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最新ニュース

2023/11/30(木)
◎追放(MotoGP)
○11月27日(月)にMotoGP選考委員会から発表があり,今シーズンMotoGPクラスにフル参戦していたクリプトデータRNF MotoGPチームとの契約を更新しないことになりました。これにより,同チームは今シーズンをもってMotoGPから追放されることになりました。委員会からの発表内容によると,今回の決定は,同チームが公共のイメージに悪影響を与える度重なる行いや参加協定違反をしてきたからとのことです。具体的なところは分からないのですが,同チームが財政的にかなり苦しいのではないかということは話が出ていましたので,こうしたことと関連していたのかもしれません。今回決定が下されたクリプトデータRNF MotoGPチームは,今シーズンからアプリリアのサテライトチームとして参戦していました。2021年までは,セパン・インターナショナル・サーキットとペトロナスとが支援したセパン・レーシングチームが起源となっていて,ヤマハのサテライトチームとしてフル参戦していました。ペトロナスがスポンサーから外れた昨シーズンは,チーム代表であるR.ラザリがRNF MotoGPチームとして新たにチームを起ち上げ,ヤマハのサテライトチームを継続しました。しかし,昨シーズンをもってヤマハと袂を分かち,クリプトデータをスポンサーに迎えて現在のクリプトデータRNF MotoGPチームを発足し,新たにアプリリアのサテライトとして1年間戦ってきました。そして,今回の決定に至っています。既に同チームはM.オリベイラとR.フェルナンデスを継続して採用することになっていましたから,2人の去就がとても気になるところです。一昨日セパン・インターナショナル・サーキットで行われたオフィシャルテストが行われましたが,オリベイラは元々怪我のため欠場することが決まっていたものの,フェルナンデスは参加していて,そこではアプリリア・レーシングという所属名で走行していました。どうやら現行はアプリリア・レーシング・インディペンデントチームという形でエントリーが継続されているようで,メカニックやライダー等のスタッフは残しながら,新たなオーナーを募集し,審査・決定していくことになるようです。噂では,アメリカのNASCARシリーズに参戦しているトラックハウス・レーシングが,新たにMotoGPへの参戦も目指しているようで,今回のRNFの参戦枠を継続することになるのではないかと言われています。
2023/11/29(水)
◎来季に向け(MotoGP)
○今シーズンのMotoGPクラスのタイトル争いは最終戦決戦となり,昨年のチャンピオンであるドゥカティ・レノボ・チームのF.バグナイアが連覇を果たして終了しました。ちなみに,MotoGPとなって連覇を果たしたのは,今回のバグナイアで3人目となります。
最終戦を終えたMotoGPですが,来季MotoGPクラスにフル参戦するチーム及びライダーはそのまま最終戦の地であるリカルド・トルモ・サーキットに留まり,昨日来季に向けたオフィシャルテストに臨みました。チーム残留となるライダーは来季に向けたマシン開発に,移籍するライダーは,まずチームやこれまでとは違うメーカーのマシンに慣れるための走行となったようです。その中でトップタイムをマークしたのは,チーム残留となっているアプリリア・レーシングのM.ビニャーレスで,この日最多ラップをする中でのトップタイムでした。2番手タイムをマークしたのは,来季もチーム残留となるレッドブルKTMファクトリー・レーシングのB.ビンダーで,ビニャーレスとの差はわずか1000分の28秒でした。3番手タイムはこちらもチーム残留となるムーニーVR46レーシング・チームのM.ベゼッキで,トップと1000分の93秒とこちらも僅差でした。そして,4番手タイムをマークしたのは,ホンダとの契約を1年残してチームを去り,新たに実弟が所属しているグレシーニ・レーシングMotoGPに移籍したM.マルケスでした。彼が所属するのはドゥカティ陣営のサテライトチームですので,最新型のマシンは供給されず,今回は恐らく来季駆ることになるであろう今季型のマシンを駆って走行しました。その中で,移籍組としては最速となる4番手をマークし,元王者らしく順応性の高さをここでも見せています。来季もLCRホンダ・イデミツからフル参戦を継続する中上貴晶は,来季型のパーツを投入したマシンを駆って21番手でテストを終えています。
この日をもって年内の走行は終了となり,次に全員が揃って走行するのは,2月にセパン・インターナショナル・サーキットで行われる予定のオフィシャルテストということになります。
2023/11/28(火)
◎契約成立(MotoGP)
○ドゥカティ・レノボ・チームのF.バグナイアの連覇達成で今季を終えたMotoGPですが,終盤に入って大きな話題となっていたのは,契約期間を1年残してホンダと袂を分かつことになったレプソル・ホンダ・チームのM.マルケスの抜けるシートに誰が座るのかということでした。マルケス離脱の発表以後,様々なライダーの名前が浮かんでは消えという状況が続いていたのですが,ようやくその点が決着を見ました。昨日HRCから発表があり,今季もムーニーVR46レーシング・チームからフル参戦していたL.マリーニとの契約が成立し,来季はレプソル・ホンダ・チームに加入することになりました。契約期間は2025年までの2年間となっています。2024年に契約が切れるライダーが多いですので,有力ライダーを陣営に入れるためには1年契約になるのではないかと言われていました。ホンダのワークスに入るとしても,わずか1年で放出される可能性があるわけで,ライダー側としては二の足を踏むのは致し方なかったかもしれません。しかし,今回の発表では2年間の契約期間ということで,やはり契約成立にホンダ側は苦労したのではないかと思われます。今回ホンダのワークスライダーとなったマリーニは,いまさら言うまでもなくいまだに人気が衰えないV.ロッシの異父弟で,そのロッシが主宰するVR46に所属し,2018年からはMoto2クラスに,そして2021年からはMotoGPクラスにフル参戦してきていて,合計6年間にわたってVR46からフル参戦してきました。しかし,ホンダからのオファーを受けてVR46との契約解除をし,今回の契約に至っています。想像の域を出ませんが,やはりマリーニからすると,VR46に所属している間はロッシとの関係性が先に立ってしまい,いつまでも「ロッシの弟だから」という目で見られてしまいます。VR46から抜け,ロッシとの関係がうまくいっていないホンダとの契約を成立させることは,ロッシからの自立を意味するのではないかと思います。現在MotoGPクラスで最も戦闘力が劣っているホンダのマシンとの相性がどうなるのか,そして,今回の決断がマリーニにとってどうなのか興味は尽きません。なお,マリーニのホンダデビューは,今日から最終戦バレンシアGPの会場であるリカルド・トルモ・サーキットで行われるオフィシャルテストからということになります。
2023/11/27(月)
◎連覇&有終の美(MotoGP)
○今季最終戦となる第20戦バレンシアGPの決勝レースが,ドライコンディションとなったリカルド・トルモ・サーキットで行われました。
唯一タイトルが決まっていなかったMotoGPクラスは,ディフェンディングチャンピオンであるドゥカティ・レノボ・チームのF.バグナイアがポイント的に有利な状況で今季最後のレースを迎えました。スプリントレースを制して逆転タイトルに向けて好スタートを切ったプリマ・プラマック・レーシングのJ.マルティンは,6番グリッドから好スタートを切ってオープニングラップで2位に浮上しました。ポールからスタートしたランクトップを行くバグナイアも好スタートを切ってトップに立ち,チャンピオン争いの2人のワンツーとなりました。ところが,3周目にバグナイアをパスしようとしたところでコースオフを喫してしまってポジションをダウンし,再びバグナイアを追走しなければならない状況となりました。そうする中,6周目の4コーナーで前を行くレプソル・ホンダ・チームのM.マルケスとのバトルとなり,両者は接触してしまって転倒し,共にリタイアをなってしまいました。マルティンにとってはタイトルを逃すことになり,マルケスにとっては11年間共に戦ってきたホンダとのラストレースでしたので,両者にとってまさに痛い接触転倒リタイアとなってしまいました。マルティンのリタイアによりバグナイアのタイトルが決定しましたが,一旦は抜かれたレッドブルKTMファクトリー・レーシングのB.ビンダーから再び奪い返し,トップの座を守っていきました。その後,前戦で勝利を収め,来季はVR46入りが決まったグレシーニ・レーシングMotoGPのF.ディ・ジャンアントニオが追い上げて僅差のバトルとなりましたが,これを振り切ってトップでチェッカーを受けました。連覇を達成したバグナイアは,最終戦優勝という有終の美を飾っています。なお,一旦は2位でチェッカーを受けたディ・ジャンアントニオでしたが,レース終了後にタイヤ最低内圧の違反が判明しました。この違反は今季2度目となったため3秒加算のペナルティが与えられ(レギュレーションで2回目以降からペナルティーが科されることになっています。)て4位に降格となりました。このため,今季でチームを去ることが決まっているプリマ・プラマック・レーシングのJ.ザルコが2位に繰り上がりました。また,トップ走行から順位を落としたビンダーでしたが,4位でチェッカーを受け,これまた繰り上がりで3位表彰台を獲得しています。16番グリッドからスタートしたLCRホンダ・イデミツの中上貴晶は,ホンダ勢としては唯一完走を果たすと共に,12位でチェッカーを受けてポイントを獲得しました。マシンの戦闘力不足で年間を通して思うような走りをすることができなかった中上でしたが,それにもめげず最終戦まで出場を続けていき,最終戦でもポイントを獲得したのは評価できることではないでしょうか。来季こそはまともにバトルできるマシンを手にすることを願いたいですね。
Moto2クラスは,ここまで3戦連続勝利を収めてきているGTテレビサン・スピードアップのF.アルデグエルが,ポールからスタートしてトップの座を守ると,最後まで有利な走りを展開していき,2位に入ったポンス・ウィゴー・ロス40のA.カネトに4秒近い大差をつける独走で4戦連続となる勝利を収めました。単独走行となったカネトですが,彼が所属するチームは今季をもって撤退することが決まっていますので,レジェンドライダーの一人で,チームを率いているC.ポンスに言い餞ができたのではないかと思います。僅差のバトルとなった3位争いでしたが,アルデグエルのチームメイトであるA.ロペスがこれを制しています。日本人ライダー勢ですが,ウィークを通して上位での活躍が見られず,今季でチームを去ることが決まっているイデミツ・ホンダ・チーム・アジアの小椋藍の11位が最高位でした。今季途中からの参戦となったペルタミナ・マンダリカSAGチームの羽田太河は22位完走を果たしたものの,開幕戦で大怪我を負い,復帰後も上位に顔を出すことができないままシーズンを過ごしてきたコレオス・プレパゴ・ヤマハVR46マスターキャンプの野左根航汰は,そうしたシーズンを象徴するかのようにオープニングラップで転倒してリタイアに終わっています。
Moto3クラスは,2番グリッドからスタートしたリキ・モリ・ハスクバーナ・インタクトGPの佐々木歩夢がホールショットを奪ってトップに立ちました。さすがにこのクラスはそのまま逃げ切るという形に持ち込むことはできず,5台によるトップ争いが形作られていき,そのバトルはゴール直前まで持ち込まれました。ファイナルラップをトップで迎えた佐々木は,後ろからの追走をうまいライン取りで交わして行って最後までその座を守り抜き,このクラス最後のレースで見事今季初勝利を収めました。前戦で悔しい形でのタイトル争い決着を見ただけに,今回の優勝はより一層うれしかったのではないかと思います。2位にガスガス・アスパー・チームのD.アロンソが入りましたが,佐々木との差はわずか1000分の82秒でした。3位にはアンジェルスMTAチームのI.オルトラが入り,第4戦スペインGP以来の表彰台を獲得しています。他のフル参戦日本人ライダー勢ですが,今季でチームを去ることが決まっているガスガス・アスパー・チームの山中琉聖が10位,チーム残留となるホンダ・チーム・アジアの古里太陽が11位に入ってポイントを獲得しています。来季はWSSに戦いの場を移すことになっているSIC58スクアドラ・コルセの鳥羽海渡は,MotoGP最後のレースが20位完走となっています。

◎さらに&2人目(F1)
