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2024/08/31(土)
◎両セッション共(MotoGP)
○第12戦アラゴンGPがドライコンディションとなったモーターランド・アラゴンで開幕し,初日は2回の走行が行われました。
MotoGPクラスは,このサーキットを得意とするグレシーニ・レーシングMotoGPのM.マルケスが,最初のセッションで第2戦ポルトガルGP以来となるトップタイムをマークしました。さらに,2回目のセッションではこれまでのレコードタイムを更新する走りを見せ,両セッション共に制して今季初めて初日総合トップに立ちました。そのマルケスには及ばなかったものの,アプリリア勢も早さを見せ,総合2番手をアプリリア・レーシングのA.エスパルガロが,総合3番手タイムをチームメイトのM.ビニャーレスがマークしています。大会前に今季限りでのレギュラーライダー卒業を発表しているLCRホンダ・イデミツの中上貴晶は,トップから2秒6以上遅れて最下位となる22番手タイムで初日を終えています。
Moto2クラスは,大会開幕前に来季も1年間チーム残留が発表されたスピードアップ・レーシングのA.ロペスが,それを自ら祝うかのように両セッション共にトップタイムをマークしましたが,特に2回目の走行ではこれまでのレコードタイムを更新する走りを見せて第5戦フランスGP以来今季3度目となる初日総合トップに立ちました。総合2番手タイムは,今シーズンデビューを果たしているイタルトランス・レーシング・チームのD.モレイラが,自身最高位となる初日総合2番手となりました。そのモレイラから,わずか100分の8秒遅れで,CFモト・アスパー・チームのJ.ディクソンが総合3番手に立ちました。フル参戦日本人ライダー勢ですが,前戦で転倒を喫し,左手を骨折して心配されたMTヘルメッツMSIの小椋藍は,無事出走の許可が下り,初日は17番手で走行を終えています。ヤマハVR46マスター・キャンプ・チームの佐々木歩夢は,トップからおよそ1.5秒遅れの24番手でした。
Moto3クラスは,ランクトップでこの大会を迎えているCFモト・アスパー・チームのD.アロンソが,2回のセッション共にトップタイムをマークしましたが,特に2回目のセッションではこれまでのレコードタイムを更新する走りを見せて初日総合トップに立っています。2,3番手タイムは,このクラスとしてはややトップから離されていて,トップからコンマ2.1秒遅れでレッドブルKTMアジョのJ.ルエダが総合2番手,トップからおよそコンマ56秒遅れでコプロン・リバコールド・スナイパーズ・チームのD.アルマンサが今季自身最高位となる総合3番手タイムでした。フル参戦日本人ライダー勢は上位に食い込むことができず,リキ・モリ・ハスクバーナ・インタクトGPの鈴木竜生が16番手,MTヘルメッツMSIの山中琉聖が17番手,ホンダ・チーム・アジアの古里太陽が18番手と仲よく並んで初日を終えています。

◎トップに立つも(F1)
○2週連続開催となるF1ですが,その2つ目のレースとなる第16戦イタリアGPがモンツァ・サーキットで開幕し,初日は2回のフリー走行が行われました。今季勝利を収めているメルセデスAMGのL.ハミルトンは,早い段階でトップタイムをマークしました。その後も走行を続けていきましたが,誰もそのタイムを上回ることができず,ハミルトンが初日総合トップに経って初日の走行が終了しました。トップタイムをマークしたハミルトンですが,走行中シートが熱くなるということをチームに訴えていて,やや問題を抱えながらのトップということになります。前戦で勝利を収めているマクラーレンのL.ノリスは,ハミルトンには及ばなかったものの,総合2番手タイムで好調さを維持して初日を終えています。初日総合3番手タイムは,来季はミルトンにシートを譲ることが決定しているフェラーリのC.サインツでした。ホンダ製パワーユニットを搭載しているレッドブルとビザ・キャッシュアップRB勢は,D.リカルドが8番手で初日を終えたものの,残りの3名は奮わず,レッドブルのM.フェルスタッペンとS.ペレスはそれぞれ14,15番手,リカルドのチームメイトである角田裕毅は16番手で初日を終えています。
2024/08/30(金)
◎今季限り&史上初&残り2(MotoGP)
○今日から第12戦アラゴンGPが開幕し,混沌としているチャンピオン争いが展開されていきます。そのような状況ではありますが,来季の体制もかなり固まってきました。その来季の体制について,私たち日本人レースファンとして気になるのは,来季最高峰クラスにおける日本人ライダーがどうなるのかという点です。つい最近までは,ずっとホンダの支援を受けてきて,現在MTヘルメッツMSIからMoto2クラスにフル参戦している小椋藍がMotoGPクラスに昇格すると,長年にわたって唯一のフル参戦日本人ライダーとして孤軍奮闘してきたLCRホンダ・イデミツの中上貴晶と入れ替わるのではないかと思われていました。しかし,その小椋は,ホンダとの関係を円満な形で解消し,来季からアプリリアのサテライトチームであるトラックハウス・レーシングに移籍してMotoGPクラスに昇格することが決まりました。となると,中上が来季も残留するという方向性も一時期見えてきていました。しかし,中上自身がホンダと新たな契約を結ぶ可能性をほのめかしていましたので,新たな展開も予想されました。そのような状況の中,昨日HRCから発表があり,来季から複数年にわたって中上を開発及びテストライダーとして起用することが決定しました。ということで,中上がMotoGPでレギュラーライダーとしてフル参戦するのは今季限りということになりました。今回レギュラーライダーを卒業することになった中上は,2006年にJRR125ccクラスでチャンピオンを獲得した後,MotoGPの125ccクラスにステップアップを一旦は果たしました。しかし,思うような成績を挙げることができなかったことからMotoGPでのシートを失い,2010年に再び国内に戦いの場を戻し,ST600クラスにフル参戦しました。このJRRに戻るという動きは,再びMotoGPへ復帰することを目指してのものでしたが,中上はその目標を見事達成し,2011年にST600クラスタイトルを獲得すると,その翌年からイタルトランス・レーシングに所属してMoto2クラスにフル参戦することとなり,見事MotoGPにレギュラーライダーとして復活を遂げるという日本人ライダーとしては快挙ともいえる結果を達成しました。2017年までMoto2クラスにフル参戦し,2018年から現在のLCRホンダに移籍してついにMotoGPクラス昇格を決めました。MotoGPクラスでは優勝こそないものの,ポールを獲得する活躍を見せたりしましたが,コロナ禍をきっかけとしてホンダの戦闘力不足が顕著となり,上位争いはおろか,ポイント獲得さえままならない状況が続いています。そのような厳しい状況ながら,ホンダ勢としては唯一ポイントを獲得したり,完走を果たしたりしてホンダに貴重なデータやポイントを提供し続けています。レギュラーライダーとして今季限りとなってしまいましたが,複数年にわたって開発ライダーを務めることになったのは,こうしたこれまでの業績が評価されてのものだと言えます。来季のHRCは,これまでのS.ブラドルに加え,新たに今季限りで引退が決定しているA.エスパルガロをテストライダーとして起用することが既に決定しています。そこに中上が加わることになる訳ですが,中上のこれまでの経験を活かして開発を進めていくことはもちろんですが,国内で開発を進めるHRCスタッフと海外での開発スタッフ,そしてブラドルやアレイシとの関係性を築いていくという重要な役割を担うことになるのも間違いありません。レギュラーライダーとしての走りを見られないのは残念ですが,MotoGPクラスで一番戦闘力が劣るホンダのマシンを再び復活させるという重要な目標に少しでも早く近づいて行く活躍を見せることに期待していきたいと思います。
