トップ > 8月の最新ニュース
     
1月分へ 2月分へ 3月分へ 4月分へ 5月分へ 6月分へ 7月分へ
2009/8/29(土)
☆最優先(F1)
○第12戦ベルギーGPが開幕し,初日はフリー走行が行われました。午前中の走行では,トヨタのJ.トゥルーリが最速タイムをマークしました。ただし,この時の走行は,途中から雨が降り始め,トゥルーリのタイムはその直前にマークしたものです。ウェットコンディションになったため,タイムは当然伸びず,このところ好調なL.ハミルトンとS.ベッテルは結局走行を見合わせています。午後から行われたフリー走行では,その午前中の走行を見合わせたハミルトンがトップタイムでした。
さて,午前中に最速タイムだったトゥルーリですが,先日お伝えしたように来シーズンの契約に関してトヨタ離脱の可能性が噂されています。さらに,その噂に追い打ちをかけるように,TMG社長のJ.ハウエットが離脱の可能性が高いという内容のコメントを出してしまっていました。この件に関してトゥルーリが取材に応じ,自身の最優先課題はトヨタ残留だと語ったようです。さらに,社長自らトゥルーリに対して先日のコメントに関して謝罪があったことも明らかにしています。トゥルーリによると,来シーズンのチーム予算の承認が11月まで行われないため,それまでは具体的な交渉ができないとのことです。そして,自分としての最優先課題はトヨタ残留で,予算が決定したら,来年の話を進めていくことも明かしています。ただし,他チームとの話し合いも行っているようで,残留に関して不確定要素も間違いなくあります。先日お伝えしたように,中嶋一貴の動向に影響がありそうなだけに,しばらくはトゥルーリの動向が気になるところです。
2009/8/28(金)
☆契約延長(MotoGP)
○シーズンは後半戦を迎え,ストーブリーグが既に始まっています。当面はまずワークスチームからシートが決まり,それからサテライトチームのシートが埋まっていく形をだいたい取っていきます。現段階では,ホンダ及びヤマハは既に来季も今シーズンと同じライダーで臨むことが決定済み。ドゥカティとスズキは,それぞれC.ストーナーとA.バウティスタが決定しています。ということは,両メーカーともあと1つずつのシートしか残っていないことになります。そして,この度スズキから発表があり,その残り1つのシートが決定しました。このページでもお伝えしてきましたが,かねてからの噂通り,L.カピロッシと契約が成立しました。今回の契約延長期間は1年間です。今週末に行われるインディアナポリスGPで通算293戦目を迎える超ベテランライダーのカピロッシは,2008年からスズキに所属しています。それまで5年間所属していたドゥカティでは7勝を挙げたカピロッシでしたが,スズキに移ってからは現段階では未勝利のままです。とはいえ,安定した走りを見せて多くの場合トップ10圏内を走行しています。来シーズン大型新人を迎えるスズキとしては,そのチームメイトに速くてマシン開発能力があるベテランライダーを選択するのは当然の結果と言えます。この契約により,C.バーミューレンがシートを失うことが決定しました。現段階では,彼の去就は決まっていません。先日もお伝えしたように,MotoGPはもちろん,かつてフル参戦したSBKでのシートも模索中のようです。現在の情勢では,バーミューレンにとってSBKの方が戦闘力のあるマシンを得る可能性が高いのかもしれません。残るワークスチームのシートは,ドゥカティの1つのみ。普通に考えれば現ライダーであるN.ヘイデンの契約延長の可能性が高いのでしょうが,こればかりは蓋を開けてみないと分からないことです。
☆チャンピオン決定か?(FN)
○明日から我が大分県にあるオートポリスで,FNの第7戦が開幕します。オートポリスでの開催は,2006年以来3年ぶりとなります。それほど国内最高峰のフォーミュラカーレースの開催実績がないサーキットですから,元々ほとんどデータがない状態ですし,さらに全くのブランニューマシンですのでより一層データ不足の感は否めなくなります。それに追い打ちをかけるように,経費削減対策として昨シーズンまでのような金曜日の走行はなく,午後から予選のある土曜日の午前中が初走行となります。それだけに,ちょっとでも早くいいセッティングを見つけたチーム及びドライバーが有利になります。昨シーズンまでは,元祖「日本一速い男」星野一義の率いる TEAM IMPUL勢が圧倒的な強さを見せていましたが,今シーズンは,元F1ドライバーである中嶋悟の率いるNAKAJIMA RACING勢が好成績を収めていて,L.デュバルがランキングトップ,木暮卓史がランク3位につけています。一方IMPUL勢は,B.トレルイエがランク2位につけているものの,3連覇を目指していた松田次生は,ポイント獲得がやっとというシーズンになってしまっています。そのチャンピオン争いですが,今回で残り2戦となってランク3位までが獲得の可能性があります。とはいえ,仮に今大会で木暮がポールトゥーウィンを達成しても,デュバルが7位以内でフィニッシュすれば木暮のチャンピオン獲得の可能性はなくなります。ここまでの流れを見ると,デュバルが上位に食い込む可能性はかなり高く,木暮にとっては厳しい状況であることに間違いありません。ランク2位のトレルイエに関しては,デュバルがポールトゥーウィンを達成し,トレルイエが3位以下になったらデュバルのチャンピオンが決定することになります。こうした結果も,ここまでの流れを見ると十分に可能性のあることです。3年ぶりの開催,全くのブランニューマシン,そしてチャンピオン決定の可能性などいろいろ楽しみのある今大会ですから,ぜひ皆さんオートポリスに足を運びましょう!なお,トップページでもお伝えしているように,私は今大会に関わりますので,明日,明後日の更新をお休みします。
2009/8/27(木)
☆新スポンサー(F1)
○世界的な経済不況により,どのチームもスポンサー獲得に苦労している現状があります。特に,歴史がそれほどないチームにとっては,より一層厳しい現状におかれている傾向にあります。ホンダが撤退した後を引き継いだブラウンGPもその一つで,シーズン序盤はマシンにほとんどスポンサーのステッカーがない状態でレースに臨んでいました。そして,そのブラウンを救ったのがヴァージングループで,リアウィング等にヴァージンのロゴが飾られるようになりました。しかし,この度明らかになったのは,ブラウンGPとヴァージンとの関係は今季限り(ヴァージン側は新規参入チームであるマノーと交渉しているようです)で,ブラウンGPとしては新たなパートナーを探す必要が出てきました。ただ,今シーズン序盤は海のものとも山のものともつかぬ状態でのチームスタートでしたが,序盤から速さを見せて,やや危うくはなっていますが,現在J.バトンはランキングトップを行っていますし,週末に行われたヨーロッパGPでは,R.バリチェロが勝利を収めています。こうした好成績が功を奏したのか,同チームのCEOであるN.フライから発表があり,2010年からの3年間は,資金の心配はゼロであるとのことです。どうやら今後3年間にわたる新たなスポンサーを獲得することができたようで,そのことが自信のある今回のような発言になったようなのです。ただし,具体的な契約は現段階では明らかに(以前エミレーツ航空,モンスター・エナジー,bwin,テルメック等と交渉していたという噂はありましたね)なっておらず,おそらく来年型の新車が発表される段階でスポンサーについても明らかにされるものと思われます。
2009/8/26(水)
☆契約延長(MotoGP)
○ヤマハ発動機から発表があり,フィアット・ヤマハのJ.ロレンゾとの契約延長が成立しました。契約延長期間は,2010年までの1年間です。250ccクラスでチャンピオンを獲得し,昨年から同チームに所属してMotoGPクラスにステップアップを果たしたロレンゾは,ステップアップしていきなりポールを獲得したり,複数回の優勝を果たしたりしてその実力を証明してきました。今シーズンもその力量を発揮し,現在ランキング2位につけています。今シーズン末でヤマハとの契約が切れるロレンゾに対して,他チーム,他メーカーが放っておく訳がなく,契約交渉における今シーズンの一番の目玉となっていました。噂では,ドゥカティが高額な契約金を提示したのではないかということや,ホンダがロレンゾのためだけのチームを組織するのではないかというようなことがまことしやかに囁かれていました。そうした噂の真偽のほどはともかくとして,それほどまでに喉から手が出るほど欲しがられているライダーであることは間違いありません。ロレンゾがどのチームと契約するかで他のライダーの契約が左右される状況となっていましたから,今回の契約延長発表により,他のライダーの契約交渉がより一層本格化することになります。今回の契約延長は,冒頭でも記したようにわずか1年です。来シーズンの今頃は,再びロレンゾに関する憶測が飛び交う状況となっているのでしょうね。
