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最新ニュース
2008/8/30(土)
☆好発進(MotoGP)
○第13戦サンマリノ&リビエラ.ディ.リミニGPが開幕しました。MotoGPクラスは,午前・午後にフリー走行が行われ,ランキング2位をいくドゥカティのC.ストーナーが両セッション共にトップタイムをマークしました。このところ6戦連続してポールを獲得しているストーナーですが,7戦連続に向けて好発進を切りました。ランキングトップをいくフィアット・ヤマハのV.ロッシが2番手タイムをマークすれば,今回で最多参戦記録となるリズラ・スズキのL.カピロッシが3番手タイムをマークし,地元イタリア勢も好発進を切っています。それに対してホンダワークスであるレプソル・ホンダ勢は,両ライダー共に負傷している影響もあるのか,N.ヘイデンが11番手,D.ペドロサが12番手と大きく出遅れています。ここがチームの本拠地であり,彼自身も今シーズンこのサーキット近郊に本拠を置いているホンダ・グレシーニの中野真矢は,前戦でワークスマシンを手にして今季自己最高の4位フィニッシュを果たしましたが,初日の走行は9番手タイムと,今シーズン恒例と言えるポジションとなっています。
250ccクラスは1回目の予選が行われ,地元出身でここまでランキングトップをいくジレラのM.シモンチェリが暫定ポールを獲得しました。午前中に行われたフリー走行でトップタイムをマークしたアプリリアのH.バルベラが,暫定の2番グリッドを獲得しています。暫定の3番グリッドを獲得したのは,アプリリアのT.ルティでした。KTMの青山博一とホンダの高橋裕紀は,それぞれ暫定の4,5番手と両者共に好発進を切っています。
125ccクラスも1回目の予選が行われ,昨年のチャンピオンであるアプリリアのG.タルマクシが,午前中のフリー走行に続いてトップタイムをマークして暫定ポールを獲得しました。ルーキーライダーであるアプリリアのS.レディンが暫定の2番グリッド,ランキングトップをいくアプリリアのM.ディ.メッリオが暫定の3番グリッドをそれぞれ獲得しています。KTMの小山知良とアプリリアの中上貴晶は,それぞれ暫定の14番手,24番手と出遅れています。
2008/8/29(金)
☆契約延長(MotoGP)
○今日から第13戦サンマリノ&リビエラ.ディ.リミニGPが開幕しますが,スズキが前戦で3位表彰台を獲得したL.カピロッシと契約延長する方向で話し合いをしていることを認めました。最多参戦記録更新を目前にしている超ベテランライダーのカピロッシですが,表彰台獲得によりまだまだ十分なポテンシャルがあることを証明しました。また,来シーズンのチームメイトに関しても,C.バーミューレンと契約延長という方向で話し合いが進んでいる模様です。来季フル参戦3年目を迎えることになるヤングライダーと,今回で史上最多参戦記録を更新する超ベテランライダーとの組み合わせは,理想的なものと言えます。それだけに,まだカピロッシとスズキの間で正式な契約には至ってませんが,よほどのことがない限り契約延長という方向性に変更はないでしょう。
2008/8/28(木)
☆テスト参加か?(F1)
○スーパーアグリF1の撤退によりシートを失っている佐藤琢磨ですが,現在レギュラーシートを獲得するため水面下でいろいろ交渉しているようです。その琢磨に関しては,これまでいくつかの噂が出てきていました。そのような中,ドイツで新たな報道がなされました。その内容というのは,9月にヘレス・サーキットで行われるテストにおいて,琢磨がトロ・ロッソのステアリングを握るというものです。この報道は全く根拠のないものではないようで,トロ・ロッソ自体が琢磨との交渉を持っていることを認めています。元レーシングドライバーで,現在は琢磨のマネージャーを務めているA.ギルバートスコットも,テストへの参加は大歓迎というようなコメントを出しているようです。トロ・ロッソの共同オーナーである元F1ドライバーのG.ベルガーのコメントによると,9月のテストには,トロ・ロッソのメインスポンサーであるレッドブルのジュニアドライバーで,現在GP2シリーズにフル参戦しているS.ブミエをテストする予定とのことです。ただ,琢磨に全くチャンスがないわけではなく,ベルガー自身も,「若手のドライバー1人と,ベテランドライバー1人の2人が理想的な状況」とコメントしているということですから,「ブミエ&琢磨」という組み合わせの可能性が十分考えられます。レギュラーシートの座を射止めるには,本当に難しい状況が続いています。ホンダと関係の深い佐藤琢磨とベルガーですから,この点も交渉にいい影響を及ぼすといいですね。
2008/8/27(水)
☆ピンチヒッター(FN)
○今週末に富士スピードウェイで行われる第7戦に関して,2つのチームからドライバー変更の発表がありました。まず1チーム目ですが,ツインリンクもてぎで行われた第6戦の決勝レースにおいて,大クラッシュを演じて胸椎の圧迫骨折と肺挫傷という重傷を負ったTP Checker IMPULの平手晃平の代理として,2004年のFNチャンピオンであるR.ライアンが出場することになりました。当初の予定では,およそ3週間のインターバルがあったことから,平手は富士で復帰することを目指していました。実際,既に病院を退院し,週末に行われたSGTの『鈴鹿1000q』の会場に姿を見せていました。しかし,レースに出場するには完全回復とは言えなかったようで,大事をとって今回は欠場することを決定したようです。2つめのチームは,SGteam5ZIGENです。同チームの6号車は,平中克幸がステアリングを握っていました。しかし,第5,6戦に関しては,平中の代理として吉本大樹が出場していました。先日チームから出されたプレスリリースによると,第7戦から再び平中が復帰することになったようです。
2008/8/26(火)
☆性能調整か(SGT)
○来シーズンからのGT500クラスは,「FRレイアウトで3.4リットルエンジン」という車両規定になります。第4戦の決勝レースが行われた日の記者会見でこの件に関する質問が出され,シリーズを運営するGTAの板東正明社長が答えました。それによると,この新レギュレーションに則ったマシンが,来シーズンの開幕戦に間に合うかどうかは,メーカーによって違うことになりそうだと言うことです。もし間に合わなかった場合でも,出場できないという訳にはいきませんから,規定に達しないマシンについては,SGTの特徴の一つである性能調整が行われる模様です。難しいのは,その調整をどの程度行うかと言うことです。当然間に合っていないマシンに対しては,間に合っているマシンよりマイナス方向となる規定となるでしょう。でもあまりにマイナス過ぎるとレースがおもしろくないものになりますし,ほとんど差がないと間に合っているチーム,メーカーから不満が出ることになります。まさにGTAの腕の見せ所なのかもしれません。今のところ,現行のトヨタ,ホンダ,ニッサンという3メーカーが参戦を継続することは間違いないようです。そのうちトヨタに関しては,既に09年規定のレクサスSC430がシェークダウンを果たしています。GT−Rを使用しているニッサンに関しては,FRレイアウトは元々そうですから問題ありませんが,エンジンは4.5リットルエンジンですから,新たなエンジン開発が必要となります。NSXを使用しているホンダに関しては,NSX自体が元々FRレイアウトではありません(ミッドシップレイアウト)から,この点からの開発が必要となります。ただ,既に市販が終了しているNSXですが,その後継となる車の開発が水面下でだいぶ進んでいるというような噂もあります。もしかしたら,見た目はこれまでのNSXではあっても,ベースは新型車の先行開発というマシンで登場すると言うことになるのかもしれません。まあ,これは私が勝手に期待を込めた予想ですけどね・・・。
