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最新ニュース
2013/08/31(土)
☆今季5度目(MotoGP)
○第12戦イギリスGPがシルバーストーン・サーキットで開幕し,初日は午前・午後にそれぞれ1回ずつフリー走行が行われました。MotoGPクラスで初日のトップタイムをマークしたのは,ヤマハ・ファクトリー・レーシングのJ.ロレンゾで,これは第7戦オランダGP以来今季5度目となります。総合2番手タイムをマークしたのは,午前中のフリー走行でトップタイムだったレプソル・ホンダのM.マルケスでした。現在4連勝中のマルケスですが,今回もその勢いに衰えはないようです。総合3番手タイムをマークしたのは,マルケスのチームメイトであるD.ペドロサでした。CRTクラスは,いつものようにパワー・エレクトロニクス・アスパーのA.エスパルガロがクラストップ,総合11番手で初日を終えています。アビンティア・ブルセンスの青山博一は,クラス9番手,総合21番手タイムでした。
Moto2クラスは,カメ・イオダレーシング・プロジェクトのJ.ザルコが,総合トップタイムをマークしました。現在ランキング6位につけているザルコですが,初日総合トップタイムは今季初となります。総合2番手タイムだったのが,前戦でポールを獲得しているイタルトランス・レーシングの中上貴晶でした。総合3番手タイムだったのが,前戦で3位表彰台を獲得しているインターウェッテンのT.ルティでした。イデミツ・ホンダ・チーム・アジアの高橋裕紀は,午前中の走行よりは順位を上げたものの,総合25番手タイムで初日を終えています。
Moto3クラスは,チーム・カルボのM.ビニャーレスが,前戦に引き続いて初日の総合トップタイムをマークしました。総合2番手,総合3番手タイムだったのは,それぞれマヒンドラのM.オリベイラとマプフレ・アスパー・チームMoto3のJ.フォルガーでした。ラ・フォンテ・タスカレーシングの渡辺陽向は,総合20番手タイムで初日を終えています。
2013/08/30(金)
☆ステップアップ(MotoGP)
○ゴー&ファン・ホンダ・グレシーニから発表があり,現在Moto2クラスでランクトップにつけているS.レディングと2年間の契約が成立しました。今日から第12戦イギリスGPが開幕しますが,イギリス人ライダーのレディングにとっては,母国GPを直前に控えて最高峰クラスへのステップアップを発表できて絶妙のタイミングになったのではないでしょうか。今シーズンのグレシーニは,ホンダが供給するワークスマシンであるRC213VをA.バウティスタが駆り,CRTクラスであるFTRホンダのマシンをB.スターリングを駆るという2台体制でした。来シーズンについては,バウティスタは今シーズンと同じくRC213Vを駆ることになるでしょうが,今回契約が成立したレディングは,来シーズンからホンダが供給を開始するRC213Vをベースにプライベーター用に開発している市販マシン(RCV1000R)を使用することになります。2年契約ですから,来季はRCV1000Rとなりますが,成績次第では,2年目にRC213Vを駆るなんていうことも十分考えられます。現在Moto2クラスでP.エスパルガロとの間でチャンピオン争いを繰り広げていますが,そのエスパルガロは,来季ヤマハのサテライトチームであるモンスター・ヤマハ・テック3からMotoGPクラスにフル参戦することが決定しています。しかも,彼が駆るのは,ヤマハのサテライトチーム用のワークスマシンであるYZR-M1ですから,レディングとしてはややマシンにハンデが生じる可能性があります。彼としても期するものがあるでしょうね。
2013/08/29(木)
☆タイヤ戦争?(F1)
○かつてのF1は,例えば近年ではブリヂストンとミシュランというように複数のメーカーがタイヤを供給し,「タイヤウォーズ」と呼ばれるタイヤ開発競争を繰り広げていました。しかし,現在はピレリ1社のみがワンメークタイヤとして供給しています。当初は,来シーズンもピレリが供給継続になると見られていましたが,やや風向きが変わってきています。そのきっかけとなったのが,通常ならばタイヤ供給の正式発表がなされてもおかしくない時期となっています。それは,早めに決定しておかないと,来季に向けてのマシン開発に影響があるからです。特に,来季から大幅にマシンのレギュレーションが変わりますから,各チームとも例年以上に早めに開発作業に入っているはず。ところが,いまだにピレリが供給するという正式発表がなされていません。そして,ここに来てブリヂストンとタイヤ戦争を繰り広げたミシュランが,再びF1に復帰する希望があることを先日発表しました。最近の報道では,ワンメークという形にこだわりはなく,ピレリとの2社体制でも構わないということのようです。つまり,タイヤ戦争も辞さずということです。かつてワンメークを供給していたブリヂストンは,安定した品質があって非常にいい評判でした。しかし,ピレリになってからは,異常とも思えるほどのタイヤかすの発生,ある程度走行してから突然発生する「崖」と呼ばれる急激なグリップ力の低下,今季シルバーストーンで多発したタイヤのバースト,それに伴うシーズン途中でのタイヤ構造の変更,というように様々な問題が発生してきたのも事実です。そのため,ピレリのワンメークタイヤ供給に眉をひそめるチーム関係者も少なからずいたようです。とはいえ,上述したように早めにタイヤ供給元が決定する必要があることもあって,F1界のボスであるB.エクレストンや大多数のチームとはタイヤ供給の契約が既に成立はしているようです。ただ,統括団体であるFIAとの契約が成立してなく,それが正式発表ができないことに繋がっています。そのFIAの会長が,フランス人であるJ.トッド氏。そして,F1への復帰希望を表明しているミシュランは,フランスのタイヤメーカー。しばらくは紆余曲折がありそうな感じはありますね。もうすぐ9月になりますので,そんなに悠長にしていられる時期とは思えないのですが・・・。
2013/08/28(水)
☆開発終了(F1)