2009/8/25(火)
☆開催決定(F1)
○今年の7月に,富士スピードウェイは来シーズン以降隔年で開催を予定していたF1日本GPの開催中止を発表していました。リーマンショックを発端とする世界的な経済不況は,ホンダがF1から撤退するという事態を引き起こすと共に,トヨタがF1開催を断念するということに至ってしまったのです。さらに,先日JAFから発表された国内における来シーズンの国際レースのカレンダーに,F1の開催予定が入っていなかったため,日本GPの開催そのものがなくなってしまうのではないかという懸念が生じていました。しかし,23日(日)に今年の日本GPを開催する鈴鹿サーキットから発表があり,来季の日本GPを鈴鹿が開催することが決定しました。2011年シーズンの日本GPを鈴鹿が開催することは既に決定していますから,開催そのものが不安視されていた日本GPは,これからも鈴鹿サーキットで続くということになりそうです。これまでヨーロッパを中心に開催されてきたF1ですが,近年はアジアを中心として新たな開催地が名乗りを上げています。そのため,これまで開催してきた国での開催が,徐々になくなってきています。日本GPそのものについても,油断するとなくなる可能性があるだけに,今回の鈴鹿開催決定は,今後の日本GPの存在そのものにいい影響を与えそうです。
☆2010年のトヨタ(F1)
○来シーズンのトヨタに関して2つのニュースを。まず1つ目ですが,ウィリアムズの代表であるF.ウィリアムズが,来シーズンの使用エンジンに関してまもなく発表するだろうという見込みを明らかにしました。そして,現在トヨタエンジンを使用している同チームですが,来シーズンはメルセデスへとエンジンをスイッチするのではないかという噂が浮上しています。ウィリアムズとトヨタとの間には,来シーズンまでエンジン使用の契約があります。しかし,その契約は絶対的なものではなく,ウィリアムズ側から契約解除が行えるようになっているようです。もしウィリアムズがトヨタエンジンユーザーでなくなると,大きな影響を受けるのが,同チームからフル参戦している中嶋一貴です。昨シーズンからF1にフル参戦している中嶋ですが,今シーズンと同様にウィリアムズでの参戦となっています。ウィリアムズが中嶋を使っているのは,長年中嶋を支援してきたトヨタの意向が大きく働いているのはほぼ間違いないことです。ですから,ウィリアムズとトヨタが関係を絶つということは,今シーズンそれほどいい結果を残せていない中嶋の来季のシートが危うくなる可能性が出てくるということです。
2つ目は,TMGのJ.ハウエットが語ったところによると,来シーズンのドライバー契約について,T.グロックは契約延長する可能性が高いものの,J.トゥルーリについては契約解除の可能性が高いとのことです。グロックとトゥルーリとを比べると,獲得ポイントはトゥルーリの方が多くなっています。普通に考えればグロックとの契約解除になりそうなところですが,具体的なところは明らかになっていないものの,トゥルーリとの話し合いで両者が歩み寄れないところがあるようなのです。もし長年続いたトゥルーリとトヨタとの契約が解除という事態になると,1つ目の話題に出てきた中嶋のことが気になってきます。ウィリアムズでのシートを失うと,F1からフル参戦日本人ドライバーがいなくなる可能性さえ浮上してしまいます。ところが,トヨタのシートが1つ空くことになるわけで,そこに中嶋が入ってくる可能性が浮上してくるのです。どうやらこの2点の動きは,しばらく目を離すわけにはいかなくなりそうですね。
2009/8/24(月)
☆5年ぶり(F1)
○第11戦ヨーロッパGPの決勝レースが,この日も好天に恵まれたスペインのバレンシア市街地コースで行われました。予選でフロントローを独占したL.ハミルトンとH.コバライネンのマクラーレン・メルセデス勢は,レース序盤からワンツー体制を築いてレースをリードしていきました。特にトップを走行しているハミルトンは,最速タイムを連発して単独走行へと持ち込んでいきました。そのマクラーレン勢の後ろとなる3位を走行していたのが,ブラウンGPのR.バリチェロでした。マクラーレン勢が1回目のピットを済ませる頃にベストラップを更新する走りを見せました。その走りが功を奏して,自身が1回目のピットを済ませてコースインすると,コバライネンを交わして2位に浮上していました。それからブラウンGP勢とタイトル争いを展開しているレッドブル勢がトラブルで2台共にリタイアやポイント圏外へと脱落するというアクシデントが発生してから2回目のピットストップの段階へと進みました。トップ走行のハミルトンが37周目にピットに向かうと,何とピットの準備が整っていないという伝統あるチームらしくないミスにより大幅なタイムロスが生じました。それに対して,バリチェロはスムーズなピットインを済ませましたので,難なくトップに浮上しました。ハミルトンとの差を広げたバリチェロがそのまま逃げ切り,彼がフェラーリに所属していた頃の2004年中国GP以来5年ぶりとなる優勝を飾りました。2位にはハミルトン,そして3位にフェラーリのK.ライコネンが入りました。ライコネンの表彰台獲得は,2戦連続今季3回目となります。ウィリアムズ・トヨタの中嶋一貴は,1ストップ作戦を採ったものの,40周目にタイヤがバーストするというアクシデントに見舞われてしまったため,緊急ピットインせざるを得ず,18位完走に終わってしまいました。予選でもトラブルが発生してグリッドが後方となってしまった中嶋ですが,決勝レースでもアクシデントと,今回はアンラッキーなレースウィークでした。
☆初優勝&連勝(SGT)
○第6戦『ポッカGTサマーチャレンジ』の決勝レースが,鈴鹿サーキットで行われました。ポールからスタートした石浦宏明&大嶋和也組のKRAFT SC430は,好スタートを切ってトップに立ち,後続との差を広げていきました。ところが,2位を走行していたR.ファーマン&伊沢拓也組のARTA NSXが火を噴くというアクシデントが発生してセーフティーカー導入となり,せっかく築いていた差がなくなってしまいました。しかし,リスタート後も順調な走りを展開して700qという長丁場を走りきり,GT500クラスで初のポールを獲得した石浦と大嶋が,見事同クラス初優勝をポールトゥーフィニッシュで達成しました。85周目に2位に浮上したR.クインタレッリ&安田裕信組組のHASEMI TOMICA EBBRO GT-Rが,その座を守りきって2位表彰台を獲得しました。レース終盤に立川祐路&R.ライアン組のZENT CERUMO SC430が3位に浮上し,表彰台獲得となりました。今回が引退レースとなる金石勝智は,レース終盤にステアリングを託され,10位でチェッカーを受けて引退に花を添えました。
GT300クラスは,独走だったGT500クラスと違って激しいトップ争いが展開されていきました。トップ3によるバトルは最終ラップまで続きました。残り2周の段階では,加藤寛規&吉本大樹組のアップル K-one がトップを走行していましたが,まずファイナルラップに入る直前のシケインで星野一樹&柳田真孝組のエスロード MOLA Zが交わしてトップに浮上。さらに,ファイナルラップの1コーナーで新田守男&高木真一組のARTA Garaiyaが紫電を交わして2位に浮上すると共に,紫電は3位に落ちてしまいました。結局,トップ3はその順位でチェッカーとなりました。星野&柳田にとっては今季初優勝を飾ると共に,チームと星野にとっては,2年連続この大会を制したことになります。
2009/8/23(日)
☆完全復活(F1)
○第11戦ヨーロッパGPの予選が,気温30度,路面温度44度というコンディションの中,スペインのバレンシア市街地コースで行われました。サマーブレイク明けの予選でトップタイムをマークしたのは,マクラーレン・メルセデスのL.ハミルトンでした。シーズン序盤は上位争いに顔を出すことができなかったマクラーレンでしたが,徐々にマシン開発が進み,前戦であるハンガリーGPでようやく今季初勝利を飾りました。そして,間にサマーブレイクが入ったものの,今回ついに今季初ポールまで獲得となっています。さらに,2番手タイムをチームメイトであるH.コバライネンがマークしていて,マクラーレン・メルセデスの完全復活を印象づける予選となりました。3番グリッドは,前半戦好調だったブラウンGPのドライバーの一人であるR.バリチェロが獲得しています。なお,ウィリアムズ・トヨタの中嶋一貴ですが,Q1の終盤まで13番手タイムをマークしていて,Q2進出かと思われましたが,トラブルが発生してしまってマシンを途中で止めざるを得なくなり,最終的に17番手まで落ちてしまって,Q2進出はかないませんでした。
☆初ポール(SGT)