2008/8/25(月)
☆雨(JRR)
○第4戦の決勝レースが,スポーツランドSUGOで行われました。前日まで雨に見舞われた今回のレースでしたが,決勝日も雨となり,レースウィークを通じてほとんどウェットコンディションの中での走行を強いられました。JSB1000クラスの決勝レースでは,雨脚がさらに強くなり,ライバルとのバトルと言うより,路面状況とのバトルという要素がどんどn強くなっていくという状態でのレースとなりました。オープニングラップは,ランキングトップを行くヤマハの中須賀克行が制したものの,2周目のはいポイントコーナーで転倒を喫し,モリワキの山口辰也がトップに浮上しました。山口は安定した速さで走行して2番手を行くヤマハの大崎誠之との差を広げていきました。2番手の大崎と,3番手を行くホンダの亀谷長純との差も広がり,それぞれが単独走行という状態の中,雨脚はさらに強くなり,コース上のあちらこちらに川が出現していきました。16周目にトップを行く山口がレース中止をアピール。その山口は17周目に足下をすくわれて転倒を喫してしまいましたが,この直後に赤旗が提示されてレースは中断。16周目のリザルトが採用されることになり,山口が2004年の第2戦以来4年ぶりとなる優勝を飾りました。2,3位にそれぞれ入った大崎と亀谷にとっては,今季初表彰台となりました。ランキングトップの中須賀が転倒リタイアに終わったことにより,山口がランクトップに躍り出るということとなり,残り2戦のレースから目が離せない状況となりました。
ST600クラスは,ランキングトップを行くホンダの小西良輝と,同じくホンダのマシンを駆る稲垣誠との間でバトルが繰り広げられるという展開となりました。結局トップを走行した小西がその座を守りきり,今季ここまで全勝を飾る結果となりました。3位には,ヤマハの宮崎敦が入っています。
250ccクラスは,ホールショットを奪ったヤマハの宇井陽一が,後続との差をどんどん広げていき,うれしい今季初優勝を飾りました。2番手には,徐々にポジションを上げていったヤマハの関口太郎が入り,奇しくも元GPライダーによるワンツーとなりました。3位には,同じくヤマハのマシンを駆る及川誠人が入っています。ランキングトップを行くホンダの高橋巧は,4位でチェッカーとなりましたが,ランキングトップの座は守っています。
125ccクラスは,ホンダの渡辺一馬と山田亮太のチームメイト同士によるトップ争いが展開されていきました。しかし,6周目に山田が転倒を喫してしまい,渡辺の単独走行となりました。2位に浮上したホンダの超ベテランライダー菊池寛幸は,徐々に渡辺との差を詰めていき,5秒合った差が約1秒まで迫ったものの,最終的に追いつくことができず,そのままの順でチェッカーとなりました。今回の渡辺の優勝は,自身初となるものです。3位には,ホンダのヤングライダー日浦大治朗が入っています。
前日に決勝レースが行われたGP−MONOクラスは,序盤に野村康友,中木亮輔,岡田義治の3人によるバトルとなりました。しかし,2周目に中木が,4周目に野村が転倒して順位を下げ,岡田が単独走行で後続との差を広げ,そのまま独走で今季初優勝を飾りました。2位には,森隆嘉が入っています。3位には,転倒後再スタートを切った乃村が入り,ランキングトップに躍り出ました。
     
☆第6戦『鈴鹿1000q』の決勝レースが,予選日と打って変わったドライコンディションの中で行われました。ウォームアップ中に3台のマシンがトラブルに見舞われてピットに行くという波乱の中で長丁場のレースのスタートが切られました。GT500クラスは,松田次生&S.フィリップ組のカルソニック IMPUL GT-Rと井出有治&細川慎弥&松浦孝亮組のRAYBRIG NSXとの間で激しいトップ争いが最後まで展開されていきました。136周目にトップ走行のRAYBRIGが,その翌周にカルソニックがピットインをすると両車のポジションは逆転しました。RAYBRIGは,カルソニックとの差を0.4秒まで迫ったものの,その頃からペースが急激に落ち,カルソニックが10秒以上の差をつけて長丁場のレースを制しました。カルソニックの優勝は,今季初です。また,ドライバーで見ると,松田は鈴鹿1000q初優勝,フィリップは3回目の鈴鹿1000q制覇となります。3位には,脇坂寿一&A.ロッテラー&C.バンダム組のPETRONAS TOM'S SC430が入りました。
GT300クラスは,レース中盤まで高橋一穂&加藤寛規&吉本大樹組のプリヴェKENZOアセット・紫電がトップを走行していましたが,他のマシンと接触してコースオフを喫してしまいそのままリタイア。代わって星野一樹&安田裕信組のMOLAレオパレスZがトップに浮上し,最後までそのポジションを守り抜きました。安田にとっては鈴鹿1000q初優勝,星野にとっては一昨年にGT500クラスで優勝して以来となります。ところで,GT500クラスは星野一義率いるカルソニックが優勝,その息子である星野一樹がGT300クラス優勝でしたから,親子による完全制覇と言うことになります。なお,3位には,井入宏之&折目遼&松村浩之組のORC雨宮SGC-7が入っています。
      
☆明暗(F1)
○第12戦ヨーロッパGPの決勝レースが,初開催となるバレンシアでのストリートコースで行われました。ポールからスタートしたフェラーリのF.マッサは,ランキングトップを行くマクラーレン・メルセデスのL.ハミルトンとの間でトップ争いとなりました。しかし,レースが進行するにつれてマッサが差を広げていき,今季4勝目を独走で飾りました。3位には,BMWザウバーのR.クビサが入っています。マッサ,ハミルトンと共にチャンピオン争いを展開しているフェラーリのK.ライコネンは,4位争いを展開している44周目にピットインをした際,給油ホースが繋がった状態で発進するというミスを犯してしまい,大幅なタイムロスとなりました。さらにライコネンの不運は翌周にも出て,エンジンブローによりリタイアという結果となりました。優勝したマッサと,重なるトラブルでリタイアのライコネンとのチームメイト同士の間で明暗が分かれる結果となりました。ウィリアムズ・トヨタの中嶋一貴は,オープニングラップでルノーのF.アロンソに追突してリタイアに追い込み,彼自身も緊急ピットインを強いられてしまいました。結局,完走はしたものの15位でチェッカーとなっています。今季好調のトヨタは,J.トゥルーリが5位,T.グロックが7位に入り,ダブル入賞を果たしています。それに対して,今シーズンも不調にあえぐホンダ勢は,J.バトンが13位,R.バリチェロが16位でチェッカーとなっています。
