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最新ニュース

2020/10/31(土)
☆体制維持(F1)
○アルファロメオ・レーシングから,2日間にわたって来季の体制について発表がありました。まず,10月29日(木)にアルファロメオとチームの母体であるザウバー・モータースポーツから発表があり,両者のパートナーシップを来季まで延長することになりました。2018年にアルファロメオがザウバーのタイトルスポンサー契約が成立して『アルファロメオ・ザウバーF1チーム』というエントリー名となりました。さらにその翌年に『アルファロメオ・レーシング』というエントリー名に変更し,現在に至っています。
そして,今季K.ライコネン&A.ジョビナッツィの体制で臨んでいる同チームから10月30日(金)に新たな発表があり,来季もその2人が残留することになりました。2人とも昨シーズンから同チームに所属していますので,その体制が来季で3年目を迎えることになります。今回契約が成立したライコネンは,言わずもがなではありますが2007年にフェラーリに所属して見事チャンピオンに輝きました。2009年で一旦F1を離れてWRCに転向し,2012年にロータス・ルノーGPから再びF1に復帰しました。その後,2014年にフェラーリに復帰し,2019年から現在のザウバーに所属しています。現在41歳の超ベテランドライバーであり,F1における最多出場記録を更新中です。もう一人のジョビナッツィは,フェラーリの育成ドライバー出身で,2017年に現在のチームからF1デビューを果たして2戦に出場しました。その翌年は一旦F1を離れ,昨シーズンから再びチームに復帰しています。噂では,元世界王者であるM.シューマッハの息子で,現在はFIA-F2でランクトップを行くミック・シューマッハが同チームからF1にステップアップするのではないかと言われることもありましたが,ジョビナッツィの契約延長によりこの噂は消えることになります。フェラーリの育成ドライバーである彼がステップアップするとなると,後は同じくフェラーリ陣営の1つであるハースに所属してという可能性が高まったといえます。
2020/10/30(金)
☆代役(MotoGP)
○今シーズンのアプリリアは,当初昨シーズンと同じくA.エスパルガロ&A.イアンノーネのコンビで臨むことになっていました。ところが,昨年第18戦マレーシアGPの際に行われたドーピング検査において,イアンノーネに禁止薬物が見つかり,さらに再検査が行われましたが,検査結果に変更はなく,2019年12月17日から2012年6月16日までの18ヶ月間にわたる出場停止処分が下されました。そのため,イアンノーネに代わってテストライダーのB.スミスが今季ここまで出場してきました。そのような中,10月27日(火)にアプリリアのワークスチームであるアプリリア・レーシング・チーム・グレシーニから発表があり,イアンノーネの代役として,元GPライダーのL.サバドーリを残り3戦で起用することになりました。今回起用することになったサバドーリは,2008年から2年間にわたって当時の125ccに出場した経歴があり,その後SBKなどでアプリリアのマシンを駆ってフル参戦してきました。今シーズンは,アプリリアRSV4 1100を駆ってイタリア選手権(CIV)のスーパーバイククラスにフル参戦し,8レース中6勝を挙げて見事チャンピオンに輝きました。そうした活躍やCIV自体がシーズンを終えたため,今回の代役参戦に繋がっています。
2020/10/29(木)
☆契約延長(F1)
○レッドブルのジュニアチームであるsクーデリア・アルファタウリ・ホンダから発表があり,今季同チームからフル参戦しているP.ガスリーが,来季も同チームからの参戦を継続することになりました。今季から「アルファタウリ」というチーム名で参戦していますが,昨シーズンまでは「トロロッソ」というチーム名でした。今回契約を延長したガスリーは,そのトロロッソがホンダとのタッグを開始した2018年シーズンからF1にフル参戦を開始し,その翌年にはレッドブルに昇格しました。しかし,期待されたほどの結果が残せなかったこともあってか,サマーブレイク明けの第13戦ベルギーGPからは再びトロロッソのステアリングを握ることとなり,実質的に降格されてしまいました。そうした苦い経験を経ながら,昨シーズンの第20戦ブラジルGPでレッドブルのM.フェルスタッペンに次ぐ2位でチェッカーを受け,自身初表彰台を獲得しました。さらに,今シーズンの第8戦イタリアGPでは,見事初優勝を果たしています。こうした活躍や,レッドブル・ホンダのAアルボンの成績が期待されたほどの結果を残せていない状況から,来季はガスリーがレッドブルに昇格するのではないかという噂が浮上してきていました。しかし,レッドブル側は常にその点を否定してきていましたが,それが方針通りだったことを証明するかのように今回の契約延長発表となっています。
2020/10/28(水)
☆800勝(MotoGP)
○週末に行なわれた第12戦テルエルGPの決勝レースにおいて,Moto3クラスでホンダNSF250RWを駆るレオパード・レーシングのJ.マシアが勝利したことにより,GPにおけるホンダの通算勝利数が800勝というメモリアルウィンとなりました。1959年に日本メーカーで初めてホンダがマン島TTレースに出場し,その翌年にはFIMロードレース世界選手権の125ccと250ccにフル参戦を開始しました。その年には勝利を収めることができませんでしたが,その翌年の第1戦スペインGPの125ccクラスにおいてT.フィリスがホンダに初の勝利をもたらしました。1966年には,当時開催されていた50cc,125cc,250cc,350cc,500cc全5クラスでタイトルを獲得するという快挙を成し遂げています。その翌年の1967年で一旦参戦を休止したものの,1979年に楕円ピストンで話題となったNR500で復帰を果たし,それ以後F.スペンサー,M.ドゥーハン,D.ペドロサ,V.ロッシ,M.マルケスなどのレジェンドを輩出して勝利を重ねながら800勝という未踏の勝利数を収めてきました。以下では,ここまでの節目となる勝利をまとめておきたいと思います。
ホンダ800勝までの軌跡
勝利数 大会 クラス ライダー
1勝目 1961 スペインGP 125cc T.フィリス
100勝目 1966年 オランダGP 50CC L.タベリ
200勝目 1988年 アメリカGP 250cc J.フィリス
300勝目 1992年 オランダGP 500cc A.クリビーレ
400勝目 1996年 ブラジルGP 125cc 青木治親
500勝目 2000年 日本GP 500cc V.ロッシ
600勝目 2005年 オーストラリアGP 250cc D.ペドロサ
700勝目 2015年 インディアナポリスGP MotoGP M.マルケス
800勝目 2020年 テルエルGP Moto3 J.マシア
2020/10/27(火)
☆継続参戦(インディカー)
○10月25日(日)にインディカー・シリーズに唯一フル参戦している日本人ドライバーである佐藤琢磨は,来季も現在所属しているレイホール・レターマン・ラニガン・レーシングからフル参戦することを発表しました。F1でのシートを喪失後,2010年からインディカー・シリーズにフル参戦している琢磨は,発表した当日に行われたレースの結果,自己最高位となる7位で今シーズンを終えています。これまでの通算勝利数は6勝で,その中の1勝が,今年のインディ500における優勝です。また,その6勝の内,現在のチームに所属しての勝利は4勝になっています。残りの2勝は,AJフォイト・エンタープライズに所属して2013年にロングビーチで獲得した1勝と,2017年にアンドレッティ・オートスポーツに所属していた時に日本人としてはもちろん,アジア人ドライバーとしても初めて制したインディ500における1勝です。2012年に1年間だけ現在のチームに所属し,その後アンドレッティ・オートスポーツを経て2018年に再び現在のチームに戻ってきていました。今回の契約延長により,現在のチームに所属している年数は,通算5年となります。現段階でフル参戦ドライバーとしては最年長になる琢磨ですが,この記録は来季も続きそうですね。
なお,琢磨と同じホンダエンジンユーザーの1つであるチップ・ガナッシに所属するS.ディクソンが,ランクトップでこの大会を迎え,決勝レースで3位に入って今シーズンのチャンピオンを決めています。また,マニュファクチャラーズタイトルでは,ホンダが3年連続となるタイトルを獲得しています。
2020/10/26(月)
☆今季初(MotoGP)
○第12戦テルエルGPの決勝レースが,好天に恵まれたモーターランド・アラゴンで行われました。MotoGPクラスは,最高峰クラスで自身初となるポールからスタートしたLCRホンダ・イデミツの中上貴晶が好スタートを切ってホールショットを奪い,表彰台獲得,さらに優勝への期待が持たれました。しかし,その周の5コーナーで転倒を喫してしまい,残念ながら今季初となるリタイアに終わりました。ここまで全戦でポイントを獲得してきた中上で,ランク5位につけていたものの,今回のノーポイントでランク7位に落ちてしまっています。中上の転倒によりトップに立ったのが2番グリッドからスタートしたペトロナス・ヤマハSRTのF.モルビデリで,その座を守っていきました。チーム・スズキ・エクスターのA.リンスが彼を追う展開となりましたが,最終的に2秒以上の差をつけて今季2勝目を挙げました。3位にJ.ミルが入り,チーム・スズキ・エクスターがダブル表彰台を獲得しています。
Moto2クラスは,ポールからスタートしたエストレージャ・ガルシア・マークVDSのS.ロウズが順調にトップの座を守っていき,2位に浮上したライテック・スピード・アップのF.ジャンアントニオに8秒以上の大差をつける独走でトップチェッカーを受け,3戦連続の勝利を収めました。これにより,ランキング争いでロウズがトップに立っています。3位には,ジャンアントニオから2秒以上遅れてイタルトランス・レーシング・チームのE.バスティアニーニが入っています。レッドブルKTMアジョの長島哲太は,スタート直後の1コーナーで他車が転倒し,それを避けるためにコースアウトせざるを得なくなり大きく順位を下げてしまいました。しかし,少しずつ順位を回復していき,最終的に14位でチェッカーを受けてポイントを獲得しています。