○今季最終戦となる第23戦アブダビGPの決勝レースが,照明に照らされる中ヤス・マリーナ・サーキットで行われました。ポールからスタートしたレッドブルのM.フェルスタッペンは,好スタートを切ってトップの座を守りました。2番グリッドからスタートしたフェラーリのC.ルクレールも負けじとフェルスタッペンを追走し,両者による激しいトップ争いが展開されました。それでもフェルスタッペンはトップの座を譲らず,逆にルクレールはその後ペースが上がらず両者の差がついていってフェルスタッペンが徐々に独走体制に持ち込みました。タイヤ戦略の違いから順位の変動はありましたが,最終的にフェルスタッペンの独走は変わりませんでした,一旦は3位でチェッカーを受けたものの,2位でチェッカーを受けたレッドブルのS.ペレスが5秒ペナルティーが科されたことで2位となったルクレールに18秒近い大差をつけてトップでチェッカーを受け,自身が今季更新し続けているシーズン最多勝記録を19に伸ばして今季を終了しました。3位には,ルクレールから2秒近い遅れでメルセデスAMGのG.ラッセルが入っています。この大会で注目を浴びたドライバーの1人が,アルファタウリの角田裕毅でした。自己最高位となる6番グリッドからスタートした角田は,多くのドライバーが2ストップ作戦を採ったのに対し,彼はワンストップ作戦で臨みました。そうした作戦の違いで順位の変動はありましたが,何とタイミングモニターのトップに角田の名前が表示されるという時間帯がありました。日本人ドライバーがモニター上のトップに立つのは2004年の佐藤琢磨以来2人目となります。最終的に角田はメルセデスAMGのL.ハミルトンのアタックをしのぎきり,8位でチェッカーを受けて最終戦を好成績で終えました。チームメイトのD.リカルドは,ポイント獲得まであと一歩の11位でした。
2023/11/26(日)
◎持ち越し(MotoGP)
○今季最終戦バレンシアGP2日目は,各クラス予選とMotoGPクラスのスプリントレースが行われました。
まだチャンピオンが決まっていないMotoGPクラスの予選は,ランクトップを行くドゥカティ・レノボ・チームのF.バグナイアがポールを獲得したのに対し,逆転タイトルをねらうプリマ・プラマック・レーシングのJ.マルティンは6番グリッドと少し後ろのグリッド獲得となっていました。しかし,スプリントレースを得意とするマルティンは,そうしたハンディを乗り越えて徐々に順位を上げていき,8周目にトップに立つとそのまま逃げ切り,スプリントレースで今季9勝目を挙げました。それに対してバグナイアは,オープニングラップで既に順位を下げていき,そのままの順位を保ってチェッカーとなりました。ただ,走りを見るとポイント的に優位な立場にあるバグナイアは,転倒ノーポイントを避ける堅実な走りを展開しているような印象ではありました。この結果,2人のポイント差は14ポイントとなり,バグナイアの優位性は変わらないままでタイトル争いは今日行われる最終レースに持ち越しとなりました。マルティンに最後まで食い下がったものの,抜くまでには至らなかったレッドブルKTMファクトリー・レーシングのB.ビンダーが2位でチェッカーを受けています。この最終戦でホンダとのコラボを終えることになっているレプソル・ホンダ・チームのM.マルケスは,『感謝』の文字が入ったヘルメットを被って好走し,見事3位表彰台を獲得しています。16番グリッドからのスタートとなったLCRホンダ・イデミツの中上貴晶は,順位をやや下げて18位でチェッカーを受けています。
Moto2クラスの予選は,ポンス・ウィゴー・ロス40のA.カネトがトップタイムをマークし,今季限りで撤退するチームにその最後のレースでポールポジションという栄冠をもたらしました。2番手以降は僅差となり,2番手タイムだったCAGスピードアップのFアルデグエルと3番手タイムだったオンリーファンズ・アメリカン・レーシングのM.ラミレスとの差は,わずか100分の2秒でした。日本人ライダー勢は奮わず,唯一Q2に進出したイデミツ・ホンダ・チーム・アジアの小椋藍は17番手,Q1で敗退したペルタミナ・マンダリカSAGチームの羽田太河とコレオス・プレパゴ・ヤマハVR46マスターキャンプの野左根航汰は,それぞれ29番手,31番手で予選を終えています。
Moto3クラスは,トップ3は僅差の争いとなりましたが,リキ・モリ・ハスクバーナ・インタクトGP勢が速さを見せ,C.ベイヤーがポール,1000分の48秒遅れで佐々木歩夢が2番手とワンツーを獲得しています。その佐々木から1000分の4秒遅れで,レッドブルKTMアジョのD.オンジュが3番手となっています。他のフル参戦日本人ライダー勢ですが,初日唯一トップ10圏内だったバルレーサ・ガスガス・アスパー・チームの山中琉聖は10番手と,予選でもトップ10に食い込みました。Q2に進出したホンダ・チーム・アジアの古里太陽は16番手,唯一Q1で敗退したSIC58スクアドラ・コルセの鳥羽海渡は21番手で予選を終えています。

◎半分超え&自身最高位(F1)
○今季最終戦となる第23戦アブダビGPの予選が,日が沈んだ中ヤス・マリーナ・サーキットで行われました。Q1,Q2とトップタイムをマークしたレッドブルのM.フェルスタッペンは,Q3でも速さを見せてトップタイムをマークし,全22レース(第6戦が開催中止)中半分を超える12回目のポールとなりました。初日総合トップだったフェラーリのC.ルクレールが2番手,マクラーレンのO.ピアストリが3番手で予選を終えています。レッドブルのS.ペレスは,ラストアタックがトラックリミットを超えたことからタイム抹消となり,9番手に順位を下げる結果となりました。アルファタウリ勢ですが,Q3まで進出した角田裕毅は,チェッカーを受けた時点では7番手タイムでしたが,その後ペレスのタイムが抹消となったため6番手に浮上し,予選におけるこれまでの自身最高位を更新しています。チームメイトのD.リカルドは,Q2で敗退して15番手でした。
2023/11/25(土)
◎レコード更新&大差が(MotoGP)
○今季最終戦となるバレンシアGPがドライコンディションとなったリカルド・トルモ・サーキットで開幕し,初日は2回のプラクティスが行われました。
唯一今シーズンのチャンピオンが決まっていないMotoGPクラスは,否が応でもタイトルを争っているランクトップを行くドゥカティ・レノボ・チームのF.バグナイアとプリマ・プラマック・レーシングのJ.マルティンとの争いに注目が集まります。そのような状況の中,初日総合トップに立ったのはアプリリア・レーシングのM.ビニャーレスで,これまでのレコードタイムを更新する走りを見せてのトップでした。逆転タイトルを目指しているマルティンが,トップからおよそコンマ15秒遅れの2位でした。それに対してバグナイアは15番手と,順位としては大差がついた初日となっています。この結果,今日行われる予選は,マルティンがQ2からのスタートとなるのに対し,バグナイアはQ1からの出走となります。総合3番手タイムは,今シーズン限りでチーム,そしてドゥカティ陣営から離れることが決まっているプリマ・プラマック・レーシングのJ.ザルコでした。そのザルコが移籍してきて来季チームメイトとなるLCRホンダ・イデミツの中上貴晶は,途中で転倒に見舞われることもあり,バグナイアに次ぐ16番手タイムで初日を終えています。
一番早くタイトルが決まっているMoto2クラスは,そのタイトルを獲得しているレッドブルKTMアジョのP.アコスタが,これまでのレコードタイムを更新する走りを見せて初日総合トップに立ちました。2番手以降は僅差での争いとなり,総合2番手タイムがCAGスピードアップのF.アルデグエル,そのアルデグエルから1000分の51秒遅れでポンス・ウィゴー・ロス40のA.カネトが総合3番手タイムでした。日本人ライダー勢は出遅れていて,イデミツ・ホンダ・チーム・アジアの小椋藍は19番手,ペルタミナ・マンダリカSAGチームの羽田太河は27番手,コレオス・プレパゴ・ヤマハVR46マスターキャンプの野左根航汰は29番手で初日を終えています。
前戦でタイトルが決まったMoto3クラスは,今季開幕戦で初日総合トップに立ったレッドブルKTMテック3のD.オルガドが,最終戦において開幕戦以来となる初日総合トップタイムをマークしました。途中転倒に見舞われてしまいましたが,レッドブルKTMアジョのD.オンジュが総合2番手タイムでした。オンジュからおよそコンマ1秒遅れで,CFモト・レーシング・プルエステルGPのJ.ケルソが総合3番手でした。フル参戦日本人ライダー勢ですが,来季移籍が発表されたばかりのバルレーサ・ガスガス・アスパー・チームの山中琉聖が7番手と唯一トップ10圏内で初日を終えています。チーム残留が決まっているホンダ・チーム・アジアの古里太陽が12番手,Moto2クラスに昇格が決まっているリキ・モリ・ハスクバーナ・インタクトGPの佐々木歩夢が13番手,MotoGPから離れてWSSに戦いの場を移すことが決まっているSIC58スクアドラ・コルセの鳥羽海渡が21番手で初日を終えています。

◎赤旗で(F1)
○第23戦アブダビGPがヤス・マリーナ・サーキットで開幕し,照明に照らされる中で初日は2回のフリー走行が行われました。この日1回目となるFP1は,アルファタウリを除いた9チーム10名のルーキードライバーが参加しての走行でした。レギュラードライバー全員が参加しての走行はFP2となりましたが,そのセッションは2回赤旗が提示されるアクシデントが発生したため,元々FP1で走行できていない10名のレギュラードライバーがいましたので,走行時間がとても短い初日となってしまいました。そのような中でトップタイムをマークしたのは,前戦でポールを獲得したフェラーリのC.ルクレールでした。2番手タイムとなったのはマクラーレンのL.ノリスでしたが,ルクレールとの差はわずか1000分の43秒でした。前戦でペナルティーを乗り越えて優勝を果たしたレッドブルのM.フェルスタッペンは,3番手タイムで初日を終えています。チームメイトのS.ペレスは,5番手タイムでした。アルファタウリ勢ですが,D.リカルドが12番手,角田裕毅は15番手タイムでした。
2023/11/24(金)
◎所属先決定(MotoGP)
○今日から今季最終戦バレンシアGPがリカルド・トルモ・サーキットで開幕しますが,それを前にして今季Moto3クラスにフル参戦(途中契約解除の鈴木竜生を含む)している日本人ライダーの来季の所属先が確定しましたのでお伝えします。まずは既に発表が終わっているライダーの中で,Moto2クラスに昇格するライダーから。今季タイトル争いに前戦まで入っていたものの,タイトルを獲得したレオパード・レーシングのJ.マシアとチームメイトの激しいコンタクト(スポーツマンシップとしてはいかがなものかと思われますが・・・)により,残念ながらタイトルを獲得できなかったリキ・モリ・ハスクバーナ・インタクトGPの佐々木歩夢は,今季Moto2クラスにフル参戦したものの,シートを失うことが決定しているコレオス・プレパゴ・ヤマハVR46マスターキャンプの野左根航汰と入れ替わる形で同チームに所属することになっています。昇格は以上で,残留組ですが,ホンダ・チーム・アジアの古里太陽はチームに残留することになっていて,レオパード・レーシングから参戦していたものの,シーズン途中で契約解除となった鈴木竜生は,昇格する佐々木歩夢が抜けるリキ・モリ・ハスクバーナ・インタクトGPのシートに座ることになっています。次に今回新たに発表になったライダーについてですが,ガヴィオタ・ガスガス・アスパーM3からフル参戦している山中琉聖は,来季2021年まで所属していたMTヘルメッツMSIに復帰することになりました。2017年からMoto3クラスに参戦を開始し,今季はSIC58スクアドラ・コルセに所属して第13戦インドGPにおいて2位表彰台を獲得した鳥羽海渡は,今季限りでMotoGPを去り,来季から戦いの場をSBKと併催で行われているWSSに変え,ペトロナスMIEレーシング・ホンダ・チームに所属してフル参戦することになりました。ご存知の方も多いと思いますが,新たに所属することになった同チームは,2019年にSBKに参戦していたモリワキ・アルティア・ホンダ・レーシングを引き継いだチームで,日本を代表するコンストラクターの1つであるモリワキ・エンジニアリングの創業者である森脇護氏の孫に当たる森脇緑氏が創設したチームです。モリワキとは関係性がもちろんあるでしょうが,会社としては別の組織となっています。7年間にわたってMotoGPにフル参戦し,250ccマシンを駆ってきた鳥羽ですが,新たなフィールドで600ccマシンを駆ることになります。新天地に移籍する鳥羽を含め,来季も日本人ライダーがタイトル争いに加わることを期待したいですね。なお,新たにMoto3クラスにフル参戦する日本人ライダーについてですが,現段階では発表されていません。

◎複数年&国内に(SF)
