トップ > 8月の最新ニュース
1月分へ 2月分へ 3月分へ 4月分へ 5月分へ 6月分へ 7月分へ
最新ニュース

2019/08/31(土)
☆2日連続(MotoGP)
○2日間にわたる今季最後となるシーズン中のオフィシャルテスト最終日の走行がミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリで行われ,前日に総合トップタイムをマークしていたペトロナス・ヤマハSRTのF.クアルタラロがこの日も最速タイムを刻んで2日間ともに制することとなりました。総合2番手タイムをマークしたのは,ドゥカティ・チームのD.ペトルッチでした。前戦で転倒に巻き込まれてリタイアに終わっているチームメイトのA.ドビツィオーゾは,その影響から初日の走行をやや早めに切り上げましたが,2日目も走行して17番手タイムをマークしてテストを終えています。総合3番手タイムをマークしたのは,クアルタラロのチームメイトで,初日は総合2番手タイムをマークしていたF.モルビデリでした。LCRホンダ・イデミツの中上貴晶は,ラストアタックで総合8番手タイムをマークし,他のホンダ系ライダーがタイムアタックを行わなかった(レプソル・ホンダ・チームのJ.ロレンソは,体調不良から2日目は走行をキャンセルしています。)こともあり,ホンダ勢としては2日目最速タイムを刻んでテストを終了しています。

☆2回とも(F1)
○およそ1ヶ月にわたるサマーブレイクが明け,その最初のレースとなる第13戦ベルギーGPがスパ・フランコルシャンで開幕しました。『スパ・ウェザー』として有名な同地ですが,初日は終日安定した天候となって2回のフリー走行が行われました。この日に好調な走りを見せたのは,今季やや思うような結果が残せていないフェラーリ勢でした。2回のフリー走行共にフェラーリ勢がワンツーフィニッシュを果たしていて,1回目のフリー走行はS.ベッテルが,2回目のフリー走行はS.ルクレールが最速タイム(初日の総合トップタイムでもあります。)を刻んでいます。総合3,4番手タイムを刻んだのは,2回目のフリー走行でマークしたメルセデスAMG勢で,3番手タイムをマークしたのが来季もチーム残留をようやく決めたV.ボッタスで,総合4番手タイムがランクトップを行くL.ハミルトンでした。1回目のフリー走行で3,4番手タイムをマークしたのがレッドブル勢で,2回目はMフェルスタッペンが6番手,今回がレッドブルデビューとなるA.アルボンが10番手タイムでした。トロロッソ・ホンダ勢は,2回目の走行で14番手タイムがD.クビアト,チーム復活初回となるP.ガスリーは17番手で初日を終えています。
2019/08/30(金)
☆シーズン最後の(MotoGP)
○2週間後に開催されるのが,サンマリノ&リビエラ・ディ・リミニGPですが,その会場となるミサノ・ワールド・サーキット−マルコ・シモンチェリにおいて,シーズン4度目,そして今季最後となるシーズン中のオフィシャルテストが昨日から2日間にわたって始まりました。各メーカーともそれぞれ今季の残り,そして来季に向けたマシンやパーツを投入しての走行が行われていきましたが,その中でトップタイムをマークしたのは,MotoGPクラスルーキーで,今季しばしばワークスライダーを凌駕する走りを見せているペトロナス・ヤマハSRTのF.クアルタラロでした。前戦イギリスGPにおいては,ドゥカティ・チームのA.ドビツィオーゾを巻き込む(ちなみに,ドビツィオーゾはこのアクシデントで体調が十分とは言えず,テスト途中で走行を切り上げています。)激しい転倒に見舞われたクアルタラロでしたが,メディカルテストを受けて走行の許可が出る中でのトップタイムでした。チームメイトのF.モルビデリが2番手タイムをマークし,4,5番手タイムだったヤマハのワークスチームであるモンスター・エナジー・ヤマハMotoGPを押さえてサテライトチームがワンツーで初日を終えています。3番手タイムをマークしたのが,2戦連続して逆転負けというリザルトに終わっていて,この日は色々な仕様のマシンを乗り換えてテストしていったレプソル・ホンダ・チームのM.マルケスでした。イギリスGPで7位走行中に転倒を喫し,リスタートを切って最下位ながら完走を果たしたLCRホンダ・イデミツの中上貴晶は,今季使用している昨年型のRC213Vのセットアップをしていって9番手タイムをマークし,次戦に向けてのテストを行いました。
2019/08/29(木)
☆史上最多(MotoGP)
○FIM(国際モーターサイクリズム連盟)から2020年のレースカレンダーが発表されました。それによると,来季から1982年以来の開催となるフィンランドGPが復活して第11戦として開催されると共に,今シーズン行った19のGPがいずれも継続開催するため,来季は史上最多の全20戦となります。ツインリンクもてぎで開催される日本GPは第17戦として10月18日に決勝レースが行われます。また,今シーズンは日本GPの前に開催されたタイGPに関しては,第2戦として3月に開催されることになります。今回発表されたカレンダーは暫定ですので,今後変更となる可能性があります。なお,具体的なレースカレンダーは,以下の表のようになっています。
2020年 MotoGPレースカレンダー(暫定版)
大会 サーキット 決勝日
第1戦 カタールGP(イブニングレース) ロサイル・インターナショナル・サーキット 3月8日
第2戦 タイGP チャーン・インターナショナル・サーキット 3月22日
第3戦 アメリカズGP サーキット・オブ・ジ・アメリカズ 4月5日
第4戦 アルゼンチンGP アウトドローモ・テルマス・デ・リオ・オンド 4月19日
第5戦 スペインGP ヘレス・サーキット−アンヘル・ニエト 5月3日
第6戦 フランスGP ル・マン−ブガッティ・サーキット 5月17日
