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2023/01/31(火)
◎新チーム発足(SF)
○今シーズンのSFは,既にトヨタ,ホンダどちらも今季の体制が発表されていて,トヨタが全11台,ホンダが全9台の合計20台で争われることになっていました。ただ,ホンダについては,不透明な部分があって,もしかしたら追加の発表があるかもしれないと思われていました。そのような中,昨日『TGM Grand Prix(ティージーエムグランプリ)』という新しいチームが発足し,今季のSFに2台体制で参戦すると発表しました。ただ,監督やドライバーなどは明らかにされておらず,今後の発表を待つことになります。今回の発表により,今季のSFは全22台で争われることになります。今回のことはある程度予想されていたものでした。昨シーズンのホンダ陣営の1つに『TEAM GOH』があったのですが,当初の発表の中に同チームの名がありませんでした。しかし,当初から撤退するということは発表されておらず,表舞台には出てなかったものの,ホンダとの何らかの協議は続いていたものと思われます。そして,その事を証明するかのように今回の発表に至っています。ただ,今回の発表で意外だったのは,これまでのホンダは,エンジンの供給が10台になっていました。既に9台が決まっていたわけですから,新たな発表は残りの1台がどうなるのかという部分だろうと思われていたのです。ところが,今回2台体制ということでしたので,今季のホンダは全部で11台分のエンジンを供給することになる訳です。新チームの発表がこの段階になったのは,こうした交渉が影響していたのかもしれません。今回の発表の中では,チーム代表については明らかにされていて,昨シーズンTEAM GOHで代表を務めていた池田和広氏が就任することになりました。このことからも分かるように,今回の新チームは,予想されていたようにTEAM GOHが形を変えて参入することになったとも言えるのではないでしょうか。今回の発表でドライバーについては明らかになりませんでしたが,ほぼ間違いなくその内の1人は大湯都史樹になるでしょう。今季の大湯は,SGTに関しては発表がありましたが,SFのシートについては発表されていた中にありませんでした。大湯の実力を考えると,これは驚き以外の何者でもありませんでした。大湯自身TEAM GOHへの移籍を希望していたという報道もありましたから,当初の発表の中に大湯の名前がなかったのは今回のことが影響していたのでしょう。残りのもう1台が誰になるのかは不透明ですが,報道によると,昨シーズンFIA F2にフル参戦し,昨年末に行われたテストで“TEAM TBD”のステアリングを握ったトルコ人ドライバーのJ.ボリュクバシではないかといわれています。テストに参加した“TEAM TBD”という具体性のない名称になったチームは,実質的にはTEAM GOHだと言われていました。それだけに,ボリュクバシがSFへ参戦する可能性は高いのかもしれません。もちろん,大湯にしてもボリュクバシにしても,予想の域を出ないわけですから,新たな発表を待ちたいと思います。
2023/01/30(月)
◎奪還に向け(SBK)
○レース専用車で争うMotoGPに対して,市販車ベースのマシンで争うSBKは,早くも2月24日(金)からオーストラリアで開幕戦を迎えます。その開幕を1ヶ月後に控えて,今季フル参戦するドゥカティ,ヤマハ,カワサキ,ホンダ,BMWの5メーカーとほとんどのサテライトチームがスペインのヘレス・サーキットに集まり,1月25日(水)から2日間にわたってプレシーズンテストを行いました。昨年のSBKは,ホンダからドゥカティに再復帰して1年目となるAruba.it Racing-DucatiのA.バウティスタが,前年のチャンピオンであるパタ・ヤマハwith BrixxワールドSBKのT.ラズガットリオグルに差をつけて見事SBKにおける自身初のタイトルを獲得しました。例年僅差となるこのシリーズだけに,今季のマシンがどうなっているのか参考となる今回のテストとなります。
その2日間で総合トップタイムをマークしたのは,コースレコードに近いタイムをマークしたラズガットリオグルで,タイトル奪還に向けていいスタートを切っています。総合2番手タイムをマークしたのは,こちらも3年ぶりのタイトル奪還を目指すカワサキ・レーシングチーム・ワールドSBKのJ.レイで,総合トップだったラズガットリオグルからわずか1000分の83秒という僅差でした。総合3番手タイムだったのがディフェンディングチャンピオンであるバウティスタで,トップからコンマ18秒遅れでした。総合4番手がバウティスタのチームメイトであるM.ルーベン.リナルディ,総合5番手がレイのチームメイトであるA.ロウズ,総合7番手にラズガットリオグルのチームメイトであるA.ロカテッリが入り,やはり今季もドゥカティ,ヤマハ,カワサキのワークスによるタイトル争いが中心となりそうな結果となっています。ちなみに総合6番手には,ヤマハのサテライトであるGRTヤマハからフル参戦するMotoEチャンピオンのD.エガーターがつけています。他のワークスに所属しているライダーで最速だったのは,ホンダワークスであるチームHRCのI.レクオナが総合9番手,BMWのワークスであるBMWモトラッドのS.レディングが総合12番手でした。なお,ホンダのサテライトであるMIEは,今回のテストに参加していません。
2023/01/29(日)
◎体制維持(SGT)
○1月26日(木)に日産とNMC(日産モータースポーツ&カスタマイズ株式会社)が,今シーズンのモータースポーツ参戦体制について発表を行いました。ここでは,SGTについてお伝えします。
