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2010/4/30(金) ☆未定(F1) ○今シーズン限りで唯一のタイヤサプライヤーであるブリヂストンがF1から撤退することを受け,替わりにどのメーカーにするかの選定作業が行われています。最近フェラーリのチーム代表であるS.ドメニカリとマクラーレン代表兼FOTA会長であるM.ウィットマーシュが語ったところによると,この点に関してチーム間でバルセロナまでに合意が得られるだろうと述べていました。しかし,28日(水)にFOTAのミーティングが開かれ,その後ウィリアムズのテクニカルディレクターであるS.マイケルが,スペインまでに結論は出そうにないと語りました。 現在有力視されているのは,ミシュランとエイボンの2社です。つい最近までF1にタイヤを供給していたのがミシュランだったのに対して,エイボンは安価ではあるものの,近年F1にタイヤを供給していませんから技術的な面で見るとミシュランが有利と言えます。ところが,コスト削減という面で見ると,エイボンの方が有利と言えます。一説によると,チームへのコスト負担は,ミシュランとエイボンとでは3倍の開きがあるとのことです。こうした状況では,資金的に安定している有力チームの立場でいうとミシュランを選択するでしょうが,チーム財政に不安を抱えるチーム(こうした状況のチームの数の方が多いのかも知れません。)の立場からすればエイボンの方がいいのかもしれません。いろいろな財政状況のチームが混在する組織であるFOTAですから,一朝一夕には結論が出ないのも致し方ないのかもしれません。また,ここに来て1991年限りでF1から撤退したピレリが,タイヤサプライヤー競争に参入することを正式に発表しました。来シーズンに向けたマシン開発のためには,一日も早く結論を出した方がいいのですが,当分の間それが実現できないのかもしれません。 |
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2010/4/29(木) ☆買収(F1) ○2008年3月に,ウィリアムズは『オートモーティブ・ハイブリッド・パワー』社の株を購入しました。これにより,社名が『ウィリアムズ・ハイブリッド・パワー』となって現在に至っています。イギリスのノーフォークに拠点を置く同社は,フライホイールの開発を手がけていて,その技術はKERS(運動エネルギー回生システム)に使用されています。実際,昨シーズンウィリアムズが開発していたKERSシステムは,このフライホイール方式を採用していました。しかし,今シーズンは実質的にKERSの使用が禁止(実際のレギュレーション上は使用が可能)されていて,現段階ではお蔵入り状態となっています。しかし,F1では使われていなくても,ポルシェと提携して耐久レースで使用されています。来シーズン以降のF1では,KERSシステムが再び採用されそうな気配となっています。今回ウィリアムズは,同社の持ち株比率をこれまでの40%から78%まで引き上げていますが,今後の進展を考えると十分増資に見合う見返りが期待できるのではないでしょうか。 |
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2010/4/28(水) ☆退院(SGT) ○25日の日曜日に,オートポリスにおいてD1グランプリの決勝レースが行われました。同サーキットのファイナルスタンドの多くの部分を埋める(他のレースと違い,D1グランプリは最終コーナー方向のみしか使いませんから,観客はファイナルコーナースタンドに座ることとなります。)多くの観客が集まった中行われた同シリーズですが,レースが行われる前に事故が起きました。その事故というのは,練習走行中にD1グランプリのMCを務める鈴木学MCと,同シリーズやSGTにフル参戦をしている人気ドライバーの織戸学とが同乗走行を行っていた際,コースオフしてスポンジバリアに正面からクラッシュしたというものです。鈴木MCは,体の痛みを訴えてはいたものの,午後には通常通り解説席に座っていました。しかし,織戸学はヘリコプターで病院に運ばれるという事態となりました。ただし,ヘリコプターの飛び立つ様子を見ていると,「まさに緊急事態」というような感じではなかったので,やや安心なところがありました。病院で精密検査をした結果,検査入院という形にはなったものの,大きな異常が無く,無事退院することができました。今週末にはSGTの第3戦が富士スピードウェイで行われますが,現段階では出場する見込みのようです。もちろん,実際に参戦するかどうかは,彼の体調を見ながらの判断となるようです。何はともあれ大きなことにならずによかったですね。ただ,人気ドライバーだけに,決勝レースで走行が見られなかったのはやや残念に感じた人も多かったのではないかと思います。 |
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2010/4/27(火) ☆新規定(F1) ○現在のF1マシンが搭載しているエンジンは,V型8気筒2.4リッターという仕様になっています。このエンジンは,2012年まで使われる予定で,その間現行エンジンは開発が凍結されたままでなければならなくなっています。もちろん,これは開発競争に伴うコストアップを避けるための措置です。しかし,2013年からは新しい規定に基づいたエンジンが使用されることになり,現在はどうした仕様にするかが話し合われている段階と言えます。そのことに関して浮上してきた話が,より小型で燃費や環境性に優れたエンジンに変更になるのではなかいということです。環境問題が人類全体の大きな課題となっているだけに,こうしたエンジンになるのは避けて通れないことです。スペインではより具体的な仕様が報道されていて,それによるとツインターボ,直噴ガソリン 4気筒1.5リッターのエンジンで原則合意したのではないかと報じています。小排気量でターボエンジンといえば,市販車ではゴルフなどの車種で採用しているフォルクスワーゲンが思い起こされます。もしこうした仕様が採用された場合,新規参入の自動車メーカーが出てくるようになるのかもしれませんね。 |