Moto3クラスは,このクラスらしく多数のマシンによるトップ争いが展開されていきました。一時は20台近いマシンが一列に並んだ状態で集団を形成するという状態でした。レースが進むに連れてその台数は減っていきましたが,それでも多数のマシンが残って誰が勝つか分からない状況が最後まで続きました。そしてそこで抜け出てトップに立ったレオパード・レーシングのJ.マシアがトップでチェッカーを受け,前戦に続いて連勝を飾りました。ファイナルラップのラストコーナーまで続いた2位争いはレッドブルKTMテック3の佐々木歩夢が制し,自身初となる表彰台を獲得しました。トップとの差は1000分の51秒で,自身の言葉によると最後にミスをしたためにトップに立てなかったということでした。3位にレッドブルKTMアジョの鳥羽海渡が入り,日本人ライダーがダブル表彰台を獲得しています。鳥羽の表彰台は,昨年の開幕戦カタールGP以来となります。他のフル参戦日本人ライダー勢は,一時ポイント圏外に落ちていたホンダ・チーム・アジアの小椋藍が,彼らしく粘り強い走りを展開して少しずつポジションをアップしていき,最終的に9位でチェッカーを受けました。これにより,ランク2位の座をわずか1ポイント差ながら守っています。エストレージャ・ガルシア0,0の山中琉聖は23位,ホンダ・チーム・アジアの國井勇輝は25位でノーポイントながら完走を果たしています。SIC58スクアドラ・コルセの鈴木竜生は,トップ集団に加わっていましたが,ファイナルラップの9コーナーで転倒し,リタイアに終わっています。

☆新記録更新(F1)
○第12戦アルガルベGPの決勝レースが,F1初開催となるアルガルベ・インターナショナル・サーキットで行われました。スタートを切ったときに雨が降っていて,少し雨脚が強まりました。こうした不安定なコンディションとなった状況で速さを見せたのは,ソフトタイヤをチョイスしていたマクラーレン・ルノーC.サインツJrでした。しかし,程なくして雨が止んで路面コンディションが回復していくと本来の速さを持つメルセデスAMG勢がポジションを回復してワンツー体勢を築きました。ペースダウンしたサインツをレッドブル・ホンダのM.フェルスタッペンが交わすと,3位にポジションをアップし,最後までその順位を守りました。しばらくはV.ボッタスがトップに立っていましたが,徐々にペースアップしていったL.ハミルトンが20周目にDRSを使ってトップに立つと,後は一人旅へと持ち込みました。そして,最終的にボッタスに25秒以上の大差をつける独走で今季8勝目をポールトゥーウィンで飾りました。この勝利により,ハミルトンの通算勝利数がM.シューマッハを超える92勝となって新記録を打ち立て,F1の歴史を新たに塗り替える快挙となりました。他のホンダ製パワーユニット勢ですが,アルファタウリ・ホンダのP.ガスリーが5位に入ってポイントを獲得しています。レッドブル・ホンダのA.アルボンはスタートで順位を落とし,12位でのチェッカーとなりました。アルファタウリ・ホンダのD.クビアトは,トップから2周遅れの完走した中では最下位でレースを終えています。

☆大逆転&ワンツー(SGT)
○第6戦の決勝レースが,好天に恵まれた鈴鹿サーキットで行われました。GT500クラスは,最後尾からスタートした松田次生&L.クインタレッリ組のMOTUL AUTECH GT-Rが,他チームとは違う作戦を採り,ピットインのタイミングを遅くするというステイアウトをしました。次々に他のマシンはピットインし,その段階で一時的にトップに立ちました。そして,その後GT300クラスのマシンがスピンするというアクシデントが発生したため,セーフティカーが導入されました。そのスピンを見たMOTUL AUTECH GT-Rは,導入直前にピットへと入り,ピットアウトしたときには,トップのまま復帰することができました。同じニッサン陣営である佐々木大樹&平峰一貴組のカルソニック IMPUL GT-Rの追撃を受けましたが,最終的に4秒以上の差をつける独走に持ち込み,今季2勝目を大逆転で挙げました。2位にカルソニック IMPUL GT-Rが入って嬉しい今季初表彰台を獲得するとともに,ニッサン陣営のワンツーフィニッシュを達成しました。3位には,ポールからスタートした野尻智紀&福住仁嶺組のARTA NSX-GTが入っています。
GT300クラスは,6番グリッドからスタートした川端伸太朗&近藤翼組のHitotsuyama Audi R8 LMSが徐々にポジションを上げていき,27周目の1コーナーでトップを行く阪口良平&小高一斗組のADVICS muta MC86をパスして1位に躍り出ました。そして,その順位を最後まで守り抜き,今季初優勝を挙げました。14番グリッドからスタートした谷口信輝&片岡龍也組のグッドスマイル 初音ミク AMGは,今シーズンの不調を吹き払うかのような走りを展開していき,2位にプレッシャーを与えたりしながらも,最終的には3位でチェッカーを受け,今季初表彰台を獲得しています。
2020/10/25(日)
☆初ポール!!(MotoGP)
○第12戦テルエルGPの予選が,ドライコンディションとなったモーターランド・アラゴンで行われました。MotoGPクラスは,自身初となる初日総合トップタイムをマークしたLCRホンダ・イデミツの中上貴晶が,予選でもその好調さを維持し,最初のアタックでも,そしてラストアタックでも最速タイムを刻み,見事最高峰クラスで自身初となるポールを獲得しました。このポールは,ホンダにとっても今季初となります。最高峰クラスで日本人ライダーがポールシッターとなるのは,キャメル・ホンダ(イエローのマシンが懐かしいですね。)の玉田誠以来16年ぶりとなります。その中上がマークしたタイムをターゲットにして他のライダーもアタックしていきましたが,ペトロナス・スプリンタ・レーシングのF.モルビデリが1000分の63秒差に迫ったものの,中上を上回ることができず,2番グリッド獲得にとどまりました。他のライダーはやや離されていて,3番グリッドはおよそコンマ2秒差で,前戦の勝者であるチーム・スズキ・エクスターのA.リンスが獲得しました。
Moto2クラスは,同地で行われた前戦の勝者で,2連勝で今大会を迎えているエストレージャ・ガルシア・マークVDSのS.ロウズがその好調さを維持し,2戦連続ポールを獲得しました。他のライダーはロウズに肉薄することができず,2番グリッドを獲得したスピードアップ・レーシングのJ.ナバーロがおよそコンマ2秒遅れ,3番グリッドを獲得したONEXOX TKKR SAGチームのR.ガードナーがおよそコンマ4秒遅れでした。前戦でやや復調の兆しを見せたかのようなレッドブルKTMアジョの長島哲太は,Q1で敗退となって25番グリッドに留まっています。
いつも僅差での戦いとなるMoto3クラスですが,今回の予選はレッドブルKTMアジョのR.フェルナンデスが抜け出ていて,2番グリッドを獲得したリバコールド・スナイパーズ・チームのT.アルボリーノにコンマ2秒以上の差をつけています。3番グリッドは,スカイ・レーシング・チームVR46のC.ビエッティが獲得しています。フル参戦日本人ライダー勢は,4人のライダーがQ2に進出し,レッドブルKTMテック3の佐々木歩夢が6番手,レッドブルKTMアジョの鳥羽海渡,SIC58スクアドラ・コルセの鈴木竜生,ホンダ・チーム・アジアの小椋藍が,それぞれ8,9,10番手と,全員がトップ10に食い込みました。ホンダ・チーム・アジアの國井勇輝は22番手,エストレージャ・ガルシア0,0の山中琉聖は25番手で予選を終えています。

☆いつものように(F1)
○第12戦アルガルベGPの予選が,ドライコンディションとなったアルガルベ・インターナショナル・サーキットで行われました。いつものようにメルセデスAMG勢によるポール争いへと持ち込まれた予選は,一旦はV.ボッタスがトップに立ちましたが,ファイナルアタックでL.ハミルトンがこれを逆転し,今季9回目となるポールを獲得しました。これで,ここまで全戦メルセデスAMG勢がポール獲得となっています。いつものようにメルセデスAMG勢には叶いませんでしたが,レッドブル・ホンダの
M.フェルスタッペンが2人と同じ1分16秒台をマークして3番グリッドを獲得しています。他のホンダ製パワーユニット勢ですが,フェルスタッペンのチームメイトであるA.アルボンが6番手,アルファタウリ・ホンダのP.ガスリーが9番手とトップ10圏内で予選を終えました。アルファタウリ・ホンダのD.クビアトは,Q2で敗退して13番グリッド獲得にとどまっています。

☆2戦連続(SGT)
○第6戦の予選が,秋らしい好天に恵まれた鈴鹿サーキットで行われました。GT500クラスは,野尻智紀&福住仁嶺組のARTA NSX-GTが,唯一1分45秒を切るタイムをマークし,前戦に引き続いてポールを獲得しました。ラストアタックの途中までARTA NSX-GTのタイムを上回っていた伊沢拓也&大津弘樹組のModulo NSX-GTでしたが,最後の詰めの段階でタイムを落として2番グリッドとなりました。フロントローをNSX-GT勢が独占する結果となりましたが,国本雄資&宮田莉朋組のWedsSport ADVAN GR Supraが3番グリッドを獲得しています。
GT300クラスは,井口卓人&山内英輝組のSUBARU BRZ R&D SPORTがトップタイムを一旦はマークしましたが,ラストアタックで新田守男&阪口晴南組のK-tunes RC F GT3がそのタイムを上回り,坂口にとっては自身初となるポールを獲得しました。3番グリッドは,阪口良平&小高一斗組のADVICS muta MC86が獲得しています。
2020/10/24(土)
☆自身初(MotoGP)
○モーターランド・アラゴンで2週連続開催されるMotoGPですが,その2つ目のレースとなる第12戦テルエルGPが開幕し,初日は2回のフリー走行が行われました。MotoGPクラスで初日総合トップタイムをマークしたのが,開幕前に契約延長が発表されたLCRホンダ・イデミツの中上貴晶でした。中上が初日総合トップに立ったのは,彼にとって最高峰クラス自身初となります。コンマ175秒遅れながら,中上と同じ1分47秒台をマークしたモンスター・エナジー・ヤマハMotoGPのM.ビニャーレスが総合2番手タイムでした。また,中上のチームメイトで,今季限りでチームを去ることが決まっているC.クラッチローが,およそコンマ3秒遅れで総合3番手タイムをマークしました。
