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2024/01/31(水)
◎KTM陣営が(MotoGP)
○ドゥカティのインディペンデントチームであるグレシーニ・レーシングMotoGPを皮切りに,このところMotoGPクラスに参戦するチームが今季の体制発表会を行っています。これまでのところ,海外メーカーであるドゥカティとアプリリアの陣営の中でいずれかのチームが発表会を行っていて,あとKTMと日本メーカーであるホンダとヤマハの発表が残った状態でした。そのような中,1月29日(月)にガスガスのブランドでフル参戦しているテック3が今季の体制発表会を開催しました。スペインのカタルニアに本社を置くガスガス社ですが,2020年にKTMの傘下に入っていて,ブランドこそガスガスとなっていますが,マシンはKTMから供給されているRC16を使用していて,実質的にはKTMのサテライトという立場にあります。テック3といえば,以前はヤマハのサテライトチームとして参戦してきていましたが,2018年をもってヤマハと袂を分かち,2019年からKTMのサテライトとなっています。さらに,昨シーズンからガスガスのブランド名で参戦しています。今回の発表によると,今季からタイトルスポンサーとしてレッドブルが就くことに伴い,チーム名が『レッドブル・ガスガス・テック3』となっています。昨シーズンはA.フェルナンデスとP.エスパルガロというライダーの陣容でしたが,フェルナンデスはチームに残留したものの,エスパルガロはチームを去ることになりました。彼との契約は2024年までとなっていましたが,その契約を1年早めて昨シーズン限りとなり,今季はKTMのテストライダーとなっています。これは,KTMが結んでいた契約と関係があります。KTMが結んでいた契約というのは,昨シーズンMoto2クラスでタイトルを獲得したP.アコスタとのもので,それは2024年からMotoGPクラスに昇格させるという内容でした。昨シーズンKTMとガスガスとに所属していたライダーは,いずれも少なくとも2024年までは契約期間でした。ということは,今季KTM陣営のシートに空きがないことになりますので,アコスタとの契約が履行できなくなってしまいます。KTMとしては,例えばホンダのサテライトであるLCR等に打診して,KTM陣営に入らないかの誘いをしたようですが,いずれのチームからも断られてしまったようです。そこで,エスパルガロに1年前倒しで契約を終了し,テストライダーに転身することをお願いし,何とかアコスタのシートを確保したという状況になっています。ということで,今季の同チームは,フェルナンデスとアコスタといういずれもMoto2クラスにおけるチャンピオン経験者という顔ぶれとなっています。
2024/01/30(火)
◎新規参入(MotoGP)
○今シーズンからMotoGPにフル参戦を開始するトラックハウス・レーシングMotoGPが,1月26日(金)にアメリカのロサンゼルスで体制発表会を行いました。昨季アプリリアのインディペンデントチームとしてフル参戦していたのは,以前ヤマハのインディペンデントチームだったRNFチームでした。しかし,クリプトデータRNF・MotoGPチームとしてフル参戦していたものの,大株主であるクリプトデータが,オーストリアGPのスポンサー料を支払っていなかったり,チームのサプライヤーに未払金があったりしたようで,RNFチームに対し昨シーズン限りでMotoGPへの出場取消処分が下されました。チームスタッフや既に同チームと契約済みだったM.オリベイラとR.フェルナンデスの去就が心配されましたが,MotoGPへの進出を目指していたトラックハウス・レーシング・チームに白羽の矢が立ち,チームをそのまま引き継ぐ形で新規参入チームとして今季からフル参戦することになりました。このトラックハウス・レーシング・チームは,アメリカで人気のあるNASCARシリーズにフル参戦して6勝を挙げています。かつてF1引退以後にNASCARシリーズにK.ライコネンがスポット参戦しましたが,その時に所属したのがこのチームです。今回の発表では,今季使用するアプリリアRS-GPのカラーリングもお披露目しました。そのカラーリングをみると,星条旗カラーを主体としていて,アメリカンチームらしさを感じさせるものになっています。何かと不慣れな部分があって思うような結果を出しにくいのが新規参入チームですが,上記したようにRNFチームをそのまま引き継いでいますので,ある程度スムーズにシーズンに入っていけるのではないかと思われます。
2024/01/29(月)
◎体制維持(F1)
○昨日はスクーデリア・フェラーリの契約についてお伝えし,その中で,来季以降の契約が単年になるのか複数年になるのかは大きな違いがあることをお伝えしました。2026年から全く新しいレギュレーションに則ったマシン等でF1は行われていきますので,来季からの複数年ということは,そのドライバーと新しい時代に入ることを意味しているのです。そして,フェラーリは少なくともC.ルクレールとその道を歩くことを決定したことになります。
