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2010/2/28(日)
☆初ポール(SBK)
○開幕戦となるオーストラリア大会がフィリップアイランドで開幕し,2日目は2回目の予選と決勝のグリッドを決めるスーパーポールが行われました。今シーズンのスーパーポールは,セッションを3つに分け,F1と同じようにセッションごとに遅いライダーから脱落していくという形をとります。予選3番手だったスズキ・アルスターのL.ハスラムは,スーパーポール最後のセクションであるSP3で1分31秒229の最速タイムをマークし,自身初めてスーパーポールを制してポールポジションを獲得しました。2番グリッドを獲得したのは,ハスラムからわずか1000分の16秒遅れたドゥカティ・ゼロックスのM.ファブリツィオでした。3番グリッドを獲得したのは,ヤマハ・ステリルガルダのC.クロッチローが獲得しています。今季は唯一のフル参戦日本人ライダーになったドゥカティ・ゼロックスの芳賀紀行は,SP2で脱落となってしまい,今日行われる決勝レースは10番グリッドからのスタートとなります。メーカー別で獲得したグリッドを見ると,スズキ,ドゥカティ,ヤマハ以外では,ホンダはハンスプリー・テン・ケイト・ホンダのJ.レイの7番手,アプリリアはアプリリア・アリタリアのM.ビアッジの11番手,カワサキはカワサキ・レーシングのT.サイクスの12番手,BMWはBMWモトラッドのT.コーサーの13番手が最高位でした。
2010/2/27(土)
☆テスト PARTT(IRL)
○今シーズン最初の合同テスト2日目の走行が,バーバー・モータースポーツ・パークで行われました。初日は気温が低い中で行われましたが,2日目はさらに気温が下がって難しい状況の中での走行を強いられました。この日のトップに立ったのは,唯一1分10秒の壁を破ったTeam PenskeのW.パワーでした。このラップは,今回のテストにおける最速となりました。2番手タイムをマークしたのは,同じくTeam PenskeのH.カストロネベスでした。自身の初日のタイムより0.7秒速いものでしたが,パワーのタイムに届くことができず,2日連続で2番手でした。3番手は初日トップだったR.ブリスコーでしたから,Team Penskeがトップ3を独占して今回のテストを終了しています。KV Racing Technologyから今年初めてエントリーする佐藤琢磨は,初日より1つ順位を上げて6番手タイムをマークし,やはり並のルーキーではないことを示しています。もう一人の日本人ドライバーであるNewman/Haas/Lanigan Racingの武藤英紀は,こちらも初日より順位を1つ上げて9番手でテストを終了しています。次は,いよいよ3月14日に決勝を迎えるブラジルでの開幕戦です。実力のある日本人ドライバーがエントリーしているだけに,どのようなリザルトを残していくのか楽しみですね。
☆テスト PARTU(MotoGP)
○3日間にわたってマレーシアのセパン・インターナショナル・サーキットで行われた合同テストが終了しました。3日間とは言っても,初日は今シーズンからのレギュレーションで決まっているように各メーカーのテストライダーのみの走行でしたから,実質的には2日間の走行となります。最終日にトップタイムをマークしたのは,初日にもトップタイムだったフィアット・ヤマハのV.ロッシでした。前回行われたテストでも2連続でトップタイムでしたから,今シーズンに入って行われた合同テストでは,4連続してロッシがトップということになります。2番手タイムをマークしたのは,ドゥカティ・マールボロのC.ストーナーでした。彼もロッシと同じように2日連続して2番手タイムでしたし,前回のテストでも同じ順位でしたから,4連続して2番手タイムとなります。前回のテスト終了後に右前腕を手術したドゥカティ・マールボロのN.ヘイデンは,初日の走行は様子を探るかようにあまり無理せずに走行しましたが,最終日はタイムアップを果たして3番手タイムをマークしています。唯一のフル参戦日本人ライダーであるインターウェッテン・ホンダMotoGPの青山博一は,前回のテストでの14番手から2つ順位を上げて12番手タイムをマークし,最終日はさらに順位を上げて9番手で今回のテストを終えています。この9番手というのは,ホンダ勢だけで見るとワークスチームであるレプソル・ホンダの二人に次ぐ3番手タイムでした。なお,一昨年の250ccクラスチャンピオンで,山と同じく今シーズンから最高峰クラスに臨んでいるサンカルロ・ホンダ・グレシーニのM.シモンチェリは,3周目の7コーナーでハイサイドによる転倒を喫してしまいました。ヘルメットが割れるほどの転倒だっただけに心配されましたが,病院での精密検査の結果,幸いなことに軽い脳しんとうだけで終わったようです。
☆テスト PARTV(F1)
○シーズン前で最後となる合同テストが,スペインのバルセロナにあるカタルニア・サーキットで始まりました。好天に恵まれた中でのテスト初日は,レッドブルのM.ウェーバーがトップタイムをマークしました。レースシミュレーションをこなしながらの走行を行ったウェーバーは,オイル関係のトラブルに見舞われたりしながらも,2番手に1秒以上のタイム差をつけてのトップでした。2番手タイムは,ウィリアムズのルーキードライバーであるN.ヒュルケンベルグがマークしました。彼もレースシミュレーションをこなしながらの走行中に何らかのトラブルに見舞われ,コース上にストップするという事態を経験する中での2番手タイムでした。3番手タイムは,メルセデスGPのN.ロズベルグでした。なお,BMWザウバーの小林可夢偉は,初日はP.デ.ラ.ロサにステアリングを託したため走行していません。
2010/2/26(金)
☆好発進(IRL)
○24日から2日間にわたる今シーズン最初の合同テストが,アラバマ州バーミンガム近郊のバーバー・モータースポーツ・パークで始まりました。先日F1からの転向を発表した佐藤琢磨にとって,IRLにおける初の本格的走行となります。もちろん,今回のテストには,今年でIRL3シーズン目を迎える武藤英紀も参加しています。初日の走行は,やや気温の低く難しい状況となりましたが,そのような中,昨年ランキング3位に輝いたTeam PenskeのR.ブリスコーが最速タイムを刻みました。2番手タイムをブリスコーのチームメイトであるH.カストロネベスがマークし,Team Penskeのワンツーとなっています。ちなみに,同チームは今シーズン3台体制で臨みますが,もう一人のW.パワーは4番目のタイムを記録しています。3番手タイムをマークしたのは,昨シーズン所属したDale Coyne Racingを離れ,今シーズンはDreyer & Reinbold Racingに移籍したJ.ウィルソンでした。日本人ドライバーの二人ですが,まずKV Racing Technologyに所属し,今回がIRLデビュー走行となる佐藤琢磨は,全部で70周の走行をこなし,ルーキー勢にとっては最速となる7番手タイムをマークしています。今シーズンNewman/Haas/Lanigan Racingへと移籍している武藤英紀は,全部で67周を走行して10番手タイムをマークしています。琢磨にしても武藤にしても,初走行にしては好発進と言えるのではないでしょうか。
