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2011/2/28(月)
☆完勝(SBK)
○今シーズン開幕戦となるオーストラリア大会の決勝レースが,フィリップアイランドで行われました。前日まで行われた予選1日目と2日目には,ドゥカティのプライベートチームに所属するC.チェカがそれぞれトップタイムをマークし,今季最初のポールシッターとなっていました。そのチェカの速さが果たして決勝レースまで続くか注目されていましたが,2レース行われた決勝日でもその速さに衰えはなく,レース1,レース2共にトップでチェッカーを受けて連勝し,今大会を完全制覇で終えています。昨年のチャンピオンであるアプリリアのM.ビアッジは,両レース共にチェカとの争いを演じましたが,どちらもチェカに軍配が上がり,ビアッジは2レースとも2位表彰台獲得となりました。レース1で3位表彰台を獲得したのは,今シーズンBMWに移籍したL.ハスラムでした。そして,レース2で3位表彰台を獲得したのは,MotoGPでの活動を昨シーズンで終え,今シーズンからSBKに戦いの場を移したヤマハのM.メランドリでした。唯一のフル参戦日本人ライダーであるアプリリアの芳賀紀行ですが,レース1では一時期7位を走行することがありましたが,最終的には9位でチェッカーを受けました。そして,レース2では,一時4Iまで順位を上げたものの,最終的には7位でチェッカーを受け,両レース共にトップ10フィニッシュを果たしています。今シーズンはJ.ウォーターズを起用して昨年同様このシリーズにスポットで参戦するヨシムラですが,レース1では途中コースオフしたこともあって18位でゴールし,残念ながらノーポイントに終わりました。しかし,レース2では,13位でチェッカーを受けて念願の初ポイントを獲得しています。
併催で行われているWSSは,ヤマハのL.スカッサが3台によるドッグファイトを制して開幕戦を制しました。惜しくも2位と3位に入ったのは,それぞれカワサキのB.パークスとホンダのS.ロースでした。なお,昨日もお伝えしたように,今シーズンはこのクラスに日本人ライダーはフル参戦していません。
2011/2/27(日)
☆最初のポールシッター(SBK)
○先日はWRCが開幕し,ようやくレースシーズンが幕開けを始めていきます。今週末は2輪の国際レースの一つであるSBKがオーストラリアで開幕し,昨日予選2日目の走行が行われました。この日は,2回目の予選とスーパーポール(SP)が行われ,今日行われる決勝レースのグリッドが決まりました。昨年までは予選上位20台で上位グリッドが決定するSPを行っていましたが,今シーズンは上位16台でのSPとなり,やや狭き門になっています。その狭き門をくぐり抜けてシーズン最初のポールシッターになったのは,予選から速さを見せていたドゥカティのC.チェカでした。彼のマークした1分30秒882というタイムは,サーキットベストを更新するものです。2番グリッドを獲得したのは,昨年のチャンピオンであるアプリリアのM.ビアッジで,チェカとの差はわずか1000分の13秒という僅差でした。3番グリッドをドゥカティのS.ギントーリが獲得し,MotoGPで最高峰クラスにフル参戦した経験を持つライダーがトップ3を占めています。4番グリッドは,昨シーズンのスズキから今シーズンBMWに移籍したL.ハスラムが獲得しています。トップ4を国外メーカーのマシンが獲得しましたが,国内メーカーのマシンでのトップは,5番グリッドを獲得したヤマハのE.ラバティでした。スズキ勢のトップは9番グリッドのM.ファブリツィオ,カワサキ勢のトップは10番グリッドのT.サイクス,ホンダ勢のトップは12番グリッドのJ.レイと,やや出遅れ感が伴う予選結果となってしまいました。唯一のフル参戦日本人ライダーである芳賀紀行は,ドゥカティのワークス活動撤退によりアプリリアのプライベートチームからのフル参戦となっていますが,予選からなかなか上位に顔を出すことができず,何とかSPには進出したものの,14番グリッド獲得にとどまっています。また,唯一の日本チームとしてスポット参戦することになっているヨシムラは,今季J.ウォーターズを起用しますが,スズキ勢としては2番手,全体としては11番手で予選を終えています。8耐を除いて昨シーズンから国内での活動をとりやめ,SBKにスポットでの活動を始めたヨシムラでしたが,思うようなリザルトが残せないままでシーズンを終えていました。それだけに,トップ10からは外れたものの,ほぼそれに近い位置で予選を終えたことは,昨年とは違うリザルトが残せそうな期待が持たれます。
なお,併催で行われるWSSは,カワサキのマシンを駆るD.サロムがポールシッターになっています。残念ながら,このクラスではフル参戦日本人ライダーはいません。
2011/2/26(土)
☆ナイトレース(F1)
○1999年からF1カレンダーに加わったのが,セパン・サーキットでのマレーシアGPです。そのマレーシアGPは,日本GPと同様10万人以上の観客を集めて人気を博していました。しかし,これまた日本GPと同様に徐々に観客数が減っていき,昨シーズンに関しては10万人を下回る結果となりました。そして,今シーズンはさらにそれを下回るのではないかという観測も出ています。その原因には色々あるのでしょうが,その一つがマレーシアならではの暑さです。そして,マレーシアの近隣であるシンガポールでもF1が開催されるようになったことも,少なからず影響を受けています。同じ熱帯地方にあるシンガポールGPは,ナイトレースで実施していて,日中の暑さがしのげる状況の中で行われています。それに対して,マレーシアは日中に開催しているため,暑さをもろに受けることになります。そのような中で観戦するよりも,クーラーの効いた家でゆったりと見たくなるのはある意味当然といえます。こうした状況を改善するため,同サーキット代表のR.ラザリによると,F1開催の契約期間である2015年までに少なくとも一度はナイトレースとして開催する計画があるとのことです。また,同氏のコメントは他の面についても触れられていて,,サーキット自体にも問題が出てきていることも明らかにしました。それによると,同サーキットの建設は急ピッチで行われたため,手抜きやメンテナンスに不十分な部分もあったとのことです。そのため,雨が降った時には,グランドスタンドの屋根からは雨漏りがする状況にあるようです。そして,政府に改修資金を要請したものの,何の返答もないとのことですから,観客数増加があれば,政府からの支援も得やすくなるでしょうから,こうした点でもナイトレース開催という取り組みは重要なのかもしれません。
2011/2/25(金)
☆3連続(MotoGP)
