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最新ニュース
2013/05/31(金)
☆契約成立(F1)
○ウィリアムズから発表があり,2014年シーズンからメルセデス・ベンツと長期的なエンジン契約(具体的な年数は明らかにされていません)が成立しました。来シーズンからのF1は,1.6リッターV6ターボエンジンを使用するという大幅な改革がなされます。それに伴い,いくつかのチームが現在のエンジン契約を見直す動きを見せています。中でも,ルノーについては,そのエンジン使用料金が最も高くなると言われていて,資金的に厳しいチームとしては大きな問題となっています。伝統のあるチームの一つであるウィリアムズも,現在は資金的に潤沢とはいえませんので,ルノーエンジンの使用を見直すのではないかと見られていました。その中の選択肢が2015年シーズンからF1に復帰するホンダで,かつてチャンピオンを獲得した歴史を持つ『ウィリアムズ・ホンダ』が復活するのではないかという噂も出ていました。しかし,現在メルセデスエンジンユーザーの一つであるマクラーレンがそのホンダエンジンを使用することが決定していて,メルセデスとしてはそれに代わるチームが必要となっていたことも事実でしょう。今回の長期契約の成立は,こうした動きと関わりがあったのかもしれません。これにより,来シーズンのメルセデスエンジンユーザーは,今回のウィリアムズをはじめ,メルセデスAMG,フォース・インディア,1年限りではありますがマクラーレンの4チームになります。また,ウィリアムズが抜けるルノーエンジンについては,ワークス的立場のレッドブルをはじめ,レッドブルの兄弟チームであるトロロッソ,そしてまだ正式発表はありませんが,ケータハムも契約を継続することになりそうで,現段階で3チームが供給先になるようです。なお,今回の発表によると,メルセデスからウィリアムズへは,エンジンだけでなくエネルギー・リカバリー・システム(ERS)も供給されます。ただし,ギアボックスについては,ウィリアムズのオリジナルのものが使用されます。
2013/05/30(木)
☆左右入れ替え(F1)
○N.ロズベルグの優勝で終わったモナコGPですが,そのレースにおいてロズベルグが所属するメルセデスGPはちょっと変わった作戦を採っていたようです。それは,リアタイヤを左右逆に装着するというものです。今シーズンのピレリ製のワンメークタイヤは,スチールベルトを使ったものになっています。このタイヤを使ったシーズン前の冬季テストにおいて,いくつかのチームがこの左右逆装着での走行を実施していたという情報も流れています。逆装着をするとどういう点がいいのかについては,素人の私には分からないのですが,予選,決勝とトップを走ったロズベルグの成績を考えると,少なくともモナコについては有効な方法の一つだったのかもしれません。ただ,今季ここまで使ってきたスチールベルトのタイヤは,トレッド面の剥離というトラブルが発生しています。そこで,ピレリとしては,次戦から昨シーズンと同様にケブラーベルトを使ったものに変えようとしていて,これは左右のタイヤが全く同じ構造になるため,この左右逆作戦は意味のないものになります。ということで,次戦カナダGPからは通常のタイヤ使用になるものとみられていたのですが,何とここでもまた新たな動きが生じていて,新たな構造のタイヤを投入するということは,マシン特性にも大きな影響を与える可能性が出てくるということになります。この急なタイヤ変更に対してチーム側から異議が出ていて,次戦からの変更は不可能な状況になっています。現段階では,その次のイギリスGPからの変更になる可能性が高いようです。もしかしたら,カナダGPにおいても,この左右逆装着作戦を採用するチームが出るかもしれませんね。
2013/05/29(水)
☆新型マシン開発(ルマン24)
○世界的な経済不況の影響により,現在はルマン24への参戦を休止している日本を代表するコンストラクターである童夢が,来シーズンのレギュレーションに則ったLMP1/LMP2用シャシーである『DOME S103』の開発に着手したと発表しました。童夢とルマンとの関わりは1979年から始まります。以来グループCカーで争われたときもマシンを制作し続け,2001年にはオープンプロトタイプカーであるS101を投入しました。それ以後は,このマシンをベースにして改良を加えていき,2008年には屋根付きのマシンであるS102へと変化していき,自チームでも参戦しました。今回発表された新型マシンについては,現在,基本レイアウト,CFD解析などの作業は終了し,風洞実験を行っているという段階のようですが,今後は童夢の公式HPやフェイスブックを通して開発の状況を伝えていくとのことですから,興味のある方は時々チェックしていってみてください。
2013/05/28(火)
☆開発(MotoGP)
○来シーズン以降のMotoGPクラスに関する新たな動きが2つ明らかになりましたのでお伝えします。
まず,先週ですが,今シーズンはパワー・エレクトロニクス・アスパーに所属してCRTクラスにフル参戦しているR.ド.ピュニエが,スズキのMotoGPクラス用プロトタイプマシンを駆ってテスト走行を行いました。テスト走行が行われたのは,日本GPの開催地であるツインリンクもてぎです。世界的な経済不況の影響から2011年シーズン末をもってMotoGPから撤退したスズキでしたが,2014年シーズンから復帰することは既に明らかにされていて,スズキのテストライダーを務める青木宣篤の手によって開発が続けられてきました。今回は,さらなる開発を目指してMotoGPで実績を残しているド.ピュニエを起用したものと思われます。ちなみに,当然まだ正式な発表はありませんが,再登場する際には,現在ヤマハのサテライトチームのモンスター・ヤマハ・テック3のC.クラッチローと,ド.ピュニエのチームメイトで,CRTクラスにおいてランクトップをいくA.エスパルガロを起用するのではないかと噂されています。
次に,これはホンダから発表があり,先週の23日から2日間にわたってツインリンクもてぎにおいて,ホンダのMotoGPクラスマシンであるRC213Vの技術を投入した『MotoGP市販レーサー(仮称)』の,今シーズン中の発表,そして来シーズンの発売に向け,テスト走行を実施しました。かつて最高峰クラスが2サイクル500ccマシンで争われていた頃,ホンダが最高峰クラス用市販車マシンであるNSR500Vを発売していたことがありました。これは,当時ホンダのワークスマシンがV型4気筒のマシンであるNSR500だったのに対して,V型2気筒のマシンをNSR500Vとして市販していたものです。今回のホンダの発表によれば,HRCの契約ライダーの手によってMotoGPの開催地であるツインリンクもてぎでシェイクダウンが行われたということで,その様子の画像も公開されています。今回の発表では,「契約ライダー」としか発表されていませんが,レプソル・ホンダカラーになっているRSタイチツナギ,カブトのヘルメット等を考慮に入れると,ほぼ間違いなくHRCの開発ライダーを務める秋吉耕祐(彼は,昨シーズンC.ストーナーの代役としてレプソル・ホンダから参戦していますので,当然レプソルカラーのツナギがあります。)でしょう。秋吉に関しては,当然RC213Vの開発を行っていますが,並行して『MotoGP市販レーサー(仮称)』の開発も行っていたことになります。このマシンの車両代は,1億円以内になるよう開発を進めていくようです。この金額は,庶民感覚ではとんでもないものですが,現在ホンダのサテライトチームがRC213Vの貸与代としてホンダに支払っている金額(4億円くらいという説もあります。)からすると,かなりリーズナブル(?)です。金額も含めて,正式発表が待たれますね。なお,MotoGPクラスに参戦しているもう一つの日本メーカーであるヤマハに関しては,エンジンを供給するという体制を取る予定になっています。
