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最新ニュース
2008/4/30(水)
☆ルール改正は・・・(F1)
○セーフティーカー導入時のピットレーン封鎖に関するレギュレーションが,再び問題視されているようです。第4戦スペインGPにおいて,マクラーレン・メルセデスのH.コバライネンが激しいクラッシュを喫した際,セーフティーカーが導入されました。そのタイミングというのは,ドライバーによってはちょうどピットインを予定していた頃で,実際BMWザウバーのN.ハイドフェルドがその状態にあたっていました。ところが,セーフティーカーが導入されてしばらくは,ピットレーンは封鎖となり,ピットインもピットアウトもすることができません。このままでは,当然ハイドフェルドはガス欠となってしまい,リタイアを喫っしてしまうことになります。そこでとった行動は,封鎖を無視してピットインをするしかないと言うことです。しかし,これをしてしまうと10秒のピットストップというペナルティを受けてしまいます。でも,リタイアするよりはましですから,あえて無視という選択肢をとらざるを得ません。こうした,場合によっては不公平とも言えるルールに関して,近々話し合いがもたれるようです。ただ,やはり改正に至るには厳しいようで,人によって(チームによって)かなり温度差があるのが現実のようです。
2008/4/29(火)
☆オーバル自己最高(IRL)
○第4戦カンザスでの決勝レースが,オーバルコースのカンザス・スピードウェイで行われました。レース後半になるまでは,チップ・ガナッシ・レーシングのD.ウェルドンとS.ディクソンとがワンツー体制を敷いていました。ところが,ディクソンがピットインしている時にアクシデントが発生し,たまたまイエローコーションになってしまったため順位を落としてしまいました。ウェルドンは順調にトップのポジションをキープし,結局そのまま勝利を収めました。2位には,アンドレッティ・グリーン・レーシングのT.カナーンが入っています。運悪く順位を落としたディクソンでしたが,最終的には3位表彰台を獲得しています。前戦の日本ラウンドを制した女性初のウィナーとなったD.パトリックは,2戦連続勝利が期待されましたが,マシントラブルでリタイアに終わっています。唯一のフル参戦日本人ドライバーである武藤英紀は,ディクソンが順位を落としたまさにそのイエローコーションをうまく使って順位を上げ,最終的にはオーバルコースでの自己最高位となる6位を獲得しています。
2008/4/28(月)
☆完勝(F1)
○第4戦スペインGPの決勝レースが,カタルニア・サーキットで行われました。今シーズン自身初となるポールを獲得したフェラーリのK.ライコネンは,好スタートを見せてトップの座を守りました。3番グリッドからスタートしたライコネンのチームメイトであるF.マッサも,同じく好スタート決めてオープニングラップで2位に浮上し,早くもフェラーリがワンツー体制を敷いてレースをリードしていきました。地元の大声援を受けて今季自己最高グリッドとなる予選2番手を獲得したルノーのF.アロンソでしたが,マッサにかわされて3番手に落ちて走行していきました。アクシデントが度々発生し,サバイバルレースの様相を呈していきましたが,フェラーリは順調に走行を続けていきました。とりわけライコネンは,ファステストラップを刻んでいきながら,昨年のチャンピオンにふさわしい走りを見せて後続との差を広げていき,見事ポールトゥーフィニッシュを達成しました。まさに「完勝」といった感じのレースとなりました。ライコネンの勝利は,第2戦以来今季2勝目となります。もちろん,ランキングトップの座を守っています。また,フェラーリのワンツーフィニッシュは,ドライバーの順番こそ違え,2戦連続となっています。序盤3位を走行していたアロンソでしたが,5位に落ちて走行中の35周目にトラブルが発生し,母国GPを無念のリタイアに終わっています。3位表彰台争いは,マクラーレン・メルセデスのL.ハミルトンと,BMWザウバーのR.クビサとの間で繰り広げられました。最後のピットインを同時に行った両者は,ピットを早く出た方が3番手獲得という状況となり,この勝負はマクラーレンが収め,結局ハミルトンが3位表彰台を獲得しています。ホンダのJ.バトンとウィリアムズの中嶋一貴との間で6位争いが展開され,結局バトンが6位となり,自身にとっても,そしてチームにとっても今季初ポイントを獲得しています。7位に入った中嶋は,開幕戦以来となるポイントを獲得しています。堅実な走りで2戦連続ポイントを獲得してきたトヨタのJ.