そのような状況にある中,1月26日(金)にマクラーレンF1チームから契約延長について発表が行われました。かつては特にホンダとタッグを組んでA.セナ&A.プロストと共に黄金時代を築いたマクラーレンでしたが,近年はその影が薄れ,ポイント獲得さえままならないというチーム状況となっていました。しかし,マシン開発が進み,メルセデス製のパワーユニットを搭載したりする進化を行って行き,ようやく表彰台獲得の常連に戻ってきている状況にあります。ちなみに,昨シーズンのコンストラクターズタイトルにおけるランキングは,レッドブル,メルセデス,フェラーリに次ぐ4番手となっています。昨シーズンのマクラーレンは,L.ノリス&O.ピアストリの2台体制となっていました。そして,昨シーズンF1デビューを果たしたピアストリについては,昨年9月に2026年末まで契約を延長することが既に発表されていました。それに対して,昨シーズン7度の表彰台を獲得してランク6位(ピアストリはランク9位)で終了したノリスは未確定のままシーズンが終了していました。若手有望株のノリスだけに,多くのチームが彼との契約を望んでいることと思いますが,その中で噂に上っていたのはチャンピオンチームであるレッドブルでした。というのも,次々に勝利を収めるフェルスタッペンに対し,チームメイトであるS.ペレスは成績が大きく見劣りする状況となっていました。そうした状況からペレスのシート喪失という噂に発展し,ペレスの代わりにノリスがシートに座るのではないかという話になっていたわけです。しかし,ペレスがチームに留まることとなり,ノリスの噂は消えることとなりました。ただ,マクラーレンとしては,これから先ノリスがそうした超有力なチームから声をかけられることを危惧していたのは間違いないのではないかと思います。そうして,今回ノリスとの契約延長の発表に至っています。今回の発表では,複数年というだけで具体的な年数は明らかにされていません。とはいえ,複数年ですから間違いなく2006年まではマクラーレンに留まることとなります。既に契約延長が成立しているピアストリの契約は2026年末までとなっていますので,マクラーレンは大きな変革の年となる2026年シーズンは,現行の体制を維持して戦うことが決定したことになります。
2024/01/28(日)
◎明暗(F1)
○新しい年を迎えたばかりですが,早くも来季以降の契約について動きが見られています。特に,2026年から全く新しいレギュレーションのもとでF1は行われていきますから,その前年である2025年に向けた契約が複数年なのか,単年なのかは大きく意味合いが違ってきます。当然2025年以降複数年の契約ということは,そのドライバーと共に新たな道をたどろうということをチーム側が示したことになります。その中で,ほとんどのドライバーがあこがれをもつフェラーリとの契約がどうなるのか,当然のように注目となります。
今シーズンのスクーデリア・フェラーリは,他のチームがそうだったように,昨シーズンと同じC.ルクレール&C.サインツJr.という2人がレギュラードライバーを務めます。これまでもレースの中の扱いでもそうした傾向は間違いなくありましたが,来季以降の契約に関しても,2人には差があるようです。まず,ルクレールに対してですが,1月25日(木)にスクーデリア・フェラーリから発表があり,ルクレールとの契約を延長することが決まりました。具体的な年数は明らかにされていませんが,ほぼ間違いなく長期を含めた複数年になっていることでしょう。つまり,フェラーリとしては,自身が運営しているドライバー育成プログラムである『フェラーリドライバーアカデミー』出身者であるルクレールと,今後も共に戦っていくことを明言したことになります。それに対して,サインツJr.との契約はまだ発表がなく,不透明なままです。噂によると,サインツに対しては単年契約を提示しているのではないかということです。もしこれが本当なら,新たなスタートを切る2026年シーズンは別のドライバーを起用する可能性があることを示しています。こうしたことに対して自らの考えを述べている人物がいます。それは,サインツJr.の実父で,元WRCチャンピオンであり,先日2週間にわたって行われたダカール・ラリーで4度目の制覇を獲得したサインツSr.です。サインツSr.はチーム・アウディスポーツから参戦して優勝を果たしたわけですが,そのアウディは今季限りでラリーレイドから撤退するのではないかといわれています。その原因は,2026年以降にザウバーとタッグを組んでF1に本格参戦することが決まっているからです。もちろん父親が所属しているからといって,その息子が無条件でその陣営に加わることができる訳ではありませんが,これからF1に参戦していこうとしているメーカーが,フェラーリのレギュラードライバーを務めているほどの実力を持つドライバーを放っておくはずはありません。予想の域は出ませんが,アウディとJr.との話し合いが行われていることがSr.の耳に入る可能性はあるでしょうし,場合によってはその話し合いに何らかの関わりを持っているかもしれません。果たしてサインツJr.の契約がどのような決着を見るのか,今後目玉の1つとなりそうですね。
2024/01/27(土)
◎一新(MotoGP)
○今月に入って,MotoGPクラスにフル参戦するチームの中で,ドゥカティのインディペンデントチームであるグレシーニ・レーシングMotoGPと,ドゥカティのワークスであるドゥカティ・レノボ・チームがチーム体制発表会を開催しています。そして,今度は生ける伝説V.ロッシがオーナーを務めるVR46が,1月24日(水)にイタリアのミサノ・ワールド・サーキット−マルコ・シモンチェリ近郊にあるリッチョーネ市内においてチーム体制の発表会を行いました。今回発表会を行ったVR46は,イタリアの若手ライダー育成のためにロッシが2013年に起ち上げたものです。その翌年からはMoto3クラスに参戦を開始し,さらに2017年からはMoto2クラスにも参戦を開始しました。そして,2021年からはMotoGPクラスにフル参戦していたアビンティアとコラボする形で同クラスへもフル参戦を開始し,翌年からは単独での参戦となっています。昨シーズンは,イタリアの金融関連企業である『ムーニー(Moony)』がタイトルスポンサーを務めていて『ムーニーVR46レーシング・チーム』として参戦していましたが,今シーズンからはインドネシアにおける国営の石油・天然ガス関連企業である『プルタミナ(Pertamina)』が新たなタイトルスポンサーとなり,そのプルタミナのオイルブランドである『プルタミナ・エンデューロ』を冠してチーム名が『プルタミナ・エンデューロVR46チーム』としてフル参戦することになりました。今回公開されたカラーリングをみると,昨シーズンは黒とロッシのイメージカラーである黄色が入ったものでしたが,今シーズンはカラーリングを一新し,これまで通りの黄色と,新たに白が入ったものとなっています。