Moto2クラスは,先週行われた前戦で優勝したエストレージャ・ガルシア・マークVDSのS.ロウズが,その好調さを維持するかのように初日総合トップタイムをマークしました。そのローズからわずか1000分の58秒差で,スピードアップ・レーシングのJ.ナバーロが総合2番手タイムでした。総合3番手タイムは,フレックスボックスHP40のガルソがトップからコンマ26秒差でマークしています。前戦でトップ10フィニッシュを果たしているレッドブルKTMアジョの長島哲太は,トップから1秒以上遅れた21番手タイムで初日を終えています。
Moto3クラスは,通常午後に行われるFP2の方がタイムがよい場合が多いですが,この日はFP1でレオパード・レーシングのJ.マシアがマークしたタイムを誰も上回ることができず,そのマシアが第8戦エミリア・ロマーニャGP以来となる今季2度目の初日総合トップに立ちました。FP2でトップタイムだったコマーリング・グレシーニMoto3のJ.アルコバが,そのタイムで初日総合2番手タイムとなりました。総合3番手タイムは,FP1で2番手タイムをマークしたステリルガルダ・マックス・レーシング・チームのR.フェナティでした。フル参戦日本人ライダー勢は,ランク2位につけているホンダ・チーム・アジアの小椋藍が総合8番手とトップ10圏内で初日を終えました。他のライダーは,SIC58スクアドラ・コルセの鈴木竜生が総合14番手,レッドブルKTMアジョの鳥羽海渡が総合21番手,ホンダ・チーム・アジアの國井勇輝総合22番手,レッドブルKTMテック3の佐々木歩夢が総合25番手,エストレージャ・ガルシア0,0の山中琉聖が総合29番手で初日を終えています。

☆初開催(F1)
○第12戦アルガルベGPが,F1初開催となるアルガルベ・インターナショナル・サーキットで開幕し,初日は2回のフリー走行が行われました。午後に行われたFP2は,ピレリが設定したタイヤテストをはじめの30分間行い,その後実質的なフリー走行となりましたが,マシントラブルやアクシデントにより2回赤旗が提示されるという事態となり,十分な走行ができませんでした。そのような中でしたが,FP1でトップタイムだったメルセデスAMGのV.ボッタスが,FP2でそのタイムを上回り,初日総合トップに立っています。そのボッタスからおよそコンマ6秒遅れで,レッドブル・ホンダのM.フェルスタッペンが2番手に立ちました。さらにトップからコンマ8秒遅れで,マクラーレン・ルノーのL.ノリスが3番手タイムで初日を終えています。他のホンダ製パワーユニット勢ですが,アルファタウリ・ホンダのP.ガスリーが7番手,レッドブル・ホンダのA.アルボンが10番手,アルファタウリ・ホンダのD.クビアトが17番手でした。
2020/10/23(金)
☆複数年(MotoGP)
○昨日HJRCから発表があり,ホンダのサテライトチームであるLCRホンダ・イデミツに所属し,日本人として唯一MotoGPクラスにフル参戦している中上貴晶と2021年以降の複数年契約に合意しました。今回の発表では,「複数年」というだけで具体的な年数については発表されていません。今回契約延長差成立した中上は,2007年の最終戦バレンシアGPに125ccクラスからワイドルドカード参戦し,GPデビューを果たしました。その翌年から2年間にわたって同クラスにフル参戦しましたが,そこでシートを喪失。戦いの場を再び日本に戻して,MotoGPへの復帰を狙うことになりました。JRR復帰後はST600クラスやJ-GP2クラスにフル参戦し,2011年に圧倒的な速さを見せてJ-GP2クラスチャンピオンとなり,再びMotoGPに復帰することを果たしました。一度GPでシートを喪失し,再びレギュラーライダーとして復帰するのは,日本人としては史上初となります。イタルトランス・レーシング・チームに所属してMoto2クラスにフル参戦した中上は,チャンピオンを獲得することはできなかったものの,2014年からイデミツ・ホンダ・チーム・アジアに所属し,2016年の第8戦オランダGPで初優勝。翌年の第12戦イギリスGPで2勝目を挙げました。そうした活躍があり,さらに最高峰クラスでずっと日本人ライダーがフル参戦していない状況もあり,中上のMotoGPクラス昇格の気運が高まってきました。そして,ついに2018年にHRC契約でMotoGPクラスに昇格を果たし,現在のLCRホンダ・イデミツに所属して現在に至っています。コロナ禍で変則的になっている今季は,これまで開催された10レース全てをポイント圏内で完走していて,ヘレス・サーキットで行われたアンダルシアGPでは自己最高位となる4位を獲得しています。また,第6戦スティリアGPでは,トップ争いを展開していき,このままいけば表彰台獲得はもちろん,優勝の可能性さえ出ている状況となっていました。ところが,17周目にモンスター・エナジー・ヤマハMotoGPのM.ビニャーレスが激しい転倒を喫して赤旗が提示され,レースは再スタートを切ることになりました。多くのライダーが新品のタイヤを履いてリスタートに臨みましたが,既に新品タイヤを使い果たしていた中上はいわゆる中古タイヤを履くことしかできず,レースが進むに連れて順位を下げるという流れになってしまい,最高峰クラスでの初優勝,初表彰台獲得は実現できませんでした。しかし,全レースでのポイント獲得が効いていて,現段階では92ポイントを稼いでランク5位につけています。これは,ホンダユーザーの中でトップとなります。そうした状況から中上の継続参戦は確実視されていて,後はいつ発表されるのかという状況でしたが,ようやくそれが実現しました。今回の発表により,来季のホンダ陣営の体制が確定し,ワークスであるレプソル・ホンダ・チームはM.マルケス&P.エスパルガロ,サテライトであるLCRホンダが中上貴晶&A.マルケスということになります。これにより,今季もLCRホンダからフル参戦しているイギリス人ライダーのC.クラッチローがシートを失うことが確定しました。来季のクラッチローの去就が気になるところですが,MotoGPクラスにおけるワークスチームはあとアプリリアの1つしか残っておらず,SBKへの転身も噂されています。ただ,そのSBKもワークスチームのシートは全て埋まっている状況です。
2020/10/22(木)
☆契約延長(MotoGP)
○HRCから発表があり,スペインの石油・ガス関連会社である『レプソル』と2022年までの2年間の契約延長が成立しました。HRCとレプソル社とは,1995年から四半世紀にわたってホンダのワークスチームであるレプソル・ホンダ・チームとしてタッグを組んできました。この間,優勝180回,表彰台獲得回数447回,さらに,ライダーのタイトルに関しては,M.ドゥーハン,V.ロッシ,N.ヘイデン,C.ストーナー,M.マルケスといったそうそうたるメンバーが揃い,15回にも及ぶタイトル獲得となっています。今シーズンに関しては,マルクとアレックスというマルケス兄弟が所属していて,来季は弟のアレックスがサテライトであるLCRホンダに移籍し,その空いたシートに,現在はKTMのワークスライダーであるP.エスパルガロが移籍して来ることになっています。両社の関係は,そうしたタイトルスポンサーという面だけではなく,燃料や潤滑油などが供給されていて,テクニカルスポンサーという面でも提携関係にあります。両社の契約は今シーズンまでとなっていましたので,今回新たに2年間の契約延長が結ばれたわけです。
2020/10/21(水)
☆3人目(MotoGP)
○昨日Moto3クラスにフル参戦しているCIPグリーン・パワーから発表があり,鳥羽海渡を来季起用することになりました。今回契約が成立した鳥羽は,2017年からMotoGPのMoto3クラスにホンダ・チーム・アジアに所属してフル参戦を開始しました。3年間同チームに所属した後,今シーズンはMoto3クラスにおけるKTMのワークスチームであるレッドブルKTMアジョに移籍してフル参戦しています。これまでホンダ車を駆ってきた鳥羽にとって,マシンの乗り換えに苦労しているのか,今季は9位が最高位と今一歩の状況が続いています。そのような中,レッドブルKTMアジョから10月8日(木)に発表があり,来季はR.フェルナンデスとJ.マシアとの契約が成立し,自動的に鳥羽がシートを失うことになりました。その鳥羽の来季の去就が気になるところでしたが,今回これまで富沢祥也をはじめ,小山知良や鈴木竜生が所属して日本人とも馴染みのあるCIPに移籍することになりました。CIPもレッドブルKTMアジョと同じくKTM陣営の1つですから,鳥羽にとっては1年間乗ってきたマシンだけに,今季ほどは気にならないのかもしれません。来季のMoto3クラスにおける日本人ライダーについては,SIC58スクアドラ・コルセの鈴木竜生とレッドブルKTMテック3の佐々木歩夢は既に残留が決まっていますので,鳥羽は3人目のシート確定ライダーとなります。
2020/10/20(火)
☆6連覇(SBK)
○今季最終戦となる第8戦エストリルの決勝レースが,レース1は10月17日(土)に,スーパーポールレースとレース2が18日(日)に行われました。今シーズンもカワサキ・レーシングチーム・ワールドSBKのJ.レイがチャンピオンシップでリードしていて,最終戦まで持ち込まれたものの,まず間違いなく6連覇が達成される状況となっていました。そのタイトル獲得なるかの注目となったレース1では,パタ・ヤマハ・ワールドSBKオフィシャルチームのT.ラズガットリオグルが独走態勢に持ち込み,2位に入ったAruba.it レーシング-ドゥカティのC.デイビスに3秒以上の差をつけ,開幕戦のレース1以来となる今季2勝目を挙げました。3位には,こちらも単独走行でGRTヤマハ・ワールドSBKジュニアチームのG.ガーロフが入りました。そして,レイが4位でチェッカーを受け,この結果,前人未踏の6連覇を成し遂げました。なお,翌日に行われたスーパーポールレースとレース2の結果,全てのタイトルが決定し,コンストラクタータイトルでは,カワサキとドゥカティとが激しく争っていましたが,わずか1ポイント差でカワサキが6連覇を達成しています。チームタイトルは,ドゥカティのワークスであるAruba.it レーシング-ドゥカティがタイトルを獲得し,一矢報いた形になっています。ちなみに,スーパーポールレースは,レース1のウィナーであるラズガットリオグルが,レース2はAruba.it レーシング-ドゥカティのC.デイビスが優勝しています。唯一のフル参戦日本人ライダーであるMIEレーシング・ホンダ・チームの高橋巧は,レース1において14位でチェッカーを受け,見事にポイントを獲得しています。初めてのSBKフル参戦を新しいチーム,新しマシンで臨みましたが,最終的に全6ポイントを獲得し,ランク22位で終えています。