○第6戦となる『ポッカGTサマーチャレンジ』が開幕し,F1と同じようにノックダウン方式での予選が初日に行われました。今回の大会は,昨年まで『ポッカ1000q』として知られ,2輪の鈴鹿8耐と同様に,鈴鹿サーキットにおける夏の風物詩的なところがありました。今シーズンはレギュレーションが変わり,昨年までの1000qから700qへと全走行距離が短くなりました。とは言っても,通常のレースよりはかなり長いため,耐久的側面があることには変わりなく,チームによっては昨年と同じようにドライバーが3人体制となっているところもあります。
さて,初日の予選ですが,好天に恵まれて終日ドライコンディションの中で行われました。GT500クラスでポールポジションを獲得したのは,石浦宏明&大嶋和也組のKRAFT SC430でした。一昨年GT300クラスでチャンピオンを獲得した経験を持つペアですが,今回のポール獲得は今シーズンからGT500クラスにステップアップして初のポール獲得となります。2番グリッドを獲得したのは,第4戦の勝者であるR.クインタレッリ&安田裕信組のHASEMI TOMICA EBBRO GT-Rで,トップとの差はわずか1000分の57秒でした。3番グリッドは,伊藤大輔&B.ビルドハイム組のENEOS SC430でした。今回の予選はSC430勢が好調で,トップ4の内3台を占めています。
GT300クラスは,山西康司&余郷敦組のtriple a ムルシェ RG-1が予選セッションで最速タイムをマークし,今シーズン初となるポールを獲得したかに思われました。ところが,予選終了後の車検で,エアボックスに規定違反が見つかり,タイム抹消となってしまいました。2番手タイムは,通常の青木孝行&藤井誠暢に加え,今回は青山光司を加えた3人体制で駆るダイシン アドバン Ferrariがマークしていて,繰り上がりでポールからスタートとなっています。3番手タイムをマークした田中哲也&平中克幸組のJIMGAINER ADVAN F430が,繰り上がりで2番グリッドを獲得しています。そして,繰り上がりの3番グリッド獲得は,新田守男&高木真一組のARTA Garaiyaとなっています。
☆今シーズン限りで(MotoGP)
○18日付のこのページでお伝えしたように,リズラ・スズキは250ccクラスのA.バウティスタと来シーズンからの契約を結んだことを発表しました。となると,L.カピロッシかC.バーミューレンの内のどちらかが確実にシートを失うことになります。そして,二人の内で可能性の高いのはバーミューレンの方ではないかという予想を立てましたが,この度バーミューレンのマネージャーであるP.ベーカーインタビューに答えて,私の予想通りバーミューレンが今シーズン限りでスズキを離れることを明らかにしました。WSS及びSBKで活躍したバーミューレンは,2005年にキャメル・ホンダからGPデビューを果たしました。2006年に現在のスズキと契約をしてフル参戦を開始し,とりわけウェットやハーフウェットという難しいコンディションで速さを見せました。何といっても現在のような800ccマシン元年のフランスGPにおいて,久々にスズキに最高峰クラス優勝を贈ったことが印象的でした。来季どこのシートに座るか現段階では決まってなく,MotoGP及びかつて活躍したSBKでのシート獲得に向け動いているようです。とは言っても,MotoGPクラスで戦闘力のあるマシンのシート獲得はかなり厳しいことは間違いなく,可能性として考えられるのが,N.ヘイデンが一年限りでドゥカティのシートを失った場合,そこにバーミューレンが入ることぐらいかもしれません。
2009/8/22(土)
☆契約延長(F1)
○サマーブレイク明けの初戦となるヨーロッパGPが,スペインのバレンシア市街地コースで開幕しました。初日はフリー走行が行われ,母国GP制覇に燃えるルノーのF.アロンソがトップタイムをマークしました。そのバレンシアにおいて,レッドブルから来シーズンの契約について発表がありました。先月末に行われたドイツGP終了後には,M.ウェーバーとの間で2010年までの契約延長の発表がありましたが,今回はもう一人のドライバーであるS.ベッテルとの間で契約延長が結ばれたことの発表でした。ベッテルは12歳の時にレッドブルのジュニアチームに所属し,2007年のアメリカGPではR.クビサの代役としてBMWからF1デビューを果たしました。その後にトロロッソへ移籍し,2008年のイタリアGPでは初優勝を達成しています。そして,今シーズンからはレッドブルに移籍し,中国とイギリスGPで優勝を飾っています。現段階では,ドライバーズランキングで3位につけています。レッドブルとベッテルとの間では,来シーズン末までの契約が結ばれていましたが,今回の契約延長により,2011年シーズン末までレッドブルに留まることになると共に,2012年についてはオプション契約が結ばれています。若きチャンピオン候補の一人であるベッテルですが,当面はレッドブルでチャンピオンを目指すことになったわけです。
2009/8/21(金)
☆休止(SGT)
○来シーズンのレースカレンダーが,SGTを主催するGTAから発表されました。今回の発表はまだ暫定の段階ではありますが,ほぼこの通りに行くことになるのではないかと思われます。今回の発表によると,開幕戦は鈴鹿サーキットとなっています。また,例年4輪と2輪のレースが併催となる『鈴鹿2&4』に関しては,今シーズンはSGTとJRRのJSB1000クラスとの併催でしたが,来シーズンは昨年度までと同じように,SGTではなくFNとの併催となります。新たな取り組みとして,シリーズが終了した後には,オールスターレースとして富士スピードウェイにおいてFNとの併催レースも計画されています。そして,九州のレースファンには残念なニュースですが,11日付けのこのページでお伝えしたように,オートポリスでの開催が休止となりました。このことに関して,「エントラント協会の要望を受け,また世界的な不況の影響で参加者を始め関係者の負担軽減要望を考慮し,遠征費の高額なオートポリス大会について残念ながら2010年は休止することにしました。今回の決定は九州地区のファンの皆様には大変申し訳ないお知らせになってしまいますが,SUPER GT レースを存続していくために断腸の思いで決断いたしました。GTAといたしましては,近い将来オートポリス大会の復活を果たすべく最大限の努力をしていきたいと考えております」とのコメントがGTAから出されています。もちろん内容的に十分納得いくものではありませんが,「近い将来の復活」という言葉を信じたいと思います。なお,具体的な暫定のレースカレンダーは以下の表のようになっています。
2010年SGTレースカレンダー(暫定)
  決勝日 サーキット
第1戦  3月21日 鈴鹿サーキット
第2戦  4月 4日 岡山国際サーキット
第3戦  5月 2日 富士スピードウェイ
第4戦  6月20日 セパン・インターナショナル・サーキット
第5戦  7月25日 スポーツランドSUGO
第6戦  8月22日 鈴鹿サーキット
第7戦 10月 3日 富士スピードウェイ
第8戦 10月24日 ツインリンクもてぎ
特別戦 11月14日 富士スピードウェイ
☆タッグ(F1)
○来シーズンからF1に参戦することが決定しているUSF1から先日発表があり,動画サイトで皆さんお馴染みのYouTubeの共同オーナー兼CEOであるT.ハーリーが主要株主になりました。この件に関してはかねてから噂がありましたが,ようやく正式発表という段階となったわけです。全くのブランニューチームが,こうした大きな支援者を得るということはなかなか難しいことで,「オールアメリカン」というコンセプトが活きた形となっています。かつてリジェのテクニカルディレクターを務めていたK.アンダーソンと元ウィリアムズチームマネージャーのP.ウィンザーによって設立されたUSF1は,アメリカのノースカロライナ州に本拠地を置く新規チームです。YouTubeは,2005年にハーリーとS.チェン,J.カリムらによって設立された動画サイトを扱う会社で,2006年10月にこれまた皆さんお馴染みのGoogle社に16億5000万ドルで売却しましたが,それ以後もハーリーがCEOを務めています。USF1としては,財政的基盤が強化されただけでなく,チャドの外部での経験が,チームの企業戦略とメディア計画の助けとなると考えているようです。
2009/8/20(木)
☆3人目(MotoGP)
