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最新ニュース

2017/08/25(金)
☆ライバル同士で(MotoGP)
○ホンダ陣営のインディペンデントチームの1つであるエストレラ・ガルシア0,0マークVDSから発表があり,今季同チームからフル参戦しているT.ラバトに替わって,来季から今季Moto2クラスにカーエキスパート・インターウェッテンのT.ルティを起用することが決定しました。同チームは,既に今季限りでチームを離脱するJ.ミラーに替わって,今季同チームからMoto2クラスにフル参戦しているF.モルビデリを起用することが決定していますから,来季は総入れ替えしてモルビデリ&ルティの体制になることが決定しています。今回決定したルティは,スイス出身の30歳というベテランライダーです。2003年からGPにフル参戦を開始したルティは,2005年に125ccクラスチャンピオンを獲得しました。そして,2007年から250ccクラスにステップアップし,中量級が4サイクル600ccマシンで争われる現行のMoto2クラスになっても参戦を継続し,毎年のようにチャンピオン争いに加わる活躍を見せています。今シーズンも,第10戦チェコGPでの優勝をはじめ,11戦中9回の表彰台を獲得してランク2位につけています。トップと26ポイント差で虎視眈々とチャンピオンを狙っているのですが,そのルティと共にチャンピオン争いをしているのがモルビデリで,両者は毎戦のように接近戦を演じていて,年齢差はありますがよきライバルとなっています。奇しくも,来季はそのライバル同士が時には協力していかなければならないチームメイトということになります。まさに運命の糸というのは時に面白い結果を招くものですね。今回の決定により,来季のホンダ陣営が全て決まったことになります。ヤマハ陣営は体制維持が既に決まっていますし,スズキは噂がなくはないものの,一応体制維持となっています。あと残っているのはドゥカティ陣営で,インディペンデントチームの1つであるアビンティア・レーシングの決定待ちとなっています。
2017/08/24(木)
☆残留(F1)
○マクラーレン・ホンダから発表があり,同チームに所属し,今シーズンからF1のレギュラードライバーとなっているS.バンドーンを来季も継続して採用することになりました。今回残留が決定したバンドーンは,2013年にマクラーレンのドライバー育成プログラムに加入し,2014年からマクラーレンのリザーブドライバーを務めながらGP2に参戦しました。そして,2015年には見事GP2チャンピオンを獲得しました。2016年はSFにフル参戦しながら,第2戦バーレーンGPにおいて負傷したF.アロンソの代役としてF1デビューを果たして10位入賞をし,不振にあえぐチームに貴重なポイントをもたらしました。J.バトンに替わって今シーズンからフル参戦を開始しましたが,ホンダエンジンを中心にマシンの速さや信頼性不足から思うような走りをすることができず,ずっとノーポイントレースが続いていました。しかし,前戦から投入されたスペック3のエンジンが有効に働き,ついに第11戦ハンガリーGPにおいて10位入賞を果たし,アロンソと共にようやく今季初ポイントを獲得しました。チームとバンドーンと具体的な契約については発表されていませんが,マクラーレン・テクノロジーグループのエグゼクティブ・ディレクターを務めるZ.ブラウンのコメントによると,どうやら複数年契約を結んでいるようです。今回の発表により,来季マシンを駆る2人のドライバーの内の1人は決まったことになりますが,もう一人はまだ未定のままで,通常ですとアロンソがその第一候補となるのですが,マシンのポテンシャル不足を懸念していまだに契約延長とはなっていません。そのアロンソとの契約延長の鍵となる来季マクラーレンが搭載するエンジンについては,これまたいまだに決まっておらず,今後ホンダのエンジンがどこまで速さと信頼性を出すかにかかっています。とはいえ,来季のマシン開発するために早めに決定する必要がありますから,悠長なことを言っていられないことも確かです。メルセデスとフェラーリに関しては,マクラーレンへの供給はあり得ないことはほぼ間違いなく,あと残っているのはルノーとなります。そのルノーは,現在3チームに供給していて,来季4チームへの供給はかなり厳しいことも確かです。まだまだマクラーレンとホンダとの関係がどうなるのか,しばらくは注視する必要性が継続しています。