まずGT500クラスについてですが,これまでのGT-Rに替えて昨シーズンからZを投入しましたニッサンですが,投入初年度にも関わらずTEAM IMPULがチームとしては27年ぶりとなるシリーズタイトルを獲得しました。タイトルを獲得できなかったトヨタやホンダは,一部の体制を替えて今季に臨んでいるだけに,タイトルを獲得したニッサンがどのような体制で臨むのか注目されていました。そのニッサンの体制ですが,例年通り4チームという体制で臨むことになりました。具体的な4チームの体制ですが,ドライバーに関しても,昨シーズンと全く同じ体制で臨むことになっています。使用するタイヤについても,昨シーズンと同じです。目立ったところで変更があったのは,チャンピオンチームであるIMPULです。IMPULといえば現役時代『日本一速い男』と異名を取った星野一義が立ち上げたチームで,昨シーズンまで監督という立場でチームを指揮していました。そうした中,一昨年をもってレーシングドライバーを引退した息子の星野一樹が,昨シーズンからテクニカルアドバイザーとしてチームに加入していました。そして,その体制が新たな変化を見せ,今シーズンから父一義が総監督に,息子一樹が監督に就任しています。印象としては,チーム自体が世代交代を図っているのかなという感じです。
GT300クラスについてですが,昨シーズンはニッサンGT-RニスモGT3を駆るオフィシャルカスタマーチームの3台ともチャンピオン争いを展開していき,最終的にKONDO RACINGがタイトルを獲得しました。両クラス共に制しましたので,まさにニッサンイヤーとなった感じでした。今シーズンも昨シーズンと同様に3台がオフィシャルカスタマーチームからフル参戦します。その中の2台を擁するGAINERに関しては,チーム内でのシャッフルはあるものの,4名のドライバーには変更がありません。気になるのはチャンピオンチームであるKONDO RACINGで,J-P.デ.オリベイラは残留となっていますが,そのチームメイトであった藤波清斗の名前がなく,今回の発表段階では"TBA"(未発表)となっています。果たしてどのような結果に落ち着くのか,新たな発表を待ちたいと思います。
なお,今回発表された具体的な体制は,以下の表のようになっています。
2023年 ニッサンSGT参戦体制
クラス チーム ドライバー 監督 タイヤ
GT500 1 TEAM IMPUL 平峰 一貴 星野 一義(総監督) 星野 一樹(監督) ブリヂストン
B.バゲット
3 NDDP RACING 千代 勝正 島田 次郎 ミシュラン
高星 明誠
23 NISMO 松田 次生 中島 健   〃
L.クインタレッリ
24 KONDO RACING 佐々木 大樹 近藤 真彦 ヨコハマ
平手 晃平
GT300 10 GAINER 安田 裕信 辻子 依旦 ダンロップ
大草 りき
11  〃 富田 竜一郎 藤井 一三   〃
石川 京侍
塩津 佑介
56 KONDO RACING J-P.デ.オリベイラ 近藤 真彦 ヨコハマ
TBA
2023/01/28(土)
◎新たなタッグで(MotoGP)
○今年に入ってヤマハを皮切りに,今週初めはドゥカティのワークスが体制発表会を開催しましたが,一昨日KTMがワークスとしては3チーム目となる体制発表会を行いました。KTMのワークスは,昨シーズン同様レッドブルKTMファクトリー・レーシングとして参戦します。昨シーズンのKTMは,シーズン序盤こそ思うような走りを展開できない状況でしたが,徐々にマシン開発が進んで安定した成績が出せるようになり,最終的にチームタイトルでランク2位につけました。メーカー全体の体制としては,長らくヤマハのサテライトだったテック3が2019年からKTMのサテライトに就き,2チーム4台体制で臨んでいました。しかし,今シーズンは,そのテック3がMotoGPクラスとしては新規参入となる『GASGAS(ガスガス)』ブランドでフル参戦することになり,KTMブランドとしてはワークス1チームのみとなります。ただし,ご存知のようにブランド名こそ違え,同じKTM陣営ですので,使用するマシンは『RC16』となります。昨シーズンはB.ビンダーとM.オリベイラの2人でフル参戦した同チームですが,ビンダーは残留となったものの,オリベイラの方は今シーズンからアプリリアのサテライトとなったRNFレーシングに移籍しました。そのオリベイラに替わってチームに加わったのは,昨シーズンまでドゥカティのワークスライダーとして活躍したオーストラリア人ライダーのJ.ミラーです。昨年ドゥカティ・レノボ・チームからフル参戦したミラーは,1回の優勝を含んでランク5位でシーズンを終えています。MotoGPクラスにフル参戦以来,ホンダ,ドゥカティと渡り歩いてきたミラーですが,今季は彼にとって3メーカー目となるKTMのマシンを駆ることになったわけです。今季型のマシンであるKTM RC16は,これまで通りこのクラス唯一の鋼管トレリスフレームを採用しています。カラーリングについては,タイトルスポンサーであるレッドブルが継続していますので,いわゆるレッドブルカラーであるという点は変更がなく,見た目は同じように見えます。大きな違いは,今シーズンから新たにアメリカの総合エネルギー企業である『エクソン・モービル社』が展開する化学合成高性能エンジンオイルブランドである『Mobil1』がスポンサーとなりましたので,新たに同ブランドのロゴがマシンに飾られています。なお,今シーズンもテストライダーを元ホンダワークスライダーであるD.ペドロサが務めますが,KTMからの発表によると,今季はワイルドカードで参戦することになっているようです。
2023/01/27(金)
◎記録更新(WRC)
