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2009/12/23(水)
☆ニューマシン(SGT)
○ホンダは,1997年にSGTの前身である全日本GT選手権(JGTC)に参戦して以来,一貫してNSXを使用してきました。しかし,そのNSXでの参戦を今シーズン限りで終わっていて,来シーズンからのマシンがどうなるのか注目されていました。そして,11月10日付のJAFモータースポーツ公示の中で「JAF−GT500基本車両資格登録の承認」として,本田技研工業から『HSV−010』という車両が登録されていることは既に明らかにされていました。しかし,車名だけが明らかになっていただけで,その実態については不明のままでした。そして,この度ホンダから来シーズンのGT500クラスに,HSV-010 GTで参戦することが正式に発表されました。その発表によると,モータースポーツの原点である「速さ」を徹底的に追求し,お客様に夢と感動を提供していきたいとの想いで開発されたレース専用車とのことです。またJAFが定めた「2010年レギュレーション(排気量3.4リッター,V型8気筒,FRレイアウト等)」に準拠していて,前述したようにJAF−GT500基本車両資格登録の承認を得ています。車名のHSVとは,「Honda Sports Velocity」(Velocityは速さ,速度の意味)だそうです。発表と同時にマシンの画像も公開されていますが,07年に行われたデトロイト・モーターショーで公開されたアキュラ・アドバンスド・コンセプトスポーツの雰囲気を漂わせたマシンとなっています。このマシンですが,当時NSXの後継機ではないかと言われていたもので,その後の進展に注目を浴びていました。ところが,アキュラブランド自体,そして高額なスポーツ車の販売不振というマーケットの現状から,NSX後継機の販売を中止するという状態になっていました。ところが,ついにお蔵入りと思われていたマシンに日の目が当たることになったわけです。今回公開された画像は,まだカラーリングが施されていないカーボン素材特有の真っ黒な状態でした。果たしてこのマシンが来シーズンドのようなマシンとして公開されるのか,今からとても楽しみですね。
2009/12/22(火)
☆発表したばかりで(F1)
○今シーズンのチャンピオンチームであるブラウンGPは,シーズン終了後にメルセデスのワークスチームという立場になったため,チーム名がメルセデスGPとなりました。そのメルセデスGPから発表があり,マレーシアの石油関連会社であるペトロナス社との間でタイトルスポンサーとして長期契約が結ばれました。これにより来シーズンのマシンには,サイドポッドやリアウィングにペトロナスのロゴが飾られることになります。ペトロナスは長年ザウバー(BMW時代も含む)のタイトルスポンサーをしてきました。しかし,19日付のこのページでお伝えしたように,そのペトロナスはザウバーとの提携を解消することを発表しました。その際に,来季からチームへのスポンサーシップではなく,大会へのスポンサーシップやテクニカルスポンサーとしての支援を行うというような趣旨の発表も行っていました。それが一転してタイトルスポンサーとしての長期契約ですから,誰もが驚いたことでしょう。このことで落胆したのは,もちろんスポンサー契約を解消されたザウバーでしょうが,もう一チームあります。それは,来シーズンからF1に復帰することになったロータスです。同チームは,チーム自体はこれまでのロータスと違ってマレーシアに拠点を置いています。さらに,9日付のこのページでお伝えしたように,マレーシア出身の元F1ドライバーであるA.ユーンが,アジアでのドライバー育成責任者としてチームに所属することになりました。というように,マレーシアのチームと言えるロータスにもかかわらず,そのマレーシアの国営企業であるペトロナスが別のチームと長期のタイトルスポンサー契約を結んだわけですから衝撃があったことは容易に想像できますね。
☆移籍(SBK)
○来シーズンの去就が決まっていなかった清成龍一が,来シーズン所属するチームが明らかとなりました。誰もがSBKへの参戦継続と思っていたところですが,何と再びイギリス国内で行われているスーパーバイクレースであるBSBで戦うことになったのです。彼が所属することになったのは,以前と同じくBSBにおけるホンダのワークスチーム的立場にあるHMプラントです。2004年からBSBにフル参戦を開始した清成は,2006,2007と2年連続タイトルを獲得しました。そして,2008年から2年間SBKにフル参戦していました。今シーズンの清成は,他のホンダライダーがそうだったようにマシンとのマッチングに苦しみ,一度も表彰台の一番高いところに上ることなくシーズンを終えていました。さらに,マシンとのマッチングだけでなく,転倒による怪我にも苦しんだ1年でもありました。清成が抜けることになったSBKは,ここ2年間複数の日本人ライダーが参戦していました。ところが,中冨伸一と山周平は既に一昨年をもってSBKから離脱していますし,今シーズン終了後は,加賀山就臣が清成と同じく古巣であるBSBに戻ることになり,アプリリアの中野真矢は引退,玉田誠はカワサキから離れてチームがまだ決まらず,といった状況で,もしかするとドゥカティのエースライダーである芳賀紀行のみとなる(玉田は別チームに所属してSBKに留まる可能性はあります。)可能性が高くなっています。以前はスポーツランドSUGOで開催されていたSBKですが,現在は日本での開催が行われていません。しかし,鈴鹿での開催が検討されているのではないかという噂が出ているのも事実で,日本人ライダーの減少は何らかの影響があるかもしれませんね。
