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最新ニュース

2019/10/31(木)
☆復活(SF)
○現在はSGTのGT300クラスにフル参戦し,ドライバーでもある道上龍が率いるDrago CORSEがプレスリリースを行い,スリーボンドとともに2020年から『スリーボンド・ドラゴコルセ』としてスーパーフォーミュラに参戦すると発表しました。現在はSGTにフル参戦しているDrago CORSEですが,2014年の終盤2戦に伊沢拓也を擁してSFに参戦しました。そしてその翌年から2年間にわたって小暮卓史を擁してフル参戦しました。しかし,道上が2017年シーズンに世界ツーリングカー選手権(WTCC)にホンダ・シビックを駆ってフル参戦することになったことに伴い,同チームは一旦SFでの活動を停止しました。ただ,その年からフォーミュラカーのレース活動自体を全く停止していたわけではなく,今回のスリーボンド・レーシングとのコラボレーションで『ThreeBond Racing with Drago CORSE』として全日本F3にフル参戦していました。そのスリーボンドですが,国内外でF3において1999年から活躍してきましたが,今月に入って今シーズンをもってF3での活動に区切りをつけると発表していました。そして,今回のSFへの参戦発表へと繋がっていったわけです。今回の発表によると,ドライバーなど具体的な発表はなされていませんが,現段階で明らかになっているのは,道上龍が監督を務め,スリーボンドの足立守氏がプロモーションディレクターとなります。使用するエンジンは,現在SFで採用されているトヨタとホンダの選択肢があるわけですが,道上との関係性から考えてホンダ以外は考えられませんし,実際前向きに検討中とのことで,こちらもほぼ間違いなく早い段階で決定すると考えていいでしょう。具体的な発表は今後行われるでしょうが,既にSFはシーズンを終了し,12月にはルーキーテストが行われて来シーズンに向けた活動が始まります。シーズンフル参戦ということで考えれば,準備することは多いのに,期間が短いという現実問題もあります。今後急ピッチで作業が進んでいくものと思われます。
2019/10/30(水)
☆四半世紀ぶり(WRC)
○10月27日(日)に,第13戦スペイン(ラリー・エスパーニャ)最終日の走行が行われました。この大会を含めて残り2戦となっていたWRCですが,今季のタイトル争いでトップに立っていたのは,トヨタ・ヤリスWRCを駆るO.タナクでした。WRCの1大会に獲得できる最大ポイントは30ポイントですから,この大会終了時にタナクがランク2位のドライバーに30ポイントを超える差をつけていれば,最終戦を待たずしてチャンピオンを決めることになります。ランク1位につけているタナクは,ランク2位に28ポイント差をつけて今回の大会に臨んでいましたから,ここでチャンピオンを決める可能性がありました。今回のラリー・エスパーニャは,全14戦ある中で唯一グラベル(未舗装路)とターマック(舗装路)が混在するミックスサーフェス・イベントですので,マシンとドライバーの総合力が試されます。最終日を3位で迎えたタナクは,最終ステージとなるSS17をトップで通過。この結果,順位を1つ上げて2位で大会を終えました。SS17は『パワーステージ』に設定されていて,ボーナスポイントが特別に与えられることになっています。ここをトップで終えたタナクには,総合2位のポイントに加え5ポイントも上乗せして大会を終了しました。この大会を制したのはヒュンダイi20クーペWRCを駆るT.ヌービルで,この結果彼がランク2位に浮上しました。しかし,ランクトップのタナクとのポイント差が36だったため,タナクが今シーズンのチャンピオンを決めました。2017年にWRCに復帰したトヨタですが,トヨタがドライバータイトルを獲得するのは復帰後初となります。それ以前で見ると,1994年にD.オリベールがトヨタ・セリカ・ターボWRCを駆って獲得して以来四半世紀ぶり合計5回目となります。タナクはエストニア出身のドライバーですが,エストニア人がWRCでチャンピオンを獲得するのは初となります。また,2004年からのS.ローブ,2013年からのS.オジェと,ずっとフランス人ドライバーがWRCを制してきましたが,その流れがここで絶たれたことにもなります。なお,ドライバーズタイトルはここで決まりましたが,昨年トヨタが獲得したマニュファクチャラーズタイトルは最終戦で決定することになりました。このタイトル争いは,ヒュンダイがトヨタに18ポイント差をつけていますので,トヨタとしては連覇に向けてかなり厳しい最終戦となりそうです。
2019/10/29(火)
☆おあずけ(F1)
○第18戦メキシコGPの決勝レースが,曇り空ながらドライコンディションとなったエルマノス・ロドリゲス・サーキットで行われました。前日に行われた予選では,レッドブルのM.フェルスタッペンが最速タイムを刻んで一旦はポールスタートを決めました。しかし,その後,走行中に黄旗無視のペナルティが科されて3グリッド降格となり,代わってフェラーリのS.ベッテルがポールからスタートをしました。今回もメルセデスAMG勢とフェラーリ勢との争いとなりましたが,タイヤ戦略の違いがリザルトに影響を与える結果となりました。メルセデスAMG勢はワンストップ,フェラーリ勢はドライバーによって回数が変わるという形となりました。その中で早めのタイヤ交換作戦を採ったメルセデスAMGのL.ハミルトンがトップに立つと,2番手を行くフェラーリのベッテルを最終的におよそ1.8秒差をつけてトップでチェッカーを受け,今季10勝目,通算88勝目を挙げました。チームメイトで,ランク2位につけているV.ボッタスが3位表彰台獲得となり,この大会でのへミルトンの戴冠は実現せず,次戦までのおあずけとなっています。ホンダ製パワーユニット勢は,レッドブルのM.フェルスタッペンが接触によりスローポンクチャーに見舞われる不運もあって表彰台争いに絡むことが出来ず,最終的にチームメイトのA.アルボンが5位,フェルスタッペンは6位に終わりました。トロロッソ・ホンダ勢は,周回遅れながらP.ガスリーが10位入賞を果たし,D.クビアトは11位でのチェッカーとなり,惜しいところでポイント獲得に至りませんでした。
2019/10/28(月)
☆チャンピオン(MotoGP)
○第17戦オーストラリアGPの決勝レースが,前日までは不安定な天候でしたが,この日は全クラスドライコンディションとなったフィリップアイランド・サーキットで行われました。MotoGPクラスは,序盤こそLCRホンダ・カストロールのC.クラッチローが主導権を握りましたが,中盤からはモンスター・エナジー・ヤマハMotoGPのM.ビニャーレスがペースを上げていって,ついにトップに立ちました。今シーズンのチャンピオンを決めているレプソル・ホンダ・チームのM.マルケスは,こちらも徐々にペースを上げていってそのビニャーレスとの差を詰め,ラストラップに入るときには2位につけていました。そして,ファイナルラップの1コーナーでビニャーレスをパスしてトップに立ちました。2位に落ちたビニャーレスは,マルケスを交わすべくペースアップしましたが,9コーナーで姿勢を乱して転倒を喫し,残念ながらリタイアに終わりました。ビニャーレスの脱落により単独走行となったマルケスは,2位に入ったクラッチローに11秒以上の大差をつける独走で今季11勝目を挙げ,第13戦サンマリノ・リビエラ・ディ・リミニGP以来破竹の5連勝を飾っています。ホンダ勢がワンツーフィニッシュを飾るのは,17戦にして今季初となります。3位には,母国GPに燃えるプラマック・レーシングのJ.ミラーが入っています。
Moto2クラスは,レッドブルKTMアジョ勢がワンツー体勢を築いてトップ争いを展開し,最終的にB.ビンダーが1秒以上の差をつけて今季3勝目を挙げました。バインドなーにとっては,この大会2年連続制覇となります。2位には,3位に4秒以上の差をつけてJ.マルティンが入っています。その3位には,ランク2位につけているダイナボルト・インタクトGPのT.ルティが入っています。ランクトップを行くエストレージャ・ガルシア0,0マークVDSのA.マルケスは,トップ争いに絡むことが出来ないままレースを終え,8位でのチェッカーとなっています。この結果,マルケスとルティそのポイント差が28となり,残り2戦でマルケスが何とか優位に立っていることには変わりありません。ONEXOX TKKR SAGチームの長島哲太は,マルケスらとのバトルを展開し,最終的に10位でのチェッカーとなっています。
Moto3クラスは,ランクトップでこの大会を迎えているレオパード・レーシングのL.ダッラポルタが,6番グリッドからスタートしてトップ争いを展開し,2位に入ったチームメイトであるM.ラミレスにわずか1000分の77秒差でトップチェカーを受け,今季3勝目を挙げました。この結果,ダッラポルタが今シーズンのチャンピオンを決めています。3位には,トップから1000分の88秒遅れという僅差でアンヘル・ニエト・チームのA.アレナスが入っています。SIC58スクアドラ・コルセの鈴木竜生もトップ争いを展開していきましたが,トップからコンマ126秒遅れで4位となり,惜しく表彰台を逃しています。他の日本人ライダー勢は,ペトロナス・スプリンタ・レーシングの佐々木歩夢が7位に入って久々に上位でチェッカーを受けています。ホンダ・チーム・アジアの小椋藍が14位に入ってポイントを獲得しましたが,ボエ・スカル・ライダー・ムゲン・レーシングの真崎一輝は17位でポイント獲得に至りませんでした。ホンダ・チーム・アジアの鳥羽海渡は,トップ争いを展開していたものの,残り3周で接触転倒を喫してしまい,リタイアに終わっています。

