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2020/08/31(月) ☆完勝(F1) ○第7戦ベルギーGPの決勝レースが,『スパ・ウェザー』で有名なスパ・フランコルシャンで行われました。この日のスパは,雨も予想されていたものの,最後までドライコンディションで行われました。ポールからスタートしたメルセデスAMGのL.ハミルトンは,順調なスタートを切ってトップの座を守りました。2,3番グリッドからスタートしたメルセデスAMGのV.ボッタスとレッドブル・ホンダのM.フェルスタッペンも,何とかそれぞれのポジションを守ってオープニングラップを終えました。その3台は後方でのバトルとは関係なく順調に走行を続けていきました。トップのハミルトンは,時にマシンの不調を訴えることもありましたが,独走状態を続けていき,最終的にボッタスに8秒以上の大差をつける独走でトップチェッカーを受け,完勝で今季5勝目を挙げました。2位のボッタスは3位のフェルスタッペンに8秒以上の差をつけてチェッカーとなり,フェルスタッペンはメルセデスAMG勢には叶わなかったものの,6戦連続表彰台を獲得しています。他のホンダ製パワーユニット勢ですが,レッドブル・ホンダのA.アルボンが6位,アルファタウリ・ホンダのP.ガスリーが8位に入ってポイントを獲得しましたが,アルファタウリ・ホンダのD.クビアトは11位でポイント獲得となりませんでした。 |
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☆好スタート(SF) ○新型コロナウイルス感染拡大により,延び延びになっていたSFですが,ようやくツインリンクもてぎにおいて開幕戦を迎えました。今回のレースは,日曜日の午前中に予選を,午後から決勝レースを行うというワンデーでの開催となりました。この日のもてぎは,多くの地方がそうであるように,残暑厳しい中でのレースとなりました。その悪くすると熱中症に見舞われる心配もあった決勝レースは,ポールからスタートしたITOCHU ENEX TEAM IMPULの平川亮が順調にスタートを切り,それを3台が追うという展開となりました。その後ろでは接触があったりしていましたが,それを尻目に4台のトップ争いがずっと続いていきました。しかし,終盤にはほぼ等間隔での走行となり,平川が開幕戦をポールトゥーフィニッシュで制し,自身2回目の勝利を収めました。現実的には厳しい状況ではあるものの,F1へのステップアップの可能性がある平川だけに,今後に期待を持たせる勝利となりました。2,3位に山下健太とルーキードライバーのS.フェネストラズが入り,KONDOH RACING勢が占めています。SFとしては初の女性ドライバーであるThreebond Drago CORSEのT.カルデロンは,山本尚貴や小林可夢偉といったドライバーを抑えて12位完走を果たしています。 |
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2020/08/30(日) ☆圧倒的(F1) ○第7戦ベルギーGPの予選が,この日も曇り空で涼しい気温となったスパ・フランコルシャンで行われました。この予選でもランクトップを行くメルセデスAMGのL.ハミルトンハミルトンが速さを見せ,Q3のファーストアタックでも,そしてファイナルアタックでもトップタイムをマークし,2番手タイムをマークしたチームメイトのV.ボッタスにコンマ5秒の差をつける圧倒的なタイムで今季5回目,通算93回目のポールポジションをコースレコードで獲得しました。3番グリッドを獲得したのはレッドブル・ホンダのM.フェルスタッペンでしたが,2番グリッドのボッタスとはわずか1000分の15秒差で,ファイナルアタックでERSのエネルギーが切れてしまったようですので,タラレバではありますが,これがなければフロントローを獲得できたかもしれません。他のホンダ製パワーユニット勢ですが,レッドブル・ホンダのA.アルボンは5番手,アルファタウリ・ホンダ勢はQ2で惜しくも敗退となり,D.クビアトが11番手,P.ガスリーは12番手タイムで予選を終えています。 なお,併催で行われているFIA-F2のレース1が行われ,カーリンに所属してフル参戦している角田裕毅が,一旦は2位でチェッカーを受けたものの,トップでチェッカーを受けたハイテック・グランプリのN.マゼピンの走行違反があって5秒加算のペナルティを受け,角田が見事今季2勝目を挙げました。今季ランク4位以内でシーズンを終えるとF1参戦に必要なスーパーライセンス取得が可能になるホンダとレッドブルの育成ドライバーである角田ですが,今回の優勝でランク3位に浮上しています。もしF1にステップアップすることになると,かなり高い確率でアルファタウリ・ホンダからフル参戦できるだけに,ぜひ今日行われるレース2でも好成績を挙げて欲しいですね。 |
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2020/08/29(土) ☆初日トップ(F1) ○第7戦ベルギーGPがスパ・フランコルシャンで開幕し,初日は2回のフリー走行が行われました。『スパ・ウェザー』として有名な同サーキットですが,この日も雨が降る時間帯があったりしたものの,2回ともドライコンディションの中での走行となりました。また,ここまでは,新型コロナウイルスの影響で夏に開幕したこともあって暑い中でのレースが展開されていきましたが,アルデンヌの山中にあるため,気温が10度台,路面温度が20度台という涼しい気候でした。さて,2回の走行を総合で見ると,タイムとしてはFP2の方がよく,そのFP2でトップタイムをマークしたレッドブル・ホンダのM.フェルスタッペンが初日総合トップとなりました。そのフェルスタッペンから1000分の48秒差で,ルノーのD.リカルドが総合2番手タイムとなりました。ここまで順調にチャンピオン街道を走っているメルセデスAMGのL.ハミルトンは,2回の走行ともトップに立つことはありませんでしたが,総合3番手タイムで初日を終えています。他のホンダ製パワーユニット勢ですが,フェルスタッペンのチームメイトであるA.アルボンは総合4番手,アルファタウリ・ホンダのP.ガスリーとD.クビアトは,それぞれ総合10番手,12番手タイムで初日を終えています。 |
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2020/08/28(金) ☆ダブルエントリー(SF) ○新型コロナウイルス感染拡大により,開幕が延期されていたSFですが,ようやく明日からツインリンクもてぎにおいて開幕戦が行われます。ただ,出場するドライバーについては,通常通りとは行かない状況にあります。というのも,近年SFに外国人ドライバーがフル参戦する傾向にありますが,今シーズンもさらにこうした傾向が強まっています。そして,新型コロナウイルス対策として日本を含めそれぞれ国に出入国の制限があり,思うように出場できない状況にあります。実際,今回の開幕戦には,TEAM MUGENのJ.ビップス,Buzz Racing Team with B-MaxのS.セッテ.カマラとC.ミレッシの外国人ドライバーがいまだに入国できておらず,欠場が決まっています。そのような中,フル参戦ドライバーが2人とも参戦できないBuzz Racing Team with B-Maxから27日(木)に発表があり,代役として名取哲平を起用し,1台体制で臨むことになりました。その名取ですが,今シーズンはTODA RACINGから全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権へフル参戦していて,今回はSFと併催で行われますので,この暑い天候の中,ダブルエントリーすることになります。しかも,当然のことながら,彼にとっては今回がSFでのデビュー戦となります。彼にとっは厳しい状況になることは間違いないでしょうが,今回の決定には,彼の強い意向と,メインスポンサーであるBuzzの推薦があったようです。昨シーズンはヨーロッパで行われているFIA F3にフル参戦した経歴を持つ名取が,デビュー戦でどのような結果を残すのか注目となります。なお,今シーズンからThreeBond Drago CORSEに所属してフル参戦している女性外国人ドライバーであるT.カルデロンは,既に8月13日(木)に来日していて,無事開幕戦に出場できます。ただ,まだ来日できていないドライバーの一人であるビップスについては,笹原右京が代役を務めることも決まっています。 |
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2020/08/27(木) ☆資格喪失(MotoGP) ○MotoGPクラスには,コンセッションという制度があります。これは,2013年シーズン以降に参戦を開始し,規定された条件を満たさない場合にシーズンで使用可能なエンジン基数や開発テストの条件等色々な面で優遇される制度です。こうした優遇制度を受けるには,ドライ及びウェットコンディションでのレースにおいて,コンセッションポイントの獲得数に基づいて規定されたポイントに至らないという条件があります。そのポイントがどうなっているかというと,1位が3点,2位が2点,3位が1点となっていて,その合計ポイントが6ポイントを超えたとき,コンセッションの資格を失うことになります。第6戦スティリアGP以前の段階でコンセッションの資格を有していたのは,KTMとアプリリアの2メーカーです。その中でKTMについては,既に2018年シーズンの最終戦バレンシアGPで3位表彰台を獲得していましたので,既に1ポイントを有していました。さらに,今季好調な走りを展開していて,ついに第4戦チェコGPでレッドブルKTMファクトリー・レーシングのB.ビンダーが優勝しました。そして,第6戦スティリアGPでKTMのサテライトチームであるレッドブルKTMテック3のM.オリベイラが優勝,レッドブルKTMファクトリー・レーシングのP.エスパルガロが3位表彰台を獲得したため,コンセッションポイントが合計8となり,資格喪失の対象となってしまいました。今シーズンのKTMの躍進には,これまでテストライダーを務めてきたM.カリオの貢献はもちろんですが,何といっても現役を引退した後KTMのテストライダーに就任したD.ペドロサの加入が大きかったと考えられています。元々ホンダのワークスライダーとして活躍してきただけでなく,開発面でも大きな力を発揮してきていました。M.マルケス加入後は,彼がチャンピオンを積み重ねるのに伴ってマルケスに特化したものになっていったという側面はありますが,それでもペドロサがいることで他のライダーも走らせるマシンという面が維持されていました。しかし,彼が引退して長年共に戦ってきたホンダを離れてKTMに移籍して以後,特に今シーズンのマシンは,マルケスの欠場もあって,見る影がない状況にあります。今季のホンダとKTMの状態を見るにつけ,ペドロサの重要性を改めて認識させられます。そして,話はさらに発展しますが,そうした状況にしてしまっているチームディレクターのA.プーチの手腕についても,私の私見ですが疑問を持たざるを得ません。若手育成,つまりコーチングという側面ではいいのですが,それがチームディレクターに繋がるかどうかは疑問です。話を元に戻すと,コンセッションの資格喪失により,今季のKTMは,契約ライダーがいつでもどのサーキットでもテストできる権利を即喪失し,テストはテストライダーに限定されることになります。また,来季以降は,1シーズンにつき1ライダーが使用できるエンジン基数が,これまでの9基から7基へと縮小されます。それだけでなく,テストできるサーキットが3つに制限され,開発目的でワイルドカード参戦をテストライダー等がしますが,これまで6名だったものが3名へとこちらも縮小されることになります。 |