○中・軽量級クラスで常にチャンピオン争いを展開しているチーム・アスパーは,来シーズンからMotoGPクラスへもドゥカティのサテライトチームとして進出することになっています。そして,そのチーム・アスパーから発表があり,現在250ccクラスにフル参戦しているH.バルベラを起用することになりました。契約期間は1年間ですが,2年目のオプション契約も結ばれています。現在250ccクラスにフル参戦しているライダーでは,ホンダ・グレシーニのM.シモンチェリ,リズラ・スズキのA.バウティスタに次ぐ3人目のステップアップライダーとなります。バルベラとチーム・アスパーの関係ですが,2002年にバルベラがMotoGPにフル参戦を開始した時から始まっています。2003年も同チームからフル参戦していますので,今回の契約成立により7年ぶりのチーム復帰ということになります。現在25ccクラスのランキング5は,トップから順に青山博一,バウティスタ,シモンチェリ,バルベラ,M.パッシーニとなっています。ランク2〜4位の3人はステップアップが決まり,パッシーニについては,チェコGP終了翌日に行われたMotoGPクラスの合同テストでプラマック・レーシングのマシンを駆っています。つまり,ランクトップの青山だけが,ステップアップするのではという噂がなくはないのですが,まだMotoGPクラスとのかかわりが実現していません。他の4人は,イタリアやスペインといったレースへの人気の高い国出身のライダーです。その点,青山はレースへの関心がとても薄い日本出身のライダーですから,どうしても不利にならざるを得ないのが現実です。ここはやはりチャンピオンを獲得し,請われてステップアップできるようになるといいですね。
2009/8/19(水)
☆参戦(F1)
○ルノーに関して2つのニュースをお伝えします。まず,先月26日に行われたハンガリーGPの決勝レースにおいて,ルノーのF.アロンソがピットストップをした際,ホイールナットをきちんと締めていなかったにもかかわらずコースインさせ,タイヤが脱落するというアクシデントを発生させてしまいました。これが安全上の義務を怠ったとして,今週末に行われるスペインGPへの出場停止と罰金5万ドルというペナルティーが科せられていました。これを不服としたルノーは,国際控訴裁判所に訴えを起こし,その公聴会が開かれました。ルノーからすれば,元王者のアロンソの母国レースに参戦できないというのは,様々な意味で痛手となります。それだけに,せめて出場停止処分だけは回避したくなるのも当然と言えます。そして,この度その裁定が下され,FIAが出場停止処分の撤回を発表しました。ただし,罰金に関しては,そのまま科せられることになっています。
2つ目は,ルノーが18日にプレスリリースを出し,N.ピケJrの解雇を正式に発表しました。ピケJr本人からは,既に解雇されたことを発表していましたが,今回ようやくルノーから正式発表されました。発表が遅くなったのは,ルノーに対するスペインGPへの停止処分という問題があったためだと思われます。ピケJrの解雇発表と同時に,その代わりとして同チームの第3ドライバーだったR.グロージャンを起用することも発表されました。今回第2ドライバーに昇格したグロージャンは,18歳頃からルノーのサポートを受けてフランスで行われているフォーミュラ・ルノーでタイトルを獲得しました。2006年には,ルノー・ドライバー・デベロップメント・プログラムのメンバーとなりました。そして,2007年にはF3ユーロシリーズのチャンピオンとなり,2008年にはGP2アジアシリーズでタイトルを獲得しています。今シーズンはGP2シリーズにバルワ・アダックスから参戦し,ここまで2勝を挙げると共に,全グランプリにおいてルノーに同行しています。
2009/8/18(火)
☆ステップアップ(MotoGP)
○スズキから発表があり,現在250ccクラスでランキング2位を行くスパニッシュライダーのA.バウティスタと契約が成立しました。契約期間は2011年までの2年間となっています。バウティスタは,2003年にスペイン選手権の125ccクラスでチャンピオンを獲得した後MotoGPへフル参戦しました。そして,2006年に125ccクラスでチャンピオンを獲得し,翌年から250ccクラスにステップアップするというキャリアを積んできました。MotoGPでは,ここまで通算16回の優勝と,43回の表彰台を獲得しています。今回の件については,24日付のこのページで噂としてお伝えしましたが,バウティスタに関しては,当初現在所属しているチーム・アスパーと共にMotoGPクラスにステップアップするものと思われていました。しかし,数々の実績を残しているチーム・アスパーといえども,あくまでもドゥカティのサテライトチーム。チャンピオン争いをするには,ワークスチームに所属するしか現実的にはありません。今回のバウティスタの選択は,ライダーとしては当然のものだと言えるのでしょう。ところで,バウティスタがシートを獲得したということは,今季リズラ・スズキに所属しているC.バーミューレンとL.カピロッシの内の少なくともどちらかがシートを失うことになります。この件に関しての発表はまだありませんが,どうやらバーミューレンの方が分が悪そうです。昨年までは,ウェットコンディションになると速さを見せていましたが,今シーズンはマシンとのマッチングがうまくいっていないのか,ドライでもウェットでもよい成績を収めていません。それに対して,カピロッシの方は,表彰台は獲得してないものの,5位や6位という上位の成績を収めています。来シーズンのことを考えても,ルーキーのバウティスタと組むには,マシン開発といった点でも超ベテランのカピロッシの能力は捨てがたいものがあります。MotoGPはあと残り7戦。バーミューレンにとっては,尻に火がついた走りが要求されそうですね。
☆代役で(MotoGP)
○前日にチェコGPが終了したブルノ・サーキットで,MotoGPクラスの合同テストが行われました。この日の走行でトップタイムをマークしたのは,前日の決勝レースで転倒リタイアに終わったフィアット・ヤマハのJ.ロレンゾでした。ロレンゾは,電子制御関連のテストをしながらのトップタイムだったようです。2番手タイムをマークしたのは,前日の勝者である同じくフィアット・ヤマハのV.ロッシでした。彼は,来シーズンに向けてのプロトタイプマシンをテストしていたようです。3番手タイムは,前日2位表彰台を獲得したレプソル・ホンダのD.ペドロサでした。プラマック・レーシングのM.カリオのマシンを駆ったのは,前日に250ccクラスで2位表彰台を獲得したM.パッシーニでした。初のMotoGPマシンライドを経験したパッシーニだけに,さすがにタイムとしてはMotoGPクラスの中では最下位でしたが,66ラップ走行してMotoGPマシンの経験値を上げています。
この日は,MotoGPクラスのマシンの合同テストでしたが,1つだけMotoGPクラスではないチームが走行しました。それは,来シーズンから250ccクラスに替わるカテゴリーとして始まるMoto2クラスに参戦する予定のプレセンスBQRチームです。そのブランニューマシンの開発を行っているのが,以前MotoGPクラスにWCM(かつての500ccクラスではROCヤマハやハリスWCMとして継続参戦できたものの,MotoGPクラスでは短命に終わったチームでしたね。)から参戦した経験を持つD.デ.ゲアです。当初は彼が走行していたものの,19ラップ走行した後に転倒を喫してしまい,走行ができなくなってしまいました。ここで代役走行を行ったのが,何とMotoGPの元250ccクラスライダーだった青山周平でした。今シーズンMotoGPとSBKでのシートを喪失し,何度かシート獲得のためにMotoGPの会場を訪れていた周平ですが,今回もチェコGPの会場に顔を出していたのです。周平がMotoGPに復帰するとなれば,一番可能性の高いのが中量級クラスだと思われます。それだけに,今回は彼にとって貴重な経験になったのではないでしょうか。
2009/8/17(月)
☆拡大(MotoGP)
○第11戦チェコGPの決勝レースが,3日間とも好天に恵まれたブルノ・サーキットで行われました。MotoGPクラスは,ポールからスタートしたフィアット・ヤマハのV.ロッシは,ホールショットこそレプソル・ホンダのD.ペドロサに奪われたものの,すぐにトップの座に返り咲きました。その後は,ランキング争いを展開しているチームメイトのJ.ロレンゾとのバトルとなりました。途中で順位が入れ替わったりしながらドッグファイトを展開していきましたが,18周目にロレンゾが転倒を喫してしまいリタイアとなりました。単独走行となったロッシは余裕で逃げ切り,今季5勝目,最高峰クラス通算76回目の勝利を挙げました。今回の優勝により,史上最多の通算160回目の表彰台獲得となりました。また,ランク2位のロレンゾがノーポイントに終わったため,両者のポイント差は60に拡大しています。2位には,これまた単独走行でペドロサが入っています。ホンダ・グレシーニのT.エリアス,レプソル・ホンダのA.ドビツィオーゾ,リズラ・スズキのL.カピロッシの3台による3位争いは,最終的にエリアスが制して,今季自身初表彰台を獲得しました。昨年はこの大会で2位表彰台を獲得していますので,2年連続表彰台ということになります。昨日のこのページでお伝えしたように,彼が所属するホンダ・グレシーニは,既に来季のライダーとの契約が成立していて,エリアスはシートを失う形になっています。今回の表彰台獲得は,来季のシート獲得に向け好材料になることでしょう。なお,C.ストーナーの代役であるM.カリオと,カリオの代役であるM.ファブリツィオは,それぞれリタイアに終わっています。
