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2019/01/31(木)
☆交換トレード(JRR)
○国内スズキのエースチーム的立場にあるヨシムラスズキMOTULレーシングが,JRRのJSB1000クラスにおける今季の体制について発表がありました。それによると,昨年から同チームに所属している渡辺一樹が今季も継続してフル参戦することになりました。そして,そのチームメイトについては,まさに驚きのものとなりました。ヨシムラのエースライダーといえば,昨シーズンまで6年間にわたって同チームからフル参戦してきた津田拓也でした。しかし,今回の発表では,その津田がチームを去ることになり,替わってチームに所属することになったのは,昨シーズンまで自らのチームであるTeam KAGAYAMAからJSB1000クラスにフル参戦してきた加賀山就臣です。今回ヨシムラに所属することになった加賀山は,スズキのエースライダーとして長年にわたって活躍してきました。SBKなど海外でのレース参戦の経験がありますし,ヨシムラとは2003年から2010年まで(2006年と2009年は除く)ずっと鈴鹿8耐に参戦してきました。その中で,2007年には見事優勝を果たしています。JRRでヨシムラに所属するのは今回が初めてとなりますが,スズキ系のライダー及びチームとしてずっと関わりを持ってきた関係性がありますので,違和感なく臨めるのではないかと思います。昨シーズンのヨシムラは,新型になって2年目となるGSX-R1000で臨みましたが,一度も表彰台に上ることができずにシーズンを終了してしまいました。他の日本メーカーは,3社とも表彰台獲得だけでなく,その一番高いところに上っています。スズキにとっては,まさに唯一取り残された屈辱のシーズンとなってしまいました。加賀山とGSX-R1000との関係性は,1993年から27年間にわたってずっと続いていて,加賀山と共に歩んできたといえます。今回の驚きの移籍劇は,ある意味当然の成り行きなのかもしれません。
加賀山がヨシムラに移籍することになったのに伴い,Team KAGAYAMAの行方がどうなるのかが気になるところでしたが,その点についてもすぐに発表があり,何と加賀山のヨシムラ移籍によってシートを失うことになった津田拓也が,加賀山と入れ替わる形でTeam KAGAYAMAに所属することになりました。これもまた大きな驚きとしてとらえられます。今回の発表によると,津田とのトレードという大きな変更だけでなく,チーム名も変更となり,『TK SUZUKI BLUE MAX』としてフル参戦することになりました。使用するマシンやタイヤについてはこれまで通りで,GSX-R1000&ダンロップタイヤとなります。ヨシムラではブリヂストンタイヤをずっと使用してきた津田ですが,ヨシムラに所属する1年前の2012年に,ルマン24時間耐久レースや鈴鹿8耐で使用した経歴を持っています。なお,昨シーズンのTeam KAGAYAMAは,JRRだけでなく,浦本修充を起用して『Team SUZUKI JEG/KAGAYAMA Racing』からスペイン選手権にフル参戦しました。その点については,今シーズンも同じ体制で臨むことになっています。
2019/01/30(水)
☆2回連続(SBK)
○先週はスペインのヘレス・サーキットで今季最初のテストを行ったSBKですが,今週は1月27日(日)から2日間にわたってポルトガルのアウトドローモ・ド・アルガルベ・ポルティマオで今季2回目のテストが行われました。このテストで総合トップタイムをマークしたのは,今季5連覇を目指す絶対王者であるカワサキ・レーシングチーム・ワールドSBKに所属してカワサキZX-10RRを駆るJ.レイでした。レイがマークしたのは,唯一となる1分40秒台で,総合2番手タイムにおよそコンマ9秒の差をつける圧倒的な速さでした。前回のテストでも総合トップでしたから,レイ&ZX-10RRのコンビネーションは相変わらず揺るぎないものだと感じさせます。総合2番手タイムをマークしたのは,前回のテストでも総合2番手タイムだったパタ・ヤマハ・オフィシャル・ワールドSBKチームに所属してヤマYZF-R1を駆るA.ローズでした。こちらも好調な走りを見せ,チャンピオン候補に大きく名乗りを上げています。総合3番手タイムは,昨シーズン限りでMotoGPを卒業し,今季からドゥカティのワークスライダーとしてSBKにフル参戦を開始するAruba.it レーシング-ドゥカティに所属してブランニューのマシンであるドゥカティ パニガーレV4 Rを駆るA.バウティスタでした。昨シーズンまではレイのチームメイトとして活躍し,今シーズンからBMWのワークスライダーに転身し,BMWモトラッド・ワールドSBKチームに所属してフルモデルチェンジしたBMW S1000RRを駆るT.サイクスは,総合6番手タイムでこのテストを終えています。なお,前回のテストと同じく,今季からホンダのワークスとなっているモリワキ・アルティア・ホンダ・レーシングは今回もテストに参加していません。
2019/01/29(火)
☆6年&3年連続(WRC)
○例年シーズン最初に開幕戦を迎える世界選手権となっているのがWRCですが,今年も先陣を切ってWRCが開幕戦を1月27日(日)に終了しました。その開幕戦は,WRCにおいても長い歴史を誇るラリー・モンテカルロです。最終日をトップで迎えたのは,ここまで6年連続チャンピオンを獲得してきているシトロエンC3 WRCを駆るS.オジェでした。そのオジェは,2位につけているヒュンダイi20クーペWRCをかるT.ヌービルに一時差を1秒以内に詰められる場面もありましたが,最後のSSでヌービルを突き放してトップを守り抜き,6年連続してこの大会を制しました。トップのオジェと2位に入ったヌービルとの差は,およそ4秒でした。初日をトップで終えたものの,2日目にパンクを喫したために順位を7位まで下げてしまったトヨタ・ヤリスWRCを駆るO.タナクは,3日目に連続してトップタイムをマークし,最終日を5位で迎えました。勢いに乗るタナクは最終日も好調な走りを展開して,最終日を3位で迎えたヒュンダイi20クーペWRCを駆るS.ローブと4位で迎えたトヨタ・ヤリスWRCを駆るJ-マティ.ラトバラを交わして3位に浮上し,自身にとって3年連続(17年はフォード,18年はトヨタ)表彰台を獲得しました。WRC復帰3年目となるトヨタですが,そのトヨタにとっても3年連続開幕戦で表彰台を獲得したことになります。3位に終わったトヨタでしたが,タラレバではあるものの,2日目の不運さえなければトップでチェッカーを受けていたかもしれません。昨シーズンはノーポイントレースが響いてドライバータイトルは獲得できなかったものの,チームタイトルは獲得できたトヨタでした。今シーズンは,チームタイトルの防衛はもちろん,ドライバータイトルの2冠を目指しているトヨタですから,今回の大会は今後に希望を持てるものとなったのではないでしょうか。
