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2018/11/30(金) ☆自身初(MotoGP) ○ヘレス・サーキット-アンヘル・ニエトで行われているシーズン終了後2回目となるオフィシャルテスト最終日の走行が行われ,この日はLCRホンダ・イデミツの中上貴晶が自身初となるトップタイムをマークしました。前日の走行では,レプソル・ホンダ・チームのM.マルケスを押さえてホンダ勢最速となる3番手タイムだった中上でしたが,この日もわずか1000分の25秒差ながらマルケスを押さえてのトップタイムでした。中上とマルケスの2人が1分37秒台で,3番手タイムとなったヤマハ・ファクトリー・レーシングのM.ビニャーレスからは1分38秒台となっています。4番手には,来シーズンからホンダのワークスライダーとなるレプソル・ホンダ・チームのJ.ロレンソが入っています。そのロレンソに替わってドゥカティのワークスチームに入るD.ペトルッチが,ロレンソに次ぐ5番手に入り,これがドゥカティ勢の最速でした。これで年内のテストは終了し,12月,1月のテスト禁止期間に入ります。次に最高峰チームが集まって行う2019年最初のテストは,2月4日から3日間にわたって行われるセパン・インターナショナル・サーキットでのオフィシャルテストとなります。 |
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2018/11/29(木) ☆2日連続(F1) ○ポストシーズンのテストとなるピレリタイヤテスト2日目の走行が,この日も快晴となったヤス・マリーナ・サーキットで行われました。前日はフェラーリのS.ベッテルが最速タイムを刻みましたが,来季K.ライコネンに替わってそのベッテルのチームメイトとなるS.ルクレールが2日目の走行を担当し,フェラーリとしては2日連続となるトップタイムをいきなりマークしました。しかも,前日ベッテルがマークしたタイムを上回っていますので,このテストを通じた総合トップタイムとなります。総合トップのルクレールが唯一1分36秒台だったのに対して,今シーズンのトロロッソから,来季はレッドブルへと昇格するP.ガスリーが,そのレッドブルのマシンを駆り,唯一1分37秒台のタイムをマークして2番手となっています。フォース・インディアのR.ストロールが,トップからおよそ1秒5離されて3番手タイムででした。この日トロロッソ・ホンダのステアリングを握ったのはチーム復帰となるD.クビアトで,8番手と下位に沈んではいますが,155周と前日のS.グラエルに続いて最多周回数になっています。 |
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☆独占(MotoGP) ○先週サーキット・リカルド・トルモで行われたテストに続いて,今シーズン2回目となるシーズン後のオフィシャルテストが,ドライコンディションとなったヘレス・サーキット-アンヘル・ニエトで始まりました。今回のテストも,前回と同じく2日間にわたって行われます。初日の総合トップタイムをマークしたのは,来季からJ.ロレンソに替わってドゥカティ・チームに所属することになっているD.ペトルッチでした。チームに残留してペトルッチのチームメイトとなるA.ドビツィオーゾがコンマ217秒遅れの2番手タイムをマークし,初日はトップ2をドゥカティワークスが独占しました。3番手タイムをマークしたのは,来季もチーム残留となるLCRホンダ・イデミツの中上貴晶で,レプソル・ホンダ・チームのM.マルケスの5番手を押さえてホンダ勢最高位となりました。今回の中上は,前回に続いて来季もチームメイトとなるC.クラッチローが今シーズン駆った今季型RC213Vを使用しているようです。前回のテストで2日間ともトップタイムをマークしたヤマハ・ファクトリー・レーシングのM.ビニャーレスは,トップ3には入らなかったものの,トップからコンマ408秒差の4番手タイムで初日を終えています。そのヤマハに関して,来季からテック3に替わってヤマハで唯一のサテライトチームとなるのが最高峰クラス新規参入のペトロナス・ヤマハSRTですが,そこに所属してホンダからヤマハにスイッチする昨シーズンのMoto2チャンピオンであるF.モルビデリは,ヤマハ勢では2番手となる初日6番手タイムでした。 |
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2018/11/28(水) ☆F1でも(F1) ○先週はMotoGPが来季に向けた体制でテストを行いましたが,最終戦を終了したF1が昨日からポストシーズンのテストとなるピレリのタイヤテストが,その最終戦の会場であるヤス・マリーナ・サーキットで始まりました。2日間行われるこのテストには全チームが参加していて,どのドライバーがステアリングを握るかについてはチームによって違い,テストドライバーだったりする場合もありますが,基本的には来季の体制で臨んだところがほとんどとなっています。ただ,今季との契約の関係で出場できないドライバーがいたり,例えばフェラーリを去って来季からザウバーに復帰するK.ライコネンに関しては,フェラーリのスポンサー契約の関係でノーブランドのヘルメットやレーシングスーツを使用したりしています。 そのような中,初日に総合トップタイムを刻んだのは,来季も残留が決まっているフェラーリのS.ベッテルでした。彼のタイムは,初日唯一となる1分36秒台でした。そのベッテルからコンマ419秒遅れで総合2番手タイムだったのは,こちらも残留となるメルセデスAMGのV.ボッタスでした。総合3番手タイムは,フォース・インディアのマシンを駆ったR.ストロールでした。唯一来季のシートが決まっていないのが,S.ペレスのチームメイトとなるフォース・インディアのもう1つのシートですが,昨日お伝えしたように,正式発表には至っていないものの,このストロールがそのシートに収まることはほぼ間違いなく,それを証明するかのように今回彼が同チームのマシンを駆っています。トロロッソ・ホンダは,テストドライバーであるS.グラエルが初日を担当し,最下位のタイムながら,この日最多周回となる150周走行しています。 なお,今回のテストは,今季型のタイヤと来季型のタイヤとを自由に選択できるようになっていて,どのタイヤでベストタイムをマークしているかに違いがあるため,単純に比較できないのが実情です。ちなみに,1,3番手タイムの2人は今季型を,2番手タイムのボッタスは来季型のタイヤを使用してのタイムだったようです。 |
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2018/11/27(火) ☆決定&残り1(F1) ○最終戦が終了し,あとは来季に向けた動きが気になるところですが,この度まだ1つ決まっていなかったトロロッソ・ホンダのシートについて発表がありました。来季のシートに関しては,既にD.クビアトの復帰が決まっていましたが,そのチームメイトが誰になるのか注目を浴びていました。トロロッソのシートに関しては,通常レッドブル育成プログラムから選ばれるのですが,来季に関しては,その育成プログラムに所属している若手ドライバーの中にF1参戦に必要なスーパーライセンスを取得する資格を得る成績を収めたドライバーがおらず,例年以上にドライバー選択に苦労する状況にありました。その中で浮上してきたのが,21012年シーズンに育成プログラムを外れていたタイ系イギリス人ドライバーのA.アルボンでした。今シーズンのアルボンは,F1昇格直近のカテゴリーであるFIA F2でランク3位になり,スーパーライセンス発給の資格を得ていました。このカテゴリーで今シーズンのチャンピオンとなったJ.ラッセルはウィリアムズから,R.ノリスはマクラーレンから来季F1にフル参戦することが決まっていたものの,既に育成プログラムから外れていたアルボンですから,F1におけるシート獲得が叶わず,電気自動車のフォーミュラカーで争われるフォーミュラEに今シーズンからフル参戦することになっているニッサン・e.damsから参戦することが決まっていました。ところが,レッドブル育成からの昇格ができない状況を受けてトロロッソはかつてプログラムに所属していたアルボンに注目。水面下で日産と交渉してアルボンの起用に取り組んでたようです。そのような中,今季SFとSGTの両方でチャンピオンを獲得してスーパーライセンス発給の資格を得た国内ホンダのエースドライバーである山本尚貴が,最終戦の会場を訪問してF1参戦の動きを見せていました。日本人としては,厳しい状況ではあるものの,久々のフル参戦日本人F1ドライバーの誕生に期待しました。しかし,やはり既に交渉が進んでいたアルボンの起用という路線に変更がある訳がなく,日本人としては残念ではありますが,日産との契約解除承認を受けて今回の正式契約が発表されました。これで来季のF1シートのほとんどが決定し,残りはフォース・インディアのシート1つとなりました。ただ,こちらについては,まだ正式発表はないものの,資金難にあえいでいた同チームを,今季ザウバーからフル参戦しているL.ストロールの父親が中心となって資金援助に乗り出しましたので,ストロールがそのシートに座ることはほぼ間違いない状況にあります。 |
