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最新ニュース
2008/11/18(火)
☆強烈アピール(F1)
○スペインのカタルニアサーキットに9チームが集まり,オフシーズンテストが始まりました。私たち日本人にとっての大注目は,何と言っても佐藤琢磨がトロロッソのステアリングを握ることでしょう。スーパーアグリF1の撤退により,今シーズン序盤でシートを喪失していた彼だけに,来季からの復帰に向けて今回のテストは大きな意味があります。まさに「再就職験」を受けるようなものです。その意気込みは周回数にも表れ,走行した17人中最多となる121周を走行しました。しかも,この日のトップタイムをマークしたのも,この佐藤琢磨でした。まさに復帰に向けての強烈アピールを行ったと言えるでしょう。トロロッソは,2台のマシンを今回のテストに投入していますが,もう1台のマシンを駆ったS.ブミエも琢磨に次ぐ周回数を走行し,タイムも琢磨に次ぐ2番手でした。シーズンで速さをアピールしたトロロッソでしたが,テスト初日でもその速さに翳りはありませんでした。今シーズンほとんどいいところがなく終わったホンダでしたが,初日はテストドライバーのA.ブルツが3番手タイムを出しています。ただ,今回のテストは,厳密に言うとタイム比較することはあまり意味がないのも事実です。走行したマシンの仕様にしても,08年型のまま走行していたり,09年仕様のウィングを装着していたりしています。また,タイヤに関しても,今シーズン使ったタイヤに溝が刻まれているグルーブドタイヤ,来シーズン以降に投入されるタイヤに溝がないスリックタイヤのどちらも投入されていて,みんながみんな同じ仕様のタイヤを履いたわけでもないのです。つまり,各チームのテストプログラムによって,マークされるタイムにどうしても違いが生じるという側面があるのです。とは言っても,琢磨の意気込みと速さを見せたことはには変わりありません。ところで,ホンダは2台のマシンを今回のテストに投入していますが,もう1台は来シーズンのドライバー候補であるB.セナ(午後に走行)とL.ディ.グラッシ(午前に走行)がステアリングを握りました。「ホンダのマシンを駆るセナ」というのは,私たち日本人にとってとても思い出深いものがあります。その故A.セナの甥であるブルーノですが,17台中15番手タイムでした。ちなみに,ディ.グラッシは17番手タイムでした。なお,今日行われるテストでの琢磨ですが,午前中のみ走行し,午後はS.ボーデにマシンを渡す予定になっています。
2008/11/17(月)
☆史上2人目(F3)
○F3の世界一を決めるレースとして位置づけられているのがマカオGPですが,その55回目となる決勝レースが行われました。今回の大会には,4人の日本人が参加しましたが,その中で光り輝いたのが,トムスのマシンを駆って出場した国本京佑でした。2番グリッドからスタートした国本は,抜群のスタートを決めてホールショットを奪いました。その後1つ順位を下げましたが,2位の位置をキープしながらオープニングラップを走行していきました。1周目の途中にして早くもクラッシュによりセーフティーカー導入となり,2周目のリスタート後に狙い澄ましたかのようにトップの座を奪い返しました。その後も1回セーフティーカー導入がありましたが,リスタートでその座を守るどころか,その周に後続に対して1秒以上の差をつけました。その後もトップの座を守り続けて最後まで走り抜き,見事F3世界一の座を獲得しました。日本人のマカオウィナーは,2001年の佐藤琢磨に続いて史上2人目です。また,彼が今回記録した19歳10ヶ月での優勝は,長いマカオの歴史の中で最年少記録となりました。2位,3位には,それぞれシグネチャーのマシンを駆るE.モルターラとカーリンのマシンを駆るB.ハートレイが入っています。他の日本人勢は,大嶋和也が16位でチェッカーを受けたものの,松下昌輝と嵯峨宏紀はリタイアに終わっています。
2008/11/16(日)
☆消滅か?(F1)
○350億円を超える巨費を投じて建設された上海インターナショナルサーキットを舞台に,2004年から開催され始めた中国GPですが,存亡の危機に瀕しているようです。その原因は,何といっても観客動員の少なさにあるようです。既に2010年までの開催契約は結ばれていますので,問題となるのが2011年以降となります。チケット売り上げの不振により来シーズンも損失を出すようであれば,2011年以降の開催に黄色信号が灯るのはほぼ間違いない状況にあるようです。上海といえば,来シーズンのMotoGPの開催が既にレースカレンダー(暫定)から消えています。モータースポーツ発展途上の国であるだけに,2輪・4輪共に最高峰クラスのレースが消えるということは,中国のモータースポーツにとって大きなマイナス要因となります。隣国同士で刺激合いをすることにより,お互いに発展していくということが望めるだけに,日本のモータースポーツにとってもあまりいいことではないのかもしれません。世界的な景気後退により,急激な発展を遂げてきた中国にも大きな翳りが見えてきています。このことがさらに観客動員に影響を与えそうなだけに,より一層心配になってきますね。