2019/01/28(月)
☆マシン変更&入れ替え(JRR)
○シーズンインまでまだしばらくありますが,徐々にJRRにおけるプライベートチームの参戦体制について発表がされていて,MFJの公式ファンサイトでそれらについて伝えられています。それによると,1月25日(金)には,昨シーズン筑波サーキットで行われた第5戦のST600クラスは2レース制で行われましたが,そのレース1において勝利を収めた善光会TEAMけんけんの長尾健吾が,今季の参戦体制について発表しました。それによると,今季も同じくST600クラスへ継続して参戦することになりました。チームも,自身のファミリーチームであるTEAMけんけんを母体に,善光会の支援のもと,NCXXRACINGとのコラボで臨むことになります。昨シーズンとの大きな違いは使用するマシンで,彼が昨シーズン使用したのは2007年型のYZF-R6でした。10年を超える年式のマシンながら,1勝とはいえ,勝利を収めたのは素晴らしいことだと思います。今季の長尾は,マシンこそヤマハYZF-R6という点は変わりないものの,年式は2019年モデルと最新型を駆ることになります。長尾が昨年まで使用したマシンは,同じチームから同じST600クラスにフル参戦することになった彼の実弟である長尾健史が駆ります。昨年は最終的にランク3位でシーズンを終了した長尾健吾ですが,最新型を駆ってどこまでランクを上げることになるのでしょうか。
その翌日には,長年にわたってJRRに参戦し続けているTeam Plusoneが,今季の体制について発表しました。それによると,昨年J-GP3クラスにフル参戦した福嶋佑斗はチームに残留してクラスも継続しますが,それ以外は総入れ替えとなっています。新たに加わったのは,ST600クラスに名越公助と砂泊孝太,J-GP2クラスが小谷咲斗,J-GP3クラスが白石玲菜となっています。なお,昨シーズン同チームからJ-GP2クラスにフル参戦してランク2位に輝いた関口太郎は,先日行われたホンダの体制発表で明らかにされたように,JSB1000クラスにステップアップしてTeam ATJからフル参戦することになっています。ちなみに,関口が昨シーズン使用したマシンであるHP6(HARC-PRO.が市販している600ccのレーシングマシン)は,小谷が駆ることになります。
2019/01/27(日)
☆トップで(F1)
○レッドブルのジュニアチーム的立場にあるスクーデリア・トロ・ロッソから発表があり,同チームの今季型マシンである『STR14』のお披露目を2月11日(月)に行うことになりました。現段階では,この発表が全てのチームの中で今季最初の発表会となります。今はどのチームも今季型マシン開発の最終段階に入っていると思われますが,トロロッソに関しては,既に今季型マシンのクラッシュテストに合格したことを1月11日(金)に発表していました。このように他チームよりトロロッソが先行しているのは,STR14自体にその要因があるからということが大きく影響していると考えられます。昨シーズンに続いてホンダ製パワーユニット(PU)を搭載する同チームですが,兄的立場にあるレッドブルも今シーズンからホンダ製PUを搭載することになっています。昨シーズンは使用するPUが違っていた両チームですが,今季は同じものを使用することになる訳ですから,レッドブルとトロロッソとの連携はさらに強まります。そうした関係の中で,STR14には昨シーズンレッドブルが使用してコンストラクターランク3位に輝いたマシンであるRB14のパーツをベースにして開発が進められました。F1には,それぞれのチームが独自に開発したマシンを使用しなければならないというレギュレーションがありますが,全てのパーツについてその規定が適応される訳ではなく,ある程度であれば使用が許されています。どうやらSTR14に関しては,RB14のリアエンドやフロントサスペンションのパーツなどが流用されているのではないかとのことです。レッドブルでモータースポーツアドバイザーを務めているH.マルコが,「トロロッソはレッドブルからトラック3台分のパーツを受け取っている。」という主旨のコメントを出していますので,この噂はほぼ間違いないでしょう。製作の過程はともかく,レッドブルと共に昨シーズン以上の成績が出ることを期待したいところですね。
2019/01/26(土)
☆永久欠番(MotoGP)
○MotoGPを主催するDORNAスポーツから発表があり,2006年にMotoGPクラスチャンピオンに輝いた故N.ヘイデン氏が使用していたゼッケンである「69」を永久欠番とすることになりました。この度,自身が愛用してきた番号が永久欠番となったヘイデン氏は,一昨年の5月,自転車でトレーニング中に交通事故に遭い,残念ながら世界中のファンの願いが通じることなくこの世を去りました。1981年にアメリカのケンタッキー州で生まれた彼は,2002年にアメリカで開催されているAMAスーパーバイク選手権で最年少チャンピオンに輝いた後,2003年からホンダのワークスライダーとしてレプソル・ホンダ・チームに所属し,MotoGPクラスにフル参戦を開始しました。2006年には,MotoGPデビュー当時チームメイトで,その年にはヤマハのワークスライダーとして圧倒的な強さを見せていたV.ロッシとチャンピオン争いを展開。ランク2位で迎えた最終戦で,ロッシが転倒したのに対して彼は3位表彰台を獲得し,見事逆転で最高峰クラスチャンピオンを獲得すると共に,当時使用していて,レギュレーション変更によりこの年が最後となる990ccマシンのRC211Vにタイトルをもたらしています。昨シーズン限りで引退したD.ペドロサのチームメイトとして2008年までレプソル・ホンダ・チームに所属し,2009年にはC.ストーナーのチームメイトとしてドゥカティ・マールボロ・チームに移籍しました。ドゥカティではロッシや現在ドゥカティのエースライダーまで上り詰めているA.ドビツィオーゾとチームメイトになりながら2013年まで所属し,この年限りでMotoGPにおけるワークスライダーとしての立場が終了。2014年からの2年間は,当時ホンダのサテライトチームの1つだったアスパー・チームに所属してMotoGPクラスにフル参戦しました。同チーム初年度のチームメイトは,現在HRCで開発ライダーやホンダ・チーム・アジアの監督を務めている青山博一です。2015年限りでMotoGPでの活動を終了し,2016年からはSBKに再びホンダのワークスライダーとしてフル参戦を開始しました。SBKでは,その初年度に1勝を挙げたものの,デビュー間もないマシンということもあってチャンピオン争いに絡むことができず,開発という重責を担いながらレースを戦っていきました。しかし,残念ながらその途中での急逝となってしまいました。ロッシやストーナーなど,その独特なキャラクターからどのライダーもチームメイトとして苦労していましたが,彼はその誠実で明るいキャラクターもあって,どのライダー,そしてどのスタッフからも好かれていました。今回の永久欠番決定は,ライダーとしての実績はもちろん,誰からも愛されたそのキャラクターも間違いなく好影響を与えたと思います。なお,今回の決定の表彰式は,第3戦としてCOTAで開催されるアメリカGPにおいて行われることになっています。