○今シーズンのフォース・インディアは,現在マクラーレンとの間でコンストラクターランキング5位争いを展開しています。シーズンが始まってしばらくの間は,マクラーレンの今季型マシンであるMP4-28のポテンシャル不足が露呈し,どちらかというとフォース・インディアの方が活躍していた印象でした。しかし,ワンメークタイヤを供給しているピレリが,タイヤの構造をスチールベルトからケブラーベルトへと変更してからは,これがマクラーレンには追い風となったようで,十分とはいえないものの,マクラーレンがやや息を吹き返してきた感じとなってきました。ランキング争いを有利に展開するためには,当然マシン開発をさらに進めていく必要性があります。ところが,フォース・インディアのA.スーティルが明らかにしたところによると,同チームは今季型マシンの開発を中止したということです。これは,来シーズンからマシンのレギュレーションが大幅に変わることが大きく影響しています。チームの規模が大きければ,今季型マシンの開発も同時進行である程度できるでしょうが,中堅のチームとなるそうはいかなくなります。さらに,チームの財政状況の厳しさがいろいろ取りざたされているチームですから,そういった面も影響しているでしょう。スーティルの発言によれば,残りのシーズンの戦い方は,今のパッケージを最適化するだけでアドバンテージがあったりするので,持てるものを改善していくという方向で臨むようです。
2013/08/27(火)
☆移籍(MotoGP)
○Moto2クラスに参戦しているマークVDSレーシングから発表があり,E.ラバトとの間で2年契約が成立しました。2000年から中量級クラスに参戦しているベルギーのチームであるマークVDSレーシングは,現在ランクトップをいくS.レディングと,週末に行われた第11戦チェコGPを制したM.カリオを擁して戦っています。その2人の内レディングに関しては,まだ正式決定はないものの,来シーズン最高峰クラスに挑戦すべく現在いくつかのチームと交渉しているということを明らかにしています。今回の契約成立は,その空くことがほぼ間違いないレディングのシートを埋めることになります。移籍するラバトに関してですが,今シーズンは,元250ccクラスチャンピオンで,最高峰クラスでも活躍したS.ポンスがオーナーを務めるトゥエンティHP40に所属していて,現在ランキング3位につけています。ランクトップのレディングは,上記したように最高峰クラス進出に向け交渉中。ランキング2位をいくのがラバトのチームメイトであるP.エスパルガロで,来季の彼については,既に発表があったように,ヤマハのサテライトチームであるモンスター・ヤマハ・テック3からMotoGPクラスにフル参戦することになっています。ラバトにとっては,自分よりランキングが上のライダーが抜けることになる訳ですから,一躍来シーズンのチャンピオン候補ナンバーワンになったことになります。
2013/08/26(月)
☆4連勝(MotoGP)
○第11戦チェコGPの決勝レースが,ドライコンディションの中ブルノ・サーキットで行われました。MotoGPクラスは,3番グリッドからスタートしたヤマハ・ファクトリー・レーシングのJ.ロレンゾが主導権を握りながら進んでいきました。しかし,残り4周となったところで,ランクトップをいくレプソル・ホンダのM.マルケスがトップに浮上するとそのまま逃げ切り,今季5勝目を挙げました。3連勝で臨んだこの大会で勝利したことにより,かつてM.ヘイルウッドがマークした史上最年少4連勝記録を51年ぶりに更新しました。残り3周となったところで2位に浮上したのがレプソル・ホンダのD.ペドロサで,2戦連続同チームのワンツーフィニッシュとなりました。終盤に2台に抜かれたロレンゾが3位に入り,前戦と同じ順位での表彰台となりました。CRTクラスでは,パワー・エレクトロニクス・アスパーのA.エスパルガロがクラストップ,総合10位でチェッカーを受けています。アビンティア・ブルセンスの青山博一は,14位でチェッカーを受け,2戦連続ポイント圏内でのフィニッシュとなりました。
Moto2クラスは,4番グリッドからスタートしたマークVDSのM.カリオが,3周目にトップに立つと最後までその順位をキープし,このクラスで初優勝を飾りました。ポールからスタートしたイタルトランス・レーシングの中上貴晶は,4台によるトップ争いの中に入り,最終的には2戦連続となる2位でフィニッシュしました。3位には,8番グリッドからスタートしたインターウェッテン・パドックのT.ルティが入っています。イデミツ・ホンダ・チーム・アジアの高橋裕紀は,18位でレースを終えています。
Moto3クラスは,5台によるトップ争いが最終ラップまで展開されていき,ここまでランクトップをいくレッドブルKTMアジョのL.サロムが,第7戦オランダGP以来となる今季5勝目を挙げました。2位には,2番グリッドからスタートしたチーム・カルボのM.ビニャーレスが入りました。これにより,ビニャーレスは開幕戦以来10戦連続して表彰台に上っています。3位には,7番グリッドからスタートしたマプフレ・アスパー・チームMoto3のJ.フォルガーが入り,7戦連続スペイン人ライダーによる表彰台独占となっています。27番グリッドからスタートしたラ・フォンテ・タスカレーシングの渡辺陽向は,29位完走を果たしています。
☆初開催(JRR)
○第6戦の決勝レースが,雨の心配があったものの,最後までドライコンディションだったスポーツランドSUGOで行われました。JSB1000クラスは,SUGOとしては初めての開催となる1000qのセミ耐久レースで行われました。セミ耐久ということで,チームによっては1人体制,、2人体制に分かれています。レースは,しばらくの間,各メーカーを代表するチームでのバトルで進行していきました。そして,ピットインが完了してからは,徐々にヤマハYSPレーシング・チームの中須賀,MuSASHiRTハルク・プロの高橋,ヨシムラ・スズキ・レーシングチームの津田というそれぞれヤマハ,ホンダ,スズキを代表するライダーという三つ巴の争いとなり,それは最終ラップまで続きました。43周目には,トップを走行していた中須賀のインをついて高橋が一旦はトップに立ったものの,すぐに抜き返されて再び中須賀がトップに立つと,最後までそのポジションを守り切って初開催のレースのウィナーとなりました。2位には鈴鹿8耐のウィナーである高橋巧,3位にはその鈴鹿8耐で2位だった津田拓也が入っています。