2008/11/15(土)
☆大幅改造(SBK)
○SBKシリーズにおける実質的なカワサキのファクトリーチームは,2005年からPSG−1コルセが務めてきました。そして,今シーズンは玉田誠とR.ラコーニという二人の元GPライダーを擁して戦いましたが,いずれのレースでもトップ争いに加わることなく,ラコーニが16位,玉田が20位というランキングで今シーズンを終えました。思うような結果が出せない状況を打破するためか,来シーズンに向けてカワサキは大幅改造を決断しました。それは,支援するチームの変更です。来シーズンからPSG−1に替えて,サンマリノに拠点を置くポール・バード・モータースポーツ(以下PBM)がカワサキのファクトリーチームとなりました。過去にはBSBシリーズで実績を上げていたPBMですが,今シーズンは元GPライダーのG.ラビッラ(今季ランキング12位で終了)を擁してSBKシリーズを戦いました。今シーズンはプライベーターとしてホンダCBR1000RRを駆りましたが,来シーズンからは実質的なファクトリーチームとしてニンジャZX−10Rを駆ることになるわけです。ライダーについてですが,カワサキのエースライダーである玉田は,PSG−1からPBMにそのまま移籍することになりました。また,玉田のチームメイトですが,ラコーニがプロバイク・ホンダに移籍することになりましたので,新たにオージーライダーのB.パークスと組むことになりました。
2008/11/14(金)
☆移籍か?(MotoGP)
○今シーズンの250ccクラスにおけるホンダは,既に開発が止まっている2台のRS250RWを供給しました。1台は,チーム・スコットの高橋裕紀に,そしてもう1台は,ストップ&ゴーのR.ウィライローにでした。その内の高橋は,既にお伝えしたようにクラスは違いますがチームメイトであるA.ドビツィオーゾのレプソル・ホンダ移籍に伴い,ドビツィオーゾのマシンを譲り受ける形でMotoGPクラスへとステップアップします。ということは,その高橋の分のRSが余ることになります。どうやらそのマシンは,タイ・ホンダが母体となっているストップ&ゴーに行くようです。つまり,ウィライローの1台体制だったのが,来季は2台体制となるわけです。そして,まだ正式発表には至っていませんが,同チームに今季ランキング14位に終わったチーム・アスパルのH.ファウベルが移籍する可能性がかなり高まっているようです。5年間アスパルに所属してアプリリアのマシン(今シーズンはアプリリアの07年型ファクトリーマシンを使用)を駆ってきたファウベルですが,来季は自身初となるホンダ製マシンとなります。今シーズンの最高位は,最終戦の6位と今一歩上位での活躍が見られなかったファウベルですが,心機一転を図ってのシーズンがどうなるのか本人自身が楽しみにしているのかもしれません。最も,冒頭にも書きましたが,既にRSの開発は終了しているという点は気になるところです。
2008/11/13(木)
☆ドライバー変更?(F1)
○いまだに来季のドライバーについて決定していないチームがいくつかありますが,その中の一つが先頃チーム刷新を発表したフォースインディアです。ただし,チーム刷新により最高責任者となったV.マルヤ自身は,以前からJ.フィジケラとA.スーティルの残留をほのめかしていました。ところが,マクラーレン・メルセデスとの提携により,ドライバーについても変更が生じる可能性が出てきたようです。このことは,マルヤ自身も認める発言をしています。現在名前の挙がっているドライバー候補は,今シーズンDTMに参加したスコッチドライバーのP.ディ.レスタです。その彼が,マクラーレンの支援を受けてF1に昇格するのではないかというのです。もう一人噂に上っているドライバーがいて,それは,日本においてF3,FN,SGTにフル参戦した経験があり,その全てでチャンピオンを獲得したP.デ.ラ.ロサです。今はなきアロウズやジャガーでレギュラードライバーを務めた後,2003年からはマクラーレンにずっと所属し,サードドライバーやテストドライバーを務めてきました。マルヤ自身の本音のところでは,今季のドライバーを続投したいというところなのでしょうが,『背に腹は代えられない』という状況になっているのも事実なのでしょうね。
