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2006・9・30(土)
☆オランダ(F1)
○先日オランダの企業であるスパイカー社が買収し,『スパイカーMF1』へとチーム名が替わったミッドランドF1ですが,そのレギュラードライバーの一人であるオランダ人ドライバーのC.アルバースが,来シーズンの契約延長を発表しました。一時期はシート喪失の噂もありましたが,同国のオランダ企業が買収したことで,契約継続という観測が出てきていました。そして今回の発表ということで,史上初となる「オランダチームのオランダ人ドライバー」誕生となりました。なお,来シーズンには伴侶を得ることになっているアルバースですので,二重の喜びといったところではないでしょうか。
        
2006・9・29(金)
☆目前で(WRC)
○2年連続チャンピオンを獲得しているS.ロウブは,今シーズンも圧倒的な強さで勝利を重ね,3年連続チャンプ獲得目前となっていました。ところが,ラリー・オブ・トルコを目前にして,同ラリーを欠場することになりました。それは,マウンテンバイクを使ってのトレーニングをしているときに転倒し,腕を骨折するという重傷を負ってしまったためです。トルコの次に控えているオーストラリアまでは2週間しかインターバルがなく,場合によっては2戦連続欠場という事態も考えられます。残り4戦でランキング2位のM.グロンホルムとは35点差ありますので,チャンピオンを獲得が厳しくなるということは考えられませんが,ゆとりのあるチャンピオン獲得という状態ではなくなってきたと言えるでしょう。
☆契約延長(F1)
○ウィリアムズより発表があり,今年からテストドライバーを務めているN.カーティケヤンと来季のテストドライバー契約を交わしました。カーティケヤンは,日本のFNなどに参戦した後,インド人初のF1ドライバーとなりました。経済的発展の著しいインドの支援を受けている彼ですから,スポンサーマネーの存在が大きく,実力よりもそうした面でF1に進出できたという感がなきにしもあらずですが,インドにおけるF1人気向上への功績は大と言えるでしょう。今シーズンはコスワースエンジンを搭載していますが,来シーズンからトヨタエンジンを使用することになったウィリアムズだけに,彼の仕事は重要なプログラムが多くなるのではないでしょうか。
        
2006・9・28(水)
☆テスト車両(SGT)
○26,27日の2日間にわたり,富士スピードウェイで合同テストが行われました。その参加車両の中には,NISMOのテスト車両が含まれていました。R.ライアンによってドライブされていたそのマシンですが,その甲高いエンジン音から判断して,どうやらNAエンジンだったようです。ただ,NISMOの関係者はそれを肯定しなかったようですが,否定もしていなかったようなので,ほぼ間違いなく新型エンジンのようです。現在のGT500クラスにおける主要チームでは,唯一とも言えるターボエンジンを用いているニッサン勢ですが,今シーズン苦労しているのも事実。こうした状況を打破するため,様々なトライをしているうちの一つの方法として,今回のような実験的投入があるようです。ただ,残されたレース数や信頼性の問題から,今シーズン内での投入はなされないのではないかと思われます。
☆契約(MotoGP)
○既に発表済みのことですので,情報としては古くなってきていますが,MotoGPにフル参戦している日本人ライダーのうち,2名の契約について明らかとなりました。一人は,250ccクラスの高橋裕紀,もう一人は125ccクラスの小山知良です。先日行われた日本GPの場で明らかとなったように,高橋が現在所属しているヒューマンゲスト・レーシングとの間で契約延長が成立しました。契約は,2007年の単年度のようです。JRRの250ccクラスでチャンピオンを獲得し,ホンダのスカラシップを受けて同チームとの2年間契約が05年に成立した高橋ですが,今回の契約はスカラシップによるものではなく,今シーズンの活躍が認められての実力による契約延長です。MotoGPクラスへ参戦しているチームからのオファーもあったようですが,自分にとっては時期尚早と判断したことも明らかとなっています。
次に小山ですが,これもかねてから噂のあったKTMとの契約が成立しました。2年間にわたってアジョ・モータースポーツに所属してきた小山ですが,昨シーズンはホンダのマシンを駆って上位にしばしば顔をのぞかせていました。ところが,同チームが今シーズンからマラグーティの支援を受けることになったわけですが,非力なマシンに足を引っ張られる形となり,ポイント獲得もままならず,無理をして転倒,そして怪我に苦しめられるシーズンを送っています。現在M.カリオがランキング2位になっているように,KTMのマシンは十分チャンピオン争いに食い込むことができます。ですから,ようやく小山の実力が発揮できる状態になったと言えるでしょう。なお,小山の契約も,単年度のようです。
      
2006・9・26(火)
☆V4で(MotoGP)
○250ccクラスでの青山博一の優勝でわいた日本GPが終了しましたが,MotoGPクラスに参戦しているGPチームはそのままツインリンクもてぎに残って合同テストを行っています。月曜日に行われたテストでは,これまで秘密のベールに包まれていたホンダの来季型マシンが初登場しました。レギュレーション変更により,来シーズンからこれまでの990ccという排気量から800ccへと変更になります。現行のホンダのマシンは,V型5気筒という他チームには見られないものでしたので,来季型エンジンも例えばV型3気筒というように他メーカーと違ったレイアウトになるのではないかというような憶測も出ていました。ところが,登場したマシンは,オーソドックスなV型4気筒マシンでした。およそ200ccつまり約5分の1排気量が減った分,5気筒から1気筒減った形での4気筒という非常にわかりやすいものです。この新型マシンのテストは,MotoGPクラスルーキーイヤーを過ごしているD.ペドロサと,ホンダのテストライダーを務めている“タディー岡田”こと岡田忠之と渡辺学が行いました。エースライダーのN.ヘイデンは,熾烈なチャンピオン争いを展開していることから,現行の990ccマシンの煮詰めのテストを行っています。今回のホンダ製マシンの登場により,全てのメーカーの800ccマシンのレイアウトが出そろいました。その構成は,ホンダ,ドゥカティ,スズキがV型4気筒,ヤマハ及びカワサキが並列4気筒となっています。
     