○ホンダ系の最有力チームと言えるTEAM MUGENが,来季の体制について発表を行いました。今シーズンのTEAM MUGENは,ディフェンディングチャンピオンである野尻智紀と,今季途中でアルファタウリから怪我で欠場したD.リカルドの代役でF1に参戦して見事ポイントを獲得したL.ローソンの2人という体制で臨みました。その中のローソンについては,既に発表があり,SFは卒業し,来季はレッドブルのテストドライバーとしてチームに帯同することになり,当然レギュラードライバーに何かあれば,代役で出場することになります。ということで,野尻の去就と,ローソンが抜けたシートに誰が座ることになるのかが注目点となっていました。今回の発表によると,まず野尻については,チームに残留することになりました。しかも,国内のモータースポーツの場合ほとんど1年契約が多いのですが,チーム側からの提示で複数年(具体的な年数は分かりません)契約ということになりました。来季でチーム6年目を迎えるわけですが,その期間がさらに延びることになる訳です。チーム側がいかに野尻に絶大な信頼をおいているかが分かる今回の契約延長です。そして,ローソンが抜けたシートには,今季もF1への登竜門であるFIA F2にフル参戦していて,現在ランク3位につけている岩佐歩夢が座ることになりました。ホンダの育成ドライバーであり,レッドブルの育成ドライバーでもある彼だけに,今回の契約成立は納得のいくものだと言えます。ローソンもレッドブルの育成ドライバーで,しかもF2から参戦してきていますので,岩佐はそれと同じ経過をたどっているわけです。2019年までは国内のレースに参戦していた岩佐ですが,2020年から戦いの場を海外に移してキャリアを重ねてきていますので,5年ぶりに国内のレースへ復帰することになります。なお,今週末にF2の最終戦がありますが,ポイント的にはまだ岩佐もタイトル獲得の可能性が残されています。逆転タイトルにはよほど奇跡が起きない限り厳しい状況ではありますが,F2最後の走りを思い切ってやってほしいですね。
2023/11/23(木)
◎正式決定(JRR)
○昨日,MFJ( 日本モーターサイクルスポーツ協会)から2024年JRRのレースカレンダーについて発表がありました。来季のレースカレンダーについては,8月10日(木)に暫定版が発表されていました。今回発表されたのは,暫定ではなく正式決定版となります。暫定版からの変更は,当初9月14〜15日に設定されていた我が大分県にあるオートポリスで開催される予定の第6戦が,1週早まって9月7日〜8日になりました。それ以外については変更がなく,シリーズとしては全8戦で,クラスによってレース数が変わります。最高峰のJSB1000クラスは,SFとの併催で行われる2&4はこのクラスのみの開催だったり,1大会で2レースがあったりして,全7戦で11レースとなっています。なお,今回発表された具体的な正式版レースカレンダーは,以下の表のようになっています。
2024年 JRRレースカレンダー(正式版)
大会 決勝日 サーキット 開催クラス
第1戦 3月10日 鈴鹿サーキット JSB1000のみ(2&4)
第2戦 4月14日 モビリティリゾートもてぎ 全クラス(JSB1000は2レース)
第3戦 5月26日 スポーツランドSUGO 全クラス(JSB1000,ST600は2レース)
第4戦 6月16日 筑波サーキット J-GP3のみ
第5戦 8月25日 モビリティリゾートもてぎ JSB1000のみ(2&4)
第6戦 9月8日 オートポリス 全クラス(JSB1000,ST1000は2レース)
第7戦 9月29日 岡山国際サーキット 全クラス
第8戦 10月27日 鈴鹿サーキット 全クラス(JSB1000は2レース,MFJ-GP)
2023/11/22(水)
◎世界へ(WEC&SF&SGT)
○昨日は,トヨタが来季のWRCにおいて勝田貴元をワークスのレギュラードライバーに昇格させるという発表を行ったことについてお伝えしました。そのトヨタですが,他のカテゴリーで活躍している2人の日本人ドライバーについても発表を行っていますので,今日はその点についてお伝えします。
まず1人目ですが,今季WECとSFにフル参戦した平川亮についてです。今季SFにおいては,ITOCHU ENEX TEAM IMPULに所属してフル参戦し,モビリティリゾートもてぎで開催された第7戦で2位表彰台を獲得したのを最高位に,ランキング5位で終了しました。WECにおいては,トヨタ『GR010ハイブリッド』8号車を駆ってフル参戦し,見事チャンピオンに輝きました。今回の発表によると,WECについては引き続いてトヨタ『GR010ハイブリッド』8号車を駆ってフル参戦することになりました。ただ,SFについては,来季は参戦しないことになりました。これは,既に発表があったように,来季はF1のマクラーレンに所属してリザーブドライバーを務め,あくまでもWECが主体になるものの,F1に帯同したり,シミュレーターを使って開発したりといった活動が多くなるためです。場合によっては,今後F1への道が開ける可能性も出てきたわけです。2人目は,SFとSGTにフル参戦した宮田莉朋についてです。今シーズンの宮田は,SFではVANTELIN TEAM TOM’Sから,SGTではGT500クラスにTGR TEAM au TOM‘Sからフル参戦し,見事ダブルタイトルを獲得しました。今まさに脂がのってきているドライバーの一人と言えます。その宮田の来季ですが,フォーミュラカーではF1の登竜門であるFIA F2にフル参戦することになりました。どのチームに所属するかは,現段階では情報がありません。次に,耐久レースについては,クール・レーシングに所属してELMS(ヨーロピアン・ル・マン・シリーズ)にフル参戦することになりました。マシンはオレカ07・ギブソン37号車で,R.フルクサとM.ヤコブセンがチームメイトとなります。さらに,WECに関しては,TGR WECチームのリザーブドライバーを務めます。
今回の発表を通して,新たな疑問がわいてきます。平川,宮田共に来季は海外で活躍することになったわけですが,逆の見方をすると,国内でのレースからは離れることとなります。今シーズン平川が所属していたTEAM IMPULにしても,宮田が所属していたTOM‘Sにしても,SFやSGTにおけるトヨタ陣営における有力なチームで,勝利はもちろん,タイトルを狙うことができるチームでもあります。そのシートが空くことになる訳で,果たしてそのシートに誰が座ることになるのかということです。トヨタ陣営の中で起用されるのか,それとも他メーカー陣営から移籍することになるのか,SGとSGTの来季の体制については,トヨタを中心にかなりの入替えが行われる可能性がありそうですね。
2023/11/21(火)
◎フル参戦(WRC)
○週末に愛知県と岐阜県で行われた今季最終戦となる第13戦『フォーラムエイト・ラリージャパン2023』は,トヨタが昨年の雪辱を果たして優勝すると共に,表彰台を独占しました。さらに,唯一の日本人WRCドライバーである勝田貴元は,2日目のアクシデントにより順位を大幅に下げたものの,その後SSでトップタイムをマークしていってポジションを回復していき,惜しくも4位までは到達できなかったものの,最終的に5位でゴールを果たしました。トヨタとしては,お膝元で開催のこの大会を最高に近い形で終えることができたのではないかと思います。さて,ラリージャパンから一夜明けた昨日,TOYOTA GAZOO Racing(TGR)はWRCに参戦しているTOYOTA GAZOO Racingワールドラリーチーム(TGR-WRT)の来季の体制を発表しました。今シーズンのTGRは,チャンピオンを獲得したK.ロバンペラをはじめ,ラリージャパンを制したE.エバンス,ラリージャパンで2位に入ったS.オジエ,そして勝田貴元の4人体制で臨みましたが,来季も同じ布陣で臨むことになりました。ただ,顔ぶれは変わりませんが,出場する体制に変化があります。今季はロバンペラとエバンスが全てのレースにレギュラードライバーとして出場し,オジエと勝田がシートをシェアして大会によって出場体制が違うという形を採っていました。しかし,来季はその点について変化があり,オジエは変わらないものの,驚くことに2年連続チャンピオンを獲得したロバンペラがオジエとシェアすることになりました。そして,ロバンペラと入れ替わる形で,ついに勝田がレギュラードライバーとしてフル参戦することになりました。今シーズンの勝田は,優勝こそ達成することはできませんでしたが,高速ラリーであるラリー・フィンランドで見事3位表彰台を獲得しました。そして,最終戦での最速タイム連発。こうした活躍などが認められてワークスチームのレギュラードライバー昇格となったのではないかと思います。気になるのはロバンペラで,通常連覇を成し遂げたわけですから,当然エースドライバーとしてレギュラー参戦するのが普通です。しかし,来季はそうではなくなるのが不思議でなりませんでした。しかし,今回の発表によると,どうやら来季WRCへの出場を限定する分,ドリフトなど他のモータースポーツに参加することを通して経験や技術のさらなる向上を目指していく,さらに,精神的,肉体的にきつかったことから充電期間にするということのようです。ということで,来季のTGRにおけるエースドライバーの座は,ラリージャパンウィナーのエバンスということになります。
2023/11/20(月)
◎独占(WRC)
○今季最終戦となる第13戦『フォーラムエイト・ラリージャパン2023』最終日の走行が,6つのスペシャルステージで行われました。2日目からトップ3を独占してきたトヨタGRヤリス・ラリー1勢は,最終日もそれまで積み上げてきた貯金を活かしながら堅実な走りを展開していってゴールまでマシンを導いていきました。結局スタート時と順位は変わることなく最終SS22を走行し,トップからE.エバンス,S.オジエ,K.ロバンペラの順でゴールし,トヨタのお膝元での大会で表彰台独占を果たしました。優勝したエバンスにとっては,この勝利は今季3勝目となります。また,トヨタにとっては,全13戦中9戦目の勝利となります。2日目に激しくマシンを損傷するアクシデントに見舞われて大きく順位を下げた唯一のフル参戦日本人ドライバーである勝田貴元は,3日目と同様,最終日もトヨタGRヤリス・ラリー1を駆りながら鬼神の走りを見せました。4位まで順位を上げるべくアタックを続けていき,この大会で合計9度のステージベストをマークしたものの,やはりクラッシュによるタイムロスが最後まで響き,ヒョンデi20 Nラリー1を駆るE.ラッピから30秒遅れの5位でフィニッシュしています。

◎初優勝&タイトル決定(MotoGP)
○3週連続開催となるMotoGPですが,その2つ目のレースである第19戦カタールGPの決勝レースが,ドライコンディションとなったルサイル・インターナショナル・サーキットで行われました。MotoGPクラスは,途中まで5番グリッドからスタートしたランクトップを行くドゥカティ・レノボ・チームのF.バグナイアがトップを走行していきました。そこにスプリントレースで初の表彰台を獲得し,この大会で好調な走りを見せているグレシーニ・レーシングMotoGPのF.ジャンアントニオが迫っていき,19周目にトップに立つとそのまま差をつけていって単独走行となり,このクラスで自身初となる勝利を収めました。まだ来季のシートが確保できていないジャンアントニオだけに,涙に暮れるのも十分頷けることだと思います。ムーニーVR46レーシング・チームのL.マリーニとアプリリア・レーシングのM.ビニャーレスとによる3位争いとなりましたが,これをマリーニが制していて,表彰台をドゥカティが占めています。気になるタイトル争いですが,バグナイアが2位フィニッシュしたのに対し,ランク2位につけ,スプリントレースで勝利を収めているプリマ・プラマック・レーシングのJ.マルティンは,5番グリッドからスタートして一旦は後退したものの,少しずつ順位を回復していきました。しかし,思うような走りを展開することができずに順位を下げてしまい,最終的に10位でのチェッカーとなりました。スプリントレースで7ポイント差まで迫った2人の差でしたが,決勝レースの結果により2人の差は21にまで広がり,次戦となる最終戦はバグナイア優勢で迎えることになりました。ただ,チームタイトルとインディペンデントチームタイトルの栄冠は,マルティンが所属するプリマ・プラマック・レーシングに輝いています。ウィークを通して下位走行となっていたLCRホンダ・イデミツの中上貴晶は,決勝レースでもその流れは変化なく,完走した中では最下位となる19位でチェカーを受けています。
Moto2クラスは,4番グリッドからスタートしたGTテレビサン・スピードアップのFアルデグエルが,コースオフしたため一旦は順位を下げましたが,その後どんどんポジションを回復していきました。そして,9周目にはトップに立って単独走行に持ち込んでいき,3戦連続となる勝利を収めました。その後ろでは,コレオス・プレパゴ・ヤマハVR46マスターキャンプのM.ゴンザレスとポンス・ウィゴー・ロス40のA.カネトによる2位争いが最後まで続いていき,このバトルをゴンザレスが制し,自身初表彰台を獲得しました。さらにその後ろでは,イデミツ・ホンダ・チーム・アジアの小椋藍とガスガス・アスパー・チームのJ.ディクソンによる4位争いがこれまた最後まで続き,小椋がこれを制しています。他のフル参戦日本人ライダー勢ですが,ペルタミナ・マンダリカSAGチームの羽田太河は25位で完走を果たしましたが,コレオス・プレパゴ・ヤマハVR46マスターキャンプの野左根航汰は12周目に転倒を喫してリタイアに終わっています。