2008/8/24(日)
☆3ヶ月ぶり(JRR)
○鈴鹿8耐に伴うおよそ3ヶ月にもわたる中断期間が終了し,久々にJRRの開催となりました。後半戦の最初のレースとなる第4戦の舞台は,宮城県にあるスポーツランドSUGOです。土曜日は,いつものように各クラスの予選が行われました。JSB1000クラスは,F1の予選でお馴染みのノックアウト方式で行われました。午前中は何とかドライコンディションでの走行でしたが,午後から始まったノックアウト方式の第1セッションの時にはウェットコンディションとなってしまい,以後のセッションも全てウェットでの走行でした。最終セッションでトップタイムをマークしてポール獲得となったのは,ソフトタイヤをチョイスしたモリワキの山口辰也でした。2番手タイムをマークしたのは,地元出身で久々の勝利を目指すホンダの伊東真一でした。3番手タイムは,同じくホンダの亀谷長純がマークしています。それまでの走行でトップタイムをマークしてきたヨシムラスズキの秋吉耕佑は,6番手に沈みました。なお,怪我により8耐も欠場したハルクプロの安田毅史の代役として,第3戦に引き続いて今回もHRCの開発ライダーを務める岡田忠之が代理参戦していて,8番グリッドにつけています。
ST600クラスの予選は,8耐で負傷してその怪我がようやく回復したホンダの野田弘樹がトップタイムをマークしてポール獲得となりました。JRR参戦は1993年からというベテランライダーの野田ですが,何と今回のポール獲得は自身初となります。2番手タイムは,今シーズンからハルクプロに所属している小林龍太でした。自らチームを立ち上げ,シーズン途中から参戦となった元GPライダーで,ヤマハのマシンを駆る宮崎敦が3番手タイムをマークしています。ランキングトップを行くハルクプロの小西良輝は,4番グリッドを獲得しています。
250ccクラスは,ここまで全勝を収めている上に,初参戦となった鈴鹿8耐において小西と組んで初出場初表彰台を獲得したホンダの高橋巧が,開幕戦以来となるポールを獲得しました。2番グリッドにつけたのは,元GPライダーで昨年のチャンピオンでもあるヤマハの宇井陽一でした。3番グリッドには,同じくヤマハの及川誠人がつけました。
125ccクラスは,ホンダのマシンを駆る渡辺一馬が,自身初となるポールを獲得しています。2番手タイムを山田亮太がマークし,TEAM PLUS ONEによるワンツーとなりました。3番手タイムは,ホンダの大金佑輝がマークしています。
GP−MONOクラスは,ポールが岡田義治,2番手タイムが長島哲太,3番手タイムが乃村康友の順となっています。
      
☆大雨で(SGT)
○SGTの第6戦は,『鈴鹿1000q』としてお馴染みの長丁場のレースとなっています。その予選が行われましたが,雨に翻弄される結果となりました。午前中に行われた1回目の予選の時には,何とか雨はやんだものの,完全なるウェットコンディションの中での走行となりました。GT500クラスでトップタイムをマークしたのは,井出有治&細川慎弥&松浦孝亮組のRAYBRIG NSXでした。2番手タイムをM.クルム&柳田真孝&D.シュワガー組のMOTUL AUTECH GT-Rが,3番手タイムを金石勝智&金石年弘&塚越広大組のREAL NSXがマークしました。
GT300クラスは,山野哲也&佐々木孝太組のクスコDUNLOPスバルインプレッサがトップタイムをマークしました。2,3番手タイムは,それぞれ新田守男&高木真一&峰尾恭輔組のARTA Garaiya,大嶋和也&国本京佑&坂本雅也組のライトニング マックィーン apr MR-Sがマークしました。
午後から2回目の予選が行われる予定でしたが,激しい雨によりキャンセルとなり,天候の回復を待ってトップ10のマシンの間で繰り広げられるスーパーラップを行うことになりました。しかし,雨脚はいっこうに衰えることがなく,結局午後からのセッションは全て中止となり,1回目の予選でグリッドが決まることになりました。ところが,GT500クラスでトップタイムだったRAYBRIG NSXは,金曜日の走行でエンジントラブルが発生してエンジン交換を行っているため,レギュレーションにより決勝レースは10グリッド降格のペナルティーが課せられることになります。ということで,MOTUL AUTECH GT-Rが決勝レースではポールからのスタートとなります。
        
☆初ポールは(F1)
○第12戦の予選が,初開催となるスペインのバレンシアにあるストリートコースで行われました。ここまでランキング3位を行くフェラーリのF.マッサがトップタイムをマークし,バレンシア初のポールシッターとなりました。彼のポール獲得は,モナコ以来となる今季4回目です。2番手タイムを,ランキングトップを行くマクラーレン・メルセデスのL.ハミルトンがマークし,3番手タイムは,BMWザウバーのR.クビサがマークしました。昨年のチャンピオンでランキング2位を行くフェラーリのK.ライコネンは,4番グリッドを獲得しています。ウィリアムズ・トヨタの中嶋一貴は,Q1を突破し,Q2では10番手タイムをマークしていたものの,終了間際に11番手に落ちてしまい,惜しくもQ3進出となりませんでした。初日に3番手タイムマークしていたホンダのJ.バトンでしたが,予選では上位進出はかなわず,ほぼいつものポジションである16番手に沈んでいます。
2008/8/23(土)
☆引退(MotoGP)
○今季カンペテーラ・レーシングから250ccクラスにフル参戦しているM.ポジャーリが,シーズン途中で引退することになりました。サンマリノ共和国出身の彼は,25歳という今後まだまだ十分に活躍できる年齢です。とりわけ,2001年にはジレラのマシンを駆って18歳で125ccクラスのチャンピオンを,2003年の20歳の時にはアプリリアのワークスライダーとして250ccクラスのチャンピオンを獲得したという実績を持つ逸材だけに,より一層活躍が期待されていました。ところが,2004年は2年連続250ccクラスのチャンピオンを狙っていたのですが,思うような成績を出すことができず,再び125ccクラスへと戦いの場を移したものの,そこでも成績は低迷。そして,ジレラ時代の恩師であるH.バートルが,KTMのプロジェクトを指揮するようになると,彼もそれに合流しました。現在のように125&250ccクラスの両方にマシンを供給するというKTMのプロジェクトでしたが,ポジャーリは250ccクラスの方を担当していました。しかし,ここでも思うような成績を出すことができず,昨シーズンはGPでのシートを失ってレース活動を中断していました。そして,アプリリアの支援を受けて今季250ccクラスに復帰していましたが,第5戦フランスGPで6位を獲得するという成績を収めていたものの,肉体的な問題からシーズン途中での引退を決意したようです。まだ正式な発表ではありませんので,具体的な引退理由等は明らかとなってなく,母国GPとなる次戦で正式な引退発表を行うことになるようです。