J-GP2クラスは,ウエビック・チーム・ノリック・ヤマハの野左根航汰とYamaha Thailand Racing TeamのD.クライサルトの2人でのバトルが展開されていきました。終盤まで続いた2人の争いでしたが,終盤に野左根がペースアップを図ると徐々にクライサルトとの差が広がっていき,最後は4秒以上の差をつけてポールトゥーウィンを達成し,前戦に続く2連勝を飾りました。3位には,エスパルス・ドリーム・レーシングの生形秀之が入っています。
ST600クラスは,ポールからスタートしたKoharaRacingの渡辺一馬が,一旦トップの座を譲るという場面はあったものの,レースのほとんどでトップに立ったままその座を守りきり,独走で前戦に続く2連勝を挙げました。2位には,ほんの少しの間トップを走行したHiTMAN RC甲子園ヤマハの中冨伸一が入りました。2台による3位争いは,RS-ITOH&ASIAの岩崎 哲朗が,元GPライダーである小山知良を制しています。
J-GP3クラスは,最終ラップまで3台が抜きつ抜かれつの白熱したレースを展開していきました。西遊コーナーまでどの順位でチェッカーとなるのか分からないという展開を制したのが,TEAM PLUSONE & ENDURANCEの山田誓己で,今季3勝目をポールトゥーフィニッシュで達成しています。その山田にわずか1000分の55秒差で2位となったのが,Projectμ7C HARCの國峰啄磨でした。さらに,その國峰からわずかコンマ34秒差で3位に入ったのが,若いながら自らのチームであるHotRacingからフル参戦を続けている大久保光が入っています。
☆5勝目(F1)
○サマーブレイク明け最初のレースである第11戦ベルギーGPの決勝レースが,オールージュなどのコーナーで有名な高速サーキットであるスパ・フランコルシャンで行われました。スパウェザーという名称がつくほど不安定な天候となることが多い同サーキットですが,終始ドライコンディションで行われました。2番グリッドからスタートしたレッドブルのS.ベッテルは,オープニングラップでトップに浮上すると,徐々に後続との差を広げて独走状態に持ち込んでいきました。最後は2位に16秒以上の大差をつける独走となり,今季5勝目を挙げました。2位も同じく単独での走行となり,その2位には,このスパをあまり得意としていないフェラーリのF.アロンソが入っています。3位も単独での走行となり,ポールからスタートしたメルセデスGPのL.ハミルトンが入っています。
2013/08/24(土)
☆開催断念(SF)
○今シーズンのSFは,当初シリーズ戦としては全7戦で開催される予定でした。しかし,新たな開催地として第5戦に予定されていた韓国でのレースが開催中止になっていました。この第5戦というのは,韓国に新たに建設されたインジェ・スピーディウムにおいて今週末に開催される予定になっていたもので,その前哨戦としてスーパー耐久が第2戦として5月に同地で無事開催されました。ところが,運営権や所有権をめぐって韓国国内の企業でトラブルが発生する事態となり,開催まで1ヶ月と迫った7月24日に韓国側の方から中止要請があり,SFを運営するJRPがこれを了承して開催を中止していました。ただ,JRP側としては,全7戦というシリーズ戦の開催数は維持したいということで,代替開催に向けて関係各方面と協議を重ねていました。中には,シリーズ戦終了後の11月24日に富士スピードウェイにおいてスプリント・カップを開催することになっていますが,これをシリーズ戦に加えてはどうかという案もありました。しかし,この度JRPから正式発表があり,代替開催を断念し,今シーズンは全6戦で行われることになりました。ただ単に一戦減っただけですが,チャンピオン争いには大きな影響を与えそうです。現在ランクトップに立っているのはPETRONAS TOM'SのA.ロッテラーで,ポイントは29ポイントを獲得しています。ランク2位には,KYGNUS SUNOCOのL.デュバルがつけていて,20ポイントを獲得しています。以下,山本尚貴,中嶋一貴といった日本人ドライバーがつけています。第5戦がなくなったことで,残りのレースは後2つ。上位2人は最終戦がWECと重なっているため,元々出場する予定がありませんでした。3位以下のドライバーがチャンピオンになるためには,9月にスポーツランドSUGOで開催予定の次戦で上位2名とのポイント差を10ポイント以内につけておかないとチャンピオンにはなれないことになります。ロッテラーやデュバルにとっては,チャンピオンに向けて追い風が吹いたことになりますね。
2013/08/23(金)
☆テスト日程(SGT)
○SGTにおける来シーズンからのGT500クラスは,ドイツで行われているDTMシリーズと共通のシャーシに,新開発の2リッター直4ターボエンジンを搭載した全くのブランニューマシンが投入されることになっています。先日鈴鹿サーキットで行われた第5戦を前にして,トヨタ(レクサス),ホンダ,ニッサンの3メーカーがそのブランニューマシンを公開し,ホンダとニッサンについては,初走行を公開しました。トヨタについては,マシントラブルが発生してしまい,マシンは公開できたものの,走行は公開することができていませんでした。全くの新しいマシンだけに,こうしたトラブルは十分考えられますし,今後開発作業がどんどん進められることになります。その一環として,11月末までに合計40時間のテストが認められていますが,この度そのテスト日程が発表されました。これを見ると,トヨタとニッサンは常に同時にテスト走行を行いますが,ホンダはほとんど単独でのテストとなっていて,3社が揃うのが10月17,18日にスポーツランドSUGOで行われるテスト1回のみとなっています。なお,具体的なテスト予定は,以下の表のようになっています。