2009/12/21(月)
☆変更(F1)
○今シーズンは,マシンに関するレギュレーションが大幅に変わったF1でしたが,来シーズンは,マシン自体に関するレギュレーション変更はそれほどありません。しかし,それ以外に関してはいくつか変更が加わり,これまでと戦い方に変化が生じる可能性が高まっています。ここでは,そのいくつかの変更点を確認します。
〈ポイント制度〉・・・来シーズンは参加台数が増加することから,ポイントが今シーズンまでの上位8名から上位10名まで与えられるようになります。1位25ポイント,2位20ポイント,3位15ポイントとなり,以下が10−8−6−5−3−2−1ポイントとなります。
〈レース中の給油〉・・・来シーズンはレース中の給油が禁止となります。ですから,決勝スタート時はレース距離を走れるだけの燃料を搭載する必要性が出てきます。となると,当然燃料の重量が重くなりますし,燃料タンクを現行の1.8倍に増やさないといけなくなりますから,マシンのレイアウトを変更する必要性が出てきます。ただし,現行通りタイヤに関してはソフトとハードの2種類とも決勝中に使わないといけませんから,最低でも1回はピット作業が必要となります。
〈予選〉・・・来シーズンも現行通り3セッションで行われます。ただし,それぞれのセッションで脱落するマシン数に変更が加わり,Q1で8台,Q2でも8台がふるい落とされることになります。そして最終セッションのQ3では,これまで通り10台のマシンによってトップ10のグリッドを決定することになります。
〈KERS〉・・・今シーズン導入されたエネルギー改正システムですが,来シーズンはレギュレーション上では使用可能なものの,チームで組織するFOTA内では自主規制という合意を得ていますから,事実上マシンに搭載されることはなさそうです。
〈エンジン数制限〉・・・来季も年間8基というエンジン数ルールは継続されます。ただし,1レース1基という制限が加わります。もし,トラブル等により2基目のエンジンを使用することになった場合は,そのレースと次のレースで10グリッド降格となります。
〈代役ドライバーのテスト〉・・・今シーズンはシーズン中のテストが厳しく制限されていましたが,来季はシーズン途中で参戦するドライバーは事前にマシンテストすることができるようになります。ただし,全ての代役ドライバーがこの対象になるわけではなく,過去2シーズンでF1に出走したことにないドライバーに限ります。しかも,使用サーキットに関しては,F1のカレンダーに入っていないサーキットに限られます。
2009/12/20(日)
☆フェラーリも(F1)
○若手育成プログラムは,国内外のメーカーやチームにあって,例えば昨年のF1チャンピオンであるL.ハミルトンはマクラーレンが長年かけて育ててきたドライバーですし,来シーズンからF1フル参戦することになった小林可夢偉は,トヨタが主宰するTDPのドライバーであるというように,現在既にF1等で活躍を見せています。若い内から優秀なドライバーを育てていることで,モータースポーツに貢献できるだけでなく,自チーム及びメーカーに早くから優秀なドライバーを確保できるというメリットがあります。そして,この度フェラーリも,F1ドライバーを育成するため,世界中の若手ドライバーを支援する“フェラーリ・ドライバー・アカデミー”を設立しました。同プロジェクトは,L.バリディセリが中心となって運営して,カートからフォーミュラまで数年間にわたって段階的に評価をし,最終的にF1ドライバーとなることを目標としています。もちろん,若手ドライバーのレース活動だけでなく,最高峰であるF1ドライバーにふさわしい人格をもったプロとしての精神的な成長面もサポートするとしています。その晴れある最初のドライバーには,今年のユーロF3でチャンピオンを獲得したJ.ビアンキが選ばれました。そのビアンキですが,12月はじめにスペインのヘレス・サーキットで行われた若手ドライバーテストでは,フェラーリF60をドライブしています。なお,今回のプロジェクトは,フェラーリだけでなく,イタリアの自動車協会であるACI−CSAIが重要な役割を果たすことになっているようです。
2009/12/19(土)
☆スポンサーは?(F1)
