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最新ニュース
    2010/7/31(土)
☆ラインナップは(MotoGP)
○現在サマーブレイク中のMotoGPですが,それが明けた最初のレースはチェコGPです。そして,そのレースウィーク期間中にヤマハから来シーズンの体制について発表があるようです。現在ワークスチームであるフィアット・ヤマハは,王者V.ロッシと現在ランキングトップをいくJ.ロレンゾの2台体制になっています。そして,その両方ともに,今シーズンで契約期間が切れることになっています。ですから,来シーズンの契約に向けて話し合いが密かに進められていることと思います。その契約に関して,いくつかの噂がこれまでにも浮上しています。その噂に大きな影響を与えたのが,ドゥカティのエースライダーであるC.ストーナーのホンダへの移籍発表です。現在有力視されているのが,イタリアンライダーであるロッシが,この空いたシートに座るのではないかというものです。年齢的に引退までそれほど期間がないロッシが,最後にイタリアンメーカーであるドゥカティで過ごすのではないかという観測は,これまでにもずっと囁かれてきました。そこにきて空席ができたわけですから,当然噂に拍車がかかることになります。ただ,ヤマハとロッシの強い結びつきを考えると,そう簡単に移籍ということにはならないでしょうし,もう一つ関連する要素があります。それは,スポンサーです。ここ数年ヤマハのワークスチームのスポンサーには,イタリアの自動車メーカーであるフィアットが就いています。もちろん,これはイタリアの英雄であるロッシの存在が大きな影響を与えているのは間違いありません。もしロッシが移籍となると,おそらくスパニッシュライダーであるロレンゾと現在ヤマハのサテライトチームであるテック3に所属しているアメリカンライダーのB.スピースというラインナップになるでしょうから,イタリアンメーカーが離れるのは避けられません。こうした要素がありますので,ロッシ残留の線もなかなか捨てられないという現状があります。ただし,このスポンサーについては,別の点があるのも事実です。それは,もう一つヤマハワークスのスポンサーについているペトロナスの存在です。マレーシアの石油関連企業である同社は,ヤマハと提携関係にありますから,どの国のライダーであってもそれほど影響を受けません。もし,ペトロナスの支援がこれまで以上になれば,ロッシとフィアットを失っても大きな影響がなくなります。果たしてそのような結果になるのか,来月中旬の発表が気になるところです。
 
   
2010/7/30(金)
☆タイヤテスト(F1)
○ブリヂストンのF1からの撤退に伴い,来シーズンからそのブリヂストンに替わってワンメークタイヤを供給することになったのが,イタリアのタイヤメーカーであるピレリです。来シーズンからのタイヤ供給に備え,既にタイヤの開発作業に入っています。現在明らかになっているのは,F1の一つ下のカテゴリーに位置づけられているGP2のマシンを使って開発作業を行っているようです。その作業は続けられるでしょうが,当然今後は実際のF1マシンを使っての作業に入らなければなりません。ただし,現在使われているマシンを使用しての開発は,そのメーカーのチームが有利に働くことになりますし,ドライバーについても同様です。そこでずっと噂されているのが,昨シーズンをもってF1から撤退したトヨタ製のマシンを使用するということです。これであれば,どこかのチームが有利となるという問題はなくなります。ただし,以前噂されていたのは,今シーズン使用する予定だったトヨタのマシンを使用するのではないかということだったのですが,ここにきてトヨタと新規参入チームとの間で提携話が噂されていますので,雲行きが怪しいのも事実です。そこで噂されているのが,昨シーズン型のトヨタ製のマシンを使用するのではないかというものです。また,ドライバーについてですが,ピレリのコンペティション部門責任者であるP.ヘンブリーが明かしたところによると,現在メルセデスGPのテスト&リザーブドライバーを務めるN.ハイドフェルドが理想的だというのです。一部報道によると,必要としているのは豊富な経験を持つということと,体力が衰えることなく1日に800kmもの距離を走破できるような体力があるドライバーだというのです。そして,それに該当する理想的なドライバーがハイドフェルドだとコメントしています。ただし,これにも問題があるわけで,レギュラードライバーではないにしても,特定のチームに所属しているドライバーが情報を得るということは,やはり何らかの形でそのチームが有利に働くことになります。F1マシンを使ってのタイヤ開発は,しばらく時間がかかりそうですね。
2010/7/29(木)
☆3戦連続(F1)
○ヒスパニア・レーシングから発表があり,今週末に開催されるハンガリーGPにおいて,K.チャンドックに代わって山本左近が再びステアリングを握ることになりました。B.セナに代わって第10戦イギリスGPにおいて同チームのステアリングを握った左近ですが,今回の発表により左近は3戦連続(2戦目は今回と同様チャンドックの代役)の参戦となります。なぜ左近が代役を務めるのかについては,今回も発表がありませんでしたが,資金難に苦しむ新規参入チームにとってスポンサーマネーが大きくものをいうというのは当然です。噂によると,左近が同チームに500万ドル(約4億3700万円)のスポンサーフィーを持ち込んだといわれていて,これが大きくものをいってるというのが大方の見方のようです。それはともかく,今度走ることになるハンガロリンクは,左近にとってSUPER AGURIやスパイカーに乗ってF1で走り,ARTのマシンでGP2シリーズでも走ったことのあるサーキットですので,そういった意味では,ややハンディキャップが少なくなっている場所かもしれません。もちろん,他チームに比べて大きくポテンシャルの落ちるマシンということに変わりはありませんので,完走が目標になることに関しても変わりはないでしょうが・・・。さて,ハンガリー以降の左近についてですが,これまた不透明なままで,チャンドックが持ち込んだスポンサーである『Jaypee Sports』の名前がマシンに載っていますから,彼の復帰も十分考えられます。
☆契約延長(F1)
○F1界のボスであるB.エクレストンとモナコ自動車クラブのM.ボエリがロンドンで会談し,モナコGPの開催について話し合われました。その結果,世界4大レースの一つであるモナコGPの開催が,さらに10年延長されて2020年までの契約延長となりました。また,今年は5月初旬の開催となった同GPですが,来シーズンは再び5月下旬の開催に戻ることも決定となっています。
2010/7/28(水)
☆タイヤかす(SGT)
○スポーツランドSUGOでの決勝レースでは,ポールからスタートしたMOTUL AUTECH GT-Rがオープニングラップからトップに立ち,そのまま順調にトップの座を守っていました。ところが,残り10周になったところで突然電源が落ちたためにスローダウンしてしまい,トップの座を譲り渡すという事態となりました。そのトラブルに関して,チームの母体であるNISMOから発表があり,そのトラブルの原因は,車両のトラブルによるものではなく,走行中にタイヤカスのようなものがキルスイッチに当たったアクシデントによるものであるということが明らかにされました。キルスイッチというのは,自動2輪に乗っている方はご存知のように,何らかのアクシデントが発生した際にすぐに全ての電源を切れるようにするためのもので,2輪の市販車だけでなく,4輪のレーシングカーにも通常装着されています。4輪のマシンで青い三角に稲妻のイラストのシールが貼られている部分を目にすると思いますが,そこにキルスイッチが設置されていて,車両火災などの緊急事態に備えてドライバーだけでなくオフィシャル等も操作できるよう外部から触れるようになっています。今回のNOSMOからのリリースによると,「レース後の車両保管解除後にピットに戻ってきた#23 GT-Rのキルスイッチ部分には黒い痕があり,走行中に何かがそこに当たったことが考えられた。そこでGTAに#23 GT-Rのオンボードカメラの映像確認を依頼したところ,本山選手が『突然電源が落ちた』と言った74周目のSPコーナーの出口付近で前車が跳ね上げたタイヤカスのようなものがキルスイッチ付近に当たった映像があり,その瞬間,車内のメーター類が突然ブラックアウトしていた。チームではこれがエンジンストップの原因と見ている。」とのことでした。「タイヤかすで?」と思われる方もいらっしゃると思いますが,レースに関係されている方はご存知のように,SGTのタイヤかすの大きさは尋常ではありません。多くのカテゴリーのタイヤかすは,まさに「消しゴムのかす」という感じで,それを数10倍に拡大したものと考えればいいものです。ところが,SGTのマシンの場合は,本当に「かたまり」といった雰囲気のものの場合がよくあり,時には長さが10pを超えるものがとんできたりします。高速で走っているマシンが巻き上げていますから,落下する時の衝撃は結構あり,キルスイッチを切るような事態になっても何ら不思議はありません。