250ccクラスは,ポールからスタートしたしたジレラのM.シモンチェリと,7番グリッドからスタートしたアプリリアのM.パッシーニとの間でトップ争いが繰り広げられました。最後まで続いた二人のバトルでしたが,最終的にシモンチェリが逃げ切って今季3勝目,2度目のポールトゥーウィンを達成しました。2位に入ったパッシーニは,今日ブルノであるMotoGPクラスの合同テストにドゥカティのサテライトチームであるプラマック・レーシングのマシンを駆って参加することになっています。きっと気分よく初のMotoGPマシンライドとなるでしょうね。3位には,8番グリッドからスタートしたアプリリアのA.バウティスタが入っています。バウティスタとランキングトップ争いをしていて,現在ランクトップのスコット・レーシングの青山博一は,タイヤとのマッチングがうまくいかなかったようで,徐々にバウティスタから遅れていって4位でチェッカーとなりました。ただし,ランクトップの座は守っています。もう一人の日本人ライダーであるホンダの富沢翔也は,13位でチェッカーを受け,3戦連続してポイントを獲得しています。
125ccクラスは,2番グリッドからスタートしたN.テロルと,4番グリッドからスタートしたランクトップを行くアプリリアのJ.シモンとのバトルとなりました。最終的にはテロルが僅差でシモンとのバトルを制し,今季初優勝を飾りました。彼の優勝は,昨年の第14戦インディアナポリスGP以来となります。3位には,ポールからスタートしたアプリリアのA.イアンノーネが入り,今季4回目の表彰台に上りました。日本人勢は,アプリリアの中上貴晶が19位,ロンシンの小山知良が21位に終わり,両者共にポイント獲得となりませんでした
2009/8/16(日)
☆転倒するも(MotoGP)
○第11戦チェコGPの予選が,好天に恵まれたブルノ・サーキットで行われました。MotoGPクラスは,現在ランキングトップを行くフィアット・ヤマハのV.ロッシが,ラスト2ラップ目に最速タイムを刻み,さらなるタイム更新を目指してラストラップに臨んだものの,残念ながら転倒を喫してしまいました。ロッシを追いかけるチームメイトのJ.ロレンゾが,どこまでタイムアップを果たすか注目されたものの,わずか0.05秒ロッシから遅れてしまいました。これにより,ロッシが,3戦連続シーズン5回目のポールを獲得しました。なお,今回で,最高峰クラス自身通算46回目のポールとなりました。3番グリッドを獲得したのは,昨日お伝えしたように来季から2年間の契約延長に向け基本的な部分で合意したレプソル・ホンダのD.ペドロサが獲得しています。なお,基本的な部分で合意しただけで,細部については交渉中ですので,契約書へのサインはまだ行われていないようです。ドゥカティのC.ストーナーが,体調不良により3戦欠場することになっていますが,その代役としてファクトリーチームから出場しているM.カリオは,10番グリッドを獲得しました。カリオの元々のシート(ドゥカティのサテライトチームであるプラマック)には,代役としてM.ファブリツィオが参戦していますが,後ろから2番目となる16位で予選を終えています。
250ccクラスは,ランキングトップを行くホンダの青山博一が,ファイナルラップで最速タイムを刻んだものの,後からチェッカーを受けたジレラのM.シモンチェリがさらに最速タイムをマークし,惜しくも2番グリッドにとどまりました。ただ,フロントローからのスタートには変わりはなく,青山にとっては4戦連続フロントロー獲得となります。3番グリッドを獲得したのは,アプリリアのH.バルベラでした。青山とランキング争いをしているアプリリアのA.バウティスタは,8番グリッド獲得にとどまっています。
125ccクラスは,シーズン序盤は好調だったものの,シーズンが進むに連れて徐々にランキングを下げて言っていたアプリリアのA.イアンノーネが,久々に最速タイムを刻んで今シーズン2回目,通算3回目のポールを獲得しました。ちなみに,イアンノーネのポールは,第2戦日本GP以来となります。2,3番グリッドを獲得したのは,それぞれアプリリアのN.テロル,S.コルテセでした。ランク1位を行くアプリリアのJ.シモンは,4番グリッド好位置からのスタートとなります。
☆復帰(MotoGP)
○唯一来シーズンの新規契約を発表しているホンダ・グレシーニが,残る一つのシートに関しても新たな契約を発表しました。先日の発表は昨年の250ccクラスチャンピオンであるM.シモンチェリとの契約でしたが,今回発表されたのは,MotoGPクラスのベテランライダーであるM.メランドリです。今シーズンのメランドリは,昨シーズン途中でカワサキとの契約を成立させていました。ところが,シーズン開幕を前にして突然カワサキが撤退を発表。今シーズンのシート喪失の危機を迎えましたが,FIMとの契約違反を補うためカワサキが臨時的にハヤテ・レーシングを組織して今シーズンの参戦をすることになりました。このチームのライダーとしてメランドリが迎えられ,シーズン前で開発の止まっているカワサキのマシンのポテンシャルを見事に引き出し,マシンハンディを乗り越えて表彰台を獲得したり,上位に顔を出したりしています。そうした活躍が認められたのか,メランドリにとって古巣となるホンダ・グレシーニへの復帰となりました。メランドリとホンダ・グレシーニとは,2005年から2007年までの3年間を共に過ごしています。その中で1年目となる2005年には,年間ランキング2位という好成績を収めています。今回の契約成立により,今シーズン同チームに所属しているT.エリアスとA.デ.アンジェリスの二人は,共にシートを失うことになってしまいました。まだシートの決まっていないチームが多い段階ではあるものの,移籍先を見つけるために,残りのレースで一つでも順位を上げるパフォーマンスを見せていく必要性が高まっていると言えるでしょう。
2009/8/15(土)
☆契約延長(MotoGP)
○サマーブレイクが終わり,第11戦チェコGPがブルノ・サーキットで開幕しました。初日はフリー走行が行われ,MotoGPクラスは,フィアット・ヤマハ勢のJ.ロレンゾとV.ロッシがそれぞれ1,2番手タイムをマークしてワンツー発進をしています。そして,3番手タイムをレプソル・ホンダのD.ペドロサがマークしました。
そのペドロサはホンダのワークスライダーですから,当然HRCとの契約になります。チェコGPのプレスカンファレンスにおいて,そのHRCの代表取締役であり,本田技術研究所の常務取締役でもある鈴木哲夫氏が会見に臨み,現在レプソル・ホンダからフル参戦しているペドロサとA.ドビツィオーゾとの契約延長が基本的に合意されたことを発表しました。今回の契約延長期間は,2年間となっています。フィアット・ヤマハのロレンゾがホンダに移籍するのではないかという噂を先日お伝えしましたが,今回の契約延長によりレプソルでの参戦という選択肢はなくなりました。やはり,もしホンダ移籍の場合は,これまた先日お伝えしたようにロレンゾだけのチームを組織してという形となります。
☆引退(SGT)
○来週末は,鈴鹿サーキットにおいて第6戦『第38回インターナショナル・ポッカGTサマースペシャル』が行われます。これには,長距離レースと言うことで通常と違って3人体制を組むチームがありますが,KEIHIN REAL RACINGもその中の一つです。通常同チームは,金石年弘と塚越広大の二人がステアリングを握っていますが,今回はチームオーナーでもある金石勝智もこれに加わります。そして,この度同チームからリリースがあり,今大会をもって金石勝智がレーサーとしては引退することになりました。今後は,チームオーナー業に専念することになり,今回のリリースでは,「これからは更に若手ドライバー育成に力を入れ,子どもたちに夢と感動を与えられるようモータースポーツ界の更なる発展へと精進していく所存です。」とし,さらに「レース活動で培ってきたノウハウを生かし,レースの世界からの社会貢献活動を幅広い分野で展開し,モータースポーツ界全体の活性化に取り組んでまいります。」との決意を表明しています。レーシングカートでデビューして29年間経ちますが,その間FJ1600,F3そしてF3000へとステップアップしていきました。そして,FNやSGTといった国内最高峰にフル参戦すると共に,童夢からルマン24に出場したり,2003年にはDTMに型落ちながらメルセデスのマシンを駆ってフル参戦したりした経歴をも持っています。最後のレースでは,ぜひ好成績を収め,有終の美を飾って欲しいものですね。
2009/8/14(金)