2008/11/12(水)
☆4輪(MotoGP)
○今シーズン3年ぶりに最高峰クラスチャンピオンとなったフィアット・ヤマハのV.ロッシが,4輪のレースマシンを駆ることになります。とは言っても,昨年まで時折まことしやかに騒がれた4輪への転向というわけではありません。以前フェラーリのF1マシンをドライブするという経験を積んだロッシが,来週20日と21日にイタリアのムジェロ・サーキットでF1マシンをテスト走行することが決まりました。ロッシのF1マシンドライブは,2006年2月のバレンシア以来で,今季型マシンであるF2008を駆ることになっています。また,今週末イタリアで開催される『モンツァ・ラリー・ショー』に参加します。このレースについては昨年も出場していて,見事勝利を収めた大会です。さらに,12月5日にイギリスのウェールズで開幕するWRC最終戦の『ウェールズ・ラリー・オブ・グレートブリテン』にも参加します。今回彼が駆るマシンは,フォード・フォーカスRS WRCです。彼のWRCチャレンジは,2002年のイギリス,2006年のニュージーランドに次ぐ3回目となります。
2008/11/11(火)
☆刷新(F1)
○今シーズからF1に本格参戦を開始したフォースインディアが,チーム発足1年にして大幅な刷新を図ることが決まりました。まずマネージメント組織についてですが,同チームでチェアマンを務めていたV.マルヤが,来季からチームプリンシパルも担うことになり,彼が最高責任者としてチームを運営することになりました。また,デザインディレクターであるM.スミスとテクニカルディレクターであるJ.キーが,来シーズン以降のマシン開発を担当することになりました。これに伴って今季チームプリンシパルだったC.コレスやチーフテクニカルディレクターであったM.ガスコインは,その職を解かれることになりました。
マシン供給についても,大幅な刷新となります。ここまでフェラーリエンジンを使用してきましたが,その関係は今シーズン限りで解消されました。そして,来シーズンからマクラーレン・メルセデスと提携関係を結ぶことが決まり,ここ数年フェラーリとライバル関係にあるメルセデスエンジンが,来季型マシンであるVJM02に搭載されることになりました。また,マクラーレンとはエンジン供給だけの関係でなく,技術面でも提携を図ることとなり,ギアボックスやハイドロリック系統の支援を受けると共に,来シーズンの目玉であるKERS(エネルギー回生システム)の供給も受けることとなりました。
2008/11/10(月)
☆暫定(SGT)
○最終戦の決勝レースが,時折雨に見舞われる富士スピードウェイで行われました。GT500クラスは,グリッドに着く直前から雨が降り始め,ドライ用,ウェット用とタイヤ選択がチームによって分かれました。そして,レースが始まってから徐々に路面が乾きはじめ,2周目になるとドライ用タイヤを選択したチームのペースが上がり始めました。ウェット用タイヤを選択したチームが,タイヤ交換のためにピットインをし始めたため,自然とはじめからドライタイヤを選択したチームによる上位争いとなりました。そうした上位争いの中,18周目にトップに立ったのが,松田次生&S.フィリップ組のカルソニックIMPUL GT-Rでした。その後は後続との差を広げていき,途中再び雨が降り始めるということもありましたが,トップの座を守って鈴鹿1000q以来今シーズン2回目となる勝利を収めました。終盤順位を上げたのが,立川祐路&R.ライアン組のZENT CERUMO SC430でした。2回目の雨の時には3位を走行していたのですが,48周目に前の1台をパスして2位に浮上。惜しくもカルソニックを抜くところ(もし抜いていたらチャンピオンになっていたかも)までは行きませんでしたが,2位の座を守ってのチェッカーでした。そして,3位になったのが,怪我から回復して久々の登場となった昨年のチャンピオンドライバー(この時のチームはARTA)である伊藤大輔と,今シーズンから新しいチームメイトとなっているB.ビルドハイム組が駆るENEOS SC430でした。注目のチャンピオン争いですが,前戦のオートポリスを制してランキングトップに躍り出ていたXANAVI NISMO GT-Rを駆る本山哲&B.トレルイエ組が9位に入り,2ポイントを加算して見事今シーズンのチャンピオンに輝きました。今シーズンから投入されたGT−Rですが,デビューイヤーにもかかわらずチャンピオンマシンとなりました。しかも,9戦中7戦をGT−Rが制するという,まさにGT−Rイヤーとなりました。