2006・9・25(月)
☆連覇(MotoGP)
○第15戦日本GPの決勝レースが行われ,最高峰のMotoGPクラスは,ポールからスタートしたドゥカティ&ブリヂストンタイヤのL.カピロッシが勝利を収めました。彼の勝利は,昨年に引き続いて日本GP連覇となります。2位にはヤマハのV.ロッシ,3位にはホンダのM.メランドリが入り,イタリア人ライダーが表彰台を独占しています。ランキングトップのN.ヘイデンは5位フィニッシュとなり,ポイント差がさらに縮まってきています。残り2戦となったところで2位のロッシと12ポイント差ですから,このところのレース展開からするとほぼアドバンテージがなくなったと言えるでしょう。4位争いを展開していたカワサキの中野真矢は,最終ラップで転倒を喫してしまい,残念ながらリタイアとなっています。今回のレース結果により,コンストラクターズとチームタイトルが決定し,それぞれホンダとレプソル・ホンダが獲得しました。また,7位でフィニッシュしたD.ペドロサが,ルーキーオブザイヤーを獲得しています。ペドロサにとっては,3階級全てでルーキーのタイトルを獲得したことになります。
250ccクラスは,KTMの青山博一とアプリリアのA.デ.アンジェリスとのトップ争いとなり,最終的に青山が勝利しました。青山にとっては,昨年に引き続いての日本GP連覇となります。日本人による表彰台独占も予想されていた同クラスでしたが,青山周平は6位でフィニッシュしたものの,高橋裕紀は転倒リタイアとなっています。
125ccクラスは,チャンピオンを獲得したA.バウティスタとランキング2位のM.カリオとのバトルとなり,最終ラップでカリオがバウティスタをかわして今季3勝目を挙げました。250ccクラスで青山が勝っていますので,KTMが2階級制覇したことになります。ちなみに,来シーズンKTMのマシンを駆って250ccクラスにステップアップすることがほぼ確実なカリオと,来季も同じ体制で臨む青山が勝利したわけですから,来季のチームメイトが勝利したことにもなります。マラグーティのマシンを駆る小山知良は,今季自己最高となる7位でフィニッシュしています。客観的にみてポイント獲得が精一杯のポテンシャルしかないマラグーティのマシンで7位というのは,小山の頑張りが大きいと言えるでしょう。
        
2006・9・24(日)
☆連続ポール(MotoGP)
○台風接近による天候の変化が心配されましたが,やや雲が多いもののいい天候の中で日本GPの2日目が行われました。MotoGPクラスは予選が行われ,ドゥカティのL.カピロッシが,昨年自分自身がマークしたレコードタイムを0.639秒も上回る驚異的なタイムをマークしてポールを獲得しました。カピロッシのポールは,日本GP2年連続となります。2番グリッドを獲得したのは,メカニックによる耐久レースを思わせるような素早いタイヤ交換が功を奏し,チェッカーぎりぎりでタイムアタックをすることができたヤマハのV.ロッシでした。彼のタイムも,カピロッシには及ばなかったものの,1分46秒を切る素晴らしいものでした。ポールも期待されたカワサキの中野真矢は,フロントローを逃したものの,4番グリッドからのスタートとなりました。もう一人のフル参戦日本人ライダーの玉田誠は,予選用タイヤのグリップ不足に苦しんで,何と18番手と苦しい位置からのスタートとなりました。来シーズンのシート争いが本格化している中,もし今回の日本GPで玉田が思うような結果が出せなかった場合,大きな影響が懸念されるのではないかと私は勝手に予想しているのですが,今日行われる決勝での奮起を期待したいと思います。
日本人選手の活躍が期待できる250ccクラスですが,予選2日目はそうした期待と違い,外国人勢がトップ3に立ちました。ポールは,2戦連続ポールとなるランキングトップのJ.ロレンゾが獲得しました。彼のポールは,今季10度目となります。2番グリッドは,ランキング2位のA.ドビツィオーゾが獲得しています。日本人の最高グリッドは,KTMの青山博一の4番手でした。
125ccクラスも2日目の予選が行われ,今シーズン圧倒的な速さを見せてチャンピオンを獲得したアプリリアのA.バウティスタが,今季6度目となるポールを,サーキットベストラップをたたき出して獲得しました。唯一のフル参戦日本人ライダーの小山知良は,なかなかクリアラップが取れず,前日より一つポジションを下げた10番グリッドからのスタートとなりました。
      
2006・9・23(土)
☆逆転に向け(MotoGP)
○第15戦日本GPが,ツインリンクもてぎで開幕しました。最高峰のMotoGPクラスは,いつものようにフリー走行が行われ,逆転でチャンプ獲得に向け気合いの入っているヤマハのV.ロッシがトップタイムをマークしました。2番手のタイムをマークしたのは,母国GPで気合いの入っているカワサキの中野真矢でした。3番手のタイムは,前戦のオーストラリアGPを制したM.メランドリでした。もう一人のレギュラーライダーである玉田誠は,他のライダーが予選用タイヤを使ってタイム出しをしましたが,彼は敢えて決勝用タイヤでのタイム出ししかしておらず,トップから1秒以上離れた12番手でした。ワイルドカード参戦しているスズキの秋吉耕佑とカワサキの松戸直樹は,それぞれ14番手と16番手でした。
日本人による表彰台独占も夢ではない250ccクラスは,1回目の予選が行われ,ランキングトップでアプリリアを駆るJ.ロレンゾが,日本人勢を抑えて暫定のポールを獲得しました。暫定の2〜4番手は日本人レギュラーライダーが占め,それぞれ青山博一,青山周平,高橋裕紀となっています。
既にチャンピオンが決定している125ccクラスも1回目の予選が行われ,そのチャンピオンに輝いているA.バウティスタが,チャンピオンの貫禄を見せつけて暫定ポールを獲得しています。唯一のフル参戦日本人ライダーである小山知良は,トップから1.4秒ほど離れた暫定の9番手でした。
☆契約延長(MotoGP)
○現在MotoGPクラスのランキングトップをいくN.ヘイデンですが,今シーズンでホンダとの契約が切れます。そのため,来シーズンはどのチームと契約するか注目されていたのですが,ホンダとの2年間の契約延長となりました。所属チームは,もちろんホンダのワークスチームであるレプソル・ホンダです。ヘイデンとホンダの契約は2003年シーズンからですので,今回の契約により6年間の長期にわたるものとなります。このところなかなか表彰台獲得もままならない状況が続いていて,ポイント差が削られてきているヘイデンですが,今回の契約延長の決定がいい方向に向くといいですね。
      