☆チャンピオン決定(SF)
○今季最終戦となる第7戦JAF鈴鹿グランプリの決勝レースが,ドライコンディションとなった鈴鹿サーキットで行われました。今回火の大会は,スタート時に選択したタイヤがソフトなのかミディアムなのかがレースに大きな影響を与える結果となりました。ソフトタイヤを選択して2番グリッドからスタートしたTEAM MUGENの野尻智紀は,単独走行に持ち込んでトップチェッカーを受け,最終戦でようやく今季初優勝を飾りました。野尻の優勝は,2014年にスポーツランドSUGOにおいて行われた第6戦以来5年ぶりとなります。この大会をランクトップを行くDOCOMO TEAM DANDELION RACINGの山本尚貴とわずか1ポイント差の2位で迎えたVANTELIN TEAM TOM’SのN,.キャシディは,こちらもソフトタイヤでスタートし,トップの野尻からは遅れをとったものの,こちらも単独走行を展開していって2位でチェッカーを受けました。ミディアムタイヤを履いてスタートし,思うようにペースを上げることができずに走行していった山本は,トップ争いに絡むことが出来ないままレースを展開していき,最終的に5位でのチェッカーとなりました。この結果,2位でチェッカーとなったキャシディが,逆転で今季のチャンピオンに輝いています。外国人ドライバーのチャンピオン獲得は,今回のキャシディと同じくTOM'Sに所属して2011年にタイトルを獲得したA.ロッテラー以来8年ぶりとなります。3位には,その山本のチームメイトである福住仁嶺が,スタート時ミディアムタイヤ選択ドライバーとしては先頭を走り,こちらも単独走行で入っています。福住の表彰台獲得は,今回が初となります。なお,ドライバータイトルはキャシディでしたが,山本と福住が活躍したDOCOMO TEAM DANDELION RACINGが2012年以来2度目となるチームタイトルを獲得しています。そのDOCOMO TEAM DANDELION RACINGで永年にわたってチーム監督を務め,独特なパフォーマンスでテレビ中継や会見等を盛り上げてきた村岡潔監督が,今シーズンをもって勇退することが発表されています。
2019/10/27(日)
☆延期(MotoGP)
○第17戦オーストラリアGPの予選が,不安定な天候となったフィリップアイランド・サーキットで行われました。雨が降ったと思えば晴れてきて,マシンコントロールが難しいくらいの強風が吹くという不安定な天候となったため,各クラスの予選は転倒が続出したり,タイムアタックが出来なくなったりと色々な影響を与えました。MotoGPクラスは,予選前に行われるフリー走行4において,強風にあおられたレッドブルKTMテック3のM.オリベイラが激しく転倒を喫し,メディカルセンターに運ばれる事態となりました。直ちに赤旗が提示されてセッションは中断となり,その後に行われたブリーフィングでライダーから走行続行が危険だという意見が続出し,レースディレクションはその後の走行を中止としました。その結果,予選は今日行われる決勝レースの前にQ1とQ2を実施することになりました。
Moto2クラスは,セッション途中で雨が降ることが予想されていたため,どのライダーも早めのアタックをしていきました。そして,予選終盤に雨が降り始めたため,実質的にその時点での順位がリザルトとなりました。そこで最速タイムを刻んだのはベータ・ツールズ・スピード・アップのJ.ナバーロで,第5戦フランスGP以来今季3度目となるポールとなりました。2番グリッドは,フリー走行で総合2番手タイムだったレッドブルKTMアジョのB.ビンダーでした。スカイ・レーシング・チームVR46のL.マリーニが3番手タイムをマークし,優勝した前戦日本GPに続いてフロントローを獲得しています。ONEXOX TKKR SAGチームの長島哲太は,フリー走行ではトップ10に入っていましたが,予選では12番グリッド獲得にとどまっています。
Moto3クラスは,不安定な天候のためQ1が中断となったりした中で行われ,レオパード・レーシングのM.ラミレスが自身初となるポールを獲得しました。ステリルガルダ・マックス・レーシング・チームのA.カネトとアンヘル・ニエト・チームのA.アレナスのKTM勢が,それぞれ2,3番手タイムをマークしています。そのKTMに来季移籍することが決定しているホンダ・チーム・アジアの鳥羽海渡が5番手タイムをマークし,これが日本人ライダー勢のトップとなります。他の日本人ライダー勢は,SIC58スクアドラ・コルセの鈴木竜生が12番手,ボエ・スカル・ライダー・ムゲン・レーシングの真崎一輝が18番手,ペトロナス・スプリンタ・レーシングの佐々木歩夢が22番手,ホンダ・チーム・アジアの小椋藍が23番手となっています。

☆今季2度目(F1)
○第18戦メキシコGPの予選が,Q3の最初のアタックでレッドブルのM.フェルスタッペンが最速タイムを刻みました。ラストアタックでこのタイムを目標に各車アタックをしていきましたが,メルセデスAMGのV.ボッタスが最終コーナーでクラッシュした影響で上位陣は誰もタイムを更新することが出来ず,フェルスタッペンが今季2回目となるポールを獲得しました。このところ好調な走りを見せているフェラーリ勢がこの日も好調で,C.ルクレールが2番手,S.ベッテルが3番手タイムをマークしています。フェルスタッペンのポール獲得と同様,ホンダ製パワーユニット勢も好調で,他の4台も全てQ3に進出していて,レッドブルのA.アルボンが5番手,トロロッソ・ホンダのD.クビアトとP.ガスリーが,それぞれ9,10番手となっています。

☆逆転に向け(SF)
○今季最終戦となる第7戦JAF鈴鹿グランプリの予選が,ドライコンディションとなった鈴鹿サーキットで行われました。ランク3位から逆転タイトルを狙うTCS NAKAJIMA RACINGのA.パロウがポールを獲得し,ポールシッターに与えられる貴重な1ポイントを獲得しました。この日はホンダエンジン勢が好調で,トップ5を全てホンダエンジン勢が占めていて,TEAM MUGENの野尻智紀が2番手,B-Max Racing with motoparkのL.アウアーが3番手となっています。この大会をランクトップで迎えているDOCOMO TEAM DANDELION RACINGの山本尚貴は5番手,ランク2位につけているVANTELIN TEAM TOM’SのN.キャシディが6番手となっていて,予選結果でもチャンピオン争いは混沌とした状況になっています。
2019/10/26(土)
☆確定(MotoGP)
○3週連続開催となるMotoGPですが,昨日からその2つ目のレースとなる第17戦オーストラリアGPがフィリップアイランド・サーキットで開幕し,初日は2回のフリー走行が行われました。MotoGPクラスでは,モンスター・エナジー・ヤマハMotoGPのM.ビニャーレスが初日総合トップタイムをマークしています。そのMotoGPクラスの来季のシートですが,昨日お伝えしたようにKTMがザルコの抜けたシートに誰が座るのか正式に発表したことにより,22あるMotoGPクラスのシートが全て確定しました。ここでその確定したシートの内訳を整理しておきたいと思います。
2020年MotoGPクラスシート獲得状況(確定)
チーム ライダー 契約期間
レプソル・ホンダ M.マルケス 2020年終了まで
J.ロレンソ
モンスター・エナジー・ヤマハ V.ロッシ
M.ビニャーレス
ドゥカティ・チーム A.ドビツィオーゾ
D.ペトルッチ
チーム・スズキ A.リンス
J.ミル
レッドブルKTM P.エスパルガロ
B.ビンダー
アプリリア・グレシーニ A.エスパルガロ
A.イアンノーネ
テック3KTM M.オリベイラ
I.レクオナ
LCRホンダ C.クラッチロー
中上 貴晶
プラマック・ドゥカティ F.バグナイア
J.ミラー
アビンティア・レーシング K.アブラハム
T.ラバト 2021年終了まで
ペトロナス・ヤマハ F.モルビデリ 2020年終了まで
F.クアルタラロ
2019/10/24(金)
☆体制決定(MotoGP)
○3週連続開催となるMotoGPですが,今週末はフィリップアイランドでの第17戦オーストラリアGPとなります。それを前にして,KTMレーシングがMotoGPクラスの来季の体制について正式発表を行いました。まずワークスであるレッドブルKTMファクトリー・レーシングですが,既に発表があったようにP.エスパルガロが残留となります。そして,シーズン途中で2年契約を1年で解除するという発表を行ったJ.ザルコの後釜として,既にKTMのサテライトチームであるレッドブルKTMテック3に来季所属することが決定していたB.ビンダーをワークスチームで起用することになりました。そのテック3については,既にM.オリベイラの残留が決定していました。そして,ビンダーのワークス昇格に伴って空いたシートには,23日付のこのページで名前を挙げたI.レクオナを起用することになりました。23日でもお伝えしたように,来季のレクオナは,レッドブルKTMアジョに移籍してMoto2クラスに継続参戦する予定になっていました。今回の契約成立により,来季のMotoGPクラスのシートは,全て埋まったことになります。