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2018/11/26(月) ☆11勝目(F1) ○今シーズンの最終戦となる第21戦アブダビGPの決勝レースが,照明に照らされたトワイライトレースとして開催されました。この日の同地は,途中雨の心配があり,実際に降る時間帯もありましたが,最後までドライタイヤでの走行が可能な状況でした。フロントローからスタートしたL.ハミルトンとV.ボッタスのメルセデスAMG勢は,好スタートを切ってトップ2を守って行きました。フェラーリ勢も好スタートでしたが,レッドブルのM.フェルスタッペンはスタートで出遅れ,ややポジションを下げてのスタートとなりました。ピットンのタイミングの違いでトップを走行するドライバーが変わりましたが,それが落ち着いた頃には再びハミルトンがトップに立ち,王者の貫禄を見せながら走行を続けていきました。それに対して,ボッタスのペースが落ちるようになり,5番手まで下がる状況となりました。フェラーリ勢も異変があり,S.ベッテルは順調に走行し続けたものの,K.ライコネンにトラブルが発生してリタイアに終わりました。一旦は順位を下げたフェルスタッペンでしたが,その後順調にポイションアップを果たし,3位を走行していきました。最終的にハミルトンがトップの座を守り,今季1勝目を挙げて今シーズンを終了しています。2,3位にはベッテルとフェルスタッペンが入っています。今シーズン限りでF1を引退するため,今回がF1最後のレースとなったマクラーレンのF.アロンソは,ポイント獲得まで後1つの11位でレースを終えています。トロロッソ・ホンダ勢は,前日にトラブルが発生してマシンから白煙が出たP.ガスリーは,中古のエンジンを載せたためにペナルティの対象とはなりませんでした。しかし,十分にその対策がなされていなかったのか,前日と同じく白煙が出てリタイアに終わっています。まだ来季の去就がはっきりしていないB..ハートレーは,最後まで走りきって12位でのチェッカーとなっています。今回で今シーズンのF1は終了。来季は,トロロッソだけでなく,本家のレッドブルにもホンダ製パワーユニットが供給されます。今シーズンやや明るい兆しが出てきたホンダですが,チャンピオン経験チームへの供給によってどのような結果を残すのか楽しみなシーズンとなりそうですね。 |
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2018/11/25(日) ☆一転して(F1) ○今季最終戦アブダビGPの予選が,日が傾いた時間帯にヤス・マリーナ・サーキットで行われました。前日のフリー走行では,コンマ3秒の中にトップ6が入るという僅差での走行となりましたが,予選は一転した展開となりました。この予選でトップタイムをマークしたのは,今シーズンもチャンピオンを獲得しているメルセデスAMGのL.ハミルトンで,チームメイトであるV.ボッタスが2番手タイムでしたが,両者の差はコンマ162秒と,順位こそ逆になっていますが,1000分の44秒差だった昨日よりは両者の差は開いています。ただ,この2人だけが1分34秒台で,3番グリッドを獲得したフェラーリのS.ベッテル以降は1分35秒台を超えていて,チャンピオンチームが圧倒的な速さを見せた予選となりました。ちなみに,今シーズンを象徴するような予選となっていて,1,2番手がメルセデスAMG,3,4番手がフェラーリ,5,6番手がレッドブルというグリッド順になっています。最終戦の活躍に期待が持てたトロロッソ・ホンダ勢でしたが,P.ガスリー,B.ハートレーともにQ1敗退となり,ハートレーが16番グリッド,PUにトラブルが発生して白煙を上げたガスリーが17番グリッドと,今日行われる決勝レースは後方からのスタートとなります。 |
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2018/11/24(土) ☆僅差(F1) ○今季最終戦となる第21戦アブダビGPがヤス・マリーナ・サーキットで開幕し,初日は2回のフリー走行が行われました。決勝レースはトワイライトレースとして開催されるこの大会ですが,2回目のフリー走行は,全周が照明に照らされる中での走行でした。この日の最速タイムを刻んだのは,来季も同じ体制で臨むことになっているメルセデスAMGのV.ボッタスでした。1回目のフリー走行でトップタイムだったレッドブルのM.フェルスタッペンが2回目のフリー走行で総合2番手タイムをマークしましたが,両者の差はわずか1000分の44秒でした。フェルスタッペンのチームメイトで,来季はルノーに移籍することが決まっているD.リカルドがトップからコンマ192秒差で総合3番手タイムでした。今シーズンもチャンピオンを獲得しているメルセデスAMGのL.ハミルトンが総合4番手タイムでした。5,6番手タイムをそれぞれK.ライコネン,S.ベッテルのフェラーリ勢がマークし,トップ6はおよそコンマ3秒の中に入るという僅差での走行でした。トロロッソ・ホンダ勢は,来季レッドブルに昇格することが決まっているP.ガスリーが11番手,来季の去就がまだ決まっていないB.ハートレーが16番手でこの日の走行を終えています。 なお,この大会には,今季SFとSGTでダブルタイトルを獲得し,F1参戦に必要なスーパーライセンスを取得する資格を得た山本尚貴が訪れています。本人の希望によるもののようですが,その去就が気になるところです。 |
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2018/11/23(金) ☆9年ぶり(F1) ○一時期は来季に向けたストーブリーグの動きが次々に発表されていましたが,水面下はともかく,このところその動きが表面に出てきていませんでした。今日から今季最終戦となる第21戦アブダビGPがヤス・マリーナ・サーキットで開幕しますが,それを前にまだ残り1つのシートが決まっていなかったウィリアズムからその点について発表がありました。来季のウィリアムズのドライバーについては,パワーユニットの供給元であるメルセデスの育成プログラムに所属し,ルーキードライバーとなるJ.ラッセルの起用が既に発表されていました。今回の発表はそのチームメイトに誰がなるかということですが,かねてからの噂通り,今シーズン同チームのリザーブドライバーを務めているR.クビサを起用することが決定しました。クビサにとっては,9年ぶりのレギュラードライバーということになります。今回F1のレギュラードライバーに復帰することが決まったクビサは,2006年にBMWザウバーの第3ドライバーでしたが,第13戦ハンガリーGPに当時レギュラードライバーだったJ.ビルヌーブの代役としてF1デビューを果たし,そのままビルヌーブがチームを離脱したため残りのレースにも出場しました。2007年からはフル参戦を果たし,その翌年の第7戦カナダGPでは,自身にとっても,そしてチームにとっても初優勝をもたらしました。2010年にはルノーに移籍し,2011年もフル参戦が決まっていました。その頃,オフシーズンにはラリーに出場していたクビサは,この年もシーズン前にイタリアで行われたラリーイベントに参加。この大会においてクラッシュを喫し,その際,ガードレールがマシンを突き抜けてクビサを襲い,右腕を複雑骨折する重傷を負ってしまいました。複数回にわたる手術を経験したクビサですが,右腕の動きに障害が残ってしまい,F1ドライバーとしての生命が奪われてしまったと誰もが思っていました。ところが,不屈の精神でラリーなどのレースに復帰し,その後フォーミュラカーにも復帰。F1にもテストドライバーとして走行してその可能性を見せ,今回のレギュラードライバー復帰に至りました。数々の栄光があるウィリアムズですが,このところはポイント獲得さえままならない状況が続いています。資金的にも困窮しているようで,ドライバーの採用には巨額の持ち込み資金が必要な状況にもなっています。今回のクビサの復活劇には,本人の努力はもちろんですが,それを支えてきた人たちがいたのも事実です。噂の域を出ませんが,今回の復活劇には母国ポーランドの企業も絡んでいるようで,最近の噂では,クビサのF1シート獲得のためにポーランドの石油会社「PKNオーレン」が1000万ドル(約11億3000万円)を提供することになったとのことです。そうした点はあるにしても,ここまで至ったのは想像を絶するクビサの努力があったからで,現実的にはポイント獲得がままならないチーム状況ではありますが,復活劇に期待したいですね。 |