Moto3クラスは,タイトルに王手をかけているレオパード・レーシングのJ.マシアが10番グリッドと少し後方からのスタートとなりました。しかし,ポジションを少しずつ上げていって複数台によるトップ争いに持ち込み,13周目にトップに立つと激しいバトルを制してトップでチェッカーを受け,今季4勝目を挙げました。マシアのタイトル決定を阻止したいリキ・モリ・ハスクバーナ・インタクトGPの佐々木歩夢でしたが,トップ集団から少し遅れてしまって6位でのチェッカーとなり,この瞬間マシアが今シーズンのタイトル獲得を決定しました。レースの世界ですので十分予想されていたことではありますが,今回のタイトルをかけたバトルは,決して全てがクリーンだったとは言えないという状態だったことは間違いありません。マシアの佐々木に対する戦い方,そしてマシアのチームメイトの走行の仕方,それらはタイトル獲得を手放しで賞賛できるものではなかったのが何とも残念です。マシアとのトップ争いに絡んだガスガス・アスパー・チームのD.アロンソでしたが,マシアから1000分の68秒及ばず2位フィニッシュでした。3番グリッドからスタートしたレッドブルKTMアジョのJ.マシアは,ジャンプスタートの裁定が下ってダブルロングラップペナルティーが科されたため,大きく順位を下げてしまいました。しかし,驚異的な追い上げを見せてトップ集団に追いつき,最後は3位でのチェッカーとなりました。他のフル参戦日本人ライダー勢ですが,SIC58スクアドラ・コルセの鳥羽海渡は8位,ホンダ・チーム・アジアの古里太陽は14位に入ってポイントを獲得しましたが,ガヴィオタ・ガスガス・アスパーM3の山中琉聖は21位でレースを終えています。

◎記録さらに更新(F1)
○初開催となる第22戦ラスベガスGPの決勝レースが,ドライコンディションとなったラスベガス・ストリップ・サーキットで行われました。前日に行われた予選でトップ2独占となったフェラーリですが,初日にあった例のマンホールの蓋による事故による影響で,不可抗力ながらペナルティーが科されてしまったC.サインツがグリッド降格となってしまいました。そのため,3番手タイムだったレッドブルのM.フェルスタッペンが2番グリッドについてスタートとなりました。そのスタートでポールからスタートしたフェラーリのC.ルクレールとフェルスタッペンとの激しいホールショット合戦となりましたが,フェルスタッペンがやや強引にルクレールのインに入ったことが要因となってルクレールを押し出す形でトップに立ちました。その後,この2台によるトップ争いがしばらくの間展開されていきました。しかし,レース途中でホールショットでのバトルに対する裁定が下され,フェルスタッペンに5秒加算のペナルティーが科されることになりました。トップを守っていたフェルスタッペンでしたが,ウィークを通して速さがあったルクレールとの差をさほど広げることができず,16周目にルクレールがフェルスタッペンを交わしてトップに立ちました。抜かれたフェルスタッペンはすぐにピットインしてタイヤ交換を行い,その際に5秒加算のペナルティーをここで消化しました。フェルスタッペンが順位を下げた後,ルクレールは次にレッドブルのS.ペレスとのトップ争いとなりました。ペレスとルクレールによる抜きつ抜かれつのトップ争いが展開されていく中,一旦は順位を下げたフェルスタッペンがヒタヒタとその2人との差を詰めていきました。3位まで浮上してきたフェルスタッペンは,36周目にペレスを抜いて2位浮上し,次の周でルクレールまで交わして再びトップに返り咲きました。トップに立ったフェルスタッペンは,少しずつ差をつけていってその座を守っていきました。その後ろでは,今後はルクレールとペレスとの2位争いとなり,43周目にルクレールのミスを突いてペレスが2位に浮上しました。このままレッドブルのワンツーかと思われましたが,ファイナルラップでルクレールが鋭いアタックを見せてペレスを交わし,そのままの順でチェッカーとなりました。シーズン最多勝記録を更新しているフェルスタッペンですが,この勝利でさらに記録を18まで伸ばしています。ここ数戦好調だったアルファタウリ勢ですが,この大会に入るとその勢いが消えていましたが,決勝レースでもその流れは変わりませんでした。アクシデントやピットインのタイミングのズレで角田裕毅はポイント圏内を走行する時間帯はありましたが,レースが落ち着くと再び下位争いとなり,最終的にD.リカルドは14位でチェッカーとなりました。角田は完走扱いにはなったものの,49周目にギアボックストラブルからマシンを止める事態になっています。
2023/11/19(日)
◎独占継続(WRC)
○今季最終戦となる第13戦『ラリージャパン』の競技3日目の走行が,途中で雨や雪という不安定な天候の中で行われました。初日こそヒョンデi20 Nラリー1勢によるワンツーフィニッシュとなりましたが,本格的な走行となった2日目は,昨日お伝えしたように今季マニュファクチャラーズタイトルを決めているトヨタGRヤリス・ラリー1勢がトップ3を独占しました。そして迎えた3日目ですが,この日もトヨタ勢が安定した走りを見せ,前日のタイム差による貯金があったりしたこともあって,タイム差の変化はあったものの,E.エバンス,S.オジエ,K.ロバンペラというトップ3の順位は変わらず,相変わらずトヨタによるトップ3独占となっています。前日に思わぬ路面状況からアクシデントに見舞われてしまい,一旦は大きく順位を下げたトヨタGRヤリス・ラリー1を駆る勝田貴元は,昨日もお伝えしたようにその後トップタイムをマークしたりして9位まで順位を回復して3日目を迎えていました。母国での大会だけに,自身のモチベーションや周りの声援をエネルギーに変え,果敢にアタックをしていきました。その走りはこの日3つのステージでトップタイムということにつながり,3日目終了段階でさらに順位を上げて6位までたどり着きました。いよいよ今日がこの大会,そして今シーズンの最後の走りとなりますので,さらなる順位アップ目指して素晴らしい走りを展開していってほしいですね。

◎接近&今季初(MotoGP)
○第19戦カタールGPの各クラス予選とMotoGPクラスのスプリントレースが,照明に照らされる中ルサイル・インターナショナル・サーキットで行われました。
MotoGPクラスのスプリントレースは,逆転タイトルを狙うプリマ・プラマック・レーシングのJ.マルティンが5番グリッドから好スタートを切って順位を上げ,5周目にはトップに躍り出ました。後はそのまま逃げ切ってトップでチェッカーを受け,今季圧倒的な速さを見せているスプリントレースで8勝目を挙げました。ランクトップを行くドゥカティ・レノボ・チームのF.バグナイアが5位に終わったため,2人のポイント差は7に接近しています。来季のシートが決まっていないグレシーニ・レーシングMotoGPのF.ディ・ジャンアントニオは,2番グリッドからスタートして一旦は順位を下げたものの,再び盛り返してグリッド順と同じ2位でチェッカーを受けています。ポールからスタートしたムーニーVR46レーシング・チームのL.マリーニでしたが,4周目まではトップの座を守ったものの,少し順位を下げて3位でチェッカーを受けています。予選で奮わず22番グリッドからスタートしたLCRホンダ・イデミツの中上貴晶は,少し順位は上げたものの,単独走行となって18位でのチェッカーとなっています。
Moto2クラスは,イタルトランス・レーシング・チームのJ.ロバーツが,2020年に自身マークしたサーキットレコードを大幅に更新する走りを見せ,2020年10月に行われた第10戦フランスGP以来3年ぶりとなるポールを獲得しました。ロバーツにはポールを奪われたものの,ファンティック・レーシングのC.ビエッティがわずか1000分の7秒遅れで2番グリッドを獲得しています。さらに,トップから1000分の28秒という僅差で,ポンス・ウィゴー・ロス40のA.カネトが3番手となっています。日本人ライダー勢ですが,唯一イデミツ・ホンダ・チーム・アジアの小椋藍がQ2に進出していて,12番手タイムで予選を終えています。Q1で敗退となったペルタミナ・マンダリカSAGチームの羽田太河とコレオス・プレパゴ・ヤマハVR46マスターキャンプの野左根航汰は,それぞれ28番手,30番手と一番後ろの列に並ぶことになってしまいました。
Moto3クラスは,僅差でのポール合戦となり,レッドブルKTMテック3のD.オルガドが,MTヘルメッツMSIのD.モレイラを1000分の3秒上回り,自身今季初となるポールを獲得しました。3番グリッドをレッドブルKTMアジョのD.オンジュが獲得し,今季9度目のフロントローを獲得しています。フル参戦日本人ライダー勢ですが,ランクトップを行くレオパード・レーシングのJ.マシアのタイトル決定を阻止したいランク2位を行くリキ・モリ・ハスクバーナ・インタクトGPの佐々木歩夢は,トップからおよそコンマ3秒遅れの4番手タイムをマークしました。マシアが10番手と少し後方からのスタートですので,今日行われる決勝レースでは,何とかポイント差を詰めて最終戦までタイトル争いを持ち込みたいところです。他のフル参戦日本人ライダー勢ですが,Q2進出を果たしたホンダ・チーム・アジアの古里太陽は17番手,Q1で敗退となったSIC58スクアドラ・コルセの鳥羽海渡とガヴィオタ・ガスガス・アスパーM3の山中琉聖は,それぞれ23番手,24番手でした。

◎独占継続(F1)
○第22戦ラスベガスGPの予選が,照明に照らされる中ラスベガス・ストリップ・サーキットで行われました。初日ワンツー発進となったフェラーリ勢は,予選でも他を圧倒する速さを見せ,フェラーリの2台のみが1分32秒台をマークしてC.ルクレール,C.サインツの順でトップ2を独占しました。既に今季のタイトルを決めているレッドブルのM.フェルスタッペンは,初日よりは順位を上げて3番手タイムをマークしましたが,2番手タイムだったサインツよりコンマ3秒以上の差をつけられてしまっています。チームメイトのS.ペレスはさらにタイムが上がらず,Q2で敗退となって12番手で予選を終えています。大会前までは好調な走りを展開できるようになっていたアルファタウリ勢ですが,この大会に入って下位に沈む状況となっています。その傾向は予選でも変わらず,D.リカルドはQ1を突破できたものの,Q2で敗退して15番手となっています。角田裕毅の方は,タイムアタックに入る前にトラフィックに引っかかってタイヤの温度が下がってしまってグリップを得ることができない状況となり,ラストアタック途中でコースオフを喫してしまい,最下位となる20番手で予選を終えています。
2023/11/18(土)
◎独占(WRC)
○昨日の日本列島は広い範囲で不安定な天候となりましたが,そのような中,今季最終戦となるラリージャパン2日目の走行が行われました。初日はヒョンデ勢のワンツーとなりましたが,2日目は大きく様相が変化しました。この日速さを見せたのはトヨタGRヤリス・ラリー1を駆るE.エバンスで,降りしきる雨をものともせず初日好調だったヒョンデ勢を大きく上回るタイムをマークしてトップに立ちました。2,3番手にそれぞれS.オジエ,K.ロバンペラがつけ,2日目終了時点でトヨタ勢がトップ3を独占しています。初日にトヨタ勢で最速だった勝田貴元でしたが,この日のオープニングステージとなるSS2で事前に知らされていなかった状況で激しいクラッシュに見舞われてしまいマシンを大きく損傷する事態となりました。幸いにも何とかマシンを走らせることはできましたが,順位を大きく下げてしまいました。SS4の間にマシンを修復していた勝田でしたが,そのSS4がキャンセルとなり,何とか生き延びることができました。マシン修復後の勝田は息を吹き返し,午後からの走行の内,3つのステージでトップタイムをマークする活躍を見せ,2日目終了時点でトップからおよそ9分遅れの9位まで順位を回復しています。

◎自身初(MotoGP)
○3週連続開催となるMotoGPですが,その2つ目のレースとなる第19戦カタールGPがルサイル・インターナショナル・サーキットで開幕し,初日は2回のプラクティスが行われました。
MotoGPクラスで初日総合トップに立ったのはクリプトデータRNF MotoGPチームのR.フェルナンデスで,これは彼自身このクラス初のトップタイムとなります。以後も僅差のタイムとなり,来季のシートがまだ決まっていないグレシーニ・レーシングMotoGPのF.ディ・ジャンアントニオが,トップから1000分の49秒差の総合2番手タイムでした。そのディ・ジャンアントニオから1000分の44秒遅れで,アプリリア・レーシングのM.ビニャーレスが総合3番手タイムとなっています。LCRホンダ・イデミツの中上貴晶は相変わらず思うような走りを展開することができず,無念の最下位で初日を終えています。
Moto2クラスは,このところ好調な走りを展開しているベータ・ツールズ・スピードアップのF.アルデグエルが,これまでのレコードタイムを更新する走りを見せて初日総合トップに立ちました。総合2,3番手タイムは,それぞれポンス・ウィゴー・ロス40のA.カネト,エルフ・マークVDSレーシング・チームのS.ロウズでした。日本人ライダー勢ですが,イデミツ・ホンダ・チーム・アジアの小椋藍が7番手タイムをマークしてトップ10圏内に入ったものの,コレオス・プレパゴ・ヤマハVR46マスターキャンプの野左根航汰は29番手,ペルタミナ・マンダリカSAGチームの羽田太河は30番手と,下位2つに日本人ライダーがつけるという形となってしまいました。