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2010/4/26(月) ☆再始動(F1) ○今シーズン新規参入チームとして認められていたものの,資金不足等の理由によりエントリーを取り消したUSGP。そして,その代わりとして急浮上したのがセルビアに本拠を置くステファンGPでした。F1から撤退したトヨタのファクトリーや今季型マシンを譲り受け,さらにトヨタの支援を受ける中嶋一貴と,元チャンピオンであるJ.ビルヌーブをドライバーとして迎えて新規参入への体制を整えていました。しかし,その願いは叶わず,トヨタとの提携は解消され,チーム自体も表向きは活動を停止していました。しかし,この度ステファンGPから新たなアナウンスメントが出され,活動が再始動を始めました。同チームのオーナーであるZ.ステファノビッチの発表によると,セルビアの首都ベオグラードから25kmの場所にあるスタラ・パゾヴァにF1も開催できるサーキットとチーム本部となる「ステファンテクノロジーパーク」を建設すること協定に調印したとのことです。さらに,2011年シーズンのF1参戦枠のために入札したことを認めました。ただ,これまで同チームの一員だったマクラーレンの元デザイナーであるM.コフランの姿は画像加工され写真から消されていることから,チーム自体が新たな体制を組もうとしていることが想像できます。また,トヨタとの提携も再始動するのか,そして,中嶋一貴がF1ドライバーとして復活できるのか,そうした日本人にとって気になる部分については明らかになっていません。 |
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2010/4/23(金) ☆3社目(F1) ○ブリヂストンのワンメークで行われているF1ですが,そのブリヂストンが今シーズン限りで撤退することを受け,その後をどのメーカーが引き継ぐかが注目されています。そして,昨日のこのページでお伝えしたように,つい最近までF1にタイヤを供給してブリヂストンとタイヤ開発競争を展開していたミシュランと,およそ30年前にF1参戦経験のあるエイボンの2社がその有力候補に浮上しています。さらに,ここにきて3社目の名前が浮上してきました。それが,こちらもF1参戦の経験があるイタリアのタイヤメーカーであるピレリです。21日に同社の本社があるミラノで開かれた株主総会の場において,同社会長が特定の条件が合えばピレリは方針を再検討するかもしれないと述べたようです。昨年F1復帰の噂が浮上した際には,道路でも使用できるレーシングタイヤを開発することを望んでいるとして参入を否定していました。今回の参入の条件となっているのは,ミシュランと同じくタイヤの18インチ化です。こうすることで汎用性が出てきて,会社に利益のある形での製品供給が行えることになります。ただし,今回の表明は,あくまでもこうした条件を認められた上でのものですし,現段階では「噂以上のものは何もない」と主張しているようです。 |
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2010/4/22(木) ☆検討中(F1) ○タイヤに関してはワンメークで行われているF1ですが,その唯一の供給タイヤはご存知のようにブリヂストン(BS)です。そして,そのBSは,今シーズン限りでF1を撤退することになっていて,現在その後釜がどこになるのかが注目点の一つとなっています。いくつかの企業の名前が取りざたされていますが,その最も有力なのがミシュランでした。しかし,そのミシュランがF1に復帰する条件として,タイヤ料金の支払いを受けることや単独サプライヤーにならないこと,ホイールリムを現行の13インチから18インチに変更することなどを提示していると噂されていて,これがすんなりミシュランにならない背景となっているようです。その他の噂には韓国系企業の名前も出ていましたが,それも最近では聞かれなくなってきています。そして候補として急浮上してきたのが,現在供給しているF2をはじめ,F3やA1GPへもタイヤ供給経験を持つエイボンです。イギリス発祥の同社ですが,現在はオハイオを拠点とするクーパーと提携してクーパー・エイボンとなっています。今回の噂に関して,エイボンのモータースポーツ部門がコメントを発表し,F1チームへのタイヤ供給を検討中であることを認めました。今シーズンが始まったばかりではありますが,F1に参戦するチームは,ほどなくして来シーズンに向けてのマシン開発に着手していかなければなりません。そのマシン開発はタイヤにマッチさせることが重要となりますので,チーム側としてはどのメーカーがタイヤ供給先になるのか一刻も早くはっきりしてほしいのが事実です。ですから,それほど間を置かずに来シーズンからのタイヤサプライヤーの決定がなされるのではないかと思われます。 |
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2010/4/21(水) ☆変更(MotoGP) ○昨日お伝えしたように,アイスランドからの火山灰の影響により,今週末に行われる予定だった日本GPが10月1日からの3日間にスケジュール変更となりました。それに伴ってレースカレンダーの大幅な見直しが行われ,この度新たなスケジュールが発表されました。それによると,延期された日本GPは第14戦として開催されることになりました。その他のレースに関しては,一部のレースの開催日が変更されています。なお,具体的なカレンダーは,以下のようになっています。 |
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2010/4/20(火) ☆影響(MotoGP&F1) ○アイスランドの火山爆発で発生した火山灰により,ヨーロッパの航空業界は飛行機を飛ばすことができない状態が続いています。そのため,人の動きはもちろん,物流への影響が各地で見られています。レースの世界にもその影響は出ていて,週末に行われたF1の中国GPに参加した人及びマシン,関連機材は,上海に残ったままというところもあるようです。そして,この度発表があり,今週末にツインリンクもてぎで行われるMotoGPの日本GPが,10月に延期されることになりました。これは,もちろん火山灰の影響により関係者全員及び機材が日本に集まるのがほぼ不可能になっているからです。そのため,10月1日から3日までの3日間に日本GPが開催されることが正式決定しています。MotoGPと同様に心配されていたF1の次戦スペインGPについては,それぞれが工夫しながら徐々にではあるものの中国から出国しているようです。しかも,通常2週間間隔でレースは行われていきますが,今回はたまたまインターバルが3週間ありますので,それだけあれば火山灰の影響も少なくなっていくものと思われます。そのことに関して,F1界のボスであるB.エクレストンは,延期を否定するコメントを出していますので,ほぼ間違いなく予定通りの開催となる模様です。 |