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2020/08/26(水) ☆復活&確定(F1) ○今シーズンのF1は,他のカテゴリーと同様,新型コロナウイルス感染拡大により当初のレースカレンダーが改訂されて開催されています。これまでは,イタリアのイモラ・サーキットで開催される第13戦エミリア・ロマーニャGPまでの開催が決定していましたが,その点について昨日F1から新たな発表があり,新たに4戦が加わり,今シーズンは全17戦で争われることが確定しました。今回の発表における注目点の1つは,トルコGPの復活でしょう。イスタンブール・パーク・サーキットで開催されてきたトルコGPですが,2011年を最後にレースカレンダーから消えていました。今回の発表によると,同GPは第14戦として11月15日(日)に決勝レースが行われることとなりました。そして,バーレーン・インターナショナル・サーキットで2週連続して開催され,第17戦として,これまで同様ヤス・マリーナ・サーキットでアブダビGPが最終戦として開催されることになりました。なお,今シーズンの具体的なレースカレンダーは,以下の表のようになっています。 |
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2020/08/25(火) ☆2度目の快挙(インディカー) ○世界3大レースの1つであるインディカーシリーズ『第104回インディアナポリス500マイルレース』の決勝レースが,新型コロナウイルス感染拡大により無観客での開催となったインディアナポリス・モーター・スピードウェイで行われました。予選で3番グリッドを獲得し,日本人として初めてフロントローからスタートしたレイホール・レターマン・ラニガン・レーシングの佐藤琢磨は,スタートから好位置に付け,トップ5以内の順を守って行きました。124周目にピットアウトしてピットロードを走行していた琢磨とピットアウトしてきたアンドレッティ・オートスポートのA.ロッシが接触するというアクシデントが発生しました。場合によってはマシンにダメージを負って走れなくなる可能性がありましたが,無事に走行を続けることができました。そして,156周目に2位を走行していた琢磨は,トップを行くチップ・ガナッシのS.ディクソンにチャージをかけてついにトップに浮上しました。その後は,周によっては差を詰められることもありましたが,トップの座を守り続けました。そして,残り5周となったところで,琢磨のチームメイトであるS.ピゴットがマシンのバランスを崩してスピンを喫し,バリア等に激しくぶつかってマシンが大きく損傷する事態となりました。そのため,残りの周はイエローコーションの状態となり,そのままチェッカーとなりました。琢磨がインディ500で優勝をするのは,アンドレッティ・オートスポートに所属していた2017年以来となる通算2回目の勝利となります。今回レイホール・レターマン・ラニガン・レーシングでの優勝となった琢磨ですが,2012年にも同チームに所属していました。その時のインディ500では,2位を走行していた琢磨が,ファイナルラップにトップにチャージをかけたものの,スピンを喫して優勝を逃したということがありました。今回の勝利は,その悔しさを晴らしたものとなりました。なお,2位はディクソンでしたが,その次の3位には,もう一人の琢磨のチームメイトであるG.レイホールが入り,同チームにとっては1,3位を占めるというまたとない結果となりました。チームにとっての優勝は,B.ライスが達成した2004年以来となります。また,4位にデイル・コイン・レーシングのS.フェルッチが入り,ホンダエンジンユーザーがトップ4を独占しています。 |
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2020/08/24(月) ☆初優勝 PART1(MotoGP) ○第6戦スティリアGPの決勝レースが,ドライコンディションとなったレッドブル・リンクで行われました。MotoGPクラスは,チーム・スズキ・エクスターのJ.ミルがトップを走行し,それをLCRホンダ・イデミツの中上貴晶が追う展開となっていた17周目に,モンスター・エナジー・ヤマハMotoGPのM.ビニャーレスがブレーキトラブルが発生したため,マシンから飛び降りて危険回避ししたものの,ほぼ直立した状態でマシンがエアフェンスにぶつかり,炎が出るというアクシデントに発展しました。そのため,赤旗が提示されて16周目の順位でレースをやり直すことになりました。それから始まったレース2は,レース1とは違った展開になり,最終的にレッドブルKTMファクトリー・レーシングのP.エスパルガロとプラマック・レーシングのJ.ミラーがトップ争いを展開し,それを僅差でレッドブルKTMテック3のM.オリベイラが追うという展開となりました。ファイナルラップまで持ち込まれた3人によるトップ争いは,最後にエスパルガロとミラーが競り合いからラインを外し,立ち上がり重視で走行したオリベイラが2人を交わしてトップチェッカーを受け,最高峰クラスで自身初となる勝利を収めました。チームにとってもKTMのサテライトとなってからの初勝利となり,さらにポルトガル人ライダーとしてもMotoGPクラスでは初優勝ということになります。2,3位はミラー,エスパルガロの順となっています。レース1では2位を走行した中上でしたが,レース2ではリスタートからペースが上がらず,最終的に7位でのチェッカーとなりました。こうなった原因はタイヤにあるようで,どのライダーもレース2の前にタイヤを履き替えましたが,中上には新品タイヤが残っておらず,ユーズドタイヤでのスタートとなりました。ほぼライフが終わっていたタイヤでの走行でしたから,スタートから他のライダーと比べるとペースが上がらなかったのもこうしたことがあったようです。タラレバになりますが,ビニャーレスのアクシデントが起きなかったら,初表彰台の可能性があっただけに,惜しいそして悔しいレースとなりました。 Moto2クラスは,レッドブルKTMアジョのJ.マルティンとスカイ・レーシング・チームVR46のM.ベツェッキとのトップ争いがファイナルラップまで続きました。チェッカーはマルティンが最初に受けたものの,その前にトラックリミットを超えていたため,ペナルティにより彼が2位となり,ベツェッキが嬉しい初優勝となりました。3位には,Onexox TKKR SAGチームのL.ガードナーが入っています。昨年そのガードナーとチームメイトだったレッドブルKTMアジョの長島哲太は4位でチェッカーとなり,復調の兆しを感じさせました。今回は転倒をしないでレースウィークを走行した長島でしたが,前戦までの不調はいずれも転倒が引き金のようになっていました。やはり今後も転倒からリズムを崩さないようしていってもらいたいものです。 Moto3クラスは,スカイ・レーシング・チームVR46のC.ビエッティが先頭でチェッカーを受け,嬉しい自身初優勝となりました。今回のレースは,全クラス優勝者はクラス初優勝ということになります。このクラスらしく僅差での走行となりましたが,最終的に2位にリバコールド・スナイパーズ・チームのT.アルボリーノ,3位にホンダ・チーム・アジアの小椋藍が入りました。6戦中4回表彰台に立ったことになる小椋は,ランク2位に浮上しています。他のフル参戦日本人ライダー勢は,SIC58スクアドラ・コルセの鈴木竜生が7位,エストレージャ・ガルシア0,0の山中琉聖が15位に入ってポイントを獲得しています。ホンダ・チーム・アジアの國井勇輝はノーポイントながら22位で完走したものの,レッドブルKTMアジョの鳥羽海渡とレッドブルKTMテック3の佐々木歩夢は,他車との接触により転倒リタイアに終わっています。 |
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☆初優勝 PART2(SGT) ○第3戦の決勝レースが,この日も暑い天候となった鈴鹿サーキットで行われました。GT500クラスは,ポールからスタートした伊沢拓也&大津弘樹組のModulo NSX-GTがトップを守って行きました。しかし,タイヤの摩耗に苦しんだのか,徐々にペースが落ちるようになり,15周目にはついに2番グリッドからスタートした松田次生&L.クインタレッリ組のMOTUL AUTECH GT-Rにトップの座を譲り,順位をどんどん下げていきました。今シーズンも苦しんでいたGT-R勢でしたが,予選で2番グリッドを獲得して反撃ののろしを上げてきた印象を与えたMOTUL AUTECH GT-Rでしたが,それは決勝でも変わらず,途中アクシデントからセーフティカーが導入されて差がなくなる場面もあったものの,リスタート後には再び差をつける速さを見せ,最終的に2位に入った山本尚貴&牧野任祐組のRAYBRIG NSX-GTに3秒以上の差をつける独走で今季初優勝を飾ると共に,GT-R勢の反撃ののろしが本物となりました。3位には,60sのウェイトハンディを乗り越え,関口雄飛&S.フェネストラズ組のau TOM'S GR Supraが入っています。 GT300クラスは,ポールからスタートした嵯峨宏紀&中山友貴組のTOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GTがトップの座を守っていきました。ところが,複数回にわたるセーフティカーの導入があって差をつけてもそれがリセットされるという展開となりました。さらに,ピットインのタイミング等もあってレース途中で上位陣に変化が現われ,平中克幸&安田裕信組のGAINER TANAX GT-Rと小林崇志&松浦孝亮組のUPGARAGE NSX GT3とのトップ争いとなりました。一時は差がほとんどなくなった両車でしたが,徐々にGT-Rが差をつけていき,最終的に4秒以上の差をつけて独走で今季初優勝を飾りました。3台による3位争いは,ファイナルラップまで僅差でのバトルとなりましたが,最終的に加藤寛規&柳田真孝組のシンティアム・アップル・ロータスがこれを制しています。 |