2006・9・22(金)
☆ヤングライダー(MotoGP)
○世界最高峰のレースであるMotoGPが,今日から栃木県にあるツインリンクもてぎで開幕します。MotoGPクラスは,ランキングトップをいくホンダのN.ヘイデンと,逆転タイトルを狙うヤマハのV.ロッシをはじめとする数人のライダーとのポイント差が接近してきて,今回を含め残り3戦となっただけに,見応えのあるレースが展開されていくものと思われます。
250ccクラスは,好調の日本人ライダーが,表彰台の一番高いところに立つ可能性があるだけに,その活躍が十分に期待できます。場合によっては,表彰台独占といったことも考えられなくはないですね。
125ccクラスは,前戦でA.バイティスタのチャンピオンが決定してしまったため,そういった面での興味が薄れたのは確かです。ただ,日本人という立場で見ると,注目できる点はワイルドカードで出場するライダーについてでしょう。年齢制限がある125ccクラスですので,元々出場ライダーは若いのですが,今回のワイルドカードライダーには中高生が含まれているのです。その中で一番の注目は,何といっても現在JRRでランキングトップの中上貴晶でしょう。彼は1992年生まれのまだ中学生!現在国内では敵なしといった状況にすらなっていますので,こうした国際レースに出場することは,彼にとって自分の力を計るいい機会となるでしょう。その他のライダーの中には,富沢祥也と渡辺一馬とがいます。どちらも1990年生まれの16歳。もちろん現役高校生です。この日本人期待のヤングライダー3人が,GPとJRRのレギュレーションに違いがあるためマシン的にハンディがあるものの,それを克服してどこまで活躍できるか注目できるのではないかと思います。
     
2006・9・21(木)
☆断念(F1)
○1987年以来20年間にわたってF1を開催してきた鈴鹿サーキットですが,先日発表された来シーズンのレースカレンダーでは,日本GPが富士スピードウェイに替わり,鈴鹿がカレンダーから外れるという状態になってしまっていました。しかし,発表以後も,サーキット側は,以前TIサーキット英田(現在の岡山国際サーキット)を舞台として開催されていたパシフィックGPというように,何らかの形で開催しようとFIAやFOAと交渉してきました。しかし,その交渉もうまくいかなかったようで,この度07年シーズンの開催を断念する旨の発表に至ってしまいました。故加藤大二郎選手の死亡事故を契機に,2輪レースの最高峰であるWGP(現在のMotoGP)の開催を失い,ついに4輪レースの最高峰であるF1さえも失う形となった鈴鹿サーキット。こうした状況を打破するため,関係者のさらなる努力が必要となってきたようです。
      
2006・9・20(水)
☆延期(F1)
○安全性の確保やコスト削減,環境への配慮等の問題に対処するため,F1ではエンジンや空力等で様々なレギュレーション変更が模索されています。その中の一つとして,リアウィングに関する新しい取り組みが先日発表されていました。その取り組みとは,リアウィングが2つあるCDGウィング(ツインウィングといった方がわかりやすいでしょうね)です。発表当初は,08年からの導入ということでしたが,F1参戦チームとFIAとの会合の場において,予定より1年延期した09年からの導入となりました。また,その会合では,テストについても合意しました。それによると,来シーズンからのテストは,日数による制限ではなく,年間3万qという距離での制限となりました。
       
2006・9・19(火)
☆最終戦で(BSB)
○第12戦の決勝レースが,シルバーストンサーキットで行われ,ホンダの清成龍一がレース1,レース2共に制するダブルウィンを達成しました。前戦でランキング3位まで後退し,チャンピオン獲得に黄色信号が灯っていました。ところが,ランキングトップに立っていたドゥカティのL.ハスラムがレース1で転倒リタイアを喫し,ランキング2位のG.ラビッラが両レース共に2位になったこともあって,その差が一気に詰まった形となりました。第12選手終了段階で,ランキングトップがドゥカティのラビッラ,ランキング2位が清成でその差がわずか1ポイント,3位がハスラムでトップとの差が9ポイントとなっています。残りのレースは,ブランズハッチで行われる最終戦のみ。この3人によるチャンピオン争いは,最終戦で決することになりました。なお,最終戦の獲得ポイントは,第5戦が豪雨で中止になったことにより,ダブルポイント(つまり優勝者は一気に50ポイント獲得)となっています。
☆引退(F1)
○F1の表舞台から去って以後,4年間にわたってトヨタのテストドライバーを務めていたO.パニスが,通算12年間にわたるF1キャリアに終止符を打ち,引退するという発表がありました。来シーズン以降については,今回の発表ではなされませんでしたが,ドライバーとしての活動は続けていくようで,噂によると母国フランスの自動車メーカーの一つであるプジョーからルマンに参戦するのではないかという話も出ているようです。もう一人のトヨタのテストドライバーであるR.ゾンタも,先日チームを離れルノーに移籍するという発表があったばかりですので,トヨタはテストドライバーを失ったことになります。後任についての発表はまだありませんが,スーパーアグリF1のリザーブドライバーであるF.モンタニーがリザーブ&テストドライバーとして移籍するのではないかという噂も出ています。奇しくもF1から引退するパニスと同じフランス人ドライバーですので,こうした面からも移籍話を持ちかけやすいかもしれません。
      
