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最新ニュース
2013/11/30(土)
☆シート決定(F1)
◯ロータスF1チームから発表があり,R.グロージャンが残留すると共に,新たに今シーズンウィリアムズからフル参戦していたP.マルドナルドとの契約が成立しました。まずグロージャンについては,今シーズンの活躍を見ると当然の結果といえます。それに対して,マルドナルドについては,いくつかの条件が重なっての結果といえます。まず,マルドナルド自身側から見ると,ポイント獲得がままならないほど今シーズン不振を極めていたウィリアムズに対してかなり不信感を抱いていて,もっと有力なチームを探していたということがあります。その一つが,K.ライコネンが抜けるロータスのシートとでした。ロータス側から見ると,チームは資金不足に苦しんでいて,それへの対策が大きな課題となっていました。そして,その解決方法として,シーズン途中に投資家グループであるクワンタム・モータースポーツとの契約成立を図りました。この契約がうまくいっていた場合は,ザウバーからN.ヒュルケンベルグが移籍してくるはずでした。しかし,クアンタムからいつまでたっても入金が行われず,いまだに契約が完了していません。そのため,来シーズンに向けて資金不足が解消できないままになっていました。そのような時に話を持ちかけてきたのが,有力なシートを探していたマルドナルド側でした。マルドナルドには,彼の母国ベネズエラの国営石油企業であるPDVSAがついていて,ここから巨額なスポンサーマネーを持ち込むことができます。こうした両者の思惑が合致しての今回の契約成立となります。
2013/11/29(金)
☆離脱(F1)
◯今季コンストラクターズタイトルで2位につけるという好成績を収めたメルセデスAMGから発表があり,チームプリンシパルを務めているR.ブラウンが,12月31日(火)をもってチームを去ることが決定しました。ここ数年ブラウンの去就については恒例行事のように噂に上っていました。特にここ数ヶ月は現実味を帯びてきて,実際同チームはマクラーレンのテクニカルディレクターを務めていたB.ロウと契約していました。今回の発表によると,ブラウン離脱に伴って来季から発足する新しいチーム体制は,ビジネス面でのエグゼクティブディレクターがT.ウォルフ,そしてテクニカル面でのエグゼクティブディレクターがロウということになります。なお,ブラウンの来季からの去就については,今回の発表の中では明らかにされていません。しかし,離脱の噂に呼応するかのように,かつてM.シューマッハと黄金時代を築いたフェラーリへの復帰や,ホンダがF1にフル参戦していた時にそのチームの代表を務めていたこともあってか,再来年からホンダエンジンを搭載することが決定しているマクラーレンへの移籍といった噂が浮上しています。現段階では,フェラーリへの復帰が一番可能性が高いようです。
2013/11/28(木)
☆活動休止(S耐)
◯2007年シーズンから7年間にわたってS耐に参戦してきたPETRONAS SYNYIUM TEAMが,今季限りで活動を休止することが25日に発表されました。マレーシアに拠点を置く同チームは,マレーシア人ドライバーの活動を支援することを目的に,同国の石油関連会社であるPETRONASと手を組んでD.ウォン氏を中心にして立ち上げました。2007年からは,BMW Z4Mを駆ってS耐に参戦を開始しました。同シリーズがGT3車両を導入するようになってからは,メルセデスベンツSLS AMG GT-3を投入し,チャンピオン争いに絡んできました。この間,ST1とGT3クラスで合わせて6度のタイトルを獲得しています。今シーズンは,1号車がM.モー&D.アン&谷口信輝,28号車がF.ハイルマン&J.レスター(ニュージーランド人ドライバー)&片岡達也の組み合わせで参戦し,1号車を駆ったモーがGT3クラスでチャンピオンを獲得,28号車のハイルマンがランク2位を獲得し,見事ワンツーを飾っています。
2013/11/27(水)
☆新規参入(MotoGP)
◯オフロード関連でこれまで実績を上げてきているハスクバーナが,新たなステージとしてロードレースに参入することになり,来季からMoto3クラスにフル参戦することを先週発表しました。ピエラ・インダストリーAGが保有し,イタリアに本拠を置くハスクバーナですが,元々はスエーデンのチェーンソーや芝刈り機のメーカーとして発足しました。20世紀初頭からバイクの製造も行うようになり,その後カジバや最近ではBMWに売却され,今はピエラ・インダストリーAGが所有するという経緯があります。冒頭にも書いたようにモトクロスやエンデューロ,そしてスーパーモタードといったオフロードでこれまで名を馳せたメーカーですが,新たな展開をしていくことになったようです。来シーズンの体制については,ファクトリーチームとしてレッドブル・ハスクバーナ・ファクトリー・レーシングを立ち上げ,エースライダーにはD.ケントが指名されました。来季に関しては2台投入されることになっていて,ケントのサポートライダーには,アバント・テクノから参戦予定のN.アジョが指名されています。
2013/11/26(火)
☆復帰?(F1)
◯最終戦ブラジルGPが終了し,F1はシーズンオフに入りました。しかし,まだ来シーズンのシートが決まっていないドライバーとチームにとっては,水面下での動きが活発になっていることは間違いないでしょう。その分いろいろな噂が浮上してくるのも間違いないでしょう。上位チームのシートは埋まり,これからは中位,そして下位チームとシートが埋まってくるでしょうが,早速中位チームの中で有力チームの一つであるフォース・インディアに関して噂が浮上しています。それは,N.ヒュルケンベルグが同チームに復活するのではないかということです。昨シーズンまでフォース・インディアに所属していたヒュルケンベルグでしたが,同チームが財政危機に陥っていて,契約金の支払が遅れるようになりました。そのため,今シーズンからザウバーへ移籍していました。ところが,そのザウバーはさらに財政危機に瀕していて,マシン開発もままならない状況になり,昨シーズン小林可夢偉やS.ペレスがマークしたリザルトとはほど遠い状況になってしまっていました。こうした状況の中,どうやらフォース・インディアからヒュルケンベルグにオファーがあったようで,彼は復帰への道を選択したのではないかということです。ヒュルケンベルグに関しては,ロータスからのオファーも噂されていましたが,そのロータスも財政危機に見舞われていて,彼はその選択肢を選ばなかったようです。ヒュルケンベルグのチームメイトとなるのは,通常ですと今季所属していたP.ディ.レスタかA.スーティルということになるのでしょうが,ディ.レスタはF1のシート喪失が噂されています。スーティルに関しては,彼が保有する有力スポンサーである『Medion(メディオン)』と共にザウバーへの移籍が噂されています。ということは,今季所属するドライバーはどちらもチームを去ることになり,新たなドライバーが登場することになります。そこで候補の筆頭に上っているのが,今季ザウバーからマクラーレンに移籍したものの,1年限りでマクラーレンを去ることが決定しているペレスです。ペレスといえば,『Telmex(テルメックス)』などメキシコのスポンサーマネーを持ち込むことができます。ということで,来季のフォース・インディアは,ヒュルケンベルグの復帰,ペレスが新登場という形に落ち着きそうな感じのようです。
2013/11/25(月)
☆記録更新(F1)