GT300クラスは,GT500と同じくスタート時のタイヤ選択が明暗を分けました。6番グリッドからスタートした谷口信輝&D.ファーンバッハ―組のユンケルパワー タイサンポルシェも,ドライタイヤでスタートしたマシンの一つ。トップに浮上してからもその座を守り抜き,最終戦にして今季初勝利を収めました。2位,3位には,それぞれ柴原眞介&黒澤治樹組のWILLCOM ADVAN VEMAC 408Rと山野哲也&C.バン.ダム組のクスコDUNLOPスバルインプレッサが入っています。注目のチャンピオン争いですが,チャンピオン候補の1台である星野一樹&安田裕信組のMOLAレオパレスZは,オープニングラップでスピン,復帰して順位を上げている最中には他車との接触とアクシデントに見舞われる最終戦となりました。それでも何とか最終ラップに入る時には7位を走行していました。もう1台のチャンピオン候補である新田守男&高木真一組のARTA Garaiyaも,レオパレスZと接触したりといったアクシデントがありましたが,最終ラップに入る時には9位を走行していました。このままのポジションでゴールすると,レオパレスZとGaraiyaは同ポイントとなり,優勝回数の差でGaraiyaが今シーズンのチャンピオンとなるところでした。ところが,最終ラップになって6番手を走行していたダイシンADVAN Zが突然スロー走行となりました。このため,6位と7位のポジションが入れ替わってチェッカーとなりました。その結果,レオパレスZが1ポイント差で今シーズンのチャンピオンを決めました。怒りが収まらないのは,最後の最後でチャンピオンの座を逃がしたGaraiya側です。ダイシン側の言い分によると「燃料系のトラブル」によりスロー走行になったとのことですが,このスロー走行の恩恵を受けてチャンピオンになったのが同じニッサンZを駆るチーム。ニッサン勢の中で何らかの力が働いたのではないかと思われても仕方がない状況です。レース終了後にGaraiya側から抗議が出されましたが,審査委員会での判断はこれを却下。当然これに納得できるはずもなく,今度は控訴を提出しましたので,現段階でのGT300クラスのリザルトは暫定扱いとなっています。これまでの例を見ると,裁定が出るまでに数ヶ月かかる可能性が高いですので,年を越してからのチャンピオン確定となるのは間違いなさそうです。
2008/11/9(日)
☆初ポール(SGT)
○最終戦となる第9戦の予選が,終日ウェットコンディションとなった富士スピードウェイで行われました。トップ10のグリッドは,いつものように1台ずつタイムアタックしていくスーパーポールの形で行われました。GT500クラスで最初に登場したのは,予選10番手だった金石勝智&金石年弘組のREAL NSXでした。コースインした最初の周でコースアウトするというアクシデントが発生しますが,幸いにもコースに復帰することができ,タイムアタックに入りました。この時マークしたタイムは1分42秒661で,いつもだと後から登場するマシンが次々にこのタイムを更新していきます。ところが,予選9番手,8番手と順次登場していくのですが,なかなかこのタイムを更新するマシンが現れません。タイムアタックの途中では,タイムを更新するマシンがあったりもするのですが,どのマシンも最終的には上回るタイムを出すことができず,金石組がドライバーとしてもチームとしても初となるポールを獲得しました。2番グリッドを獲得したのは,予選1回目でトップタイムだったWOODONE ADVAN Clarion GT-RのJ−P.デ.オリベイラ&荒聖治組でした。R.ファーマン&伊沢拓也組のARTA NSXが,3番グリッドを獲得しています。前戦のオートポリスを制してランキングトップに浮上した本山哲&B.トレルイエ組のXANAVI NISMO GT-Rは,9番グリッド獲得にとどまっています。
GT300クラスは,山野哲也&C.バンダム組のクスコDUNLOPスバルインプレッサがスーパーラップを制し,今季3度目となるポールを獲得しました。予選トップだった木下みつひろ&影山正美組のHANKOOK PORSCHEでしたが,スーパーポールではインプレッサのタイムを上回ることができず,2番グリッド獲得となりました。ウェッズスポーツIS350を駆る織戸学&阿部翼組が,3番グリッドを獲得しています。ランキングトップを行く新田守男&高木真一組のARTA Garaiyaは,4番グリッドと好位置につけています。
2008/11/8(土)
☆バルセロナで(F1)