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2020/08/23(日) ☆初ポール PART1(MotoGP) ○第6戦スティリアGPの予選が,積乱雲が発生してきたものの,最後までドライコンディションでの走行となったレッドブル・リンクで行われました。MotoGPクラスは,Q2のファーストアタックでLCRホンダ・イデミツの中上貴晶が最速タイムをマークし,自身初となるポールが期待される展開となりました。しかし,ラストアタックでその中上のタイムを上回るライダーが現われました。それが今季好調な走りを見せてきているKTM勢のワークスライダーであるレッドブルKTMファクトリー・レーシングのP.エスパルガロでした。中上はそのエスパルガロのタイム更新を目指してラストアタックに入り,途中ではそのタイムを上回る走りを見せていましたが,何とアタックに入った1コーナーでトラックリミットをわずかにオーバーしてしまっていて途中でタイムキャンセルとなってしまい,わずか1000分の22秒差でエスパルガロのポールとなりました。このポールは,彼にとって最高峰クラスで初ポールという点だけでなく,KTMにとっても初となります。ここはチームにとってホームコースですので,さらなる記念の初ポールとなりました。惜しくもMotoGPクラスでの初ポールを逃した中上でしたが,これまでの自身最高位,そして自身初のフロントロー獲得となります。3番手タイムをマークしたのはエスポンソラマ・レーシングのJ.ザルコでしたが,彼は前戦で転倒を喫し,その際右手舟状骨の骨折を負ってしまい,水曜日にイタリアで手術を受けたばかりでした。手術から48時間は走行できないため,金曜日の走行はキャンセル。この日が今大会初の走行でした。しかも,Q1からの出走でしたが,そこを突破し,さらに3番手タイムをマークということで,驚異的な走りを展開したことになります。ただ,前戦での転倒は他車を巻き込んでのもので,さらに転倒したマシンがコースに入ってきてあわや走行しているマシンに衝突するという命に関わるような状況にも発展しました。そのペナルティとして,事前にピットスタートが決まっていましたから,4番手タイム以降のライダーは,グリッドが1つずつ繰り上がることになります。ということは,3番グリッドからスタートするのは,チーム・スズキ・エクスターのJ.ミルとなります。 Moto2クラスは,今季からこのクラスに昇格しているオープンバンク・アスパー・チームのA.カネトがトップタイムをマークし,このクラス参戦6戦目にして初のポール獲得となりました。レッドブルそしてKTMとしても母国GPとなるレッドブルKTMアジョ勢がその後に続き,J.マルティンが2番手,長島哲が3番手タイムをマークしました。長島としては,昨年11月に行われた第18戦マレーシアGP以来のフロントロー獲得となります。 Moto3クラスは,コマーリング・グレシーニMoto3のG.ロドリゴが最速タイムをマークし,今季自身初となるポールを獲得しました。そのロドリゴからわずか1000分の12秒差でレッドブルKTMアジョのR.フェルナンデスが,1000分の64秒差でSIC58スクアドラ・コルセの鈴木竜生がそれぞれ2,3番グリッドを獲得しています。その他のフル参戦日本人ライダー勢のグリッドは,ホンダ・チーム・アジアの小椋藍が8番手,レッドブルKTMアジョの鳥羽海渡が17番手,レッドブルKTMテック3の佐々木歩夢が19番手,エストレージャ・ガルシア0,0の山中琉聖が27番手,ホンダ・チーム・アジアの國井勇輝が28番手となります。 |
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☆初ポール PART2(SGT) ○第3戦の予選が,炎天下での走行となった鈴鹿サーキットで行われました。GT500クラスでは,伊沢拓也&大津弘樹組のModulo NSX-GTが予選までの走行全てでトップタイムをマークしていました。果たして予選ではどうなるかと注目されていましたが,その速さに変わりはなく,ここでもトップタイムをマークしてポールを獲得しました。伊沢にとっては,フル参戦13年目にして自身初のポール獲得となります。今季トヨタやホンダの後塵を拝しているGT-R勢ですが,今大会に新しいエンジンを投入しました。それが功を奏したのか,松田次生&L.クインタレッリ組のMOTUL AUTECH GT-Rが2番グリッドを獲得し,ニッサン勢の巻き返しが期待される結果を残しました。3番グリッドは,トヨタ勢最速となる立川祐路&石浦宏明組のZENT GR Supraでした。 GT300クラスは,Q1でトップタイムをマークした嵯峨宏紀&中山友貴組のTOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GTがトップタイムをマークしました。しかし,藤波清斗&J.P.デ.オリベイラ組のリアライズ 日産自動車大学校 GT-Rがそのタイムを更新し,一旦はポール獲得かと思われました。ところが,このアタックの最中にトラックリミットをオーバーしてしまっていてこのタイムが抹消となり,最終的に3番グリッド獲得となりました。2番グリッドは,高木真一&大湯都史樹組のARTA NSX GT3でした。今回の予選は,両クラス共に3メーカーがグリッドを分け合う形となっています。 |
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2020/08/22(土) ☆2戦連続(MotoGP) ○第6戦スティリアGPが先週のオーストリアGPと同じレッドブル・リンクで開幕し,初日は2回のフリー走行が行われました。MotoGPクラスは,レッドブルKTMファクトリー・レーシングのP.エスパルガロが初日総合トップタイムをマークし,チームの地元で2戦連続初日総合トップとなりました。FP1でトップタイムをマークしたプラマック・レーシングのJ.ミラーはFP2でタイムアタックをしなかったためにここでは順位を下げたものの,総合ではFP1のタイムで初日総合2番手タイムになりました。前戦で今季初勝利を挙げたドゥカティ・チームのA.ドビツィオーゾが,FP1で2番手タイムをマークし,これが初日総合3番手タイムでSDいた。今季ここまで全戦トップ10フィニッシュを果たし,ここまでホンダ勢としてはトップの成績を収めているLCRホンダ・イデミツの中上貴晶は,FP2で2番手タイムをマークし,総合では5番手タムでした。 Moto2クラスは,上位に付けたライダーはFP1のタイムで初日の順位が決まりました。そのFP1でトップに立って総合でもトップとなったのは,前戦でも初日好調だったエストレージャ・ガルシア・マークVDSのS.ロウズでした。ONEXOX TKKR SAGチームのR.ガードナーが,トップから1000分の16秒差で総合2番手でした。その後のライダーもわずかな差でのリザルトとなっていて,総合3番手タイムはトップから100分の6秒差でレッドブルKTMアジョのJ.マルティンでした。そのマルティンのチームメイトで,開幕戦を制している長島哲太は,このところ毎戦のように転倒し,その度にリズムを崩している感がありますが,初日は総合20番手した。 Moto3クラスは,こちらもFP1の方がタイムがよかったライダーが多く,その中の一人が初日総合トップタイムとなったスカイ・レーシング・チームVR46のC.ビエッティでした。アスパー・チームのA.アレナスが,こちらもFP1のタイムで初日総合2番手タイムでした。SIC58スクアドラ・コルセの鈴木竜生がFP2でトップタイムをマークし,このタイムで初日総合3番手となりました。他の日本人ライダー勢は,レッドブルKTMテック3の佐々木歩夢が総合14番手,ホンダ・チーム・アジアの小椋藍が総合16番手,レッドブルKTMアジョの鳥羽海渡が総合21番手,ホンダ・チーム・アジアの國井勇輝が総合22番手,エストレージャ・ガルシア0,0の山中琉聖が総合27番手で初日を終えています。 |
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2020/08/21(金) ☆全チームが(F1) ○F1にフル参戦しているチームは,『コンコルド協定』というのを結ぶ必要があります。これは,F1における賞金や分配金などの商業面及び統治や運営方法などの面ついて取り決めた契約で,現在のものは今季で契約期間が終了することになっています。そのため,来季以降フル参戦するチームは,新しい協定に同意する必要がありました。チームによっては,具体的な項目について満足していないということを表明していました。しかし,8月18日(火)にフェラーリ,マクラーレン,そしてウィリアムズと長年F1にフル参戦している伝統的なチームが協定にサインしました。ウィリアムズは近年資金不足とそれに伴う戦闘力不足に悩まされ,チーム売却などの噂が出たりしていましたが,無事契約が延長されました。そして,その翌日には,レッドブル・ホンダやアルファタウリ・ホンダ等の残りの10チームがサインしました。これにより,今季フル参戦している全チームが,来季以降もその活動を継続することになります。なお,今回の協定は,来シーズンから2025年までの5年間の契約期間となっています。 |
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2020/08/20(木) ☆開催断念(WRC) ○新型コロナウイルス感染拡大により,いずれのモータースポーツもレースカレンダーの変更が余儀なくされています。特に,2輪,4輪問わず日本で開催予定だった国際大会は,例えばMotoGP,鈴鹿8耐やF1,WECの日本ラウンドがいずれも開催中止になっています。そのような中,かつて北海道で開催された時期があったWRCの日本大会が,WRCにフル参戦しているTOYOTA GAZOO Racing WRTのお膝元である愛知県と,隣接する岐阜県にまたがるエリアで実施されることになっていて,開催に向け準備が行われていました。しかし,昨日『ラリージャパン2020実行委員会』から発表があり,10年ぶりに日本ラウンドとして11月19日(土)〜11月22日(日)に行われる予定だった『ラリージャパン』の開催を断念しました。この決定の理由ですが,新型コロナウイルス感染拡大に伴って,いずれの国も出入国の制限がなされています。WRCはヨーロッパを中心にして,色々な国のドライバーやチーム関係者,報道各社,観客等が関わっています。そうした方々がスムーズに出入国できるよう関係各所に要望していたようですが,やはりことがことだけに要望が通ることが叶わず,今回の決定に至ったようです。今後は,来季の開催に向けて取組を実施していくことになります。この点に呼応して,今度は国際自動車連盟(FIA)とWRCのプロモーターから発表があり,開催中止となった日本ラウンドの代替として,日本ラウンドが予定されていた同じ日に,ベルギーで『イプルー・ラリー』が開催されることになりました。 |
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2020/08/19(水) ☆有効ポイント(SF) ○新型コロナウイルス感染拡大により,SFも今季まだ1戦も行われていません。しかし,ようやく来週末にツインリンクもてぎで開幕戦を迎えることになります。ただ,もちろん通常通りの開催というわけにはいかず,レースフォーマットは予選と決勝をワンデーで行い,レース距離を短縮します。さらに,観客については,他のスポーツと同様に5000人を上限とします。そうした対策をして臨む訳ですが,問題となることがあります。それは,ポイント制度についてです。というのも,出入国する場合,その国によって制限があるという点です。例えば,ご存知のように出入国するときには,2週間の隔離措置が取られる場合があって,届け出た場所から2週間は移動できないということがあったりします。そうした措置があるため,外国人ドライバーの場合,かなり早く日本に入国しておかなければならず,入国しても限られた範囲でしか動けません。また,日本人ドライバーには何も影響がないかといえばそうではなく,既に影響が出ているドライバーがいます。それは,具体的な例として開幕戦の場合,世界耐久選手権(WEC)シリーズにフル参戦しているドライバーです。8月15日(土)にWECシリーズの第6戦スパ・フランコルシャン6時間レースの決勝が,ベルギーのスパ・フランコルシャン・サーキットで行われました。ちなみにこの大会は,トヨタ・ガズー・レーシングのトヨタTS050ハイブリッド7号車が優勝,8号車が2位とワンツーフィニッシュを達成しています。この第6戦では,優勝した7号車で小林可夢偉が,2位の8号車で中嶋一貴が,8位に入ったハイクラス・レーシングのオレカ07・ギブソンで山下健太がそれぞれステアリングを握りました。そして,この3人は,日本に帰国した場合,2週間の隔離が実施され,来週末の開幕戦には間に合わないことになります。こうした状況を受け,SFを運営する株式会社日本レースプロモーション(JRP)から発表があり,通常は予選及び決勝で獲得した総合ポイントで年間王者を決しますが,今季に限ってそのやり方を変えることになりました。レース数が限られている今季の場合,これまで通りでやってしまうと,1戦でも欠場するとほぼ年間王者争いから脱落してしまうことになり,外国人ドライバーやWECシリーズフル参戦ドライバーは,開幕戦の段階でそうした状況におかれることになる訳です。今回のJRPに発表によると,今季は「有効ポイント制」を採用することになりました。これは,今季は全6戦で行われますが,その内1大会で獲得した合計ポイントの上位5大会分でタイトル争いを行うというものです。つまり開幕戦に参加できないことが予想される3人の日本人ドライバーと,TEAM MUGENのJ.ビップス,Buzz Racing with B-MaxのS.セッテ.カマラとS.ミレッシの外国人ドライバー3人の計6人は,残り5戦の合計でチャンピン争いに加わることができることになる訳です。なお,今季ThreeBond Drago CORSEからフル参戦することになっている,SFとしては初の女性ドライバーであるT.カルデロンは,既に入国を完了し,PCR検査で陰性となっていますので,開幕戦に出場できることになっています。 |