今シーズンの最終戦となる第19戦ブラジルGPの決勝レースが,インテルラゴス・サーキットで行われました。今回のレースは,今季最終戦というだけでなく,来季からの新レギュレーション導入に伴って2006年シーズンから使用されてきたV8エンジンについても最終戦となります。また,ドライバーについては,今季限りでF1からの引退が決まっているレッドブルのM.ウェーバーにとっても最終レースとなります。さらに,8年間フェラーリのシートに座ってきたF.マッサにとっては,母国GPがフェラーリ最終戦ということになっています。さて,今回のブラジルですが,初日,2日目と全てウェットコンディションでの走行でした。しかし,決勝日は,雨雲が垂れ込めているものの,ドライコンディションでレースは始まりました。後半に入って雨が降り始めたものの,終始ドライタイヤでの走行となりました。ポールからスタートしたのは,ここまで8連勝を飾ってきているレッドブルのS.ベッテルでした。ホールショットはメルセデスAMGのN.ロズベルグに奪われたものの,すぐにベッテルがトップの座を奪い返すと,ベッテルの勝利の方程式に則って後は後続との差をどんどん広げていきました。終盤に入ってピットイン作業でばたたばたしたシーンがあって差が縮まるというアクシデントが発生したり,雨が降り始めたりといったことはありましたが,全ラップをトップで走り続け,1952年から1953年にかけてA.アスカリがマークした9連勝に並ぶと共に,1シーズンの中での連勝記録を更新しました。また,M.シューマッハがマークしていた1シーズンの最多勝利記録である13に並びました。まさに,ベッテルにとって記録ずくめのシーズンを象徴するかのような締めくくりとなりました。2位には,ウェーバーが入り,引退レースで見事表彰台獲得となりました。3位には,フェラーリのF.アロンソが入っています。コンストラクターズタイトルはレッドブルが既に決めていましたが,2位争いは最終戦まで持ち込まれていました。フェラーリが3位アロンソ&7位マッサという結果に終わったのに対して,ここまで同タイトル2位につけていたメルセデスAMGが5位N.ロズベルグ&9位L.ハミルトンという結果となり,メルセデスAMGがその座を守りました。いよいよ来季から新レギュレーションに則った全く新しいマシンが登場します。現行のレギュレーションでは,レッドブル&ベッテルがたくさんのタイトルをとりましたが,来季からはどのチーム&ドライバーが井っぽい出でることになるのかとっても楽しみです。さらに,再来年からはいよいよホンダがF1に帰ってきます。まだ1年以上ありますが,これも楽しみですね。もちろん,日本人のF1ドライバーが復活することも期待したいですね。
2013/11/24(日)
☆圧倒的(F1)
◯第19戦ブラジルGPの予選が,サンパウロ近郊にあるインテルラゴス・サーキットで行われました。フリー走行が行われた初日の走行は,午前・午後共にウェットコンディションでの走行となりましたが,予選が行われる2日目も雨に見舞われてしまいました。特にQ3は,セッション開始前から激しい雨が降り始めてセッションが4回も延期され,合計40分も開始予定時刻よりディレイされるほどでした。そのようなコンディションの中ポールを獲得したのが,前戦でもポールだったレッドブルのS.ベッテルでした。しかも,2番手タイムをマークしたメルセデスAMGのN.ロズベルグにコンマ6秒以上の差をつけて唯一1分26秒台に乗せるという圧倒的な速さを見せてのポールでした。ベッテルのポール獲得は,今季9回目,通算45回目となります。3番グリッドを獲得したのは,フェラーリのF.アロンソでした。これがF1最後のレースとなるレッドブルのM.ウェーバーは,4番グリッドから決勝レースをスタートすることになりました。フェラーリでの最後のレースとなるF.マッサは,母国GPを9番グリッドからスタートします。
2013/11/23(土)
☆初日トップ(F1)
◯今シーズンの最終戦となる第19戦ブラジルGPの予選が,インテルラゴス・サーキットで行われました。この日は午前・午後共に雨に見舞われ,終始ウェットコンディションの中での走行となりました。午後に行われたフリー走行2は,はじめはフルウェットでの走行でしたが,少しずつ路面が乾きだし,タイヤ選択ではインターミディエイトで走行するようになりました。そのような中,特に後半になって圧倒的な速さを見せているレッドブル勢がタイムテーブルのトップを占めていきました。このままレッドブルのワンツーとなるのではないかと思われた中,午前中の走行でトップタイムだったメルセデスAMGのN.ロズベルグがレッドブル勢を上回るタイムをマークし,初日の総合トップとなりました。総合2位がS.ベッテル,3位がM.weウェーバーというトップ3になっています。K.ライコネンの離脱に伴い,急遽残り2戦で代役参戦となったロータスのH.コバライネンは,その初戦であるアメリカGPの予選でトップ10に入るという活躍を見せましたが,それがフロックではなかったことを示すかのように,このブラジルでも初日は総合4番手で終えています。前戦の予選では,Q2で敗退という結果に終わっているマクラーレンのJ.バトンは,この日わずか6周の走行にとどまり,初日最下位という結果に終わっています。
2013/11/22(金)
☆2人(MotoGP)
◯昨日はMotoGPクラスの暫定エントリーリストをお伝えしましたが,今日はMoto2クラスのリストについてお伝えします。今シーズンS.レディングとP.エスパルガロによって争われたチャンピオン争いでしたが,その2人は来シーズンMotoGPクラスにステップアップすることになっていますので,新たなメンバーによってチャンピオン争いが繰り広げられることが期待できます。今シーズンは,途中で高橋裕紀がシートを喪失してしまったため,中上貴晶1人がフル参戦したことになりました。来シーズンについては,その中上に加え,新たに今シーズンJRRのJ-GP2クラスで見事にチャンピオンを獲得した野左根航汰が参戦することになりました。残念ながら高橋の名前が見当たりませんので,来季はこの2人がフル参戦ということになりそうです。具体的なリストは,以下の表のようになっています。なお,Moto3クラスについても他のクラスと同様に暫定リストが公開されているのですが,残念ながら今季フル参戦した渡辺陽向を含め,日本人ライダーの名前は載っていませんので紹介は割愛させていただきます。
2014年 Moto2クラス暫定エントリーリスト
ライダー チーム マシン
2 J.ヘリン ケータハム・Motoレーシング ケータハム
3 S.コルシ NGMモバイル・フォワード・レーシング FTR
4 R.クルメナッハー イオダレーシング・プロジェクト シューター
5 J.ザルコ カメ・イオダレーシング・プロジェクト シューター
7 R.バルダッサーリ グレシーニMoto2 シューター
8 G.レイ AGTレイ・レーシング FTR
10 Tワーリンコーン タイ・ストップ&ゴー・レーシング・チーム カレックス
11 S.コルテセ ダイナボルト・インタクトGP カレックス
12 T.ルティ インターウェッテン・パドックMoto2 シューター
15 A.デ.アンジェリス ラ・フォンテ・タスカレーシング シューター
18 N.テロル マプフレ・アスパー・チームMoto2 シューター
19 X.シメオン フェデラル・オイル・グレシーニMoto2 シューター
22 S.ロース スピードアップ スピードアップ
23 M.シュレッター テック3 テック3
25 A.シャー.カマルザマン イデミツ・ホンダ・チーム・アジア 未定
30 中上 貴晶 イデミツ・ホンダ・チーム・アジア カレックス
31 野左根 航汰 JiR Moto2 モトビ
36 M.カリオ マークVDSレーシング・チーム カレックス
40 M.ビニャーレス トゥエンティHP40 カレックス
49 A.ポンス アルギャーノ&ギネス・レーシング カレックス
53 E.ラバト マークVDSレーシング・チーム カレックス
54 M.パッシーニ NGMモバイル・フォワード・レーシング FTR
55 H.シャハリン ペトロナス・レーシング・マレーシア カレックス
60 J.シモン イタルトランス・レーシング カレックス
70 R.ミュールハウサー テクノマグ・カーエキスパート シューター
77 D.エガーター テクノマグ・カーエキスパート シューター
80 L.サロム トゥエンティHP40 カレックス
81 J.トーレス マプフレ・アスパー・チームMoto2 シューター
88 A.ノッコ スピードアップ スピードアップ
92 A.マリニェラレーナ テック3 テック3
94 J.フォルガー アルギャーノ&ギネス・レーシング カレックス
95 A.ウェスト QMMFレーシング・チーム スピードアップ
96 L.ロッシ ストップ&ゴー・レーシング・チーム カレックス
未定 イタルトランス・レーシング カレックス
未定 QMMFレーシング・チーム スピードアップ
2013/11/21(木)
☆エントリーリスト(MotoGP)
