはどうなるのかという疑問が生じることとなります。先日発表された来シーズンのエントリーリストでも分かるように,彼らもまた"チーム・ロータス"を名乗る計画でしたから,名前をめぐるこの騒動は当分の間収まりそうにありません。
2010/12/8(水)
☆復帰?(F1)
○今シーズン小林可夢偉のチームメイトとしてザウバーから参戦したP.デ.ラ.ロサでしたが,シーズン終盤でN.ハイドフェルドにシートを譲るという結果となっていました。現在は来シーズンのシート獲得を目指して交渉している段階ですが,現段階ではヒスパニアレーシング(HRT)のシート獲得を目指して話し合いを行っているというのがもっぱらの噂です。しかし,まだシートが埋まっていないチームの多くが,スポンサーマネーを持ち込むことが条件となっているとのことで,HRTもその例外ではありません。こうした状況はデ.ラ.ロサにとってはあまりいい状況とは言えないようで,レギュラードライバーのシートではなく,リザーブかテストドライバーのシート獲得へと方向転換をせざるを得なくなっているのも事実のようです。その点に関して,スペインのDiario AS紙の報道によると,来シーズンもマクラーレンに残留が決まっているL.ハミルトンが,チームに対してデ.ラ.ロサを2011年のサードドライバーとしてオファーをするよう求めたとのことです。2003年から昨シーズン終了までずっとマクラーレンのテストドライバーを務めてきたデ.ラ.ロサにとっては,レギュラードライバーのシートが獲得できなかった場合,一番復帰しやすいチームと言えるのかもしれませんね。
2010/12/7(火)
☆不振の原因(F1)
○シーズン終盤までランクトップに立っていたのが,今シーズン大きく飛躍したレッドブルのM.ウェーバーでした。しかし,残り3戦となったところで首位の座をフェラーリのF.アロンソに譲り,最終的には大逆転でチームメイトのS.ベッテルがチャンピオンを獲得しています。この度ウェーバーの著書である“Up front: a season to remember”が出版され,その中でシーズン終盤にウェーバーは肩を骨折していたことが明らかにされています。その怪我ですが,第15戦シンガポールGP終了後の9月末に母国であるオーストラリアに帰国した際,マウンテンバイクに乗っていたときの事故で,ウェバーの前を走っていた友人が転倒し,それを避け切れずにぶつかったということが原因のようです。このとき負った骨折は,深刻なものというほどではないようですが,関節の深い位置にあるため治療が難しいとされているもののようです。この負傷について,ウェーバーはチーム代表のC.ホーナーには告げていなかったようで,トレーナーであるR.クリアレイとFIAの医師であるG.ハートスタインにしか知らせていなかったとのことです。終盤に入ってそれまでの勢いが消えたような状況となったウェーバーですが,これがその原因の一つになっていたのかもしれませんね。
2010/12/6(月)
☆合併(エリア選手権)
○国内の2輪レースを統括するMFJから,ロードレース地方選手権の再編成について12月2日に発表がありました。東日本,ウエスト,サウスという3つのエリアに分けて行われているチャレンジカップ選手権ですが,設立当初はJRRへの登竜門という性格を持っていました。しかし,最近では徐々にその傾向が弱まってきていて,趣味的な側面が強くなり,登竜門としての性格上ではレース成立自体が困難な状況となってきていました。そこで,今回の発表では,地方選手権において国際ライダーの参加を可能とし,従来チャレンジカップにて設定されていたクラスを維持し,各地域で競技指向の参加者のニーズに答えられる集約したレースを目指すためリニューアルすることが決まりました。それによると,まず地方選手権の正式カテゴリーとして,J-GP3 ・ ST600 ・ JSB1000の3クラスを地方選手権対象種目と定めることとなりました。また,レース形態としては, 排気量クラスごとにインタークラスとして「国際ライセンス所持者」とナショナルクラス「ロードレース国内,フレッシュマン,ジュニアライセンス所持者」のレースを設定し,インター(国際)及びナショナル(国内)の混走は認められます。リザルト(成績結果)と国際ライセンスへの昇格制度については,インターとナショナルクラスで別成績管理とし,国内ライセンス所持者がチャレンジカップ優勝時に設定していた昇格制度は廃止されます。軽量級クラスに関してですが,JRRではGP−MONOクラスは廃止されるものの,地方選手権(サーキット選手権)においてはJ -GP3クラスに統合されて参加可能となっています。なお,具体的な変更については,MFJの公式サイトでご確認(こちら)ください。
2010/12/5(日)
☆復帰(ルマン)
○昨シーズン限りでF1を撤退したトヨタですが,その際にも報道されたように,F1は撤退するものの,他のカテゴリーへの参戦が噂されていました。その候補に挙がっていたシリーズは,以前フル参戦していたWRCやルマン24でした。そしてこの度トヨタから発表があり,その噂通りルマン24にエンジン供給という形で来シーズンから参戦することが決定しました。今回の発表によると,参戦するのはLMP1クラスで,エンジン供給先はレベリオン・レーシングです。トヨタ製エンジンをローラ製のシャシーに搭載したプロトタイプはマシンは既に10月に走行していて,それ以後はポルトガルやスペインでもテスト走行を行っているとのことです。全てのリソースをF1へ注入することを理由に,1999年を最後にルマンから撤退したトヨタですが,エンジン供給という形でルマンに復帰を果たします。以前のようにマシン全体の開発にも着手するのか,今後の発展が楽しみですね。