2019/10/24(木)
☆移籍(SBK)
○今シーズンのSBKにおけるホンダは,モリワキとアルティアとのコラボでモリワキ・アルティア・ホンダ・チームとしてワークス活動をしています。そして,そのエースライダーとして33歳のイギリス人ライダーであるL.キャミアを前年から継続して起用していました。しかし,今シーズンは負傷欠場が続き,さらにマシンの戦闘力不足等もあってチームメイトである清成龍一と共に全くと言っていいほど好成績を収めることが出来ていませんでした。現段階では,合計45ポイント,ランク17位となっています。そのキャミアについて正式発表があり,来シーズンはドゥカティ勢の1つであるバルニ・レーシングに移籍し,ドゥカティV4 Rを駆ることになりました。2009年シーズンにBSBでチャンピオンを獲得し,翌年からSBKにフル参戦してきています。その間,様々なマシンを駆ってきていて,現在のホンダをはじめ,ヤマハ,アプリリア,スズキ,BMW,そしてホンダに移籍する前年に駆っていたMVアグスタと,ありとあらゆるマシンを経験しています。ところが意外なことにドゥカティ経験がなく,今回の移籍によって初めてSBKでドゥカティを駆ることになります。来季のSBKにおけるホンダは,マニュファクチャラーズタイトル争いでぶっちぎりの最下位という状況を打破するのか,かなり力を入れていくようです。その一環として,ライダーとして今季MotoGPからSBKに戦いの場を移し,その初年度でランク2位に輝くという好成績を残したA.バウティスタを来季から起用することが決定しています。今回のキャミアの移籍は,この流れの中でのものではないかと思われます。もう一人についてはまだ未発表ですが,清成の継続起用は現在の状況を考えると可能性はかなり低いことは間違いないでしょう。可能性として高いのは,今季ここまでJRRのJSB1000クラスでランクトップにつけている高橋巧なのではないかと,期待を込めて噂されています。
2019/10/23(水)
☆昇格か?(MotoGP)
○来シーズンのシート獲得競争が中・軽量級クラスで盛んになってきている現在のMotoGPですが,最高峰クラスも全部が決まっているわけではありません。来季に向けたMotoGPクラスのシート獲得競争は,ほとんどのライダーが2年契約だったため,ほぼ無風状態で行われてきました。とはいえ,全てのシートがそうだったわけではありませんでしたから,わずかにあるシートを誰が獲得するかも注目でした。そうしたことを経て,ほぼ決まりかけた中で大きな出来事がありました。それが,2年契約を結んでいたKTMファクトリー・レーシングのJ.ザルコが,合意の上とはいえ1年限りでその契約を打ち切ったことです。シートの残り2つとなっていたところで起きた突然の契約解消。その内の1つは,噂されていたようにLCRホンダ・イデミツの中上貴晶が契約延長を結び,残りはKTMのワークスチームのシート1つとなっています。その1つのシートを誰が獲得するかが注目されていますが,既に有力ライダーは来季の契約を結んでいますし,思うような結果が残せていない最高峰クラスでのKTMのシートということで,なかなか正式発表がない状況が続いています。先日は,今季長島哲太のチームメイトとしてONEXOX TKKR SAGチームからMoto2クラスにフル参戦しているR.ガードナーに白羽の矢が立ったようですが,現在のチームとの契約を維持し,来季もMoto2クラスにフル参戦し,2021年のシート獲得競争に参加する決断を下したようです。なかなか決まらない残り1つのシートですが,ここに来て新たな噂が浮上してきました。それは,今シーズンはアメリカン・レーシングからKTM製シャーシのマシンを駆ってMoto2クラスにフル参戦している19歳のスペイン人ライダーであるI.レクオナを起用することになるのではないかということです。そのレクオナは,既に来季の契約を結んでいて,その来季はレッドブルKTMアジョに移籍してMoto2クラスへ継続参戦することになっています。ただ,KTMアジョは中・軽量級クラスにおけるKTMのファクトリーチームですから,他のライダーと違って,来季の契約を破棄してKTMからMotoGPクラスに昇格することはさほど障害がないのも確かです。通常で考えれば,KTMのテストライダーを務めているM.カリオが参戦するのが自然(D.ペドロサもテストライダーですが,長年ホンダのワークスライダーとして活躍した後,引退した彼が復帰することはまずないでしょう。)ではありますが,どういう決着を見せるのかしばらく注目となります。
2019/10/22(火)
☆名称変更(F1)
○ホンダ製のパワーユニットを搭載しているトロロッソが,どうやら来シーズンから新しい名称となるようです。まだ正式発表はありませんが,先日行われた一部の報道によるとトロロッソ側が名称変更を申請したということです。そして,名称を変更するためには,各チームの承認等が必要となるのですが,その報道によれば,電子投票がなされて各チームから承認されたということです。レッドブルのジュニアチームであるトロロッソは,2005年のシーズン終了後にミナルディを買収し,レッドブル・レーシングの姉妹チームとして『スクーデリア・トロロッソ』という名称で2006年からエントリーを開始しています。この『トロロッソ』という名称は,イタリアに本拠地を置いていることから,『レッドブル』をそのままイタリア語訳をして『トロロッソ』ということで用いています。新しい名称ですが,2016年からレッドブルが新たに立ち上げたファッションブランドである『アルファタウリ』を採用することになるとのことです。この『アルファタウリ』という名称は,おうし座のα星にちなんで名付けられたもののようで,今回の名称変更はそのブランドのプロモーションの一環として行われるようです。なかなか私たち日本人には聞き慣れない(耳に馴染みにくい)ところがあるような気もしますが,活躍次第では耳慣れてくるでしょうから,そうなることを期待したいと思います。
2019/10/21(月)
☆タイトル(MotoGP)
○第16戦日本GPの決勝レースが,前日と違って暖かく,ドライコンディションとなったツインリンクもてぎで行われました。MotoGPクラスは,ポールのレプソル・ホンダ・チームのM.マルケスと,3番グリッドのペトロナス・ヤマハSRTのF.クアルタラロが好スタートを切り,オープニングラップでは順位を入れ替えてトップ争いを展開しました。しかし,そのオープニングラップをトップで終えたマルケスが,その後は徐々に差をつけていきながら独走態勢に持ち込んでいきました。マルケスとの差が広がってしまったクアルタラロですが,3位争いとは差をつけてこちらも独走となりました。トップ2はそのままの順でチェッカー受け,マルケスは今季10勝目を挙げると共に,ホンダに今季のコンストラクターのタイトルをもたらしました。このタイトルは,ホンダにとって25回目となります。2位に終わったクアルタラロですが,この結果,今シーズンのルーキー・オブ・ザ・イヤーのタイトルを決めています。独走だったトップ2に対して,3位争いは複数台によるものとなりました。当初はプラマック・レーシングのJ.ミラーが引っ張っていましたが,徐々にペースダウン。それに対してドゥカティ・チームのA.ドビツィオーゾが徐々にペースを上げていって3位に浮上し,最終的にこちらも独走でチェッカーとなりました。肩に痛みを抱えながらの走行となったLCRホンダ・イデミツの中上貴晶は,13番グリッドからスタートしたものの,スタートで順位を下げてしまいました。苦しい状況での戦いを強いられる中上ですが,母国の声援を受けながら最後まで走り抜き,最終的にポイント圏外の16位でチェッカーとなりました。レースウィーク前に発表していたように,この大会後に肩の手術とリハビリを行うため,今季のレースはこれで終了となります。次の登場は,2020年にマレーシアで行われるプレシーズンテストとなる見込みです。
Moto2クラスは,ポールからスタートしたスカイ・レーシング・チームVR46のL.マリーニが,最終的にそのポジションを守ってトップでチェッカーを受け,自身初となる2連勝を飾りました。2位には,今シーズン再びこのクラスに帰ってきたダイナボルト・インタクトGPのT.ルティが入っています。今回の表彰台獲得により,ルティがランク2位に浮上しています。。3位には,14番グリッドからスタートしたレッドブルKTMアジョのJ.マルティンが入り,このクラスで自身初となる表彰台を獲得しています。ONEXOX TKKR SAGチームの長島哲太は,マシンに不具合が発生して最後尾スタートとなり,さらにスタート直後の1コーナーで転倒を喫してリタイアに終わっています。
Moto3クラスは,3番グリッドからスタートしたSIC58スクアドラ・コルセの鈴木竜生が好スタートを切ってトップに立ち,彼がレースを引っ張るという形となりました。しかし,独走態勢に持ち込むことは出来ず,いつものようにこのクラスらしく複数台によるトップ争いがファイナルラップまで続きました。その段階で2位を走行したりした鈴木でしたが,激しいトップ争いはフィニッシュラインまで続き,最終的にレオパード・レーシングのL.ダッラポルタがトップでチェッカーを受け,今季2勝目を挙げました。1000分の94秒差でアンヘル・ニエト・チームのA.アレナスが,およそコンマ2秒差でスカイ・レーシング・チームVR46C.ビエッティが3位に入りました。鈴木は最後の最後で4位となり,惜しくも表彰台を逃しています。他の日本人ライダー勢ですが,ペトロナス・スプリンタ・レーシングの佐々木歩夢が13位,ホンダ・チーム・アジアの小椋藍が14位,エストレージャ・ガルシア0,0からワイルドカード参戦の山中琉聖が15位とそれぞれポイント圏内でチェッカーを受けています。ホンダ・チーム・アジアの鳥羽海渡は17位,ボエ・スカル・ライダー・ムゲン・レーシングの真崎一輝は20位でのチェッカーとなり,こちらはノーポイントで終わっています。