○3日間にわたるセパン・サーキットでのオフィシャルテスト最終日の走行が行われ,レプソル・ホンダのC.ストーナーがトップタイムをマークしました。これにより,今回のテストは3日間ともストーナーが最速タイムをマークしたことになります。この日ストーナーがマークしたタイムは,非公式記録ながら一昨年V.ロッシがマークしたサーキットベストを1秒弱上回るものでした。2番手タイムをマークしたのは,これまた3日間連続となるレプソル・ホンダのD.ペドロサでした。彼のタイムも,ストーナーと同じく2分を切る1分59秒台でした。3番手タイムは,サテライト勢としてはトップとなるサンカルロ・ホンダ・グレシーニのM.シモンチェリでした。もっとも,サテライトとはいえ,彼の駆るマシンはレプソル勢と同じワークス仕様のマシンではありますが…。4番手タイムを今季3人体制を組むレプソル・ホンダ勢の残りの1人であるA.ドビツィオーゾでした。これにより,最終日はトップ4をワークス仕様のホンダRC212Vが独占したことになります。2日間とも7番手タイムをマークしていたサンカルロ・ホンダ・グレシーニの青山博一は,自身のサーキットベストをマークして好調さを維持しています。ただ,そのベストタイムを更新した直後に転倒を喫してしまうというアクシデントに見舞われました。今季初の転倒でしたが,幸いなことに大事に至らず,走行を続けることができています。
2回目のテストがこれで終了し,次のテストは,開幕戦となるカタールGPの舞台ロサイル・インターナショナル・サーキットで3月3日から2日間にわたって行われる予定になっています。
2011/2/24(木)
☆独占(MotoGP)
○今シーズン2回目となるオフィシャルテスト2日目の走行が,気温33度,路面温度43度のドライコンディションのセパン・サーキットで行われました。トップタイムをマークしたのは,前日に引き続き今シーズンからレプソル・ホンダで参戦することになったC.ストーナーでした。しかも,単なる一発出しのタイムではなく,2分01秒台を21回記録しただけでなく、2分00秒台を5回記録し,速いタイムを安定して刻む中でのトップタイムでした。2番手タイムをマークしたのは,前日に引き続いてチームメイトのD.ペドロサでした。タイム的にストーナーと遜色なく,わずか1000分の58秒差でした。3番手タイムをA.ドビツィオーゾがマークし,レプソル・ホンダ勢がトップ3を独占しています。4,5番手タイムは,それぞれB.スピース,J.ロレンゾがマークし,こちらはヤマハのワークスライダー2人が続いています。サテライト勢では,サンカルロ・ホンダ・グレシーニの2人が好調で,M.シモンチェリが6番手,青山博一が7番手タイムで2日目を終えています。
この日は体調を崩すライダーが出ていて,スズキ勢としては唯一フル参戦するA.バウティスタが頭痛で4時間ほど走行をキャンセルする事態となりました。また,今シーズンからドゥカティワークスに所属することになったV.ロッシは,風邪で熱が出たため,この日の走行をキャンセルしています。
☆参戦体制(SGT)
○トヨタ勢のチーム体制が次々に発表されています。まず,今シーズンからGT500クラスにステップアップすることになったウェッズスポーツが,チーム名をLEXUS Team WedsSport BANDOHに変更し,レクサスSC430を駆ってフル参戦することになりました。同チームのオーナー兼監督は,これまで通りSGTにおける名物監督の1人である坂東 正敬が務めます。ドライバーについては,ファーストドライバーを片岡 龍也が務めることが決定しているものの,セカンドドライバーについては現在調整中で,近々発表されるものと思われます。
次に,JX日鉱日石エネルギーから発表があり,今シーズンMotoGPもお馴染みのENEOSブランドでGT500クラスに参戦するチーム・ルマンのメインスポンサーを務めるとともに,チームにエンジンオイルを供給することになりました。最近よくCMで目にすることがありますが,同社の最先端エンジンオイルである『サスティナ』が車名に入ることになり,『ENEOS SUSTINA SC430』という車名に変更となっています。サスティナのロゴは,マシンサイドや前後フェンダー,リヤウイングに大きく入ることとなっています。ドライバーについては,昨シーズンに引き続きファーストドライバーを伊藤大輔が務めます。そして,セカンドドライバーについては,昨年のB.ビルドハイムに代わって大島和也が務めることになりました。
また,LEXUS TEAM PETRONAS TOM'Sも今シーズンのモータースポーツ参戦体制を発表しました。それによると,今シーズンも,これまで通りSGTをはじめ,FN,全日本F3ともにペトロナスがメインスポンサーを継続し,車名はPETRONAS TOM'S SC430となっています。ドライバーについては,昨年までのA.ロッテラーは継続します。ただし,脇坂寿一がチームを離脱することになり,彼に代わって元F1ドライバーの中嶋一貴が同チームに所属することになりました。監督については,これまで同様,ルマン24で日本人ドライバーとして初めて表彰台の頂上に上った関屋正徳が務めます。なお,中嶋&ロッテラー共に,FNにも同チームからフル参戦します。
2011/2/23(水)
☆再び(MotoGP)
○今シーズン2回目となるオフィシャルテストが,前回と同じマレーシアのセパン・サーキットで始まりました。今回のオフィシャルテストは,3日間にわたって行われる予定になっています。その初日でトップタイムをマークしたのは,前回のテストでも初日に最速タイムだったレプソル・ホンダのC.ストーナーでした。彼のマークしたタイムは,唯一2分1秒台を切るものでした。そのストーナーからおよそコンマ37秒遅れの2番手タイムをマークしたのは,チームメイトのD.ペドロサでした。ストーナーが安定して2分1秒台をマークしたのに対し,ペドロサはそれより遅いタイムで周回することが多かったようです。3番手タイムをマークしたのは,昨年のチャンピオンであるヤマハ・ファクトリー・レーシングのJ.ロレンゾでした。彼の使用したマシンは,前回のテストの時よりアップデートされたシャーシを投入していたようです。なお,彼の所属するヤマハ・ファクトリー・レーシングは,今回のテストに先立って今シーズン使用するマシンを披露しています。昨シーズンまでは,フィアット・ヤマハとして参戦していたヤマハのワークスチームですが,エースライダーであるイタリア人ライダーのV.ロッシの移籍に伴い,同じイタリアの四輪メーカーであるフィアットは昨シーズン限りでスポンサーから撤退をしました。タイトルスポンサーを失ったヤマハは,今シーズンはヤマハのコーポレートカラーで臨むことになりました。前回のテストでは,サテライト勢の中で最速タイムをマークしていたサンカルロ・ホンダ・グレシーニの青山博一は,初日の中で最多ラップとなる73周を走行し,7番手タイムで初日を終えています。
2011/2/22(火)
☆4日間最速(F1)