マシンについては,これまで通り型落ちのドゥカティのデスモセディチで,昨年型のGP23になります。そのGP23が,グレシーニ・レーシングMotoGPと同じように,どの段階のGP23になるのかは情報を得ていません。ライダーについてですが,昨シーズンまでは,VR46アカデミー出身のM.ベゼッキと,ロッシの異父兄弟であるL.マリーニでした。昨シーズン後半までは,その2人が残留することになっていたのですが,終盤に入ってどんでん返しが起きています。その要因となったのは,ホンダとの契約期間を残して袂を分かつことになったM.マルケスの移籍劇です。マルケスがグレシーニ・レーシングMotoGPに移籍することになり,その空いたホンダワークスのシートに誰が座るのかということが起きました。何人かの名前が挙がったのですが,最終的にそのシートに座ることになったのがマリーニでした。当初は単年契約かと思われたのですが,2年契約ということで決着を見ています。このことによりVR46のシートが突然1つ空くことになり,最後の最後でこのシートを得たのが,マルケスが移籍することでグレシーニのシートを失っていたF.ディ・ジャンアントニオでした。ということで,これまでVR46アカデミー出身者が座っていた同チームのシートでしたが,今季初めてアカデミー以外のライダーが所属することになっています。
同チームは,MotoGPクラスだけでなく,Moto2クラスにもフル参戦を継続します。このクラスでは,ロッシとの関係性が深いヤマハが若手育成として取り組んでいる活動と連携を組んでいて,『Correos Prepago Yamaha VR46 Team』として今季も参戦していきます。そのライダーですが,J.アルコバが残留し,昨シーズンアルコバのチームメイトだった野左根航汰に替わり,昨シーズン惜しいところでMoto3クラスのタイトル獲得に至らなかった佐々木歩夢がステップアップを果たして新たに加わることになりました。
2024/01/26(金)
◎新チーム名(F1)
○チーム体制事態は角田裕毅とD.リカルドという,昨年最終戦の状態が継続となっていたアルファタウリですが,チーム名については,昨シーズン末頃から2024年シーズンは新しいチーム名になるのではないかという噂が浮上していました。いくつか新名称の噂は浮上していましたが,1月14日(日)に同チームから発表があり,今シーズンから新たに『ビザ・キャッシュアップRB(Visa Cash App RB)』として参戦することになりました。昨シーズンまでは,レッドブルのファッションブランドである『アルファタウリ』をチーム名としていましたが,今季からは新しいチーム名から分かるように,アメリカに本社を置く電子決済大手である『ビザ(Visa)』がグローバルパートナーに就任。そして,そのビザのモバイル決済サービスであるキャッシュアップをチーム名に入れています。ビザとの契約期間は複数年にわたるようですが,具体的な年数は現段階では明らかになっていません。ただ,旧アルファタウリだけでなく,兄弟チームであるオラクル・レッドブル・レーシングも含めた包括的な契約となっているようです。そのため,ビザのロゴは両チームのマシンに飾られることになります。今回は新しいチーム名のロゴも発表されていますが,今後発表されていくことになるマシンのカラーリングがどうなるのか楽しみになります。なお,『RB』という部分については,『レーシング・ブルズ』ということを意味しているのではないかということです。もちろん,『レッドブル』とも読めますよね。
2024/01/25(木)
◎トレンド(F1)
○実現の可能性,必要性等を含めて賛否両論ありますが,大阪がF1開催に名乗りを上げました。大阪には開催可能な常設サーキットがありませんから,当然開催するとなると市街地での開催となります。このストリートでの開催は,モナコGPという伝統的なものはありますが,以前はあまりありませんでした。しかし,例えば過去最高となる今シーズンですが,ストリートもしくは一部ストリートという形で見ると,全24戦中8カ所,つまり3分の1の開催地がストリートということで,まさにF1におけるトレンドともいえる状況にあります。こうした形が採られる背景には,常設のサーキットはその多くが市街地から離れたところにあり,観戦者にとって時間的,金銭的に負担となります。しかも,開催地にはもちろん一定程度の経済的恩恵はあるものの,離れているだけに損失する部分が生じるのも致し方ないところです。それに対して,市街地での開催となれば,宿泊しているところからすぐに会場まで行けますし,開催場所と市街地が同じ訳ですから,開催地への経済的効果はかなりのものになります。ドライバーにとっては,市街地の開催場所によっては狭くてランオフエリアが狭いという問題点がありますが,広い場所がとれる状況であれば比較的体力が温存できる場所であるストレートが長くなったり,ツイスティーな部分が少なかったりします。それに対して,サーキットは当然敷地面積が限られますので,その範囲内での改修しかできません。こうしたことから市街地開催が増えてきていると考えられます。
そのような流れの中,この度F1から発表があり,2026年からのスペインGPを首都であるマドリードで開催することになりました。契約期間は,2035年までの10年間という長期契約になっています。このところのスペインGPは,1991年からカタルニア州のバルセロナにあるカタルニア・サーキットで開催されてきました。ただ,過去の同GPを見ると,マドリード州にあるハラマ・サーキットで開催されることもあり,今回の決定で再びF1がマドリードに戻ることになります。会場となるのは,公道と非公道セクションを結んだ新たなサーキットとなるようです。もちろん,今後建設されていくことになる訳ですが,どうやら日頃は道路として使用されている非常設部分と,新たに建設される常設の部分とを2本のトンネルで結ぶという計画のようです。現在の予想では,計画通り開催された場合,年間で700億年を超える経済効果があるということなので,まさに巨大プロジェクトと言えますね。