2019/10/20(日)
☆初ポール(MotoGP)
○第16戦日本GPの予選が,雨が降ったり止んだりといった不安定な天候となった栃木県にあるツインリンクもてぎで行われました。唯一ドライコンディションでの走行となったMotoGPクラスは,前戦で今シーズンのチャンピオンを決めているレプソル・ホンダ・チームのM.マルケスが,早い段階からトップタイムをマークしました。そして,それを初日総合トップタイムをマークしているペトロナス・ヤマハSRTのF.クアルタラロが追うという展開となりました。そのマルケスはファイナルアタックでさらにタイムを縮め,今季10度目,最高峰クラスで62度目となるポールを獲得しました。このポール獲得は,意外にもマルケスにとってツインリンクもてぎにおける最高峰クラスでの初ポールとなります。2番手にクアルタラロがつけると思われる中,ファイナルラップで彼のチームメイトであるF.モルビデリがタイムを縮め,逆転で2番グリッド獲得となりました。肩の痛みに苦しむLCRホンダ・イデミツの中上貴晶は,Q1からの予選となりました。チームメイトであるC.クラッチローとトップ争いを展開し,最終盤まではクラッチローに次ぐ2番手に立っていました。このままQ1突破かと思われていましたが,最後になってチーム・スズキ・エクスターのA.リンスが2番手タイムをマークし,惜しくもQ1での敗退となり,今日の決勝レースは13番グリッドからスタートすることになりました。
Moto2クラスは,スカイ・レーシング・チームVR46のL.マリーニが,ウェットコンディションの中でタイムを縮めていってトップタイムをマークし,2番手に1秒以上の差をつける速さを見せて昨年の最終戦以来,今季初となるポールを獲得しました。その2番手争いは僅差でのものとなり,最終的にA.フェルナンデス,L.バルダッサーリの順でフレックスボックスHP40勢が2,3位を占めました。初日のフリー走行1では2番手タイムにつけていたONEXOX TKKR SAGチームの長島哲太でしたが,その後はなかなか上位に顔を出すことが出来ず,最終的に16番グリッド獲得にとどまりました。
こちらもウェットコンディションの中での走行となったMoto3クラスは,SIC58スクアドラ・コルセ勢が速さを見せ,N.アントネッリが今季3度目となるポールを獲得しました。チームメイトの鈴木竜生は,トップからおよそコンマ3秒遅れの3番手タイムをマークし,今季3度目となるフロントローを獲得しています。2番グリッドにつけたのはエストレージャ・ガルシア0,0のA.ロペスで,これは自己最高位となります。他の日本人ライダー勢ですが,鈴木以外は上位に顔を出すことが出来ず,16,17,17位にそれぞれホンダ・チーム・アジアの鳥羽海渡,ペトロナス・スプリンタ・レーシングの佐々木歩夢,ホンダ・チーム・アジアの小椋藍となりました。この4名はQ2での走行でしたが,ボエ・スカル・ライダー・ムゲン・レーシングの真崎一輝はQ1で敗退していて,最下位となる24番手タイムでした。ワイルドカード参戦となるエストレージャ・ガルシア0,0の山中琉聖はQ1で敗退となって19番グリッド獲得で予選を終えています。もう一人で,今シーズンJRRのJ-GP3クラスチャンピオンである長谷川聖は,それまでのフリー走行でトップタイムからの107%をクリアすることが出来ず,予選,決勝共に出場できなくなっています。
2019/10/19(土)
☆2戦連続(MotoGP)
○第16戦日本GPがツインリンクもてぎで開幕し,初日は2回のフリー走行が行われました。天気予報によれば,初日がドライ,予選が行われる土曜日がウェット,決勝が行われる日曜日が再びドライということになっていますので,初日のデータは決勝レースにとって貴重なものとなります。初日のもてぎは,厚い雲が空を覆い,気温が低いという状況でしたが,終日ドライコンディションの中で行われました。MotoGPクラスは,タイで行われた前戦で初日総合トップタイムだったペトロナス・ヤマハSRTのF.クアルタラロが,この日唯一となる1分44秒台をマークし,2戦連続して初日総合トップタイムとなりました。総合2番手タイムをモンスター・エナジー・ヤマハMotoGPのM.ビニャーレスがマークし,初日はヤマハのワンツーとなっています。今シーズン不調のヤマハですが,この日のヤマハは良い走りを見せ,トップ6中4台がヤマハ勢でした。総合3番手タイムは,前戦で今シーズンのチャンピオンを決めているレプソル・ホンダ・チームのM.マルケスでした。手術とリハビリのため残り3戦を欠場することになっているLCRホンダ・イデミツの中上貴晶は,肩の痛みがさらにひどくなってきているようで,痛みをこらえながらの走行となり,総合15番手タイムで初日を終えています。
Moto2クラスは,この大会をランクトップで迎えているエストレージャ・ガルシア0,0マークVDSのA.マルケスが,2回目のフリー走行でトップタイムをマークし,自身今季初となる初日総合トップタイムをマークしました。2,3番手タイムをレッドブルKTMアジョ勢が占めていて,B.ビンダーが2番手,J.マルティンが3番手でした。ONEXOX TKKR SAGチームの長島哲太は,1回目のフリー走行で2番手タイムと好スタートを切りましたが,2回目のフリー走行が19番手と奮わず,1回目のタイムで初日総合9番手で初日を終えています。
Moto3クラスは,アラゴン,タイと2戦連続して初日総合トップタイムだったムゲン・レースのA.ミニョが,日本でも初日の速さを見せ,3戦連続して初日総合トップタイムとなりました。そのミニョからわずか1000分の97秒差で,レオパード・レーシングのM.ラミレスが総合2番手となりました。さらに,そのラミレスから1000分の38秒差で,ペトロナス・スプリンタ・レーシングのj.マクフィーが総合3番手タイムで初日を終えています。日本人ライダー勢ですが,フル参戦日本人ライダーの鈴木竜生,鳥羽海渡,小椋藍,佐々木歩夢,真崎一輝は,それぞれ7番手,9番手,13番手,14番手25番手タイムでした。ワイルドカード参戦となる山中琉聖は21番手タイムでしたが,長谷川聖は36番手タイムとトップから8秒以上遅れた最下位で初日を終えています。最下位に終わった長谷川ですが,彼の主戦場はJRRのJ-GP3クラスで,使用しているマシンもそのレギュレーションに合わせたものです。GP参戦にあたって,当然そのレギュレーションに合わせなければならず,使用するのが共通ECUであるデロルト製のものです。そのECUとの合わせ込みに苦労しているようで,トラブルが発生してまともに走行することが出来ない状況にあるようです。最高速で見ると,他のライダーが時速215〜220qで走行しているのに対し,長谷川は195q台と20q以上遅いマシンを駆っています。かつてはJRR勢がGPにワイルドカード参戦しても活躍できていましたが,最近ではそうしたことが見られなくなってきています。GPに参戦するという貴重な経験はできるものの,そこで激しいバトルを経験するということはほぼ不可能な状況にあります。J-GP3クラスを世界へのステップアップに位置づけるという観点で行けば,レギュレーションについて考える必要性があります。ただ,もしそうした位置づけにすると,コストが上昇して参戦できにくくなるということが出てくるだけに,非常に難しいことも確かです。
2019/10/18(金)
☆26年ぶり(MotoGP)
○今日からツインリンクもてぎにおいて,第16戦日本GPが開幕します。それを翌日に控えた17日(木)に,感動的なイベントが行われました。かつて日本国内はもちろん,GPにおいても活躍した『青木3兄弟』が再びGPの場に帰ってきたのです。3兄弟の内の次男である青木琢磨は,1998年にレプソル・ホンダのライダーとしてシーズン前のテストをしていた際,転倒を喫して半身不随という重傷を負い,それ以後は車椅子の生活を強いられていました。しかし,その後,不屈の精神で4輪のレーサーとして復活し,クロスカントリーラリー等へ参戦しています。そのような中,兄弟等の尽力により下半身不随の人でも乗れるようなバイクを準備し,今年の鈴鹿8耐において単独走行でのデモランを行いました。そして,今度は,日本GPを前にして,MotoGPを運営するDORNAスポーツをはじめ,ホンダ,そしてツインリンクもてぎ等の尽力で,スズキの開発ライダーである長兄の宣篤がスズキGSX-RRを,現役オートレーサーである三男の治親がホンダCBR1000RRを,そして,琢磨がホンダのMotoGPマシンであるRC213Vのレプリカ市販マシンであるホンダRC213-Vをレプソルカラーに彩ったマシンをそれぞれ駆り,ツインリンクもてぎを3周にわたってデモランを行いました。3兄弟が揃ってサーキットを走行するのは,1993年以来実に26年ぶりだということです。
2019/10/17(木)
☆勢揃い(SGT)
