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2011/1/31(月)
☆移籍&ステップアップ(SGT)
○昨シーズンのGT300クラスは,ハセミ・モータースポーツがチャンピオンを獲得しました。チームオーナーが長谷見昌弘,マシンはニッサンのフェアレディーZ,,ドライバーが『Z使い』の異名をもつ男の息子である柳田真孝と『日本一速い男』の異名をもつ男の息子である星野一樹という,まさにニッサンの歴史を感じさせるコラボレーションで獲得したものでした。そのコラボレーションでチャンピオンを守るかと思われた今シーズンでしたが,その夢のコラボは1年で終わりを告げました。今シーズンもアストンマーチン・バンテージGT2を駆ってGT300クラスにフル参戦することになっているA speedから発表があり,昨シーズンからの続投となる吉本大樹のチームメイトとして星野一樹を迎えることになりました。これまで一貫してニッサンのマシンを駆ってきた星野にとって,初めて他メーカーのマシンを駆ることになります。星野と吉本は,全日本F3のデビューが同じ年ですので,そういった意味だけでは同期生コンビといえます。
次に,これまで一貫してGT300クラスに参戦してきた親分こと坂東正敬が代表を務めるレーシングプロジェクトバンドウが,今シーズンGT500クラスにステップアップすることがほぼ確実となったようです。同チームは,トヨタのマシンを駆ってGT300クラスに参戦してきましたが,今回のステップアップもトヨタ製のマシンであるレクサスSC430を駆ることになるようです。ということは,今季のトヨタ勢は全部で6台のSC430が投入されることになります。タイヤについては,ヨコハマを使用することが確実視されているようです。噂では,ニッサンも昨年と比べてGT−Rを1台増やすようですので,今季のGT500クラスは,ホンダ,トヨタ,ニッサンの3メーカーで合計15台となりそうです。
2011/1/27(木)
☆ようやく(F1)
○F1に参戦するチームの中で,唯一今シーズンのドライバーを一人も発表していなかったフォース・インディアが,ようやくその点についての正式発表を行いました。それによると,まずレギュラードライバーですが,昨シーズンに引き続いてA.スーティルがエースドライバーを務めることになりました。今回の契約延長により,スーティルは同チームで5年目のシーズンを迎えることになります。このスーティルの残留はある程度予想されていましたが,様々な憶測が飛んだのが,彼のチームメイトとなるセカンドドライバーのシートです。昨シーズンそのシートに座っていたのが,イタリア人ドライバーのV.リウッツィで,彼は既に同チームとの契約延長が結ばれたと発表していました。しかし,それでもセカンドシートの座が危うくなってきて,契約自体が危うくなってきていました。そして,今回の発表でセカンドシートに座ることになったのは,そのリウッツィではなく,イギリス人ドライバーのP.ディ.レスタでした。昨シーズンのDTMチャンピオンである彼は,F3時代に昨年のワールドチャンピオンであるS.ベッテルとチャンピオン争いをした経験を持つドライバーです。昨シーズンは,DTMにフル参戦しながら,フォース・インディアのリザーブドライバーとして金曜日に8レースで走行していました。そして,昨シーズンそのディ.レスタが務めたテスト兼リザーブドライバーの座には,リウッツィが座るものと予想されていましたが,そうではなくて昨シーズンウィリアムズから参戦していたN.ヒュルケンベルグが座ることになりました。この決定により,リウッツィの座るシートがなくなったことを意味しますので,チームを離脱することが決定的になっています。
2011/1/26(水)
☆改修理由(F1)
