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最新ニュース
2007/11/30(金)
☆2日連続(MotoGP)
○今年最後となる合同テスト最終日の走行が,3日連続好天に恵まれたヘレス・サーキットで行われました。この日も,前日に引き続いてレプソル・ホンダのD.ペドロサがトップタイムをマークしました。2番手タイムをN.ヘイデンがマークしていて,レプソル・ホンダのワンツーとなりました。3番手タイムは,来シーズンからMotoGPクラスにステップアップする2年連続250ccクラス王者のJ.ロレンゾがマークしています。ロレンゾとチャンピオン争いを繰り広げてきたA.ドビツィオーゾもステップアップしますが,最終日はロレンゾに次ぐ4番手タイムでした。日本人勢としては,中野真矢が5番手タイムでした。来季から再びブリヂストンタイヤユーザーとなる中野ですが,最終日はBSタイヤユーザーで最速タイムを刻んだことになります。ホンダの開発ライダーを務める岡田忠之と,ドゥカティ&BSの開発ライダーを務める伊藤真一は,それぞれ13番手と17番手タイムでした。なお,今シーズンのチャンピオンであるドゥカティのC.ストーナーは,前日の走行で3コーナーにおいて転倒し,左肩を強打するという負傷を負ってしまいました。激しい痛みに襲われたと言うことで,3日目の走行をキャンセルし,母国(オーストラリア)に戻って精密検査を受けることになっています。
2007/11/29(木)
☆期待(MotoGP)
○ヘレス・サーキットでの合同テスト2日目の走行が行われ,レプソル・ホンダのD.ペドロサがトップタイムをマークしました。そのタイムも,唯一人1分40秒を切るものでした。2番手タイムを,今回のテストで初めてブリヂストンタイヤを使用しているフィアット・ヤマハのV.ロッシがマークしています。そして,3番手タイムを,ホンダ・グレシーニに移籍の中野真矢がマークしています。今シーズンはRC212Vとのマッチングに苦しみ,ほとんどいいところのなかった中野でしたが,シーズンオフ後のテストでは,レギュラーシーズン中の自らのタイムを更新する走りを見せていますので,来季こそは中野らしい走りを見せてくれるのではないかという期待を持たせてくれます。なお,中野と同様に全体的に今季あまりいいところのなかったホンダ勢ですが,この日のタイムの上位7台中6台がRC212V勢でした。
2007/11/28(水)
☆お披露目(MotoGP)
○年内最後となる合同テストが,スペインのヘレス・サーキットで3日間にわたって始まりました。今シーズンのチャンピオンに輝いたドゥカティのC.ストーナーは,来季型マシンであるデスモセディチGP8を今回のテストで駆っていますが,これは公式の場での初お披露目となります。また,フィアット・ヤマハのV.ロッシは,既にヤマハ勢の中では唯一となるブリヂストンタイヤユーザーとなることを明らかにしていましたが,今回のテストで初めて同タイヤを使用しての走行となりました。初日にトップタイムをマークしたのは,その新型マシンを駆ったストーナーでした。2番手タイムを,レプソル・ホンダのD.ペドロサがマークしています。3番手タイムが,最終戦で右手を骨折したロッシでした。日本人としては,ホンダ・グレシーニの中野真矢と,ホンダの開発ライダーである岡田忠之,ドゥカティ&ブリヂストンタイヤの開発ライダーである伊藤真一が走行しましたが,それぞれ8番手,15番手,17番手のタイムでした。なお,今回のテストには,スズキ勢は参加していませんが,オーストラリアのフィリップアイランド・サーキットで単独テストを行います。
     
☆転身(MotoGP)
○3年前にJRRの250ccクラスのチャンピオンに輝いた後,ホンダのスカラシップを受けてMotoGPの250ccクラスに昨年・一昨年とフル参戦した青山周平が,来シーズンはSBKにフル参戦することになりました。彼が2年間所属したのは,レプソル・ホンダの250ccチームでしたが,同チームは,先日来季からKTMのマシンを駆ることと,2人のライダーを発表し,その中に周平の名前はなく,ある程度予想されていたことですが,MotoGPでのシートを失うのが確実視されていました。来シーズン周平が所属するのは,イタリアにあるアルト・エボリューション・ホンダ・レーシングで,契約は1年間となっています。来季のSBKには,予想されるライダーを含めると6名前後の日本人がフル参戦しそうですから,これまで以上に同シリーズに対する日本の注目が集まりそうですね。
2007/11/27(火)
☆選択肢(MotoGP)
○イタリアで行われたラリーのエキシビションレースである『モンツァ・ラリー・ショー』に,ヤマハのV.ロッシが参加しました。かねてから4輪レースへの転向が噂されるロッシですが,一時期はF1への転身もまことしやかに囁かれるほどでした。さすがにその噂は言われなくなったものの,ラリーへの転身は最も考えられる選択肢としてとらえられていると言っても過言ではありません。元WRCドライバーも参加した今回のレースだったようですが,フォード・フォーカス・WRCのステアリングを握って何と優勝したのです。最終戦に右手を骨折したロッシだけに,万全な体調とは言えなかったのではないかと思います。それでも優勝を飾ったわけですから,ロッシが4輪に転向する時には,やはりラリーが一番考えられる線なのかもしれません。
2007/11/26(月)
☆縮小(F1)
○チーム発足以来潤沢な資金といえないスーパーアグリF1ですが,特に今シーズンは,中国系企業のスポンサーマネー不払いなどの問題からさらに資金難に陥り,身売り話さえ出てきた状態でした。幸いなことにこの話は単なる噂に終わりましたが,資金難の状況には変わりありません。来シーズンに向けてマシン開発やチーム改革等を行う時期になりましたが,同チームよりアナウンスがあり,合計30名の従業員を解雇することになりました。その対象となった方々にはお気の毒としか言いようがありませんが,身の丈にあった経営のためには致し方ないのかもしれません。
2007/11/24(土)
☆スリック復活?(F1)
○来月4日からヘレス・サーキットで4日間にわたる合同テストが行われますが,その際,各チームに3セットのスリックタイヤを供給することが明らかとなりました。現在使われているタイヤは,縦に溝があるものが採用されています。これは,スピードを減速して安全性を向上する目的で1998年から導入されたもので,来シーズンでちょうど10年目となります。どうやら2009年からスリックタイヤを復活するかどうかのデータを取るため,今回の措置となったようです。このところのレギュレーション変更により,タイヤ以外の部分での制限が大幅に加わってきていますので,コスト削減と安全性の向上が見られるようになってきています。こうした措置は,逆に見るとスピード感の減少やバトルが少なくなる可能性も高まってしまうだけに,スリックタイヤ復活もあながち非現実的とは言えないのかもしれません。
2007/11/23(金)
☆断念(F1)
○WRCにおいてスバルと共に実績を上げてきたのが,D.リチャーズ率いるプロドライブです。そのプロドライブは,12番目のチームとして来シーズンからフル参戦することが認められていました。当初は,マクラーレン・メルセデスのカスタマーカーを使用して参戦するものと思われていましたが,その規定に関して今シーズン当初に議論が巻き起こり,その影響からマクラーレンとの提携がご破算になってしまいました。スポンサー獲得についても,うまくいっていないのではないかというような噂も出ていて,シーズン途中からは,参戦できるのかどうか疑問だという噂も出てくるような状況となってしまいました。そして,ここにきて代表であるリチャーズが,参戦への準備が思うように進まず,来シーズンからの参戦がきわめて厳しい状況にあることを認めました。彼のコメントによると,2009年からの参戦に向けて努力中だとのことです。
      
