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最新ニュース
2013/06/30(日)
☆久々(MotoGP)
○伝統の第7戦オランダGPの決勝レースが,ドライコンディションのアッセン・サーキットで行われました。MotoGPクラスは,4番グリッドからスタートしたヤマハ・ファクトリー・レーシングのV.ロッシが,徐々にポジションアップを果たしていき,6周目にトップに立ちました。それ以後も順調に走行を続けていき,2010年の第15戦マレーシアGP以来,何と2年8ヶ月ぶりにトップでチェッカーを受けました。今回の勝利は,最高峰クラス80勝目,通算106勝目となります。フリー走行3での転倒により,右手小指と右足親指を骨折したレプソル・ホンダのM.マルケスでしたが,このサーキットを得意とすることもあってポジションアップを果たしていき,ロッシに次ぐ2位でチェッカーを受けました。3位には,ポールからスタートしたモンスター・ヤマハ・テック3のC.クラッチローが入っています。フリー走行1で転倒を喫し,左鎖骨を骨折したヤマハ・ファクトリー・レーシングのJ.ロレンゾは母国での手術後サーキットに戻り,決勝レースのグリッドに並びました。苦戦が予想されたものの,ライバルであるレプソル・ホンダのD.ペドロサに次ぐ5位でチェッカーを受け,ポイント差がわずか2ポイントしか広がりませんでした。
Moto2クラスは,午前中に行われたウォームアップ走行において,イタルトランス・レーシングの中上貴晶が8周目の16コーナーで転倒を喫し,左鎖骨を骨折するというアクシデントにより決勝レースを欠場しました。ポールからスタートしたのは,前戦をポールトゥーフィニッシュで制しているトゥエンティHP40のP.エスパルガロでした。ランク2位を行くエスパルガロはランクトップをいくマークVDSのS.レディングとのトップ争いを制し,見事2戦連続ポールトゥーフィニッシュを達成しました。3位には,テクノマグのD.エガーターが入り,今季自身初の表彰台を獲得しています。イデミツ・ホンダ・チーム・アジアの高橋裕紀は,レースウィークを通してマシンセッティングに苦しみましたが,決勝レースでも状況に大きな変化は見られず,26位でのチェッカーでレースを終えています。
Moto3クラスは,5台によるトップ争いという展開となり,ファイナルラップの最終シケイン手前でトップに立ったレッドブルKTMアジョのL.サロムが逃げ切り,3戦連続勝利を収めました。2位には,3番グリッドからスタートしたチーム・カルボのM.ビニャーレスが入り,開幕から7戦連続表彰台獲得となっています。3位には,エストレラ・ガルシアのA.リンスが入り,4戦連続表彰台獲得となっています。ラ・フォンテ・タスカレーシングの渡辺陽向は,完走者の中では最下位となる31位でレースを終えています。
☆黄信号(JRR)
○第4戦の予選が,筑波サーキットで行われました。JSB1000クラスは,筑波としては初となるノックアウト方式での予選となりました。Q1開始早々にランクトップをいくホンダの秋吉耕祐が転倒を喫し,骨折の疑いがあって以後の走行をキャンセルしました。ランク2位を行くヤマハの中須賀克行との差が11ポイントで,その中須賀が最終的にポールを獲得していますので,ランクトップの座を守るのに黄色信号が灯っています。2番グリッドを獲得したのは,ヨシムラの津田拓也でした。3番グリッドは,カワサキの渡辺一樹が獲得しています。
J-GP2クラスは,TSR2のマシンを駆る長島哲太が,コースレコードにわずか1000分の4秒遅れというアタックを行い,見事2戦連続ポールを獲得しました。2番グリッドを獲得したのが,そのコースレコードホルダーであるヤマハの中本郡でした。3番グリッドを獲得したのは,オートポリスで行われた前戦において,ST600クラスで勝利を収めているカワサキの井筒仁康でした。
そのST600クラスの予選は,A組,B組に分かれてのセッションとなりました。B組に所属するホンダの渡辺一馬が全体ベストをマークし,開幕戦以来となるポールを獲得しました。2番グリッドを獲得したのが,渡辺と同じく予選B組で走行したカワサキの岩崎哲朗でした。予選3番手は,予選A組のトップだったヤマハの中冨伸一でした。
J-GP3クラスは,こちらも2つのグループに分かれてのセッションとなりました。予選A組ので走行となったNSF250Rを駆る山田誓巳が8年ぶりにコースレコードを更新する速さを見せてポールを獲得しました。2,3文グリッドを獲得したのは,それぞれ予選B組でTSR3のマシンを駆る國峰啄磨,予選A組でM312のマシンを駆る山本剛大でした。
☆ワンツー(F1)
○第8戦イギリスGPの予選が,F1の聖地シルバーストーン・サーキットで行われました。今シーズン予選で圧倒的な強さを見せるのがメルセデスAMG勢ですが,今回もその傾向に変わりはありませんでした。母国GPに燃えるL.ハミルトンが渾身のアタックを行い,唯一1分30秒を切ってコースレコードを更新する速さを見せ,キャリア通算28回目となるポールを獲得しました。2番グリッドをN.ロズベルグが獲得し,メルセデス勢によるワンツーとなりました。3番手タイムをマークしたのが,ここまでランクトップをいくレッドブルのS.ベッテルでした。今シーズン限りでF1からの引退を発表したレッドブルのM.ウェーバーが4番手タイムをマークし,2列目はレッドブル勢が占めています。
2013/06/29(土)
☆初(MotoGP)
○第7戦オランダGPの予選が,アッセン・サーキットで行われました。MotoGPクラスは,2連勝でこの大会を迎えたヤマハ・ファクトリー・レーシングのJ.ロレンゾは,前日のフリー走行1で転倒を喫し,左鎖骨を骨折するというアクシデントに見舞われました。早期復帰を目指すロレンゾは,直ちに母国に戻って緊急手術を行い,予選は欠場したものの,今日行われる決勝レースには参加する方向になっています。もしそうなったら,12番グリッドからのスタートとなります。さて,予選の方ですが,終盤に入る頃最速タイムを刻んだのが,レプソル・ホンダのD.ペドロサでした。ところが,その直後に転倒を喫してしまい,幸い怪我はなかったものの,ピットに戻って再びアタックに臨むほどの時間はなく,ここで予選終了となりました。最終的にペドロサは,5番グリッドから決勝をスタートすることになりました。予選トップ候補のペドロサが脱落する中,ファイナルラップで最速タイムを刻んだのが,ヤマハのサテライトチームであるモンスター・ヤマハ・テック3のC.クラッチローでした。クラッチローのポール獲得は自身キャリア初となります。なお,イギリス人ライダーが最高峰クラスでポールを獲得したのは,2002年10月に行われた第15戦オーストラリアGPにおいて,プロトンKRの『鉄人』J.マックウィリアムズが獲得して以来となります。2番グリッドを獲得したのは,午前中に転倒を喫しているレプソル・ホンダのM.マルケスでした。そして,3番グリッドを獲得したのが,ホンダのサテライトチームであるLCRホンダのS.ブラドルでした。彼にとっては,このクラス自身初のフロントローからのスタートとなります。
Moto2クラスは,前戦でポールトゥーフィニッシュを決めているトゥエンティHP40のP.エスパルガロが最速タイムを刻み,今季3度目となるポールを獲得しました。イオダレーシングのJ.ザルコが2番手タイムをマークし,自己最高位から決勝スタートを切ることになりました。ここまでランクトップをいくマークVDSのS.レディングが,3番グリッドを獲得しています。予選においては,今シーズンここまで常に上位争いを展開してきたイタルトランス・レーシングの中上貴晶は,この大会なかなか上位争いに加わる走りを展開することができず,最終的に今季自身ワーストとなる13番グリッド獲得にとどまりました。イデミツ・ホンダ・チーム・アジアの高橋裕紀も,中上と同じくマシンのセッティングが決まらず,31番グリッドと後方からのスタートとなりました。
