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2011/11/30(水)
☆復帰(F1)
○ロータス・ルノーGPから発表があり,元ワールドチャンピオンのK.ライコネンとの契約が成立しました。契約期間は2年間です。2009年シーズンをもってF1から離れたライコネンは,その後の2年間はWRCに参戦してきました。F1からの乗り換えということで苦労しながらの参戦でしたが,目覚ましい活躍というところまではいかなかったものの,それなりの成績を残すことができていました。ただ,現実的にはかなり資金面で苦労していたのも事実で,特に今シーズンに関しては,かなり自費を投じての参戦だったのではないかという噂も出ています。今シーズン後半からライコネンのF1復帰の噂が現実味を帯びてきていましたが,当初はルノーではなくウィリアムズとの契約が噂されていました。スポンサー不足に悩むウィリアムズが,ライコネンとの契約を成立させることでスポンサーを獲得しようとしたようです。ただ,ライコネンとウィリアムズとの話し合いは不調に終わり,ライコネン側は新たな提携先としてルノーとの話し合いをもってきていました。ルノーにしても,シーズン前の事故により大怪我を負ったR.クビサの復帰を期待していたものの,先日来季の復帰は無理ということが分かり,彼に代わる勝てるドライバーを模索していたのがあったのではないかと思います。そうしたことが今回の契約話に繋がったのではないでしょうか。
2011/11/29(火)
☆契約(MotoGP)
○先週,来季に向けての各クラスの契約がいくつか発表されました。まずMotoGPクラスですが,先日来しばしばお伝えしてきたように,来シーズンからレース専用シャーシに市販エンジンの改良版を搭載したCRTクラスが始まります。そのCRTに,これまでドゥカティのサテライトチームであったアスパル・チームが参加することになりました。使用マシンは,先日の合同テストで走行したように,アプリリア製のものとなります。そのマシンを駆るライダーとなったのは,ドゥカティのサテライトチームであるプラマック・レーシングからの移籍となるR.ド.ピュニエと,昨シーズンそのプラマックで最高峰クラスにフル参戦した経歴があり,今シーズンはMoto2クラスにフル参戦していたA.エスパルガロの2人です。昨シーズンからMotoGPクラスにステップアップした同チームは,2年間とも1台体制でしたが,来季は2台体制となるわけです。次に,今シーズンS.ブラドルを擁してMoto2クラスを制したキーファー・レーシングに関してです。そのチャンピオンを獲得したブラドルは,既に発表があったようにMotoGPクラスにステップアップしてLCRからフル参戦することが決定しています。そして,彼が抜けたキーファー・レーシングのシートに,今シーズンはMZ・レーシング・チームに所属してMoto2クラスにフル参戦していたM.ノイキルヒナーが座ることになりました。同チームは,2003年シーズンからGPに参戦を開始してますが,それ以来ずっとドイツ人ライダーを起用してきました。今回契約が成立したノイキルヒナーもドイツ人ライダーですので,その伝統は続いている形になります。
2011/11/28(月)
☆初優勝(F1)
○3月末に開幕したF1は,ついに今季最終戦となるブラジルGPの決勝レースを迎えました。その戦いの場となったのが,サンパウロにあるインテルラゴス・サーキットです。決勝前日に行われた予選では,2年連続チャンピオンを決めているレッドブルのS.ベッテルがポールを獲得し,1992年にウィリアムズのN.マンセルがマークしたシーズン最多ポール記録を破る年間15回ポール獲得という新記録を樹立していました。そのベッテルは,決勝レースでも順調なスタートを切ってトップの座を守りました。2番手に予選2位からスタートしたチームメイトのM.ウェーバーがつけ,3番手にはフェラーリのF.アロンソがマクラーレン・メルセデスのL.ハミルトンを交わして3位に浮上してオープニングラップを終えました。いつもならベッテルが最速タイムを刻みながら後続との差をどんどん広げていくところですが,13周目にそのベッテルにトラブルが発生してしまいました。そのトラブルというのはギアボックスに発生したもので,2速を中心にギアが失われていくものでした。トラブルの発生したギアを飛ばしてシフトチェンジしていく走行を強いられていったベッテルは,当初は何とかトップの座を守っていたものの,徐々に苦しい走りを強いられるようになり,ペースが落ちてきた30周目にウェーバーにトップの座を譲りました。また,3位を走っていたアロンソを,マクラーレン・メルセデスのJ.バトンが62周目にDRSを使って交わして3位に浮上しました。チームメイトにはトップの座を譲ったベッテルでしたが,最後まで2位に座は守り抜きました。結局ウェーバーが最終戦でようやく今季初勝利を収め,来シーズンに向けていいイメージを持ってシーズンを終えました。この勝利により,4位に入ったアロンソをわずか1ポイント上回ってランク3位の座を逆転で獲得しました。3位表彰台を獲得したバトンは,ランク2位の座をウェーバーから守っています。ザウバーの小林可夢偉は,16番グリッドからスタートし,オープニングラップで2つポジションをアップしました。その後は,いつものように粘り強い走りを展開していって徐々にポジションアップを果たし,最終的には9位で今シーズンを終えています。可夢偉が所属するザウバーは,コンストラクターズポイントでトロロッソと7位争いを展開していたのですが,可夢偉が2ポイント獲得したのに対して,トロロッソはノーポイントに終わってしまったため,ランク7位の座を守っています。今シーズンを終えたF1の来シーズンは,3月18日に開幕戦オーストラリアGPの決勝レースが行われ,現段階で全20戦が予定されています。
2011/11/25(金)
☆テスト終了(MotoGP)