その中上が抜けることになったLCRホンダ・イデミツですが,中上の発表と併せるかのようにHRCから発表があり,今季もイデミツ・ホンダ・チーム・アジアからフル参戦しているタイ人ライダーのS.チャントラを中上の後任として契約しました。タイ人ライダーがMotoGPクラスのレギュラーライダーになるのは,今回のチャントラが史上初となります。最高峰クラスのアジア人ライダーを育成するという目標で設立されているのがイデミツ・アジア・タレント・カップですが,今回のチャントラはその卒業生ですので,これまでの活動がようやく実を結んだ今回の昇格ということになります。
なお,来季のMotoGPクラスの体制についてですが,チームこそ未定だったものの,既に来季からドゥカティ陣営に加わって最高峰クラスに昇格することだけが決まっていたF.アルデグエルについて,8月28日(水)にドゥカティ・コルセから発表があり,来季からの2年間プラス延長オプション付きでグレシーニ・レーシングに所属してフル参戦することが決定しました。今回の一連の決定により,来季のMotoGPクラスの体制は,来季からヤマハのサテライトとして活動することになっているプラマック・レーシングの2つのシートが残るのみとなっています。
2024/08/29(木)
◎史上初(JRR)
○8月25日(日)にJRR第5戦の決勝レースが,モビリティリゾートもてぎにおいてSFとの併催となる2&4の形で行われました。前日に行われた予選でポールを獲得したのは,今シーズンからJRRに新たに投入されたドゥカティPanigale V4Rを駆るDUCATI Team KAGAYAMAの水野涼でした。レーススタートで好発進を決めたのは,多くのレースでスタートダッシュを決めてきたAstemo HondaDream SI Racingの野左根航汰で,ポールスタートの水野をはじめとした3台がこれを追うという展開となりました。2位走行の水野は,高いストレートスピードを活かして野左根を交わしてトップに立ち,それからは野左根とランクトップを行くYAMAHA FACTORY RACING TEAMの中須賀克行という以前のチームメイト同士により2位争いへと変わっていきました。5周目に中須賀がようやく野左根を交わして2位に浮上したときに,水野は1秒以上の差をつける体制を築いていて,それ以後両者の差は少しずつ広がっていきました。そのトップ争いの後ろでは,3位に落ちた野左根と中須賀のチームメイトである岡本裕生との3位争いとなり,これを岡本が制して3位に浮上しています。トップの水野は中須賀を寄せ付けない走りを最後まで展開し,最終的に4秒以上の差をつける独走で今季初優勝を飾りました。水野自身は昨年ホンダに所属していた頃に優勝を飾っていますが,現チームに移籍してからは初めての優勝となります。昨シーズンまでスズキのマシンを駆っていたチームにとっても,ドゥカティにスイッチしてからは初優勝となります。さらに,これまでJRRの最高峰クラスはずっと日本メーカーが優勝を独占してきましたが,今回の優勝により海外メーカーとしては史上初の優勝となります。MotoGPをはじめとして国際レースにおいては日本メーカーの退潮が顕著になっていますが,それを象徴するかのような今回の水野の優勝となります。現役時代からずっとスズキ陣営として活躍してきたチーム監督である加賀山就臣が,今季からドゥカティへスイッチしたのは,JRRの活性化を目指したのが大きな目的となります。今回の優勝により,国内メーカーの尻に火がつき,ワークス参戦をしていて連戦連勝でもしかしたら安心していたところが少しあるかもしれないヤマハ陣営をはじめ,ワークス及びそれに近い活動を行っていないホンダ,スズキ,カワサキの目の色が変わることで,JRRの勢いがかつてのような状況になることが期待されますね。

◎開催延期(SGT)
○鈴鹿サーキットを運営するホンダモビリティランドから昨日発表があり,今週末に鈴鹿サーキットで行う予定だった第5戦『SUZUKA GT 350km RACE』の開催を,台風10号の影響により延期することになりました。エントラントや観客の安全等を考えると賢明な判断と言えます。そして,第5戦の代替を12月7日(土)〜8日(日)に開催するということが併せて発表されています。ただ,この開催日は,モビリティリゾートもてぎにおいてSFへの登竜門であるスーパーフォーミュラ・ライツの開催が予定されています。SGTの中にはこのシリーズへフル参戦しているドライバーもいますから,別のサーキットで同日開催となると支障のあるチームが当然出てきます。開催が12月ということで,レースをするには厳しくなる時季となりますので,これ以上日程を下げるのも支障が出てくる可能性があります。果たしてどのような結論に達するのか,今後の発表を待ちたいと思います。なお,SGTでは,2010年にも台風の影響で開催ができなくなり,結局中止となったということもありました。
2024/08/21(水)
◎残り4(MotoGP)
○先週末に第11戦オーストリアGPが終了し,ドゥカティ・レノボ・チームのE.バスティアニーニがスプリント,決勝両レースを制し,再びランキング争いでトップに立ちました。レースだけではなく,ランキング争いでもバグナイアとプラマック・レーシングのJ.マルティンとが抜きつ抜かれつの争いをしていて,どちらがチャンピオンになるのかますます興味がわく状態となっています。そうしたチャンピオン争いだけでなく,来季のシート獲得競争も注目の的となっていますが,こちらの方は確実に体制が決まりつつある状況です。オーストリアGP前には,ついに小椋藍の最高峰クラス進出が決まりました。しかも,ずっとホンダの支援を受けながら力をつけてきた小椋ですが,最高峰クラスへの昇格を決めたのは、ホンダ陣営ではなく,今季からアプリリアのサテライトとなっているトラックハウス・レーシングからでした。誰しもがホンダ陣営からと思っていただけに,驚きの結果となったのですが,もしかしたら一番驚いているのは小椋本人なのかもしれません。オーストリアGPでは唯一LCRホンダ・イデミツの中上貴晶だけがポイントを獲得するという相変わらず厳しい状況にあるホンダですが,今回の小椋の決心は,こうした状況を反映していることは間違いないでしょう。発表があったのは小椋だけでなく,ドゥカティ陣営の中でもあり,今季プラマック・レーシングからフル参戦しているF.モルビデリも移籍も発表がありました。彼とマルティンが所属しているプラマック・レーシングは,来季からヤマハのサテライトになることが決定しています。ヤマハと袂を分かってドゥカティに今季から所属しているモルビデリですし,ホンダと同様ヤマハも戦闘力不足に苦しんでいますので,モルビデリとしてはチーム移籍がある意味必然だったのかもしれません。そして結果としては,ずっとVR46で育ってきた彼ですから,ペルタミナ・エンデューロVR46レーシング・チームへの移籍という結果となり,これも必然だったのかもしれません。さて,ここでは,これまで発表があった来季の体制をまとめておきたいと思います。現段階では,MotoGPクラスの残りのシートは全部で4というところまできています。なお,オーストリアGPにおいて日本メーカー勢で唯一ポイント獲得を果たした中上ですが,噂ではどうやら現在のシートを確保するのが厳しい状況にあるようです。ただ,彼のコメントによると,ホンダからのオファーはあるということですので,果たしてどうなるのかとても気になるところです。
2025年 MotoGPクラス参戦体制
メーカー チーム ライダー
ドゥカティ ドゥカティ・レノボ・チーム F.バグナイア
M.マルケス
グレシーニ・レーシングMotoGP A.マルケス
未定(F.アルデグエルか?)
ペルタミナ・エンデューロVR46レーシング・チーム F.ディ・ジャン・アントニオ
F.モルビデリ
KTM レッドブルKTMファクトリー・レーシング B.ビンダー
P.アコスタ
レッドブルKTMテック3 E.バスティアニーニ
M.ビニャーレス
アプリリア アプリリア・レーシング J.マルティン
M.ベゼッキ
トラックハウス・レーシング R.フェルナンデス
小椋 藍
ヤマハ モンスターエナジー・ヤマハMotoGP F.クアルタラロ
A.リンス
プリマ・プラマック・レーシング 未定
未定
ホンダ レプソル・ホンダ・チーム L.マリーニ
J.ミル
LCRホンダ J.ザルコ
未定(S.チャントラか?)