2010/7/27(火)
☆復活(SGT)
○スポーツランドSUGOでのレースが終了しましたが,その第5戦が開催されているレースウィーク中に行われた定例記者会見の中で注目すべき点が明らかとなりましたのでお伝えします。1999年に行われたオールスター戦を皮切りに,昨シーズンまで開催されてきた我が大分県にあるオートポリスでのSGTですが,残念ながら今シーズンは諸般の事情(具体的には「?」ですが)によりレースカレンダーから外されてしまいました。厳しい経済状況の中,確かに九州の山奥まで移動することは各チームにとって大きな負担ではあるでしょうが,毎年多くの観客が訪れ,九州・四国地方にとって唯一とも言える観戦機会だっただけに,オートポリスをカレンダーから外したことは,ファンを無視したことと言われても仕方ないと思います。ただ,昨年行われたこの大会では,優勝した本山哲選手をはじめ,関係者から早い段階での復活をコメントしていましたので,期待が持たれていたのも事実です。そして,今回の記者会見の場において,主催団体であるGTAの板東正明代表が,「来シーズンは公式戦8大会+特別戦1大会という開催予定で,その中にオートポリスは含まれている。」という内容のコメントが出され,オートポリスでのレースが復活することを宣言しました。なお,具体的なことについては,来月JAFから発表されるということです。また,1戦だけ行われる特別戦については,今年と同じく『JAF Grand Prix SUPER GT & Formula NIPPON FUJI SPRINT CUP』として開催を継続する予定のようです。
2010/7/26(月)
☆初優勝&独占(8耐)
○灼熱の天候が続いている鈴鹿サーキットにおいて,「2010 QTEL FIM 世界耐久選手権シリーズ第3戦“コカ・コーラ ゼロ”鈴鹿8時間耐久ロードレース」(8耐)の決勝レースが行われました。昨年はホンダの有力チームがアクシデントにより序盤から優勝争いから離脱してしまい,ヨシムラが独走優勝を果たすという結果になっていました。それに対して,今年はピットインのタイミングやアクシデントなどがあってトップ他入れ替わるおもしろい展開となりました。レース序盤は,ポールからスタートした加賀山就臣&酒井大作&青木宣篤組のヨシムラスズキwithENEOSがトップに立ちました。それに対して,ホンダ勢の中で優勝候補筆頭にあげられ,21番グリッドからのスタートとなっていた秋吉耕佑&ジョナサン・レイ&高橋裕紀組のF.C.C. TSR Hondaはエンジンがかからないというアクシデントに見舞われ,いきなりハンディを負うスタートとなりました。それでも圧倒的な速さを見せる秋吉がスタートの遅れを取り戻す走りを見せ,ついに酒井をかわしてトップに浮上しました。それに対して今度は酒井が転倒(4番手で復帰)を喫するというアクシデントが発生してしまいました。1回目のピットインが行われる頃,何とトップを行く秋吉にストップ&ゴーペナルティーが科されました。しかも,何と一挙に2回ものペナルティーなのです。追い上げを見せる中,秋吉は追い越し禁止を表すイエローフラッグを2回無視して走行したことによるものです。さらに追い打ちをかけるように,秋吉からバトンタッチをしたJ.レイが,周回遅れと絡んで転倒を喫してしまい,マシン修復のためピットインを余儀なくされてしまいました。まさに踏んだり蹴ったりという状況です。そのようなアクシデントが発生する中でトップに立ったのが,清成龍一&高橋巧&中上貴晶組(中上は第3ライダーで実際には決勝レースでの走行はなし)のMuSASHi RT HARC-PROでした。3人の中で唯一優勝経験のある清成は,他を圧倒する速さと堅実さを見せてトップに浮上しました。チームメイトである高橋巧も速さと堅実さを見せ,ピットインのタイミングでトップの座を許すということはありましたが,レースが進むにつれ独走状態にもっていきました。他チームが混乱を見せる中,堅実な走りで2番手に立ったのが,3番グリッドからスタートした伊藤真一&玉田誠組のKeihin Kohara Racing Teamでした。1,2番手の位置をほぼ確実なものとした両チームは,チェッカーを目指して走行し続けていきました。2位走行の伊藤&玉田コンビは,今年で引退を発表している伊藤に最後の走行を任せ,有終の美を飾る配慮を見せました。結局清成組がトップでチェッカーを受け,清成にとっては3回目の,そして高橋巧とMuSASHi RT HARC-PRO.にとっては初の勝利を飾りました。今回が3回目の出場となる高橋ですが,何とそのいずれも表彰台に上っていて,表彰台獲得確率100%という驚異的な記録を残しています。また,史上最年少優勝記録も今回の優勝で記録しています。ただし,高橋もそれに該当するのですが,実際には走行していないものの,中上はまだ18歳ですので,記録上は中上が最年少記録の対象者となります。最後の8耐となった伊藤が2位でチェッカーを受け,その輝かしい経歴に一つまた花を添えました。3位には,数々のアクシデントを受けて順位を下げたものの,驚異的な走りで順位を挽回していった秋吉&レイ組が入り,ホンダ勢が表彰台を独占しました。昨年の覇者であるヨシムラは,2回転倒したことこもあって6位でのチェッカーとなっています。
☆独走(MotoGP)
○第9戦アメリカGPの決勝レースが,マツダ・レースウェイ・ラグナセカで行われました。今回の大会は,MotoGPクラスのみの開催となっています。その決勝レースですが,4番グリッドからスタートしたレプソル・ホンダのD.ペドロサがいつものようにロケットスタートを決め,序盤はトップを走行していきました。ところが,12周目に転倒を喫してしまい,そのままリタイアとなりました。代わってトップに立ったのが,ポールを獲得していたフィアット・ヤマハのJ.ロレンゾでした。トップに立ったロレンゾは,その後も後続との差を広げていき,最終的に2位に3秒以上の差をつけて独走で今季6勝目を飾りました。ランク2位のペドロサがノーポイントに終わっているため,ロレンゾは72ポイントもの大差をつけてランキング争いでも独走状態となりました。2位には,2番グリッドからスタートしたドゥカティのC.ストーナーが入っています。そして,3位には,復帰レースとなった前戦で惜しくも表彰台を逃したフィアット・ヤマハのV.ロッシが,残り6周目に3位に浮上し,ルマンで行われた第3戦フランスGP以来久々の表彰台獲得となりました。
☆大接戦(SGT)
○第5戦の決勝レースが,曇り空の中スタートしました。ポールからスタートした本山哲&B.トレルイエ組のMOTUL AUTECH GT-Rは,好スタートを見せてトップで1周目を終え,その後もその座を守り続けました。誰もが本山組が優勝と思っていましたが,何と残り10周を切った段階でマシントラブルが発生してしまいました。坂道を思うように上れないというトラブルなのです。走行を続けることはできたものの,優勝争いから一挙に脱落してしまいました。代わって優勝争いを展開したのは,金石年弘&塚越広大組のKEIHIN HSV-010と小暮卓史&L.デュバル組のウイダーHSV-010でした。両者の争いは最終ラップまで持ち込まれ,最終コーナーまでは小暮がややリードしていたものの,その最終コーナーにGT300クラスのマシンがあったことで両者の走行ラインに違いが出て,残り10メートルのところで塚越が小暮をかわし,劇的な大逆転でKEIHIN HSV-010が初優勝を飾りました。3位には,伊藤大輔&B.ビルドハイム組のENEOS SC430が入っています。
GT300クラスは,ポールからスタートした加藤寛規&濱口弘組のアップル・K-ONE・紫電がオープニングラップからその座を守り続け,最終的に独走で今季初優勝を飾りました。接戦となったのは2位争いで,4台によるバトルを序盤から展開していきました。そして,その争いを制したのは星野一樹&柳田真孝組のHASEMI SPORT TOMICA Zでした。3位には,嵯峨宏紀&松浦孝亮組のエヴァンゲリオンRT初号機aprカローラが入っています。
☆チームオーダー(F1)