2006・9・18(月)
☆マシンチェンジ(MotoGP)
○第14戦オーストラリアGPの決勝レースが行われました。まずMotoGPクラスですが,通常の2輪レースは,途中で雨が降り始めると赤旗が出され,周回数がまだ残っている場合は2ヒート目としてレースが再開されるのがほとんどです。しかし,MotoGPクラスは,スタート時に雨が降ってなくても,途中で降る可能性がある場合,あえてウェットレース宣言をしてスタートし,雨が降り始めても赤旗が出されない代わりにマシンチェンジをして良いことになっています。こうしたレギュレーションに変更されてから,まだ一度も適用されたことはなかったのですが,今回初めてどのライダーもマシンチェンジという方法を用いました。レーススタート直後は,カワサキの中野真矢がトップを独走するという形となりました。しかし,次々にマシンチェンジを行うライダーが出始め,中野自身も9周目にマシンチェンジするためピットインしました。彼がコースに復帰したときには,ドゥカティのS.ジベルノーがトップに浮上。その後,17周目にホンダのM.メランドリがトップに出てそのまま逃げ切り,今季3度目の優勝を飾りました。彼は,125cc,250cc,MotoGPクラスとだんだんステップアップしていったライダーの一人ですが,今回の優勝により,フィリップアイランドのレースにおいて全てのクラスで優勝したことになります。2位には,今回が母国GPとなるスズキのC.バーミューレンが入りました。3位には,逆転タイトルを狙うヤマハの王者V.ロッシが入りました。ランキングトップのN.ヘイデンは,今回も表彰台を逃して5位でフィニッシュし,ポイント差がまたまた小さくなってきて,優勝したメランドリにもチャンピオンのチャンスが広がってきました。
250ccクラスは,ポイントリーダーのJ.ロレンゾが今回も強さを見せ,A.デ.アンジェリスとのバトルを制し,わずか千分の8秒差で勝利しました。今回の勝利で,サマーブレイク明けの3レースを全て制し,今季8勝目を飾りました。KTMの青山博一が3位に入り,今季5度目の表彰台を獲得しています。今回が復帰レースとなる高橋裕紀は,マシントラブルでリタイアとなり,ランキング3位から6位まで落ちてしまいました。
125ccクラスは,オープニングラップで多重クラッシュが発生し,赤旗が提示されるという波乱のスタートとなりました。そうしたレースを制したのは,ここまでランキングトップをいくA.バウティスタでした。スタートから勢いよく飛び出したバウティスタは,徐々に後続との差を広げていき,2位に入ったM.カリオに3秒以上の差をつけて今季7勝目を挙げました。この勝利により,ポイントランキング2位のカリオに79ポイントの差をつけ,残り3戦しかありませんから,今シーズンのチャンピオンが決定しました。もちろんバウティスタにとって初のワールドチャンピオンとなります。
☆タイヤチェンジ(FN)
○第7戦の決勝レースが,スポーツランドSUGOで行われました。ウェットコンディションで始まったレースでしたが,徐々にレコードラインが乾いていくという展開となっていきました。20周目を超えた頃のトップ争いは,ARTAの金石年弘とPIAA NAKAJIMAのL.デュバルの2台となりました。その2台のうちスリックタイヤに交換したのが早かったのがデュバルでした。1周遅れてタイヤ交換したのが金石の方で,コースインしたときにはトップだったものの,まだタイヤが暖まっていないためデュバルに交わされてしまいました。トップに浮上したデュバルは,そのまま後続との差を広げていき,第2戦以来今季2度目となる勝利を収めました。2位,3位には,チャンピオン争いを展開しているB.トレルイエと松田次生のIMPUL勢の争いとなり,トレルイエが松田の猛アタックを交わし続けてチェッカーを受けました。なお,今回のレース結果により,チームタイトルはIMPULに決定しました。
        
2006・9・17(日)
☆今季初(MotoGP)
○オーストラリアGPの2日目が,フィリップアイランド・サーキットで行われました。MotoGPクラスは予選が行われ,ここまでランキングトップをいくホンダのN.ヘイデンが,昨年のこのレース以来となるポールを獲得しました。今シーズンのヘイデンにとって,これが初ポールとなります。2番手には,今回好調さを見せているブリヂストンユーザーの一つであるカワサキのマシンを駆る中野真矢がつけました。3番グリッドは,逆転タイトルに向け,鞭を入れてきているヤマハのV.ロッシでした。今大会も好調さを見せていたブリヂストン&ドゥカティのパッケージですが,予選では思うようにタイムが伸びず,12,13番手に沈んでいます。ダンロップユーザーの一人であるC.チェカが,今シーズン自己最高となる6番グリッドを獲得しています。ただし,これはタイヤというよりも,チェカがこのサーキットを得意としていることの方が好結果につながった要因だと思われます。
250ccクラスは2回目の予選が行われ,暫定ポールを獲得していたJ.ロレンゾが,この日もトップタイムをマークし,今季9度目となるポールを獲得しました。しかも,唯一の32秒台と,ライバルに大きく差をつけてのポール獲得です。
125ccクラスも2回目の予選が行われ,暫定ポールを獲得していたKTMのM.カリオが,タイムアタック中に転倒を喫するものの,他のライダーがそれまでのカリオのタイムを上回ることができず,今シーズン4回目のポールとなりました。
☆3戦連続(FN)
○第7戦の予選が,スポーツランドSUGOで行われました。午前中に行われた1回目の予選では,ARTAの木暮卓史がトップタイムをマークしました。2,3番手にそれぞれ松田次生,本山哲というIMPUL勢がつけて午前の予選が終了しました。2回目の予選も行われたのですが,雨が激しく降り始めたため,1回目の予選のタイムを誰も上回ることができず,木暮のポールが確定しました。木暮にとっては,今シーズン4度目,3戦連続のポールとなります。3番グリッドからスタートするはずだった本山ですが,不運な出来事により10番グリッド降格となってしまいました。1回目の予選の際,横溝直輝がコースオフしたため赤旗中断となりました。11時42分に再開というアナウンスを聞いて,それにあわせてピットアウトした本山でしたが,その時間が突然変更。ピットロード出口でエンジンをかけたまま待たされる形となってしまった本山のマシンは,そこでオーバーヒートとなってしまい,エンジンを載せ替えざるを得なくなってしまいました。このエンジン載せ替えにより,10番グリッド降格というペナルティを受けることになってしまったのです。チームは当然抗議したようですが,最終的には認められませんでした。
     
