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2018/02/28(水)
☆天候不良(F1)
○4日間にわたる今季最初のプレシーズンテストが,スペインのカタルニア・サーキットで2月26日(月)から始まりました。プレシーズンテストでは,どのチームも同時に2台走ることはできないため,1日ごとにドライバーが交替するチームがあったり,午前と午後で交替したりとそれぞれに予定が組まれています。26日に行われた初日の走行でトップタイムをマークしたのはレッドブルのD.リカルドで,タイムだけでなく周回数が105周とこの面でもトップに立っています。2番手タイムをメルセデスAMGのV.ボッタスがマークし,午後は昨年のチャンピオンであるL.ハミルトンが走行しています。3番手タイムをフェラーリのK.ライコネンがマークしていますが,1,2番手タイムの2人がミディアムタイヤだったのに対して,ライコネンはソフトタイヤでのタイムでした。マクラーレンと袂を分かち,今季からトロロッソとタッグを組むことになったホンダですが,初日はB.ハートレーがステアリングを握り,ノートラブルで93周をこなして8位のタイムでした。マクラーレンとタッグを組んでいた3年間は,テストでまともに走行できることが少なく,シーズン前に信頼性を抱えているという状況が続いていましたが,トロロッソ・ホンダとなった今シーズンの初日は,そうした不安を一掃するスタートを切っています。この日の各チームのトップタイムは,どれも午前にマークしたものでした。今回のテストは寒気団がサーキットを襲っていて,午前中で低かった気温が午後はさらに下がり,タイム更新が厳しい状況となっていました。
27日(火)に2日目の走行が行なわれましたが,寒気団の影響で気温が初日よりさらに下がり,どのチームも走行を見合わせる時間帯があったり,太陽が顔を出す時間帯に集中してテストスケジュールをこなしたりと,天候に左右されながらの走行となりました。そのような中でトップタイムをマークしたのは,この日最多となる98周走行したフェラーリのS.ベッテルでした。前日に最多周回をこなしてトップタイムだったメルセデスAMGのV.ボッタスは,ベッテルよりは少なかったものの,94周をこなして2番手タイムをマークしています。3番手タイムは,37周と少ない周回ながらマクラーレンのS.バンドーンがマークしています。初日トラブルフリーだったトロロッソ・ホンダは,この日もノートラブルで周回をこなし,ステアリングを握ったP.ガスリーが6番手タイムをマークしています。この日は気温が0度だったりして走行してもデータとして参考になりませんので,どのチームも本格的なテストに取り組むことができませんでした。今日,明日とテストが予定されていますが,2日間とも雨になる予報が出ていますので,どうやら今回のテストは天候不良でデータ的には十分とは言えず,そうした面では次回以降に持ち越しとなりそうです。
2018/02/27(火)
☆契約延長(MotoGP)
○ホンダレーシング(HRC)から発表があり,昨年のチャンピオンで,今シーズンもレプソル・ホンダ・チームからフル参戦するM.マルケスとの間で2年間の契約延長することが決定しました。マルケスとホンダとの契約は今シーズン限りとなっていましたので,今回の決定によりマルケスは東京オリンピックが行われる2020年までホンダのエースライダーとして走ることになります。ほとんどのワークスライダーは今シーズンまでの契約が成立していましたので,昨シーズンは主要なシート獲得合戦が行われない状況でしたが,今シーズンは契約が切れますので,誰がどのシートを獲得するのか注目の1年となります。そのような中,ヤマハは今年に入って早くもモビスター・ヤマハMotoGPのM.ビニャーレスとの契約延長を発表し,チャンピオン最有力ライダーの一人をいち早く確保しました。ホンダとしてはマルケスの確保が最優先事項であったことは間違いなく,KTMが獲得するのではないかという噂を一蹴するかのように今回の契約延長に至っています。今回ホンダとの契約を延長することになったマルケスは,中・軽量級クラスでチャンピオンを獲得後,2013年からMotoGPからステップアップし,その段階からホンダのワークスチームであるレプソル・ホンダ・チームに所属していました。そして,その初年度から史上最年少でチャンピオンを獲得するという偉業を成し遂げ,その翌年もチャンピオンを獲得して連覇しました。2015年はチャンピオン獲得には至りませんでしたが,2016年,2017年と再び連覇を成し遂げ,MotoGPクラス昇格後5年間で4回もチャンピオンを獲得するという驚きの結果を残しています。ここ数年は,ワークスライダーの契約成立が以前と比べるとかなり早くなってきています。今すぐということはないでしょうが,シーズンの序盤や中盤でどんどん契約発表があるかもしれませんね。
2018/02/26(月)
☆ダブルウィン(SBK)