2019/01/25(金)
☆死角なし?(SBK)
○SBKの開幕戦オーストラリア大会までおよそ1ヶ月となっていますが,1月23日(水)から2日間にわたり,スペインのヘレス・サーキット‐アンヘル・ニエトにおいて今季最初のテストが行われました。初日にトップタイムをマークしたのは,今シーズンもSBKにおけるヤマハのワークスライダーの一人としてフル参戦することになっているパタ・ヤマハ・オフィシャル・ワールドSBKチームのA.ローズでした。昨シーズン4連覇を成し遂げ,今シーズンで5連覇を目指す絶対王者であるカワサキ・レーシングチーム・ワールドSBKのJ.レイが2番手タイム,チームメイトのL.ハスラムが3番手タイムでした。今シーズンからブランニューマシンであるパニガーレV4 Rを投入するドゥカティ勢では,そのワークスライダーであるAruba.it レーシング-ドゥカティのC.デイビスがマークした8番手が最高位でした。
最終日となる2日目の走行では,王者レイがトップタイムをマークし,これは2日間を通しての最速タイムでした。初日こそ2番手だったものの,最終的には総合トップと,今シーズンもレイには死角がないのかもしれません。2番手(総合でも2番手),3番手(総合でも3番手)タイムをマークしたのは,それぞれローズ,ハスラムで,順位こそ違え,上位3名は同じ顔ぶれでした。4番手タイムをデイビスがマークし,新型車の素性のよさを感じさせる結果となっています。
なお,今シーズン7年ぶりとなるフル参戦日本人ライダーである清成龍一が所属するモリワキ-アルティア・ホンダ・レーシングチームは,チームメイトであるL.キャミアも含めてこのテストに参加していません。また,このテストで走行したライダーの中で最速タイムを刻んだのは,レイではなくHRCのテストライダーであるS.ブラドルでした。ただ,彼が今回のテストで駆ったのは,SBK用のマシンであるCBR1000RR SP2ではなく,MotoGPに投入するために先行開発している今季型のRC213Vでした。
2019/01/24(木)
☆体制発表会(MotoGP)
○先日はドゥカティが他メーカーの先陣を切って今シーズンの参戦体制会を開催しましたが,昨日は日本メーカーのワークスチームの先陣を切って,レプソル・ホンダ・チームの体制発表会が開かれました。ここ数年は,バイク熱が盛り上がっているアジアの中で,インドネシアのジャカルタにおいて発表会を同チームは開いてきました。しかし,今シーズンは,タイトルスポンサーであるスペインの石油関連会社レプソルとタッグを組んで25周年ということで,同社の本拠地であるスペインのマドリードで開催されました。メモリアルイヤーでの開催ということで,HRCがレプソル・ホンダ・チームとして活動を開始した25年前にレギュラーライダーだったM.ドゥーハンとA.クリビーレも,今年のレギュラーライダーであるM.マルケス,J.ロレンソと共に参加しました。ドゥーハン,クリビーレ,マルケスの3人は,全員レプソル・ホンダ・チームの一員としてチャンピオンを獲得していますし,今シーズンから同チームに所属することになったロレンソは,ヤマハのワークスライダーだった時にチャンピオンを獲得していて,4人全員がワールドチャンピオン経験者となる豪華な顔ぶれの発表会となりました。なお,22日付のこのページでもお伝えしたように,今回のロレンソは,トレーニング中に負った左の舟状骨の骨折のため,ギプスを装着しての参加となりました。来月6日から今季最初のテストが行われる予定になっていますが,既にロレンソはこれを欠場することが発表されています。この点に関してHRCから発表があり,今季もHRCの開発ライダーを務めているS.ブラドルが,ロレンソの代役として参加することが決定しています。
2019/01/23(水)
☆変更なし(MotoGP)
○1月21日(月)にFIM(国際モーターサイクリズム連盟)から発表があり,今シーズンのレースカレンダーが正式決定しました。今季のカレンダーについては,昨年の9月4日(木)に暫定版が発表されていました。そのカレンダーでは,3月10日(日)に決勝レースが開催されるカタールGP(例年通りイブニングレース)を開幕戦に,ツインリンクもてぎで10月20日(日)に日本GPの決勝が第16戦として開催され,最終戦バレンシアGPは11月17日(日)に決勝レースが行われるというものでした。今回の発表によると,そうした暫定版からの変更は全くなく,暫定版がそのまま正式カレンダーとなります。なお,具体的なカレンダーは,以下の表のようになっています。
2019年 MotoGPレースカレンダー(正式)
決勝日 大会 サーキット
第1戦 3月10日 カタールGP ロサイル・インターナショナル・サーキット
第2戦 3月31日 アルゼンチンGP テルマス・デ・リオ・オンド
第3戦 4月14日 アメリカズGP サーキット・オブ・ジ・アメリカズ
第4戦 5月5日 スペインGP ヘレス・サーキット・アンヘル・ニエト
第5戦 5月19日 フランスGP ル・マン
第6戦 6月2日 イタリアGP アウトドローモ・ディ・ムジェロ
第7戦 6月16日 カタルニアGP バルセロナ・カタルニア・サーキット
第8戦 6月30日 オランダGP TTサーキット・アッセン
第9戦 7月7日 ドイツGP ザクセン・リンク
第10戦 8月4日 チェコGP アウトモトドローム・ブルノ
第11戦 8月11日 オーストリアGP レッドブル・リンク-シュピールベルク
第12戦 8月25日 イギリスGP シルバーストーン・サーキット
第13戦 9月15日 サンマリノGP ミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリ