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2010/4/19(月) ☆逆転(FN) ○開幕戦の決勝レースが,天候に恵まれた鈴鹿サーキットで行われました。今回の大会は,『鈴鹿2&4』としてJRRとの併催で行われています。シーズン最初のポールシッターとなったのが,NAKAJIMA RACINGの小暮卓史でしたが,スタートでやや出遅れました。それに対して,3番手スタートのMobil1 IMPULのJ−P.デ.オリベイラが好スタートを切ってトップに立ちました。小暮とオリベイラとの間で繰り広げられたトップ争いは,最低1回義務づけられているピットストップに持ち込まれました。両者共に4輪交換ではなく,リアタイヤのみの交換という作戦となりました。ピット作業が勝敗に大きな影響を与える状況となった中,その作業を見事成し遂げたのが,昨年のチャンピオンチームであるNAKAJIMAでした。後からピットインした小暮がコースインした時には,オリベイラは小暮の後方となっていました。再びトップに立とうと小暮にチャージをかけたオリベイラでしたが,最後まで見事小暮はそのポジションを守り抜き,開幕戦を見事ポールトゥーウィンで飾りました。3位には,最後にオリベイラを追い詰めたPETRONAS TOM'SのA.ロッテラーが入っています。 |
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☆三つどもえ(JRR) ○第2戦の決勝レースが,『鈴鹿2&4』としてFNとの併催で行われました。スタートからレースをリードしたホンダの秋吉耕佑と高橋巧,そしてヤマハの中須賀克行の3台によるバトルが展開されていきました。そのバトルは最終ラップまで続きました。中須賀,高橋,秋吉の順でファイナルラップに突入し,まずは,高橋がスプーンカーブで中須賀をかわしてトップに浮上。さらに,その中須賀を秋吉がバックストレートでかわし,最後は高橋と秋吉のホンダ勢によるトップ争いとなりました。勢いに乗る秋吉は,最後のシケインで高橋をかわすとトップで最終コーナーを立ち上がり,逆転で今季初優勝を飾りました。なお,今シーズンでJRRから卒業することになっているホンダの伊藤真一ですが,前日の予選で転倒を喫した際,右肩甲骨を骨折したため決勝レースを欠場しています。 混走で行われたJ−GP2は,開幕戦でこのクラスを制したホンダの小西良輝が,モリワキの山口辰也とのバトルを制して2連勝を飾っています。このクラスの3位には,スズキの生形秀之が入っています。 |
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☆ワンツー(F1) ○第4戦中国GPの決勝レースが,上海インターナショナル・サーキットで行われました。スタートが近づくと小雨が降り始めたものの,各車ドライタイヤでのスタートを選択しました。この状況で抜群のスタートを切ったのが,フェラーリのF.アロンソでした。しかし,このスタートはやや早過ぎたようで,ジャンプスタートの裁定が下り,ドライブスルーペナルティーを受けてトップ争いから脱落しました。雨によりコースが濡れたため,2周目になるとウェット用タイヤに各車履き替えていきました。ところが,すぐに路面コンディションが徐々に回復していったことから,再びドライタイヤへと交換作業が始まりました。この段階でトップに立っていたのが,メルセデスGPのN.ロズベルグで,それをマクラーレンのJ.バトンが追うという展開となりました。それからしばらくして再び雨脚が強まり,何とまたまたタイヤの交換作業となりました。この作業に入る前にトップに立ったのがバトンで,タイヤ交換後もそのポジションを維持していきました。レースが終盤になると,タイヤの摩耗によりタイヤ交換作業がまた行われ,この中で2位にバトンのチームメイトであるL.ハミルトンが浮上。二転三転としたこのレースでしたが,最終的にはこのポジションのままチェッカーとなり,バトンが前戦に続いて連勝を果たすと共に,マクラーレンのワンツーフィニッシュとなりました。また,ロズベルグも2戦連続3位表彰台を獲得しています。第3戦まで完走を果たしていないBMWザウバーの小林可夢偉は,あろうことかオープニングラップでフォースインディアのV.リウッツィのスピンに巻き込まれてしまい,1周もできないまま4戦連続のリタイアに終わってしまいました。 |
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2010/4/17(土) ☆いきなり(FN) ○国内フォーミュラカーレースの最高峰FNが,鈴鹿サーキットにおいて16日(金)にようやく開幕しました。前日からの雨の影響があり,初日の走行はウェットコンディションで始まり,徐々に路面が乾いていくという状況の中で行われました。初日のフリー走行でトップタイムをマークしたのは,NAKAJIMA RACINGの小暮卓史で,昨年までのコースレコードである1分40秒510を大きく上回る1分39秒764をたたき出し,走行初日にもかかわらずいきなりコースレコードをマークしました。濡れた路面の走行を得意としているPETRONAS TOM'SのA.ロッテラーがマークし,彼も小暮と同じく1分39秒台を出しています。3番手タイムをマークしたのは,Team LeMansの石浦宏明でした。ルーキー及び復帰勢としては,Mobil1 IMPULのJ-P.デ.オリベイラの5番手が最高位でした。今日の走行は予選が行われ,今シーズン最初のポールシッターが決まることになっています。 |