2024/08/20(火)
◎代役で復帰(MotoGP)
○8月18日(日)にヤマハ発動機から発表があり,今日から2日間にわたってヤマハが行う予定のプライベートテストに,2022年シーズンの途中で引退したA.ドビツィオーゾを起用することになりました。今シーズンのヤマハは,C.クラッチローをテストライダーとして起用しています。そのクラッチローですが,負傷していた右手の手術を行った際,合併症を患ってしまったことが原因でテストライダーとしての活動ができない状況にあります。当初の予定では,テストはもちろん,第7戦イタリアGP,第10戦イギリスGP,そして次戦となる第12戦サンマリノ&リビエラ・ディ・リミニGPにワイルドカード参戦する予定になっていました。ところが,その合併症によりイタリアGPは欠場となり,イギリスGPにおいては今季からSBKにフル参戦している元GPライダーのR.ガードナーを代役として起用しました。マシンの戦闘力不足に悩むヤマハですので,実戦での開発はもちろん,今回のようなプライベートテストも貴重な場となります。それだけに,ベテランライダーであるクラッチローの状況は,ヤマハとして痛手となります。今回プライベートテストに代役として起用されることになったドビツィオーゾは,主にホンダやドゥカティからMotoGPクラスにフル参戦してきましたが,2012年と2021,2022年はヤマハのサテライトチームから参戦した経験を持っています。なお,9月1日(日)に第12戦サンマリノ&リビエラ-リビエラ・ディ・リミニの決勝レースが行われる予定ですが,その大会にワイルドカードで誰が出場するのかについては現段階で情報を得ていません。
2024/08/19(月)
◎連勝(MotoGP)
○第11戦オーストリアGPの決勝レースが,ドライコンディションとなったレッドブルリンクで行われました。
MotoGPクラスは,ポールからスタートしたプラマック・レーシングのJ.マルティンが好スタートを切ってトップの座を守りました。2番グリッドからスタートしたドゥカティ・レノボ・チームのF.バグナイアは,こちらも好スタートを切って2位の座を守りました。スプリントレースを制してレースペースに勝るバグナイアは,2周目にマルティンからトップの座を奪いました。しばらくはこの2人の接近戦がありましたが,レースが進むに連れて徐々にバグナイアが差を広げて行き,最終的にマルティンに3秒以上の差をつける独走でシーズン自己最多となる今季7勝目を挙げました。ドゥカティ・レノボ・チームのE.バスティアニーニが,単独走行で3位表彰台を獲得しています。唯一のフル参戦日本人ライダーであるLCRホンダ・イデミツの中上貴晶は,初日こそセッティングに苦労して全くペースが上がりませんでしたが,2日目にある程度の手応えを感じるところまで持っていきました。そして,決勝レースでは22番グリッドからスタートしてポイント獲得を目指して粘り強く走り続け,ファイナルラップで1つ順位を上げて最終的に14位でチェッカーを受けました。中上の14位は,日本メーカー勢の中で最上位,しかも唯一のポイント獲得となっています。
Moto2クラスは,ポールからスタートしたレッドブルKTMアジョのC.ビエッティがスタートでポジションを1つ下げましたが,その翌周にはトップに立つと,徐々に後続との差を広げて行きました。ところが,10周目にギア抜けが生じてペースが落ちてしまい,2位争いのマシンが追いつく状況となりました。しかし,ペースに勝るビエッティは,トップの座を守って再び後続との差を広げて行き,最終的に単独走行で逃げ切ってトップでチェッカーを受けました。ビエッティの優勝は,昨年8月に行われたこの大会以来1年ぶりとなります。シンク・スピードアップのA.ロペスとCFモト・インデ・アスパー・チームのJ.ディクソンとの2位争いは,ロペスが先にチェッカーを受けています。26番グリッドからスタートしたヤマハVR46マスター・キャンプ・チームの佐々木歩夢は,21位で完走を果たしています。
Moto3クラスは,6番グリッドからスタートしたCFモト・アスパー・チームのD.アロンソが,前日に行われたQ2において低速走行をして他のライダーの走行に影響を与えたことからロングラップペナルティが科されていました。そのアロンソは,3周目にこれを消化すると順位を10番手まで下げることとなりました。しかし,順位を少しずつ挽回していってトップグループに追いつき,15周目にトップに立ちました。その後アロンソは最後までこのポジションを守り抜き,今季7回目となる勝利を収めました。2位にボエ・モータースポーツのD.ムニョスが入り,これはこれまでの自己最高位タイとなります。3位にレッドブル・ガスガス・テック3のD.オルガドが入り,今季5回目となる表彰台を獲得しています。フル参戦日本人ライダー勢ですが,13番グリッドからスタートしたリキ・モリ・ハスクバーナ・インタクトGPの鈴木竜生は,こちらもスロー走行のペナルティでロングラップペナルティが科されて一旦順位を下げました。その後順位を上げていき,最終的に12位でチェッカーを受けています。MTヘルメッツMSIの山中琉聖は13位,ホンダ・チーム・アジアの古里太陽は15位に入り,日本人ライダー勢は全員ポイントを獲得しています。
2024/08/18(日)
◎再び&好事魔多し(MotoGP)
○第11戦オーストリアGP2日目は,各クラス予選とMotoGPクラスのスプリントレースが行われました。
MotoGPクラスのスプリントレースは,ポールからスタートしたプラマック・レーシングのJ.マルティンと2番グリッドからスタートしたドゥカティ・レノボ・チームのF.バグナイアとのトップ争いとなりました。そのバトルは,2周目の2コーナーでマルティンがコースからはみ出るというアクシデントに発展しました。ショートカットして2位でコースに戻ったマルティンでしたが,すぐにコースに戻ることができたことが逆に作用してペナルティの対象となり,ロングラップペナルティが科されることとなりました。そのペナルティにより順位を下げたマルティンでしたが,ペースに勝っていたため再び2位に返り咲くことができました。トップに出ていたバグナイアは,危なげなくその座を守って単独走行となり,スプリントで今季3回目の勝利を収めました。マルティンが2位に入ったことでランキング争いで2人が同ポイントとなり,決勝レースの勝利数の多さからバグナイアが再びランクトップの座に返り咲いています。3位には,こちらも単独走行でアプリリア・レーシングのA.エスパルガロが入っています。LCRホンダ・イデミツの中上貴晶は,ニューパーツが入ったマシンのセッティングに苦しんではいるものの,少し改善が進んでいるようでペースが少し上がり,22番グリッドからスタートして16位でチェッカーとなっています。
Moto2クラスの予選は,トップ3が僅差の争いとなり,レッドブルKTMアジョのC.ビエッティがファンティック・レーシングのA.カネトに1000分の58秒差をつけてトップタイムとなり,今季2度目のポールを獲得しています。3番手には,2番手のカネトから1000分の79秒遅れでMTヘルメッツMSIのS.ガルシアが入っています。ヤマハVR46マスター・キャンプ・チームの佐々木歩夢はQ1で敗退となり,26番グリッド獲得にとどまっています。なお,初日に行われた2回のセッション共にトップタイムだったMTヘルメッツMSIの小椋藍ですが,2日目の午前中に行われたプラクティス2において,2コーナーで今季自身初となる転倒を喫してしまいました。その際,右手を骨折してしまっていて,以後の走行をキャンセルせざるを得ない状況となってしまいました。初日は完全制覇,この大会前には,来季から最高峰クラスへの昇格を発表したばかりでしたから,今回の骨折は,まさに好事魔多しという残念な結果となってしまっています。
Moto3クラスは,MTヘルメッツMSIのI.オルトラが最速タイムを刻み,前戦に続いてポールを獲得しています。2番手以降は僅差の争いとなり,2番手にボエ・モータースポーツのJ.ケルソが入り,そのケルソから1000分の16秒遅れでリキ・モリ・ハスクバーナ・インタクトGPのC.ベイヤーが3番手となっています。フル参戦日本人ライダー勢は全員Q2に進出していて,ポールのオルトラのチームメイトである山中琉聖が10番手,3番手のベイヤーのチームメイトである鈴木竜生が13番手,今回が怪我からの復帰戦となるホンダ・チーム・アジアの古里太陽が17番手で予選を終えています。
2024/08/17(土)
◎レコード更新(MotoGP)
○第11戦オーストリアGPがレッドブルリンクで開幕し,初日は2回の壮行が行われました。