Moto3クラスは,マヒンドラ・レーシングのM.オリベイラが最速タイムを刻み,自身初のポールを獲得しました。マヒンドラにとっては,125ccクラスだった当時の2008年に,最終戦バレンシアGPで獲得して以来のポールですし,Moto3クラスとしては初となります。M.マルケスの弟であるエストレラ・ガルシアのA.マルケスが2番手タイムをマークし,惜しくもポールは逃したものの,自身最高位を獲得しています。チーム・カルボのM.ビニャーレスが3番手タイムをマークし,今季6回目となるフロントローを獲得しています。ラ・フォンテ・タスカレーシングの渡辺陽向は,28番グリッドを獲得しましたが,これは自己最高位からのスタートとなります。
2013/06/28(金)
☆F1引退(F1)
○レッドブルのM.ウェーバーが,今シーズン限りでF1から引退し,来シーズンからはポルシェのスポーツカープロジェクトに加わることを発表しました。レッドブルと1年契約を結んでいたため,今シーズン末で契約が切れることになっているウェーバーですが,契約延長を行うのかどうか注目されていました。ただ,同チームのエースドライバーである3年連続ワールドチャンピオンに輝き,現在もランクトップに立つS.ベッテルとの確執は,かねてから問題点として挙がっていました。特に,マレーシアGPにおいてベッテルがチームオーダーを無視してウェーバーを抜き,優勝するということが起きてからは,両者の関係性をさらに悪化させていました。チームとしては,もちろん両者を平等に扱うということですが,事実上チャンピオンであるベッテルを優先するというのは避けられないのかもしれません。そうした状況にあるため,契約延長はないのではないか,.そしてポルシェと組むのではないかという噂は,かなり信憑性が高いものとなっていました。そして,今回の発表に至ったというわけです。今はF1ドライバーとして活躍するウェーバーですが,F1デビュー以前の1998,1999年の2年間は,メルセデスのドライバーとしてスポーツカーを走らせていました。99年のルマン24では,ウェーバーが駆っていたメルセデスベンツCLRに構造上の欠陥があり,突然ダウンフォースが失われ,マシンが宙に浮くという現象が見られました。ウェーバー自身もその体験をするとともに,決勝レースではP.ダンブレッグが大きく宙に舞って重傷を負ってしまい,その事故を契機にメルセデスはスポーツカーから撤退をしました。そのため,ウェーバーが再びフォーミュラへの世界へと戻ったという経歴があります。ウェーバーとポルシェとの契約は複数年といわれていて,来シーズンからLMP1クラスに参戦してルマン24を中心に,WECシリーズでトヨタや王者であるアウディと戦うことになります。ウェーバーが抜けることになるチャンピオンチームのレッドブルは,その抜けたシートに誰が座ることになるのかが今後の大きな注目点となります。現段階では,今季ロータスに所属して好調な走りを見せている元チャンピオンのK.ライコネンが,その有力候補として名前が挙がっています。
2013/06/27(木)
☆600戦(F1)
○今週末には,第8戦イギリスGPがシルバーストーン・サーキットで行われます。F1を代表するコンストラクターの一つであるウィリアムズは,この大会が通算600戦目のメモリアルレースとなります。1977年にF.ウィリアムズとP.ヘッドのコラボによって誕生して以来,36年間で表彰台獲得回数が297回,勝利数が114回,そしてコンストラクターズタイトル9回とドライバーズタイトル7回の合計16回のワールドチャンピオンの栄誉を獲得しています。合計7回獲得したドライバーズタイトルの栄誉を手にしたドライバーは,A.ジョーンズ,今シーズン好調な走りを見せているN.ロズベルグの実父であるK.ロズベルグ,N.ピケ,N.マンセル,A.プロスト,D.ヒル,J.ヴィルヌーブといったそうそうたるメンバーです。ちなみに,メモリアルレースとなる今回の大会ですが,この度,その大会でウィリアムズと世界的に高級シャンパンとして有名なドン・ペリニヨンとのコラボが発表されました。これにより,同チームが29日(土)にVIP向けのイベントを開催し,そのVIPに『ドン・ペリ』が振る舞われることになるようです。庶民にとっては,何ともうらやましい話ですね。
2013/06/26(水)
☆参戦決定(WTCC)
○今シーズンからホンダがシビックを投入してフル参戦を開始したWTCCに,来シーズンから新たなメーカーが加わることが決定しました。そのメーカーとは,WRCをはじめ,クロスカントリーラリーといった市販車ベースのマシンで争われているカテゴリーで実績を上げているフランスのシトロエンです。WRCで8回,クロスカントリーで5回タイトルを獲得してきたシトロエンですが,クローズド・サーキットで行われるレースへの参戦は初となります。さて,そのシトロエンのWTCC参戦は,既に昨年のパリ・モーターショーのオープニング・セレモニーで示唆されていましたが,今回あらためて正式発表となりました。ドライバーラインナップについては,全ドライバーの名前は発表されなかったものの,中心となるドライバーの名前は明らかにされました。そのドライバーとは,かねてから名前が挙がっていたS.ローブです。ローブとシトロエンと言えば,WRCにおいて前人未踏の9連覇を成し遂げている関係です。今シーズンのローブは,シトロエンのマシンを駆ってスポットでの参戦をしていて,事実上WRCにおけるチャンピオン争いからは撤退しています。その代わり,今週末に行われるパイクスピークという新たな挑戦が行われることになっています。なお,WTCCへの参戦に伴い,WRCからは撤退するのではないかという噂もあったのですが,今回の発表の中で,この点については否定していて,今後もWRCへの参戦も継続するようです。
2013/06/25(火)
☆初の試み(JRR)
○8月25日に決勝レースを迎えるのが,スポーツランドSUGOでの第6戦です。この大会は,『SUGOスーパーバイク 100 マイルレース』という名称で開かれることになりました。JRRでは聞き慣れない名称ですが,それもそのはずで,SUGOでの大会としては初の試みだからです。これは,JSB1000クラスの開催方法がいつもと違っているもので,100マイル(およそ160kmで,コースを43周することになります。)のセミ耐久レースとして行われます。スタート方法は,耐久レースとしては定番のルマン式となります。どのチームも必ずピットインを1回は行わなければらなず,最低15秒間はピット前で停止しなければならないというルールもあります。ピット作業におけるツールの使用に制限がかかっていて,タイヤ交換には時間がかかることになります。また,燃料補給のツールに関しても限定されることになっています。ライダーに関しては,セミ耐久ということで1〜2名という編成となり,ポイントに関しては,2名の場合であっても,両方のライダーに通常通りのフルポイントが与えられます。鈴鹿8耐の前哨戦と言われ,以前『鈴鹿200q』がJRRのシリーズ戦の一つとしてセミ耐久レースが開催されていましたが,今回の大会は,それに近いイメージの大会なのかもしれませんね。
2013/06/24(月)
☆独占阻止(ルマン24)