2006・9・16(土)
☆初のトップ(MotoGP)
○第14戦オーストラリアGPが開幕し,MotoGPクラスはフリー走行が行われました。午前中に行われた1回目のフリー走行は,このところ好調の波に乗っているドゥカティのL.カピロッシでした。カピロッシは,午後のフリー走行では,2番手のタイムとなりました。そのカピロッシのタイムを上回ったのは,カワサキのR.ド.ピュニエでした。彼がセッションを制したのは,今回が初となります。サマーブレーク明け以後,ブリヂストンタイヤとの相性がいいサーキットが続いています。カピロッシのチームメイトであるS.ジベルノー,ピュニエのチームメイトである中野真矢のどちらもトップ10の中に入っていて,やはりその相性の良さがここでも証明されている感じです。
250ccクラスは予選の1回目が行われ,ここまでランキングトップをいくアプリリアのJ.ロレンゾが,今回もその速さを見せつけ,暫定のポールを獲得しています。暫定の2番手には,トップからコンマ7秒以上差をつけられてS.ギュントーリがつけています。
125ccクラスも予選の1回目が行われ,ここまでランキング2位につけているKTMのM.カリオが暫定ポールを獲得しました。暫定の2番手には,昨年のチャンピオンで,このGPも制しているホンダのT.ルティが入っています。
☆現場復帰(SBK)
○事実上のスズキワークスチームであるアルスター・スズキより発表があり,元WGP250ccクラスワールドチャンピオンのM.ビアッジと07年シーズンの契約が成立しました。昨シーズンのビアッジは,ホンダワークスチームであるレプソル・ホンダからMotoGPクラスにフル参戦していましたが,シーズン終了後にそのシートを喪失。いくつかのチームとMotoGP残留に向け交渉していったものの,結局シートを得ることができず,SBKへの転向を模索していきました。それでもシートを得ることができないまま,いわゆる浪人状態となっていました。まだ十分にトップレベルの争いができるポテンシャルを持っているだけに,その状態が何とも惜しいところでしたが,ようやく日の目を見る形となりました。チームメイトについては,今回の発表の中では明らかとなりませんでした。今シーズンの同チームは,昨年のSBKチャンピオンであるT.コーサーと,ここに来てようやく速さが復活してきた加賀山就臣の2人体制です。今回ビアッジが入ったことで,コーサーと加賀山のどちらかがシートを失うことになります。加賀山が来シーズンシートを得ることができるのか,日本人としては気になるところです。
       
2006・9・15(金)
☆残留か(MotoGP)
○来シーズンに向けてのストーブリーグで注目点の一つに上がっているのが,C.ストーナーの去就です。今シーズンからMotoGPクラスにステップアップし,転倒リタイアが多いものの,ポールを獲得したり,トップ争いに絡んだりとその将来性を大いに買われています。その彼を獲得せんと,現在の所属チームであるLCRはもちろん,ヤマハやドゥカティなども名乗りを上げていました。しかし,どうやらその争いに終止符が打たれそうな気配です。というのも,今日から彼にとって母国GPとなるオーストラリアGPが開幕しますが,それに先駆け,彼の口から残留希望があることが明らかとなったようなのです。ヤマハ移籍の話がかなり強まっていた時期がありましたが,その道が閉ざされようとする強い影響があったのが,V.ロッシの意向です。ロッシの希望は,この2年間チームメイトとしてやってきているC.エドワーズの残留です。ロッシを失いたくないヤマハとしては,当然この意向を無視することができませんから,ストーナーの獲得をあきらめ,エドワーズ残留の方向へ流れてきているようです。
     
2006・9・14(木)
☆オランダ(F1)
○昨日のこのページで,オランダのカーメーカーであるスパイカーがミッドランドF1を買収したことをお伝えしましたが,その新生チームのドライバーが一人決定しました。それは,現在も同チームに所属しているC.アルバースです。彼はオランダ人ドライバーですから,今回のスパイカー社による買収は,彼にとってやはりプラスに働いたのではないでしょうか。オーストリアでの報道によると,今回の契約条項には,もし来シーズン,彼に対してワークス系のF1チームからオファーがあった場合,そちらを優先できるという内容も含まれているとのことです。やはり同国人は扱いが違う!?
       
2006・9・13(水)
☆売却(F1)
○ジョーダンを買収し,ロシア初のF1チームということで話題となったミッドランドF1ですが,今シーズン途中から売却の噂が出ていました。そして,M.シューマッハが引退かということで盛り上がっていたイタリアGPの開催期間中に,オランダのスポーツカーメーカーであるスパイカー社へ売却することが正式に発表されました。買収額は,1億ドルということです。今回の買収により,チーム名は「スパイカーMF1レーシング」となります。この新チームの代表には,スパイカー社代表のM.モルが就任。チーフ・テクニカル・オフィサーとして,今シーズン途中でトヨタを離脱したM.ガスコインが就任しました。彼は以前ジョーダンにいましたので,古巣への復帰とも言えます。なお,今シーズントヨタエンジンの供給を受けている同チームですが,既に来シーズンはウィリアムズにトヨタエンジンが行くことが決定していますので,エンジンを失うことになっています。その点に関しては,今シーズン中に発表がなされるとのことです。
さて,この新チームですが,新たな噂が浮上しています。それは,昨日お伝えしたレッドブルをシーズン途中で解雇されたC.クリエンに関連してです。次戦中国GPから,サードドライバーとしてこのスパイカーMF1に乗ることになりそうだというのです。そして,来シーズンは,レギュラードライバーとしてこのチームから参戦するという話のようです。
        