○カタルニア・サーキットでの合同テスト最終日の走行が行われ,フェラーリのF.マッサが最速タイムをマークしました。多くの時間をロングラン走行に費やしていたマッサでしたが,終了時刻が近づいてから予選シミュレーション走行となり,搭載燃料を減らしてタイムアタックを開始しました。その結果,4日間行われたテストの最速タイムで,唯一1分23秒を切る1分22秒625というタイムをマークしてテストを締めくくりました。マッサにタイムを破られるまで最速タイムをマークしていたレッドブルのM.ウェーバーが,この日の2番手タイムとなりました。午前中から速さを見せていたトロ・ロッソのS.ブエミが,3番手タイムをマークしています。信頼性に回復がみられているマクラーレン・メルセデス勢は,L.ハミルトンがステアリングを握り,今季型マシンとして初めて100周を超えて走行し,5番手で今回のテストを終えています。なお,2日目から今季初めてテストに参加したヒスパニア・レーシングですが,この日の走行はキャンセルをしています。
☆中止決定(F1)
○エジプトから始まり,中東を中心に吹き荒れている民主化運動の嵐ですが,それがF1にも大きな影響を与えました。反政府運動が起こり,死者まで出してしまったのが,開幕戦が行われる予定だったバーレーンです。運動が起こって以来果たしてF1が開催できるのかどうか不安定な状態になっていましたが,この度バーレーンGPの主催者から発表があり,開催を中止することが決定しました。これは,バーレーンの皇太子とF1の最高責任者であるB.エクレストンとの会談を受けての決定です。今回の決定により,当初の予定より2週間遅い3月27日のオーストラリアGPが開幕戦となります。バーレーンGP自体の開催が全く行われないのか,シーズン終盤に開催されるのかについては,現段階では未定です。
また,今回の発表では,開幕戦に先がけて3月3日から予定されていたプレシーズンテストも中止することも発表されています。この発表を受けて話し合いをもった結果,開幕戦となるオーストラリアGPの2週間前の3月8日〜11日に,スペインのバルセロナで代替のテストが行われることが決定しました。今シーズン行われているテストは,サーキット自体は違うものの,どれもスペイン国内で行われてきています。つまり,今季のプレシーズンテストは,全てスペインで行われることになります。
2011/2/21(月)
☆2度目(F1)
○カタルニア・サーキットでの合同テスト3日目の走行が行われました。この日の午前中は,時折雨に見舞われて赤旗が提示される路面コンディションでしたが,時間が経つにつれて徐々にコンディションが回復していき,午後からはドライコンディションでの走行となりました。そのようなコンディションの中トップタイムをマークしたのは,メルセデスGPのN.ロズベルグでした。今回のテストは,昨日お伝えしたようにレッドブルのS.ベッテルが連日最速タイムでしたが,ようやく彼以外のドライバーが最速タイムを刻んだことになります。前回の合同テストでメルセデスGPのM.シューマッハが最速タイムを刻んでいますから,同チームとしては,シーズン2回目の最速タイム獲得ということになります。2番手タイムは,ロータス・ルノーGPのV.ペトロフがマークし,ロズベルグからコンマ2秒遅れでした。3番手タイムは,マクラーレン・メルセデスのL.ハミルトンで,今季型マシンであるMP4−26の信頼性に問題があるため,その点の改善に集中して取り組んだようです。昨日からテストを開始したヒスパニア・レーシングは,この日はレギュラードライバーのN.カーティケヤンだけでなくJ.モンディーニにもステアリングを託しました。唯一空いた同チームのセカンドシートの座ですが,どうやら前日のV.リウッツィとこの日のモンディーニの2人に絞られているようです。
2011/2/20(日)
☆2日連続(F1)
○カタルニア・サーキットでの合同テスト2日目の走行が行われ,初日にトップタイムだったレッドブルのS.ベッテルが,2日目もトップタイムをマークしました。初日には,マイナートラブルに見舞われたベッテルでしたが,この日はトラブルフリーで走行。午前中の終盤に予選シミュレーションを行ったようで,この時にマークした最速タイムが全体のトップタイムとなっています。2番手タイムをマークしたのは,レッドブルのBチームともいえるトロ・ロッソのH.アルグエリスアリでした。ベッテルとのタイム差は,コンマ2秒ほどでした。3番手タイムをマークしたのは,常にトップ3のタイムをマークし続けてきているフェラーリのF.アロンソでした。この日のアロンソは,電気系トラブルに見舞われてしまって長時間ガレージで過ごすことになってしまいました。トラブルの修復後は,ロングランを実施し,残り30分となったところで3番手にジャンプアップしました。ザウバーの小林可夢偉は,ロングラン走行を行い,6番手タイムで2日目を終えています。未だに2人目のドライバーが決まっていないヒスパニア・レーシングは,2日目からテストに合流しました。そして,フォース・インディアのシートを失ったV.リウッツィをテスト走行という形で走らせ,昨年型のマシンを駆って後ろから3番目の12番手タイムをマークしています。
2011/2/18(土)
☆タイヤ(F1)
○スペインのカタルニア・サーキットにおいて,今シーズン2回目となる合同テストが始まりました。初日の走行は,前日の雨の影響で開始当初はウェット路面になってしまい,午前中の終盤頃からドライへと変わるコンディションでした。そうした路面コンディションにより,午前中の走行はそれほどできず,午後からはロングラン走行を行うチームが目立ったようです。そのような中トップタイムをマークしたのは,昨年のチャンピオンであるレッドブルのS.ベッテルでした。ただし,彼のマークしたタイムは,どうやら最も一発のタイムが出しやすいタイヤであるスーパーソフトをはいた時のものだったようです。2番手タイムは,前回のテストでも安定してトップ3以内のタイムをマークし続けたフェラーリのF.アロンソでした。3番手タイムは,トロ・ロッソのH.アルグエリスアリで,午前中はピレリのインターミディエイトタイヤをテストしています。ザウバーの今季型マシンであるC30を駆る小林可夢偉は,駆動系に若干のトラブルを抱えながらの走行を強いられていたようですし,燃料消費量のチェック中にストップして赤旗の原因となりました。そうした走行ではありましたが,初日の4番手タイムをマークしています。
2011/2/18(金)
☆F1は?(F1)