◯FIMから,来シーズンの暫定のエントリーリストが発表されました。それによると,まだライダーが未定のチームがあるものの,現段階では24人のライダーがエントリーすることになります。ファクトリーマシンを駆るのは,ホンダとヤマハが4人,ドゥカティが3人となっています。ルーキーながら今シーズンのチャンピオンに輝いたM.マルケスは,チャンピオンナンバーである"1"ではなく,彼のトレードマークである"93"でのエントリーとなっています。なお,具体的なリストは,以下の表のようになっています。その中で,ライダー名の頭に"*"の印がついているライダーが,ファクトリーマシンを駆るライダーとなります。
2014年 MotoGPクラス暫定エントリーリスト
ライダー チーム マシン
4 *A.ドビツィオーゾ ドゥカティ・チーム ドゥカティ
5 C.エドワーズ NGMモバイル・フォワード・レーシング FTRヤマハ
6 *S.ブラドル LCRホンダ ホンダ
7 青山 博一 パワー・エレクトロニクス・アスパー ホンダ
8 H.バルベラ アビンティア・ブルセンス FTR
9 D.ペトルッチ イオダレーシング・プロジェクト 未定
17 K.アブラハム カルデオンABモーターレーシング ホンダ
19 *A.バウティスタ ゴー&ファン・ホンダ・グレシーニ ホンダ
26 *D.ペドロサ レプソル・ホンダ・チーム ホンダ
29 *A.イアンノーネ プラマック・レーシング ドゥカティ
35 *C.クラッチロー ドゥカティ・チーム ドゥカティ
38 *B.スミス モンスター・ヤマハ・テック3 ヤマハ
41 A.エスパルガロ NGMモバイル・フォワード・レーシング FTRヤマハ
44 *P.エスパルガロ モンスター・ヤマハ・テック3 ヤマハ
45 S.レディング ゴー&ファン・ホンダ・グレシーニ ホンダ
46 *V.ロッシ ヤマハ・ファクトリー・レーシング ヤマハ
59 N.カネパ イオダレーシング・プロジェクト 未定
63 M.ディ.メッリオ アビンティア・ブルセンス FTR
68 J.エルナンデス プラマック・レーシング ドゥカティ
69 N.ヘイデン パワー・エレクトロニクス・アスパー ホンダ
70 M.ラバティ ポール・バード・モータースポーツ PBM/ART
93 *M.マルケス レプソル・ホンダ・チーム ホンダ
99 *J.ロレンゾ ヤマハ・ファクトリー・レーシング ヤマハ
未定 ポール・バード・モータースポーツ PBM/ART
2013/11/20(水)
☆独自に(SGT)
◯来シーズンからDTMと共通のレギュレーションに則ったマシンが登場することになっているSGTですが,その開発作業をトヨタ,ホンダ,ニッサンの各メーカーは現在行っています。10月には,スポーツランドSUGOにおいて3社が揃っての開発テストを実施しています。11月に入ってからは,5日にトヨタとニッサンがツインリンクもてぎにおいて2014年型マシンのテストを行い,トヨタはレクサスLF-CCをベースとした車両,ニッサンがGT-RニスモGT500を投入してテストを行いました。それに対して,ややマシン開発に遅れが生じているのではないかという噂も出ているホンダは,10月には他の2メーカーと共にテストを行ったものの,後のテストでは独自の路線をとっていて,5日のテストには参加せず,単独で19日から富士スピードウェイでテストを開始しています。ホンダが来季から投入するNSXコンセプトGTにとっては初の登場となる富士スピードウェイですが,伊沢拓也と木暮卓史の二人がステアリングを握ってのテストとなりました。以前トヨタとニッサンは富士でのテストを既に終えていますが,その際にはGT-Rに超ロングストレートを有する富士らしくロードラッグ仕様のマシンを投入していました。今回のホンダは,これまで公開されているNSXと外観上は違いがないマシンが投入されているようです。初日はブリヂストンを装着しての走行でしたが,今日行われる予定になっている2日目以降は,ミシュラン,ダンロップを装着してのテストになります。
2013/11/19(火)
☆記録更新(F1)
◯第18戦アメリカGPの決勝レースが,ドライコンディションの中サーキット・オブ・ジ・アメリカズで行われました。7連勝して今大会を迎えているのが,ポールからスタートしたレッドブルのS.,ベッテルでした。そのベッテルは,今回もホールショットを奪うとオープニングラップから後続との差を広げる体制に入りました。ところが,後方で接触からクラッシュが発生してしまい,セーフティーカーが導入され,レースは仕切り直しとなりました。とはいえ,今回も圧倒的な速さを見せているベッテルは,リスタート後も速さは変わらず,レースが進むにつれてどんどんペースを上げていき,いつもの勝ちパターンである先行逃げ切り状態となりました。最終的に2位に6秒以上の差をつけて独走で今季12勝目を挙げました。この優勝は,年間7度目のポールトゥーウィン&8連勝と記録となり,これまでM.シューマッハが持っていた記録を更新する新記録となりました。ロータスのR.グロージャンとレッドブルのM.ウェーバーとの間で終盤まで繰り広げられた2位争いでしたが,K.ライコネンの離脱に伴い,ロータスの実質的エースドライバーとなっているグロージャンがこの争いを制しています。そのライコネンの代役として残り登場のH.コバライネンは,乗っていきなりQ3まで進出するという活躍を見せていましたが,決勝レースは,ピットインしてフロントウィングの交換作業に見舞われたりして順位を下げていき,最終的に15位でレースを終えています。
2013/11/18(月)
☆ペナルティ(F1)
◯第18戦アメリカGPの予選終了後,決勝レースにおけるペナルティがいくつか発表がありました。まず,予選で10番グリッドを獲得するという活躍を見せたザウバーのE.グティエレスについてです。そのグティエレスですが,予選のQ1においてタイヤに熱を入れるためマシンを蛇行させるウェイビングを行っていました。その際,タイムアタックに入っていたウィリアムズのP.マルドナルドが近づいていたにもかかわらず蛇行し続け,マルドナルドのアタックを妨害する形になってしまいました。このことが審議の対象となり,せっかく10番グリッドを獲得したにもかかわらず,決勝レースにおいて10グリッド降格処分となってしまいました。2人目は,マルシャのM.チルトンです。同じくQ1でのことですが,フォース・インディアのA.スーティルとマルドナルドがタイムアタックに入っていた際,チルトンは2人の行く手を遮ってしまいました。通常ですと数グリッド降格処分が下されるところでしょうが,チルトンの予選結果が最後尾だったため,5周以内にドライブスルーしなければならないという処分が科されています。もう一人は,マクラーレンのJ.バトンです。初日に行われた1回目のフリー走行では,霧の影響からドクターヘリの飛行が不可能な事態となってしまったため,セッション途中で赤旗が提示されました。本来は速度を落とすと共に追い越しが禁止となるのですが,バトンはこの時に他車を追い越してしまい,審議の結果3グリッド降格処分が下されています。
2013/11/17(日)
☆5回目(F1)
◯残り2戦となったF1ですが,第18戦アメリカGPの予選が,テキサス州オースティンにあるサーキット・オブ・ジ・アメリカズで行われました。今回の予選は,フェラーリのF.マッサ,メルセデスAMGのN.ロズベルグ,そしてマクラーレンのJ.バトンといった有力なドライバーが,予選Q2で敗退するという波乱の展開となりました。そのような中,最後のセッションであるQ3でトップタイムをマークしたのは,7連勝をして今大会を迎えているレッドブルのS.ベッテルでした。セッション終盤までタイミングテーブルのトップに立っていたのが,ベッテルのチームメイトであるM.ウェーバーでした。最後の最後でベッテルが大逆転でトップタイムをマークしてポールを獲得しましたが,終盤に入って圧倒的な速さを見せているレッドブル勢による今季5回目となるフロントロー独占となりました。3番手タイムをマークしたのは,ロータスのR.グロージャンでした。本来のグロージャンのチームメイトであるK.ライコネンの代役として残り2戦に登場することになったH.コバライネンですが,乗っていきなりの大会ながら,8番グリッドを獲得するという活躍を見せています。
2013/11/16(土)
☆引退(インディカー)