第14戦 9月22日 アラゴンGP モーターランド・アラゴン
第15戦 10月6日 タイGP チャーン・インターナショナル・サーキット
第16戦 10月20日 日本GP ツインリンクもてぎ
第17戦 10月27日 オーストリアGP フィリップアイランド・サーキット
第18戦 11月3日 マレーシアGP セパン・インターナショナル・サーキット
第19戦 11月17日 バレンシアGP サーキット・リカルド・トルモ
2019/01/22(火)
☆直前に(MotoGP)
○昨日レプソル・ホンダ・チームから発表があり,今シーズンから同チームに所属しているJ.ロレンソが,トレーニング中に左舟状骨を骨折したため,この日に手術することになりました。レプソル・ホンダ・チームといえば,明日23日(水)にスペインのマドリードでチームの体制発表が予定されていますので,まさに直前でのケガとなります。今回ケガを負ったロレンソは,ドゥカティ・チームに所属していた昨シーズンの第14戦アラゴンGPに続いて第15戦タイGPでも右足首を骨折し,その際,左手首の橈骨にびびが入っていることも判明していました。シーズン終了後には症状を緩和させるための再手術を受け,その後はトレーニングに取組んでいる中でのケガで,ロレンソにとっては,2回連続して左手を骨折したことになります。明日の体制発表会だけでなく,2月1日(金)からは,いよいよ今季最初となるテストが,マレーシアのセパン・インターナショナル・サーキットで始まります。チームメイトであるM.マルケスは,シーズン終了後に脱臼癖がついていた左肩の手術を受け,現在はリハビリ中です。手術を受けたばかりのロレンソがこのテストに参加できるかはまだ未定のようですが,仮に参加できても,十分な体調でないことは間違いありません。マルケスの復調も万全ではないでしょうから,ワークスライダー2人が揃って体調不十分なまま最初のテストを迎える訳で,テストライダーはもちろん,レギュラーライダーとして最新のマシン開発を担う役割も持つLCRホンダ・カストロールのC.クラッチローの働きが,いつもに増して重要になると言えるでしょう。
2019/01/21(月)
☆1基のみ(SF)
○1月17日(木)にモータースポーツを統括するJAFが,今シーズンのSFの統一規則を発表しました。統一規則は,マシンに関することはもちろん,レース進行について,服装等いろいろな分野に関してのルールが記載され,例えばピットレーンでの服装について等,昨シーズンに比べていくつもの点で変更が加わっています。その中で注目されるのが,年間に使用できるエンジンの基数の変更です。今季のSFは,新しいシャーシであるSF19が用いられるという大きな変更が加わっていますが,エンジンについては,昨シーズンまでと同じくギャレット製ターボチャージャーが装着された2リッター直列4気筒エンジンが使用されます。ホンダはHR417E,トヨタはR14Aという型式がついていますが,どちらもSFだけでなく,SGTでも使用されているものです。スプリントレースであるSFと,セミ耐久的要素が強いSGTとではセッティングに違いがあるのでしょうが,熟成されていることは確かでしょう。昨シーズンまでの使用基数に関しては,4レース続けて使用すると規定されていましたので,事実上2基使用することが可能でした。ところが,今回新たに発表されたレギュレーションでは,年間を通して1基のみとされています。2基ですと,シーズン途中でのバージョンアップが可能でしたが,1基となるとシーズン前の開発がかなり重要となります。昨シーズンは久々にホンダがチャンピオンを獲得しました。果たして今回のレギュレーション変更は,ホンダとトヨタのどちらに好影響を与えるのか気になるところですね。
2019/01/20(日)
☆加入(F1)
○メルセデスをはじめ,フェラーリ,レッドブル,ホンダ,ルノー等モータースポーツに力を入れているメーカーは,それぞれ独自にドライバー育成プログラムを組んで将来を担う若手を育てています。その中のフェラーリから発表があり,かつてフェラーリの黄金期を築いたミハエル・シューマッハの息子であるミック・シューマッハが『フェラーリ・ドライバー・アカデミー』に加入することになりました。メンバーとなったミックは,昨年ヨーロッパF3でチャンピオンを獲得し,そのポテンシャルの高さから,今回のフェラーリだけでなく,母国ドイツのメーカーであるメルセデスも彼を育成プログラムの一員にするのではないかと噂されていました。先日フェラーリのCEOに技術畑出身のM.ビノットが就任しましたが,彼はミハエル・シューマッハが5年連続チャンピオン(2000〜2004年)に輝いたときにエンジニアを務めていたという縁があります。今回の発表では,他のメンバーの発表もあり,カラム・アイロット,マーカス・アームストロング,ロバート・シュワルツマンをはじめ,元フェラーリのF1ドライバーだったジャン・アレジの長男であるジュリアーノ・アレジ(もちろん母親は女優の後藤久美子),かつてロータスとマクラーレンに所属して2度F1チャンピオンに輝いたエマーソン・フィッティパルディの孫であるエンツォ・フィッティパルディといったミック以外の2世,3世ドライバーも加わっています。
2019/01/19(土)
☆初&18連勝(ダカール・ラリー)
○毎年新年を迎えると開催されているダカール・ラリー最終日の走行が,走行距離359km,ステージ距離112kmで行われました。今年のダカール・ラリーは,チリ1国だけでの開催となり,全走行距離が5600kmと昨年と比べるとやや短くなりましたが,ステージのうち約70%が砂漠や砂丘という過酷な状況の中で行われ,トラブルやリタイアが相次いだ大会となりました。その中で速さを見せたのが,TOYOTA GAZOO Racing South Africaから参戦しているカタール人ドライバーのN.アル.アティヤでした。初日にトップに立つと,その後一旦はポジションを下げたものの,3日目に再びトップに返り咲き,その後はトップの座を堅持していって,2位に50分以上の差をつけて最終日を迎えていました。その最終日は堅実な走りを展開してトップと9分1秒差の12位でゴールを走り抜けました。この結果,2位に46分以上の差をつけて総合優勝を果たしました。今回の勝利は,アル.アティヤにとっては大会3回目の総合優勝で,トヨタにとってはうれしい大会初制覇となりました。2,3位にはそれぞれミニ・ジョン・クーパー・ワークス・ラリーを駆るJ.ナニ.ロマ,プライベートチームでプジョー3008DKRを駆るかつてのWRC王者のS.ローブが入っています。市販車部門では,チーム・ランドクルーザー・トヨタオートボデーから参戦したC.ラビエル&J..Pギャルサン組が総合35位でクラストップ,三浦昂&R.リシトロイシター組が総合39位でクラス2位と,クラスワンツーフィニッシュを飾ると共に,このクラス6連覇を果たしました。トラック部門では,日野チーム・スガワラの菅原照仁&羽村勝美組がクラス総合9位,10リットル未満クラストップでゴールし,見事このクラス10連覇を達成しました。ご存知のように日野自動車はトヨタ傘下のトラックメーカーですので,今年の大会はトヨタにとって最高のリザルトとなっています。