○エジプトを発端として,現在中東では民主化を求めるデモ行進などがあちらこちらで起きています。その中の一つが,F1の開幕戦が行われるバーレーンです。そのバーレーンでは,デモ隊と警察との間で衝突が起き,複数の死者が出る事態にまで発展してしまいました。さて,そのバーレーンにおいて,F1の開幕戦は来月に行われますが,F1の下のカテゴリーの一つであるGP2アジアは,今週末にレースを開催する予定になっていました。しかし,現在のような危険な状況を受け,そのレースがキャンセルとなってしまいました。F1は,2週間後にプレシーズン最後のテストのためにバーレーンへ移動する予定となっているのですが,その開催がかなり微妙になっています。もしこのまま騒然とした事態が続くようであれば,プレシーズンテストだけでなく,開幕戦の開催さえも微妙になってしまいます。政治的な立場だけでなく,レースファンとしての立場でも,現在の中東の情勢を注視する必要がありそうですね。なお,F1の最高責任者であるB.エクレストンによると,開幕戦バーレーンGPを開催するかどうかを来週にも判断するようです。
2011/2/17(木)
☆代役決定(F1)
○オフシーズンに参加したラリーイベントにおいてクラッシュを喫してしまった際,車を突き破ったガードレールの直撃を受けて瀕死の重傷を負ったロータス・ルノーGPのR.クビサの代役が正式に決定しました。誰が代役になるかは,N.ハイドフェルドを始め,B.セナやクビサの友だちの1人でもあるV.リウッツィなどなどの名前が挙がっていました。そのような中,先日行われた合同テストにおいて,クビサの代役として参加したハイドフェルドが,乗っていきなりその日のトップタイムをマークするという素晴らしい走りを見せ,一躍代役候補の一番手に名乗りを上げました。そして,今回正式発表された代役の名前は,その予想通りハイドフェルドでした。クビサがいつから復帰するかはまだ未定ですし,怪我の状態も決して軽いものではありませんから,当分の間このハイドフェルド&V.ペトロフという組み合わせでシーズンに臨むことになると思われます。なお,今週金曜日からスペインのバルセロナにあるカタルニア・サーキットで4日間の合同テストがスタートしますが,ハイドフェルドは19日(土)と21日(月)に同チームの今季型マシンであるR31でのテストを担当します。
2011/2/16(水)
☆4日連続(MotoGP)
○先週バレンシア・サーキットでオフィシャルテストが行われたばかりの中・軽量級クラスですが,今度はポルトガルGPが行われるエストリル・サーキットに集結して,シーズン2回目のオフィシャルテストが始まりました。初日は,前夜から降り始めた雨がほぼ午前中いっぱい降ったため,多くのライダーが走行を見合わせました。そのような中,Moto2クラスでトップタイムをマークしたのはS.コルシでした。2番手タイムがJ.クルーセルで,前回のテストではトップ3に顔を出していなかったライダーの名前が連なっています。3番手タイムは,今季型TSRマシンを駆って前回のテストでもいい走りを見せていたA.デ.アンジェリスがマークしています。このクラス唯一のフル参戦日本人ライダーである高橋裕紀は,初日の走行を見合わせた中の1人でした。
125ccクラスは,前回のテストで3日間ともトップタイムだったN.テロルが,コースコンディションがよくない中での走行でしたが,唯一1分50秒台を切り,前回から通算して4日連続のトップタイムとなりました。2,3番手タイムだったのは,それぞれH.ファウベルとM.オリベイラでした。
なお,今回のテストは,前回に引き続いて3日間行われる予定です。
2011/2/15(火)
☆1台増加(SGT)
○日産自動車株式会社及びニッサン・モータースポーツ・インターナショナル株式会社が,2011年度のグローバルモータースポーツの活動概要を発表しました。ここでは,その中でメイン活動となるSGTのGT500クラスに関してお伝えします。
昨シーズンまで3台体制で臨んでいたニッサン陣営ですが,今シーズンからは4台体制で臨むことになりました。その4台目に加わったのは,2008年に星野一樹&安田裕信のコンビでGT300クラスのチャンピオンに輝いたMOLAです。ステップアップすることになった今シーズンは,以前にもこのチームに所属したことがあり,昨シーズンハセミ・モータースポーツに所属してGT300クラスのチャンピオンを獲得した柳田真孝がエースドライバーとなり,それにR.クインタレッリが加わったコンビでシーズンに臨みます。ニッサンのエースチームであるNISMOは,ドライバーに変更はないものの,タイヤがブリヂストンとなって,昨年使用したミシュランとは1年限りとなっています。他のチームに関しては,ドライバーの顔ぶれに変更が出ていますが,詳細は以下の表をご覧ください。今シーズンのニッサンは,もちろんマシンはこれまで通りGT−Rを使用しますが,今季型GT−Rは,次の3点に重点を置いて開発を行った発表されています。それは,@VRH34Aエンジンを改良し,より最適なトルク特性と出力向上の実現,Aダウンフォース向上のためのボディ細部のデザインのリファイン,B駆動系の信頼性の向上の3点です。なお,ニッサン系チームの総監督は,これまでと同様に柿元邦彦氏が務めることになります。
2011 SGT ニッサンチーム体制(GT500クラス)
チーム チーム代表 ドライバー マシン タイヤ
23 NISMO 鈴木 豊 本山 哲 MOTUL AUTECH GT-R ブリヂストン
B.トレルイエ
12 TEAM IMPUL 星野 一義 松田 次生 カルソニックIMPUL GT-R ブリヂストン
J−P.デ.オリベイラ
24 KONDO RACING 近藤 真彦 安田 裕信 未定 ヨコハマ
B.ビルドハイム
46 MOLA 大駅 俊臣 柳田 真孝 S-ROAD MOLA GT-R ミシュラン
R.クインタレッリ
2011/2/14(月)
☆日替わり(F1)
○スペインの・ヘレス・サーキットでの合同テスト最終日の走行が行われ,ウィリアムズのR.バリチェロがこの日の最速タイムをマークしました。初日がF.マッサ,2日目がM.シューマッハ,3日目がN.ハイドフェルド,そして最終日のバリチェロと最速タイムをマークしたドライバーの顔ぶれが日替わりで違いました。2番手タイムをマークしたのは,一度コースオフを喫して赤旗の原因をつくったものの,この日は全部で86周走行したザウバーの小林可夢偉でした。3番手タイムは,順調な走行を続けてきているフェラーリのF.アロンソでした。昨日はN.ハイドフェルドがステアリングを握ったロータス・ルノーGPでしたが,最終日は昨年ヒスパニア・レーシングからF1デビューを果たしたB.セナにそのステアリングを託しました。セナのタイムは,トップからおよそ1.5秒遅れの5番手タイムでした。
今回のテストは終了し,次回の合同テストは,今月18日(金)から21日(日)までの4日間スペインのバレンシア・サーキットで行われる予定です。
2011/2/13(日)
☆18歳が(MotoGP)