◯4回のチャンピオン獲得,2度のインティ500優勝という経験のあるD.フランキッティが,レースから引退することを発表しました。先月行われたヒューストン大会のレース2において,ファイナルラップに佐藤琢磨のマシンに乗り上げたフランキッティのマシンは,そのまま宙を舞ってフェンスに激突すると共に,そのフェンスが破壊されて近くにいたマーシャルや観客にもけが人が出るという大きな事故となりました。その事故では,彼自身簡単なケガという訳にはいかず,診察の結果,脳震盪だけでなく,脊髄損傷及び右足首骨折というレーシングドライバーの生命線ともいえる部分に大きなケガを負ってしまいました。無事手術が終わって数日後には退院できたフランキッティでしたが,その後の診察の中で,このままレーシングドライバーを続けることは,健康や安全面でリスクが大きすぎるという判断がなされ,来季からの復帰を願っていたフランキッティ自身もそのアドバイスを受け入れ,今回の引退発表へと繋がりました。2000年にジャガーのF1マシンをテストするという経歴があったり,2008年にはNASCARシリーズにフル参戦したりという経歴を持つスコットランド出身のフランキッティですが,そのキャリアの多くをアメリカンオープンホイールレースに参戦してきました。特に,ホンダが参戦を開始してからは,長い間そのホンダと関係を継続してきたドライバーの一人だけに,私たち日本のレースファンにとってはなじみ深いドライバーの一人ではないかと思います。残念ではあるものの,長い間お疲れ様でしたと声をかけたい気持ちになりますね。
2013/11/15(金)
☆正式発表 PARTT(F1)
◯マクラーレンの来シーズンのドライバーラインナップについては,既にJ.バトンの継続採用は決まっていたものの,そのチームメイトに関してはまだ発表がありませんでした。今季ザウバーから同チームに移籍したS.ペレスの継続採用については,シーズンが進みにつれて厳しいのではないかという観測が広っていき,ついに昨日ペレス自身からチーム離脱を正式に発表していました。メキシコからのスポンサーマネーの後押しを受けての有力チームへの移籍でしたが,そのコラボはわずか1年で終了となってしまいました。それを受けるかのようにマクラーレンから正式発表があり,ペレスに替わって来季フル参戦するのは,今季フォーミュラ・ルノー3.5でチャンピオンに輝いたK.マグヌッセンです。そのマグヌッセンは,マクラーレンの若手ドライバー育成プログラムのメンバーで,7月に行われた若手ドライバーテストでは,同チームのマシンを駆ってそのポテンシャルの高さを見せていました。彼の父親は,1995年にマクラーレンのマシンを駆った経験を持つJ.マグヌッセンで,親子2代にわたるマクラーレンのF1ドライバーということになります。なお,わずか1年での離脱となったペレスですが,来季のシートに関しては未定です。既に有力チームのシートに関してはほぼ埋まった状況ですから,シート獲得競争がかなり厳しい状況にあることは間違いありません。
☆正式発表 PARTU(F1)
◯来季からフェラーリに復活することが決まっているK.ライコネンですが,先日現在所属するロータスから発表があり,彼が抱えている背中の古傷を治すために手術することになり,今日から開幕するアメリカGPと,最終戦となるブラジルGPを欠場することになっていました。現在メルセデスやフェラーリとコンストラクターズタイトルで2位,3位争いを展開している同チームにとっては,有力なドライバーを代役として投入する必要性があります。その代役候補としては,来季ライコネンが抜けたシートに座る有力候補の一人であるザウバーのN.ヒュルケンベルグの名前が挙がったり,何と昨シーズン限りでF1から2度目の引退をした伝説的チャンピオンの一人であるM.シューマッハの名前も取りざたされたりもしていました。そして,このたび同チームから正式発表があり,ライコネンの代役には,F1でのレギュラードライバーのシートを失っていて,今季ケータハムの第3ドライバーとして金曜日などに登場しているH.コバライネンが起用されることになりました。ケータハムとコバライネンの契約解除の話についても,両チーム間で円満に解決したとのことです。そのコバライネンは,2008年シーズンから昨シーズンまで5年間にわたって同チームのレギュラードライバーを務めた経験を持ちますので,チームとのコミュニケーションもすぐに取れるという強さがあります。既にドライバー及びコンストラクターのタイトルはレッドブルに決まっているF1ですが,コンストラクター争いの2位以下がどうなるのかが,残り2レースにおける注目点の一つとなります。
2013/11/14(木)
☆2日連続(木)
◯3日間にわたってリカルド・トルモ・サーキットで行われていた来季に向けてのオフィシャルテストが,3日連続してドライコンディションという状況で終了しました。最終日にトップタイムをマークしたのは,今シーズンのチャンピオンで,前日にも最速タイムだったレプソル・ホンダのM.マルケスでした。ヤマハは,ワークス勢が前日で走行を切り上げていますが,サテライトチームであるモンスター・ヤマハ・テック3のB.スミスが総合2番手タイムをマークしています。ちなみに,来シーズンからスミスのチームメイトとなるMotoGPクラスデビューのP.エスパルガロは,総合6番手タイムでした。ホンダ勢で唯一3日連続して走行となったLCRホンダのS.ブラドルが,総合3番手タイムでテストを終えています。来季から始まるオープンクラスでは,2年連続してCRTクラスチャンピオンに輝き,来季はチームを移籍してNGMモバイル・フォワード・レーシングからフル参戦することになっているA.エスパルガロがクラス最上位となる総合8番手タイムをマークしました。そのエスパルガロが今シーズンまで所属していたパワー・エレクトロニクス・アスパーからホンダの市販マシンRCV1000Rを駆ってフル参戦することになっている青山博一は,チームメイトとなるN.ヘイデンに次ぐ総合13番手タイムでテストを終えています。
2013/11/13(水)
☆移籍決定(F1)
◯11日(月)にウィリアムズから来シーズンのドライバーラインナップについて発表がありました。それによると,何と言っても注目はF.マッサとの契約成立でしょう。長年フェラーリのナンバーツー的役割を果たしてきたマッサでしたが,K.ライコネンのフェラーリ復帰に伴い,来季のシートを失っていました。F1でのシート自体を失うのではないかという話も浮上していましたが,今回のウィリアムズとの契約成立に至りました。F1における伝統的なチームの一つであるウィリアムズですが,これまでA.セナをはじめ,N.ピケ,R.バリチェロといったブラジリアンドライバーが所属したことがあり,今回のマッサが6人目となります。マッサのチームメイトとして今季からの残留となるB.ボッタスが発表され,噂通りP.マルドナルドが離脱することが正式に決まりました。ということは,彼が持ち込んだベネズエラの国営石油企業であるPDVSAのスポンサーマネーを失うことも自動的に決まりました。資金不足に苦しむウィリアムズですから,こうしたスポンサーを失うことは大きな影響を受けそうです。しかし,PDVSAとは2015年シーズンまでの契約を結んでいて,今回はマルドナルド側,つまりPDVSA側からの契約解除ですから,何らかの違約金が発生するのではないかと思われますので,想像ほどの大きな影響がないのかもしれません。しかも,マッサとの契約成立でブラジルの石油企業であるペトロブラスをはじめとするスポンサーマネーが期待できますから,資金的な部分はかなり保障されそうです。
☆新チャンピオン登場(MotoGP)
◯リカルド・トルモ・サーキットにおいて,3日間にわたって行われているオフィシャル・テスト2日目の走行が行われました。前日のテストでは,ホンダ勢はLCRホンダのS.ブラドルのみが走行しましが,2日目にワークスであるレプソル・ホンダの2人が登場しました。そして,今シーズンのチャンピオンを獲得したM.マルケスが,来季型マシンを走らせて2日目の総合トップタイムをマークしました。チームメイトのD.ペドロサは,総合3番手タイムでこの日の走行を終えています。前日のトップだったヤマハ・ファクトリー・レーシングのJ.ロレンゾは,マルケスからコンマ2秒遅れの総合2番手タイムでした。サテライト勢では,前日に引き続いての走行となったブラドルが総合4番手でサテライト勢でのトップタイムとなりました。ヤマハのサテライトであるモンスター・ヤマハ・テック3のB.スミスは,来季型のシャーシに今季型エンジンを搭載したマシンを走らせ,総合6番手でした。来季スミスのチームメイトとなる今シーズンのMoto2クラスチャンピオンであるP.エスパルガロは,総合9番手タイムでした。来季から始まるオープンクラスでは,前日の青山博一に替わってN.ヘイデンがパワー・エレクトロニクス・アスパーが来季から走らせるRCV1000Rを駆り,こちらも前日の青山同様クラス最高位のタイムをマークしています。来季ヤマハが投入する市販用のM1を使用するNGMモバイル・フォワード・レーシングでは,C.エドワーズが同マシンのシェイクダウンを行いました。