2006・9・12(火)
☆同ポイント(IRL)
○最終戦の決勝レースが,シカゴ郊外にあるシカゴランド・スピードウェイで行われました。チャンピオン争いは,チーム・ペンスキーとチップ・ガナッシの2チーム4人に絞られていましたが,その4人が前日の予選でセカンドローまでを独占しました。決勝レースも,この4台を中心にして展開していき,最終的には,D.ウェルドンが優勝,2位にS.ディクソンが入り,チップ・ガナッシのワンツーフィニッシュとなりました。3,4位には,それぞれS.ホーニッシュJrとH.カストロネベスのチーム・ペンスキー勢が入りました。この結果,チャンピオン争いの方は,ホーニッシュJrとウェルドンが475点の同ポイントとなりましたが,規定により優勝回数の多いホーニッシュJrがチャンピオンとなりました。唯一の日本人レギュラードライバーである松浦孝亮は,最終戦を11位でフィニッシュし,ランキング13位で今シーズンを終えました。
☆途中解雇(F1)
○レッドブル・レーシングより発表があり,レギュラードライバーのC.クリエンがシーズン途中で解雇となり,代わってサードドライバーのR.ドーンボスがレースドライバーに昇格しました。レッドブルは既に来シーズンのドライバーが決まっていて,D.クルサードの残留と,M.ウェーバーのウィリアムズからの移籍となっていますので,いずれにしてもクリエンがシートを失うことが決定していました。それが,シーズン途中での解雇という結果になってしまいました。
      
2006・9・11(月)
☆急接近(F1)
○イタリアGPの決勝レースが行われ,チームにとっての母国GPとなるフェラーリのM.シューマッハが,独走でレースを制し,今季6勝目,通算90勝目を挙げました。2位にはマクラーレンのK.ライコネンが,3位にはF1参戦たった3戦目で初表彰台を獲得したR.クビカが入りました。ランキングトップを行くルノーのF.アロンソは,44周目にエンジンブローによりリタイアとなりました。この結果,ランキングトップの座は変わりないものの,アロンソとシューマッハとのポイント差はわずか2点となり,チャンピオン争いは混沌とした状況になりました。
☆引退(F1)
○去就が注目されていたM.シューマッハですが,イタリアGP終了後に行われたトップ3による記者会見で,今シーズン限りでの引退を発表しました。1991年から15年間にわたるF1ドライバー生活の間,ここまで90回という前人未踏の勝利数を挙げてきた皇帝が,ついにF1のステージから去ることになりました。同時にチームから発表があり,シューマッハに替わってマクラーレンのK.ライコネンがフェラーリのシートに座ることになりました。ライコネンとフェラーリの契約は,09年までの3年間となっています。また,セカンドドライバーであるF.マッサの契約延長も明らかとなり,08年までの2年延長となっています。なお,来シーズンのシューマッハについてですが,何らかの形でフェラーリとの関係を続けるようですが,詳細についてはシーズン終了後に発表されるようです。
☆接近(MotoGP)
○マレーシアGPの決勝レースが行われ,MotoGPクラスは,ヤマハの王者V.ロッシが,ドゥカティのL.カピロッシとのイタリア人バトルを制し,今シーズン5勝目を挙げました。3位には,初日に転倒を喫し,出場が危ぶまれるほどの怪我を負ったホンダのD.ペドロサが入りました。ランキングトップをいくホンダのN.ヘイデンは,単独走行で4位に入りました。サマーブレイク前までは堅実に表彰台を獲得してきたヘイデンですが,ブレイク明けの2レースはいずれも表彰台を逃しています。チャンピオン獲得の重圧が,彼にのしかかってきているのか,2位ペドロサとの差が22,ロッシとの差が43と徐々に接近してきています。
250ccクラスは,2番グリッドからスタートしたポイントリーダーのJ.ロレンゾが,独走で今季7勝目を挙げました。左手首骨折の影響で前戦を欠場した高橋裕紀は,表彰台まで後一歩の4位で復帰戦を飾りました。予選1位,3位のH.バルベラと青山博一は,それぞれ転倒,マシントラブルによりリタイアとなっています。
125ccクラスは,ポールスタートのランキングトップをいくA.バウティスタが,独走で今季4回目のポールトゥーフィニッシュを達成を達成しています。唯一のフル参戦日本人ライダーである小山知良は,7周目に転倒リタイアを喫しています。
☆連勝(SGT)
○第7戦の決勝レースが,栃木県のツインリンクもてぎで行われ,GT500クラスは,ポールからスタートしたRAYBRIG NSXのS.フィリップ&細川慎弥組が,見事ポールトゥーフィニッシュを達成しました。チームにとっては,昨年に引き続いての連勝となります。序盤からフィリップが後続との差を広げていきましたが,スティントの後半でコースオフを喫し,差を少し詰められました。しかし,ステアリングを受け取った細川が,トップを追う脇坂寿一のプレッシャーに屈することなく徐々に差を広げていき,その後に脇坂がマイナートラブルを抱えてしまったこともあり,見事今季初勝利を挙げました。
GT300クラスは,田中哲也&青木孝行組のフェラーリが,上位陣の順位が入れ替わる激しいレースを制し,今季初優勝を飾りました。チームの撤退により,新たな形で参戦を継続することになったランキングトップの密山祥吾&谷口信輝組は,メインスポンサー不在のため真っ白なマシンでの走行をし,6位でチェッカーを受けています。
      