☆ステップアップ?(MotoGP)
○8日付のこのページでお伝えしたように,来シーズンのMotoGPクラスのシートに関しては,現段階で3人しか決まってなく,これからますますシート獲得に向けて交渉が進んでいくものと思われます。と同時に,その点に関しての噂がいろいろ出てくることもほぼ間違いないでしょう。今日からサマーブレイク明けとなるチェコGPが開幕しますが,その再開を待っていたかのようにシートに関する噂が出てきているようです。既にシートが決まっている3人の中の一人が,昨年の250ccクラスチャンピオンであるM.シモンチェリで,MotoGPクラスにステップアップしてホンダ・グレシーニからフル参戦することになっています。ここにきて浮上している噂が,シモンチェリと同じように250ccクラスからのステップアップ組です。シモンチェリ以外でステップアップが確実といわれているのが,現在ランキングトップ争いを青山博一と演じているA.バウティスタです。彼が現在所属しているのは,中・軽量クラスで好成績を収めているチーム・アスパーです。スペインの英雄J.マルチネスが率いるそのアスパーは,来シーズンついにドゥカティのサテライトチームとして最高峰クラスへも進出します。これまでの噂では,バウティスタがチームにとどまってステップアップするのではないかと言われていました。ところが,ここに来て新たな動きが出てきたようです。数々の好成績を収めているアスパーとは言っても,あくまでもサテライトチームですから,ワークスチームと比べるとどうしてもハンディキャップがあるのは致し方ありません。当然ライダーとしては,できるだけワークスチームのシートを得ようとします。そこで,バウティスタに関する噂ですが,ステップアップ後に所属するのはアスパーではなく,スズキのワークスチームであるリズラ・スズキではないかというのです。今シーズンもL.カピロッシとC.バーミューレンの二人が所属している同チームですが,ここまでのところワークスチームとしては唯一表彰台を一度も獲得できていません。そして,この二人は今シーズンでスズキとの契約が切れます。不振にあえぐチームだけに,ライダーを入れ替えようとするのも自然です。そこで浮上しているのが,有力ルーキーライダーとなるであろうバウティスタの獲得なのです。もしバウティスタがスズキからとなると,チーム・アスパーのシートには誰がとなるのですが,浮上しているのがバウティスタ以外のスペイン人ライダーの中で有力ライダーであるH.バルベラです。彼も,中・軽量クラスでいつもチャンピオン争いに顔を出しているライダーの一人です。250ccクラスにおけるここまでの上位4人は,青山,バウティスタ,シモンチェリ,バルベラです。となると,現在ランキングトップを行く青山の動向も気になるところです。具体的なチーム名は挙がっていませんが,その青山もステップアップするのではないかと噂されているようです。シーズン途中で高橋裕紀がシートを失ってしまったため,最高峰クラスに日本人が一人もいないという状況になってしまっています。それだけに,青山と高橋の動向がとても気になるところですね。
2009/8/13(木)
☆2010年(F1)
○来シーズンのフェラーリに関して2点についてお伝えします。まず1点目ですが,スペインの一部報道によると,スペインのサンタンデール銀行が,来シーズンからフェラーリとの複数年契約をするのではないかとのことです。そして,その報道では,イタリアGPでその発表が行われるとも報じています。現在はマクラーレン・メルセデスとのスポンサー契約を結んでいる同社ですが,フェラーリへスポンサーとしての場を移すのではないかという噂はかねてからありました。ここにきてその動きが本格化しているのかもしれません。しかも,この契約は単なるスポンサーとしての移籍だけでは済まないかもしれません。というのも,スポンサーによってドライバー選択に影響があるということもこれまでにありました。フェラーリには,現在ルノーからフル参戦している元チャンピオンのF.アロンソが移籍するのではないかという噂がかねてからありました。スペインの銀行であるサンタンデールが,スペイン人ドライバーを要求することはあっても何ら不思議ではありません。果たしてどのような結果となるのか注目です。
2点目ですが,フェラーリ会長のL.ディ.モンテゼモロが,来シーズンに関して3台構想を発言しました。先日お伝えしたように,今シーズン限りでBMWがF1から撤退することになりました。FIAでは,1チーム減ることになるため,新たな参入チームの選定作業に入っています。このことに関して,モンテゼモロがコメントした訳なのですが,彼によると不安定な新規参入チームを増やしてグリッドを埋めるより,フェラーリやマクラーレン,ルノーといった安定したチームが3台体制をとった方がいいとのことでした。さらに,もしフェラーリが3台体制になった場合,その3台目には,先日F.マッサの代役として指名されたものの,体調不良により断念せざるを得なくなった元王者のM.シューマッハを乗せたいとの希望を明らかにしています。まああくまでも希望ですから,実現するかどうかはかなり疑問ですが,引退後も,そして40歳を過ぎてもこうした声がかけられるというのは,シューマッハの偉大さを改めて感じさせますね。
2009/8/12(水)
☆断念(F1)
○ハンガリーGPでとんできたパーツがヘルメットに当たり,頭蓋骨骨折という重傷を負ったフェラーリのF.マッサに代わって,次戦ヨーロッパGPでは元王者のM.シューマッハが代役出場することになっていました。ただ,彼が出場できるかどうかの懸念材料は,今シーズンのブランニューマシンを操作できるかという技術的なことよりも,フィジカル面でのことが挙げられていました。そして,今回の復活劇に関してシューマッハ側から発表があり,F1復帰をキャンセルすることになりました。シューマッハーは,2月にスーパーバイクでのアクシデントで首を痛めていて,F1マシンを操作する際極度にかかるストレスに耐えることができないとして,フェラーリ会長のL.ディ.モンテゼモロとチーム代表のS.ドメニカリに対して,マッサの代役を務めることはできないということを伝えたとのことです。この2月のスーパーバイクマシンによる転倒では,頭と首の部分に骨折がみられたようで,今回のメディカルテストでその怪我がまだ十分には治りきっていないようでした。先日,型落ちのマシンでテストしたシューマッハでしたが,その際首周辺に痛みが生じていたようです。その原因が,今回発表された首の怪我だったようです。このことを受け,フェラーリ側から発表があり,マッサの代役には,同チームのテストドライバーであるL.バドエルを起用することになりました。
2009/8/11(火)
☆開催中止(SGT)
○4輪モータースポーツを統括するJAFから,来シーズンのFIA国際モータースポーツ申請一覧の発表がありました。これは,SGTやFNなど国際格式のイベントとして開催するレースの申請をまとめたものです。これをみると,これまでとの違いがいくつか見つかります。例えば,SGTの開幕戦として今季は岡山で開催されましたが,来シーズンは再び鈴鹿が開幕の舞台となっています。そして,とても残念なことですが,2003年以来SGTが開催されていたオートポリスが,来シーズンそのSGTの開催が中止となっています。つまり,九州のモータースポーツファンが,国内で最も人気のある4輪レース観戦の機会を奪われたことになるわけです。このサイトでは,FNの開催がなくなった際も書いたのですが,MINEサーキットがなくなって以降,九州で4輪レースを観戦する機会は実質的にオートポリスでしかできなくなってしまっています。にもかかわらず,せっかくFNの開催が復活したのに,今度はSGTが九州から喪失してしまいました。確かに,オートポリスでの開催は,エントラントにとっていろいろ不都合があるのかもしれません。しかし,根強いモータースポーツファンが存在する九州での開催を中止するのは,「ファン無視」という表現を使いたくなるほどのことです。ぜひ2011年から再び開催が復活することを,関係者に要望したいと思います。なお,SGT消失の代わりとして,来季は『2010 ゴールドカップレース アジアンGTフェスティバル』として,FIA−GT3規定のマシンを中心としたレースを開催することになっています。現在ヨーロッパではフォードGTやフェラーリ,ポルシェ,そしてアストンマーチンなどがこのFIA−GT3規定に則ったレースに参加していますが,来シーズン開催するアジアンGTフェスティバルがどのようなものになるのか,現段階では情報をつかんでいません。情報が入り次第このページでお伝えする予定です。
☆欠場(MotoGP)