○今季の開幕戦となるオーストラリア大会のレース2が,ドライコンディションとなったフィリップアイランド・サーキットで行なわれました。昨日もお伝えしたように,昨シーズンからSBKは土曜日にレース1が,日曜日にレース2が原則として行われるようになっています。前日に行われたレース1で,今季4連覇を狙っているKawasaki Racing Team WorldSBKのJ.レイが突然ペースを落とす事態となりましたが,これはタイヤの耐久性に問題があったようです。そして,これはレイだけでなく他のライダーにも見られたことから,レース2はライダーの安全を確保するためタイヤ交換義務が課せられることになりました。同様の事態はかつてMotoGPでもありましたが,ご存知のようにMotoGPフラッグトゥーフラッグのルールがありますので,マシンを途中で乗り換えるというということが可能です。しかし,SBKにはそのルールがありませんから,今回は全22周の内,10周目から12周目までのいずれかのタイミングでピットインしてタイヤ交換を行和なければならないということになりました。このような状況の中,レース1の勝者であるAruba.it Racing - DucatiのM.メランドリとレイとによるトップ争いが展開されていきました。両者のバトルはファイナルラップまで続き,最終コーナーまでレイがトップに立っていたのものの,最後のストレートでスリップストリームからメランドリが抜け出してゴールライン直前でレイを交わし,見事開幕戦をダブルウィンで飾りました。メランドリとレイとの差は,わずか1000分の21秒でした。3位には,ドゥカティ勢のインディペンデントチーム(サテライトチーム)であるBarni Racing TeamのF.フォレが入っています。
なお,併催で行われているWSSにフル参戦している唯一の日本人ライダーである大久保光は,今シーズンからチャンピオンチームであるKawasaki Puccetti Racingに移籍しています。そして,開幕戦は残念ながらポイント圏外となる19位でチェッカーとなり,ホンダでずっと育ってきた大久保のカワサキでのデビューレースは,残念ながらほろ苦い結果で終わっています。
2018/02/25(日)
☆オープニングレース(SBK)
○スプリントレースの世界戦の初戦となるSBKが2月23日(金)に開幕し,昨日はその最初の決勝レースが行われました。通常は日曜日に決勝レースが行われますが,2レース制をとっているSBKは,昨シーズンからレース1を土曜日に,レース2を日曜日に決勝レースを行うようになっています。オープニングレースを制したのは,Aruba.it Racing - DucatiのM.メランドリでした。WGP250ccの元チャンピオンであるメランドリは,最有力候補であるKawasaki Racing Team WorldSBKのT.サイクスとJ.レイの2人を追う展開となりました。超ベテランライダーのメランドリは,徐々に遅れていったレイやトップ走行のサイクスを交わしてトップに立つとそのまま逃げ切り,サイクスに1秒以上の差をつけて今季最初のレースを制しました。メランドリのチームメイトであるC.デイビスが3位に入り,同チームが絶好のスタートを切りました。問題があったのかペースが落ちたレイは,最終的に5位でチェッカーを受けています。4位にBarni Racing TeamのF.フォレが入り,ドゥカティ勢がトップ5中3台が占めています。他の日本メーカー勢ですが,Pata Yamaha Official WorldSBK TeamのA.ローズが6位,Red Bull Honda World Superbike TeamのL.キャミアが7位に入ってそれぞれがメーカーの最高位となっています。
2018/02/24(土)
☆4メーカーが(SBK)
○スプリントレースにおける2輪レースの世界戦において,例年いち早く開幕するのが市販車ベースの1000ccマシンで争われるSBKです。そして,その第1戦となるオーストラリア大会が,フィリップアイランド・サーキットで開幕し,初日は3回のフリープラクティスが行われました。2015年にホンダからカワサキのエースへと転身以降史上初となる3連覇を成し遂げているのがカワサキ・レーシングのJ.レイですが,今シーズンも彼を中心にシーズンが進んでいくことはほぼ間違いないでしょう。さて,その初日に行われたフリープラクティスで総合トップタイムをマークしたのは,今季4連覇を目指すレイでした。彼のタイムは,唯一1分31秒を切るものでした。そのレイからおよそコンマ15秒差で総合2番手タイムだったのは,バーニ・ドゥカティのX.フォレスでした。そして,JRRではデビューシーズンながらチャンピオンを獲得したCBR1000RR SP2でしたが,SBKではエースライダーのN.ヘイデンさんがシーズン中に急逝されるという不運も重なって今一歩の成績に終わったレッドブル・ホンダは,この日L.キャミエが総合3番手タイムをマークして昨年の雪辱を期する意欲が表れました。総合4番手タイムをレイのチームメイトであるT.サイクスがマークし,総合5番手タイムをパタ・ヤマハのM.ファン.デル.マークがマークし,トップ5の中に4メーカーのマシンが入るいい意味で混沌とした結果となりました。なお,アプリリア勢では総合9番手タイムのE.ラバティが,MVアグスタでは総合10位のJ.トレスが,BMW勢は奮わず,総合21番手のL.バズがそれぞれ最高位でした。
2018/02/23(金)
☆サテライトチーム PARTT(MotoGP)