○WECの第3戦となる『第81回ルマン24時間耐久レース』の決勝が,フランスのルマンにあるサルテ・サーキットで行われました。今年のルマンは,レースウィークに入って不安定な天候になっていて,決勝レースも時折激しい雨に見舞われるという状況になりました。もともとルマン24は,サーキット部分と一般公道部分の両方を使っていて,とても広い中で行われていますので,雨が降っている部分とそうでない部分があったりすることが多いのですが,今年のレースもそういった状況になり,あちらこちらでアクシデントが発生していきました。レース序盤には,激しいクラッシュにより死亡事故が発生するという状況にも見舞われ,24時間の中で合計11回のセーフティーカー導入,そしてその時間が合計5時間を越えるという状況でした。ただ,合計時間が長くなった要因の一つが,安全性確保のため,クラッシュによりガードレールが破損した場合,十分に修復してからレースを再開するという対策を取ったこともありました。さて,レースの方ですが,スタートしてしばらくの間はトヨタ勢がアウディ勢に食い込むという展開でしたが,徐々にマシン本来の実力差が出てきてアウディ勢の後にトヨタ勢が着くという展開となりました。しかし,昨年の優勝マシンであるアウディの1号車にクランクセンサーのトラブルが発生し,長時間ピットでの作業が強いられ,トップ争いから脱落しました。結果的にこのマシンは5位でチェッカーを受けています。1号車と入れ替わってトップに立ったのが,T.クリステンセン&L.デュバル&A.マクニッシュ組のアウディ2号車でした。中盤にトップに立ってからは,A.デイビッドソン&S.ブエミ&S.サラザン組のトヨタ8号車の追撃があったりしたものの,大きなトラブルに見舞われることなく速いペースでの走行を続け,8号車に1周以上の差をつけていきました。3位争いは,M.ジェネ&L.ディ・グラッシ&O.ジャービス組のアウディ3号車と,A.ブルツ&N.ラピエール&中嶋一貴組のトヨタ7号車との争いとなりました。1周回以上の差がついたトップ争いに対して,3位争いはピットインのタイミングの違いにより順位が変わるという激しいバトルが展開されていきました。しかし,マシン差が徐々に出てアウディが逃げ切りました。この結果,1位がアウディ2号車,2位がトヨタの8号車,3位がアウディ3号車となり,昨年のようなアウディ勢による表彰台独占という事態は,トヨタが何とか阻止しました。アウディの優勝は,4年連続通算12回目となります。また,クリステンセンとしては,通算9回目のルマン制覇となります。日本でお馴染みのデュバルにとっては,初のルマン制覇となります。
日本人ドライバーとしては,トヨタ7号車の中嶋一貴が4位に入り,GTEプロクラスにフェラーリを駆って参戦している小林可夢偉がクラス5位で完走しています。LMP2クラスに参戦した元F1ドライバーの中野信治と,日本人唯一の女性ドライバーである井原慶子ですが,中野はチームメイトのクラッシュにより,井原はマシントラブルにより,どちらも残念ながらリタイアに終わっています。
2013/06/23(日)
☆負傷者(MotoGP)
○常に怪我との戦いを強いられるともいえるGPライダーですが,ここで3名のライダーについてお伝えしておきます。まず,日本人として気になるのは,何と言っても今シーズンからCRTクラスにアビンティア・ブルセンスに所属してフル参戦している青山博一でしょう。第5戦イタリアGPでは,2回転倒を喫し,その2回目の転倒では,左手親指の骨折と左膝の内側側副靭帯の損傷という重傷を負ってしまいました。さらに,その怪我を押して参戦した次の第6戦カタルニアGPでは,フリー走行3で転倒を喫し,左手の薬指末節骨と中指の伸筋腱の両方を切断してしまうというさらなる重傷を負ってしまいました。現在は退院して,第8戦アラゴンGPからの復帰を目指して治療に専念しています。2008年シーズンには右手小指の末節骨を切断する怪我を負った経験がある青山ですから,その点については自身のマインドとフィジカルのコントロールができるかもしれません。
次に,モンスター・ヤマハ・テック3のB.スミスについてです。第5戦イタリアGPのフリー走行2で転倒を喫したスミスは,左手小指の創傷と左手舟状骨の骨折という怪我を負ってしまいました。小指については自然治癒を目指し,骨折については手術の必要無しということでしたが,万全な体調で後半戦に臨むため,バルセロナのオフィシャルテストに参加した後,同市内の病院で両方の手術を受け,19日に退院しています。
最後にドゥカティのサテライトチームであるプラマック・レーシングからフル参戦しているB.スピースについてです。そのスピースですが,昨年の第16戦マレーシアGPで負った怪我の影響がいまだに残り,右肩の激痛に見舞われていることにより,第5戦イタリアGPからずっと欠場を続けています。彼が負った怪我は,完治まで6〜8ヶ月の期間を要するというもののようです。それだけに,欠場が続いているのはある意味仕方のなかったことなのかもしれません。現段階では,彼にとって母国GPとなる第10戦インディアナポリスGPからの復帰を目指してリハビリに専念しているようです。
2013/06/22(土)
☆出来レース?(F1)
○昨日お伝えした点について,評決が下されました。モナコGPを前にして,ピレリタイヤの要請を受け,スペインのバルセロナでメルセデスAMGが現行のマシンを使用してタイヤテストを行ったことが,レギュレーション違反になるとして訴えられていました。前日に7時間を越える審議を受け,その評決が翌日に出されたわけですが,その結果は,非常に甘いものといわざるを得ないものでした。もちろんピレリやメルセデスが主張していた「無罪」とはならなかったわけですが,出された評決は,低い段階である「戒告」で,さらに次回3日間にわたって行われる予定になっている若手ドライバー・トレーニング・テストの参加を認められないというものでした。有罪ではあるものの,実質的には大きな影響を受けない評決だったわけですが,これは関係者の間である程度予想されていたものでした。ピレリにしてもメルセデスにしても,現在のF1において重要な立場にある企業です。ワンメークタイヤを供給しているピレリ。来季を見据え,3つしかないエンジン供給メーカーの1つでもあるメルセデス。何かをきっかけに,そのいずれかが離脱するようなことになれば相当な影響が出てきます。見方によれば,今回の裁判は「出来レース」だったのかもしれませんね。
2013/06/21(金)
☆今日発表(F1)
○レギュレーションでは,シーズン中にタイヤテストを行う場合,シーズンで用いているマシンではなく,過去のものを使用しなければならないことになっています。しかし,ピレリの要請を受けてメルセデスAMGが今季型マシンを使用してテストを行ったということが判明し,このことが大きな問題となっています。このタイヤテストの問題は,FIAの国際法廷に持ち込まれ,昨日の9:30からはじまり,およそ7時間かけてFIA,メルセデス,ピレリの順で尋問が行われました。当初はその日のうちに評決が下されるのではないかという見通しもあったのですが,国際法廷の審判員から発表があり,評決については,21日(金)の内に行われることになるようです。ピレリとメルセデスは当然無罪を主張していると思われますが,その主張が通るのはかなり厳しい状況にあるのは間違いないと思います。単なる戒告程度で済むのか,ここまでの全ポイント剥奪などの厳しい裁定が下されるのか,今日の判定が注目されます。なお,もし裁定に納得がいかなかった場合,メルセデスには上訴する権利があり,もしそうなった場合,FIAの国際控訴裁判所に判断が委ねられることとなります。
2013/06/20(木)
☆日本車集合(MotoGP)