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2018/11/22(木) ☆2日連続(MotoGP) ○新体制で臨むシーズン終了後初のオフィシャルテスト最終日の走行が,ウェットからドライへと路面コンディションが変わったサーキット・リカルド・トルモで行われました。前日トップタイムを刻んだヤマハ・ファクトリー・レーシングのM.ビニャーレスは,この日も最速タイムを刻んで今回のテストを両日とも制しています。今シーズンはマシンであるYZR-M1の戦闘力不足に悩まされ,ヤマハ勢唯一の勝利しか獲得できなかったビニャーレスですが,来季に向けて明るい兆しが見えてきた今回のテストとなりました。2番手タイムは,今シーズンもランク2位で終了したドゥカティ・チームのエースライダーであるA.ドビツィオーゾでした。ビニャーレスとのタイム差は,コンマ133秒となっています。そのドビツィオーゾからわずか1000分の21秒差で3番手タイムだったのは,今シーズンのチャンピオンで,前日は2番手タイムだったレプソル・ホンダ・チームのM.マルケスでした。最終戦で6位という自己最高位を獲得してシーズンを終了したLCRホンダ・イデミツの中上貴晶は,この日走行したライダーの中で最多周回数をマークし,前日の13番手からこの日8番手と順位を上げてテストを終了しています。ルーキー勢におけるトップタイムは,初日と同じく,今季のMoto2クラスチャンピオンで,アルマ・プラマック・レーシングから最高峰クラスにステップアップするF.バグナイアでした。今回のテストはこれで終了し,次回は同じスペイン国内にあるスペインGPの開催地であるヘレス・サーキット‐アンヘル・ニエトに移動し,来週28日から2日間にわたって行われる予定になっています。 |
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2018/11/21(水) ☆新体制で(MotoGP) ○MotoGPの最終戦は,激しい雨に見舞われて大荒れの展開となりましたが,その最終戦の舞台となったサーキット・リカルド・トルモにおいて,来季に向けたオフィシャルテストが始まりました。初日のバレンシアも不安定な天候が続いていて,この日も時折雨に見舞われるあいにくの天候となりました。そのような中,各チームは2019年の体制でテストに臨み,移籍やステップアップ組がそれぞれこれまでと違った新しいチーム,マシンでの走行に着手しました。そのような中,チーム自体は変わらないものの,チーフクルーなどの入れ替えを行って新たな体制で臨むことになっているヤマハ・ファクトリー・レーシング(今シーズンまでのヤマハワークスには『モビスター』がタイトルスポンサーとして付いていましたので,『モビスター・ヤマハMotoGP』というチーム名でしたが,今シーズンまではヤマハのサテライトチームで,来季からKTMのサテライトとなるテック3のタイトルスポンサーだった『モンスター・エナジー』がつくことになりそうなので,それに伴ってチーム名が変わることになります。)のM.ビニャーレスが,来季に向けたエンジンを搭載して初日のトップタイムをマークしました。今シーズンもチャンピオンに輝き,3連覇を成し遂げたレプソル・ホンダ・チームのM.マルケスが,今季型や来季型のマシンを乗り換えながら走行していき,トップからおよそコンマ3秒遅れで2番手タイムでした。最終戦では,トップを走行しながら転倒してトップアラ祖から脱落し,結局今季1勝もできないままシーズンを終了したヤマハ・ファクトリー・レーシングのV.ロッシが,チームメイトからコンマ429秒遅れの3番手タイムでした。最終戦において最高峰クラスにおける自身最高位をマークし,インディペンデント・チームではトップでチェッカーを受けたLCRホンダ・イデミツの中上貴晶は,来季も同じ体制で臨むことになっていますが,初日は来季もチームメイトであるLCRホンダ・カストロールのC.クラッチロー(骨折がまだ治っていないため,今回のテストをキャンセルしています。)が今季駆っていたRC213Vに乗り換えて走行し,13番手タイムで初日を終えています。今季限りで引退したD.ペドロサに替わって,ドゥカティワークスからホンダワークスへと移籍するJ.ロレンソは,そのペドロサのマシンを駆って走行し,初日は18番手タイムでした。ルーキー勢では,今季Moto2クラスでチャンピオンを獲得し,アルマ・プラマック・レーシングに所属して最高峰クラスにステップアップするF.バグナイアの11番手が最速でした。 |
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2018/11/20(火) ☆19年ぶり(WRC) ○1月に開幕し,11月に最終戦を迎えるという他のカテゴリーと比べると1シーズンが長いWRCですが,今季最終戦となる第13戦オーストラリア最終日の走行が行われました。最終日をトップで迎えたのが,トヨタ・ヤリスWRCを駆るO.タナクでした。ところが,前日に降った雨により滑り役なっていた路面に足元をすくわれ,SS20でコースオフを喫して大幅にタイムロス。さらに,SS23で木にヒットしてしまい,ここでリタイアに終わってしまいました。最終戦で逆転タイトルを狙っていたタナクでしたから,このリタイアでチャンピオン争いから脱落することとなりました。さらに,同じく逆転タイトルを狙っていたヒュンダイi20クーペWRCを駆るT.ヌービルも木にSS22でヒットしてリタイアに終わってしまったため,この段階で最終戦にランクトップで臨んでいたフォード・フィエスタWRCを駆るS.オジェのチャンピオンが確定し,WRC6連覇を達成しました。今シーズンでフォード陣営を去り,来季からシトロエン陣営に加わることが決定しているオジェですので,所属しているMスポーツに良い置き土産をした形になっています。レースの方ですが,タナクの脱落により,チームメイトであるJ-M.ラトバラがトップに立ち,今季初優勝を飾りました。同じくチームメイトであるE.ラッピが4位に入り,WRC復帰2年目にして見事トヨタがマニュファクチャラーズタイトルを獲得しました。トヨタが同タイトルを獲得するのは通算4度目で,トヨタ・カローラWRCで挑んでいた1999年以来19年ぶりとなります。なお,2,3位には,それぞれヒュンダイi20クーペWRCを駆るH.パッドン,シトロエンC3 WRCを駆るM.オストベルクが入っています。 |
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2018/11/19(月) ☆自己最高&史上初(MotoGP) ○今季最終戦となる第19戦バレンシアGPの決勝レースが,レースウィークを通して不安定な天候となったサーキット・リカルド・トルモで行われました。MotoGPクラスは,チーム・スズキ・エクスターのA.リンスがオープニングラップでトップに立つと,ファステストラップを連発して単独走行に持ち込みました。レースが進むに連れて雨脚が強くなるのに伴い,レプソル・ホンダ・チームのM.マルケスをはじめとして転倒するライダーが続出していく中,リンスはしばらくトップを走行し続けましたが,徐々にペースが落ちて後続との差が縮まっていきました。そして,14周目にリンスがラインを外すと,追い上げてきたドゥカティ・チームのA.ドビツィオーゾとモビスター・ヤマハMotoGPのV.ロッシがリンスを交わし,それぞれ1,2位に浮上しました。その後,雨脚はさらに強まって危険だと判断され,赤旗が提示されました。赤旗が提示された段階では,まだレースは周回数の3分の2に達していなかったため,その後レース2が行われました。そのレース2でも一時的にリンスがトップに立ったものの,再びドビツィオーゾとロッシが交わしてトップ2に立ちました。ところが,ドビツィオーゾを追いかけていたロッシが無念の転倒を喫してしまい,再スタートはきれたものの,優勝争いから脱落しました。ロッシの脱落により,それまで4位を走行していたレッドブルKTMファクトリー・レーシングのP.エスパルガロが自動的に3位に浮上し,そのトップ3のままチェッカーとなりました。KTMにとっては,最高峰クラスにおける初の表彰台獲得となります。今シーズン限りで引退するレプソル・ホンダ・チームのD.ペドロサは,サバイバルレースとなったこの大会で粘り強く走行を続け,自身最後のレースを5位で終えています。LCRホンダ・イデミツの中上貴晶は,上位争いをしていたライダーが足元をすくわれて次々に脱落する中,堅実な走りを展開してレース1を6位で終了しました。レース2では7位走行となりましたが,ロッシの脱落により再び6位に上がり,そのままチェッカーを受けました。今シーズンの目標の1つがトップ10フィニッシュでしたが,それを6位となる自己最高位をマークして最終戦で達成しています。 Moto2クラスは,こちらも濡れた路面で足元をすくわれ,転倒するライダーが続出しました。そのような中,10番グリッドからスタートしたレッドブルKTMアジョのM.オリベイラがトップに立つと単独走行に持ち込み,最終的に2位に13秒以上の大差をつける独走でトップでチェッカーを受け,今季3勝目を挙げました。トップからは離されたものの,2位には,こちらも独走でスイス・イノベーティブ・インベスターズのI.レクオナが入り,自己最高位を母国GPで達成しています。シーズンが進むに連れて不振となっていたエストレージャ・ガルシア・マークVDSのA.マルケスは,トップ走行中に転倒を喫してしまいましたが,再スタートを切って来季に期待を持たせる3位表彰台を獲得しています。イデミツ・ホンダ・チーム・アジアの長島哲太は,こちらも堅実に走り続けてポイント獲得県内の12位でチェッカーを受けています。 Moto3クラスは,MotoGP初参戦をワイルドカードで達成したレッドブルKTMアジョのC.オンジュが,何と並み居るレギュラー参戦ライダーを交わしてトップに立ち,見事初参戦初勝利を達成しました。この記録は,1991年3月に鈴鹿サーキットで行われた日本GPにおいて上田昇さんが達成して以来となります。さらに,オンジュはトルコ人ライダーなのですが,そのトルコ人ライダーがGPで勝利するのはこれが史上初で,歴史的快挙を成し遂げています。2位にはデル・コンカ・グレシーニMoto3のJ.マルティンが,3位にはCIPグリーン・パワーのJ.マクフィーが入っています。フル参戦日本人ライダー勢は,初日からなかなか成績が向上しませんでしたが,決勝レースでもトップ争いに絡むことができず,ペトロナス・スプリンタ・レーシングの佐々木歩夢の11位が最高位でした。ポイント圏内は彼だけで,RBAボエ・スカル・ライダーの真崎一輝は16位で完走したものの,ホンダ・チーム・アジアの鳥羽海渡とSIC58スクアドラ・コルセの鈴木竜生は,どちらも転倒リタイアに終わっています。 |