2020/10/19(月)
☆初優勝争い(MotoGP)
○第11戦アラゴンGPの決勝レースが,好天に恵まれたモーターランド・アラゴンで行われました。MotoGPクラスは,ポールからスタートしたランクトップを行くペトロナス・ヤマハSRTのF.クアルタラロがトップに立っていましたが,前日の激しい転倒で左臀部に激しい痛みがあるのか,マシンを押さえつけるのにだいぶ苦労してどんどん順位を下げていき,最終的にはポイント圏外へと脱落しています。それに対して速さを見せたのが,A.リンスとJ.ミルのチーム・スズキ・エクスター勢でした。周回を重ねるごとに順位を上げていき,中盤にはワンツー体勢を築いていきました。しかし,ここでレプソル・ホンダ・チームのA.マルケスがどんどんトップとの差を詰めていきました。雨の中のレースとなった前戦でホンダ勢としては今季初の表彰台をもたらしたアレックスは,それで自信を持ったのか,ミルを交わして2位につけると,さらにリンスとの差を詰めていきました。しかし,最終盤に入って大きくリアが振られてからは追撃態勢を緩めざるを得なくなり,リンスが逃げ切って自身としても,そしてスズキとしても今季初優勝を飾りました。LCRホンダ・イデミツの中上貴晶は,ファイナルラップで順位を1つ上げて5位でチェッカーとなりました。
Moto2クラスは,レース前までランクトップを行くスカイ・レーシング・チームVR46のL.マリーニとランク3位を行くM.ベツェッキの2人が転倒リタイアに終わるという展開が見られました。そのような中,ポールからスタートしたエストレージャ・ガルシア・マークVDSのS.ロウズが独走状態に持ち込み,トップでチェッカーを受けて前戦に続く連勝を飾りました。イタルトランス・レーシング・チームのE.バスティアニーニとレッドブルKTMアジョのJ.マルティンとの間で繰り広げられた2位争いは,バスティアニーニがこれを制し,ランキングでトップに立ちました。ランキング2位には,連勝のロウズが浮上しています。
Moto3クラスは,このクラスらしく8台によるトップ争いがファイナルラップまで続きました。これを制したのはレオパード・レーシングのJ.マシアで,昨年3月に行われた第2戦アルゼンチンGP以来1年半ぶりの勝利となります。2位には,トップから1000分の91秒差でCIPグリーン・パワーのD.ビンダーが入り,3位はポールからスタートしたレッドブルKTMアジョのR.フェルナンデスが入っています。フル参戦日本人ライダー勢は,SIC58スクアドラ・コルセの鈴木竜生が8位,レッドブルKTMアジョの鳥羽海渡が11位,レッドブルKTMテック3の佐々木歩夢が13位でゴールし,ホンダ・チーム・アジアの小椋藍は14位でポイントを獲得し,何とかランク2位の座を守りました。ホンダ・チーム・アジアの國井勇輝とエストレージャ・ガルシア0,0の山中琉聖は完走を果たしていますが,それぞれ20位,24位でノーポイントに終わっています。

☆6連勝(JRR)
○第4戦の決勝レースが,ドライコンディションとなったツインリンクもてぎで行われました。JSB1000クラスはレース2が行われ,ここまで全てのレースで勝利を収めているYAMAHA FACTORY RACING TEAMの野左根航汰は,この大会全てのセッションでトップに立っている勢いは変わらず,スタートからトップに立つと後続との差をどんどん広げて独走態勢に持ち込みました。結局最後は後ろを振り返る余裕を見せながらも10秒を超える大差をつけて6連勝を飾りました。YAMAHA FACTORY RACING TEAMの中須賀克行とKeihin Honda Dream SI Racingの清成龍一のベテランライダー同士の2位争いとなり,終始前を走る中須賀が清成を抑え,ヤマハワークスのワンツーフィニッシュとなりました。※レース終了後に清成のマシンに対して抗議が出され,審査の結果,車両違反が見つかったため,レース2での清成に対して失格の裁定が下されています。
ST1000クラスはこの大会でチャンピオンを決める可能性のある日本郵便HondaDream TPの高橋裕紀と,それを何としても阻止したいMuSASHi RT HARC-PROの名越哲平のトップ争いとなりました。名越が高橋の前でゴールすれば阻止できるため,高橋の追撃を交わしながらずっとトップの座を守り続けました。ファイナルラップで一旦は高橋が前に出るという展開もありましたが,立ち上がりで名越が再びトップの座を守り,今季初優勝を飾りました。惜しくも優勝を逃した高橋は,最終戦となる次戦にチャンピオン決定を持ち越しています。3位には,バトルを制したKeihin Honda Dream SIRの作本輝介が入りました。
ST600クラスは,51ガレージニトロレーシングの岡本裕生と日本郵便 HondaDream TPの小山知良のトップ争いが最終マンまで持ち込まれました。そして,トップを行く岡本はファイナルラップでスパートをかけて小山との差を広げ,開幕戦以来となる今季2勝目を挙げました。中盤までトップ争いに絡んでいたNCXXRACING&善光会 TEAMけんけんの長尾健吾が,単独走行で3位に入っています。
J-GP3クラスは,このクラスらしく5台に寄るトップ争いが順位を入れ替えながらファイナルラップまで続きました。そのファイナルラップをトップで迎えたTaiyo with BATTLE FACTORYの古里太陽がその座を守りきり,嬉しいJRR初優勝を飾っています。2位にはトップとわずか1000分の65秒差でマルマエMTRの徳留真紀が,3位にはポールからスタートしたSunny moto Planning AKRの小室旭が入りました。

☆デビュー戦で(SF)
○今シーズンのSFは,日曜日に予選と決勝が行われるワンデー開催となっていて,午前中に予選が,午後に決勝レースが行われました。予選でトップタイムをマークしてポールを獲得したのは,新型コロナウイルス感染拡大の影響でなかなか出場できず,今回のレースがSFでのデビューレースとなるBuzz Racing with B-MaxのS.セッテ.カマラでした。Q1ではスピンを喫したりして初めてづくしで苦労していましたが,いきなりポールシッターとなる快挙を達成し,ポテンシャルの高さを見せました。そのカマラは,決勝レースでは,タイヤ交換をした周にコースオフを喫してしまって残念ながらリタイアに終わっています。2番グリッドからスタートしたITOCHU ENEX TEAM IMPULの平川亮は,オープニングラップでトップに立つと,順調にその座を守っていきました。それをDOCOMO TEAM DANDELION RACINGの山本尚貴とVANTELIN TEAM TOM’SのN.キャシディが追うという展開となっていきました。タイヤ交換を済ませ,カマラのコースオフによりセーフティカーが導入されてリスタート後に速さを見せたのが,3位を走行していたキャシディでした。まず山本を交わし,さらにその勢いで平川をも交わして行き,最終的に2位に入った平川に4秒弱の差をつける速さを見せ,今季初優勝を飾りました。3位に山本が入り,彼にとって今季初表彰台獲得となりました。
2020/10/18(日)
☆転倒しても(MotoGP)
○第11戦アラゴンGPの予選が,ドライコンディションのモーターランド・アラゴンで行われました。MotoGPクラスは,前日にヤマハ勢が好調でしたが,予選でもその傾向は変わりありませんでした。それに対して,ドゥカティ勢が不調で,全車がQ1からの出走となりました。ただ,そのQ1を突破したのはドゥカティ勢で,しかもQ2ではプラマック・レーシングのJ.ミラーが最終的に5番グリッドを獲得しています。好調なヤマハ勢はファイナルアタックまでポール争いが続き,一旦はモンスター・エナジー・ヤマハMotoGPのM.ビニャーレスがトップタイムをマークしましたが,最後にペトロナス・ヤマハSRTのF.クアルタラロが1000分の46秒上回るタイムをマークし,前戦に引き続いてポールを獲得しました。午前中に行われた3回目のフリー走行でハイサイドから転倒を喫して左臀部を強打し,足を引きずる状態の中でのポールでした。3番手タイムをLCRホンダカストロールのC.クラッチローがマークし,ホンダ勢としては今季初のフロントロー獲得となりました。そのチームメイトである中上貴晶はQ2からの出走となり,途中までは後塵を拝するタイムでしたが,最後のアタックでタイムアップを果たし,今日行われる決勝レースは7番グリッドからのスタートとなります。
Moto2クラスは,コースレコードの更新合戦状態となりましたが,ファイナルアタックでエストレージャ・ガルシア・マークVDSのS.ロウズがコンマ5秒以上更新する速さを見せ,彼にとって2016年9月に第14戦として行われたこの大会以来4年ぶりのポール獲得となりました。そのロウズに逆転されるまでトップタイムだったのがスカイ・レーシング・チームVR46のM.ベツェッキで,2番グリッド獲得は自身最高位となります。3番グリッドをスピードアップ・レーシングのF.ディ.ジャンアントニオが獲得し,彼にとって1年ぶりのフロントローとなります。レッドブルKTMアジョの長島哲太は,今回も上位進出とはならず,今日行われる決勝レースは14番グリッドからのスタートとなります。
Moto3クラスは,前日に速さを見せたレッドブルKTMアジョのR.フェルナンデスが予選でもその勢いが続き,今季4度目となるポールを獲得しました。そのフェルナンデスからわずか1000分の59秒差でスカイ・レーシング・チームVR46のC.ビエッティが2番手タイムをマークし,ほぼ1年ぶりにフロントローを獲得しています。その2人からやや離されたタイムでソルーション・アスパー・チームMoto3のA.アレナスが2番手タイムをマークし,前戦に引き続いてフロントローからの決勝レーススタートとなりました。フル参戦日本人ライダー勢は,前日と同じくSIC58スクアドラ・コルセの鈴木竜生とランク2位を行くホンダ・チーム・アジアの小椋藍がトップ10圏内で予選を終え,それぞれ5番グリッド,8番グリッドを獲得しています。他のライダーはQ1からの出走となりましたが,レッドブルKTMテック3の佐々木歩夢のみがそこを突破し,Q2では最下位となる18番グリッドを獲得しています。Q1で敗退となったレッドブルKTMアジョの鳥羽海渡,ホンダ・チーム・アジアの國井勇輝,エストレージャ・ガルシア0,0の山中琉聖は,それぞれ19,25,30番グリッド獲得で予選を終えています。