○佐藤琢磨のマネージメントチームから発表があり,17日(月)からバルセロナで始まるウィンターテストにトロロッソから参加することになりました。9月にヘレスで行われた合同テストにも参加(この時は,天候不順により半日のみの走行でした。)していますので,琢磨にとってはトロロッソのマシンを駆る機会が2回目となります。今シーズンはじめにスーパーアグリF1が撤退したためシートを失い,現在は来季のシート獲得に向けて動いている琢磨ですが,F1復帰の可能性を秘めているチームがこのトロロッソです。既にこのページでもお伝えしているように,同チームのオーナーの一人である元F1ドライバーのG.ベルガーのコメントによると,ベテランと若手という組み合わせで臨む方針であるとのことです。以前からの噂では,琢磨をはじめ,現在同チームに所属しているS.ブルデー,琢磨と共にヘレステストに参加したS.ブミエ,そしてホンダのステアリングを握る可能性のあるB.セナという顔ぶれがドライバー候補として挙がっています。琢磨以外は若手ばかりですから,ベルガーのコメントにある「ベテラン」という枠が確実にあるとすれば,琢磨が最有力候補と言えます。ところが,ここに来て新たな人物の噂が登場してきています。しかも,その人物はかなりの実績を残しているのです。その人物とは,今季ホンダからフル参戦していたR.バリチェロです。いまだに来季のドライバーを発表していないホンダ・レーシングF1ですが,J.バトンの残留は確実視されていますが,バリチェロに関してはシート喪失の噂が絶えません。しかも,今シーズン限りで引退かという噂もありますが,バリチェロ自身は現役続行を表明しています。いくら現役続行とはいえ,数々の成績を残しているバリチェロですから,それなりの戦闘力を持ったチームでないといけないはずです。その点では,今シーズンの成績を見るとトロロッソは十分その資格があると言えます。琢磨にとっては,最強のライバルが現れたと言えるだけに,バルセロナテストでの走りはかなり重要となります。
そのバルセロナでのテストに関してホンダからも発表があり,GP2シリーズでランキング3位となったL.ディ.グラッシを起用することになりました。ディ.グラッシは24歳のブラジリアンドライバーで,今季はGP2シリーズにフル参戦すると共にINGルノーF1チームのサードドライバーでもありました。GP2シリーズではB.セナともチャンピオン争いを展開してますが,そのセナもホンダからテストに参加することになっています。同じブラジルの若手ドライバー同士が,同じシートを狙って争うことになるわけです。
2008/11/7(金)
☆大幅改訂(F1)
○FIAより来シーズンのレースカレンダーの改訂版が発表されました。それを見ると,前回では第8戦に予定されていたフランスGPが,フランスモータースポーツ連盟の棄権表明によりカレンダーから消えています。また,前回から消えていたカナダGPの復活もありませんでした。後はカレンダーからの消滅というGPはありませんが,例えば10月に予定されていた中国GPが,4月開催の第3戦になったり,最終戦のアブダビGPが,2週間開催日が繰り上がったりしています。また,来年は鈴鹿サーキットで開催となる日本GPが,10月4日決勝日に変更となったりして,前回と比べて結構カレンダーが変更となっています。なお,今回の発表も暫定扱いですので,今後変更となる可能性があります。
          
2009年レースカレンダー(暫定)
  決勝日 大  会  名 サーキット
第1戦  3月29日 オーストラリアGP アルバートパーク
第2戦  4月 5日 マレーシアGP セパン
第3戦  4月19日 中国GP 上海
第4戦  4月26日 バーレーンGP サヒール
第5戦  5月10日 スペインGP カタルニア
第6戦  5月24日 モナコGP モンテカルロ市街地
第7戦  6月 7日 トルコGP イスタンブール
第8戦  6月21日 イギリスGP シルバーストン
第9戦  7月12日 ドイツGP ニュルブルクリンク
第10戦  7月26日 ハンガリーGP ハンガロリンク
第11戦  8月23日 ヨーロッパGP バレンシア市街地
第12戦  8月30日 ベルギーGP スパ・フランコルシャン
第13戦  9月13日 イタリアGP モンツァ
第14戦  9月27日 シンガポールGP シンガポール市街地
第15戦 10月 4日 日本GP 鈴鹿
第16戦 10月18日 ブラジルGP インテルラゴス
第17戦 11月 1日 アブダビGP ヤス島
2008/11/6(木)
☆残留(F1)