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2020/08/18(火) ☆日本人初(インディカー) ○世界3大レースの1つであるインディ500の予選が,8月15日(土)・16日(日)の2日間にわたって行われました。予選初日は全33台が4周にわたってそれぞれアタックを行い,その中で2日目に進出する9台が決定しました。その初日の走行では,インディカーシリーズにおける唯一のフル参戦日本人ドライバーであるレイホール・レターマン・ラニガン・レーシングの佐藤琢磨は,9番手とギリギリではありましたが,2日目に進出することができました。 その2日目の走行で一番最初にアタックをしたのが,初日9番手だった琢磨でした。この日のインディアナポリスは,前日より風が強かったため,前日の走行はあまり参考になりませんでした。ベテランドライバーである琢磨は,こうした状況にうまく対応することができ,いきなりいい結果を出しました。その後前日は琢磨より速かったドライバーが順番にアタックしていきましたが,琢磨のリザルトを上回るドライバーがさほど現われず,何と初日9番手から一挙にポジションアップを果たし,3番手の速さを見せることができました。これまで琢磨を含め,色々な日本人ドライバーが予選に臨みましたが,フロントローを獲得するのは,今回の琢磨が初となります。注目のポールポジションは,最後にアタックに臨んだアンドレティ・ハータのM.アンドレッティでした。名前が示すとおり,アメリカンレースにおける名門一族の一員である彼が,その名に恥じない結果を残しました。2番手に食い込んだのは,名門チームであるチップ・ガナッシに所属しているS.ディクソンでした。なお,エンジンで見ると,4番グリッドを獲得したシボレー陣営の1つであるエド・カーペンタ・レーシングのR.ヴィーケイを除き,トップ12までがホンダ陣営となっています。もちろん,フロントローは全てホンダ陣営となります。 |
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2020/08/17(月) ☆初優勝(MotoGP) ○第5戦オーストリアGPの決勝レースが,好天に恵まれたレッドブル・リンクで行われました。MotoGPクラスは,途中でマシン同士が接触し,マシンがコース上に出てきてしまってあわや大惨事という状況になり,赤旗が提示されて中断するというアクシデントが起きました。新たに切られたレースでは,10周目にドゥカティ・チームのA.ドビツィオーゾがトップに立ちました。そのドビツィオーゾですが,来季の去就がなかなか発表されていませんでしたが,決勝レースを前にして今季限りでドゥカティを離れることになるということが発表されました。この点に関しては,もちろん驚きはあったものの,かなり高い確率で予想されていたことだけに,やはりという感じもありました。というのも,ドゥカティ側とドビツィオーゾの関係性がかなり悪化していて,特にゼネラル・マネージャーであるZ.ダリーニャとの確執はかなりのものでした。今回のドビツィオーゾの決断には,こうした背景があります。来季のシートの可能性については,ワークスはあとアプリリアの1つが残っているくらいですから,1年浪人することになるのではないかということも取り沙汰されています。こうしたことがあっていろいろな思いがありながらの走行だったドビツィオーゾでしょうが,終盤に入って徐々に後続との差を広げて行き,見事1年ぶりとなる今季初優勝を飾りました。パルクフェルメに戻ったドビツィオーゾの様子は,やはりドゥカティ側とは微妙な雰囲気を醸し出していました。状況を考えると,これは当然のことなのかもしれません。チーム・スズキ・エクスターのJ.ミルとプラマック・レーシングのJ.ミラーとの間で繰り広げられた2位争いはファイナルラップまで続き,レイトブレーキングに失敗したミラーが逆転され,ミルが2位でチェッカーを受けました。今やホンダで最も成績を残しているLCRホンダ・イデミツの中上貴晶は,トップ争いに加わることはできませんでしたが,6位でチェッカーを受けてランキングを6位に再浮上させています。 Moto2クラスは,転倒したマシンに他のマシンが乗り上げて大クラッシュが起き,こちらも赤旗が提示されるというアクシデントが起きています。再スタートとなったレースは,レッドブルKTMアジョのJ.マルティンがトップに立って後続との差を2秒以上広げて独走でトップチェッカーを受け,このクラスでは自身初となる優勝を飾りました。2,3位も単独での走行となり,2位にはスカイ・レーシング・チームVR46のL.マリーニが,3位にはリキモリ・インタクトGPのM.シュロッターが入っています。転倒によりリズムを崩すという悪い流れが出てきているレッドブルKTMアジョの長島哲太は,レースでも転倒を喫してリタイアに終わっています。せっかく開幕戦を制しているのに,その後は転倒して自滅するという展開が続いています。こうした流れでシートを失っているライダーはこれまでにもたくさんありました。ぜっかくMoto2クラスにおけるKTMのワークス的立場を得ているわけですから,何としてでも立ち直りを図る必要があります。 Moto3クラスは,このクラスらしく10台近いマシンでのバトルがファイナルラップまで続きました。ちょっとしたミスで順位を下げるという厳しい戦いとなりましたが,アスパー・チームのA.アレナスが2位に入ったレオパード・レーシングのJ.マシアに1000分の49秒差でトップチェッカーを受け,今季3勝目を挙げました。3位でチェッカーを受けたのはホンダ・チーム・アジアの小椋藍でしたが,ファイナルラップの最終コーナーでややコースをはみ出てしまってトラックリミットオーバーのペナルティが科され,4位に順位を下げました。小椋のペナルティーで繰り上がりになるはずだった後続のライダーも小椋と同じペナルティが科されるという事態が起き,最終的にペトロナス・スプリンタ・レーシングのJ.マクフィーが繰り上がりで3位表彰台をゲットしています。惜しくも表彰台を逃した小椋でしたが,ファイナルラップで一挙に3位まで順位を上げる勝負強さを見せていて,彼のレーサーとしての才能を改めて感じさせました。他のホンダ製パワーユニット勢ですが,SIC58スクアドラ・コルセの鈴木竜生はトップ争いに加わることができずに10位で終わりました。レッドブルKTMテック3の佐々木歩夢は,トップ争いに加わっていたものの,こちらも途中でリミットを超えてしまったためにロングラップペナルティが科されて順位を下げ,13位でのチェッカーとなりました。レッドブルKTMアジョの鳥羽海渡は20位,エストレージャ・ガルシア0,0の山中琉聖は24位,ホンダ・チーム・アジアの國井勇輝は26位でレースを終えています。 |
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☆完勝(F1) ○第6戦スペインGPの決勝レースが,やや雲が多いものの,ドライコンディションとなったカタルニア・サーキットで行われました。ポールからスタートしたメルセデスAMGのL.ハミルトンは,スタートからそのポジションを守って行きました。その後,ファステストラップを刻んだりしながら独走態勢に持ち込み,2位に24秒以上の大差をつけてトップでチェッカーを受け,ポールトゥーフィニッシュを完勝で達成しました。3番グリッドからスタートしたレッドブル・ホンダのM.フェルスタッペンは,スタートで出遅れた2番グリッドスタートのV.ボッタスを交わしてオープニングラップで2位に浮上し,ハミルトンには差をつけられたものの,そのハミルトンのチームメイトであるボッタスに20秒近い差をつけて独走態勢に持ち込み,連勝は逃したものの,2位でチェッカーを受けました。3位には,こちらも独走でボッタスが入っています。ちなみに,この3台だけが同一周回となっています。他のホンダ製パワーユニット勢ですが,レッドブル・ホンダのA.アルボンが8位,アルファタウリ・ホンダのP.ガスリーが9位でポイントを獲得しています。アルファタウリ・ホンダのD.クビアトは12位でチェッカーとなり,残念ながらポイント獲得には至りませんでした。 |
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2020/08/16(日) ☆接戦(MotoGP) ○第5戦オーストリアGPの予選が,ドライコンディションとなったレッドブル・リンクで行われました。MotoGPクラスは,結果的にトップ3がコンマ1秒以内,トップ12がコンマ5秒以内という超接近戦となりました。その超接近戦の予選を制してポールを獲得したのは,今季初のポールとなったモンスター・エナジー・ヤマハMotoGPのM.ビニャーレスでした。そのビニャーレスから1000分の68秒差で,ドゥカティのサテライトではあるものの,ドゥカティとのワークス契約を結んでいるプラマック・レーシングのJ.ミラーでした。また,トップから1000分の87秒差で,ヤマハのサテライトチームで,ここまでランクトップをいくペトロナス・ヤマハSRTのF.クアルタラロでした。LCRホンダ・イデミツの中上貴晶は,Q2からの予選となり,最終的にトップからコンマ422秒遅れの10番手で予選を終えています。 Moto2クラスは,MotoGPクラスと同じく,トップ3はコンマ1秒以内での接近戦となりました。そこでトップタイムをマークしたのはOnexox TKKR SAG TeamのR.ガードナーで,彼も今季初のポール獲得となります。2番手タイムは,トップから1000分の36秒差でレッドブルKTMアジョのJ.マルティンでした。そして,トップから1000分の64秒差で3番手タイムをリキモリ・インタクトGPのM.シュロッターがマークし,今季初のフロントローを獲得しています。このところ毎回どこかのセッションで転倒を喫してその後の走りのリズムを乱している印象のあるレッドブルKTMアジョの長島哲太ですが,今回の予選でも転倒を喫してしまい,18番グリッド獲得にとどまっています。せっかく開幕戦を制するという好スタートを切った今季だけに,転倒からの自滅という悪い流れを断ち切る必要性が出ているのではないでしょうか。 Moto3クラスは,このクラスらしくトップ4がコンマ1秒以内での接近戦となりました。その中でトップタイムをマークしたのは,前戦のポールシッターであるレッドブルKTMアジョのR.フェルナンデスでした。トップから1000分の11秒差でアスパー・チームのA.アレナスが2番グリッドを,トップから1000分の29秒差でペトロナス・スプリンタ・レーシングのJ.マクフィーが3番グリッドを獲得しています。フル参戦日本人ライダー勢ですが,SIC58スクアドラ・コルセの鈴木竜生の6番手が最高位でした。他のライダーは上位に食い込むことができず,ホンダ・チーム・アジアの小椋藍が13番手,レッドブルKTMテック3の佐々木歩夢が16番手,レッドブルKTMアジョの鳥羽海渡が17番手タイムをQ2でマークしています。他のライダーはQ1で敗退していて,エストレージャ・ガルシア0,0の山中琉聖が21番グリッドとなり,ホンダ・チーム・アジアの國井勇輝は最下位の24番グリッド獲得にとどまっています。 |