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2018/11/16(金) ☆160馬力(MotoGP) ○来シーズンからMotoGPのヨーロッパラウンドの中の5大会(スペイン,フランス,ドイツ,オーストリア,サンマリノ)において,電動バイクで争われる『FIM Enel MotoE World Cup』(MotoE)シリーズが新たに始まります。このシリーズは,マシンとしてEnergica Motor Company(エネルジカ)が開発した電動レーサーである『Energica Ego Corsa』(エゴ・コルセ)のワンメイクとして使用され,タイヤについてもワンメークで,MotoGPクラスと同じくミシュランが供給します。この度FIMからこのMotoEに関するレギュレーションが発表されました。それによると,バッテリー容量は約20Kwhで,最高出力は120Kw(約160馬力)です。そのパワーから絞り出される最高スピードは,270km/hとなっています。マシン及びタイヤだけでなく,ブレーキはブレンボが,サスペンションはオーリンズ,ホイールはマルケジーニがワンメークして供給されます。電動バイクですから当然充電が必要なのですが,ピットでの充電はもちろん,グリッド上でも充電することができるようで,グリッド上の電源は,マシンへの充電だけでなく,タイヤウォーマーの電源としても使用可となっています。ライダーについてですが,MotoEライダーは,同じ大会において他のクラス(MotoGP,Moto2,Moto3)に出場することはできません。ただ,例えばSBKやBSBといった他のカテゴリーへの参戦は可能となっています。つまり,かつてホンダのワークスライダーだったF.スペンサーが500ccと250ccクラスの両クラスにダブルエントリーし,両方のチャンピオンに輝くという偉業を成し遂げましたが,こうしたことはMotoEに関しても不可能ということになります。 |
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2018/11/15(木) ☆コラボ(SF) ○FIAヨーロピアンF3選手権にフル参戦して数々の実績を積んでいる「モトパーク」と,これまで全日本F3選手権で数々の実績を積み,昨シーズンからはSFにもフル参戦している「B-MAX Racing Team」とが,それぞれのFacebookを通して互いにコラボレーションしていくことが発表されました。その一環として,来季のB-MAX Racing Teamは,SFで2台体制を組んでフル参戦することになりました。同チームがSFにフル参戦を開始した昨シーズンは木暮卓史,そして,フル参戦2年目となる今シーズンは千代勝正というように,両年ともに1台体制でシリーズに臨みました。今回のコラボにより,さらに体制が強化されたことになります。その2台のマシンを誰が駆るのかについてはまだ明らかになっていませんが,『B-MAX・ウィズ・モトパーク』というチーム名で参戦し,これまで通りホンダエンジンを使用することになるとのことです。新たなチームはもちろんB-MAXが中心となりますが,モトパークからはエンジニアリングの技術者が派遣されることになるようです。残念ながらSFにおける同チームは,2年続けてポイントを獲得することができずにシーズンを終えています。今回の提携成立により,こうした状況を打破していくことが期待されますね。 |
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2018/11/14(水) ☆関係強化(F1) ○ホンダから発表があり,我が国を代表する重工業メーカーの1つである株式会社IHIと2年間にわたるテクニカルパートナーシップ契約が成立しました。かつては「石川播磨重工業株式会社」という社名だった同社ですが,2007年から現在の社名になっていて,モータースポーツファンにはターボチャージャーの技術にも優れたメーカーという印象があります。ホンダとIHIといえば,2015年シーズンからマクラーレンとタッグを組んでホンダがF1に復帰した時から技術提携がなされてきましたが,もっと遡れば,かつてそのマクラーレンと黄金時代を築いた1980年代のホンダF1参戦第2期の頃にもIHI製のターボチャージャーを使用していました。マクラーレンとの提携を解消し,今シーズンからトロロッソとの提携をしたホンダですが,来季からはそのトロロッソの上位チームであるレッドブルとの提携がついにスタートします。現在のF1において3本指に入る最上位チームの1つとの提携ですから,ホンダとしてはこれまで以上に気合いが入っていることでしょうし,失敗が許されない提携でもあります。それだけに,パワーユニットで重要な役割を果たすパーツの1つであるターボチャージャーの出来不出来は大きな影響を受けることになります。今回の提携は,当然のことながらそうしたことを受けてのものであることは間違いないと言えます。 |
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2018/11/13(火) ☆ほぼ決定(SBK) ○11月7日(水)付けのこのページでお伝えしたように,イタリアのミラノショーでホンダが来季のスーパーバイク世界選手権(SBK)の参戦体制を発表し,モリワキとアルティア・レーシングがタッグを組んだ体制でホンダのワークス系チームとしてフル参戦することになりました。そのライダーとしては,L.キャミアのSBK継続参戦と,久々の復活となる清成龍一の2人となりました。そのミラノショーでは,BMWがブランニューのS1000RRを披露するとともに,SBKにおける参戦体制を発表し,同社のワークス系チームであるBMW World Superbike Team SMRから2013年のチャンピオンであるT.サイクスと,そのチームメイトとしてM.ライターベルガーの体制で臨むことになりました。これでSBKにおける各チームの体制がほぼ決まりましたので,ここで主力チームの体制を整理しておきたいと思います。 |
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2018/11/12(月) ☆2冠&初年度で(SGT) ○混戦模様を象徴するようにチャンピオン争いはツインリンクもてぎで行われた今季第8戦となる最終戦までもつれ,ようやく両クラスのチャンピオンが決定しました。まずGT500クラスですが,ポールからスタートした野尻智紀&伊沢拓也組のARTA NSX-GTが,2位におよそ2秒の差をつけてトップでチェッカーを受け,見事ポールトゥーウィンで今シーズンを締めくくりました。その2位には,立川祐路&石浦宏明組のZENT CERUMO LC500が入っています。今回のレースは,トップ争いはさることながら,ランク1,2位とはなっていますが,ポイントでは同点で最終戦を迎えていた山本尚貴&J.バトン組のRAYBRIG NSX-GTと平川亮&N.キャシディ組のKeePer TOM’S LC500によるチャンピオン争いが最も注目となりました。NSX-GT勢による包囲網もあってなかなか3位を走るRAYBRIG NSX-GTに追いつけなかったKeePer TOM’S LC500でしたが,その包囲網をかいくぐってポジションをアップして4位に挙がり,追撃態勢に入りました。周回数が進むに連れてどんどん差を削っていきましたが,最終盤に入るとタイヤが厳しくなったのか,それまでのような追撃ができなくなりました。それに対して元F1チャンピオンが駆るRAYBRIG NSX-GTは,再び差を広げて行きました。もしかしたら,タイヤを温存していたためにKeePer TOM’S LC500との差が縮まったのかもしれません。結局2台のバトルはNSX-GTに軍配が上がって3位表彰台を獲得し,ホンダにとっては8年ぶりのタイトル獲得となりました。バトルを制してチャンピオンに輝いた山本とバトンですが,山本はSFでもチャンピオンになっていますので,見事2冠に輝いたことになります。山本の2冠達成は,2004年のR.ライアン以来14年ぶりとなります。今シーズンからSGTにフル参戦を開始したバトンは,1年目にしてチャンピオンに輝いたことになります。 GT300クラスは,ポールからスタートした平峰一貴&M.マッペリ組のマネパ ランボルギーニGT3が,優勝争いに絡んでいたものの,トラブルからリタイアとなってしまいました。それに対して,2番グリッドからスタートした黒澤治樹&蒲生尚弥組のLEON CVSTOS AMGがピットインの際にタイヤ無交換作戦を敢行してこれが見事にはまり,2位に2秒以上の差をつけてトップでチェッカーを受け,今季初優勝を飾りました。それに対して,ランクトップでこの大会を迎えた高木真一&S.ウォーキンショー組のARTA BMW M6 GT3は8位でのチェッカーとなり,何とこの大会を制した黒澤治樹&蒲生尚弥組が大逆転で今シーズンのチャンピオンとなりました。なお,2位には嵯峨宏紀&平手晃平組のTOYOTA PRIUS apr GTが,3位には谷口信輝&片岡龍也組のグッドスマイル 初音ミク AMGが入っています。 |