2006・9・10(日)
☆予選中止(MotoGP)
○マレーシアGPの予選2日目は,朝から激しい雷雨となりました。125ccクラスの予選は予定より5分遅れて始まったものの,ほとんどのライダーが出走することなく予選終了の時間となりました。そのため,決勝のスターティンググリッドは,予選1日目の結果で決まりました。ということで,ポールを獲得したのは,アプリリアのA.バウティスタでした。
MotoGPクラスと250ccクラスは,その天候により,ライダーの安全が確保できないということから予選中止となりました。250ccクラスは,125ccと同じように予選1回目の結果によりアプリリアのH.バルベラがポールとなりました。1回しか予選が行われないMotoGPクラスは,3回行われたフリー走行の総合タイムでグリッドが決まることになりました。その結果,ヤマハのV.ロッシがポールを獲得,2,3番グリッドには,ぞれぞれN.ヘイデンとL.カピロッシがつくことになりました。
☆フロントローは(F1)
○第15戦イタリアGPの予選が行われ,マクラーレンのK.ライコネンが今季3度目のポールポジションを獲得しました。フェラーリのM.シューマッハがコンマ002秒という僅差で2番手となり,残りのフロントローの位置につくことになりました。くしくもこのイタリアGPで,今シーズン限りの引退が発表されるのではないかといわれているシューマッハと,そのシューマッハに替わってフェラーリのシートに座るのではないかといわれているライコネンとが,フロントローを分け合うことになりました。ランキングトップのF.アロンソですが,最終セッションで5番手のタイムをマークしたものの,F.マッサのアタックを妨害したとしてその最終セッションの記録のうちのベスト3を抹消するというペナルティを受けました。その結果,グリッドは10番手となりました。
☆5年ぶり(SGT)
○第7戦の予選が,ツインリンクもてぎで行われ,GT500クラスは,S.フィリップ&細川慎弥組のRAYBRIG NSXがポールを獲得しました。チーム国光のポールを獲得は,5年ぶり7回目となります。NSXが得意とするもてぎであわやポールを獲得かというところまでいったものの,惜しくも2番グリッドとなったのは,Mobil1 SCの飯田章&片岡龍也組でした。ちなみに,トヨタSC430勢は,2〜4番グリッドまでを占めています。
GT300クラスは,フォードGTを駆る光貞秀俊&池田大祐組が最速タイムをマークし,初のポールかと思われたのですが,予選終了後の車検で,カナードの取り付け位置が規定違反となり,予選タイムが全て抹消されることになりました。そのため,最後尾からのスタートとなりました。フォードの脱落によりポールを獲得したのは,ヴィーマックを駆る柴原眞介&黒澤治樹組でした。
       
2006・9・9(土)
☆相性(MotoGP)
☆第13戦マレーシアGPが開幕し,MotoGPクラスはフリー走行が行われました。この日のトップタイムをマークしたのは,昨シーズンのマレーシアGPでポールを獲得したドゥカティのL.カピロッシでした。彼の使用するブリヂストンタイヤとのマッチングがいいといわれているセパンサーキットですが,その相性の良さが示された形となっています。また,前戦ではぶっちぎりの勝利を収めていますが,その好調ぶりも維持されている感じです。2番手のタイムは,ホンダのD.ペドロサがマークしました。しかし,セッション中盤に激しい転倒を喫してしまい,右膝や左足親指を強打する事態となりました。傷口をふさぐため,4針縫うというような処置が施されましたが,2日目以降の参戦に黄色信号がともっています。チームメイトで現在ランキングトップを行くN.ヘイデンは,10番手のタイムで初日を終えています。
250ccクラスは,1日目の予選が行われ,午前中に行われたフリー走行でもトップタイムだったH.バルベラが暫定のポールを獲得しました。暫定の2番グリッドは,チームメイトでランキングトップのJ.ロレンゾでした。8耐の事前テストで転倒して骨折する重傷を負い,前戦を欠場した高橋裕紀は,今回から復帰し,暫定の9番グリッドでした。
125ccクラスは,ここまでランキングトップをいくアプリリアのA.バウティスタが圧倒的な速さを見せ,暫定の2番グリッドを獲得したM.カリオに1秒以上の大差をつけて暫定ポールを獲得しています。
       
2006・9・8(金)
☆走行中止(チャンプカー)
○来シーズンから小樽の市街地コースを使ってチャンプカーのレース開催を目指している推進協議会が,9月30日(土)と10月1日(日)に予定していたデモ走行のイベントを中止することが決まりました。これは,その会場の確保が難しかったからです。市街地コースを使うためには,小樽市民のコンセンサスが必要不可欠です。そのためには,実際に走っているところを見てもらうことが重要と言えますので,今回のイベントが計画されていたようです。しかし,まだ開催できるかどうかも決まっていない中での会場確保が難しかったのでしょう。開催が現実のものとなるためには,今後とも関係者の努力が続けられる必要がありますし,レースファンの熱い後押しも必要だと言えるでしょう。
    
2006・9・7(木)
☆発表を待たずに(F1)
○上位チームの来シーズンのドライバーについては,フェラーリのM.シューマッハが今シーズン限りで引退するのか,それとも現役続行かによって変わってくるという状況にあるのですが,その発表を待たずにルノーが来シーズンのドライバーを発表しました。既にG.フィジケラの残留は決定していたのですが,F.アロンソの後釜に誰が座るのかが注目されていました。K.ライコネンの名前も挙がっていたのですが,結局今シーズンサードドライバーを務めていたH.コバライネンがステアリングを握ることになりました。コバライネンの昇格により,抜けたテストドライバーの座には,今シーズントヨタのテストドライバーを務めているR.ゾンタがつくことになりました。また,もう一人テストドライバーが決まり,その座には,元F1チャンピオンN.ピケの息子であるN.ピケJrが座ることになりました。
また,チームのマネージングディレクターは,これまで通りF.ブリアトーレが務めることも決定しました。今シーズンをもって引退するのではないかという噂もあったのですが,完全にその観測を否定するかのように07年からの2年間契約が成立しています。
     
2006・9・6(水)
☆ドライバーチェンジ(SGT)
○今シーズンはE.コマス&柳田真孝のペアで臨んでいるKONDO RACINGより発表があり,コマスがシーズン途中で休養に入ることになりました。腰痛に悩まされているコマスですが,それが悪化し,レースを続けるのが困難になったようです。そこで残りのシーズンは,この腰痛治療に専念することになったのです。チームとしては代役となるドライバーを決めなければならなかったわけですが,白羽の矢が立ったのは,数少ないルマン24の日本人優勝ドライバーの一人である荒聖治です。ただし,今シーズンの荒は,既にコマスの代役で第5戦に参戦していますし,第6戦の鈴鹿1000qでは第3ドライバーとして出場していますので,車及びチームに慣れることについて全く支障がないと考えていいでしょう。
     
2006・9・5(火)
☆撤退(DTM)
○日本人にとって馴染みの深い元F1ドライバーの一人であるJ.アレジが,現在フル参戦中のDTMを今シーズン限りで撤退することを発表しました。F1を引退した翌年の02年から参戦を開始した同シリーズですが,一貫してメルセデスのマシンを駆っていました。その間のランキングの最高成績は,02年と03年の5位でした。これは,彼の実力からすると,十分な成績とは言えないものです。ただ,現在彼が駆っているマシンが,1年落ちのメルセデスCクラスだということを考えると,満足行く成績が挙げられていないのも納得できます。「5年間で3日間しかテストに参加させてもらっていない。」という内容の発言を彼がしたようですが,この言葉にこれまでの不満が象徴されています。来シーズンの活動については,今回の発表の中では明らかにされませんでした。ただし,このまま引退という事態にはならないようです。
      