2010/2/25(木)
☆交替(F1)
○今シーズン小林可夢偉が所属するザウバーのテクニカルディレクターが交替することが明らかとなりました。まず,1994年にザウバーに所属して以後,一時期を除いてずっとザウバーで働いてきたW.ランプが,チームを離脱することになりました。その一時期とは1998年のことで,この年の彼はBMWが2輪でパリダカに参戦することにたずさわりました。しかし,翌年にはチームに復帰し,以後昨シーズンまで数々の実績を残してきました。現在のところ,ランプは4月末までチームに所属して引き継ぎの作業を行います。そのランプに替わってテクニカルディレクターに就任することになったのは,昨シーズンまでフォース・インディアで同職に就いていたJ.キーです。1998年からフォース・インディアに所属したキーは,特に昨シーズンは表彰台を獲得するマシンを開発するなど実績を残しました。ザウバーのチーム代表であるP.ザウバーによると,やはり今回彼に白羽の矢を立てたのはその活躍が目にとまったからのようです。今シーズンに入って行われた合同テストでは,小林がその速さを見せています。つまり,ランプが中心となって開発してきた今季型マシンの素性が,現段階ではいいことを表しています。果たしてそのマシンをキーがどこまで仕上げていくのか,小林がステアリングを握るだけに期待しない訳にはいきませんね。
2010/2/24(水)
☆2人目(IRL)
○2月19日付のこのページでお伝えしたように,これまで最も成功した日本人F1ドライバーと言える佐藤琢磨が,今シーズンはF1でのシート獲得を断念し,KVレーシングからアメリカのオープンホイールレースの最高峰であるIRLにフル参戦することが発表されました。そして,同チームがセブリングでプライベートテストを実施し,E.J.ビソとの契約が成立しました。琢磨のチームメイトとなるビソは,ベネズエラ出身の24歳です。IRLには,一昨年からHVMレーシングに所属してフル参戦を開始し,2年続けてランキング18位という成績を残しています。彼のベストリザルトは,参戦1年目の第2戦セントピーターズバーグで挙げた4位です。2006年には,現在はチームとして消滅しているスパイカーF1にテストドライバーとして加わったという経歴があります。
次に,実はお伝えするのが遅くなってしまったのですが,19日にホンダが今シーズンのモータースポーツ活動を発表したのですが,その中で一昨年からIRLにフル参戦を開始した武藤英紀が同シリーズで3年目を迎えることが決定しました。昨シーズンは同シリーズの有力チームであるアンドレッティ・グリーン・レーシングから参戦した武藤ですが,今シーズンはこれまた名門チームの一つであるニューマン・ハース・ラニガン・レーシング(『大脱走』等で世界的に著名な名優である故P.ニューマンがオーナーの一人だったチームですね。)に移籍して3年目シーズンを送ることになりました。ということで,今シーズンは琢磨と武藤の2人が日本人ドライバーでフル参戦することになります。
2010/2/23(火)
☆エントリーリスト(SGT)
○統括するGTAから,今シーズンの公式エントリーリストが発表されました。GT500クラスでは,昨年チャンピオンを獲得したトヨタ勢は,マシンもドライバーも大きな変更がなく,体制を維持してのラインナップとなっています。ニッサン勢については,2月11日付のこのページでもお伝えしたように,ドライバーにやや変更が見られます。また,チームに関しては,ハセミ・モータースポーツがGT300クラスに移ったため,500クラスに関しては3チームのエントリーとなっています。ホンダ勢についても変更が見られ,長年SGTにおけるホンダのワークスチーム的な存在である童夢に所属してきた道上龍が中嶋悟率いるNAKAJIMA RACINGに移籍し,童夢には道上とトレードしたかのように,昨年NAKAJIMA RACINGに所属してFNチャンピオンを獲得したL.デュバルが加わりました。また,童夢のメインスポンサーには,新たにお馴染みのウィダーがつくことになっています。ウィダーとホンダと言えば,既に2輪ではお馴染みの関係になっていますが,ついに4輪にそのつながりが広がっています。マシンに関しては,これも既にお伝えしているように,昨年までのNSXに替わって,新規参入マシンであるHSV−010が全チーム(5チーム)に投入されます。なお,具体的なエントリーリストは,以下の表のようになっています。
GT300クラスについては,今回の発表ではドライバーが発表されていないチームがまだ多数あります。昨年のチャンピオンチームであるダイシンが,今回のリストから外れているように,このクラスについては,これから本格的な動きが見られると考えていいでしょう。今シーズンからSGTにフル参戦を果たすアストンマーチンは,松田秀士&吉本大樹のペアがステアリングを握ります。
2010公式エントリーリスト(GT500クラス)
チーム マシン ドライバー タイヤ
LEXUS TEAM PETRONAS TOM'S PETRONAS TOM'S SC430 脇阪寿一
A.ロッテラー
BS
LEXUS TEAM LeMans ENEOS ENEOS SC430 伊藤大輔
B.ビルドハイム
BS
AUTOBACS RACING TEAM AGURI ARTA HSV-010 R.ファーマン
井出有治
BS
12 TEAM IMPUL カルソニック IMPUL GT-R 松田次生
R.クインタレッリ
BS
17 KEIHIN REAL RACING KEIHIN HSV-010 金石年弘
塚越広大
BS
18 ウィダー ホンダ レーシング ウィダー HSV-010 小暮卓史
L.デュバル
BS
23 NISMO MOTUL AUTECH GT-R 本山哲
B.トレルイエ
MI
24 KONDO RACING HIS ADVAN KONDO GT-R J-P.デ・オリベイラ
安田裕信
YH