2013/05/27(月)
☆親子制覇(F1)
○世界3大レースの一つであるF1モナコGPの決勝レースが,モンテカルロ市街地コースで行われました。前日の予選は不安定な天候の中で行われましたが,決勝は天候に恵まれてドライコンディションでの走行でした。フロントローを独占したN.ロズベルグ&L.ハミルトンのメルセデスAMG勢は,スタートでそのポジションを維持してワンツー体制を築きました。セカンドローを独占したS.ベッテル,M.ウェーバーのレッドブル勢も3,4位のポジションを維持してレースは進行していきました。上位4台の中でウェーバーが26周目にピットインしてタイヤをチェンジ。そして,30周目にフェラーリのF.マッサがクラッシュしてセーフティーカーが導入されると,トップの3台もタイヤ交換へと向かいました。トップをいくロズベルグはその座を守ってコースインしたものの,ハミルトンはレッドブル勢に交わされて4位に後退してしまいました。46周目には赤旗中断,再開後の64周目には再びセーフティーカー導入というアクシデントが発生しましたが,上位陣にポジションの変化はなく,ロズベルグが2位に4秒以上の差をつけて自身通算2度目,今季初優勝を飾りました。ちょうど30年前のモナコGPは,ロズベルグの父親であるK.ロズベルグが制していて,今回の優勝により,初の親子でのモナコGP制覇となります。2,3位にはレッドブルのベッテルとウェーバーが入り,ベッテルはランクトップの座を守っています。なお,決勝レースが始まる前に,メルセデスがスペインGP後にピレリの要請を受けて今季型のマシンで1000qにわたるタイヤテストを実施していたことが判明しました。メルセデス側は,ピレリがプライベートテストの支援を目的に一つのチームにテストを要請できるというレギュレーションがあり,今回はそれに該当すると主張しています。それに対して,他チームは今回のテストを事前に確認できていなかったということから,FIAは今回の件を今後調査することになるようです。ただ,今回のロズベルグの勝利に関しては,FIA側から正式発表が出され,リザルトに変更は加わっていません。
2013/05/26(日)
☆2戦連続(F1)
○第6戦モナコGPの予選が,モンテカルロの市街地コースで行われました。この日のモナコは不安定な天気で,予選開始直前に雨が降ったため,Q1は前車インターミディエイトタイヤでの走行となりました。しかし,徐々に路面コンディションが回復していき,Q2の後半とQ3はドライ用タイヤでの走行となりました。そうした状況でトップタイムをマークしてポールを獲得したのは,メルセデスAMGのN.ロズベルグでした。チームメイトのL.ハミルトンが2番手タイムをマークし,前戦に引き続いてメルセデス勢のフロントロー独占となりました。また,ロズベルグにとっては3戦連続のポール,チームとしては4戦連続ポールとなります。3,4番手タイムをそれぞれS.ベッテル,M.ウェーバーがマークし,レッドブル勢がセカンドローを独占しています。
2013/05/25(土)
☆ブランド名変更?(F1)
○ルノーエンジンユーザーのエース的役割を果たしているのが,コンストラクターズチャンピオンのレッドブルです。今シーズンからそのレッドブルのタイトルスポンサーを務めているのが,ニッサンの海外における高級ブランドである『インフィニティ』です。そして,ニッサンとルノーとは資本提携を結んでいる日本とフランスのメーカーという関係にあります。来シーズンからF1はV6ターボエンジンへと大幅な変更が行われますが,来シーズンのレッドブルのエンジン名は,現在の『ルノー』から『インフィニティ』へと変更になるのではないかという報道がなされています。もちろん,エンジン自体はルノー製には違いないのですが,ブランド名がインフィニティになるということです。こうしたことは,エンジンの使用料金にあるようです。来シーズンからルノー,メルセデス,フェラーリの3社がブランニューエンジンを供給する(もちろん,2015年シーズンからは,これにホンダが加わることになります。)ことになりそうですが,その3社の中でエンジン使用料金が最も高くなりそうなのがルノーで,報道によれば2000万ユーロ(約26億2400万円)を超える金額になるのではないかといわれています。このため,チームとしてはその金額を払うのが厳しく,レッドブルの場合,インフィニティがエンジン使用料を肩代わりする代わりに,ブランド名を同社にするという形を取るようなのです。ただし,レッドブルの場合はこうした形が取れるからいいものの,他のルノーエンジンユーザーは財政的に圧迫を受けることも確かでしょう。そのため,ウィリアムズはメルセデス陣営に加わりそうですし,ロータスとケータハムも,ルノーの要求には応えられないとしています。その中で,ロータスについては,2015年シーズンに復帰するホンダと契約を結び,『ロータス・ホンダ』が復帰することになるのではないかという噂が出ています。さらに,ロータスは元々ルノー・チームを受け継いでのものですから,そうした関係性でルノーのワークス的立場に立つのではないかという噂も出ています。もしそうであれば,当然エンジン使用料は,減額もしくは免除ということになるでしょうから,ロータスにとっては願ったり叶ったりということになります。来シーズンの最大の目玉といえるエンジンだけに,しばらくはこうした様々な動きが報道され続けることになるのは間違いないでしょうね。
2013/05/24(金)
☆好調維持(F1)
○世界3大レースの一つ,F1モナコGPが開幕しました。通常のF1は,金曜日から開幕しますが,例年モナコGPは,木曜日に開幕し,金曜日は休んで土曜日が予選,日曜日が決勝という流れになっています。初日はフリー走行が行われ,前戦スペインGPでポールを獲得したメルセデスAMGのN.ロズベルグが総合トップタイムをマークしました。この最速タイムは午後のセッションの序盤で出されたもので,以後は決勝に向けてロングランを実施していました。フリー走行や予選において一発の速さは見せられるものの,ロングランを行わなければならない決勝レースになるとペースが落ちるという流れが今シーズンのメルセデスにはあります。そうしたことから,フリー走行でロングランを実施するのはメルセデスにとって必須事項なのかもしれません。スペインGPで予選ワンツーだったメルセデスですが,今回の初日も総合2番手タイムをL.ハミルトンがマークし,メルセデスのワンツーとなっています。総合3番手タイムをマークしたのは,前戦の母国GPを制したフェラーリのF.アロンソでした。ランクトップをいくレッドブルのS.ベッテルは,総合9番手タイムで初日を終えています。
2013/05/23(木)
☆選択肢(F1)