第7戦 イタリアGP ムジェロ・サーキット 5月31日
第8戦 カタルニアGP カタルニア・サーキット 6月7日
第9戦 ドイツGP ザクセンリンク 6月21日
第10戦 オランダGP TTサーキット・アッセン 6月28日
第11戦 フィンランドGP キュミリング 7月12日
第12戦 チェコGP ブルノ・サーキット 8月9日
第13戦 オーストリアGP レッドブル・リンク 8月16日
第14戦 イギリスGP シルバーストーン・サーキット 8月30日
第15戦 サンマリノGP ミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリ 9月13日
第16戦 アラゴンGP モーターランド・アラゴン 10月4日
第17戦 日本GP ツインリンクもてぎ 10月18日
第18戦 オーストラリアGP フィリップ・アイランド・サーキット 10月25日
第19戦 マレーシアGP セパン・インターナショナル・サーキット 11月1日
第20戦 バレンシアGP リカルド・トルモ・サーキット 11月15日
2019/08/28(水)
☆開催決定(F1)
○次第に開催地が増えてきているF1ですが,来季のレースカレンダーについては,既に全22戦になることが決定しています。しかし,これまでヨーロッパ中心で開催されてきたF1ですが,他の地域での新規開催などがあり,しかも,高額な開催権料の支払いもあって,ヨーロッパの内のどこかが開催できない状況が出てきています。その中の1つがスペインGPで,一時はカレンダーから消えるのではないかと言われていました。しかし,8月7日(水)付けのこのページでもお伝えしたように,スペインGPに関しては残留できそうな動きになってきていました。そして,同じく開催が危ぶまれていたイギリスGPやイタリアGPの開催継続が発表されたのに続くかのように,スペインGPの開催継続が発表され,開催地はこれまでと同様にバルセロナにあるカタルニア・サーキットとなります。ただ,これまでのスペインGPは,ヨーロッパラウンドの初戦(今シーズンは第5戦)に組まれてきていますが,来シーズンもそうなるかどうかは現段階では不明のようです。
2019/08/27(火)
☆26年ぶり(WRC)
○8月25日(日)に,WRCの第10戦となるラリー・ドイチェランド最終日の走行が行われました。3日までの走行でトップ3を独占していたTOYOTA GAZOO Racing WRT勢は,最終日もその勢いが衰えることなく,速く,そして堅実な走りを展開していきました。初日からトップに立っていたトヨタ・ヤリスWRCを駆るO.タナクは,最後までその速さを見せ,2位に20秒以上の差をつける圧勝で,この大会としては3連覇,そして今季5勝目を飾りました。ランクトップを行くタナクが優勝し,ランク2位につけているヒュンダイi20クーペWRCを駆るT.ヌービルが5位フィニッシュに終わったことにより,ポイント差を33とさらに広げました。2位にはK.ミークが,3位にJ-マティ.ラトバラが入って表彰台を独占することに成功し,これは同一のマニュファクチャラーによる達成としては2015年のフォルクスワーゲン・モータースポーツ以来となる表彰台独占です。また,トヨタとしては1993年のサファリ・ラリー以来26年ぶりの独占となります。マニュファクチャラーズタイトル争いで2位につけているトヨタですが,今回の表彰台独占で1大会で得られる最大ポイントを獲得することに成功し,ここまで289ポイントを獲得してランクトップを行くヒュンダイとの差が8ポイントまで迫っています。なお,この大会に自身初めてトヨタ・ヤリスWRCを駆ってWRCトップクラスに参戦しているトヨタ育成ドライバーの勝田貴元は,初めてのマシン,初めての大会というハンデがあるにもかかわらず,見事10位での完走を果たしています。
2019/08/26(月)
☆今季2勝目(MotoGP)
○第12戦イギリスGPの決勝レースが,ドライコンディションとなったシルバーストーン・サーキットで行われました。MotoGPクラスは,オープニングラップで4番グリッドからスタートしたペトロナス・ヤマハSRTのF.クアルタラロが1コーナーの侵入で転倒を喫し,7番グリッドからスタートしたドゥカティ・チームのA.ドビツィオーゾが滑ってきたクアルタラロのマシンに乗り上げてこちらは激しく転倒を喫するというアクシデントが発生してしまいました。レース後に病院で検査を受けたドビツィオーゾでしたが,幸いなことに骨折には至っていなかったようです。オープニングラップからランク2位がリタイアするという波乱の展開となったレースは,ポールからスタートしたレプソル・ホンダ・チームのM.マルケスと,5番グリッドからスタートしたチーム・スズキ・エクスターのA.リンスとのトップ争いとなりました。時折リンスがトップに立ったりしましたが,何とかマルケスがトップの座を守るという展開が終始続きました。そして,ゴール前のストレートで,立ち上がり重視のラインを最終コーナーで走行したリンスがゴール直前でマルケスを交わし,最終的に1000分の13秒差で今季2勝目を挙げました。相手が違うとはいえ,マルケスは2戦連続して最後の最後で交わされて2位となっています。とはいえ,ランク2位のドビツィオーゾがリタイアに終わっていますから,勝者のポイント差が78へと広がっています。
Moto2クラスは,ランクトップを行くエストレージャ・ガルシア0,0マークVDSのA.マルケスが,トップ走行中に転倒してリタイアするという波乱の展開となりました。その後,ファイナルラップでトップを走行していたスピードアップのJ.ナバーロを,フレックスボックスHP40のA.フェルナンデスが交わしてトップに立ち,第8戦TTアッセン以来となる今季2勝目を挙げました。3位には,来季からMotoGPクラスに昇格することが決まっているレッドブルKTMアジョのB.ビンダーが入っています。7番グリッドからスタートしたONEXOX TKKR SAGチームの長島哲太は,自己最高位タイとなる5位でチェッカーを受けています。今大会にイデミツ・ホンダ・チーム・アジアから代役参戦している名越哲平は,トップからおよそ1分弱遅れの最下位ながら完走を果たしています。