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☆アクシデントで(F1) ○第20戦ブラジルGPの決勝レースが,この日も厚い雲に覆われたアウトドローモ・ホセ・カルロス・パーチェ・サーキットで行われました。この日速さを見せたのは,前戦の勝者で,今回は5番グリッドからスタートしたレッドブルのM.フェルスタッペンでした。オープニングラップは予選順位通り5位での走行でしたが,徐々に速さを見せてポジションをアップしていき,10周目の1コーナーで2位に浮上してトップを行くメルセデスAMGのL.ハミルトンを追いました。フェルスタッペンの追い上げを受けたハミルトンは,何とかこの攻撃をしのいでいきましたが,ピットインのタイミングの違いから,ハミルトンが先にピットに入ったことでハミルトンがトップに立ちました。ピットアウトしたハミルトンは,フェルスタッペンがピットインしたときに再びトップに立つべく見えない相手とのトップ争いで自己ベストを更新しながら走行し,これが功を奏してフェルスタッペンがピットアウトしてコースに戻ると,再びハミルトンがトップに立ちました。再び2位となったフェルスタッペンですが,ペースはとてもよく,再びハミルトンに対して厳しい追い上げを図り,ついに40周目にハミルトンをとらえて再びトップに立ちました。このまま逃げ切るかと思われましたが,44周目に周回遅れとなったフォース・インディアのE.オコンとあろうことか接触してスピンして2位に順位を下げてしまいました。再び追撃を開始するかと思われたものの,このアクシデントでトラブルが出ていてペースを上げることができなくなりました。この時,パワーユニットをいたわる走行をする必要性が出ていたハミルトンは,これに助けられてトップの座を守り,今季10勝目をポールトゥーフィニッシュで獲得しています。2位に入ったフェルスタッペンは,気性の激しい彼らしくなかなか怒りが収まらず,レース後の体重測定でオコンと出会った際に彼を突き飛ばす行為に及んでしまっています。ちなみに,オコンには既にこの接触に対して10秒のストップアンドゴーのペナルティが科されていました。トロロッソ・ホンダ勢は,B.ハートレーが11位でチェッカーを受けてポイントまで後1つという惜しい結果でした。予選ではQ3まで進出したP.ガスリーでしたが,決勝は13位でのチェッカーとなっています。 |
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2018/11/11(日) ☆2戦連続(SGT) ○今季最終戦となる第8戦の予選が,曇り空のツインリンクもてぎで行われました。最終戦はこれまでリザルトによって載せられてきたウェイトハンディが解消(GT300クラスでシーズン中欠場した大会がある一部のマシンは対象外)され,開幕戦と同じノーハンディでのレースとなります。GT500クラスは,タイトル獲得に少し可能性を残す野尻智紀&伊沢拓也組のARTA NSX-GTが最速タイムを刻み,オートポリスで行われた第7戦に続く2戦連続ポールを獲得しました。ポイントとしては並ばれているものの,現在ランキングトップを行く山本尚貴&J.バトン組のRAYBRIG NSX-GTが2番手タイムをマークし,NSX-GT勢がフロントローを独占しました。NSX-GT勢の勢いはそれにとどまらず,B.バゲット&松浦孝亮組のEpson Modulo NSX-GTが3番手タイムをマークし,マシンこそ違え,2戦連続してトップ3を独占しています。レクサス勢では,立川祐路&石浦宏明組のZENT CERUMO LC500の4番手が最高でした。シーズンが進むに連れて遅れを取ることが顕著になってきたニッサン勢は今回も不振で,Q2に進出できたのは本山哲&千代勝正組のCRAFTSPORTS MOTUL GT-Rの1台だけで,Q2では最下位の10番手となっています。 GT300クラスは,平峰一貴&M.マペッリ組のマネパ ランボルギーニ GT3がコースレコードをマークする速さを見せて開幕戦以来となるポールを獲得しています。ランキング2位につけ,逆転でタイトルを狙う黒澤治樹&蒲生尚弥組のLEON CVSTOS AMGが2番手を獲得しました。3番手タイムは,ランク4位につけている谷口信輝&片岡龍也組のグッドスマイル 初音ミク AMGでした。 |
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☆僅差で(F1) ○第20戦の予選が,青空が広がっていたものの,徐々に厚い雲がかかって所によって雨が降るという不安定な天候となったアウトドローモ・ホセ・カルロス・パーチェ・サーキットで行われました。前戦でチャンピオンを決めたメルセデスAMGのL.ハミルトンは,前日は2番手タイムだったものの,この日は速さを見せて最速タイムを刻み,今季10回目となるポールを獲得しました。前戦までタイトルを争ったフェラーリのS.ベッテルが2番手タイムをマークしましたが,ハミルトンとの差はわずか1000分の73秒で,僅差でのポール争いでした。前日は総合トップだったメルセデスAMGのV.ボッタスは,トップからコンマ16秒遅れの3番手で予選を終えています。トロロッソ・ホンダ勢は,P.ガスリーがQ3に進出を果たし,10番グリッドを獲得しています。B.ハートレーはQ1で敗退となり,17番グリッド獲得にとどまっています。 |
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2018/11/10(土) ☆ワンツー(F1) ○既に前戦でチャンピオンが決定したF1は,後残り2戦となっています。その最初のレースである第20戦ブラジルGPがアウトドローモ・ホセ・カルロス・パーチェ・サーキット(インテルラゴス・サーキット)で開幕し,初日は2回のフリー走行が行われました。この日のインテルラゴスは,厚い雲がかかるすっきりしない天候となり,場所によっては小雨がパラつく時もありましたが,終日ドライタイヤで走行することができました。この日のトップタイムをマークしたのはチャンピオンを獲得したメルセデスAMGのL.ハミルトンのチームメイトであるV.ボッタスでした。ハミルトンは2番手タイムとなり,初日はメルセデスAMGのワンツーとなりました。トップのボッタスとハミルトンとの差は,わずか1000分の3秒という僅差でした。チャンピオンの座はハミルトンとなったものの,ランク2位につけているフェラーリのS.ベッテルが3番手に付けています。ベッテルもボッタスとは僅差で,その差は1000分の73秒でした。ザウバーとコンストラクターズタイトル8位の座を争っているトロロッソ・ホンダ勢は,P.ガスリーが12番手,B.ハートレーが19番手タイムで初日を終えています。 |
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2018/11/09(金) ☆株式譲渡(SGT) ○GT300クラスに参戦しているロータス・エヴォーラMCの開発等を担当している『ムーンクラフト』と,GT500クラスの共通モノコックやGT300クラスのマザーシャーシを手がけている『東レ・カーボンマジック』とがそれぞれプレスリリースを発表しました。それによると,ムーンクラフト株式会社が,その全株式を東レ・カーボンマジックに譲渡し,東レ・グループの一員として活動することになりました。株式を譲渡することになったムーンクラフトは,現在はSGTの中継で解説を務めたりしている日本を代表するカーデザイナーである由良拓也氏が1975年に創業しました。その後,自らのチームを編成して活動することもあり,その中では自社で開発したスポーツカーである『紫電』を導入してGT300クラスにフル参戦するということも行ってきました。東レ・カーボンマジックは,2001年に『童夢カーボンマジック』として操業を開始。その後,2013年に東レが童夢から全株式を取得して子会社化し,現在の東レ・カーボンマジックとして炭素繊維複合材料事業を展開しています。今回の発表は株式譲渡に関することだけで,新たな体制として今後具体的にどのような展開をしていくのかについては明らかになっていません。 |