○第11戦ドイツGPの決勝レースが,ホッケンハイムリンクで行われました。スタートでは,ポールを獲得したレッドブルのS.ベッテルが,2番グリッドからスタートしたフェラーリのF.アロンソを牽制しました。そして,その隙間をついて,3番グリッドからスタートしたフェラーリのF.マッサがトップに浮上するという展開となりました。ピットインなどのタイミングからトップに変動はあったものの,マッサはトップの座を守っていきました。しかし,チームメイトのアロンソがペースアップを果たしはじめ,マッサに迫ってきました。そうした状況の中,49周目にマッサがターン6の先でペースを落としてアロンソが先行しました。今回から全てのチームの無線がオープンになっていますが,明らかにフェラーリ首脳陣が間接的な言い回しでマッサに道を譲るよう指示していて,いわゆるチームオーダーが発令された結果の順位変動でした。結局1位アロンソ,2位マッサという順位に変動がなく,後味の悪い形でフェラーリのワンツーフィニッシュとなりました。3位には,ベッテルが入っています。前戦を6位で終えているザウバーの小林可夢偉は,10位争いを展開していったもののわずかに及ばず,11位フィニッシュで惜しくもノーポイントに終わっています。今回も代役で参戦したヒスパニア・レーシングの山本左近は,レース中盤にギアボックスなどのトラブルによりリタイアに終わっています。なお,今回のフェラーリの問題は,今後何らかの裁定が下される事態になる可能性が高いのではないかと思われます。
2010/7/25(日)
☆連勝に向け(8耐)
○「2010 QTEL FIM 世界耐久選手権シリーズ第3戦”コカ・コーラ ゼロ”鈴鹿8時間耐久ロードレース」,通称「鈴鹿8耐」の予選が,ドライコンディションの鈴鹿サーキットで行われました。昨年までの予選は,金曜日の計時予選で上位に入った10チームの第1および第2ライダーが,それぞれ1人ずつ順番にタイムアタックを行い,最終グリッドを決定するトップ10トライアルを実施していました。今年採用したスーパーポールは,金曜日の公式予選上位20チームがそれぞれ1名のライダーを選び,3段階を経て決勝グリッドを決めるという方式を採用しました。
その方式の中でトップタイムをマークしてポールを獲得したのは,加賀山就臣&酒井大作&青木宣篤組のヨシムラスズキwithENEOS(昨年まではJOMOがスポンサーでしたが,先日ENEOSと合併しましたのでチーム名も変わってますね。)でした。昨年この大会を圧勝で制したヨシムラですが,連覇に向けいい弾みがついたのではないでしょうか。2番グリッドを獲得したのは,前日の計時予選でトップタイムだった秋吉耕佑&ジョナサン・レイ&高橋裕紀組のF.C.C. TSR Hondaでした。昨年は,優勝候補筆頭にあげられながら序盤で転倒して優勝争いから脱落してしまいましたが,その雪辱となるのでしょうか。3番グリッドは伊藤真一&玉田誠組のKeihin Kohara Racing Teamでした。今シーズンでJRRから引退を発表している伊藤ですが,どのような活躍を見せるか楽しみですね。4番グリッドを清成龍一&高橋巧&中上貴晶組のMuSASHi RT HARC-PRO.が獲得し,優勝候補に挙げられている4チームが順調に上位を占めました。
☆5連続(MotoGP)
○第9戦アメリカGPの予選が,コークスクリューで有名なラグナセカで行われました。ここまで4戦連続ポールを獲得しているフィアット・ヤマハのJ.ロレンゾが,タイム的に残り2周となったところで唯一1分20秒台のタイムをマークし,5戦連続ポールを獲得しました。ぎりぎりでタイムを更新されてしまい,2番グリッド獲得に留まったのが,既に来シーズンの去就が決まっているドゥカティのC.ストーナーでした。そして,3番手タイムをマークしたのが,そのストーナーの移籍に伴い,もしかしたらHRCのシートを失うことになるかもしれないレプソル・ホンダのA.ドビツィオーゾでした。これまで優勝も経験しているドビツィオーゾですが,意外にもこれが彼にとって初めてのフロントロー獲得となります。なお,今大会はMotoGPクラスのみの開催で,他のクラスは既にサマーブレイクに入っています。
☆今季初(SGT)
○第5戦の予選が,宮城県のスポーツランドSUGOで行われました。GT500クラスでポールを獲得したのは,昨年のこの大会の覇者である本山哲&B.トレルイエ組のMOTUL AUTECH GT-Rでした。今シーズン既に表彰台を獲得してますが,ポールを獲得したのは今シーズン初となります。2番グリッドは,伊沢拓也&山本尚貴組のRAYBRIG HSV-010が獲得しています。そして,3番グリッドを石浦宏明&大嶋和也組のMJ KRAFT SC430が獲得し,ニッサン,ホンダ,トヨタの3メーカーが分け合う形になりました。
GT300クラスは,加藤寛規&濱口弘組のアップル・K-ONE・紫電が,こちらも今シーズン初となるポールを獲得しました。嵯峨宏紀&松浦孝亮組のエヴァンゲリオンRT初号機aprカローラが2番グリッドを獲得し,新たなスポンサーを得た最初のレースでいい結果を出しています。ベテランコンビの新田守男&高木真一組が駆るARTA Garaiyaが,3番グリッドを獲得しました。
☆3戦連続(F1)
○第11戦ドイツGPの予選が,ホッケンハイムリンクで行われました。この日の天気予報では雨の可能性があったものの,無事ドライコンディションの中で行われました。ポールポジションを獲得したのは,ここまで2戦連続してポールシッターとなっているレッドブルのS.ベッテルでした。そのベッテルからわずか1000分の2秒差で惜しくもポールを逃したのが,フェラーリのF.アロンソでした。そのアロンソのチームメイトであるF.マッサが,3番グリッドを獲得しています。ザウバーの小林可夢偉は,残念ながらQ3に進出することができず,12番グリッドから決勝レースをスタートすることになりました。今回はK.チャンドックに代わって参戦することになったヒスパニア・レーシングの山本左近は,23番グリッド獲得に留まっています。なお,前戦はB.セナの,今回がチャンドックの代わりで参戦している山本ですが,現段階では今大会までの参戦となっています。
2010/7/24(土)
☆韓国 PARTT(F1)
○レッドブルから発表があり,韓国に本拠地を置くLGエレクトロニクス社との間でスポンサー契約が成立しました。契約期間については,複数年というだけで,具体的な年数については今回発表がありませんでした。同社は,既にF1の公式技術パートナーを務めていて,F1におけるあらゆる計時システムを担当しています。今回の契約成立により,家電市場におけるさらなるグローバルリーダーの地位を目指していくと共に,今後同社の最新の製品がトラックのほかチームの本拠地であるミルトンキーンズのファクトリーにも提供され,ロゴがRB6とチームのキットに掲げられることになります。ホンダやトヨタといった自動車メーカーが去り,今シーズンをもってブリヂストンがタイヤ供給を終了するというように,日本マネーがF1から距離を置くようになっているのに対して,今回の発表といい,来シーズンからのワンメークタイヤ供給に韓国の2メーカーが名乗りを上げたりして,韓国マネーが徐々にF1進出を果たそうとしています。これも,国の勢いの違いなのかもしれません。
☆韓国 PARTU(F1)
○今シーズンから韓国GPがF1において初開催となっていて,10月24日にそのレースが行われる予定になっています。しかし,その韓国GPに関しては,サーキット建設の遅れなどが噂され,開催自体を危ぶむ声がこれまで何度も聞かれていたのも事実です。そのことに関して,この度FIAのレースディレクターを務めるC.ホワイティングが韓国GPの開催地である韓国インターナショナル・サーキットを訪れ,既に完成済みのコントロールタワーやグランドスタンド及びピットガレージなどを実際に見て回りました。その結果,サーキットの完成度に一定の満足感を示しました。ただ,これによって開催が確実になったという訳ではなく,ホワイティングは8月末にも再度訪れる予定になっていて,その時にある程度結論が出るのではないかと思われます。
2010/7/23(金)
☆動くのは(MotoGP)