Moto3クラスは,このクラスらしく11台によるトップ争いが展開されていき,最終的にレオパード・レーシングのM.ラミレスがトップでチェッカーを受け,第7戦カタルニアGP以来となる今季2勝目を挙げています。2,3位には,それぞれVNE スナイパーズのT.アルボリーノ,レオパード・レーシングのL.ダッラ.ポルタが入っています。このトップ争いに加わっていたSIC58スクアドラ・コルセの鈴木竜生とペトロナス・スプリンタ・レーシングの佐々木歩夢は,それぞれ5位,6位でチェッカーを受けています。ホンダ・チーム・アジアの小椋藍は,10位でのチェッカーを受けてポイントを獲得しています。来季のシートに関して,チーム残留に黄色信号が灯りかけているホンダ・チーム・アジアの鳥羽海渡とボエ・スカル・ライダー・ムゲン・レーシングの真崎一輝ですが,それぞれ20位,26位とノーポイントに終わっています。
2019/08/23(金)
☆復帰&欠場(MotoGP)
○今日から第12戦イギリスGPがシルバーストーン・サーキットで開幕しますが,ワークスライダーについてこの大会で復帰するライダーと欠場するライダーとがいます。まず復帰するライダーですが,第8戦TTアッセンにおいて激しい転倒を喫し,第6と第8の胸椎を骨折したレプソル・ホンダ・チームのJ.ロレンソです。今シーズンからレプソル・ホンダ・チームに移籍したロレンソですが,マシンとのマッチングに苦しみ,何度も転倒を喫して欠場が続いています。レースでも優勝争いどころか,トップ10フィニッシュがようやくという状態で,今回の怪我でサマーブレイクを挟んで4戦を欠場し,現在ランク19位とこれまでにない不振を極めています。つい最近では,来年までホンダとの契約がある彼ですが,ドゥカティのサテライトであるプラマック・レーシングに移籍するのではないかという噂(単なる噂であったかどうかは別ですが・・・。)まで出たほどです。ロレンソの復帰は,およそ2ヶ月ぶりとなります。
次に欠場するライダーですが,今シーズンからチーム・スズキ・エクスターに所属して最高峰クラスにフル参戦しているJ.ミルです。そのミルですが,サマーブレイク明けに開催された第10戦チェコGP後に行われたオフィシャルテストで激しく転倒を喫し,肺挫傷などの重症に見舞われてしまいました。既に12日(月)に退院していますが,復帰に向け精密検査を受けた結果,肺挫傷はまだ完治しているとは言えず,トレーニング不足で体力的にかなり復帰には不十分であることから,大事を取って欠場することを決断しました。このため,ミルの代役として,イギリスGPにはスズキのテストライダーを務めているS.ギュントーリが出場することになっています。
2019/08/22(木)
☆昇格(F1)
○昨日は,更新をお休みしている間に起きた2輪レースの最高峰MotoGPにおける出来事をお伝えしましたが,4輪レースの最高峰であるF1においても起きていましたので,今日はその点についてお伝えします。8月12日(月)にレッドブルから発表があり,第13戦ベルギーGPから,レッドブルのP.ガスリーとトロロッソのA.アルボンを交代する形で起用することになりました。今回発表されたガスリーは,昨シーズンまでレッドブルのジュニアチームであるトロロッソ・ホンダに所属していて,レッドブルがホンダ製パワーユニットを使用する今シーズンからレッドブルに昇格していました。ところが,チームメイトであるフェルスタッペンが,ここまで2勝を含む181ポイントを獲得してランク3位になっていて,しかも,ランク2位であるメルセデスAMGのV.ボッタスとの差は,わずか7ポイントという活躍を見せています。それに対してガスリーは,第10戦イギリスGPにおいて4位に入る活躍は見せたものの,ここまでフェルスタッペンが獲得しているポイントのおよそ3分の1である63ポイントしか獲得しておらず,ランク6位という状況にあります。こうした状況ですから,シーズン途中からガスリーのシート喪失の噂が浮上していて,レッドブルはその噂を否定するコメントを出すこともありました。しかし,コンストラクターのランキング争いで見ると,ランク2位であるフェラーリから44ポイント離される3位になっていて,ガスリーがフェルスタッペンと同じくらいというのは厳しいですが,ある程度それに匹敵するようなポイントを獲得できておればランク2位になっていてもおかしくはなく,今後のことを見極めるために今回の交代劇に至っています。ガスリーに代わってレッドブルに昇格することになったアルボンは,今シーズンからF1にフル参戦しているルーキードライバーです。ここまでの成績は,不運に見舞われることもあって16ポイント獲得にとどまっていて,ランク15位となっています。アルボンにとっては,来季のシート獲得のためにも,今後の走りが重要になってきます。ガスリーが再びトロロッソ・ホンダに戻ることで,チームメイトはD.クビアトとなるわけですが,そのクビアトは,レッドブルに所属していた2016年に,当時トロロッソ・ホンダに所属していたフェルスタッペンと,今回と同じようにシーズン途中での交代劇に見舞われています。まさに同じ状況になったもの同士がチームメイトとなるわけです。
2019/08/21(水)
☆誰が(MotoGP)