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2018/11/08(木) ☆新開催地(F1) ○F1といえばヨーロッパを中心に開催されてきた歴史がありますが,近年はヨーロッパ以外での開催が増えてきています。その中でも特に目立つのが,経済的にも発展してきているアジア圏内での開催です。その傾向を象徴するかのように,新たな開催地が昨日発表されました。その開催地とは,確かに経済発展が著しい国の1つであるベトナムです。ベトナムでの開催については,先行するかのように,既に同国の首都であるハノイの行政機関が,2020年にベトナムGPとして開催されることになったという旨の発言を行っていました。今回の正式発表によると,開催は2020年からで,開催権としては複数年契約が結ばれているということです。開催をプロモートするのは,不動産を主とするベトナムの複合企業である『Vingroup(ビングループ)』で,ベトナム初の自動車メーカーとなる『VinFast(ビンファスト)』を最近立ちあげているとのことです。同グループとしては,当然こうした経営の流れを印象づけることがF1ベトナムGP開催の大きな目的の1つとなることでしょう。開催されることになるサーキットは,首都ハノイの中心部から西に12km行ったところにあるミーディン国立競技場の近くに位置する市街地サーキットです。近年新しいサーキットといえばヘルマン・ティルケが手がけたものが多いですが,このサーキットも同氏の事務所が協力して設計されています。その設計によると,コース全長は5,565メートルで,その中に22のコーナーがあります。ストレートの長さが1.5qもあり,最高速は330q/hオーバーになるようです。新たな開催地が増えてきているのに伴って年間のレース数も増加していて,今シーズンは全21戦になっています。再来年からベトナムがこれに加わることになる訳ですから,単純に考えると全22戦となり,エントラントへの負担が資金的にもさらに大きくなることになります。このまま全22戦となるのか,それともどこかの開催地がなくなるのか,この点に関しては今後の推移が気になるところです。 |
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2018/11/07(水) ☆復帰(SBK) ○現在イタリアのミラノにおいて『EICMA2018(ミラノショー)』が開催されていて,各メーカーから来季型の市販車が数々発表及び展示されています。その会場において,本田技研が来シーズンの2輪モータースポーツ世界選手権参戦体制の発表を行いました。MotoGPに関しては,既に発表されていたように,ワークスチームであるレプソル・ホンダ・チームはM.マルケスが残留し,引退するD.ペドロサに替わってドゥカティのワークスからJ.ロレンソが移籍してくることになっています。そして,サテライトチームは1チーム減り,LCRホンダの2台のみとなります。ライダーに関しては変更がなく,C.クラッチロー(LCRホンダ・カストロール)と中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)の2人となります。Moto3クラスに関しては,ワークスマシンであるNSF250RWを7チーム14名のライダーに供給することになっていて,日本人ライダーは,今シーズンからの残留となる鈴木竜生(SIC58スクアドラ・コルセ),佐々木歩夢(ペトロナス・スプリンタ・レーシング),鳥羽海渡(ホンダ・チーム・アジア)の3人に加え,来季から新たに小椋藍が鳥羽海渡のチームメイトとしてフル参戦を開始します。 MotoGPに関しては,既に発表済みのことばかりですからさほど驚きはなかったのですが,スーパーバイク世界選手権(SBK)に関しては新たな展開が生まれました。MotoGPはコンストラクタータイトルを獲得したりして大きな成果が出ているものの,SBKに関しては,近年全くいいところがなく推移しています。こうした状況を打破するためか,新たな体制が組まれることになりました。それは,国内のホンダ系最有力プライベートチームの1つであるモリワキエンジニアリングが,アルティア・レーシングとタッグを組んでSBKにフル参戦し,それをHRCがサポートするという体制が生まれました。そのチームからフル参戦ライダーに関してですが,1人目は今季ホンダのワークスライダーとしてRed Bull Honda World Superbike TeamからSBKにフル参戦したL.キャミアです。そして,もう1人のライダーが,今季JRRのJSB1000クラスにKYB MORIWAKI MOTUL RACINGからフル参戦し,最終戦でJRRにおいて自身11年ぶりとなる勝利を収めた清成龍一です。2008年から2年間にわたって当時SBKにおけるホンダのワークスチームであったテンケイト・ホンダからフル参戦した経歴がある清成ですので,10年ぶりのSBK復帰となります。 |
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2018/11/06(火) ☆兼任で(MotoGP) ○石油資源の枯渇や二酸化炭素の増加による地球温暖化といった問題により,脱石油エネルギーという流れが起きている現在,レースの世界もその流れに対応する必要性が出てきています。その1つが,電気自動車のフォーミュラカーで争われる「フォーミュラE」(FE)です。発足当初はタイヤ音しか聞こえなかったり,蓄電池の不十分さから途中でマシンを乗り換えざるを得なかったりというネガティブさがあり,先行きに不透明なところがありました。しかし,現在では年々参入するメーカーが出てきて,さらに発展してきています。2輪においてもそうした流れが押し寄せていて,ついに来季からは電動バイクによるシリーズである『FIM Enel MotoE World Cup』(MotoE)が発足することになっています。これは,イタリアの電動バイクメーカー『エネルジカ・モーターカンパニー』がワンメイクで供給するマシンである『Energica Ego Carsa(エネルジカ・エゴ・コルセ)』を駆って争われるもので,タイヤに関しては,MotoGPクラスと同じくミシュランがワンメイクタイヤを供給することになっています。そのMotoEに関して新たな発表があり,そのMotoEに参戦することになっているOne Energy Racingから発表があり,今シーズンはKTMのワークスライダーとしてMotoGPクラスにフル参戦しているB.スミスを,来季同チームのMotoEライダーとして起用することになりました。来季のKTMワークスは,P.エスパルガロが残留し,新たに今季モンスター・ヤマハ・テック3からフル参戦しているJ.ザルコを起用することが決定したため,スミスは来季のレギュラーシートを失うことが決定していました。他チームのレギュラーシートを確保することもできなかったスミスは,来季はアプリリアのテストライダーに就任することが決定していました。ただ,レースに参戦する道も探っていたようで,それが今回発表となったMotoEへの参戦ということにつながったようです。発足初年度となる来シーズンは,MotoGPのヨーロッパラウンドで併催されることになっていて,全5戦が予定されています。MotoGPマシンの開発とMotoEのレギュラーライダーの兼任となる来季のスミスですが,こうした形を採るライダーが今後も増えていくのかもしれませんね。 |
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2018/11/05(月) ☆惜しくも(MotoGP) ○第18戦マレーシアGPの予選が,スコールを避けるためにタイムスケジュールが前倒しとなったセパン・インターナショナル・サーキットで行われました。MotoGPクラスは,3番グリッドからスタートしたモビスター・ヤマハMotoGPのV.ロッシが,好スタートを切って一気にトップに立ちしました。その後,順調に差を広げて行って独走態勢に持ち込むかに思われました。そのような中,ペナルティにより6番グリッドからスタートしたレプソル・ホンダ・チームのM.マルケスは,徐々にポジションを上げて行ってトップを行くロッシの背後に迫っていきました。リアタイヤの消耗によりグリップ不足に苦しみ始めたロッシは,背後に迫って切るマルケスのプレッシャーを感じてしまったのか,残り4周となったところでリアからスリップダウンし,再スタートはきれたものの,一挙にポイント圏外に落ちて惜しくも今季初優勝を逃しました。ロッシの転倒によりトップに立ったマルケスは,2位に2秒近い差をつけて独走態勢に持ち込み,今季9回目となるトップチェッカーを受けました。チーム・スズキ・エクスターのA.リンスとモンスター・ヤマハ・テック3のJ.ザルコとのバトルは,ロッシの脱落により2番手争いとなり,ラストラップでリンスがザルコを交わして2位でのチェッカーとなりました。