☆5連勝(JRR)
○第4戦が激しい雨が降り続けたツインリンクもてぎ開幕し,JSB1000クラスはレース1の決勝レースが行われました。ポールからスタートしたのは,開幕以来全てのレースで勝利しているYAMAHA FACTORY RACING TEAMの野左根航汰でした。順調にスタートを切った野左根でしたが,そのオープニングラップで激しい雨に足元をすくわれて転倒したマシンが炎上するというアクシデントが発生して赤旗が提示され,決勝レースは再スタートとなりました。再スタート後は,いつものように野左根とそのチームメイトである中須賀克行とのトップ争いが展開されていきました。後続では順位の入替えがありましたが,終盤ではTeam KAGAYAMAの加賀山就臣とKeihin Honda Dream SI Racingの清成龍一の元SBKライダーによるバトルとなりました。そして,16周終了後に再び転倒により赤旗が提示されてレース成立となり,加賀山が3位でチェッカーを受け,2014年の最終戦以来となる表彰台を獲得しています。ヤマハワークス勢によるトップ争いは,野左根が逃げ切ってこれを制し,開幕から5連勝となりました。
2020/10/17(土)
☆独占(MotoGP)
○第11戦アラゴンGPが開幕し,初日は2回のフリー走行が行われました。この日は気温・路面ともに低く,予定より走行開始をやや遅らせるという対策が採られるほどでした。ちなみに,今日以降のスケジュールも当初の予定より30分遅らせることも決定しています。そのような中,MotoGPクラスで速さを見せたのはモンスター・エナジー・ヤマハMotoGPのM.ビニャーレスで,2回のフリー走行共にトップタイムをマークし,当然初日総合トップに立ちました。彼の駆るYZR-M1は他のライダーでも速さを見せていて,総合2,3番手タイムは,それぞれF.クアルタラロ,F.モルビデリのペトロナス・ヤマハSRT勢がマークし,トップ3を独占しました。なお,同じくYZR-M1を駆るモンスター・エナジー・ヤマハMotoGPのV.ロッシは,残念ながら開幕前に行われたPCR検査で陽性と診断されたため,この大会を欠場しています。2週連続同地での開催となりますので,次戦も欠場する可能性が高くなっています。LCRホンダ・イデミツの中上貴晶は,1回目が5番手,2回目が9番手でフリー走行を終えています。
Moto2クラスは,スピードアップ・レーシングのF.ディ.ジャンアントニオが最速タイムをマークし,昨年8月に行われた第10戦チェコGP以来となる初日総合トップに立ちました。初日総合2番手タイムをスカイ・レーシング・チームVR46のM.ベツェッキがマークしましたが,トップとは1000分の45秒と僅差でした。そのベツェッキから1000分の61秒差で,エストレージャ・ガルシア・マークVDSのS.ロウズが総合3番手タイムでした。シーズンが進むに連れて尻すぼみ状態となってきているレッドブルKTMアジョの長島哲太は,総合15番手で初日を終えています。
Moto3クラスは,レッドブルKTMアジョのRフェルナンデスが,2番手にコンマ4秒以上という,このクラスでは抜け出た差をつける速さを見せ,今季5度目となる初日総合トップに立ちました。その総合2番手には,このところ好調な走りを見せてきているステリルガルダ・マックス・レーシング・チームのR.フェナティが立っています。そのフェナティからわずか1000分の94秒差で,ソルーション・アスパー・チームMoto3のA.アレナスが総合3番手タイムでした。フル参戦日本人ライダー勢では,SIC58スクアドラ・コルセの鈴木竜生が総合5番手,ホンダ・チーム・アジアの小椋藍が総合8番手とトップ10圏内で初日を終えています。その他の日本人ライダー勢は,レッドブルKTMアジョの鳥羽海渡が12番手,ホンダ・チーム・アジアの國井勇輝が18番手,レッドブルKTMテック3の佐々木歩夢が19番手,そしてFP1で転倒を喫しているエストレージャ・ガルシア0,0の山中琉聖は,最下位となる30番手で初日を終えています。
2020/10/16(金)
☆確定(SBK)
○今シーズンのSBKは,やはりカワサキ・レーシングチーム・ワールドSBKのJ.レイのタイトル獲得が間違いない状況となっています。そのような状況の中,来季に向けた動きが次々に発表されています。その点に関して,昨日HRCから発表があり,今シーズンからTeam HRCに所属してフル参戦しているL.ハスラムとの契約を延長することになりました。ハスラムと同じく今シーズンから同チームに所属しているA.バウティスタも来季残留しますので,同じ体制を継続することになります。フルモデルチェンジをして今季から投入されているCBR1000RR-RW FIREBLADE SPを駆っている2人ですが,やはりその初年度に勝つのは難しく,バウティスタが1度だけ表彰台を獲得したに留まっています。ベテランライダー2人という同じ体制で臨むだけに,マシンの熟成が進み,来季はレイとのバトルが見られることを期待していきたいと思います。
今回の発表により,来季のSBKにおけるワークスチームの体制が全て決定したことになります。その具体的な体制は,以下の表のようになります。
2021年 SBKワークスチームの体制
チーム メーカー ライダー
カワサキ・レーシングチーム・ワールドSBK カワサキ J.レイ
A.ロウズ
Aruba.it レーシング-ドゥカティ ドゥカティ S.レディング
M.ルーベン.リナリディ
パタ・ヤマハ・ワールドSBKオフィシャルチーム ヤマハ T.ラズガットリオグル
A.ロカテッリ
Team HRC ホンダ A.バウティスタ
L.ハスラム
BMWモトラッド・ワールドSBKチーム BMW M.ファン.デル.マーク
T.サイクス
2020/10/15(木)
☆任命(F1)
○各チームは,万が一レギュラードライバーが出場できなくなった場合に備えて,代役で出場するリザーブドライバーを任命しています。その代表的なドライバーとしては,何と言ってもN.ヒュルケンベルグでしょう。レーシング・ポイントF1のレギュラードライバーであるL.ストロールが体調不良になって出場できなくなった第10戦アイフェルGPにおいては,代役としてヒュルケンベルグを起用しました。そのヒュルケンベルグは,予選から出場し,決勝レースでは何と8位入賞を果たしてポイントを獲得しました。彼は,第10戦だけでなく,S.ペレスの代役として出場した第4戦イギリスGPにおいては7位でチェッカーを受け,ここでもポイントを獲得し,現在リザーブドライバーながら10ポイントを獲得してランク15位につけています。こうした活躍ですから,来季はレギュラードライバーとして再びF1に戻ってくるのではないかと言われています。そのリザーブドライバーについてレッドブルから発表がありました。レッドブルは,ファースト・リザーブドライバーとして育成ドライバーであるS.セッテ.カマラを起用していました。そのカマラは,今季SFにフル参戦していますが,新型コロナウイルス感染拡大による渡航制限のため,早めに日本に入国していなければなりません。もし,レッドブル・ホンダもしくはアルファタウリ・ホンダの誰かが欠場することになった場合,カマラが代役参戦することになるのですが,SF出場の関係から代役として急遽出場できない状況にあります。そのシリーズも現在のようにタイトなレースカレンダーの状況ですので,カマラの状況は変わりようがありません。そこで,今回レッドブルはカマラに代わってセカンド・リザーブドライバーとしていたS.ブエミをファースト・リザーブドライバーに任命することになりました。2011年の最後にF1から離れているブエミですが,ご存知のようにWEC(世界耐久選手権)シリーズではトヨタから出場して今季もタイトルを決めています。また,電動フォーミュラカーで争われるFEでもタイトルを獲得した経歴を持っています。出場していきなりの活躍というのは現実的に厳しいかもしれませんが,ここ数年の経歴を考えると,ブランクとは縁遠い走りを見せてくれるかもしれませんね。
2020/10/14(水)
☆継続(SF)
○今シーズンのSFは,外国人ドライバーのエントリーが多くなっています。ところが,新型コロナウイルス感染拡大による渡航制限で,その外国人ドライバーが来日し,その足でレースに参加するのが難しい状況にもなっています。そのため,チームによってはここまでの2戦に代役を立てているところもあります。そのような中,今週末には宮城県にあるスポーツランドSUGOにおいて第3戦が開催されます。その大会に関して,今回も代役の発表がありました。まず10月12日(月)にThreeBond Drago CORSEから発表があり,第2戦に続いて塚越広大を代役として起用することになりました。今シーズンのThreeBond Drago CORSEは,SF初となる女性ドライバーであるコロンビア人ドライバーのT.カルデロンを起用しています。第1戦におけるカルデロンは,早めに来日していたため2週間の隔離を経て無事参戦を果たしました。ところが,ル・マン24時間に参戦したため,第2戦は来日が叶わず,塚越が起用されました。第3戦については,彼女がヨーロッパで行われている耐久レースのELMSに出場したため,やはり同じように参戦できない状況になりました。そのため,第2戦で起用し,予選ではQ2に進出,レースは12位完走を果たした塚越の起用を継続することになりました。
次に,今季野尻智紀のチームメイトとしてレッドブル・ジュニアチームのドライバーであるJ.ビップスを起用しているTEAM MUGENから10月13日(火)に発表があり,第1,第2戦に引き続いて笹原右京を起用することになりました。SFだけでなく,SGTにもフル参戦している同チームですが,その笹原はSGTでRed Bull MOTUL MUGENからGT500クラスに武藤英紀とのペアでフル参戦しています。そうした関係から,FIA-F2にも参戦しているビップスの代役としてここまでの2戦に参戦し,第1戦がQ2進出&決勝11位完走,第2戦がQ2進出&13位完走というリザルトを残した笹原の継続起用となっています。