○徐々に来シーズンの体制が決まっていますが,ストーブリーグにおける一番の注目は,何といっても元チャンピオンで,今季ルノーから再び参戦していたF.アロンソでした。ルノーのマシンが思うような成績を収めることができないこともあって,シーズン途中から様々な噂が飛び交い,中でもフェラーリに移籍するのではないかということがかなり言われるようになりましたし,本人もその意向をちらちら臭わせていました。ところが,その噂を一蹴するかのように,フェラーリは早々と現体制維持を発表。これにより,少なくとも来季アロンソがフェラーリのステアリングを握ることはなくなりました。それ以後もアロンソに関する噂や実際に名乗りを上げるチームがいくつも出てきて,ホンダやBMWなどがその有力候補になっていました。しかし,徐々にルノーのマシンの仕上がりがよくなり,シンガポールと日本で2連勝を果たし,最終戦でも2位表彰台を獲得しました。こうした成績向上が見られるようになる頃から,移籍ではなく残留へと舵が切られるようになっていきました。そして,昨日INGルノーチームから来シーズンの体制について発表があり,アロンソが残留することになりました。契約期間は,2010年までの2年間となっています。
チームメイトに関しても,シーズン途中から噂が飛び交いました。中には,シーズン途中での解雇というものもありました。その原因は,何と言ってもチームメイトであるN.ピケJrの不振にあります。元F1チャンピオンの息子である彼ですから,それだけにより一層期待を持たれてF1へとステップアップしてきました。しかし,期待されるような成績を出すことができず,完走さえも不安視されるような状況もあって,一時期は解雇されることが確実視されていたところがありました。ところが,マシン開発が進むにつれピケの成績が向上していき,日本GPでは4位を獲得するに至りました。そうしたことから,今回の発表でピケの残留もあわせて発表されました。ただし,契約期間は2009年までの1年間です。
ストーブリーグにおける一番の目玉のシートが確定したことにより,これからどんどんまだ未定のチームのシートが埋まってくるのではないかと思われます。
2008/11/5(水)
☆コラボ延長(MotoGP)
○ヤマハからワークスチームのタイトルスポンサーについて発表がありました。ヤマハワークスチームのタイトルスポンサーは,前年のキャメルに替わって07年からイタリアの自動車メーカーであるフィアット・オートモービルズ社が就いてきました。日本の2輪メーカーのチームに,イタリアの4輪メーカーがタイトルスポンサーとして就くというコラボレーションが2年間にわたって実行されてきたわけです。今回の発表によると,そのコラボレーションが2010年までの2年間延長されることになりました。今シーズンのフィアット・ヤマハは,ロッシの3年ぶりとなるタイトル獲得だけでなく,チームとしても,そしてコンストラクターとしてもタイトルを獲得して3冠に輝き,完勝とも言えるシーズンを送りました。それに加えてイタリアの英雄であるロッシが,既に同チームとの契約延長が成立していますので,フィアットとしても十分に納得のいく形での契約延長なのではないでしょうか。
2008/11/4(火)
☆テスト(F1)
○ホンダ・レーシングF1から発表があり,11月17日(月)から3日間にわたってスペインのバルセロナで行われる合同テストに,B.セナを参加させることになりました。いまだに来シーズンのドライバーを発表していないホンダですが,『音速の貴公子』A.セナの甥であるブルーノが有力なドライバー候補の一人です。今回発表されたテスト参加は,明らかにブルーノがF1に適しているかどうかのテストであることは間違いないでしょう。今シーズンGP2シリーズでランキング2位に輝いた彼ですが,果たして「ホンダエンジンを駆るセナ」という私たち日本人にとってはとても馴染みのある状況となるのか楽しみですね。
2008/11/3(月)
☆劇的(F1)
○最終戦となる第18戦ブラジルGPの決勝レースが行われました。チャンピオン争いは,昨シーズンに続いてここまで持ち込まれていました。ランキングトップを行くマクラーレン・メルセデスのL.ハミルトンと2位を行くフェラーリのF.マッサがチャンピオンを獲得する条件はいくつかありますが,マッサが優勝した場合,ハミルトンは5位以内に入らなければなりません。マッサのポールで始まろうとした決勝レースですが,レース開始直前に突然雨が降り始め,スタートが10分ほどディレイとなりました。この日の雨が,この後チャンピオン争いに大きな影響を与えることになると,この時点で誰が予想していたでしょう。雨はすぐやんだものの,スタンダードウェットタイヤで各車スタートを切りました。上位陣は順調にスタートしたものの,後方でアクシデントが発生しました。そのアクシデントにより,今シーズン限りで引退することになっていて,これが自身最後のレースとなるレッド・ブルのD.