○BMWは撤退したものの,元オーナーがチームを買い戻し,さらに13番目のチームとしてエントリーが認められたのがザウバー。さらに,昨日お伝えしたように小林可夢偉がドライバーとして迎えられることにもなりました。というように明るい話題が続いたザウバーですが,気になることもあります。それは,スポンサーについてです。今シーズンに入ってスポンサーとしてついたのが外国為替仲介業のFxProで,今季型マシンのフロントウィング,サイドミラー,ドライバーのヘルメット等に同社のロゴが載っていました。そのFxPro社が今回発表したところによると,来シーズンはザウバーへのスポンサーをやめ,新規参入チームであるヴァージン・レーシングと提携することになりました。さらに,ザウバーのタイトルスポンサーを長年務めているマレーシアの石油関連会社であるペトロナスが,BMWの撤退が影響したのか,来シーズンF1チームへのスポンサーを継続するのではないかという報道を否定したのです。ペトロナスの社長であるH.メリカン氏が,来年は,チームに対してのスポンサーシップではなく,潤滑油事業のための商業取引を重視するというような趣旨のコメントを出しています。ということは,タイトルスポンサーというよりは,テクニカルスポンサーという方向へと主軸を移すことになるのかもしれません。果たしてスポンサー的にザウバーは安泰と言える状況にあるのか,可夢偉が加わることになっただけに,よりいっそう心配になってきますね。
2009/12/18(金)
☆1人目(F1)
○ザウバーF1チームから発表があり,トヨタのテスト&リザーブドライバーを務め,シーズン終盤にはT.グロックの代役として出場した小林可夢偉との契約が成立しました。最終戦のアブダビGPにおいて,一時期表彰台を狙えるポジションを走行して俄然注目を集める走りを披露した小林は,来シーズンのトヨタのシートをほぼ手に入れた状態でした。ところが,突然トヨタが撤退することになり,来シーズンの動向に黄色信号が灯った状態となっていました。トヨタが若手のドライバーを育成するTDPに所属する彼だけに,トヨタとしても彼のシート獲得を支援することを表明していて,動向が注目されていました。そして,この度の契約成立となったわけです。小林がぎりぎりでシートを獲得しましたが,彼が所属することになったザウバーもぎりぎりの状態に追い込まれていました。BMWに買収されていた同チームでしたが,今シーズン終了をもってBMWがF1から撤退することになりました。何とかザウバーの創始者であるP.ザウバーが再びチームを買い戻すことになりましたが,しばらくの間は来シーズンのエントリーが認められない状態となっていました。そして,最近になってようやく13番目のチームとしてエントリーが認められていました。今回の発表では,小林のチームメイトが誰になるのかは明らかになっていません。噂としては,N.ハイドフェルド,C.クリエン,そして,元全日本F3000チャンピオンであるP.デ.ラ.ロサなどの名前が挙がっています。日本メーカーがF1から撤退(ブリヂストンも来シーズンで撤退することが決まっています)するだけでなく,日本人ドライバーのシート喪失の心配があっただけに,何とか一人はF1に留まることになりました。今シーズンのレギュラードライバーだった中嶋一貴,そして,残念ながらロータスのシート獲得競争に敗れた元F1ドライバーの佐藤琢磨の動向が気になるところとなりました。
2009/12/17(木)
☆継続(F1)
○トヨタ,BMWと相次いでF1からの撤退が決まり,ルノーについても撤退するのではないかと注目をされていました。最近の報道では,どこかと提携して参戦を継続するという線が出てきていて,その一番手は,D.リチャーズ率いるプロドライブでした。そうした噂がある中,ルノーから正式な発表が行われました。それによると,G.ロペスが率いるルクセンブルクに拠点を置いた投資会社であるジニー・キャピタルに株式の大半を売却し,参戦を継続するということです。2社は同意書にサインしていて,2010年初めに契約が締結される見込みとなっているようです。2010年シーズンには,チームは『ルノー』の名称で参戦して,ルノーF1のエンジン部門からのエンジン供給を受けます。
また,今回の発表に呼応する形で,ルノーのエンジン供給先であるレッドブル・レーシングから発表があり,ルノーからのエンジン供給が継続されることも決定しました。2007年からルノーエンジンを使用している同チームですが,今シーズンはチーム発足以来の好成績を収めました。しかし,シーズンが進むにつれて信頼性に不安を抱えるようになり,シーズン後半は年間使用エンジン数規定に触れる心配を背負った走りをせざるを得ない状況となっていました。このことから,ルノーからメルセデスへとエンジンを変更する動きがあったようですが,そのメルセデスから拒否されたことから,再びルノーとの交渉を進めていったものと思われます。
2009/12/16(水)
☆チーム体制(F1)