トゥルーリは,8位に入って3戦連続ポイントを獲得しています。財政的な危機によりレースに出場すること自体危ぶまれていたスーパーアグリ勢ですが,A.デビッドソンはリタイアに終わったものの,佐藤琢磨が最下位とはいえ完走を果たしています。今回のレースは,最終的に13台が完走,9台がリタイアとなっています。9台のリタイアの内には,マクラーレンのH.コバライネンが含まれています。彼のリタイアですが,マシントラブル(左フロントのホイールが破損した模様)によるクラッシュが原因です。このクラッシュは相当激しく,時速250qくらいのスピードでタイヤバリアに突っ込んだものと思われます。一時,脳しんとうにより気を失っていたコバライネンでしたが,救出されて救急車に乗る時は自ら親指を立てて無事をアピールし,見ているものを一安心させてくれました。ヘリコプターで病院に運ばれ,精密検査を受けた結果,首や肘に痛みはあるものの,特に大きな問題となることはないようで,次戦トルコGPには出場できる見込みのようです。
2008/4/25(金)
☆大学が(ルマン24)
○日産に在職中は,Cカーなどの開発に携わり,日本車としては初となるデイトナ24時間耐久レースで優勝するなどの栄誉を手に入れた林義正氏は,現在東海大学の教授を務めています。彼とその教え子たちが今年のルマン24参戦に向けマシン開発をしていることは,これまでにも度々報道されていました。そして,この度その東海大学の湘南キャンパス内において,参戦発表会が行われました。それによると,ドライバーは,最近ではGT−Rなど日産車の開発を手がけていることでも知られている鈴木利男をはじめ,景山正美,黒沢治樹の3人がステアリングを握ることになりました。マシンは,ルマンで数々の実績を残しているクラージュ・オレカLC70をベース車輌としています。ただし,クラージュのマシンとはいっても,マシンには林教授や学生たちのアイディアがふんだんに盛り込まれ,パーツの製作に関しても,学生ならではの方法が用いられたりしてるようです。その例として紹介されているのは,カーボン素材の制作についてです。通常は「オートクレープ」というものを用いますが,当然この機械は高価なもので,大学にとっては高嶺の花。そのため,何と電気ごたつを6面組み合わせたものを使用しているとか。私のような素人には何のことか分かりませんが,いずれにしてもコスト的にはかなり節約できてそうではあります。実際のルマンでは,クラージュ・オレカからもエンジニアが参加するようですが,主なメカニック&エンジニアには,このプロジェクトに関わってきた大学生や大学院生が就くようです。日本初とも言える今回のプロジェクトですが,当然上位進出というのは厳しいかもしれませんが,是非完走してほしいものですね。
2008/4/24(木)
☆市販前に(SGT)
○トヨタより発表があり,現在レクサスブランドのプレミアムスポーツカーとして開発中のLF−Aを使って,5月末にオーストリアで行われるニュルブルクリンク24時間レースに参戦することになりました。トヨタ版のGT−Rとも言える同車ですが,最近のモーターショーに出品されてはいるものの,まだ市販されていない車です。このように市販前にもかかわらずレースに投入するというのは,きわめて異例と言えます。言い換えれば,それだけトヨタとしては,発売に並々ならぬ意気込みを持っているのかもしれません。レースに出場するわけですから,市販化仕様のままでは厳しく,様々な補強がなされるようです。また,メカニックに関しては,若手を起用するとのことで,車自体の開発だけでなく,人材育成という側面もあるようです。ドライバーに関しては,今回の発表の中では行われませんでした。ところで,このLF−Aですが,現在レクサスSC430(旧ソアラ)を使ってSGTに参戦しているトヨタの次期型マシン(噂では来シーズンから)と目されている車です。今シーズン登場していきなり大活躍している日産のGT−Rですが,もしかしたらトヨタもそうした形を十分狙っているのかもしれませんね。
2008/4/23(水)
☆とりあえず(F1)