○昨年の途中からポイント圏内でのフィニッシュを継続していて,22戦連続ポイント獲得という好成績を収めているのが,元ワールドチャンピオンでロータスに所属しているK.ライコネンです。そのライコネンとロータスとの契約は,今シーズン末で切れることになっています。そのため,来シーズンのライコネンの動向が早くも注目を浴びています。そのことに関してライコネン自身がインタビューに答え,来シーズンについては,選択肢が2つあるということです。その具体的な名前は挙がりませんでしたが,これまでに噂が出ていますので,ほぼ特定できるのは確かです。まず1つ目は,当然現在所属しているロータスとの契約延長です。ロータスとキミとの関係は,その成績が示すようにとても良好なものとなっています。財政的に潤沢とはいえないロータスですが,チームの運営はとてもうまくいっていて,1年以上にわたってライコネンにポイント圏内フィニッシュが可能なマシンの提供ができています。とはいえ,レギュレーションが大幅に変更となる来シーズンにいいマシンが供給できるかどうかは不明ですので,ある程度の見通しをライコネンに示さないと契約延長が難しいのかもしれません。2つめの選択肢は,チャンピオンチームであるレッドブルです。王者であるS.ベッテルは来シーズンも契約が残っていますが,もう一人のドライバーであるM.ウェーバーは,今シーズン末で契約が切れます。しかも,チームとウェーバーとの関係がぎくしゃくしていることは確かですので,果たして契約延長となるのか疑問となります。チーム代表のM.ウィットマーシュは,既にライコネンの名前を出して来シーズンの候補の一人であるということを明らかにしています。現在F1で誰もが乗りたがっているレッドブルのマシンですから,当然ライコネン自身も興味がないと言えば嘘になることでしょう。ただ,「ベッテルのチームメイト」という点がネックになるのかもしれませんが・・・。今シーズン末の最大の目玉であるライコネンの動向だけに,とても気になるところですね。
2013/05/22(水)
☆否定(F1)
○来シーズンからエンジンに関するレギュレーションが大幅に変わり,1.6リッターV型6気筒直噴過給エンジンに,エネルギー回生システムが採用されることになっています。これにより,レースと市販車との技術の関係性が深まり,カーメーカーの加入が促進される可能性が高くなりました。その結果が,先日発表された2015年シーズンからのホンダのF1復帰に繋がりました。このホンダの復帰を受け,さらに他メーカーの復帰が噂されていて,その一つがBMWです。BMWは,2000年からF1に参入を開始し,リーマンショックをきっかけにする世界的な不況により,2009年シーズンをもって撤退しました。BMWの復帰については,F1界のボスであるB.エクレストンが「近い将来の復帰ふるだろう。」というコメントを出していました。これを受けてBMWのモータースポーツ責任者であるI. マルカルトがコメントし,現段階でF1に復帰する予定はなく,現在参戦しているDTMに全力を注入するということでした。また,BMWだけでなく,ホンダのライバルメーカーであるトヨタについても,近い将来復帰するのではないかという噂が浮上しています。ホンダが復帰するだけに,トヨタも黙っていないのではないかという噂が出るのは何ら不思議はありません。これに関しても,トヨタからコメントが出され「F1への復帰の予定はなく,F1に関する作業は行われていない」ということでした。トヨタに関しては,以前参戦していたときにドイツに建設された大規模な風洞実験施設があり,現在フェラーリをはじめいくつかのチームが利用しているほどです。それだけに,トヨタがF1マシンを開発する環境は残されているということになります。果たしてBMWにしてもトヨタにしても,今回出されたコメントが真実を述べているのか,こればっかりは当事者しかわからないのが現実でしょう。
2013/05/21(火)
☆移籍(F1)
○メルセデスAMGから発表があり,マクラーレンでテクニカルディレクターを務めていたB.ロウが,6月はじめからメルセデスに所属することになりました。ロウについては,契約期間を残しながら2月にマクラーレンを離脱し,「ガーデニング休暇」に入っていました。メルセデスとしては,早くロウを採用したかったでしょうが,マクラーレンとの契約が残っていたため,そうはいかない状況が続いていました。しかし,この度2チームの話し合いの結果マクラーレンがロウとの契約を解除したため,ようやく今回の発表に至りました。その発表によると,チーム代表がこれまで通りR.ブラウン,メルセデスのモータースポーツ責任者がT.ウォルフ,そしてロウがエグゼクティブディレクターに就きました。ブラウンについては,メルセデスのワークスチーム的立場のチーム代表でありながら,なかなか結果が残せていない状況が続いていたため,チーム代表を勇退(事実上の解雇)し,ブラウンに替わってロウが就任するのではないかと噂されていました。しかし,今回の発表でブラウンがその座を継続することが発表されたため,この噂に終止符が打たれたことになります。
2013/05/20(月)
☆シーズン初(MotoGP)
○第4戦フランスGPの決勝レースが,ルマン・ブガッティ・サーキットで行われました。例年天候に恵まれないことが多いフランスGPですが,この日も朝から時折雨がぱらつくという生憎の天候となり,Moto3クラスはハーフウェットながら徐々に乾くというコンディションで,Moto2クラスは終盤に降り始めて赤旗でレース成立,MotoGPクラスはウェットコンディションでのレースとなりました。
そのMotoGPクラスですが,予選で転倒を喫して6番グリッドからスタートしたレプソル・ホンダのD.ペドロサは,いつものロケットスタートを決めて3番手に浮上。その後ポジションアップを果たしていってトップ争いを展開し,何度か順位を入れ替えながら14周目にトップに立ってからは独走態勢に持ち込み,最後は2位に4秒以上の差をつけて前戦に続いて勝利し,今季2勝目を挙げました。前戦まで勝者が毎回変わってきていましたので,今季初めて2勝目を挙げるライダーとなりました。2位には,フリー走行4で激しい転倒を喫し,右脛骨高原骨折という怪我を負いながら何とか出場したモンスター・ヤマハ・テック3のC.クラッチローが,怪我を負っている彼にとってはウェットコンディションという状況が幸いしたこともあって,見事2位表彰台を獲得しました。来シーズンの動向が取りざたされている彼ですが,この2位表彰台獲得は何らかの良い影響を与えるかもしれません。ポールからスタートしたものの,スタートで出遅れたレプソル・ホンダのM.マルケスは,スタートで出遅れて8番手まで後退したものの,徐々に挽回していって,最終的に3位でチェッカーを受けました。これにより,ランクトップには2連勝のペドロサが浮上しています。CRTクラスでは,パワー・エレクトロニクス・アスパーのA.エスパルガロが,総合13位,クラストップでフィニッシュしています。アビンティア・ブルセンスの青山博一は,最後尾からスタートし,1周遅れの19位でチェッカーを受けています。