2008/8/22(金)
☆復活(FN)
○先日,来シーズンから使用する新型マシンが正式にお披露目となったFNですが,その来シーズンの日程が発表されました。それによると,12日付のこのページでもお伝えしたように,オートポリスでの開催が2006年以来3年ぶりに復活することになりました。と同時に,岡山国際サーキットでの開催がなくなっています。今回発表になったレースカレンダーは,以下の表のようになっています。なお,これは8月1日現在の暫定扱いのものですから,今後変更となる可能性があります。
      
2009年レースカレンダー(暫定)
大会 決勝日 開催サーキット
第1戦 4月 5日 富士スピードウェイ
第2戦 5月17日 鈴鹿サーキット
第3戦 5月31日 ツインリンクもてぎ
第4戦 6月28日 富士スピードウェイ
第5戦 7月12日 鈴鹿サーキット
第6戦 8月 9日 ツインリンクもてぎ
第7戦 8月30日 オートポリス
第8戦 9月27日 スポーツランドSUGO
2008/8/21(木)
☆継続も(MotoGP)
○昨日お伝えしたように,ドゥカティのM.メランドリが,来シーズンからカワサキに移籍することが明らかとなりました。このことに関して,カワサキからも質問に答えるという形でコメントが出されました。それによると,メランドリとカワサキの契約期間は2年間となっているようですが,現段階では正式契約はまだ結ばれていないようです。恐らく日本GPでメランドリが来日した際に正式契約が結ばれるものと思われます。メランドリがカワサキに入ると言うことは,誰かが同チームから出なければならないと言うことです。現在J.ホプキンス&A.ウェストというラインナップですが,ホプキンスとはまだ契約が残っています。それに対して,ウェストは今年で契約が切れますので,彼がその対象と言うことになります。ただ,カワサキのコメントによると,ウェストとの関係は継続すると言うことで,MotoGPでの参戦はなくなっても,他のカテゴリー(普通に考えるとSBKしか思い当たらないのですが・・・)での参戦となる模様です。ただ,これはあくまでもMotoGPは2台体制を維持するということを前提とした話であって,今シーズン浮上した噂の一つとして「カワサキは3台体制となるのではないか」というものがあります。これに関してもカワサキ側は答えていて,スポンサー次第では3台体制を組むという計画はあるようです。もちろんウェスト自身にその気がなければ2台体制のままと言うことになりますが,普通に考えるとMotoGPへの参戦継続を希望するでしょうから,スポンサーという重大な問題はあるものの,3台体制と言うことが十分に考えられるのではないでしょうか。
2008/8/20(水)
☆テストでは(MotoGP)
○ブルノでの第12戦チェコGPが終了後,MotoGPクラスの各チームはそのまま同地に滞在し,2日間にわたる合同テストを行いました。チェコGPでは,予選でポールを獲得したものの,決勝レースではトップを走行中に転倒リタイアを喫してしまったのがドゥカティのC.ストーナーでした。リタイアに終わったとはいえ,それまでの走りを見ると,ブルノでのレースに参加したライダーの中では,おそらく一番速かったのは彼だったのではないかと思われます。そのことは,合同テストの結果でも証明でき,2日間共にトップタイムをマークしていました。初日の走行でサーキットベストを更新するタイムを出したストーナーは,2日目になるとさらにタイムを縮め,2日間を通して唯一1分25秒台のタイムをマークしました。もちろんこれは,初日に自らが出したサーキットベストを更新するものです。2日間共に2番手タイムを出したのは,チェコGPのウィナーであるフィアット・ヤマハのV.ロッシでした。3番手タイムをマークしたのは,初日がチェコGPで3位表彰台を獲得したリズラ・スズキのL.カピロッシで,2日目がチェコGPで2位表彰台を獲得したアリーチェ・チームのT.エリアスでした。二人とも今季初表彰台獲得でしたが,それがたまたまだったのではないことを証明した形となります。チェコGPからワークスマシンを供給されるようになったホンダ・グレシーニの中野真矢は,決勝レースでの速さを維持していて,初日が4番手,2日目が5番手タイムでした。タイヤで見ると,決勝レースの時と同じように,テストでもブリヂストンタイヤユーザーが速く,2日間共に上位5番手までを独占しています。ミシュランタイヤユーザーの中では,レプソル・ホンダのD.ペドロサとテック3ヤマハのJ.トースランドが初日でテストを切り上げていますが,これはブルノサーキットとミシュランタイヤとのマッチングの悪さも関係しているのかもしれません。サマーブレーク中の怪我により,第12戦を欠場したレプソル・ホンダのN.ヘイデンの代役としてHRCの開発ライダーを務めている岡田忠之がテストに参加しました。彼の走行は初日のみで,しかもタイム的に参加者中最下位ではあったものの,電子制御と新しいエンジンであるニュウマチックバルブ仕様に関するテストメニューをこなし,さらなる進歩に手応えを感じたようです。
      
☆移籍(MotoGP)
○今シーズンからドゥカティのワークスチームに移籍したM.メランドリでしたが,ストーナー仕様とも言われているマシンとの相性が悪く,ほとんどいい成績を収めることができないままシーズンを過ごしているという状態です。そのため,シーズン途中での移籍があるのではないかという噂が流れただけでなく,実際チーム自体も,結ばれていた複数年契約を解消し,来年からの移籍を認めるということを発表しています。そのため,1年限りでのチーム離脱が確実視されていましたが,ブルノでの合同テスト終了後に,メランドリ自らの口から,今シーズン限りでチームを離脱し,カワサキへ移籍することが発表されました。現在MotoGPには,5メーカー(ホンダ,ヤマハ,スズキ,カワサキ,ドゥカティ)がマシンを供給していますが,この移籍により,メランドリはスズキを除いた4メーカーのマシンを駆ることになります。
2008/8/19(火)
☆独占(MotoGP)