2013/11/12(火)
☆移籍(MotoGP)
◯今シーズンMotoGPにフル参戦した日本人ライダーで,来季もフル参戦を継続するライダーの動向についてお伝えします。まず,今季アビンティア・ブルセンスからCRTクラスにフル参戦した青山博一ですが,最終戦バレンシアGPの決勝レースを前にして発表があり,そのCRTクラスで2年連続してタイトルを獲得したアスパル・チームに移籍することが決定しました。J.マルチネスが率いる同チームは,タイトルをとった2年間は,共にアプリリアのCRTクラス用マシンであるARTを使用していました。しかし,来シーズンからは,ホンダが新たに開発したMotoGP用市販マシンであるRCV1000Rを使用することが決まっています。それに合わせるかのように,まずドゥカティワークスを離れることになっていたN.ヘイデンを起用することが決定。そして,今回新たに青山との契約が成立しました。青山はこれまでホンダの支援を受けてきたライダーですし,ヘイデンに関しても,MotoGPではレプソル・ホンダに所属していた時にMotoGPクラスでチャンピオンを獲得しています。つまり,今シーズンはA.エスパルガロとR.ド.ピュニエを起用しましたが,来シーズンはいわゆるホンダ系のライダーをアスパル・チームは採用したことになります。
次に,イタルトランス・レーシングに所属してMoto2クラスにフル参戦していた中上貴晶についてですが,先日発表があったように,同チームから継続してMoto2クラスにフル参戦することが決まっていました。しかし,昨日同チームから発表があり,この契約を解消することになりました。そして,その中上は新たにチーム・アジアとの契約が成立したことも合わせて発表がありました。チーム・アジアについては,現役の時はもちろん,引退後もホンダとの関係を継続してきた元GPライダーの岡田忠之氏が監督を務め,そのホンダから支援を受けて発足したチームで,今シーズンからMoto2クラスにフル参戦を開始していました。今回の移籍劇は,中上が2015年から最高峰クラスに進出するための布石のようで,ホンダの支援を受けている同チームに所属することがその第一歩ということのようです。イタルトランス・レーシングと中上との関係はとても良好で,このことが,中上のごく近い将来のために同チームが契約解消に同意したことに繋がっています。なお,既に中上とJ.シモンという来季の布陣が決まっていた同チームですが,その中上に替わって誰が所属することになるのかは,後日発表になります。
☆テスト開始(MotoGP)
◯最終戦が終了したMotoGPですが,その最終戦が行われたリカルド・トルモ・サーキットにおいて,恒例となっている来季に向けた3日間にわたるオフィシャル・テストが始まりました。その初日の走行では,最終戦で勝利を収めているヤマハ・ファクトリー・レーシングのJ.ロレンゾが,今季型と来季型のマシンを乗り換えながら走行する中でトップタイムをマークしました。2番手タイムをマークしたのが,チームメイトのV.ロッシでした。そのロッシですが,先日発表があったように,最終戦を最後に,ホンダから始まり,ヤマハ,ドゥカティ,そして現在のヤマハと,ロッシと共にずっとタッグを組んでいたチーフ・メカニックであるJ.バージェスとの関係を解消しました。その後任に,SBKで手腕を発揮しているS.カルグセラとタッグを組むことが発表されていました。初日に関しては,そのカルグセラの姿はなく,チーフ・メカニックが不在の中でのテストでした。3番手タイムをマークしたのは,ホンダで唯一初日の走行を行ったLCRホンダのS.ブラドルでした。新たにパワー・エレクトロニクス・アスパーに所属して来シーズンから始まるオープンクラスにフル参戦する青山博一は,HRCのスタッフがサポートする中でRCV1000Rを駆り,クラス最高位となる総合9番手タイムをマークしています。彼のマークしたタイムは,CRTクラス用マシンを駆って最終戦で彼自身がマークした予選タイムを上回っています。
2013/11/11(月)
☆史上最年少記録(MotoGP)
◯今季最終戦となる第18戦バレンシアGPの決勝レースが,チケットが完売するというほどの観衆が集まったリカルド・トルモ・サーキットで行われました。MotoGPクラスは,ランクトップをいくレプソル・ホンダのM.マルケスを,2連覇がかかるヤマハ・ファクトリー・レーシングのJ.ロレンゾが追うという展開で最終戦を迎えていました。レースは,2番グリッドからスタートしたロレンゾがホールショットを奪うと,序盤はマルケスとD.ペドロサのレプソル・ホンダ勢とトップ争いを展開していきましたが,中盤からは独走となって3戦連続今季8勝目を挙げました。あとはマルケスの順位次第となりましたが,そのマルケスはチャンピオンを視野に入れた走りを展開し,最終的にペドロサが2位,マルケスが3位に入り,マルケスが最年少記録でチャンピオンを獲得しました。しかも,最高峰クラス参戦初年度となるルーキーライダーがチャンピオンになるという偉業も成し遂げています。アビンティア・ブルセンスの青山博一は16位でゴールとなり,惜しくもポイント獲得には至りませんでした。
唯一既にチャンピオンが決まっているMoto2クラスは,6番グリッドからスタートしたアスパー・チームMoto2のN.テロルが,8周目にトップに立つと後続との差を広げていき,独走で今季3勝目を挙げました。チームメイトのJ.トーレスが2位に入り,アスパーによるワンツーフィニッシュとなりました。2台によるバトルとなった3位争いは,1000分の1秒差でカメ・イオダ・レーシングプロジェクトのJ.ザルコが制しています。イタルトランス・レーシングの中上貴晶は,ここ数戦の不振を象徴するかのように,予選・決勝ともにトップ争いに絡むことなく,13位で今シーズンを終えています。代役参戦となったJir Moto2の野左根航汰は,27番グリッドからスタートし,残念ながら転倒リタイアを喫しています。
わずか5ポイント差の中に3人のライダーがチャンピオン争いに絡んでいるという僅差でのチャンピオン争いとなっているMoto3クラスは,その3人によるトップ争いが展開されていきました。そのような中,ランクトップで今大会を迎えたレッドブルKTMアジョのL.サロムが,残り10周になったところで転倒を喫してしまい,14位完走は果たしたものの,トップ争いはもちろん,チャンピオン争いからも脱落してしまいました。そのような中,4番グリッドからスタートしたマプフレ・アスパー・チームMoto3のJ.フォルガーがトップ争いに追いつき,再び3台によるバトルとなりました。そして,ランク2位で今大会を迎えたチーム・カルボのM.ビニャーレスがこの争いを制してトップでチェッカーを受け,逆転でMoto3クラス2人目となるチャンピオンに輝きました。2位にフォルガー,3位にA.リンスが入っています。
☆大逆転(SF)
◯今季最終戦となる第7戦の決勝レースが,雨が降ったり止んだりという難しインコンディションとなった鈴鹿サーキットで行われました。今大会でチャンピオンが決まる展開となったSFですが,ランクトップをいくPETRONAS TEAM TOM'SのA.ロッテラーとランク2位をいくKYGNUS SUNOCO Team LeMansのL.デュバルが,同日に行われているWECの最終戦に出場しているため,ランク3位につけているTEAM 無限の山本尚貴が,結果次第で逆転チャンピオンになるという状態で今大会を迎えていました。このチャンピオン争いに大きな影響を与える要素が今大会にはあり,それは午前,午後にそれぞれ1回ずつ決勝レースが行われるという2レース制です。その最初のレースであるレース1は,チャンピオンがかかる山本と,今季初優勝がかかるNAKAJIMA RACINGの木暮卓史とのトップ争いが展開されていきました。ところが,木暮にトラブルが発生してしまって山本が単独トップに立つと完全に独走状態になり,2010年に初参戦してから初めてとなる勝利を大事なレースで挙げました。2位,3位には,それぞれNAKAJIMA RACINGの中嶋大祐とLenovo TEAM IMPULのJ-P.オリベイラが入っています。