2輪部門は,一時モンスター・エナジー・ホンダ・チームのJ.バレダやR.ブラベックが首位に立ちましたが,バレダはアクシデントで,ブラベックはマシントラブルでリタイアとなっています。そのような中,この大会で圧倒的な強さを見せているKTMが底力を発揮していって,KTM450を駆るT.プライスがトップで走り抜けて優勝。2位にM.ウォークナー,3位にT.サンダーランドが入ってトップ3を独占しています。この勝利により,KTMは大会18連勝を果たしました。
2019/01/18(金)
☆7年ぶり(SBK)
○先週末になりますが,スーパーバイク世界選手権(SBK)のエントリーリストが発表されました。今年のエントリーリストで日本での関心が高くなる点は,何といっても7年ぶりに日本人ライダーがフル参戦することでしょう。既にこのサイトでもお伝えしていますが,SBKにおけるホンダの実質的なワークス体制がこれまでと変更となり,アルテアとモリワキとがタッグを組み,『モリワキ-アルティア・ホンダ・レーシングチーム』として今季から活動を開始し,L.キャミアと清成龍一がフル参戦することになりました。SBKにおける日本人ライダーのフル参戦は,青山博一以来7年ぶりとなります。その他のメーカーに関してですが,2015年からずっとチャンピオンを獲得しているJ.レイが所属しているカワサキ・レーシングチーム・ワールドSBKは,そのレイとL.ハスラムとが所属します。今シーズンからブランニューマシンであるパニガーレV4 Rを投入するドゥカティ勢に関しては,そのワークスであるAruba.it レーシング-ドゥカティは,C.デービスが続投すると共に,そのチームメイトには,新たにMotoGPからA.バウティスタが移籍してくることになりました。ヤマハのワークスであるパタ・ヤマハ・オフィシャル・ワールドSBKチームは,A.ローズとM.ファン.デル.マークのの2人が続投となります。昨シーズンまで鈴鹿8耐などが組み込まれているEWCにフル参戦してきたGRTヤマハが,今シーズンから戦いの場をSBKに移し,GRTヤマハ・ワールドSBKとして活動を開始しますが,ライダーにはS.コルテセとM.メランドリの元GPにおける中・軽量級クラスチャンピオンの2人が所属することになりました。コルテセに関しては,昨年のWSSチャンピオンですから,そのタイトルを引っさげてのSBKステップアップとなります。BMWは,BMWモトラッド・ワールドSBKチームとワークス体制を築き,昨シーズンまでカワサキでレイのチームメイトとして活躍してきたT.サイクスを採用。チームメイトには,昨年スーパーストック1000クラスでチャンピオンを獲得したM.ライターベルガーが起用されることになりました。なお,昨シーズンまでアプリリアもSBKに参戦してきましたが,不振のMotoGPに専念するため,今季はSBKへの参戦を休止しています。また,今シーズンからMoto2クラスにワンメークとしてマシンを供給するMVアグスタは,こちらもこれに集中するため,WSSへの参戦は継続するものの,SBKへの参戦を休止します。
2019/01/17(木)
☆日本メーカーと(F1)
○レッドブル・レーシングから発表があり,今シーズンもテスト&リザーブドライバーとしてS.ブエミを継続して採用することになりました。レッドブルのジュニアドライバーとして2008年にテストドライバーになったブエミは,その翌年にトロロッソからレギュラードライバーとしてF1にデビューを果たしました。2011年シーズンをもってレギュラードライバーの座は失ったものの,その後もレッドブルとの関係は継続していて,テスト&リザーブドライバーとしてレッドブルにとどまっていました。ただ,契約は継続していたものの,リザーブドライバーとしてレースに出場したことはここまで一度もありません。今シーズンからホンダ製パワーユニットを搭載するレッドブルですから,ブエミはその開発を担うことになる訳です。ブエミといえば,ここ数年ずっとWECにおけるトヨタのワークスドライバーとして活動し,ルマン24時間耐久レース等で勝利を収めています。また,今シーズンからルノーに替わってFEにニッサンがフル参戦を開始していますが,そのチームであるニッサン・e.damsからフル参戦しています。つまり,今シーズンのブエミは,3つのカテゴリーでそれぞれ違った日本メーカーのワークスドライバー的立場で活動することになります。
2019/01/16(水)
☆移籍(JRR)
○カワサキモータースジャパンから今シーズンの体制に関して発表があり,JSB1000クラスにおいてカワサキのワークス的立場にあるカワサキ・チームグリーンが今シーズンも渡辺一馬を起用することになりました。2017年シーズンにランク3位を獲得した渡辺は,2018年シーズンでは不安定な天候の中オートポリスで行われた第3戦において,多くのライダーがウェットタイヤを選択する中,カワサキのホームコースという地の利を生かしてドライタイヤを選択。はじめは濡れていた路面が少しずつ乾いていく状況になっていってドライタイヤが効力を発揮し,見事この大会を制しました。そうした活躍もあり,昨シーズンもランク3位に入っています。その渡辺のチームメイトには,昨シーズンJ-GP2のチャンピオンに輝いた岩戸亮介を起用することになりました。その岩戸は,九州を代表するプライベートチームであるTeam高武RSCに所属して昨シーズンチャンピオンを獲得しています。Team高武は,言わずと知れたホンダ系の有力チームの1つですので,チームグリーンに移籍することになった岩戸は,もちろん参戦クラスの違いもありますが,ホンダからカワサキへの乗り換えも必要になります。ただ,チャンピオンを獲得するほどの実力者ですし,カワサキのホームコースであるオートポリスは彼にとってとても走り慣れたコースですので,ステップアップ初年度とはいえ,ここでの大会はかなりいい走りが期待できるのではないかと思います。
2019/01/15(火)
☆一部変更(SGT)