32 NAKAJIMA RACING EPSON HSV-010 道上龍
中山友貴
DL
35 LEXUS TEAM KRAFT MJ KRAFT SC430 石浦宏明
大嶋和也
BS
38 LEXUS TEAM ZENT CERUMO ZENT CERUMO SC430 立川祐路
R.ライアン
BS
39 LEXUS TEAM SARD DUNLOP SARD SC430 A.クート
平手晃平
DL
100 TEAM KUNIMITSU RAYBRIG HSV-010 伊沢拓也
山本尚貴
BS
     ※タイヤ・・・ブリヂストン(BS),ミシュラン(MI),ヨコハマ(YH),ダンロップ(DL)
2010/2/22(月)
☆新たな動き(F1)
○今シーズンからフル参戦が認められた新規参入チームの内,カンポス・メタF1とUSF1については,いまだに開幕戦のグリッドにマシンを並べることができるかどうかかなりの疑問符がついています。そうした撤退の噂が絶えない2チームに,新たな動きが見られました。
 まずカンポス・メタですが,これまでA.カンポスが手にしていた株式を,カンポス・メタの会長であるJ.ラモン.カラバンテとフォース・インディアやいまはなきスパイカーF1で代表を務めたという経歴があるC.コレスとが買収することになりました。そして,そのコレスが新しくカンポス・メタのチーム代表およびマネージングディレクターに指名されることが正式発表されました。ただし,所有権は変わったものの,本拠地はこれまで通りスペインに置き,同チームが唯一契約が成立しているドライバーであるB.セナとの契約も,まだ効力を失っていないようです。ただし,まだセカンドドライバーについては,今回の発表の段階ではまだ指名されていません。
 次にUSF1ですが,同チームのオーナーの一人であるK.アンダーソンは,ニュヨーク・タイムズの取材に対して現在チームが財政難であることを認めました。さらに,FIAに対して開幕からの4戦を欠場する許可を求めているということも明らかにしました。ただし,これに対してFIA会長のJ.トッドが,「F1への参戦チームは,3戦までの欠場が認められている」と語ってはいますが,あわせてグリッド数が減少することへの懸念と,スポーティングレギュレーションを破ることなしにどのレースも欠場することはできないということを表明しています。アンダーソンによると,今回の要請が認められると,その間に新たな資金を得,チームを立て直すことができると主張しています。また,唯一同チームと契約が成立しているドライバーであるJ.マリア.ロペスについてですが,いまだに契約下にあるるものの,別のチームと契約するのではないかという噂については否定しませんでした。
2010/2/21(日)
☆フル参戦(JRR)
○ホンダ系の有力コンストラクターの一つであるTSRが,今シーズンの参戦体制を発表しました。それによると,まず最高峰のJSB1000クラスでは,昨シーズンと同様にHRCの開発ライダーをも務める秋吉耕佑を起用することになりました。ただし,昨年は鈴鹿を中心としたスポットでの参戦でしたが,今シーズンはフル参戦することになりました。部類の速さを見せる彼だけに,一挙に今シーズンのチャンピオン候補の一角に名乗り出た形となりました。さらに,Keihin Kohara Racing Teamとのジョイントを今年も継続し,先日今シーズンをもってJRRを卒業することを発表した伊藤真一への支援を続けることになりました。ということは,昨年の鈴鹿8耐は,伊藤&秋吉の体制で臨んだTSRですが,今年も同様の体制で臨むということになりそうですが,今回の発表では,8耐の前哨戦である『鈴鹿300q』はこのペアで参戦することが発表されていますが,8耐については,秋吉のペアは未定となっています。次に,昨シーズン手島雄介を擁してチャンピオンを獲得したST600クラスについてですが,こちらも昨年と同様に手島が継続してフル参戦することになりました。また,岩田悟も昨シーズンと同様フル参戦します。なお,今シーズンMotoGPで250ccクラスに替わって始まるMoto2クラスに対して,シャーシコンストラクターとしてTSRのオリジナルフレームを,M.パッシーニを擁してフル参戦するJir Moto2に供給しますが,4月下旬にツインリンクもてぎで行われる日本GPでは,手島がF.C.C. TSRからスポット参戦することになりました。次に,JRRで今シーズンから125ccクラスに替わって始まるJ−GP3では,これまた昨年の125ccクラスと同様に同チームのオーナー兼監督を務める藤井正和氏の長男である藤井謙汰を起用します。彼については,昨シーズンと同様GP−MONOクラスとのダブルエントリーとなります。
2010/2/20(土)
☆二人とも(MotoGP)
○昨シーズンまでの250ccクラスに替わり,今シーズンから始まるMoto2クラスの合同テストが終了しました。このクラスとしては初めてとなる今回のテストは,スペインのカタルニア・サーキットで3日間にわたって行われました。唯一終日ドライコンディションで行われた2日目の走行では,シューター製のプロトタイプマシンを駆る富沢翔也がトップタイムをマークしていました。そして,その富沢は最終日をもトップタイムをマークし,今シーズンの活躍に期待を持たせる合同テストとなりました。その最終日ですが,前日までの雨の影響もあって,午後にまでウェットコンディションでの走行を強いられましたが,遅くなってドライコンディションの中で走行できるようになりました。そのような中,昨シーズンせっかくMotoGPクラスにステップアップできながら,チームの資金不足により途中解雇の憂き目を見た,今シーズン再び中量級クラスにテック3から復帰することになった高橋裕紀が,富沢と同じタイムをたたき出してトップタイムをマークしました。今シーズン同クラスにはこの2人のライダーがフル参戦しますが,その両方共トップタイムですから,シーズン開幕がとても楽しみになります。なお,この日のトップタイムはもう一人いて,それは昨年の125ccクラスチャンピオンのJ.シモンでした。
☆決定確認(F1)