2010/12/4(土)
☆離脱(F1)
○長い間フェラーリのテストドライバーを務めてきたL.パドエルが,今シーズン限りでそのフェラーリを去ることになったようです。1992年にF300シリーズでチャンピオンを獲得したバドエルは,翌年スクーデリア・イタリア(現在はF1から撤退)からF1デビューを果たしました。そして,フェラーリのテストドライバーを1997年から務めてきました。テストドライバーとはいえ,14年間という長期にわたるフェラーリ在籍は,同チーム史上最長の在籍記録となります。昨シーズンはハンガリーGPにおいて大怪我を負ったF.マッサの代役として2戦に参戦したものの,その1戦目となるヨーロッパGPでは結果を残せなかっただけでなく数々の違反を起こす失態を演じました。2戦目となるベルギーGPでは,予選・決勝ともに最下位という,久々の参戦とはいえフェラーリマシンを駆るドライバーとしては散々な結果となってしまいました。この2戦で評価を完全に下げた形のバドエルは,今シーズンは目立った活動がなく,まだ正式発表はありませんが,ここにきてついにフェラーリを去る見込みとなったようです。そのフェラーリのテストドライバーについてですが,先日21歳のフランス人であるJ.ビアンキと来シーズンのテストドライバー契約が発表されています。そのほかにも,J.フィジケラとM.ジェネがテストドライバーとして契約が延長されています。
2010/12/3(金)
☆残留か(F1)
○一昨日お伝えした暫定のエントリーリストによると,レッドブルのBチーム的立場にあるトロロッソのドライバーについては,2つのシートともにTBA(To Be Announced)と表記され,まだ未定扱いとなっていました。同チームの来シーズンのドライバーについては,金曜日のみに走行するドライバーにD.リチャルドを起用することは正式発表がなされていました。ところが,これが新たな噂を生み出し,このリチャルドがそのままレギュラードライバーになるのではないかという話まで出てきていました。この点に関して,トロロッソの関係者のコメントによると,「来シーズンのドライバーについては不変である」とのことです。これが事実だとすれば,来季のトロロッソは,レギュラードライバーがS.ブエミ&H.アルグエリスアリ,テストドライバーがリチャルドというドライバーラインナップということになるようです。
2010/12/2(木)
☆確定(F1)
○昨日はFIAから発表された来シーズンのエントリーリストをお伝えしましたが,その中でウィリアムズに関してはまだ一つのシートが未定でした。昨日そのまだ未定だったシートに関してウィリアムズから発表がありました。来シーズンウィリアムズのシートに座ることになったのは,ベネズエラ出身のドライバーであるP.マルドナルドです。2007年からGP2シリーズに参戦を開始したマルドナルドは,今シーズンのチャンピオンを獲得しました。しかも,1シーズンに第1レースで6連勝を飾るという史上初の記録を打ち立ててのタイトル獲得でした。今シーズン終了後にアブダビで行われたルーキー及びタイヤテストでは,ウィリアムズのステアリングを握る機会が与えられ,4日間通算2000q近い距離を走行しています。今回の決定により,来シーズンのウィリアムズは,R.バリチェロ&マルドナルドという超ベテランドライバーとルーキードライバーという組み合わせとなりました。
2010/12/1(水)
☆暫定(F1)
○FIAから,来シーズンの暫定エントリーリストが発表されました。それによると,この段階で2つのシートが埋まっているのは,レッドブル,マクラーレン,フェラーリ,メルセデスGP,ザウバー,チーム・ロータスの6チームで,実際にはほぼ決まっているチームはあるのでしょうが,まだストーブリーグは当分の間続きそうな状態です。小林可夢偉が引き続き所属することになったザウバーは,昨シーズンまでチーム名の頭にBMWがついていましたが,今シーズンからその名称がとれています。ただ,新しいタイトルスポンサーになったメキシコのコルテメックス社の名称がつくものと思われましたが,チーム名には記載されていません。チームの名称が争われているロータスについては,今のところチーム・ロータスの名称で記載されています。なお,今回発表されたエントリーリストは,以下の表のようになっています。
2011 F1エントリーリスト(暫定)
No. ドライバー チーム コンストラクター
1 S.ベッテル レッドブル・レーシング レッドブル・レーシング・ルノー
2 M.ウエーバー
3 J.バトン ボーダフォン・マクラーレン・メルセデス マクラーレン・メルセデス
4 L.ハミルトン
5 F.アロンソ スクーデリア・フェラーリ・マールボル フェラーリ
6 F.マッサ
7 M.シューマッハ メルセデスGP・ペトロナスF1チーム メルセデス
8 N.ベルグ
9 R.クビサ ルノーF1チーム ルノー
10 TBA
11 R.バリチェロ AT&Tウイリアムズ ウイリアムズ・コスワース
12 TBA
14 TBA フォース・インディアF1チーム フォース・インディア・メルセデス
15
16 小林可夢偉 ザウバーF1チーム ザウバー・フェラーリ
17 S.ペレス
18 TBA スクーデリア・トロロッソ トロロッソ・フェラーリ
19
20 J.トゥルーリ チーム・ロータス ロータス・ルノー
21 H.コバライネン
22 TBA HRT F1チーム HRT・コスワース
23
24 TBA マルシャ・ヴァージン・レーシング ヴァージン・コスワース
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