○先日ドゥカティのC.ストーナーがHRCと来年の契約を結んだことにより,レプソル・ホンダの1つのシートが埋まりました。その際のホンダの話によると,今シーズン契約しているD.ペドロサとA.ドビツィオーゾの2人との契約も延長したいという意向があるようでしたので,来シーズンのHRCは3台体制という選択肢も考えられます。とはいえ,現実的にはスポンサーマネーが集まらないことには3台体制の維持は難しいのも事実です。もしそうなったら,ペドロサかドビツィオーゾのどちらかがチームを離れることになります。そのことに関して,一部報道によるとドビツィオーゾが移籍することになるのではないかとのことです。その移籍先としては,グレシーニ・ホンダが考えられます。今シーズンはM.メランドリとM.シモンチェリの2人が同チームから参戦していますが,メランドリ自身今シーズンに全てをかけていて,満足のいく結果が出なければMotoGPを離れる覚悟があります。もしそうなった場合,ドビツィオーゾがそのシートに座り,ドビツィオーゾ&シモンチェリという若手有力ライダーコンビが誕生することになります。もう一つの可能性としてあげられているのが,ヤマハのサテライトチームであるテック3です。今シーズンはC.エドワーズとB.スピースという超ベテラン&有力若手ライダーというある意味理想的な組み合わせになっています。今シーズンに関しては,これまで堅実な実績を残してきたエドワーズが,やや不調なシーズンを送っています。このままだと若手に道を譲る可能性が出てきてもおかしくはありません。また,フィアット・ヤマハのV.ロッシの動向も関係してきます。ロッシに関しては,ドゥカティへの移籍が噂されています。もしそうなったら,ヤマハのワークスチームのシートが一つ空くことになります。そして,そのシートに座るのが,チャンピオンになれるポテンシャルを秘めているスピースというのはまず間違いないでしょう。MotoGPクラスでは,ルーキーライダーはワークスチームに所属できないというレギュレーションがあるため,今シーズンはやむなくテック3に所属しているスピースですが,ワークスライダーにいつなってもおかしくない人材です。ロッシが抜ければ当然のようにスピースfがその代わりになるでしょうし,その分空いたテック3のシートにドビツィオーゾが座ることはごく自然なことでしょう。ペドロサと言うことも考えられなくはないですが,今シーズン既に2勝していますし,実質的にホンダのエースライダーでもありますので,ペドロサよりはドビツィオーゾの方が移籍対象として自然でしょう。来シーズンに向けての動きは,これから目が離せなくなりそうですね。
2010/7/22(木)
☆代役(SBK)
○このところ怪我などにより欠場するライダーがそれぞれのカテゴリーで見られていますが,先日行われたSBKの第9戦チェコ大会のレース1において,今シーズンMotoGPからSBKへと戦いの場を移しているC.バーミューレンが転倒し,右膝の靱帯を損傷する大怪我を負ってしまいました。MotoGPではスズキのワークズライダーを務めた彼は,今シーズン移籍したSBKではカワサキのエースライダーとして期待されていました。ところが,今回の負傷は完治まで4〜6ヶ月ほどかかるのではないかと見られているため,今シーズン中の復帰は絶望視されています。そのため,代役のライダーを見つけなければならないのですが,彼の立場が立場だけに誰でもいいという訳にはいきませんから,すぐには代役を見つける訳にはいきません。そこで白羽の矢が立ったのが,チーム・グリーンからJRRにフル参戦しているカワサキのエースライダーである柳川明です。先週末にカワサキから発表があり,8月1日に決勝レースが行われる予定の第10戦シルバーストーン大会に彼が代役として参戦することになりました。その柳川は,1997年から2001年までの5年間SBKにフル参戦していた経歴を持ち,その間に3回優勝を経験しています。なお,第11戦以降の代役ライダーについては,現段階では発表されていません。
2010/7/21(水)
☆成功&代役(MotoGP)
○第8戦ドイツGPの決勝レース中にハイサイドから転倒した際,後続のマシンに足を踏まれるという不運に見舞われたのが,LCRホンダのR.ド.ピュニエでした。彼は,予選でも不運に見舞われていて,フィアット・ヤマハのJ.ロレンゾがエンジンブローでコース上にオイルを撒いてしまい,直後を走ってきたピュニエはそれに乗って転倒をし,足を痛めてしまっていました。予選中の転倒での怪我は大きなものではなかったのですが,決勝レース中のものはさすがにそういう訳にはいかず,左脚の脛骨とひ骨が骨折するという大怪我になってしまいました。サーキット近郊のハートマンスドルフ市内の病院にヘリコプターで転院されたピュニエは,早速手術を受けて無事成功しました。ただし,すぐに出場できる怪我ではなく,次戦アメリカGPは欠場せざるを得ません。その点に関してチームから発表があり,そのアメリカGPでは,R.リー.ヘイデンを代役として起用することになりました。ドゥカティのN.ヘイデンの弟である彼は,2007年にラグナセカで開催されたアメリカGPにおいてカワサキからワイルドカードで参戦し,16位グリッドからスタートして10位でフィニッシュした経歴があります。欠場となったピュニエですが,短い夏休み明けとなる第10戦チェコGPからの復帰を目指すようです。
2010/7/20(火)
☆提携(F1)
○現在12チームがフル参戦しているF1ですが,来シーズンはもう1チーム増えて全13チームで争われる予定になっています。そのため,その13チーム目のエントリーが行われています。その中の一つが今噂の渦中にいます。そのチームとは,GP2やスピードカー等にエントリーした経験を持つデュランゴと,元ワールドチャンピオンでF1復帰がしばしば噂されているJ.ビルヌーブが組織するビルヌーブ・レーシングとの提携です。この話は単なる噂ではなく,実際デュランゴのチームオーナーであるI.ビントンが,先週末にイタリアのマスコミのインタビューに対して「デュランゴにとってはビルヌーブと提携することが光栄である」ということと,「チームのベースは未定だが,デュランゴのベースであるイタリアのベネトに置くことになるのではないか」とのコメントを出してます。その際の話によると,ビルヌーブがドライバーを担当し,マシンをデュランゴが担当することになりそうです。さて,その13チーム目のエントリーですが,現段階ではこのビルヌーブ・レーシング&デュランゴの他,エプシロン・エウスカディとサイファー・グループの合計3つに絞られているのではないかと予想されています。
2010/7/19(月)
☆初表彰台(MotoGP)
○第8戦ドイツGPの決勝レースが,旧東ドイツにあるザクセンリンクで行われました。MotoGPクラスは,9周目にR.ド.ピュニエの転倒に2台が巻き込まれ,マシンがコース上に横転したことから赤旗中断となりました。再スタートとなったレース2では,レプソル・ホンダのD.ペドロサが一旦はトップに立つものの,ランクトップを行くフィアット・ヤマハのJ.ロレンゾに逆転を許しました。いつものパターンですと,ここからロレンゾが徐々に差をつけていくところですが,今回はそのパターンではなく,再びロレンゾがトップを奪い返しました。そして,その後は徐々にペドロサが差を広げていき,最終的には独走で今季2勝目を挙げました。1位のペドロサ,2位のロレンゾは単独での走行となりましたが,3位争いはフィアット・ヤマハのV.ロッシとドゥカティのC.ストーナーの間で展開していきました。大怪我から復帰したロッシは,最終ラップに入った段階でストーナーの前を走っていましたが,最終コーナーでストーナーがロッシのイン側にマシンをねじ込んでトップに浮上。まだ体調が完全ではないロッシにとっては,ストーナーの反撃を阻止することができず,惜しくも表彰台をストーナーに譲ることとなりました。それでも,大怪我からわずか40日あまりにもかかわらず表彰台争いをしたことは,賞賛に値するものと言えます。
Moto2クラスは,ポールからスタートしたスピードアップのマシンを駆るA.イアンノーネがトップの座を序盤は守りました。しかし,ここまでランキングトップを行くモリワキのT.エリアスが6周目にトップに浮上すると,その座を守り抜き,第3戦フランスGP以来となる今季3勝目を挙げました。3位には,12番グリッドからのスタートとなったシューターのマシンを駆るR.ロルフォが入りました。ランク4位を行くシューターの富沢翔也は,何らかのマシントラブルがあったのか,徐々にポジションをダウンしていき,最後はポイント圏外となる18位でのチェッカーとなりました。継続参戦となっているモトビの手島雄介は,2戦連続完走を果たしたものの,ポイント圏外の19位でゴールしています。前戦の勝者であるテック3の高橋裕紀は,2周目に転倒リタイアに終わっています。
125ccクラスは,今シーズン初となるウェット宣言レースで始まりました。ただし,スタート段階でコースの所々は既に乾いていて,現実的にはほぼドライコンディションとも言えるコンディションでした。そのような中,今シーズン絶好調であるデルビのM.マルケスとP.エスパルガロとの間でバトルが展開されていきました。そのバトルは終盤まで続きましたが,残り3ラップ目にエスパルガロが転倒してリタイア。最後はマルケスが独走でチェッカーを受けて,1997年にV.ロッシ以来となる5連勝を達成しました。と同時に,デルビには通算100勝目をプレゼントしました。最終的に3台によるバトルとなった2位争いでしたが,このザクセンリンクで唯一表彰台に上がった経験を持ち,チームにとっては母国GPとなるアプリリアのマシンを駆る小山知良が振り切り,今季初表彰台を2位で獲得しました。小山にとっては,2007年の第17戦マレーシアGP以来となる通算9度目の表彰台獲得でした。また,彼が所属するレーシング・チーム・ジャーマニーにとっては,参戦2年目で初の表彰台獲得となります。3位には,マルケスのチームメイトであるS.コルテセが入っています。