○今シーズンからフル参戦チームが増加しているF1ですが,その新規参入チームの中でカンポスとUSF1の2チームはいまだにより具体的な動きが見られてなく,本当に参戦できるのかどうかもいまだに疑問符がついている状態です。それに対して,新規参入チームとしてエントリーはしたものの,今シーズンでの参戦が認められなかったステファンGPは着々と基盤を固めていって,もしカンポスとUSF1の一方でもエントリーができなくなった場合,それと入れ替わって参戦する勢いになっています。セルビアの企業家であるステファノビッチが代表を務める同チームは,2009年までパナソニック・トヨタ・レーシングを動かしていたトヨタ・モータースポーツGmbHの支援を受けることが決まっています。そして,元々今シーズンに向けてトヨタが開発してきたマシンやエンジンといったパッケー ジを,ステファンGPが使用することになっています。チームオーナーのステファノビッチがインタビューに答えたことの中で,現在1997年のチャンピオンであるJ.ビルヌーブ(バンクーバー・オリンピックの開会式では,カナダ国旗を持つ中の一人として登場していましたね。海外ではレーシング・ドライバーがいかに市民権を得ているか,こういうことからも分かりますね。)と交渉中であることを明らかにしました。そして,既に決定しているドライバーがいて,それが昨シーズンまでウィリアムズからフル参戦していた中嶋一貴であることも明かしています。中嶋との契約は,彼を支援するトヨタとステファンGPとの提携が大きな役割を果たしていることは明らかです。
2010/2/19(金)
☆アメリカへ(IRL)
○スーパーアグリがF1から撤退したため,シートを喪失し,それ以後ずっとF1でのシート獲得を目指して活動してきた佐藤琢磨でしたが,先日のルノーのドライバー発表により,実質的に今シーズンのF1におけるシート獲得は断念せざるを得ない状況となっていました。そして,琢磨の新たな展開として,昨シーズンからアメリカのオープンホイールレースであるIRLへの転身が噂されていましたが,ついにそれが単なる噂でないことが決定しました。この度東京の山で発表会があり,琢磨がIRLに参戦しているKVレーシング・テクノロジーとの契約が成立しました。同チームは,K.カルコーベンとJ.バッサーが共同オーナーを務める中堅チームです。バッサーといえばIRLシリーズの前身であるCARTシリーズにおいて,ホンダエンジンを搭載して1996年にチャンピオンを獲得した人ですので,日本でもお馴染みのアメリカンドライバーの一人ではないでしょうか。これまでF3やF1で活躍してきた琢磨ですが,IRLシリーズには独特なオーバルコースでのレースが多く組まれています。それだけに,琢磨にとっては新たな壁が待ち受けていることになります。ただし,通常のサーキットを使ったロードコースでのレースもありますから,バッサーなどのコメントによると,ルーキーイヤーとは言え,ここではある程度のリザルトを残すのではないかと期待されています。なお,とりあえず今シーズンのシートが決まった琢磨のコメントには,まだF1でのシート獲得に興味を持っていることが入っていましたので,今シーズンのオフの段階で,再び新たな展開がないとは限らないようです。
2010/2/18(木)
☆新レギュレーション(MotoGP)
○現在MotoGPクラスのマシンは800ccのみの排気量で争われていますが,これは来シーズンまでの措置で,2012年からは新たに1000ccまでのマシンで争われることが既に決定しています。1000ccまでですから,現在の800ccエンジンも当然参加可能となります。この度統括するFIMからその他のレギュレーションの概要が発表されました。それによると,排気量に関しては変更がなく1000ccまでのエンジンで,シリンダー数は,他筒化を避けるため4気筒までになっています。1気筒あたりの最大ボアは,極端なショートルソトール化を避けるため直径81mmまでとなっています。また,最低重量に関してですが,これは排気量によって制限が分けられ,800ccまでは150キロ,800cc以上は153キロとなっています。コスト削減策の一つとして昨シーズン後半から使用できるエンジン数に制限加わることになりましたが,今回発表されたレギュレーションでは,使用可能な最大エンジン数が年間6基となります。また,燃費向上を目指して燃料についても制限がありますが,これについては,燃料タンク量が21リットルまでとなります。今後ますます各メーカーのエンジニアは,頭の中でニューマシンに関する様々なアイディアを巡らせることになりそうですね。
2010/2/17(水)
☆縁(SGT)
○2月11日付のこのページでお伝えしたように,ニッサンの今シーズンにおける参戦体制が発表されました。その中で,ハセミモータースポーツは,これまでのGT500クラスではなく,2003年以来久々にGT300クラスに参戦することが発表されました。ただし,その発表会では,他のチームはドライバーの発表があったものの,ハセミのみ具体的な名前が発表されていませんでした。そのハセミモータースポーツが,今シーズンの参戦体制を発表しました。その席でドライバーについても発表があり,星野一樹と柳田真孝のコンビで臨むことになりました。この二人は,昨シーズンGT300クラスのチャンピオンチームであるMOLAから参戦していましたが,今シーズンはチームが変わって同じコンビで臨むことになりました。SGTにおける柳田は,これまで毎年チームメイトが変わっていたのですが,今回初めて同じチームメイトでシーズンを過ごすことになります。このチームのオーナーである長谷見昌弘は,ご存知のように日産を代表するドライバーの一人でした。今回加入した星野一樹は,これまた日産に数々の栄冠をもたらした「日本一速い男」の異名をもつ星野和義の息子です。さらに,柳田真孝は,日産の元ワークスドライバーであり,「フェアレディZ使い」「雨の柳田」の異名をもつ柳田春人の息子です。日産ファンにとっては,こたえられない体制になったことでしょうね。
2010/2/16(火)
☆完勝(WRC)
○開幕戦となるラリー・スウェーデンの最終日の走行が行われました。初日からトップに立っていたフォード・フォーカスRS WRCを駆るM.ヒルボネンが,2位に40秒以上の大差をつけて開幕戦を完勝で制しました。彼がスウェーデンを制するのは,今回が初となります。2位に入ったのは,2004年から6年連続年間チャンピオンに輝いているシトロエンC4WRCを駆るS.ローブでした。最終日にはトップのヒルボネンを追うため激しい追い上げを見せたローブでしたが,SS18でコースサイドの雪壁に激突したためタイムを大幅にロスし,この段階で勝負は決しました。大きな転換が迫られているWRCですが,今回の開幕戦は,もしかしたら世代交代を意味するものになるのかもしれません。3位には,ヒルボネンのチームメイトであるJ‐マティ・ラトバラが入り,フォードがいいスタートを切っています。今レースというか,今シーズンのWRCの最大の見所は,何と言っても今シーズンWRCに戦いの場を移した元F1チャンピオンのK.ライコネンです。そのWRCでのデビュー戦となったシトロエンのジュニアチームのライコネンは,3日目の走行でコースオフを喫したものの,30位完走で開幕戦を終えています。