☆再登場(F1)
○元王者のM.シューマッハは,昨年をもって引退した後,現在はフェラーリのアドバイザーとしてF1に関係しています。先日カタルニア・サーキットで行われた合同テストでは,1年ぶりにステアリングを握って参加し,何とトップタイムをマークするという離れ業を演じました。その時には,3日間のテストの内の2日間のみ参加し,今後はステアリングを握る予定がないとしていました。ところが,やはり周りの状況が放っておかなかったようで,来月4日からスペインのヘレス・サーキットで行われる合同テストで,再びフェラーリのステアリングを握ることが決まりました。レギュレーションの変更により,電子デバイスに制限が加わることになっていますが,そうなると人間の力に頼る側面が増えて(まあ,これが自然なことかもしれませんね。)きます。現在のようなハイテクデバイスが登場する前から活躍してきたシューマッハだけに,その彼の能力が今後のマシン開発において不可欠です。それが,今回の再登場劇につながったものと思われます。
2007/11/22(木)
☆二者択一(F1)
○昨年・一昨年のチャンピオンであるF.アロンソの去就が未だに決まっていませんが,一番の移籍先と目されているのがチャンピオン獲得時に所属していたルノーです。早い段階から噂に上っていたことですから,結論が出るのは時間の問題だろうと思われていました。ところが,予想以上に日にちが経っているのも事実です。そのことに関して,スペインの一部の報道によると,契約年数で話がまとまっていないのではないかとのことです。これまた噂に上っていることなのですが,アロンソはフェラーリへの移籍を狙っているとのこと。ただし,来季のフェラーリは,現状維持と言うことが既に決まっていますので,移籍するとしても2009年シーズンと言うことになります。ということは,ルノーとの契約を1年にしておかないと,アロンソとしてはフェラーリへスムーズに移籍することが出来なくなるわけです。チーム代表であるF.ブリアトーレは,1年契約に同意しているのではないかという噂ですが,それに待ったをかけているのが,日本でもお馴染みとなっているルノーのCEOであるC.ゴーンだというのです。確かに,ルノーとすれば最大のチャンピオン候補と契約できるのに,腰掛け的にいられるというのはあまり望ましいことではありません。今回のスペインでの報道によると,ゴーンは3年契約を提示しているとのことです。もし今回の報道が事実だとすると,アロンソは,ルノーとの契約をあきらめて戦闘力に劣るチームへの移籍を決断するか,3年間ルノーに所属するかの二者択一を迫られていることになります。
2007/11/21(水)
☆シート獲得に向け(FN)
○大どんでん返しによって松田次生のチャンピオン獲得で終わった今シーズンのFNですが,来シーズン新たにFNに参戦しようとするドライバーのオーディションが,最終戦の場となった鈴鹿サーキットで行われました。このオーディションに参加したのは,全日本F3に参戦したドライバーを中心に合計9名のドライバーです。中には,IRLシリーズを戦ってきた松浦孝亮や,GP2で戦ってきた平手晃平,既にFNフル参戦を経験しているベテランドライバーの土屋武士も参加しました。参加したF3ドライバーは,1チームだけでなく,2チームのマシンを走らせてその能力をアピールしました。そしてトップタイムをマークしたのは,全日本F3とSGTのGT300クラスでチャンピオンを獲得した大嶋和也でした。彼は,2チームのマシンを乗り換えたのですが,トップタイムは,Team LeMansのマシンを駆った時のものです。2番手タイムを,PIAA NAKAJIMAのマシンを駆った伊沢拓也がマークしました。そして,3番手タイムを,IRLシリーズでのシートを失う可能性が高い松浦孝亮が,同じくNAKAJIMAのマシンを駆ってマークしました。果たしてこの9名の中から何人のドライバーがシートを得ることになるのか,今後の進展が楽しみですね。
2007/11/20(火)
☆復帰(F1)
○17日付のこのページで,小林可夢偉がトヨタのリザーブ&テストドライバーに決定したことをお伝えしました。既にレギュラードライバーの一人であるJ.トゥルーリの残留は決定していましたから,R.シューマッハの抜けたレギュラードライバーのシート一つが未定という段階でした。いくつか噂があった中で,マクラーレン・メルセデスを1年限りで去ることになったF.アロンソを獲得するのではないかということがありました。しかし,この度最後のシートに座るドライバーの正式発表があり,アロンソ獲得の噂は消えることになりました。そのシートを獲得したのは,今季BMWザウバーのテストドライバーを務めながら,昨年に引き続いてGP2シリーズにフル参戦し,見事チャンピオンを獲得したT.グロックです。具体的な数字は分かりませんが,複数年契約となった模様です。2002年にJ.パンターノの代役として1戦だけですがジョーダンから参戦して1ポイントを獲得した経験がありますので,全くの新人ではなく,F1に復帰したドライバーと言えます。今シーズンあまりいい結果が残らなかったトヨタですが,新しいメンバーを加えて気分一新し,表彰台争いが出来るようになるといいですね。
      