☆久々(FN)
○富士スピードウェイで,第3戦が行われました。今回は,午前中に予選が,午後に決勝レースが行われるというワンデー開催(金曜日はフリー走行)という形で行われました。予選でトップタイムをマークしたのは,昨年の王者であるDOCOMO DANDELIONのL.デュバルでした。ところが,決勝レースでは,スタートの際動けないというアクシデントに見舞われてしまいました。そこでトップに立ったのは,2番グリッドからスタートしたMobil1 IMPULの平手晃平でした。トップに立った平手は,後続との差を広げていき,採取的に2位に12秒以上の大差をつけて独走でチェッカーを受けました。平手の優勝は,2008年に鈴鹿で行われた第5戦の第2レース以来となる2回目です。また,チームにとっては,2連勝となっています。2位には,PETRONAS TOM'SのA.ロッテラーが,3位には,平手のチームメイトであるJ.P.デ.オリベイラが入っています。なお,エンジンで見ると,トップ4は全てトヨタエンジンユーザーで,トヨタのホームコースならではの結果となっています。
2010/7/18(日)
☆連続(MotoGP)
○第8戦ドイツGPの予選が,曇り空のザクセンリンクで行われました。MotoGPクラスは,ランクトップを行くフィアット・ヤマハのJ.ロレンゾが,セッション中盤にエンジンブローを起こし,オイルを1コーナーにかけて撒いてしまい,赤旗中断となるアクシデントが発生する事態となりました。20分ほどの中断を経て予選が再開し,何とそのアクシデントの原因となったロレンゾが,乗り換えたマシンで最速タイムをマークしてポールを獲得しました。ロレンゾのポールは,これで4戦連続となります。そのロレンゾからわずか1000分の24秒差で,ドゥカティのC.ストーナーが2番グリッドを獲得しました。セッション中盤過ぎまでトップタイムだったレプソル・ホンダのD.ペドロサでしたが,後半はタイムを延ばすことができず,結局3番手で予選を終えました。驚異的な回復力を見せて今大会からレースに復帰したフィアット・ヤマハのV.ロッシは,驚異的な走りを見せて5番グリッドを獲得しました。なお,ロレンゾが撒いたオイルにより,B.スピースとR.ド.ピュニエが転倒したのですが,スピースは再開した予選を走行できたものの,ド.ピュニエは足を強打したため,その後の走行ができませんでした。ただし,検査の結果,骨折といった事態は避けられていたようです。
Moto2クラスは,このところスピードアップのマシンを駆るA.イアンノーネが予選で速さを見せていますが,今回もそうした状況に変わりはなく,ただ一人1分25秒台を切る速さを見せて3戦連続ポールを獲得しました。ドイツ選手権王者でシューターのマシンを駆るA.トーデが,地の利を活かして一発出しでタイムを伸ばし,2番グリッドを獲得しました。ここまでランキングトップを行くモリワキのT.エリアスは,セッション終盤に転倒を喫したものの,3番手タイムをマークしています。日本人勢ですが,シューターの富沢翔也は8番手,前戦の勝者であるテック3の高橋裕紀は13番手,継続参戦となっているモトビの手島雄介は30番手タイムをそれぞれマークしています。
125ccクラスは,前戦でランクトップに躍り出たデルビのM.マルケスが,今回も圧倒的な速さを見せ,これまでのコースレコードをコンマ7秒以上更新するタイムをマークし,4戦連続となるポールを獲得しています。こちらも今シーズン好調な走りを見せているデルビのP.エスパルガロが,マルケスと同じ1分26秒台のタイムをマークして2番グリッドを獲得しました。3番グリッドを獲得したのは,アプリリアのマシンを駆るB.スミスでした。唯一のフル参戦日本人ライダーであるアプリリアの小山知良は,7番グリッドから決勝レースを迎えることになりました。
2010/7/17(土)
☆今季初(MotoGP)
○第8戦ドイツGPがザクセンリンクで開幕し,初日はフリー走行が行われました。MotoGPクラスは,ここまでランキング2位を行くレプソル・ホンダのD.ペドロサがトップタイムをマークしました。ペドロサがセッションで最速タイムをマークしたのは,今シーズン初となります。2番手タイムは,このところ復調を見せているドゥカティのC.ストーナーがマークしています。3番手タイムをマークしたのは,そのストーナーのチームメイトで,左回りコースを得意とするN.ヘイデンでした。ランクトップを行くフィアット・ヤマハのJ.ロレンゾは,いつものように決勝を視野に入れたセッティングに専念したのか,コンスタントに好タイムをマークする走りを展開し,6番手タイムで初日を終えています。怪我からの復帰となるフィアット・ヤマハのV.ロッシは,完調でない中7番手タイムをマークしています。今大会から怪我で欠場の青山博一の代役として参戦するインターウェッテン・ホンダのA.デ.アンジェリスは,最下位となる17番手でした。
Moto2クラスは,ランク上位者が転倒を喫するという展開となりましたが,そのような中でランク6位を行くモトビのS.コルシがトップタイムをマークしました。2,3番手タイムをマークしたのは,それぞれスピードアップのG.タルマクシとI.C.PのA.バルドリーニでした。前戦で不運な転倒リタイアに終わりランキング4位に落ちてしまったシューターの富沢翔也は,9番手で初日を終えています。その前戦で4年ぶりの勝利を味わったテック3の高橋裕紀は,転倒を喫して24番手でした。継続参戦が決まったモトビの手島雄介は,39番手タイムに終わっています。
125ccクラスは,デルビのマシンを駆って今シーズン絶好調の走りを見せているランクトップのM.マルケスが,唯一1分27秒台をマークしてトップタイムでした。2番手タイムは,こちらも今シーズン好調な走りを見せてランク2位につけている同じくデルビのP.エスパルガロでした。3番手タイムをE.バスケスがマークし,デルビ勢がトップ3を独占しています。このところトップ10フィニッシュを果たしているアプリリアの小山知良は,6番手タイムをマークして初日を終えています。
2010/7/16(金)
☆早期復帰(MotoGP)
○フィアット・ヤマハから発表があり,欠場していたV.ロッシが,今日開幕するドイツGPから復帰することが決定しました。彼の母国GPであるイタリアGPで転倒を喫し,右脚脛骨を開放骨折していました。怪我から考えて長期離脱が予想されていましたが,走行可能かどうかをチェックするため,先週がミサノで,そして今週がブルノで,SBKマシンであるYZF−R1を駆って走行しました。その結果,以前痛めた肩や今回の足にまだ痛みはあるものの,走行可能という判断がなされ,さらにロッシの医師団のチェックもパスすると共に,今回ドイツGPの担当医からも走行可能の判断がなされました。あれだけの重症にもかかわらず,わずか6週間での復帰という驚異的な回復を見せました。やはり超一流のアスリートは,人並み外れた肉体を有しているものなのですね。
なお,今シーズンでヤマハとの契約が切れるロッシですが,来シーズンの去就が注目をされています。先日ドゥカティのエースライダーであるC.ストーナーがHRCに移籍することが決定し,ドゥカティのシートが一つ空くことになりました。王者とは言え,ロッシも30歳を過ぎ,2輪レースを続ける期間が短くなっていることも事実です。その限られた年数を,彼の母国のメーカーであるドゥカティで過ごすことになるのではないかという噂はかねてからありました。そして今回のストーナーの移籍決定ということが起きたため,さらにロッシの噂が現実味を帯びてきたともいえます。このことに関してロッシがコメントを出し,どうやら8月中旬に行われるチェコGPで来シーズンの去就について発表がなされる予定のようです。
2010/7/15(木)
☆参戦(FN)
○FNを主催する日本レースプロモーション(JRP)から発表があり,第4戦もてぎ戦からマッチこと近藤真彦監督が率いるKONDO RACINGが参戦することになりました。しかも,そのドライバーには,2007年から2年連続チャンピオンに輝いた松田次生を擁するというのです。参戦は第4戦からですが,次戦である第3戦富士の土曜フリー走行にもシェイクダウンを兼ねて走行することになっています。今回参戦することになったKONDO RACINGは,2000年からFNに参戦を開始し,昨シーズンはFNでの活動を休止していました。しかし,近藤監督の話によると,今年の開幕前から松田と共に参戦しようと準備を進めていたものの,資金及び人材面で準備が整わなかったため,今年は参戦を断念しようと思っていたとのことでした。しかし,JJRPやメーカー,そして誰より松田熱意に動かされて,途中参戦という今回の話が決まったとのことです。新たな展開を見せた今回の参戦ですが,シャシーは昨年同チームに納入されていた新車を使用します。そして,カーナンバーは3で,エンジニアはスーパーGTでHIS ADVAN KONDO GT-Rを担当している杉崎公俊エンジニアが担当するという体制で臨みます。ただし,スポンサーについては,ほとんど決まっていないという厳しい現状もあるとのことですから,復帰は決定したものの,まだ手放しで喜べないという現実もあるようです。