LCRホンダ・イデミツの中上貴晶は,何とかポイント圏内での走行となって14位でチェッカーを受け,3戦連続ポイント圏内でのチェッカーを受けています。 Moto2クラスは,スカイ・レーシング・チームVR46のL.マリーニが,2位に1秒以上の差をつけてチェッカーを受け,自身初優勝を飾りました。2位には,こちらも単独走行となったレッドブルKTMアジョのM.オリベイラが入っています。6番グリッドからスタートしたスカイ・レーシング・チームVR46のF.バグナイアは,3位表彰台を獲得するとともに,うれしい今シーズンのタイトルを決めています。16番グリッドからスタートしたイデミツ・ホンダ・チーム・アジアの長島哲太は,ポイント圏内を走行中の7周目に転倒を喫ししてしまい,転倒リタイアに終わっています。 Moto3クラスは,ランクトップを行くデル・コンカ・グレシーニMoto3のJ.マルティンが,ポールからスタートして終盤に入って独走態勢に持ち込み,ポールトゥーウィンを飾ると共に,今シーズンのチャンピオンを決めています。2,3位にはそれぞれL.ダッラ・ポルタ,E.バスティアニーニが入り,レオパード・レーシング勢が2,3位を占めています。3列目を独占してスタートを切った日本人ライダー勢は,7番グリッドからスタートしたSIC58スクアドラ・コルセの鈴木竜生が9位に入り,これが日本人ライダー勢でのトップとなります。20番グリッドと後方からのスタートとなったホンダ・チーム・アジアの鳥羽海渡は,オープニングラップで順位を下げたものの,その後ポジションを回復していき,12位でチェッカーを受けてポイントを獲得しています。8番グリッドからスタートしたRBAボエ・スカル・ライダーの真崎一輝は15位でチェッカーを受けてポイント獲得となりましたが,9番グリッドからスタートとしたペトロナス・スプリンタ・レーシングの佐々木歩夢は,18位でチェッカーを受けてポイント獲得が叶いませんでした。 |
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☆8度目(JRR) ○今季最終戦となる第9戦の決勝レースが,生憎の天候となった鈴鹿サーキットで行われました。この大会でのJSB1000クラスは,2回の決勝レースが組まれていました。WET宣言が出されたレース1では,ほんのかすかに逆転タイトルの可能性があったTeam HRCの高橋巧が,圧倒的な速さで後続との差をどんどん広げて行き,最終的に2位に8秒以上の差をつける独走で今季初優勝を飾りました。チャンピオンに王手をかけていたYAMAHA FACTORY RACING TEAMの中須賀克行は,高橋の独走は許したものの,確実に2位でチェッカーを受けて,自身が持つ前人未踏のチャンピオン獲得回数をさらに更新する8回目のタイトル獲得となりました。3位には,中須賀のチームメイトである野左根航汰が入っています。レース2は,インターミディエイトタイヤを選択したKYB MORIWAKI MOTUL RACINGの清成龍一が,ウェットから徐々に乾いていくという路面状況に見事にはまって他を圧倒する速さでレースを展開していき,2位に23秒以上の大差を付ける独走で今季初優勝を飾りました。長年海外で活躍してきた経歴のある清成がJRRで優勝するのは,何と2007年シーズン以来11年ぶりとなります。レース1でタイトルを決めた中須賀は,レース2でも2位表彰台を獲得しています。レース1を制した高橋は,清成や中須賀の単独走行は許したものの,3位でチェッカーを受けてディフェンディングチャンピオンとして臨んだ今シーズンを締めくくっています。 J-GP2クラスは,MuSASHi RT HARC-PRO.の名越哲平とKohara Racing Teamの榎戸育寛とのトップ争いが展開されていき,最終的に名越がこのクラスで自身初となる優勝を飾りました。3位には,TONE RT SYNCEDGE4413の三原壮紫が入りました。タイトル争いをしていたTeam 武 RSCの岩戸亮介とSOX Team TARO PLUSONEの関口太郎が4位争いを展開し,ランクトップでこの大会を迎えていた岩戸がこのバトルを制し,JRRで自身初となるタイトルを獲得しています。 ST600クラスは,ランクトップを行く日本郵便 HondaDreamの小山知良がポールからスタートしたものの,レース中盤に入って他車と接触して一挙に順位を下げ,タイトル獲得が一挙に危うくなりました。それに対して,ランク2位につけていた51ガレージ チームイワキの岡本裕生は,BATTLE FACTORYの佐野優人とトップ争いを展開していきました。最終的に佐野にJRRで自身初となる優勝は許したものの,2位でチェッカーを受けて自身初タイトルを決めています。3位には,TEAM VITALSPIRITの佐野勝人が入り,うれしい兄弟での表彰台獲得となりました。 J-GP3クラスは,一旦はRG NIWA with オーテック・スズカの菅原陸がトップを走行しましたが,中盤に入って雨に足元をすくわれる形で転倒してリタイアに終わってしまいました。菅原のリタイアにより2位争いがトップ争いとなりました。その2位争いを展開していたのは,Team P.MU 7C MIKUNIの小室旭とau・テルルMotoUP RTの藤井謙汰というチャンピオン経験者同士で,2人のバトルはファイナルラップまで続き,激しいバトルは両車が接触するという事態にまでなりましたが,どちらも無事にコースに復帰し,小室がこのバトルを制して今季初優勝を飾りました。3位には,CLUB Y's &Jの長谷川聖が入っています。気になるタイトル争いは,6位に入ったTEAM SRS-Motoの中島元気がこれを制し,こちらもうれしい初タイトル獲得となりました。 |
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2018/11/04(日) ☆グリッド降格&3列目に(MotoGP) ○第18戦マレーシアGPの予選が,突然のスコールに見舞われたセパン・インターナショナル・サーキットで行われました。この日最後に行われたMotoGPクラスの予選は,他のクラスがドライコンディションで行われたものの,MotoGPクラスの予選開始直前にこの地方特有のスコールに見舞われてしまいました。Q1の走行が始まるとさらに雨量が増し,1周しただけで赤旗が提示されてセッション中断となりました。およそ80分間という長い時間待ってようやくセッション開始となり,あらためてQ1からのスタートとなりました。ウェットコンディションの中で行われたQ2でトップタイムをマークしたのは,既に日本GPでチャンピオンを決めているレプソル・ホンダ・チームのM.マルケスでした。通算80度目となるポール獲得となりましたが,そのセッション中に低速走行し,チーム・スズキ・エクスターのA.イアンノーネのアタックを妨害したと判断されたため,今日行われる決勝レースで6グリッド降格のペナルティが科されました。マルケスのグリッド降格により,上位陣のグリッドは1つ上がることになりますが,予選で2番手ながらポールの位置からスタートを切ることになったのが,来季はKTMのワークスライダー就任が決まっているモンスター・ヤマハ・テック3のJ.ザルコでした。予選3番手,決勝レースは2番グリッドからスタートするのが,フリー走行4でマルケスの走行の邪魔をしたとして謝罪したモビスター・ヤマハMotoGPのV.ロッシでした。苦手なウェット走行となってしまったLCRホンダ・イデミツの中上貴晶は,Q1で敗退となって22番手で予選を終えています。 Moto2クラスは,フリー走行全てにおいてエストレージャ・ガルシア・マークVDSのA.マルケスがトップタイムをマークしていました。今シーズン不調を極めていていまだ勝利を収めていないマルケスだけに,この大会にかける意気込みがな借りた買い物になっていることは間違いなく,予選セッションでもその速さを遺憾なく発揮し,サーキットベストをコンマ7秒以上更新する圧倒的なタイムをマークし,第3戦アメリカズGP以来今季3度目となるポールを獲得しました。ポールがM.マルケスの弟だったのに対して,2番グリッドを獲得したのがスカイ・レーシング・チームVR46L.マリーニで,こちらはV.ロッシの異父兄弟ということで,因縁の2人の弟がトップ2となっています。3番手タイムは,前日が総合2番手タイムだったMBコンベーアーズ・スピードアップのF.クアルタラロでした。このところ好調な走りを見せているイデミツ・ホンダ・チーム・アジアの長島哲太は,16番グリッドから今日の決勝レースを迎えることになりました。 Moto3クラスは,ここまでランクトップを行くデル・コンカ・グレシーニMoto3のJ.マルティンと,レドックス・プルエステルGPのM.ベツェッキの2人が僅差でポール争いをしました。そして,最終的に1000分の32秒という僅差でマルティンがポールを獲得しています。マリネッリ・スニパーズ・チームのT.アルボリーノが3番手タイムをマークし,自身初となるフロントロースタートを決めています。今回の予選は日本人ライダー勢が同じようなタイムをマークし,SIC58スクアドラ・コルセの鈴木竜生が7番手,RBAボエ・スカル・ライダーの真崎一輝が8番手,ペトロナス・スプリンタ・レーシングの佐々木歩夢が9番手タイムとなり,偶然にも3列目は全て日本人ライダーという珍事(?)が起きています。スランプからなかなか抜け出せていないホンダ・チーム・アジアの鳥羽海渡は,20番手タイムで予選を終えています。 なお,今日行われる決勝レースも,昨日のような激しいこの地方特有のスコールに見舞われる可能性があるため,決勝レースのスケジュールが2時間前倒しになっています。 |