○昨日は今季ホンダの参戦体制の第二弾としてSFについてお伝えしましたが,今日は第三弾としてSGTについてお伝えします。昨シーズンのGT500クラスは,TEAM KUNIMITSUの山本直貴&J.バトンのペアがチャンピオンを獲得しました。シーズン終了後元F1チャンピオンのバトンの去就が注目されていましたが,昨年中にバトン自身がSGT残留を発表していて,今年も国内でバトンの走りが見られることははっきりしていました。そのチャンピオンコンビは,今シーズンも昨年と同じくTEAM KUNIMITSUから継続してフル参戦することになりました。昨年2勝を挙げ,ランク3位に輝いたのがAUTOBACKS RACING TEAM AGURI(ARTA)の野尻智紀&伊沢拓也組ですが,こちらも山本&バトン組と同様に昨年と同じ体制での継続となっています。継続するのはTEAM MUGENも同様で,武藤英紀&中嶋大祐のペアとなります。ドライバーの体制は同じですが,同チームの監督として新たに元F1ドライバーの中野信治が新たに就任しました。今回監督となった中野は,F1時代も含めて長年にわたってM-TEC(かつての無限)n支援を受けてきましたので,ある意味自然な流れと言えます。彼は,SGTとSFの両カテゴリーで監督を務めることになります。今シーズンもこれまで通り5台体制となるホンダ陣営ですが,残りの2チームに関しては,体制が変更となります。特に大きな変更となるのが,日本人初のフル参戦F1ドライバーとして名高い中嶋悟が代表を務めるNAKAJIMA RACINGです。中嶋悟といえば,F1時代も含めずっとEPSONの支援を受け続けてきました。そのため,SGTにおける同チームのマシンは,ずっと『EPSONカラー』として青を基調としたカラーリングを纏ってきました。しかし,今シーズンから新たにホンダの純正アクセサリーブランドである『Modulo』とパートナーシップを結ぶことになりましたので,チーム名が新たに『Modulo Nakajima Racing』になると共に,恐らくカラーリングも大きく変更されるものと思われます。ドライバーについても新たな体制となり,インド人初のF1ドライバーとして有名な超ベテランドライバーであるN.カーティケヤンと,昨日お伝えしたように,SFと同じくこのチームからフル参戦する牧野任祐のペアとなります。もう1つのKEIHIN REAL RACINGについては,長年同チームに所属している塚越広大は継続し,そのチームメイトとして,昨年までNakajima Racingに所属していたB.バゲットが移籍してくることになりました。
GT500クラスだけでなく,GT300クラスについても新たな展開があります。GT500クラスとGT300クラスの両クラスにフル参戦しているARTAですが,ここ数年はBMW M6 GT3を使用してきました。ホンダ陣営の同チームですが,そのホンダにGT300クラス用のマシンがなかったということが影響していると言えます。しかし,昨シーズンから同クラスにも参戦可能なNSX GT3が販売されるようになり,その昨シーズンは2チームがそのマシンを駆ってエントリーしました。今シーズンARTAも同マシンを駆り,高木真一と福住仁嶺の親子ともいえる年齢差があるコンビでのフル参戦となります。なお,NSX GT3は,ARTAを含めて全部で3チームに投入されます。
2019/01/14(月)
☆総入れ替え(SF)
○一昨日のこのページは,『東京オートサロン』で発表されたホンダの今シーズンの参戦体制の第一弾をお伝えしましたが,本日はその第二弾をお伝えします。その第二弾は,国内4輪の最高峰であるスーパー・フォーミュラ(SF)についてです。昨年のSFは,TEAM MUGENの山本尚貴が,自身2度目となるチャンピオンを獲得して終了しました。通常ですと,少なくともチャンピオンに関しては,チームに残留という場合が多いのですが,今シーズンのホンダは,その山本を含め全員が入れ替わるという新たな展開となっています。さらに,若手有望な外国人ドライバーが多数参戦するというのも,今季の特徴となっています。まずその山本ですが,ホンダ陣営の中の最有力チームの1つであるDOCOMO TEAM DANDELION RACINGに移籍することになりました。そのチームメイトは,同じくTEAM MUGENからの移籍となる福住仁嶺です。その2人が抜けたTEAM MUGENには,山本と入れ替えとなる野尻智紀と,昨シーズンこのチームからスポットで参戦したD.ティクトゥムが所属します。長年ホンダ陣営の1つとなっているTCS NAKAJIMA RACINGは,若手日本人有力ドライバーの一人である21歳の牧野任祐と,ルーキーとなる21歳のスペイン人ドライバーであるA.パロウの同い年コンビとなります。その牧野ですが,明日お伝えする予定のSGTに関して,SFと同じくこのチームからフル参戦することになっています。ずっと1台体制でSFに臨んでいるREAL RACINGは,塚越広大がその1台体制で臨んできていましたが,塚越はSF抜け,そこに今シーズンからレッドブルに所属してF1にフル参戦することになっているP.ガスリーの従兄弟という触れ込みのルーキードライバーであるT.シャルペンティエが所属することになりました。ただ,ガスリーと従兄弟であるかどうかについては,どうやらはっきりしていないようです。今シーズンから新たにB-Max Racing TeamがSFにフル参戦することになりましたが,こちらは2人とも若手有力外国人ドライバー(どちらもルーキードライバー)の組み合わせとなっています。まず1人目は24歳のオーストリア人ドライバーであるL.アウアーで,彼はかつてマクラーレン・ホンダの黄金期にA.セナと抜群の相性でチームメイトとして日本人にもお馴染みだったG.ベルガーの甥です。2人目は,今シーズンからホンダ製パワーユニットを搭載するレッドブルに所属し,『空力の鬼才』と言われるほどF1において史上最高のデザイナーの1人に数えられるA.ニューウェイの息子であるH.ニューウェイです。
2019/01/13(日)
☆地元から(JRR)