○しばらく更新をお休みしていましたが,その間にもいろいろな動きが出てきていました。その中で気になることの1つが,来季のMotoGPクラスのシートについてです。この点については,これまでに何度もお伝えしてきていますが,来季は元々無風状態に近いものがありました。というのも,ワークスライダーを中心にして,昨シーズン中にほとんどのチームが2年契約を結んでいて,今季はその初年度にあたりますから,今季中に契約を結ぶ必要がありません。昨シーズン1年契約を結んだライダーのシートに関しては,今季中にはっきりさせる必要がありますが,そのシートも徐々に埋まっていき,更新をお休みする時にはプラマック・レーシングのJ.ミラーとLCRホンダ・イデミツの中上貴晶の2人がどうなるかという状態でした。とはいえ,この2人に関しては,正式発表がないだけで,続投することはほぼ確実な状態でした。実際,8月14日(水)にはミラーの契約延長が発表されています。しかし,ほぼ無風と思われていた来季のシートに大きな動きが出てきました。それは,来季までの契約が結ばれていたレッドブルKTMファクトリー・レーシングのJ.ザルコが,契約を1年残して今シーズン限りでチームを去ることが8月12日(月)に発表されたのです。まだヤマハのサテライトチームだったテック3に所属して,しばしばヤマハワークスをしのぐ好成績を残した昨シーズンのザルコでしたが,テック3がKTMのサテライトチームとなり,その関係からKTMのファクトリーチームへ移籍した今シーズンは,昨年のような活躍が影を潜め,ようやくポイントを獲得できるというような状況が続いています。チームメイトであるP.エスパルガロがトップ10フィニッシュを果たす活躍を見せていて,ザルコにとってはさらにフラストレーションがたまる状況だったことでしょう。ザルコが去ることになったことから,来季のワークスのシートが1つ空くことになりました。ただ,上位争いが十分可能な日本メーカーやドゥカティのワークスチームではありませんから,有望なライダーがそのシートに座ろうとするかはかなり疑問です。今季Moto2クラスでランクトップを行くエストレージャ・ガルシア0,0マークVDSのA.マルケスがそのシートに座る可能性もありましたが,そのマルケスは来季も同チームからMoto2にフル参戦し,多くのワークスのシートが空く再来年のシートを狙うことになりました。KTMのテストライダーを今季から務めているD.ペドロサに白羽の矢を立てたいところでしょうが,昨シーズン限りで引退し,しかも長年ホンダのワークスライダーとして数々の勝利を収めている彼が,戦闘力がまだ十分とは言えないKTMのワークスライダーとしてMotoGPクラスに復帰することはほぼないと考えていいでしょう。果たして限られた最高峰クラスに参戦する力を持っているライダーの誰がそのシートに座ることになるのか,その推移がとても気になるところですね。
2019/08/09(金)
☆残留(F1)
○今シーズンからホンダ製パワーユニットを搭載しているレッドブルのエースドライバーであるM.フェルスタッペンの契約については,来季までが基本となっています。ただ,彼とレッドブルとの契約には『パフォーマンス条項』というものが含まれていたようで,これは,今シーズンの状況によっては契約を解除できるというもので,具体的な内容としては,前半戦までにランク3位内に入っているという条件があるようです。これがあったため,来季までの契約があるはずのフェルスタッペンですが,来季はメルセデスAMGに移籍するのではないかという噂に繋がっていました。この条項が織り込まれた要因には,今季から採用となっているホンダ製パワーユニットがどのような結果をもたらすか分からなかったからです。マクラーレンとタッグを組んでF1に復帰したホンダでしたが,そのコラボは失敗に終わりました。そして,昨シーズンはレッドブルのジュニアチームであるトロロッソとタッグを組み,一定程度の結果を残せるまでになりました。とはいえ,トップ争いとなるとかなり厳しい状況にあったことは間違いなく,フェルスタッペンとしては不安を抱えていて当然だと思います。しかし,前半戦のリザルトは予想以上のもので,2勝を挙げると共に,全てのレースで5位以内に入っていて,ランキング3位ではあるものの,2位を行くメルセデスAMGのV.ボッタスとは7ポイント差と拮抗しています。フェルスタッペンがパフォーマンス条項を行使する期限は,前半戦最後のレースとなる第12戦ハンガリーGPの決勝レースが行われた日曜日までで,既に期限は過ぎています。それまでに彼から条項の適応の表明がなく,レッドブルでモータースポーツコンサルタントを務めているH.マルコが,フェルスタッペンが2019年末でチームを離れる心配はなくなったとコメントし,残留決定の発表となりました。
ところで,F1にならった訳ではありませんが,レース参加ということもあって,このサイトの更新もサマーブレイクに入ります。次の更新は,8月21日(水)からとなります。皆さん,暑さに気をつけて夏を乗り切ってくださいね。

☆再登場(MotoGP)
○サマーブレイクが明け,2週連続開催となるMotoGPですが,その2つ目のレースである第11戦オーストリアGPが明日から開幕します。それを前にして,イデミツ・ホンダ・チーム・アジアから発表があり,現在JRRのJ-GP2クラスでランクトップを行く名越哲平を代役参戦することになりました。彼が代役参戦するのは今回で2回目となり,1回目は同チームのS.チャントラが負傷した時の第6戦イタリアGPで,この時は残念ながら転倒リタイアに終わっています。今回は,同チームのもう一人のレギュラーライダーであるD.エッキー.プラタマの代役参戦となります。そのプラタマですが,第8戦TTアッセンで頭から激しく転倒を喫して脳震盪を起こしていました。そして,サマーブレイク明けの第10戦チェコGPから復帰し,フリー走行1には出走したものの,その後体調不良を訴えました。そこでメディカルチェックを受けた結果,脳震盪からの回復途中であると判断され,今回のオーストリアGPと第12戦イギリスGPを欠場することが決まり,代役として再び名越がその2戦に出場することになったということです。