○今シーズンのレースカレンダーでは第4戦に組み込まれている中国GPですが,現段階で暫定開催扱いとなっています。その理由は,コース改修の必要があるためです。レースを開催するサーキットには,安全面等を確保するためライセンスの認証が必要です。そして,中国GPを開催する上海国際サーキットは,昨シーズンでそのライセンスが失効していて,今季新たにライセンス発行に向けて審査を受ける必要があります。そのため,3月に予定されている査察の結果ライセンスが発行するまでは,上海での中国GPが暫定扱いとなっているわけです。当初の話では,路面のバンプと雨水の排水の改修が必要だということでしたが,中国GPの主催者のマネージャーを務めるY.イビン氏によると,コースの内ターン1,ターン8,ターン14の3つのコーナーで地盤が沈下が起きていて,路面にダメージがあることが大きな問題だということを認めました。上海は元々土質が軟らかく,サーキットもその上に建設されているので,今回問題が明らかになった地盤沈下はごく普通のことだということです。およそ200億円近い多額のお金をかけてわずか7年前に建設されたサーキットなのに,既にそうした状態だというのは,ある意味中国らしいといえるのかもしれませんし,経済状況のいい中国ですから,改修も日本に比べるとそれほど大きな問題にならないのかもしれませんね。
2011/1/25(火)
☆2人に(MotoGP)
○FIMが,今シーズンの各クラスのエントリーリスト(暫定)を発表しました。それによると,既に明らかになっていたように,MotoGPクラスではサンカルロ・ホンダ・グレシーニから青山博一が,Moto2クラスではグレシーニ・レーシング・Moto2から高橋裕紀がフル参戦することになっています。つまり,クラスこそ違え,母体は同じチームから2人の日本人がフル参戦することがあらためて発表になったわけです。そして,125ccクラスに関しては,当初から予想されていたように,昨シーズンと同じく小山知良がレーシング・チーム・ジャーマニーからのフル参戦となっています。そして,もう一人日本人が今回のエントリーリストに加わっていました。その一人というのは,2008,2009年にBATTLE FACTORY からJRRの125ccクラスにフル参戦して両年ともにランク3位に輝き,昨シーズンはスペイン選手権とイタリア選手権に参戦した尾野弘樹です。その尾野が所属することになったのは,カレッタ・テクノロジー・レース・デパートメントです。2人のライダーの気になる点は,それぞれが駆るマシンです。まず尾野については,今回の発表によるとKTMとなっています。以前はアプリリアと激しいチャンピオン争いを展開したKTMでしたが,ご存知のように同クラスからは既に撤退をしています。そのKTMを駆るのは,尾野が所属するチームだけですから,マシン開発の面ではかなりハンディがあることになります。小山についてですが,彼のチームメイトであるS.コルテセは既にアプリリアのRSAを駆ることが明らかにされています。ご存知のように,アプリリアにはRSAとRSWの2バージョンがあって,RSAの方がワークススペックとなっていて,同じアプリリアエンジンでも2つの間にはポテンシャルの面でかなりの差があります。昨シーズンの小山はRSWのマシンが与えられていたため,どんなにコーナーでがんばって抜いても,ストレートに帰ってくるとあっさり抜かれてしまうという場面がしばしばありました。そのためかなり無理をしてコーナーで抜かないといけませんから,転倒やコースオフという危険性と隣り合わせという状況でした。昨シーズン終了時では,小山にRSAが与えられるのではないかという話もあったのですが,少なくとも現段階ではそうした情報をつかめていません。そういえば,チームとの正式契約の発表があったかなあ??今回のエントリーリストだけは,その点については分かりませんので,正式発表があるのを待つだけという感じです。
2011/1/24(月)
☆撤退?(F1)
○メルボルンで開かれているオーストラリアGPですが,そのメルボルンでの開催が危機に瀕しているようです。現在2015年までの開催の契約が結ばれていますので,あと5年間はメルボルンで開かれることになります。しかし,その後の開催の契約延長が厳しくなるようなのです。その点について触れたのが,同市のR.ドイル市長です。彼によると,メルボルン市にかかる経費や不便な環境を考えれば資金を投じる価値がないとのことなのです。やはり開催にかかる費用は大変なようで,1996年当時は170万オーストラリアドル(現在のレートで約1億4千万)かかる契約だったのですが,昨年は5000万オーストラリアドル(約41億円)もかかったようです。このままでいくと契約最終年である2015年には,何と7000万オーストラリアドル(約57億円)もの資金が必要なようで,現在のような不況の時代では,それほどの収入が期待できず,そうした状況の中で市民の税金を投入する価値があるかどうかという話になっているようなのです。まだ正式決定という段階ではありませんが,今後の動向が気になるところです。