○マグマ・グループとの提携が白紙となり,深刻な財政難に直面しているスーパーアグリF1ですが,今週末に行われるスペインGPへの参加も疑問視されていました。そのような中,20日のこのページでお伝えしたように,チームのトラックの内の1台がスペインに向かったことは確認されていました。そして,ここに来て,残りの機材を積んだ全てのトラックが,スペインに向かったことが確認されたとのことです。そのため,とりあえず次戦に参加することは,ほぼ間違いないと言っていいのかもしれません。ドイツでの一部報道によると,一旦は白紙に戻ったマグマ・グループとの提携話ですが,ここに来て再び交渉の場が持たれたようです。ただし,まだその交渉がどうなったのかは,明らかとなっていません。また,他の企業との交渉も継続しているようで,以前噂に上っていたインド企業との話も浮上しています。ただし,こことの話し合いのネックになるのがドライバーの起用で,インドですから当然インド初のF1ドライバーであるN.カーティケヤンの採用を要求してくるはず。しかし,ホンダは現行の二人を押していますし,実際問題カーティケヤンのレベルは,さらに厳しい戦いとなることが十分予想されます。とりあえずスペインGPには参加できそうですが,まだまだ明るい展望が開けているとは言えないようです。
2008/4/22(火)
☆代役(JRR)
○元GPライダーで,最高峰の500ccクラスでランキング2位に輝いたこともある『タディー』こと岡田忠之が,ゴールデンウィーク中に筑波サーキットで行われる第2戦に出場することになりました。現在HRCでRC212Vの開発ライダーを務めている岡田ですが,出場するのはホンダ系の有力プライベートチームの一つであるHARC−PROからです。これは,開幕戦で同チームのライダーである安田毅史が,転倒により左肩や左小指の骨折という重傷を負い,欠場することが決まったことによるものです。昨年の鈴鹿8耐では,現在SBKにフル参戦している昨年までのGPライダーC.チェカと組み,2位表彰台を獲得した岡田だけに,今シーズンは恐らく優勝を狙って再度出場するのではないかと見られます。それだけに,今回の代役出場で,ホンダの主力8耐マシンとなる新型のCBR1000RRを駆ることは,いい影響を与えることになりそうです。JRRで筑波を走るのは14年ぶりとなる岡田ですが,先日オートポリスで行われた合同テストに参加して2番手タイムをマークしていますので,十分優勝を狙える位置にいることは間違いありません。今や『おじさんの星』とも言える岡田だけに,ぜひ同じおじさんとしては,彼に活躍していただきたいと思います。なお,今回の代役出場は,オートポリスで行われる第3戦まで継続するようです。
2008/4/21(月)
☆史上初(IRL)
○第3戦インディ・ジャパンの決勝レースが,ツインリンクもてぎで開催されました。土曜日に決勝が行われる予定でしたが,前日からの雨の影響が残ってしまったため,翌日へ延期となっていました。燃費競争となった今回のレースですが,トップを行く4台と,その後ろを走る2台との作戦が違っていました。後ろの2台は,燃料を節約するためややペースを落として走行し,トップ4台は,1回ピットストップが多い分,ペースを上げての走行でした。そして,今回のレースに関しては,燃費走行を行った方が結果的に作戦成功でした。その2台とは,アンドレッティ・グリーン・レーシングの女性ドライバーD.パトリックと,チーム・ペンスキーのH.カストロネベスでした。さらに,2台の内で見るとダニカの方が燃費的によかったようで,やや燃費の苦しかったカストロネベスがさらにペースを落とさざるを得ない状況となり,残り3周となったところでそれまで2位を走行していたダニカがトップに浮上し,最後までその座を守りきりました。ダニカにとって念願の初優勝を飾っただけでなく,女性ドライバーが勝利したのも,インディカー史上初めてとなる快挙でした。3位には,チップ・ガナッシ・レーシングのS.ディクソンが入っています。唯一の日本人フル参戦ドライバーで,優勝したダニカのチームメイトでもある武藤英紀は,自らのミスによるスピンや,ピットインの際,チームのミスで給油ができないというアクシデントがあって,無念の11位フィニッシュとなってしまいました。スポット参戦のロジャー安川は,レース中盤にブレーキトラブルに見舞われ,無念のリタイアに終わっています。
2008/4/20(日)
☆救済か(F1)
○慢性的な資金難を解消するため,マグマ・グループへの買収交渉を行っていたスーパーアグリF1ですが,先日お伝えしたように,その交渉はぎりぎりになって白紙となってしまいました。そのため,次戦スペインGPへの参加と,何よりチームの存続自体も危ぶまれる状況となりました。しかし,ここに来て,明るい材料も報道されるようになりました。同チームのトラックの内の1台が,スペインに向けて出発したとのことです。トラックを出すだけでも資金が必要となるわけですから,何らかのめどが立たないと出すはずもなく,希望的観測も含めて,ちょっとした進展があったのかもしれません。実際,ドイツでの一部報道によると,F1の最高権威者であるB.エクレストンが救済に乗り出し,彼の仲立ちでいくつかの交渉が行われ,具体的な名は挙がっていませんが,ドイツの企業との間で交渉が行われているのではないかということです。あともう一つの鍵を握るのは,何といってもホンダでしょう。ホンダ側の声明によると,これまでの支援以上のものは計画がないとのことでした。しかし,万が一スーパーアグリが解散となってしまったら,国内外でのホンダに対する風当たりは相当なものが予想され,ホンダのイメージが悪くなる可能性が大です。一レースファンとしては,交渉がうまくいくことと,ホンダのさらなる支援を祈りたいと思います。