レース2は,雨が降ったり,トラブルが発生したりして展開を読むのが難しいレースとなりました。そのような中,昨シーズンのチャンピオンであるPETRONAS TEAM TOM'Sの中嶋一貴が,この難しいコンディションの中で元F1ドライバーらしい堅実な走りを展開してトップの座を最後まで守りきり,今季2勝目を挙げました。2位には,久々の表彰台獲得となる木暮卓史が入っています。このレースに逆転チャンピオンがかかる山本は,KYGNUS SUNOCO Team LeMansの平川亮の激しい追い上げを受けましたが,これを退けて3位表彰台を獲得しました。この結果,ランキング争いでロッテラーと同じ37ポイントで並びました。同ポイントの場合,1大会で最大ポイントを稼いだドライバーがチャンピオンとなりますので,最終戦において13ポイントを獲得した山本が,大逆転で今シーズンのチャンピオンを決めました。
2013/11/08(金)
☆新車発表(MotoGP)
◯今日から最終戦となる第18戦バレンシアGPが開幕しますが,それに先だって,ホンダが来シーズンから最高峰クラスに投入することになっているレース専用マシンである"RCV1000R"のお披露目を行いました。RC213Vをベースにして開発されていったこの新型マシンですが,例えばRC213Vがシームレスミッションを採用しているのに対して,こちらはトラディショナルなギアボックスを採用しています。エンジンに関しても違っていて,RC213Vがニュウマチックバルブを採用しているのに対して,こちらは通常のバルブスプリングを採用しています。さらに,ECUに関しても,来シーズンからワークスマシン以外は共通のものを使うことになりますが,このマシンもマニエッティ・マレリ社が供給することになっている共通ECUを搭載します。これに伴い,燃料は24リットル搭載することができ,1年間に使用できるエンジン基数が12となります。来シーズンjこのマシンを使用することが決定しているのは,3チーム4人となっています。その内訳ですが,ホンダのサテライトチームとしてずっと最高峰クラスに参戦しているホンダ・グレシーニが1つ目のチームで,ライダーは,今シーズンMoto2チャンピオンを惜しくも逃したものの,来季から最高峰クラスにステップアップすることが決定していたS.レディングです。残りの2チームは,アプリリアがCRTクラス用に投入しているARTを駆ってフル参戦しているカルデオンABとアスパル・チームです。ライダーについては,カルデオンABは,当然のように彼のために父親がチームを設立したK.アブラハムです。アスパルについては,元HRCライダーで,現在はドゥカティのワークスライダーとしてフル参戦しているN.ヘイデンです。同チームからはもう一人参戦する予定なのですが,それが誰になるのかは,現段階では正式発表されていません。とはいえ,今週末には正式発表が行われる予定になっているようです。
2013/11/07(木)
☆来シーズンに向け(SGT)
◯GT500クラスは立川祐路&平手 晃平組のZENT CERUMO SC430が,GT300クラスは武藤英紀&中山友貴組のMUGEN CR-Z GTがチャンピオンを獲得してシーズンを終了したSGTですが,その翌日から3日間にわたってGT500クラスにおける来季型マシンのテストが最終戦の会場だったツインリンクもてぎで行われています。来シーズンから大幅にレギュレーションが変わり,それに合わせて全くのブランニューマシンが投入されますが,今日まで行われる今回のテストには,レクサスのLF-CCベースのマシンとニッサンのGT-R Nismo GT500が参加しています。テスト初日となる5日の走行では,レクサスがヨコハマタイヤを装着したマシンを荒聖治が,ニッサンはミシュランタイヤを装着したマシンを柳田真孝,L.クインタレッリ,本山哲の3人が駆りました。2,3日目のテストでは,両者共にブリヂストンタイヤを装着する予定になっているようです。まだ開発途上のマシンながら,GT-R Nismo GT500は初日にいきなり最終戦において大嶋和也&国本雄資組のENEOS SUSTINA SC430がマークしたポールタイムである1分41秒367を上回る1分40秒982をマークしていて,新型マシンのポテンシャルの高さを見せています。ただ,開発途上のマシンらしく,マイナートラブルも起きながらの走行を行っているようです。
2013/11/06(水)
☆復帰(MotoGP)
◯アプリリアの親会社ピアジオ・グループのCEOであるR.コラリーノから発表があり,2016年シーズンからMotoGPクラスに参戦することになりました。GPにおけるアプリリアは,2004年シーズンにJ.マックウィリアムズとS.バーンを擁して3気筒マシンのRS3(Cube)を投入して戦ったのを最後に撤退していました。2012年シーズンからMotoGPクラスの中にCRTクラスが作られて以後は,SBKに投入しているアプリリアのマシンであるRSV4をベースにしてCRTクラス用に開発したARTを投入しています。プライベーター用のクラスともいえるCRTクラスで,ほぼアプリリアのワークスマシンともいえるARTを投入していることもあって,このクラスで2年連続してパワー・エレクトロニクス・アスパーのA.エスパルガロがタイトルを獲得しています。しかし,来シーズンからレギュレーションの変更に合わせてホンダやヤマハがプライベーター用のマシンを投入することになっていて,今季ARTを駆っているアスパーとカルデオンABがホンダ製の市販マシンを駆ることが決定しています。ということは,来シーズンARTを駆るのはポール・バード・モータースポーツ(PBM)のみということになります。こうした流れから,アプリリアもMotoGPクラスへの復帰という流れになったものと思われます。2015年からスズキがMotoGPクラスへ復帰することが決まって現在開発中ですから,再び最高峰クラスがマシン的にも賑やかになりそうな流れとなっています。なお,現在SBKにフル参戦しているアプリリアですが,このSBKもレギュレーションの変更が行われ,これに合わせてワークス参戦を撤退するメーカーが出てきています。アプリリアに関しては,来シーズンも継続して参戦することになっていて,M.メランドリとS.ギントーリを擁して戦うことが決定しています。
2013/11/05(火)
☆勇退(SGT)
◯GT500クラスは大嶋和也&国本雄資組のENEOS SUSTINA SC430,GT300クラスは平中克幸&B.ビルドハイム組のGAINER DIXCEL SLSが勝利したツインリンクもてぎで開催された最終戦でしたが,その決勝レースを前に正式発表があり,SUBARU BRZ R&D SPORTを駆る山野哲也が,今シーズン限りでSGTを勇退することになりました。ただし,あくまでもSGTにファーストドライバーとして参戦することは後進に道を譲るというだけで,まだ具体的には決まっていないものの,他のカテゴリーも含めレーシングドライバーは継続します。2004年から3年連続してチャンピオンを獲得した山野ですが,2004年がホンダNSX,05年がトヨタMR-S,06年がマツダRX-7というように,違ったマシンで3年連続チャンピオンを獲得するという偉業を成し遂げています。2007年シーズンから現在も所属しているクスコ・レーシングに移籍し,当時はスバル・インプレッサを走らせました。当時はなかなかSGTいい成績が残せていなかったスバル車でしたが,開発能力に優れる山野の加入により,翌年には優勝するまでマシン開発が進んでいきました。その後は,インプレッサからレガシーに,そして現在のBRZへと一貫してスバル車を駆り,チャンピオン獲得まではいきませんでしたが,ポールを獲得したり優勝したりするのが当たり前のようにリザルトを残せるまでになっています。果たして山野が今後どのフィールドで戦うことになるのか,新たな活躍を期待したいですね。
2013/11/04(月)
☆チャンピオン決定 PARTT(JRR)