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2010/4/14(水) ☆和解(F1) ○2008年のシンガポールGPにおいて,トップを走行中だったルノーのF.アロンソを有利にするため,チーム側の指示によりチームメイトのN.ピケJrが故意にクラッシュするといういわゆる『クラッシュゲート』事件が発生しました。これにより,当時ルノーの中枢にいてピケJrに対して指示を出したとされるF.ブリアトーレとP.シモンズに対して,FIAがモータースポーツからの永久追放という処分を下しました。これを不服とした両者が,処分取り消しを求めて起こしていた裁判の判決が先日フランスで下され,2人の言い分が認められていました。これに対して今度はFIA側が控訴をしていましたが,この度両者の間で和解が成立し,控訴が取り下げられることになりました。その合意によると,2人は2011年末までFIAのいかなる競技においても働くことはできませんが,2013年からはF1で働くことができるようになるというものです。両者の合意内容を見ると,2人はいわゆる『クラッシュゲート』自体は認めたようです。そのため,ブリアトーレ氏はルノーF1チームの『チーム代表』としてFIAに対して後悔の念と謝罪を表明しました。また,2012年12月31日まで運営上の役割を担うことを自制することを約束するとともに,2011年シーズン末までFIAのカレンダーに登録された全ての競技にも関わらないことを約束しました。また,2010年1月5日の判決による宣伝活動と金融政策を放棄し,この件についてFIAに対してこれ以上の行動をとることを放棄することになりました。その見返りが,公訴の取り消しと2013年からの復帰容認という前述した内容になる訳です。 |
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2010/4/13(火) ☆初優勝(SBK) ○第3戦スペイン大会の決勝レースが,ドライコンディションのバレンシア・サーキットで行われました。第1レースは,4番グリッドからスタートしたスズキのL.ハスラムが逆転でトップチェッカーを受け,開幕戦以来となる今季2勝目を挙げました。今季絶好調のハスラムですが,開幕以来このレースまで,全て表彰台に立っています。2位には,前戦で完全優勝を果たしているアプリリアのM.ビアッジが入っています。3位表彰台を獲得したのは,昨シーズンまでMotoGPで走り,今シーズンから再びSBKに戦いの場を移してきた元SBKチャンピオンであるヤマハのJ.トースランドでした。彼の表彰台獲得は,そのチャンピオンに輝いた2007年の第12戦イタリア・バレルンガ大会第1レース以来となります。ドゥカティの芳賀紀行は,11番グリッドからスタートし,徐々に順位を挽回して5位でチェッカーを受けています。 第2レースは,レース序盤に多重クラッシュが発生してしまい,3周目に赤旗中断となり2ヒート制となりました。仕切り直しとなったヒート2では,芳賀が好スタートを決めてから徐々にポジションを上げていき,最終的にトップでチェッカーを受けて今季初優勝を飾りました。芳賀の優勝は,昨年のフランス大会以来となります。2位には,わずか0.025秒差でドゥカティのサテライトチームに所属するC.チェカが入っています。3位には,レース1でも表彰台に立っているビアッジが入っています。レース1を制したハスラムは,4位に入って今シーズン初めて表彰台は逃したものの,ランキングトップの座は守っています。 併催で行われているWSSは,カワサキのJ.ラスコルツが,昨シーズンのフランス大会以来となる自身3勝目を挙げています。2位,3位には,それぞれホンダのK.ソフォーグルとトライアンフのC.デービスが入りました。フロントロー4番グリッドからスタートしたカワサキの藤原克昭は,残念ながら転倒リタイアに終わっています。 |
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2010/4/12(月) ☆初優勝(MotoGP) ○開幕戦カタールGPの決勝レースが,恒例のナイトレースで行われました。最高峰のMotoGPクラスは,ポールからスタートしたドゥカティのC.ストーナーがトップを走行し,それを2番手スタートしたヤマハのV.ロッシが追うという形で進行しました。ところが,そのストーナーが転倒を喫してしまい,6周目にロッシがトップに立ちました。その後は,ロッシがトップの座を守ってチェッカーを受け,開幕戦ウィナーとなりました。ロッシの開幕戦制覇は,通算で6回目となります。3番グリッドからスタートしたロッシのチームメイトのJ.ロレンゾは,終盤にペースを上げて2位でチェッカーを受け,フィアット・ヤマハのワンツーフィニッシュとなりました。レプソル・ホンダのA.ドビツィオーゾとドゥカティのN.ヘイデンとの間で展開された3位争いは,ゴール直前でドビツィオーゾがヘイデンをかわし,3位表彰台を獲得しています。インターウェッテン・ホンダの青山博一は,10番グリッドからスタートし,その座を守るかのように10位フィニッシュを果たしています。山と同じルーキー勢としては,テック3・ヤマハのB.スピースの5位が最高位でした。 今シーズンから始まったMoto2クラスは,9番グリッドからスタートしたシューター製のマシンを駆る富沢翔也が勢いよく飛び出し,トップグループを形成しました。そして,6周目にトップに躍り出ると後続との差をどんどん広げていき,最後は2位に4秒以上の差をつけて独走で勝利しました。もちろん富沢としては自身初優勝ですし,新しいクラスの初代ウィナーとして歴史に名を刻みました。おめでとうございます!2位争いは混戦となりましたが,最後はFTRのマシンを駆るA.デボンがその集団のトップで2位チェッカーを受けました。3位には,シューターのマシンを駆るJ.クルーゼルが入っています。予選5番手につけて期待が持たれたテック3の高橋裕紀でしたが,トップグループにつけていた8周目に転倒し,リタイアに終わっています。MotoGPクラスにステップアップした昨シーズン,転倒で波に乗れずシーズン途中におけるシート喪失の要因の一つになった高橋ですから,厳しい見方をすれば何としても今回は転倒を避けなければならなかったはずです。次は母国GPですから,同じ轍は踏まないよう頑張ってほしいものです。 125ccクラスは,このクラスらしく7台によるトップ争いが展開されました。しかし,3番グリッドからスタートしたアプリリアのN.テロルが集団から抜け出し,開幕戦ウィナーとなりました。2位には,デルビのマシンを駆るE.バスケスが入り,自身初の表彰台獲得となりました。3位には,ポールからスタートしたデルビのM.マルケスが入っています。予選で好成績を残したデルビ勢ですが,その勢いは決勝でも衰えず,参戦している4台で2〜5位を独占しています。アプリリアの小山知良は,6番グリッドからスタートして9番手でフィニッシュしています。小山のトップ10フィニッシュは,17戦ぶりとなります。 |