○スペインのバレンシア・サーキットで行われてきた中・軽量級クラスのオフィシャルテスト最終日の走行が行われ,Moto2クラスは2人が最速タイムをマークしました。その2人ですが,まず1人目は,昨年の125ccクラスチャンピオンで,今シーズンMoto2クラスにステップアップしたM.マルケスです。2人目は,史上最年少優勝記録を保持しているS.レディングです。レディングはつい最近なった,マルケスはもうすぐなる,どちらも18歳のヤングライダーです。3番手タイムをマークしたのは,これまでの2日間で全てトップタイムだったJ.シモンでした。前日に2番手タイムを出していた高橋裕紀は,昨日マークした自己ベストをさらに更新してT.ルティと同じ4番手タイムでした。
125ccクラスは,昨年ランキング2位で終了し,今回のテストでは連日トップタイムをマークしてきたN.テロルが,最終日も制しました。トップタイムこそマークできていない物の,2,3番手タイムをマークしてきたルーキーのM.ビニャーレスが,この日も速さを見せて2番手タイムをたたき出しています。3番手タイムをマークしたのは,昨シーズンはMoto2クラスにステップアップしたものの,再び125ccクラスに復帰してきたH.ファウベルでした。今季初めてGPにフル参戦する尾野弘樹は,11番手で3日目を終えています。
今回のテストはこれで終了ですが,次は同じスペインのエストリル・サーキットに移動して15日から再びテストが始まります。
☆代役が(F1)
○合同テスト3日目の走行が,スペインのヘレス・サーキットで行われてました。先日ラリーの参加して大怪我を負い,何とか一命は取り留めたものの,今シーズンの参戦が危ぶまれているR.クビサの代役として,ロータス・ルノーGPはN.ハイドフェルドを起用しました。そのハイドフェルドが,いきなり3日目のトップタイムをマークするという驚きのパフォーマンスを見せました。シーズンが始まって誰がクビサの代役を果たすのかはまだ不明で,今回のハイドフェルド起用は,そのオーディションを兼ねていると考えてよいでしょう。その場でいきなりトップタイムですから,代役参戦に向け大きく前進したのかもしれません。ちなみに,今日行われる最終日の走行では,もう一人の代役候補であるB.セナがステアリングを握ることになっています。2番手タイムをマークしたのは,ここまで好調な走りを見せているフェラーリのF.アロンソでした。この日のアロンソは,ヘルメットに親友であるクビサのヘルメットのイラストを施したシールを貼って走行しています。3番手タイムは,前日にトップタイムをマークしたメルセデスGPのM.シューマッハがマークしています。ザウバーは,この回のテストでは初登場となる小林可夢偉がステアリングを握り,原因は分かりませんが2回コース上にストップして赤旗の原因をつくりましたが,5番手タイムをマークしています。
2011/2/12(土)
☆自己最高(MotoGP)
○スペインのバレンシア・サーキットで行われているオフィシャルテスト2日目の走行が行われ,Moto2クラスは,初日に3番手タイムを出していたJ.シモンがこの日のトップタイムをマークしました。彼のマークしたタイムは,Moto2元年である昨年のポールタイムを上回っています。そして,2番手タイムをマークしたのは,昨年のチャンピオンチームから参戦する高橋裕紀でした。彼のマークしたタイムは,これまで同サーキットで自身がマークしたタイムを上回る自己最高タイムでした。3番手タイムは,初日にトップタイムをマークしたA.イアンノーネでした。
125ccクラスの走行では,初日にトップタイムをマークしているN.テロルが,この日もその速さを見せて2日連続トップタイムをマークしました。初日に3番手タイムをマークしていたGPではルーキーとなるM.ビニャーレスが,トップからわずかコンマ1秒遅れで,この日の2番手タイムをマークしています。さらにそのビニャーレスのタイムからコンマ1秒遅れの3番手タイムをマークしたのは,昨年のスペイン選手権でビニャーレスとチャンピオン争いを展開したM.オリベイラでした。今年からMotoGPにフル参戦する尾野弘樹は,11番手タイムで2日目を終えています。
なお,今回のオフィシャルテストは,今日が最終日で,午前中のみの走行となります。
☆軽さは?(F1)
○スペインのヘレス・サーキットで行われている合同テスト2日目の走行が行われ,昨シーズンから久々にF1に復帰したメルセデスGPのM.シューマッハが,全部で112周走行してこの日のトップタイムをマークしました。2日目の走行では,ロングランに専念するドライバー,逆に短い走行に専念したドライバー,その中間のドライバーと分かれていたため,燃料の搭載量に差が出ていました。それでいうと中間に位置していたシューマッハがトップタイムをということで,燃料の搭載量が少なかったのではないかという見方も出たのですが,シューマッハ本人のコメントによると,「極端に軽くはない燃料」ということでした。2番手タイムをマークしたのは,初日にトップタイムをマークしていたフェラーリF150thを駆るF.アロンソでした。初日のマッサは101周,この日のアロンソは116周走行したのですが,安定したタイムをマークし続けていたようで,今季型マシンのポテンシャルの高さを見せています。3番手タイムは,この日初めて今季型マシンであるMP4-26を駆ったマクラーレン・メルセデスのJ.バトンでした。なお,ザウバーの小林可夢偉はこの日も走行せず,チームメイトでルーキーのS.ペレスがステアリングを握ったのですが,ターン7と8の間でクラッシュしてフロント部分を壊したため,テストを予定より早く切り上げることになってしまっています。
2011/2/11(金)
☆スタート(MotoGP)
○中・軽量級クラスのオフィシャルテストが,スペインのバレンシア・サーキットで始まりました。まず,中量級クラスとなるMoto2クラスですが,今シーズン既にプライベートながらテストを行ったばかりのA.イアンノーネと,昨年と同じチームから参戦し,今季型TSR製マシンを駆るA.デ.アンジェリスが同タイムでトップタイムをマークしました。3番手タイムは,昨シーズンチャンピオン争いを展開したJ.シモンと,今季125ccクラスからステップアップしてきたS.ブラドルがこれまた同タイムで並んでいます。今シーズン昨年のチャンピオンチームに移籍し,活躍が期待される高橋裕紀は,コンマ8秒遅れの10番手タイムで初日を終えています。
軽量級クラスとなる125ccクラスは,昨シーズンをランク2位で終えているN.テロルとランク7位のS.コルテセが,このクラスも同タイムで初日のトップタイムをマークしています。昨年はスペイン選手権に参戦し,今シーズンからGPにステップアップしてきたM.ビニャーレスが3番手タイムをマークしています。スペイン選手権やイタリア選手権に参戦してきて,こちらもついにGPにフル参戦することになった尾野弘樹は,トップからちょうど3秒遅れの12番手タイムで初日を終えています。
☆2回目(F1)