☆復活&変更(MotoGP)
○250ccクラスにアプリリアのマシンを駆ってフル参戦しているカンペテーラ・レーシングより発表があり,既に決定していたF.ライのチームメイトとして,M.ポジアーリを起用することになりました。ポジアーリは,2001年に125ccクラスで,2003年に250ccクラスでチャンピオンを獲得したライダーですが,それ以後はあまり成績が残らず,昨年KTMからフル参戦した後,今シーズンはシートを失ってレースから離れていました。果たして第一線に見事復帰できるかどうか,注目のライダーが一人増えた感じとなりました。
レプソル・ホンダの中の125&250は,青山周平等を擁してそれぞれのクラスに参戦していました。MotoGPクラスに関しては,もちろん来季もホンダRC212Vを駆ってフル参戦しますが,他のクラスに関しては,マシンをチェンジすることが明らかとなりました。これまでホンダのマシンを駆ってきていましたが,来季からはKTMを駆ることになりました。中・軽量級クラスにおいては,ホンダやヤマハといった日本メーカーは縮小傾向(125や250といったクラス編成の見直しが議論されていることが影響していると言えるでしょう)にあって,以前ほど成績が残らなくなってきています。それに対して,アプリリアやKTMは,このクラスに集中して取り組んでいて,このメーカーでないとチャンピオン争いが出来ない状態までなってきています。今回の変更も,このことが大きく影響していると考えていいでしょう。なお,青山周平の去就ですが,同チームへの残留が発表されていませんので,来シーズンどうなるのかやや心配ではあります。
2007/11/19(月)
☆大どんでん返し(FN)
○最終戦の決勝レースが,鈴鹿サーキットで行われました。今シーズンのチャンピオン争いは,最終戦まで持ち越され,PIAA NAKAJIMAの木暮卓史とmobilecast IMPULのB.トレルイエ&松田次生の3人に絞られていました。2戦連続ポールトゥーフィニッシュを達成して最終戦を迎えた木暮は,今回もその好調さを維持して3戦連続となるポールを獲得しました。決勝レースでは,ホールショットを奪うと後続との差を徐々に広げていくという快走を見せました。一方B.トレルイエは,予選4番手からのスタートとなり,木暮に少し後れを取る形となりました。しかし,好スタートを切って何と一気に2番手まで浮上し,序盤は木暮を追っていました。ところが,少しずつ差をつけられていき,さらに予選2番手からスタートしてトレルイエにかわされていた木暮のチームメイトであるL.デュバルとのバトルとなりました。2人のバトルは続いていき,33周目の130Rでデュバルがパスを試みた際にコントロールを失い,トレルイエを巻き込んでのクラッシュとなりました。このため,トレルイエはリタイアとなり,2年連続チャンピオンの夢はついえました。トレルイエのチームメイトである松田次生は,このところセッティングに苦しんでいましたが,今回もその流れが止められず,予選11番手からのスタートとなってしまいました。さらに,オープニングラップでARTAの金石年弘と接触してしまい,フロントウィングにダメージを負い,14番手までポジションをダウンさせてしまいました。トップをいく木暮は,安定した速さを見せてトップの座を守り抜き,3戦連続ポールトゥーフィニッシュを達成しました。松田は徐々に順位を挽回していったものの,5位でチェッカーを受けるのがやっとで,木暮が念願のチャンピオンを獲得したかに思われました。
ところが,レース終了後の車両検査で,木暮のマシンのスキッドブロックという部品が,規定より薄いと言うことが判明し,木暮に対して失格の裁定が下されました。この措置は,開幕戦の時,3位表彰台を獲得したかに思われたCARCHS KONDOのJ−P.で.オリベイラが,失格となったことと全く同じものです。当然ノーポイントと言うことになりますので,決勝レースの順位は一つずつ繰り上がり,Arabian Oasis IMPULの本山哲が優勝,DHG TOM'sのA.ロッテラーが2位,そして,開幕戦で表彰台の座を失ったオリベイラが3位となり,うれしい初表彰台を獲得しました。同じ違反により表彰台が転がり込むという,何とも皮肉な結果となっています。松田次生は4位となり,今シーズンのチャンピオンは大どんでん返しで松田の手に渡りました。
     
☆チャンピオン確定(F1)
○最終戦のブラジルGPにおいて,ウィリアムズとBMWザウバーに燃料の温度違反があったのではないかとマクラーレン・メルセデスがFIA国際裁判所に訴えていた件に裁定が下りました。もし有罪という結果になると,L.ハミルトンの手にチャンピオンの座が渡ることになるだけに,裁定結果が注目されていました。しかし,マクラーレンの訴えは却下されたため,最終戦の決勝レースの結果に変動はなく,フェラーリのK.ライコネンのチャンピオンが確定しました。
     
☆巻き返し(MotoGP)
○先週土曜日に合同テスト3日目の走行が行われ,レプソル・ホンダのN.ヘイデンがトップタイムをマークしました。ディフェンディングチャンピオンとして迎えた今シーズンでしたが,新型マシンのRC212Vとのマッチングに苦しみ,上位フィニッシュを果たすということさえままならないという状態でシーズンを終えてしまいました。この日の走行では,今季チームメイトのD.ペドロサがマークしたポールタイムを上回っただけでなく,昨年ヤマハのV.ロッシがマークしたベストラップをも上回るタイムタイムをマークし,来シーズンへ期待を持たせる走りとなりました。なお,2番手タイムがテック3・ヤマハのC.エドワーズ,3番手タイムがカワサキのJ.ホプキンスとなっています。
2007/11/17(土)
☆二人目(F1)
○トヨタより発表があり,今シーズン同チームのテスト&リザーブドライバーを務めたF.モンタニーが,今季限りでチームを去ることになりました。そして,昨年からF3ユーロシリーズにフル参戦している小林可夢偉が,モンタニーに替わってステアリングを握ることになりました。来季からパナソニック・トヨタ・レーシングのテスト&リザーブドライバーとなった小林は,トヨタ・ヤング・ドライバーズ・プログラム(TDP)に所属するドライバーです。来季ウィリアムズのレギュラードライバーとなった中嶋一貴も,TDPのドライバーですから,レギュラードライバーとリザーブドライバーという立場の違いはあるものの,二人のTDP出身ドライバーが,来シーズンは4輪最高峰の場でステアリングを握ることになったわけです。
      
☆今年のチームメイト(MotoGP)
○セパンでの合同テスト2日目の走行が行われ,スズキからカワサキに移籍したJ.ホプキンスが,この日の最速タイムをマークしました。2番手タイムは,前日に引き続いてスズキのC.バーミューレンがマークしています。奇しくも今季スズキのチームメイト同士だった2人が,違うマシンでのワンツーとなりました。3番手タイムをマークしたのは,前日にトップタイムだったホンダLCRのR.ド.ピュニエで,これまた奇しくも2日目にトップタイムをマークしたカワサキで今シーズンのエースだったライダーが3番手タイムということになります。来シーズンから最高峰クラスにステップアップすることになったJirチームスコットのA.ドビツィオーゾが,この日の4番手タイムをマークしています。
2007/11/16(金)
☆新しい組み合わせで(MotoGP)
○マレーシアのセパンサーキットで,3日間にわたる合同テストが始まりました。初日は,7チーム10台のマシンが走行し,ホンダLCRのR.ド.ピュニエがトップタイムをマークしました。今シーズンはカワサキのエースとしてフル参戦した彼ですが,来シーズンはホンダLCRからフル参戦することになっています。今シーズンはカワサキ&ブリヂストンという組み合わせのマシンを駆りましたが,移籍後はホンダ&ミシュランという新しい組み合わせのマシンを駆ります。にもかかわらずいきなりのトップタイムですから,これだけで見るとスムーズな乗り換えと言えるでしょう。2番手タイムをマークしたのは,数少ない残留ライダーの一人であるスズキのエースのC.バーミューレンでした。3番手タイムは,フィアット・ヤマハからヤマハ・テック3に移籍したC.エドワーズでした。なお,初日の走行では,ヤマハの開発ライダーである藤原儀彦と吉川和多留の2人が新型シャーシのマシンを用いて走行しています。
      