○スペインのヘレス・サーキットにおいて,23日,24日の2日間にわたってMotoGPクラスとMoto2クラスの合同テストが行われました。今回のテストには,来シーズンからMotoGPクラスの中に置かれることになっているレース専用シャーシに市販エンジンの改良版を搭載するCRTクラスに参戦予定のチームが主に参加していました。2日間を通してトップタイム(非公式)だったのは,シューターのマシンにBMWエンジンを搭載したマシンでCRTクラスに参戦することになっているフォワード・レーシングのC.エドワーズでした。CRTでその他の参加チーム・ライダーは,FTRのマシンにカワサキのエンジンを搭載したマシンを駆ったBQRのY.エルナンデス,そのBQRの傘下として参戦予定のインモテックからはI.シルバでした。また,タイムや来季の参戦体制が不明ながら,これまでドゥカティのサテライトチームとして参戦していたアスパル・チームが,アプリリアのマシンにR.ド.ピュニエを乗せて走行を行いました。そのドゥカティ勢は,テストライダーであるF.バッタイーニに加え,今季ドゥカティのマシンを駆ってSBKにおいてチャンピオンを獲得した元GPライダーのC.チェカにマシンを託して参加していました。
Moto2クラスは,12台のマシンが走行し,2日間共にS.レディングがトップタイム,2,3番手タイムが,それぞれP.エスパルガロ,E.ラバトで,いずれもカレックスのマシンを駆ってのものでした。先日フォワード・レーシングに移籍してMoto2クラスに参戦が決定した高橋裕紀も参加していて,初めてシューター製のマシンを駆って初日が9番手,2日目が8番手タイムでテストを終えています。
2011/11/24(木)
☆断念(F1)
○今週末は,今季最後のレースとなるブラジルGPが開催されます。まだシーズン途中とはいえ,既に来シーズンの体制作りに各チームとも取り組んでいて,ストーブリーグ真っ最中ともいえます。いいドライバーを確保するため,早期に体制固めをする必要がありますので,水面下ではかなりの話し合いがもたれていると思いますが,ロータス・ルノーGPに関しては,なかなかその体制固めができない状況が続いていました。その大きな要因が,今シーズンが始まる前に参加したラリーにおいてクラッシュし,ドライバー生命をも脅かす大怪我を負ってしまったR.クビサです。彼は,ルノーとの良好な関係から,今シーズンを棒に振っても来シーズン以降のシートが約束されています。数度の手術を経て,来シーズンからの復帰を目指してリハビリに取り組んでいる段階ですが,ルノーの体制固めをするためには,来季復帰できるのかどうか決断を下すのにぎりぎりの時期となっていました。そして,この度クビサが決断を下し,来季の参戦を断念しました。通常の生活をするには大きな支障がないほど回復はできているようですが,F1マシンをドライブするにはまだかなり厳しいようです。来季に関しては,ルノーの支援を受けながらリハビリに取り組むと共に,ルノーの所有するシミュレーターなどを使ってレース復帰に向けてのトレーニングも行っていくようです。ということで,クビサがいない状態で来シーズンのドライバーを決定していくことになるわけですが,V.ペトロフについては来シーズンも同チームのシートに座ることになるようです。そして,クビサの代役に誰がなるのかという点が注目されるわけですが,現在噂に上がっているのが,今シーズンの途中から同チームのシートを確保したB.セナと,GP2でチャンピオンを獲得したR.グロージャンの2人です。その内,現段階ではグロージャンの方が有力なのではないかという観測が出ているようです。
2011/11/23(水)
☆復活か?(F1)
○先日ドイツのアウト・モーター・ウント・シュポルト誌が伝えたところによると,2014年から新しいエンジン規定が導入される際,ホンダがマクラーレンにエンジン供給を開始するのではないかということです。現在はメルセデスから無償供給されているマクラーレンですが,その契約は来シーズンまでで,2013年シーズンからメルセデスエンジンを使用する際には,年間約800万ユーロ(約8億1千万円)払う必要が生じてきます。しかも,その権利も2015年シーズンまでで,それ以後のエンジンについては不透明になります。2014年シーズンから始まる新しいエンジン規定というのはV6のターボエンジンで,ホンダの幹部によると,経営陣の承認さえ下りればいつでも技術的にはF1に復帰することができる状態にあるようです。ホンダのF1との関わりといえば,ワークス体制で臨んだ第1期,ウィリアムズやマクラーレンなどに対してエンジン供給を行った第2期,そして,2006年シーズンから再びフルワークス体制で臨んだ第3期とに分かれます。その第3期は,世界的な経済不況により2008年シーズンをもって完全撤退を行っています。しかし,待望論も含めて,その後もホンダのF1復帰がしばしば噂として出てきていました。マクラーレンとホンダの関係といえば,まさに両者にとっての黄金時代といえます。両者の関係は,1988年シーズンから始まり,1992年シーズンまで続きました。その間A.セナで3回,A.プロストで1回,合計4回チャンピオンシップを獲得しています。現在の日本におけるF1人気は,この両者の関係なくしては成立しなかったのかもしれません。それほどインパクトの大きい今回の報道ですが,ぜひ実現して欲しいものですね。
2011/11/22(火)
☆移籍(MotoGP)