○今季最初のレースとなる『ラリー・モンテカルロ』が1月19日(木)に開幕し,22日(日)に最終日の走行が行われました。初日から速さを見せたのは,今シーズンもスポットでの参戦となるトヨタGRヤリス・ラリー1を駆るS.オジエでした。これまでこの大会で8勝を挙げている『モンテ・マイスター』であるオジエは,初日にトップに立つとその座を守って最終日を迎えました。2位につけていたのが,昨年の王者で,オジエのチームメイトでもあるK.ロバンペラでした。逆転を目指したロバンペラは,最終日をトップタイムで終えました。ラリーリーダーのオジエは,ロバンペラに最終日のトップの座は奪われたものの,最終日を2位で終え,総合でトップの座を守りました。これにより,オジエはこの大会での勝利数を9に伸ばし,最多勝記録を更新しました。惜しくも2位となったロバンペラですが,冒頭にも記したようにトップのオジエはスポット参戦ですので,実質的にはランクトップに立っていると考えてよく,ディフェンディングチャンピオンとしては幸先のよいスタートがきれたと考えてよいでしょう。唯一のフル参戦日本人ドライバーである勝田貴元は,今シーズンからトヨタワークスからの参戦となっています。ただ,オジエと交替しながらのスポット参戦となっていて,今大会はオジエがメインとなっていますので,勝田はチームタイトル争いでのポイント加算とはなりません。その勝田ですが,初日はブレーキトラブルが発生してしまって9位でのスタートとなりました。しかし,2日目からは順調に走行を続け,時には2位を記録するステージがあったりして順位を上げていき,最終日を6位で迎えました。その最終日には,左リアにダメージを受けて思うような走りを展開することができませんでしたが,何とか6位の座を守って大会を終えています。
2023/01/26(木)
◎チャンピオンナンバーで(MotoGP)
○昨シーズンは,まさにドゥカティ・イヤーとなった1年でした。MotoGPクラスでは,最終戦においてワークスチームであるドゥカティ・レノボ・チームのF.バグナイアがタイトルを決めました。さらに,個人タイトルだけでなく,チーム,メーカーのタイトルをも獲得してトリプルクラウンを達成しました。MotoGPだけでなく,SBKにおいても成果を収め,Aruba.it Racing-DucatiのA.バウティスタが,ドゥカティ復帰1年目にしてタイトルを獲得しています。レース専用車のMotoGP,市販車ベースのSBKのどちらをも制したことは,その技術力の高さを世界に示したことになります。そのドゥカティが,1月23日(月)にMotoGP,SBKのワークス両方の体制発表会を行いました。20日付けのこのページでお伝えしたように,ワークスではヤマハが先頭を切って発表会を行っていますので,ワークスとしては2メーカー目の発表となります。ここでは,主にMotoGPの方を取り上げていきたいと思います。
ワークスであるドゥカティ・レノボ・チームは,チーム名が示すように,今シーズンもパソコンメーカーであるレノボがタイトルスポンサーを務めます。さらに,タイトルスポンサーではないものの,新たにモンスター・エナジーがスポンサーに就いていて,同社としてはヤマハ,ドゥカティといった2メーカーのスポンサーになっています。ライダーに関しても変更があり,昨シーズンのチャンピオンであるF.バグナイアが残留すると共に,昨年までのJ.ミラーに替わって,昨年ドゥカティのサテライトであるグレシーニ・レーシングMotoGPからフル参戦したE.バスティアニーニがワークスへ昇格を果たしてバグナイアのチームメイトとなりました。今回の注目点となっていたのがカーナンバーで,このところチャンピオンに輝いてもチャンピオンナンバーである『1』をつけないライダーがずっと続いていて,昨シーズンのF.区アスタラロもそうでした。果たしてバグナイアがどの番号をつけるかというのが話題でしたが,今回発表されたドゥカティの今季型ワークスマシンである『デスモセディチGP23』には,バグナイアのマシンにゼッケン1がつけられていました。ゼッケン1がつけられるのは,2012年のC.ストーナー以来11年ぶりとなります。チームメイトのバスティアニーニは『23』です。GP23のカラーリングについては,赤と黒がベースとなっている点は変わりありません。ただ,ところどころオレンジ系の色が加えられていて,さらに,新たにスポンサーとなったモンスター・エナジーのロゴが,アンダーカウルのところに入っています。今年は,ドゥカティが最高峰のMotoGPへ2003年に参戦を開始してちょうど20年目のメモリアルイヤーとなります。それだけに,タイトル防衛を何としても達成したいのではないでしょうか。
なお,SBKでチャンピオンに輝いたバウティスタが駆る『ドゥカティ・パニガーレV4 R』のカーナンバーについては,こちらもチャンピオンナンバーである『1』がつけられています。チームメイトは,昨シーズンに続いてM.ルーベン.リナルディです。
2023/01/21(土)
◎開催断念(F1)