☆20秒台(F1)
○3日間にわたってカタルニア・サーキットで行われた合同テスト最終日の走行が行われました。初日,2日目はフェラーリのM.シューマッハが最速タイムを刻みましたが,彼の走行は2日間で終了しています。そして,最終日は,ルノーのH.コバライネンが,3日間を通して唯一となる1分21秒を切っての最速タイムをマークしました。2番手タイムは,21秒を切るのにあと僅かというタイムをマークしたフェラーリのF.マッサでした。3番手タイムを,トヨタのテストドライバーであるF.モンタニーがマークしています。ウィリアムズの中嶋一貴は,13番手タイムで最終日を終了しています。
2007/11/15(木)
☆2日連続(F1)
○カタルニア・サーキットでの合同テスト2日目の走行が行われ,フェラーリのマシンを駆るM.シューマッハが,前日に引き続いて最速タイムをマークしました。昨年のチームメイトで,レギュラードライバーであるF.マッサが4番手タイムでしたから,テストのためマシンの仕様に何らかの違いがあるのかもしれませんが,レギュラードライバーよりも速いタイムをマークしたことになります。レース引退後は,フェラーリのアドバイザーとして時折レースの現場に立っていた彼ですが,来季もその活動を継続するようで,今回のように実際にステアリングを握ると言うことは予定されていないようです。しかし,今回のような走りを見せつけられると,周りがそれを許さないかもしれませんね。他のドライバーについてですが,2,3番手タイムは,それぞれマクラーレン・メルセデスのP.デ.ラ.ロサとルノーのH.コバライネンでした。日本人としては唯一参加しているウィリアムズの中嶋一貴は,前日の自らのタイムを0.15秒上回って9番手タイムでした。
2007/11/14(水)
☆史上初(MotoGP)
○来シーズンの開幕戦は,ロサイル・インターナショナル・サーキットで行われるカタールGPです。日中とても暑い(熱い)同地だけに,走る方も観る方も運営する方も,とても大変なGPとなっていました。そこで,ナイトレースとして開催する案が出されていました。その際一番問題となるのが明るさで,時速300qを超えるマシンが走行するわけですから,照明の具合が十分でないと安全性の面で不安となります。そのことが指摘されてから照明の工事をし,既に完成していました。そして,今週月曜日には,市販車を使ってのナイトテストが5名のライダーによって行われました。そのテストに参加したライダーは,来シーズン各メーカーのマシンを駆ってフル参戦する予定のライダーの代表各1名というものでした。その顔ぶれは,M.メランドリ(ドゥカティ),A.デ.アンジェリス(ホンダ),J.トースランド(ヤマハ),L.カピロッシ(スズキ),A.ウェスト(カワサキ)で,来季それぞれのメーカーのマシンを駆ってフル参戦するのは初めてというライダーばかり(ウェストはカワサキ2年目になりますが,今シーズンの途中からの参戦ですから,フル参戦としては来季が1年目です。)です。実際に走行した結果,暗さや影等の問題はほとんどなかったようで,GP史上初となるナイトレースにゴーサインが出たことになります。
     