☆継続参戦(MotoGP)
○Moto2クラスに参戦するJirから発表があり,JRRで昨年のST600クラスチャンピオンである手島雄介を継続して起用することになりました。今シーズンはM.パッシーニを要してMoto2クラスに参戦を開始した同チームですが,前戦のカタルニアGPを前にしてそのパッシーニをシーズン途中で解雇することになりました。そして,その代役として手島が急遽出場することになりました。同チームが使用するマシンが,日本の有力コンストラクターであるTSR製のもので,そのTSRに所属しているのが手島ということから代役参戦が決まっていました。突然の参戦ながら,予選ではふるわなかったものの,毎回激戦が繰り広げられているMoto2の決勝レースで15位に入ってポイントを獲得しています。その活躍が認められて,第8戦ドイツGPと第10戦チェコGPに起用することが決定しました。第9戦アメリカGPについては,ちょうど手島が参戦することになっている鈴鹿8耐と重なってしまいますので出場できません。これからしばらくの間多忙な日々を過ごすことになる手島ですが,ごく近い将来に世界で戦ういいきっかけとなりますので,何としてでも頑張ってもらいたいですね。
2010/7/14(水)
☆継続&変更(F1)
○今シーズンからF1に再び戻ってきたロータスについて,2つの噂が浮上しています。まず一つ目ですが,今シーズンはJ.トゥルーリ&H.コバライネンというベテランドライバー同士の組み合わせを採っています。名門であるロータスとは言え,実に久しぶりの復帰ですし,何よりブランドとしてはロータスでも,実際にはブランド自体を買い取っっているだけで,チームとしては以前のロータスとは実質的なつながりはありません。つまり,新規参入チームと変わりはない訳で,マシン開発の意味からベテラン2人を起用することには意義があります。その2人にドライバーについてですが,一時期ロータスはマレーシア人が所有するチームであるため,同国出身のテストドライバーであるF.ファウジーにレースシートを与えることが検討しているとも噂されていましたが,どうやら来シーズンも同じラインナップで臨むことになるようです。二つ目ですが,今シーズンは他の新規参入チームと同様にコスワースエンジンを使用しています。しかし,来シーズンはルノーのエンジンを使用することになりそうな感じのようです。これは,イギリスのBBCスポーツが伝えたもので,ロータスのチームプリンシパルであるT.フェルナンデスとテクニカルディレクターであるM.ガスコインが,週末に行われたイギリスGPの決勝日にルノーと会合を持ったと伝えると共に,両者は契約間近なのではないかという観測です。今シーズンのルノーは,ルノー自身のチームとレッドブルにエンジンを供給しています。そのルノーは,最近供給チームを増やす方向にあるとのコメントを出していましたから,その新たな供給先がロータスということになるのかもしれません。また,今回予想されているルノーとロータスとの提携には,ロードカーに関するものも含まれているのではないかとのことです。
2010/7/13(火)
☆2回目(MotoGP)
☆母国GPであるイタリアGPで重傷を負い,レースを欠場せざるを得ない状況にあったフィアット・ヤマハのV.ロッシが,再びサーキットを走行しました。ロッシがいつからレース復帰するのかが一つの焦点になっていますが,それが今週末に行われるドイツGPからになるのかどうかをはっきりさせるため,先週ミサノで欠場以来初めてサーキットを走行しました。そして,SBKの決勝レースが行われたブルノ・サーキットにおいて,昨日2回目の走行を行いました。使用したマシンは,前回のテストと同じくヤマハ・ワールドスーパーバイク・チームが所有するYZF−R1でした。これは,現在SBKでランキング10位を行くC.クラッチローが使用しているマシンです。今回のテストでは,3回に分けてコースを走行し,全部で46ラップ走行(まさか自分のトレードマークである「46」を意識して走行した訳ではないでしょうが・・・。)しました。ミサノのテストの時より日にちがたっていますので,その分怪我の回復が進んでいますから,ロッシ自身も満足行く走行だったようです。ただし,今回の走行でドイツからの復帰を決定する訳ではなく,実際には明日レントゲン検査を受け,その結果でドイツからにするかどうか決定するようです。
2010/7/12(月)
☆2戦連続(F1)
○第10戦イギリスGPの決勝レースが,レースウィークを通して好天に恵まれたシルバーストーン・サーキットで行われました。ポールからスタートしたのはレッドブルのS.ベッテルでしたが,チームメイトで2番グリッドのM.ウェーバーが絶妙なスターをと決めてトップに立ちました。それに対してベッテルはコースオフを喫っすると共に,スローパンクチャーに見舞われてピットインを余儀なくされ,最下位まで順位を落としてしまいました。2番手には,3番グリッドからスタートしたマクラーレンのL.ハミルトンがつけるという展開となりました。3番手以降はこの二人の速さについて行くことができず,どんどん遅れをとっていきました。セーフティーカーの導入やペナルティーなどいろいろなアクシデントが発生する中,ウェーバーはトップの座を圧倒的な速さで守り抜いていき,結局モナコ以来となる今季3勝目を挙げました。2位には,トップから1秒ちょっと遅れてハミルトンが入り,ランキングトップの座を守りました。3位には,メルセデスGPのN.ロズベルグが入り,第4戦中国GP以来となる今季3回目の表彰台獲得となりました。オープニングラップで最下位まで落ちたポールシッターのベッテルは,徐々に順位を上げていって,最終的には7位入賞という結果を残しています。ザウバーの小林可夢偉は,荒れたレースの中,堅実な走りを見せてポジションアップを果たしました。最終的には,今シーズン自己最高位となる6位でチェッカーを受け,2戦連続してポイントを獲得しています。今大会のみ参戦しているヒスパニア・レーシングの山本左近は,トップから2周遅れではあったものの,20位で完走を果たしています。
2010/7/11(日)
☆半分(F1)
○第10戦イギリスGPが,レイアウトに変更が施された新生シルバーストーン・サーキットにおいて行われました。雨の多いイギリスですが,この日も前日に引き続いて天候に恵まれ,ドライコンディションでの走行となりました。トップ10グリッドを決めるQ3では,まずレッドブルのM.ウェーバーが今大会初のトップタイムをマークしました。しかし,すぐにチームメイトのS.ベッテルがそのタイムを更新。ウェーバーはこのタイムを更新できなかったのに対して,ベッテルはさらにタイムを縮めていき,ベッテルが2戦連続となるポールを獲得しました。2番手にウェーバーが入っていますので,レッドブルが2戦連続フロントロー独占となりました。今大会で10戦目となりますが,その内の半分となる5戦でレッドブルがフロントローを独占しています。やはり,一発の速さは相変わらずレッドブルのマシンが持っていることに変わりないようです。3番グリッドを獲得したのは,フェラーリのF.アロンソでした。そして,3番グリッドを獲得したのは,ここまでランキングトップを行くマクラーレンのL.ハミルトンでした。ザウバーの小林可夢偉は,惜しくもQ2で敗退となって12番グリッドとなりました。ヒスパニア・レーシングのリザーブドライバーで,現段階では今大会だけの参戦となっている山本左近は,一時期チームメイトのタイムを上回ることはありましたが,結局それも逆転されたため,残念ながら最下位となる24番グリッド獲得に留まっています。
2010/7/10(土)
☆移籍(MotoGP)
○ドゥカティから発表があり,今シーズンで契約期間が終了するC.ストーナーとの契約に関して,最終戦バレンシアGPをもって終止符を打つことが決定しました。ホンダのサテライトチームであるLCRホンダに所属していたストーナーは,それまでの990ccマシンから800ccへと排気量が変更となった2007年からドゥカティライダーとなりました。そして,その800cc元年の開幕戦にいきなり優勝し,年間10勝を飾ってその年のチャンピオンに輝きました。それ以後はチャンピオンになってはいませんが,常にチャンピオン争いに絡む活躍をしてきました。ところが,昨シーズンあたりから移籍話が噂されるようになり,今シーズンに入ってその噂は本格的なものになっていました。そして,この度その噂が本当のものとなったのです。さらに,ドゥカティからの発表に呼応するかのように,今度はHRCから発表があり,ストーナーとの間でファクトリーライダーとして契約することが決定しました。これもまた,かねてからの噂通りとなっています。今シーズンも昨シーズンと同様にD.ペドロサ&A.ドビツィオーゾという組み合わせでシーズンに臨んでいるレプソル・ホンダですが,ストーナーの加入により,通常で考えれば来シーズン二人の内のどちらかがチームを離れることになります。もしかしたら,二人とは違う1台体制の別チームで参戦なんていう裏技が登場するかもしれません。今回の発表では,そのあたりについては何も触れられてなく,後日発表されることとなります。