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2010/4/11(日) ☆2年連続(MotoGP) ○ついに開幕したMotoGPですが,前日のフリー走行に続いて,土曜日は予選セッションが行われました。MotoGPクラスは,フリー走行でトップタイムをマークして好調な走りを見せていたドゥカティのC.ストーナーがポールを獲得しました。彼のポール獲得は,昨年に続いて2年連続となります。フリー走行で2番手タイムだったフィアット・ヤマハのV.ロッシが,予選でもストーナーに次ぐ2番手タイムをマークしています。3番グリッドは,ロッシのチームメイトであるJ.ロレンゾが獲得しています。このクラス唯一の日本人ライダーであり,最高峰クラス自身最初の予選となったインターウェッテン・ホンダの青山博一は,フリー走行では最下位となっていたものの,予選では昨年の250ccクラスチャンピオンの貫禄を見せるかのように10番グリッドを獲得しています。今シーズン多くのルーキーがエントリーしているこのクラスですが,そのルーキー勢の中では最高位となります。 250ccクラスに替わって今シーズンから始まったGP2ですが,その最初のポールシッターに輝いたのは,事前テストにおける転倒で骨折し,今回は鎮痛剤を用いながらの走行となっているグレシーニ・レーシングのT.エリアスでした。昨シーズンまでMotoGPクラスを戦ったエリアスですが,残念ながら同クラスでのシートを獲得することができず,今シーズンはいわゆるステップダウンという形で中量級クラスで走ることになりました。ただし,チーム自体は,昨シーズン所属したグレシーニですから,クラスは違ってもチームとのコミュニケーションには問題無いと思われます。なお,彼が駆るマシンは,日本を代表するコンストラクターの一つであるモリワキのものです。2番グリッドを獲得したのは,昨シーズンの125ccクラスチャンピオンで,同じチームからステップアップしたJ.シモンでした。3番グリッドは,シモンと同じく125ccクラスからステップアップしたキーファー・レーシングのS.ブラドルでした。日本人ライダーの結果ですが,昨シーズンMotoGPクラスにステップアップしたものの,チームの財政難のあおりを受けて途中解雇という結果に終わってしまい,今季テック3のシートを獲得してこのクラスにフル参戦することになった高橋裕紀は,同じく昨シーズンMotoGPクラスを走っていたA.デ.アンジェリスに次ぐ5番グリッドを獲得しています。もう一人の日本人ライダーの富沢翔也は,9番グリッドを獲得してトップ10内からのスタートとなりました。 125ccクラスは,開幕までの3度のオフィシャルテストでトップタイムをマークし,一躍今シーズンのキーマンとして注目されるようになったデルビのM.マルケスが,その速さを開幕戦でも遺憾なく発揮し,唯一2分6秒台のタイムをマークして開幕戦のポールシッターに輝きました。2番グリッドを獲得したのは,マルケスと同じくデルビのマシンを駆るP.エスパルガロでした。デルビ勢は全部で4台エントリーしていますが,その4台共にトップ10内に入っています。3番グリッドは,アプリリアのN.テロルが獲得しています。このクラス唯一の日本人ライダーであるアプリリアの小山知良は,今シーズン移籍したチームの最初の予選で6番グリッドにつけています。 |
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2010/4/10(土) ☆ご冥福を(8耐) ○2003年の8耐で,生見友希雄と組んでTeam桜井ホンダのマシンを駆って優勝した経歴(2001年の鈴鹿8耐では,V.ロッシ&C.エドワーズのTEAM CABIN HONDAの第3ライダーとして優勝しています。) を持つ鎌田学氏が,脳挫傷のため9日(金)の午後7時15分にお亡くなりになりました。39歳でした。鎌田さんは,3月12日に茨城県の筑波サーキットで走行中に転倒して頭部を強打し,直ちに病院に搬入されると共に,集中治療室で治療を続けていました。およそ1ヶ月にわたる闘病生活を送りましたが,残念ながら還らぬ人となってしまいました。1999年に当時開催されていたJRRのX−Fクラスにフル参戦し,見事クラス優勝を果たしました。その翌年の2000年からHRCのテストライダーとなり,2008年までの長い期間レース用マシンを始め,CBR1000RRなどの市販車の開発を行いました。HRCとの契約を終えた2009年からは,フリーのライターとしていろいろな分野で活躍をされていました。私も鎌田氏とサーキットを走り,その際いろいろな話をする機会に恵まれたことがあったのですが,長いそして輝かしい経験に裏打ちされたそのライディング理論はとても勉強になりました。また,ホンダ系のライダーにとっては,「いい兄貴」的存在なのではなかったのでしょうか。鎌田さんのご冥福を心よりお祈りいたします。 |
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2010/4/9(金) ☆申請(F1) ○一旦は今シーズンのフル参戦が認められたものの,資金不足により開幕前にエントリー取り消しとなったのがUSF1。そのため,本来は全13チームのマシンがグリッドに並ぶ予定だったものが,今シーズンは12チーム24台のマシンとなりました。これを受け,13番目のチームとして来シーズンの参戦を目指すチームの受付が行われています。これに対して,昨年までGP2シリーズにフル参戦をしていたデュランゴが,来シーズンの参戦の申請を行ったことを明らかにしました。1980年にイタリアで設立したデュランゴは,GP2シリーズだけでなく,スポーツカー等いくつかのシリーズに参戦した経歴があります。今シーズンは,資金不足によりいずれのカテゴリーからも撤退しています。チーム代表のコメントによると,F1にエントリーできれば,2社から支援を受けることができるということですから,資金的な目途が立ったことから今回のエントリー申請となったようです。同チームは,フェラーリのテストドライバーを務めるG.フィジケラのGP2チームとの関係があり,スピードカーシリーズでは元F1チャンピオンのJ.ビルヌーブを走らせていたという経歴があります。もしエントリーが認められたとしたら,こうしたことがドライバーの選択に何らかの影響があるかもしれませんね。 |