MotoGPクラスは,前戦でランクトップの座を譲ったドゥカティ・レノボ・チームのF.バグナイアが,再びその座を奪い返すかのような走りを見せ,これまでのレコードタイムを更新して初日総合トップに立ちました。この大会が始まる前に来季ペルタミナ・エンデューロVR46レーシング・チームへの移籍が発表されたプラマック・レーシングのF.モルビデリが,バグナイアからはおよそコンマ3秒弱遅れで総合2番手タイムでした。この大会をランクトップで迎え,最初の走行ではトップタイムだったプラマック・レーシングのJ.マルティンが,午後の走行では順位を落として総合3番手で初日を終えています。来季の去就がまだ決まっていないLCRホンダ・イデミツの中上貴晶は,今回も思うような走りを展開することができず,初日はトップから2秒弱遅れの22番手で終えています。なお,この日は転倒者が相次ぎましたが,その中で来季もチーム残留が決まったばかりであるペルタミナ・エンデューロVR46レーシング・チームのF.ディ・ジャン・アントニオは,左肩の脱臼のため,2日目からの走行をキャンセルすることになりました。ちなみに,来季のペルタミナ・エンデューロVR46レーシング・チームは,ディ・ジャン・アントニオとモルビデリという体制に決まりましたが,使用するマシンは,ディ・ジャン・アントニオが最新型(つまり来季型),モルビデリが1年型落ち(つまり今季型)になります。
Moto2クラスは,ついにホンダのもとを離れ,来季はトラックハウス・レーシングへ移籍して最高峰クラスにステップアップすることが決まったMTヘルメッツMSIの小椋藍が,あたかも自らの走りでそれを祝福するかのように2回の走行共にトップタイムをマークし,今季4回目となる初日総合トップに立ちました。総合2,3番手は,それぞれファンティック・レーシングのA.カネト,QJモーター・グレシーニMoto2のM.ゴンザレスでした。ヤマハVR46マスター・キャンプ・チームの佐々木歩夢は,25番手で初日を終えています。
Moto3クラスは,ランクトップを行くCFモト・アスパー・チームのD.アロンソが,最初のセッションでこれまでのレコードタイムを更新する走りを見せました。しかし,午後のセッションでレッドブルKTMアジョのJ.ルエダがアロンソのタイムをさらに更新する走りを見せて初日総合トップに立ちました。レコードタイムを更新されてしまったアロンソは,1000分の51秒遅れで総合2番手となりました。そのアロンソから1000分の18秒という僅差で,リキ・モリ・ハスクバーナ・インタクトGPのC.ベイヤーが総合3番手でした。フル参戦日本人ライダー勢ですが,MTヘルメッツMSIの山中琉聖が8番手,リキ・モリ・ハスクバーナ・インタクトGPの鈴木竜生が12番手,怪我により前戦を欠場して今回が復帰戦となるホンダ・チーム・アジアの古里太陽は16番手で初日を終えています。
2024/08/16(金)
◎昇格&移籍(MotoGP)
○今日から第11戦オーストリアGPがレッドブルリンクで開幕しますが,それを前にした昨日アプリリアのサテライトチームであるトラックハウス・レーシングから発表があり,今季MTヘルメッツMSIに移籍してMoto2クラスにフル参戦している小椋藍と2年間の契約が成立しました。今回MotoGPクラスに昇格が決まった小椋は,ホンダの育成を受けてMoto3,Moto2クラスへとフル参戦してきました。昨シーズンまでホンダ直系のチームであるチーム・アジアに所属してきていましたが,今シーズンはMTヘルメッツMSIに所属してボスコスクーロのマシンを駆っています。それでもホンダとの関係性は続いていて,パーソナルスポンサーとしてホンダは就いています。今シーズンの小椋は,新たなチームということもあってシーズン序盤こそやや出遅れた感がありましたが,すぐにかつての勢いを取り戻し,10戦の間で2勝を挙げています。こうしたこともあって,ランキング争いでは,トップから18ポイント差のランク2位につけています。2022年シーズン末にはホンダからMotoGPクラス昇格の噂もありましたが,本人がMoto2クラスでのタイトル獲得を優先したため,昇格は持ち越しとなっていました。しかし,2023年シーズンは思うような走りを展開することができず,昇格しないまま現在のMTヘルメッツMSIに移籍していました。今シーズンの好調を受けて,来季こそLCRホンダ・イデミツに移籍してMotoGPクラス昇格かと思われていたのですが,ご存知のように現在のホンダは4台揃って最下位争いを展開するという事態に陥っていて,小椋としてはそうした状況のホンダから昇格するのに二の足を踏んでも何ら不思議はありません。最近になってトラックハウスとの交渉が噂になっていて,果たしてその真相はどうなのか注目となっていましたが,今回の発表でその決着を見たことになります。既にトラックハウス・レーシングはR.フェルナンデスとの2年間契約が成立していますので,少なくとも2026年末まではフェルナンデス&小椋の体制が続くことになります。小椋がLCRホンダ・イデミツに移籍しないことが決定したため,ちょっと前までは中上貴晶がそのまま残留するであろうと思われていました。ところが,最近になって状況に変化が出てきたようで,今季イデミツ・ホンダ・チーム・アジアからMoto2クラスにフル参戦しているタイ人ライダーのS.チャントラを昇格させてLCRホンダ・イデミツに所属させるのではないかという噂が浮上してきています。もしそうなると,中上はMotoGPでのシートを失うこととなり,それと同時に日本製マシンを駆る日本人ライダーが一人もいなくなるという状況が生まれることになります。ここ数年,戦闘力不足に陥ったホンダで,唯一完走を何度も果たしたりして孤軍奮闘とも言える走りを見せてきた中上。順位としてはポイント圏内ぎりぎりというものではありましたが,彼がもたらしたデータは少なくなかったはずで,その貢献は大きかったのではないかと思います。もし,LCRのシートを失うとなれば,他チームへの移籍はかなり厳しく,かといってMotoGPにおけるHRCのテストライダーは,S.ブラドルに加えてA.エスパルガロも加わることが決まっていますのでこの道も厳しくなります。小椋の昇格はおめでたいところですが,その分,中上の去就が気になるところですね。
2024/08/15(木)
◎34回目(ラリーレイド)
○8月5日(月)に日野自動車株式会社から発表があり,サウジアラビアを舞台として2025年1月3日〜17日に行われる予定のダカール・ラリー2025に「日野チームスガワラ」として来年も参戦することになりました。今回参戦が発表された日野チームスガワラは,1991年に当時パリ・ダカール・ラリー(通称パリ・ダカ)と呼ばれている頃に初出場を果たし,それ以後トラック部門(カミオンクラス)で33回連続して完走を果たしています。当然,来季は34回連続完走を目指して出場することになります。投入するマシンは,今年の大会で6位完走を果たした“リトルモンスター”の異名をとる『日野600』シリーズで,エンジン回りの配管経路や部品剛性の見直し,オートマチックトランスミッションのクラッチ板の強化といった改良を施したマシンを投入することになります。このプロジェクトの特徴の1つがメカニックについてで,毎年全国の日野自動車販売店の整備担当者から選抜してメカニックに起用しています。来年の大会についても,既に青森,東関東,そして長野の3名が選抜されています。
2024/08/14(水)
◎2年連続?(MotoGP)
○全20戦で争われることになった今シーズンですが,先日サマーブレイク明けに行われたイギリスGPで,ちょうどシーズンが半分終わったことになります。そのイギリスGPでは,ランク2位に一旦落ちていたプラマック・レーシングのJ.マルティンが再び首位に立つという結果となり,タイトル争いはまだまだ誰の手に落ちるのか予断を許しません。そうしたタイトル争いが本来の注目点ですが,ちょっとしたことでの注目点というのもそこかしこにあります。その中の1つが、レースウィーク中の転倒回数です。マシンの速さは年々向上していて,今季もこれまでのレコードタイムを更新する走りがしばしば見られています。ただ,マシンは年々向上しますが,それを走らせるサーキットは年々向上させるというわけにはいきません。路面状況やコースレイアウト等は一朝一夕に変えられるはずがなく,マシンのスピード向上に対応できず,それに伴って転倒者が続出しているという傾向が近年見られています。半分が終わって,ここまでの段階で最も転倒が多いのが,今シーズンからドゥカティ陣営に加わったグレシーニ・レーシングMotoGPのM.マルケスで,10戦終了段階で合計15回転倒を喫しています。MotoGP昇格以来ずっとホンダに乗ってきたマルケスですから,乗り換えに苦労するのはある意味当然です。ただ,マルケスの場合,そのサーキットでの限界を知るためにあえて攻めた走りをして転倒に繋がるという傾向は以前から見られていましたから,彼が駆る型落ちのデスモセディチに問題があるというわけではないと考えてもよいと思います。それにしても,平均すると1大会あたり1.5回転倒しているわけですから,決して少ないとは言えないと思います。そのマルケスですが,ホンダ最終年となった昨シーズンは,全20戦中29回転倒するというレースで違った意味でのことを記録しています。この転倒回数は,先ほど記したようにマルケスが限界を知るためということが要因の1つでしょうが,昨シーズンに関しては,それよりもホンダのRC213Vの戦闘力不足が主要因になっていると考えて間違いないでしょう。昨シーズンも今シーズンも,次々に転倒者が出ていますので,マシンに要因があるということは疑う余地がありません。今季のマルケスは,昨年のチャンピオンマシンを駆っているわけですから,マシンが主要因の転倒という線は薄いと考えてもおかしくはありません。シーズンの折り返しが過ぎ,マルケスの転倒回数が今後どうなるのか注目となりますし,まさか2年連続転倒回数チャンピオンということにはならないのではないかと思いますが,果たして結果は?ちなみに,転倒回数2番手につけているのは,12回転倒しているレッドブル・ガスガス・テック3のP.アコスタです。まあ,彼の場合は,このクラス唯一のルーキーライダーですから,これは致し方ないことでしょう。