2008/4/19(土)
☆元GPライダーを(MotoGP)
○昨シーズンC.ストーナーを起用して見事にタイトルを獲得したドゥカティ・マールボロですが,圧倒的な速さでのチャンピオン獲得劇でした。ただし,結果だけで見ると,どちらかというとストーナーにはマッチングしていたものの,当時のチームメイトであるL.カピロッシやサテライトチームのライダーにとっては,それほどフィットしていなかったのも事実です。そして,今シーズンのここまでの成績を見ると,開幕戦は制したものの,それ以後はストーナー自身もセッティングに苦しみ,チームメイトのM.メランドリやサテライトチームの二人は,さらにその傾向が強く,サテライトチームであるアリーチェ・プラマック・ダンティーンに至っては,最下位争いを展開しているような状況にあります。こうした状況を打破するため,同チームのプロジェクト・ディレクターであるL.スッポのコメントによると,プライベート・テストを実施する予定があるとのことです。ただし,レギュレーションにより,GPが開催されるサーキットでは,公式テストを除き,レギュラーライダーがテストすることを禁止されています。そこで白羽の矢が当たりそうなのが,SBKでドゥカティのマシンを駆っている二人の元GPライダーです。そのライダーとは,T.ベイリスとM.ビアッジです。何といっても数々の実績を上げてきている二人のベテランライダーですから,彼らからのフィードバックはかなりのものがあると予想されます。テストライダーのN.カネッパは,公道において交通事故に見舞われていて,この点も開発に影響が出ていることも考えられます。この点について,スッポによると伊藤真一の再登用も検討項目に入っているようです。
2008/4/18(金)
☆参戦(SBK)
○F1では,今シーズン絶好調のBMWですが,その活躍の場を再び2輪でも展開することになりました。先日BMWから発表があり,かねてから噂があったように,来シーズンから市販車ベースのマシンで競われているSBKにフル参戦することになりました。マシンは,ブランニューマシンであるS 1000 RRで,ドゥカティのような2気筒エンジンではなく,日本メーカー4社(ホンダ,ヤマハ,スズキ,カワサキ)と同じ4気筒エンジンを採用しています。ワークスチームとしての参戦ではなく,アルファ・レーシングとタッグを組んでいくとのことです。現在5つのメーカーで競われているSBKですが,BMWの参戦により6メーカーとなります。数年以内には,KTMの参戦もほぼ間違いなさそうなので,さらなる発展が予想されます。以前は,スポーツランドSUGOで日本ラウンドが開催されていた同シリーズですが,現在は途絶えた形となっています。MotoGPの開催がなくなってしまっている鈴鹿サーキットは,数年間かけて施設全体の大幅な改修工事を行っています。それだけに,MotoGPの再開催が無理なようであれば,SBKの開催に向けて活動していってはどうかと考えるのは,私だけでしょうか。まあ,大分県に住んでいる人間としては,できればオートポリスで開催されるようになるとうれしいのですが・・・。
2008/4/17(木)
☆決裂(F1)
○慢性的な資金難に苦しむスーパーアグリF1ですが,マシンのアップデートはもちろん,テストへの参加さえも厳しい状況に置かれています。そうした窮状を打破するため,様々な企業との交渉が進められてきて,シーズン開幕に合わせるかのように,イギリスの投資家企業であるマグマ・グループとの提携が発表されました。ただし,その発表の時には,完全に契約が成立したわけではなく,細かい部分での交渉が残っているという段階でした。ところが,この度チームから発表があり,今後マグマ・グループとの契約が成立することはないということになりました。チーム代表である鈴木亜久里氏の声明によると,同グループの投資家たちが,買収を目的とした資金供給を望んでいなかったということのようなのです。この決定により,ますます同チームの財政状況が懸念され,悪くすると次戦スペインGPを欠場するという事態に発展するかもしれません。今後は,他の企業との交渉を継続するということですが,現実的にはかなり厳しくなることが予想されます。こうなってくると,やはりチーム発足以来支援してきているホンダとのさらなる提携が必要なのかもしれません。