2010/2/15(月)
☆卒業(JRR)
○先週の2月11日(木)にJSB1000クラスにフル参戦するKeihin Kohara Racing Teamが,今シーズンの体制発表をウェルカムプラザ山で行いました。日本を代表するメカニックのひとりである小原斉氏が代表を務める同チームは,当然今シーズンも伊藤真一を擁して最高峰クラスを戦うことになりました。ただし,残念なこともこの会で発表されました。それは,今シーズン限りで伊藤がJRRへの参戦を卒業するというのです。1988年に国際A級ライダーになると同時にHRCに加わり,「シンデレラボーイ」と言われて全日本にデビューした伊藤は,以後JRRのGP500クラスでチャンピオンを獲得し,GPへも今は懐かしいロスマンズ・ホンダからフル参戦しました。GPで4年間戦った後再びJRRに復帰し,3度最高峰クラスでチャンピオン(2005年,2006年には2年連続チャンピオンを獲得)を獲得するという快挙を成し遂げています。また,鈴鹿8耐でも大活躍を見せ,連続ポールを獲得したり,もちろん優勝したりと,まさに日本人ライダーを最も代表するライダーの一人となっています。ここ数年はライダー人生を左右する大けがを負ったことから,チャンピオンにはなれずにいますが,それでもチャンピオン候補の一人であり続けています。その伊藤が今シーズン限りで全日本を去ることになる訳ですから,伊藤がいて当たり前の全日本だけに来年から何とも物足りなく感じるかもしれません。ただ,レースの世界から足を洗う訳ではなく,8耐への出場は続けるようですし,全日本の傍らで参戦していた4輪レースへの参戦は続けていくようです。スポットでの8耐参戦となりますので,優勝争いに加われるかどうかは現実問題厳しいでしょうが,彼独特の走りをまだ見ることができるのは,長年のファンとしてはうれしい限りなのではないでしょうか。今シーズンは5月下旬にオートポリスで全日本が開催されます。ぜひ皆さんも,最高峰クラスにおける彼の最後の走りを観に行ってください。
2010/2/14(日)
☆終了(F1)
○4日間にわたるヘレス・サーキットでの合同テストは,最終日の走行が行われて終了しました。これまでの3日間とも雨の影響を受けてきましたが,最終日もウェット路面での走行となってしまいました。しかし,天候は徐々に回復していき,午後にはドライコンディションとなり,多くのチームがロングラン走行を行いました。その最終日のトップタイムをマークしたのは,一昨年の王者であるマクラーレンのL.ハミルトンでした。この日3番目に多い113周を走行し,セッション終了間際に最速タイムをたたき出しています。2番手タイムは,今季型マシンであるVJM03で初走行をしたA.スーティルがロングラン走行を敢行したりする中でマークしています。途中でギアボックストラブルに見舞われたりしたものの,ウィリアムズのR.バリチェロが3番手タイムをマークしています。なお,この日最も多い周回数を走行したのはフェラーリのF.マッサで,わずか一日で160周を走行しています。昨シーズン大けがを負ってしまったため欠場でシーズンを締めくくったマッサですが,体力的に全く問題ないことを示した形となっています。
2010/2/13(土)
☆ドライバーが代わっても(F1)
○合同テスト3日目の走行が,スペインのヘレス・サーキットで行われました。前日は早い段階で路面が乾いていきましたが,この日は早くから雨が降り始めてしまい,ほぼ終日ウェットコンディションでの走行となりました。そのため,前日に比べるとどのドライバーも周回数が少なくなっています。そのような状況でトップタイムだったのは,前日までのS.ブエミに代わってステアリングを握ったトロロッソのH.アルグエリスアリでした。これまでの2日間ステアリングを握ったブエミが連続して2番手タイムでしたから,トロロッソの今季型マシンSTR5のポテンシャルに期待できる結果を出しています。2番手タイムを出したのは,前日までの小林可夢偉に代わってステアリングを握ったP.デ.ラ.ロサでした。前日に小林がトップタイムをマークし,ドライバーが変わっても2番手タイムということですから,こちらもマシンのポテンシャルのよさを見せている感じです。3番手タイムは,今回のテストをキャンセルしたため今シーズン初走行となるフォースインディアのドライバーであるA.スーティルがマークしました。前日にスペアパーツがなかったことからわずか11周しか走行できなかったヴァージン・レーシングは,この日はL.ディ.グラッシがステアリングを握りました。ただし,前日にトラブったフロントウィングのスペアパーツが届いたのが午後だったため,この日は前日よりさらに少ない8周しか走行できませんでした。
2010/2/12(金)
☆トップタイム!(F1)
○ヘレスでのテスト2日目の走行が行われました。序盤は前日と同様にウェットコンディションでしたが,午前中の早い段階で乾き,この日の多くはドライコンディションでの走行でした。そのような中でトップタイムをマークしたのは,何と今シーズンから初めてフル参戦となるBMWザウバーの小林可夢偉でした。小林のマークした最速タイムは,この日彼が走った最終ラップでマークしたものです。前回のテストでは総合3位,今回のテストの初日では5番手タイムと,好調な走りを見せてきた小林ですが,テストとは言え数々のチャンピオンを押さえてのトップタイムで,否が応でもシーズンの開幕を期待させてくれる走りを見せています。2番手タイムは,前日に引き続いてトロロッソのS.ブエミでした。3番手タイムをマークしたのは,昨年のチャンピオンで,今季マクラーレンへ移籍したJ.バトンでした。テスト途中では,トラブルによりストップするというアクシデントがありましたが,さほど深刻な故障ではなかったようです。深刻だったのは,今季ヴァージンから参戦することになったT.グロックでしょう。わずか11周走行したところでフロントウィングのマウント部分に不具合があったことが原因で脱落してしまったのですが,スペアパーツがなかったことからそれ以後の走行を見合わせることになってしまったのです。何らかのトラブルを抱えやすいパーツなのに,そのスペアがなかったというのは,何とも新規参入チームらしいと言わざるを得ないトラブルですね。
2010/2/11(木)
☆大幅な変更(SGT)