○ドイツを中心に行われているDTMシリーズとのコラボを目指しているSGTは,その一環として来シーズンからクラス1規定に基づいたマシンをGT500クラスに投入することになっています。そうしたレギュレーション変更に対応するため,トヨタはこれまでのレクサスに替わってGRスープラを投入し,ホンダはNSX-GTという点では変更ないものの,これまでのミッドシップからFRレイアウトへと変更されたマシンを投入することになっています。ニッサンについては,これまでと同じくGT-Rを採用しますが,当然マシンの中身は大幅な変更が加わることになります。来季に向け各メーカーともマシン開発に取組んでいますが,そうした流れの中で,10月16日(水)から,我が大分県にあるオートポリスにおいて,3メーカーのマシンが集まっての開発テストがスタートしました。GRスープラとGT-Rは,既に鈴鹿サーキットにおいて9月にシェイクダウンテストを行っていますが,ホンダについては,その時はマシンの披露をしたものの,実際に走行することはありませんでした。一歩出遅れた形となったホンダでしたが,今回のテストに1日先立って,同サーキットでFRとなったNSX-GTのシェイクダウンテストを行いました。そして,昨日から3メーカーが一堂に会した初めてのテストが始まったわけです。今回のテストを担当するドライバーですが,トヨタが立川祐路,石浦宏明,平川亮,ホンダが伊沢拓也,山本尚貴,野尻智紀,ニッサンが松田次生,R.クインタレッリ,F.マコヴィッキとなっています。何せ開発されて間もないマシンですから,初日の走行では各メーカー共に大なり小なりトラブルが発生したようです。とはいえ,そうなるのは当然ですし,今出た方がその分性能と信頼性の向上に結びつきますので,むしろ良い傾向だといえるのではないでしょうか。
2019/10/15(水)
☆契約延長&欠場(MotoGP)
○ホンダのサテライトチームで,MotoGPクラスにフル参戦しているLCRホンダから発表があり,同チームからフル参戦している最高峰クラスで唯一の日本人ライダーである中上貴晶を来季も起用することが決定しました。契約期間は1年で,今シーズンと同様に契約はHRCとの間で結ばれています。契約延長は確実視されていたものの,なかなか発表がなされませんでしたが,その要因の1つが来季使用するマシンについてだと言われていました。2018年シーズンからMotoGPクラスにステップアップを果たした中上ですが,1年落ちのマシンを使ってきています。中上としては,最新型のマシンを使用できるようにHRCと交渉をしていたということが噂されていました。しかし,今回の発表によると,来季は今季レプソル・ホンダ・チームのM.マルケスが使用し,チャンピオンを獲得した2019年型のRC213Vになることが発表され,これまで同様に1年落ちのマシンを駆ることになりました。
今回は,契約延長だけではなく,今週末に行われる日本GP以後のことについての発表もありました。その発表というのは,日本GP以後3戦残されていますが,中上はその全てを欠場することになりました。これは,右肩の手術とリハビリを行うためのものです。第8戦オランダGPにおいて,モンスター・エナジー・ヤマハMotoGPのV.ロッシがミスにより中上に追突してしまい,激しく転倒した中上はリタイアに終わっています。すぐにメディカルに運ばれて検査等を行いましたが,その時は骨折していないということでした。しかし,それ以後から右肩に力が入らない状況が続いていて,そうした不調を抱えながら最高峰のマシンを駆ってきましたが,今後のことを考えて右肩の手術を行う決定を行い,今回の発表ということになりました。中上の復帰は,2月にマレーシアのセパン・サーキットで行われるプレシーズンテストからということになりそうです。欠場する中上の代役ですが,一部の報道では,今シーズン途中でKTMからの参戦をとりやめることになったJ.ザルコではないかと言われています。今回の発表では,その点についてなされていませんから,その噂の真偽の程は明確になっていません。ただ,参戦をとりやめていて,KTMも他チームからの出場を容認するという発表が既になされているとはいえ,型落ちのマシンを使用するにしても,来季ホンダのマシンを駆る可能性が全くと言っていいほどないザルコを起用することにはかなり疑問符がつくと思います。ましてや,これも現段階では噂に過ぎませんが,ヤマハのテストライダーになるのではないかと言われていて,しかもテック3(当時はヤマハのサテライトチーム)に所属していた昨シーズンまでのことを考えるとその可能性が比較的高いですから,普通に考えれば,今季ここまでワイルドカードや代役として出場したHRCのテストライダーであるS.ブラドルを起用することの方が自然です。果たして結果がどうなるのか,近いうちに行われるであろう発表を待ちたいと思います。と,朝の更新時ではこういうようにしていましたが,その後,LCRホンダから発表があり,噂通りザルコが中上の代役として残り3戦に参戦することが決定しました。
2019/10/15(火)
☆2年連続(SBK)
○今シーズンのSBKもカワサキ・レーシングチーム・ワールドSBKのJ.レイがチャンピオンを獲得し,これで史上初となる5年連続チャンピオン獲得という偉業を成し遂げています。そのレイが所属するカワサキ・レーシングチーム・ワールドSBKから10月8日(火)に発表があり,今季レイのチームメイトとしてフル参戦しているL.ハスラムが,今シーズンをもってチームを離れることになりました。一昨年までSBKにフル参戦していたハスラムでしたが,昨シーズンはBSBに戦いの場を移し,そこでチャンピオンを獲得し,再びSBKへと返り咲いてチャンピオンチームに所属していました。そして,鈴鹿8耐では優勝に貢献する走りを見せました。ただ,レイと比べると肝心なSBKでは見劣りしていたのも事実で,最終的にはランク6位で今シーズンを終えています。昨年のレイのチームメイトはT.サイクスでしたが,彼もわずか1年でチームを去っていて,レイとしては,2年連続して1年限りでチームメイトが替わるという事態となりました。そのハスラムが抜けて空いたシートに誰が座るのかが注目されていましたが,10月11日(金)に同チームから発表があり,パタ・ヤマハ・オフィシャル・ワールドSBKチームに所属してフル参戦しているA.ローズを起用することになりました。今シーズンのローズは,最終的にランク3位でシーズンを終えています。今年の鈴鹿8耐は,カワサキの後塵を拝して惜しくも2位で終わりましたが,昨年までは中須賀克行やM.ファン.デル.マークと組んで3連覇を成し遂げています。9月末にヤマハ・モーター・ヨーロッパから発表があって,4年間在籍したパタ・ヤマハ・オフィシャル・ワールドSBKチームをローズが去ることが明らかとなっていて,そして今回のチャンピオンチームへの移籍発表となっています。
2019/10/14(月)
☆6連覇(F1)
○第17戦の決勝レースが,台風が去って青空が戻ってきた鈴鹿サーキットで行われました。今回の大会は,東日本の各地に災害をもたらした台風19号により,土曜日に予定されていたセッションが全て延期となり,日曜日の午前中に予選が,午後に決勝レースが行われるという変則的なスケジュールとなりました。ドライコンディションの中で行われた決勝レースは,ポールからスタートしたフェラーリのS.ベッテルが出遅れたのに対し,3番グリッドからスタートしたメルセデスAMGのV.ボッタスが好スタートを切ってトップに立ちました。2番グリッドからスタートしたフェラーリのC.ルクレールもスタートで出遅れ,5番グリッドからスタートしたレッドブルのM.フェルスタッペンとオープニングラップで接触し,両者共にレースには復帰したものの,最終的にマシントラブルからリタイアに終わっています。この2人のバトルはこれまでにも見られていて,血気盛んな2人の若手ドライバーの因縁は,今後も続いていくのかもしれません。ピットインのタイミングにズレがあってトップが入れ替わることがありましたが,ボッタスは最後まで速いペースを維持し,最終的に2位に13秒以上の大差をつける独走で今季3勝目を挙げました。ボッタスの独走を許した2位争いは,ベッテルが先行し,それをメルセデスAMGのL.ハミルトンが追うという展開となりました。終盤になってタイヤがフレッシュな分ハミルトンがベッテルを追い上げる展開となりましたが,最後までベッテルを交わすことができず,およそコンマ5秒の差をつけてベッテルが逃げ切りました。この結果,コンストラクタータイトルで決着がつき,メルセデスAMGが6連覇を成し遂げました。フェルスタッペンがリタイアに終わったレッドブルですが,A.アルボンが4位に入ってホンダにとっての母国GPで何とか一矢を報いています。トロロッソ・ホンダ勢は,P.ガスリーが8位に入ってポイントを獲得し,D.クビアトは12位でのチェッカーとなっています。
なお,台風19号により,たくさんのかけがえのない命が失われています。ここでご冥福をお祈りすると共に,冠水などの被害を受けた方々にはお見舞い申し上げます。
2019/10/13(日)
☆変更(MotoGP)