2024/08/13(火)
◎残り4(F1)
○シーズン中盤に入り,ドライバータイトルはまだレッドブルのM.フェルスタッペンに分がありますが,コンストラクタータイトルについては,レッドブルのS.ペレスの不調もあってランク2位のマクラーレンとの差が42ポイント差となっています。コンストラクタータイトルの順位は,チームへの分配金と関係してきますから,1つでも順位を上げることが重要となります。このように,チームの体制がどうなるのか,ドライバータイトルだけでなく,コンストラクタータイトルにも重要な影響を与えるだけに誰をドライバーに据えるかが肝となります。来季の顔ぶれがどうなるのかについては,かなり決まってきていて,残りが後4となっています。特に来季については,来季のタイトルへの影響はもちろんですが,F1が新たなレギュレーションに基づいて行われることになる2026年シーズンとの関わりもありますから,特に来季の陣容は重要です。ここでは,現段階で決まっている来季の体制をまとめておきたいと思います。なお,表中のチームの順は,現段階におけるコンストラクタータイトル順としています。
2025年 F1チーム体制
チーム ドライバー
レッドブル M.フェルスタッペン
S.ペレス
マクラーレン O.ピアストリ
L.ノリス
フェラーリ C.ルクレール
L.ハミルトン
メルセデスAMG G.ラッセル
未定
アストンマーティン F.アロンソ
L.ストロール
ビザ・キャッシュアップRB 角田 裕毅
未定
ハース E.オコン
O.ベアマン
アルピーヌ P.ガスリー
未定
ウィリアムズ A.アルボン
C.サインツ
キック・ザウバー N.ヒュルケンベルグ
未定
2024/08/12(月)
◎新記録(SBK)
○アウトドローモ・インターナショナル・アルガルベにおいて,第7戦ポルトガル大会のレース1,スーパーポールレース,レース2の3レースが行われました。
10日(土)に行われたレース1は,ここまで破竹の10連勝を飾ってこのレースを迎えたROKiT BMW Motorrad WorldSBK TeamのT.ラズガットリオグルが。スタートで出遅れたりコースオフを喫したりして苦しいレース展開となりましたが,それでもトップに立って逃げ切ってSBKにおける連勝記録タイとなる11連勝を飾りました。2位にAruba.It Racing-DucatiのA.バウティスタが入り,自身通算100回目となる表彰台を獲得しました。3位には,元MotoGPライダーであるBarni Spark Racing TeamのD.ペトルッチが入っています。
昨日まず最初に行われたスーパーポールレースでは,ラズガットリオグルが2位のペトルッチに3秒近い差をつける独走で12連勝をマークし,SBKにおける連勝の新記録をマークしました。3位には,Kawasaki Racing Team WorldSBKのA.ロウズが入っています。
この大会最後のレースとなるレース2は,競り合いの中でラズガットリオグルとロウズが接触し,ロウズはコースオフ,そしてラズガットリオグルはフロントウィングを1つ失うという状況に見舞われました。マシンバランスに苦しむ走行となったラズガットリオグルでしたが,ファイナルラップまで続いたAruba.It Racing-DucatiのN.ブレガとのトップ争いをわずか1000分の35秒差で制し,スーパーポールレースで自身がマークした連勝記録をさらに13に伸ばし,この大会も全レース制して終えています。3位には,コースオフから復帰したロウズが入っています。13連勝を記録したラズガットリオグルは,ここまで通算365ポイントを積み重ね,ランク2位につけているブレガが273ポイントですので,およそ100ポイントに近い差をつける独走体制をさらに築きました。ランク3位にはディフェンディングチャンピオンであるバウティスタがつけていますが,ランク4位につけているロウズがレース2で3位表彰台を獲得し,バウティスタがノーポイントに終わったことにより,2人の差はわずか10ポイントとなっています。
2024/08/11(日)
◎SFも(SF)
○昨日は,JAFが8月1日(木)に公開した来季のモータースポーツカレンダー登録申請を受けて,SGTをプロモートするGTAが発表した来季のレースカレンダーについてお伝えしました。JAFの登録申請の中には,SGTだけでなくSFも含まれていますので,当然SFのレースカレンダーも明らかとなっています。ただ,SFを運営するJRPからこの点についてのリリースはまだ出されていません。そのため,JAFの発表で判断することとなります。今回は,その内容についてお伝えします。今回の申請で注目となるのが,第4戦として組まれている大会でしょう。SGTの来季の目玉の1つが海外戦で,かつて開催されていた海外レースとしてマレーシアのセパン・インターナショナル・サーキットでの大会が復活します。SFの海外レースは,SGTほど開催されてきてはおらず,SFの前身であるフォーミュラ・ニッポン時代の2004年に開催されてはいるものの,それ以外で実際に開催されておらず,2013年に韓国での開催が予定されはしたものの,実際には開催に至りませんでした。今回のJAFの発表によると,第4戦として韓国での大会が組まれています。ただ,それがどこになるのかについては,JRPからの発表がありませんので,具体的なところは分かりません。ただ,2013年に予定されたインジェ・スポーディウムになるのではないかという話が浮上しています。果たして具体的にどこになるのか,JRPからの正式発表を待ちたいと思います。シリーズ全体としてみると,今季は9戦が組まれていますが,今回の申請段階では全8戦となっています。ただ,今季の最終戦となる鈴鹿サーキットでの開催は,1大会で第8戦と第9戦が行われるようになっていますので,来季も何処かで2レースとなれば,今季と同じ全9戦となりますので,この点についてもJRPの発表を待ちたいと思います。なお,今回JAFから発表された具体的なレースカレンダーは以下の表のようになっていますが,今後変更となる可能性はあります。
2025年 SFレースカレンダー(暫定)
決勝日 サーキット 開催地
第1戦 3月9日 鈴鹿サーキット 三重
第2戦 4月20日 モビリティリゾートもてぎ 栃木
第3戦 5月18日 オートポリス 大分
第4戦 6月8日 韓国 韓国
第5戦 7月20日 富士スピードウェイ 静岡
第6戦 8月10日 スポーツランドSUGO 宮城
第7戦 10月12日 富士スピードウェイ 静岡
第8戦 11月23日 鈴鹿サーキット 三重
2024/08/10(土)
◎復活(SGT)
○8月1日(木)に4輪レースを統括するJAFが来季のFIA国際スポーツカレンダー登録申請を公開し,それに合わせてSGTをプロモートするGTアソシエーション(GTA)が来季のレースカレンダーを発表しました。それによると,今シーズンとの大きな違いが,2019年シーズンまで開催されていた海外レースが来季から復活するということでしょう。その復活の舞台となるのが,SGTにおける海外開催の中心であったセパン・インターナショナル・サーキットで開催されてきたマレーシア大会です。マレーシアでの大会が初めて開催されたのは,SGTがまだJGTCだった頃の2000年です。ただ,この時はスペシャルラウンドとして開催されただけで,正式なシリーズ戦の1つとなったのは2002年からでした。以後SARS騒動があった2003年を除いて2013年まで連続して開催されていました。その後タイへ開催地が変更となったためマレーシアでの開催は一旦は途切れたものの,2020年に再び開催される予定になっていました。しかし,この年はちょうどコロナ禍にあったため,開催中止となってしまい,ようやく来季からマレーシアラウンドが復活することとなりました。マレーシアでの開催は復活しますが,シリーズ全体としての開催数は今季と同じ全8戦となっていて,マレーシアが加わった分,鈴鹿サーキットでの開催が1つ減ることになります。今回発表された具体的なレースカレンダーは以下の表のようになっていますが,今後変更となる可能性はまだあります。
2025年 SGTレースカレンダー(暫定)
決勝日 サーキット 開催地
第1戦 4月13日 岡山国際サーキット 岡山
第2戦 5月4日 富士スピードウェイ 静岡
第3戦 6月28日 セパン・インターナショナル・サーキット マレーシア