○横浜にある日産の本社において,今シーズンのモータースポーツへの参戦体制が発表されました。その中でSGTのGT500クラスに関する発表では,これまでとは違う体制になることが明らかとなりました。ここ数年は,NISMO,IMPUL,KONDO RACING,ハセミ・モータースポーツの4台体制で臨んでいたニッサン勢でしたが,ハセミが2003年以来久々にGT300クラスへ参戦することになりました。使用するマシンについては,もちろん500クラスがGT−R,300クラスのハセミはフェアレディーZです。ハセミは2003年にそのZでGT300クラスのチャンピオンに輝いています。ドライバーについても変更があり,NISMOは昨年と同じく本山哲&B.トレルイエですが,IMPULは松田次生に加え,新たにL.クインタレッリがステアリングを握ることになりました。同様にKONDOについても,J−P.デ.オリベイラは変更がないものの,新たに安田裕信が加入することになりました。使用するタイヤに関しては,IMPUL,KONDO共に昨シーズン同様それぞれブリヂストン,ダンロップとなりますが,NISMOがこれまで使用してきたブリヂストンからミシュランに変更となりました。この結果,今シーズンのニッサン勢は,全てタイヤメーカーが違うということになりました。GT−Rが使用するエンジンも変更され,新開発の3.4リッターエンジンを搭載することになっています。なお,一昨年のGT300クラスチャンピオンチームであるMOLAについては,今回の発表には加わっていませんでした。現在の経済状況だけに,やや心配されます。
☆2回目(F1)
○今シーズン2回目となる合同テストが,スペインのヘレス・サーキットで始まりました。今回のテストは,13日までの4日間が予定されています。初日の走行は,始まって1時間ほどで雨が降り始めてしまい,最初の1時間で出したタイムが初日のファステストタイムとなっています。前回行われたバレンシア・サーキットでのテストに参加した7チームに加え,今回はレッドブル,フォース・インディア,ヴァージン・レーシングの3チームが参加し,全10チームで行われています。初日にトップタイムをマークしたのは,今季ウィリアムズからチャンピオンチームであるメルセデスGP(昨年のブラウンGP)に移籍してきたN.ロズベルグでした。彼だけが,唯一1分20秒台をマークしています。2,3番手タイムを出したのが,それぞれトロロッソのS.ブエミとウィリアムズのN.ヒュルケンベルグでした。現段階では唯一のフル参戦日本人ドライバー(依然として中嶋一貴の参戦の可能性も,水面下では残されています。)であるBMWザウバー(BMWはF1から撤退していますが,チーム名としては残っています。どうやら今シーズンの参戦に要する資金を,BMWはザウバーに対してある程度負担している可能性が高いようです。)の小林可夢偉は,5番手タイムと好位置につけています。
2010/2/10(水)
☆引退(MotoGP)
○昨年の250ccクラスチャンピオンである青山博一の実弟で,同クラスにフル参戦経験のある山周平が,昨シーズン限りでレース生活から引退し,オートレーサーに転身することが先日発表されました。今回引退を発表した山周平は,2005年にJRRの250ccクラスでチャンピオンを獲得し,ホンダのスカラシップを受けて翌年からMotoGPの250ccクラスにステップアップしました。2年間同クラスでフル参戦をしましたが,2008年シーズンにはMotoGPでのシートを失い,戦いの場をSBKへと移しました。しかし,チームもマシンも戦闘力が劣っていたこともあって,ポイント獲得はおろか,完走さえままならないという状況で1年間が終了し,昨年はSBKでもシートを失うこととなってしまいました。昨シーズンは周囲の協力もあって日本GPに型遅れのRSを駆ってスポット参戦を果たし,6位入賞という見事な結果を残しました。そうしたこともあって,残り4戦だけですが出場を果たしています。ただし,この時は無報酬(移動費等の必要経費は出たようです。)という条件での参戦だったようで,相変わらず苦しい状況であったことには変わりありませんでした。シーズン終了後にいろいろなチームと交渉をもったようですが,世界的な経済状況ということもあってなかなか交渉はまとまりまらず,この度の引退表明となった訳です。スポット参戦ではあったものの,ポイント獲得という結果を残して実力の片鱗を見せていただけに,本人としては苦渋の選択だったことは間違いありません。既にオートレースの一次試験を受けていて,現在はその結果待ちという状況のようです。1000人を超える受験者の中で,合格するのがわずか20名という超狭き門だけに,いくら全日本の元チャンピオンとはいえオートレーサーへの転身も厳しいものです。ぜひ合格し,新たな道が開けるといいですね。
2010/2/9(火)
☆スポンサー(SBK)
○昨シーズンM.ビアッジと中野真矢を擁して久々にSBKに復活したのが,イタリアのバイクメーカーであるアプリリアです。久々の復活だけに,表彰台獲得が難しいのではないかと思われていましたが,ビアッジの手によってそうした予想を覆すほどの活躍を見せました。今シーズンは,中野の引退に伴い,新たにBSBでチャンピオンを獲得したL.キャミエを迎え,アプリリア2年目となるビアッジと共に1年を戦うことになっています。そのアプリリアですが,昨年はタイトルスポンサーがない状態で1年を戦いました。メーカー直系のチームとは言え,現在のようなご時世ですので,やはり財政的には不安定と言えますから,スポンサー獲得はやはり必須条件です。まだ正式発表はないものの,どうやらこの点に関して解決の糸口が見えたようです。現在噂に上っているのは,イタリアの航空会社である『アリタリア・イタリア航空』です。WRCにおいてランチアやフィアットのタイトルスポンサーとしてモータースポーツに関わってきた同社ですが,今度は2輪の世界選手権へ新たに進出することになるのかもしれません。
2010/2/8(月)
☆インディか?(IRL)
○F1でのシートを探していた佐藤琢磨ですが,最後のその候補であったルノーのセカンドドライバーの座は,ロシア人初のF1ドライバーとなったV.ペトロフがシートを獲得しました。まだ一部シートの決まっていないチームはあるものの,そのチームがF1のグリッドに並ぶことができるかどうかも怪しい状況のチームですので,実質上はF1でのシート獲得を断念せざるを得なくなりました。そこで浮上しているのが,アメリカに戦いの場を移し,IRLでのシート獲得です。この点については,昨シーズン末にIRLの会場に姿を現していますので,そのさい何らかのアプローチを図っているはずですから,全く未知とは言えないのではないかと思われます。今現在一つ噂が浮上していて,KVレーシング・テクノロジーとの契約話をしているのではないかということです。同チームは,既に昨シーズン同様M.モラレスとの契約を済ませていて,その昨シーズンは彼の1台体制でシーズンに臨んでいました。もし琢磨が加入するとなると,2台体制でシーズンを臨むことになるのでしょう。是非何とかシートを獲得してほしいものですね。