2008/4/16(水)
☆ウサギとサメ(F1)
○4日間にわたる合同テストが,スペインのバルセロナで一昨日から始まり,2日目の走行が終わりました。通常のテストだと,次のレースを中心に今シーズン中のアップデートのデータ取りが主なものとなります。ところが,今回のテストは,もちろん今シーズンを視野に入れたものもありますが,チームによっては,来シーズンから導入される2009年型タイヤ(スリックタイヤ)のテストプログラムを中に入れているようです。そのため,記録されたタイムは,次のレースへの参考とならないという状況です。そうした中でのテストですが,初日はフェラーリのF.マッサがトップタイムをマークして終了しました。2番手タイムをホンダ・レーシングF1のテストドライバーであるA.ブルツがマークしています。そのホンダですが,2日目の走行は,レギュラードライバーであるR.バリチェロが担当し,何とトップタイムをマークしました。空力パッケージのテストを行っているホンダですが,この日の走行では,ノーズコーン(マシンの先端部分のパーツ)の上にウサギの耳のような2枚のパーツを装着していました。ただし,そのパーツが有効だったのでトップタイムだったかどうかは不明です。ホンダと同じく今シーズンも期待されたほどの成績を収めていないチームの一つがルノーですが,2日目はF.アロンソがテストを担当し,6番手タイムをマークしました。そのルノーですが,エンジンカバーにサメの背びれのようなパーツを装着しています。これは,レッドブルが既に採用しているものと同じようなパーツです。レギュレーションにより,基本的な部分でダウンフォースが減らされてきているF1マシンですが,それを克服するため,こうした風変わり(?)なものを採用していくというチームの苦労が見られます。
2008/4/15(火)
☆道央で(WRC)
○今年のラリージャパンは,10月31日(金)からレースが始まります。その大会事務局が,概要について発表しました。これまでのラリージャパンは,十勝地方を中心に行ってきました。しかし,地元の方々の熱心さはあったものの,アクセスの不便さや宿泊施設の不十分さなどの問題点がずっと指摘されてきました。それを受け,今年のラリージャパンから開催場所が大きく変更となりました。これまでの十勝・帯広地域から,札幌を中心とした道央地域での開催となったのです。しかも,札幌ドーム内にスーパーSS会場を作り,トンネルやジャンプ台などがあって,2台同時に走行できるコースとなることが明らかとなりました。また,ドームの駐車場にサービスパークが設置され,多くの観客の目の前でWRカーの整備の様子を見ることができるようになります。札幌を中心とした道央にすることで,アクセスや宿泊施設の問題も,十分クリアされることになります。私のように九州地区に住んでいる人間にとっては,北海道にそう簡単には行けませんが,以前と比べると少しハードルが低くなったのかもしれません。東日本に住んでいる方々にとっては,かなり観戦しやすい状況となったのではないでしょうか。
      
☆手術(MotoGP)
○第3戦のレースが行われたポルトガルのエストリル・サーキットにおいて,合同テストが行われました。初日のトップタイムをマークしたのは,決勝レースで2位表彰台を獲得したレプソル・ホンダのD.ペドロサでした。2,3番手タイムを,それぞれフィアット・ヤマハのV.ロッシとJiRチーム・スコットのA.ドビツィオーゾがマークしました。ただし,この上位3台は,予選用タイヤを用いてのもので,レース用タイヤでのトップタイムは,レプソル・ホンダのN.ヘイデンがマークした4番手タイムです。さて,今回のテストには,レースで優勝したフィアット・ヤマハのJ.ロレンゾが参加していません。その訳は,開幕以来ずっと彼が苦しんできた腕上がり症(私も経験ありますが,血行がうまくいかなくなって,走行を続けていくと徐々に痛みやしびれが増し,思うように操作ができなくなってしまう症状です。)を改善するためです。初日の走行が行われている頃,ロレンゾはスペインのバルセロナにある病院に入院していて,再検査の後に手術を受けています。15日には退院する予定のようで,5月4日に決勝レースが行われる第4戦中国GPには十分間に合うでしょう。
2008/4/14(月)
☆3戦目で(MotoGP)