○来シーズンから新たにF1へ参入するチームがありますが,その中の一つがマノー・モータースポーツです。そのマノーが,来シーズンの体制について発表しました。まずチーム名は,通常ですとマノーの名称が使われるところですが,R.ブランソン率いるヴァージン・グループがチームを買収したことから,ヴァージン・レーシングという名称で参戦することになりました。そうしたことから,チームプリンシパルには,ブランソンと彼と共に働いてきたA.タイの二人が務めることになりました。以前からF1参戦を視野に入れていたヴァージン・グループは,今シーズンからブラウンGPのタイトルスポンサーとしてF1に加わりました。そのブラウンGPがチャンピオンチームとなったことから,スポンサーフィーの上昇は避けられず,新たな提携先として新規参入チームであるマノーと提携したという経緯があります。マノーのボスであるJ.ブースは,スポーティングディレクターに就任します。気になるドライバーですが,ファーストドライバーのシートには,今季トヨタからフル参戦したT.グロックが座ることが既に決定していました。そのチームメイトとなるセカンドドライバーには,最近の4年間GP2シリーズに参戦してきたブラジル人ドライバーであるL.ディ.グラッシに決定しました。ちなみに,2007年のGP2シリーズでランキング2位に輝いたディ.グラッシですが,そのときにチャンピオンに輝いたのがグロックで,二人の間には浅からぬ因縁があります。リザーブドライバーには,ポルトガル人ドライバーであるA.バレンテが,テストドライバーにはブラジル人ドライバーのL.ラジアがシートを獲得しています。マシンのデザインおよび製造を行うことになっているのがワース・リサーチで,同社のニック・ワースがテクニカルディレクターを務めます。その彼が開発するマシンの名称は,VR−01となることも明らかにされています。コスト削減がどのチームも至上命題となっていますが,マノーをはじめとする新規参入チームは,いずれも4000万ポンド(約58億円)以下で運営する方針です。
2009/12/15(火)
☆チャンピオンチームで(MotoGP)
○最後の250ccクラスイヤーとなる今シーズンを制したのが,青山博一が所属するスコット・レーシングです。そのチャンピオンチームであるスコット・レーシングの来シーズンに関しては,どうやら今シーズン高橋裕紀(シーズン途中で解雇)とG.タルマクシの体制で臨んだMotoGPクラスは撤退となるようです。ホンダのRC212Vの供給台数には限りがありますが,青山博一が新チームでMotoGPクラスにステップアップしますので,その分の供給台数がホンダ系サテライトチームのどこかに影響することになりますし,財政不安に陥っているスコット・レーシングが最もそれに当たるチームとなります。ただし,中排気量クラスについては参戦を継続することが決定していて,1台は今シーズンMotoGPクラスでドゥカティのサテライトチームであるプラマックから参戦していたN.カネパとの契約が成立しています。そして,この度もう一人のライダーとの契約が成立しました。そのライダーは,こちらも今シーズンMotoGPクラスにフル参戦していたA.デ.アンジェリスです。彼が所属していたホンダ・グレシーニは,シーズン途中で来シーズンの体制を発表し,M.メランドリとM.シモンチェリの2台体制で臨むことが決定していました。そのため,今シーズン所属していたT.エリアスとアンジェリスがシートを失うこととなり,彼らは新たなシートを模索していたわけです。自身にとって初めてのチームではあるものの,アンジェリスからすれば,チーム自体が自身の母国であるサンマリノに拠点を置くチームですから,比較的馴染みやすいかもしれません。なお,今回成立した契約は,1年という契約期間となっています。これには,2011年に再びMotoGPクラスに復帰したいというアンジェリスの思いがあるようです。
2009/12/14(月)
☆残念(F1)
○来シーズンから再びF1に参戦を開始するロータスは,今日そのドライバーラインナップを発表することになっています。噂では,ファーストドライバーのシートにはトヨタから移籍となるJ.トゥルーリが座ることがほぼ決まりのようです。一部の報道によると,既に3年契約が結ばれているとのことです。その契約にはオプションが含まれていて,毎年契約を解除できるという条項も入っているようです。今回復帰するロータスは,以前のものと内容的には違っていて,マレーシアの資本が入ったものとなっています。その影響からでしょう,リザーブ&テストドライバーも決まっているようで,マレーシア人ドライバーのF.ファウジーと契約することになりそうです。そして,気になるのがセカンドドライバーで,これには2人の名前が有力視されていました。1人目は,今シーズンでマクラーレンのシートを失ったH.コバライネンで,2人目が,スーパーアグリF1の撤退によりシートを失ってきた佐藤琢磨です。まだ1人も日本人ドライバーが来シーズンのシートが獲得できていないだけに,何としても滑り込んでほしかったのですが,昨日の佐藤琢磨の公式サイトで,ロータスのシートを獲得できなかったということを発表しました。これにより,今日発表されることになるのは,コバライネンが確実視されています。琢磨によると,今後は別の可能性を探っていくとのことです。別の可能性といってもそれほど選択肢があるわけではありませんから,琢磨のF1復帰はかなり厳しくなったのも事実でしょう。今後は,もしかしたらIRLといった別のフィールドを選択していくということも出てくるかもしれません。他の日本人ドライバーでは,小林可夢偉がルノーのシートにつくかもしれないという話があります。中嶋一貴については,具体的なチーム名があがってきていません。