2011/1/23(日)
☆降格?(F1)
○今シーズンのドライバーが徐々に発表されていって,空いたシートがほとんどなくなってきたF1ですが,その中にあってまだ1つのシートも正式発表がないのが,表彰台獲得の力を持ったマシンを開発してきているフォース・インディアです。当初は,昨シーズンのレースドライバーだったA.スーティル&V.リウッツィの残留が確実視されていて,後はその発表を待つだけという感じでした。ところが,スーティルに関してはレギュラードライバーとしての立場はほぼ確実視されていますが,リウッツィの方は立場が危うくなってきたようです。というのも,セカンドドライバーとしてP.ディ.レスタが同チームに加わることになった可能性が高まったからです。リウッツィとチームとの間で確かに契約が結ばれているようではあるのですが,ディ.レスタとの契約も存在しているようで,チームオーナーであるV.マルヤによると,「未解決となっている複数の法律上の問題がある」というコメントを今週に出しています。これが何を意味するのかは不明ですが,普通で考えれば,当初はリウッツィを起用する予定で契約したものの,ディ.レスタの方をレギュラードライバーとして選択する方向に転換することになっため,リウッツィと既に結ばれている契約をテストドライバーとしての契約に切り替えることができるかどうかを検討中というものなのではないでしょうか。リウッツィのマネジャーを務めるP.コリンズは,フォース・インディアとの契約交渉が現在も続いていると主張しているようですが,流れはテストドライバーの方向へと転換しているのは間違いないようです。
2011/1/22(土)
☆断念(F1)
○F1の開催を希望している国は年々増えていて,それに伴い実際に開催するレースも増え,今季は全部で20戦となりました。その中には,初開催となるインドGPも含まれています。来シーズン以降にはロシアGPなども計画されていて,F1開催を希望していても,実現へのハードルが高くなってきているのも事実です。開催を希望している地域の中の一つにイタリアの首都であるローマです。イタリアといえば何といってもモンツァでのレースですが,ローマもレースカレンダーの中に加わろうとしていたのです。その計画によると,ローマでのレースは,通常行われるクローズドサーキットでのものではなく,ローマ市街地を使ってのものです。街全体が歴史的遺産ともいえるローマ市内を,時代の最先端であるF1マシンが疾走するというのは,見るものをわくわくさせることは間違いなく,もし実現するとなると人々の興味を大いに引くのではないかと思われていました。しかし,そう簡単に実現することができないのも事実です。まず大きなハードルとなるのは,F1は基本的に1国1開催という規定。となると,伝統があるモンツァとの競合ということが生じます。F1を代表するレースの一つであるモンツァですから,交互開催という選択肢を採ることもかなり厳しくなります。そして,実際に開催するローマでも反対意見が多いというものありました。例えば,市街地コースはローマ市内のEUR地区を予定しているのですが,その地区の住民そのものが反対しているのです。レースをするとなると,開催期間前後で地区全体を閉鎖しなければならず,住民の同意が得られないと開催へのゴーサインが出されません。さらに,ローマでは,F1よりもオリンピックの開催をという声も大きくなっていました。そうしたことを受け,この度J.アレマンノ市長が会見を開き,ローマGP開催を断念したことを正式に発表しました。そして,今後は,2020年のオリンピック開催誘致に主軸を置くことになるようです。
2011/1/21(金)
☆色分け(F1)