2024/01/24(水)
◎チーム体制発表会(MotoGP)
○いずれのチーム,メーカーも今シーズンの体制は既に決定していますが,これからはそれぞれが発表会を開いていく時期となっています。そのような中,昨シーズンはまさに黄金時代とも言える結果を残してきたドゥカティ勢の2チームが,他陣営の先陣を切ってチーム体制発表会を開きました。
その中で最も早く1月20日(土)に発表会を行ったのは,今シーズンの注目点の1つとなっているグレシーニ・レーシングMotoGP(今季もこのチーム名でエントリー)です。そのグレシーニ・レーシングですが,2021年シーズンはアプリリアのファクトリーチームとしてフル参戦してきていましたが,そのアプリリアが新たにワークスチームを組織してMotoGPクラスにフル参戦を開始したことから,2022年シーズンからはドゥカティ陣営にインディペンデントチームとして参戦することになりました。その2年目となる昨シーズンは,A.マルケスとF.ディ・ジャンアントニオの体制で臨み,それぞれが1勝ずつマークするという成績を残しました。そして,今シーズンを迎えたわけですが,何といっても注目点となるのはライダーのラインナップで,A.マルケスは残留となり,ジャンアントニオに替わって,何とA.マルケスの実兄で,MotoGPクラスにおいて6回のタイトルを獲得しているM.マルケスが,ホンダワークスとの契約を1年残して同チームに移籍しました。つまり,今季はマルケス兄弟が2020年のレプソル・ホンダ・チーム以来となるチームメイトとなるわけです。その2020年は,コロナ禍や怪我の影響等からあまり2人での走行はしておらず,年間フルで出場するのは今季が初となります。今回の発表会は,そうしたライダーラインナップだけでなく,今季2人が駆ることになるマシンのカラーリング等も公開されました。今季2人が駆るマシンは,昨年ドゥカティ・レノボ・チームのF.バグナイアが連覇を成し遂げたデスモセディチGP23となります。M.マルケスが加わったとは言え,これまで通り同チームにはドゥカティの最新型マシンの供給は行われません。ただ,シーズン中に様々な改良が行われていますので,どの仕様のGP23が供給されるのかは不明です。その後の噂では,昨年の最終型ではないかというものが浮上してきています。カラーリングは,ライトブルーとドゥカティを象徴する赤が施されていて,ほとんど変化がないものとなっています。型落ちのマシンとはいえ,チャンピオンマシンにこれまでいずれかのクラスでチャンピオンを獲得した経歴を持つ2人が乗るわけですから,果たしてどのようなリザルトを残すか注目となります。
グレシーニ・レーシングに続いて1月22日(月)に発表会を行ったのは,ドゥカティのワークスであるドゥカティ・レノボ・チームでした。昨年の同チームは,2022年のチャンピオンであるF.バグナイアが最終戦でタイトルを決定し,ドゥカティにとっては初となる2年連続チャンピオンに輝きました。さらに,チームタイトルとコンストラクタータイトルをも獲得し,2007年以来となるトリプルクラウンを達成しています。まさに黄金時代ともいえる状況を象徴しているチームの発表会だけに,注目が集まるのも当然でしょう。今シーズンの同チームは,昨シーズンと同じくバグナイアとE.バスティアニーニの体制となります。昨シーズンからワークスチームに所属することになたバスティアニーニですが,相次ぐ怪我により思うような成績を収めることはできませんでしたが,それでも第18戦マレーシアGPでは優勝を果たしています。今季こそは,チームメイト同士によるチャンピオン争いが展開されることが期待されます。マシンについては,ワークスですので当然デスモセディチGP24となります。今回は今季のカラーリングを施しただけのマシンでしたの,GP24が果たしてどのような形状を持つマシンになるのかは不明です。しかし,これまでウィングレット等革新的なマシンを投入し続けているドゥカティだけに,2月に行われるプレシーズンテストでは,今回発表されたマシンとは形状の違うものが出てくることは間違いないでしょう。エンジンも含め,果たしてどのような技術が投入されるのかとても楽しみですね。
2024/01/23(火)
◎参戦継続(F1&インディカー等)
○昨日は1月19日(金)にホンダが発表したモータースポーツ活動の内2輪についてお伝えしましたが,今日は4輪の活動についてお伝えします。ただ,2輪の時と同じように,既にほとんどの体制についてはこのページでお伝えしていますので,かなり限定してお伝えします。
海外のレースについてですが,F1については,ホンダに限らず全てのチームが昨シーズンの最終戦と何ら体制に変化がないという珍しい現象が起きています。ホンダは正式には参戦をとりやめていて,新しいレギュレーションの下で行われる予定の2026年からが正式復帰となります。ただ,レッドブルからの要請により,2025年シーズンまではHRCからパワーユニットの供給は継続して行われることになっています。そうしたF1ですが,これまでと同じようにオラクル・レッドブル・レーシングは,.フェルスタッペンとS.ペレス,スクーデリア・アルファタウリは角田裕毅とD.リカルドの体制が継続されます。なお,アルファタウリについては,チーム名が変更になることは既に発表されていて,後はどのような名称となるのかが注目となっています。アメリカンモータースポーツの最高峰の1つであるインディカーへのエンジン供給も継続していきます。噂では,このレースへの参戦をとりやめ,F1に注力するのではないかともいわれているのですが,現段階では継続を明言しています。インディカーへのエンジン供給はこれまでHPD(ホンダ・パフォーマンス・ディベロップメント)が担ってきましたが,そのHPDの名称が今年からHRC USA(ホンダ・レーシング・コーポレーションUSA)に変更となっています。ドライバーに関しては,昨年のチャンピオンで,日本でもお馴染みのA.パロウが,今季もホンダ陣営の有力チームの1つであるチップガナッシ・レーシング・チームから継続して参戦し,チームメイトで,ランク2位に輝いたS.ディクソンも同様に継続参戦となります。インディカー・シリーズでの注目は,何といってもアジア人ドライバーで唯一インディ500の勝者で,しかも2回も制しているという佐藤琢磨でしょう。昨シーズンの琢磨は,オーバルレースだけという限定的な参戦体制を採っていました。そうした状況だっただけに,今季の参戦自体不安視されていましたが,今回の発表では,まだ所属チームや参戦体制は未定ではありますが,しっかりと琢磨の名前がリストの中に入っていて,彼の走りを見ることができそうです。