第4戦 8月3日 富士スピードウェイ 静岡
第5戦 8月24日 鈴鹿サーキット 三重
第6戦 9月21日 スポーツランドSUGO 宮城
第7戦 10月19日 オートポリス 大分
第8戦 11月2日 モビリティリゾートもてぎ 栃木
2024/08/09(金)
◎今後の起用(SF)
○一昨日は今季レギュラードライバーが不安定な状況にあるホンダ陣営のTGM Grand Prixについてお伝えしましたが,トヨタ陣営の中にも不安定な状況にあるチームがあります。それは,かつて『日本一速い男』の異名を持っていた星野一義がオーナーを務めるITOCHU ENEX TEAM IMPULです。同チームは,国本雄資とT.プルシェールの2人がレギュラードライバーとして起用されていました。ところが,もちろん国本は継続参戦していますが,プルシェールの方は,開幕戦こそ出場したものの,その後インディカー・シリーズに急遽フル参戦することになり,シートが空く状態となってしまいました。そこで,第2戦はB.バーニコートが,第3戦と第4戦は平良響がステアリングを握ることとなりました。そして,8月7日(水)に同チームから発表があり,8月25日(日)に決勝レースが行われる予定の第5戦に元F1ドライバーのN.デ・フリースを起用することになりました。今回起用が決まったデ・フリースは,2019年にFIA F2でタイトルを獲得すると,翌年からフォーミュラEにフル参戦を開始してタイトルを獲得する活躍を見せました。2022年には,当時ウィリアムズからF1にフル参戦していたA.アルボンがイタリアGPを前にして虫垂炎に罹ったことから,急遽デ・フリースが代役で出場することになり,何と9位でフィニッシュして見事ポイントを獲得しました。そうした活躍が認められ,2023年にアルファタウリから角田裕毅のチームメイトとしてF1のレギュラードライバーの座を得ました。ところが,第10戦イギリスGP終了後にシーズン途中にもかかわらずシートを失うという状況になってしまったのです。そして,今シーズンからWECにフル参戦しているトヨタワークスであるTOYOTA GAZOO Racing7号車のシートを得て,小林可夢偉とM.コンウェイのチームメイトとしてフル参戦しています。IMPULがトヨタ陣営であることから,今回のスポット参戦の機会を得ています。今回の発表によると,デ・フリースは第5戦だけでなく,6,7戦にもスポットで参戦することも決まっています。ただ,第8戦と9戦に関しては,平良響が再び同チームのステアリングを握ることとなります。
2024/08/08(木)
◎契約延長(MotoGP)
○来季の体制については,既にワークスチームのシートは全て埋まっていて,後はサテライトチームのシートが残るのみとなっています。そうした中,8月7日(水)にドゥカティ・コルセから発表があり,今季ペルタミナ・エンデューロVR46レーシング・チームからフル参戦しているF.ディ・ジャン・アントニオとの間で,2026年までの2年間の契約延長が成立しました。また,彼が所属するチームは,今季と同じVR46となることもあわせて発表がありました。現在ドゥカティのサテライトチームの内,新型のワークスマシンが供給されているのはプラマック・レーシングですが,そのプラマックはドゥカティと袂を分かち,来季からヤマハのサテライトとなることが決まっています。当然,ドゥカティ陣営の中で来季そのプラマックの後を継ぐチームが必要となりますが,それをVR46が担うことも決まっています。ただ,供給されるマシンは,新型と1年型落ちのマシンとなります。今回のディ・ジャン・アントニオはドゥカティ・コルセとの契約となっていますので,VR46に供給されるマシンの内,新型を彼が担当することになります。昨シーズン後半までなかなか所属するチームが決まらず,不安な中でようやくVR46に所属することが決まったジャン・アントニオですが,昨年後半,そして今季の走りが認められたことが,昨年とは比べものにならないくらいの早い時期にシート獲得に至ったことでしょうね。なお,ディ・ジャン・アントニオのチームメイトが誰になるのかについては,このページの入力段階でまだ発表がありません。ただ,VR46アカデミー出身者で,今季プリマ・プラマック・レーシングからフル参戦しているF.モルビデリである可能性がかなり高いものと思われます。
2024/08/07(水)
◎継続起用(SF)
○SFにフル参戦しているホンダエンジンユーザーの1つであるTGM Grand Prixは,早い段階からレギュラードライバーとして野田樹潤(juju)を起用することが決まっていましたが,そのチームメイトが誰になるのか不明な状況が続いていました。そして,開幕前になって,ようやく松下信治を起用することが決定しました。ただ,その松下の起用はスポーツランドSUGOが会場となった第3戦までで,第4戦以降のドライバーについては,未定な状況がありました。その時期に富士スピードウェイで行われた合同テストにおいては,大津弘樹と大草りきの2人にステアリングを託し,その2人のどちらかが第4戦のドライバーになるのではないかと思われました。しかし,チームから外国人ドライバー起用の可能性も示唆されたことで,誰になるのか注目となっていました。そして,最終的に第4戦で起用されたのは,合同テストでステアリングを握った大津弘樹でした。その第4戦における大津は,予選19位,決勝14位という結果を残しました。その段階では,第4戦のみの起用ということで,第5戦以降のドライバーが誰になるのかが未定となっていました。そのような中,8月5日(月)に同チームから発表があり,モビリティリゾートもてぎで行われる第5戦以降も引き続き大津を起用することになりました。不安定な状況が続いていた同チームの体制ですが,ようやく体制が構築されたことになります。まだ経験の浅いjujuを起用しているだけに,チームメイトがはっきりとするのは彼女にとってもよかったのではないかと思います。
2024/08/06(火)
◎今季のライダーの状況(MotoGP)
○サマーブレイク明けとなった第10戦イギリスGPにおけるMotoGPクラスは,ドゥカティ・レノボ・チームのE.バスティアニーニがスプリントと決勝レスのどちらも制するダブルウィンを達成して終了しました。そのイギリスGPが開幕する前のサマーブレイク期間中に,来季の契約に関しての発表がいくつかありました。8月1日(木)のこのページでお伝えしたように,その中にはモンスターエナジー・ヤマハMotoGPのA.リンスの契約延長もありました。これにより,来季のワークスチームの体制が全て決まったことになります。というように来季の体制がどんどん決まっている状況にありますが,ここでは,今季レギュラーライダーを務めているかくらいダーの契約状況を以下の表にまとめておきたいと思います。なお,表中のライダーの順番は,イギリスGP終了段階のランキング順としています。また,未定のライダーについては,噂となっていることを( )内に入れています。
�� ライダー 所属チーム(2024年) 所属チーム(2025年)
89 J.マルティン プリマ・プラマック・レーシング アプリリア・レーシング
1 F.バグナイア ドゥカティ・レノボ・チーム ドゥカティ・レノボ・チーム
23 E.バスティアニーニ ドゥカティ・レノボ・チーム レッドブルKTMテック3
93 M.マルケス グレシーニ・レーシングMotoGP ドゥカティ・レノボ・チーム
12 M.ビニャーレス アプリリア・レーシング レッドブルKTMテック3
31 P.アコスタ レッドブル・ガスガス・テック3 レッドブルKTMファクトリー・レーシング
33 B.ビンダー レッドブルKTMファクトリー・レーシング レッドブルKTMファクトリー・レーシング
49 F.ディ・ジャンアントニオ ペルタミナ・エンデューロVR46レーシング・チーム 未定(残留?)
41 A.エスパルガロ アプリリア・レーシング 現役からは引退,HRCテストライダー
73 A.マルケス グレシーニ・レーシングMotoGP グレシーニ・レーシングMotoGP
72 M.ベゼッキ ペルタミナ・エンデューロVR46レーシング・チーム アプリリア・レーシング
21 F.モルビデリ プリマ・プラマック・レーシング 未定(VR46?)
88 M.オリベイラ トラックハウス・レーシング 未定(残留?プラマック?)
20 F.クアルタラロ モンスターエナジー・ヤマハMotoGP モンスターエナジー・ヤマハMotoGP
25 R.フェルナンデス トラックハウス・レーシング トラックハウス・レーシング
43 J.ミラー レッドブルKTMファクトリー・レーシング 未定(SBK?テストライダー?)
37 A.フェルナンデス レッドブル・ガスガス・テック3 未定(SBK?テストライダー?)
5 J.ザルコ LCRホンダ・カストロール LCRホンダ・カストロール
36 J.ミル レプソル・ホンダ・チーム レプソル・ホンダ・チーム
30 中上 貴晶 LCRホンダ・イデミツ 未定(小椋次第で残留?)