○昨シーズンまでワンメークとしてタイヤを供給していたブリヂストン(BS)は,FIAからの要請により数年前からタイヤの種類の違いをタイヤに入れた線で違いを表していました。タイヤに溝があるグルーブドタイヤを使用していた頃は,ソフト側のタイヤの真ん中の溝に白いラインが入れられていましたが,2009年シーズンにスリックタイヤを使用するようになってからは,ソフト側のサイドウオールにグリーンのラインが入っていました。そのBSが昨シーズンをもってF1から撤退したことを受けて,イタリアのタイヤメーカーであるピレリが今シーズンからワンメークタイヤを供給することになります。まだ正式発表ではありませんが,イタリアなどの報道によると,BSとは違った方法でピレリはタイヤの種類の違いを表すことになるようです。その違いというのは,BSがラインを使用していたのに対して,ピレリは色違いの文字を使用するということです。その文字というのは,"Pirelli P Zero"というもので,色に関しては,ドライ用タイヤの場合がスーパーソフトには赤,ソフトは白,ミディアムは青,ハードは黄色で,ウェット用タイヤの場合がフルウエットタイヤのサイドウオールには黄色,インターミディエイトには赤の文字が使用することになるようです。BS時代より具体性がさらに出ていますが,種類と色を覚えるのには時間が必要になりそうですね。
2011/1/20(木)
☆抵触?(F1)
○先日ロータス・ルノーGPが,今シーズンのマシンのカラーリングを発表しました。グリーンとゴールドに彩られたそのカラーリングは,1970年代と80年代にたばこブランドであるジョン・プレイヤー・スペシャル(JPS)がスポンサーを務めていた頃のロータス・マシンを復刻したものです。オールドファンには何とも懐かしいカラーリングなのですが,これがちょっとした問題になりそうな気配なのです。世界的にたばこ広告が規制されていますが,中でも厳しい国の一つがカナダです。今回発表されたカラーリングは,単にロータスのカラーリングとして認知されていたから採用されただけで,既にJPSブランドはチームと何の関係もありません。しかし,カナダのタバコ法では,「何人もタバコ製品を宣伝してはならず,全体,部分にかかわらずタバコ製品やそのパッケージ,ブランド要素を表すもの,またタバコ製品やブランド要素を想起させる宣伝をしてはならない」と記されています。つまり,実際上は何らの関係がなくても,受け取る側にたばこ広告と関連する認識を持たせるだけで違法となるわけです。ただし,つい最近のカナダGPにおいては,ホンダがラッキーストライクカラーで走行(2006年シーズン)していましたし,フェラーリに至っては,マシンに画かれていたバーコードは,明らかにマールボロをイメージさせるものでした。ただし,フェラーリは,指摘を受けてバーコードの模様を昨シーズンは使用してません。せっかく復活した伝統のカラーリングですが,どのような結論に至るかは不明ですが,諸条件を考えるとその前途は洋々とは行かないようですね。
2011/1/19(水)
☆ステップアップ(FN)
○ル・ボーセ・モータースポーツから発表があり,今シーズンからFNに参戦することになりました。FJ1600筑波選手権を皮切りに,1989年からレースに参戦を開始した同チームは,FJ1600,フォーミュラ・トヨタ,F4,SFJ,F3といったミドルフォーミュラカテゴリーへ参戦してきていて,若手ドライバーの育成という大事な役割を担ってきました。とはいえ,チーム設立当初から国内最高峰クラスへの進出も視野に入れてきていたのも事実で,その夢をついに実現することになったわけです。ただし,これまで通り他のクラスの参戦も継続しますので,エントリーカテゴリーからトップカテゴリーまでをカバーするチームへと成長することになります。今回の発表によると,起用するドライバーは,2004年から同チームに所属し,フォーミュラ・トヨタを出発点に全日本F3選手権へと参戦してきた嵯峨宏紀で,まさにフォーミュラ・トヨタ,F3,FNとチームとともにステップアップしてきた形を取ります。使用するマシンに関してですが,シャーシはワンメークですから当然FN09となりますが,トヨタ系のチームだけに,FNで使用するエンジンは,トヨタRV8Kとなります。
2011/1/18(火)
☆断念(インディーカー)