2020/10/13(火)
☆世界へ(SBK)
○ヤマハ・モーター・ヨーロッパから,来季ヤマハのSBKにおける体制が発表されました。それによると,まずSBKにおけるヤマハのワークスであるパタ・ヤマハ・ワールドSBKオフィシャルチームについてですが,今シーズンはM.ファン.デル.マークとT.ラズガットリオグルの体制ですが,ラズガットリオグルに関しては残留するものの,ファン.デル.マークは来季BMWへの移籍が決まっています。そして,今回の発表によると,ファン.デル.マークが抜けたシートには,今季BARDAHL Evan Bros. WorldSSP Teamに所属してWSSにフル参戦し,ここまで全13レース中11勝を挙げ,2戦を残し既に今シーズンのチャンピオンを決めているA.ロカテッリが座ることになりました。今季はWSSへフル参戦しているロカテッリですが,2013年にMotoGPのMoto3クラスでデビューを果たし,その後2017年にMoto2クラスにステップアップして昨シーズンまで参戦しました。そして,WSS参戦初年度でのチャンピオン獲得となり,MotoGPライダーのポテンシャルの高さを見せつけました。
次にヤマハのジュニアチームであるGRTヤマハ・ワールドSBKジュニアチームについてですが,今季F.カリカスロとG.ガーロフの体制ですが,来季はカリカスロが抜け,その空いたシートには,今季JRRのJSB1000クラスにおいてヤマハワークスであるYAMAHA FACTORY RACING TEAMに所属してランキング1位に立っている野左根航汰が座ることになりました。国内ヤマハのワークスライダーと言えば,何と言っても中須賀克行が長くエースライダーとして活躍してきています。その中須賀は,チャンピオンを獲得する度に世界への進出が噂されたり期待されたりしてきましたが,ここまで一度も海外戦にフル参戦してきていませんでした。それだけに,今回の野左根の発表には,やや驚かされたのも事実です。ただ,中須賀と違い,野左根は既に海外戦を経験していて,2016-2017シーズンのFIM世界耐久選手権(EWC)に参戦した経歴があります。野左根自身もSBK進出を希望していただけに,来季の昇格はその夢が叶ったことになります。現在JSB1000クラスでランクトップを行く野左根ですが,来季の昇格が決まっただけに,SBKへの手土産の意味からも今季チャンピオンを獲得するのは至上命題になったといえるのかもしれませんね。
2020/10/12(月)
☆初(MotoGP)
○第10戦フランスGPの決勝レースが,ル・マンにあるブガッティ・サーキットで行われました。この日のル・マンは,最初にあったMoto3クラスの7レースはドライコンディションで行われたMotoGPのの,次のMotoGPクラスのレースが始まる前から雨が降り始め,MotoGPクラス,そして最後に行われたMoto2クラスはウェットでの走行となりました。直前に雨が降り始めたMotoGPクラスは,この雨がレース展開に大きな影響を与えました。母国GPに燃えるポールからスタートしたペトロナス・ヤマハSRTのF.クアルタラロですが,他のヤマハ勢がそうであったように,思うようにペースが上がらず,徐々に順位を下げていきました。それに対して速さを見せたのがドゥカティ勢で,途中まではトップ3を独占していました。そこに割って入ったのがチーム・スズキ・エクスターのA.リンスで,徐々にペースが上がって表彰台争いに加わっていきました。さらに,終盤に入ってくるとレプソル・ホンダ・チームのA.マルケスやレッドブルKTMファクトリーレーシングのP.エスパルガロも絡むようになってきました。それに対して,3台のドゥカティ勢の内,プラマック・レーシングのJ.ミラーはマシントラブルが発生してリタイアに終わり,2位を走行していたドゥカティ・チームのA.ドビツィオーゾは最終盤に入ってペースが落ち始めて順位を少しずつ下げていきました。また,表彰台圏内を走行していたリンスは,転倒を喫してしまってこちらも大きく順位を下げる結果となってしまいました。3台の中で唯一生き残ったドゥカティ・チームのD.ペトルッチは,安定した速さを刻み続けてトップの座を守り,見事今季初優勝を飾りました。スタート前から余裕の表情を見せていたペトルッチですが,やはり雨という状況になってもかなり自信があったのかもしれず,昨年6月に行われた第6戦イタリアGP以来の勝利でした。ペースが上がるとともに,ライバルが脱落するという状況の中,マルケスはペトルッチにはあと一歩追いつけませんでしたが,滑りやすい路面の中で見事な走りを展開して2位でチェッカーとなり,今季,そして最高峰クラスで自身初となる表彰台を獲得しました。この表彰台は,ホンダ勢にとっても今季初となります。3位には,来季そのA.マルケスに代わってレプソル・ホンダ入りが決まっているP.エスパルガロが入っています。LCRホンダ・イデミツの中上貴晶は,安定した走りを展開するとともに,上位の脱落もあって,最終的に7位でのチェッカーとなり,今季MotoGPクラスにおいてここまで唯一全戦トップ10フィニッシュというリザルトを継続しています。
この日最後に行われたMoto2クラスは,最終的に2位に4秒弱の差をつける独走に持ち込んだエストレージャ・ガルシア・マークVDSのS.ロウズがトップでチェッカー受け,2016年9月に行われた第14戦アラゴンGP以来となる今季初優勝を飾りました。接戦に落ち込まれた2位争いですが,Onexox TKKR SAG チームのR.ガードナーがスカイ・レーシング・チームVR46のM.ベツェッキをファイナルラップで交わしてこれを制しています。レッドブルKTMアジョの長島哲太は,レースウィークを通してペースを上げることができず,スタート順と同じ21位でのチェッカーとなっています。シーズン序盤こそ優勝等いい結果を残していた長島ですが,シーズンが進むに連れて尻すぼみ状態となってきていますので,来季を見据えるとここで巻き返しが必要な状況となってきています。
この日唯一ドライでのレースとなったMoto3クラスは,いつものように複数台によるトップ争いとなり,これを制したのがスカイ・レーシング・チームVR46のC.ビエッティでした。2位にリバコールド・スナイパーズ・チームのT.アルボリーノが入り,3位には,この大会前までランク2位につけていたガビオタ・アスパーチームMoto3のA.アレナスが入りました。それに対して,この大会前までランクトップだったホンダ・チーム・アジアの小椋藍は,ウィークを通して上位に顔を出すことができず,決勝レースでは彼らしい粘り強い走りを展開して9位に入りました。この結果,アレナスが6ポイント差をつけて再びランクトップに立っています。他のフル参戦日本人ライダー勢は,ウィークを通してこちらは好調な走りを見せていたレッドブルKTMテック3の佐々木歩夢が今季自己最高位となる6位でチェッカーを受けました。この2人はポイントを獲得しましたが,エストレージャ・ガルシア0,0の山中琉聖は18位,ホンダ・チーム・アジアの國井勇輝は20位で完走したものの,ノーポイントに終わっています。なお,SIC58スクアドラ・コルセの鈴木竜生とレッドブルKTMアジョの鳥羽海渡は,どちらも転倒リタイアとなっています。鈴木は来季もチーム残留が決まっていますが,鳥羽はシート喪失が決まっているだけに,来季に向けて彼も残りのレースが重要になってきています。

☆タイ記録(F1)
○第10戦アイフェルGPの決勝レースが,雲は多かったものの,ドライコンディションとなったドイツのニュルブルクリンクで行われました。ポールからスタートしたメルセデスAMGのV.ボッタスは,オープニングラップで一旦はチームメイトであるL.ハミルトンにトップの座を奪われましたが,すぐに奪い返しました。レッドブル・ホンダのM.フェルスタッペンを加えたトップ3はスタート順通りの位置を守っていましたが,17周目ボッタスのマシンにトラブルが発生してしまい,残念ながらリタイアに終わりました。トップに浮上したハミルトンと2位に浮上したフェルスタッペンは,その後も順調に走行していき,そのままの順でチェッカーとなりました。この勝利でハミルトンは通算91勝目となり,M.シューマッハが持つF1最多勝利数記録に並びました。ピットインのタイミングがズバリはまったルノーのD.リカルドが3位に入り,ルノーにとっては2016年にワークス参戦して初となる表彰台を獲得しています。他のホンダ製パワーユニット勢ですが,アルファタウリ・ホンダのP.ガスリーが6位に入りましたが,D.クビアトは15位でのチェッカーとなりました。また,レッドブル・ホンダのA.アルボンは,23周目にパワーユニットのトラブルでリタイアに終わっています。
2020/10/11(日)
☆今季3度目(MotoGP)
○第10戦フランスGPの予選が,前日と打って変わって好天に恵まれたル・マン・ブガッティ・サーキットで行われました。この日のル・マンは,ドライコンディションだったものの,路面温度が低くなったために転倒者がどのクラスも見られました。そのような中,MotoGPクラスでポールを獲得したのは,今回が母国GPとなるペトロナス・ヤマハSRTのF.クアルタラロでした。ラストアタックで最速タイムを刻み,今季3度目となるポールシッターとなりました。そのクアルタラロに更新されるまでトップだったプラマック・レーシングのJ.ミラーが2番手タイムとなり,今季3度目となるフロントローにつけています。3番グリッドは,Q1からの勝ち上がりとなるドゥカティ・チームのD.ペトルッチが獲得しています。初日は総合3番手だったLCRホンダ・イデミツの中上貴晶でしたが,予選はQ1からの出場となりました。Q1突破なるかというところで走行しましたが,コンマ137秒足りずにQ1で敗退となり,今日行われる決勝は13番グリッドからのスタートとなります。
Moto2クラスは,この日のフリー走行から速さを見せていたアメリカン・レーシングのJ.ロバーツが,最終的に2番グリッド獲得となったエストレージャ・ガルシア・マークVDSのS.ロウズに1000分の87秒差をつけて,今季3度目となるポールを獲得しました。Onexox TKKR SAGチームのR.ガードナーが3番手タイムをマークし,今季2度目となるフロントローを獲得しています。初日からペースが上がらなかったレッドブルKTMアジョの長島哲太は,Q1からの出走となり,そのQ1でも上位に顔を出すことができずに敗退し,22番グリッドから決勝レースはスタートすることになりました。