○今日はF1の第17戦日本GPの予選と決勝レースがワンデーという形で鈴鹿サーキットにおいて行われますが,来週はツインリンクもてぎにおいてMotoGPの第16戦日本GPが行われる予定になっています。その日本GPでは,MotoGPクラスに1台,Moto3クラスに2台のワイルドカード参戦することが決まっています。まずMotoGPクラスですが,こちらは当初の予定通り,スズキのテストライダーを務めているS.ギュントーリが出場し,GSX-RRを駆ることになります。Moto3クラスに関しては,当初はMoto3?ジュニア世界選手権とレッドブル・ルーキーズ・カップにダブル参戦していて,来季は國井勇輝とJRRのJ-GP3クラスにフル参戦している長谷川聖が出場することになっていました。その内の長谷川に関しては,当初の予定通り出場することになります。その長谷川は,先日オートポリスで行われた第7戦において,最終戦を待たずして見事今シーズンのチャンピオンを決めていて,彼にとってのGP初参戦は全日本チャンピオンとしてのものとなります。もう一人の國井についてですが,自身GP初参戦となる第10戦チェコGPでワイルドカード参戦したものの,決勝レースのスタート直後にトラブルでスロー走行していた他のライダーと接触転倒を喫してしまいました。そのアクシデントにより,右手4か所と右手首1か所を骨折してしまい,現段階でもその傷が十分癒えていないことから,今回のワイルドカード参戦を断念することになりました。残念ながらMotoGP出場の機会を1つ失った國井ですが,来季はステップアップしてホンダ・チーム・アジアからフル参戦することが決定していますから,そこで今回の悔しさを晴らして欲しいところです。そして,今回その國井に替わってワイルドカード参戦するライダーが発表され,今シーズンはエストレージャ・ガルシア0,0に所属してMoto3?ジュニア世界選手権にフル参戦し,来季は同チームからそのままMotoGPにステップアップすることが決定している山中琉聖が出場することになりました。その山中ですが,開幕戦カタールGPに早くも代役参戦してMotoGPデビューを果たし,その後第6戦イタリアGPと第7戦カタルーニャGPにワイルドカード参戦していて,カタルニアGPでは9位でチェッカーを受けて見事トップ10フィニッシュを果たしています。
2019/10/12(土)
☆初走行(土)
○第17戦日本GPが鈴鹿サーキットで開幕し,初日は2回のフリー走行が行われました。午前中に行われた1回目のフリー走行では,ケータハムで小林可夢偉が走行して以来となる日本ドライバーの走行でしょう。そのドライバーとは,昨シーズンSF,SGTでダブルタイトルを獲得し,F1での走行に必要なスーパーライセンス獲得の条件をほぼ満たしている山本尚貴です。彼がは,トロロッソ・ホンダのP.ガスリーのマシンを駆っての走行でした。長年ホンダのエースドライバーを務めている山本ですから,まさにホームコースでの走行で走り慣れているとはいえ,初めてF1マシンでの走行のため,上位タイムを刻むということは流石に厳しかったようです。ただ,チームによるとフィードバックが素晴らしく,初走行の割にはチームに良い情報を伝えることが出来たようです。タイムとしては17番手と下位に沈んでいたものの,チームメイトであるD.クビアトとはわずか0.098秒しか遅れていませんでした。さて,この日の走行全体に目を向けると,初日総合トップタイムをマークしたのはメルセデスAMGのV.ボッタスで,総合2番手タイムをL.ハミルトンがマークし,メルセデスAMG勢のワンツーとなっています。しかも,この2台のみが1分27秒台というタイムを記録しています。総合3番手タイムをレッドブルのM.フェルスタッペンがマークしていて,ホンダにとってのホームコース制覇にある程度期待が持てる結果となりました。
なお,今年最強といわれている台風19号が接近しているため,今日行われる走行は,予選を含め全てキャンセルすることが決定しています。今日行われる予定の予選は,明日の午前中に行われ,決勝レースは予定通りの実施となります。
2019/10/11(金)
☆復活(MotoGP)
○MotoGPをプロモートするDORNAスポーツから発表があり,2022年からブラジルのリオデジャネイロでMotoGPを開催することが決定しました。開催するのは,2021年に完成する予定の新サーキットであるリオ・モーターパークです。このサーキットは,全長4.5キロ,左右のコーナーが,それぞれ6,7個あるレイアウトで,2016年にオリンピックなどが開催されたリオデジャネイロのデオドロ地区に建設されています。開催が決定したブラジルGP(リオGP)は,ゴイアニア・サーキットで1987年に初めて開催され,同地で3年間開催された後,1992年にインテルラゴス,1998年を除く1995年から2004年まではアウトドローモ・ネルソン・ピケ・サーキット(ハカレパグア・サーキット)で開催されましたが,それ以後は,カレンダーから消えていました。なお,今回結ばれた契約は,2026年までの5年間となっています。
2019/10/10(木)
☆着々と(MotoGP)
○来シーズンの体制については,MotoGPクラスがLCRホンダ・イデミツとKTMファクトリー・レーシングの合計2つのシートがまだ未定となっていますが,元々ほとんどのライダーが来季が2年目の契約ということで,大きな混乱はほとんどありませんでした。それに対して,Moto2,Moto3クラスは,今まさに来季の体制をどんどん固めている状況にあります。そのような中,今シーズン全てのクラスにフル参戦しているペトロナス・スプリンタ・レーシングが,来季のMoto2クラスの体制を発表しました。それによると,今シーズンは1台体制で臨んでいる同チームですが,来季は2台体制で臨むことになりました。そのライダーについては一新し,既に先月エストレージャ・ガルシア0,0マークVDSから今季このクラスにフル参戦しているC.ビエルゲとの契約が成立しています。そして,この度新たに今季アンヘル・ニエト・チームからフル参戦しているJ.ディクソンとの契約が成立が発表されました。これで同チームの体制が確定し,このクラスも着々と体制が固まってきています。今回の決定により,現段階では,アメリカン・レーシングKTM,ダイナボルト・インタクトGP,フェデラル・オイル・グレシーニ,イデミツ・ホンダ・チーム・アジアがそれぞれ1つのシートが未定で,MVアグスタ・フォワード・レーシングがまだ誰も正式には決定していない状況で,合計6つの空きシートとなります。
2019/10/09(水)
☆復帰(MotoGP)
○Moto2クラスにフル参戦しているアンヘル・ニエト・チームから発表があり,来季のライダーとしてマレーシア人ライダーのH.シャーリンを起用することになりました。今回契約が成立したシャーリンは,2014年から4年間にわたってMoto2クラスにフル参戦した後,テック3に所属して昨シーズンから最高峰クラスにフル参戦しています。ただ,チームがヤマハのサテライトからKTMのサテライトへとチェンジしていますので,昨シーズンは型落ちのヤマハYZR-M1を,今季はKTMの今季型RC16を駆っています。来季のテック3については,今季同チームからフル参戦しているM.オリベイラとの契約延長が5月に決まり,さらに7月には新たにB.ビンダーとの契約が成立しましたので,シャーリンはテック3のシートを失うことが決定していました。また,来季の最高峰クラスのシートにはほとんど空きがなく,このクラスでのシートを獲得することもほぼ不可能になっていました。今回の契約成立により,シャーリンとしてはMoto2クラスに3年ぶりに復帰することになりました。なお,チームメイトはA.カネトとなります。
2019/10/08(火)
☆5年ぶり(F1)
○今週末に鈴鹿サーキットで第17戦日本GPが開催されますが,トロロッソとホンダから発表があり,その初日に行われるフリー走行1において,国内ホンダのエースドライバーである山本尚貴を起用することが正式に決定しました。山本の起用は,トロロッソ側に勇み足があって,今回の発表前に山本のコメント動画を公開してしまったということがあり,既に周知の事実ではあったのですが,今回が正式な発表となります。彼が走行するのは,今季途中からトロロッソ・ホンダに復帰しているP.ガスリーの走行枠を使ってのもので,ガスリー自身は,フリー走行2からの出走となります。今回走行が正式決定した山本尚貴は,昨シーズンSFとSGTでダブルタイトルを獲得し,F1で走行するためのスーパーライセンスに必要な条件をほぼクリアしていました。来季からのF1参戦を目指して,スケジュールの合間を縫ってF1の現場を訪れたり,シュミレーターでの走行を経験したりといった活動にも取組んでいました。もちろんこうした山本自身の努力はありますが,ホンダとの強力な関係性も今回の走行に大きな影響を与えていることも間違いありません。現実的には来季からのF1参戦は相当高いハードルがありますが,今回のパフォーマンス次第では,来季もしくは2年後のF1参戦に少しは近付けることが出来る可能性がないわけではないのかもしれません。今回の正式決定により,日本人ドライバーがF1で走行するのは,2014年に小林可夢偉がケータハムのマシンを走行して以来5年ぶりとなります。ただ気になるのは天候のことで,現在今年最強に発達するのではないかと言われている台風19号が接近しています。金曜日にはまだ鈴鹿から離れたところにある可能性が高いでしょうが,ドライコンディションになるかどうかは微妙な状況となっています。せっかくの機会ですから,絶好の路面コンディションで最高のパフォーマンスが発揮できると良いですね。
2019/10/07(月)
☆3連覇(MotoGP)