○Moto2クラスに参戦するフォワード・レーシングから発表があり,高橋裕紀との契約が成立しました。同チームは既にA.デ.アンジェリスとの契約を発表していて,Moto2クラスで優勝経験がある二人のライダーを擁して来シーズン戦うことが決定しました。移籍が決定した高橋は,Moto2初年度となる昨シーズンはテック3に,今シーズンはグレシーニ・レーシングに所属して戦ってきました。テック3はチームのオリジナルマシンで,グレシーニは少数派であるモリワキのマシンでの参戦でしたが,どちらも高橋が開発を担いながらの参戦でした。開発をしながらの参戦は,うまくはまったときにはいいものの,そうでないときはデータがかなり不足していますので,なかなかトップ争いに加わるのが厳しくなってきます。今シーズンの高橋はまさに後者の方で,シーズンが進むにつれて上位争いに加わるのが厳しい状況になっていました。しかも,2年間ともチームメイトは経験が浅いライダーだったため,その分どうしても高橋に負担がかかっていました。しかし,今回契約が成立したフォワード・レーシングは,圧倒的なシェアと実績を誇るシューター製のマシンユーザーの1つですし,冒頭にも記したように,チームメイトがベテランライダーの1人であるデ.アンジェリスですので,走行データが共有できるのであればかなり強い味方となります。逆の見方をすれば,実績のあるマシンとチームメイトですから,言い訳ができない環境になったともいえます。高橋にとっては,まさに正念場となる来シーズンなのかもしれません。なお,高橋の参戦継続決定により,現段階における来季のMoto2クラスは,高橋とJRRのJ-GP2チャンピオンである中上貴晶の2人がフル参戦日本人ライダーとなります。
2011/11/17(木)
☆搭載エンジン(MotoGP)
○一昨日お伝えしたように,A.ウェストが再びMotoGPクラスに復帰することになりましたが,これは自身のフェイスブックの中での発表でした。今度は,彼が所属することになったスピード・マスター・チームから発表がありました。それによると,ウェストが使用するマシンは,アプリリアのエンジンを搭載することになります。ただし,シャーシに関しては,今回の発表の中ではありませんでした。また,今シーズンはA.イアンノーネを擁してMoto2クラスにフル参戦した同チームですが,そのイアンノーネは来シーズンも同チームからMoto2クラスへの参戦を継続することが,合わせて発表されました。使用するマシンは,シューターからFTRに変更となります。ただし,チームとしてはFTRへの変更ですが,イアンノーネ自身で見れば,彼がMoto2クラス初年度となる2010年シーズンに所属していたスピードアップ・チームではFTRを使用していましたから,FTRへの復帰といえます。
2011/11/16(水)
☆新たな挑戦(MotoGP)
○昨日は,来シーズンから始まるCRTに関して,A.ウェストが参戦することをお伝えしましたが,また新たな発表があり,通常のMotoGPクラスにフル参戦しているサンカルロ・ホンダ・グレシーニがCRTにも参戦することになりました。レース中の事故により死亡したM.シモンチェリ選手の替わりとしてA.バウティスタを起用することになった同チームですが,そのバウティスタは,これまでどおりMotoGPクラスのマシンを使用してフル参戦します。つまり,ホンダのワークス仕様のRC213Vを使用することになるわけです。そして,今シーズンの青山博一がそうだったように,例年ですと2台目のマシンがサテライトチーム用のRC213Vを使用してきましたが,その2台目の分を新たに始まるCRT用のマシンを使用して戦うという新たな挑戦を開始するわけです。その挑戦で使用するマシンですが,Moto2クラスにもマシンを供給しているイギリスのコンストラクターであるFTRが開発したシャーシに,ホンダの市販車であるCBR1000RRのエンジンを改良して搭載したものです。今回の発表はマシンに関してのもので,その新たなマシンを駆るライダーが誰かについては発表がありませんでした。その点については,今後発表されることになります。ところで,グレシーニがサテライトチーム用のRC213Vを使用しないということは,その分はどこに行くのでしょうか?もちろん,コスト削減のためホンダが供給台数を減らすということが考えられなくはないですが,ワークスマシンに関しては今季の4台からこれまでどおりの3台に減らすということは決まっているのに対して,サテライト用についてはそのような発表は現段階ではありません。今後の発表が気になるところです。
2011/11/15(火)
☆復帰(MotoGP)
○来シーズンから1000ccマシンに変わるMotoGPクラスですが,もう一つの変化が,そのクラスの中にCRT(クレイミング・ルール・チーム)という新たなカテゴリーが誕生します。これは,通常のMotoGPクラスがレース専用エンジンを搭載しているのに対して,市販エンジンをベースにして開発したものを搭載するマシンで参加するものです。先日行われた来シーズンに向けてのオフィシャルテストにも,このCRTクラスに参戦するチームの中の一部が参加していて,既に来季に向けての動きが徐々に本格化してきています。そのマシンを誰が駆るかについても,今後どんどん出てくると思いますが,この度Moto2クラスに参戦したA.ウェストが自身のフェイスブックで語ったところによると,CRTに参戦予定のスピード・マスター・チームからフル参戦することが決定したとのことです。同チームは,今季A.イアンノーネを擁してMoto2クラスに参戦し,優勝も経験しています。ウェストは,最高峰クラスにもフル参戦経験があり,その中には,カワサキのファクトリーチームからの参戦もあります。ウェットコンディションに圧倒的な強みを見せ,雨が降るとトップ争いに加わっていました。今シーズンはMoto2クラスに参戦するNZに所属し,FTRのマシンを駆って最高位が4位でのチェッカーで,ランク22位でシーズンを終えています。
2011/11/14(月)
☆久々(F1)
○第18戦アブダビGPの決勝レースが,ドライコンディションの中ヤス・マリーナ・サーキットで行われました。ポールからスタートしたのは,いつものようにレッドブルのS.ベッテルでした。ホールショットを奪ってトップの座を守り,いつもの流れだとここからどんどん後続との差を広げていくところでした。ところが,2コーナーに入ったところでコースオフ。何といきなりパンクのトラブルに見舞われていたのです。この原因ですが,他のマシンとの接触はありませんでしたから,縁石でタイヤをカットしたためかもしれません。何とかピットまでたどり着いたベッテルでしたが,マシンにダメージを受けていてリタイアを喫してしまいました。ベッテルのリタイアは,今シーズン初めてのことです。代わってトップに立ったのは,2番グリッドからスタートしたマクラーレンのL.ハミルトンでした。オープニングラップでマクラーレンのJ.バトンを交わしたフェラーリのF.アロンソがそれに続き,両者は差が縮まったり広がったりというバトルを展開していきました。そして,最後のピットインを済ませてハミルトン追撃態勢に入ったアロンソでしたが,周回遅れに引っかかって差が開いてしまい,ハミルトンが今季3回目のトップチェッカーを受けました。バトン,レッドブルのM.ウェーバー,フェラーリのF.マッサによる3位争いが展開されましたが,バトンが3位の座を守り抜きました。ウェーバーは,最終ラップにピットインを済ませるという作戦に出て,4位に入りました。ザウバーの小林可夢偉は,早めのタイヤ交換作戦に出ました。5周目と33周目にタイヤ交換を行った可夢偉は,最後はチームメイトのS.ペレスとのバトルとなり,DRSを使って10位になるとその座を守り抜き,第10戦ドイツGP以来久々にポイントを獲得しました。