国内のSFやSGTに関しては,既にお伝えしてきているように,これまで育成段階からホンダ陣営のドライバーだった福住仁嶺と大湯都史樹がトヨタ陣営に移ったりして,陣営内での移籍等を含めると,かなり大幅な体制変更となっています。
2024/01/22(月)
◎2輪レース活動(MotoGP&JRR等)
○1月19日(金)にホンダが2024年におけるモータースポーツ活動について発表を行いました。国内外の2輪,4輪それぞれ様々なレースに参戦しているホンダですので,その全てをお伝えする訳にはいきませんので,今日は2輪の,そして明日は4輪のほんの一部に絞ってお伝えしたいと思います。
まず2輪レースについてですが,海外レースの中でMotoGPやSBKについては,既にこのページでお伝えしている通りです。まずMotoGPについてですが,MotoGPクラスに関しては,これまで通りレプソル・ホンダ・チーム,イデミツ・ホンダLCRとカストロール・ホンダLCRの2チームの体制となっていて,ライダーは変更が加わり,それぞれL.マリーニとJ.ミル,中上貴晶とJ.ザルコです。Moto2クラスに関しては,イデミツ・ホンダ・チーム・アジアは変更がないものの,新たにMTヘルメッツMSIが加わっています。この変更は,昨シーズンまでイデミツ・ホンダ・チーム・アジアからフル参戦していた小椋藍がMSIに移籍したものの,その小椋との関係が継続していることを示しています。Moto3クラスは,これまで通りホンダ・チーム・アジアへの支援となっています。
SBKに関しては,Team HRCとペトロナスMIEレーシング・ホンダの2チームということは変更がなく,ライダーはそれぞれI.レクオナとX.ビエルゲ,A.ノロディンとT.マッケンジーとなっています。SBKと併催となっているWSSに関してはMIEが継続し,そのMIEには,新たにMoto3クラスからの移籍となる鳥羽海渡が加わっています。
国内に目を向けると,JRRのJSB1000クラスに関しては,先日もお伝えしたように,アステモ・ホンダ・ドリームSIレーシングに,これまでずっとヤマハで活動してきた野左根航汰が加わるという驚きの体制となっています。また,長年にわたってホンダのワークスライダーとして活躍してきている高橋巧が,昨シーズンは久々にJRRに復帰してST1000クラスにフル参戦しましたが,今シーズンはチームこそ日本郵便ホンダ・ドリームTPという点に変わりないものの,久々にJSB1000クラスへフル参戦することになっています。昨シーズン鈴鹿8耐を制した高橋ですが,もし今年も8耐にHRCから出場するとなると,ST1000クラスよりはJSB1000クラスのマシンに慣れていた方が乗り換え易いのではないかと思います。的外れかもしれませんが,今回のクラス変更は,それに向けてのものかという予想も立ちますね。
2024/01/21(日)
◎史上初&11連覇(ラリーレイド)
○W2RC世界ラリーレイド選手権の開幕戦となる『第46回ダカールラリー2024』が1月5日(金)に開幕し,1月19日(金)に最終日の走行が行われました。2週間にわたってサウジアラビアを舞台に行われた今シーズンのダカールラリーは,48時間にわたって行われたマラソン的なステージとなる『48Hクロノ』といった新たな取り組みを導入したりしながら,リタイアが続出するという過酷な戦いを繰り広げて最終日を迎えています。
4輪部門では,休息日を挟んで行われた後半戦に入って,電気自動車であるアウディRS Q e-tron E2を駆るC.サインツSir.(今季もF1でフェラーリのレギュラードライバーを務めているC.サインツの実父)とプロドライブ・ハンターを駆るS.ローブとの元WRCチャンピオン同士による激しいトップ争いが繰り広げられていきました。しかし,最終日前日の走行となるステージ11において,ローブがマシントラブルに見舞われて大きくタイムをロスして順位を下げてしまいました。それに対してサインツは安定した走りを見せ,トップの座を守って最終日を迎えていました。その最終日では,ローブの脱落により2位におよそ1時間27分という大差をつけていたことから無難な走りを展開して17番手タイムでフィニッシュを迎え,自身2020年以来となる優勝を果たしました。この優勝はサインツにとって4度目となりますが,その4度とはフォルクスワーゲン,プジョー,ミニ,そして今回のアウディといずれも違うメーカーのマシンを駆っての優勝となります。アウディにとって初めてのダカール制覇となりますし,電気自動車によるダカール制覇は史上初となります。今大会に過去最高となる5台体制で臨んだTOYOTA GAZOO Racingでしたが,今年が初参戦となるG.ボッタリルの6位が最高位でした。ちなみに,トヨタ勢としては,サテライトチームであるオーバードライブのD.メビウスが2位に入り,ワークスを大きく上回る結果を残しています。市販車部門で11連覇を目指して今季に臨んだチームランドクルーザー・トヨタオートボデーは,社員ドライバーである三浦昂が部門トップで最終日を迎え,その座を守ってゴールし,見事チームに11連覇をもたらしています。トラック部門で日野600シリーズを駆って今季も出場している日野チームスガワラの菅原照仁は,燃料漏れといったアクシデントに見舞われたりしながらも,部門7位で無事完走を果たしています。なお,見事初勝利を収めたアウディですが,2026年からザウバーと組んでF1にフル参戦を開始する予定になっていて,この活動に注力するため,ワークスとしてダカールに出場するのは今回が最後ではないかといわれています。