○第14戦の会場となるモーターランド・アラゴンにホンダ,ヤマハ,スズキの日本メーカー系のチームが集まって,シーズン中のプライベートテストが行われました。今回のテストには,ホンダはレプソル・ホンダをはじめ,サテライトチームも集合。ヤマハはヤマハ・ファクトリー・レーシングのみが,スズキはテストチームが参加しました。この日の走行でトップタイムをマークしたのは,ここまでイタリア,バレンシアと2連勝を飾っているヤマハのJ.ロレンゾで,サーキットベストを更新する速さを見せました。レプソル・ホンダのM.マルケスも,ロレンゾ同様サーキットベストを更新しています。ロレンゾもマルケスも,どちらも今季型マシンのセットアップに専念したようです。それに対して,ロレンゾに差を詰められてきているものの,ここまでランクトップをいくレプソル・ホンダのD.ペドロサは,主として前日にシェイクダウンした2014年型のRC213Vを駆ってデータ収集に務めています。バレンシアでのテストを終えた後に参加したヤマハは,この日でテストを終えましたが,ホンダとスズキは今日も走行を続けることになっていて,今度はマルケスが来季型マシンを走らせる予定になっています。
2013/06/19(水)
☆シェイクダウン(MotoGP)
○第6戦カタルニアGP終了後,多くのチームは同地に残ってシーズン途中の合同テストに臨みました。その中には,昨日お伝えしたように2015年シーズンから復活することを正式発表したスズキも含まれていました。ただ,ホンダのワークスチームであるレプソル・ホンダは,このテストには参加しませんでした。これは,カタルニア・サーキットではなく,第14戦アラゴンGPの会場であるモーターランド・アラゴンでプライベートテストを実施するからでした。そして,そのアラゴンにおいてのテストが昨日から始まり,そこで2014年型のRC213Vがお披露目され,シェイクダウン走行が行われました。ただ,この日のアラゴンは,時折激しい雨に見舞われる生憎のコンディションでした。そのため,ワークスチームライダーであるD.ペドロサとM.マルケスは走行を見合わせ,サテライトチームライダーであるS.ブラドルとA.バウティスタの2人がシェイクダウンを行いました。ホンダの発表によると,来季型のマシンは,エンジン,シャーシ共に完全に新しいものになります。今後とも改良に努め,現段階では,シーズン終了後すぐにバレンシアで行われる予定のポストレーステストに供給できるようにすることだということです。なお,アラゴンでのテストですが,今日からヤマハ・ファクトリーレーシング・チームのJ.ロレンゾとV.ロッシ,スズキのテストライダーに指名されているR.ドピュニエと青木宣篤が合流し,2日間にわたって行う予定になっています。
2013/06/18(火)
☆2年後(MotoGP)
○スズキ株式会社が,2015年シーズンからMotoGPに復帰することを正式発表しました。そのスズキは,リーマンショックを発端とする世界的な経済不況の影響で2011年シーズン末をもってMotoGPへの参戦をとりやめていました。その後は,開発ライダーを務める青木宣篤を中心にして地道にマシン開発を行っていき,今シーズンに入って復帰に向けて本格的な動きを見せるようになっていました。その動きを考えると,来シーズンからの復帰となるのではないかと思っていたのですが,もう1年先延ばしの2015年シーズンからの復帰となりました。やはり,復帰する以上は,かなりマシンを仕上げてからということがあるのかもしれません。今シーズンについては,開発ライダーの宣篤だけでなく,CRTクラスにパワー・エレクトロニクス・アスパーからフル参戦しているR.ド.ピュニエを加えたテストチームを編成し,合同テストにも参加したりしながらマシン開発を行っていくとのことです。
そのスズキの開発している1000cc4気筒のプロトタイプマシンですが,昨日カタルニア・サーキットで行われたシーズン中の合同テストでシェイクダウンが行われました。まずは青木がマシンチェックを行った後,ド.ピュニエの手に渡って走行が行われていきました。この日の総合トップタイムをマークしたのは,週末に同地で行われたカタルニアGPを制したヤマハ・ファクトリー・レーシングのJ.ロレンゾでした。この日の走行でのスズキは,そのロレンゾからコンマ772秒遅れの8番手タイムでした。開発中にマシンとしては,まずまずの成績といえるでしょう。ただし,今回のテストには,カタルニアGPで2,3位を獲得したレプソル・ホンダ勢は参加しておらず,ホンダ勢では,LCRホンダのS.ブラドルのみの参加となっています。
さて,2年後の復帰となったスズキですが,誰がそのマシンを駆ることになるのかが今後の焦点になると思われます。最近の噂では,ヤマハのサテライトチームであるモンスター・ヤマハ・テック3のC.クラッチローと,CRTクラスでランクトップをいくパワー・エレクトロニクス・アスパーのA.エスパルガロの名前が挙がっていました。私も,来シーズンからの復帰だと思っていたため,かなりこの噂は可能性が高いのかと勝手に思っていたのですが,2年後の復帰となると,当然この2人は来シーズン実戦に参加できないことになりますから,来季スズキと契約することは現実的に行わないのではないかと思います。果たしてその点がどうなるのか,復帰時期が決まったことで,新たな注目点が浮上したといえますね。
2013/06/17(月)
☆連勝(MotoGP)
○第6戦カタルニアGPの決勝レースが,気温が30度を,路面温度が50度を超える厳しいコンディションの中で行われました。MotoGPクラスは,3番グリッドからスタートしたヤマハ・ファクトリー・レーシングのJ.ロレンゾがスタートを決めてトップで1コーナーに飛び込むと,トップの座を守り続けました。3台によるトップ争いが展開されていきましたが,最後は2位に1秒以上の差をつけてチェッカーを受け,前戦に続いて勝利を収めました。2位,3位には,D.ペドロサ,M.マルケスのレプソル・ホンダ勢が入りました。この結果,ペドロサはランクトップの座を守ったものの,ランク2位のロレンゾとの差が7ポイントに縮まりました。CRT勢では,パワー・エレクトロニクス・アスパーのA.エスパルガロが8位に入ってクラストップでのゴールとなりました。
Moto2クラスは,ポールからスタートしたP.エスパルガロと3番グリッドからスタートしたE.ラバトのチームメイト同士によるトップ争いが展開されていきました。ファイナルラップまで続いたバトルは,最終的にエスパルガロが1000分の81秒差で制しました。エスパルガロの優勝は,開幕戦以来となります。3位には,10番グリッドからスタートしたインターウェッテンのT.ルティが入りました。今シーズンのルティは,シーズン前のオフィシャルテストで負った怪我の影響で思うような走りをすることができていませんでしたが,ようやく今季初表彰台獲得となりました。2戦連続リタイアに終わっていたイタルトランス・レーシングの中上貴晶は,5位争いを制して3戦ぶりにポイントを獲得しています。イデミツ・ホンダ・チーム・アジアの高橋裕紀は,20位でレースを終えています。
Moto3クラスは,5台によるトップ争いが展開されていきました。そのバトルを制したのは,前戦の勝者であるレッドブルKTMアジョのL.サロムでした。これにより,今季3勝目を挙げてランキング争いで再びトップに立ちました。2位には,トップからコンマ2秒差でエストレラ・ガルシアのA.リンスが,3位にはコンマ6秒差でチーム・カルボのM.ビニャーレスが入りました。ラ・フォンテ・タスカレーシングの渡辺陽向は,23位完走を果たしています。
☆3年ぶり(SGT)