○今シーズン2回目となる合同テストが,1回目と同じくスペインのヘレス・サーキットで始まりました。初日のトップタイムをマークしたのは,フェラーリのF.マッサでした。そのマッサが駆る今季型マシンですが,新車発表当時は「F150」という表記でした。これは,今年がちょうどフェラーリにとっての母国となるイタリアが,統一150周年となるため,それを記念しての名称となっていました。ところが,アメリカのフォード社のピックアップトラックに,同じ名称のものがあるため,フォードから異議申し立てが出るという事態が起きていました。恐らくその影響からでしょう,今回のテストでは車名が「フェラーリ F150th イタリア」になっています。2番手タイムは,小林可夢偉のチームメイトであるザウバーのS.ペレスでした。3番手タイムは,昨シーズンチームメイトとチャンピオン争いを展開したM.ウェーバーがマークしています。なお,今回のテストにはヒスパニア・レーシングは参加していません。
2011/2/10(木)
☆今季限り(インディーカー)
○ツインリンクもてぎを運営するモビリティランドが,来シーズン以降インディーカー・シリーズの中の1戦である『インディ・ジャパン』を開催しないことを発表しました。ツインリンクもてぎは,1998年当時インディーカー・シリーズのライバルであったCARTシリーズを開催し,この年を始まりとしてアメリカン・フォーミュラの最高峰シリーズを開催してきました。CARTシリーズがなくなって以降,2003年からインディカーシリーズとして『インディジャパン』を開催してきました。その間,高木虎之介,中野信治,服部茂章,ロジャー安川,松浦孝亮,武藤英紀といった日本人ドライバーも数多く参戦してきて,昨シーズンと開催がラストになる今シーズンは,元F1ドライバーである佐藤琢磨も出場します。日本国内でのインディーカー・シリーズの認知度は,開催開始当初に比べて上がっているとはいえ,ツインリンクもてぎと同じ系列会社の鈴鹿サーキットで開催しているF1に比べると十分とはいえず,F1が10万人を超える観客を集めるのに対して,インディー・ジャパンの方は,それにはるかに及ばない状態が続いています。海外戦を開催するにはかなりの金額が必要なのですが,一部の報道によると,2003年の初開催以来ずっと収支の面で赤字開催が続いているとのこと。厳しい経済状況が続いている中だけに,今回の決定はこうした背景が影響しているものと思われます。
2011/2/9(水)
☆国内で(JRR)
○JRRに参戦するチームで組織しているA.R.T.から,今シーズンの暫定エントリーリストが発表されました。まだ暫定の段階ですから,今後追加や取り消しなどの変更が加わることがありますので,まだどうなるか分からないところがありますが,JSB1000クラスに関して今回の発表で何人か気がついたところをお伝えします。まず,昨シーズン限りでJRRから引退した伊藤真一が所属していたKohara Racingですが,今シーズンは一昨年までMotoGPやSBKにフル参戦し,昨シーズンは鈴鹿8耐以外ではシートを失っていた玉田誠が所属することになっています。昨シーズン玉田が唯一参戦した鈴鹿8耐は,伊藤と組んでこのチームからの出場でした。玉田と同じく元SBKライダーで,BSBでも活躍を見せていた加賀山就臣が,自らのチームを組織してJRRに戦いの場を移しています。今回の発表では,使用するマシンについて触れられていませんが,玉田はホンダCBR1000RR,加賀山がスズキGSX−R1000となります。この2人は海外からの復帰組となりますが,国内からのステップアップ,正確には復帰ということになりますが,昨シーズンST600クラスにバーニング・ブラッドからフル参戦していた徳留和樹が,JSB1000クラスに復帰することになりました。昨シーズン終盤にツインリンクもてぎで行われた第6戦の公式予選中の転倒により,左大腿骨を骨折する大ケガを負った徳留ですが,その後手術,リハビリなどに励み,かなりの回復を見せています。現在は,今季カワサキ陣営に移籍してST600クラスにフル参戦する高橋江紀などと共にモトクロスを使用しての合宿に取り組むまでになっています。今シーズンの徳留は,Honda鈴鹿レーシングに移籍してのフル参戦となります。このチームは,Honda鈴鹿製作所の社内チームとして活動してきたもので,ライダーに関してもその中から起用されてきました。HRCから参戦など一貫してホンダ製のマシンを駆ってきた徳留とはいえ,社外からの起用は異例といえます。
2011/2/8(火)
☆変更(SGT)
○GT300クラスにおいて,初音ミクカラーでおなじみのGSR & Studie が,幕張メッセで開催されているワンダーフェスティバル2011[冬]の会場において,6日に今シーズンの体制発表を行いました。それによると,今シーズンから元F1ドライバーである片山右京をスポーティングディレクターに迎え,チーム名がGSR & Studie with TeamUKYOとなりました。ドライバーには,昨年までの番場琢に加え,新たに昨年までM7 MUTIARA MOTORS雨宮SGC 7を走らせていた谷口信輝が加入しました。また,メンテナンスガレージとして,同じくM7 MUTIARA MOTORS雨宮SGC 7をメンテナンスしていたRSファインが務めることとなりました。使用するマシンですが,昨シーズンはPORSHE 911GT3Rを使用しましたが,今シーズンはFIA GT3仕様のBMW Z4 GT3に変更となりました。今回投入されることになったマシンですが,1月中旬に行われたドバイ24時間レースにペトロナスBMW Z4M クーペとして参戦し,総合2位,A5クラス優勝を果たしたマシンそのものです。今回のニュースで明らかになったことは,M7 MUTIARA MOTORS雨宮SGC 7からの移動があったこと。今シーズンの参戦が危ぶまれている同チームですが,今回の発表により,さらにそのことが強まっています。SGTにおいて唯一奏でていたロータリーエンジンサウンドが,今シーズンは聞かれないことになりそうです。
2011/2/7(月)
☆重傷(F1)