2019/08/08(木)
☆イレギュラー(SF)
○もう1ヶ月近く前になりますが,7月13日(土)に富士スピードウェイで行われた第4戦の定例会見において,来季のレースカレンダーについて発表がありました。それによると,レース数はこれまでと同じ全7戦になっていて,開幕戦がこれまでの鈴鹿サーキットに代わって富士スピードウェイにおいて開催されることになります。これまで富士スピードウェイでのレースは7月に開催されてきましたが,来年については,ちょうどこの時期に同サーキットが『東京オリンピック・パラリンピック』の自転車会場になりますので,これまで通りの開催というわけにはいかない状況になっています。その影響から,富士での開催が前倒しで開幕戦になり,さらに例年に比べると開催日がやや早くなっています。富士での開催が早くなりましたが,できるだけ他の会場はいつもの時期での開催を優先したため,来季は6月末から2ヶ月間のインターバルが出来ることになります。我が大分県にあるオートポリスでの開催は,今季と同じく5月中旬となっています。来季のカレンダーはイレギュラーなもので,2021年シーズンからは,これまでと同じような開催日になっていくとのことです。今回発表されたカレンダーは,以下の表のようになっています。なお,今回発表されたものは暫定版で,今後変更になる可能性があります。
2020年 SFレースカレンダー(暫定版)
大会 サーキット 決勝日
第1戦 富士スピードウェイ 4月5日
第2戦 鈴鹿サーキット 4月26日
第3戦 オートポリス 5月17日
第4戦 スポーツランドSUGO 6月21日
第5戦 ツインリンクもてぎ 8月30日
第6戦 岡山国際サーキット 9月27日
第7戦 鈴鹿サーキット 11月1日
2019/08/07(水)
☆増&減(F1)
○メルセデスAMGのL.ハミルトンの勝利に終わった第12戦ハンガリーGPでしたが,その大会開催中の8月3日(土)に,来季の開催数についてブダペストで話し合いが行われたようです。今季の開催数は全21戦となっていますが,この開催数が限界ではないかといわれていました。しかし,今シーズンで開催権の契約が切れ,来季はカレンダーから外れるのではないかと思われていたスペインGPが,その契約延長がこの度決まり,開催数が22へと増えることがほぼ間違いない状況となったのです。今回の話し合いは,開催数が22になった場合,チーム側の同意が必要なことから開かれた模様です。正式発表があったわけではありませんが,どうやらチーム側の同意が得られたようで,開催数22に向けて動きが始まります。ただ,限界と言われている21を超えるわけですから,何らかの対策が必要であることは間違いありません。そのための対策として浮上しているのが,プレシーズンテストの日数を削減するというもののようです。現在は8日間行われているプレシーズンテストですが,これを6日間に削減するということになる可能性が出ています。ただ,既に参戦しているドライバーにとっては,大きな影響が出ることはないでしょうが,ルーキードライバーにとっては,F1マシンに慣れるためには1回でも多くマシンをドライブする必要があるわけですが,シーズン前に2日間も貴重なその経験の場を奪われることになるわけで,こうした点では大きな問題となります。現在サマーブレイクに入っているF1ですが,徐々に来季に向けた動きが本格化し始めていますね。
2019/08/06(火)
☆独占(MotoGP)
○レプソル・ホンダ・チームのM.マルケスの独走で終わった第10戦チェコGPでしたが,MotoGPクラスのライダーとチームはそのまま会場となったアウトモトドローム・ブルノにとどまり,今季3回目となるシーズン中のオフィシャルテストに臨みました。この日の総合トップタイムをマークしたのは,今季からヤマハのサテライトチームとして活動を始めたペトロナス・ヤマハSRTに所属し,MotoGPクラスルーキーであるF.クアルタラロでした。ヤマハのサテライトチームは,昨年まで1年落ちのマシンが供給されていましたが,今シーズンからはワークスと同じく今季型のマシンが供給されるようになっています。とはいえ,全く同じ仕様というわけではなく,パーツによっては違いが見られます。今回クアルタラロが駆ったマシンは,ワークスと同じカーボン製のフロントサスペンションを搭載していたようで,そうした中でのトップタイムでした。総合2番手タイムをマークしたのは,ヤマハのワークスであるモンスター・エナジー・ヤマハMotoGPのM.ビニャーレスで,主に現行型マシンのセットアップに取り組んだとのことです。クアルタラロのチームメイトであるF.モルビデリも,ビニャーレスと同じくセットアップを中心に作業を進めて総合3番手タイムをマークし,この日のトップ3をヤマハYZR-M1が独占しました。決勝で独走優勝を果たしたマルケスは,3種類の仕様のマシンなどを乗り換えて走行し,総合8番手タイムでテストを終えています。決勝レースで9番手とトップ10フィニッシュを果たしたLCRホンダ・イデミツの中上貴晶は,昨年型のRC213Vを駆っていることもあってか,こちらもセットアップに専念して走行し,総合11番手で終了しています。
2019/08/05(月)
☆2戦連続(MotoGP)