○エストリル・サーキットにおいて第3戦ポルトガルGPの決勝レースが行われ,最高峰のMotoGPクラスは,3戦連続となるポールからスタートしたフィアット・ヤマハのJ.ロレンゾが,中盤からトップに躍り出ると後続との差を広げていきました。レプソル・ホンダのD.ペドロサが2位に浮上してロレンゾとの差をわずかずつ詰めていきましたが,ロレンゾは慌てることなく差をコントロールしていき,最終ラップで再び差を少しつけるというような安定した速さを見せ,ルーキーながらわずか3戦目にして最高峰クラスで勝利しました。3位には,エストリルで9年連続表彰台獲得となるフィアット・ヤマハのV.ロッシが入りました。4位には,今回からニュウマチックバルブを採用したヤマハの今季型エンジンを手に入れたテック3ヤマハのC.エドワーズが入りました。ホンダ・グレシーニの中野真矢は,11番グリッドからスタートをしましたが,最終的には10位でチェッカーを受けています。今回のレース結果により,同ポイントながらランキングトップにロレンゾが浮上し,ペドロサが2位となっています。
250ccクラスは,2番グリッドからスタートしたアプリリアのA.バウティスタが,オープニングラップからトップに浮上し,徐々に後続との差を広げ,同クラスでは自身3回目となる勝利を収めました。ちなみに,バウティスタはこのサーキットとの相性がいいようで,3年連続優勝を飾ったことになります。ポールからスタートしたジレラのM.シモンチェリは,KTMのM.カリオとのバトルを制し,1000分の13秒差で2位表彰台を獲得しました。これは,彼にとって250ccクラスでの自己最高位で,ジレラにとっても同クラス初表彰台ということになります。日本人勢ですが,KTMの青山博一は5位,ホンダの高橋裕紀は6位でフィニッシュしています。
125ccクラスは,自身初のポールからスタートしたアプリリアのS.コルシが,デルビのJ.オリベとのバトルを制し,前戦に引き続いて勝利を収めました。彼のチームメイトであるN.テロルが3位に入り,彼も2戦連続表彰台を獲得しています。二人の日本人勢ですが,今回も上位に顔を出すことができず,KTMの小山知良は16位で何とかポイントは獲得できたものの,アプリリアの中上貴晶は19位に終わり,惜しくもポイント獲得とはなりませんでした。
        
☆2戦連続(SGT)
○第2戦の決勝レースが,時折少し雨が降るという天候となった岡山国際サーキットで行われました。GT500クラスは,ポールからスタートした本山哲&B.トレルイエ組のXANAVI NISMO GT-Rが,100sを超えるハンディをものともせず,開幕から2戦連続となる勝利を収めました。ちなみに,2戦連続勝利することが大変難しいこのシリーズですが,今回の2戦連続勝利は,98年にNISMOのスカイラインGT−Rが勝利して以来10年ぶりとなります。2位に松田次生&S.フィリップ組が駆るカルソニック IMPUL GT-Rが入り,ブランニューマシンであるGT−Rが,開幕に引き続いてワンツーフィニッシュを達成しています。3位には,タイヤトラブルやスピンといったアクシデントを跳ね返したR.ファーマン&伊沢拓也組のARTA NSXが入りました。一時期は2位を走行していただけに,昨年のチャンピオンチームにとってこうしたトラブルが何とも痛い結果となっています。予選で苦戦していたSC430勢ですが,脇坂寿一&A.ロッテラー組のPETRONAS TOM'S SC430が4位に入っています。
GT300クラスは,トップを走行していた新田守男&高木真一組のARTA Garaiyaを,谷口信輝&山路慎一組のユンケルパワータイサンポルシェが33周目に追い越すというバトルが見られました。さらに,山野哲也&佐々木孝太組のクスコDUNLOPスバルインプレッサが,2位になったARTAに迫るという白熱のレースとなりました。しかし,ポルシェとインプレッサはピットに時間がかかってしまい,ARTAが再びトップに浮上し,そのまま逃げ切って今季初勝利を挙げました。最終的に,2位にポルシェ,3位にインプレッサが入っています。
2008/4/13(日)
☆3戦連続(MotoGP)
○第3戦ポルトガルGP2日目の走行が,エストリル・サーキットで行われました。MotoGPクラスは予選が行われ,ルーキーイヤーにもかかわらず,ここまで2戦連続ポールを獲得しているフィアット・ヤマハのJ.ロレンゾが,今回もまた最速タイムをマークし,3戦連続ポールとなりました。しかも,そのタイムは,サーキットベストを更新するものでした。2番グリッドを獲得したのは,第2戦を制し,ここまでランキングトップを行くレプソル・ホンダのD.ペドロサでした。3,4番グリッドを獲得したのは,それぞれフィアット・ヤマハのV.ロッシとレプソル・ホンダのN.ヘイデンでした。前戦の決勝レースは,上位4人をホンダとヤマハのワークスチームで占めましたが,今回の予選も同様の結果となりました。初日をトップ10以内で終わったホンダ・グレシーニの中野真矢でしたが,予選は11番手で終わりました。