○今シーズンのレースカレンダーは,当初史上最多となる全24戦で開催される予定になっていました。ただ,その中で第4戦として組まれていた中国GPが,習近平政権が展開していたゼロコロナ政策により開催が難しくなり,中国GPのプロモーターである『JussEvents』から開催中止を要請されていました。全24戦の開催を目指していたF1としては,中国GPの代替開催を目指し,その候補としてポルトガルGPを第一候補として模索していました。そのような中,中国がゼロコロナ政策の見直しという方針に変化し,それに伴ってJussEvents側が開催中止の要請を撤回するという流れが生まれていました。そして,1月17日(火)にF1から発表があり,中国GPの開催中止と,その代替開催を見送るという判断が下され,今季は全23戦になることが決定しました。急にゼロコロナ政策が見直されたことにより,中国国内における感染状況が急激に悪化しました。さらに,日本や韓国などにビザの発給手続きを行わないというような決定を中国政府が下しました。こうしたことが要因の一部となって,JussEvents側からの要請が却下され,開催が中止となったようです。また,代替開催については,第3戦が4月2日決勝のオーストラリアGP,第5戦が4月30日決勝のアゼルバイジャンGPとなっていて,その間にポルトガルを入れるとすると,マシン等の物品とチームクルー等の移動が相当厳しくなりますので,現実的に不可能といえます。そうしたことから代替開催も行わないことが決定し,当初の予定から1戦少ない全23戦ということになりました。なお,具体的なカレンダーについては,当サイトのF1のペーシ(こちら)をご覧下さい。
2023/01/20(金)
◎トップバッター(MotoGP)
○オフシーズンの現在ですが,これから徐々にMotoGPクラスにフル参戦する各チームが今シーズンの体制発表会を開催していく予定になっています。その発表会の先頭を切って,1月17日(火)にヤマハのワークスチームであるモンスター・エナジー・ヤマハMotoGPが発表会を開催しました。会場となったのは,インドネシアの首都であるジャカルタで開催されたヤマハネットワーク最大のディーラーミーティングである『3Sディーラーミーティング』です。今シーズンの同チームのライダーは,昨シーズンと同じくF.クアルタラロとF.モリビデリの2人です。一昨年のチャンピオンであるクアルタラロは,昨シーズンもタイトル争いを演じていきました。シーズン途中まではランキングトップに立つ活躍を見せていたものの,シーズンが進むに連れてより一層速さを見せてきたF.バグナイアとドゥカティの組み合わせに逆転され,最終戦まではもつれ込んだものの,一度失った流れは最後まで取り戻すことはできず,ランク2位に終わりました。モルビデリに至っては,チームメイトがタイトル争いを演じていたのに対し,マシンとのマッチングに苦しんで思うような走りをすることができず,最終的には7位が最高リザルトでランク19位で終了するという不本意なシーズンとなってしまいました。今シーズンこそは巻き返しを図りたいヤマハですが,昨シーズンまでヤマハのサテライトだったRNFチームがそのヤマハと袂を分かち,アプリリアのサテライトとなってしまいました。そのため,今シーズンはワークスチームだけという体制になってしまい,当然その分データが少なくなり,マシン開発への影響が心配されます。そのヤマハのMotoGPマシンであるYZR-M1ですが,今回の発表会でそのカラーリングが公開されました。基本的には,モンスターエナジー・ブラックとヤマハファクトリーレーシング・ブルーがメインとなっていることに変更はありませんが,その中にグレーが追加されていわゆるカモフラージュ柄(迷彩柄)となっています。当然のことながらタイトルスポンサーであるモンスター・エナジーのロゴがメインとなっている点には変わりないものの,スクリーン横にBeta Toolsのロゴが目立つようになっています。昨シーズンはトップ争いにクアルタラロのマシンだけが加わる状況でしたが,今季は2台揃ってその中に加わるのか,カラーリングが少し変化したM1が,結果の部分でも変化が現れるのか気になるところですね。
2023/01/19(木)
◎スポットで(インディカー)
○日本人ドライバーとしては唯一インディカー・シリーズにフル参戦を継続している佐藤琢磨が,オンラインで記者会見を開き,今シーズンの『NTTインディカー・シリーズ』への参戦体制について発表を行いました。元F1ドライバーで,2004年のアメリカGPでは表彰台に上った経歴を持つ啄磨は,2010年からインディカー・シリーズに参戦するようになりました。その中で,世界3大レースの1つである『インディ500』において,日本人としてはもちろん,アジア人ドライバーとしても初となる勝利を収め,しかも2017年と2020年の2回勝利しています。昨年はデイル・コイン・レーシング・ウィズ・リック・ウェア・レーシングに移籍してフル参戦しましたが,ホンダエンジン勢の中では規模が小さいチームの1つということもあって思うような走りを展開することができず,ゲートウェイでのレースで5位に入賞したのが最高位で,最終的にランク19位で終わるという不本意な成績で終わりました。今シーズンに関しては,シリーズへの参戦継続は発表されていたものの,どのチームから参戦するのかについては明らかになっていませんでした。今回の発表によると,今季はホンダエンジン勢としてはもちろん,シリーズの中でも最強チームの1つであるチップ・ガナッシ・レーシングから参戦することになりました。ただ,残念ながら,フル参戦ではなく,オーバルレースのみのスポット参戦ということになっています。今季のインディカー・シリーズは,インディ500を含めて5回オーバルで開催される予定です。残りのストリートやサーキットでのレースは,ルーキードライバーであるM.アームストロングが同チームの11号車を駆ることになります。フル参戦であれば,マシンへに順応しやすくなりますが,スポットですとやはりマシンへの理解がなかなか進みにくくなるというハンデがあります。フル参戦ですとチャンピオン獲得が最大の目標になりますが,スポット参戦となる啄磨にとっては,3度目のインディ500制覇が今季における最大の目標となります。スポット参戦というハンデをこれまで培ってきた技でカバーしていくことを期待したいですね。
2023/01/18(水)
◎連覇&僅差で(W2RC)