◯最終戦となる第9戦MFJ GPの決勝レースが,鈴鹿サーキットで行われました。今大会のJSB1000クラスは2レース制をとっていて,チャンピオン争いに大きく影響を与えるものとなっていました。レース1は,5台による激しいトップ争いが展開されていきました。そのような中,ポールからスタートしたヤマハYSPレーシングチームの中須賀克行が10周目に立つと,後続との差を広げていきました。そして,ファイナルラップに出口修が転倒してコース上にとどまるという事態が発生したため赤旗が提示され,レースは14周終了段階の順でレース成立となりました。この結果,1位が中須賀,2位がTEAM GREENの柳川明,3位がヨシムラスズキレーシングチームの津田拓也というリザルトとなりました。レース前の段階でランクトップに立っていた8耐の覇者であるMuSASHi RT ハルク・プロの高橋巧は5位に終わったため,レース1終了段階で柳川がランクトップに立ちました。レース2は,秋吉を先頭に4台によるトップ争いが展開されていきました。そのような中,5周目頃から雨がぱらつきはじめてオフィシャルから雨が降り始めたことを表わすレッドクロスの旗が提示されました。こうした天候に呼応するかのようにトップを走行する秋吉が雨で危険性が高まったためレース中断をアピールする意味のある片手を挙げる行動に出ました。これにトップ争いをするライダーも呼応し,4台はスピードを緩めました。しかし,後から追いかける津田はこれに呼応せず,一挙にトップに立ちました。レースディレクションからもレース中断の判断は出ず,レースは続行となりました。トップ争いのライダーは慌ててペースアップをはじめ,7周目に中須賀がトップに立つと後続との差をどんどん広げていき,独走態勢を築いていきました。この結果,Wポールを獲得した中須賀が決勝レースもWウィンとなりました。2位争いをカワサキのマシンを駆る柳川とそのチームメイトである渡辺一樹,そしてレース1でランクトップの座を譲った高橋との間で展開されていきました。そして,最終的には柳川がこれを制し,さらに渡辺が最高峰クラスで自身初の表彰台獲得となる3位に入りました。この結果,今シーズンのチャンピオンは,昨年に引き続いて中須賀が獲得しました。長年カワサキのエースライダーを務める柳川は,わずか1ポイント差でチャンピオンを逃しています。
J-GP2クラスは,ここまでランクトップをいくウェビック チームノリック ヤマハの野左根航汰がレースを引っ張るという形で進んでいきました。レース後半に入って激しい順位の入れ替えがあり,これはファイナルラップまで続きました。最後は,MuSASHi RT ハルク・プロの浦本修充とCLUB PLUSONEの岩田悟とのトップ争いとなり,最終的には浦本が自身初となる勝利を収めました。3位には,エスパルスドリームレーシングの生方秀之が入っています。ランクトップに立っていた野左根は4位でのチェッカーとなり,天国にいる恩師である元GPライダーの阿部典史さんに捧げるかのようにチャンピオンを獲得しました。
ST600クラスは,ポールからスタートしたHiTMAN RC甲子園ヤマハの中冨伸一を,6番グリッドからスタートしたRS-ITOH&ASIAの井筒仁康が追うという展開となりました。激しいトップ争いが繰り広げられる中,9周目に何と中冨が転倒してリタイアになってしまいました。結局そのまま井筒が単独走行となり,今季2勝目を挙げました。2位には,ランクトップで最終戦を迎えたKoharaRacingの渡辺一馬が,3位には,伊藤レーシングGMDスズカの大崎誠之が入りました。この結果,チャンピオンは渡辺が獲得しています。
J-GP3クラスは,レース中盤になってTEAM PLUSONE & ENDURANCEの山田誓己とProjectμ7C HARCの國峰啄磨との間で激しいトップ争いが展開されていきました。ファイナルラップまで続いたバトルを制したのは,ランクトップで最終戦を迎えていた山田で,この結果今シーズンのチャンピオンを決めました。2台による3位争いは,HotRacingの大久保光が制しています。
☆チャンピオン決定 PARTU(SGT)
◯激しいシーズンを象徴するかのように,両クラスとも最終戦までチャンピオン争いが持ち込まれたSGTですが,その最終戦となる第8戦の決勝レースが,ツインリンクもてぎで行われました。GT500クラスは,初となるポールからスタートした大嶋和也&国本雄資組のENEOS SUSTINA SC430が,オープニングラップからトップに立つと,その後は順調にトップを走行していきました。4〜5台による激しい2位争いが展開されていく中,その後もENEOS SUSTINA SC430は順調に走行を続け,結局独走でトップチェッカーを受け,うれしい今季初優勝を飾りました。それに対して,チャンピオン獲得に重要な戦いとなった2位争いは続き,最終的に塚越広大&金石年弘組のKEIHIN HSV-010がこのバトルを制しています。3位には,ランクトップで最終戦を迎えた立川祐路&平手 晃平組のZENT CERUMO SC430が入りました。この結果,今シーズンのチャンピオンをZENT CERUMO SC430が獲得しています。
GT300クラスは,平中克幸&B.ビルドハイム組のGAINER DIXCEL SLSが4周目にトップに立つと,そのまま後続との差を広げていきました。終盤に入ってペースを落とす余裕のレースを展開していき,開幕戦以来となる今季2勝目を挙げました。チャンピオン争いの方は,ランクトップで最終戦を迎えた武藤英紀&中山友貴組のMUGEN CR-Z GTが2位に浮上するとその順位を守り切り,ハイブリッド車初となるチャンピオンを獲得しています。3位には,チャンピオン獲得に向け激しい追い上げを見せた山野哲也&佐々木孝太組のSUBARU BRZ R&D SPORTが入っています。
☆7連勝(F1)
◯第17戦アブダビGPの決勝レースが,日没頃からスタートするというトワイライトレースで行われました。前戦でチャンピオンを決めているレッドブルのS.ベッテルは,2番グリッドからスタートを決めてトップに立つと,後は異次元の走りを見せて後続との差をどんどん広げていきました。まさにベッテルの勝利のパターンに持ち込んで危なげない走りを展開していき,一度もトップを譲ることなく完勝で7連勝を飾りました。前戦でチェッカー後にチャンピオン獲得の喜びを表わすかのようにドーナツターンを披露し,レース後に罰金を科されたベッテルでしたが,何と今回も同様の行為をしてしまっていました。何らかの処分が下されるのは間違いないでしょう。ただ,先日のM.ウェーバーのタクシー行為という,今回のドーナツターンといい,安全が十分に確保されている限りでは,世界最高峰のレースで認めてもいいのではないかと思うのは私だけでしょうか。2位には,ポールからスタートしたM.ウェーバーが入り,レッドブルによるワンツーフィニッシュとなりました。3位には,前戦に続いて連続表彰台獲得となるメルセデスAMGのN.ロズベルグが入っています。(レース後,今回のベッテルのドーナツターンは,前回の場合とは違うということで,お咎めなしという判断が下されているようです。)
2013/11/03(日)
☆Wポール(JRR)
◯今シーズンの最終戦となる第9戦MFJ GPの予選が,ドライコンディションの鈴鹿サーキットで行われました。どのクラスも混戦となっているため,この最終戦で全てのクラスのチャンピオンが決まりことになります。最高峰のJSB1000クラスは,トップ4にチャンピオンの可能性があって大混戦となっています。今大会は,2レースになっていて,予選Q1がレース1の,Q2がレース2のグリッドを決めることになっています。そのQ1,Q2ともにトップタイムをマークしてWポールを決めたのは,2年連続チャンピオンを目指すヤマハYSPレーシングチームの中須賀克行でした。Q1で2,3番手タイムをマークしたのは,それぞれヨシムラスズキレーシングチームの津田拓也とF.C.C.TSR Hondaの秋吉耕祐で,中須賀を含めたこの3人が2分6秒台をマークしています。Q2で2,3番手タイムをマークしたのは,それぞれランクトップをいくMuSASHi RT ハルク・プロの高橋巧と津田でした。
J-GP2クラスは,走行する度にトップタイムが入れ替わるという激しい予選となりましたが,最終的にポールを獲得したのは,ランクトップで最終戦を迎えたウェビック チームノリック ヤマハの野左根航汰でした。2,3番グリッドを獲得したのは,それぞれエスパルスドリームレーシングの生方秀之とMuSASHi RT ハルク・プロの浦本修充でした。