○サマーブレイクでしばらく開催がなかったMotoGPですが,いよいよ今週末から後半がスタートします。その後半戦は,ブルノ・サーキットでのチェコGPからとなります。そのチェコGPに関してドゥカティから発表があり,一昨年のチャンピオンであるC.ストーナーが,チェコを含めて3戦にわたって欠場することになりました。現段階では,第14戦のポルトガルGPから復活する予定です。第6戦カタルニアGPの頃から体調不良を訴えてきているストーナーですが,今回の欠場はこのことによるものです。アメリカGP終了後には,その後もアメリカにとどまって精密検査を受け,噂になっていたウィルスによるものではなく軽い胃炎などがあるという診断が出ていました。サマーブレイク中に長年診てもらっているスポーツドクターの診断を受けた結果,ストレスに原因があるとされたようで,心身ともにリフレッシュするため長期の休みが必要となったようです。ストーナーの長期欠場の間,ドゥカティのサテライトチームであるプラマックからフル参戦しているMotoGPクラスルーキーのM.カリオが,ワークスチームから代役出場することになりました。そして,カリオの代役として,SBKでランキングトップを行く芳賀紀行のチームメイトであるM.ファブリツィオが参戦することになりました。
2009/8/10(月)
☆2年ぶり(FN)
○第6戦の決勝レースが,曇り空ながらドライコンディションのツインリンクもてぎで行われました。ポールからスタートしたのは,もてぎを得意とするNAKAJIMA RACINGの木暮卓史でした。その木暮は,スタートからトップの座を守ってどんどん後続との差を広げていきました。「このまま木暮が独走か」と思われた矢先,何と木暮にジャンプスタートの裁定が下り,ドライブスルーペナルティを受けることとなってしまいました。これにより木暮は一挙に最下位にまで落ち,トップ争いから早々に離脱しました。それに対して,5番グリッドからスタートしたPETRONAS TOM'SのA.ロッテラーは,好スタートを決めて一挙に2番手にまで浮上。そして,木暮がペナルティを受けたことでトップとなりました。2位には,ここまでランキングトップをいく,前戦の勝者であるNAKAJIMAのL.デュバルがつけました。両者のバトルはずっと続き,ハイライトはピットストップでの争いとなりました。そして,両者の内先にピットアウトしたのは,トップを走行していたロッテラーの方で,ピット作業に定評のあるNAKAJIMAより4秒早いものでした。これには,元々ロッテラーの方が燃料を多く積んでスタートしていたのが功を奏したようです。ロッテラーは最後までトップの座を守り抜き,07年の第6戦以来2年ぶりとなる勝利を収めました。2位にデュバルが入り,ランキングトップの座を守りました。3位を走行していたのは,Team LeMansの石浦宏明でした。このまま逃げ切って表彰台を獲得するのではないかと思われましたが,残り2周となったところでギアが2速から動かないというトラブルが発生してしまい,ファイナルラップでLAWSON IMPULのB.トレルイエに3位の座を明け渡さざるを得なくなりました。
残り2戦となったFNですが,次戦は今月末にオートポリスで行われます。チャンピオン争いがいよいよ佳境に入ってきますので,ぜひオートポリスまで足を運びましょう!
2009/8/9(日)
☆ワンツー(FN)
○第6戦の予選が,ツインリンクもてぎで行われました。この日は雨が心配されていましたが,雲が上空を覆っていたものの,終日ドライコンディションの中で行われました。ここ数年は星野一義率いるTEAM IMPULがシリーズを引っ張ってきましたが,全くのブランニューマシンとなった今シーズンは,中嶋悟率いるNAKAJIMA RACINGの2人のドライバーが好成績を収めてきています。そして,今回の予選では,やはり木暮卓史とL.デュバルの2人によるポールポジション争いが展開されました。Q3の最終ラップでタイムを更新していった2人ですが,最速タイムを刻んだのは,最初にコントロールラインを通過した木暮の方でした。しかも,この日の予選で唯一1分34秒を切る最速タイムをマークしてのポール獲得でした。ツインリンクもてぎを木暮は得意としていて,第3戦もこのもてぎで行われましたが,その際も彼がポールを獲得しています。2番手のデュバルは,木暮からコンマ14秒遅れでした。NAKAJIMA勢によるフロントロー独占は,2戦連続で,シーズン3回目となります。今回が第6戦ですから,単純に考えると2戦に1回はNAKAJIMAによるフロントロー独占ということになるわけですから,新型マシンでの強さを改めて証明した形となりました。3番グリッドを獲得したのは,Team LeMansの石浦宏明でした。
2009/8/8(土)
☆3人(MotoGP)
○現在サマーブレイク中のMotoGPですが,表面上は休みでも,来シーズンに向けてのシート獲得劇は静かに動いている,もしくはこれから本格的に動き始める時期とも言えます。これまでのところ,MotoGPクラスで来シーズンに関する発表を行っているのは,昨年の250ccクラスチャンピオンであるM.シモンチェリがグレシーニ・ホンダからフル参戦することになったことだけです。ただし,新たな発表はなくても,フィアット・ヤマハのV.ロッシとドゥカティ・マールボロのC.ストーナーに関しては,複数年契約の関係で既に来シーズンのシートが決まっています。来シーズンのMotoGPクラスのシートですが,ホンダが6(ワークスが2,グレシーニが2,LCRが1,スコットが1),ヤマハが4(ワークストが2,テック3が2),ドゥカティが5(ワークスが2,プラマックが2,最高峰クラスへ新たに参入するアスパーが1),スズキが2(ワークスのみ)の合計17個になるのではないかと思われます。残念ながら,カワサキのマシンを使用しているハヤテ・レーシングに関しては,今シーズン限定のチームであり,カワサキが撤退の方針を撤回しない限り来季のシートはないことになります。ということで,17個あるシートの内で決まっているのがわずかに3ですから,残り14のシートを巡って活動が活発化していくわけです。その14のシートの獲得競争で核となるのは,今シーズンもフィアット・ヤマハからフル参戦しているJ.ロレンゾです。今シーズンでヤマハのワークスチームである同チームとの契約が切れるロレンゾですが,既に彼に対して複数チームからオファーが来ているものと思われます。ホンダからも来ているようで,そのことに関する噂の中には,スペインの通信関連会社である『モビスター』がメインスポンサーとなり,ロレンゾのためだけのチームをつくるのではないかというものがあります。以前ロッシが最高峰クラスにステップアップした際,イタリアのビール会社である『ナストロ・アズーロ』をメインスポンサーにして,ホンダがワークスチームであるレプソル・ホンダ以外にロッシだけのチームを創設したことがありましたが,それと同じような体制と考えていいのかもしれません。そのような裏技を使うかどうかは別として,チャンピオンを獲得できる可能性の高いロレンゾが,どこのチームに所属することになるのかはっきりしないと,他のシートが埋まりにくいのではないかと思われます。
2009/8/7(金)
☆夏休みだけど(MotoGP)
○MotoGPは,現在3週間のサマーブレイクに入っています。それぞれのライダーは,恐らく母国に帰って休養を取ったり,後半に備えてトレーニングをしたりして思い思いの過ごした方をしているものと思われます。ただし,サマーブレイク前のイギリスGPで3位表彰台を獲得したLCRホンダのR.ド.ピュニエに関しては,ノンビリといった雰囲気ではなくなっているようです。MotoGPの公式ホームページによると,今月の1日に元モトクロスライダーで,個人トレーナーでもあるI.デマリアの指導を受けながら,モトクロスバイクを使ってトレーニング中に転倒を喫してしまいました。その際左足を強打してしまったため,近郊の病院で精密検査を受けた結果,左足首を骨折していることが判明してしまいました。3日にボルトで折れた足首を固定する手術を受け,現在はMotoGPライダーたちが最も頼りにしているドクター・コスタを中心とするクリニカ.モービルの指導を受けながら治療に専念しているものと思われます。今季初表彰台を獲得した直後だけに,何ともついていない話ではありますが,違う見方をすれば,サマーブレイク中だったおかげでレースをキャンセルせずに済むため,ある意味ついていたとも考えられますね。
2009/8/6(木)
☆出場停止(SGT)