Moto3クラスは,今回の結果次第では,今シーズンのタイトルを決める可能性のあるレオパード・レーシングのJ.マシアが最速タイムを刻み,3戦連続初日総合トップとなりました。2〜4番手は僅差となっていて,総合2番手タイムをリヴァコールド・スナイパーズ・チームのR.フェナティが総合2番手,それから1000分の76秒遅れでリキ・モリ・ハスクバーナ・インタクトGPのC.ベイヤーがそごう3番手となっています。フル参戦日本人ライダー勢ですが,マシアのタイトル決定を阻止したいランク2位につけているリキ・モリ・ハスクバーナ・インタクトGPの佐々木歩夢が8番手でトップ10圏内に入っています。SIC58スクアドラ・コルセの鳥羽海渡が12番手,ホンダ・チーム・アジアの古里太陽が22番手,ガヴィオタ・ガスガス・アスパーM3の山中琉聖が25番手で初日を終えています。

◎マンホール(F1)
○初開催となる第22戦ラスベガスGPが新コースであるラスベガス・ストリップ・サーキットで開幕し,初日は2回のフリー走行が行われました。その最初の走行となるFP1では,いきなり初開催ならではのアクシデントが発生しました。開始10分ほどしか経っていない中,フェラーリのC.サインツが突然火花を飛ばしてターン14でマシンがストップしてしまいました。その原因は,市街地コースらしくマンホールがコース上にあるのですが,そのマンホールの蓋の周囲にあるコンクリート製のフレームが破損してサインツのマシン下部を損傷してしまったためでした。レースの歴史の中では,強烈なダウンフォースのためマンホールの蓋が浮き上がり,後ろを走行してきたマシンにぶつかるということがあたのですが,まさにそれに近い状況になったようです。重大な事故ですので直ちに赤旗が提示され,FP1はそのまま終了となりました。その後,コースチェックを行ってマンホールへの対策を施し,当初の予定より2時間半ほど遅れてFP2が開始されました。ここでは同様に事故は起きず,フェラーリのC.ルクレールがこの日のトップタイムをマークしました。FP1の事故でマシンが損傷したサインツは,別のマシンに乗り換えて走行し,見事2番手タイムをマークし,初日はフェラーリのワンツーとなりました。トップ2と同じ1分35秒台のタイムをマークし,アストンマーティンのF.アロンソが3番手につけています。レッドブル勢は,S.ペレスが4番手,M.フェルスタッペンが6番手でした。このところ好調な走りを見せていたアルファタウリ勢は奮わず,角田裕毅が17番手,D.リカルドはブービーとなる19番手で初日を終えています。
なお,マンホールの事故によりマシンに大きなダメージを受けたサインツですが,シャシー,エンジン,バッテリーに大きなダメージを受けているとのことで,マシンの修復には相当な時間と出費が必要なようです。マシンの乗り換えをせざるを得ないサインツですが,今回の修復で年間の基定数を超える交換が必要となりますので,パナルティーが科されることになりました。運営側としても何とかサインツの救済方法を探ったようなのですが,それに合致するようなレギュレーションは存在しておらず,レギュレーション通りグリッド降格のペナルティーが科されることになりました。サインツとフェラーリにとってまさに踏んだり蹴ったりのFP1になってしまいました。シーズン終了後には,この点に関するレギュレーションの見直しがなされるべきであることは間違いありませんね。
2023/11/17(金)
◎ワンツー&トヨタ勢トップ(WRC)
○今季最終戦となる第13戦『フォーラムエイト・ラリージャパン2023』が開幕し,初日はテスト走行的な意味がある『シェイクダウン』とレース最初のバトルとなるSS1である『スーパーSS』が行われました。既に今シーズンのドライバー及びマニュファクチャラーズのタイトルが決まっていますので,どのメーカー,ドライバーもタイトルのことは気にする必要がほぼなく,今回のラリージャパンはいわゆるガチンコの勝負が展開されていくものと思われます。そのような中で大会最初のレースとなるSS1は,愛知県豊田市にある豊田スタジアムで行われました。同スタジアムの天然芝を剥がしてアスファルトを敷き詰め,そこに立体交差を含む1周500メートルほどのコースを設営し,2台同時にスタートしてタイムを競い合うデュアルバトル形式が採用されています。そのバトルの中で最速タイムを刻んだのは,ヒョンデi20 Nラリー1を駆るT.ヌービルでした。2番手タイムをE.ラッピがマークし,初日はヒョンデ勢のワンツー発進となりました。3番手タイムは,今シーズン限りでチームを去ることが決まっているフォード・プーマ・ラリー1を駆る2019年のチャンピオンであるO.タナクでした。WRC唯一のフル参戦日本人ドライバーであるトヨタGRヤリス・ラリー1を駆る勝田貴元は,トヨタ勢としてはトップとなる5番手で初日を終えています。今シーズンのタイトルを獲得して2年連続チャンピオンに輝いているトヨタGRヤリス・ラリー1を駆るK.ロバンペラは,勝田からコンマ9秒遅れの5位につけています。
2023/11/16(木)
◎後押し(F1)
○アメリカを代表する自動車メーカーの1つであるゼネラルモーターズ(GM)から11月14日(火)に発表があり,2028年シーズンからF1パワーユニット(PU)マニュファクチャラーとしてFIAに正式な登録を行うと共に,そのPUを新規参入チームとして登録されているアンドレッティ・キャデラックに供給することになりました。ちなみに,ご存知のように『キャデラック』はGMの高級車ブランドです。この発表により,F1にPUマニュファクチャラーとして登録されているのは,新たなレギュレーションが導入される2026年シーズンにPUを供給するホンダ,メルセデス,フェラーリ,レッドブル・パワートレインズ,ルノー,アウディの計6メーカーと,今回発表を行った2018年から投入するGMの合計7メーカーということになります。今回の発表は,もちろん供給するメーカーが増えるという側面で大きな意味がありますが,もう1つ大きな側面があります。それは,アメリカンチームであるアンドレッティ・キャデラックの後押しです。現在は10チームで争われているF1ですが,F1側はさらにチーム数を増やそうとして新たなチームを募集し,最終的にアンドレッティ・フォーミュラ・レーシングのみが認められました。ところが,新規参入するためには既存のチームの承認が必要となりますが,その点では厳しい状況があります。というのも,F1に参戦しているチームには分配金が与えられているのですが,元々これは一定の金額があり,それを10チームで分配しています。もし1チーム増えると,一定の金額を11で割ることになりますので,1チームあたりの取り分が減ることになります。莫大な資金を必要とするF1だけに,既存のチーム側が少しでも取り分を維持したいと考えるのはある意味当然なのかもしれません。とはいえ,走行するマシンが増えるとそれだけバトルが見られますので,F1を観る側からすると新規参入は歓迎されるものですし,運営する側としては収支の面で好都合となります。今回GMが登録を行ったということは,そのPUをアンドレッティが搭載するとなると,既存のチーム側も認めざるを得ない状況となっていきます。果たしてこれからどのような進展が見られることになるのか,今後の推移が注目となりますね。
2023/11/15(水)
◎懸念材料(F1)
○今週末は,初開催となる第22戦ラスベガスGPが開幕します。まだレギュラー参戦のF1ドライバーはまだ誰もF1マシンで走行したことがないわけですから,色々暗中模索という状態になるのではないかと思います。そうした不安材料がいくつもある中で,今回は2つ取り上げたいと思います。まず1つ目は路面の状態で,会場となるのはラスベガス市街地コースですが,レース自体は日が沈んだ後に行われますので,日中は「市街地コース」だけに,例えばモナコがそうであるように,通常は一般道として開放されています。F1開催期間も同様で,一般車両が走行した後に閉鎖され,サーキットとして機能することになる訳です。ということは,せっかくF1マシンが路面にタイヤのラバーをつけていっても,日中には取れてしまいますので,ラバーグリップが期待できないことになります。元々一般車両用の路面な上にラバーグリップが期待できないわけですから,スピンするマシンが少なからず出そうな感じがしてきます。2つ目は気温で,大会開催中の気温はかなり下がることが予想されているようです。この大会の前に行われたレースはブラジルとメキシコでしたので,気温は高いところでした。そして,いきなり低温というか極寒(この時期のラスベガスは最低気温が10℃前後のようで,しかも夜の開催です。)のところに行くわけですから,ドライバーやスタッフの肉体的な負担はかなりあるのではないかと思われます。さらに,人間だけでなくマシンに対する負担もかなりあるようで,現在投入されているパワーユニットは,もちろん高温状態は厳しいのですが,元々極寒の中でのレース自体がなかったわけですから,そうした環境を想定してつくられていません。果たして極寒という環境の中でパワーユニットがどのような状態になるのか,こうした点でもチームとドライバーは暗中模索となるのではないでしょうか。ついでに言えば,極寒の中で果たしてタイヤとブレーキ,さらにサスペンション等がどの程度機能するのかも懸念されるものになりそうですね。
2023/11/14(火)
◎今度は本命?(MotoGP)
○第18戦マレーシアGPが終わりましたが,昨日もお伝えしたようにMoto2クラスは,レッドブルKTMアジョのP.アコスタが今シーズンのタイトルを決めました。しかし,他の2クラスについてはいまだに決まっておらず,最終戦まで持ち越される気配が濃厚となっています。というように,MotoGPは当然タイトルの行方が大きな話題となっていますが,いまだにそれに劣らず話題となっているのが,今季限りでホンダから離脱することが決まっているM.マルケスの後任に誰がなるのかということです。マルケスの離脱が発表されて以後,誰が来季レプソル・ホンダ・チームのシートに座ることになるのか色々な噂が出てきました。ちょっと前には,マルケスが移籍することでシートを失うことになったグレシーニ・レーシングMotoGPのF.ディ・ジャンアントニオが入れ替わる形でレプソルのシートに座るのではないかという噂が出ました。ほぼ同時期には,一昨年までそのレプソルのシートに座っていたP.エスパルガロが復帰することになるのではないかということも出てきました。エスパルガロについては,現在所属しているガスガス・ファクトリー・レーシング・テック3のシートに来季アコスタが座ることが決定していて,それに伴ってエスパルガロが開発ライダーとしてチームに残留することが決まっています。つまり,アコスタにシートを譲る形となっているわけです。そのためレプソル復帰の噂が出てきたのでしょうが,結局彼はチームとの関係継続を選択しましたので,レプソル復帰はなくなりました。ジャンアントニオに関しては,一時候補の最右翼になった感じがありましたが,このところなりを潜めていて,感じとしては話がなくなっているのではないかと思われます。そして,今回新たに浮上してきたのが,現在ムーニーVR46レーシング・チームからフル参戦しているL.マリーニの起用です。思いもよらぬところから浮上してきた噂ですが,かなり信憑性が高まっているようです。マリーニといえばご存知のようにV.ロッシの異父弟で,ロッシが主宰しているVR46のメンバーです。ロッシといえばかつてレプソル・ホンダ・チームに所属してタイトルを獲得した経歴がありますが,ホンダとの関係性が崩れ,ヤマハに移籍したという経歴もあります。それだけに,まさか弟がホンダワークスになるとは考えてもいませんでした。ただ,仮に現在のチームを離れても,現在ドゥカティ陣営であるVR46ですが,メーカーにかかわらずワークスライダーを輩出するというのも大きな目的ですから,マリーニがチームを出てもVR46との関係性が崩れるわけではありません。実際,VR46陣営の一人であるF.モルビデリは,ずっとヤマハ陣営からフル参戦してきました。さらに,もしマリーニが抜けても,その後のシートに座る能力のあるライダーはVR46陣営の中にいて,現在その最右翼になっているのが,Moto2クラスで第17戦,第18戦と連勝を飾ったGTテレビジョン・スピードアップのFアルデグエルのようです。果たして今回こそ噂が現実になるのか,時期を考えるとごく近いうちに発表があるでしょうから,それを楽しみに待ちたいと思います。
2023/11/13(月)
◎初優勝&チャンピオン決定(MotoGP)
○第18戦マレーシアGPの決勝レースが,ドライコンディションとなったセパン・インターナショナル・サーキットで行われました。