○シーズンオフの間,ドライバーはそれぞれいろいろな過ごし方をしますが,ロータス・ルノーGPのR.クビサの場合は,ラリーに参加して過ごしています。噂によれば,シーズンオフにラリーに参加するのを許可することが契約条項に盛り込まれているとのことです。それほどまでにラリーが好きなクビサですが,それが今回重大な結果を招いたようです。シュコダ・ファビアS2000をドライブしてロンド・ディ・アンドラ・ラリーに参戦したクビサが,最初のステージの高速セクションでガードレールを突き破るクラッシュを喫してしまい,多重骨折になる重傷を負ってしまいました。どうやら突き破ったガードレールがマシンを貫通し,それがクビサに当たってしまったことが重傷につながったようです。救出まで1時間を要した大クラッシュは,右手を切断しなければならいのではないかと思われるくらいの重傷を招いたようです。これを入力している段階では,まだ病院からの正式発表がないこともあって,様々な情報が流されました。しかし,クビサのマネジャーを務めるD.モレリがクビサの容体について語ったところによると,どうやら切断という最悪の結果は免れたようです。とはいえ,足と右腕を多発骨折していて,特に右手に関しては複雑骨折を負っているとのことです。手術は既に行われたようですが,結果については時間が経たないと分からず,来月行われる開幕戦に参加するのはほぼ絶望のようです。開幕戦だけでなく,少なくともシーズン序盤は参戦が不可能になる可能性もあるため,チームは代役を捜す必要に迫られています。その代役ですが,通常で考えれば,今季ロータス・ルノーGPのリザーブドライバーとなったB.セナが昇格することになります。しかし,クビサが長期不在となった場合は,フォース・インディアのリザーブドライバーに就任したN.ヒュルケンベルグをはじめ,N.ハイドフェルドやP.デ.ラ.ロサといった経験豊富なドライバーを起用するのではないかという噂も出てきているようです。
2011/2/6(日)
☆契約延長(F1)
○4強といわれているチームが上位を占めているのが現在のF1ですが,その次のグループに位置し,時にはその4強をも食う活躍をしているチームの中の一つがフォース・インディアです。その活躍を支える一つが,4強の一つであるマクラーレン・メルセデスとの技術提携です。同じメルセデスエンジンを搭載するという両チームの提携は2009年シーズンから始まり,マクラーレンからギヤボックスとハイドロリクスシステムの供給を受けてきました。既に2年が経過している提携ですが,この度フォース・インディアから発表があり,その契約が2012年まで延長されることが決定しました。今回の発表では,両者の契約延長とともにチームのテクニカルディレクターにA.グリーンが就任したことも発表されています。グリーンの加入と共にチームを去ったM.スミスは,フォース・インディアとの契約予告期間の終了後にチーム・ロータスに加入しています。今回就任したグリーンは,チームの前身であるジョーダン・グランプリがF1に参戦する以前の1990年にデザインエンジニアグループに在籍していました。その後BARやレッドブルを渡り歩き,昨年の7月に再びフォース・インディアに加入していました。昨年型マシンまではスミスが中心となって開発してきたものですが,今季型マシンであるBVM04は,グリーンが初めて中心となって手がけたものになりますので,その活躍が注目されます。
2011/2/5(土)
☆体制発表(SGT)
○ホンダが,今季の2輪,4輪の「モータースポーツ参戦体制」と「モータースポーツの普及」について概要を発表しました。その中では,SGTについても発表がありました。今回は,その点についてお知らせします。
GT500クラスについては,昨年から投入してドライバーズチャンピオンとチームチャンピオンのダブルタイトルを獲得したHSV-010 GTを今年も5チームに供給します。その5チームの詳細は以下の表の通りです。それを見ておわかりのように,昨年チャンピオンを獲得したウイダー・ホンダ・レーシングは,昨年と同じ体制で臨みます。それに対して,昨シーズンは井出有治&R.ライアンのコンビで臨んだARTAについては,体制を一新し,昨シーズンまでインディーカー・シリーズにフル参戦してきた武藤秀紀と,昨シーズン「鈴鹿700km」においてサードドライバーとして同チームに加入し,何と初参戦&初走行においてポールポジションを獲得するという快挙を成し遂げた小林崇志がステアリングを握ることになりました。なお,F1も含め,長年ARTAに加入してきた井出有治については,今シーズンはSGTだけでなく,全てのレースカテゴリーから参戦をとりやめています。これは,来シーズン自らのチームを立ち上げてレースに参加するという体制を整えるため,今季を充電期間とするためです。
2011 ホンダSGT参戦体制
チーム名 ドライバー Age
ウィダー・ホンダ・レーシング 木暮 卓史 30
R.デュバル 28
オートバックス・レーシング・チーム・アグリ 武藤 秀紀 28
小林 崇志 23
ケーヒン・リアル・レーシング 17 金石 年弘 32
塚越 広大 24
エプソン・ナカジマ・レーシング 32 道上 龍 37
中山 友貴 23
チーム・クニミツ 100 伊沢 拓也 26
山本 尚貴 22
2011/2/4(金)
☆3日間ともに(MotoGP)
○今シーズン最初のオフィシャルテスト最終日の走行が,マレーシアらしい暑い天候の中セパン・インターナショナル・サーキットで行われました。ここまでの2日間,人は違うもののレプソル・ホンダのライダーが最速タイムをマークしてきましたが,最終日はホンダのサテライトチームの一つであるサンカルロ・ホンダ・グレシーニのM.シモンチェリが最速タイムを刻みました。サテライトチームとはいえ,シモンチェリにはワークスマシンが供給されていますから,3日間ともにホンダRC212Vのワークスマシンが最速タイムを刻んだことになります。2番手タイムをマークしたのは,初日に最速タイムをマークしたレプソル・ホンダのC.ストーナーで,シモンチェリとは1000分の54秒差でした。3番手タイムを昨シーズンのチャンピオンであるJ.ロレンゾがマークし,4番手タイムはレプソル・ホンダのA.ドビツィオーゾでした。サンカルロ・ホンダ・グレシーニの青山博一は,まじめな彼らしく最終日の最多ラップを走行し,7番手タイムで今回のテストを終えています。なお,唯一スズキのマシンを駆っているA.バウティスタは,最終日に体調を崩して走行をキャンセルし,替わってスズキのテストライダーを務める青木宣篤がテストプログラムをこなしていきました。また,今回のテストにはHRCのテストライダーを務める昨シーズンのJSB1000クラスのチャンピオンである秋吉耕祐が参加してきましたが,この日の走行を開始してわずか4周目に転倒を喫してしまい,手首を骨折する怪我を負ってしまいました。今シーズン最初のオフィシャルテストが終了しましたが,今月22日には今季2回目となるオフィシャルテストが同サーキットで予定されています。
☆日替わり(F1)
○今季最初の合同テスト最終日の走行が,スペインのバレンシア・サーキットで行われました。最終日の最速タイムをマークしたのは,ロータス・ルノーGPのR.クビサでした。排気口が前方に向いているという革新的な排気システムを搭載する同チームの今季型マシンR31を駆るクビサのタイムは,3日間を通しての最速タイムにもなりました。これで最速タイムをマークしたドライバーは,3日間共に顔ぶれが違う結果となりました。昨年型マシンであるVJM03を駆るフォース・インディアのA.スーティルが,この日の2番手であり,3日間を通しての2番手でもあるタイムをマークしました。3番手タイムをマークしたのは,マクラーレン・メルセデスのJ.バトンで,彼も昨年型マシンを駆ってのタイムでした。3日間を通しての3番手タイムは,フェラーリのF.アロンソがマークした2日目の最速タイムでした。なお,ザウバーはセカンドドライバーのS.ペレスに最終日のステアリングを託しましたので,小林可夢偉は走行していません。