○サマーブレークあけ最初のレースとなる第12戦チェコGPの決勝レースが,17日にブルノ・サーキットで行われました。MotoGPクラスは,ドゥカティのC.ストーナーがポールポジションから好スタートを決めました。後続との差を徐々に広げていったストーナーでしたが,何と7周目に自らのミスで転倒を喫しリタイアとなってしまいました。彼の転倒によるリタイアは,一昨年の最終戦であるバレンシアGP以来となります。セカンドグリッドからスタートしたランキングトップをいくヤマハのV.ロッシは,ストーナーの転倒によりトップに浮上。その後は危なげないレースを展開し,サマーブレーク前に行われたアメリカGPに引き続いて2連勝を飾りました。今回の優勝で,ロッシは今季5勝目となります。13番グリッドからスタートしたドゥカティのT.エリアスは,1台1台とマシンを交わしていき,何と10ラップ目には2位に浮上。その位置をキープしたままチェッカーとなり,2007年の日本GP以来となる表彰台を獲得しました。3位には,今季ドゥカティのワークスチームからスズキに移籍したベテランライダーのL.カピロッシが入り,移籍以来初となる表彰台を獲得しています。なお,超ベテランのカピロッシですが,今回のレースが自身通算276戦目となり,これは歴代タイ記録です。来季サテライトチームに供給される予定の2009年型マシンの先行開発車(これは,今季レプソル・ホンダのD.ペドロサが駆っているマシンがベースとなっているようです。つまり,今季のワークスマシンと同仕様と言えるものです。)を供給されるようになったホンダ・グレシーニの中野真矢は,予選こそ8番手とやや奮わなかった(とは言っても,中野にとっては今季最高グリッドです。)ものの,フリー走行では上位に顔を出すという好調ぶりを見せていました。決勝レースでは,スタートでカピロッシと接触して12位まで後退したものの,徐々にポジションをアップしていきました。そして,最終的には,今季自己最高位となる4位でチェッカーを受けました。この成績は,ホンダ勢ではこのレーストップでした。なお,8位に入ったホンダのA.デ.アンジェリスまで全員ブリヂストンタイヤユーザーで,今回のレースは同タイヤによる上位独占という結果になりました。ランキング3位を行くペドロサは,怪我からの復帰第1戦でしたが,怪我による痛みとミシュランタイヤユーザーということもあって,初日の走行から思うような結果を残すことができず,決勝レースは15位完走で何とか1ポイントを獲得するにとどまっています。
250ccクラスは,セカンドグリッドからスタートしたアプリリアのA.デボンが,熾烈なトップ争いを制して今季2勝目を挙げ,ランキング3位に浮上してきました。2位,3位には,それぞれアプリリアのA.バウティスタとジレラのM.シモンチェリが入っています。ホンダの高橋裕紀は,オープニングラップの混戦の中でオーバーランを喫して順位を下げたものの,その後は徐々に順位を回復していって6位でチェッカーを受けています。もう一人の日本人ライダーであるKTMの青山博一は,13位でチェッカーとなっています。
125ccクラスは,13番グリッドからスタートしたアプリリアのS.ブラドルが,好スタートを決めてオープニングラップで4位に浮上。さらに3周目にトップに浮上するとその位置を守り抜き,うれしい自身初優勝を飾りました。GPルーキーのステファンですが,彼の父親であるヘルムートも,かつてGPで活躍したライダーで,彼の最後の優勝は今から16年前となります。今回の息子の優勝により,史上6組目となる親子ウィナーの誕生でした。ランキングトップをいくデルビのM.ディ.メッリオは,5番グリッドからスタートして2位でチェッカーを受けています。同じくデルビのマシンを駆るJ.オリベが,ポールスタートのG.タルマクシとのバトルを制して3位表彰台を獲得しています。
2008/8/13(水)
☆シート確保?(F1)
○つい数日前,TBS系列の朝の情報番組である『はなまるマーケット』に佐藤琢磨が出演し,現在住んでいるモナコでの生活の様子などを披露していました。その場でも,今後のことを聞かれ,やはりF1へこだわっていくというを語っていました。その琢磨の来シーズンのシートですが,ほとんど空席がないためテストドライバーなどの道しか残っていないものと思われていました。ところが,一部のスイスのマスコミが,来シーズンはトロ・ロッソのシートを確保するのではないかという噂を報道しているようです。今シーズンのトロ・ロッソは,S.ベッテル&S.ブルデーというF1ルーキーのコンビがステアリングを握っています。今シーズンの状況を考慮に入れると,チームとしての来シーズンのドライバーは,ルーキーとベテランという組み合わせを検討しているようです。その経験豊富なベテランとして琢磨の名前が挙がっているというのです。トロ・ロッソにとって親チームと言えるレッドブルのドライバーであるD.クルサードは,既に今シーズン限りで引退することを表明しています。ということは,自動的にそのシートが一つ空くことになります。その空いたシートには,ベッテルが座ることになっています。もう一人のブルデーについては,ここまでいいリザルトを残すことができてなく,来シーズンもチームに残れるかどうかかなり微妙な情勢のようです。ということは,空席が少ないと思われていたF1のシートの中で,トロ・ロッソについては二つとも空いていることになります。もう一つ琢磨にとって追い風と言えるのが,メインスポンサーの関係です。ご存知のようにトロ・ロッソのメインスポンサーは,オーストリアのエネルギー飲料である『レッドブル』です。以前は日本でなかなか手に入りませんでしたが,日本国内で本格的な販売が始まり,ローソンで買うことができたりしています。私事ですが,先日鈴鹿8耐を観戦した折,ホテル近くのローソンで購入し,疲れをとるため飲みました。ちょっと濃いめの味で,何となく疲労回復になったような気がしました。というように,気軽に手に入るようになってきてはいるものの,国内におけるこうしたエネルギー飲料は,過当競争になっているのも事実で,レッドブルの販売の伸び悩みがあるようです。そこで白羽の矢が立ったのが,琢磨だというのです。ベテランドライバーとしてのチームへの貢献,そしてメインスポンサーの商品販売への貢献,こうした点を考慮に入れると,あながち単なる噂では終わらないのかもしれませんね。
2008/8/12(火)
☆復活(FN)