○GPでチャンピオンを獲得した加藤大治朗をはじめ,BSBでチャンピオンに輝き,今シーズンは久々にSBKにフル参戦する清成龍一,GPで勝利を収めると共に,鈴鹿8耐男と異名を取る宇川徹,最高峰のMotoGPクラスで優勝経験のある玉田誠と,かつては世界で活躍するライダーを輩出したTeam高武RSCを頂点として,プロからアマチュアまで入れると九州にも沢山のチームがあります。その中に,新たなチームが加わることになりました。この度新チームの発表会があり,福岡にあるカワサキプラザ福岡東をベースとし,国内外で活躍してきた九州を代表するライダーである柳川明がアドバイザーに就任したチームである『TeamWith87KYUSYU』が発足することになりました。今回の発表によると,この新チームはJRRにフル参戦し,最高峰クラスであるJSB1000クラスには,我が大分県出身の若手有望ライダーの一人である清末尚樹がフル参戦します。昨シーズンはカワサキを代表するプライベートチームである『チーム阪神ライディングスクール』に所属し,JSB1000クラスフル参戦すると共に,鈴鹿8耐にも参戦しました。今シーズンはその経験を活かし,地元である九州の新チームから最高峰クラスに臨むことになります。さらに,同じく九州の福岡出身である西嶋修が,監督兼任でST600クラスにスポット参戦します。今回の新チーム結成の目的は,レース活動はもちろんのこと,若手育成やツーリングイベントなど幅広くオートバイに関わる遊びの拠点としてやっていくことということです。ワークスチームの存在をはじめ,群雄割拠の最高峰クラスだけに,なかなか初年度から上位争いに加わるのは厳しいでしょうが,1つでも上の順位に食い込み,九州のモータースポーツを盛り上げていってくれることを期待したいと思います。
2019/01/12(土)
☆2輪は(JRR)
○現在,千葉県にある幕張メッセで『東京オートサロン』が開催されていますが,その会場においてホンダが国内外における今シーズンのモータースポーツ活動について発表会を行いました。このサイトでは,その中の国内の活動について3回にわたってお伝えします。まず最初は,2輪のメインであるJRRについてです。
最高峰クラスであるJSB1000クラスについてですが,このクラス,そして鈴鹿8耐においてヤマハが本格的にワークス活動を再開すると,中須賀克行の独走がさらに顕著となり,ホンダとしては手をこまねいていられない状況となりました。そこで,昨シーズンからJSBと鈴鹿8耐においてHRCとしての活動を復活し,JSBではホンダのエースライダーとして長年貢献し,前年にチャンピオンに輝いた高橋巧をワークスライダーに昇格させました。久々のワークスチームということもあって十分に機能するところまでは至らず,再び昨シーズンは中須賀が圧倒的な速さと強さを見せてチャンピオンを奪還しました。その座を再びヤマハから奪還するべく,今シーズンも継続してTeam HRCから高橋巧がフル参戦することになりました。彼が使用するのは,当然ワークス仕様であるCBR1000RRWとなります。ワークス活動だけでなく,これまで通り有力なプライベートチームにも支援を継続することになっていて,その1つがホンダ勢を代表するプライベーターの1つであるKYB MORIWAKI RACINGです。昨シーズンは高橋裕紀&清成龍一の2台体制で臨んだ同チームですが,既にお伝えしたように,ホンダのSBKにおける体制が変更となり,長年にわたってSBKではテン・ケイトがホンダのエースチームでしたが,今シーズンからアルテア・レーシングとモリワキとがコラボを組んでだMoriwaki Althea Honda Racingがホンダのエースチームとなりました。そして,それにL.キャミアと清成とが所属することになり,JSBは高橋裕紀の1台体制となります。その他のプライベートチームでは,テルル MotoUP Racing Teamが秋吉耕祐がプレイングマネージャーとして羽田大河との2台体制で臨みます。2017年に高橋巧がチャンピオンを獲得した際に所属していたMuSASHi RT HARC-PRO.Hondaは,昨年と同じく水野涼が参戦します。昨シーズンから再びこのクラスの活動を復活させたHonda Dream RT 桜井ホンダは,2017年シーズンにはスズキのエースチームであるヨシムラからデビューを果たしたものの,昨シーズンは桜井ホンダに電撃移籍してこのクラスを戦った濱原颯道が継続参戦となります。昨シーズンまでは中量級クラスで長年活躍してきた関口太郎が,自チームであるTeam ATJから最高峰クラスへフル参戦することになりました。
2019/01/11(金)
☆蓄積(MotoGP)
○昨シーズン限りで現役引退をした元ホンダのワークスライダーであるD.ペドロサから発表があり,数日前に受けた精密検査の結果,右鎖骨が二重骨折しているが判明し,手術を受けることになりました。当分の間はこの治療に専念することから,2月にマレーシアのセパン・インターナショナル・サーキットで行われる予定のシェイクダウンテストを欠席せざるを得ない状況となりました。ペドロサといえば,中・軽量級クラスでホンダのマシンを駆ってチャンピオンを獲得し,最高峰クラスにホンダのワークスライダーとして最高峰クラスにステップアップを果たしました。そのポテンシャルの高さから,当然のように毎年チャンピオン候補の一人として名前が挙がってきましたが,結局最高峰クラスでは一度もチャンピオンを獲得することができずに昨シーズンをもって引退しました。ランク2位まで上り詰めたペドロサが一度もチャンピオンを獲得できなかった最大の原因はケガでした。他のライダーに比べるとかなり小柄なペドロサは,モンスターマシンでアルMotoGPマシンを駆るのにかなり無理をしなければなりません。そのためいつも転倒の危険性が高く,実際毎年のように激しい転倒に見舞われ,その度に手術や入院の憂き目を見ていて,それがタイトル争いに大きな影響を与えてきました。今回判明した二重骨折は,最後に鎖骨を骨折した時のことが原因となっていたようです。その最後の転倒というのは,鎖骨が3カ所に折れるという複雑骨折で,その3カ所の内の真ん中部分に十分な血流がなかったため骨粗鬆症のような状況となっていたようです。これを解決するため,骨が再生するような治療を施すことになったのです。かなり重症ともいえる今回のケガですが,これまで鎖骨を何度も骨折する重傷を負ってきたことの蓄積が今回のことにつながっているのは間違いないようです。今シーズンのペドロサは,現役は引退したものの,MotoGPとの関係は継続し,KTMのテストライダーとして活躍するようになっていました。MotoGPにフル参戦以来,なかなか思うような結果が出ていないKTMだけに,ペドロサの長年の経験を活かしたマシン開発が十分期待されていました。しかし,今回のことにより,少なくともシーズン最初のテストはペドロサなしでのものとなることが決定しました。
2019/01/10(木)
☆交替(F1)