2011/2/3(木)
☆今度は PARTT(MotoGP)
○今シーズン最初のオフィシャルテスト2日目の走行が行われました。気温34度,路面温度48度というマレーシアならではの天候の中行われた走行において,初日に3番手タイムをマークしたレプソル・ホンダのD.ペドロサが,2日目のトップタイムをマークしました。初日は同チームに新加入のC.ストーナーがトップタイムでしたが,今度はチームでは先輩となるペドロサが意地を見せた形となっています。2番手タイムをマークしたのは,そのストーナーでした。3番手タイムをマークしたのは,今シーズンからヤマハワークスに移籍してきたB.スピースでした。初日の走行では,疲労を回避するため24周走行しただけで切り上げたスピースでしたが,2日目に本格的な走りを見せて60周を走行しての3番手タイムでした。4番手タイムがレプソル・ホンダのA.ドビツィオーゾで,今シーズンは16年ぶりに3台体制を敷いている同チームが,トップ4の内その3台が占めました。サンカルロ・ホンダ・グレシーニの青山博一は,2日目も快走を見せ,6番手タイムで2日目の走行を終えています。
☆今度は PARTU(F1)
○今季初となる合同テスト2日目の走行が,スペインのバレンシア・サーキットで行われました。初日の走行では,昨年のチャンピオンであるレッドブルのS.ベッテルがトップタイムでしたが,今度はそのベッテルと激しいチャンピオン争いを展開したフェラーリのF.アロンソが2日目のトップタイムをマークしました。アロンソが108周走行したのに対し,2日目の走行を43周で終えたベッテルが,2日目の2番手タイムでした。3番手タイムをマークしたのは,この日の最多周回数を記録したフォース・インディアのP.ディ.レスタでした。初日に6番手タイムマークしたザウバーの小林可夢偉は,この日は走行せず,チームメイトのS.ペレスが走行して10番手タイムで彼にとっての初日の走行を終えています。
2011/2/2(水)
☆いきなり PARTT(MotoGP)
○今シーズン最初のオフィシャルテストが,マレーシアのセパン・サーキットで始まりました。3日間にわたって行われる今回のテストですが,その初日の走行でトップタイムをマークしたのは,今季ドゥカティからレプソル・ホンダに移籍してきたC.ストーナーでした。終盤に入って2分01秒台を連発したストーナーは,最終的に2分01秒574の1番時計を記録し,ホンダワークスに正式に所属して初めての走行でいきなり初日を制しました。2番手タイムをマークしたのは,昨年のチャンピオンであるJ.ロレンゾで,ストーナーからコンマ4秒遅れでした。昨シーズンまでダイネーゼのレーシングスーツを着用してきたロレンゾですが,今回からアルパインスターに変更となっています。また,タイトルスポンサーであったフィアットとの契約が終了したため,今回チームのエントリー名は「ヤマハ・ファクトリー・レーシング」となっています。3番手タイムをマークしたのは,ストーナーの加入により3台体制となったレプソル・ホンダの一人であるD.ペドロサでした。昨シーズン負った怪我のため,シーズン終了後に手術を行ったペドロサだけに,その影響がどうなるか注目されていました。しかし,肩の麻痺が出るようではあるものの,3番手タイムと好発進を決めています。今シーズンからサンカルロ・ホンダ・グレシーニに移籍してきた唯一のフル参戦日本人ライダーである青山博一は,トップからコンマ9秒遅れの7番手タイムと,こちらも好発進となっています。今シーズンからドゥカティのワークスチームに所属することになったV.ロッシは,彼もシーズン終了後昨シーズンのトレーニング中に負った肩の手術を受けていて,こちらは回復具合が十分でないこともあって,初日を12番手タイムで終えています。
☆いきなり PARTU(F1)
○今シーズン初となる合同テストが,スペインのバレンシア・サーキットで始まりました。今シーズンからワンメークタイヤとして供給されることになったピレリタイヤを使用して初の走行となる今回のテストですが,初日はチーム・ロータスを除く11チームが参加しました。レッドブル,フェラーリ,ザウバー,ロータス・ルノーGP,メルセデスGP,ウィリアムズ,トロ・ロッソの7チームが,今季型の新車を持ち込んで走行しています。初日にトップタイムをマークしたのは,昨年のチャンピオンであるレッドブルのS.ベッテルで,いきなりチャンピオンとしての実力を発揮しています。2番手タイムをマークしたのは,フォースインディアでテストドライバーを務めるN.ヒュルケンベルグでした。3番手タイムをマークしたのは,こちらもテストドライバーを務めるマクラーレン・メルセデスのG.パフェットでした。今シーズンもザウバーからフル参戦する小林可夢偉は,全部で49周を走行して6番手タイムと好発進を決めています。
2011/2/1(火)
☆ジャンプ(JRR)
○元GPライダーで,当時125ccクラスにおいて日本人の黄金時代を築いた立役者の一人なのが上田昇です。その彼が立ち上げたTeam NOBBYが,今シーズンの体制を発表しました。2007年にチームが始動し,今年で5年目のシーズンを迎えることになります。そして,これまで積み上げてきた経験を生かし,今年は『ホップ・ステップ・ジャンプ』の3段目である『ジャンプ』の年と位置付けたということです。これが何を意味しているかといえば,国内だけでなく世界へ飛躍するための一年にするようです。今回の発表によると,参戦するクラスはJ−GP2とJ−GP3の2クラスです。まずJ−GP3クラスですが,昨年まで軽量級クラスで国内だけでなくスペインでも活躍を見せていた若手のホープである日浦大治朗をステップアップさせることになりました。使用するマシンは,昨シーズンMotoGPのMoto2クラスでA.バルドリーニが駆って第17戦ポルトガルGPで2位表彰台を獲得したI.C.P.製Moto2です。エンジンは,もちろんMoto2のワンメークであるホンダCBR600RRのエンジンです。J−GP3については,山本剛大が引き続き参戦するとともに,新たに森俊也が加わることになりました。使用するマシンは,これまで通りチームが独自にチューンを施したホンダRS125Rです。なお,3人ともにJRRだけでなく,スペイン選手権へも参戦することになっています。
     
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