○第10戦チェコGPの決勝レースが,この日も不安定な天気となったアウトモトドローム・ブルノで行われました。MotoGPクラスは,Moto2クラスの決勝レースが終わった直後から雨が降り始め,スタートがディレイとなってしまいました。その雨はすぐに止み,しばらく待ってからはドライタイヤでの走行が可能な状況となりました。スタートが遅れたために周回数が1周減算となった中でスタートが切られると,ポールからスタートしたレプソル・ホンダ・チームのM.マルケスがトップの座を守ってホールショットを奪いました。その後のマルケスは,順調に走行を続けていき,中盤からは徐々に差を広げて行きました。12周目の10コーナーで左足がステップから外れるほどマシンが振られ,普通のライダーならそのまま転倒してもおかしくない状況でしたが,人並み外れたバランス感覚を有するマルケスはこれを乗り切り,最後は2位に入ったドゥカティ・チームのA.ドビツィオーゾにおよそ2.5秒差をつける独走で今季6勝目をポールトゥーフィニッシュで達成しました。3位には,ドビツィオーゾからコンマ1秒遅れでプラマック・レーシングのJ.ミラーが入っています。LCRホンダ・イデミツの中上貴晶は,13番グリッドから好スタートを切り,最終的に9位でのゴールとなりました。
Moto2クラスは,ポールからスタートしたエストレージャ・ガルシア0,0マークVDSのA.マルケスが,オープニングラップからトップに立つと,以後は後続との差をどんどん広げて行き,最終的に2位に入ったベータ・ツールズ・スピード・アップのF.ディ.ジャンアントニオに3秒以上の差をつける独走で今季5勝目を挙げました。MotoGPクラスで兄のマルクがポールトゥーフィニッシュを達成したことから,マルケス兄弟が2戦連続してポールトゥーウィンを達成したことになります。イタルトランス・レーシング・チームのE.バスティアニーニが,最終ラップで3位に浮上し,初の3位表彰台を獲得しています。ちなみに,ジャンアントニオとバスティアニーニはどちらもルーキーですので,2,3位はルーキーによる独占ということになります。ONEXOXTKKR SAGチームの長島哲太は,17番グリッドからスタートし,初日に見せた好調な走りを展開して9位でのチェッカーとなりました。
Moto3クラスは,このクラスらしく複数台による優勝争いが最終ラップまで続き,最終的にステリルガルダ・マックス・レーシング・チームのA.カネトがトップでチェッカー受け,第3セナメリカズGP以来今季2勝目を挙げました。これにより,彼はランキング争いでトップに立っています。2,3位には,それぞれレオパード・レーシングのL.ダッラ.ポルタ,VNEスナイパーズのT.アルボニーノが入っています。フル参戦日本人ライダーは,ホンダ・チーム・アジアの小椋藍の6位が最高位で,ペトロナス・スプリンタ・レーシングの佐々木歩夢が11位で完走を果たしています。しかし,他のライダーは,全員リタイアに終わっています。

☆ピット作戦 PART1(F1)
○第12戦ハンガリーGPの決勝レースが,好天ながらさほど暑くならずに走行できたハンガロリンクで行われました。自身初となるポールからスタートしたレッドブルのM.フェルスタッペンは,順調にスタートを切って首位を守っていきました。そのフェルスタッペンの後ろにつけたのが,ランクトップを行くメルセデスAMGのL.ハミルトンでした。2人のバトルはずっと続いていき,ハミルトンはなかなかフェルスタッペンをパッシングできず,レースは膠着状態が続きました。ここで動いたのはハミルトンで,フェルスタッペンとは違うタイミングでのタイヤ交換を敢行しました。この作戦が見事にはまり,67周目のストレートでDRSを使ってトップに立ちました。その段階でフェルスタッペンのタイヤは終わっていて,ハミルトンを追い上げる力は残っていませんでした。結局,2連勝を目指したフェルスタッペンとレッドブルでしたが,ハミルトンとメルセデスAMGの王者らしい作戦にウィナーの座を奪われてしまいました。3位には,1分以上離されてチェッカーとなったフェラーリのS.ベッテルでした。レッドブルのP.ガスリーは,周回遅れながら6位でチェッカーを受けています。トロロッソ・ホンダ勢は,A.アルボンが10位に入ってポイントを獲得し,前戦で表彰台を獲得したD.クビアトは,15位でチェッカーとなってポイント獲得に至りませんでした。

☆ピット作戦 PART2(SGT)
○第5戦の決勝レースが,500マイルレースとして富士スピードウェイで行われました。GT500クラスは,前戦の勝者である大嶋和也&山下健太組のWAKO'S 4CR LC500が,74周目に起こったアクシデントの際にセーフティカーが導入されるタイミングをうまく見計らってピットインを敢行し,これが功を奏してトップに浮上し,見事2連勝を飾りました。2位には,昨年のチャンピオンである山本尚貴&J.バトン組のRAYBRIG NSX-GTが入り,今季初表彰台を獲得しています。一時はトップを走行した松田次生&L.クインタレッリ組のMOTUL AUTECH GT-Rでしたが,最終的に3位表彰台獲得でした。
GT300クラスは,高橋翼&A.クート&藤波清斗組のT-DASH ランボルギーニ GT3が,他チームとは違って極端に短いピットインを挟む作戦を敢行し,これが功を奏して見事今季初優勝を飾りました。長い歴史を持つトヨタのマークUシリーズですが,今年限りでその歴史をとじることが既にCM等でも取り上げられている脇阪薫一&吉田広樹組が駆るマークXシリーズのSGT版である埼玉トヨペットGB マークX MCが,その最終年に歴史を刻むかのように2位表彰台を獲得しています。3位には,道上龍&大津弘樹組のModulo KENWOOD NSX GT3が入り,今季初表彰台を獲得しています。
2019/08/04(日)
☆別格(MotoGP)