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☆予選も(F1) ○第6戦スペインGPの予選が,ドライコンディションとなったカタルニア・サーキットで行われました。初日はメルセデスAMG勢のワンツーとなりましたが,今回の予選でもその流れに変化はなく,ファーストアタックでトップタイムをL.ハミルトンがマークし,チームメイトであるV.ボッタスがそのタイムを更新するべくファイナルアタックを行いましたが,タイム更新はならず,ハミルトンが今回もポールを獲得しています。トップ2が1分15秒台をマークしただけで,後続は1分16秒台となりました。その中ではトップタイムで,3番グリッド獲得となったのは,初日も総合3番手タイムだったレッドブル・ホンダのM.フェルスタッペンでした。他のホンダ製パワーユニット勢ですが,フェルスタッペンのチームメイトであるA.アルボンが6番手タイム,アルファタウリ・ホンダのP.ガスリーが10番手タイムをマークしてトップ10に食い込みました。アルファタウリ・ホンダのD.クビアトは,12番グリッド獲得で予選を終えています。 |
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2020/08/15(土) ☆地元で(MotoGP) ○3週連続開催となるMotoGPですが,その2つ目のレースとなる第5戦オーストリアGPがレッドブル・リンクで開幕し,初日は2回のフリー走行が行われました。この日のレッドブル・リンクは,フリー走行1はドライでの走行でしたが,フリー走行2はウェットからドライへと変わる難しいコンディションとなり,総合では1回目の走行がこの日の最速タイムとなりました。MotoGPクラスで総合トップタイムをマークしたのは,ここがKTMにとって母国,そしてホームコースとなるレッドブルKTMファクトリー・レーシングのP.エスパルガロでした。前戦は,チームメイトでルーキーでもあるB.ビンダーが勝利を収めていますので,より一層モチベーションが上がっていることが想像できますが,その証拠を見せるかのような結果を残しました。総合2番手タイムをマークしたのは,今シーズンなかなか思うような結果が残せていないドゥカティ・チームのA.ドビツィオーゾでした。そして,総合3番手タイムをマークしたのは,レプソル・ホンダ・チームのM.マルケスの欠場が続いている状況の中,ホンダ勢の中でベストリザルトを残しているLCRホンダ・イデミツの中上貴晶でした。初表彰台が期待されている中上ですが,初日に関してはそれが期待できる結果を出しています。 FP1もFP2もドライでの走行となったMoto2クラスは,2回ともエストレージャ・ガルシア・マークVDSのS.ロウズがトップタイムをマークし,もちろん総合でもトップタイムとなりました。総合2番手タイムは,こちらもKTMが好結果を残していて,レッドブルKTMアジョのJ.マルティンがマークしています。ペトロナス・スプリンタ・レーシングのJ.ディクソンが,自身最高位となる総合3番手タイムをマークしています。転倒でリズムを崩すという状況が続いているレッドブルKTMアジョの長島哲太は,12番手タイムで初日を終えています。 Moto3クラスは,MotoGPクラスと同じく路面コンディションの影響を受けました。その結果,多くのライダーが,FP1のタイムがFP2を上回った結果となっています。そのFP1でトップタイムをマークして総合でもトップに立ったのが,ほぼ1年ぶりのトップタイムとなるリバコールド・スナイパーズ・チームのT.アルボニーノでした。総合2,3番手タイムは,それぞれペトロナス・スプリンタ・レーシングのJ.マクフィー,レオパード・レーシングのJ.マシアでした。フル参戦日本人ライダー勢は,SIC58スクアドラ・コルセの鈴木竜生が10番手,レッドブルKTMテック3の佐々木歩夢が11番手,レッドブルKTMアジョの鳥羽海渡が12番手,ホンダ・チーム・アジアの小椋藍が15番手,エストレージャ・ガルシア0,0の山中琉聖が18番手,ホンダ・チーム・アジアの國井勇輝が26番手で初日を終えています。 |
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☆いつものように(F1) ○4周連続開催となるF1ですが,その2つ目のレースとなる第6戦スペインGPが,ドライコンディションとなったカタルニア・サーキットで開幕しました。初日は2回のフリー走行が行われ,ここまでランクトップをいくメルセデスAMGのL.ハミルトンが初日総合トップタイムをマークしました。チームメイトのV.ボッタスが2番手タイムをマークし,いつものようにメルセデスAMG勢のワンツーとなりました。3番手タイムをマークしたのは,前戦で今季初優勝を飾っているレッドブル・ホンダのM.フェルスタッペンでした。他のホンダ製パワーユニット勢は,アルファタウリ・ホンダのP.ガスリーが10番手,レッドブル・ホンダのA.アルボンが13番手,アルファタウリ・ホンダのD.クビアトが15番手で初日を終えています。 |
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2020/08/14(金) ☆欠場&復帰(MotoGP&F1) ○MotoGPは3週連続,F1は4周連続開催となりますが,今日からMotoGPは第5戦オーストリアGP,F1が第6戦スペインGPが始まります。その両GPへの出場に関してお伝えします。まず,MotoGPのオーストリアGPについてですが,MotoGPクラスにとっては実質上の開幕戦,シリーズとしては第2戦にあたるスペインGPの決勝レースにおいて転倒し,右上腕骨を骨折したのがレプソル・ホンダ・チームのM.マルケスです。そのマルケスは,一旦は翌週のレースに復帰する動きを見せたものの,やはり手術して間もなくの復帰には無理があって出場を途中でとりやめました。その後,腕に入れたプレートに不具合が見つかって2回目の手術を行う事態となり,現在はリハビリに励んでいる状況です。そうした中だけに,やはり今日から始まるオーストリアGPには出場できず,前回までと同じく代役としてテストライダーを務めるS.ブラドルが出場することになります。次に,F1のスペインGPについてですが,F1は他のスポーツイベントと同じくレース前にPCR検査を実施しています。その結果陽性となったドライバーやチーム関係者は出場できなくなります。イギリスのシルバーストーンで2レースが組まれていましたが,その際での検査において,レーシング・ポイントF1のS.ペレスが,F1ドライバーとしては初となる陽性という診断が下されました。そのため,その2戦を欠場し,代役として今季はF1でのレギュラードライバーのシートを失っていたN.ヒュルケンベルグが出場しました。欠場していたペレスが,スペインGPを前にして再度検査を受け,その結果が陰性となり,無事出場できることになりました。そのため,ヒュルケンベルグは出場する機会を失うことになったわけですが,今回の代役参戦で見事ポイントを獲得したり,予選ではチームメイトより速いタイムを刻んだりしましたので,今季こそシートを失っているものの,F1ドライバーとしての十分なポテンシャルを見せましたので,どうやら来季は再びレーシング・ポイントF1を始めとしていくつかのチームのレギュラーシートを獲得できそうな可能性が浮上しているようです。 |
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2020/08/13(木) ☆開催中止(EWC) ○昨日,鈴鹿サーキットを運営する『株式会社モビリティランド』から発表があり,10月30日(金)〜11月1日(日)に鈴鹿サーキットで行われる予定だった『2019-2020 FIM世界耐久選手権(EWC)“コカ・コーラ”鈴鹿8時間耐久ロードレース第43回大会』の開催を中止することが決定しました。これは,同社とEWCシリーズのプロモーターである『ユーロスポーツ・イベンツ』と合意した結果によるものです。鈴鹿8耐は,EWCの最終戦として例年7月の最終週末に行われてきましたが,今年は新型コロナウイルス感染拡大により延期されていました。「真夏の祭典」としてレースの世界では定着している8耐ですが,今年は「秋の祭典」として開催されることになっていたわけです。ところが,国内はもちろん,世界的にも新型コロナウイルスの感染がなかなか止まず,日本を始め,それぞれの国で感染防止対策として海外からの,そして海外への渡航に関する規制が行われています。EWCシリーズですので,この大会にはヨーロッパを中心として色々な国のライダーやチーム等が参加しますので,それらの人々の出国や日本への入国が難しい状況にあります。実際,F1やMotoGPは,そうしたことを踏まえて改訂されたレースカレンダーがほぼヨーロッパを中心にして組まれています。今年で43回目となる8耐ですが,これまで台風の影響により,決勝レースが短縮されたり,予選が中止もしくは翌日に延期となったりしたことはありましたが,大会の開催自体が中止となったのは今回が初めてです。延期そして中止と,まさに新型コロナウイルスに振り回された形となった8耐ですが,来季こそは「真夏の祭典」としてこれまで通り開催されるようになるといいですね。 |
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2020/08/12(水) ☆全15戦(MotoGP) ○今シーズンのMotoGPは,他のカテゴリーと同様,新型コロナウイルス感染拡大により元々決まっていたレースカレンダー通りに開催することができず,その後新たなカレンダーが発表されていました。ただし,そこでの発表は第14戦までで,最終戦についてはどうなるのか未定となっていました。そのような中,第4戦チェコGPの決勝レースが行われた翌日の8月10日(月)にFIM(国際モーターサイクリズム連盟),IRTA(国際ロードレーシングチーム連盟),そしてMotoGPを統括するDORNAスポーツ社から発表があり,最終戦について明らかとなりました。それによると,開催地はポルティマオ・サーキットとして一般的には知られているアウトードロモ・インテルナシオナル・ド・アルガルヴェでの開催となります。開催日は11月20日(金)〜22日(日)で,他の大会と同様に3日間の開催となります。以前はエストリル・サーキットでポルトガルGPが開催されていましたが,2013年以降開催が途絶えていました。今回8年ぶりにポルトガルGPが復活したことになります。ただ,サーキットとして見ると,MotoGPは初開催ですが,SBKについては既に開催されていいます。ちょうどチェコGPと同じ日にSBKのポルトガル大会が同地で開かれ,KAWASAKI RACING TEAM WORLDSBKのJ.レイが3つのレースともに制し,ランクトップに躍り出ています。なお,今回の発表により決定した具体的な今季のレースカレンダーは,以下の表のようになっています。 |