250ccクラスは2回目の予選が行われ,暫定ポールを獲得していたジレラのM.シモンチェリが,この日も最速タイムをマークし,250ccクラスでは自身初となるポールを獲得しました。セカンドグリッドは,全戦の決勝レースでシモンチェリとトップを争ったアプリリアのA.バウティスタでした。3番グリッドは,ここまでランキングトップを行くM.パッシーニでした。ホンダの高橋裕紀は,前日が11番手タイムでしたが,この日はポジションアップを果たし,5番グリッドからのスタートを切ることになりました。KTMの青山博一は,高橋に次ぐ6番グリッドを獲得しています。
125ccクラスも2回目の予選が行われ,今回のレースが81戦目となるアプリリアのS.コルシが,自身初となるポールを獲得しました。2番グリッドは,同じくアプリリアのマシンを駆るS.ボンセーで,これは彼にとって最高位となります。3番グリッドは,これまたアプリリアのマシンを駆るN.テロルでした。KTMの小山知良は,トップからおよそ1秒遅れの11番手,アプリリアの中上貴晶は,この日もポジションをアップすることができず24番手で予選を終えています。
      
☆ものともせず(SGT)
○第2戦の予選が,岡山国際サーキットで行われました。GT500クラスは,本山哲&B.トレルイエ組のXANAVI NISMO GT-Rがトップタイムをマークし,ポールポジションを獲得しました。第1戦の結果や性能調整により105sのウェイトを積んでのアタックでしたが,それをものともしない走りを見せてのポール獲得でした。2番手タイムをマークしたのは,昨年のチャンピオンチーム(ドライバーの顔ぶれは少し違いますが)であるR.ファーマン&伊沢拓也組のARTA NSXでした。3番手タイムを,松田次生&S.フィリップ組のカルソニック IMPUL GT-Rがマークしています。開幕戦で圧倒的速さを見せたGT-R勢ですが,この日の予選でもその速さに衰えは見られず,トップ6の内4台を占めました。トヨタのSC430勢では,脇坂寿一&A.ロッテラー組のPETRONAS TOM'S SC430の10版グリッド獲得が最高でした。
GT300クラスでは,今シーズンから新車を投入している新田守男&高木真一組のARTA Garaiyaが,2戦目にしてポール獲得となりました。2番グリッドを獲得したのは,星野一樹&安田裕信組のMOLAレオパレスZでした。3番グリッドには,田中哲也&植田正幸組のJIMCENTER DIXCEL ADVAN F430がつくことになりました。なお,実際に予選2番手タイムを出したのは,山野哲也&佐々木孝太組のクスコDUNLOPスバルインプレッサだったのですが,予選終了後の車検において最低地上高違反が見つかり,スーパーラップのタイムが取り消されるというペナルティーを受け,決勝レースでは,10番グリッドからのスタートとなりました。
2008/4/12(土)
☆好発進(MotoGP)
○第3戦ポルトガルGPが,エストリル・サーキットで開幕しました。最高峰のMotoGPクラスは,フリー走行が行われ,前戦を独走で制したレプソル・ホンダのD.ペドロサが,この日の最速タイムをマークしました。2番手タイムは,ペドロサと僅差でフィアット・ヤマハのV.ロッシがマークしています。そのロッシですが,午前中のフリー走行では,ハイサイドによる激しい転倒を喫しています。3番手タイムは,今回から新しいエンジンを手に入れたテック3ヤマハのC.エドワーズがマークしました。中野真矢は,ウェットからドライに変わるというコンディションの中行われた午前中のフリー走行で3番手タイムでしたが,完全ドライだった午後の走行では8番手タイムと,彼自身としては比較的好発進と言えます。
250ccクラスは,1回目の予選が行われ,ジレラのマシンを駆るM.シモンチェリが,最速タイムをマークして暫定ポールを獲得しました。暫定の2番グリッドは,アプリリアのマシンを駆るA.デボンでした。暫定の3番グリッドは,前戦をラッキーな形で勝利したKTMのM.カリオでした。日本人勢ですが,KTMの青山博一は,暫定の8番グリッドとまずまずでしたが,ホンダの高橋裕紀は,転倒を喫したこともあって,暫定の11番グリッド獲得にとどまりました。