○世界ラリーレイド選手兼(W2RC)の開幕戦となる伝統の『第45回ダカールラリー2023』が12月31日(土)に開幕し,1月15日(日)に最終日を迎え,およそ2週間にわたる長くて厳しいレースを終えました。
2輪部門は,最後までホンダをはじめKTM(ガスガスも含む),ハスクバーナの間で僅差のレースが展開されていき,トップが度々入れ替わる混戦状態のまま最終日まで進んでいきました。そのような中,最終日を制して総合で勝利を収めたのが,レッドブルKTMファクトリー・レーシングK.ベナバイズでした。チームメイトのT.プライスが逆転されて総合2位となりましたが,その2人の差は,2週間に及ぶ長丁場のレースにもかかわらずわずか43秒という僅差でした。総合3位につけたのがハスクバーナ・ファクトリー・レーシングのS.ハウズで,彼はトップからおよそ5分遅れでした。日本メーカーのトップは,モンスター・エナジー・ホンダ・チームのP.キンタニラの4位でした。4位の彼でさえ,トップから19分遅れという状況でした。
2輪が僅差の争いで終始したのに対し,4輪はワンサイドゲームとなりました。レース前は,昨年の勝者であるGRダカールハイラックスT1+を駆るN.アル-アティアを中心に,シリーズハイブリッド式の電動車である『アウディRS Q e-tron E2』を駆る優勝経験者のS.ペテランセルやC.サインツ,さらにバーレーン・レイド・エクストリームを駆るWRCで前人未踏の9連覇を果たしたレジェンドドライバーであるS.ロウブ等による優勝争いになるのではないかと思われていました。ところが,レース序盤でペテランセルがリタイアしたり,ロウブが大きくタイムを落とす状態となり,さらに,サインツも大会半ばでマシンが大きく転倒するアクシデントに見舞われてリタイアとなりました。ちなみに,リタイア後に行われた精密検査の結果,サインツは背骨を2カ所骨折していたことが判明しています。ライバル勢がそうした状況になる中,2位以下とのタイム差が1時間以上という大差がついたこともあって,大会序盤でトップに立っていたアル-アティアは最後まで安定した走りを展開し,見事連覇を達成しています。大会序盤で大きくタイムを落としたロウブは,終盤は優勝を諦めて2位ねらいをする走りを展開していき,何と大会で史上初となる6ステージ連続優勝という快挙を成し遂げ,アル-アティアから大きく差はついたものの,総合2位で大会を終えています今回が初参加というオーバードライブ・レーシングのL.モラエスが,アル-アティアと同じGRダカールハイラックスT1+を駆って見事3位表彰台を獲得しています。市販車部門で10連覇を目指して新型マシンである『トヨタ・ランドクルーザー・GRスポーツ』を投入したチーム・ランドクルーザー・トヨタ・オード・ボデーの三浦昂とR.バソは,数々のトラブルやアクシデントに見舞われながらも,2人とも最後まで走りきり,最終的にバソが市販車部門トップ,三浦が2位で10連覇を達成しています。トラック部門では,日野自動車の燃費や排気ガスなどに関する不正が発覚したため参加が心配されましたが,関係者の努力により無事今年も参加できた菅原照仁&染宮弘和&望月裕司組の日野チームスガワラが,最終的に10位でフィニッシュして見事トップ10フィニッシュを達成しています。
2023/01/17(火)
◎前倒し(JRR)
○昨日はHonda Suzuka Racing TeamからJSB1000クラスにフル参戦し,表彰台争いを展開するほどの活躍を見せた亀井雄大が,今季YOSHIMURA SUZUKI RIDEWINに移籍するという驚きの発表をお伝えしましたが,その発表に呼応するかのように,亀井が去ることになったHonda Suzuka Racing Teamが,今季の体制について発表を行いました。ホンダ鈴鹿製作所に所属する社員で構成するクラブチームである同チームですが,今回発表行ったのは,昨年部長を務めた亀井が去ることになり,新たに部長に就任することになった酒井隆嗣です。その発表によると,亀井が抜けたJSB1000クラスには,昨季スポットで同クラスに参戦した経歴を持つ杉山優輝が亀井に替わってフル参戦することになりました。本来は来シーズンからフル参戦することになっていたようですが,亀井の突然の離脱により,1年前倒しで今季からのフル参戦となったということです。亀井に替わって部長を務めることになった酒井ですが,昨シーズンST600クラスにフル参戦していますが,今季は同クラスにフル参戦することになったということです。同チームは鈴鹿8耐へも参戦していますが,3年ぶりの開催となった昨年の8耐では,亀井&杉山&田所隼の3人で走りましたが,今年の大会に関しては,今後発表することになります。
2023/01/16(月)
◎移籍(JRR)
○昨日,JRRのJSB1000クラスに2022年からフル参戦しているYOSHIMURA SUZUKI RIDEWINが,今シーズンの活動計画とレース参戦体制を発表しました。同チームは,スズキ陣営においてプレイングマネージャーとして活躍を続けてきた加賀山就臣が代表を務めてきたTeam KAGAYAMAと,日本を代表するコンストラクターであるヨシムラ・ジャパンとがタッグを組み,実質的にスズキのエース的立場で参戦を開始しました。チームディレクターに加賀山が,チームディレクターにヨシムラの加藤陽平が就任し,ライダーにはヨシムラのライダーで,スズキのテストライダーも務めていた渡辺一樹を擁して昨シーズンに臨みました。怪我で苦しむ状況もある中,シーズンが進むに連れてトップ争いに加わる走りを展開し,最終的に2年連続ヤマハワークスの中須賀克行が全勝でタイトルを獲得し,渡辺はランク2位に終わりました。当然そのまま今季に臨むものと思っていましたが,シーズン終了後に渡辺のチーム離脱が発表され,チームの去就が注目されていました。