Moto2クラスは,ポールからスタートしたイタルトランス・レーシングの中上貴晶が,独走でトップを走行していったものの,7周目に転倒を喫してしまい,残念ながらリタイアに終わってしまいました。2番グリッドからスタートしたマークVDSのS.レディングは,9周目にトップに立つと,そのポジションを守っていきました。そして,残り2周となったところで雨のために赤旗が提示され,レースは成立となりました。レディングにとっては中量級クラスで初の勝利となります。また,今季ここまでずっとスペイン人ライダーが全てのクラスを通して優勝を飾ってきましたが,イギリス人のレディングが今季初めてスペイン人ライダー以外の勝者となりました。2位には,レディングのチームメイトであるM.カリオが入り,チーム初のワンツーフィニッシュを達成しました。3位にベルギー人ライダーのX.シメオン入り,1990年7月に行われた第9戦ベルギーGPで2位に入ったディディエ・デ・ラディゲス以来のベルギー人による表彰台獲得となります。イデミツ・ホンダ・チーム・アジアの高橋裕紀は,23番グリッドからスタートし,今季自己最高位となる18位でチェッカーを受けています。
Moto3クラスは,ポールからスタートしたチーム・カルボのM.ビニャーレスが,ハーフウェットから乾いていくという難しいコンディションを克服してトップでチェッカーを受け,2戦連続勝利を収めると共に,ランクトップの座を守りました。2位には,エストレラ・ガルシアのA.リンスが入りました。3位には,フリー走行3で転倒を喫し,腰や右手に痛みを抱えながら走行したレッドブルKTMアジョのL.サロムが入っています。ラ・フォンテ・タスカレーシングの渡辺陽向は,残り2周となったところで転倒を喫してしまいましたが,再スタートを切って1周遅れの25位でチェッカーを受けています。
2013/05/19(日)
☆初ポール(MotoGP)
○第4戦フランスGPの予選が,ルマン・ブガッティ・サーキットで行われました。この日のルマンは,すっきりしない天候になっていて,Moto3,MotoGPクラスはドライコンディションで行われたものの,最後に行われたMoto2クラスは,セッション途中からウェットコンディションとなりました。
MotoGPクラスは,ルーキーながらここまでランクトップをいくレプソル・ホンダのM.マルケスがトップタイムをマークし,第2戦アメリカズGP以来2度目となるポールシッターとなりました。そのマルケスですが,フリー走行4で転倒を喫していて,ポールはセカンドバイクを駆ってのものでした。セカンドグリッドを獲得したのが,前戦スペインGPにおいて,最終ラップの最終コーナーでマルケスと接触し,2位のポジションを譲る結果となってしまったヤマハ・ファクトリー・レーシングのJ.ロレンゾでした。ちなみに,表彰式ではマルケスを拒否する態度を取っていたロレンゾでしたが,その後マルケスの謝罪を受け入れ,両者は握手をしてとりあえず和解しています。3番グリッドを獲得したのは,今シーズンからドゥカティのワークスライダーとなっているA.ドビツィオーゾでした。ドゥカティ勢がフロントローを獲得するのは,昨年の4月に行われた第2戦スペインGP以来となります。初日に総合トップタイムだった前戦の勝者であるレプソル・ホンダのD.ペドロサは,セッション途中で転倒を喫したため,6番グリッド獲得にとどまっています。CRTクラスでは,パワー・エレクトロニクス・アスパーのA.エスパルガロがクラストップ,総合11番手タイムでした。アビンティア・ブルセンスの青山博一は,予選では思うようにタイムアップがならず,クラス14位,総合24番手と最後尾からのスタートをすることになりました。
セッション途中からウェットコンディションとなったMoto2クラスは,雨が降り始める前にタイムを出そうと,どのライダーも予選開始早々からタイムアタックを開始しました。そこでトップタイムをマークしてポールを獲得したのは,イタルトランス・レーシングの中上貴晶でした。中上がポールを獲得するのは,今回が初めてとなります。日本人がポールを獲得するのは,2010年の8月に行われた第10戦チェコGPにおいて,故富沢翔也さんが獲得して以来となります。2番グリッドを獲得したのは,3戦連続フロントローを獲得することになったマークVDSのS.レディングでした。3番手タイムは,イオダ・レーシングのJ.ザルコがマークし,彼にとっては初のフロントロー獲得でした。イデミツ・ホンダ・チーム・アジアの高橋裕紀は,23番手タイムで予選を終えています。
Moto3クラスは,チーム・カルボのM.ビニャーレスがトップタイムをマークし,この大会2年連続ポールシッターとなりました。2番グリッドを獲得したのは,マヒンドラ・レーシングのM.オリベイラで,マヒンドラにとっては最上位グリッド獲得となりました。3番グリッドを獲得したのは,マプフレ・アスパー・チームMoto3のJ.フォルガーで,これは今季自身最初のフロントロー獲得でした。ラ・フォンテ・タスカレーシングの渡辺陽向は,後から2番目となる33番グリッドから決勝レースはスタートすることになりました。
2013/05/18(土)
☆連続(MotoGP)
○第4戦フランスGPが開幕し,初日はドライコンディションの中2回のフリー走行が行われました。MotoGPクラスで総合トップタイムだったのは,前戦スペインGPで今季初勝利を挙げたレプソル・ホンダのD.ペドロサでした。そのペドロサは,午前・午後と連続してトップタイムをマークしていて,前戦からの勢いをキープしています。総合2番手タイムだったのが,ルーキーながらここまでランクトップをいくレプソル・ホンダのM.マルケスでした。そして,総合3番手タイムをマークしたのは,開幕戦で2位表彰台を獲得しているヤマハ・ファクトリー・レーシングのV.ロッシでした。彼のチームメイトで,昨年のチャンピオンであるJ.ロレンゾが総合4番手タイムをマークし,ホンダファクトリーのワンツー,ヤマハファクトリーのスリーフォーで初日を終えています。CRTクラスでのトップタイムは,パワー・エレクトロニクス・アスパーのA.エスパルガロで,総合では10番手タイムでした。アビンティア・ブルセンスの青山博一は,CRTクラス8位,総合20番手で初日を終えています。
Moto2クラスは,今シーズン好調な走りを見せているマークVDSのS.レディングが,午前・午後と連続して最速タイムをマークし,総合トップに立ちました。総合2番手タイムをマークしたのは,このルマン・ブガッティ・サーキットを得意としているインターウェッテンのT.ルティでした。総合3,4番手タイムだったのが,それぞれJ.シモン,中上貴晶で,イタルトランス・レーシング勢が占めています。イデミツ・ホンダ・チーム・アジアの高橋裕紀は,総合29番手でした。
Moto3クラスは,エストレラ・ガルシアのA.リンスが午後のタイムで初日の総合トップに立ちました。リンスが総合トップタイムをマークしたのは,自身初となります。そのリンスからわずか1000分の6秒差で総合2番手タイムだったのが,マプフレ・アスパーのJ.フォルガーでした。そして,総合3番手タイムだったのは,レッドブルKTMアジョのL.サロムでした。唯一のフル参戦日本人ライダーであるラ・フォンテ・タスカレーシングの渡辺陽向は,最下位となる総合35番手で初日を終えています。
2013/05/17(金)
☆復帰!!(F1)