2輪部門では,モンスターエナジー・ホンダ・チームから参戦しているR.ブラベックが,ホンダCRF450ラリーを駆って見事優勝を果たしています。ブラベックにとって自身2度目の勝利となりますが,奇しくも4輪部門の勝者であるサインツと同じ2020年以来4年ぶりの勝利となります。
2024/01/20(土)
◎大幅(SGT)
○昨日のこのページは,日産自動車と日産モータースポーツ&カスタマイズ(NMC)が1月18日(木)に行ったSGTにおける今季の参戦体制の内,GT500クラスについてお伝えしました。この発表では,GT300クラスについての発表も行っていますので,今日はその点についてお伝えします。
同クラスにおける日産&NMCは,パートナーチームに対してNissan GT-R NISMO GT3の供給と技術支援を行っています。昨シーズンのその活動では,GAINERに2台,そしてKONDO RACINGに1台供給しました。しかし,GT500クラスの参戦体制が大幅に変更となったように,GT300クラスについても同様の動きがありました。まず支援するチームに関してですが,KONDO RACINGは変更がないものの,GAINERへの支援は継続されないようで,新たに新規参入チームであるHELM MOTORSPORTSに対して支援を行うことになりました。ドライバーについても変更があり,昨シーズンはJ-P.オリベイラ&名取哲平のコンビで戦かったまずKONDO RACINGについてですが,昨日のこのページでお伝えしたように,名取はチームこそ変わらないものの,ドライバーが総入替えとなったGT500クラスに昇格して松田次生とタッグを組むことになりました。総入替えとなったGT500クラスの昨シーズンのドライバーは平手晃平&佐々木大樹でしたが,その中で佐々木が名取と入れ替わる形でGT300クラスにフル参戦することになりました。長年GT500クラスにフル参戦してきた経歴を持つ平手は,2022年のS耐においてST-Xクラスでチャンピオンを獲得した経歴を持つHELM MOTORSPORTSに加わり,そのチャンピオンを獲得したときのドライバーである平木湧也と平木玲次の兄弟が平手のチームメイトということになります。なお,今回発表された具体的な参戦体制は,以下の表のようになっています。
2024年 ニッサンのチーム体制(GT300クラス)
チーム 監督 ドライバー タイヤ
56 KONDO RACING 近藤 真彦 佐々木 大樹 J-P.オリベイラ ヨコハマ
62 HELM MOTORSPORTS 福山 英朗 平手 晃平 平木湧也 平木玲次 ヨコハマ
2024/01/19(金)
◎大幅(SGT)
○昨日,日産自動車と日産モータースポーツ&カスタマイズ(NMC)が,SGTにおける今季の参戦体制について発表を行いました。それによると,GT500クラスにおける昨シーズンのドライバーについては,前年と比べると全く変更がありませんでしたが,今季は全部で4台体制という点は変更がなかったものの,4チーム中3チームにドライバーの変更がありました。さらに,タイヤについては,4チーム中2チームが変更になるという大幅な変更となっています。まず大きな注目点となるのは,ニッサンのエースチームについてでしょう。これまでずっとニッサン陣営の中でエースナンバーであるNISMOの「23」を背負ってきたのは,松田次生&L.クインタレッリのコンビでした。しかし,クインタレッリについては変更がありませんでしたが,2014年シーズンから10年間にわたってNISMOドライバーとして活躍してきた松田が,今季はKONDO RACINGに所属することになりました。松田のチームメイトとなるのは,チーム残留となる名取哲平です。松田が抜ける23号車のシートには,昨シーズンNDDP RACINGからフル参戦した千代勝正が座ることになりました。その千代が抜けたNDDP RACINGは,新たに『NISMO NDDP』というチーム名に変更となり,千代が座っていたシートには,昨シーズンまでGT300クラスにフル参戦していた三宅淳詞が座ることになりました。三宅と言えば,昨日のこのページでお伝えしたように,今季からThreeBond racingに所属してSFへフル参戦することが決まっていますが,そのThreeBondはホンダ系のチームです。三宅自身は鈴鹿サーキット・レーシング・スクール出身ですので,ホンダ系のチームに所属することは何ら不思議はありませんが,SGTにおいては日産系のチームに所属するというある意味変則的な感じがする今回の決定となっています。ちなみに,上述した名取も三宅と同じ鈴鹿のレーシング・スクール出身です。SFやSGTのドライバー状況を見ると,今季はこれまでトヨタ,ホンダ,ニッサンの各メーカー系のドライバーだったのが,いろいろ混ざり合う状況となっている印象です。タイヤに関してですが,昨シーズンをもってミシュランがGT500クラスでの活動を終えていますが,その影響から,ミシュランユーザーだったNISMOとNDDPはタイヤメーカーを替えることとなり,両チームともブリヂストンタイヤを採用することになりました。この結果,ニッサン勢は4チームの内3チームがブリヂストンで,唯一KONDOHだけがヨコハマユーザーということになります。なお,今回発表された具体的な参戦体制は,以下の表のようになっています。
2024年 ニッサンのチーム体制(GT500クラス)
チーム 監督 ドライバー タイヤ
3 NISMO NDDP 島田 次郎 高星 明誠 三宅 淳詞 ブリヂストン
12 TEAM IMPUL 星野一義(総監督),星野 一樹(監督) 平峰 一貴 B.バゲット ブリヂストン
23 NISMO 中島 健 千代 勝正 L.クインタレッリ ブリヂストン