○1月7日(月)にスクーデリア・フェラーリから発表があり,2014年から同チームでチーム代表を務めてきたM.アリバベーネに替わって,これまでテクニカルディレクターを務めてきたM.ビノットが代表に就任することになりました。昨シーズンのフェラーリは,メルセデスを上回っているのではないかというほどの状態でしたが,シーズン途中でマシンの戦闘力の伸び,チームの作戦ミス,S.ベッテルのドライブミス等が重なってL.ハミルトンの独走を許す結果になってしまいました。そうした状況になった原因と噂され続けたのが,アリバベーネとビノットの確執でした。今回代表の座を奪われたアリバベーネは,フィアット・クライスラー・オートモビルズのCEOを長年務めてきたS.マルキオンネから14年にチーム代表に抜擢されました。マルキオンネが存命中はチームが成立していましたが,昨年彼が急逝したことで2人の確執が一段と表面化していき,シーズン途中での急速な戦闘力の衰えとつながっていきました。ベッテルのミスに関しても,アリバベーネとベッテルの確執があったのではないかといわれています。今回の代表交代劇は,こうした状況を打破するために避けることができないことだったのかもしれません。ディレクター就任以来マシンの戦闘力向上に貢献してきたビノットが代表に就任したことにより,テクニカルディレクターの座が空いたことになりますが,その座に誰が就くことになるのかについては,現段階では発表がありません。
2019/01/09(水)
☆好スタート(ダカール)
○年明け最初の注目レースとも言えるダカール・ラリーが開幕し,7日にペルーの首都リマからピスコへ向かう競技距離84km,総走行距離331kmとダカール・ラリーとしてはやや短いステージ1の走行が行われました。初日トップに立ったのは,これまでこの大会で2回の総合優勝を飾っているN.アル-アティアでした。この日トップに立っていたのは,昨年の勝者でミニ・ジョン・クーパー・ワークス・バギーを駆るC.サインツでしたが,ゴール近くでトヨタ・ハイラックスを駆るアル-アティアがサインツを交わし,最終的に1分59秒の差をつけてトップでゴールしています。4輪の中の市販車部門で連覇を狙うチームランドクルーザー・トヨタオートボデーは,C.ラビエルがクラス首位,三浦昴がクラス2位と初日クラスワンツーフィニッシュを果たしています。2輪部門では,ホンダのワークスチームであるモンスターエナジー・ホンダ・チームのJ.バレダが,CRF450ラリーを駆ってトップでゴールしました。まだまだ何が起こるか全く分からないこの大会ですが,初日に関しては日本勢が好スタートを切って今後に期待を持たせる結果となりました。
2019/01/08(火)
☆スタート(ダカール)
○年明け最初の大きな大会といえば,かつては『パリ・ダカール・ラリー(通称パリダカ)』でアフリカ大陸を横断し,そのアフリカ大陸が政情不安になってからは南アメリカ大陸を走破する『ダカール・ラリー』という名称に変わって行われている大会です。どのダカール・ラリーが,いよいよ今日から走行を開始します。昨年までペルー,ボリビア,アルゼンチンの3カ国を舞台に争われてきましたが,通算41回目となる今年の大会は,開催権料の関係からペルー1カ国のみを走行することになっています。4輪部門で大本命となるのは,昨年の優勝者であるC.サインツが所属しているミニを駆るX-raidで,そのチームメイトにはS.ペテランセル,S.デプレといった元プジョーのワークスだったドライバーが集結しています。国内メーカーではトヨタに注目で,今年もTOYOTA GAZOO Racing SAからかつて優勝経験があるN.アル.アティアが参戦し,市販車部門に今年もチームランドクルーザー・トヨタオートボデー(TLC)が参戦して6連覇に挑みます。4輪のトラック部門では,こちらも日本車として毎年参戦し続けている日野チーム・スガワラも参戦し,今年は新型日野レンジャーを投入してクラス連覇を目指します。
2輪部門は,何といっても注目はRed Bull KTMチームでしょう。MotoGPへも力を入れるようになってきているKTMですが,元々はオフロードを主体にしたバイクが中心のメーカーでした。ロードにも力を入れるようになってきてMotoGPにもフル参戦していますが,ダカール・ラリーは彼らにとって最も得意とするカテゴリーと言えます。今年は,M.ウォークナー,T.プライス,S.サンダーランドL.ベナビデスなどを擁して大会18連覇に挑みます。そのKTM連覇に待ったをかけようとしているのがをホンダで,J.バレダ,K.ベナバイス,R.ブラベック,J-I.コルネホ,P.ゴンサルベスを擁してモンスターエナジー・ホンダ・チームとして参戦します。
2019/01/7(月)
☆新しいチャプターに(SGT)
○新年を迎えました。本年もよろしくお願いします。
今年最初のニュースはSGTに関してです。かつてのL.デュバルやA.ロッテラーにも代表されるように,外国人ドライバーの中には長い間日本国内のレースにフル参戦していて,SFやSGTにいて当たり前という印象を持てるドライバーがいます。例としてあげたデュバルやロッテラーは,日本国内でのレースを卒業し,WECやFEなどで海外メーカーのワークスドライバーとして活躍しています。国内のレースで長い間活躍しているドライバーの一人として,昨シーズンはKONDO RACINGに所属し,フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-Rを駆ったブラジル人ドライバーのJ-P.デ.オリベイラがいます。"JP"の愛称でも呼ばれる彼ですが,日本でのレースは2004年に遡ります。その年に来日した彼は,全日本F3選手権にフル参戦し,翌年に見事チャンピオンを獲得しました。そして,2006年から現在のようにSGTにフル参戦を開始。KONDO RACINGやTEAM IMPULに所属し,一貫してニッサンの主力ドライバーの一人として活躍してきました。中心はSGTですが,SF(はじめの頃はFN)にも2016年まではフル参戦していました。そのJPが自身のTwitterを更新し,「チャプターを終える時」が来たとして,ニッサンからの離脱を表明しました。そして,これまでのことに感謝しながら「新しいチャプター」に入ることも表明しています。JPの2019年のSGTにおけるシートに関しては,喪失するのではないかという噂が昨年から出ていたのは確かですが,それが現実のものになりました。ニッサンはだめでも他のメーカーがとも考えられますが,GT500クラスに関しては,どのメーカーも舞台裏でほぼ体制は組み終わっていることでしょうから,JPのシート獲得が厳しいものになることは間違いないものと思われます。恐らくGT300クラスへの参戦という選択肢が中心になるのでしょうが,果たして彼の『新たなチャプター』がどのようなものになるのか,ずっと日本で活躍してくれてきたドライバーであるだけに今後の推移がとても気になるところです。
 

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