☆さすが!(F1)
○今年のオフシーズン最初の合同テストが,スペインのカタルニア・サーキットで3日間にわたって行われます。その初日の走行が行われ,トップタイムをマークしたのは,フェラーリのマシンを駆ったM.シューマッハでした。昨シーズンをもって引退した彼ですから,1年ぶりの参加ということだったにもかかわらず,いきなりトップタイムですから,「皇帝」と呼ばれた男の格の違いを見せつけた形となりました。2番手タイムをフェラーリのテストドライバーであるL.バドエルがマークし,今年のチャンピオンマシンの速さを見せつけました。3番手タイムは,マクラーレン・メルセデスのテストドライバーであるP.デ.ラ.ロサがマークしています。ウィリアムズから来シーズンフル参戦することが既に決定している現ウィリアムズテストドライバーである中嶋一貴も参加し,8番手タイムで初日を終えています。なお,今回のテストは,未だにドライバーが決定していないチームのドライバー選定の場という側面もあり,フレッシュな顔ぶれがステアリングを握っています。
2007/11/13(火)
☆体制強化(F1)
○今シーズンのホンダは,ポイント獲得はもちろん,完走さえもままならないという散々な1年を過ごしました。来季もステアリングを握るJ.バトンからは,来季も同じような状況であれば,チームを離脱するというような最後通告を突きつけられるという状況にもなっています。それだけに,チーム体制の立て直しが,急務となっています。そして,この度ホンダより驚きの発表がありました。M.シューマッハとのコンビでベネトンやフェラーリのテクニカルディレクターとして黄金時代を築いた知将R.ブラウンが,何とホンダのチームプリンシパルに就任したのです。シューマッハの引退に合わせるかのように,昨シーズンをもってF1の世界から一旦は身をひいたブラウンでしたが,ごく近い将来フェラーリへの復帰が噂されていました。ところが,様々な事情があったのでしょう,彼の復帰先は,フェラーリではなくホンダという結論となったのです。今後のホンダは,今回就任したブラウンと,CEOであるN.フライとが協力し合ってチーム体制を強化していくことになります。
2007/11/12(月)
☆玉突き(F1)
○来シーズンのシートが埋まる時期となってきましたが,今シーズンは,1年限りでマクラーレン・メルセデスを去ることになったF.アロンソの影響から,なかなか確定しない状況が続いています。アロンソの移籍先は,誰もがルノーに落ち着くものと思っていましたが,予想に反してなかなか結論が見えてきていません。チャンピオン候補のアロンソが決まらないと,他のドライバーが決めにくくなりますので,未だにシートの決まっていないチーム&ドライバーは,きっとやきもきしている状況なのではないでしょうか。ただし,既に決まったドライバーは安心かというとさにあらず,大どんでん返しがあるのがF1の怖さでもあります。実際,ここにきて新たな噂が浮上してきています。アロンソのマネージャーが,レッドブルと接触したというものです。レッドブルのシートは,既にD.クルサードとM.ウェーバーに決まっています。また,そのBチームに当たるトロ・ロッソは,S.ベッテルとの契約が成立していますし,もう一つのシートに関しては,アメリカのチャンプカーシリーズでチャンピオンを獲得したS.ボーデを起用することがほぼ決まっています。ここにきてアロンソ側がレッド・ブルと接触したということは,アロンソが同チームのシートに収まる可能性が出てきたと言うことですし,もしそうなると,既に決まっているクルサードとウェーバーのどちらかがはじき出されることになります。現在の噂では,はじき出されるのはクルサードではないかといわれているようです。はじかれたクルサードはトロ・ロッソに行き,トロ・ロッソにほぼ決まっていたボーデが,もう1年アメリカに留まることになるのではないかというのです。まさに「玉突き」状態といえますね。
2007/11/11(日)
☆プレッシャーか?(MotoGP)
○イタリアの一部マスコミの取材に対して,来シーズンもフィアット・ヤマハから参戦することが既に決定しているV.ロッシが,ドゥカティへの移籍をほのめかしたようです。今シーズンあまりドゥカティ&ブリヂストンのパッケージに太刀打ちできなかったヤマハ&ミシュランのロッシだけに,シーズンを通してイライラ感のようなものがあったのではないかと思われます。既にお伝えしたように,タイヤに関しては,他のヤマハ勢がミシュランを履くのに対して,ロッシのみがブリヂストンを使うという変則的なことが決定していますので,後はマシンの出来如何です。「エンジン開発が進まなかった場合,ドゥカティへの移籍を検討する」という旨の発言は,これから来季型マシンの開発が本格化する時期なだけに,本当に移籍を検討すると言うより,こう発言することで,恐らくヤマハへ強力なプレッシャーをかけることが目的なのではないかと私は勝手に分析しています。
2007/11/10(土)
☆開催場所変更か?(F1)
○現在オーストラリアGPは,ビクトリア州にあるアルバート・パークー・サーキットで行われています。同地での開催は,2010年までの契約が結ばれていますが,それ以後の開催ができるかどうか,かなり微妙になっているようです。その大きな原因が,開催費用に関することのようで,昨シーズンの開催では,何とおよそ3500万オーストラリアドル(約36億8000万円)もの赤字が生じたからです。これだけの巨額にのぼると,ビクトリア州の支援が弱まるのは仕方のないことで,このままの情勢では,開催地が変更になるのは自然な流れかもしれません。この開催地変更のことは,まだ噂の段階にしか過ぎないことですが,フレミントン・レースコースやMotoGPでお馴染みのフィリップアイランドの2カ所が代替地の候補として噂に上っているようです。
2007/11/9(金)
☆飛び火(F1)
○フェラーリの情報がマクラーレン・メルセデスに流れたとするスパイ事件で混乱した今シーズンのF1ですが,あらたな疑惑が起きたようです。FIAからルノーに対して,12月にモナコで開催予定となっているFIAの公聴会に参加するよう要求があったようです。その原因は,マクラーレンのマシンのレイアウト等について書かれていた書類や機密情報を,ルノーが不正に保持していたのではないかという疑惑が起きたためです。今シーズンのスパイ疑惑が,新たに飛び火したような形となりました。ルノーといえば,マクラーレンを離脱することになったF.アロンソの移籍先として最有力のチーム。今シーズンマクラーレンに移籍してスパイ事件に巻き込まれ,来シーズン移籍濃厚のチームが新たにスパイ疑惑がかけられることになり,アロンソにとっては,今年&来年とレース以外のところで波乱の2年間になるのかもしれませんね。
2007/11/8(木)
☆親子2代(F1)
○トヨタエンジンユーザーであるウィリアムズから,2008年のドライバーラインナップの発表がありました。それによると,まずエースドライバーといえる役割を担うのが,元F1チャンピオンK.ロズベルグの息子であるN.ロズベルグです。昨年レギュラードライバーとして同チームからF1デビューを果たし,非凡な才能を見せていた彼ですが,3年目にして早くも名門チームのエースドライバーとして活躍することになりました。
そして,もう一人が,日本人初のフル参戦F1ドライバーとして活躍した中嶋悟の長男である中嶋一貴です。長年にわたってホンダとの協力関係にある中嶋悟に対し,父親の方針もあって早くから父の元を離れ,トヨタの育成プログラムの中で成長を遂げてきているのが一貴です。今シーズンは,GP2シリーズに参戦し,デビューイヤーでランキング5位となり,ルーキー・オブ・ザ・イヤーを獲得しています。その傍ら,ウィリアムズのテストドライバーも務め,今シーズンだけで7000qを超える距離を走破したといわれています。最終戦では,引退したA.ブルツに代わって参戦(最終戦を前にしてブルツがシーズン途中で引退したのは,将来のことを考えて一貴を乗せるためということもあったようです。)し,初めての出場にもかかわらず10位でチェッカーを受けました。しかも,そのレースにおけるファステストラップのランキングでは,総合5位につけるという活躍を見せました。そうした活躍やトヨタの支援もあって,ついに日本初の親子2代にわたるF1レギュラードライバーの誕生となりました。レースファンにとっては,新たな楽しみが一つ増えましたね。一貴選手の活躍を,心から願いたいと思います。
      
☆2日連続(MotoGP)
○来シーズンに向けた合同テスト2日目が,リカルド・トルモで行われました。今回のテストは,この日が最終日となります。2日目の最速ラップを刻んだのは,ニューチャンピオンであるドゥカティのC.ストーナーでした。2番手タイムを刻んだのが,昨年のチャンピオンであるホンダのN.ヘイデンで,新旧チャンピオン2人によるワンツーは,2日連続となります。3番手タイムを刻んだのが,来季カワサキワークスチームからホンダLCRに移籍するR.ド.ピュニエでした。今シーズンはカワサキ&ブリヂストンタイヤだったド.ピュニエですが,ホンダ&ミシュランタイヤという全く違ったパッケージのマシンを駆ったにもかかわらず,早くもいいタイムを出したことになります。前日は,ストーナーだけが唯一1分32秒を切る走りを見せましたが,2日目は,5番手タイムとなったスズキのC.バーミューレンまでが32秒台でした。
2007/11/7(水)
☆協力(MotoGP)
○今シーズンは,中野真矢を擁してMotoGPクラスにフル参戦していたJiRと,A.ドビツィオーゾや高橋裕紀などを擁して小中排気量クラスにフル参戦していたチーム・スコットとが,来シーズンは協力して臨むことになり,その発表会が行われました。ご存知のように,中野真矢はホンダ・グレシーニに移籍しますので,彼に替わってこの新チームから最高峰クラスにフル参戦するのは,250ccクラスでランキング2位だったイタリア人ライダーであるA.ドビツィオーゾです。彼とライバル関係にあるJ.ロレンゾもMotoGPクラスにステップアップを果たしますので,今度は最高峰クラスでバトルが展開されることになります。次に,250ccクラスですが,来シーズンも引き続いて高橋裕紀がフル参戦することになりました。昨シーズン最終戦で負った大けがにより,未だに足の感覚が十分には戻ってなく,その影響で思うような成績が出せないままシーズンを終えただけに,来シーズンこそはタイトル候補の一員として残るような活躍をして欲しいものですね。
      