○来シーズン国内で国際格式として行われるレースのFIAへの申請が,JAFより発表されました。それによると,既に決定事項ではありましたが,,来シーズンは3年ぶりに鈴鹿サーキットでのF1開催が復活します。このレースの決勝日は,10月11日です。なお,皆さんご存知のように,F1は鈴鹿サーキットと富士スピードウェイとが1年交替で開催することになっています。ツインリンクもてぎで行われているIRLシリーズの『インディ・ジャパン300マイル』は,9月19日が決勝日(20日が予備日)となっています。我が大分県関係では,当然開催場所は全てオートポリスですが,このところずっと開催されてきているSGTが,10月17,18日の両日に行われます。そして,開催が途絶えていたFNが,再びオートポリスに帰ってくることになりました。開催日は8月29日,30日となっていて,このラウンドは岡山国際サーキットとの入れ替えです。元々は,MINEサーキットの閉鎖に伴ってオートポリスでの開催だったのですが,一旦岡山に開催場所が変わり,再びオートポリスに戻ってきた形です。MINEサーキットがなくなった今,オートポリスで開催しなくなると,実質的に九州のファンからFNの観戦機会を奪うことになるということを私はこのサイトで訴えてきました。もちろんこのサイトの影響など全くある訳ではありませんが,九州ラウンド復活に向けた関係者の努力が実を結んだものと思われます。実際,オートポリス側は,FNの復活を願ってF3の開催などの実績を造る努力を重ねてきていました。岡山の方々には納得いかない部分があるとは思いますが,地域バランスということを考慮に入れると,今回の九州ラウンド復活はよい判断と言えるのではないでしょうか。ちなみに岡山国際サーキットでは,10月24,25日の両日にWTCC(ツーリングカー世界選手権)の1戦が行われることになっています。
2008/8/11(月)
☆初優勝(FN)
○第6戦の決勝レースが,ツインリンクもてぎで行われました。今回の決勝も,1日2レース制です。まず,第1レースですが,6戦連続ポールを獲得したLAWSON IMPULの松田次生が好スタートを決め,しばらくの間トップを走行していました。その松田とのトップ争いに持ち込んだのが,PIAA NAKAJIMAのL.デュバルでした。15周目にTP Checker IMPULの平手晃平が接触によりタイヤバリアに激しくクラッシュするというアクシデントが発生し,セーフティーカー導入となり,松田とデュバルの差は全くなくなりました。20周目にレースが再開すると二人のバトルが再び始まり,27周目についにデュバルがトップに立ちました。それ以後は徐々に差が開きはじめ,結局デュバルが今季2勝目を挙げました。3位には,KONDOH RACINGのJ−P.デ.オリベイラが入っています。なお,激しいクラッシュとなった平手ですが,自力で脱出できずレスキューに救出された後に獨協医科大学病院に運ばれ,治療及び検査が行われました。その結果,胸椎の圧迫骨折と,軽い肺挫傷という重傷であることが判明しました。完治するまでどのくらいかかるかというような詳細は,今回は明らかとなっていません。一日も早いご回復をお祈りします。
第2レースは,今回も第1レースの結果と反対の順で並ぶというリバースグリッドとなりました。これでポールスタートとなったのは,DoCoMo DANDELIONの土屋武士でした。ところが,エンジンストールにより大きく出遅れ,トップに立ったのは,2番グリッドからのスタートとなったPETRONAS TOM'Sの荒聖治でした。松田次生とSG 5ZIGENの金石年弘(金石は,その後トラブルでリタイアとなっています)との間で2番手争いが繰り広げられている間に,荒は後続との差をどんどん広げていきました。後半になるとタイヤの消耗から松田とのギャップが縮まりましたが,トップの座を守ったままチェッカーとなりました。ベテランの荒にとっては,FNでの初優勝となります。3位には,第1レースと同じくオリベイラが入っています。
2008/8/10(日)
☆6戦連続(FN)
○第6戦の予選が,気温31℃,路面温度55℃という厳しい条件の中,ツインリンクもてぎで行われました。ここまでの5戦全てでポールをとっているのが,LAWSON IMPULの松田次生で,果たして誰が彼を止めるのかということが注目点の一つでした。その一番の候補と見られているのが,PIAA NAKAJIMAの木暮卓史です。予選最後のセクションとなるQ3では,その二人が並ぶようにしてタイムアタックに入りました。タイムアタックの1周目で最速タイムを刻んだのは,6戦連続ポールを狙う松田の方でした。木暮は,タイムアタックの2周目でその松田のタイムを上回ろうとペースアップ。それぞれのセクターで松田のタイムを上回っていったのですが,残念ながら最後のセクターでタイムを落としたため,松田の6戦連続ポールが確定しました。予選3番手には,惜しくも予選2位となった木暮のチームメイトであるL.デュバルが入っています。今シーズンなかなか波に乗れない松田のチームメイトである元チャンピオンのB.トレルイエは,思うようにペースアップを図ることができず,何と最初の予選セクションであるQ1で脱落してしまい,予選16番手に終わっています。
2008/8/9(土)
☆特認(SGT)
○今シーズンからのGT500に関するレギュレーションで,マシンのシャーシは2年間継続して使用しなければならないというものがあります。日産勢の場合は,今シーズンから投入されたGT−Rを使用していますので,来シーズンは今使っているマシンを継続して使用することになりますが,トヨタとホンダ勢に関しては,昨シーズン使用したSC430とNSXをそれぞれ使用しています。ところが,SGTを運営しているGTアソシエーションから発表があり,ZENT TOYOTA TEAM CERMOが使用しているSC430のシャーシ交換することを特例として認めることになりました。このマシンは,昨シーズンオートポリスで行われた決勝レースにおいて,トップを快走中に,第2ヘアピンにおいてGT300のマシンと激しくクラッシュし,リタイアを喫するという事故を経験しています。主に前部が大破するという激しいクラッシュでパーツが散乱し,赤旗という事態となるのではないかというほどのクラッシュ劇でした。その損傷を修復してここまでのレースを戦ってきましたが,まだ完全には修復できていなかったようで,もしこのまま継続使用すると,重大事故につながる可能性があるということが判明しました。このことにより,今回の特例が認められたようです。ただ,これには条件がついていて,その中の一つは,新しいシャーシを使用する最初の決勝レースは,ピットスタートになるということです。ということは,今月下旬に行われる鈴鹿1000qがこれに当たることとなります。
2008/8/8(金)
☆オファー(WRC)
○フォードWRCチームの代表を務めるM.ウィルソンのコメントによると,フェラーリのF1ドライバーで昨年のチャンピオンに輝いたK.ライコネンに対して,フォード・フォーカスWRCのマシンテストをオファーしているそうです。ライコネンに関しては,来シーズンでフェラーリとの契約が切れ,それを契機にF1から引退するのではないかという噂が根強くあります。ライコネン自身は,引退の時期を明らかにしていないものの,最近のインタビューでF1から引退後にラリーに挑戦するのもいいかもしれないという発言をしています。もちろん,F1のチャンピオンだからといって舗装路以外も走行するラリーに順応できるかどうか疑問ではありますし,本人もそのことは認めていますので,あくまでも引退後の夢の一つでしょう。フィンランド人にとってラリーは馴染みのあるモータースポーツの一つですから,そのことも少なからず影響しているのかもしれません。ただ,フェラーリの親会社であるフィアットが,近い将来WRCへの参戦を視野に入れているのではないかという噂(ちなみにドイツのフォルクス・ワーゲンも同様にそうした噂があります)もありますので,万が一フォードのオファーをライコネンが受け,そこで意外なパフォーマンスを見せることになれば,フィアットとしても悪い気がしないかもしれませんね。