○昨シーズンまでIRL(今シーズンから『インディーカー・シリーズ』)にフル参戦していた武藤英紀が,今シーズンの活動について自身のブログで触れました。その武藤ですが,2008年から同シリーズにアンドレッティ・グリーン・レーシングからフル参戦を開始し,その年にはルーキー・オブ・ザ・イヤーを獲得しました。そして,昨シーズンは名門のニューマン・ハースに移籍し,これまでチャンピオンを輩出したチームだけに活躍が期待されていました。しかし,蓋を開けてみるとトップ争いに加わるほどの競争力がマシンにないこともあって,最高位が12位と一度もトップ10フィニッシュをすることができず,ランク18位でシーズンを終えていました。インディーカー・シリーズとなった今シーズンも活動継続に向けて交渉を行ってきましたが,うまくシートを得ることができなかったようで,この度ブログの中で今季はフル参戦を断念したことを明らかにしました。ただし,全く参戦しないわけでもないようで,条件が合えばスポットでの参戦の可能性はあるようです。一昨年までF1に参戦していた中嶋一貴が,今シーズンから国内での活動を開始するように,武藤についても同様の形を取るのではないかと思われ,FNやSGTでの活動を視野に入れていることでしょう。
2011/1/17(月)
☆変更(インディーカー)
○IZODインディカー・シリーズは11日,今シーズンの規則変更と新たなシリーズロゴを発表しました。今回の発表は,オーバルレースでのリスタート方法やルーキーのプラクティス時間延長などに関してのものです。主な変更点についてお伝えすると,まずリスタートが切られるゾーンは,ターン3からターン4の間となります。その際,トップだったドライバーは1列目インサイドのポジションをとらなければならず,2列に並んでのリスタートが義務づけとなりました。フリープラクティスに関しては,75分間あるセッションのうち最初から走行できるのは,ルーキーとシリーズランクトップ10以外のドライバーで,残り45分になったところですべての車両が走行できるというルールに変更されました。また,このところずっと『インディ・レーシング・リーグ(IRL)』という名称で親しまれてきましたが,今シーズンから『インディーカー・シリーズ』という名称に変更されました。
また,来シーズンに関することも,同日発表されています。インディーカー・シリーズは,来シーズンからブランニューなマシン及びエンジンを使用してのレースとなります。まずマシンに関してですが,ダラーラ製の新らしいセーフティセルに,それぞれのチームが独自に開発した空力部品を装着できることになります。エンジンに関しては,以前の発表では2.4リッターエンジンを搭載することになっていました。しかし,この日の発表によると,排気量に変更が加えられ,2.2リッター6気筒ターボエンジンを使用することとなりました。このエンジンは,これまで通りエタノール燃料が使用され,550馬力から700馬力を発生することになるようです。また,このレギュレーション変更は,新たなエンジン供給メーカーを迎えるようになるようで,現在ワンメークとなっているホンダに加え,シボレーとロータスが参入を明らかにしています。
2011/1/16(日)
☆長期契約(F1)
○今シーズンのウィリアムズは,超ベテランドライバーのR.バリチェロの残留と,ルーキードライバーとして昨シーズンのGP2シリーズチャンピオンでベネズエラ人ドライバーのP.マルドナルドのコンビで臨むことになっています。そのウィリアムズからこの度発表があり,ベネズエラの国営石油会社である『PDVSA』と長期スポンサー契約が成立しました。同社は,世界で5位の原油埋蔵量と6位の天然ガス埋蔵量を誇っていて,マルドナルドをずっと支援してきています。これまで数々の栄冠を獲得してきた同チームですが,このところずっとチャンピオン争いから遠ざかっています。その低迷と呼応するかのように,昨シーズンは多くのスポンサーを失う状況となってしまっていました。スポンサーを失えばマシン開発が思うようにできなくなり,さらに結果が残せなくなるという悪循環にはまってしまいます。今回の契約成立により,ウィリアムズの低迷に僅かながら光明をもたらすことになるのかもしれません。なお,今シーズンのマシンであるFW33とドライバー2人のレーシングスーツに,PDVSAのロゴが飾られることになります。
2011/1/15(土)
☆2&4(JRR)