2011/11/13(日)
☆逆転で(F1)
◯第18戦アブダビGPの予選が,ヤス・マリーナ・サーキットで行われました。トップ10のグリッドを決めるQ3には,レッドブル,マクラーレン,フェラーリ,メルセデスGP,フォース・インディアの2台ずつ10台が進出しました。このQ3では,マクラーレン勢が速さを見せて予選終了間際までトップ2を独占していました。ところが,2年連続チャンピオンを決めているレッドブルのS.ベッテルが最終アタックでトップタイムをマークし,逆転で今季14回目のポールを獲得しました。この14回のポール獲得というのは,1992年にウィリアムズのN.マンセルがマークした年間最多ポール記録に並ぶものです。ただし,1992年当時は年間16戦でしたから,この年のマンセルの速さがいかに凄かったのかがわかりますね。2,3番手には,それぞれL.ハミルトンとJ.バトンがつけました。ザウバーの小林可夢偉は,Q1は突破したものの,Q2で脱落となり,16番グリッド獲得にとどまっています。
2011/11/12(土)
☆復帰(MotoGP)
◯今シーズンJRRのJ-GP2クラスにフル参戦し,6戦中5戦で勝利を収めた中上貴晶が,来シーズンはMoto2クラスにフル参戦することが決定しました。その中上は,2006年にJRRの125ccクラスにおいて,全戦で勝利を収めてチャンピオンを獲得しました。この時はまだ14歳で,史上最年少での勝利とチャンピオンの記録をマークしました。その翌年はスペイン選手権にフル参戦した後,2008年からMotoGPの125ccクラスにフル参戦を開始しました。しかし,2年間参戦してきたものの,体制に恵まれなかったこともあってランキングで上位争いに加わることができず,昨シーズンはMotoGPでのシートを失い,再びJRRに復帰していました。その1年目はST600クラスに参戦してランキング8位で終了。今シーズンは,再びMotoGPへの復帰を目指してJ-GP2への参戦を行いました。これまでGPにフル参戦した後にJRRに復帰したライダーはいましたが,誰も再度GPに復帰できたライダーはいませんでしたが,若さと才能のある中上にはその期待がもたれていました。その中上は,代役参戦した日本GPで転倒を喫し,肩甲骨を骨折したためその日本GPとJRR第6戦を欠場することになりました。しかし,出場した他の6戦については,いずれもポールからスタートし,ぶっちぎりの速さを見せて勝利を収めていました。来シーズン中上が所属することになったのは,日本GPにおいて代役参戦したチームであるイタル・トランス・レーシング・チームで,使用するマシンはシューターです。今後は,16日からスペインのバレンシアで行われるテストに参加した後,チームの本拠地のあるイタリアに移動してチーム体制発表会が行われる予定のようです。今回の発表がある前は,来シーズンGPにフル参戦が決定していたのは,来季から始まるMoto3クラスの藤井謙汰だけでした。今季GPにフル参戦していたMotoGPクラスの青山博一は,来シーズンSBKへ移籍することが決定していますし,Moto2クラスの高橋裕紀は,今年所属していたグレシーニから離脱することがほぼ間違いなく,悪くすると参戦ができない可能性も残されていません。そうなると藤井だけという心配もあったわけですから,そうした意味からも日本人ファンとしてはほっと一息つけた感じです。
2011/11/11(金)
☆契約延長(F1)
◯メルセデスGPから発表があり,N.ロズベルグとの複数年にわたる契約延長が成立しました。ウィリアムズに所属していたロズベルグは,2010年シーズンを前にメルセデスGPに移籍していました。7度の世界チャンピオンを経験しているM.シューマッハとタッグを組んでシーズンに臨んできていて,ランキングポイントでは常に元チャンピオンを上回る成績を収めてきました。元々彼との契約は2012年まで結ばれていて,2013年シーズン以降がどうなるか注目されていました。一時期はフェラーリと交渉しているのではないかという噂も出て,彼の実力の高さを示していました。今回チームからの正式発表では,“複数年”というだけでそれがどの程度なのかは不明です。しかし,一部報道に寄れば,2015年までの4年契約で,契約金は5000万ユーロ(約52億8000万円)という内容になっているようです。なお,チームメイトのシューマッハについても,2012年シーズンまで契約が残ってます。当初は元王者らしい走りがほとんど見られず,契約満了前に再び引退するのではないかという話が常につきまとっていました。しかし,徐々にその片鱗を再び見せるようになってきていて,最近では,来シーズン以降の契約延長に向けて話し合いが始まっているのではないかという噂も出てきています。もしそうなると,少なくとも2013年シーズンもドイツ人ドライバーコンビで戦うことになりそうです。
2011/11/10(木)
☆移籍(MotoGP)