☆今回は(F1)
○第10戦イギリスGPが開幕しましたが,今シーズンの新規参入チームの一つであるヒスパニア・レーシングから発表があり,同チームのリザーブドライバーである山本左近が,レギュラードライバーであるB.セナに代わってステアリングを握ることになりました。その山本左近は,2005年の日本GPでジョーダンからフリー走行に参加。その翌年からは,、スーパーアグリのレースドライバーとして全部で7レースに参戦し,2007年シーズンは途中からスパイカーのレースドライバーを務めています。そして,今季ヒスパニア・レーシングのリザーブドライバーとなってからは,トルコGPの金曜フリー走行に出走しています。今回の発表によると,現段階における左近の出場はイギリスGPのみとなっています。なぜセナに代わって出場することになったのかについては,チームから具体的なリリースはされていません。ですから,全て憶測の域は出ないものの,スポンサーに関してのものではないかという噂です。ただ,当然チームはこの噂を否定しています。具体的なことが発表されないままイギリスGPが開幕して釈然としないところはありますが,その左近は初日をもう一人のレギュラードライバーであるK.チャンドックに次ぐ23番手で初日の走行を終えています。
2010/7/9(金)
☆回復具合(MotoGP)
○フィアット・ヤマハのV.ロッシが,7日午後からミサノ・ワールド・サーキットにおいて,負傷後初の走行を行いました。彼にとって母国GPとなる第4戦イタリアGPのフリー走行2で転倒し,その際に右脚脛骨を開放骨折するという不運に見舞われました。その後,2度の手術を受けた後,出身地であるウルビーノに戻って高気圧酸素装置をはじめ,ジムやアドリア海の海岸でのリハビリ等に取り組んできました。それらのことが功を奏したのか,怪我からの回復が順調に推移していることから,現状の回復具合を確認するとともに,次のリハビリプログラムを設定するということからテストを実施することになったようです。怪我から32日後に行ったテストですが,MotoGPにはテスト回数の制限という規定がありますので,いつもレースで使用しているマシンを使用する訳にはいきません。そこで,今回のテストでは,ヤマハ・ワールドスーパーバイク・チームから提供されたYZF−R1を使用しました。全部で26周の走行を終えたロッシは,今回怪我をした右足と,その前に負傷していた右肩に痛みを感じたようですが,ある程度の手応えはあったようです。気になる復帰の時期ですが,今回のテストが比較的順調だったことから,来週末に行われる予定の第8戦ドイツGPからの復帰を目指しているようです。とは言え,全てが順調だった訳ではなく,彼のコメントによると「肩のパワー不足,足首の動きが少し足りない。」とのことでしたので,モンスターマシンを操るのには不安があることも確かなようです。ということで,実際にドイツで復帰するかどうかは,しばらく経過を見ることになるようです。
2010/7/8(木)
☆残留(F1)
○ルノーF1チームから発表があり,今シーズン同チームのエースドライバーであるR.クビサとの契約延長が成立しました。その契約期間は,2年後の2012年までとなっています。今シーズンBMWザウバーからルノーに移籍したクビサですが,やや劣るマシンながら既に第2戦オーストラリアと第6戦モナコで表彰台を獲得するなど,かねてから評判だったそのポテンシャルを見せています。それだけに,他チームも放っておくはずがなく,レッドブル,フェラーリ,メルセデスGPといったトップチームに移籍する噂が浮上していました。しかし,その度にルノーとの関係の深さも出てきていて,最近では残留の噂の方が主流となっていました。チーム代表であるE.ブーリエのコメントによると,「この2年以内でタイトル候補として名乗りをあげるつもりだ」と決意の程を述べています。昨シーズン後半には撤退さえ噂されていたルノーですが,クビサとの契約延長により再び過去のような隆盛を取り戻すことを宣言したと言えるのかもしれません。
2010/7/7(水)
☆重量配分(F1)
○ドイツでの報道によると,来シーズンからタイヤ供給メーカーが代わるのに伴い,前後の重量配分の変更を規定するようです。既に何度もお伝えしているように,ワンメークタイヤを供給してきたブリヂストンが,今シーズン限りでF1から撤退をします。そして,先日新たに来シーズンからピレリがタイヤを供給することが決まりました。2009年にスリックタイヤが供給されることになった際,前後の重量配分に関して特に規定しなかったため,たまたまその配分がうまくいったチームはよかったものの,たまたま配分がタイヤとマッチしなかったチームは,設計を大幅に変えざるを得なくなる事態になったということがありました。こうした経験から,タイヤメーカーが代わるのに伴い,当然これまでと比べて重量配分も変えていかないといけないことが予想されることから,来シーズンは46:54という前後の重量配分が規定されるようです。このことは,まだ正式発表はなされていませんが,FOTAの代表であるR.ブラウンもこの規定の必要性を認めているようですから,近日中に正式なものとなりそうです。
2010/7/6(火)
☆新たな代役(MotoGP)
○イギリスGPのウォームアップ走行において,ハイサイドに見舞われて腰を強打し,第12胸推の圧迫骨折という重傷を負ってしまったインターウェッテン・ホンダの青山博一の代役として,オランダ,カタルニアの2戦には,HRCの開発ライダーである秋吉耕佑が参戦しました。しかし,8耐参戦を前にした彼の参戦はこの2戦のみで,それ以後誰が代役参戦するのか検討が重ねられていました。新規参入チームだけに,,データの蓄積が重要ですから,ある程度MotoGPマシンに乗り慣れたライダーが必要となります。そこで白羽の矢が当たったのが,昨シーズンまでMotoGPクラスにフル参戦していたA.デ.アンジェリスでした。ただし,今シーズンはMoto2クラスにフル参戦しているアレックスですから,代役参戦に何の支障もない訳ではありません。しかし,チーム間の話し合いを通して代役参戦が合意され,カタルニアGPの決勝レースが行われている4日に発表されました。アレックスが所属しているのが,昨年までホンダ製のマシンを駆って250ccクラスやMotoGPクラスに参戦していたチーム・スコットだったというのが,この難しい話し合いに好影響を与えた(ホンダがこの話し合いに何らかの影響力を与えていたのかもしれませんね。)のかもしれません。今回の発表によると,彼の代役参戦は山が復帰するまで継続し,復帰以後は再び本来のMoto2クラスに戻ります。MotoGPクラスにフル参戦していたのがホンダのサテライトチームであるホンダ・グレシーニでしたから,マシンの年式は違うものの,RC212Vを駆った経験があります。それだけに,短期間で順応し,貴重なデータをチームにもたらせそうですね。
2010/7/5(月)
☆4年ぶり(MotoGP)
○第7戦カタルニアGPの決勝レースが,レースウィークを通して好天に恵まれたカタルニア・サーキットで行われました。MotoGPクラスは,ここ2戦フィアット・ヤマハのJ.ロレンゾがポールトゥーフィニッシュを達成していて,今回もそのロレンゾがポールからスタートしました。2戦共に独走での勝利でしたが,今回は後続との差をどんどん広げながらレース序盤からレプソル・ホンダのA.ドビツィオーゾとバトルが展開されていきました。ところが,15周目にドビツィオーゾが転倒してしまい,再スタートは切ったものの優勝争いから大きく脱落してしまいました。単独走行となったロレンゾは,結局今回もトップでチェッカーを受け,3戦連続独走でポールトゥーフィニッシュを達成しました。2位には,オープニングラップでコースオフを喫して大きく順位を下げたものの,ハイペースで追い上げを見せたレプソル・ホンダのD.ペドロサが入っています。3位には,フロントローからスタートして復調の兆しを見せているドゥカティのC.ストーナーが入っています。代役参戦しているインターウェッテン・ホンダの秋吉耕佑とフィアット・ヤマハの吉川和多留は,それぞれ14位,16位で完走しています。