新型車両のテスト日程
日にち サーキット 参加メーカー
9月3日〜4日 鈴鹿サーキット トヨタ・ニッサン
9月24日〜26日 富士スピードウェイ     〃
9月25日〜26日 鈴鹿サーキット ホンダ
10月16日 スポーツランドSUGO  〃
10月17日〜18日 トヨタ・ホンダ・ニッサン
10月29日〜30日 鈴鹿サーキット ホンダ
11月5日〜7日 ツインリンクもてぎ トヨタ・ニッサン
11月19日〜20日 富士スピードウェイ ホンダ
11月28日 ツインリンクもてぎ  〃
2013/08/22(木)
☆契約延長(MotoGP)
○既に発表があって1週間経ってしまいましたが,ホンダのサテライトチームであるLCRホンダから発表があり,S.ブラドルとの契約延長が成立しました。契約延長が決まったブラドルは,2011年シーズンにMoto2クラスでチャンピオンを獲得し,翌年から最高峰クラスにステップアップしていました。その時から所属しているのがLCRホンダで,MotoGPクラス初年度には新人王を獲得し,2年目の今年は,その初年度の活躍が認められてHRCからのサポートを受けることになりました。そして,サマーブレイク前に行われたアメリカGPでは,ドイツ人ライダーとしては初となるポールを獲得し,決勝レースでは自己最高位となる2位でチェッカーを受け,第10戦終了時点でランク6位につけています。今回結ばれた契約延長では,もちろん今シーズンと同様に来季もHRCからファクトリーサポートを受けることになっています。なお,まだこれは噂にしかすぎませんが,来シーズンのLCRホンダは,2台体制となるのではないかと言うのです。その内訳ですが,まず1台目は,今回の発表のようにHRCからのサポートを受けたRC213Vで,これについては決定済みとなりました。そして,噂となっているもう1台は,来シーズンからホンダが供給を開始するRC213Vをベースにして開発された市販マシンになるのではないかというのです。さらにこの噂にはもう一つ話がついていて,そのマシンを駆るのが,今シーズン限りでドゥカティワークスを離れることが決定しているN.ヘイデンではないかというのです。スポンサー獲得といった難しい問題があるでしょうが,ホンダとヘイデンとの関係を考えると,単なる噂で終わらないかもしれませんね。
2013/08/21(水)
☆復帰?(インディカー)
○インディカー・シリーズの前身であるCARTにおいて1999年にチャンピオンを獲得したJ-P.モントーヤは,現在アメリカで最も人気があるモータースポーツとも言われているNASCARシリーズに参戦しています。ところが,元CARTチャンピオン,そしてF1においてウィリアムズやマクラーレンに所属して戦ったドライバーという経歴から考えると,期待通りの活躍を見せたとは言えないのも事実です。そして,今年で38歳を迎える彼は,今シーズン限りで所属するアーンハート・ガナッシ・レーシングのシートを失うのがほぼ確実と言われています。有力ドライバーだけに,その去就が注目されていますが,その彼に救いの手を差し伸べようとする人物が現れたようです。その人物とは,こちらも元CARTチャンピオンで,F1にもマクラーレンから参戦した経歴を持つM.アンドレッティです。現在自らのチームであるアンドレッティ・オートスポーツを率いてインディカー・シリーズに参戦していて,今シーズンはR.ハンター-レイをはじめとして,合計4台のマシンを参戦させています。モントーヤの採用については,さすがに無条件という訳にはいかず,スポンサーを獲得できるかどうかというのが条件のようです。モントーヤ自身も,どのカテゴリーでも走るつもりはあるようですから,スポンサーさえ見つかれば,来季から再びモントーヤがアメリカン・オープンホイールの最高峰に復帰することは間違いないものと思われます。
2013/08/20(火)
☆交渉断念(F1)
○チャンピオンチームであるレッドブルのM.ウェーバーが,今シーズン限りでF1を引退することを発表したため,その空いたシートに誰が座るのかが大きな注目点となっていました。そして,名前が浮上していたのが,現在ランク2位につけているロータスのK.ライコネンでした。今シーズンでロータスとの契約が切れるライコネンが,果たして契約延長するのか,それともチャンピオンチームに移籍するのかが注目点となっていました。ところが,ここに来て新たな噂が浮上していて,何とかつて所属していたフェラーリへ移籍するのではないかというのです。はじめは「まさか」という感じだったのですが,どうやら状況に変化があったようです。まずレッドブルへの移籍に関しては,チーム,ライコネンのマネージャー共に否定するコメントを出しているようです。特に,マネージャーであるS.ロバートソンは明確にその点について語っていて,「レッドブルとの交渉は成功せず,先日終了した。」というようなコメントを出したと報道されています。ここまで明言するということは,単なる噂の領域は越えていますので,レッドブルとライコネンの交渉は断念したことは間違いありません。ロータスの資金不足も露呈していますから,ライコネンのフェラーリ復帰はかなり信憑性があると言っていいでしょう。なお,ライコネンの獲得を断念したと思われるレッドブルですが,現段階では,ウェーバと同じオーストラリア人ドライバーであるD.リカルドとの契約成立の可能性が高まっているようです。
2013/08/19(月)
☆3連勝(MotoGP)