◯今シーズン1台体制となっていたスズキですが,その唯一のチームであるリズラ・スズキから発表があり,A.バウティスタがチームを離れることになりました。昨年MotoGPクラスにステップアップしてからスズキのワークスライダーを務めていたバウティスタですが,スズキとの契約は今シーズンで切れることになっていましたので,契約満了という形での離脱となります。そして,ホンダのサテライトチームであるサンカルロ・ホンダ・グレシーニから発表があり,バウティスタとの契約が成立し,早速シーズン終了後にバレンシア・サーキットで行われたオフィシャルテスト2日目に同チームのマシンを駆って走行しました。ちなみに,2日目もレプソル・ホンダのD.ペドロサがトップタイムだった2日目の走行でしたが,バウティスタは9番手タイムでした。今回彼が駆ったのは,青山博一が使用していた今季型の800ccマシンで,来季型の1000ccマシンであるRC213Vではありません。青山のSBKスイッチ,そしてM.シモンチェリ選手の死亡を受け,2つのシートが空いた状態になっているグレシーニですが,その内の1つが埋まったことになります。来シーズンもこれまで同様2台体制で臨む予定になっている同チームですから,もう一つのシートに座るライダーとの話し合いを,水面下で行っているものと思われます。ただ,これまでのグレシーニの2台は,1台がワークスと同じ仕様のマシン,もう1台はサテライト用のマシンをいう内訳になっていましたが,今回契約が成立したバウティスタが,来季どちらの仕様のマシンを使用するのかは,今回の発表ではありませんでした。噂によると,Moto2で時折ずば抜けた速さを見せているA.イアンノーネと話し合いをしているのではないかとのことです。
2011/11/09(水)
☆来季に向け(MotoGP)
◯最終戦バレンシアGPが日曜日に終わりましたが,多くのチームやライダーは,そのままバレンシア・サーキットに残って火曜日からのオフィシャルテストに臨みました。今回のテストは,主に来シーズンから投入することになる1000ccマシンの開発や,来シーズンから新たに加わるチームやライダーが慣れることを目的としています。そのテストの初日の走行が行われ,今季チームタイトルを獲得したレプソル・ホンダのD.ペドロサがトップタイムをマークしました。2番手タイムをマークしたのは,今シーズンのチャンピオンを決めたレプソル・ホンダのC.ストーナーで,ホンダのブランニューマシンであるRC213Vが他のマシンに1秒以上の差をつける速さを見せました。トップから1秒以上遅れた3番手タイムをマークしたのは,ヤマハ・ファクトリー・レーシングのB.スピースでした。同チームのエースライダーであるJ.ロレンゾは,オーストラリアGPで負った怪我が治っていないため今回のテストは欠場しています。他のメンバーを見ると,まずホンダ勢ですが,レプソル・ホンダのマシンを駆ったのが,HRCのテストライダーを務める秋吉耕祐でした。来シーズンから再び2台体制に戻すホンダ・ワークスです,今回は3台で臨んでいるようです。また,今季T.エリアスを擁して戦ってきたLCRホンダは,そのエリアスがチームを離脱するため,今回はMoto2チャンピオンを獲得したS.ブラドルを起用しています。サンカルロ・ホンダ・グレシーニは,シモンチェリ選手の死亡,青山博一のSBK移籍決定という状況となっているため,来季の体制作りが先決ですので,今回のテストはキャンセルしています。ヤマハ勢ですが,テック3ヤマハは今季新人賞を獲得したK.クラッチローと,来季から同チームに移籍することが決定しているA.ドビツィオーゾが走行しました。1台体制であるスズキは,より多くの声を集めるためか,今回はベテランライダーで,既にプラマック・レーシング離脱が決まっているR.ド.ピュニエを起用しました。ドゥカティ勢は,テストライダーを務めるF.バッタイーニが,アルミフレームで構成されているブランニューマシンであるデスモセディチGP12をシェイクダウンさせました。そして,エースライダーのV.ロッシも同マシンを走らせています。また,N.ヘイデンは,最終戦の転倒により体調が万全ではないため,今回のテストは見送っています。プラマック・レーシングは,来季から参入するH.バルベラが,カルデオンABは,残留が決まっている(というか彼のために存在するチームといってもいいわけですが)K.アブラハムが走行しています。
来シーズンから新たなカテゴリーとしてMotoGPクラスに加わるCRTからは3台が参加し,既に来季の参戦エントリーリストに載っているBQRは,スペインのインモテックが開発した800ccマシンをテストしました。スペイン選手権の代表的チームであるチーム・ラグリッセは,BMWのエンジンを搭載したシューター製のマシンを駆っています。グリッリーニ・チームは,イタリア・ボローニャにあるガパンが開発したシャーシにBMWのエンジンを搭載したプロトタイプマシンで走行しています。
2011/11/08(火)
☆移籍(MotoGP)
◯ドゥカティのサテライトチームの一つであるプラマック・レーシングから発表があり,来シーズンにH.バルベラを起用することが決定しました。故M.シモンチェリ選手や青山博一らと250ccクラスで活躍した後,彼らと共に昨シーズンからMotoGPクラスにステップアップしたバルベラは,ドゥカティのサテライトチームの一つであるアスパー・チームに所属していました。今シーズン最終的にランキング11位でシーズンを終えましたが,この成績は,ドゥカティ勢だけで見ると,ワークスライダーであるV.ロッシやN.ヘイデンに次ぐ3番目の成績でした。一方,今季R.ド.ピュニエとL.カピロッシを起用したプラマックでしたが,ドゥカティ勢としては一番成績が悪い順位でシーズンを終えています。その2人のライダーは,カピロッシが今シーズン限りで引退をし,ド.ピュニエはSBKへと戦いの場を移すことになりそうで,プラマックのシートは2つとも空くことが確実となっていました。ここにバルベラが座ることになり,来シーズンから始まる1000ccマシンでの戦いに臨むことになります。なお,2台体制で臨んできたプラマックですが,来シーズンに関しては,バルベラのみの1台体制となるようです。
2011/11/07(月)
☆有終の美(FN)