○ドゥカティのサテライトチームの1つであるアルマ・プラマック・レーシングから発表があり,昨シーズンMoto2クラスでルーキー・オブ・ザ・イヤーを獲得したF.バグナイアと,2019年から2年間にわたる契約が成立し,来季からMotoGPクラスに昇格することになりました。今回契約を結んだバグナイアは,V.ロッシが運営する若手育成プログラムである「VR46・ライダーズ・アカデミー」出身で,昨シーズンからスカイ・レーシング・チームVR46からMoto2クラスにフル参戦しています。プラマックからの参戦ではありますが,彼が契約を結んだのはドゥカティ自体で,今回のバグナイアの参戦は,ドゥカティからプラマック・レーシングに貸し出す形での参戦となります。今シーズンの同チームは,D.ペトルッチとJ.ミラーのコンビでフル参戦することになっています。今回のバグナイアの契約成立により,今シーズンをもってどちらかのライダーが確実にプラマック・レーシングのシートを失うことになります。2人にとっては,1戦1戦が重要になってくるのは間違いありません。

☆サテライトチーム PARTU(MotoGP)
○ヤマハから発表があり,ヤマハで唯一のサテライトチームであるモンスター・ヤマハ・テック3の母体であるテック3から通知があり,今シーズン限りで両者の提携が終了することになりました。元々はホンダと関係があったテック3ですが,1999年からヤマハ陣営になり,当初は中量級クラスに参戦していました。との時に話題となったのが,何と言ってもO.ジャックと中野真矢とがチームメイトだった2000年のことでしょう。チームメイトによる激しいチャンピオン争いが展開され,両者のバトルは最終戦までもつれ込み,最終的にジャックに凱歌が上がりました。その翌年から同チームは最高峰クラスに進出し,現在はオリジナル・シャーシを使用してMoto2クラスにもフル参戦しています。ヤマハとの提携は解消しますが,来季以降もMotoGPクラスへの参戦は継続することになっています。ということで気になるのは,テック3がどのマシンを使用するのか,そしてテック3が抜けた穴にどのチームが収まるのかと言うことです。これについてはまだ正式発表がありませんので,想像の域を出ない状況にあります。ただ,ほぼ確実視されている噂があるのは事実です。その噂ですが,テック3の抜けた穴に収まるのが,ロッシが立ち上げたチームであるVR46ではないかということです。同チームが最高峰クラスへ進出することを目指しているのは間違いありませんし,ロッシとヤマハとの関係を考えると話し合いはスムーズに進むことでしょう。次に,テック3の動向ですが,こちらはKTMと提携するのではないかと言われています。昨シーズンから最高峰クラスへも進出を果たしたKTMですが,現在はワークスチームのみでの参加となっています。1チームだけでは当然データがたくさん取れませんから,KTMとしてはその点を解消する必要があります。さらに,MotoGPの運営主体であるDORNAは,各メーカーに複数チームへの供給を求めていますから,テック3との提携は,KTMにとっても,テック3にとっても好都合となります。さらに,テック3から今シーズンもフル参戦することになっているJ.ザルコについても,今回の動きが大きな影響があります。というのも,ザルコの昨シーズンの活躍を見るとどのチームも彼を採用したい希望を持っているようです。また,ザルコ自身も,サテライトではなくワークスライダーに昇格したいという希望を当然のことながら持っています。ヤマハについては,M.ビニャーレスの残留はほぼ間違いなく,あとは既に39歳となっているロッシが来季以降どうなるかというところにかかっています。もし来年もロッシが残留となるとザルコがヤマハのシートに座ることは不可能となります。そして,KTM自身がザルコを欲していることは間違いなく,ザルコの決断さえあればテック3と共にKTMのワークスマシンを駆れることになります。果たしてどのような結論となるのか,比較的早い段階で明らかになりそうです。
2018/02/22(木)
☆史上初(MotoGP)
○ヤマハのサテライトチームであるモンスター・ヤマハ・テック3から発表があり,病気により心身共に不調をきたしたため,今シーズンの参戦をキャンセルしたJ.フォルガーに替わって,23歳のマレーシア人ライダーであるH.シャリンを起用することになりました。マレーシア人ライダーがMotoGPクラスにフル参戦するのは,今回のシャリンが史上初となります。今シーズンのシャリンは,当初SICレーシング・チームからMoto2クラスにフル参戦することになっていました。しかし,フォルガーの離脱によりその空いたシートに誰が座るのかが注目となり,そこで浮上したきたのが,今回のシャリンでした。そのような中,彼が所属することになっていたSICレーシング・チームが新たにZ.カイルディンとの契約を成立させ,シャリンがMoto2クラスに参戦するシートがなくなり,テック3からの参戦という噂がさらに確実視されました。そして,その噂通りの結果となったわけです。先日今シーズンから新たにレースカレンダーに加わったタイのブリーラムにあるチャーン・インターナショナル・サーキットで行われた今季2回目となるオフィシャルテストにシャリンがテック3へ招集され,自身初となる最高峰クラスのマシンに搭乗しました。さすがにいきなり速く走るのは厳しく,3日間を通じて最下位かそれに近い位置でのタイムに終始しました。シーズンが始まってもなかなか上位争いというのは厳しいことは十分に予想されますが,今後さらに台頭してくるであろう東南アジア人ライダーの今後の希望のため,ぜひとも頑張ってほしいものですね。
2018/02/21(水)
☆33年ぶり(F1)