MotoGPクラスは,序盤からドゥカティ・レノボ・チームのE.バスティアニーニとグレシーニ・レーシングMotoGPのA.マルケスによるトップ争い,タイトル争いを演じているドゥカティ・レノボ・チームのF.バグナイアとプリマ・プラマック・レーシングのJ.マルティンとによる3位争いという様相となりました。レースが進むに連れてその2つのバトルはそれぞれが単独走行という状態となり,トップ争いはバスティアニーニが,3位争いはバグナイアが制しています。優勝したバスティアニーニは,今季からドゥカティワークスに移籍していましたが,開幕戦でいきなり怪我を負って欠場が続き,その後も怪我があったりしてここまであまりいい成績が残せていませんでした。シーズン残り3戦となった今回,ようやく勝利を収めるまでに回復しました。バスティアニーニの勝利は,昨年モーターランド・アラゴンで行われた第15戦アラゴンGP以来となります。スプリントレースではバグナイアの1つ前でゴールしたマルティンでしたが,決勝レースではその逆となりました。今回の結果,2人のポイント差は,大会前と比べるとトップのバグナイアがわずか1ポイントですが差を広げる結果になっています。大会を通して下位争いとなったLCRホンダ・イデミツの中上貴晶ですが,決勝レースでもやはり下位に沈んでいました。しかも,13周目に転倒してしまい,リスタートはできましたが,最終的に完走者では最下位となる18位でゴールしています。
Moto2クラスは,3クラスの中で唯一タイトル争いに決着を見る可能性が高いレースとなっていました。タイトルに王手をかけていたのは,来季MotoGPクラスに昇格することが決まっているレッドブルKTMアジョのP.アコスタでした。そのアコスタは,順位にかかわらずランク2位につけているエルフ・マークVDSレーシング・チームのT.アルボニーノの前でフィニッシュさえすればタイトル獲得という状況でした。その決勝レースは,ポールからスタートしたGTテレビジョン・スピードアップのFアルデグエルが好スタートを切ってトップの座を守ると,後は安定した速いタイムを刻んでいって独走態勢に持ち込み,前戦に引き続いて優勝を飾りました。6番グリッドからスタートしたアコスタは,徐々に順位を上げていって表彰台圏内に入っていきました。それに対してアルボニーノは,2周目に他車と絡んでしまい,転倒は免れたものの,順位をかなり下げてしまいました。アルデグエルの独走は許したものの,アコスタは単独走行で2位に入り,アルボニーノは10位まで順位を上げていきましたがそこでチェッカーとなり,これでアコスタのタイトル獲得が決定しました。今回のアコスタのタイトル獲得は,これまでM.マルケスが2012年に記録したMoto2クラスにおける最年少記録である19歳254日を更新し,19歳171日という新記録を達成しています。ただ,中量級という点で考えると,2004年にD.ペドロサがマークした19歳18日という記録には及んでいません。3位にオンリーファンズ・アメリカン・レーシングのM.ラミレスが入り,彼にとってはこのクラスで初の表彰台獲得となりました。イデミツ・ホンダ・チーム・アジアの小椋藍は,そのラミレスからおよそコンマ4秒遅れの4位でチェッカーとなり,惜しいところで表彰台を逃しています。他の日本人ライダー勢は,ペルタミナ・マンダリカSAGチームの羽田太河がポイント獲得まで後一歩の16位で完走を果たしましたが,コレオス・プレパゴ・ヤマハVR46マスターキャンプの野左根航汰は,5周目に転倒を喫してリタイアに終わっています。
Moto3クラスは,3台によるトップ争いとなり,このバトルをルーキーライダーであるリキ・モリ・ハスクバーナ・インタクトGPのC.ベイヤーが制し,彼にとって嬉しい初優勝を飾りました。ベイヤーとチームメイト同士によるトップ争いとなった佐々木歩夢は,わずか1000分の66秒差で2位となりました。ランクトップ争いをしているレオパード・レーシングのJ.マシアが3位に入ったため,2位表彰台を獲得した佐々木でしたが,ランクトップのマシアと4ポイントしか差を縮めることができませんでした。他のフル参戦日本人ライダー勢ですが,12番グリッドからスタートしたガスガス・アスパー・チームの山中琉聖は9位でチェッカーを受けてポイントを獲得しています。ホンダ・チーム・アジアの古里太陽とSIC58スクアドラ・コルセの鳥羽海渡は,どちらも転倒リタイアとなっています。
Moto2クラスは今シーズンのチャンピオンが決まりましたが,残りの2クラスは依然として決まっておらず,今季のリザルトから見ると最終戦までもつれ込みそうな感じとなっています。ちなみに,MotoGPクラスはバグナイアとマルティンとの2人だけがタイトルの可能性を残しています。Moto3クラスについては,トップのマシアと2位の佐々木歩夢との争いとなっていますが,ポイント上は3位のD.アロンソと4位のD.オンジュまでは極めて厳しいものの可能性として残されています。
2023/11/12(日)
◎独占(MotoGP)
○第18戦マレーシアGPの各クラス予選とMotoGPクラスのスプリントレースが,ドライコンディションとなったセパン・インターナショナル・サーキットで行われました。
MotoGPクラスの予選は,ドゥカティ勢がトップ6を独占しましたが,スプリントレースではその中の3台によるトップ争いとなりました。レース序盤はランクトップに立っているドゥカティ・レノボ・チームのF.バグナイアがトップを走行しましたが,初日総合トップだったグレシーニ・レーシングMotoGPのA.マルケスが6周目にバグナイアを捉えてトップに立ちました。さらに,2位に落ちたバグナイアを,今度は逆転でランクトップを狙っているプリマ・プラマック・レーシングのJ.マルティンがパスして2位に浮上しました。レースはそのままの順で推移していき,マルケスが第9戦イギリスGP以来となるスプリントレース2勝目を挙げました。他メーカーを圧倒しているドゥカティですが,今回のレースは表彰台を独占する結果となっています。LCRホンダ・イデミツの中上貴晶は,21番グリッドからスタートし,ホンダ勢としては最高位となる19番手でレースを終えています。
Moto2クラスの予選は,ここまで2戦連続してポールを獲得しているベータ・ツールズ・スピードアップのF.アルデグエルが,2番手タイムだったファンティック・レーシングのC.ヴィエッティにコンマ5秒の大差をつける速さを見せ,3戦連続ポール獲得となりました。2番手以降の上位は僅差となり,ヴィエッティから1000分の25秒遅れでコレオス・プレパゴ・ヤマハVR46マスターキャンプのM.ゴンザレスが3番手タイムでした。日本人ライダー勢ですが,初日総合トップに立って期待されたイデミツ・ホンダ・チーム・アジアの小椋藍でしたが,この日は上位に食い込む走りを展開できず,13番手タイムで予選を終えています。予選で今季初めてQ2に進出を果たしたペルタミナ・マンダリカSAGチームの羽田太河は17番グリッドを獲得し,Q1で敗退したコレオス・プレパゴ・ヤマハVR46マスターキャンプの野左根航汰は28番グリッド獲得にとどまっています。
Moto3クラスは,この大会をランクトップで迎えているレオパード・レーシングのJ.マシアが,レコードタイムを更新する走りを展開して今季6度目となるポールを獲得しました。トップから1秒近い遅れとなりましたが,2,3番手争いは僅差となり,リキ・モリ・ハスクバーナ・インタクトGPのC.ベイヤーが2番手,ベイヤーから1000分の26秒遅れでリヴァコールド・スナイパーズ・チームのM.ベルテッレが3番手でした。フル参戦日本人ライダー勢ですが,ランク2位につけて逆転タイトルを狙うリキ・モリ・ハスクバーナ・インタクトGPの佐々木歩夢が5番手,ガヴィオタ・ガスガス・アスパーM3の山中琉聖が12番手でした。Q1で敗退しているホンダ・チーム・アジアの古里太陽は20番手,SIC58スクアドラ・コルセの鳥羽海渡は25番手で予選を終えています。
2023/11/11(土)
◎自身初(MotoGP)
○3週連続開催となるMotoGPですが,その最初のレースとなる第18戦マレーシアGPが,ドライコンディションとなったセパン・インターナショナル・サーキットで開幕し,初日は2回のプラクティスが行われました。
MotoGPクラスは,グレシーニ・レーシングMotoGPのA.マルケスとランクトップを目指しているプリマ・プラマック・レーシングのJ.マルティンとの2人の間でトップタイム争いとなりました。プラクティス1でトップタイムだったマルティンは,ファイナルアタックで最速タイムを刻んで一旦はトップに立ちました。しかし,その後にアタックをしていたマルケスがマルティンのタイムを上回り,初日総合トップに立ちました。総合3番手タイムは,レッドブルKTMファクトリー・レーシングのJ.ミラーがマークしています。LCRホンダ・イデミツの中上貴晶は,両セッション共に下位に沈んでいて,最終的に21番手で初日を終えていて,今日行われる予選はQ1からの出走となります。ない,今回はワイルドカードで今季SBKにおいてタイトルを獲得したA.バウティスタが,LCRホンダ・カストロールのA.リンスの代役としてSBKにホンダワークスからフル参戦したI.レクオナが出場しています。
Moto2クラスは,イデミツ・ホンダ・チーム・アジアの小椋藍がトップタイムをマークし,少し意外だったのですが,彼としてはこのクラスで初めて初日総合トップに立ちました。総合2,3番手には,それぞれポンス・ウィゴー・ロス40のA.カネト,インデ・ガスガス・アスパー・チームのJ.ディクソンがつけました。他の日本人ライダー勢は,ペルタミナ・マンダリカSAGチームの羽田太河は25番手,コレオス・プレパゴ・ヤマハVR46マスターキャンプの野左根航汰は27番手タイムで初日を終えています。
Moto3クラスは,プラクティス1の方が速かったライダーもいればプラクティス2の方が速かったライダーと入り乱れた感じとなりました。その状況の中初日総合トップに立ったのは,プラクティス1で最速だったレオパード・レーシングのJ.マシアでした。同じくプラクティス1で速かったレッドブルKTMアジョのD.オンジュが,そのプラクティ1のタイムで総合2番手となりました。プラクティス2で自身初となる最速タイムを刻んだホンダ・チーム・アジアの古里太陽が,そのタイムで初日総合3番手でした。他のフル参戦日本人ライダー勢ですが,前戦でノーポイントに終わったため,ランクトップからややポイント差が開いてこの大会を迎えているリキ・モリ・ハスクバーナ・インタクトGPの佐々木歩夢が6番手で初日を終えています。SIC58スクアドラ・コルセの鳥羽海渡は15番手,ガヴィオタ・ガスガス・アスパーM3の山中琉聖は17番手でした。
2023/11/10(金)
◎勝ちすぎて(F1)
○今シーズン既にチャンピオンを決めたレッドブルのM.フェルスタッペンは,自身が持つシーズン最多勝記録を17にまで伸ばしています。今季はまだ2戦残っていますので,ここまでの強さから考えるとこの記録をさらに更新しそうな感じがします。そうしたことに伴い,第21戦ブラジルGP終了段階で彼がここまで積み上げてきた今季の獲得ポイントは524になっていて,これはランク2位につけているチームメイトのS.ペレスの獲得ポイントの2倍を超えています。まさに一人勝ち状態ですが,ここまで強いとある問題が浮上してきます。それはF1ドライバーに絶対必要なライセンスについてです。2輪4輪に限らずレースをするにはライセンスがないといけませんが,F1の場合は頂点となる『スーパーライセンス』が必要となります。このライセンスを獲得するには,各カテゴリーでポイントを獲得していき,最終的にその積算で必要ポイントが獲得できたらスーパーライセンスが発給されることになります。ただ,ポイントの積算だけで発給されるわけではなく,それぞれのライセンスに応じた金額も納めなければなりません。日本国内場合はJAFに料金を払ってライセンスを発行してもらいますが,F1の場合はFIAに支払うことになります。その金額は,今年の場合10400ユーロ(約167万円)の基本料金に加え,獲得したポイントの1ポイント毎に2100ユーロ(約34万円)を支払わなければなりませんでした。その金額に関する噂では,現在色々なものの値段が上昇していますが,このライセンスに関わる金額も上がるのではないかということです。仮にライセンス料が上がらないとして,現段階でのポイントで計算すると,基本料プラス獲得ポイントの合計で,フェルスタッペンは111万800ユーロ(約1億7880万円)を支払うことになります。勝ちすぎている結果がこうで,しかも1億円をはるかに超える金額。いくら最高峰のF1とはいえ,あまりに高額すぎる気がするのは私だけでしょうか?ただ,フェルスタッペン自身がこの金額を払うかどうかについては,かなり疑問があるのも確かでしょう。チームとの契約がどうなっているのかにもよるでしょうが,自分自身のためだけに走っているのであれば本人が支払うべきでしょうが,当然F1はチームのため,そしてスポンサーのためという側面が大きいのも確かです。そうした点から考えると,ライセンスに関わるお金はチーム側が負担することになっているドライバーは多いのではないでしょうか。ましてや,フェルスタッペンほどのドライバーになると当然そうした契約になっているでしょうから,最終的にはチームへの負担が大きくなるということになりそうです。
2023/11/09(木)
◎高確率で(MotoGP)