○第3戦の決勝レースが,気温30度を超えるコンディションの中,マレーシアのセパン・インターナショナル・サーキットで行われました。ポールからスタートした松田次生&J-P.オリベイラ組のカルソニックIMPUL GT-Rは,トップの座を守って走行を続けていきました。しかし,どんどん順位を上げてきた山本尚貴&F.マコウィッキ組のウイダー モデューロ HSV-010とのバトルとなり,14周目についにトップの座を奪われてしまいました。ところが,26周目にピットインしてドライバーチェンジを行ったウィダーでしたが,何とリスタート時にエンジンがかからないというトラブルが発生してしまい,何とかエンジンはかかったものの,20秒以上のタイムロスを喫してトップ争いから後退してしまいました。再びトップに立ったIMPULは,順調にその座を守りきって,今季初優勝を飾りました。IMPULの優勝は,2010年以来3年ぶりとなります。2位には,トップから4秒遅れで脇阪寿一&石浦宏明組のDENSO KOBELCO SC430が入りました。3位には,5番グリッドからスタートした伊沢拓也&小暮卓史組のRAYBRIG HSV-010が入っています。トラブルで後退したウイダー モデューロ HSV-010は,4位でチェッカーを受けています。
GT300クラスは,フロントローを獲得した高木真一&小林崇志組のARTA CR-Z GTと武藤英紀&中山友貴組のMUGEN CR-Z GTとの間でトップ争いが展開されていきました。トップを走っていたポールスタートのARTAでしたが,ピットでの作業に時間がかかってしまったためMUGENにトップの座を奪われてしまいました。しかし,ピットでの遅れを徐々に取り戻していったARTAが41周目の1コーナーで再びトップに立って,ホンダのハイブリッド車対決を制し,今季初優勝を飾ると共に,CR-ZがSGT初制覇となりました。平中克幸&B.ビルドハイム組のGAINER DIXCEL SLSが,山野哲也&佐々木孝太組のSUBARU BRZ R&D SPORTとの3位争いを制しています。
2013/06/16(日)
☆2戦連続(MotoGP)
○第6戦カタルニアGPの予選が,スペインのバルセロナにあるカタルニア・サーキットで行われました。MotoGPクラスは,今回の大会が自身通算200戦目となるレプソル・ホンダのD.ペドロサがサーキットレコードをたたき出してトップタイムをマークし,2戦連続となるポールを獲得しました。2番手タイムをマークしたのは,モンスター・ヤマハ・テック3のC.クラッチローで,開幕戦以来となるフロントローを獲得しています。フリー走行3で自身今季初となる転倒を喫したヤマハ・ファクトリー・レーシングのJ.ロレンゾでしたが,予選3番手タイムをマークし,今季全戦にわたって獲得しているフロントローの位置を守りました。CRT勢でトップタイムだったのは,このクラスでランクトップをいくパワー・エレクトロニクス・アスパーのA.エスパルガロでした。アビンティア・ブルセンスの青山博一は,フリー走行3で転倒を喫して左手の薬指と中指を負傷し,緊急手術を受けることになって以後のセッションをキャンセルする事態となってしまいました。チームは,青山の代役として昨年スペイン選手権に参戦していたH.デル.アモールを起用しています。
Moto2クラスは,トゥエンティHP40のP.エスパルガロがトップタイムをマークし,開幕戦以来となるポールを獲得しました。ここまでランクトップをいくマークVDSのS.レディングが2番グリッドを獲得し,5戦連続フロントローからのスタートとなりました。ポールを獲得したエスパルガロのチームメイトであるE.ラバトが3番手タイムをマークし,今季2回目となるフロントローを獲得しています。ここまで全戦にわたってフロントローを獲得してきたイタルトランス・レーシングの中上貴晶でしたが,ラバトと1000分の22秒差で惜しくも4番グリッド獲得にとどまりました。イデミツ・ホンダ・チーム・アジアの高橋裕紀は,22番グリッド獲得で予選を終えています。
Moto3クラスは,レッドブルKTMアジョのL.サロムが,開幕戦以来となるポールを獲得しました。エストレラ・ガルシアのA.リンスが2番手タイムをマークし,2戦連続フロントローを獲得しています。マヒンドラ・レーシングのM.オリベイラが3番手タイムをマークし,第4戦フランスGP以来となるフロントローからのスタートを切ることになりました。ラ・フォンテ・タスカレーシングの渡辺陽向は,29番手タイムで予選を終えています。
☆初(SGT)
○第3戦の予選が,マレーシアのセパン・インターナショナル・サーキットで行われました。GT500クラスは,このサーキットで2010年に優勝を果たしている松田次生&J-P.オリベイラ組のカルソニックIMPUL GT-Rが最速タイムをマークし,今シーズン初のポールを獲得しました。2番手タイムをマークしたのが立川祐路&平手晃平組のZENT CERUMO SC430,3番手タイムをマークしたのが伊藤大輔&A.カルダレッリ組のKeePer TOM'S SC430で,4番手タイムのDENSO KOBELCO SC430を含め,2〜4番手をSC430勢が独占しています。ホンダ勢としては,伊沢拓也&木暮卓史組のRAYBRIG HSV-010がマークした5番手タイムが最高位でした。
GT500クラスでホンダ勢がいい結果を残せなかったのに対して,GT300クラスは,それとは反対の結果となりました。まず,トップタイムをマークしたのは,高木真一&小林崇志組のARTA CR-Z GTでした。ARTAがポールを獲得したのは2年ぶりとなります。2番手タイムをマークしたのが,武藤英紀&中山友貴組のMUGEN CR-Z GTでした。ホンダが開発しているスポーツハイブリッド車であるCR-Zがフロントローを独占しましたが,ハイブリッド車によるフロントロー独占は,これがSGT史上初となります。3番グリッドを獲得したのは,1,2戦共にポールを獲得してきた山野哲也&佐々木孝太組のSUBARU BRZ R&D SPORTでした。
2013/06/15(土)
☆久々(MotoGP)
○第6戦カタルニアGPが開幕し,初日はフリー走行が行われました。午前・午後に1回ずつ行われた走行において,MotoGPクラスの総合トップタイムをマークしたのは,ヤマハ・ファクトリー・レーシングのV.ロッシでした。ロッシの総合トップタイムは,今季ヤマハに復帰して初ですが,昨年の第6戦イギリスGP以来となります。ただ,これはウェットコンディションという特殊な場面でのことで,ドライコンディションにおけるトップタイムとなると,3年前の第15戦マレーシアGP以来となりますし,総合トップタイムとなるとさらにもう1年遡ってのマレーシアGP初日以来久々となります。総合2番手タイムをマークしたのがJ.ロレンゾで,ヤマハ・ファクトリー・レーシングのワンツーとなりました。総合3番手タイムをマークしたのが,ここまでランクトップをいくレプソル・ホンダのD.ペドロサでした。CRTクラスでは,パワー・エレクトロニクス・アスパーのA.エスパルガロが総合10番手で最高位でした。アビンティア・ブルセンスの青山博一は,前戦での負傷が癒えておらず,総合22番手で初日を終えています。
Moto2クラスは,トゥエンティHP40のP.エスパルガロが,唯一1分47秒を切る速さを見せて初日のトップタイムをマークしました。2,3番手タイムをマークしたのが,それぞれインターウェッテンのT.ルティ,NGMモバイル・フォワード・レーシングのA.デ.アンジェリスのベテラン勢でした。イタルトランス・レーシングの中上貴晶は総合5番手,イデミツ・ホンダ・チーム・アジアの高橋裕紀は総合25番手で初日を終えています。