クルサードが,ウィリアムズ・トヨタの中嶋一貴を巻き込みながらクラッシュしてリタイアに終わってしまいました。幸いなことに,一貴は再スタートを切ることができました。これ以外にもコースオフを喫するマシンがあったりして,3周目までセーフティーカー導入となりました。4周目に再開され,その後どんどんコースは乾いていきました。そうした状況から,ドライタイヤへとスイッチするマシンが徐々に出てきました。こうした中,マッサは順調にトップの座を守っていましたが,ハミルトンは6位へとポジションをダウンし,チャンピオン獲得に黄色信号が灯りました。ハミルトンは18周目にようやく5位に浮上しましたが,マッサはその後も順調に後続との差を広げてトップを快走しました。レースが終盤にさしかかって,何と再び雨が降り始めました。6位を走行していた雨を得意とするトロ・ロッソのS.ベッテルがペースアップしていき,ついに5位走行のハミルトンを交わしました。これにより,再びハミルトンはチャンピオン獲得に黄色信号が灯る事態となりました。その順位のまま最終ラップに入り,誰しもマッサの逆転チャンピオン獲得と確信しました。当然マッサ自身もそうでしょうし,実際彼が母国GPをトップでチェッカーを受けました。しかし,その時点で4位を走行していたトヨタのT.グロックが,雨の中ドライ用タイヤで走行していたため,コントロールがままならない状況に陥っていて大幅にペースダウン。そして,最終コーナーでハミルトンがグロックをパスをしてチャンピオン獲得の条件となる5位に浮上し,劇的な形で今シーズンが終了しました。今回のハミルトンのチャンピオン獲得は,史上最年少記録となります。また,フェラーリ勢が1,3位を占めたことから,コンストラクター選手権争いは2年連続してフェラーリが獲得しています。トヨタのグロックとJ.トゥルーリは,それぞれ6位と8位に入り,好調だった今シーズンを象徴する形で終了しました。それに対し,不振を極めたホンダは,J.バトンが13位,母国GPとなる(もしかしたらF1では自身最後のレースとなるかもしれない)R.バリチェロは15位でチェッカを受け,こちらも悪い意味で今シーズンを象徴する形でシーズンを終えています。オープニングラップでアクシデントに巻き込まれた中嶋は,17位でデビューイヤーを終えています。
         
☆最多記録(WRC)
○第14戦ラリー・ジャパン最終日となるデイ3の走行が行われました。前日までワンツー体制を築いていたフォード・フォーカスRS WRC08を駆るM.ヒルボネンとJ−M.ラトバラは,この日もその順位を守り抜いてゴールしました。今回のヒルボネンの勝利は,ラリー・ジャパン初の2連覇となります。チャンピオン獲得に王手をかけていたシトロエンC4 WRCを駆るS.ローブは,その獲得条件である3位の座を初日から守り抜き,見事史上最多記録となる5回目の王座獲得を,5年連続という形で決めました。ジャパンパワーであるスバルとスズキですが,スバルはC.アトキンソンが4位に入り,スズキはP−G.アンダーソンがチーム史上最上位となる5位で終了しています。
併催のPWRCは,前日までトップを走行していた三菱ランエボ\を駆るE.ノビコフが,最終SSでセンターデフのトラブルにより1つ順位を下げてしまいました。そして,前日まで2位だったランエボ\を駆るJ.ハンニネンが,ラッキーな形でトップフィニッシュを果たしました。この結果,ハンニネンはランキングトップで最終戦を迎えることになりました。日本人勢ですが,スバルの新井敏弘が今シーズン最上位となる3位,三菱の田口勝彦と奴田原文雄がそれぞれ7,8位でゴールしています。これまでの道東から札幌ドームを中心とする道央へと移された今回のラリー・ジャパンですが,観客や沿道での観戦者を合わせると54万人を超える人数が観戦したということですから,そういった意味では大成功だったと言えるでしょう。
2008/11/2(日)
☆逆転に向けて(F1)