○伝統的に鈴鹿でのレースの中に,4輪のレースと同時開催となる2&4レースが組まれています。今シーズンは第2戦に組まれていて,FNの第1戦との併催となっています。というように,JRRにおける2&4は,鈴鹿でのイベントとなっていました。ところが,今シーズンのレーススケジュールを見ると,オートポリスでの第4戦と,スポーツランドSUGOでの第6戦にも2&4が組まれています。昨日4輪のスーパー耐久シリーズの概要記者会見が,東京オートサロンの開催されている千葉県・幕張メッセのイベントホールで行われ,今季のトピックスとして,このSUGOで行われる2&4レースが紹介されました。同サーキット史上初めて開催されるこのレースは,午前中にJ−GP2クラス,午後からJSB1000クラス,スーパー耐久の決勝レースという順で行うという大まかなスケジュールが発表されました。まだオートポリスでの2&4の詳細発表はありませんが,6月5日に決勝レースが行われ,鈴鹿と同じくFN(第3戦)との併催となります。観客動員の減少が大きな悩みとなっているJRRだけに,4輪との併催による新たなファンを開拓する試みは,今後も様々な場を通して行う必要性に迫られています。
2011/1/14(金)
☆自チームで(WRC)
○元F1チャンピオンであるK.ライコネンは,昨シーズンF1での活動に終止符を打ち,シトロエンのジュニアチームに所属してWRCに参戦しました。フォーミュラからラリーへというかなり違ったフィールドへの転身だけに,その結果が注目(心配?)されましたが,シーズン通算3回のリタイアを喫したものの,ドイツラウンドではステージ優勝を果たし,トルコラウンドでは5位フィニッシュも果たし,元ワールドチャンピオンとしてある程度のリザルトを残すことができました。今シーズンの活動は,引き続きWRCへ参戦するのか,F1に復帰するのかその去就が注目されていました。はっきりと表立っての活動は見られなかったものの,ルノーを主軸にF1復帰を模索していたのも事実のようです。しかし,その点の交渉がうまくまとまらず,WRCでの活動を継続する線が強まっていました。ところが,昨年のクリスマス直前に父親であるマッティ氏を亡くすという悲しい出来事がライコネンを襲い,このままレースを引退するのではないかとの噂も浮上していました。しかし,この度ライコネンの去就について発表があり,WRCへの参戦を継続することになりました。冒頭で記したように,昨シーズンはシトロエンのジュニアチームから参戦したライコネンですが,今シーズンは自チームである"ICE 1 Racing(アイス・ワン・レーシング)"を立ち上げ,そこから全13戦中10戦に参戦予定です。彼の使用するマシンは,昨季と同じくシトロエンDS3 WRCとなります。
2011/1/13(木)
☆新車発表(MotoGP)
○イタリアのマドンナ・ディ・カンピリオで開かれている『WROOOM』の2日目に,ドゥカティが今季型マシンであるGP11の発表を行いました。それによると,マシンの主な改良点はエンジンで,どの回転域でも一定のパフォーマンスを発揮するため,よりフラットなトルク特性が出るようにしたようです。シャーシについては,前輪,後輪ともに剛性アップを図り,空力に関しては,摩擦を削減するようにし,燃費を抑えるとともに最高速アップを狙ったようです。近年ますます重要性が高まってきている電子制御デバイスについては,アンチウイリー,トラクションコントロールの両システムを根本的に見直しをしているとのことです。マシンのカラーリングについては,V.ロッシとN.ヘイデンでは違いがあり,ロッシについては,彼のイメージカラーである黄色がいつもの「ゼッケン46」の部分とシート部分に塗られています。それに対してヘイデンについては,これまでのドゥカティワークスに則って赤と白を基調としたカラーリングになっています。一昨年までは,今シーズンからホンダに移籍したC.ストーナー仕様ともいえるマシンづくりがなされていたものの,昨シーズンはヘイデン及びサテライトチームであるプラマックのライダーにも乗りやすいマシンづくりとなりました。新加入ながらマシン開発に定評があるロッシが加わってつくっていった今季型マシンGP11が,果たしてどのような結果を残していくのか注目されます。
2011/1/12(水)
☆回復具合(MotoGP)