ST600クラスは,セッション開始2周目にHiTMAN RC甲子園ヤマハの中冨伸一がトップタイムをマークし,結局このタイムを上回るライダーは最後まで現れず,中冨が今季初めてポールを獲得しました。2,3番手タイムをマークしたのは,それぞれKoharaRacingの渡辺一馬と伊藤レーシングGMDスズカの大崎誠之でした。
J-GP3クラスは,ランクトップをいくTEAM PLUSONE & ENDURANCEの山田誓己が,自ら持つコースレコードを更新する走りを見せてポールを獲得しました。2,3番グリッドを獲得したのは,それぞれProjectμ7C HARCの國峰啄磨とIODAのマシンを駆る41Planning.IODARacingJapanの宇井陽一でした。
☆初ポール(SGT)
◯今シーズンの最終戦となる第8戦の予選が,ドライコンディションのツインリンクもてぎにおいてノックアウト方式行われました。GT500クラスは,Q2の残り8分となったところで各車コースインしていき,最終的に大嶋和也&国本雄資組のENEOS SUSTINA SC430が今季初となるポールを獲得しました。2番手タイムをマークしたのは,ここまでランク4位につけている塚越広大&金石年弘組のKEIHIN HSV-010でした。そして,3番手タイムをマークしたのは,柳田真孝&L.クインタレッリ組のMOTUL AUTECH GT-Rでした。今シーズンで現行型マシンが最後となりますが,奇しくも最終戦は3メーカーの車がトップ3を獲得するという結果になっています。ランクトップをいく立川祐路&平手晃平組のZENT CERUMO SC430は,4番グリッドから決勝レースをスタートすることになりました。
GT300クラスは,残り5分になったところで各車タイムアタック合戦に入りました。そこでトップタイムをマークしたのは,今季5回目のポール獲得となる山野哲也&佐々木孝太組のSUBARU BRZ R&D SPORTでした。トップタイムをマークした佐々木孝太にとっては,クラス最多タイ記録となる10回目のポール獲得でした。2番手タイムをマークしたのは,ここまでランク3位につけている平中克幸&B.ビルドハイム組のGAINER DIXCEL SLSでした。ランクトップをいく武藤英紀&中山友貴組のMUGEN CR-Z GTが3番グリッドを獲得しています。
☆ワンツー(F1)
◯既に前戦インドGPでレッドブルのS.ベッテルの4年連続チャンピオンが決定しているF1ですが,トワイライトレースで行われる第17戦アブダビGPの予選が,ヤス・マリーナ・サーキットで行われました。Q2でランク2位をいくフェラーリのF.アロンソやマクラーレンのJ.バトンが脱落するという波乱になった予選でしたが,トップタイムをマークしてポールを獲得したのは,今シーズンでF1から引退することになっているレッドブルのM.ウェーバーでした。ウェーバーのポール獲得は,今季2回目,通算13回目となります。ラストアタックで逆転ポールを許したのは,今シーズンのチャンピオンを決めているベッテルで,この結果レッドブル勢のワンツーとなりました。3番手タイムをマークしたのは,前戦で2位表彰台を獲得しているメルセデスAMGのN.ロズベルグでした。
2013/11/02(土)
☆復活(フォーミュラE)
◯「純和製チーム」として佐藤琢磨とともに2006年から2008年シーズンまでF1で戦ったスーパーアグリが,戦いの場を移して復活することになりました。その戦いの場というのは,来シーズンから電気エネルギーのみで走行するマシンを走らせる全く新しいシリーズである『フォーミュラE』です。その初年度となる来年は,スパークス・レーシング・テクノロジーが開発及び製造するとともに,ルノーが技術パートナーを務めるマシンである「Spark-Renault SRT_01E」のワンメークで争われることになっています。タイヤはF1と同じくピレリのワンメークになっていて,その他では,シャシーがダラーラ,ギアボックスがヒューランド,パワートレインはマクラーレン・エリクトリック・システム,バッテリーはウィリアムズ・アドバンスド・エンジニアリングというように,こちらもF1に関わっている企業の名前がいくつか見られます。今回参戦が発表された『スーパーアグリ・フォーミュラEチーム』の他には,インディカーの名門チームの一つであるアンドレッティ・オートスポートや元F1チャンピオンのA.プロスト率いるe.damsをはじめ,ドラゴン・レーシング,チャイナ・レーシング,ドライソン・レーシングの合計6チームが参戦を決めていて,最終的には10チームの参加を目指しています。レースの開催地については,中国の北京と香港,マレーシアのプトラジャヤ,ウルグアイのプンタ・デル・エステ,アルゼンチンのブエノスアイレス,アメリカのロサンゼルスとマイアミ,モナコのモンテカルロ,ドイツのベルリン,イギリスのロンドンといった都市の中心部で全10戦が予定されています。現段階における電気エネルギーの車の欠点は,長距離走行ができないということがありますが,それを補うため,レース途中でマシンを乗り換えるというレギュレーションがあります。さらに2年目のシーズンからは,クアルコム社が開発するワイアレス充電を導入することにもなっています。その2年目ですが,初年度は共通のマシンを使用することになっているものの,2年目となる2015年シーズンからは,各チームが独自に開発したマシンを使用することができることになっています。つまり,かつてスーパーアグリF1がホンダの支援を受けてF1に参戦したように,新たな形で立ち上がったスーパーアグリ・フォーミュラEチームは,「日本を代表する」という言葉を使っていて,何らかの形で日本メーカーの支援を中心に動くことになりそうな感じです。それがどこになるのかは,現段階ではつかめていません。一番考えられるのはホンダということになるのでしょうが,ご存知のようにF1への参戦が2015年シーズンからになっていますから,同時に2つのシリーズへ新たに参戦するということが可能なのかやや疑問なところがあります。
2013/11/01(金)
☆喪失危機?(F1)
◯ザウバーのN.ヒュルケンベルグが,F1における来シーズンのシートを失う危機に直面しているのではないかという報道がなされています。昨シーズンF1でのシートを失っていたヒュルケンベルグですが,今シーズンはザウバーのシートを獲得してF1への復帰を果たしています。そして,ライコネンのフェラーリ移籍に伴い,来シーズンはロータスのシートを獲得するのではないかという報道がなされるようになっていました。ただ,資金不足に苦しむロータスだけに,大きなスポンサーを持たないヒュルケンベルグが移籍できるためには,そのロータスが投資グループのクワンタム・モータースポーツとの提携話をまとめるという前提があります。一時期は提携間違いないという話も出ていましたが,なかなか提携成立という発表がないため,その話が暗礁に乗り上げているのではないかという憶測が出てきています。戦闘力のあるロータスのシートを狙っているのは,ヒュルケンベルグだけではありません。先日お伝えしたように,母国ベネズエラの国営企業であるPDVSAの支援を受けるP.マルドナルドがその筆頭と言われています。さらに,ザウバーに残留するのも厳しくなってきているようです。というのも,ロータス以上に資金不足に苦しむザウバーだけに,巨額の資金を持ち込むいわゆる「ペイドライバー」の存在が大きくなっています。中でも,ザウバーに関しては,ロシアの資金持ち込みが注目を浴びているようで,ほぼ間違いなくシートを獲得できるS.シトロキンをはじめ,そのシトロキンと同じロシア人ドライバーであるV.ペトロフのF1復帰も噂されています。もしザウバーがだめだとすると,古巣であるフォース・インディアという選択肢もありますが,こちらもチームオーナーであるV.マリヤの所有する企業自体が経営危機に陥っているため,資金持ち込みが重要になってきています。そこで浮上しているのが,大手保険企業であるAonからのスポンサーマネーが持ち込めるM.チルトンです。ドライバーとしてのポテンシャルが高いヒュルケンベルグなのですが,スポンサーマネーの持ち込みが大きくは期待できないため,シート獲得に苦しんでいる状況を見ると,日本人ドライバーと姿がダブって何だか親しみを覚えてしまいますね。
     
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