42 A.リンス モンスターエナジー・ヤマハMotoGP モンスターエナジー・ヤマハMotoGP
10 L.マリーニ レプソル・ホンダ・チーム レプソル・ホンダ・チーム
2024/08/05(月)
◎ダブルウィン&ランクトップに(MotoGP)
○第10戦イギリスGPの決勝レースが,ドライコンディションとなったシルバーストーン・サーキットで行われました。
MotoGPクラスは,レース中盤を過ぎる頃までは,ランクトップを行くドゥカティ・レノボ・チームのF.バグナイアとランク2位を行くプラマック・レーシングのJ.マルティンとの間でトップ争いが展開されていきました。その後,マルティンがバグナイアを交わしてトップに立ち,やや差をつけ始めました。その2人にやや順位を下げていたドゥカティ・レノボ・チームのE.バスティアニーニが追いつき,まずバグナイアを交わして2位に浮上しました。前日に行われたスプリントレースを制しているバスティアニーニのペースは衰えず,ついに残り2周となったところでマルティンをも交わしてトップに立ち,そのまま差をつけていってトップチェッカーを受けました。バスティアニーニにとって今季初優勝は,スプリントとのダブルウィンとなりました。2,3位にマルティンとバグナイアが入り,この結果ランクトップに再びマルティンが返り咲いています。ウィークを通してずっと最下位に近い順位での走行となっていたLCRホンダ・イデミツの中上貴晶は,決勝レースもその点に変わりなく,転倒車が出たことで順位はポイント獲得まであと一歩の16位でのチェッカーとなりました。ただ,レース後の車検において,15位でチェッカーを受けたレプソル・ホンダ・チームのL.マリーニのタイヤ空気圧にレギュレーション違反が見つかって16秒加算のペナルティが科されたため,順位が1つ上がってポイント獲得となっています。
Moto2クラスは,2番グリッドからスタートしたファンティック・レーシングのA.カネトが,オープニングラップでトップに立つと,そのままレースをリードしていきました。そこに5番グリッドからスタートしたCFモト・アスパー・チームのJ.ディクソンが徐々に順位を上げていってカネトに迫っていき,ファイナルラップの最終コーナーで前を行くカネトを交わして逆転で今季初優勝を母国GPで飾りました。トップ2からは7秒ほどの大差をつけられましたが,3位にレッドブルKTMアジョのC.ビエッティが入っています。ポールを獲得して期待されたMTヘルメッツMSIの小椋藍でしたが,レースが進むに連れて順位を下げていき,最終的にトップから17秒以上遅れた14位でチェッカーとなっています。もう一人のフル参戦日本人ライダーであるヤマハVR46マスター・キャンプ・チームの佐々木歩夢は,28番グリッドからスタートして21位でチェッカーを受けています。
Moto3クラスは,いつものように10台近いマシンでのトップ争いが最後まで続いていき,最終盤に入ってトップに立ったMTヘルメッツMSIのI.オルトラが逃げ切り,自ら20歳の誕生日を祝うかのように今季2勝目をバースデーウィンで飾っています。2,3位には,それぞれCFモト・アスパー・チームのD.アロンソ,リキ・モリ・ハスクバーナ・インタクトGPのC.ベイヤーが入っています。フル参戦日本人ライダー勢ですが,MTヘルメッツMSIの山中琉聖,リキ・モリ・ハスクバーナ・インタクトGPの鈴木竜生共に最後までトップグループにつけていましたが,それぞれ6位と10位でチェッカーとなっています。

◎初優勝(SGT)
○全国的に厳しい暑さとなっていますが,富士スピードウェイで行われた第4戦『FUJI GT 350km RACE』の決勝レースも灼熱の中での決勝レースとなりました。
GT500クラスの決勝レースは,ポールからスタートした野尻智紀&松下信治組のARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8が,ファステストを記録しながら安定した走行を続けていき,2位に3秒以上の差をつける独走でトップチェッカーを受けました。今シーズンからホンダがSGTに投入を開始したCIVIC TYPE R-GTですが,今回の優勝がCIVICにとって初優勝となります。トップには逃げられましたが,2番グリッドからスタートした山本尚貴&牧野任祐組のSTANLEY CIVIC TYPE R-GTが後続との差を広げて行って単独走行となり,2位でチェッカーを受けてCIVIC TYPE R-GTがワンツーフィニッシュを果たしています。TOYOTA GR Supra GT500勢による3位争いとなり,このバトルを石浦宏明&大湯都史樹組のKeePer CERUMO GR Supraがこれを制しています。
GT300クラスは,ポールからスタートした蒲生尚弥&篠原拓朗&黒澤治樹組のLEON PYRAMID AMGが,スタートでトップを守ると速いタイムを刻んでいって後続との差をどんどん広げて行き,2位に31秒以上の差をつける圧倒的な速さを見せてトップチェッカーを受け,嬉しい今季初優勝を飾りました。その後ろでは3番グリッドからスタートした谷口信輝&片岡龍也組のグッドスマイル 初音ミク AMGと6番グリッドからスタートしてポジションアップを果たした佐々木大樹&J-P.デ・オリベイラ組のリアライズ日産メカニックチャレンジ GT-Rとの2位争いが展開されていきました。このバトルは,グッドスマイル 初音ミク AMGが制しています。
2024/08/04(日)
◎初優勝&今季2回目(MotoGP)
○第10戦イギリスGP2日目は,各クラスの予選とMotoGPクラスのスプリントレースが行われました。
MotoGPクラスのスプリントレースは,4番グリッドからスタートしたプラマック・レーシングのJ.マルティンが抜群なスタートを決め,オープニングラップでトップに立ちました。マルティンから遅れはとったものの,3番グリッドからスタートしたドゥカティ・レノボ・チームのE.バスティアニーニがその後を追うという形になりました。ペースに勝るバスティアニーニは,マルティンを6周目に捉えてトップに立つと,少しずつ差を広げて行ってトップの座を守り,最終的に1秒以上の差をつけてトップでチェッカーを受け,スプリントレースで初優勝を飾りました。2位でチェッカーを受けたマルティンの後ろでは,ポールからスタートしたアプリリア・レーシングのA.エスパルガロが単独走行で3位表彰台を獲得しています。サマーブレイク前にランクトップに立っていたドゥカティ・レノボ・チームのF.バグナイアは,4番手走行中の4コーナーで転倒を喫してリタイアに終わっています。ただ,ランク2位のマルティンが2位で終わったことにより,わずか1ポイント差でトップの座を守っています。初日から最下位争いとなっているLCRホンダ・イデミツの中上貴晶は,このスプリントでも他のホンダライダーと同様ペースを上げることができず,ホンダ勢による最下位争いを展開するような状況となり,ホンダ勢としては最下位,全体としては17位でレースを終えています。
Moto2クラスの予選は,ランク2位でこの大会を迎えているMTヘルメッツMSIの山中琉聖が速さを見せ,これまでのレコードタイムを更新する走りで今季初となるポールを獲得しました。小椋のポール獲得は,2022年の10月に行われた第19戦マレーシアGP以来ほぼ2年ぶりとなります。その小椋とは僅差でのポール争いとなったファンティック・レーシングのA.カネトが,1000分の52秒遅れで2番手タイムとなっています。ルーキーライダーであるイタルトランス・レーシング・チームのD.モレイラが3番手タイムとなり,自身初のフロントローを獲得しています。ヤマハVR46マスター・キャンプ・チームの佐々木歩夢は,Q1で敗退して28番グリッド獲得にとどまっています。
Moto3クラスは,MTヘルメッツMSIのI.オルトラが前日にマークされたレコードタイムを更新する走りを展開し,今季2度目となるポールを獲得しました。そのオルトラから1000分の41秒遅れで,リキ・モリ・ハスクバーナ・インタクトGPのC.ベイヤーが2番手タイムをマークし,3戦連続フロントロー獲得となっています。3番手タイムをボエ・モータースポーツのJ.ケルソがマークし,第2戦ポルトガルGP以来となる今季2度目のフロントローを獲得しています。フル参戦日本人ライダー勢ですが,オルトラのチームメイトである山中琉聖が5番手,リキ・モリ・ハスクバーナ・インタクトGPの鈴木竜生が9番手とどちらもトップ10内で予選を終えています。

◎独占(SGT)
○およそ2ヶ月にわたる中断期間を経て,第4戦『FUJI GT 350km RACE』の予選が,ドライコディションとなった富士スピードウェイで行われました。
GT500クラスは,野尻智紀&松下信治組のARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8が最速タイムを刻んでいき,最終的に2番手タイムだった山本尚貴&牧野任祐組のSTANLEY CIVIC TYPE R-GTにコンマ3秒以上の差をつけて今季初のポールを獲得しました。3番手タイムを伊沢拓也&大草りき組のModulo CIVIC TYPE R-GTがマークし,今季から投入されいるCIVIC TYPE R-GTがトップ3を独占しました。
GT300クラスの予選ですが,通常SGTは2人のドライバーの合算でグリッドが決まりますが,このクラスの前に行われたFIA F2のレースでオイルが出たため,それの処理等に時間がかかり,さらに処理の影響でセッション毎に状況が変わることが予想されたりしたため,一発勝負の予選合戦となりました。急遽変更となった予選でトップタイムをマークしたのは篠原拓朗&蒲生尚弥組のLEON PYRAMID AMGで,今季2回目のポール獲得となります。今回使用するマシンがシェイクダウンだったのにもかかわらず,トップから1000分の51秒遅れで松浦孝亮&坂口夏月組のMETALIVE S Lamborghini GT3が2番手タイムでした。ラストアタックでタイムを上げた谷口信輝&片岡龍也組のグッドスマイル 初音ミク AMGが,ベテランの味を発揮して3番手タイムでした。
2024/08/03(土)
◎連続して(MotoGP)