○今シーズンはアメリカ国内で3回開催されますが,その3回目となる第10戦インディアナポリスGPが,『インディ500』で有名なインディアナポリス・モーター・スピード・ウェイで行われました。今大会は,サマーブレイク開けのレースとなります。MotoGPクラスは,予選を含め全てのセッションを制しているレプソル・ホンダのM.マルケスがポールでスタートしました。スタートで出遅れて3位に落ちたマルケスですが,13周目にトップに立つと後続との差を広げていき,2位に3秒以上の差を広げて独走で優勝しました。今回の優勝は,サマーブレイクを挟んで3連勝になると共に,『キング・ケニー』としてお馴染みのK.ロバーツ以来となるルーキーシーズン4勝目獲得となります。また,冒頭に書いたようにアメリカでのレースが3回行われますが,その全てをマルケスが制したことになります。2位には,マルケスのチームメイトで,そのマルケスに続いてランキング2位につけているD.ペドロサが入っています。3位でチェッカーを受けたのが,ランク3位につけているヤマハ・ファクトリー・レーシングのJ.ロレンゾでした。CRTクラスは,予選で同クラストップだったNGMモバイル・フォワード・レーシングのC.エドワーズとパワー・エレクトロニクス・アスパーのA.エスパルガロとの争いになり,最終的にエスパルガロが12位でチェッカーを受け,CRTクラス最上位を獲得しています。なお,アビンティア・ブルセンスの青山博一は15位でチェッカーを受け,開幕戦以来となるポイントを獲得しました。
Moto2クラスは,前戦ドイツGPで左足の距骨と踵骨の骨折したトゥエンティHP40のE.ラバトが,サマーブレイク期間を利用してその怪我から回復し,4番グリッドからスタートしました。このサーキットを得意とするラバトは,残り3周目にトップに立ってそのまま逃げ切り,今季2回目の勝利を収めました。その残り3周目までトップに立っていたのが,イタルトランス・レーシングの中上貴晶でした。一時は後続に2秒以上の差をつけていた中上でしたが,終盤に入って激しいチャタリングに見舞われてしまってペースダウンとなり,惜しくも2位でのチェッカーとなりました。ただ,このところ怪我に見舞われたりして思うような成績が出せていなかった中上だけに,幸先のいい後半戦スタートとなりました。3位には,ランクトップをいくマークVDSのS.レディングが入っています。イデミツ・ホンダ・チーム・アジアの高橋裕紀は,22位でチェッカーを受けています。
Moto3クラスは,ポールからスタートしたエストレラ・ガルシアのA.リンスが3台によるバトルを制し,ポールトゥーフィニッシュで今季3勝目を挙げました。リンスのチームメイトであるA.マルケスが,コンマ177秒差で2位に入っています。3位には,チーム・カルボのM.ビニャーレスが入っています。29番グリッドからスタートしたラ・フォンテ・タスカレーシングの渡辺陽向は,転倒によりリタイアに終わっています。
☆初優勝(SGT)
○真夏の鈴鹿における恒例レースの一つである第5戦『インターナショナル・ポッカ・サッポロ1000q』の決勝レースが,ドライコンディションの中で行われました。GT500クラスは,レース前半となる67周目にタイヤバーストによってマシンのパーツがコース上に散乱するというアクシデントが発生し,セーフティーカーが導入されるという事態となりました。その後は,レースが進むにつれてレース自体に落ち着きが見られるようになり,後半になると,山本尚貴&F.マコウィッキ組のウイダー モデューロ HSV-010と柳田真孝&R.クインタレッリ組のMOTUL AUTECH GT-Rとのトップ争いとなりました。そして,116周目にウィダーがトップに浮上すると,徐々にMOTULとの差を広げていき,残り10周の段階では10秒もの差をつける独走となりました。結局ウィダーが逃げ切り,山本尚貴&F.マコウィッキにとっては,うれしいSGT初優勝を飾りました。チームこそ違え,2年連続この大会を制してきた柳田真孝&R.クインタレッリは,惜しくも3連勝を逃しました。中嶋一貴&J.ロシター組のPETRONAS TOM'S SC430と松田 次生&J-P.デ.オリベイラ組のカルソニックIMPUL GT-Rとの間で繰り広げられた3位争いは,カルソニックがコースオフを喫して争いに終止符が打たれ,TOM'Sが3位,カルソニックが4位でチェッカーとなりました。
GT300クラスは,ポールからスタートした山野 哲也&佐々木 孝太&井口 卓人組のSUBARU BRZ R&D SPORTが,順調にトップを走行していました。ところが,レース中盤になってリヤデュフューザー破損したため,それがタイヤを削っていくというアクシデントに見舞われてしまいました。ピットに入れて修復するか,そのまま走行を続けるかの2者択一を迫られたチーム側は,最終的に修復する道を選びました。素早い作業でマシンを送り出したものの,2位を走行していた谷口 信輝&片岡 龍也&J.ミューラー組のGSR 初音ミク BMWに交わされて2位にポジションを落としてしまいました。しかし,レースウィークからずっと見せていた速さに衰えは見られず,146周目にトップを奪い返すとそのまま逃げ切り,トップでチェッカーを受けました。昨シーズンから投入されたSUBARU BRZ R&D SPORTですが,今回の優勝が初となります。2位でチェッカーを受けたのはGSR 初音ミク BMWでしたが,レース後の車検でレギュレーション違反が見つかって失格となってしまい,竹内 浩典&土屋 武士&蒲生 尚弥組のOKINAWA-IMP SLSが2位に,黒澤 治樹&黒澤 翼&中谷 明彦組のLEON SLSが3位にそれぞれ繰り上がっています。
2013/08/10(土)
☆転向?(MotoGP)