◯最終戦の決勝レースが,生憎の天候となったツインリンクもてぎにおいて行われました。この日は,午前・午後にそれぞれ1回ずつ決勝レースがある2レース制となっていました。まずレース1ですが,ランクトップに立っていたPETRONAS TOM'SのA.ロッテラーがポールからスタートしました。濡れた路面ながらスリックタイヤをほとんどのドライバーが選択していて,ロッテラーもその中の1人でした。無事にスタートを切れたロッテラーは,スタート直後からトップに立つと,後続との差を広げていきました。ランキング争いでロッテラーを追うチームメイトの中嶋一貴も順調にスタートを切ると,2位に浮上してロッテラーを追っていきました。ロッテラーとの差が1秒以内になっていきましたが,それから再びロッテラーがペースアップ。最終的には1秒以上の差をつけてトップでチェッカーを受け,見事ポールトゥーウィンで今シーズンのチャンピオンを決めました。FNに参戦を開始して9年たって,ようやく栄冠をつかみました。今シーズンのロッテラーは,ルマン24時間耐久でも優勝をしていますので,まさにメモリアルイヤーになったことでしょう。ただ,逆に来シーズンどこで活躍するかがとても気になるのも事実です。ずっと日本国内のレースに参戦してきたロッテラーですが,もしかしたら海外へ活躍の場を広げていくことになるかもしれません。なお,レースの方ですが,2位には中嶋が,3位にはDOCOMO DANDELIONの塚越広大が入っています。
午後に行われた今季最終レースとなるレース2ですが,霧雨から小雨へと雨量が増えてきたため,全車ウェットタイヤを選択していました。ポールからスタートしたのは,レース1でチャンピオンを決めたロッテラーでした。そのロッテラーは,レース1と同じくスタートからトップに立つと後続との差をどんどん広げていきました。ロッテラーの独走状態となっていったレース2ですが,途中で雨脚がかなり強くなり,クラッシュするマシンが出てくるようになりました。そのため,セーフティーカー先導となりましたが,それでも激しい雨のため足下をすくわれて多重クラッシュが発生したため,一旦赤旗中断となりました。レース再開後も雨脚はいっこうに衰えず,先頭を走るロッテラーは視界を遮られないため一層後続との差を広げていきました。結局最後までロッテラーを脅かすマシンは出ることなく,今季5度目の勝利を収め,チャンピオン獲得をダブル優勝で飾りました。2位には,レース1と同じくチームメイトの中嶋一貴が入り,FN初年度をランク2位で終了しました。元F1ドライバーの中嶋ではありますが,FNではルーキーとなりますので,ルーキーオブザイヤーを獲得しています。3位には,昨年のチャンピオンであるJ−P.オリベイラが入っています。
☆チャンピオン決定(MotoGP)
◯最終戦バレンシアGPの決勝レースが,時折雨に見舞われるという生憎のコンディションの中で行われました。唯一チャンピオンが決まっているMotoGPクラスは,そのチャンピオンに輝いているレプソル・ホンダのC.ストーナーがポールからスタートしました。ドライコンディションの中,速さを見せるストーナーは,一時後続に10秒以上の大差をつける独走状態となりました。ところが,途中から雨が降り始めて一挙にペースダウン。そして,ラスト3周目になったところで後ろからやってきたヤマハ・ファクトリー・レーシングのB.スピースに抜かれてしまいました。しかし,チャンピオンイヤーを優勝で終わりたいストーナーは最後まであきらめず,ファイナルラップのゴール直前でスピースを抜き,今季10勝目を挙げました。3位には,来シーズンからテック3に移籍することが決定しているレプソル・ホンダのA.ドビツィオーゾが入っています。今回の決勝レースで目覚ましいリザルトを残したライダーの一人は,何と言っても怪我で欠場したヤマハ・ファクトリー・レーシングのJ.ロレンゾの代役参戦をした中須賀克行でしょう。最後尾からスタートした中須賀でしたが,雨の中徐々にポジションをアップしていき,最終的には何と6位でチェッカーを受けました。前戦も代役参戦していた中須賀ですが,事故によりレースがキャンセルとなったため,実質的に今回がGPで自身初の決勝レースでした。そこで見事なリザルトを残しています。それに対して,今大会なかなかペースがつかめなかったサンカルロ・ホンダ・グレシーニの青山博一は,決勝レースでも上位からはだいぶ離れたところでの走行となりました。結局,自身最後のGPでのレースでしたが,12位でのチェッカーとなりました。来季から参戦することになっているSBKでは,ぜひこの鬱憤を晴らす活躍をして欲しいですね。
Moto2クラスは,ランク2位につけているM.マルケスの欠場により,ランクトップに立っているS.ブラドルのチャンピオンがレース前から決まっていました。さて,その決勝レースですが,2番グリッドからスタートしたモリワキのマシンを駆る高橋裕紀が,2周目にトップに立ちました。今季は,シーズンが進むにつれてリザルトが残せなくなってきた高橋だけに,有終の美を飾ることができるかどうか注目されました。ところが,6周目に激しいハイサイドで路面にたたきつけられてしまいました。そして,救急車でメディカルに運ばれてリタイアとなってしまいました。まだ来シーズンの去就が決まっていない高橋だけに,今季尻すぼみとなったことがとても気になるところです。高橋に代わってトップに立ったのは,その高橋のチームメイトでポールからスタートしていたM.ピッロでした。高橋が転倒した6周目にトップに立つと後続にどんどん差を広げていき,独走で今季初優勝を飾りました。シューターのM.カリオとD.エガーターとの間で繰り広げられた2位争いは,カリオが制しました。2位は,カリオにとってこのクラス最高位となります。また,3位に入ったエガーターは,今回が自身初となる表彰台獲得です。