Moto3クラスは,レオパード・レーシングのJ.マシアが速さを見せ,コースレコードを更新して今季初となるポールを獲得しました。2,3番グリッドは,それぞれガビオタ・アスパーチームMoto3のA.アレナス,ペトロナス・スプリンタ・レーシングのJ.マクフィーでした。フル参戦日本人ライダー勢での最速は,来季もチーム残留が決定しているレッドブルKTMテック3の佐々木歩夢の8番手でした。今シーズンでレッドブルKTMアジョのシートを残念ながら失うことが決定している鳥羽海渡は,15番手タイムで予選を終えています。Q1は突破したものの,Q2では転倒により記録なしという結果に終わったホンダ・チーム・アジアの小椋藍とエストレージャ・ガルシア0,0の山中琉聖は,それぞれ17,18番グリッド獲得となりました。Q1で敗退しているSIC58スクアドラ・コルセの鈴木竜生とホンダ・チーム・アジアの國井勇輝は,それぞれ20番グリッド,最下位となる24番グリッド獲得でした。

☆今回も(F1)
○第10戦アイフェルGPの予選が,ドイツのニュルブルクリンクで行われました。前日から開幕していたこの大会ですが,その初日は天候不良が一日続いてしまったため,全く走行できないままで終了するという結果に終わっていました。この日は天候が回復したものの,気温・路面温度共に低い中での走行となりました。その予選で速さを見せたのは,メルセデスAMG勢とレッドブル・ホンダのM.フェルスタッペンの3強で,予選の各セッション共にその3人によるタイムアタック合戦となりました。そして,最終的にポールを獲得したのはメルセデスAMGのV.ボッタスで,コースレコードを更新して今季3度目のポールとなります。チームメイトのL.ハミルトンが2番グリッドを獲得し,今回もやはりメルセデスAMG勢がフロントローを獲得しています。上位の2人と同じく1分25秒台をマークしたフェルスタッペンでしたが,今回も2人の牙城を崩すことができずに3番グリッド獲得でした。他のホンダ製パワーユニット勢ですが,レッドブル・ホンダのA.アルボンはQ3進出となり,5番グリッドを獲得しています。アルファタウリ・ホンダ勢はQ2で敗退となり,P.ガスリーが12番手,D.クビアトが13番手で予選を終えています。
2020/10/10(土)
☆自身初(MotoGP)
○第10戦フランスGPがブガッティ・サーキットで開幕し,初日は2回のフリー走行が行われました。この日はウェットからドライへと変わったりして不安定な路面状況となったため,各クラスとも転倒やマシンが振られたりするライダーが多く出ました。MotoGPクラスは,来季からドゥカティのワークスチームへの移籍が決まっているプラマック・レーシングのJ.ミラーが,自身初となる初日総合トップタイムをマークしました。そして,ラストアタックでタイムアップを果たし,モンスター・エナジー・ヤマハMotoGPのM.ビニャーレスが総合2番手タイムをマークしました。そのビニャーレスがタイムアップをする前まで2番手タイムだったのがLCRホンダ・イデミツの中上貴晶でしたが,最後の段階で転倒を喫してタイムアップならず,総合3番手で初日を終えています。
Moto2クラスは,FP1がウェット,FP2がドライでの走行となりましたので,総合タイムはFP2でのタイムとなります。ここまでランク17位とトップ争いに常に絡んでいるわけではないペトロナス・スプリンタ・レーシングのJ.ディクソンが,自身初となる初日総合トップタイムをマークしました。そのディクソンから1000分の49秒差で,レッドブルKTMアジョのJ.マルティンが総合2番手タイムでした。総合3番手タイムは,スカイ・レーシング・チームVR46のM.ベツェッキがマークしています。そのベツェッキのチームメイトで,ここまでランクトップ行くL.マリーニは,FP1で濡れた路面の影響によりハイサイドに見舞われ,空中高く跳ばされる不運に見舞われてしまい,病院へと搬送となって以後の初日の走行はキャンセルとなっています。このところ流れに乗れていないレッドブルKTMアジョの長島哲太は,この日もペースアップならず,総合19番手で初日を終えています。
Moto3クラスは,両セッションともウェットでの走行となりました。そのような中,リバコールド・スナイパーズ・チームのF.サラッチが,こちらも自身初となる初日総合トップタイムをマークしました。このところ復活の兆しを見せているステリルガルダ・マックス・レーシング・チームのR.フェナティが,トップから1000分の39秒差で総合2番手タイムでした。FP1ではトップタイムをマークしたペトロナス・スプリンタ・レーシングのJ.マクフィーでしたが,総合ではFP2のタイムで3番手タイムでした。フル参戦日本人ライダー勢は,ここまでランクトップを行くホンダ・チーム・アジアの小椋藍が7番手,チームメイトの國井勇輝が10番手でトップ10圏内で初日を終えています。他のライダーは上位に顔を出すことができず,レッドブルKTMテック3の佐々木歩夢が24番手,レッドブルKTMアジョの鳥羽海渡が27番手,エストレージャ・ガルシア0,0の山中琉聖がブービーとなる30番手,体調が十分ではないためウェットでの走行に安全を期しているSIC58スクアドラ・コルセの鈴木竜生は最下位となる31番手で初日を終えています。
2020/10/09(金)
☆テスト終了(MotoGP)
○今季最終戦に設定されているのがポルトガルGPですが,その会場であるアウトドローモ・インテルナシオナル・ド・アルガルヴェは初開催の地であるため,テストライダーはマシン開発,レギュラーライダーはコースに慣れることを中心にしたオフィシャルテストが,10月7日(水)から2日間にわたってドライコンディションの中で行われました。一昨日のこのページでお伝えしたように,テストライダーはプロトタイプマシンを使用しましたが,レギュラーライダーは,コンセッションの権利を有するアプリリアを除いて市販車マシンでの走行をしなければなりませんでした。その市販車ですが,ホンダはLCRホンダ・イデミツの中上貴晶が新型のCBR1000RR-R,レプソル・ホンダ・チームのA.マルケスが,MotoGPマシンの技術を活かした高級市販車マシンであるRC213V-Sを使用しました。ヤマハ,スズキ,ドゥカティは,それぞれYZF-R1,GSX-R1000R,スーパーレッジェーラV4を使用しています。また,マシンだけでなく走行できる日もテストライダーとレギュラーライダーとでは違っていて,前者は2日間とも,後者は初日だけとなっています。
まず初日の走行では,コンセッションの対象であるアプリリアのエースライダーのA.エスパルガロが,流石の走りを見せて午前・午後共にトップタイムをマークし総合トップとなりました。総合2番手を同じく今季アプリリアで実質的にレギュラーライダーになっているB.スミスが,総合3番手をドゥカティのM.ピロがマークしました。昨日行われた2日目の走行では,ピロが総合トップとなり,総合2番手はホンダのS.ブラドルでした。そのブラドルは,今日から開催される第10戦フランスGPにレプソル・ホンダ・チームのM.マルケスの代役で参戦するため,午前中の走行で切り上げています。総合3番手タイムは,スズキのS.ギュントーリで,彼も午前中で走行を切り上げています。
2020/10/08(木),
☆無限ホンダ?(F1)
○先日ホンダが発表した来シーズンをもってF1から撤退するという決定は,当然のようにレッドブルとアルファタウリに大きな影響を与えますので,注目と同時に早くも色々な噂が出ているようです。その中の1つが,ホンダに替わって無限ホンダが両チームにパワーユニット(PU)を供給することになるのではないかという噂です。無限ホンダといえば,ホンダのF1第二期活動が終了する時に供給していたV10エンジンの「RA101E」をベースにし,無限がその改良版である「MF351H」を開発して1992年からフットワークやロータス,リジェ,プロスト,ジョーダンに対してホンダが復帰した200年まで参戦していたという歴史があります。ホンダF1のマネージングディレクターを務める山本雅史氏は,今回の撤退に関して,両チームが何らかの形でホンダを必要とする場合,喜んで話をするということや,2021年以降のプログラムをサポートするということにについては喜んで協力するという趣旨のコメントを出しています。もしそうであれば,ホンダが有しているPUに関する知的財産権を買い取り,それを基に無限と共同開発をしていくという流れになるのではないかというのです。実際,2022年以降両チームが使用するPUがどうなるのかかなり不透明です。というのも,現在最強のメルセデス製PUはメルセデス自体が強力ライバルであるレッドブルに供給するとは考えられず,フェラーリについては,これまでいくつかの面で対立する構造が見られています。そして,供給数からいって最も可能性が高いルノーについては,ホンダと提携する前にいわゆる「喧嘩別れ」した流れがあります。それに対して,無限とレッドブルとは,SFとSGTにおいてチームMUGENとスポンサー契約が結ばれています。今回のことは,噂としてはある意味そう考えてもおかしくないものだといえるのかもしれませんね。
2020/10/07(水)
☆最終戦の地で(MotoGP)
○今日から2日間にわたって,今年最終戦となるポルトガルGPの開催地であるアウトドローモ・インテルナシオナル・ド・アルガルヴェにおいてシーズン中のオフィシャルテストが開かれます。今回のテストは,各メーカーのテストライダーが中心となるもので,そのテストライダーは2日間とも参加できますが,レギュラーライダーについては,今日だけの参加となります。さらに,使用できるマシンについても制限があり,テストライダーについては制限がありませんが,レギュラーライダーについては,開発の制限が比較的緩いコンセッションの対象であるアプリリアはプロトタイプマシンの使用できるものの,他メーカーは今季2勝を挙げコンセッションの権利を失ったKTMを含めて市販車マシンでの走行しかできません。今回のテストに参加する各メーカーのテストライダーの顔ぶれですが,S.ブラドル(ホンダ),J.ロレンソ(ヤマハ),S.ギュントーリ(スズキ),M.ピロ(ドゥカティ),D.ペドロサ(KTM),R.サリバドーリ(アプリリア)となっています。ただ,サリバドーリについては,2日目だけの参加となるようです。レギュラーライダーについては,LCRホンダ・イデミツの中上貴晶を含め,多くのライダーが参加する予定ですが,ペトロナス・ヤマハSRTのF.クアルタラロとF.モルビデリを含めた7人のライダーは参加を見送るようです。