○2009年シーズンからホンダのマシンを駆ってSBKにフル参戦を開始し,現在は同シリーズにおけるホンダのエースライダーとして活躍しているJ.レイが,来シーズンはMotoGPに転向する方向で動いているようです。今シーズンは,SBKにおけるホンダの主力チームであるPata Honda World SuperbikeにL.ハスラムと共に所属してフル参戦し,現在はランク7位につけています。先日行われた鈴鹿8耐では,これまたホンダの主力チームの一つであるTSRから清成龍一と共に参戦し,清成の転倒により惜しくもリタイアに終わっています。そのレイが,冒頭で書いたように来季はMotoGPに転向する方向で交渉を進めていることを明らかにしました。ただし,ワークスチーム,とりわけホンダ系のチームに関しては,既にシートが埋まっていますので,長年ホンダで活躍してきたレイにとっては,入り込む余地が来シーズンに関してはありません。ただ,来シーズンに関しては全くホンダとの関係が継続できない訳ではありません。それは,来シーズンからホンダがRC213Vをベースにして改良を加えた市販レーサー(仮称)が,いわゆる現在のCRTクラスチーム(来シーズンからこの名称はなくなります)に供給開始となるからです。ホンダとしても,このマシンを駆ってレースを通してマシン開発に必要なデータを提供できるライダーが必要でしょうし,その中の1人にレイが指名されてもおかしくはありません。現段階では正式発表はありませんが,噂によれば,今シーズンはJ.エルナンデス&M.ラバティを擁してCRTクラスにフル参戦しているポール・バード・モータースポーツからの参戦が有力になっているようで,同チームのテクニカル・ディレクターであるF.ポーリーが,ラグナセカで行われたアメリカGPの期間中にHRCと市販レーサー購入に向け話し合いが行われた模様です。
2013/08/09(金)
☆引退(MotoGP)
○先月末に発表があり,タイ人として初のフル参戦GPライダーとして活躍してきたタイ・ホンダ・PTT・グレシーニ・Moto2のR.ウィライローが,現役を引退することになりました。今後は,指導者としての道を歩くことになります。現在サマーブレーク期間中のMotoGPですが,ブレイク開けの第10戦インディアナポリスGPからは,アジア選手権に参戦するT.ワーロンコーンがウィライローの代役として参戦していくことも合わせて発表されています。JRRの250ccクラスで活躍していた2006年シーズンの日本GPにワイルドカードで初のGP参戦を果たし,見事10位でチェッカーを受けました。翌年からタイ・ホンダの支援を受けて250ccクラスにフル参戦を開始し,Moto2クラスになってからも参戦を継続していました。ところが,2010年シーズン終了後,ガンで亡くなった父親の葬儀に故郷に戻っていた際,友人の運転するバイクの後ろに乗っていて交通事故に遭遇するという不運に見舞われました。残念ながら友人は命を失ったものの,ウィライローは頭部に重傷を負って一時は命の危険性もありましたがそれを乗り越え,2011年シーズン以後も参戦を継続していました。それ以後は,上位に顔を出すことはありませんでしたが,ポイント圏内での走行を続けていました。そして,通算105戦目となった第8戦(第9戦はMotoGPクラスのみの開催)ドイツGPを最後に引退を決意しました。このところ,JRRを中心にどんどん速さを見せてきている日本以外のアジア人ライダーですが,その先駆けの1人とも言える彼だけに,本当にお疲れ様でしたという感じですね。
2013/08/08(木)
☆テスト終了(MotoGP)
○6日から2日間にわたってツインリンクもてぎにおいて,ホンダ,ヤマハ,スズキの日本メーカー3社合同によるテストが終了しました。今回のテストの注目点は,何と言っても先日発表があったように昨シーズン限りでMotoGPから引退したC.ストーナーがHRCとテストライダー契約をし,今回がそのデビューとなったことでしょう。初日は生憎の天候だったため,わずか6周しか走行できないままでしたが,2日目は天候がほぼ回復し,合計47周の走行を行いました。ストーナーが駆ったのは,来季型のRC213Vで,9ヶ月ぶりの走行ながら1分47秒6のタイムをマークしています。今回は来季型ファクトリーマシンの走行のみでしたが,今後行われるテストでは,来年からホンダがリリースを計画しているRC213Vベースの市販レーサー(仮称)も走らせることになります。なお,今回のテストにおけるホンダは,同じくテストライダー契約をしている8耐の覇者である高橋巧も参加しました。また,テストにおける走行だけでなく,ワイルドカードでレースに参加してその中でマシン開発を行うのではないかという復帰の期待を込めた噂も浮上していますが,.今回ストーナーは明確にその点を否定しています。
中須賀克行と吉川和多留がテストライダーを務めるヤマハは,日本国内でテストを重ねてきているシームレスシフト・ギアボックスを搭載したマシンをテストしたものと思われます。
再来年からMotoGPに復帰することになっているスズキは,テストライダーを務めるR.ド.ピュニエと青木宣篤が開発車両である1000ccの並列4気筒マシンを投入しました。今回のテストでは,2つのシャーシを乗り比べ,今後のテストプログラムを継続するシャーシを選出しました。
2013/08/07(水)
☆黄信号?(F1)
○M.ウェーバーが今シーズン限りでF1から引退することを受けて,その空いたチャンピオンチームであるレッドブルのシートに誰が座ることになるのかが大きな注目点になっています。そして,その最右翼と目されているのが,現在S.ベッテルに続いてランク2位につけているロータスのK.ライコネンです。そのライコネンの気持ちとしては,これまでの報道を見るとロータス残留が一番の希望のようですが,残留に向けての条件が整っていないとそういう訳にはいかないという考えもあるようです。その大きな条件が財政的なものであるようです。ただ,ロータスの財政面は常に安定しているとは言えず,これまでにも資金不足が何度も伝えられています。そして,ここに来てその資金不足に関する新たな報道がなされました。それは,ロータス1億2000万ユーロ(およそ156億円)の負債があるのではないかということです。そのため,マシン開発を思うように進めることができず,既に今季の開発はほぼ終了段階にあるというのです。さらに,朔シーズンにも同様なことがあったようですが,ライコネンへの支払が現段階まで滞っているという点もあるようです。ロータス側のコメントによると,その問題解消に向けて動きを取っていて,近々解決できるかもしれないということです。もしそれが本当であればロータス&ライコネンにとってはいいことなのでしょうが,そうならなかった場合,ライコネンを引き留めることはまず不可能と考えられますから,ロータスにとってはまさに黄信号が灯った状態と言えるようです。
2013/08/06(火)