○第10戦チェコGPの予選が,雨が時折降る生憎の天候となったアウトモトドローム・ブルノで行われました。MotoGPクラスは,ウェットコンディションでの走行が続いたものの,Q2の後半にはドライタイヤでの走行が出来なくはない状況となりました。とはいえ,多くのライダーがレインタイヤを選択しての走行でしたが,その中でスリックを選択したライダーの一人が,ここまでランクトップを行くレプソル・ホンダ・チームのM.マルケスでした。そのマルケスがスリックに履き替えてアタックを開始し始めると再び雨が降り始めてしまって,この選択は失敗したかと思われる状況となりました。実際,履き替えた中の一人であるプラマック・レーシングのJ.ミラーは,ラストアタックで濡れた路面に足をすくわれ,最後に転倒してしまっています。ところが,マシンコントロールが人並み外れているマルケスは,最終コーナーでマシンが暴れるのを抑えきってラストアタックでさらにタイムを伸ばし,何と2番手タイムだったミラーに2.5秒以上の大差をつける別格の速さを見せて最高峰クラス通算58回目のポールを獲得しました。この58回というのは,かつての王者であるM.ドゥーハンに並ぶ記録となりました。今シーズンからKTMに移籍しているレッドブルKTMファクトリー・レーシングのJ.ザルコは,移籍以来初めてQ2に進出し,さらに好タイムをマークしていって,3番手タイムをマークして移籍以来初となるフロントローを獲得しています。LCRホンダ・イデミツの中上貴晶は,Q1で2番手タイムだったものの,ファイナルアタックでザルコがトップタイムをマークしたために3番手に落ちてしまい,Q1で敗退となって13番手にとどまっています。
Moto2クラスは,こちらも別格の速さを見せたライダーがいました。それが,ここまでランクトップを行く,そしてMotoGPクラスで別格の速さを見せたマルケスの実弟であるA.マルケスでした。MotoGPクラスの予選最終盤から振り始めた雨で再びウェットコンディションとなったMoto2クラスの予選ですが,2番手タイムをマークしたフェデラル・オイル・グレシーニMoto2のS.ローズにこちらも2秒以上の大差をつける別格の速さを見せ,前戦ドイツGPに次ぐ2戦連続ポール獲得となりました。3番手タイムをマークしたのはフレックスボックスHP40のL.バルダッサーリで,開幕戦以来のフロントロー獲得となりました。フリー走行1でトップタイムだったONEXOX TKKR SAGチームの長島哲太は,17番グリッド獲得で終わっています。
Moto3クラスは,VNEスナイパーズのt.アルボニーノがトップタイムをマークし,自身今季2度目となるポールを獲得しています。コンマ4秒差でペトロナス・スプリンタ・レーシングのJ.マクフィーが2番手,さらにそのマクフィーからコンマ4秒差でSIC58スクアドラ・コルセのN.アントネッリが3番手タイムをマークし,日本人ライダーのチームメイトそれぞれ2人がフロントローを獲得しています。その日本人ライダー勢ですが,SIC58スクアドラ・コルセの鈴木竜生の4番手が最高位で,ホンダ・チーム・アジアの小椋藍が9番手,そのチームメイトの鳥羽海渡が12番手,ボエ・スカル・ライダー・ムゲン・レーシングの真崎一輝が25番手,アジア・タレント・チームからワイルドカード参戦の国井勇輝は23番手タイムとなっています。

☆100人目&13年ぶり(F1)
○第12戦ハンガリーGPの予選が,雨が心配されたものの,終始ドライコンディションとなったハンガロリンクで行われました。Q3のファーストアタックでトップタイムをマークしたのは,前戦の勝者であるレッドブルのM.フェルスタッペンでした。そのフェルスタッペンは,ファイナルアタックで自身のタイムをさらに縮め,最終的に2番手タイムをマークしたメルセデスAMGのV.ボッタスに1000分の18秒差をつけて自身初となるポールを獲得しました。このポール獲得は,F1史上通算100人目のポール獲得ドライバーとなり,さらにホンダにとっては2006年オーストラリアGPでのJ.バトン以来13年ぶりのポール獲得となります。3番グリッドは,ここまでランクトップを行くメルセデスAMGのL.ハミルトンでした。フェルスタッペンのチームメイトであるP.ガスリーも好タイムをマークし,6番手タイムで予選を終えています。トロロッソ・ホンダ勢は,A.アルボンが12番手,前戦で表彰台を獲得したD.クビアトが13番手タイムでした。
2019/08/03(土)
☆2度目(MotoGP)
○長いサマーブレイクが終わり,MotoGPの後半戦最初のレースとなる第10戦チェコGPがアウトモトドローム・ブルノで開幕し,初日は2回のフリー走行が行われました。MotoGPクラスは,ヤマハのサテライトチーム,しかもルーキーながらしばしば速さを見せているペトロナス・ヤマハSRTのF.クアルタラロが,ここまでランクトップを行くレプソル・ホンダ・チームのM.マルケスを1000分の23秒という僅差でトップタイムをマークしました。彼が初日トップタイムをマークしたのは,第7戦カタルニアGP以来今季2度目となります。総合3番手タイムは,まだ来季の去就が最終決定していないプラマック・レーシングのJ.ミラーでした。LCRホンダ・イデミツの中上貴晶は,一時3番手につけていたものの,タイムアップを図る終盤に転倒を喫してしまい,最終的に12番手で初日を終えています。サマーブレイク前の最終戦となるドイツGPでモンスター・エナジー・ヤマハMotoGPのV.ロッシから接触されて転倒し,足首を痛めていた中上ですが,転倒したものの,自力で歩いていたということですから,大きな影響はなかったものと思われます。
Moto2クラスは,ベータ・ツールズ・スピード・アップのF.ディ.ジャンアントニオが,このクラスに昇格以来自身初となる初日総合トップタイムをマークしました。トップ3は僅差となっていて,総合2番手タイムはトップから1000分の35秒差でスカイ・レーシング・チームVR46のN.ブレガでした。そして,総合3番手タイムは,フリー走行1において,自身初となるトップタイムをマークしたONEXOX TKKR SAGチームの長島哲太で,トップからは1000分の63秒差でした。鈴鹿8耐では,ウォームアップラップで転倒するという事態に至った長島ですが,本職のMoto2では好発進となっています。