☆来季型(MotoGP)
○最終戦を終えたスペインのリカルド・トルモ・サーキットで,2008年型マシン開発のための合同テストが行われました。このテストには,ドゥカティ,ホンダ,ヤマハ,スズキ,カワサキのワークスチームに加え,ホンダ・グレシーニ,プラマック・ダンティーン,ホンダLCR,JiR・チーム・スコットといったドゥカティとホンダのサテライトチームも参加しています。また,ホンダの岡田忠之,スズキの青木宣篤といったテストライダーも,このテストに参加しています。初日のトップタイムは,新チャンピオンとなったドゥカティのC.ストーナーでした。2番手タイムは,昨年チャンピオンに輝いたものの,800ccマシンとなった今シーズンは,思うようにマシンとのマッチングを得ることができなかったホンダのN.ヘイデンでした。3番手タイムは,来季スズキのエーズライダーとなるC.バーミューレンでした。ホンダ・グレシーニにからフル参戦することになった中野真矢は,この新たなチームのマシンを駆って出走し,何とコニカ・ミノルタ・ホンダのマシンを駆って最終戦でマークしたレース中のベストラップを上回るタイムをマークしました。RC212V&ミシュランタイヤのマッチングに苦しんだ1年間でしたが,1年ぶりとなるブリヂストンタイヤでいきなりの好走となり,来季の活躍を期待させる走りをみせてくれました。
2007/11/6(火)
☆引退(F1)
○元F1ドライバーで,マクラーレン・メルセデスに所属して1998年と1999年にチャンピオンを獲得したM.ハッキネンが,レースから引退することを発表しました。2001年まではF1でステアリングを握りましたが,一旦レースから離れた後,その後はドイツを中心に行われているDTMシリーズにメルセデスのマシンを駆ってフル参戦していました。3年間にわたってDTMに参戦しましたが,残念ながらチャンピオンを獲得するところまでは行きませんでした。今後は,これまでのメルセデスとの関係を維持し,同社のモータースポーツ活動に何らかの形で協力していくようです。
     
☆2ブランド(MotoGP)
○今シーズンは,ドゥカティのC.ストーナーのチャンピオン獲得で終わったMotoGPですが,その要因の一つがタイヤであることは間違いありません。ドゥカティだけでなく,同じブリヂストンタイヤユーザーであるスズキやカワサキなどのマシンも,常に上位争いをしていたことがその証拠といえます。長年最高峰クラスで実績を残してきたミシュランの退潮が顕著になった今シーズンでしたが,それにあわせるかのように,シーズン途中にもかかわらずミシュランタイヤユーザーであるヤマハのV.ロッシが,来シーズンからBSタイヤの使用を訴えていました。ヤマハワークスチームは,ミシュランタイヤユーザーですから,このロッシの要求は難しいかと思われていましたが,何と来季ロッシがBSを使うことが決定しました。しかも,ヤマハワークスは,ミシュランも使用します。来シーズンのヤマハは,ロッシと250ccクラスチャンピオンのJ.ロレンゾがフィアット・ヤマハから,SBKチャンピオンのJ.トースランドと元SBKチャンピオンのC.エドワーズがテック3・ヤマハからフル参戦することが決定しています。ロッシを除く3名はミシュランを使い,ロッシのみがBSを使うという具合に,同じチームでありながら,2つのブランドのタイヤを使うという変則的な形でシーズンに臨むことになりました。なお,もう一つのミシュランタイヤユーザーであるホンダワークスは,来シーズンもミシュランを使用することを公式発表しています。
2007/11/5(月)
☆2連勝&2冠(SGT)
○第9戦の決勝レースが,好天に恵まれた富士スピードウェイで行われました。GT500クラスは,ポールからスタートしたB.トレルイエ&星野一樹組のカルソニック インパルZが序盤リードを広げていました。しかし,予選3番手からスタートしたL.デュバル&F.カルボーン組のEPSON NSXが,徐々にペースアップしていき,19周目についにトップに浮上しました。その後は後続との差をどんどん広げていき,見事GTシリーズ通算100戦目のメモリアルレースを制しました。昨シーズンの最終戦も制していますので,最終戦2連勝ということになります。3位には,予選2番手からスタートした金石勝智&金石年弘組のREAL NSXが入っています。今シーズンから参戦を開始した同チームですが,最終戦にして初の表彰台獲得となりました。今回のレースの結果,ドライバーズランキングでは,1〜4位までをNSX勢が独占する形となりました。
チャンピオン争いが最終戦に持ち込まれたGT300クラスは,序盤ポールからスタートした大嶋和也&石浦宏明組のTOYSTORY apr MR-Sがトップを走行していました。しかし,谷口信輝&D.ファーンバッハー組のユンケルパワー タイサン ポルシェがどんどん迫ってきて,14周目に抜かれてしまいました。その後も,一旦は順位を下げてしまいましたが,ドライバーチェンジ後にペースアップを果たしていき,ついに高橋一穂&加藤寛規組のブリヴェKENZOアセット紫電をかわして2位に浮上しました。結局そのままの順位でチェッカーとなり,谷口&ファンバッハー組が,第7戦以来となる今季2勝目を挙げました。ランキング争いでは,2位に入った大嶋&石浦組と3位に入った高橋&加藤組が89点で同ポイントとなりました。同ポイントの場合は,勝利数等でランキングが決まりますので,2勝を挙げている大嶋&石浦組がチャンピオンとなりました。大嶋和也にとっては,全日本F3でもチャンピオンを獲得していますので,今季2冠を達成したことになります。
      