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2020/08/11(火) ☆2戦連続(JRR) ○通常は土,日が開催日となりますが,今季の開幕戦は,お盆の時期ということもあって日曜日に各クラスの予選とJSB1000クラスのレース1,月曜日に各クラスの決勝とレース2という変則的な開催となっていました。前日まではウェットコンディションの中での走行でしたが,最終日のスポーツランドSUGOは,全てのクラスがウィーク初となるドライでの走行となりました。JSB1000クラスは,YAMAHA FACTORY RACING TEAMの野左根航汰が,トップに立ってから他を寄せ付けない走りを展開していき,2位に入ったMuSASHi RT HARC-PRO.Hondaの水野涼に10秒以上の大差をつける独走でトップチェッカーを受けました。これで,前日に行われたレース1を含め,2戦連続してのポールトゥーフィニッシュを収め,完璧なレースウィークとなりました。3位には,鈴鹿8耐を見据えてスポット参戦したYOSHIMURA SUZUKI MOTUL RACINGの渡辺一樹が入っています。 昨シーズンまでのJ-GP2クラスに替わって今季から始まったのが,JSB1000クラスよりかなり改造範囲が狭い1000ccのマシンで争われるST100クラスです。その最初のレースとなったのが今回の大会ですが,これを制して最初のウィナーとなったのが,元GPライダーで,モリワキがJRRで活動を休止したのに伴い,今季は日本郵便HondaDream TPに所属してフル参戦している高橋裕紀でした。ポールからスタートした高橋は,レース序盤からトップ争いを展開していき,他のライダーにアクシデントが次々に起こる中で順調に走行を続け,最後は赤旗でレースが中断となってそのままレースが成立しました。最終的に2位に入ったTONE RT SYNCEDGE4413 BMWの星野知也に5秒以上の大差をつける独走で,新しいクラス最初のレースをポールトゥーフィニッシュで制しています。3位には,WestPower・S-SPORTS・SUZUKIの津田拓也が入っています。 ST600クラスは,2番グリッドからスタートした51ガレージ ニトロレーシングの岡本裕生が,オープニングラップでトップに立つと,他のライダーの追撃を許さない走りを展開して今季最初のレースを制しました。2位にAKENO SPEED・YAMAHAの南本宗一郎が入り,ヤマハyZF-R6のワンツーとなりました。3位には,MOTO BUM HONDAの荒川晃大が入っています。 J-GP3クラスは,レース途中で赤旗中断となって2回スタートが切られることになりました。そのどちらもSunny moto planning AKRの小室旭がスタートで飛び出すものの,その後Team TKRの村瀬健琉がトップに立つという展開となりました。安定した速いペースを刻む村瀬は,最後までペースを乱すことなく走り続け,2位に入った小室に4秒以上の差をつける独走で開幕戦を自身初となるポールトゥーウィンで制しました。3位には,Team WAKO'Sの古里太陽が入っています。 |
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2020/08/10(月) ☆初物づくし(MotoGP) ○第4戦チェコGPの決勝レースが,ウィークを通じてドライコンディションとなったアウトドローモ・ブルノで行われました。MotoGPクラスは,まさかの展開が待ち受けていました。レース序盤は,ソフトタイヤを選択したペトロナス・ヤマハSRTのF.モルビデリがトップに立ってリードしました。しかし,徐々にポジションを上げてきたのが,7番グリッドからスタートしたレッドブルKTMファクトリー・レーシングのB.ビンダーでした。9周目に2位に浮上し,さらに安定したペースでトップのモルビデリを追っていきました。そして,ついに13周目にトップに立つと後続との差を広げて行き,MotoGPクラスのルーキーライダーながら2位のモルビデリに5秒以上の大差をつけてトップでチェッカーを受けました。参戦3戦目での初優勝となった今回の勝利ですが,KTMにとっても初優勝となります。さらに,南アフリカ人ライダーとしても,最高峰クラス初優勝となる,まさに初物づくしの勝利となりました。3位には,ポールからスタートしたアビンティア・レーシングのJ.ザルコが入っています。KTMとしては,6位にサテライトのM.オリベイラが入賞していて,一気に花開いたレースとなりました。一昨年シーズンをもって引退し,その後KTMの開発ライダーを務めているのがD.ペドロサですが,彼が加わって一挙にマシン開発が進んでいると言われています。今回の好結果は,その1つの表れなのかもしれません。それに対してペドロサがずっと所属してきたホンダは,今回も表彰台に上ることができませんでした。もちろんM.マルケスの欠場が大きいわけですが,ホンダ勢のトップは,今回もLCRホンダ・イデミツの中上貴晶で,順位は8位でした。彼が駆っているのは昨年マルケスが駆ったマシンで,型遅れのものです。テストライダーの重要性を改めて感じる今回の大会となりました。 Moto2クラスは,3番グリッドからスタートしたイタルトランス・レーシング・チームのE.バスティアニーニが,オープニングラップでトップに立つと,その順位を守ってトップでチェッカーを受け,連勝を飾りました。2位には,およそコンマ4秒遅れでエストレージャ・ガルシア・マークVDSのS.ロウズが入りました。ポールからスタートしたアメリカン・レーシングのJ.ロバーツが,自身初の表彰台となる3位に入っています。前戦までランクトップに立っていたレッドブルKTMアジョの長島哲太ですが,前戦での転倒からどうもリズムが崩れた感じで,トップから15秒以上離された11位でチェッカーとなり,ランクトップの座を譲っています。 Moto3クラスは,このクラスらしく最後まで複数台によるトップ争いが展開されていき,トップを走行しながら最終的に少し後続との差を広げたレオパード・レーシングのD.フォッジアがトップでチェッカーを受け,嬉しい初優勝を飾っています。最後まで分からなかった2位争いは,最終的にガビオタ・アスパー・チームのA.アレナスが制し,3位には,惜しくもホンダ・チーム・アジアの小椋藍が入り,ランキング2位に浮上しています。他の日本人ライダー勢ですが,第2集団争いに入ったレッドブルKTMアジョの鳥羽海渡が11位に入ってポイントを獲得できたものの,エストレージャ・ガルシア0,0の山中琉聖は17位,レッドブルKTMテック3の佐々木歩夢は20位でノーポイントに終わっています。SIC58スクアドラ・コルセの鈴木竜生とホンダ・チーム・アジアの國井勇輝は転倒によりリタイアでした。 |
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☆独走(JRR) ○新型コロナウィルスの感染拡大により,開幕が遅れに遅れていたJRRですが,ようやく宮城県のスポーツランドSUGOで開幕を迎え,各クラスの予選とJSB1000クラスは今季最初の決勝レースとなるレース1が行われました。今シーズンはヤマハ以外のメーカーがワークス活動をとりやめていますので,実質的にヤマハワークスであるYAMAHA FACTORY RACING TEAMの中須賀克行と野左根航汰の2人による争いとなる可能性が高まっています。予選ワンツーとなった2人がそのままトップ争いを展開しましたが,2周目の1コーナーで何とディフェンディングチャンピオンの中須賀が転倒。ライバルがいなくなった野左根は独走状態に持ち込み,今季最初のレースを制しました。昨年はホンダのワークスライダーとしてSBKにフル参戦し,今シーズンは伊藤真一が新たに結成したKeihin Honda Dream SI Racingに所属して日本復帰となった清成龍一が,今季からホンダが投入した新しいCBR1000RR-Rを駆り,トップから20秒近い差をつけられはしたものの,見事2位表彰台を獲得しています。さらに,今シーズンもHonda Dream RT 桜井ホンダに所属し,清成と同じく新しいCBRを駆っている濱原颯道が,嬉しい自身初の表彰台獲得となる3位に入っています。 |
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☆逆転(F1) ○3週開催と超ハードスケジュールで行われている今月のF1ですが,その2つ目のレースとなる第5戦70周年記念GPの決勝レースが,ドライコンディションとなったシルバーストーン・サーキットで行われました。今シーズンもメルセデスAMG勢が速さを見せていますが,今回の決勝レースはタイヤの摩耗に苦しみ,思うようにペースを上げない状態になりました。それに対して,4番グリッドからスタートしたレッドブル・ホンダのM.フェルスタッペンは,オープニングラップで3位に浮上すると,タイヤに苦しみ,早い段階でタイヤ交換をするメルセデス勢を尻目に,遅めのタイヤ交換となりました。そうしたこともあってフェルスタッペンが逆転でトップに浮上し,その座を守っていきました。最終盤に入ってメルセデスAMGのL.ハミルトンが追い上げを図りましたが,最終的に11秒以上の大差をつけてフェルスタッペンがトップでチェッカーを受け,今季初優勝を飾りました。3位にメルセデスAMGのV.ボッタスが入り,ランキング争いでボッタスを抜いてフェルスタッペンがランク2位に浮上しています。ホンダ製パワーユニット勢は総じて好調で,フェルスタッペンのチームメイトであるA.アルボンは5位でチェッカー受けています。ポイント獲得争いをアルファタウリ・ホンダ勢が演じることになり,最終的におよそ1秒差でD.クビアトがP.ガスリーの前でチェッカーを受け,10位に入ってポイント獲得となりました。 なお,F1と併催で行われたFIA-F2において,今シーズンから同シリーズにフル参戦しているカーリンの角田裕毅が,レース2においてプレマ・レーシングのミック.シューマッハ(皆さんよくご存知のように,父親は元F1王者のミハエル・シューマッハ。)を抑えきって初優勝を飾っています。 |