○既にメジャーなメディアからも取り上げられているように,東京青山にあるウェルカムプラザにおいて,本田技研工業の伊東孝紳代表取締役社長が発表を行い,2015年からマクラーレンと組んでF1にエンジンを中心としたパワーユニットの供給を行うことを明らかにしました。リーマンショックの影響から2008年シーズンをもってF1から撤退したホンダでしたが,2012年の秋頃から復帰の噂が浮上しはじめ,最近になって朝日新聞などの大手朝刊紙で復帰の情報が流されるようになり,復帰がほぼ間違いない状況になっていました。これまでのホンダとF1との関わりは,大きく3つの段階に分かれています。第1期は,日本メーカーとして初のF1参戦。第2期はエンジンのみの供給ながら,マクラーレンと組んでいた1988年シーズンでは,全16戦中A.セナ,A.プロストの黄金コンビ(ただし,当時は犬猿の仲の2人でしたが・・・。)で15勝を挙げるという絶頂期を迎えていました。第3期では,「オール・ホンダ」として,車体をはじめチーム運営全てにかかわるという形での参戦でした。来シーズンから1.6リッターV型6気筒直噴過給エンジンに,エネルギー回生システムが採用されるというエンジンのダウンサイジング化をはじめとした環境技術が導入されることになっていて,レースと市販車との連携が図られる環境が整うと言われています。これが,ホンダの復帰に大きく後押しをしました。さらに,ホンダとのタッグでかつて黄金時代を築いたマクラーレンは,一時期はメルセデスのワークス的立場にあったものの,ブラウンGPをメルセデスが買収してメルセデスAMGとなってからは,こちらがワークスとなったため,マクラーレンとメルセデスの関係が薄いものになっていっていました。来シーズンまでは契約が残っているものの,ホンダが復帰する2015年シーズンはメルセデスとの契約が切れているため,連携するにはまさにちょうどいい状況になっていました。こうしたホンダとマクラーレンがちょうどいい時期に再び巡り会い,メルセデスとの関係に大きく影響を与えたメルセデスAMGは,元ブラウンGP。そのブラウンGPは,元を正せばホンダの第3期で運営したチーム。何とも因縁めいた関係の中で,ホンダの復帰が決まっています。なお,ホンダと言えば佐藤琢磨の名前が挙がり,今回のホンダの復帰に合わせて啄磨が再びF1に戻ってくるのではないかという噂が浮上しましたが,琢磨自身がコメントを出し,現在ランクトップをいっているインディーカー・シリーズへの関わりを長期的視野に立って今後も継続するということで,現段階で啄磨の復帰は選択肢としてないようです。
2013/05/16(木)
☆生産開始(SGT)
○朝日新聞などの大手朝刊紙でも報道されるくらいF1復帰が注目されているホンダですが,その点については正式発表があってからお伝えするとして,別の点でホンダから発表がありました。現在ホンダがHSV-010を使用しているSGTの次期マシンと目されているNSXの生産が,ついに始まることになりました。今回の発表によると,新型のNSXは,国内の工場ではなく,需要が最も多いと思われる北米に新型工場を建設し,そこから各地に出荷されることになるということです。新しい工場は,オハイオ州にあるホンダR&Dアメリカズのオハイオセンターと隣接する場所に,「パフォーマンス・マニュファクチュアリング・センター」という名称で約7,000万ドル(67億円)を投資して建設されるとのことです。ホンダにとっては,オハイオ州で3番目の工場となります。大量生産ではない形で生産するNSXですから,従業員の高い技術が求められます。そこで,既存のオハイオ州の工場の中から選抜された100人ほどの従業員が,生産を開始する2015年に向けてトレーニングを受けるようです。新しいNSXは,今最もトレンドであるハイブリッド車として登場することになります。具体的には,軽量ボディにホンダにおける次世代の直噴 VTEC V型6気筒エンジンをミッドシップで搭載し,高効率・高出力のハイブリッドシステム「SPORT HYBRID SH-AWD(Super Handling - All Wheel Drive)」が導入されることになります。庶民には縁遠い車にはなるでしょうが,早くその勇姿を見たいものですね。
2013/05/15(水)
☆親子共演(F1)
○鈴鹿サーキットで開かれる今年の日本GPは,10月11日(金)からの3日間にわたって開催される予定になっていて,既にチケットの販売が始まっています。その日本GPでは色々なイベントが予定されていますが,鈴鹿サーキットから発表があり,日時は未定ながら,日本人初のフルタイムF1ドライバーの中嶋悟が,F1マシンでデモランを行うことになりました。しかも,元F1ドライバーで現在SF,SGT,そしてWECに参戦している中嶋一貴,SFやSGTに参戦している中嶋大祐と親子でのデモランとなります。彼らが駆る予定になっているマシンは,かつて中嶋悟が駆ったロータス101とティレル019です。さらに,F1会場にあるGPスクエア内において,中嶋悟がかつて駆ったマシンの展示も予定されています。そのマシンというのは,87年型のロータス99,88年型のロータス100T,89年型のロータス101,90年型のティレル019,91年型のティレル020の5台で,彼がF1ドライバーとして活躍した5年間で使用したマシンが一堂に展示されるのは,今回が初となります。さらに,デモランだけでなく,親子3人によるトークショーも行われることになっています。残念ながら今シーズンのF1は日本人ドライバーが一人もいないという事態ではありますが,観戦に行かれる予定の方は,レースはもちろん,イベントでもお楽しみください。
2013/05/14(火)
☆無償?(F1)
○来シーズンからV6ターボエンジンへとレギュレーションが変わるF1ですが,それに呼応するかのようにホンダがF1に復帰するのではないかという噂が浮上していますが,その噂も最近では復帰の確実性が高まったり,より具体的な話になってきたりしています。現在メルセデスのエンジンを使用しているマクラーレンは,来シーズンまではそのメルセデスを使用するものの,ホンダが復帰するのではないかといわれている2015年シーズンからホンダエンジンを使用するのではないかという噂は以前から出ていました。私たち日本人にとって最も印象に残っていると言っても過言ではない『マクラーレン・ホンダ』の復帰となるわけですが,最近の報道によると,ホンダがマクラーレンにエンジンを供給するのは,「無償」になるのではないかということです。つまり,マクラーレンがホンダの「ワークスチーム」的立場になるのではないかということでしょう。しかし,エンジンの開発及び供給はコストがかかりますから,当然ホンダとしては開発費が必要となります。そこで噂されているのが,他チームへは有償でエンジンを供給するのではないかということです。その供給先として名前が挙がっているのが2チームあり,まずその一つがロータスです。ロータスとホンダといえば,日本人最初のフル参戦F1ドライバーとなった中嶋悟が最初に所属したのが『ロータス・ホンダ』でした。キャメルカラーが施された同チームのマシンが印象に残っている方は,今でも少なくないのではないでしょうか。しかも,その中嶋のチームメイトが,『音速の貴公子』という異名を取って数々の栄光を獲得することになる故A.セナでした。当時のロータスと現在のロータスとは何の関係性もありませんが,『ロータス・ホンダ』という名称はやはり特別な価値があります。現在ロータスはルノーエンジンを使用していますが,新レギュレーションによるルノーエンジンは,供給するエンジンの中で最も高価なものになるのではないかと言われています。潤沢な資金があるというわけではないロータスにとって,エンジン使用料は重要な問題。ルノーからホンダへの乗り換えは,十分可能性が高いものなのかもしれません。噂が挙がっているもう一つのチームは,現在フェラーリエンジンを使用しているザウバーです。ザウバーといえば,小林可夢偉を昨シーズンまで採用していましたから,日本人ドライバーとのつながりが深いチームの一つ。可能性が高いとはいえませんが,以前の中嶋や佐藤琢磨がそうだったように,ホンダエンジンと共に日本人ドライバーも採用するようになると我々日本人にとってはありがたいことではあります。