○最高峰クラスに進出以来,一貫して日本車に乗り続けたV.ロッシでしたが,今シーズンから母国イタリアのメーカーであるドゥカティのマシンを駆ることになっています。そのロッシが,ドゥカティライダーとして初めてオフィシャルのイベントに登場し,イタリアンカラーである赤い服をまとった姿を披露しました。今回ロッシが参加したのは,フェラーリとドゥカティが合同開催しているプレス向けのスキーイベント『Wrooom』です。4日間にわたって行われるイベントで,ロッシはもちろん,チーム名とのN.ヘイデン,そしてフェラーリからフル参戦するF.アロンソとF.マッサが参加します。初日に登場したロッシは,プレスカンファレンスにおいて体調について答えました。昨シーズンのロッシは,イタリアGPにおいて転倒を喫し,開放骨折という重傷を負いました。誰しも長期離脱だろうと予想したものの,驚異的な回復力を見せてその予想を覆しました。ただ,昨シーズンタイトルを逃したのは,この骨折が主要因ではなく,モトクロス練習で負った肩の負傷がシーズンの最後まで影響していました。そのため,シーズン終了後に肩の手術を行っていたのです。その肩の回復具合について問われたロッシは,期待していたよりもあまり良くなく,時間が必要だと明かしました。回復に5,6ヶ月必要だということですから,11月に手術を受けていますので,開幕戦の段階ではまだ不十分のようです。4月か5月にはよくなっているだろうということですから,それまでは肩と相談しながらの走行を強いられることになるようです。
2011/1/11(火)
☆あと3つ(F1)
○昨シーズンからの新規参入チームであるヒスパニア・レーシング(HRT)から7日に発表があり,インド人初のF1ドライバーであるN.カーティケヤンとの契約を発表しました。2005年にジョーダン・トヨタ(現在のフォース・インディア)からF1デビューを果たしましたが,1年限りでレースシートを失い,2006,2007年にはウィリアムズのテストドライバーを務めました。その後は,A1GPやル・マン・シリーズ,スーパーリーグ・フォーミュラに参戦し,最近ではアメリカのNASCARでキャンピングワールドトラックシリーズに挑戦していました。新規参入以来慢性的な財政難に陥っているHRTは,昨年の山本左近がそうだったように,多額のスポンサーマネーを持ち込めるドライバーが優先されていました。今回のカーティケヤンとの契約も,タタ・グループを中心としたインドマネーが大きな影響を与えたことは間違いありません。特に,今シーズンからインドGPが始まりますので,これもインドマネー導入に好影響を与えていると考えられます。そのインドマネーですが,噂によれば,タタを含め800万ドル(約6億6,500万円)のスポンサーマネーがHRTに持ち込まれたとされています。世界的な経済不況の中,インドは中国と同様に経済発展を遂げている国の一つです。経済不況がモータースポーツに大きな影を落としている日本からすると何ともうらやましい話です。
 なお,今回の契約成立により,F1のシートが決まっていないのが,HRTの残りの一つと,フォース・インディアの2つのシートの合計3つとなっています。
☆参戦休止(JRR)
○元日にカワサキ系の有力プライベーターの一つであるBEETレーシングから,今シーズンの参戦体制について発表がありました。それによると,これまでJRRや8耐を中心に活躍してきた同チームですが,今シーズンはその両方ともに参戦を休止することになりました。ただし,レースからの休止というわけではなく,活躍の場が国内でなく,アジアロードレース選手権のスーパースポーツ600ccクラスにフル参戦します。BEETからの発表によると,年々盛り上がるアジア地域のオートバイ市場へのパーツ拡販を目指しての参戦ということです。用いられるマシンは,当然カワサキのZX−6Rで,ライダーにはSBKの併催で行われているWSSに昨シーズンまでフル参戦し,今シーズンは国内での活動が予想されていた藤原克明を起用することになっています。スズキ系の超有力コンストラクターであるヨシムラが,国内での活動に見切りをつけて昨シーズンから海外に活動の主軸を置くようになりました。そして,今度はカワサキ系の有力チームであるBEETが国内からの活動を休止するわけですから,JRRの空洞化が心配される動きが出てきているわけで,ただでさえ明るい話題の少ないJRRですが,ますます心配される事態となっています。
     
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