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☆Wポール(JRR) ○今季最終戦となる第9戦MFJグランプリの予選が,曇り空で肌寒い状況となった鈴鹿サーキットで行われました。今大会が2レース制となっているJSB1000クラスは,ごくわずかにTeam HRCの高橋巧に逆転タイトルの可能性はあるものの,実際にはヤマハ・ファクトリー・レーシング・チームの中須賀克行のチャンピオン獲得の可能性がほぼ間違いない状況になっています。そのような状況の中,レース1でチャンピオン決定の可能性が高い中須賀は,2回の予選ともに最速タイムを刻み,どちらのレースもポールからスタートすることになりました。ほんのわずかに望みのある高橋は,中須賀に及ばず両方ともに2番グリッドからのスタートとなります。さらに,中須賀のチームメイトである野左根航汰が,こちらも両方とも3番グリッド獲得となっています。 他のクラスは全て1レースのみとなっていて,J-GP2クラスは,タイトル争いをしているTeam 武 RSCの岩戸亮介と,SOX Team TARO PLUSONEの関口太郎の2人によるポール争いが展開されました。その争いを制したのは,ここまでランクトップを行く岩田でした。3番手タイムは,Kohara Racing Teamの榎戸育寛がマークしています。 ST600クラスは,元GPライダーで,超ベテランライダーでもある日本郵便 HondaDreamの小山知良が初日の走行から好調な走りを見せていました。その小山の走りは予選でも変わらず,2番手タイムとなったBATTLE FACTORYの佐山優人にコンマ3秒以上の差をつけてポールを獲得しました。JRRにおける小山のポール獲得は,2004年に当時まだ"TIサーキット英田"という名称だった岡山国際サーキット以来14年ぶりとなります。3番グリッドは,TEAM VITALSPIRITの佐野勝人でした。 J-GP3クラスは,いち早く最速タイムを刻んだCLUB Y's &Jの長谷川聖のタイムを更新するライダーが現われず,自身今季初となるポールを獲得しました。2番手タイムをランク2位につけているTEAM SRS-Motoの中島元気がマークし,3番手タイムは,こちらも元GPライダーで,超ベテランライダーでもある41Planningの宇井陽一がマークしています。 |
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2018/11/03(土) ☆炎上マシンで(MotoGP) ○日本,オーストラリアと2週連続して開催されているMotoGPですが,昨日から3週連続開催の最後の大会となると第18戦マレーシアGPが,ドライコンディションとなったセパン・インターナショナル・サーキットで開幕しました。初日は2回のフリー走行が行われましたが,MotoGPクラスで初日のトップタイムを刻んだのは,今季自身初となるトップタイムをマークしたチーム・スズキ・エクスターのA.リンスでした。リンスといえば,開催に向けて準備をしていた木曜日に,燃料噴射装置が正しく取り付けられていなかったことが原因で燃料漏れがあり,その燃料に火がついてマシンが炎上するというアクシデントに見舞われていました。フリー走行はマシンを乗り換えながら走行したりしますが,今回2回目のフリー走行での総合トップタイムを刻んだリンスですが,その時に乗ったマシンがチームスタッフが懸命に修復に努めた炎上した方のマシンでした。初日総合2番手タイムをマークしたのは,前戦オーストラリアGPを制したドゥカティ・チームのA.ドビツィオーゾでした。日本GPでタイトルを決めたものの,オーストラリアでは接触によりリタイアとなったレプソル・ホンダ・チームのM.マルケスですが,2回目のフリー走行でトップから1000分の93秒遅れのタイムをマークして総合3番手となりました。ルーキー初年度悲願のトップ10フィニッシュを狙っているLCRホンダ・イデミツの中上貴晶は,ルーキー勢では最速となる総合13番手で初日を終えています。 Moto2クラスは,今シーズンなかなか波に乗れない走りが続いているエストレージャ・ガルシア・マークVDSのA.マルケスが,2回のフリー走行ともにトップタイムをマークし,第4戦スペインGP以来となる今季3度目の初日総合トップタイムでした。スピードアップを駆る唯一のチームであるMBコンベーアーズ・スピードアップのF.クアルタラロが,100分の3秒差で2番手タイムとなりました。3番手タイムは,今季好調な走りを見せているスカイ・レーシング・チームVR46のL.マリーニがマークしています。イデミツ・ホンダ・チーム・アジアの長島哲太は,トップから1秒以上遅れの14番手で初日を終えています。 Moto3クラスは,フリー走行1がウェット,フリー走行2がドライからウェットというように3クラスで唯一不安定なコンディションでの走行となりました。そこでトップタイムをマークしたのはマリネッリ・スニパーズ・チームのT.アルボリーニで,今季2回目の初日総合トップとなります。総合2,3番手は,それぞれCIPグリーン・パワーのJ.マクフィー,エストレージャ・ガルシア0'0のA.カネトでした。日本人ライダー勢は,ホンダ・チーム・アジアの鳥羽海渡が11番手,ケガからの復帰となるRBAボエ・スカル・ライダーの真崎一輝が12番手,SIC58スクアドラ・コルセの鈴木竜生が14番手,ペトロナス・スプリンタ・レーシングの佐々木歩夢が20番手タイムでした。 |
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2018/11/02(金) ☆プライベーターから(ダカール・ラリー) ○10月31日(水)付のページ(こちら)でもお伝えしたように,スポット参戦したWRC第12戦スペインにおいて,WRCにおいて9度チャンピオンを獲得しているS.ローブが5年ぶりの勝利を収めました。そのローブは,2016年からプジョーのワークスドライバーとして毎年年明けに開催されているダカール・ラリーに挑戦してきました。昨年の大会では惜しくも2位に入り,今年の大会では,トップタイムをマークする日もありましたが,残念ながら5日目にリタイアとなっていました。そのローブについて,来シーズンはダカール・ラリーにおける有力プライベートチームの1つである"PHスポーツ"から参戦することが発表されました。プジョーから参戦してきたローブでしたが,『砂漠のライオン』の異名を持つそのプジョーは今シーズン限りで同大会から撤退しました。これを受け,ローブのチームメイトとして参戦していたS.ペテランセル,C.サインツ,S.デプレは,揃って"X-raidミニJCWチーム"から来年参戦することが既に発表されていました。彼らが駆るマシンは,改良型の"ミニ・ジョン・クーパー・ワークス・バギー"となります。それに対してローブがPHスポーツで駆ることになるのは,2017年型の"プジョー3008DKR"となります。2位でゴールしたときに駆っていた型のマシンですから,相性は抜群だと思われますので,プライベーターとしてどこまで活躍できるのか注目の一人となりますね。 |
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2018/11/01(木) ☆兼任で(F1) ○インディカー・シリーズにフル参戦しているシュミット・ピーターソン・モータースポーツ(SPM)から10月30日(火)に発表があり,今シーズンアルファロメオ・ザウバーF1チームからフル参戦しているM.エリクソンとの契約が成立しました。今回契約が決まったエリクソンは,2014年にケータハムに所属してF1デビューを飾り,翌年から今シーズンまで4年間にわたって現在のザウバーに所属してきました。しかし,来季のザウバーは,スクーデリア・フェラーリからK.ライコネンが移籍し,今季同じくスクーデリア・フェラーリやハースF1チームでテストドライバーを務めているA.ジョビナッツィを起用することになり,エリクソンは5年間勤めてきたF1におけるレギュラードライバーとしてのシートを失うこととなりました。ただ,ザウバーとの関係が全く絶たれた訳ではなく,来季はチームに残留してリザーブドライバーとしての契約が成立していました。しかい,エリクソン自身はレースにフル参戦する道も探っていて,今回契約が成立したSPMとタッグを組んで,F1と兼任しながら新たな場所であるインディカー・シリーズへも進出することになりました。来季のSPMは,ホンダエンジンを使用し,今回エリクソンとの契約が成立したことで,J.ヒンチクリフとのドライバーラインナップで臨むことが決定しました。 |
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