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☆初優勝(SGT) ○第2戦の決勝レースが,開幕戦に引き続いて静岡県にある富士スピードウェイで行われました。GT500クラスは,開幕戦で今季からトヨタが新たに投入したGRスープラが圧倒的な速さを見せてトップ5を独占していますが,それに対してホンダとニッサンがどう巻き返していくか注目となりました。そして,その巻き返しを行ったのは,今シーズンより昨シーズンまでのミッドシップから他の2メーカーと同じFRへと転換を図ったNSX-GTでした。序盤からポールスタートの野尻智紀&福住仁嶺組のARTA NSX-GTと,2番グリッドからスタートした塚越広大&B.バゲット組のKEIHIN NSX-GTが,後続との差を広げていってトップ争いを演じていきました。ピットインのタイミング違いからトップが入れ替わったりしていきながら推移し,見せ場はARTAがトップでタイヤ交換をしたときでした。タイヤ交換を済ませてコースインしたARTAを,KEIHINが猛追を図ってプレッシャーをかけ,まだタイヤがあたたまっていないARTAはこのプレッシャーに焦りが出たかスピンを喫してしまいました。運の悪いことにリアタイヤがグリーン部分にかかってしまったためになかなか復帰することができず,ARTAはこの段階で優勝争いから脱落となりました。トップに立ったKEIHINはその後も順調な走行を続け,単独で2位を走行していた関口雄飛&S.フェネストラズ組のau TOM’S GR Supraに15秒以上の大差をつけて今季初優勝を飾ると共に,FRとなったNSX-GTにとっても初優勝となりました。3位には,大嶋和也&坪井翔組のWAKO’S 4CR GR Supraが入っています。ニッサン勢は今回も奮わず,平手晃平&千代勝正組のCRAFTSPORTS MOTUL GT-Rn8位が最高位でした。 GT300クラスは,加藤寛規&柳田真孝組のシンティアム・アップル・ロータスと,井口卓人&山内英輝組のSUBARU BRZ R&D SPORTが最後までトップ争いを展開していきました。BRZがロータスを猛追しましたが,最終的に1.585秒差でロータスが逃げ切り,今季初優勝を飾りました。優勝した加藤にとっては,何と10年ぶり,チームメイトである柳田にとっては4年ぶりと,どちらにとっても久々の勝利の美酒となっています。3位には,高木真一&大湯都史樹組のARTA NSX GT3が入っています。 |
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2020/08/09(日) ☆2年ぶり(MotoGP) ○3週連続開催最初のレースとなる第4戦チェコGPの予選が,ドライコンディションとなったブルノ・サーキットで行われました。MotoGPクラスでポールを獲得したのは,何とサテライトであるエスポンソラマ・レーシング(アビンティア・レーシング)のJ.ザルコで,2018年9月に行われたサンマリノ&リビエラ・ディ・リミニGP以来ほぼ2年ぶりとなります。しかも,彼が使用しているマシンは,昨年型のマシンです。2戦連続してポールを獲得していたペトロナス・ヤマハSRTのF.クアルタラロは,ファイナルアタックで転倒を喫したためにタイムを更新することができず,2番グリッド獲得にとどまりました。チームメイトであるF.モルビデリが3番手タイムをマークし,フロントローの内2つは同チームが獲得していると同時に,サテライトチームが3つを占めたことになります。Q1からのスタートとなったLCRホンダ・イデミツの中上貴晶ですが,7番手タイムで突破することができず,17番グリッドから決勝レースはスタートします。 Moto2クラスは,開幕戦カタールGPでポールを獲得したアメリカン・レーシングのJ.ロバーツが,その開幕戦以来となる自身2度目のポールを獲得しました。2,3番グリッドは,それぞれエストレージャ・ガルシア0,0のS.ロウズ,イタルトランス・レーシング・チームのE.バスティアニーニが獲得しています。Q1からの出場となったレッドブルKTMアジョの長島哲太は,思うようにペースアップを果たすことができずにQ1を突破することができず,21番グリッドからのスタートとなりました。 Moto3クラスは,フリー走行で好調な走りを見せていたレッドブルKTMアジョのR.フェルナンデスが,予選でも速さを見せてポールを獲得しました。2番グリッドは,コマーリング・グレシーニMoto3のG.ロドリゴが獲得しています。開幕からずっとポールシッターとなっていたSIC58スクアドラ・コルセの鈴木竜生でしたが,今回はトップからおよそコンマ3秒遅れで3番手獲得にとどまっています。ただ,開幕からフロントロー獲得は続いています。他のフル参戦日本人ライダー勢は,ホンダ・チーム・アジアの小椋藍が鈴木に次ぐ4番手,小椋のチームメイトの國井勇輝が10番手,レッドブルKTMアジョの鳥羽海渡が16番手,エストレージャ・ガルシア0,0の山中琉聖が17番手でした。 |
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☆開幕戦以来(F1) ○今月は3週連続開催となるF1ですが,その2つ目のレースとなる第5戦70周年記念GPの予選が,前戦に引き続いてイギリスのシルバーストーン・サーキットで行われました。Q3ではいつものようにメルセデスAMG勢のポール争いとなり,ファイナルアタックでL.ハミルトンのマシンの挙動が少し乱れたのに対し,V.ボッタスは速いタイムを刻み,わずか1000分の63秒差でトップタイムとなり,開幕戦以来となるポールを獲得しています。3番グリッドを獲得したのは,ドライバーとしては初となる新型コロナウイルスに感染したS.ペレスの代役としてステアリングを握って2戦目となるレーシング・ポイントF1のn.ヒュルケンベルグでした。ホンダ製パワーユニット勢は,レッドブル・ホンダのM.フェルスタッペンが4番手,アルファタウリ・ホンダのP.ガスリーが7番手,A.アルボンが9番手,アルファタウリ・ホンダのD.クビアトが16番手でした。 |
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2020/08/08(土) ☆ワンツー PART1(MotoGP) ○3週連続開催となるMotoGPですが,その最初のレースとなる第4戦チェコGPがブルノ・サーキットで開幕し,初日は2回のフリー走行が行われました。MotoGPクラスで初日総合トップタイムをマークしたのは,2戦連続して勝利を収めているペトロナス・ヤマハSRTのF.クアルタラロでした。ディフェンディングチャンピオンであるレプソル・ホンダ・チームのM.マルケスは今回も欠場していますが,もしクアルタラロが今回も勝利を収めると,マルケスのチャンピオン獲得が厳しくなる可能性がさらに高くなりますので,クアルタラロにとっては幸先のよいスタートを切った形となりました。チームメイトであるF.モルビデリが総合2番手タイムをマークし,初日はペトロナス・ヤマハSRTのワンツーとなりました。今シーズンKTM勢の躍進が目についていますが,それを象徴するかのようにレッドブルKTMテック3のM.オリベイラが総合3番手タイムでした。つまり,初日はワークスではなくサテライトチームがトップ3を占めた結果となりました。午前中に行われたFP1でトップタイムでトップタイムをマークしたLCRホンダ・イデミツの中上貴晶は,最終的に総合9番手タイムで初日を終えています。前戦でホンダ勢トップだった中上ですが,初日の9番手タイムもホンダ勢としてはトップでした。マルケスの欠場が続いていますが,リザルト上は中上がホンダのエースのような状態となっています。 Moto2クラスは,通常午後に行われるFP2の方がタイムが上がりますが,総合でいくとFP1でトップタイムだったイタルトランス・レーシング・チームのE.バスティアニーニのタイムをFP2で更新することができず,彼が初日総合トップタイムとなりました。FP2で1,2番手タイムだったエストレージャ・ガルシア・マークVDSのS.ロウズとスカイ・レーシング・チームVR46のL.マリーニが,総合でいくと2,3番手タイムとなります。ここまで何とかランクトップの座を守っているレッドブルKTMアジョの長島哲太は,FP2で転倒を喫してタイムは上がりませんでしたが,FP1のタイムで総合6番手で初日を終えています。 Moto3クラスは,こちらもFP1の方がタイムがよく,コマーリング・グレシーニMoto3のG.ロドリゴが総合トップタイムでした。総合2,3番手もFP1のタイムで,それぞれ鳥羽海渡,R.フェルナンデスのレッドブルKTMアジョ勢が占めました。他の日本人ライダー勢は,レッドブルKTMテック3の佐々木歩夢が総合6番手,ホンダ・チーム・アジアの小椋藍が総合14番手,SIC58スクアドラ・コルセの鈴木竜生が総合16番手,エストレージャ・ガルシア0,0の山中琉聖が総合21番手,ホンダ・チーム・アジアの國井勇輝が総合24番手でした。 |
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☆ワンツー PART2(F1) ○今月は3週連続開催と超タイトスケジュールのF1ですが,その2つ目のレースとなる第5戦が,前戦と同じくイギリスのシルバーストーン・サーキットで開幕しました。通常の大会は,開催地の名称が冠されますが,1950年にシルバーストンでスタートしたことを記念して,『70周年記念GP』という大会名になっています。初日総合トップタイムをマークしたのは,前戦でタイヤがパンクしたままゴールするという偉業(?)を成し遂げたメルセデスAMGのL.ハミルトンでした。V.ボッタスが2番手タイムをマークし,いつものようにメルセデスAMG勢のワンツーとなっています。ルノーのD.リカルドが総合3番手タムをマークしていますが,トップとの差はおよそコンマ8秒となっていて,トップ2が以下に図抜けているかがはっきりとしています。そのリカルドからわずかの遅れでレッドブル・ホンダのM.フェルスタッペンが4番手タイムでした。他のホンダ製パワーユニット勢は,レッドブル・ホンダのA.アルボンが11番手,アルファタウリ・ホンダのD.クビアトとP.ガスリーは,それぞれ12,13番手で初日を終えています。 |
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2020/08/07(金) ☆契約延長(F1) ○現在のF1は,メルセデス-AMG・ペトロナス・モータースポーツのドライバーでないとチャンピオンになれないのではないかと思われるほど,同チームのマシン性能はずば抜けた状態が続いています。それだけに,そのシートに誰が座るのかが契約更新時に注目を浴びることになります。来シーズンのシートについては,未定の状態が続いていましたが,昨日同チームから発表があり,V.ボッタスとの契約を延長することが決定しました。契約期間についてですが,ボッタスはずっと1年契約で推移してきていますが,今回も同様に1年間となっています。ボッタスが加入したのが,同チームでチャンピオンを獲得した後に電撃的に引退したN.ロズベルグの後任となった2017年シーズンからですので,今回の延長により来季で5年目を迎えることになります。このシートに座って現在まで8勝を挙げ,最高ランクは昨シーズンにおける2位となっています。気になるチームメイトに関してですが,今回の発表では明らかになりませんでしたが,ほぼ間違いなくL.ハミルトンの契約延長に落ち着くでしょうから,チャンプ獲得に近いシートは来季も同じラインナップになることはほぼ間違いありません。 |