2009/12/13(日)
☆排気量アップ(MotoGP)
○2輪レースを統括するFIM,商業権を有するDORNA,そしてメーカーが構成するMSMAという3者が新しいレギュレーションについて話し合いを行い,新たな決定がなされました。その新たな決定とは,MotoGPクラスの排気量に関してです。以前まで2サイクル500ccマシンで争われていましたが,2002年からMotoGPクラスが発足し,4サイクル990ccマシンによる争いとなりました。その後,パワーが強力になり過ぎたことを受け,ライダーの安全性等を考慮に入れたため,2007年から現在の800ccマシンへと排気量が縮小されています。しかし,この間に電子制御が発達し,マシン特性がマイルド(とはいっても,常人にはとんでもないパワーでしょうが・・・。)になってきているのも事実です。王者であるV.ロッシは,かねてから最高峰クラスにふさわしいバトルにするため,排気量アップを訴えていました。これに呼応したわけではないでしょうが,今回の話し合いでは,この排気量アップが大きな議題の一つとなっていました。そして決定されたのが,2012年から最大排気量1000cc,最大4気筒,最大シリンダーボア81mmの4サイクルエンジンのマシンで争うということです。詳細については今後詰めていくことになるのでしょうが,来シーズン以降新しいエンジンの開発が行われていくものと思われます。現在は,日本の3メーカー(ホンダ,ヤマハ,スズキ)とイタリアのドゥカティの4メーカーが参戦しています。1000ccとなると,市販車ベースのマシンで争われているSBKに参戦しているメーカーが,それを改良してレース専用エンジンに転用することも可能で,さらなるメーカーの参入が期待できます。最高峰クラスであるMotoGPは,来シーズンからの2年間が使用エンジン基数の制限という中での争いとなり,3年後から新たなスタートを切るという流れとなります。今後の進展が楽しみですね。
2009/12/12(土)
☆変更(F1)
○FIAが,来シーズンのレースカレンダーの改訂版を発表しました。それによると,10月に発表されたカレンダーとの変更点としては,アブダビGPとブラジルGPが入れ替わり,アブダビが最終戦となりました。ブラジルGPの開催日も変更になっています。また,6月のカナダGPが正式に承認されています。さらに,,日本GPと韓国GPの開催日が変更されています。なお,韓国GPは,現在建設中の新しいサーキットが正式に開催が許されるホモロゲーションに合格していませんので,その決定待ちの状態です。今回の発表には,通常の時間帯以外にスタートするグランプリについての発表もありました。詳細については,以下の表(スタート時刻は現地時間)をご覧ください。なお,今回もまだ暫定の段階ですから,もしかしたら今後変更が加わるかもしれません。とはいっても,ほぼこのまま実施されるものと思われます。
2010年F1レースカレンダー(暫定)
  決勝日 大  会  名 スタート時刻
第1戦  3月14日 バーレーンGP
第2戦  3月28日 オーストラリアGP 17:00
第3戦  4月 4日 マレーシアGP 16:00
第4戦  4月18日 中国GP
第5戦  5月 9日 スペインGP
第6戦  5月16日 モナコGP
第7戦  5月30日 トルコGP
第8戦  6月13日 カナダGP 12:00
第9戦  6月27日 ヨーロッパGP
第10戦  7月11日 イギリスGP
第11戦  7月25日 ドイツGP
第12戦  8月 1日 ハンガリーGP
第13戦  8月29日 ベルギーGP
第14戦  9月12日 イタリアGP
第15戦  9月26日 シンガポールGP 20:00
第16戦 10月10日 日本GP 15:00
第17戦 10月24日 韓国GP
第18戦 11月 7日 ブラジルGP
第19戦 11月14日 アブダビGP 17:00
2009/12/11(金)
☆10台に(F1)
○B.エクレストンが議長を務め,新たにFIA会長を務めるJ.トッドも参加したF1委員会が開かれ,そこで新たなポイントシステムを今度開かれるモータースポーツ評議会に提案することが決まりました。以前は上位6台までポイントが与えられていましたが,現在は上位8台までとなっています。来シーズンから13チーム26台のマシンが参戦することになり,ここ数年の中では最多の参加台数となります。可能性は低いものの,場合によっては14番目のチームが認められることになるかもしれず,そうなるとさらに参加台数が増加することにもなります。こうした状況から,ポイント獲得台数を増やそうという話になってきたようです。今回提案される案は,10位までポイントを与えようとするものです。内訳は,1位に25ポイント,2位が20ポイント,3位が15ポイント,4位が10ポイント,5位が8ポイント,6位が6ポイントとなり,7位以降は5ポイントから順次1ポイントずつ減ったものです。このシステムはまだ案ですから,このまま決まるという保証はありません。もしこの案が決まったら,2003年に現在の8位までとするポイントシステムが,大きく変貌することとなります。