そして,今回の発表となったのですが,今季同チームが起用することになったのは亀井雄大です。亀井といえばホンダ鈴鹿製作所の社員で構成するクラブチームであるHonda Suzuka Racing Teamからフル参戦していたライダーで,レースウィークにはわずかなチームクルーと共にサーキットに来て,自身はライダーとしての立場はもちろん,メカニック的な役割も果たしていました。まさに典型的なプライベーターチームともいえる状況でしたが,年々走りに磨きがかかっていき,ポールを獲得してトップ争いに絡んだり,表彰台を獲得したりする活躍を見せ,昨シーズンは最終的にランク5位となりました。けが人がいたりして不振な状況にあるホンダ勢にあって活躍を見せてきた亀井だけに,ホンダがどのような起用をしていくのか注目していたのですが,今シーズンの体制の中では名前が挙がっておらず,不思議に思っていたところもあり,最終的にホンダではなくスズキの最有力チームに移籍するという結果となっていて,ある意味納得できた結果となっています。亀井の素晴らしいところは,走りという側面はもちろん,メカ的な部分も触ることができるということもありますので,YOSHIMURA SUZUKI RIDEWINとしては,その部分でもお互いに高め合うことができるのではないでしょうか。ちなみに,ホンダの社員という立場もある亀井ですので,今回の移籍により当然退社することになります。
2023/01/15(日)
◎ニューマシン投入(SGT)
○1月13日(金)から今日まで,千葉県にある幕張メッセで『東京オートサロン2023』が開催されています。かつては『東京モーターショー』が大人気を博していましたが,近年は観客がどんどん減少してきていて,その在り方が問われているという現状があります。それに対して,オートサロンの方は東京モーターショーの陰りに反比例するかのように多くの観客を集めるようになってきています。車への興味が薄れてきているのでは無いかといわれていますが,オートサロンの現状を見ると,やはり車への潜在的な人気の高さをうかがい知れます。そうした催しだけに,その場で新たな発表が行われるようになってきています。そうした中,初日に行われたプレスカンファレンスにおいて,ホンダが驚きの発表を行いました。その発表とは,来シーズンからホンダがSGTのGT500クラスで使用するマシンがお披露目されたことです。現在のホンダは,同クラスにおいてNSX-GTを使用しています。ただ,そのベース車両であるNSXは,昨年12月をもって生産が終了していますので,レースと現状との間で乖離がみられるようになっています。そうした状況がありますので,今後ホンダがGT500クラスで使用するマシンに関してどのように取り組んでいくのか注目はされていました。そうした中で今回の突然の発表となっているのです。今回お披露目されたのは『ホンダ・シビック・タイプR-GTコンセプト』で,昨年フルモデルチェンジを果たしたCIVIC(シビック)の最上位,そして同シリーズで圧倒的な走りを誇るタイプRをベースとしたものです。SGTにおけるホンダは,前身の『全日本GT選手権』以来ほぼNSXを使用してきていました。NSXの生産が終了して以後もずっと使い続けていたのですが,2010年に『HSV-010』を投入。2013年まで同マシンを使用していき,その後レギュレーションの変更によりミッドシップからFRへ変更されるということはありましたが,一貫してNSXを使用してきています。そして,来季からシビック・タイプRへ変更されることになり,ホンダはもちろん,SGTにおいても初となる5ドアベースのマシンが使用されることになります。ホンダにおけるシビックは,市販車として重要な位置にあることはもちろん,かつてワンメークである『シビック・レース』が開催されていたり,スーパー耐久(S耐)シリーズをはじめ,アマチュアのレースにおいてもいまだに使用されてきていたりしていて,レースへのホンダのDNAを引き継いでいる車の1つでもあります。それだけに,新たに投入されることはある程度納得できることではありますが,トヨタはスープラ,ニッサンがZというように2ドアのスポーツカーがベースとなったマシンを投入しているという状況があるだけに,果たしてベース車両が5ドアハッチバックがどこまで戦えるマシンへと変貌するのか大いに興味がわいてきます。
2023/01/14(土)
◎継続(SF)
○昨日は25日にTOYOTA GAZOO Racingが発表したことの中で,SGTについてお伝えしましたが,今日はSFについてお伝えします。昨日も記したように,11月に発表した2023年のチーム体制の中で,未定だった部分のことについて昨日発表がありました。その未定だったところは,Kuo VANTELIN TEAM TOM’Sのドライバーについてで,同チームの中で37号車は宮田莉朋を起用することは発表されていました。しかし,そのチームメイトとなる36号車が誰になるのかが未定でした。12月に行われたテストでは,ホンダ陣営からフル参戦してきた笹原右京がKuo VANTELIN TEAM TOM’Sのステアリングを握ったことにより,彼がホンダから離れ,トヨタ陣営に加わる可能性が急速に高まっていました。そして,SFはもちろん,SGTに関しても笹原がTOM'Sのシートを得ることになるのではないかと噂されるようになっていました。そう噂される要因の1つがアレジに関してで,昨シーズンからSFにフル参戦を開始した彼でしたが,フル参戦としてはルーキーということで仕方ない部分もあるものの,期待されたほどの成績を収めなかったというところがありました。それだけに,2人で交替して走るSGTと違い,1人で走り続けるSFでアレジがシートを確保するのは難しいのではないかという観測が出ていました。しかし,今回の発表はこうした噂を吹き飛ばし,同チームのシートには,昨シーズンに続いてアレジが座ることになりました。フル参戦2年目のアレジにとっては,進退をかけた今シーズンとなるかもしれません。SFでもシート獲得が期待された笹原でしたが,今季はSGTのみのフル参戦となっています。なお,今回決定した最終的な参戦体制は,以下の表のようになります。