☆スポット参戦(WTCC)
○先日ホンダから発表があり,9月22日に鈴鹿サーキットにおいて決勝レースが行われるWTCC(世界ツーリングカー選手権)の第10戦に,ホンダのマシンを駆ってSFやSGTにフル参戦している伊沢拓也がスポット参戦することになりました。ホンダは,昨年のスポット参戦を経て,今シーズンからWTCCにフル参戦を開始していました。そのホンダのワークスチームとなっているのがホンダ・チームJASで,G.タルキーニとT.モンテイロの元F1ドライバーを擁して戦っています。今回スポット参戦することになった伊沢は,このチームからホンダ・シビックWTCCを駆って参戦することになっています。ホンダの意向としては,今後このシリーズにマシンを増やすと共に,日本人ドライバーの参戦を促したいようで,今回の決定がそのきっかけになるのではないかと思われます。もっとも,伊沢の場合は,WTCCというよりも,再来年からマクラーレンとタッグを組んで復活することになっているF1に,かつて中嶋悟や佐藤琢磨がそうだったように,もしホンダが日本人ドライバーを支援してF1ドライバーを誕生させるようになれば,彼がその候補の有力な1人と噂されています。ただ,SFでは,昨年と違ってこのところいいところがほとんどない状態が続いていますから,今回のスポット参戦をきっかけに勢いを取り戻せるようになるといいですね。なお,昨年ポルトガルでホンダ・シビックWTCCのテストが行われていますが,この時に伊沢が参加していたようですので,今回のスポット参戦で初めてWTCCマシンを駆るという訳ではないようです。
2013/08/05(月)
☆初優勝 PARTT(JRR)
○SFとの併催で行われた第5戦の決勝レースが,ドライコンディションのツインリンクもてぎで行われました。J-GP2クラスは,ポールからスタートしたRS-ITOH&ASIAの井筒仁康がそのポジションを守ってホールショットを奪いました。しかし,それ以後の井筒はなかなかペースが上がらず,徐々に順位を下げていく展開となりました。それに対して,2番グリッドからスタートしたウエビック・チーム・ノリック・ヤマハの野左根航汰は,スタートこそやや順位を下げたものの,すぐに順位を回復し,3周目にはトップに立ちました。後半に入ってペースアップを図ると,これについて行けたのはエスパルス・ドリーム・レーシングの生形秀之のみとなりました。ファイナルラップまで続いた二人のバトルは,野左根に軍配が上がり,今シーズン初優勝を飾りました。3位には,PITCREW&松戸FLASHの高橋英倫が入っています。
J-GP3クラスは,ポールからスタートしたProjectμ7C HARCの國峰啄磨がホールショットを奪い,徐々に後続との差を広げていきました。このペースについて行けたのは,2番グリッドからスタートしたHonda Team Asiaの尾野弘樹だけでした。この2人のバトルはファイナルラップまで続き,90度コーナー手前で尾野がトップに立つとその順位を守り,トップでチェッカーを受けました。ただし,今回の尾野は賞典外での参戦ですので,リザルト的には國峰の優勝となり,今季初優勝を飾っています。3番目にチェッカーを受けたのは,TEAM PLUSONE & ENDURANCEの山田誓己,4番目にチェッカーを受けたのが,若手ながら自らのチームを組織してフル参戦しているHotRacingの大久保光が入り,この2人がリザルト的にはそれぞれ2位,3位となります。
☆初優勝 PARTU(SF)
○JRRとの併催で行われた第4戦の決勝レースが,ホンダのお膝元であるツインリンクもてぎで行われました。JRRの決勝レースはドライコンディションで行われましたが,SFの決勝レースが近付くにつれて雲が広がりはじめ,決勝スタート5分を切った段階でついに雨が降り始めました。タイヤ交換が不可能な時間帯での雨だけに,全車スリックタイヤでのスタートを切らざるを得ず,このためあちらこちらでアクシデントが発生するレースとなりました。そのような状況の中,自身今季初のポールを獲得したPETRONAS TEAM TOM’Sの中嶋一貴は,好スタートを切ってホールショットを奪いました。レース序盤にアクシデントが発生したものの,その後は雨が止んでコースが乾いていき,レースは落ち着いた状況となりました。トップに立つ中嶋はさらにペースアップを図り,一時は後続に5秒もの差をつける状況となりました。これについて行けたのは,中嶋のチームメイトであるA.ロッテラーで,ロッテラーの追撃により2人の差は2秒ほどになりました。中嶋はこれに呼応してペースアップを図り,最後までトップの座を守ってチェッカーを受けました。昨年のチャンピオンである中嶋ですが,この優勝は今季初となります。3位には,KYGNUS SUNOCO Team LeMansのL.デュバルが入っています。エンジンで見ると,予選はトップ5がトヨタエンジンユーザーでしたが,決勝レースでもトヨタエンジン優勢という状況に変わりなく,ホンダエンジンユーザーでは,NAKAJIMA RACINGの木暮卓史の5位が最高位でした。
2013/08/04(日)
☆初ポール PARTT(JRR)
○第5戦の予選が,快晴のツインリンクもてぎで行われました。今回は,SFの第4戦との併催で『もてぎ2&4レース』として開催されていて,J-GP2,J-GP3クラスのみのレースとなっています。まずJ-GP2クラスですが,今回の大会からレギュレーションが変更になっていて,MotoGPのMoto2クラスと同じ音量規制が導入されています。その状況でトップタイムをマークしたのは,今シーズンST600クラスとダブルエントリーとなっているRS-ITOH&ASIAの井筒仁康でした。最高峰クラスでチャンピオンを獲得した経験を持つ彼ですが,このクラスとしては自身初ポールとなります。およそコンマ1秒差で2番手タイムだったのが,ウエビック・チーム・ノリック・ヤマハの野左根航汰でした。そして,さらにそれからわずか1000分の35秒遅れの3番手タイムをマークしたのが,エスパルス・ドリーム・レーシングの生形秀之でした。