○第15戦タイGPの決勝レースが,雨が心配されたものの,ドライコンディションとなったチャーン・インターナショナル・サーキットで行われました。レプソル・ホンダ・チームのM.マルケスがチャンピオンに王手をかけているMotoGPクラスは,ポールからスタートしたペトロナス・ヤマハSRTのF.クアルタラロがホールショットを奪い,トップの座をずっと守っていきました。初日,2日目とどちらも転倒を喫しているマルケスですが,3番グリッドから好スタートを切り,クアルタラロに次ぐ2番手を走行していきました。クアルタラロとマルケスとの2台によるバトルは最後まで続き,ファイナルラップでマルケスが仕掛けてトップに立ち,最終コーナーを迎えました。2位に落ちていたクアルタラロは,ここでマルケスにアタックを仕掛けたものの,立ち上がりで交わされてマルケスがトップでチェッカーを受け,見事今シーズンのチャンピオンを勝利で飾りました。これにより,3連覇を成し遂げると共に,最高峰クラスで6勝,全てのクラスを合わせて8度のワールドタイトルを獲得したことになります。3位には,中盤からペースが上がってきたモンスター・エナジー・ヤマハMotoGPのM.ビニャーレスが入っています。14番グリッドからスタートしたLCRホンダ・イデミツの中上貴晶は,最終的に10位でチェッカーを受けています。次戦は,いよいよツインリンクもてぎでの日本GPです。トップ10フィニッシュを果たした中上には,ぜひ自己最高位を獲得する走りを見せてほしいものですね。
Moto2クラスは,トップに立ったスカイ・レーシング・チームVR46L.マリーニが,独走態勢に持ち込んで2位に2秒以上の差をつけ,今季初優勝を飾りました。2位争いを展開していたレッドブルKTMアジョのB.ビンダーが,ファイナルラップで2位になると最後までそのポジションを守ってチェッカーとなりました。3位には,今季初表彰台となるアメリカン・レーシングKTMのI.レクオナが入っています。2番グリッドからスタートしたONEXOX TKKR SAGチームの長島哲太は,ホールショットこそ奪ったものの,ペースを上げることができずに順位を下げていき,15位でチェッカーを受けて何とかポイントを獲得しています。
Moto3クラスは,いつものこのクラスらしく複数台によるトップ争いがファイナルラップまで続きました。そして,最終的にガビオタ・アンヘル・ニエト・チームのA.アレナスがトップでチェッカーを受けて今季初優勝を果たし,レオパード・レーシングのL.ダッラ・ポルタがおよそコンマ2秒遅れで2位表彰台を獲得しています。3位には,エストレージャ・ガルシア0,0のA.ロペスが3位に入り,自身初の表彰台を獲得しています。日本人勢での最高位は7位に入ったホンダ・チーム・アジアの鳥羽海渡で,これが日本人勢で唯一のポイント獲得でした。ボエ・スカル・ライダー・ムゲン・レーシングの真崎一輝は,完走を果たしたものの18位でノーポイント,ペトロナス・スプリンタ・レーシングの佐々木歩夢は単独で,SIC58スクアドラ・コルセの鈴木竜生とホンダ・チーム・アジアの小椋藍は,接触により転倒リタイアに終わっています。

☆連勝(JRR)
○第7戦の決勝レースが,ドライコンディションとなった我が大分県にあるオートポリスで行われました。JSB1000クラスは,ヤマハとホンダの2台によるトップ争いが展開されていきました。しかし,徐々にヤマハの2台によるトップ争い,ホンダの2台による3位表彰台争いとなり,最終的にコースレコードをマークした走りを展開したヤマハ・ファクトリー・レーシング・チームの中須賀克行が勝利し,前日に行われたレース1に続いて2連勝を飾りました。2位となった野左根航汰に続いて3位を獲得したのは,ランクトップを行くTeam HRCの高橋巧でした。
J-GP2クラスは,レース途中に起こった転倒でオイルが撒かれ,赤旗中断となってしまいました。6周という超スプリントでの再開となったヒート2では,3台によるトップ争いが展開され,最終的にMuSASHi RT HARC-PRO.の名越哲平が勝利を収め,今季3勝目を飾りました。2,3位には,それぞれSDG Mistresa RT HARC-PRO.の榎戸育寛,Team 武 RSCの作本輝介が入っています。
ST600クラスは,ポールからスタートした日本郵便HondaDream TPの小山知良が,レース中盤から独走態勢に持ち込み,最終的に2位に5秒近い大差をつけて今季3勝目を飾りました。3台による2位争いとなりましたが,そこからARMY GIRL team MF&Kawasakiの奥田教介が先行して2位に入り,3位には,Baby Face 51ニトロレーシングの岡本裕生が日本郵便HondaDream TPの國峰琢磨に競り勝って入っています。
J-GP3クラスは,このクラスらしく複数台によるトップ争いが最後まで展開されていきました。ファイナルラップでトップに立ったミクニ テリー&カリーの村瀬健琉が逃げ切ってトップでチェッカーを受けて自身初優勝を飾りました。2位にここまでランクトップに立っていたCLUB Y'sの長谷川聖が入り,ランク2位の鈴木大空翔が7位と上位に入ることが出来なかったため,最終戦を待たずして今シーズンのチャンピオンを決めています。3位には,ポールからスタートしたWJ-FACTORYの栗原佳祐が入っています。
2019/10/06(日)
☆4度目(MotoGP)
○第15戦タイGPの予選が,ドライコンディションとなったチャーン・インターナショナル・サーキットで行われました。MotoGPクラスは,今シーズンから最高峰クラスにステップアップを果たし,ここまで3度ポールシッターとなってルーキーとして目覚ましい活躍をしているペトロナス・ヤマハSRTのF.クアルタラロが,ベストラップをマークし,ラストアタックで転倒をするというアクシデントに見舞われたものの,今季4度目となるポールを獲得しました。ヤマハのサテライトライダーのクアルタラロからおよそコンマ1秒遅れで,ヤマハワークスであるモンスター・エナジー・ヤマハMotoGPのM.ビニャーレスが2番グリッドとなりました。前日に行われたフリー走行1で激しいクラッシュを喫し,病院で検査を受けるという事態にまで発展したレプソル・ホンダ・チームのM.マルケスでしたが,痛みはあるものの,幸いにも大きな怪我には見舞われておらず,予選ではトップからおよそコンマ2秒遅れで3番グリッドを獲得しています。そのマルケスは,今日行われる決勝レースで,A.ドビツィオーゾの結果次第では今シーズンのチャンピオンを決めることになります。そのドゥカティ・チームのドビツィオーゾは,7番グリッドからのスタートとなっています。LCRホンダ・イデミツの中上貴晶は,カーボン式のスイングアームを搭載したマシンを今回から投入していて,Q1で敗退して14番グリッドから決勝レースをスタートすることになりました。
Moto2クラスは,ここまでランクトップを行くエストレージャ・ガルシア0,0マークVDSのA.マルケスがトップタイムをマークし,2戦連続してポールを獲得しています。そして,そのマルケスから1000分の95秒遅れで2番グリッドを獲得したのは,今季第11戦オーストリアGPで初のポールシッターとなっているONEXOX TKKR SAGチームの長島哲太でした。その長島から1000分の56秒遅れで,レッドブルKTMアジョのJ.マルティンが3番手タイムでした。
Moto3クラスは,スカイ・レーシング・チームVR46のC.ビエッティが最速タイムを刻み,参戦18戦目で自身初となるポールを獲得しました。2,3番グリッドを獲得したのは,それぞれレオパード・レーシングのM.ラミレス,ガビオタ・アンヘル・ニエト・チームのA.アレナスが入り,どちら今季最高位からのスタートを決めています。開幕戦ウィナーであるホンダ・チーム・アジアの鳥羽海渡がトップからおよそコンマ3秒遅れで4番手タイムとなり,惜しくもフロントローからのスタートを逃しています。SIC58スクアドラ・コルセの鈴木竜生が11番手,ペトロナス・スプリンタ・レーシングの佐々木歩夢が18番手,ホンダ・チーム・アジアの小椋藍が20番手となりボエ・スカル・ライダー・ムゲン・レーシングの真崎一輝はブービーとなる23番グリッドからのスタートとなりました。

☆4勝目(JRR)
○第7戦の予選と,JSB1000クラスの決勝レース1が,好天に恵まれた我が大分県にあるオートポリスで行われました。レース1が行われたJSB1000クラスは,ポールからスタートしたYAMAHA FACTORY RACING TEAMの中須賀克行と2番グリッドからスタートしたチームメイトの野左根航汰との間でトップ争いとなりました。しばらくの間は野左根が先行していましたが,残り3周となったところで中須賀が交わしてトップに浮上すると,そのまま逃げ切ってトップでチェッカーを受け,今季4勝目を飾りました。3位争いは,Team HRCの高橋巧とMuSASHi RT HARC-PRO.Hondaの水野涼のホンダ勢同士の争いとなりましたが,高橋が水野を交わすとそのまま逃げ切り,単独走行で3位に入りました。
J-GP2クラスの予選は,ここまでランクトップを行くMuSASHi RT HARC-PRO.Hondaの名越哲平が,1分51秒台タイムを安定して出していき,最終的に今季4度目となるポールを獲得しています。ミクニ テリー&カリーの尾野弘樹とSDG Mistresa RT HARC-PRO.の榎戸育寛との間で展開された2番手争いは,尾野がこれを制しています。