2009/12/10(木)
☆スポンサー(F1)
○先日FIAから発表された来シーズンのエントリーリストでは,トロロッソのドライバーに関してファーストドライバーのS.ブエミについては名前があったものの,セカンドドライバーについては未定となっていました。しかし,既に今シーズンのセカンドドライバーだったH.アルグエルスアリがリスト発表前から自身の残留を表明していました。こうしたずれが生じているため,様々な観測が出ていたのも事実です。このことに関するスペインの一部報道によると,どうやらスポンサーに関連したことが原因となっているようです。レッドブルのBチームという立場のトロロッソは,今シーズンそのレッドブルのシャーシを使用していました。しかし,来シーズンからそうしたことができなくなり,否が応でも自チームでシャーシ開発を行わなければならず,その分資金が必要となります。そこで必要となるのが,当然スポンサーマネーということになります。こうした状況を受け,トロロッソには1000万ユーロという巨額のスポンサーマネーを持ち込んでシートを得ようとするドライバーが接触を試みたりしたようで,こうしたことが決定の遅れを見たようです。しかしながら,親チームであるレッドブルの意向は,アルグエリスアリをこれまで育ててきたという経緯がありますので,彼の続投を指示しているようです。恐らく近々その発表が行われるものと思われます。それにしても,13億円近いスポンサーマネーを持ち込めるなんて,そして,それでもシートが獲得できないなんて,やはりモータースポーツの盛んな欧米は違うものだなあと改めて感じますね。
2009/12/9(水)
☆スタッフとして(F1)
○元F1ドライバーであるA.ユーンが,来シーズンから参戦するロータスに加わることになりました。ただし,ドライバーとしてではなく,アジアのドライバー育成責任者としてです。マレーシア人として初のF1ドライバーとなったユーンは,2001年にミナルディから参戦を開始しました。翌年も同チームに所属し,2年合わせて18戦に出場したものの,残念ながら1ポイントも獲得できませんでした。最近はA1GPに参戦していて,今シーズンはGP2アジアシリーズにも数戦出場しています。来シーズンから再びF1に戻ってくることになったロータスは,ブランドこそかつてのイギリスの名門であるロータスですが,実際には以前のものと直接的な関係はなく,マレーシア側がブランドを所有しているものです。こうしたことから,ユーンの幹部就任になったものだと思われます。同じアジア人として,できれば中嶋一貴や小林可夢偉といった若手日本人ドライバーを起用してほしいものですね。
2009/12/8(火)
☆長期契約(F1)
○来シーズンのイギリスGPは,当初これまでのシルバーストーンからドニントンパークへとサーキットが変わることになっていました。ところが,新たな開催地となる予定だったドニントンパークが,開催に要する資金を集めることができないということが分かってきて,F1発祥の地であるイギリスでのF1が開催されなくなる可能性も浮上してきました。しかし,そうした状況を回避するために関係者が奔走し,これまでの開催地であったシルバーストーンで継続開催となることが新たに決定しました。管理団体のイギリス・レーシングドライバーズ・クラブ(BRDC)会長で元F1チャンピオンのD.ヒルとサーキット責任者のR.フィリップスによれば,今回新たに結ばれた契約年数は17年間という長期契約となっています。2010年の開催権料は1200万ポンド(約17億6500万円)ほどのようですが,2015年には1680万ポンド(約24億7000万円)と予想されています。F1の継続開催が決まったシルバーストーンですが,来シーズンからMotoGPも開催する予定になっています。モータースポーツ発祥の地であるシルバーストーンで,2輪,4輪の最高峰クラスが開催される結果となったわけです。
2009/12/7(月)
☆二股?(F1)
○今シーズン終盤から怪我をしたF.マッサの代役としてフェラーリに移籍したG.フィジケラは,来シーズンもフェラーリにとどまり,テスト&リザーブドライバーとなることが既に決まっています。ところが,その契約には,他チームでレースドライバーとなることも認められているようなのです。ここで浮上してきたのが,13番目のチームとして参戦が許されることになったザウバーです。来シーズンのザウバーは,フェラーリエンジンを搭載することになっています。しかも,2004年にフィジケラはザウバーに所属していた経歴を持っています。こうした点から,フィジケラがザウバーのマシンを駆るには十分なお膳立てがあることになります。実際,フィジケラ自身も,イタリアのボローニャで開かれているモーターショーでコメントを出し,この話を検討していることを明らかにしています。まだ現段階では噂にしか過ぎないのですが,意外と早く現実のものとなるのかもしれませんね。