Moto2クラスは,スタート直後の1コーナーで多重クラッシュが発生するという波乱のレース展開となりました。ポールからスタートしたスピードアップのA.イアンノーネは,トップに浮上すると後続との差を広げていきました。ところが,1コーナーで多重クラッシュが発生した際,当然追い越し禁止を意味する黄旗が提示されていたのですが,イアンノーネはこの黄旗区間の中でテック3の高橋裕紀を追い越していたのです。この行為に対してライドスルーペナルティーが科され,トップ争いから大きく後退してしまいました。そして,トップに立ったのが,そのイアンノーネを単独走行で追っていた高橋裕紀でした。ここ数戦フロントの接地感が足りないことからセッティングに苦しんでいた高橋でしたが,2日目から新しいシャーシのマシンが投入されると本来の走りが復活し,予選では2番グリッドを獲得していました。その高橋の走りは決勝でも衰えず,トップに立ってからも後続との差を広げていき,独走で今季初優勝を飾りました。高橋の勝利は,2006年のドイツGP以来4年ぶりとなります。昨シーズンようやく最高峰クラスにステップアップしながらも,シーズン序盤でシートを失うという不運に見舞われた高橋だけに,今回の勝利は格別のものだったに違いありません。本当におめでとうございます!2位には,このところ好調な走りを見せてきているモリワキのT.ルティが入っています。3位には,11番グリッドからスタートして順位を上げてきた,シューターのマシンを駆るJ.シモンが入りました。ここまでランク2位だったシューターの富沢翔也は,1コーナーでの多重クラッシュに巻き込まれた中の一人で,今回ノーポイントに終わったことからランキングが4位にまで下がっています。
125ccクラスは,予選で3戦連続ポールを獲得したデルビのM.マルケスが,序盤からレースの主導権を握っていきました。マルケスの好調な走りは最後まで衰えず,後続との差を大きく広げた独走で4戦連続ポールトゥーフィニッシュを達成しました。4戦連続ポールトゥーフィニッシュというのは,かつてV.ロッシが達成した最年少記録を更新するものとなりました。3台による2位争いは,昨シーズンランク2位になっているアプリリアのB.スミスが制し,3位にはデルビのP.エスパルガロが入りました。3位のエスパルガロは,6戦連続表彰台獲得となります。予選6番手だったアプリリアの小山知良は,4台による6位争いを展開し,最終的にはその争いを制して予選と同じく6番手でチェッカーを受けています。
2010/7/4(日)
☆連続(MotoGP)
○第7戦カタルニアGPの予選が,気温,路面温度共に高い中カタルニア・サーキットで行われました。MotoGPクラスは,前日のフリー走行1,午前中のフリー走行2で共にトップタイムだったフィアット・ヤマハのJ.ロレンゾが,予選でもトップタイムをマークして3戦連続でポールを獲得しました。2番グリッドを獲得したのは,復調の兆しを見せ始めているドゥカティのC.ストーナーでした。このところ特に予選でいい走りを見せているLCRホンダのR.ド.ピュニエでした。怪我で欠場しているフィアット・ヤマハのV.ロッシ,インターウェッテン・ホンダの青山博一の代役として今回参戦しているヤマハの開発ライダーの吉川和多留,HRCの開発ライダーの秋吉耕佑は,それぞれ17番手と16番手で予選を終えています。
Moto2クラスは,前戦でポールトゥーフィニッシュを達成しているスピードアップのA.イアンノーネがトップタイムをマークし,今シーズン3回目となるポールトゥーフィニッシュを目指します。このところマシンセッティングに苦しんでいるテック3の高橋裕紀が,今回は開幕戦の頃のように上位に食い込む走りを見せ,第2戦スペインGP以来となる予選2番手を獲得しました。3番グリッドを獲得したのは,フリー走行2でトップタイムだったモリワキのT.ルティでした。このところ上位争いに加わっているルティですが,左鎖骨骨折の怪我を負っているものの,その影響を感じさせない走りを見せました。ランキング2位の座を守っているシューターの富沢翔也は,セッション終盤に転倒を喫してしまい,7番手で予選を終えています。
125ccクラスは,ここまで2戦連続してポールを獲得しているデルビのM.マルケスが,今回もしばしばトップタイムをマークしながら予選を走行していき,今シーズン5度目,そして3戦連続となるポールを獲得しました。2番手タイムをマークしたのは,同じくデルビのマシンを駆るP.エスパルガロでした。セッション終盤では,トップタイムをマークしていたものの,他のマシンに引っかかってコントロールライン通過時にタイムを下げるという不運もある中での2番手タイムでした。3番グリッドは,復調傾向にあるアプリリアのB.スミスでした。このサーキットを制した経験のあるアプリリアの小山知良は,上位に顔を出しながらの走行を展開していき,最終ラップで6番手タイムをマークしています。
2010/7/3(土)
☆代役(MotoGP)
○3週連続開催となるMotoGPですが,その3つ目のレースとなる第7戦カタルニアGPが開幕しました。それを前にして,Moto2クラスに参戦しているJiRからライダーに関して発表がありました。JiRといえば,かつて玉田誠や中野真矢を擁してMotoGPクラスに参戦したことのあるチームです。昨シーズンはGPから撤退していましたが,今シーズン250ccクラスに替わってスタートしたMoto2クラスに参戦して2年ぶりに復帰していました。今回の発表によると,昨シーズン250ccクラスでランク5位を獲得したM.パッシーニを擁して参戦していましたが,そのパッシーニをシーズン途中ながら解雇しました。解雇理由ははっきりとしていませんが,チームと何らかのトラブルがあったようです。そして,開幕したカタルニアGPでは,昨年JRRのST600クラスでチャンピオンを獲得した手島雄介が代役で参戦しています。JiRが使用しているマシンは,手島がJRRで所属しているTSR製のものです。来週モーターランド・アラゴンでテストが行われる予定になっているのですが,手島はそのテストに参加するため渡欧していました。ところが,スペインに着いた際に今回の代走を打診されたというくらい,本当に突然のGP参戦となったようです。その手島ですが,初日のフリー走行では,トップから2秒ちょっと遅れた37番手で終了しています。今回の手島の参戦はカタルニアのみで,それ以後は誰が参戦するのかまだ決まっていません。チームの発表では,スペイン選手権のライダーを起用する方向で健闘しているとのことです。
2010/7/2(金)
☆2ヶ月後(MotoGP)
○今シーズンから最高峰クラスにステップアップをしているインターウェッテン・ホンダの青山博一は,第5戦イギリスGPの決勝日の午前中に行われたウォームアップ走行において,ハイサイドで転倒を喫し,その際上体を起こしたような形でおしりから落ちてしまったため,脊推(第12胸推)を圧迫骨折の重傷を負ってしまいました。ちょうどイギリスGPから3週連続開催だったため,その分欠場するが増えるというアンラッキーなタイミングでの欠場となっています。さて,その青山博一の気になる復帰時期ですが,精密検査を受けた病院を訪問し,順調に回復した場合2ヶ月ほどかかるとの見通しであることが分かりました。治療方法としては,手術を受けるか受けないかの2通りあったようですが,山の選択は,手術を受けずにリハビリをしながら回復を図る方にしました。気になる復帰時期ですが,サマーブレイク開けに行われる第10戦チェコGPを目標とするようです。ただし,現実的に考えるとやや厳しいようで,その次のインディアナポリスGPかサンマリノGPとなるようです。
2010/7/1(木)
☆2輪でも(8耐)
○映画『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』の公開に合わせ,SGT第3戦から31号車カローラ・アクシオと組んでエヴァンゲリオンカラーが彩られ大いに話題となったエヴァンゲリオンレーシングですが,今度は4輪だけでなく2輪でも登場することになりました。今回登場することになったのは,今月末に開催される真夏の祭典『鈴鹿8時間耐久レース』です。以前は,ホンダ車でウルトラマンや仮面ライダーとコラボで参戦したことがありますが,今年は,昨年見事表彰台を獲得したカワサキ系のプライベーターであるトリック☆スターとタッグを組むことになりました。エントリー名は,『エヴァンゲリオンRT初号機トリック☆スター』で,ライダーは,元カワサキのワークスライダーである武石伸也と芹沢太麻樹で,その二人に今野由寛が加わった3人体制となります。昨年はチーム代表でもある鶴田竜二が第3ライダーとして登録されていましたが,今年は監督業に専念します。カワサキ車とくればライムグリーンのマシンというのが定番ですし,昨年までのトリック☆スターは定番通りライムグリーンでした。しかし,今シーズンはパープルを中心に彩られたマシンでの走行となります。
     
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