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2010/4/8(木) ☆カレンダー見直し?(F1) ○F1界で大きな影響力を握るB.エクレストンが,新たな開催地について考えを明らかにしています。新たな開催地ですが,今シーズンから韓国GPが始まり,来シーズンからはインドGPの開催が予定されています。今回エクレストンが明らかにしたのは,今シーズンからロシア人初のF1ドライバーとしてV.ペトロフが加わり,F1の人気が高まってきているロシアでの開催で,2012年からの開催を目標にしているようです。開催地としては,ロシアの名が挙がっていますが,次の冬季オリンピック開催地であるソチも候補の一つとなっているようです。さらに,2013年からはニューヨークの公道を用いてのレースを開催することも目標としているようです。新たな開催地が増えることはいいことですが,それに伴って大きな問題が生じてきます。それは,レース数の増加です。今シーズンのレースカレンダーは,全19戦で組まれていて,このままでは全20戦を超えることになります。これだけの開催数となると,ドライバーやチームの肉体的負担だけでなく,資金的にも大きな負担となります。コスト削減が大きな課題となっているF1だけに,これは深刻な問題となってきます。そこで,既存の開催地の見直し作業という課題が浮上してくることになります。エクレストン自身は,どの開催地を見直すかは全く今回触れていませんでした。ただ,例えばスペインGPとヨーロッパGPは,名称こそ違えスペインでの開催という点では同じです。もしかしたら,こうしたところから見直し作業が始まるのかもしれませんね。 |
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2010/4/7(水) ☆復活か?(F1) ○レースのエコ化という側面もあって,昨シーズン導入されたKERS(エネルギー回生システム)でしたが,開発に手間と資金がかかるということもあって,マクラーレン,フェラーリ,ルノー,BMWのわずか4チームがのみ採用し,そのうちシーズン終了まで使用し続けたのはマクラーレンとフェラーリの2チームだけでした。レギュレーション上は今シーズンも導入できるのですが,実際には,チームで組織するFOTA内での合意によって今シーズンは導入が見送られています。ところが,ここに来て再導入しようとする新たな動きが出ているようです。詳細は分かっていませんが,やはりエコという動きを無視できないのかもしれません。マクラーレンのプリンシパルであるM.ウィットマーシュが,「我々はもっと大きな視野を持ってF1を見なければならない」というコメントを出したという報道もありますので,FOTA内で動きが出ているのではないかということを証明しています。一部の報道によれば,来シーズンからの導入を検討しているようです。ただし,2013年から新たになエンジンが投入されることになっていますから,それに合わせてKERSに関しても検討してはどうかという考えもあるようですから,再導入の時期がいつになるか不透明な状態のようです。 |
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2010/4/6(火) ☆流行(F1) ○昨シーズンのマシンにレッドブルが採用したシャークフィンが,その効果が認められると,あっという間に他のチームも採用をするということがありました。今季型マシンで今話題となっているのが,マクラーレンが採用しているFダクトでしょう。マクラーレンの速さを見ると,直線スピードが同じ速さを見せているチームより時速で6qほど速くなっているというデータも出ているようです。実は,私自身よく分かっていないのですが,ドライバーが膝でダクトの開閉を調節し,ストレートではダクトを閉じ,直線になるとダクトを開けるという操作をしているようです。果たしてこの方式はいいのかという話題もありましたが,これに関しては,レギュレーションに抵触しないことが明らかとなりました。そのため,他チームも急いでその開発を行うようになったようです。先鞭をつけたのが,小林可夢偉が所属するBMWザウバーでした。既に第2戦にそのシステムを用いたマシンを走らせています。ただし,ザウバーの方式とマクラーレンの方式とでは,操作方法で若干の違いがあるようです。そして,ザウバーの方は,まだ不安定なところがあるようですから,完全に導入されるのはちょっと先になるのかもしれません。その他のチームは,レッドブル,フォース・インディア,ウィリアムズ,メルセデスGPといった上位チームが採用に向け開発を始めたようです。 |
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2010/4/5(月) ☆初優勝 PARTT(JRR) ○開幕戦の決勝レースが,筑波サーキットで行われました。JSB1000クラスは,ポールからスタートした亀谷長純と,2番グリッドからスタートした高橋巧のホンダ勢同士によるバトルとなりました。前を行く高橋とそれを追う亀谷とのそのバトルは最終ラップまで続き,高橋が最後までその座を守って開幕戦を制しました。今回の高橋の優勝は,最高峰クラスにおける自身初優勝であり,またこのクラスの最年少優勝となります。筑波の2年連続制覇を目指した亀谷でしたが,惜しくも高橋から1秒遅れの2位に終わりました。最高峰クラス3年連続チャンピオンを目指すヤマハの中須賀克行と,ベテランライダーであるカワサキの柳川明との間で3位争いが展開されていましたが,周回遅れが出始めてから2人の差が徐々に広がっていき,中須賀が3位表彰台を獲得しています。今シーズンから250ccクラスに替わって開催されているJ−GP2は,このクラスではトップ,全体としては14番グリッドからスタートしたホンダの小西良輝が,このクラス最初のウィナーに輝いて(全体としては11番手)います。 激戦のST600クラスは,昨シーズンまでMotoGPの125ccクラスを走っていた元JRR125ccクラスチャンピオンであるホンダの中上貴晶が,16周目にトップに立つとそのまま後続との差を広げていき,トップでチェッカーを受けました。MotoGPで新たに始まるGP2への参戦を目指していた中上でしたが,残念ながらシートを獲得することができず,4年振りに全日本に復帰し,初めてのST600クラスの最初のレースで優勝を飾りました。彼の才能は,非凡なものであることを証明しています。ポールポジションからスタートした元GPライダーでヤマハのマシンを駆る新垣敏之が2位に入り,同じくヤマハの豊田浩史が3位に入りました。豊田の表彰台獲得は,自身初となります。 2スト125cc,4スト250ccマシンの混走で行われるJ−GP3クラスは,2番グリッドからスタートしたホンダの大久保光が好スタートを切り,レースをリードしていきました。一時的にその座を譲ることはありましたが,再びトップに立つと後続との差を徐々に広げ,最終的には2位に1秒半の差をつけて見事自身初優勝を飾りました。2位,3位にはホンダのマシンを駆る岩田裕臣と鎌田悟がそれぞれ入っています。 GP−MONOクラスは,ポールからスタートした小室旭がオープニングラップから後続との差を広げて独走態勢に持ち込みました。最終的に2位に3秒差まで迫られたものの,開幕戦を制しています。 |