2009/12/6(日)
☆統一?(SGT)
○イギリスの一部報道によると,ドイツ国内を主戦場に行われているDTMと日本のSGTとが,マシンのレギュレーションが同じになるようDTMのオーガナイザーであるITRがレギュレーション変更を計画していると報じているとのことです。現在DTMは,メルセデスとアウディの2社のみが参戦していて,少なくともあと1社参加して,以前のような3メーカー(シリーズ発足当初は,メルセデス,オペル,アルファロメオの3メーカー。2000年代からは,現在の2社とオペル。)による争いにシリーズをしたいという願いを持っているようです。今回の報道によれば,この計画にはいつくかのオプションがあるとのことです。まずひとつ目は,現在のDTMマシンとSGTの500クラスマシンのパフォーマンスを同等にするということです。2つ目は,GT500クラスのレギュレーションをDTMに導入して,遅くとも2年以内にDTMで施行させるというものです。DTMに関しては,トヨタがレクサスブランドで参戦するのではないかという噂が出ています。F1から撤退したトヨタですが,他のカテゴリーへの参戦についてはまだ意欲を失ってなく,チーム自体大幅に縮小された(500人くらい解雇したのではないかという報道もなされています。)ものの,それを中心にしてルマンなどいくつかのカテゴリーを視野に入れているのかもしれません。現在トヨタは,SGTにレクサスSC430で参戦していますから,両カテゴリーのレギュレーションが同じになれば,トヨタ参戦の噂が現実のものになる可能性が高まります。もう一つ噂に上っているのが,これまた今シーズン限りでF1から撤退したBMWです。DTMがドイツでのシリーズですから,むしろBMWの方が現実味があるのかもしれません。BMWのM.タイセンに対するインタビューも報道されていますが,それによると,DTMだけにマシンを投入することはしないものの,ルマンやSGT等とのレギュレーションが統一されれば検討材料になるという趣旨の発言を行っているようです。フォーミュラカーによるレースは,メーカーのイメージ作りに大きく貢献するものの,販売に直結するというところまでは厳しいところがあります。しかし,DTMやSGT,ルマンといったGTスポーツカーシリーズは,市販車のシルエットしたマシンが走るわけですから,販売と直結しやすいという側面があります。世界的な不況により自動車の販売が低迷しているという現状もありますから,こうした話し合いが今後も出てくる可能性が高いのでしょうね。
2009/12/5(土)
☆転身(F1&WRC)
○一昨年のF1チャンピオンであるK.ライコネンは,今季末でフェラーリから放出された後,マクラーレンへの移籍が噂されていました。しかし,両者は金銭面で折り合わず,交渉が決裂したため,F1を1年休みむことが既に明らかにされていました。そうした状況の中,かねてから噂されていたWRCへの転身が徐々に現実を帯びてきていて,最近では発表を待つだけなのではないかということが様々なメディアで報道されていました。そして,このたびシトロエン・レーシングとレッドブルから発表があり,2010年にライコネンがジュニアチームからWRCに参戦することになりました。シトロエン・レーシングとレッドブルの2社は,2008年に提携を結び,2008年と2009年にS.ローブがチャンピオンを獲得しました。そして,来シーズンのシトロエン・トタル・ワールドラリーチームは,ディフェンディングチャンピオンのローブとD.ソルドのラインナップで,レッドブル&シトロエンカラーの2台のC4 WRCを走らせることになりました。さらに両者は契約を拡大し,シトロエン・ジュニアチームから2台のレッドブル&シトロエンカラーのC4 WRCをラリー・ニュージーランドを除く12戦にエントリーすることになり,ドライバーにはライコネンとS.オジエが決まったのです。ライコネンにとっては,念願ともいえる契約になったのかもしれませんが,現段階では,WRCへの参戦は来年だけのようで,2011年シーズンには,レッドブルからF1に復帰する可能性が高いようです。
2009/12/4(金)
☆再登録(F1)
○BMWがF1から撤退することになり,その分の2010年の参戦枠が,チームの形を変えて再びF1に戻ることを希望していたロータスに明け渡す形となっていました。ところが,シーズン終了後にトヨタがF1を撤退することとなったため,13番目のグリッドが空席となっていました。撤退を決めた当初,BMWはカドバックにチームを売却することで合意していましたが,その契約は不成立に終わり,最近になってチーム創設者であるP.ザウバーがチームを買い戻すことが決定していました。再び活動を開始したザウバー側からエントリーの申請があり,統括するFIA側の決定が待たれていましたが,そのFIAが昨日正式発表を行い,ザウバーが新たに13番目のチームとしてエントリーが受理されました。今回の決定には条件があって,コンコルド協定にサインする必要性があります。今年の夏にBMWが撤退を決めていたため,2012年まで有効なこの協定に調印していなかったのです。既にF1で実績を残してきたザウバーだけに,このハードルをクリアするのはそれほど壁が高いわけではないでしょうから,来シーズンのグリッドには,ザウバーを含めた26台のマシンが並ぶことになりそうです。