Moto3クラスは,コマーリング・グレシーニMoto3のG.ロドリゴが,第4戦スペインGP以来今季2度目となる初日総合トップタイムをマークしました。ところが,ファイナルアタックで転倒を喫してしまい,その際に右鎖骨と骨盤を骨折してしまい,残念ながらこの大会での以後の走行がキャンセルとなってしまいました。他の2クラスが僅差だったトップ3ですが,いつも僅差となるこのクラスはやや差がついていて,総合2番手タイムだったVNEスナイパーズのT.アルボニーノがトップからコンマ2秒,総合3番手だったSIC58スクアドラ・コルセの鈴木竜生がトップからコンマ308秒遅れとなっています。他の日本人ライダー勢は,ホンダ・チーム・アジアの鳥羽海渡が12番手,ペトロナス・スプリンタ・レーシングの佐々木歩夢が17番手,ボエ・スカル・ライダー・ムゲン・レーシングの真崎一輝が21番手,ホンダ・チーム・アジアの小椋藍が25番手でした。アジア・タレント・チームからワイルドカード参戦している国井勇輝は,23番手タイムで初日を終えています。

☆1回目で(F1)
○サマーブレイク前の最終戦となる第12戦ハンガリーGPがハンガロリンクで開幕し,初日は2回のフリー走行が行われました。この日のハンガロリンクは天候に恵まれず,両走行共にはじめはドライでの走行が出来たものの,途中から雨に見舞われるという事態となりました。そのような中,ここまでランクトップを行くメルセデスAMGのL.ハミルトンが,フリー走行1でトップタイムをマークし,これが初日総合トップタイムとなりました。前戦でホンダに2勝目をプレゼントしたレッドブルのM.フェルスタッペンが総合2番手,フェラーリのS.ベッテルが,フェルスタッペンから1000分の1秒遅れで総合3番手タイムでした。なお,フリー走行2では,レッドブル勢が速さを見せ,P.ガスリーがトップ,フェルスタッペンが2番手と好結果で初日の走行を終えています。前戦でD.クビアトが3位表彰台を獲得したトロロッソ・ホンダですが,そのクビアトはフリー走行1で13番手,A.アルボンが14番手につけました。
2019/08/02(金)
☆未定(SGT)
○先月26日(金)に,SGTを運営するGTアソシエーション(GTA)から来季のレースカレンダーの暫定版が発表されました。それによると,開催数は今シーズンと同じく全8戦となっています。我が大分県にあるオートポリスでの開催は,10月末開催となっています。今季は5月と8月の2回開催されている富士スピードウェイでのレースについては,来年行われる東京オリンピックで自転車競技の会場となっていることから,5月の1回のみの開催で,そこには海外でのレースで,可能性が高いのはセパン・インターナショナル・サーキットで開催されるマレーシア大会が当てられることになりそうです。そのマレーシアの大会ですが,既に発表されているように,ナイトレースでの開催となります。ただ,開催日については現段階で未定で,可能性が高いのは土曜日開催ではないかと思われます。気になるのはドイツで開催されているDTMとの交流戦で,今回はその点について発表がありませんでした。開催自体があるのか,正式シリーズ戦となるのか,もしそうなると開催数自体が1戦増えることになります。いずれにしても,今回は暫定版ですから,今後他のシリーズのカレンダー,とりわけトヨタ勢が一番影響を受けるWECのスケジュールの動向をにらみながら変更される可能性があります。なお,今回発表されたレースカレンダーは,以下の表のようになっています。
2020年 SGTレースカレンダー(暫定版)
サーキット 決勝日
第1戦 岡山国際サーキット 4月12日
第2戦 富士スピードウェイ 5月4日
第3戦 鈴鹿サーキット 5月31日
第4戦 チャン・インターナショナル・サーキット(タイ) 未定
第5戦 セパン・インターナショナル・サーキット(マレーシア) 未定
第6戦 スポーツランドSUGO 9月13日
第7戦 オートポリス 10月25日
第8戦 ツインリンクもてぎ 11月8日
2019/08/01(木)
☆ほぼ決定(MotoGP)
○およそ1ヶ月にわたるサマーブレイク中のMotoGPですが,そのような中,ドゥカティのサテライトチームの1つであるレアーレ・アビンティア・レーシングから発表があり,今シーズンで契約が切れるT.ラバトと,2年間の契約延長が成立しました。2016年にMoto2でチャンピオンを獲得したラバトは,2017年からMotoGPクラスにステップアップして同チームに所属しています。Moto2チャンピオンとして活躍が期待されたラバトでしたが,昨年8月に行われた第12戦イギリスGPで大腿骨骨折という重傷を負ってしまい,思うような成績が収められていない状況が続いていました。そのため,今シーズンでシートを失い,彼に替わって現在Moto2クラスにフル参戦しているエストレージャ・ガルシア0,0マークVDSのA.マルケスやフレックスボックスHP40のL.バルダッサーリがそのシートに座るのではないかというような噂が浮上していました。しかし,バルダッサーリが現在の体制を維持することが既に発表がありましたし,まだ正式発表はないものの,マルケスについても体制維持の方向にほぼ間違いなく落ち着きそうです。そのような中での契約延長の発表となりました。今回の発表によると,ラバトが来季使用するマシンは,2020年型のデスモセディチになるとのことです。ラバトの契約成立により,来季のMotoGPクラスのシートが未定なのは,LCRホンダ・イデミツの中上貴晶とプラマック・ドゥカティのJ.ミラーの2人だけとなりました。しかし,その2人については,ほぼ間違いなく契約延長という形に落ち着くでしょうから,今回のラバトの発表により,来季のMotoGPクラスのシートは決定したと考えていいでしょう。
 

トップ > 8月の最新ニュース