24 KONDO RACING 近藤 真彦 松田 次生 名取 哲平 ヨコハマ
2024/01/18(木)
◎体制決定(SF)
○昨年12月16日付のこのサイトでは,12月12日(火)にホンダが行った今季のSFの参戦体制についてお伝えしていました。その中で,2台体制を組むTGM Grand Prixと1台体制を組むThreeBond Racingの3つのシートが未定となっていました。その内,TGM Grand Prixに関しては,このサイトのSFに関するページでお伝えしているように,元F1ドライバーである野田英樹の娘のJuju(野田樹潤)を起用することが決定していました。SFにおいて女性の日本人ドライバーがフル参戦するのは史上初ですし,Jujuは2006年生まれですので,年齢としては男女関係なく史上最年少となります。ただ,残りのシートが誰になるのかについては,現段階で情報を得ていません。
次に,1台体制となるThreeBond Racingについてですが,1月16日(火)に同チームから発表があり,昨シーズンはリザーブドライバーを務めていた三宅淳詞をレギュラードライバーとして起用されることになりました。今回発表を行ったThreeBond Racingは,2020年から道上龍が率いるDragoCORSEとジョイントを組んで『ThreeBond DragoCORSE』としてSFへの参戦を開始しました。昨シーズンはThreeBondが主体となってチームを運営し,監督には道上龍が引き続き就きましたが,『ThreeBond Racing』としてフル参戦しました。ドライバーとして2022年からホンダの育成出身である福住仁嶺を起用してきたものの,その福住が今季からホンダを離れてトヨタ陣営のドライバーとしてフル参戦することになりました。それだけに,ホンダ陣営の1つである同チームが誰を起用することになるのか注目となっていましたが,ホンダの若手有望株の一人である三宅淳詞を起用することが決定しています。今回新たに起用されることになった三宅は,2018年に鈴鹿サーキットで実施されていたレーシングスクールを首席で卒業し,一昨年にTEAM GOHからSFへフル参戦する機会を得ました。しかし,そのTEAM GOHがSFでの活動をやめたこともあって,昨シーズンはSFにおけるレギュラードライバーのシートを獲得することができていませんでした。そして,1年間のリザーブドライバーを経験した後,今回のレギュラードライバー復帰となっています。
2024/01/17(水)
◎大幅変更&継続参戦(SGT)
○既に昨年GT500クラスについては発表済みですが,1月10日(水)にTOYOTA GAZOO RacingがGT300クラスに参戦するトヨタ/レクサス車のチームの参戦体制について発表を行いました。それによると,全部で9台のマシンが使われることになっていて,2023年シーズンと比べると多くのチームが何らかの体制変更を行っています。その前に,変更のなかった中の1つが,長年にわたってこのクラスの顔とも言える存在となっている新田守男&高木真一のゴールデンコンビの継続参戦で,今シーズンもK-tunes RacingのRC F GT3を駆ります。変更となったチームの1つが,昨シーズンのチャンピオンであるGreen Braveでしょう。これまではずっとチームの母体である『埼玉トヨペット』が名称の最初についていましたが,今季はそれがとれてGreen Braveというものだけになっています。トヨタ陣営の中で人気と歴史のあるチームの1つであるHOPPY team TSUCHIYAですが,昨年富士スピードウェイで行われた第4戦において,アクシデントの中でマシンが全焼するという悪夢に見舞われてしまっていました。マシンが全損状態となりましたし,元々資金的にはチームの努力で何とか参戦しているという状態でしたので,マシンが使えなくなったからすぐに新しいマシンを導入するというわけにはいかず,第5戦以降は欠場という状態となっていました。果たして今季参戦できるのかという心配がありましたが,マシンの修復にめどが立ったのか,今回の発表で継続参戦することが明らかとなっています。ドライバーには2022年シーズンまで同チームのエース的立場にあった松井孝允が復帰し,菅波冬悟とのコンビとなります。今季も2台体制を組むaprですが,同チームには昨年FIA F4においてそれぞれランク1,2位に輝いたドライバーである小林利徠斗が30号車,中村仁が31号車のステアリングを握ることになっています。タイヤに関してですが,昨シーズンをもってGT500クラスへの供給を終了したミシュランですが,当初から発表されていたように,GT300クラスには継続して供給することになっていて,トヨタ陣営の中ではSHADE RACINGが採用することになっています。なお,今回発表された具体的な体制は,以下の表のようになっています。
2024年 トヨタ/レクサスの参戦体制
チーム ドライバー マシン タイヤ
2 INGING MOTORSPORT 堤 優威 平良 響 加藤 寛規 未定(GR86がベースマシン) ブリヂストン
20 SHADE RACING 平中 克幸 青木 英志郎 シェイドレーシング GR86 GT ミシュラン
25 HOPPY team TSUCHIYA 菅波 冬悟 松井 孝允 未定(GR86がベースマシン) ヨコハマ
30 apr 永井 宏明 小林 利徠斗 織戸 学 apr GR86 GT ヨコハマ
31 apr 小高 一斗 中村 仁 根本 悠生 apr LC500h GT ブリヂストン
50 ANEST IWATA Racing with Arnage I.オオムラ・フラガ 古谷 悠河 ANEST IWATA Racing RC F GT3 ヨコハマ
52 Green Brave 吉田 広樹 野中 誠太 Green Brave GR Supra GT ブリヂストン
60 LM corsa 吉本 大樹 河野 駿佑 Syntium LMcorsa GR Supra GT ダンロップ