○昨シーズンはコンストラクタータイトルで最下位に甘んじたザウバーが,WEB上で今季型マシンである"C37"を公開しました。毎年のように資金不足が伝えられ,それに伴って成績も低迷してきたザウバーでしたが,今シーズンからフェラーリとの関係が強められることとなり,フェラーリと同じフィアットの傘下にあるアルファロメオがタイトルスポンサーとなり,チーム名が『アルファロメオ・ザウバーF1チーム』として新たなスタートを切り,その最初のマシンが今回のC37となります。アルファロメオとF1との関係は,1950年に遡り,同年にJ-M.ファンジオとJ.ファリーナを擁してタイトルを獲得。翌年も同じ体制で臨んで連覇を飾りました。ところが,資金難から参戦が不可能となり,この年限りで一旦F1から撤退していました。その後,1970年代と1980年代にF1に参戦し,成績低迷から1985年限りで撤退していました。今回のザウバーとの提携により,アルファロメオブランドとしては33年ぶりのF1復帰となります。ただ,名称はアルファですが,パワーユニットとしてはフェラーリ製のものとなります。今シーズンの体制ですが,チームと4年目になるM.エリクソンと,フェラーリの育成ドライバーで,昨年F2を制したS.ルクレールのコンビとなります。
2018/02/20(火)
☆クラス優勝(WRC)
○既に開幕しているWRCですが,早くも第2戦が行われました。その第2戦は,昨年復帰して2戦目にトヨタが優勝を飾ったラリー・スウェーデンです。冬にスウェーデンで行われたレースらしく,雪が降り積もった中で行われた大会を制したのは,ヒュンダイi20クーペWRCを駆るT.ヌービルでした。今大会におけるヒュンダイはとても好調で,3位にチームメイトのA.ミケルセンが入っています。2位には,シトロエンC3 WRCを駆るC.ブリーンが入っています。連覇を目指したトヨタ勢でしたが,最高位はE.ラッピの4位で,J.ラトバラが7位,O.タナクは8位でレースを終えています。この結果,チームタイトル争いでヒュンダイがトップに立ち,トヨタは1点差の2位につけています。今回の大会で日本として注目されたのは,併催で行われている下位クラスのWRC2でした。というのも,このクラスを制したのが,フォード・フィエスタR5を駆る勝田勝元でした。勝田と言えば,ラリーファンは勝田範彦の名前が出てきますが,その勝田範彦の息子が今回優勝を果たした勝元です。当初はカートやF3といったフォーミュラカーレースでキャリアを積んできましたが,ラリーに転向し,2015年にはトヨタの若手ラリードライバー育成プログラムである『TOYOTA GAZOO Racingラリーチャレンジプログラム』に選出されました。今回は同プログラムの活動の一環として今大会にスポット参戦していました。オープニングではやや出遅れてしまいましたが,SS2でトップタイムをマークしてトップに浮上すると,その後はシュコダ・ファビアR5を駆る昨年のこのクラスチャンピオンであるP.ティデマンドと僅差での争いを展開していき,最後はティデマンドに4.5秒差をつけて自身初となるクラス優勝を果たしています。
2018/02/19(月)
☆総合トップ(MotoGP)
○今季からの開催となるタイGPの会場であるチャーン・インターナショナル・サーキットでの今季2回目のオフィシャルテスト最終日の走行が,3日間を通してドライコンディションの中で行なわれました。今回のテストは,ここまでの2日間ともライダーは違いますがホンダRC213Vを駆るライダーがトップタイムをマークし,ホンダとの相性のよさを感じさせていましたが,最終日の走行のトップタイムは前日は2番手タイムだったレプソル・ホンダ・チームのD.ペドロサで,3日間を通してホンダが制しています。この日のペドロ沙汰のタイムは,3日間を通しての総合トップタイムとなります。今シーズンが最高峰クラス2年目となるモンスター・ヤマハ・テック3のJ.ザルコが,ペドロサからわずか1000分の86秒遅れの2番手タイム,3日間総合でも2番手でした。ルーキーシーズンだった昨年も,ヤマハのワークスライダーより前を走るシーンを度々見せたザルコでしたが,今年も同様のシーズンを見せる予感をさせるこの日の2番手タイムでした。3番手タイムは,初日にトップタイムをマークしたホンダのサテライトチームであるLCRホンダ・カストロールのC.クラッチローで,これは総合4番手タイムとなります。前日までルーキー勢トップをマークしてきたLCRホンダ・イデミツの中上貴晶は,この日はさらにタイムアップを果たし,ルーキー勢トップはもちろん,何とこの日の8番手タイム,総合で10番手タイムをマークし,トップ10フィニッシュを果たして今回のテストを終えています。ちなみに,総合タイムで見ると,スズキの総合トップはチーム・スズキ・エクスターのA.リンスの5番手,ドゥカティはアルマ・プラマック・レーシングのJ.ミラーの6番手,アプリリアはA.エスパルガロの14番手,KTMはレッドブルKTMファクトリー・レーシングのB.スミスの18番手が各メーカーのトップでした。これで今季2回目のオフィシャルテストが終了し,3回目となる次のオフィシャルテストは,開幕戦カタールGPの開催地であるロサイル・インターナショナル・サーキットにおいて,3月1日から3日間にわたって実施する予定です。
2018/02/18(日)
☆ワンツー(MotoGP)