Moto3クラスは,前戦を制しているレッドブルKTMアジョのL.サロムが総合トップタイムをマークしました。2番手タイムをマークしたのがビニャーレスですが,優勝争いの常連であるM.ビニャーレスではなく,彼の従兄のI.ビニャーレスでした。もちろん,これは彼にとって自己最高位となります。総合3番手タイムをマークしたのが,MotoGPクラスルーキーのM.マルケスの弟であるエストレラ・ガルシアのA.マルケスでした。ラ・フォンテ・タスカレーシングの渡辺陽向は,総合27番手でした。
2013/06/14(金)
☆長期契約(F1)
○来シーズンのF1は,過去最高となる全21戦で行われるのではないかという噂が出ています。これは,新規開催を希望する地域が増えているという流れによるものが大きいからです。その新規開催の一つが,アメリカのニュージャージー州にあるポートインペリアル・ストリートサーキットで開催される予定のグランプリ・オブ・アメリカです。同GPは,元々今シーズンから開催される予定になっていたのですが,サーキット建設の遅れ等の理由から,今シーズンの開催をあきらめ,来シーズンからの開催に落ち着きました。噂によれば,同地での開催を希望しているF1界のボスであるB.エクレストンが,主催者に対して金銭的支援を行ったということです。さて,同GPのプロモーターによると,開催の契約について長期契約を結んでいることを認めました。この件に関する報道によれば,その長期契約というのは,2029年までの16年間ということです。自動車メーカーにとって,アメリカは欠くことのできない世界ナンバーワンの市場なだけに,こうした長期契約に至るのはある意味当然なのかもしれませんね。特に,来シーズンからは市販車との関わりを持てる技術であるターボエンジン及びエネルギー回生システムであるERSが導入されることになっているだけに,なおさらその意味合いが強いでしょう。
2013/06/13(木)
☆復活(F1)
○レッドブルのS.ベッテルの独走で終わったカナダGPですが,その開催中にスポーティング・ワーキング・コミッティの会合が開かれ,来シーズンのテストに関する点について話し合われたようです。今シーズンは,コスト削減策の一つとしてシーズン中のテストが廃止されましたが,大幅にレギュレーションが変わる来シーズンは,やはり1回でも多くのテストが必要となります。今回の話し合いの結果,来シーズンは2日間にわたるテストをシーズン中に4回行うということが過半数のチームの賛成を得ました。チームとしては,スペインのバルセロナ,イギリスのシルバーストーン,ハンガリーのブダペスト,ベルギーのスパといったサーキットでの開催希望があるようです。今回の決定はプレシーズンのテストに関しては,スポーティング・ワーキング・コミッティの会合の結果ですから,これを受けてFIA世界モータースポーツ評議会を今月末に開催し,そこで承認を得れば正式決定という運びになります。なお,プレシーズンテストに関しては既にチーム間で合意されていて,スペインのヘレスで行われる1回目のテストを含め,合計3回のテストを行うことになっています。
2013/06/12(水)
☆契約延長(F1)
○レッドブルから発表があり,S.ベッテルとの契約を2015年まで延長することが決定しました。3年連続チャンピオンを獲得し,今シーズンもここまでランクトップにつけているベッテルとの契約は,既に2014年末までは決まっていました。今回の契約決定により,少なくとも2015年シーズン終了まではチームにとどまることが決まりました。2009年からレッドブルに所属しているベッテルは,それ以来28回の勝利,50回の表彰台,38回のポールポジションを獲得しています。昨日お伝えしたように,フェラーリへの移籍が噂されているベッテルですが,あと2年はこの噂が封印されることになります。とはいえ,2016年シーズンからはどうなるのか,その時期が近づくと再び,いや現在以上に噂話が盛り上がるかもしれませんね。
2013/06/11(火)
☆残留?(F1)
○シーズンの中盤に入ったF1ですが,来シーズンのドライバーについての話がぼちぼち出始めています。毎年のことながら,その中の大きな注目点の一つがフェラーリです。ただし,F.アロンソについては既に長期契約が結ばれていますので,こちらの方は確定しています。それに対して,チームメイトであるF.マッサについては,今シーズンで契約が切れます。ということで,アロンソのチームメイトに誰がなるのかという点が注目点となるわけですが,その中の一つがレッドブルのS.ベッテルです。ただし,彼については,レッドブルと長期契約を結んでいますから,来シーズンにという話ではなく,まだ数年先のこととなります。来シーズンという話となると,モナコを制したメルセデスAMGのN.ロズベルグがフェラーリに移籍するのではないかという噂がまことしやかに語られるようになっています。ところが,ここに来てフェラーリのチーム代表であるS.ドメニカリがインタビューに答え,「来シーズンのドライバー選定については落ち着いている。」という主旨の発言があったようです。昨シーズンのマッサは,途中まで不振を極めていて,終盤に何とか結果を出すようになって契約延長にこぎ着けていました。それに対して,今シーズンは開幕戦から結果を残していて,チームの評価を得ているようです。この状況が続けば,シート獲得は現段階でほぼ間違いないということのようです。これは,もちろんマッサの頑張りがありますが,どうやら来シーズンのレギュレーション変更が大きくかかわっているような感じです。ご存知のように,来シーズンからエンジンが大幅に変更となります。さらに,エネルギーの回生システム(ERS)についても大幅に変更となります。こうした大幅なマシン変更なだけに,ドライバーについては変更しておかない方がマシン開発にプラスになるのではないかという思惑があっても何ら不思議はありません。フェラーリがほぼ決まったとなれば,やはり来季のドライバーについての一番の注目点は,チャンピオンチームであるレッドブルのシート,つまりM.ウェーバーがどうなるのかというところになりそうな気配ですね。
2013/06/10(月)
☆独走(F1)
○第7戦カナダGPの決勝レースが,ケベック州モントリオールにあるジル・ビルヌーブ・サーキットで行われました。ポールからスタートしたレッドブルのS.ベッテルは,好スタートを切ってオープニングラップを制すると,後は後続との差をどんどん広げていきました。ピットストップをした段階でもベッテルは一度もトップの座を譲らず,最終的には2位に14秒の大差をつける独走で今季3勝目,通算29勝目を挙げました。オープニングラップでベッテルに続いて好スタートを切ったメルセデスAMGのL.ハミルトンは,レースのほとんどで2位を走行していました。しかし,レースが進むにつれてフェラーリのF.アロンソがハミルトンとの差を詰めていき,62周目にDRSを利用してハミルトンをパスして2位に浮上しました。その後もハミルトンとのバトルは続きましたが,アロンソが逃げ切って2位表彰台を獲得しました。連続ポイント獲得記録を続けているロータスのK.ライコネンは,9位でチェッカーを受け,M.シューマッハがマークした24戦連続ポイント獲得記録に並びました。
2013/06/09(日)