○今季残り3戦となったMotoGPですが,明日からセパン・インターナショナル・サーキットにおいて第18戦マレーシアGPが開幕します。終盤に入っていてタイトルの行方が気になるところですが,第17戦までにいずれのクラスも今季のチャンピオンが決まっていません。特にMotoGPクラスとMoto3クラスはポイント差が僅差になっていますので,誰が栄冠に輝くのかまだ分からない状況にあります。そのような中,Moto2クラスに関しては,唯一マレーシアGPでタイトルが決まる可能性があります。マレーシアGPが終了すると残りが2戦となりますので,その段階でポイント差が50になっていればタイトル獲得となります。現在ランクトップに立っているのはレッドブルKTMアジョのP.アコスタですが,ランク3位以下とは既に100ポイント以上の差がついていますので,彼らについてはタイトル獲得の可能性はなくなっています。残り3戦の現段階では,75ポイント差以内であれば逆転する可能性が残されていることになりますので,アコスタと63ポイント差であるランク2位のエルフ・マークVDSレーシング・チームのT.アルボニーノは唯一逆転する可能性があります。とはいえ,そのハードルはかなり高いことも事実です。一番分かりやすいことは,アコスタは順位にかかわらずアルボニーノの前でゴールすればいいということですが,それ以外にもタイトル獲得の条件はいろいろあります。今季のアコスタは,かなり高い確率で4位以内でゴールしていますが,マレーシアで同様の結果を出せば例えアルボニーノが優勝したとしてもタイトルが決まります。もっといえば,アルボニーノが優勝したとしても,アコスタは9位以内でチェッカーを受ければ決まります。アルボニーノが優勝できず,2,3位で終了したとすれば,13位以内に入れば決まります。アルボニーノが表彰台を逃せば,アコスタはポイント圏外でも決まることになります。何が起こるか分からないのがレースの世界ですが,今季ここまでのアコスタのリザルトから考えると,今回のレースでタイトルを獲得したアコスタの姿を見ることが高確率でできそうですね。
2023/11/08(水)
◎延長(MotoGP)
○今週末には第18戦マレーシアGPが,来週末は第19戦カタールGPが開催される予定になっていますが,それを前にした11月6日(月)にLCRホンダ・カストロールから発表があり,怪我で前戦である第17戦タイGPを欠場しているA.リンスが,両レース共に欠場を継続することになりました。タイGPは代役を立てませんでしたが,今回は両GP共に代役を立てることになりました。その代役参戦を果たすのは,今季もSBKにTeam HRCからフル参戦したI.レクオナです。今季のSBKは既にシーズンが終了していますので,レクオナにとってはシーズンオフにまたとないレースを通したトレーニングになるでしょうし,ある程度攻めた走りをすることができるのではないでしょうか。今回も欠場することになったリンスは,第6戦イタリアGPのスプリントレースで負った怪我がそれ以後もずっと影響が残った状態でシーズンを過ごしてきました。第7戦ドイツGPから第13戦インドGPまでは怪我の治療やリハビリ等で欠場が続き,第14戦日本GPで一旦は復帰を果たしました。ところが,初日こそ走行をしたものの,痛みがひどいことから2日目以降の走行をキャンセルしています。第15戦インドネシアGPには全てのセッションで走行を果たし,決勝レースではホンダ勢で最高位となる9位でチェッカーを受け,見事にポイントを獲得しました。これでようやく本格的復帰を果たすことができるのかと思われたのですが,第16戦オーストラリアGPで再び痛みが出て2日目以降の走行をキャンセルし,母国スペインに帰って痛みの原因となった部分の手術を行いました。これで復帰できるのかと期待されたものの,やはりレースをするには厳しいのか,3戦連続して欠場するということになりました。現段階でのリンスの復帰は,今季最終戦であり,母国スペイン国内でのGPとなる第20戦バレンシアGPということになりそうです。来季はヤマハワークスであるモンスター・エナジー・ヤマハMotoGPに移籍することが決まっているリンスだけに,無理して袂を分かつホンダのマシンを駆る必要がありませんので,今回の措置もある程度頷けるものと言えるのかもしれません。
2023/11/07(火)
◎両レースとも(F1)
○第21戦ブラジルGPの決勝レースが,2日目と同様ドライコンディションとなったアウトドローモ・ホセ・カルロス・パーチェ・サーキットで行われました。このレースは波乱の幕開けとなり,その最初のアクシデントは,2番グリッドからスタートする予定だったフェラーリのC.ルクレールでした。グリッドにつくためのフォーメーションラップにおいて,ルクレールのマシンにトラブルが発生してしまったため,何とターン7でマシンがクラッシュしてしまい,決勝レースはグリッドにつくことができないままリタイアとなってしまいました。決勝レースでは,ポールを獲得しているレッドブルのM.フェルスタッペンが好スタートを切ってトップの座を守りましたが,何とその後ろで再びアクシデントが起きてしまいました。上位のマシンは無事ターン1を通過しましたが,中盤を走行していた2台のマシンが接触が原因でクラッシュしてしまい,これが赤旗の原因となってしまいました。いきなりの波乱で不穏な空気が流れましたが,リスタート後はあちらこちらで抜きつ抜かれつのバトルが展開されていきました。そのような中,リスタートでも好スタートを切ったフェルスタッペンは,序盤こそマクラーレンのL.ノリスとの間でトップ争いが展開されましたが,これをしのぐとその後はいつものように単独走行に持ち込み,2位のノリスに8秒以上の差をつける独走でチェッカーを受けました。前日のスプリントレースに続いての勝利となり,さらに前戦で自ら持つシーズン最多勝記録を更新しましたが,その記録を1つ伸ばして17となっています。1,2位が単独での走行となりましたが,その後ろではアストンマーティンのF.アロンソとレッドブルのS.ペレスとの間で激しい3位争いが展開されていきました。ファイナルラップまで続いた2人のバトルでしたが,そのファイナルラップでアロンソがペレスをパスして3位に浮上し,わずか1000分の53秒差でアロンソが3位表彰台獲得となりました。前日に行われたスプリントレースで6位入賞を果たしたアルファタウリの角田裕毅は,決勝レースは16番グリッドからのスタートでしたので,どこまで追い上げられるか注目となりました。シーズン中盤まではマシンの戦闘力不足に悩まされたアルファタウリ勢ですが,このところのアップデートが功を奏して,他のマシンとある程度争うことができるまでになってきていました。スタート時に角田の前でアクシデントがあったことでポジションが上がる幸運もあったりして,レースが進むに連れてトップ10圏内まで浮上していきました。そして,単独走行での9位までポジションを上げてチェッカーを受け,前日のスプリントレースに続いて連続してポイントを獲得しました。チームメイトのD.リカルドは,17番グリッドからスタートして,最終的に13位でチェッカーを受けています。
2023/11/06(月)
◎ダブルタイトル獲得&最後のレース(SGT)
○今季最終戦となる第8戦『MOTEGI GT 300km RACE GRAND FINAL』の決勝レースが,不安定な天候となったモビリティリゾートもてぎで行われました。今大会は,シーズンの最終戦ですが,それ以外の最終戦という側面もあります。その側面とは,まずドライバーについてですが,これまで国内4輪レースにおいて,とりわけSGTにおいて数々の栄冠を獲得してきた立川祐路がこのレースを持って引退することです。次に,マシンの面ですが,これまた数々の栄冠を長年勝ち取ってきたホンダのNSXにとっても最後のレースとなります。来季からは,シビックのタイプRがGT500クラスにおけるホンダのマシンとなります。次にタイヤの側面ですが,ニッサンのマシンを中心に活躍してきたミシュランも,この大会を持ってGT500クラスから撤退することになっています。
そのような側面がある中で行われたGT500クラスは,レース開始後しばらくしてから降り始めた雨がレースに大きな影響を与えました。その雨の降り方も,ちょっと路面を濡らす程度の時があったり,レース終盤にはウェットタイヤでないと走行できない状況になったりするときもありました。そのような中でタイトル争いを演じているのは,ランクトップを行く坪井翔&宮田莉朋組のau TOM’S GR Supraとランク2位につけている千代勝正&高星明誠組のNiterra MOTUL Zでした。ポールからスタートしたのはNiterraの方で,順調なスタートを切ってトップに立ちました。その後は,ピットインのタイミングや雨の状況によって順位の変動がありましたが,ランクトップのTOM’Sも順調に上位で走行を続けていき,Zとしては何としてもトップでチェッカーを受ける必要がありました。終盤になってたのマシンがウェットタイヤで走行する中,あえてスリックのまま走行を続けてトップに立っていたNiterraでしたが,残り5周となったところで痛恨のスピンを喫してしまい,タイトル争いから脱落しました。彼らが履いていたのはミシュランタイヤで,ミシュランといえばこれまで雨でより一層その能力を発揮してきました。しかし,ドライバーとしては十分気をつけてはいたのでしょうが,路面の濡れ方がやはりひどかったのでしょう,Niterraタイトル獲得とミシュランの最終レースに華を添えることができませんでした。このスピンにより,2位につけていたTOM’Sが後ろを走っていた松田次生&R.クインタレッリ組のMOTUL AUTECH Zに5秒以上の差をつけてトップチェッカーを受け,見事優勝で今シーズンのタイトルを決めました。先日行われたSFにおいて宮田莉朋は今季のタイトルを獲得していますので,宮田にとってはダブルタイトル獲得となります。3位には,こちらも単独走行で塚越広大&松下信治組のAstemo NSX-GTが入っています。このレースで最後となるミシュランにとっては2位,NSXにとっては3位表彰台を獲得するという結果で終了しています。引退する立川祐路が駆るZENT CERUMO GR Supraは,残念ながらポイント圏外の11位でレースを終えています。
GT300クラスは,ポールを獲得した堤優威&平良響組のmuta Racing GR86 GTは最低限優勝するしか逆転タイトルの可能性がない状況でレースがスタートしました。スタート時はポジションを守ってトップに立っていましたが,雨により路面状況が変わる中で思うような走りを展開することができず,次第に順位を下げていってしまいました。ピットインでタイヤ無交換作戦を採ったりしましたが,それも功を奏せず,最終的に9位でチェッカーを受けました。mutaが順位を下げていく中,ランクトップを行く吉田広樹&川合孝汰組の埼玉トヨペットGB GR Supra GTは,堅実な走りを展開していき,最終的に7位でチェッカーを受けて今シーズンのタイトルを決めています。埼玉トヨペットというトヨタ販売店の社員で構成している同チームですが,見事チームとして初のタイトル獲得となりました。雨の中抜きつ抜かれつの争いとなったレースでしたが,最終的に優勝したのは小暮卓史&元嶋佑弥組のJLOC ランボルギーニ GT3で,2位に入った蒲生尚弥&篠原拓朗組のLEON PYRAMID AMGに7秒以上の差をつけての優勝でした。2位のLEONからおよそ15秒遅れで,3位に片山義章&R.メリ組のDOBOT Audi R8 LMSが入り,表彰台は全て外国車が独占する結果となっています。
2023/11/05(日)
◎6戦中4勝&初ポイント(F1)
○前日は悪天候に見舞われて赤旗が提示されて以後の走行がキャンセルとなった第21戦ブラジルGPでしたが,2日目は好天に恵まれてスプリントレースとそのグリッドを決めるスプリント・シュートアウトが行われました。シュートアウトの結果,2番グリッドからのスタートとなったレッドブルのM.フェルスタッペンでしたが,スプリントレースでは好スタートを切ってトップに立ってホールショットを奪いました。その後も速いタイムを刻んでいってトップを走行していき,ポールからスタートしたものの,フェルスタッペンの先行を許して2位を走行していたマクラーレンのL.ノリスに4秒以上の大差をつけてトップでチェッカーを受けました。今回が今季最後のスプリントレースでしたが,フェルスタッペンは全6戦中4勝を挙げています。3番グリッドからのスタートとなったレッドブルのS.ペレスは,一旦は順位を下げましたが,その後ポジションを回復していき,最終的に3位表彰台を獲得しています。前戦で自らのミスで決勝レースリタイアとなったアルファタウリの角田裕毅は,レース後かなり反省して今大会を迎えたようです。それが功を奏したのか,マシンの好調さもあってシュートアウトでは自己最高位となる6番グリッドを獲得しました。スプリントレースでは,一時順位を下げたものの,6番グリッド獲得がまぐれではないかのような走りを展開し,一旦は順位を下げたものの,予選で何やら一悶着あったメルセデスAMGのL.ハミルトンを交わして6番手に回復してそのままチェッカーを受けました。今季ここまでスプリントレースではノーポイントに終わっているアルファタウリ勢ですが,6位入賞を果たした角田が今季初ポイントを自身とチームにもたらしました。チームメイトのD.リカルドは,8番グリッドからスタートして9位でチェッカーを受けています。