2010/2/7(日)
☆テスト終了(F1)
○今シーズンから新規参入するチームの一つであるマノーは,タイトルスポンサーとしてヴァージン・グループと契約すると共に,チーム名もヴァージン・レーシングとしてスタートします。そのヴァージンですが,2日から3日間にわたってリカルド・トルモで行われた合同テストに参加せず,4日から2日間にわたってチーム独自にテストを行いました。そのテストが行われたのが,イギリスにあるシルバーストーンでした。初日の走行は,どちらかというとマシンのお披露目的なものでしたが,2日目は本格的な走行となりました。まずステアリングを握ったのは,昨シーズンまでトヨタのレギュラードライバーだったT.グロックです。初日に今季型マシンであるVR−01のシェイクダウンを担当したグロックは,2日目もテストメニューをこなしていきました。そのグロックは午前中のテストを担当し,全部で42周走行しています。午後からは,ルーキードライバーであるL.ディ.グラッシがステアリングを握り,36周走行を行いました。2人合わせて100q以上の走行を行い,マイナートラブルはあったようですが,無事2日間のテストを完了しました。同チームは,来週10日からヘレスで行われる合同テストに参加する予定になっています。
2010/2/6(土)
☆連続(MotoGP)
○今季初のオフィシャルテスト3日目の走行が,マレーシアのセパンで行われました。この日は朝から雨に見舞われ,一部のライダーは天候の回復を見守りながら走行を見合わせていました。しかし,午後には天候が回復し,路面状況が良くなるとそうしたライダーもコースインをしていきました。こうした午後からの走行となった1人が前日にトップタイムをマークしたフィアット・ヤマハのV.ロッシでした。ロッシはこの日も好調な走りを見せ,コンスタントに前日と同じく2分1秒台を何度もマークしていきました。そして,19周目にはついに2分0秒台に突入。結局誰も0秒台に入ることはなく,ロッシが2日連続のトップタイムとなりました。2番手タイムをマークしたのは,これまた前日と同じくドゥカティ・マールボロのC.ストーナーでした。3番手タイムは,ロッシのチームメイトであるJ.ロレンゾがマークしています。ロッシとロレンゾは,チームメイトとは言え強力なライバル同士です。昨シーズンもそうでしたが,データの共有は今シーズンも同様になされていません。今回のテストで今季型マシンのお披露目をした同チームですが,そのお披露目が終わったとたん両者のピットには仕切りが設置されるということが行われ,この両者の関係が象徴されることとなっています。ルーキー勢でのトップタイムは,昨年のSBKチャンピオンで,今季はモンスター・ヤマハ・テック3からフル参戦するB.スピースの5番手でした。前日は最下位タイムだったインターウェッテン・ホンダの青山博一は,この日もルーキー勢では最多,全体でも2番となる周回数をこなし,タイムは17台中14番手でした。この日で今回のテストは終わり,次回は2月24日から3日間にわたって,今回と同じくセパンで行われる予定になっています。
2010/2/5(金)
☆初走行(MotoGP)
○3日からマレーシアのセパン・インターナショナル・サーキットで始まった今シーズン初のオフィシャルテストは,2日目の走行を終えました。レギュレーションにより,初日の走行は各メーカーのテストライダーのみの走行でしたが,2日目からは,いよいよレギュラーライダーによる走行となります。各チーム共に全員そろって今季型マシンでコースに飛び出し,それぞれテストメニューをこなしていきました。そのような中トップタイムを刻んだのは,2年連続チャンピオンに輝いたフィアット・ヤマハのV.ロッシでした。その最速タイムは2分1秒411ですが,ただ単に一発出しのタイムではなく,2分1秒台を何度も刻んだ中でのタイムですから,やはり今季もロッシを中心に進んでいくのではないかということを初日の走行では感じさせました。2番手タイムをマークしたのは,昨シーズンのマレーシアGPを制したドゥカティ・マールボロのC.ストーナーでした。3番手タイムは,今シーズンもモンスター・ヤマハ・テック3からフル参戦するベテランライダーのC.エドワーズで,ロッシからエドワーズまでが2分1秒台をマークしています。今シーズンは,250ccクラスからステップアップしたチャンピオン青山博一などのライダーや,SBKでチャンピオンを獲得してMotoGPに参戦することになったB.スピースなどのルーキーライダーによる争いも注目点です。そのルーキーライダーでこの日最速だったのは,MotoGPクラスに新規参入することになったアスパー・ドゥカティからフル参戦するH.バルベラでした。こちらも新規参入チームであるインターウェッテン・ホンダMotoGPの青山博一は,参加17名中17番手タイムでした。しかし,ルーキー勢の中では最多周回数(全体の中ではM.カリオに続く2番目に多い周回数。)をこなしていて,山らしい堅実な仕事ぶりと言えるのかもしれません。なお,今回のテストは,今日が最終日となります。
2010/2/4(木)
☆3日連続(F1)
○今シーズン初の合同テスト最終日の走行が行われました。この日の目玉は,何といっても今季フェラーリに移籍してきたF.アロンソでしょう。テストが行われているサーキットが,アロンソのスペインということもあって,テストにもかかわらずアロンソの初走行を見ようとおよそ3万5千人も観衆が集まったようです。日本ではまず考えられない現象でしょう。そのアロンソは,みんなの期待に応えてこの日の最速ラップタイムをマークしました。アロンソのマークしたこのタイムは,3日間の総合タイムでもトップでした。初日,2日目とチームメイトであるF.マッサが最速タイムでしたから,今回のテストはフェラーリの強さが目立ちました。最終日の2,3番手タイムは,それぞれBMWザウバーのP.デ.ラ.ロサ,ブラウンGPのM.シューマッハというベテラン勢でした。なお,初日以来の走行だったシューマッハですが,ハイドロリック系のトラブルが発生したため,最終日の走行を早めに切り上げています。3日間総合タイムでフェラーリのワンツーでしたが,3番手タイムをマークしたのは,BMWザウバーの小林可夢偉でした。4番手タイムがデ.ラ.ロサでしたから,フェラーリに続いてザウバーも速さを見せています。これで今回のテストは終わりましたが,10日からは同じスペインのヘレス・サーキットに場所を移して2回目となる合同テスト走行が行われます。