○今季2回目となるオフィシャルテスト2日目の走行が,この日もドライコンディションとなったタイのブリーラムにあるチャーン・インターナショナル・サーキットで行われてました。この日は,レプソル・ホンダ・チーム勢が好調で,M.マルケスがトップタイムをマークするとD.ペドロサが負けじとそのタイムを更新しました。しかし,再びマルケスがそれを上回るタイムを最終盤にマークし,これがこの日のトップタイムとなりました。逆転されたペドロサでしたが,終盤は走行を見合わせ,このままの順位で2日目が終了となってレプソル・ホンダ・チームのワンツーフィニッシュとなりました。この日のマルケスのタイムは唯一1分30秒を切るもので,これは今回のテストの総合でのトップタイムともなります。3番手タイムを今シーズンからアルマ・プラマック・レーシングに移籍してドゥカティのマシンを駆るJ.ミラーがマークし,これはインディペンデントチーム最速となります。初日が11番手で終わったモビスター・ヤマハMotoGPのM.ビニャーレスでしたが,この日はタイムアップを果たして4番手タイムとなりました。前日にルーキー勢最速となったLCRホンダ・イデミツの中上貴晶は,この日もルーキー勢トップとなる15番手タイムで2日目を終えています。
2018/02/17(土)
☆初走行(MotoGP)
○今シーズン2回目となるオフィシャルテストが,タイのブリーラムにあるチャーン・インターナショナル・サーキットで始まりました。今シーズンからの初開催となる同サーキットは,タイの首都であるバンコクの北東400kmに位置し,世界選手権としては既に2015年からスーパーバイク世界選手権(SBK)が開催されています。日本関連としては,マレーシアのセパン・インターナショナル・サーキットに替わってSGTの海外レースの会場にもなっています。3日間にわたるテストの初日ですから,どのライダーにとっても同地は初の走行となります。そこでトップタイムをマークしたのは,ホンダのサテライトチームの1つであるLCRホンダ・カストロールのC.クラッチローでした。残念ながら途中で転倒を喫してしまったものの,既に開催されているSBKのスーパーポール2でマークされたタイムを大幅に上回るタイムでの初日トップでした。ちなみに,スパーポール2でのタイムを上回ったのは彼だけでなく,この日のブービーとなる23番手レッドブルKTMファクトリー・レーシングのM.カリオまでがそれに該当します。この日2番手タイムをマークしたのはチーム・スズキ・エクスターのA.リンスで,クラッチローからわずか1000分の12秒遅れという僅差でした。3番手タイムは,今シーズン連覇を目指すレプソル・ホンダ・チームのM.マルケスでした。昨シーズンそのマルケスとタイトル争いを展開したA.ドビツィオーゾが4番手,マルケスのチームメイトであるD.ペドロサが5番手タイムで初日を終えています。今シーズンから最高峰クラスにフル参戦するLCRホンダ・イデミツの中上貴晶は,ルーキー勢最高となる17番手でした。体調不良により今シーズンの参戦をキャンセルしたモンスター・ヤマハ・テック3のJ.フォルガーに代わって誰がそのシートに座るのかが注目となっていますが,今回のテストにはその最右翼と噂されるH.シャーリンが代役参加していて,初日はさすがにMotoGPマシン初走行だけに,トップから唯一2秒以上遅れた最下位で初日を終えています。
2018/02/16(金)
☆兼任(JRR)
○昨日は,全日本におけるホンダ陣営の中心チームで,10年ぶりのワークス活動を再開するHRCの監督に元GPライダーの宇川徹が就任したことをお伝えしましたが,今日は同じホンダ陣営の中で有力プライベートチームの1つで,昨日今シーズンの体制発表を行ったるau・テルルMotoUPレーシングについてお伝えします。同チームは元HRCライダーである秋吉耕祐がエースライダーを務めているチームですが,今回の発表によると,その秋吉が同チームの監督に就任すると共に,昨シーズンまでと同じくエースライダーとしてJSB1000クラスへの参戦も継続することになりました。つまり監督との兼任をしながらCBR1000RR SP2を駆ってJRRにフル参戦することになります。もちろん,鈴鹿8耐へも出場する予定です。最高峰クラスは秋吉の1台体制となりますが,J-GP2,ST600,J-GP3にも1台体制で臨むことになり,それぞれのクラスに中村修一郎,中村龍之介,藤井謙汰がフル参戦します。600ccを駆るのは同姓という事からも分かるように,兄弟での参戦ということになります。また,軽量級クラスの藤井は,2011年に同クラスのチャンピオンを獲得していますので,久々の復帰ということになります。秋吉にとっては,若手育成という役割も担うことになるわけで,とても忙しい1年となりそうですね。
2018/02/15(木)
☆就任(JRR)
○どのチームにどのライダーが所属するのかは,シーズン前のレースファンにとってはとても興味のあることです。もちろんそれは当然のことですが,時にはチームスタッフがどうなるかが注目を集める場合があります。かつてはF.スペンサーのメカニックとしてA.カネモト氏が注目を集めたりしましたし,国内のチームではポップ吉村氏や森脇護氏などもスタッフとしてレジェンド的立場にあります。というように,ライダーが戦いやすい場やマシンを提供するスタッフの存在はとても大きいものがあります。今シーズンに関しては,ホンダに関わるチーム監督(もしくは代表)に入れ替わりが見られました。まず,このサイトでも既にお伝えしたことですが,MotoGPでは,ホンダワークスであるレプソル・ホンダ・チームのチーム代表にA.プーチ氏が就任しました。また,Moto2クラスにフル参戦しているイデミツ・ホンダ・チーム・アジアの代表は,これまで『タディー』こと岡田忠之氏がずっと務めてきましたが,HRCの現役テストライダーであり,250ccクラス最後のチャンピオンでもある青山博一氏が新たに就任しています。