J-GP3クラスは,Projectμ7C HARCの國峰啄磨が,コースレコードを更新する速さを見せてポールを獲得しました。2番手タイムをマークしたのは,Honda Team Asiaの尾野弘樹でした。今シーズンの尾野は,昨シーズンに引き続いてCBR250Rのワンメークで行われているアジア・ドリーム・カップにフル参戦していて,今大会はスポット,そして賞典外としての参戦になっています。3番手タイムをマークしたのは,TEAM PLUSONE & ENDURANCEの山田誓巳(尾野が賞典外ですので,公式記録としては彼が2番手タイムとなります。)でした。
☆初ポール PARTU(SF)
○第4戦の予選が,JRRとの併催で行われました。今回の予選は,今シーズン唯一スペシャルステージ方式が導入されていて,Q1の上位8台のマシンがスペシャルステージに進出し,1台ずつコースに出てタイムアタックをしてトップ8のグリッドを決定していきました。Q1でトップタイムだったのはKYGNUS SUNOCO Team LeMansのL.デュバルで,スペシャルステージも彼を中心に展開するものと思われていました。しかし,彼を押さえてポールを獲得したのは,昨シーズンのチャンピオンに輝いたものの,今シーズンここまであまりいい成績を収めることができていないPETRONAS TEAM TOM'Sの中嶋一貴でした。中嶋のポール獲得は,もちろん今シーズン初となります。Q1トップだったデュバルは,2番手タイムでした。3番グリッドを獲得したのは,オーバーステア傾向を克服することができないままスペシャルステージを迎えたLenovo TEAM IMPULのJ-P.オリベイラでした。なお,エンジンで見ると,予選トップ5はトヨタエンジン勢が独占していて,ホンダエンジン勢のトップは,今季好調な走りを見せているTEAM無限の山本尚貴でした。
2013/08/03(土)
☆移籍&昇格(MotoGP)
○ドゥカティ・コルセから発表があり,モンスター・ヤマハ・テック3に所属し,今季既に4回も表彰台を獲得して,サテライトチームのライダーとしては最高位であるランク5位につけているC.クラッチローと2年間の契約が成立しました。最高峰クラスでは,GPの中・軽量級クラスから徐々にステップアップしてくるライダーが多いですが,クラッチローはWSSやSBKとスーパーバイク系で活躍してきた数少ないライダーの一人です。そうしたライダーの一人として挙げられるのは,ドゥカティのワークスライダーの一人であるN.ヘイデンです。そのヘイデンが先日発表を行い,今シーズン限りでドゥカティから離脱することが決定していました。そして,その空いたシートに,かねてからワークスチームに所属することを公言し,今季それにふさわしい活躍を見せてきたクラッチローが座ることになった訳です。このクラッチローの移籍と連動してヤマハ発動機から発表があり,今季もトゥエンティHP40に所属して,ここまで3勝を挙げてランク2位につけているP.エスパルガロとの間で2年間の契約が成立しました。そして,来季はクラッチローが抜けたモンスター・ヤマハ・テック3のシートにエスパルガロが座ることになりました。これにより,来季のドゥカティワークスチームはA.ドビツィオーゾ&C.クラッチロー,モンスター・ヤマハ・テック3はB.スミス&P.エスパルガロというペアになることが決定しました。
2013/08/02(金)
☆タイム突破(SF)
○昨年までの『フォーミュラ・ニッポン』(FN)から,今シーズンは『スーパー・フォーミュラ』(SF)へと名称を変えたフォーミュラカーの国内最高峰レースですが,来シーズンは使用するマシン自体が変更となります。現在はスイフト社製の『FN09』を使用していますが,来シーズンからはダラーラ社製の『SF14』となります。そのSF14のシェイクダウンテストが,先月の10日と11日に富士スピードウェイで行われました。そして,7月31日と8月1日に2回目となるテストが,今度はツインリンクもてぎで行われました。テストを担当したドライバーは,トヨタ車が中嶋一貴(31日を担当)とA.ロッテラー(1日を担当)のTOM'Sコンビ,ホンダ車が伊沢拓也でした。はじめの頃は,2〜3周毎にピットインを繰り返したりしながら,後は20周ほどの連続走行をしたりしながらマシンの調整をしていきました。結局2日間総合では,トヨタ車は初日午後に中嶋一貴がマークした1分33秒234が,ホンダ車は2日目にマークした1分34秒419が最速タイムとなりました。このタイムは,どちらも昨年8月にツインリンクもてぎで行われたレースのポールタイムを上回っていて,新型マシンの仕上がりのよさを示しています。
2013/08/01(木)
☆参戦発表(SGT)
◯SGTのGT300クラスにフル参戦しているチーム・TAISAN・エンドレスが,新たなプロジェクトについて発表がありました。そのプロジェクトというのは,今年から新たに始まるシリーズであるアジアン・ル・マン・シリーズ(AsLMS)への参戦です。韓国のインジェでの第1戦を皮切りに全4戦で行われるこのシリーズに,TAISANは2台体制で臨むことになりました。まず1台目ですが,こちらは2011年シーズンまでGT300クラスで使用していたJAF-GT仕様のポルシェ996 GT3Rで,このマシンを峰尾恭輔&谷口行規のペアが駆ります。もう1台は,新型車であるフェラーリ458 GTEで,このマシンを駆るドライバーとして名前が発表されたのが,F1でのシートを失い,今シーズンはフェラーリ陣営に加わってWECにフル参戦している小林可夢偉です。ただし,スケジュールの関係から,現段階ではインジェでの開幕戦のみの参戦となりそうで,第2戦は飯田章が可夢偉に代わってステアリングを握ることになります。その可夢偉とタッグを組むのが,SGTのGT300クラスにフル参戦している横溝直輝です。可夢偉と横溝は,どちらもフォーミュラ・トヨタ出身のドライバーで,いわゆる先輩・後輩という仲になります。
     
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