2013/05/13(月)
☆母国GP(F1)
○第5戦スペインGPの決勝レースが,屈指のテクニカルコースであるカタルニア・サーキットで行われました。メルセデスAMG勢がフロントローを占める状態で始まった決勝レースでしたが,そのメルセデス勢は,ここまで予選では速さを見せるものの,決勝レースになると予選ほどのペースが維持できないというレースが続いていました。今回のレースも同様で,レースが進むほどに順位を落としていき,ポールのN..ロズベルグはポイント圏内でのフィニッシュになったものの,L.ハミルトンはポイント圏外で終わってしまいました。それに代わってトップ争いを演じたのが,母国GPに燃えるフェラーリのF.アロンソと,タイヤマネージメントに優れるロータスのK.ライコネンでした。アロンソは4回ピット戦略を選択した代わりに速いペースでの走行を展開し,それに対して3回ピット作戦のライコネンは堅実な走りを展開していきました。そうした二人の争いは,最終的にアロンソが9秒以上の差をつける圧勝となり,今季2勝目を母国GPで挙げました。3位には,ペナルティから3グリッド降格処分を受けてスタートしたフェラーリのF.マッサが入り,フェラーリがダブルで表彰台を獲得しました。ここまでランクトップをいくレッドブルのS.ベッテルは4位でチェッカーとなり,2位フィニッシュのライコネンに差は縮められたものの,ランクトップの座を守っています。
2013/05/12(日)
☆58年ぶり(F1)
○第5戦スペインGPの予選が,バルセロナにあるカタルニア・サーキットで行われました。特に予選で好調な走りを見せるメルセデスAMG勢が,今回もその好調さを維持する予選となりました。トップ10のグリッドを決めるQ3では,そのメルセデスAMGのN.ロズベルグがトップタイムをマークして推移していきました。そして,ラストアタックでさらにタイムを短縮する走りを展開し,見事2戦連続ポールを獲得しました。チームメイトのL.ハミルトンが2番手タイムをマークし,メルセデスAMGがフロントローを独占しました。メルセデスが予選ワンツーを達成するのは,何と58年ぶりとなります。3番グリッドを獲得したのは,前日のフリー走行で総合トップタイムをマークしたレッドブルのS.ベッテルでした。なお,予選6番手タイムをマークしたフェラーリのF.マッサと,予選16番手タイムをマークしたザウバーのE.グティエレスは,予選の最中に後ろから来たマシンの走行ラインを塞いだということで3グリッド降格のペナルティを科されています。
2013/05/11(土)
☆僅差(F1)
○第5戦スペインGPが,カタルニア・サーキットで開幕しました。初日はフリー走行が行われましたが,午前中のフリー走行1は,セッション開始の頃は曇り空だったものの,それまで降った雨によりウェットコンディションでの走行でした。しかし,その後は雨が降ることなく路面は乾いていき,午後のフリー走行2ではドライコンディションでの走行となりました。そこでトップタイムを刻んだのが,ここまでランクトップをいくレッドブルのS.ベッテルでした。ベッテルを含め,ほとんどのドライバーが,ロングランの走行をしていったため,ベッテルの最速タイムはセッション中盤に出されたものでした。2番手タイムをマークしたのが,母国GP制覇に燃えるフェラーリのF.アロンソで,ベッテルとの差は1000分の17秒差と僅差でした。3番手タイムをマークしたのが,ベッテルのチームメイトであるM.ウェーバーで,彼もベッテルとはそれほどタイム差がありませんでした。今シーズンなかなかいい結果が残せていないマクラーレンは,大幅なアップグレードを施したマシンを投入していますが,J.バトンが12番手,S.ペレスが13番手と,初日に関してはそれほどいい結果が残せませんでした。
2013/05/10(金)
☆代役参戦(SBK)
○SBKにおけるホンダのエースチーム的役割を果たすPata Honda World Superbikeは,J.レイとL.ハスラムの二人を擁してフル参戦しています。その内のハスラムは,先月末にオランダのアッセン・サーキットで行われた第3戦において,金曜日の予選で転倒を喫してしまい,その際左足に負傷を負い,以後の走行をキャンセルしました。それに対して,チームメイトのレイは,ハスラムの無念を晴らすかのような走りを展開し,レース1において2位でチェッカーを受け,今季初めて表彰台を獲得しました。負傷したハスラムは,母国イギリスに戻って手術を行い,後は回復を待つだけとなっています。とはいえ,現段階では復帰の時期は決定していません。こうした状況の中,同チームから発表があり,今週末にイタリアのモンツァ・サーキットで行われる第4戦に,ハスラムの代役としてHRCの開発ライダーも務める秋吉耕祐を起用することになりました。今シーズンの秋吉は,JRRのJSB1000クラスにフル参戦し,開幕から2連勝を飾ってランクトップに立っていて,絶好調なシーズンを送っています。また,長年スズキやホンダで開発ライダーを務めてきた経験から,マシンの乗り換えが他のライダーに比べるとスムーズに行える能力が高いライダーでもあります。こうしたことから,今回の代役参戦は,ただ単にHRCの開発ライダーだからというわけではないと思います。さらに,レイとは鈴鹿8耐でコンビを組んだ仲ですから,レイとのコミュニケーションやマシンセッティングの詰めもスムーズにできる可能性が高いと思われ,これも秋吉起用の大きな要因になったのではないかと思われます。ハスラムの復帰時期が未定なだけに,今回のイタリア・ラウンドの結果次第では,ハスラムの復帰まで継続して代役参戦ということになるかもしれませんね。
2013/05/09(木)
☆復帰(8耐)
○元HRC契約ライダーの山口辰也は,現在自らのチームであるTOHO Racing with MORIWAKIからJSB1000クラスにフル参戦しています。さらに,真夏の祭典『鈴鹿8時間耐久レース』にも参戦していて,昨シーズンは現役GPライダーである高橋裕紀を迎え,上位が次々に転倒していく中,堅実に速いペースで走り抜き,プライベートチームながら2位表彰台を獲得しました。そのTOHO Racing with MORIWAKIから今シーズンの8耐の参戦体制の発表があり,山口辰也のペアライダーとして,山口と同じく元HRC契約ライダーで,現在は第一線から引退している伊藤真一を起用することになりました。『イトシン』こと伊藤真一については,今更説明する必要がないほど日本人ライダーの中で数々の実績を残しているライダーの一人です。GPやJRRでの活躍はもちろん,鈴鹿8耐では,優勝回数4回,最多ポールポジション記録保持という実績を残していて,8耐の歴史の中でも欠くことのできないライダーの一人です。久々の実戦復帰ということで,かつてのような走りはなかなか見せられないかもしれませんが,数々の引き出しを持っていますので,これまでの経験を活かしてチームに好影響を与えることは間違いないでしょう。しかも,第3ライダーについては,今後オーディションを行い,若手のライダーを起用するということですから,そのライダーにとっても,今後のレース活動のいい勉強になることは間違いないでしょう。