そして,この度ホンダから発表があり,JRRにおけるHRCのチーム監督として,元GPライダーの宇川徹氏が就任しました。宇川といえば,何といっても『ミスター8耐』の称号を受けているライダーの一人で,いまだに誰も破っていない8耐制覇5回の偉業を成し遂げています。また,現在はMotoGPが最高峰となっていますが,日本人として初めてこのMotoGPクラスを制したのも彼です。現役引退後はホンダに就職し,レースに関することはもちろん,市販車の開発にも携わっていました。JRRにおけるHRCは,昨年のJSB1000クラスチャンピオンである高橋巧を擁して今シーズンから10年ぶりとなるワークス参戦を果たします。ワークスとしての参戦ですから,当然結果を求められることになりますし,そのためにはライダーやマシンはもちろんですが,スタッフとりわけそれらをまとめる立場にある監督の役割は大きなものとなります。ライダーとして,そしてチームスタッフとしてずっとホンダと共に活動してきた宇川の就任は,そうした重要性を考えると当然なのかもしれませんね。
2018/02/14(水)
☆参入(SGT)
○12日(月)に日産自動車及びNISMOから,今シーズンのモータースポーツ活動について発表がありました。ここでは,SGTについてお伝えします。GT500クラスについては,昨シーズンまで4台体制で臨んできたニッサン陣営ですが,今シーズンも同様に4台でのフル参戦となります。ただ,その中でチームについては変更が加えられていて,昨シーズンまでチャンピオンチームに輝いた経験を持つS Roadが今シーズンこのクラスに参戦しないことになりました。それに替わって,全日本F3やFIA-F4をはじめ,SFにも参戦した経歴を持つNDDP RACING with B-MAXがGT500クラスにステップアップを果たすことになりました。ドライバーについては,昨シーズンS Roadからフル参戦した本山哲&千代勝正のコンビが,そのまま受け継ぐ形でB-MAXからフル参戦することになりました。その他の変更点はマッチこと近藤真彦がオーナー兼監督を務めるKONDOH RACINGで,J-P.オリベイラは残留するものの,チームメイトは昨年全日本F3でチャンピオンに輝いた高星明誠となります。残り2チームについてですが,ニッサン陣営のエースチームとなる23号車については変更がないものの,TEAM IMPULは新たに佐々木大樹が加わることになりました。なお,具体的な体制は,以下の表のようになっています。
2018年 ニッサンの参戦体制(GT500クラス)
チーム ドライバー 車名 タイヤ
3 NDDP RACING with B-MAX 本山  哲 CRAFTSPORTS MOTUL GT-R ミシュラン
千代 勝正
12 TEAM IMPUL 佐々木 大樹 カルソニック IMPUL GT-R ブリヂストン
J.マーデンボロー
23 NISMO 松田 次生 MOTUL AUTECH GT-R ミシュラン
R.クインタレッリ
24 KONDO RACING J-P.オリベイラ フォーラムエンジニアリングADVAN GT-R ヨコハマ
高星 明誠
2018/02/08(木)
☆提携(MotoGP)
○4輪フォーミュラカーレースでは,もちろんF1が最高峰ですが,ここ数年の中で各メーカーから大きな注目を浴びるようになったのが,電動のフォーミュラカーで争われるフォーミュラE(FE)です。アウディやポルシェなど,WECで数々の勝利を重ねてきたメーカーが相次いでフル参戦するようになりましたし,日本ではニッサンが参戦することになっています。そうした動きに対して,2輪ではMotoGPを運営するDORNA社が中心となって,2019年シーズンからMotoGPと併催で電動バイクを駆って争われる『FIM MotoE World Cup(MotoEワールドカップ)』が始まることになっています。これは,"Energica社"が製造する電動バイクである『エゴ』を18名のライダーにワンメークマシンとして供給されて争うシリーズです。そのような中,この度イタリアのローマで発表会が行われ,同シリーズのタイトルスポンサーに発電・送電・配電においてイタリア国内で独占的なシェアを持つ大手電力・エネルギー関連会社である"エネル社"がDORNA社との間でタイトルスポンサー契約が結ばれました。と同時に,同社とはテクニカルスポンサー契約も結ばれていて,高速充電のサービスを全マシンに提供されることにもなりました。なお,同シリーズのタイヤに関しては,こちらも既に発表されていて,MotoGPクラスと同じくフランスのミシュランがワンメークタイヤとして供給されることになっています。今回の発表会では,マシン開発を行っている元GPライダーのL.カピロッシが走行しているプロモーションビデオもあわせて発表されています。
2018/02/07(水)
☆国内復帰(JRR)