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☆初優勝 PARTU(F1) ○第3戦マレーシアGPの決勝レースが,前日の大雨から一転して好天に恵まれたセパン・サーキットで行われました。レギュレーションにより,上位のマシンは予選に使用したタイヤを決勝レースでも使用しなければなりませんが,その予選がウエットコンディションだったため,決勝でのタイヤは自由に選択できることになり,フロントロウの2台をはじめとした上位陣はオプションと呼ばれるソフトタイヤをチョイスし,予選で後方に沈んだフェラーリ勢などはハードタイヤを選択しています。3番グリッドからスタートしたレッドブルのS.ベッテルは,好スタートを決めてオープニングラップを制しました。2位にも好スタートを決めたM.ウェーバーが付け,レッドブル勢によるワンツー体制が築かれました。この体制は最後まで続き,レッドブル勢が見事ワンツーフィニッシュを達成しています。2戦まで連続してポールを獲得し,トップを走行しながらも,トラブルによりその座から滑り落ちてしまっていたベッテルでしたが,「3度目の正直」という言葉がぴったり合うかのように今季初優勝を飾りました。3位には,今シーズンからメルセデスGPのステアリングを握っているN.ロズベルグが入っています。第2戦までトラブルによってリタイアに追い込まれていたBMWザウバーの小林可夢偉は,自身最高位となる9番グリッドからのスタートとなりました。ここまでの鬱憤を晴らす走りが期待されましたが,何と9周目に突然マシンから白煙を吹き上げるマシントラブルに見舞われ,今回もリタイアに終わっています。チームメイトのP.デ.ラ.ロサは,エンジントラブルでスタート位置につけることもできずにレースを終えています。 |
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☆初優勝 PARTV(SGT) ○第2戦の決勝レースが,快晴に恵まれた岡山国際サーキットで行われました。GT500クラスは,今シーズンから投入されたホンダのHSV-010 GTを駆る小暮卓史&L.デュバル組が,開幕戦に続いてポールからスタートしました。開幕戦ではレース序盤でアクシデントによりリタイアに追い込まれたウイダーHSV-010でしたが,その悪夢を追い払うかのようにオープニングラップから後続との差を広げていきました。一時期2位に差を詰められることはありましたが,再び差を広げていき,見事今シーズン初優勝を飾りました。バトルとなった2位争いは,立川祐路&R.ライアン組のZENT CERUMO SC430が入っています。2位争いに敗れた昨年のチャンピオンである脇阪寿一&A.ロッテラー組のPETRONAS TOM'S SC430が3位表彰台を獲得しています。 GT300クラスは,レース序盤はポールからスタートした山西康司&関口雄飛組のJLOCランボルギーニRG-3がトップに立ち,それを横溝直輝&阿部翼組のアップスタートMOLA Zが追うという展開となりました。しかし,ルーティンのピットストップでランボルギーニが時間を要してしまい,トップ争いから脱落しました。ここでトップに立ったのが,タイヤ無交換をお家芸とする谷口信輝&折目遼組のM7 MUTIARA MOTORS雨宮SGC 7でした。ところが,55周目にコースオフを喫してタイヤバリヤに突き刺さり,リタイアとなってしまいました。この段階で2位を走行していたアップスタートMOLA Zがトップに立つと,その座を最後まで守り抜き,今シーズン初優勝を飾っています。2位と3位には,それぞれ加藤寛規&濱口弘のアップル・K-ONE・紫電と星野一樹&柳田真孝組のHASEMI SPORT TOMICA Zが入っています。 |
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2010/4/4(日) ☆独占(JRR) ○国内2輪の最高峰レースであるJRRが筑波サーキットで開幕し,各クラスの予選が行われました。今シーズンから,250ccクラスに替わって600ccマシンで争われるJ−GP2クラスと,125ccクラスに替わってこれまでの125ccマシンと4スト250ccマシンとの混走で行われるJ−GP3クラスの2クラスが新たにスタートしました。なおGP2クラスは,JSB1000クラスと混走で行われます。 さて,最高峰クラスであるJSB1000クラスで今シーズン最初のポールシッターは,昨シーズンこの筑波を制しているホンダの亀谷長純でした。前日までのフリー走行を制している亀谷ですが,その速さは予選でも発揮されています。2番手には,亀谷にわずか1000分の98秒差だったホンダの高橋巧でした。3番手タイムをマークしたのは,今シーズンはJRRにフル参戦するホンダの秋吉耕佑でした。4番手に今シーズン限りでJRRを卒業することになっている伊藤真一が入り,ホンダが1〜4番グリッドを独占しています。新設のGP2クラスは,ホンダのマシンを駆る小西良輝がトップタイムで,全体の14番グリッドを獲得しています。なお,同クラス4番手タイムの高橋江紀は,予選タイムをクリアできずに予選落ちとなっています。 今シーズンも最も激戦となるST600クラスは,ヤマハのマシンを駆る元GPライダーの新垣敏之がポールを獲得しましたが,これは2年連続ポールとなります。2番手タイムを,同じくヤマハを駆る豊田浩史がマークしています。3番手タイムは,ホンダの岩崎朗がマークしました。 これまた新設のGP3クラスですが,最初のポールシッターとなったのは,ホンダの鎌田悟でした。鎌田のポール獲得は,自身初となります。2,3番グリッドを獲得したのは,それぞれ大久保光と篠崎佐助でした。なお,GP−MONOクラスは,小室旭がポールを獲得しています。 |