ST600クラスは,50台近いエントリーがあって予選はA,Bの2組に分かれて行われました。その中でトップタイムをマークしたのは,A組で走行した日本郵便HondaDream TPの小山知良でした。超ベテランライダーである小山にとっては,昨シーズンの最終戦以来今季初のポールとなります。2番グリッドは,B組でトップタイムだったBaby Face 51ニトロレーシングの岡本裕生でした。3番手には,ARMY GIRL team MF&Kawasakiの奥田教介が入っています。
J-GP3クラスは,今回がスポット参戦となるWJ-FACTORYの栗原佳祐がトップタイムをマークし,自身2年ぶりとなるポールを獲得しています。2番グリッドは女性ライダーである41Planningの高杉奈緒子,3番グリッドはTeam Plusone+fの福嶋佑斗がそれぞれ獲得しています。
2019/10/05(土)
☆2人目(MotoGP)
○第15戦タイGPがチャーン・インターナショナル・サーキットで始まりましたが,それを前にして,中・軽量級クラスにフル参戦しているイデミツ・ホンダ・チーム・アジアから来季の参戦体制について発表が行われました。それによると,まず中量級クラスとなるMoto2クラスには,今シーズンも同チームからフル参戦しているS.チャントラを継続して採用することになりました。いずれのクラスも2台体制を敷いている同チームですが,チャントラのチームメイトが誰になるかは,今回の発表では行われませんでした。軽量級クラスであるMoto3クラスは,今シーズンも同チームからフル参戦している小椋藍を,来季も継続して参戦することになりました。そのチームメイトですが,既に今季同チームからフル参戦している鳥羽海渡のレッドブルKTMアジョへの移籍が決定していて,誰がその空いたシートに座るのかが注目となっていました。そして,今回の発表によると,その空いたシートには,今季アジア・タレント・チームに所属して『Moto3?ジュニア世界選手権』と『レッドブル・ルーキーズ・カップ』にダブルでフル参戦している國井勇輝を採用することになりました。一昨日のこのページでお伝えしたように,来季のMoto3クラスでは,エストレージャ・ガルシア0,0が山中琉聖を新たに起用することが発表されていて,今回の発表により,来季は2人の日本人ライダーが新たにルーキーライダーとしてフル参戦することが決定したことになります。
2019/10/04(金)
☆保護デバイス(インディカー)
○ドライバーの安全デバイスとして,F1やSFなどで採用されているのが,HALOと呼ばれているドライバーのコックピット前に搭載したY字型をしたバー状のものです。その点に関して,既に今シーズンの全てのレースを終え,来季に向けた動きが始まっているインディカーシリーズが,新たな安全デバイスを施したマシンのテストを,インディ500で有名なインディアナポリス・モータースピードウェイで10月2日(水)に行いました。そのデバイスとは,レッドブル・アドバンス・テクノロジーズと共同開発しているエアロスクリーン型ドライバー保護デバイスです。これは,HALOを強化ガラスで覆ったような形となっています。HALOがバー状のため当然隙間がありますが,その分視界がクリアになります。それに対して,エアロスクリーンは前面が覆われていますから,デブリなどの小さな飛散物さえも防ぐことが出来ますが,スクリーンがある分視界が少し問題となってきます。今回のテストに参加したのは,ホンダエンジンユーザーの代表としてチップ・ガナッシ・レーシングのS.ディクソン,シボレーエンジンユーザーの代表としてチーム・ペンスキーのW.パワーの2人でした。テストをした両ドライバーからは,懸念されている視界やハンドリングなどに対してのネガティブな意見は上がっていなかったようで,来季からの導入を目指しているインディカー側も満足のいく初テストになったようです。このデバイスのテストは今回だけでなく,ショートオーバルなどインディアナポリスとは形状が違う他のサーキットでも,チームやドライバーを代えて複数回行う予定になっています。
2019/10/03(木)
☆軽量級クラス(MotoGP)
○まだJ.ザルコが抜けるKTMとLCRホンダのシートに誰が座るのかがまだ正式発表はありませんが,MotoGPクラスの来季の体制はほぼ固まっています。そして,現在は中・軽量級クラスの体制が徐々に明らかとなっています。そこで,今日は軽量級クラスであるMoto3クラスにフル参戦している2チームについてお伝えします。まず1チーム目ですが,エストレージャ・ガルシア0,0から9月26日(木)に発表があり,今シーズン同チームからフル参戦しているS.ガルシアを継続採用することになりました。そして,そのチームメイトには,2015年からにアジア・タレント・カップ,2017年からレッドブル・ルーキーズ・カップに参戦し,今季はMoto3?ジュニア世界選手権にフル参戦している山中琉聖を起用することが決まりました。今回起用が発表された山中は,17歳のライダーで,今シーズン既に開幕戦カタールGPで代役参戦してMotoGPデビューを果たし,第6戦イタリアGPと第7戦カタルニアGPにはワイルドカード参戦しています。その中で,カタルニアGPについては9位入賞を果たしています。今シーズンMoto3クラスにフル参戦している鈴木竜生,佐々木歩夢,鳥羽海渡については,既に移籍も含めて来季の同クラスにフル参戦することが決まっていて,後は真崎一輝が未定となっています。もし彼の継続参戦が決まると,来季のMoto3クラスは,5人の日本人ライダーがフル参戦することになります。
次に2つ目にチームについてですが,かつてのチャンピオン経験者であるM.ビアッジがオーナーを務め,昨シーズンからMotoGPのMoto3クラスにフル参戦を開始したステリルガルダ・マックス・レーシング・チームから9月30日(月)発表があり,今シーズンはエストレージャ・ガルシア0,0からフル参戦しているスペイン人ライダーのA.ロペスと,VNEスナイパーズに所属しているR.フェナティーの2人を来季は採用することになりました。
2019/10/02(水)
☆移籍(SBK)
○週末に行われた第11戦フランス大会において,ここまでランクトップを行くカワサキ・レーシングチーム・ワールドSBKのJ.レイがチャンピオンを決め,前人未踏の5連覇を成し遂げました。SBKにおけるこれまでの最多タイトル獲得は,1990年代にドゥカティのマシンを駆って4回チャンピオンに輝いたC.フォガティでしたが,ついにこの記録をレイが破ることになりました。
タイトルが決まり,今後は来季のシート獲得がどうなるのかが注目となりますが,そのような状況の中,SBKにおけるヤマハのワークスチームであるパタ・ヤマハ・オフィシャル・ワールドSBKチームから2つの発表が続いてありました。まず1つ目ですが,9月29日(日)に発表があり,同チームからフル参戦しているA.ローズが,今季限りでヤマハから離脱することになりました。ローズといえば,SBKだけでなく,鈴鹿8耐においてヤマハワークスから出場し,惜しくも今年の大会は勝利を逃したものの,2016年から昨年まで3連覇を成し遂げています。そのローズの来季に関しては,今回の発表では明らかになっていません。そして,10月1日(火)に発表があり,そのローズが抜けたシートに,今シーズンはカワサキのサテライトチームであるターキッシュ・プセッティレーシングからフル参戦しているトルコ人ライダーのT.ラズガットリオグルが起用されることになりました。チームメイトは,来季も残留が既に決まっているM.ファン.デル.マークです。今シーズンのラズガットリオグルは,フランス大会で2勝を挙げ,ここまで10回の表彰台獲得となっています。鈴鹿8耐ではワークスライダーであるレイとL.ハスラムと組んで見事これを制しています。ただ,記録上は8耐勝者ではありますが,実際には決勝レースでは1周も走行しておらず,これは優勝を狙うチーム,ライダーにとって彼の実力に不安があったからではないかと噂されています。もちろん正確なことは言えませんが,彼にとっては何らかの思いがあったでしょうし,今回の移籍は,この思いが反映しているのかもしれません。
2019/10/01(火)
☆日程変更(SF)
○9月26日(木)にJAFから来年SFのレースカレンダーについて,新たな発表がありました。来季のレースカレンダーについては,7月13日(土)に暫定版(このサイトでは8月8日付けで掲載)が発表されています。今回の発表によると,前回の発表に少し変更が加わっています。前回では,4月に富士スピードウェイで開幕し,その3週間後に鈴鹿サーキットで第2戦が行われることになっていました。それが,まず富士と鈴鹿が入れ替わっていて,開催日は変わらずに開催地が鈴鹿での開幕となり,第2戦は開催日が1週間早まって富士での開催となっています。3戦以降は変更されておらず,最終戦は鈴鹿となっています。なお,具体的なレースカレンダーは以下の表のようになっています。また,今回の発表も暫定版となっています。
2020年 SFレースカレンダー(暫定版)
大会 サーキット 決勝日
第1戦 鈴鹿サーキット 4月5日
第2戦 富士スピードウェイ 4月19日
第3戦 オートポリス 5月17日
第4戦 スポーツランドSUGO 6月21日
第5戦 ツインリンクもてぎ 8月30日
第6戦 岡山国際サーキット 9月27日
第7戦 鈴鹿サーキット 11月1日
 

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