☆母国GP(MotoGP)
○最終戦となる第18戦バレンシアGPの決勝レースが,リカルド・トルモ・サーキットで行われました。MotoGPクラスは,2番グリッドからスタートしたドゥカティのC.ストーナーが好スタートを切り,ホールショットを奪う形で始まりました。ポールからスタートしたホンダのD.ペドロサは,スタートしてしばらくの間はストーナーに差を広げられましたが,母国の声援を受けてペースアップを果たし,5周目にトップに浮上すると徐々にストーナーとの差を広げていきました。結局ペドロサがチャンピオンであるストーナーの追撃をかわし,今季2勝目を母国GPで獲得しました。3位には,スズキでは最後のレースとなったJ.ホプキンスが入っています。ランキング2位争いは,ペドロサとヤマハのV.ロッシとの間で繰り広げられていました。その相手であるロッシは,前日の予選で転倒を喫し,右手を3カ所骨折するという重傷を負っていました。出場が危ぶまれましたが,何とか出場を強行。一時期はポイント圏内まで浮上したものの,結局19周目にピットインしてそのままリタイアとなりました。この結果,ペドロサが逆転でランク2位を獲得しました。ロッシは,昨年が転倒により逆転でN.ヘイデンにチャンピオンの座を明け渡し,今シーズンが怪我でランキング2位の座を明け渡しましたので,どうもこのサーキットとの相性が悪いようです。日本人勢は,ホンダの中野真矢が14位,とりあえずこれがMotoGP最後のレースとなるであろうヤマハの玉田誠は15位でした。また,長年GPで活躍してきて今シーズンをもって引退を表明しているドゥカティのA.バロスは7位,これがGPでの最後のレースとなるホンダのC.チェカは12位で締めくくっています。
250ccクラスは,ポールからスタートしたKTMのM.カリオと,これが250ccクラス最後のレースとなるアプリリアのA.デ.アンジェリスとのバトルとなりました。残り2周となったところでカリオがトップに浮上。結局カリオがそのままの順位で逃げ切り,第15戦日本GP以来となる今季2勝目を挙げました。アプリリアの開発ライダーで,今回ワイルドカードで参戦したA.デボンが,フィニッシュライン直前でホンダのA.ドビツィオーゾをかわし,自身初となる表彰台を獲得しています。日本人勢は,ホンダの高橋裕紀が8位,KTMの青山博一が10位でポイントを獲得しています。ホンダの青山周平は17位,アプリリアの関口太郎は19位に終わり,残念ながら最終戦でのポイント獲得はなりませんでした。
唯一チャンピオンが決まっていない125ccクラスは,チャンピオン争いを展開しているアプリリアのG.タルマクシとH.ファウベルとの間でバトルが繰り広げられました。最後は,最終コーナーでファウベルがトップに浮上し,今季5勝目を挙げました。しかし,2位にタルマクシが入ったことで,今シーズンのタイトルはタルマクシが獲得し,ハンガリー人としては初のチャンピオンとなりました。3位にチームメイトのS.ガデアが入り,予選との時と同じく,スペインのチームであるアスパル・チームが3位までを独占しました。日本人勢は,KTMの小山知良が9位でフィニッシュし,自己最高位となるランキング3位で今シーズンを終えました。ワイルドカード参戦していたMotoGPアカデミーの中上貴晶は,10周目に他のライダーに押し出される形でコースオフし,残念ながら転倒リタイアに終わっています。
2007/11/4(日)
☆4連続(MotoGP)
○最終戦の2日目の走行が,リカルド・トルモ・サーキットで行われました。MotoGPクラスは予選が行われ,母国GPに燃えるホンダのD.ペドロサが,4戦連続となるポールポジションを獲得しました。彼にとっては,今シーズン5度目のポールとなります。2番グリッドは,今シーズンのチャンピオンであるドゥカティのC.ストーナーが獲得しました。3番グリッドをホンダのN.ヘイデンが獲得し,レプソル・ホンダの2台がフロントローに並びました。今回の予選で目立ったのは,何といってもダンロップタイヤユーザーのヤマハ・テック3勢でしょう。タイヤに関するレギュレーションにより,唯一無制限で予選用タイヤを使えるダンロップ勢ですが,この日のコンディションにタイヤがあったのか,次々にトップタイムをはじめ,上位のタイムをたたき出していきました。結局S.ギュントーリが5番グリッド,玉田誠が6番グリッドと,両者共に今シーズンのベストリザルトとなりました。もう一人の日本人ライダーである中野真矢は,セッション中盤では上位のタイムを出していたものの,結局13番グリッドに終わってしまいました。なお,ヤマハのエースライダーであるV.ロッシは,セッション序盤で激しく転倒してしまい,右手の骨を3カ所骨折する重傷を負ってしまい,今日行われる決勝レースへの参加が微妙な情勢となっています。
250ccクラスは,KTMのM.カリオが,第10戦ドイツGP以来となる今シーズン2回目のポールを獲得しています。2番グリッドは,前戦でチャンピオンを決めたアプリリアのJ.ロレンゾが獲得しています。3番グリッドには,ホンダの高橋裕紀が入り,自身にとって今季最高グリッドを獲得しています。昨年のこのレースで大腿骨骨折の重傷を負い,その影響が今でも残っているという高橋にとって悪夢のような経験をしている場所ですが,今年はいい思い出の場所となるよう決勝レースも頑張ってもらいたいものです。他の日本人勢ですが,KTMの青山博一は,マシンの不調に悩まされた関係で11番手に終わりました。ホンダの青山周平は,タイムアタックする前に転倒を喫してしまってタイムアップすることができず,初日のタイムでグリッドが決まってしまい,12番グリッドと後退してしまいました。アプリリアの関口太郎も,エンジンの不調に悩まされて22番グリッドに終わってしまいました。
唯一チャンピオンの決まっていない125ccクラスは,そのチャンピオン争いをしているアプリリアのG.タルマクシとH.ファウベルとのチームメイト同士によるポール争いとなり,ランキングトップのタルマクシが今季5回目のポールを獲得しています。3番グリッドは,母国GPに燃えるアプリリアのS.ガデアが入り,アスパル・チームが1〜3番グリッドを独占しました。日本人勢ですが,KTMの小山知良が15番グリッドから,MotoGPアカデミーからワイルドカード参戦している中上貴晶は20番グリッドからのスタートとなりました。
       
☆メモリアル(SGT)
○最終戦となる第9戦の予選が,富士スピードウェイで行われました。今回のレースは,通算100戦目となるメモリアルレースです。そのメモリアルレースでGT500クラスのポールを獲得したのは,カルソニック・インパルZのB.トレルイエ&星野一樹組でした。このチームは,シリーズ最初のレースとなる第1戦でポールを獲得していますので,因縁めいたものを感じさせました。セッションの終了間際でポールを奪われ,2番手に終わったのは,金石勝智&金石年弘組のREAL NSXでした。前戦のオートポリスでは,同じく2番グリッドを獲得したものの,マシンが炎上してグリッドにつくことさえできずに終わってしまっただけに,期するものがあるはずです。3番グリッドには,EPSON NSXのL.デュバル&F.カルボーン組がつくことになりました。
まだチャンピオンの決まっていないGT300クラスは,そのチャンピオン争いを展開しているTOYSTORY apr MR-Sの大嶋和也&石浦宏明組がポールを獲得しました。2番グリッドがARTA Garaiyaの新田守男&高木真一組,3番グリッドが紫電の高橋一穂&加藤寛規組,4番グリッドがVEMAC408Rの柴原眞介&黒澤治樹組となり,チャンピオン争いを展開しているチームが予選上位を獲得しました。
2007/11/3(土)
☆離脱(F1)
○マクラーレン・メルセデスから正式発表があり,チームとの関係が悪化していたF.アロンソとの契約を解除することが決定しました。ルノーで2年連続チャンピオンを獲得し,鳴り物入りでマクラーレンに移籍したアロンソでしたが,チームスタッフやチームメイトであるL.ハミルトンとの関係が悪化の一途をたどり,シーズン途中から移籍の噂が絶えませんでした。そして,ついに噂通りの結論を見た形となりました。アロンソとマクラーレンとの間には,3年間の契約があり,まだその1年目を終えたばかりでした。あと2年を残しての移籍劇となったわけですが,今回の契約解除には,違約金は発生していません。移籍の噂を否定する一つの要因が,この違約金だったわけですが,この点については円満解決を見たようです。なお,アロンソの移籍先がどこになるのかについては,古巣のルノーになるのではないかという噂がもっぱらですが,今回の発表では明らかとなりませんでした。また,アロンソの抜けたシートに誰が座るのかについても,明らかとなっていません。
     