2020/10/06(火)
☆持ち越し(SBK)
○いよいよ大詰めを迎えているSBKですが,ここまで5連覇を成し遂げているカワサキ・レーシングチーム・ワールドSBKのJ.レイが6連覇に向けて王手をかけた状態で週末にフランスにあるマニクール・サーキットにおいて最終戦の1つ前となる第7戦フランス大会が開催されました。10月3日(土)に行われたレース1では,そのレイが優勝したのに対し,ランク2位につけているAruba.it レーシング-ドゥカティのS.レディングは4位で終了しました。ちなみに2,3位には,それぞれテンケイト・レーシング・ヤマハのL.バズ,レイのチームメイトであるA.ロウズが入っています。レイのタイトル獲得がさらに近付いた状態で,10月4日(日)にはスーパーポール・レースとレース2の決勝が行われました。まず,スーパーポール・レースの方は,ここでチャンピオン獲得に燃えるレイが,このレースでも速さを見せ,見事連勝を飾りました。2位には,ロウズが入っています。3位に来季BMWへの移籍が決定しているパタ・ヤマハ・ワールドSBKオフィシャルチームのM.ファン.デル.マークが入り,レディングは3位表彰台を獲得しました。この結果,ランクトップのレイが327ポイント,ランキング2位のレディングが256ポイントとなりました。もしレース2でレイが表彰台を獲得すれば,仮にレディングが優勝したとしても62ポイント以上の差をつけることになり,ここでレイのチャンピオンが決定します。レディングが優勝してレイが3位に入った場合は,最終戦でレディングが全勝してもポイントで並ぶことになりますが,レイの方が優勝回数が多いため,レイの2020年シーズンタイトルが決まることになります。その注目のレース2は,レディングが意地を見せて優勝しました。2,3位にはそれぞれテンケイト・レーシング・ヤマハのL.バズ,レディングのチームメイトであるC.デイビスが入りると共に,タイトル獲得にさらに王手をかけていたレイは4位に終わりました。これにより,2人のポイント差は59となり,チャンピオン決定は最終戦に持ち込まれることになりました。
2020/10/05(月)
☆初優勝(SGT)
○第5戦の決勝レースが,曇り空ながらドライコンディションとなった富士スピードウェイで行われました。GT500クラスは,オープニングラップで2台が接触してパーツがコース上に落ち,セーフティカーが導入されるという波乱で始まりました。レースが進むに連れて速さを見せてきたのが,5番グリッドからスタートしたH.コバライネン&中山雄一組のDENSO KOBELCO SARD GR Supraでした。25周目に2番手に浮上し,その後行ったピット作業を素早く終えると,見事トップに立ち,徐々に後続との差を広げて行きました。結局2位に入った同じトヨタ陣営である大嶋和也&坪井翔組のWAKO'S 4CR GR Supraに10秒以上の差をつける独走で今季初優勝を飾りました。今季2度目となるポールからスタートした野尻智紀&福住仁嶺組のARTA NSX-GTは,トヨタ2台の後塵を拝したものの,決勝レースにおけるこれまでの不運を吹き払うかのように表彰台争いを制し,3位に入って今季初表彰台を獲得しています。
GT300クラスは,タイヤ無交換作戦を採った吉田広樹&川合孝汰組の埼玉トヨペットGB GR Supra GTと,4本ともタイヤ交換作戦を採った藤波清斗&J.P.デ.オリベイラ組のリアライズ 日産自動車大学校 GT-Rとのトップ争いとなりました。このバトルをGT-Rが制し,最終的に2位に23秒以上の差をつける独走でトップチェッカーを受けました。昨シーズンからこれまでのGT500クラスに加えてGT300クラスにも参戦するようになった『マッチ』こと近藤真彦監督率いるKONDO RACINGですが,今回の勝利がこのクラスにおける初優勝となります。トップ争いから脱落した埼玉トヨペットGB GR Supra GTはさらに順位を落とし,それに対して順位を上げてきたのが高木真一&大湯都史樹組のARTA NSX GT3と蒲生尚弥&菅波冬悟組のLEON PYRAMID AMGで,それぞれ単独で2,3位に入っています。
2020/10/04(日)
☆今季2度目(SGT)
○新型コロナウイルス感染拡大により,今季のSGTはこれまでにない特別なカレンダーで行われていて,開催地は鈴鹿,富士,ツインリンクもてぎの3カ所のみでの開催となっています。さらに,これまでは感染拡大防止のため無観客での開催となっていました。しかし,ようやく今回の富士スピードウェイでの第5戦から観客を入れての開催となります。
初日は,各クラスの予選がドライコンディションの中で行われました。GT500クラスは,今季予選では速さを見せるものの,決勝レースでは不運もあってなかなか結果の残ってきていない野尻智紀&福住仁嶺組のARTA NSX-GTが,2番手にコンマ5秒の差をつける速さを見せ,同じ富士スピードウェイで行われた第2戦となる今季2度目のポールを獲得しました。2番グリッドは,ARTAと同じく今季決勝レースでなかなか結果が残っていない佐々木大樹&平峰一貴組のカルソニック IMPUL GT-Rが獲得しています。NSX-GT,GT-Rと続いた予選ですが,3番グリッドを国本雄資&宮田莉朋組のWedsSport ADVAN GR Supraが獲得し,トップ3を3メーカーが仲よく分け合うという形となりました。
GT300クラスは,激しいタイムアタック合戦が展開されてタイム更新がなされていきましたが,最終的に阪口良平&小高一斗組のADVICS muta MC86が,GT500クラスのARTAと同じく富士での第2戦以来となる今季2度目のポールを獲得しています。2番グリッドを嵯峨宏紀&中山友貴組のTOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GTが前戦の3番グリッド獲得から1歩上昇し,3番グリッドは前戦の勝者である蒲生尚弥&菅波冬悟組のLEON PYRAMID AMGが獲得しています。
2020/10/03(土)
☆撤退(F1)
○ホンダから発表があり,来シーズンをもってF1へのパワーユニット供給から撤退することになりました。またですか・・・。来季ホンダの育成ドライバーである角田裕毅がF1に昇格することができるかもしれない状況でもあるのに・・・。まあ,それだけ現在のF1に問題があるということでもあるのでしょうが・・・。
2020/10/02(金)
残り3つ(MotoGP)
○7月17日(金)付けのこのページで,来季の体制についてまとめていました。その後,昨日お伝えしたようにドゥカティのワークス契約ライダーの体制が決まったりして,当然のように7月段階よりさらに体制が決まってきています。ここであらためて現段階で発表されている体制についてまとめておきたいと思います。なお,以下の表のように,現段階で残りのシートは3つとなっていますが,その内ホンダのサテライトであるLCRホンダについては,中上貴晶の残留の線で話が進んでいるようですし,今季実質的なホンダのエース的活躍をしていますので,その点を考慮に入れても中上がシートを失うことは考えられず,実質的にはアプリリアとエスポンソラマの残り2つと考えていいでしょうね。
2021年 MotoGPクラスのライダーラインナップ
チーム ライダー 契約期間
レプソル・ホンダ・チーム M.マルケス 2024年まで
P.エスパルガロ 2022年まで
モンスター・エナジー・ヤマハMotoGP M.ビニャーレス 2022年まで
F.クアルタラロ
ドゥカティ・チーム J.ミラー 2021年まで
F.バグナイア
チーム・スズキ・エクスター A.リンス 2022年まで
J.ミル
レッドブルKTMファクトリー・レーシング M.オリベイラ 2021年まで
B.ビンダー
アプリリア・レーシング・チーム・グレシーニ A.エスパルガロ 2022年まで
?
レッドブルKTMテック3 D.ペトルッチ 2021年まで
I.レクオナ
LCRホンダ A.マルケス 2022年まで
  ?
プラマックレーシング J.ザルコ 2021年まで
J.マルティン
エスポンソラマ・レーシング T.ラバト 2021年まで
 ?
ペトロナス・ヤマハSRT F.モルビデリ 2022年まで
V.ロッシ 2021年まで
2020/10/01(木)
☆昇格(MotoGP)
○MotoGPクラスにフル参戦しているドゥカティのワークスであるドゥカティ・コルセから,来季ドゥカティのワークスライダー4人のラインナップが発表されました。来季のワークスライダーについては,既に今季ドゥカティのサテライトチームであるプラマックレーシングからフル参戦しているJ.ミラーを,ワークスチームであるドゥカティ・チームから起用することが発表されていました。そして,今季ドゥカティ・チームからフル参戦しているD.ペトルッチは,KTMのサテライトチームであるレッドブルKTMテック3に来季移籍することも明らかになっています。さらに,もう1人のA.ドビツィオーゾについては,来季契約しないことも明らかになっています。そのドビツィオーゾの去就については,いまだに決定しておらず,現段階ではいわゆる浪人生活になるのではないかという噂もあります。話を元に戻すと,今回の発表によると,ミラーのチームメイトとして,来季F.バグナイアを起用することになりました。つまり,今季サテライトであるプラマック・レーシングからフル参戦している両方のライダーを,来季はワークスに昇格させるという選択をしたのです。そして,2人が抜けることになるプラマックについては,今季ドゥカティの別のサテライトであるエスポンソラマ・レーシングからフル参戦しているJ.ザルコを起用することになりました。さらに,残りのもう1つのシートには,今季レッドブルKTMアジョに所属してMoto2クラスにフル参戦しているJ.マルティンをMotoGPクラスに昇格させてクラスに起用することになりました。なお,この4人のライダーが使用するマシンは,いずれもワークス仕様の最新型デスモセディチを供給することになります。
 

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