2008/8/7(木)
☆2戦連続(FN)
○今シーズンは,主にGP2アジアシリーズにフル参戦し,F1中継ではレポーターを務めている吉本大樹から発表があり,今週末にツインリンクもてぎで行われるFNの第6戦に参戦することが決まりました。今季は海外での活動をしている吉本ですが,平中克幸の代理として7月中旬に行われたFNの第5戦にSG 5ZIGENからスポット参戦しました。2レース制で行われた第5戦でのリザルトは,レース1が18位,レース2が15位でした。スポットでの参戦でしたから難しかったでしょうが,今シーズンGP2アジアで優勝しているドライバーだけに,決して本人自身満足のいくものではなかっただろうと思います。2戦連続のスポット参戦となる吉本ですが,自身のHPで「主にレース本番でのパフォーマンスを向上させられるよう,データをよく分析してレースウィークを迎えたい」と綴っています。そこには,やはりスポット参戦の難しさが出ています。今週末では,今季海外での活動をして成長した姿を,ぜひ日本のファンの前で披露できるような活躍ができるといいですね。
2008/8/6(水)
☆契約間近?(F1)
○イギリスの一部報道によると,今季ルノーからフル参戦している元チャンピオンのF.アロンソが,ホンダ・レーシングF1と2009年の契約間近ではないかと報道しています。しかも,契約金まで載っていて,1500万ドル(日本円で約16億2000万円)での契約とのことです。2005年から2年連続チャンピオンを獲得したアロンソですが,マクラーレン・メルセデスに移籍した昨シーズンは,チーム及びチームメイトのL.ハミルトンとの不協和音が生じ,チャンピオンを逃しました。そして,チャンピオンを獲得したときに所属していたルノーに今シーズンから復帰したものの,予想されていたこととはいえマシンの戦闘力が足りず,ポイント獲得がやっとといった状態が続いています。そのアロンソに関しては,このところずっとフェラーリへの移籍が噂されていました。F.マッサに代わって,来シーズンからフェラーリのステアリングを握りのではないかというものです。しかし,来シーズンのフェラーリに関しては,どうやら現行の布陣のままで行くことになりそうです。今シーズンもポイント獲得さえままならない状態が続いているホンダですが,予算的には潤沢ですし,来シーズンからスリックタイヤが復活し,KERSというエネルギー回収システムが導入されるようになり,マシン的にはまったく新たなものとなります。何よりも,かつてM.シューマッハと共にフェラーリの黄金時代を築いた一人であるR.ブラウンがホンダにいます。今シーズンからホンダで手腕を発揮しているブラウンですが,今シーズンのマシンは,一昨年から開発を進めてきたもので,基本的にはブラウンは関与していません。来季型マシンは,今シーズンから開発しているわけで,ブラウンのアイディアが盛り込まれたものとなります。それだけに,来季のホンダはかなり期待できます。戦闘力に劣るルノーのマシンに苦闘しているアロンソと,チャンピオン争いに絡む実力を持ったドライビングと開発力に優れるドライバーを欲しているホンダとの間で09年の契約が成立しても何ら不思議はありません。とは言っても,アロンソ自身は,来シーズンは無理でも2010年シーズンにはフェラーリへ移籍することが可能な状況があります。ということは,1年限りの腰掛け的にホンダに移籍することになります。こうしたことは,ホンダにとっては当然都合が悪いわけですから,複数年契約を条項の中に入れるはずです。となると両者の間の溝は埋まるはずがなく,契約が結ばれるのかどうか疑問符がつくことになります。果たして今回の報道が単なる噂で終わるのか,ここしばらくは注目といった状態でしょう。なお,もしアロンソが加入することになると,今季ここまで唯一ホンダに表彰台をもたらしているR.バリチェロ(彼に関しては,早くから今シーズン限りで引退するのではという噂が出ていました。)がシートを失うことになりそうです。
2008/8/5(火)
☆延期なし?(F1)
○来シーズンから導入されるレギュレーションの注目点の一つが,環境問題に配慮したKERSという運動エネルギー回収システムの導入です。これは,ブレーキ部分などにこのパーツを組み込み,ブレーキング時のエネルギーを利用して電気エネルギーを蓄えていき,それをオーバーテイク時などに使用するという,市販車でいえばプリウスなどのハイブリッド車にとって今後利用されて行くであろう重要な技術です。そのシステムの開発をどのチームも進めていますが,その際,火災や感電といったトラブルが発生するチームが出てきています。ハンガリーGPの決勝レースが行われた日曜日に各チームの代表が集まり,このKERS導入を再来年に延期してはどうかという点について話し合いがもたれたようです。今のところ流れた情報によると,10チーム中6チームがこの延期案に賛成したようですが,この数では延期案は可決されたとは言えません。というのも,新たに設置されたF1に参加しているチームで組織されているFOTAの規約によると,7チーム以上の賛成が必要とされているからです。開発の進み具合や財政事情などによってチームの思惑が違ってくるでしょうから,なかなか意見がまとまらないのがF1の世界です。ましてや,これだけ環境問題が取りざたされているわけですから,その点に関するシステム導入を延期するということは世論が許さないということがあるかもしれません。何が起こるかわからないF1の世界ですから今後どうなるか不透明ではありますが,現段階では来年からのKERS導入は動かされないと言えそうです。
2008/8/4(月)
☆初優勝 PARTT(SBK)
○第10戦イギリス大会の決勝レースが,ブランズ・ハッチで行われました。ホンダの清成龍一にとっては,SBKシリーズでルーキーなだけに,初めて走るサーキットが少なくなくありませんが,イギリスはBSBにフル参戦していた地ですから,唯一走り込んだ場所と言えます。BSBフル参戦時は,あまりブランズ・ハッチを得意としていませんでしたが,それでも勝手知ったる場所ですから予選でフロントローを獲得していました。