○SGTでは,「GTAドライビング・モラルハザード防止制度」というものを設けています。主催者であるGTAの説明によると,この制度は,質の高いレースを観客に提供するため,そして全てのレースの規範となるスポーツマンシップをつくり,モータースポーツの安全性を高めるためにGTAがガイドラインを定めたものです。SGT全戦及び公式テストで適用され,ガイドラインを違反したドライバーには,モラルハザード防止制度で定めたペナルティポイントがつき,レース開催時の走行制限やレースへの参加拒否といったものが課せられます。この判定は,GTAが選任したオブザーバーが行うことになっています。ペナルティポイントは,1年間累積され,3レース連続でペナルティを課せられなければペナルティポイントは低減されることになっています。そして,この度GTAから8月23日に鈴鹿サーキットで決勝レースが行われる第6戦において,この制度が適用されるドライバーの発表がありました。それによると,現在ランキングトップをいくNISMOのB.トレルイエが出場停止処分を課せられました。また,NAKAJIMA RACINGの中山友貴に対しては,公式練習への参加が禁じられました。4日に発表されたエントリーリストでは,まだトレルイエの代役は決まっていないようで,TBNという記載になっています。ランキングトップのチームだけに,誰がステアリングを握ることになるのか慎重に選んでいる状態なのかもしれませんね。
2009/8/5(水)
☆旧型マシンで(F1)
○1日付のこのページでお伝えしたように,負傷したF.マッサの代わりに7度のチャンピオン経験があるM.シューマッハを起用することになっています。そして,既に引退したドライバーであることから,各チームに対して今季型マシンでのテストを許可するよう通知していました。ほとんどのチームがそれを受け入れていましたが,ウィリアムズが反対の意思を表明しました。ウィリアムズの代表であるF.ウィリアムズによると,シューマッハが復帰すること自体は歓迎しているものの,レギュレーションを超えることを許可することは,これが前例になることから反対するというような内容のコメントを出していました。さらに,前戦からトロロッソのドライバーとしてH.アルグエルスアリがシーズン途中で参戦しましたが,経験不足(史上最年少ドライバーの記録を更新しています)を理由に事前テストの許可を各チームに通知していたものの,これは却下されていました。これも,今回のシューマッハのテスト反対の理由のようです。また,そのアルグエルスアリが所属するトロロッソと,同チームの母体であるレッドブルも,ウィリアムズと同様に事前テスト反対を表明しました。全チームの承認が必要なことから,フェラーリもこの事実を受け入れ,前回と同様に2007年型マシンでのテストに切り替えることになりました。ただ,フェラーリ自身黙ってこのことを受け入れられなかったようで,ウィリアムズに対しては,「何年間も優勝しておらず,フェアプレー精神にかけるチーム」と非難しています。また,アルグエルスアリの事前テストに関して,フェラーリはこのことに賛成していたという事実を明かしています。
2009/8/4(火)
☆チーム離脱(F1)
○かねてからシーズン途中での解雇を噂されていたルノーのN.ピケJrですが,ルノーからの公式発表はないものの,ピケJr自身がルノーから次戦以降彼とレースをしないとの通知を受け取ったことを発表しました。同時にピケJr側は,チーム代表であるF.ブリアトーレに対する数々の不満も表明しています。しかも,ルノーにいたことを「暗黒時代」と表現し,さらにブリアトーレを「死刑執行人」という激しい表現を用いていて,噂通りチームとりわけブリアトーレとの確執があったことも明確になりました。成績不振が今回のいわゆるシーズン途中での解雇劇となっているわけですが,今回の声明によると,チームメイトであるF.アロンソと比べてフェアでない扱いをブリアトーレから受けていたことが成績不振の原因であるとのことでした。具体的なことも発表していて,プレシーズンテストでは走り込みの距離が短く,路面状況の悪い時やテスト初日に走行させられていたということでした。シーズンに入っても,アロンソにはアップデートキットが組み込まれ,ピケJrにはアップデートが施されなかったため,これだけで予選タイムがアロンソに比べて遅くなっていたとのことです。そうしたピケJr側からすると不当な扱いを受けたのは,ブリアトーレによるものだとしています。チーム代表とドライバー,そしてそのドライバーのマネージャーであり,父であり,そして元F1チャンピオンでもあるN.ピケとの確執があったとしたら遅かれ早かれこうした事態になっていたのかもしれませんね。
2009/8/3(月)
☆3連勝(WRC)
○第9戦ラリー・フィンランドの最終日の走行が行われ,前日までトップに立っていたフォード・フォーカスRS WRCを駆るM.ヒルボネンがその座を守り抜いて見事優勝し,3連勝を飾りました。フィンランド出身のヒルボネンにとって,自身初となる母国優勝です。2位には,シトロエンC4 WRCを駆るS.ローブが入っています。今シーズンも王者ローブが圧倒的な強さでチャンピオン争いをリードするものと思われていましたが,ランキングトップを行くヒルボネンが,今回3連勝を飾ったことによりランク2位のローブとの差を3ポイントに広げています。今シーズンのレースは,あと残り3戦となりました。フォードとシトロエンのエースドライバー同士によるチャンピオン争いは,一気に発熱した状態となりました。3位には,フォード・フォーカスRS WRCを駆るJ−M.ラトバラが入っています。なお,今回のレースには,一昨年のF1チャンピオンであるK.ライコネンが参戦していました。一時期は総合15位,クラス3位を走行する活躍を見せていましたが,2日目の最終ステージで転倒を喫してしまい,惜しくもリタイアに終わっています。今シーズンでフェラーリとの契約が切れるライコネンですが,それを契機にF1から引退するのではないかと噂されています。さらに,引退後はラリーに転向するのではないかとの噂もありますが,こうした活躍を見ると単なる噂では終わらないのではないかという気さえしてきます。MotoGPの王者であるV.ロッシも,同じようにWRCへの転向が相変わらず噂に上っていて,ヨーロッパにおけるWRCの人気の高さを改めて感じますね。
2009/8/2(日)
☆締結(F1)
○FIAとF1商業権保持者と参加チームとの間で,『コンコルド協定』という契約が結ばれています。これは,F1に参戦するチームが,収益の分配を受け取るためのベースとなる契約です。そのことに関して,8月1日に世界モータースポーツ評議会(WMSC)の承認が得られ,FIA会長であるM.モズレーが,2009年のコンコルド協定に署名し,新たなコンコルド協定が締結されたことをFIAが発表しました。このところ何かともめ事が続いたF1世界選手権ですが,今回の締結により新たな安定期に入ることが期待されます。WMSCは,このほかに2010年以降適応される若干の変更が加えられた改正されたスポーティング及びテクニカルレギュレーションに対しても,FIAとチーム間での合意ができたため,このことに関しての承認も行いました。ただし,詳細に関しては今回の発表ではなく,近日中にFIAの公式サイトにて掲載されるようです。
今回締結された新しいコンコルド協定は,2012年末日まで有効で,1998年の協定を引き継ぐものになっています。つまり,全チームが評議権を有していて,その決定に当たってはWMSCの批准に先立って,ワーキンググループとコミッションで決断がなされることになっています。また,今年の6月24日に締結された同意によって,全チームは1990年代初めの頃の支出レベルを目標としコスト削減を行わなければならないことになっています。
2009/8/1(土)
☆テスト(F1)
○予選中のアクシデントにより頭蓋骨骨折という重傷を負ったF.マッサの代役参戦という形で,元世界王者のM.シューマッハが復帰することになっていますが,そのシューマッハが久々にステアリングを握って走行しました。もちろんそれは復帰に向けてのF1マシンをドライブする感覚を取り戻すためで,フェラーリのホームコースであるムジェロサーキットで行われました。ただし,彼が運転したのは今季型マシンではなく,個人的に所有している一昨年のマシンであるF2007です。というのも,レギュレーションによりシーズン中のテストが大幅に制限されているためです。7度の世界チャンピオンを獲得したシューマッハとはいえ,既にレースから引退したドライバーですし,大幅にレギュレーションが変わったためマシン自体も以前とは大幅に変化していますので,全く今季型マシンを駆ったことがなくてレースに参加するのはやや危険な面もあります。そこで,シューマッハ自身が各チームとFIAに書簡を送り,特別に今季型マシンのテストドライブの許可を得ようとしているようです。まだ正式発表はありませんが,各チームで組織するFOTAはこの要請を受け入れた模様で,最終判断はFIAに委ねられているとのことです。
なお,負傷で入院中のマッサについてですが,順調に回復しているようで集中治療室を出て一般病棟に移った模様です。新たな報道によると,日曜日には病院を出て,ブラジルのサンパウロにある自宅に戻るのではないかということです。怪我が怪我だけにとても心配されていましたが,順調な回復のようで何よりもそれがグッドニュースですね。
     
トップ > 8月の最新ニュース