2023年 SFトヨタの参戦体制(決定版)
チーム ドライバー
3 KONDO RACING 山下 健太
4 小高一斗
7 KCMG 小林 可夢偉
18 国本 雄資
14 docomo business ROOKIE 大嶋 和也
19 ITOCHU ENEX TEAM IMPUL 関口 雄飛
20 平川 亮
36 Kuo VANTELIN TEAM TOM’S J.アレジ
37 宮田 莉朋
38 P.MU/CERUMO・INGING 坪井 翔
39 阪口 晴南
2023/01/13(金)
◎体制決定(SGT)
○他メーカーより先だって,昨年の11月25日にTOYOTA GAZOO Racingが今季のチーム体制について発表を行っていました。このサイトでは,27日付けでSGTについて,翌日にSFについてお伝えしていました。ただ,その段階では,まだ未定の部分があり,最終決定には至っていませんでした。その点に関して,昨日TOYOTA GAZOO Racingから発表があり,ようやく今季の体制が決定しました。今日はSGTのGT500クラスについて,明日はSFについてお伝えします。
11月の段階で未定だったのは,TOM'Sの27号車でJ.アレジのチームメイトが誰になるかという点でした。その点に関しては,ほぼ笹原右京が確実視されていましたが,今回の発表でその通りの結果となっていました。昨シーズンまではホンダ陣営のドライバーとして活躍してきた笹原ですが,今シーズンからはトヨタ陣営に加わることになったわけです。近年でホンダからトヨタに移籍したのは2008年の伊藤大輔で,その時以来15年ぶりの移籍劇ということになります。なお,今回決定した最終的な参戦体制は,以下の表のようになります。
2023年 SGTトヨタの参戦体制(決定版)
チーム ドライバー タイヤ
14 TGR TEAM ENEOS ROOKIE 大島 和也 BS
山下 健太
19 TGR TEAM WedsSport BANDOH 国本 雄資 YH
阪口 晴南
36 TGR TEAM au TOM’S 坪井 翔 BS
宮田 莉朋
37 TGR TEAM Deloitte TOM’S 笹原 右京
J.アレジ
38 TGR TEAM ZENT CERUMO 立川 祐路
石浦 宏明
39 TGR TEAM SARD 関口 雄飛
中山 雄一
2023/01/12(木)
◎プラス2?(F1)
○かつては9チームで争われていたF1ですが,2016年にハースF1チームが新規参入し,それ以来10チームで選手権が戦われています。新規参入を希望するチームはあるものの,そのためには他のチームの総意を得る必要があります。他チームからすると,チーム数が増えるとフル参戦チームで分け合う分配金がその分減ることになりますので,そう簡単には受け入れることはできません。また,新規参入チームは,その際2億ドル(約261億円)の希薄化防止課徴金を納入する必要があります。これは,チーム数が増えたために減少する分配金を補うためのものです。当然この金額はかなりのものですので,資金的にある程度潤沢でないとなかなか払えるものではありません。
このような状況の中,新年を迎えた段階でFIAの会長であるM.ビン.スライエムが,新規参入チームを迎える計画があることを発表しました。それに呼応したのが,かつて元F1ドライバーで,CART(現在のインディカー・シリーズ)等アメリカで行われているレースで数々の実績を残しているM.アンドレッティが経営し,インディカー等のシリーズでタイトルを獲得しているアンドレティ・グローバルです。しかも,アメリカを代表する自動車メーカーの1つである『ゼネラルモーターズ』と提携し,『アンドレッティ・キャデラック』としてF1エントリーを目指すと発表したのです。以前も新規参入を目指した同チームですが,その時は承認されませんでした。しかし,それ以後もその情熱は継続していて,今回の発表に至っています。名乗りを上げたのは,アンドレッティだけではありませんでした。今度は,B.デュランドがチーム代表及び共同創設者である『パンテーラ・チーム・アジア』が名乗りを上げたのです。このチームは,アジア人ドライバーを採用したりしてアジアでのF1を高めることを目指しています。2019年に立ち上げた同チームですが,当初は2021年からの参戦を目指していました。ところが,新型コロナの流行の影響により,その方針をとりやめていました。今回改めて参入を目指すことになり,目標としては新たなレギュレーションが発効する2026年シーズンからということのようです。恐らく今後さらなる参入希望が出るものと予想されますので,果たしてどこがその希望を叶えられるのか注目となります。
2023/01/11(水)
◎他にも(MotoGP)