2013/05/08(水)
☆オフィシャルテスト(MotoGP)
○レプソル・ホンダのD.ペドロサの勝利で終了した第3戦スペインGPでしたが,プラマック・レーシングとパワー・エレクトロニクス・アスパル・チームを除いたMotoGP及びCRTクラスに参戦する10チーム19人のライダーが,スペインGPの会場であるヘレス・サーキットに延滞して6日(月)にシーズン途中のオフィシャルテストに参加しました。このテストでトップタイムをマークしたのは,決勝レースで2位表彰台を獲得したレプソル・ホンダのM.マルケスでした。マルケスは,フロント部分の改善や電子制御関連のテストを行いながらのトップタイムだったようです。2番手タイムをマークしたのは,ヤマハのサテライトチームであるモンスター・ヤマハ・テック3のC.クラッチローでした。今回のテストでは,サテライトチームということもあって特にテストを行うパーツがなかったようで,クラッチローはマシンのセットアップを行っての2番手タイムだったようです。3番手タイムをマークしたのは,3番手タイムをマークしたのは,決勝レースでも3番手だったヤマハ・ファクトリー・レーシングのJ.ロレンゾでした。開幕戦は独走で勝利を収めたロレンゾでしたが,2戦,3戦とレプソル・ホンダ勢に差をつけられたこともあってか,同チームは,テストで5番手タイムをマークしたチームメイトのV.ロッシと共に今季型と昨年型のシャーシを乗り換えていきながら比較テストを行い,次戦フランスGPでどちらのシャーシを使用するか検討したようです。現段階では,ロレンゾは今季型を継続して使用するようですが,ロッシに関しては,まだ結論には至っていないようです。決勝レースで優勝したペドロサは,フランスGPに向けて,サスやシャーシ,そして電子制御の調整に取り組み,4番手タイムをマークしてテストを終えています。アビンティア・ブルセンスの青山博一は,FTR製の新しいフレームのテストに取組み,総合12番手,CRTクラスの2番手でテストを終えています。彼のチームメイトであるH.バルベラは,マニュエッティ・マレリがCRTクラスに供給しているECUのテストを行い,クラストップのタイムをマークしています。なお,次回のシーズン途中でのオフィシャルテストは,第6戦カタルニアGP終了後に行われる予定になっています。
2013/05/07(火)
☆日本人初(インディーカー)
○第4戦の決勝レースが,ブラジルのサンパウロにある市街地コースで行われました。前戦で日本人初の勝利を収めたAJフォイトの佐藤琢磨は,2戦連続勝利を狙ってこのレースに臨みましたが,予選はなかなかセッティング決まらず,12番グリッド獲得にとどまっていました。勝利するには厳しい位置からのスタートとなった啄磨は,他のドライバーとは違うタイヤ作戦を採りました。午前中に行われたフリー走行でセッティングを詰めた啄磨は,このタイヤ作戦と好セッティングにより徐々にポジションアップをしていき,56周目にピットインのタイミングの違いでついにトップに立ちました。とはいえ,長い周回タイヤを使わざるを得ない作戦だったため,後半になると防戦一方の走りをせざるを得ず,苦しい走行が続きました。何とかトップの座を守り続けた啄磨でしたが,最終ラップの最終コーナーでフレッシュタイヤを履くアンドレッティ・オートスポーツのJ.ヒンチクリフにパスを許し,2位でのチェッカーとなりました。惜しくも2連勝を逃した啄磨でしたが,今回の2位獲得により,ランキングでトップの座に就きました。日本人ドライバーがランクトップに立つのは,同シリーズで初となります。次戦は世界3大レースの一つである『インディ500』です。昨年は惜しくも優勝できなかった啄磨でしたが,2位を走行していた啄磨が,ファイナルラップでトップにアタックをするという走りを展開し,クラッシュしてリタイアに終わってしまったものの,人々に大きな印象を残していました。今年は,そのインディ500にトップランカーという立場で臨むことになります。ぜひ昨年のリベンジを果たしてもらいたいものですね。
2013/05/06(月)
☆初優勝(MotoGP)
○第3戦スペインGPの決勝レースが,好天に恵まれたヘレス・サーキットで行われました。MotoGPクラスは,2番グリッドからスタートしたレプソル・ホンダのD.ペドロサが6周目にトップ立ちました。常に表彰台に上り続けているくらいこのサーキットを得意とするペドロサは,徐々に後続との差を広げていって単独走行となり,最終的に2位に2秒以上の差をつけて今季初優勝を飾りました。レプソル・ホンダのM.マルケスとポールからスタートしたヤマハ・ファクトリー・レーシングのJ.ロレンゾのと間で繰り広げられた2位争いは,最終ラップの最終コーナー(ちなみに,このコーナーは『ロレンゾ・コーナー』と命名されています。)でマルケスがロレンゾのインにマシンを強引にねじ込みました。接触するほどの激しいバトルとなりましたが,マルケスが2位の座を獲得し,開幕から3戦連続表彰台に上りました。これにより,それまでロレンゾが持っていた,「ルーキーが3戦連続表彰台を獲得する」という最年少記録をマルケスが更新しました。また,チームにとっては,順位こそ違え2戦連続ワンツーフィニッシュとなりました。CRTクラスでは,13番グリッドからスタートしたパワー・エレクトロニクス・アスパーのA.エスパルガロが,ドゥカティやヤマハのサテライト勢とのバトルを展開し,今季最高となる9位を獲得しました。アビンティア・ブルセンスの青山博一は,一時12位を走行する快走を見せましたが,残り2周のところで失速してしまい,ポイント圏外の18位でチェッカーとなりました。
Moto2クラスは,自身初となるポールからスタートしたトゥエンティHP40のE.ラバトが,スタートからトップに立つと後続との差を広げていき,最終的に2位に4秒以上の差をつけて独走で自身初優勝を飾りました。2番グリッドからスタートしたマークVDSのS.レディングが単独走行での2位に入り,開幕戦以来となる表彰台に上りました。トゥエンティHP40のP.エスパルガロとイタルトランス・レーシングの中上貴晶との間で繰り広げられた3位争いは,エスパルガロが制し,中上は惜しくも表彰台を逃しました。イデミツ・ホンダ・チーム・アジアの高橋裕紀は,23位でゴールしています。
Moto3クラスは,チーム・カルボのM.ビニャーレスが3周目にトップに立ちました。ところが,17周目に多重クラッシュが発生して赤旗が提示され,レースは一旦ストップとなりました。15周目の順位で始まった2ヒート目では,ビニャーレスがレッドブルKTMアジョのL.サロムとのバトルを制して今季初優勝を飾りました。3位には,単独走行でマプフレ・アスパー・チームMoto3のJ.フォルガーが入っています。ラ・フォンテ・タスカレーシングの渡辺陽向は,今季自己最高位となる24位でチェッカーを受けています。