125ccクラスは,ついに今回がクラスとして最後の決勝レースとなります。その最後のレースを制したのは,アプリリアのマシンを駆るルーキーライダーのM.ビニャーレスでした。今回の優勝で今季4回目の勝利となるビニャーレスは,GPルーキーとしては最多優勝となります。2位には,ここまでランクトップに立っていたアプリリアのN.テロルが入りました。チャンピオン争いを展開していたJ.ザルコが,3周目に転倒リタイアを喫したため,その段階でテロルのチャンピオンが決定していましたが,2位表彰台を獲得してチャンピオン獲得に華を添えました。一昨年シーズン限りでなくなった250ccクラスの最後のチャンピオンが青山博一でしたが,125ccクラスの最後のチャンピオンはテロルとなり,彼も永久にその名が刻まれることになります。3位には,そのテロルのチームメイトであるH.ファウベルが入り,地元スペイン勢が表彰台を独占しています。来シーズンからは,4サイクル250ccマシンで争われるMoto3クラスが始まります。既に日本人ライダーとしては藤井謙汰がフル参戦することが決まっている同クラスですが,どのような新たな歴史を刻んでいくのか楽しみですね。
2011/11/06(日)
☆再&初(MotoGP)
◯最終戦バレンシアGPの予選が,雨が降ったり止んだりという微妙なコンディションの中で行われました。MotoGPクラスの予選は,ウェット部分はあるものの,次第に乾いていくという難しいコンディションの中での予選セッションとなりました。そのような中トップタイムをマークしたのは,今シーズンのチャンピオンであるレプソル・ホンダのC.ストーナーでした。彼がマークしたのは,唯一となる1分31秒台のタイムで,2番手タイムだったチームメイトのD.ペドロサとは1秒以上の差をつけています。予選の年間の結果で争われているBMW・M・アワードを既に獲得することが決まっているストーナーですが,今回で年間12回というポールを獲得したことになります。3番手タイムをマークしたのは,3戦ぶりの復帰となるヤマハ・ファクトリーレーシングB.スピースでした。サンカルロ・ホンダ・グレシーニの青山博一は14番手,2戦連続してヤマハ・ファクトリー・レーシングのJ.ロレンゾの代役参戦となる中須賀克行は15番手タイムでした。
Moto2クラスは,ランク2位につけているM.マルケスが負傷欠場したため,ランクトップをいくS.ブラドルのチャンピオン獲得が決勝レースの結果如何に関わらずチャンピオンを決定しています。さて予選の方ですが,ドライコンディションで始まったものの,程なくして雨が降り始めるという天候となりました。そのため,予選開始早々のタイムでグリッドが決まるという形となりました。そのような中でトップタイムだったのは,モリワキのマシンを駆るM.ピッロでした。GP通算47戦目,このクラス参戦18戦目にして初のポール獲得となります。そのピッロのチームメイトである高橋裕紀が2番手タイムをマークしていて,両者の差はわずか1000分の9秒差でした。シューターのマシンを駆るM.カリオが3番手タイムをマークし,このクラスで初めてフロントローからスタートすることになりました。
今回が最後の開催となる125ccクラスは,あいにくのウェットコンディションで行われ,マヒンドラのマシンを駆るD.ウェブが,唯一1分45秒台のタイムをマークしてポールを獲得しました。このポール獲得は,ウェブ自身通算80戦目にして初となりますし,インドのマヒンドラにとっても初ポールとなります。アプリリアのL.ロッシが2番手タイムをマークし,参戦47戦目にして初めてフロントローを獲得しています。3番手タイムをマークしたのは,ランク2位につけていて,最終戦で逆転チャンピオンを狙っているデルビのJ.ザルコでした。ランクトップをいくアプリリアのN.テロルは,9番手からのスタートとなります。
☆Wポール(FN)
◯最終戦となる第7戦の予選が,雲は出ているものの,雨が落ちることはなく終始ドライコンディションの中ツインリンクもてぎにおいて行われました。今回の大会は,2つの決勝レースが行われることになっています。その2レースのグリッドですが,ノックアウト予選の中でQ1のリザルトがレース1の,通常通りQ3のリザルトがレース2の結果で決まります。レース1のグリッドを決めるQ1で最速タイムを刻んだのは,ここまでランクトップをいくPETRONAS TOM'SのA.ロッテラーでした。2番手タイムをマークしたのは,DOCOMO DANDELIONの塚越広大でした。3番手タイムをマークしたのは,ロッテラーのチームメイトで,チャンピオン争いを展開している中嶋一貴でした。
レース2のグリッドを決めるQ3では,Q1と同じくロッテラーが最速タイムを刻んで見事Wポールを獲得しました。Q3でのロッテラーのタイムは,1回目のアタックでマークしたもので,しかもコースレコードのおまけまでついています。チームメイトの中嶋一貴が2番手タイムを,塚越広大が3番手タイムをマークし,トップ3の顔ぶれはレース1と同じ結果となっています。
2011/11/05(土)
☆初トップタイム(MotoGP)
◯今シーズンの最終戦となるバレンシアGPが開幕し,初日は午前・午後にそれぞれ1回ずつフリー走行が行われました。午前の走行はウェットからドライコンディションに,午後の走行はフルウェットというように不安定な天候でした。初日の総合トップタイムは,当然ドライコンディションがあった午前中にマークされていて,そのタイムをマークしたのは,既にオーストラリアGPでチャンピオンを決めているレプソル・ホンダのC.ストーナーでした。総合の2番手タイムは,ランク4位につけている同じくレプソル・ホンダのD.ペドロサでした。注目は午後の走行で,フルウェットとなったため,タイム的には当然午前のタイムには至りませんが,その状況でトップタイムをマークしたのは,リズラ・スズキのA.バウティスタでした。昨シーズンから最高峰クラスにステップアップしているバウティスタですが,その最高峰クラスにおいてセッションの最速タイムを刻んだのは今回が初となります。後半に入って上位争いに顔を出すようになってきているスズキですが,その好調さがマシン差の現れにくいウェットコンディションで出てきたといえます。
2011/11/04(金)
☆欠場&ゼッケン(MotoGP)