○2月5日(月)に日本を代表するコンストラクターであるヨシムラスズキMOTULレーシングから,今シーズンの参戦体制について発表がありました。昨シーズンのヨシムラは,2013年から同チームに所属してJSB1000クラスにフル参戦している津田拓也と,ルーキーながらいきなりヨシムラで走ることになった濱原颯道の2台体制で臨みました。私は今シーズンも当然同じ体制で臨むと思っていたのですが,何と濱原がJRRにおけるホンダ陣営の有力チームの1つである桜井ホンダに移籍してJSB1000クラスにフル参戦することになりました。今回の発表によると,ヨシムラのエースライダーである津田はそのままチームに残留して6年目を走ることになりました。そして,濱原の抜けたシートには,昨シーズンSBKと併催で行われているWSSにフル参戦した渡辺一樹が座ることになりました。渡辺といえば,2012年シーズンにRS-ITOH&ASIAからJ-GP2クラスにフル参戦して見事チャンピオンを獲得。翌年から国内におけるカワサキの主力チームであるTEAM GREENに所属し,JSB1000クラスへのフル参戦を開始しました。2015年にはランク3位になり,カワサキのエースライダーとして活躍する位置についてきました。しかし,昨シーズンは戦いの場を海外に移し,ランク20位でシーズンを終えました。その渡辺が1年ぶりに国内に復帰し,一昨年までライバルとして戦ってきたヨシムラ&津田拓也の仲間入りを果たしました。これまで初期はヤマハ,そしてこのところずっとカワサキのマシンを駆ってきた渡辺にとっては,初めてのスズキ車ということになります。ヨシムラチューンのマシンですから,性能的には問題ないでしょうから,渡辺にとっては乗り換えがどこまでできるかが鍵となりそうですね。
2018/02/06(火)
☆正式発表(F1)
○先週末にFIAから今シーズンのF1における正式なエントリーリストが発表されました。それを見ると,前回まで未定だったルーキードライバーのカーナンバーや今季新たな名称になるチームが明らかになっています。まずドライバーについてですが,今季のルーキードライバーは,S.ルクレールとS.シトロキンの2人です。その2人のカーナンバーですが,ザウバーのルクレールが16,ウィリアムズのシトロキンが35となります。新たなチーム名となるのが4チームで,その内の2つがホンダ関連となります。その2つとは,昨シーズンまでホンダ製PUを使用していたマクラーレンと今季から使用することになるトロロッソです。まず,今季からホンダに替わってルノー製PUを使うことになっているマクラーレンは,『マクラーレンF1チーム』となります。そして,新たにホンダ製PUを搭載するトロロッソは,『レッドブル・トロロッソ・ホンダ』となります。そのトロロッソの母体となるレッドブルは,タイトルスポンサーの関係から『アストンマーチン・レッドブル・レーシング』となります。名称は4輪メーカーのアストンマーチンですが,実際には昨シーズンまでと同じくルノー製PUです。ただ,ルノーとの関係は今シーズンまでではないかといわれていて,来季からはホンダ製PUを搭載するという見方が出ています。そのレッドブルとアストンマーチンの関係と同じようなチームがもう1つあって,それがフェラーリ製PUを搭載するザウバーです。PUはフェラーリですが,アルファロメオがタイトルスポンサーになることから,チーム名は『アルファロメオ・ザウバーF1チーム』となります。なお,具体的なエントリーリストは,以下の表のようになっています。
2018年 F1エントリーリスト(正式)
チーム名 ドライバー シャーシ名 エンジン名
ハースF1チーム 8 R.グロージャン ハース フェラーリ
20 K.マグヌッセン
マクラーレンF1チーム 14 F.アロンソ マクラーレン ルノー
2 S.バンドーン
メルセデスAMGペトロナス・モータースポーツ 44 L.ハミルトン メルセデス メルセデス
77 V.ボッタス
アストンマーチン・レッドブル・レーシング 3 D.リカルド レッドブル・レーシング タグホイヤー
33 M.フェルスタッペン
ルノースポーツ・フォーミュラ・ワン・チーム 27 N.ヒュルケンベルグ ルノー ルノー
55 C.サインツJr
サハラ・フォース・インディアF1チーム 11 S.ペレス.メンドーサ フォースインディア メルセデス
31 E.オコン
アルファロメオ・ザウバーF1チーム 9 M.エリクソン ザウバー フェラーリ
16 C.ルクレール
スクーデリア・フェラーリ 5 S.ベッテル フェラーリ フェラーリ
7 K.ライコネン
レッドブル・トロロッソ・ホンダ 10 P.ガスリー スクーデリア・トロロッソ ホンダ
28 B.ハートレー
ウィリアムズ・マルティニ・レーシング 18 L.ストロール ウィリアムズ メルセデス
35 S.シトロキン
2018/02/05(月)
☆移籍&ステップアップ(JRR)
○昨シーズン15年ぶりにJRRや鈴鹿8耐へスポットで復帰した阪神ライディングスポーツが,今シーズンの体制について発表しました。それによると,長年にわたってカワサキのエースライダーとして国内外で活躍してきた柳川明が,同チームに移籍して監督に就任することになりました。その柳川ですが,監督業を務めるかたわら,鈴鹿サーキットで行われるJRR第2戦鈴鹿2&4のJSB1000クラスに,そして鈴鹿8耐にも参戦することになっています。そして,同クラスにはもう一人フル参戦することが決まったライダーがいます。それが,我が大分県の高校生(3年生)ライダーである清末尚樹です。ジュニアの頃より我が大分県にあるスパ直入やオートポリスを中心に活動してきた彼は,昨シーズンRS-ITOHに所属してJRRのST600クラスにフル参戦しました。ツインリンクもてぎで行われた第4戦では3位表彰台を獲得する活躍を見せ,2つのノーポイントレースがあったりしてランキングでは10位に終わったものの,将来性を感じさせる展開をしていきました。