☆好発進(MotoGP)
○最終戦となるバレンシアGPの初日の走行が,リカルド・トルモで行われました。最高峰のMotoGPクラスは,いつものようにフリー走行が行われ,既に今シーズンのチャンピオンを決めているドゥカティのC.ストーナーが,この日のトップタイムをマークし,3連勝に向けて好発進を決めました。2番手タイムをマークしたのは,ダンロップタイヤユーザーであるテック3・ヤマハのS.ギュントーリでした。3番手タイムが,ホンダのD.ペドロサでしたから,ちょうど3つのタイヤメーカーがトップ3に並んだことになります。
250ccクラスは1回目の予選が行われ,前戦のマレーシアGPで今シーズンのチャンピオンを決めたアプリリアのJ.ロレンゾがトップタイムをマークし,暫定のポールポジションを獲得しました。暫定の2番グリッドを獲得したのは,昨年ここで転倒を喫し,大けが負うという苦い経験のあるホンダの高橋裕紀でした。暫定とはいえ2番グリッドを獲得したのは,彼にとって今シーズンの最高位です。暫定の3番手には,同じくホンダの青山周平が入りました。彼の兄であるKTMの青山博一が,暫定の5番グリッドを獲得していますので,日本人ライダーが好発進を決めた形となりました。
125ccクラスも1回目の予選が行われ,ここまでランキング2位となっているアプリリアのH.ファウベルが,暫定ポールを獲得しています。暫定の2番グリッドには,ここまでランキングトップをいくアプリリアのG.タルマクシが入りました。この2人によるチャンピオン争いが,最終戦まで展開されている125ccクラスですが,両者がっぷり四つを組んだ形となりました。暫定の3番グリッドは,アプリリアのS.ガデアが獲得しています。
2007/11/2(金)
☆海外進出(BSB)
○今シーズンJRRのJSB1000クラスでチャンピオンを獲得したヨシムラの渡辺篤が,このところ噂に上っていたように来シーズンはBSBにフル参戦することが決定しました。2002年に初めて国内最高峰クラスでチャンピオンを獲得し,今年が2回目のチャンピオンとなった渡辺ですが,年齢的には30歳を超え,今が一番脂ののりきった時期ではないかと思われます。それだけに,海外進出を具体化するのは,今がラストチャンスといえるかもしれません。彼が所属するのは,以前BSBにスズキのマシンを駆ってフル参戦していた加賀山就臣と同じくRizla Suzukiで,まさにスズキの支援を受けての海外進出となりました。
      
☆新スポンサー(MotoGP)
○ドゥカティのサテライトチームであるダンティーン・チームより発表があり,来シーズンからチームのメインスポンサーとしてイタリアの通信関連会社であるテレコム・イタリアがつくことになりました。今回結ばれた契約は,2009年までの2年間となっています。『テレコム・イタリア』といっても日本人には今一歩ピンと来ませんが,同社のブランドである『Alice』のロゴは,様々なレースシーンの中で度々目にしているのではないかと思います。来季のカラーリングを見てみないと分かりませんが,恐らくこのアリーチェのロゴが施されるのではないかと思います。来シーズンは,メインスポンサーだけでなく,ライダーもT.エリアスとS.ギュントーリの2人に変更となる同チームですが,ドゥカティ及びブリヂストンとの協力関係は継続となります。今シーズン全てのタイトルを獲得したパッケージングだけに,さらなる活躍が期待されます。
2007/11/1(木)
☆チャンピオンチームから(IRL)
○今シーズンIRLでチャンピオンを獲得したのは,「無冠の帝王」的なところがあったアンドレッティ・グリーン・レーシング(AGR)のD.フランキッティでした。通常ですと「ディフェンディングチャンピオン」として来シーズンステアリングを握るところですが,フランキッティはその道を選ばず,アメリカで最も人気のあるシリーズであるNASCARへと転身することが既に決まっています。そのチャンピオンが抜けたシートに誰が座ることになるのか注目されていましたが,この度AGRから発表があり,日本国内でFNやSGTにフル参戦を経験した後,今シーズンIRLの一つ下のカテゴリーに当たるIPSシリーズに参戦し,ルーキーながらランキング2位を獲得した武藤英紀が座ることになりました。IRLの最終戦では,来シーズンのオーディション的なことを兼ねてスーパーアグリ・パンサー・レーシングから参戦し,見事8位入賞を果たすという活躍を演じました。そうした活躍がAGRのオーナーであるMi.アンドレッティの目にとまり,今回のビッグチャンスへと発展したようです。また,ホンダとの繋がりが深いアンドレッティですから,今回の契約にホンダの意向が働いていたのではないかと言うことが容易に想像できなくはないと思います。いずれにしても,チャンピオンチームからの参戦ですから,武藤にとって大いに期待できる体制が整ったと言えるでしょう。なお,来シーズンのAGRですが,武藤のチームメイトは,T.カナーン,マルコ・アンドレッティ,D.パトリックの3人となるようです。
      
☆シリーズ残留(SBK)
○今シーズンからSBKにフル参戦を開始し,Alstare Suzukiのマシンを駆ってランキング3位に輝いたのが,元GPライダーのM.ビアッジでした。ところが,チームのメインスポンサー撤退の影響から,来シーズンのシートを失うという憂き目を見てしまい,その去就が注目されていました。一時期は,グレシーニ・ホンダからMotoGPに復帰するのではないかという噂もありましたが,結局その話は実現することはありませんでした。そして,この度発表があり,来シーズンはSterilgarda Ducatiのマシンを駆ってSBKシリーズに残留することが決定しました。なお,ビアッジのチームメイトは,これまた元GPライダーのR.ザウスです。