レース1では,スタートにやや失敗して出遅れたものの,それでもどんどんポジションアップを果たし,ランキングトップをいくドゥカティのT.ベイリスとの一騎打ちとなりました。終盤になって同じくドゥカティのマシンを駆る元GPライダーのM.ビアッジが二人に追いつき,3人によるバトルが繰り広げられるかと思いましたが,三つ巴になる前に清成がトップに浮上し,ほんの僅かですが二人からリードを奪いました。そして,その僅かのリードを保ったままゴールラインを駆け抜け,彼にとってはうれしいSBKでの初優勝を飾りました。2位にはベイリスが,3位にはビアッジが入っています。他の日本人勢ですが,スズキの加賀山就臣は4位でチェッカーを受けてポイントを獲得しました。ただし,カワサキの玉田誠は18位,転倒を喫して再スタートしたヤマハの芳賀紀行は19位でチェッカーとなり,ノーポイントに終わりました。また,ホンダの青山周平はリタイアに終わっています。なお,ヤマハの中冨伸一は,予選で転倒して手首を骨折する重傷を負ってしまい,決勝レースをキャンセルしています。
レース2での清成は,スタートで順位を下げることなく好スタートを切りました。中盤頃から芳賀紀行と共に抜け出し,両者によるトップ争いとなりました。レース1を制して勢いに乗る清成は,芳賀とのバトルを制してトップに浮上し,最終的には芳賀に2秒弱の差をつけて独走でレース2も制しました。ホンダにとっては,第6戦アメリカ大会でのC.チェカ以来となる優勝&ダブルウィンとなりました。また,清成本人にとっては,圧倒的な強さで8耐を制した翌週のレースにおける優勝ですから,レースこそ違え2週連続優勝ということになります。なお,3位には,芳賀のチームメイトであるT.コーサーが入っています。また,他の日本人ライダーですが,残念ながらポイント圏内を走ることができず,カワサキの玉田誠は18位,ホンダの青山周平は22位,オープニングラップで転倒して再スタートを切ったスズキの加賀山就臣は1周遅れの25位で完走を果たしています。
      
☆初優勝 PARTU(F1)
○第11戦ハンガリーGPの決勝レースが,ハンガロリンクで行われました。フェラーリのF.マッサは,3番グリッドからのスタートでしたが,好スタートを切ってトップに浮上しました。ポールからスタートしたマクラーレン・メルセデスのL.ハミルトンがこれに続き,ピットインのタイミングで順位の変動はあったものの,二人のトップ争いという展開となりました。ところが,42周目にハミルトンの左フロントタイヤにスローパンクチャーが発生し,順位を落とすことになってしまいました。ハミルトンのチームメイトであるH.コバライネンが自動的に2位となりましたが,マッサは彼との差をキープしたままでトップを走行してきました。ところが,残り3周となったマインストレート上でマッサのマシンから白煙が激しく上がり,エンジンブローによる無念のリタイアとなってしまいました。トップに浮上したコバライネンはそのまま逃げ切り,参戦28戦目にしてうれしい初優勝を飾りました。トヨタのT.グロックとフェラーリのK.ライコネンによる2位争いとなりましたが,抜きどころの少ないハンガロリンクである上に,マッサのトラブルでストレート上が追い抜き禁止を意味するイエローフラッグが提示されていたこともあって,グロックがライコネンとのバトルを制し,自身初となる表彰台を獲得しました。もう一人のJ.トゥルーリは7位に入って,トヨタにとってはダブル入賞となっています。なお,パンクによって順位を下げたハミルトンでしたが,徐々にポジションを回復していき,最終的には5位でチェッカーを受けています。また,ウィリアムズ・トヨタの中嶋一貴は,チームメイトのN.ロズベルグより1つ上の13位でチェッカーとなりました。ホンダの最高位は,J.バトンの12位でした。
2008/8/3(日)
☆独占(F1)
○第11戦ハンガリーGPの予選が,ハンガロリンクで行われました。ここ2戦連続して勝利しているマクラーレン・メルセデスのL.ハミルトンですが,今回もその勢いが続いていて,唯一1分20秒台に入るタイムをマークし,2戦連続となるポールを獲得しました。2番手タイムをチームメイトのH.コバライネンがマークし,マクラーレンによるフロントロー独占となりました。同チームのフロントロー独占は,昨年のイタリアGP以来およそ1年ぶりとなります。3番グリッドを獲得したのは,ハミルトンとチャンピオン争いを展開しているフェラーリのF.マッサでした。もう一人のライバルであるK.ライコネンは,6番グリッドからのスタートとなり,ライバルから一歩遅れる形となりました。ジャパンパワーでは,トヨタのT.グロックの5番手タイムが最高位でした。今回新しい空力と足回りのパーツを投入しているホンダは,J.バトンの12番グリッドが最高です。ウィリアムズ・トヨタの中嶋一貴は,スーパーソフトタイヤを履いてタイムアタックを敢行しましたが,思うようにタイムアップを果たすことができず,後ろから4番目である17番グリッドからのスタートとなりました。
2008/8/2(土)
☆契約延長(F1)
○マクラーレン・メルセデスの報道官によると,H.コバライネンと2009年の契約について延長することが決まりました。現在チャンピオン争いを展開しているL.ハミルトンのチームメイトであるコバライネンですが,予選ではその速さを見せるものの,決勝レースになるとどうしてもハミルトンと比べて見劣りするリザルトとなってしまいがちでした。さらに,不運が彼を襲うこともありました。そのため,現在ウィリムズ・トヨタに所属するN.ロズベルグがコバライネンに代わってマクラーレンのシートに座るのではないかというような噂が,シーズン途中でまことしやかに囁かれるというようなこともありました。今回の発表により,その噂にも終止符が打たれた形となりました。もっとも,そのロズベルグですが,今回の発表がある前に,既にウィリアムズ残留を希望する旨のコメントを出していました。
2008/8/1(金)
☆フェラーリも(F1)
○今年のトレンドデバイスの一つが,『シャークフィン』と呼ばれているエンジンカバーです。レッドブルが最初に導入したこの空力デバイスですが,現在はこのレッドブルをはじめ,ルノー,トロ・ロッソ,フォース・インディアが使用しています。そして,今日から始まる第11戦ハンガリーGPから,もう一つ導入するチームが現れるかもしれません。そのチームというのは,現在マクラーレン・メルセデスと共にチャンピオン争いをしているフェラーリです。同チームは,既に先週行われたヘレステストでこのエンジンカバーをテスト済みです。この導入に関しては,もちろんフェラーリからの正式発表があったわけではなく,噂に過ぎません。もう一つ出ている噂としては,今回は導入されなくても,次戦となる第12戦ヨーロッパGPには導入されるのではないかというものもあります。フェラーリのライバルチームであるマクラーレンや,今シーズン好成績を収めてきているトヨタも既にこのシャークフィンをテスト済みですから,まだまだ実際のレースに導入するチームが増えてくる可能性が高いですね。
     
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