2009/12/3(木)
☆長期契約(F1)
○今シーズンのユーロF3チャンピオンであるJ.ビアンキが,フェラーリと長期契約を結んでいることが明らかとなりました。ただし,レギュラードライバーについては,F.マッサとF.アロンソの2人に決定していますし,テスト&リザーブドライバーには,今シーズン後半と同じようにベテランドライバーのG.フィジケラが務めることになっています。ですから,今回明らかになった契約で彼がどのような立場となっているのか,具体的な部分についてははっきりとしていません。フェラーリ側の発表によると,彼も開発の一翼は担うようです。ただし,2010年の彼の戦いの場は,F1ではなくGP2メインシリーズに参戦することになっています。今回の彼の立場は,かつてマッサが2002年に同じような契約を結んでいて,最終的には現在のようにレギュラードライバーのシートを得ています。どうも印象として,有力若手ドライバーを早くから手元に置いておく,いわゆる『青田買い』のような感じです。ちなみに,彼はN.トッドがマネージャーを務めています。「トッド」という名前でピンとくる方も多いと思いますが,かつてM.シューマッハ&R.ブラウンと共にフェラーリの黄金時代を築き,最近新たにFIA会長に就任したJ.トッドの息子です。そのN.トッドは,ARTチームを所有すると共に,マッサのマネジメントも行っています。
2009/12/2(水)
☆最新エントリーリスト(F1)
○FIAから来シーズンのエントリーリストの最新版が発表されました。それによると,チームのエントリー数は12で,この段階では,ザウバーのような13番目のチームはまだ認められていません。また,チャンピオンチームであるブラウンGPは,来シーズンからメルセデスのワークスチームとなってメルセデスGPと名称を変えましたが,今回のリストでは,まだブラウンGPのままになっています。さらに,トロロッソのドライバーは2人そろって残留となっているはずですが,H.アルグエリスアリの名前は入っていません。ただし,彼については,本人側が既に契約しているという発表をしているものの,チームからのリリースは現段階ではまだありません。新規参入チームであるカンボス・メタですが,既に『音速の貴公子』故A.セナを叔父に持つB.セナと契約済みですが,もう1人については未定で,エンジンについても同様です。。ただし,ドライバーのゼッケンを見ると,セナの数字の方が大きいですから,ベテランドライバーがチームメイトになる可能性が高いと判断されます。同じく新規参入チームであるマノー・グランプリですが,今季ブラウンGPのタイトルスポンサーを務めたヴァージングループが,来シーズンはマノーを支援することになっていて,チーム名も同社名になっています。なお,具体的なリストは以下の表のようになっています。
2010年F1エントリーリスト(暫定)
ドライバー チーム エンジン
J.バトン ボーダフォン・マクラーレン・メルセデス メルセデス
L.ハミルトン
N.ロズベルグ ブラウンGPフォーミュラワン・チーム メルセデス
S.ベッテル レッドブル・レーシング ルノー
M.ウェーバー
F.マッサ スクーデリア・フェラーリ・マールボロ フェラーリ
F.アロンソ
R.バリチェロ AT&Tウィリアムズ コスワース
10 N.ヒュルケンベルグ
11 R.クビサ ルノーF1チーム ルノー
12
14 A.スーティル フォース・インディアF1チーム メルセデス
15 V.リウッツィ
16 S.ブエミ スクーデリア・トロ・ロッソ フェラーリ
17
18 ロータスF1レーシング コスワース
19
20 カンボス・メタ
21 B.セナ
22 USF1チーム コスワース
23
24 T.グロック ヴァージン・レーシング コスワース
25
2009/12/1(火)
☆共に(F1)
○2000年にBMWがF1の世界に進出した際,共にF1に足を踏み入れたのがM.タイセンです。その後,2006年にBMWがザウバーを買収し,本格的にワークス活動を展開し始めてからはBMWザウバーの代表を務めていました。そのBMWが今シーズンをもってF1から撤退することになりましたが,タイセンは当初F1残留をほのめかしていました。しかし,元オーナーであるP.ザウバーがチームを再び自身の手に取り戻したことが決定して以後はその方向を転換したようで,BMWと共にF1を離れることにしたようです。そのBMWですが,今週末に来シーズンのモータースポーツプログラムについて発表する予定になっています。現段階では,ルマン24へ挑戦するのではないかというのがもっとも有力な情報のようです。来シーズンは,ルマンの行われるブガッティ・サーキットでタイセンの姿を見るようになるのかもしれませんね。
     
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