◯今日から最終戦となるバレンシアGPが開幕しますが,ランク2位につける2人のライダーが欠場することになりそうです。まず,MotoGPクラスでランク2位になることが決定しているヤマハ・ファクトリーレーシングのJ.ロレンゾが,オーストラリアGPで負った左手薬指の怪我により,前戦となるマレーシアGPに続いて,今回も欠場することが決定しています。この欠場を受けて代役参戦ライダーも決定していて,その代役には,前戦に引き続いてヤマハのMotoGPマシンの開発ライダーである中須賀克行が務めることになっています。前戦の中須賀は,故M.シモンチェリさんの不幸な事故により決勝レースがキャンセルになったため,初参戦となるGPでのリザルトを残すことができていませんでした。今回は,完走,そしてポイント獲得に向けて頑張って欲しいですね。次に,Moto2クラスにおいてランク2位につけているM.マルケスが欠場する可能性が非常に高まっています。彼については,前戦のフリー走行1で転倒を喫した際,頭を強打した影響から左目の視力が低下するという症状に見舞われています。それから2週間たっていて症状に改善は見られるものの,まだ十分とはいえないようです。時速200qを超えるスピードの中で激しいレースを展開しているMoto2クラスだけに,視力が十分でないというのは,自分だけでなく,他のライダーをも危険な状況に巻き込む可能性が出てきますので,マルケスとしても簡単に参戦するという結論は出せないようです。マルケスが欠場となると,現在ランクトップにつけているS.ブラドルのチャンピオン獲得が,決勝レースのリザルトにかかわらず決定することになります。
なお,今日から開幕するバレンシアGPについてですが,今シーズン限りで引退することになっているL.カピロッシにとっては,この大会がファイナルレースとなります。その彼にとって重要な大会において,彼のマシンには,カピロッシのトレードマークであるゼッケン65ではなく,ゼッケン58をつけることになります。これは,彼と同じイタリアンライダーであるシモンチェリさんのつけていたゼッケンです。
2011/11/03(木)
☆去就(インディカー)
◯インディカーシリーズ唯一のフル参戦ドライバーである佐藤琢磨は,昨シーズンから同シリーズにフル参戦していますが,それ以来KVレーシング・テクノロジーに所属してきています。そのKVレーシングは,伝統あるロータスとタッグを組んでいて,チーム名がKVレーシング・テクノロジー・ロータスで,マシンのカラーリングもグリーンを基調とするロータスカラーに彩られています。そのKVとロータスとのタッグは,どうやら今シーズン限りとなりそうです。このところずっとホンダのワンメークだったインディカー・シリーズですが,来シーズンからはシボレーやロータスといった複数エンジンが参戦するようになり,先日発表があったように,マシンはダラーラが開発したブランニューシャーシである"DW12"(このマシン開発を担っていて,最終戦にスポット参戦して事故死したD.ウェルドン選手を偲んで"DW"の名称になっています。)が投入されるという変革の年となります。果たしてどのチームがどのエンジンを採用するのかが注目されていましたが,この度KVレーシングから発表があり,来シーズンからシボレーエンジンユーザーとなることが決定しました。ということは,ロータスとのタッグは今シーズン限りで解消することになります。そして,最も気になるのが,同チームに所属している佐藤琢磨の去就です。ご存知のように,琢磨といえばホンダとのつながりがかなり深いドライバーです。このつながりが深ければ深いほど,シボレーエンジンを採用することになったKVレーシングとは袂を分かつことを避けられません。いまだに来シーズンの去就が発表されていない琢磨だけに,今後の展開が気になるところです。
2011/11/02(水)
☆チーム名変更(F1)
◯R.ブランソン率いるヴァージン・グループの支援のもと発足したヴァージン・レーシングですが,来シーズンはその名称が変更となるようです。ロシアのスポーツメーカーである「マルシャ」は,昨シーズンからスポンサーとしてヴァージンに加わりました。今シーズンはさらに関係を深め,チームの株式を買収しています。こうした流れを受け,この度マルシャへのチーム名変更をF1委員会に申請が出されました。ただし,チーム名変更はただ申請するだけではだめで,同委員会のメンバー26名中18名の賛成が必要となります。現在申請が出されているのは,今回のヴァージンだけでなく,「ロータス」の名称がチーム名に含まれているチーム・ロータスとロータス・ルノーGPの2チームからも申請が出されています。この2チームについては,これまで伝統ある名称であるロータスを巡って争いが起こっていました。裁判に持ち込まれたりした両チームの争いですが,何とかその争いに見通しが立ち,現在両チームから名称変更の申請が出されているわけです。なお,その申請中の新たな名称ですが,チーム・ロータスが「ケータハム」,ロータス・ルノーGPが「ロータス」となっています。この3チームの名称変更については,特に問題となる点はないでしょうから,おそらく申請は認められるのではないかと思われます。
2011/11/01(火)
☆転身に向けて(WRC)
◯WRCにおいて7度の世界チャンピオンに輝いているS.ローブは,既に現在所属しているシトロエンとの間で2年間の契約を成立させています。ですから,今後少なくとも2年間はWRCにとどまってレースをすることになるわけですが,それ以後については引退することが予想されていました。しかし,それは,どうやらWRCからの引退であって,レースの世界からの引退ではなさそうです。というのも,彼の友人と組んで新たなチームである『セバスチャン・ローブ・レーシング(SLR)』を組織し,ル・マン・シリーズやフランスのポルシェカレラカップに参戦する事になったからです。WRCで活躍してきた彼ですが,これまでも2回ル・マン24時間耐久レースに参戦していますし,ツーリングカーの世界戦であるWTCCにシボレーのマシンを駆って参戦した経歴があります。今後2年の間でこの新しいチームに力をつけていき,ローブがWRCを引退して以後は,彼がチームのシートに座ってル・マンのLMP2クラスに参戦するものと思われます。
     
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