96 K-tunes Racing 新田 守男 高木 真一 K-tunes RC F GT3 ダンロップ
2024/01/16(火)
◎引退(JRR)
○年も押し迫った昨年の12月31日(日)に発表があり,元GPライダーで,昨シーズンは日本郵便HondaDreamからST1000クラスにフル参戦した高橋裕紀が,昨年をもってレーシングライダーから引退することになりました。今回引退を発表した高橋は,2000年にJRRのGP125クラスに参戦を開始し,その翌年にはランク2位となりました。2002年にはGP250にステップアップを果たし,同年に出場したMotoGPのパシフィックGPでは,3位表彰台を獲得してその非凡な才能を発揮しました。そして,2004年に同クラスのタイトルを見事に獲得しています。こうした活躍からホンダのスカラシップを受けてGPにステップアップすることになり,2005年から250ccクラスにフル参戦を果たしています。しばらくは同クラスへの参戦を継続していましたが,ついに2009年に最高峰クラスであるMotoGPにステップアップをしてチーム・スコットから出場していきました。ところが,日本人ライダーの悲哀とも言えますが,チーム自体が資金不足で苦しんでいる中,チームメイトであるG.タルマクシが潤沢な資金を有するのに対し,思うように資金を集めることができない高橋がシーズン途中でチーム解雇という憂き目を見てしまいました。2010年には同年から始まったMoto2クラスにステップダウンしてフル参戦を継続し,2013年シーズンをもってGPでの活動を終えました。2014年シーズンから再びJRRに復帰を果たすと,モリワキ・レーシングからJ-GP2クラスにフル参戦すると,見事タイトルを獲得し,さらに翌年には連覇を果たしています。そして,2016年シーズンからついにJSB1000クラスへステップアップを果たして,2019年まで同クラスへのフル参戦をしていきました。その年をもってモリワキがJRRでの活動を終了したことから,2020年シーズンから現在の日本郵便HondaDream TPに移籍し,その初年にタイトルを獲得し,2023年シーズン終了をもって引退することになりました。これまでホンダ系のライダーとして国内外で活躍を見せてきた高橋ですが,今季からはこれまでの経験を活かし,玉田誠が監督として率いているHonda Asia-Dream Racing with SHOWAのアシスタントマネージャーとしてアジアロードレース選手権(ARRC)と鈴鹿8耐に帯同することになるようです。かつて『青山兄弟』のライバルとして切磋琢磨しながらお互いを高め合っていきましたが,その青山兄弟は既にどちらも引退(兄の博一はMotoGPにおけるホンダ・チーム・アジアの監督,弟の周平はオートレーサーとして活躍中)し,唯一高橋だけが現役ライダーとして活躍していました。その高橋も引退となり,世界で活躍する日本人ライダ一の一時代が終わった感があるのも事実でしょう。
2024/01/15(月)
◎移籍(JRR)
○明けましておめでとうございます。今年も地道に更新をしていきたいと思いますので,よろしくお願いします。
今年最初のニュースですが,年末から年初にかけて,国内2輪,4輪のそれぞれのレースでいくつかのチームが参戦体制の発表を行っていますが,その中で,JRRに関してやや驚きの発表がありましたので,その点に関してお伝えします。
長年ホンダのワークスライダーとしてJRRをはじめ鈴鹿8耐,そしてWGPと活躍してきた伊藤真一が率いるのが,日立Astemo株式会社がメインスポンサーを務めているAstemo Honda Dream SI Racingです。その日立Astemo株式会社が今季の参戦体制について発表を行いました。JRRにおいては,JSB1000クラスとST1000クラスにフル参戦している同チームですが,その中でST1000クラスにおいては,渡辺一馬が昨シーズンで3連覇を果たしています。その渡辺は,4連覇を目指して今季も参戦を継続することになりました。また,以前ST1000クラスにフル参戦した経歴を持ち,昨シーズンは同チームからJSB1000クラスにフル参戦した作本輝介が,3年ぶりにST1000クラスへ復帰することになりました。そして,その作本が抜けたJSB1000クラスのシートには,昨シーズンMoto2クラスにフル参戦した野左根航汰が座ることになりました。野左根と言えば,ずっとヤマハで育ってきたライダーですので,驚きを持って今回の移籍劇が捉えられてのではないでしょうか。このところずっとヤマハのエースライダーである中須賀克行が勝ってきているJSB1000クラスですが,その中で2020年に中須賀のチームメイトを務めていた野左根が,その中須賀を振り切って見事同クラスのタイトルを獲得しました。その活躍と将来性が見込まれたのか,その翌年からGRT Yamaha WorldSBK Junior Teamに所属してSBKにフル参戦して世界の舞台へと飛び立ちました。2年間同じ体制でSBKにフル参戦した後,昨シーズンはCorreos Prepago Yamaha VR46 Master Campに所属してMoto2クラスにフル参戦し,ついにGPライダーの仲間入りを果たしました。ところが,その開幕戦となるポルトガルGPで大怪我を負い,シーズン途中まで出場できない状況が続いていました。復帰後も成績は低迷し続け,完走さえままならない状況が続いていき,ついにヤマハとの契約が解除となり,わずか1年でMotoGPから去ることになっていました。その去就が気になっていたのですが,今回JRRへの復帰とヤマハからホンダへのスイッチという驚きの発表となっていました。ずっとヤマハのマシンに乗ってきた野左根だけに,果たしてホンダCBR1000-RRとのマッチングがどうなるのか気になるところですが,2021年以来ずっと低迷を続けてきただけに,復活ののろしを上げていって欲しいものですね。
 

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