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☆波乱(F1) ○2週連続開催となるF1ですが,その2つ目のレースとなる第3戦マレーシアGPが,雨の中セパン・サーキットで行われました。フルウェットとなったことが予選に大きな影響を与え,何とマクラーレン勢ととフェラーリ勢のそれぞれ2台共にQ1で姿を消すという波乱を起こしました。Q2に入るとコンディションは少し回復したものの,Q3を前に再び雨脚が強まったため開始直後に赤旗が提示されました。再開となったQ3では,ほとんどのマシンがウェットタイヤをチョイスしましたが,レッドブルのM.ウエーバーだけがインターミディエイトを履くというギャンブルに出ました。するとこの作戦が見事に的中して,ウエーバーは2回目のアタックでトップに浮上。さらに,ラストアタックでQ3唯一の1分49秒台をマーク,自身2回目となるポールポジションを獲得しました。ウエットタイヤをチョイスした他のマシンの中ではメルセデスGPのN.ロズベルグが最速タイムを刻み,自身初のフロントロウ2番手を獲得しています。開幕以来2戦連続ポールを獲得してきたレッドブルのS.ベッテルは,3番グリッド獲得に留まっています。BMWザウバーの小林可夢偉は,2戦連続リタイアという不運に終わっていますが,今回の予選ではQ3まで進出し,自身最高位となる9番グリッドを獲得しています。 |
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☆2戦連続(SGT) ○第2戦の予選が,岡山国際サーキットで行われました。GT500クラスは,いきなりMOTUL AUTECH GT-Rがコースオフ,RAYBRIG HSV-010がスピンをし,さらに1コーナーでHIS ADVAN KONDO GT-Rがコースオフを喫し,セッション1で赤旗が提示されるという波乱の中で始まりました。幸い,その後は大きな混乱もなくセッションは進行していき,最終的には小暮卓史&L.デュバル組のウイダーHSV-010が予選2位にコンマ2秒の差をつける速さを見せて2戦連続ポールを獲得しました。その予選2位には,立川祐路&R.ライアン組のZENT CERUMO SC430が入っています。3番グリッドを松田次生&R.クインタレッリ組のカルソニックIMPUL GT-Rが獲得し,3メーカーで上位3台を分け合うという結果となりました。 GT300クラスは,山西康司&関口雄飛組のJLOCランボルギーニRG-3がポールを獲得しましたが,これは関口にとって自身初となるポールです。2番,3番グリッドは,横溝直輝&阿部翼組のアップスタートMOLA Zと嵯峨宏紀&松浦孝亮組のapr COROLLA Axioがそれぞれ獲得しています。開幕戦を制した谷口信輝&折目遼組のM7 MUTIARA MOTORS雨宮SGC 7は,セッション2で敗退となって11番グリッド獲得に留まっています。 |
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2010/4/3(土) ☆期間延長(F1) ○最近のマシンは,空力的効果を高めるためにリアビューミラーがサイドポンツーン外側などに設けられることが多くなっているますが,ドライバーの中には,このミラーが後方視界の低下を招いているということを訴えていました。この点に関して,数年前から導入を始めたフェラーリを始め,現在のマシンの中で最も空力的に優れているといわれているレッドブルそしてフォース・インディア,BMWザウバー,ウィリアムズ,HRTといったマシンのサイドポンツーン外側に設置されたリアビューミラーは,次の中国GPから使用禁止になることがいったん決まっていました。そのような中,2日午後に現在開幕しているマレーシアGPの会場であるセパンで代表者会議が開かれ,そこでこの問題が中心的議題として話し合われました。その結果,今回問題となっているミラーを使用していないマクラーレン,メルセデスGP,ロータス,ヴァージン・レーシング,トロ・ロッソ,ルノーはこの禁止による影響を受けないのに対して,使用しているチームが緊急に変更しなければなりなくなるため,次戦中国GPまでとした決定を,5月に行われるスペインGPまでにミラーを設計する時間を与えられることになりました。 |
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2010/4/2(金) ☆復帰か?(F1) ○ワンメークタイヤで争われているF1ですが,その唯一のサプライヤーはご存知のように日本を代表するタイヤメーカーであるブリヂストン(以下BS)です。しかし,世界的な不況により,他社と同様BSも苦しい経営を強いられています。そのような中,ワンメークでタイヤを供給するにはかなりの投資が必要で,BSの取締役会の判断としては,F1への投資を正当化できるほどの利益が上がっていないと判断しているようです。そのため,BSは今シーズン末でF1から撤退するという決定がなされています。FIAとしては,BSへの慰留を図ったみたいですが,撤退の方針は変わることがありませんでした。そこで,新たな供給先を見つける必要が出てきた訳ですが,ここにきて新たな噂が浮上してきました。それは,2006年シーズン終了をもってF1から撤退していたフランスのタイヤメーカーであるミシュランです。実は,クムホやハンコックといった韓国系のタイヤメーカーも参入が噂されていますので,3社によるタイヤ競争が始まる可能性が出てきています。もちろん,ワンメークということには変わりがないようですから,直接レースを通して争うという事態にはなりそうもありません。 |
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2010/4/1(木) ☆費用負担(F1) ○先日お伝えしたように,新規参入チームの一つであるヴァージン・レーシングの今季型マシンVR−01は,仮に燃料を満タンにしてもレースを完走できるほどの燃料を積むことができないという,まさにあり得ないミスを犯していることが明らかになりました。当然,マシンを作り替える必要性がありますが,このことに関して同チームのテクニカルディレクターであるN.ワースは,この改良に必要な費用を彼の会社であるワース・リサーチ社が負担することを明らかにしました。同社はチームのシャーシサプライヤーを務めていて,今回のミスはチーム側にあるのではなく,同社側に責任があることを認め,そのために費用を負担することにしたようです。この改良作業は現在行われていて,モノコックから作り直して,ヨーロッパラウンドの開幕戦となるスペインGPで投入されるとみられています。また,シャーシ問題だけではなく,オーストラリアGPでは、燃料ピックアップにも問題があって,通常よりも多くの燃料で予選を戦う状況となりました。この点に関しても,シャーシと同様ワース・リサーチ社が費用を負担するとのことです。 |
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