◎初ポール&逆転タイトルに向けて(SGT)
○今季最終戦となる第8戦『MOTEGI GT 300km RACE GRAND FINAL』が開幕し,各クラスの予選が行われました。SGTは各レースのリザルトによってウェイトハンディが科されていきますが,最終戦はそれまでのウェイトが全て無くなり,まさにマシンが本来持つ性能が発揮される大会となります。
GT500クラスは,ラストアタックで激しいタイム合戦となりましたが,これを制したのがこの大会をランク2位で迎えている千代勝正&高星明誠組のNiterra MOTUL Zでした。千代にとっては,これがこのクラスで自身初のポールとなり,最前列スタートから逆転タイトルを狙うことになります。この大会をランクトップで迎えている坪井翔&宮田莉朋組のau TOM’S GR Supraは,位置としてはNiterraの後ろとなる3番グリッドからのスタートとなります。2番グリッドを獲得したのは塚越広大&松下信治組のAstemo NSX-GTで,順位としてはタイトルを狙う2台に入ることになりますので,自身はタイトル争いに関係ないものの,ある意味緊張するスタートとなるのではないでしょうか。
GT300クラスは,ランクトップからはやや離されているものの,逆転タイトルの可能性が残されている堤優威&平良響組のmuta Racing GR86 GTが,最初のタイムアタックで最速タイムをマークしました。その後,他のマシンもタイム更新を目指してアタックしていきましたが,最後までmutaのタイムを更新するマシンが現れず,逆転タイトルに一縷の望みをつなぐmutaがポールを獲得しました。2,3番グリッドを獲得したのは,それぞれ小暮卓史&元嶋佑弥組のJLOC ランボルギーニ GT3,蒲生尚弥&篠原拓朗組のLEON PYRAMID AMGでした。この大会をランクトップで迎えている吉田広樹&川合孝汰組の埼玉トヨペットGB GR Supra GTは7番グリッドからのスタートとなり,ポイント的にはかなり有利であることに変わりないものの,少しでもポジションアップすることを目指した決勝レースとなります。
2023/11/04(土)
◎天候悪化のため(F1)
○第21戦ブラジルGPがアウトドローモ・ホセ・カルロス・パーチェ・サーキットで開幕し,この大会は2日目となる本日スプリントレースがあるため,3日目に行われる決勝レースのグリッドを決める予選が初日に行われました。この日は雨雲に覆われていて,いつ雨が降るか分からない状況だったため,どのドライバーも各セッションで早めにアタックをかける姿が見られました。Q1とQ2はドライタイヤでの走行となり,Q3も何とか序盤はドライタイヤでの走行となりました。しかし,セッション残り6分となった頃から雨だけでなく強風や雷鳴がある状況となってきて,残り4分ほどになった頃ついに悪天候のため赤旗中断となり,予選はそのまま終了となりました。そのような中,いち早くトップタイムをマークしたのは前戦の勝者であるレッドブルのM.フェルスタッペンでした。彼のタイムは,唯一1分10秒台となるものでした。このところ2戦連続してポールを獲得しているフェラーリのC.ルクレールが,およそコンマ3秒遅れの2番手でした。3番手がL.ストロール,4番手がF.アロンソとなり,2列目はアストンマーティン勢が独占しています。レッドブルのS.ペレスは,アタックのタイミングが悪く9番手に終わっています。アルファタウリ勢ですが,前戦で自らの判断ミスでリタイアに終わってしまった角田裕毅は,Q2進出までに1000分の44秒足らず16番手でした。前戦で今季チーム最高位となる4位を獲得したD.リカルドは,角田に次ぐ17番手で予選を終えています。

◎プライベートテストだけど(MotoGP)
○昨日は10月31日(火)にドルナスポーツが行ったMotoGPクラスのプレシーズンテスト等に関する暫定日程についてお伝えしましたが,同日にはMoto2,Moto3クラスのプレシーズンテストの日程についても発表がありましたので,今日はその点についてお伝えします。ただ,MotoGPクラスはプレシーズンテストが4回予定されていますが,中・軽量級クラスについては,その半分の2回となっています。その中で最初に行われるテストは,「プレシーズンテスト」ではなく,正確には「プライベートテスト」となっています。通常はフル参戦するチーム(ライダー)の一部が参加するのがプライベートテストですが,このテストに関しては,恐らく全チーム(ライダー)が参加するものと思われますので,実際にはプレシーズンテストと考えて良さそうです。そのプライベートテストはそれぞれのクラスが別々の日に行い,残りの「プレシーズンテスト」は,両クラスが揃っての開催となります。なお,具体的なカレンダーは,以下の表のようになっています。
2024年 テスト開催日程(Moto2・Moto3クラス)
クラス テスト 開催日 サーキット
Moto2 プライベートテスト 2月24日〜25日 アウトドローモ・インテルナシオナル・ド・アルガルヴェ
オフィシャルテスト 2月28日〜3月1日 ヘレス・サーキット−アンヘル・ニエト
Moto3 プライベートテスト 2月22日〜23日 アウトドローモ・インテルナシオナル・ド・アルガルヴェ
オフィシャルテスト 2月28日〜3月1日 ヘレス・サーキット−アンヘル・ニエト
2023/11/03(金)
◎テスト開催日程(MotoGP)
○10月31日(火)にMotoGPを統括するドルナスポーツから,2024年シーズンにおけるMotoGPクラスのプレシーズンテストとオフィシャルテスト(インシーズンテスト)の暫定スケジュールが発表されました。それによると,最初のテストは,例年通り最終戦が行われるリカルド・トルモ・サーキットにおいて2日後に開催されることになります。この時には,ホンダからドゥカティに移籍するM.マルケスや逆にドゥカティからホンダへと移籍するJ.ザルコ,さらに,ヤマハからドゥカティへ移籍のF.モルビデリ,ホンダからヤマハへ移籍するA.リンスがその新たなマシンを駆る姿が見られることになります。さらに,現段階で唯一MotoGPクラスルーキーとなるP.アコスタが,最高峰クラスデビューを果たすことにもなります。プレシーズン最後のテストは,これまた例年通り開幕戦の会場ということになりますが,来季の開幕戦は,再びカタールGPとして戻ってくることになっていますので,会場は全面的な改修工事が終了したルサイル・インターナショナル・サーキットということになります。プレシーズンテストは全部で4回行われますが,その中の2回目に関しては,テストライダーとルーキーライダーのみが走行できるテストとなっています。なお,今回発表された暫定カレンダーは,以下の表のようになっています。
2024年 テスト開催日程(暫定)
テスト 開催日 サーキット
プレシーズンテスト 11月28日 サーキット・リカルド・トルモ
2月1日〜3日 ペトロナス・セパン・インターナショナル・サーキット
2月6日〜8日             〃
2月19日〜20日 ルサイル・インターナショナル・サーキット
オフィシャルテスト 4月29日 ヘレス・サーキット−アンヘル・ニエト
6月3日 アウトドローモ・インテルナツィオナーレ・デル・ムジェロ
9月9日 ミサノ・ワールド・サーキット−マルコ・シモンチェリ
2023/11/02(木)
◎残留(SBK)
○昨日はSBKの今季最終戦についてお伝えしましたが,今後のSBKの注目は既に来季へと向かっています。その来季のSBKですが,何といっても今季ランク2,3位となったT.ラズガットリオグルとJ.レイの動向でしょう。今季までは,それぞれヤマハとカワサキのワークスからフル参戦してタイトルを獲得した経歴を持っていますが,その2人がそれぞれチームを移籍することになっています。まずラズガットリオグルはBMWワークスへ,そのラズガットリオグルが抜けたヤマハワークスにレイが移籍することになっています。2年連続チャンピオンに輝いたドゥカティワークスのA.バウティスタは残留となりますが,来季マシンの最低重量に関するレギュレーションが変更され,体重の軽い彼のアドバンテージがなくなることになり,3年連続チャンピオン獲得にやや壁ができることになります。移籍や残留のことだけでなく,MotoGPでスズキのワークスライダー等で活躍していたものの,ドーピング違反で4年間の出場停止処分が下されていたA.イアンノーネが,来季SBKにおけるドゥカティのサテライトチームの1つであるTeam GoElevenに所属してレーシングライダーとして復活することになっています。
こうしたSBKですが,MotoGPと関係性があることから注目を集める発表が,最終戦を前にした10月26日(木)に発表がありました。その発表ですが,ホンダのワークスチームであるTeam HRCに関するものです。今季のTeam HRCは,I.レクオナとX.ビエルゲの元GPライダー2人の体制で臨みましたが,その2人との契約を2025年までの2年間延長することになりました。2020年からTeam HRCとしてSBKでワークス活動を開始したホンダですが,当初はバウティスタとL.ハスラムというこちらも元GPライダーの体制でした。そして,2022年から現在のレクオナ&ビエルゲの体制で臨み,今回の契約延長により4年間同じ体制で臨むことになったわけです。この発表は,SBKだけに留まらず,MotoGPに関する噂にも影響を与えました。というのも,来季のMotoGPにおけるホンダワークスであるレプソル・ホンダ・チームに関しては,J.ミルは残留するものの,来季までの長期契約が結ばれていたM.マルケスが突如今季限りでチームから去り,来季はドゥカティのサテライトチームの1つで,実弟であるA.マルケスが所属しているグレシーニ・レーシングMotoGPに移籍することが決定していました。そのため,マルケスが抜けるワークスのシートに誰が座るのかが突如注目の的となっています。いくつかの噂が浮上しているのですが,その中の1つがレクオナのMotoGP復帰でした。ところが,今回2年の契約延長が決まったことで,レクオナのMotoGP復帰はなくなりました。ということは,果たして誰が座ることになるのか不透明になったと言えます。ただ,少しずつ噂が絞られていき,現段階で最も可能性が高いのは,マルケスが入ることでシートを失うことになったF.ディ・ジャンアントニオが,1年という契約期間ではありますが,ホンダワークスのシートを獲得するのではないかと見られるようになっています。
2023/11/01(水)
◎連覇達成(SBK)
○先週末に今季最終戦となるスペイン大会が,ドライコンディションとなったヘレス・サーキット-アンヘル・ニエトで行われました。
10月28日(土)に行われたレース1では,タイトルに王手をかけているARUBA.IT Racing-DucatiのA.バウティスタが,ポールから好スタートを切って後続との差を広げて行きました。ランク2位につけているPata Yamaha Prometeon WorldSBKのT.ラズガットリオグルが彼を追う体制になりましたが,最後までトップの座を守りきり,1秒以上の差をつけてチェッカーを受けました。この結果,バウティスタがこのレースで今シーズンのタイトルを決めました。ディフェンディングチャンピオンであるバウティスタは,シーズン序盤からほぼ連戦連勝という状態でした。シーズンが進むに連れてライバルたちが連勝を阻止するようにはなりましたが,それでもバウティスタ有利の状態は変わらず,最終戦まで持ち越されはしましたが,その最初のレースでタイトルを決めて連覇を達成しています。3位には,ラズガットリオグルのチームメイトであるA.ロカテッリが入っています。
29日(日)にスーパーポールレースとレース2が行われました。スーパーポールレースの方は,エンジントラブルを起こしたマシンからオイルが漏れ,そのオイルに乗った他のライダーが転倒するという事態まで発展したため,赤旗中断となりました。オイル処理の後リスタートが切られ,Pata Yamaha Prometeon WorldSBKのD.エガーターがリードをしていきましたが,それにバウティスタが追いつてパスし,そのまま逃げ切りました。3位には,今季限りでカワサキを去ることが決まっているKawasaki Racing Team WorldSBKのJ.レイが入っています。次に行われたレース2では,バウティスタとラズガットリオグルとのトップ争いがファイナルラップ続き,ゴールラインをラズガットリオグルが先に通過しました。ところが,ファイナルラップでラズガットリオグルがわずかにトラックリミットを超えたことで1ポジション降格のペナルティーが科され,バウティスタの勝利となりました。この大会でタイトルを決めたバウティスタですが,それに華を添えるかのように最終戦は全てのレースを制するという結果を残しています。ペナルティーが科されたラズガットリオグルが2位,3位にはエガーターが入っています。
 

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