○今季最終戦となる第18戦ブラジルGPの予選が,インテルラゴス・サーキットで行われました。このレースで逆転タイトルを狙うフェラーリのF.マッサは,母国での声援を受けてトップタイムを連発し,ブラジルGPで3年連続となるポールを獲得しました。そして,今シーズンの好調さを示すかのように,トヨタのJ.トゥルーリが2番手タイムをたたき出しました。3番グリッドを獲得したのは,前戦と同じく僚友であるマッサの逆転タイトルに向けて重要な役割を担うことになるK.ライコネンでした。タイトル獲得のため絶対にノーポイントレースだけは避けたいマクラーレン・メルセデスのL.ハミルトンは,フェラーリ勢の後方となる4番グリッドからのスタートとなりました。ハミルトンのチームメイトであるH.コバライネンは,5番グリッドを獲得しています。予選結果を見ると,確かにフェラーリが一歩前にいるような印象ではあります。しかし,ハミルトンがタイトルを獲得するのに優勝する必要はなく,ポイントさえ獲得できればOKです。レースで当面恐ろしいのは,スタート時の混乱の中でアクシデントが発生すること。そのスタート時にライバル勢は前にいて,後ろにはチームメイトが控えているハミルトンは,アクシデントに巻き込まれる可能性が低くなりますので,彼にとってはまんざら悪くない予選結果なのかもしれません。なお,ウィリアムズ・トヨタの中嶋一貴は,16番グリッドとあまりいい結果ではありませんでした。ただし,チームメイトのN.ロズベルグは18番手ですから,マシン自体がコースにあってないのかもしれません。ホンダのR.バリチェロですが,彼も母国でのレースとなりますが,ホンダの今シーズンを象徴するかのようにタイムアップに苦労を強いられ,15番手からのスタートとなりました。チームメイトのJ.バトンは,ウィリアムズ勢に挟まれる形となる17番グリッド獲得にとどまっています。
     
☆トップ3変動なし(WRC)
○ラリー・ジャパンのデイ2の走行が,前日の天候と打って変わって青空の広がる中で行われました。前日首位に立ったフォード・フォーカスRS WRC08を駆るM.ヒルボネンは,安定した速さを見せてトップの座を守りました。ステージによっては,リスクを避けての走行をする余裕さえ見せています。2位にチームメイトのJ−M.ラトバラがつけ,フォードのワンツー体制を守りました。3位には,これまた前日と同じくシトロエンC4 WRCを駆るS.ローブがつけ,トップ3は初日の順位のまま推移しています。しかし,初日4位につけていたスバル・インプレッサWRC2008を駆るP.ソルベルグは,SS12でトップタイムをマークするものの,SS18でコース上の穴に足下をとられたためにクラッシュし,左リアに大きなダメージを受けてしまったためリタイアとなってしまいました。前日5位でソルベルグのチームメイトであるC.アトキンソンも,ソルベルグと同じ穴に落ちてスピンを喫しましたが,こちらは足回りを痛めたものの最後まで走り抜いて4位に浮上しています。
併催のPWRCですが,こちらも初日トップに立った三菱ランエボ\を駆るE.ノビコフがその座を守っています。ただし,前日2位だったスバル・インプレッサWRX STiを駆る新井敏弘は,一つ順位を下げて3位で2日目を終えています。2位には,三菱ランエボ\を駆るJ.ハンニネンが浮上しています。他の日本人勢は,スバルの鎌田卓麻が5位,三菱ランエボ]を駆る田口勝彦と奴田原文雄が,前日より少し順位を下げてそれぞれ7位,8位につけています。
2008/11/1(土)
☆新開催地(WRC)
○第14戦のラリー・ジャパンが開幕し,デイ1の走行が行われました。これまでのラリージャパンは,北海道東部を中心に開催されていましたが,アクセスや宿泊などの問題から,札幌ドームを中心とする道央での開催へと変更し,今回がその初年度となります。初日にトップに立ったのは,フォード・フォーカスRS WRC08を駆るM.ヒルボネンで,2位に26秒もの差をつけています。その2位には,ヒルボネンのチームメイトであるJ−M.ラトバラがつけました。この日は,雨や雪(さすがに北海道ですね)の影響,アクシデントの発生などが重なって,いくつかのSSがキャンセルされる波乱の展開となったのですが,フォード勢が順調にワンツー体制を築きました。3位には,シトロエンC4 WRCを駆って5年連続チャンピオンに王手をかけているC.ローブがつけています。日本期待のスバル勢ですが,残念ながらいつものレースと同じようにトップ争いに絡む位置につけることができず,C.アトキンソンが4位,P.ソルベルグが5位となっています。さて,SSキャンセルの原因となったアクシデントですが,昨年型のフォーカスを駆るF.デュバルが,泥の影響でコースオフを喫し,コース脇のガードレールに激突するというものでした。この事故により,コ・ドライバーであるP.ピバトが骨盤や脛骨を骨折する重傷を負ってしまいました。
併催で行われているPWRCは,三菱のランエボ\を駆るE.ノビコフがトップに立ちました。スバル・インプレッサを駆る日本期待の新井敏弘は,トップから5秒遅れの2位につけています。他の日本人勢ですが,三菱・ランエボ]を駆る田口勝彦が5位,同じマシンを駆る奴田原文雄が6位となっています。
     
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