○昨日は1月4日(水)に発表があったA.エスパルガロのヘルメットメーカー変更のニュースを取り上げましたが,それ以外にも有力ライダーのヘルメット変更に関する発表が年明けにありましたので,ここでお伝えしておきます。まず3日(火)に一昨年のチャンピオンで,昨シーズンは最終戦までタイトル争いを持ち込んだものの,残念ながらタイトル防衛がならなかったモンスター・エナジー・ヤマハMotoGPのF.クアルタラロです。昨シーズンまでのクアルタラロは,アメリカのスコーピオン製ヘルメットを使用してきましたが,今シーズンから韓国のヘルメットメーカーであるHJCとの契約が成立し,今季から同社のFIM(国際モーターサイクリズム連盟)公認フルフェイスヘルメットである『RPHA 1』を使用することになりました。ちなみに,マルケス兄弟は同じSHOEIのヘルメットを使用していますが,昨日お伝えしたA.エスパルガロはKabutoを使用するものの,弟であるP.エスパルガロは,今回クアルタラロが使用することになるHJCユーザーの一人で,エスパルガロ兄弟に関してはヘルメットメーカーに違いがあります。
次に,5日(木)に発表があり,昨年まではスズキのワークスライダーとして活躍したものの,スズキの撤退により今シーズンLCRホンダ・カストロールに移籍したA.リンスについてです。昨シーズンまでのリンスは,彼の母国イタリアのヘルメットメーカーの1つであるNOLAN(ノーラン)を使用してきました。そして,今回の発表によると,今季からスコーピオン製ヘルメットを使用することになりました。ちょうどクアルタラロがスコーピオンの使用から抜け,それをうめる形でリンスが入った形となっています。リンスが使用するモデルは,FIM公認の『EXO-R1 FIM RACING #1』となるようです。ちなみに,現在は発売されていませんが,以前スズキが純正ヘルメットとしてこのスコーピオン製ヘルメットを採用していましたから,リンスとスズキとの縁はこういうところでも繋がるのかもしれませんね。
2023/01/10(火)
◎日本製に(MotoGP)
○マシンはもちろん,かつてはヘルメットも日本製のものが結構なシェアを占め,タイトルを獲得したもしくはタイトル争いを展開したライダーの多くがAraiやSHOEIといったものを被っていました。しかし,近年は外国製のものもどんどんシェアを広げていて,MotoGPクラスでは昨年までの3年間をみると日本製以外のヘルメットを装着したライダーがタイトルを獲得していて,日本製となると2019年のM.マルケスまで遡ることになります。昨シーズンは日本製のマシンの戦闘力が大幅に落ち,スズキに至ってはMotoGPから撤退してしまっています。日本人としては何とも残念な流れができてきています。日本製のヘルメットは,上記した2メーカーが目立ちますが,国内のレースに目を転じるともう1メーカーが挙げられます。それが『オージーケーカブト』です。なかなかMotoGPでは目にしませんが,JRRのJSB1000クラスでは,数人のライダーが使用しています。アマチュアのレースでは,価格のこともあるのでしょうが,比較的目にするブランドでもあります。MotoGPではシェアの少ない同社ですが,昨シーズンは一昨年のMoto2クラスチャンピオンで,昨シーズンはステップアップを果たしてテック3KTMファクトリーレーシングからフル参戦したR.ガードナーが同社と契約して装着していました。ちなみに,彼の父親でレジェンドライダーの一人でもあるW.ガードナーは,SHOEIを代表するユーザーの一人でしたね。しかし,そのR.ガードナーはわずか1年でMotoGPのシートを失い,今季はSBKに戦いの場を移しています。となるとKabuto装着者がいなくなるところでしたが,この度発表があり,昨シーズン終盤までタイトル争いを展開し,最終的にランク4位でシーズンを終了したアプリリア・レーシングのA.エスパルガロとの契約が成立し,今季からKabutoブランドのフラッグシップヘルメットである『F-17 RACING』を使用することになりました。契約期間は3年間となっています。ちなみに,昨シーズンまでのA.エスパルガロは,インドネシアのジャカルタに本社を持つKYTヘルメットを装着していました。今回の契約により,レースで当然F-17を使用しますが,そのアレイシはトレーニングで自転車をよく利用しています。その際もヘルメットが当然必要となりますが,オージーケーカブトといえば,自転車用ヘルメットで有名なメーカーです。今後アレイシが自転車に乗っている際には,当然同社のものが使われることにもなります。
2022/01/09(月)
◎カレンダー決定(SGT)
○明けましておめでとうございます。今年も原則として毎日更新していくつもりですので,よろしくお願いします。
昨年末の情報になりますが,12月27日(火)にJAF(日本自動車連盟)から今シーズンのレースカレンダーの正式版が発表されました。2023年のレースカレンダーについては,昨年暫定版が発表されていました。その後,F1等色々なカテゴリーとの調整があって変更が加わり,今回の決定版発表に至っています。今回暫定版からの変更となったのはスポーツランドSUGOで開催される第6戦とと,我が大分県にあるオートポリスで開催される第7戦です。暫定では,それぞれ9月8〜10日と9月29日〜10月1日に開催される予定でしたが,それぞれ9月15〜17日と10月13〜15日に変更となっています。その他のことについては,全8戦ということを含めて変更となっていません。なお,今回発表された具体的な正式版のレースカレンダーは,以下の表のようになっています。
2023年 SGTレースカレンダー(正式)
大会 決勝日 サーキット 所在地
第1戦 4月16日 岡山国際サーキット 岡山
第2戦 5月4日 富士スピードウェイ 静岡
第3戦 6月4日 鈴鹿サーキット 三重
第4戦 8月6日 富士スピードウェイ 静岡
第5戦 8月27日 鈴鹿サーキット 三重
第6戦 9月17日 スポーツランドSUGO 宮城
第7戦 10月15日 オートポリス 大分
第8戦 11月5日 モビリティリゾートもてぎ 栃木
 

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