☆第7戦カナダGPの予選が,.公園の周回路を利用したジル・ビルヌーブ・サーキットで行われました。この日のモントリオールは,時折雨に見舞われる生憎の天気となり,路面が乾いたり濡れたりといった難しいコンディションでの走行となりました。そのような中,ここまでランクトップをいくレッドブルのS.ベッテルがトップタイムをマークし,第2戦マレーシアGP以来5戦ぶり,今季通算3度目となるポールを獲得しました。ちなみに,カナダGPでみると,ベッテルのポール獲得は3年連続となります。2番手タイムをマークしたのは,前戦モナコGPでも2番手タイムだったメルセデスAMGのL.ハミルトンでした。そして,3番グリッドを獲得したのが,何とウィリアムズのV.ボッタスでした。ボッタスにとっては,もちろん自身最高位となる3番グリッド獲得ですが,予選Q3まで進出したのも今回が初となります。なお,今シーズンあまり成績が残せていないマクラーレン勢ですが,今回の予選でもいい走りを見せることができず,2台揃って予選Q2で敗退となっています。また,前戦モナコGPでクラッシュを演じているフェラーリのF.マッサは,今回もクラッシュしてQ3進出ができませんでした。
2013/06/08(土)
☆僅差(F1)
○第7戦カナダGPがジル・ビルヌーブ・サーキットで開幕し,初日は午前・午後にそれぞれフリー走行が行われました。午前中に行われたフリー走行1は,開始前に降った雨により生憎のウェットコンディションで行われました。しかし,午後からのフリー走行2は,やや路面上に雨が残ったり,セッション終盤に若干の雨に見舞われたりしましたが,終始ドライタイヤでの走行となりました。今回のフリー走行では,トレッド剥離の問題を解決するために新たに開発したミディアムコンパウンドを,プロトタイプタイヤとして金曜日限定で各チームに2セットずつ供給されました。そうしたプロトタイプのタイヤや通常のミディアムタイヤを使用しながらの走行となりましたが,どのマシンもセッション終盤に決勝レースを見据えてロングランでの走行を行ったため,最速タイムはセッション中盤に出されています。その中でトップタイムだったのが,フェラーリのF.アロンソでした。2番手タイムをマークしたのが今シーズン特に予選で速さを見せるメルセデスAMGのマシンを駆るL.ハミルトンで,アロンソとの差はわずか1000分の12秒という僅差でした。3番手タイムをマークしたのは,ロータスのR.グロージャンでした。グロージャンとアロンソとの差は,コンマ265秒でした。
2013/06/07(金)
☆否定(F1)
○F1では,タイヤに関してはワンメークになっていて,現在はイタリアのピレリがタイヤを供給しています。そのピレリのワンメークタイヤ供給の契約は,今シーズン末で切れることになっていて,当然新たに契約延長を行う必要があります。ところが,現段階になっても,いまだにその発表が行われていません。来シーズンから使用するタイヤが決まらないと,チームとしては当然来季型マシンの開発に支障が出てきます。特に,来シーズンからはエンジンに関するレギュレーションが大幅に変わるため,どのチームも早く決まって欲しいと思っているのではないでしょうか。もちろん,チームだけではなく,ピレリ自身も早めに決定しないと,来季に向けてのタイヤ開発が進められませんので,タイムリミットが既に近付いていることでしょう。そうした時期になっても発表がないのは,ピレリタイヤに対する評価が今一歩のところがあり,新たなメーカーを模索しているからではないかという噂が出てきても何ら不思議はありません。そこでまず出たのが,最近色々なカテゴリーでワンメークタイヤを供給している韓国のタイヤメーカーであるハンコックでした。しかし,ハンコック自身がこの噂を否定していて,噂話は小さくなっています。ただし,ハンコックの否定は現段階もので,将来的にF1参戦をしないかという点については否定していません。次に出てきた噂が,日本のタイヤメーカーであるブリヂストンです。同社については,皆さんご存知のように,現在のピレリの前にワンメークタイヤを供給していて,1997年から2010年末までの14年間F1に参戦してきた歴史があります。しかし,この点については,ハンコックと同じようにブリヂストンも噂を否定しました。日本国内では圧倒的な知名度があるブリヂストンですが,かつては海外における認知度は国内ほどはなかったのも事実でした。しかし,その14年間の活動により,ヨーロッパでの認知度が上がったの間違いありません。タイヤ開発でもかなりの成果をもたらし,当面の目標はクリアした状態ですから,再び登場することはすぐにはないというのも不思議ではありません。他の噂では,既にピレリの契約は結ばれていて,後は正式発表を待つだけではないかというのもあり,もしかしたらこれが最も可能性が高いものなのかもしれませんね。
2013/06/06(木)
☆タイ記録?(F1)
○今シーズン好調な走りを見せているドライバーの一人が,ロータスのK.ライコネンです。今シーズンの開幕戦となるオーストラリアGPで勝利すると共に,第3戦から第5戦までは連続して2位表彰台を獲得していて,ここまで86ポイントを挙げてランク2位につけています。しかも,昨シーズンのバーレーンGPでポイントを獲得して以来23戦連続ポイントを獲得し続けています。連続ポイント獲得としては,昨シーズン限りでF1から引退したM.シューマッハが,24戦連続という記録を残しています。これは,2001年のハンガリーGPから2003年のマレーシアGPまでに記録したものです。今週末に第7戦カナダGPが開催されますが,この大会でライコネンがポイントを獲得すれば,このシューマッハの記録に並ぶことになります。ただ,タイ記録になるとはいえ,厳密に言えばシューマッハの記録はライコネン以上に偉大なものです。というのも,当時と今とでは,ポイント獲得の制度に違いがあるからです。現在はポイント圏内は10位までとなっています。実際,先日行われた第6戦モナコGPにおけるライコネンは,10位でチェッカーを受けてぎりぎりでポイントを獲得(S.ペレスに接触されるといったアクシデントを乗り越えてものですから,これはこれで素晴らしい結果ですが。)しています。それに対して,シューマッハが記録を残した当時は,2001年と2002年が6位まで,2003年が8位まででしたから,今よりさらに厳しい条件の中でした。シューマッハがいかに優れたドライバーであったのかが,あらためて認識されますね。
2013/06/05(水)
☆段階的凍結?(F1)
○来シーズンから現行のV8エンジンに代わって1.6リッターのV6ターボエンジンが採用されることになっているF1ですが,そのエンジン開発について段階的凍結が導入されるのではないかという報道がなされています。現行のエンジンは,コスト削減を目的として現在開発が凍結されています。来季からのニューエンジンについても,2018年までに段階的に開発を凍結していくのではないかというのが今回の報道です。来季からエンジンを供給することになっているのが,メルセデス・ベンツ,フェラーリ,ルノーの3メーカーです。そして,2014年からはホンダもエンジン供給を開始します。現段階ではその4メーカーが正式に表明していますが,BMW,フォルクスワーゲン,アウディ,ポルシェのドイツメーカーや,ホンダのライバルであるトヨタの参入についてもF1への復帰の噂が絶えない状況が続いています。開発凍結することにより,コストカットはもちろんですが,エンジン供給メーカーが全くのブランニューエンジンの開発を加える中,それを使用するチームが他のメーカーに乗り換えるのを防ぐことになって,供給元が供給先を長期契約で繋ぎとめることができるというメリットがあるようです。さらに,2018年までに凍結となると,いまだに参入を明言していないBMWなどのメーカーに早めの参入を促すことに繋がります。
2013/06/04(火)
☆衝撃のデータ(MotoGP)