2006・9・4(月)
☆最多勝(WRC)
○ラリー・ジャパンの最終日となるレグ3が行われました。レグ1で首位に立ったのは,フォードのM.グロンホルムでしたが,レグ2で25秒以上の差をシトロエンのS.ローブにつけられて2位に後退し,レグ3を迎えていました。ここで鬼神の追い上げを見せていき,SSをこなしていく毎に25秒以上あった差をどんどん削っていきました。あともう一がんばりすれば逆転勝利というところまで行きましたが,最後までローブを逆転することができず,惜しくも2位に終わりました。優勝したローブは,ラリー・ジャパン初制覇を成し遂げると共に,今回の勝利で通算勝利数が27となり,これまでC.サインツが持っていた最多勝利回数26を破る新記録を達成しました。なお,スバル勢は相変わらずトラブル続きで,最後まで首位争いに絡むことができないままとなり,C.アトキンソンが4位,新井敏弘が6位,P.ソルベルグが8位でレースを終了してしまいました。
併催で行われたPWRCは,前日までスバル・インプレッサを駆るJ−M.ラトバラが首位でしたが,サスペンショントラブルが原因で,転倒リタイアとなってしまいました。替わって三菱・ランサーエボを駆る奴田原文雄がトップに浮上。結局最後までその座を譲ることなく,奴田原にとってPWRC2勝目を獲得しました。ちなみに,PWRCは表彰台全てを三菱のランエボが独占しています。
       
2006・9・3(日)
☆本命が(WRC)
○第11戦ラリー・ジャパンのレグ2が行われました。初日トップだったフォードのM.グロンホルムは,一時期トップタイムをマークしていき,後続との差を徐々に広げていったのですが,SS14で路面にあった穴にタイヤを取られてスピンしたために大きくタイムロス。そのため,それまで2位につけていたシトロエンのS.ローブにトップの座を譲ってしまいました。その後は互いにベストタイム合戦となりましたが,結局2日目はここまでランキングトップを行く大本命のローブがトップのまま終了しました。日本期待のスバル勢ですが,相変わらずトラブルの連続でトップとの差がつく一方のレースとなってしまってます。セカンドドライバーのC.アトキンソンは4位で2日目を終えたものの,トップとの差は4分以上になっています。エースドライバーのP.ソルベルグは1つ順位を上げて7位でレグ2を終了。前日7位だった新井敏弘は,デフのトラブルでハンドリングが安定していなかったためコースオフを演じてしまい,2つ順位を下げた8位となってしまいました。
       
2006・9・2(土)
☆開幕(WRC)
○いよいよWRCの第11戦となるラリー・ジャパンが,北海道の地で開幕しました。初日となるレぐ1を制したのは,フォード・フォーカスを駆るM.グロンホルムでした。シトロエン・クサラを駆る現在ランキングトップのS.ローブは,グロンホルムから10.5秒遅れの2番手で初日を終えています。日本期待のスバル・インプレッサ勢ですが,トラブルやペナルティに苦しめられ,エースのP.ソルベルグは,トップから3分34秒7遅れの8位でした。また,母国ラウンドということで今回はWRマシンでの参戦となっている新井敏弘は,ソルベルグより1つ上の7位で初日を終えています。まだ2日間残しているとはいえ,スバルが今回のレースを制するのは,かなり厳しい状況になっていると言えるでしょう。
☆2日間とも(SGT)
○2日間にわたり,オートポリスで合同テストが行われました。あいにくの雨模様となった初日は,RAYBRIG NSXのS.フィリップ&細川慎弥組がトップタイムをマークしました。2番手のタイムをEPSON NSXのL.デュバル&武藤英紀組がマークし,NSX勢のワンツーとなりました。2日目は,一転して晴天の中で行われました。この日のトップタイムは,TAKATA童夢NSXの道上龍&木暮卓史組がマークしました。2番手のタイムをARTA NSXの伊藤大輔&R.ファーマン組がマークし,2日連続でNSX勢のワンツーとなっています。
      
2006・9・1(金)
☆新体制(SGT)
○現在GT300クラスのポイントランキングトップにいるのが密山祥吾&谷口信輝組ですが,先日来お伝えしているように,ディレクシブの各種モータースポーツ撤退により,参戦継続に黄色信号が点滅していました。しかし,ここに来て新たなチーム体制を構築することができ,何とか参戦を継続することになりました。新しいチームは,元々ディレクシブからマシンメンテナンスと運営を任されていたアールアンドデースポーツがそのままチームを引き継ぐことになりました。マシンとドライバーに変化はありませんが,カーナンバー及び車名は新しいものに替わります。ここまで獲得しているポイントについてですが,ドライバーズポイントはそのまま引き継がれます。しかし,チームポイントについては,さすがに新チームとなるだけに引き継ぐことができませんので,再び0ポイントからの出発となります。新チームの監督には,国内外の数々のレースで実績を残してきた鈴木利男氏が就任しました。なお,メインスポンサーについては,現在交渉中となっています。
☆レース結果通り(F1)
○モンツァでの合同テスト3日目が行われ,初日にトップタイムだったフェラーリのF.マッサが,再び同様の結果を出しました。前戦トルコGPウィナーだけに,その好調さをそのまま維持している感じです。2,3番手のタイムが,それぞれルノーのF.アロンソ,フェラーリのM.シューマッハでしたので,奇しくもトルコGPのリザルト通りのタイム順となりました。2日目までは山本左近がステアリングを握っていたスーパーアグリF1でしたが,3日目は佐藤琢磨がドライビングしました。3日間とも新型マシンであるSA06を走らせ,相変わらずギアボックス関係のトラブルが出たものの,来週のイタリアGPに向けて貴重なデータを得られたようです。ちなみに,2日目までは最下位のタイムでしたが,3日目はブービーでした。
  
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