○サマーブレイクが明け,その最初のレースとなる第10戦イギリスGPが,ドライコンディションとなったシルバーストーン・サーキットで始まりました。
MotoGPクラスは,最初の走行でトップタイムだったプラマック・レーシングのJ.マルティンが,2回目の走行でもトップタイムをマークして初日総合トップに立ちました。今季限りで引退し,来季からHRCのテストライダーになることが決まっているアプリリア・レーシングのA.エスパルガロが,マルティンから1000分の45秒遅れで総合2番手になっています。そのエスパルガロから1000分の74秒遅れで,後半戦をランクトップで迎えたドゥカティ・レノボ・チームのF.バグナイアが総合3番手タイムでした。LCRホンダ・イデミツの中上貴晶は,転倒を喫したこともあって,トップからおよそ2.7秒弱遅れの22番手で初日を終えています。戦闘力不足に悩む日本メーカー勢ですが,サマーブレイクが明けてもその傾向は変わっていないなくて後方に沈んでいて,今日行われる予選は全員Q1からの出走となっています。なお,大会前に契約更新を発表したモンスターエナジー・ヤマハMotoGPのA.リンスは,初日の走行を終えたものの,第8戦オランダGPで骨折した右手首の状況が改善されていないため,2日目以降の走行をキャンセルすることになっています。リンスの復帰は,次戦オーストリアGPからの予定となっています。
Moto2クラスは,最初の走行でトップタイムだったファンティック・レーシングのA.カネトが,2回目の走行でこれまでのレコードタイムを更新する走りを見せて連続してトップタイムをマークしています。そのカネトからコンマ3秒弱遅れとやや離された形で,レッドブルKTMアジョのC.ビエッティが総合2番手タイムでした。総合3番手タイムは,トップからコンマ457秒遅れでエルフ・マークVDSレーシング・チームのT.アルボニーノがマークしています。そのアルボニーノから1000分の3秒という僅差で,後半戦をランク2位で迎えているMTヘルメッツMSIの小椋藍が総合4番手につけています。もう一人のフル参戦日本人ライダーであるヤマハVR46マスター・キャンプ・チームの佐々木歩夢は,トップからおよそ1.5秒遅れの22番手で初日を終えています。
Moto3クラスは,リキ・モリ・ハスクバーナ・インタクトGPのC.ベイヤーが,これまでのレコードタイムを1000分の35秒更新して初日総合トップに立っています。1回目の走行でトップだったCFモト・アスパー・チームのD.アロンソが,このタイムで総合3番手となっています。午後の走行で2番手タイムだったMTヘルメッツMSIのI.オルトラが,そのタイムで初日総合3番手となっています。フル参戦日本人ライダー勢ですが,リキ・モリ・ハスクバーナ・インタクトGPの鈴木竜生が7番手,MTヘルメッツMSIの山中琉聖が8番手でした。ホンダ・チーム・アジアの古里太陽は,先週行ったモトクロスを使用したトレーニングで転倒を喫して左鎖骨を骨折していて,メディカルチェックで出走の許可が下りず,復帰はMotoGPクラスのリンスと同じく次戦オーストリアGPからとなる予定です。
2024/08/02(金)
◎契約締結(MotoGP)
○サマーブレイクが明け,今日から第10戦イギリスGPが開幕しますが,それを前にした7月31日(水)にMotoGPの商業権を有するドルナ・スポーツから発表があり,インドGPの開催地であるブッダ・インターナショナル・サーキットがあるウッタル・プラデーシュ州の州政府との間で,新たに2025〜2027年の開催契約を締結しました。新たな開催地として昨シーズンから始まったインドGPですが,今シーズンは諸事情により開催が中止となっていました。開催中止の詳しい事情は発表されていませんが,昨年の開催権料が未払いのままだったのではないかといわれているようです。とはいえ,世界で最も人口が多く,2輪市場としても世界最大ともいえるインドだけに,開催する価値は計り知れないものがあります。そうしたことから,当然インドGP開催継続に向けての活動が行われてきたものと思われます。今回の締結により,少なくともあと3年間は世界最大マーケットでの開催が継続することになります。ただ,初開催となった昨年の大会では,気温がかなり高く,その中でのレースとなるとかなり過酷だったため,多くのライダーが熱中症等の症状に見舞われてしまったという問題点もありました。来季の開催については,こうした点を考慮した開催時期が模索されることになるのは間違いないでしょう。

◎ワークス確定(MotoGP)
○サマーブレイク期間中に来季の体制について発表がありましたが,そのサマーブレイク明け最初のレースとなるイギリスGPを直前に控えた昨日新たな発表がありました。その発表はヤマハ発動機からあったもので,今シーズンからモンスターエナジー・ヤマハMotoGPに所属しているA.リンスと2年間の契約延長が成立しました。今回契約が成立したリンスは,2017年にスズキワークスであるチーム・スズキ・エクスターに所属してMotoGPクラスにフル参戦を開始しました。優勝を経験したりしながら6年間同チームに所属していましたが,2022年をもってスズキがMotoGPにおける活動を終了したため,昨シーズンはホンダのサテライトであるLCRホンダ・カストロールに2年契約で移籍しました。しかし,ホンダRC213Vの戦闘力不足やマシンの不安定さからポイント獲得さえままならなかったり,転倒による怪我に悩まされたりして不遇のシーズンを送る結果となりました。そうした中でヤマハから声がかかり,契約期間を1年残してヤマハワークスへと所属先を変更しました。その1年目となる今季は,ホンダと同じくヤマハYZR-R1の戦闘力不足によりポイント獲得がようやくといった状況で,第9戦ドイツGP終了段階で総合8ポイント獲得してランク21位と低迷しています。今回の発表により,F.クアルタラロ&リンスというモンスターエナジー・ヤマハMotoGPの体制が少なくともあと2年間は継続することが決定しました。
また,今回の決定は,ヤマハだけでなく,全ワークスチームの来季の体制が決定したことにもなります。その決定内容ですが,ドゥカティ(ドゥカティ・レノボ・チーム)がF.バグナイア&M.マルケス,アプリリア(アプリリア・レーシング)がJ.マルティン&E.バスティアニーニ,KTM(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)がB.ビンダー&P.アコスタ,ヤマハ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)がバグナイア&リンス,そしてホンダ(レプソル・ホンダ・チーム)がJ.ミル&L.マリーニとなります。
2024/08/01(水)
◎契約延長(MotoGP)
○MotoGPは,いよいよ今週末から第10戦イギリスGPが始まります。そのMotoGPですが,7月7日(日)に第9戦ドイツGPの決勝レースを終え,MotoGPは現在およそ1ヶ月に及ぶサマーブレイクに入っていました。スプリトレースも加わっていますから,今季はライダーにとって体力的にきついシーズンになっているでしょうから,心と体を休める貴重な期間だったと言えるでしょう。ただ,来季の去就が既に決まっているライダーは安心してサマーブレイクを過ごしたことでしょうが,まだ決まっていないライダーは完全に安心しての休みではなかったのかもしれませんし,どこかで交渉していたのかもしれません。そうした中,そのサマーブレイク期間中の現段階で2人のライダーの契約について発表がありました。
まず1人目ですが,7月23日(火)に今シーズンからMotoGPにフル参戦を開始したトラックハウス・レーシングから発表があり,今シーズン同チームからフル参戦しているR.フェルナンデスとの契約をさらに2年延長することが決まりました。また,今季ここまでフェルナンデスはアプリリアの昨年型マシンであるRS-GPを駆っていますが,サマーブレイク明け最初のレースとなる第10戦イギリスGPから,今季型のRS-GPを駆るということもあわせて発表がありました。アプリリアのサテライトである同チームは,今季フェルナンデスとM.オリベイラの体制で臨んでいますが,相棒であるオリベイラの来季の去就についてはまだ発表がありません。最近の噂では,現在Moto2クラスでランク2位につけてタイトル争いをしている小椋藍がMotoGPクラスに昇格して同チームからフル参戦することになるのではないかということも出てきています。果たして今回残留が決定したフェルナンデスのチームメイトが誰になるのか,新たな発表があるまで注目となります。
2人目ですが,7月26日(金)にHRCから発表があり,今シーズンもレプソル・ホンダ・チームからフル参戦しているJ.ミルと2026年末までの2年契約に合意しました。チームメイトであるL.マリーニは,昨シーズン末に2025年末までの契約が結ばれていますので,ホンダワークスであるレプソル・ホンダ・チームは,現行の体制を維持することが決定したことになります。今回契約延長が成立したミルは,2019年シーズンにMotoGPクラスへステップアップを果たしました。その時に所属していたのがスズキワークスであるチーム・スズキ・エクスターで,その2年目となる2020年に見事MotoGPクラスのチャンピオンに輝きました。ところが,その翌年をもってスズキがMotoGPから撤退することになり,ミルは新たな所属先を見つける必要性が出てきました。そこで所属することになったのが,現在所属しているレプソル・ホンダ・チームでした。コロナ禍前までは誰しもが憧れたホンダワークスの座でしたが,コロナ禍以後ホンダの戦闘力が急速に衰え,優勝はおろかポイント獲得さえ危うい状況となりました。今シーズンもその状況に変わりなく,ホンダのマシンによる最下位争いが展開されるというような信じられないレース展開となっています。それだけに,今季で契約が切れるミルの去就が注目されていて,引退するのではないかという憶測まで出ていました。しかし,ホンダの戦闘力向上を大きな目標として今後2年間活動を続けることを決意し,今回の契約に至ったようです。
 

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