○第4戦までは1勝を含めて全戦で表彰台を獲得してきたレプソル・ホンダのM.マルケスですが,第5戦イタリアGPでは,2位を走行中に転倒を喫してリタイアに終わり,ランキング争いでJ.ロレンゾに抜かれて3位に後退してしまいました。そのイタリアGPでは,レースウィークを通じて4回も転倒を喫したマルケスですが,特に人々を震撼させたのがフリー走行1での転倒でした。超高速サーキットで知られるムジェロですが,その1コーナーでの転倒は,何と時速337.9qからのものと言われています。その転倒に関して,マルケスが使用しているレーシングスーツのメーカーであるイタリアのアルパインスターズからデータ解析の結果が明らかにされました。そのスーツには,左右の肩と背中の上部に衝撃を感知するセンサが装着されているとのことで,今回のデータはそのセンサが感知したものとなります。それによると,転倒した際には,少なくとも25Gフォース以上の衝撃が加わったのではないかとのことです。MotoGPの公式HPによると,「クラッシュが検出されたのは,コントロールを失い始め,落下が始まってから,0.025秒後。最初に記録されたインパクトは,0.085秒後。エアバックが作動してから1.2秒後,1.9秒後,2.3秒後,0.3秒後に連続してインパクトを受けていた。転倒の総時間は5.2秒。アルパインスターズは,激動力学的な視点から転倒時間は4.25秒と発表した。なお,エアバックの膨張時間は,0.05秒。最初に記録されたインパクトの0.03秒前に膨張していた。」とのことです。命を失っても不思議ではないくらいのハードクラッシュでしたが,顎を痛めたりはしたものの,その後も走行を続けることができたのは,まさに幸運とスーツをはじめとしたテクノロジーの進化の賜なのでしょうね。
2013/06/03(月)
☆九州勢独占(JRR)
◯第2戦の決勝レースが,我が大分県にあるオートポリスで行われました。今回の大会は,JRRとスーパーフォーミュラ(SF)の併催で行われる『2&4』で行われました。なお,JRRは,JSB1000クラスとST600クラスの2クラスの開催となっています。
まずJSB1000クラスですが,カワサキの柳川明,ヤマハの中須賀克行,ホンダの秋吉耕祐の3人が,レース序盤から早くも飛び出し,互いに順位を入れ替えながら三つ巴のレースが展開されていきました。ウェットから徐々に乾いていくという難しいコンディションながら,レース中盤まで激しく順位を入れ替える展開が続きましたが,その中で最初にトップ争いから脱落したのは,ポールからスタートした柳川でした。終盤まで続いた二人の争いは,最終盤に入って中須賀が秋吉との差を広げていき,今季初優勝,オートポリス2連勝を飾りました。表彰台には,3人の九州出身者が立ちました。
ST600クラスは,前日と日曜日にそれぞれ決勝レースが行われています。まず,前日のレース1は,カワサキのマシンを駆る井筒仁康が,JRRでは2004年に当時の最高峰クラスだったスーパーバイククラスで優勝して以来9年ぶりの勝利を挙げています。
日曜日に行われたレース2は,前日よりは雨の少ないコンディションの中で行われました。ヤマハのマシンを駆る横江竜司が,徐々に後続との差を広げていくレース展開をしていき,最終的には2位に4秒以上の差をつける独走で今季初優勝を飾りました。横江の優勝は,自身が250ccクラスでチャンピオンを獲得した2006年以来9年ぶり,ST600クラスでは初となります。2位には,九州出身で同じくヤマハのマシンを駆る大崎誠之が入りました。3位に稲垣誠が入り,ヤマハ勢が表彰台を独占すると共に4位にもヤマハのC.ポラマイが入っています。
☆タイヤ選択(SF)
○第2戦の決勝レースが,JRRとの併催でオートポリスで行われました。例年に比べて早く梅雨入りした九州地方のため,前日の予選は激しい雨と霧により途中で中止となり,日曜の午前中に行われました。土曜日よりはよくなったものの,そうした天候不順は,日曜日も継続していました。時折雨がぱらつく難しいコンディションで始まった決勝レースですが,唯一スリックタイヤを選択して6番グリッドからスタートしたKYGNUS SUNOCOのL.デュバルが,ピットインを先延ばししてどんどんポジションアップをしていきました。そして,全員がタイヤ交換を済ませたときにはそのデュバルとPETRONAS TOM'SのA.ロッテラーの二人によるトップ争いという展開となりました。数周はロッテラーの追撃をかわしていたデュバルでしたが,44周目についにロッテラーがトップに浮上し,徐々に差を広げていきました。その頃,徐々に再び霧が出始めて場所によってはほとんど先が見えない状況となり,残り3周となったところで赤旗が提示されてそのままレース成立となりました。WECとの関係で開幕戦を欠場したロッテラーとデュバルの二人が,自身今季初のSFでぞれぞれ1位,2位を獲得しています。3位には,TEAM無限の山本尚貴が入り,自身初の表彰台を獲得しています。
☆3連覇(MotoGP)
○第5戦イタリアGPの決勝レースが,ムジェロ・サーキットで行われました。MotoGPクラスは,2番グリッドからスタートしたヤマハ・ファクトリー・レーシングのJ.ロレンゾが,オープニングラップからトップに立ちました。そのロレンゾは,後続との差を徐々に広げていって独走態勢に持ち込み,2位に5秒以上の大差をつけて開幕戦以来となる今季2勝目を挙げました。ロレンゾにとっては,この大会3年連続優勝となります。2位には,ポールからスタートしたレプソル・ホンダのD.ペドロサが入り,ランクトップの座を守っています。3位には,前戦に引き続いて表彰台獲得となったモンスター・ヤマハ・テック3のC.クラッチローが入っています。今大会決勝までに既に3回も転倒を喫しているレプソル・ホンダのM.マルケスは,2番手を走行中の残り3周となったところで今大会通算4回目となる転倒を喫し,リタイアに終わっています。このため,ランク2位にロレンゾが浮上し,マルケスはランク3位に落ちています。CRTクラスでは,このクラスでランクトップをいくパワー・エレクトロニクス・アスパーのA.エスパルガロが,今季自己最高位となる8位でチェッカーを受けています。アビンティア・ブルセンスの青山博一は,17周目にリタイアに終わっています。
Moto2クラスは,ポールからスタートしたマークVDSのS.レディングが,17周目にトップグループから抜けだし,前戦に続いての勝利を収めました。2位には,5番グリッドからスタートしたマプフレ・アスパーのN.テロルが入り,優勝を飾った第2戦アメリカズGP以来となる表彰台を獲得しています。3位には,イオダレーシングのJ.ザルコが入り,中量級で自身初の表彰台を獲得しています。2番グリッドからスタートしたイタルトランス・レーシングの中上貴晶は,トップグループに入る走りを見せていましたが,3周目に転倒を喫し,2戦連続リタイアに終わりました。予選では常にフロントローを獲得する安定した速い走りを見せる中上ですが,決勝レースではなかなかその走りを見せることができてなく,中上にとって大きな課題が残るシーズンとなっています。イデミツ・ホンダ・チーム・アジアの高橋裕紀は,28番グリッドからスタートし,24位でチェッカーとなっています。
Moto3クラスは,6台によるトップ争いという展開となり,残り4周となったところで5番グリッドからスタートしたレッドブルKTMアジョのL.サロムが抜け出し,開幕戦以来となる今季2勝目を挙げました。エストレラ・ガルシアのA.リンスが2位に入り,今季4回目となる表彰台を獲得しています。ここまで全戦で表彰台を獲得してきているチーム・カルボのM.ビニャーレスが3位に入り,自身の表彰台獲得記録を伸ばしています。29番グリッドからスタートしたラ・フォンテ・タスカレーシングの渡辺陽向は,27位でレースを終えています。
     
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