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2020/08/06(木) ☆原因(F1) ○シルバーストーン・サーキットで行われた第4戦イギリスGPの決勝レースでは,タイやトラブルが多発しました。その最も顕著な例が,ポールトゥーフィニッシュを果たしたメルセデスAMGのL.ハミルトンです。2位を行くレッドブル・ホンダのM.フェルスタッペンに大きく差をつけていたハミルトンでしたが,ファイナルラップで左フロントタイヤがパンクして大きくペースダウンしたものの,何とか逃げ切って優勝を果たしました。そのハミルトンを追っていたフェルスタッペンも,ハミルトンを追い上げるべく猛追していましたが,タイやに不安を抱えていたため念のために緊急ピットインしてタイヤを交換。それが原因でハミルトンに追いつくことができずに2位に終わってしまいました。こういうように劇的なフィニッシュを演じたイギリスGPだったのですが,一歩間違うと危険な大会になったことも間違いありません。こうした事態を受け,ワンメークタイヤを供給するイタリアのタイヤメーカーであるピレリが今回のトラブルの原因を調査していました。その結果について8月4日にピレリから発表があり,トラブルの原因は,元々タイヤに厳しいサーキットであるシルバーストーンな上に,大幅にスピードが向上した2020年F1マシンで,かなり長いスティントを走ったことで,タイヤに非常に大きな負担がかかったことによるというものです。実際今季型マシンは,昨年のマシンよりさらにスピードがアップされていて,ポールタイムを昨年と比べると1.2秒ほど速くなっています。また,タイやトラブルが多発した2スティント目の走行は,セーフティカー導入のタイミングにより多くのマシンが長い周回をこなすことになり,全走行数の4分の3以上の距離を走りました。今後の対策として,使用するタイヤの仕様を見直すと共に,タイヤの内圧を下げるということになるようです。 |
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2020/08/05(水) ☆欠場(MotoGP) ○ホンダワークスであるレプソル・ホンダ・チームから発表があり,ディフェンディングチャンピオンであるM.マルケスが,今週末から始まる第4戦チェコGPを欠場することになりました。第2戦スペインGPの決勝レースにおいて転倒を喫したマルケスは,その際に右上腕骨を骨折する重傷を負ってしまいました。ただちに病院で手術を受け,何と翌週に行われた第3戦アンダルシアGPに出場するという驚きの行動をとりました。しかし,初日の走行を見合わせ,予選前に行われたフリー走行で走行し,Q1において一旦はコースインしました。しかし,1周しただけでピットインし,そのまま出場をとりやめました。そして,チェコGPでの復帰を目指していた中,最初の手術において埋め込まれていたチタンプレートに不具合が見つかってしまったため,2回目の手術を受ける事態となりました。手術が終了して48時間の経過観察を経てからチェコGPの対応が決まることになっていたのですが,それを前にして欠場の決定がなされました。スペイン,アンダルシアと欠場したマルケスに対し,この2つのレースをペトロナス・ヤマハSRTのF.クアルタラロが制し,2人の間には既に50ポイント差が開いています。さらに今回の欠場発表により,両者の差がさらに広がる可能性が高まりましたので,レース数が少なくなっている今シーズンの状況を考えると,逆転でのチャンピオン獲得が相当厳しくなったのは確かです。なお,アンダルシアGPでは欠場したマルケスの代役の投入はありませんでしたが,チェコに関しては,ホンダのテストライダーであるS.ブラドルを起用することになりました。 |
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2020/08/04(火) ☆不成立(MotoGP) ○今シーズンは6人もの日本人ライダーがMoto3クラスにフル参戦していますが,彼らのキャリアを見ると,その多くが『イデミツ・アジア・タレント・カップ』の出身者です。このシリーズは,MotoGPと同じくDORNAスポーツが運営するアジア人を中心に将来のMotoGPライダー育成を目的にしたシリーズで,その初代チャンピオンは,今季Moto3クラスにKTMのワークスライダーとしてレッドブルKTMアジョからフル参戦している鳥羽海渡です。今シーズンはMotoGPの開幕戦であるカタールGPとの併催という形で,既に第1戦が開催されました。ところが,MotoGPと同じく,その後は新型コロナウイルス感染拡大により中断となっています。そのような中,MotoGPは再開されていますが,その再開場所は全てヨーロッパを中心とした地域です。先日新たに発表された新しいカレンダーでは,アジアや北米,南米での開催は全てキャンセルとなりました。このことはアジアで行われているタレント・カップにとっては大きな影響があり,当初はタイGPとマレーシアGPとの併催で行われる予定になっていたのですが,同GPの開催がなくなりましたので,自動的にタレント・カップの開催もキャンセルとなりました。さらに,オーストラリアでの大会と,マレーシアでのもう1つの大会も予定に入っていたのですが,こちらは移動規制によりこれらもキャンセルされることになりました。ということは,今季のこのシリーズはカタールでの開幕戦で行われた2レースのみとなり,当然この2つだけではシリーズとして成立とはならず,やむなく今季このシリーズはキャンセルとなりました。今季エントリーしていたヤングライダーたちとしては完全に消化不良となったでしょうが,こういう状況ですからやむを得ないのも確かです。なお,このシリーズは毎年選考によりフル参戦ライダーが決まっていますが,来季に関しては,今季フル参戦していたライダーは自動的に参戦権を得ることになります。ただ,エントリーを取り消すライダーも出てくるでしょうから,空いた枠については,選考委員会によって選出されるのが中心となるようです。 |
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2020/08/03(月) ☆ぎりぎりで(F1) ○第4戦イギリスGPの決勝レースが,レースウィークを通じて一番気温が下がったドライコンディションのシルバーストーン・サーキットで行われました。いつものようにメルセデスAMG勢がフロントローを独占してスタートし,それを3番グリッドからスタートしたレッドブル・ホンダのM.フェルスタッペンがつけるという状態でレースは進んでいきました。トップの2台は安定した速さを見せて後続との差を広げ,特にハミルトンは好調なペースでボッタスとの差を少しずつ広げて行きました。そのような中,ところどころで接触やスピンが見られ,気になるのはタイヤがパンクするという事態です。その中の一人がアルファタウリ・ホンダのD.クビアトです。高速区間であるマゴッツとベケッツの間の縁石に乗り上げた際に左フロントがパンクしたため単独スピンを喫してバリアに激しく激突して大きくマシンが損傷し,そのままリタイアとなりました。そのパンクはさらなる展開を見せました。終盤に入っても盤石のワンツー体制を築いていたメルセデスAMG勢ですが,2位を走行していたボッタスが残り3周となったところでパンクに見舞われて緊急ピットインして順位をポイント圏外へ下げる結果となりました。その時トップを行くハミルトンにもタイヤトラブルが発生していてペースが下がり,2位に浮上したフェルスタッペンは大きく空いたハミルトンとの差を縮めていくためにこちらも緊急ピットインしてソフトタイヤに履き替えました。そして,ファイナルラップに入ってついにハミルトンのタイヤが音を上げてパンクし,何とか走行はできるものの,大きくペースが落ちました。フェルスタッペンは何とか追いつこうとしましたが,元々あった大きな差を逆転できず,ハミルトンが5秒の差をつけてトップチェッカーを受けました。3位には,フェルスタッペンから大きく遅れてフェラーリのC.ルクレールが入っています。他のホンダ製パワーユニット勢ですが,クビアトはリタイアに終わったものの,チームメイトであるP.ガスリーは7位でチェッカーを受けました。フェルスタッペンのチームメイトであるA.アルボンは,オープニングラップでハースF1のK.マグヌッセンと接触してしまい,マグヌッセンはコースオフを喫してリタイアとなりました。この接触でドライブスルーのペナルティを科されて順位を下げてしまい,その後順位を回復していき,最終的に8位でチェッカーとなりました。 |
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2020/08/02(F1) ☆予選では(F1) ○3週連続,そしてイギリスでは2週連続開催となるF1ですが,その最初のレースとなる第4戦イギリスGPの予選が,前日より気温が下がったドライコンディションのシルバーストーン・サーキットで行われました。ここで速さを見せたのが,今回が母国GPとなるメルセデスAMGのL.ハミルトンでした。そのハミルトンは,Q2でスピンを喫してグラベルをコース上にまき,赤旗の原因となりましたが,もちろんその後Q3進出を決めました。そして,そのQ3では,コースレコードを更新する速さを見せて3戦連続してのポール獲得となりました。そのハミルトンからコンマ3秒の差をつけられてV.ボッタスが2番手タイムをマークし,今回もメルセデスAMG勢によるワンツーとなりました。前日に行われたフリー走行では最上位に顔を出さなかった2人ですが,予選ではいつものような結果を残しています。3番手タイムをマークしたのは,前日に行われたFP1でトップタイムをマークして期待されていたレッドブル・ホンダのM.フェルスタッペンでした。ただ,トップとは1秒以上の差をつけられていますので,相変わらずメルセデスAMG勢の牙城を崩す難しさを感じさせる結果となりました。他のホンダ製パワーユニット勢は,全員Q2での敗退となりました。まずフェルスタッペンのチームメイトであるA.アルボンは12番手タイムで,その1つ上にアルファタウリ・ホンダのP.ガスリーが付けています。もう一人のD.クビアトは14番手タイムでした。ただ,そのクビアトは,FP3でギヤボックス交換を行ったため既に今日行われる決勝レースでの5グリッド降格が決定しています。 |
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2020/08/01(土) ☆快晴の中(F1) ○過酷な3週連続,そしてイギリスのシルバーストーン・サーキットで2週連続開催となるF1ですが,その最初のレースとなる第4戦イギリスGPが開幕し,初日は2回のフリー走行が行われました。不安定な天候が多いイギリスですが,この日のシルバーストーンは快晴に恵まれ,終日ドライコンディションでの走行となりました。午前中に行われたFP1でトップタイムをマークしたのは,レッドブル・ホンダのM.フェルスタッペンでした。しかし,タイムで見ると午後に行われたFP2の方が早く,そのFP2でトップタイムをマークし,総合トップに立ったのは,チームメイトであるS.ペレスがドライバー初となるコロナウイルス感染で欠場となり,代役としてN.ヒュルケンベルグがステアリングを握ることになったレーシング・ポイントF1のL.ストロールでした。午前中トップに立ったフェルスタッペンのチームメイトであるA.アルボンが,FP2で2番手タイムをマークしました。ただ,彼がマークしたのはセッション中盤で,そのタイムをマークした直後に名物コーナーの1つであるストウコーナーでバランスを出してガードレールの餌食となり,激しくマシンが損傷したためにこの段階で走行終了となっています。3番手タイムをマークしたのは,メルセデスAMGのV.ボッタスで,チームメイトで、前戦の勝者であるL.ハミルトンは5番手タイムでした。午前中トップのフェルスタッペンは,セッティング中心に臨んだのか,タイムアップをせずにFP2の走行を行い,14番手タイムで初日を終えています。アルファタウリ・ホンダ勢は,P.ガスリーが8番手,D.クビアトが15番手で走行を終了しています。ペレスの代役であるヒュルケンベルグは,7番手タイムとトップ10圏内での走行となりました。 |
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