125ccクラスも,1回目の予選が行われ,デルビのマシンを駆るM.ディ.メッリオが,唯一1分48秒を切るタイムをマークして暫定ポールを獲得しました。暫定の2番グリッドは,アプリリアのN.テロルでした。暫定の3番グリッドは,アプリリアのマシンを駆るM.ランセンデールが獲得しましたが,これは自身最高位です。日本人勢ですが,KTMを駆る小山知良は,最終ラップで転倒を喫したものの,その前の周のラップタイムにより暫定の5番グリッドを獲得しています。ルーキーの中上貴晶は,暫定の29番グリッドと,後方のグリッド獲得にとどまりました。
2008/4/11(金)
☆今季2回目(F1)
○フェラーリの関係者からコメントがあり,元王者であるM.シューマッハが,来週バルセロナで行われる合同テストでステアリングを握ることが明らかとなりました。引退後も時折フェラーリのマシンをテストしているシューマッハですが,今シーズンも既にテストへ参加していますので,これで今季2回目の登場と言うことになります。彼がテストするのは,マシン開発と言うよりは,主にブリヂストンタイヤのテストとなるようです。来シーズンから溝のないタイヤであるスリックタイヤの導入が予定されていますが,その開発の任にあたるようです。シューマッハと言えば,先日ドゥカティのMotoGPマシンの体験走行をしています。これは,かれにとって2回目となることです。つい先日には,2輪のローカルレースにも出場していて,一部のマスコミでは,「シューマッハがMotoGPに参戦か」というような憶測が再びとんでいました。この報道は,以前あったV.ロッシのF1参戦という話以上に現実的にはあり得ないことで,ほぼ間違いなく単なる噂で終わるでしょうが,引退後もその存在感の大きさがあらためてわかります。
2008/4/10(木)
☆アップグレード(F1)
○ここまでのF1は,フェラーリとマクラーレン・メルセデスが速さを見せていますが,これは十分予想できたこと。それに対して,BMWのここまでの活躍は,あまり予想できなかったのではないかと思います。もう一つ意外なことは,ルノーの遅さです。同チームで2年連続チャンピオンに輝いたF.アロンソがチームに復帰し,再びその速さが取り戻せるのかと期待されました。しかし,ここまでのところ,トップ争いはおろか,10位以内を確保することさえ苦労するという状況になっています。今月末には,スペインでのレースが予定されていますが,そのスペインの英雄であるアロンソが凱旋するわけですから,チームとしてもこのままの状況で推移するわけにはいきません。ましてや,フェラーリへの移籍が取りざたされているアロンソですから,彼を手放さないためにも,ルノーとしては背水の陣で臨まないわけにはいかないかもしれません。そのためか,ルノーのチーム・エンジニアであるP.シモンズは,スペインGPに際して空力に関するアップグレードがあることを明言しました。果たしてこれがどの程度効果のあるものか,注目点の一つになるかもしれません。
2008/4/9(水)
☆未解決(F1)
○昨シーズンは,ポイントを獲得して本家であるホンダ・レーシングF1を上回るかのような活躍をする姿が見られたスーパーアグリF1ですが,慢性的な資金難から,シーズン前のテストにほとんど参加することができなかったりして,マシン開発やパーツ供給がままならない状況が続いています。その財政難を解決するため,シーズン開幕直後にマグマ・グループへの売却が明らかにされました。しかし,その交渉は,まだ完了していないようで,相変わらず節約が必要な状況に変わりはないようです。来週初めは,3日間にわたってカタルニア・サーキットで合同テストが行われる予定ですが,チームから発表があり,このテストも欠席することになっているようです。ポイント獲得はおろか,完走することが最大の目標となってしまっているスーパーアグリですが,佐藤琢磨の苦労はまだまだ続きそうです。
2008/4/3(木)
☆否定(F1)
○開幕して2戦とも自らのミスでリタイアを喫しているF.マッサについて,今シーズンで解雇されるのではないかという噂が出ています。さらに,ルノーのF.アロンソが,元々フェラーリへの移籍が噂されている上に,彼自身が来シーズン他チームへの移籍をほのめかすコメントを出しただけに,より一層それぞれの噂に加速がついた形となってしまっています。マッサの噂に対して,フェラーリの社長L.モンテゼモッロがイタリアのマスコミのインタビューに答え,マッサに期待する旨のコメントを出し,今回の噂を否定しました。マッサとフェラーリとの契約は,来シーズンまで残っていますので,通常ですとシートは安泰です。ただ,何が起こるかわからないのがF1の世界ですので,いくら社長が否定したからと言っても,やはり早い内に結果を出していかないといけないのは間違いないのかもしれません。
     
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