そして,今回のチーム移籍,&ステップアップ最高峰クラスへのステップアップが実現しています。実は,彼のステップアップについては,具体名は挙がっていなかったものの,彼の父親が運営するサイトで公表されていました。同サイトでは,今回の発表でようやく具体名が公にされています。そして,同チームはST600クラスへの参戦も継続し,昨シーズンはスポットでの参戦でしたが,今シーズンはフル参戦することになりました。そのライダーは,昨シーズンからの継続となるベテランライダーの西嶋修です。若い清末にとっては,柳川や西嶋といった実績のあるベテランライダーがチームメイトになるわけですから,またとない体制が組まれたことになります。まさに国内最高峰のレースにおける「ライディングスクール」という言葉がぴったりの体制と言えるのではないでしょうか。ぜひ今シーズン多くのことを学んで,来シーズン以降の大いなる活躍につなげていってほしいものです。
2018/02/02(金)
☆同日開催(SF)
○鈴鹿サーキットを運営するモビリティランドから発表があり,10月28日に決勝レースを行う予定になっているSFの最終戦が,今シーズンから新たなレースとして始まるワールドツーリングカーカップ(WTCR)と同時開催することになりました。ツーリングカーレースの最高峰として2005年に始まったのがWTCCでしたが,ここ数年は徐々にファクトリーの関心が薄まっていき,昨シーズンはついにホンダとボルボの2メーカーのみの参戦になってしまいました。そうした状況を受けて同シリーズは昨シーズン限りで終了し,近年になって世界中で人気を得てきているTCR規定に則ったツーリングカーで争われるWTCRが今シーズンから始まることになりました。このTCR規定に則ったマシンとしては,ホンダ・シビックをはじめ,アウディRS3,フォルクスワーゲン・ゴルフ,セアト・レオン,アルファロメオ・ジュリエッタ,ヒュンダイI30など新たな機種があり,確実に活況を呈してきている状況にあります。一方,国内フォーミュラカーの最高峰であるSFも,2年連続してF1ドライバーを輩出するなど,世界の注目を集めるようになってきています。こうした状況を受け,両シリーズを開催することになっている鈴鹿サーキットとしては,その知名度を上げるための一環として両シリーズの同日開催を目論んだものと思われます。ハコ車とフォーミュラカーという全く正反対のカテゴリーのレースが同じ日に見られることになるわけですから,お得なレースウィークになりそうですね。
2018/02/01(木)
☆今シーズンは(WEC)
○1月30日(火)にTOYOTA GAZOO Racingから発表があり,今シーズンもマクラーレンからF1にフル参戦するF.アロンソを,トヨタがフル参戦するWECシリーズのドライバーとして起用することになりました。もちろん,参戦クラスはLMP1となります。世界三大レース制覇を目指しているアロンソは,ご存知のように昨シーズンは,インディカーシリーズにおけるメインレースと言える『インディ500』に参戦しました。この時は,F1で伝統的なレースであるモナコGPとカレンダーがバッティングしていて,既にモナコを制しているアロンソは,優勝経験のないインディ500の方に出場しました。惜しくも終盤に入ってリタイアに終わりましたが,レース中にトップを走行する活躍を見せ,インディ制覇が夢でないことを実感させています。今シーズンのアロンソは,『ルマン24時間耐久レース』制覇の方にターゲットを絞ったようで,昨年11月に行われたWECシリーズのルーキーテストにトヨタのマシンであるTS050を駆って参加していました。その後トヨタとの交渉を継続していたようで,それが今回の発表に至りました。今回の発表によると,WECの中でF1とカレンダーがバッティングしていない全てのレースに参加することになっています。ということで,WECにおけるアロンソのデビューレースは,5月に開催されるWECの開幕戦『スパ6時間』ということになります。今シーズンのTOYOTA GAZOO Racingは2台体制を敷くことになっていて,アロンソが加入するのは,その中の8号車ということになり,S.ブエミ&中嶋一貴との組み合わせとなります。ちなみに,もう1台の7号車は,M.コンウェイ&小林可夢偉&J-M.ロペスの組み合わせです。アロンソの加入のあおりを受けたのが,昨年まで8号車を駆っていた元F1ドライバーのA.デビッドソンです。かつてスーパーアグリF1からフル参戦した経歴を持つデビッドソンだけに,私たち日本人レースファンにとっては馴染みのあるドライバーの一人です。今シーズンも当然昨年からの継続となるところでしたが,アロンソが加入したことで,今季のデビッドソンはリザーブ&開発ドライバーという立場になりました。アロンソの加入は,もう一つ影響を与えているようです。それは,WECシリーズの日本大会である『富士6時間レース』です。同大会は,現段階のカレンダーではF1のアメリカGPとバッティングしています。ということは,アロンソが出場できないことになります。トヨタのお膝元で開催されるレースに,今年のトヨタの目玉であるアロンソが出場できないことは看過できないでしょうし,開催する側にとっても収益の部分で痛手となります。ということで,どうやらWEC側がカレンダー変更の検討を始めたようです。さすがに大物ドライバーだけに,これらの動きさえ起こす影響を与えるのですね。
 

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