2013/05/04(土)
☆開幕戦以来(MotoGP)
○1,2戦とヨーロッパ圏外でのレースが続きましたが,第3戦スペインGPからは,GPの本拠地であるヨーロッパラウンドが続くことになります。そのスペインGPが開幕し,初日はフリー走行が行われました。初日にトップタイムをマークしたのはヤマハ・ファクトリー・レーシングのJ.ロレンゾで,開幕戦と同じく2回のフリー走行をどちらもトップタイムをマークしました。2回目のフリー走行ではタイムアップが果たせなかったものの,午前中に行われたフリー走行1のタイムで総合2番手タイムとなったのが,レプソル・ホンダのD.ペドロサでした。フリー走行2では2番手タイムで,総合では3番手タイムだったのが,ヤマハのサテライトチームであるモンスター・ヤマハ・テック3のC.クラッチローでした。ヤマハ・ファクトリー・レーシングのV.ロッシが総合4番手,圧倒的な速さで前戦を制し,ランクトップをいくレプソル・ホンダのM.マルケスが総合5番手でした。CRTクラスは,アビンティア・ブルセンスのH.バルベラがクラストップとなる総合8番手タイムをマークしました。そのバルベラのチームメイトである青山博一は,クラス5位,総合16番手で初日を終えています。
Moto2クラスは,前戦で自己最高位となる2位を獲得したトゥエンティHP40のE.ラバトが,フリー走行2ではタイムアップを果たせなかったものの,フリー走行1でのタイムが総合1番手となり,初日を制しました。ここまでランクトップをいくマークVDSのS.レディングが,午後でトップタイム,総合2番手タイムでした。トゥエンティHP40のP.エスパルガロが午前中のタイムで総合3番手,イタルトランス・レーシングの中上貴晶が午後は3番手タイム,総合では4番手タイムでした。イデミツ・ホンダ・チーム・アジアの高橋裕紀は,総合26番手タイムで初日を終えています。
Moto3クラスは,マプフレ・アスパー・チームMoto3のJ.フォルガーが,午後のタイムで総合1番手となりました。前戦のウィナーであるエストレラ・ガルシアのA.リンスが総合2番手タイム,午後のフリー走行でタイムアップを果たしたチーム・カルボのM.ビニャーレスが総合3番手タイムで初日を終えています。ラ・フォンテ・タスカレーシングの渡辺陽向は,総合33番手タイムでした。
2013/05/03(金)
☆契約延長(DTM)
○MotoGPはブリヂストン,F1はピレリというように,最近のレースカテゴリーはタイヤメーカーを1社に絞るワンメークタイヤという形を取っている場合が多くなっています。ドイツを中心に行われているDTMもその中の一つで,同シリーズは韓国のタイヤメーカーの一つであるハンコックを採用しています。この度DTMから発表があり,そのハンコックとのタイヤ供給の契約が2016年まで延長されることが決定しました。今回契約延長となったハンコックは,2011年シーズンから,それまでのダンロップに代わってワンメークタイヤを供給してきました。現在F1にワンメークタイヤを供給しているピレリの契約は,今シーズン末で切れます。まだ噂の域を出ませんが,そのピレリに代わってハンコックが2014年シーズンからF1への供給を始めるのではないかという話も出ています。ピレリタイヤに関しては,急激な性能変化があったりして,決してとても評判がいいという状態ではないことは確かです。今シーズン末に迫った契約期間ですから,開発のことを考えると早い段階で契約延長の発表がなされるべきなのですが,現段階ではその点の発表がありません。これも,ピレリの契約延長が危ういのではないかという噂の原因の一つになっています。来シーズンから大幅にエンジンが変更となるF1ですから,それに合わせてタイヤも変更になるということになっても何ら不思議はないですから,タイヤについても展開が気になるところですね。
2013/05/02(木)
☆ドリーム・チーム(8耐)
○例年7月の最終末に行われている真夏の祭典『鈴鹿8時間耐久レース』(8耐)に関して,オールドファンには夢のような発表がありました。それは,93年シーズンのWGPの500ccクラスチャンピオンであるK.シュワンツが,今年の8耐にライダーとして参戦することが決定したからです。自らのチームを率いてJRRのJSB1000クラスにフル参戦している加賀山就臣は,JRRだけでなく8耐へも参戦することは決まっていました。しかも,かつて加賀山がSBKにフル参戦していたときにライバルとして切磋琢磨し合った間柄である芳賀紀行とタッグを組むことも,既に発表されていました。『ニトロ・ノリ』の相性で海外のレースファンにも大変人気のある芳賀は,1996年の8耐において優勝し,当時の史上最年少記録を打ち立てていました。よきライバル関係にあった加賀山とは,「いつかいっしょに8耐に」という話をしていたようで,それが今年実現したということでした。今回発表されたシュワンツについてですが,スズキのエースライダーとしてWGPでチャンピオンを獲得するほど活躍をしていましたし,8耐はヨシムラから6回も参戦した経験を持ちます。しかし,8耐に関しては,2,3位表彰台に立ったことはありましたが,一番高い位置に立ったことがありませんでした。WGPでは,特に当時鈴鹿サーキットで開催されていた日本GPで数々の勝利を重ねると共に,そのアグレッシブな走りで観客を魅了していました。私も,タイヤをスライドさせながら,当時最大のライバルであったW.レイニーのインにマシンを滑り込ませる走りを何度も目の前で見ました。8耐に21年ぶりの参戦となるシュワンツは,現在母国であるアメリカにおいてライディングスクールを主催し,自らもインストラクターの一人としてマシンを走らせているということですから,全くマシンに乗っていないというわけではないようです。ただし,レース感ということではかなり不利な面があることは間違いありません。3人体制ですから,ライダーチェンジのタイミングに工夫ができますので,加賀山と芳賀の二人が中心となって走行すれば,意外といいリザルトを残せるのかもしれません。
2013/05/01(水)
☆1台のみ(WEC)
◯今週末は,ベルギーのスパ・フランコルシャンで第2戦が行われることになっています。それを前に,トヨタ・レーシングから発表があり,2013年仕様のトヨタTS030ハイブリッドを1台のみ投入することになりました。イギリスのシルバー・ストーンで行われた開幕戦では,3,4位を獲得したトヨタでした。しかし,ワンツーフィニッシュを達成したライバルのアウディは,今季型マシンで走行し,今季型マシンでの走行だったトヨタにかなりの差をつけての勝利でした。完敗となったトヨタは,シャーシやエンジンに改良が加えられるとともに,整備性の向上,空力や重量についても改良が加えられている今季型マシンの投入が待たれるという状況でした。今シーズン2台体制で臨んでいるトヨタですが,1台のみ投入されるということで,そのマシンを駆るのは,トヨタのエースドライバー的立場にあるA.ブルツ&N.ラピエール&中嶋一貴組の7号車となります。週末に行われたSGTの第2戦で初勝利を収めて勢いがついている中嶋だけに,新型マシンでのレース結果に期待が持てますね。
     
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