☆初テスト(MotoGP)
○今シーズン初となるオフィシャルテストが,マレーシアのセパン・インターナショナル・サーキットで始まりました。レギュレーションにより,初日の走行はレギュラーライダーではなく,テストライダーのみの走行になっていますので,国内3メーカーは全て日本人テストライダーが走行する形となりました。ドゥカティは,今シーズンからチームマネージャーとなったV.グアレスキがテストを担当しています。この日の走行は,オフィシャルタイムが公表されないため,各チームが記録及び公表したものでしかタイムが分かりません。その非公式のタイムによると,最速タイムはHRCのテストライダーを務める秋吉耕佑でした。以下,ヤマハの吉川和多留,スズキの青木宣篤,ヤマハの藤原儀彦,そしてグアレスキの順だったようです。今日行われる2日目からは,いよいよレギュラーライダーの走行となります。果たして今シーズン好調となりそうなのはどのライダーになるか,とても結果が楽しみですね。
2010/2/3(水)
☆2日連続(F1)
○今シーズン最初の合同テスト2日目の走行が,リカルド・トルモで行われました。初日のトップタイムだったフェラーリのF.マッサは,この日も最多周回数を記すと共に,この日唯一となる1分11秒台をマークして2日連続トップタイムでした。2番手タイムをマークしたのは,この日が初走行となるBMWザウバーの小林可夢偉でした。チームとしても,レギュラードライバーとしても初走行でしたが,いきなりの2番手タイムで今シーズンの活躍を期待できる走りを見せてくれました。小林がマークしたタイムは,前日に走行したチームメイトのP.デ.ラ.ロサよりも速いものでした。コンディションなどが違うとは言え,チームの信頼を得るにはまずチームメイトを超すことが先決ですから,そうした意味からもいい走りを見せたと言えるでしょう。3番手タイムは,2日連続の走行となるマクラーレンのL.ハミルトンでした。初日に最下位のタイムだったルノーのR.クビサは,終了間際にメインストレート上でストップしたため赤旗を出してしまいました。それでも自己ベストを前日より約2秒半アップを果たし,ハミルトンに次ぐ4番手につけています。なお,今回の合同テストは,今日行われる3日目の走行が最終となります。
2010/2/2(火)
☆初テスト(F1)
○今シーズン初となる合同テストが,スペインのバレンシアにあるリカルド・トルモ・サーキットでスタートしました。それに先だって,この段階まで今季型マシンの公開をしていなかったウィリアムズ,メルセデスGP,トロロッソ,BMWザウバーが新車を公開しました。また,マシンだけでなくセカンドドライバーを発表していなかったルノーに関しては,今季型マシンであるR30を公開すると共に,セカンドドライバーにB.ペトロフと契約したことを発表しました。ルノーのセカンドドライバーについては,佐藤琢磨もその有力候補の1人だったのですが,今回の発表により大変残念ながらシート獲得競争に敗れたことになります。今後は,IRLでのシート獲得に臨んでいくのではないかと思われます。
今季初のテストには,フェラーリ,マクラーレン,メルセデスGP,ルノー,ウィリアムズ,BMWザウバー,トロ・ロッソの7チームが参加していて,全チームが2010年の新車でテストを開始しました。初日のテストでは,ブラウンGPがM.シューマッハとN.ロズベルグのどちらも走行しましたが,フェラーリはF.マッサ,マクラーレンはテストドライバーのG.パフェット,ルノーはR.クビサ,ウィリアムズは,R.バリチェロ,BMWザウバーはP.デ・ラ・ロサ,トロ・ロッソはS.ブエミが初日の作業を担当しました。走行した周回数にかなり違いがありますので,トップタイムだけでマシンの出来具合を判断するのはできませんが,とりあえず初日のトップタイムは,フェラーリのマッサがマークしました。彼はかなり走り込みを行い,唯一100周を超える走行をしています。2番手タイムは,BMWザウバーのデ.ラ.ロサが,そして,3番手タイムをマークしたのが,ブラウンGPのシューマッハでした。まだ始まったばかりのテスト走行とは言え,引退を経ての走行ですから,元王者の貫禄を示しています。
2010/2/1(月)
☆ワークスチームから(ルマン)
○ここ何年も日本を中心にFNやSGTなどでレース活動を続けている2人のドライバーが,ついに世界の檜舞台で活躍することが決定しました。その2人とは,A.ロッテラーとB.トレルイエです。その2人が参戦することになったのは,ルマン24時間耐久レースです。同レースは,ここ数年ドイツのアウディとフランスのプジョーとの間で熾烈な覇権争いが繰り返されています。今回そのアウディから発表があり,今年のルマンのワークスチームのドライバーとして,これまでもアメリカン・ル・マン・シリーズでアウディを駆った経験を持つM.ファスラーと,日本のSGTやFNで活躍をみせるふたりのドライバーであるロッテラーとトレルイエが決まりました。まずロッテラーについてですが,これまでの日本における実績と共に,昨年のSGTチャンピオンを獲得したことがアウディの目にとまったのかもしれません。また,トレルイエについては,もちろんこれまでにSGTやFNで何度もチャンピオンを獲得していますし,ルマンに関しても,母国であるフランスのペスカローロから参戦してル・マンのキャリアを重ねてきています。今後は,シート合わせ等を経てテスト走行を行い,まずはルマンの前哨戦となる5月に行われる『スパ1000q』に参戦し,6月の本戦を迎えるというスケジュールとなるようです。気になるのは,日本での活動ですが,先日行われたSGTの合同テストには,2人とも昨年と同じチーム及びチームメイト(トレルイエは本山哲と共にNISMO,ロッテラーは脇坂寿一と共にトムス)と共に参加していました。まあ,ホンダ以外のメーカーは今シーズンの体制を発表していませんので,チームやチームメイトに関しては,変更があるのかもしれません。しかし,トレルイエはニッサン,ロッテラーはトヨタから参戦を継続することはほぼ間違いなく,ある意味ファンとしては安心ではあるでしょう。日本で活躍する外国人ドライバーが世界に認められたということは,日本のレースのステータスがあがることになりますので,大いに歓迎するべきことです。以前は,FN(前進となるF3000も含めて)からF1へというような流れもありましたが,現在はそのような流れは途絶えたままになっています。是非2人には優勝目指して頑張ってもらいたいものですね。
     
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