2017/08/23(水)
☆契約延長(F1)
○スクーデリア・フェラーリから発表があり,単年度契約を結んでいるK.ライコネンとの契約をさらに1年延長することになりました。ライコネンとフェラーリとは,2007年にタッグを組むこととなり,その年に見事チャンピオンを獲得し,2009年をもって契約が終了しました。そして,2014年から再びタッグを組むことになって現在に至っています。ここ数年は毎年のようにライコネンの契約延長がないのではないかという噂が出ているのですが,その度に最終的に契約延長が繰返されています。今シーズンも同様の噂が絶えず出ていて,特にフェラーリの社長であるS.マルキオンネがオーストラリアGP後に「のろま」というような表現を使ったりして関係に疑問符がつくようなこともありました。しかし,今シーズンのライコネンは,マシンのポテンシャルアップもあって第6戦モナコGPではポールを獲得し,ここまで4回表彰台を獲得しています。また,ライコネンの本心は分からない部分もありますが,チームメイトであるS.ベッテルを先に行かせるなど彼のチャンピオン獲得を後押しをする働きもしています。だからという訳ではなく,ベッテルもライコネンもなかなか人と馴染めない側面があるのですが,両者の関係はとても良好で,ベッテルはライコネンの契約延長をいつもフェラーリに対して要求しています。今回の契約延長には,そのベッテルの今後の動きが関わっていることも要因と考えられます。というのも,ベッテルとフェラーリとの契約は今シーズンに切れることになっていて,フェラーリ側は複数年を含む契約延長を望んでいます。ところが,ベッテルはなかなかその要求を飲んでいません。というのも,現行のレギュレーションになって圧倒的な強さと速さを見せているメルセデスAMGへの移籍を視野に入れているからのようです。場合によっては,電撃引退したN.ロズベルグの後釜に座ったV.ボッタスが1年限りでシートを失い,そこに座る可能性があったり,L.ハミルトンが逆にフェラーリに移籍し,それに入れ替わるようにベッテルがそのシートに座るというようなシナリオもあったりするからです。そうした中,自分のチームメイトにはライコネンをと要求してきたベッテルの意思に応えるかのようにライコネンの契約延長を行ったわけですから,ベッテルとしては堀を埋まれた形になりました。さらに,どうやらメルセデスAMGの方も,今シーズンの形を崩さずに契約延長ということになりそうな状況ですから,ほぼ堀が埋まった状況になってきています。こうしたことから,今回の契約延長は,ベッテルとフェラーリとの契約延長にも大きな影響を与えることは間違いないでしょう。
2017/08/22(火)
☆契約延長(MotoGP)
○昨日お伝えしたように,ツインリンクもてぎで行われた2&4の会場において,中上貴晶が来季からLCRホンダに所属してMotoGPクラスにステップアップするといううれしい発表がありました。それと同時に,もう1つ新たな発表がなされていましたので,今日はそれについてお伝えします。今年で20周年となるツインリンクもてぎですが,ここはMotoGPの日本GPの会場でもあります。MotoGPの開催権を持つDORNAスポーツ社とツインリンクもてぎの開催契約は,既に来シーズンまで結ばれていますが,今回新たな発表があり,2019年から5年間の契約が成立し,少なくとも2023年までは同サーキットで日本GPを開催することが決定しました。GPにおける日本GPは,以前は鈴鹿サーキットで開催されていました。もてぎでの開催は1999年からとなり,当初は鈴鹿との隔年開催という話で始まりました。しかし,翌年からもてぎはパシフィックGPの会場ということになり,日本では春に鈴鹿,秋にもてぎと年2回GPが開催されるようになりました。ところが,2003年に鈴鹿で行われた日本GPにおいて,故加藤大治郎選手が最終コーナーで転倒を喫し,帰らぬ人となってしまいました。こうした事故を受け,鈴鹿サーキット自体が抱えるサーキットレイアウトの問題がGPを開催する条件に合わず,2004年から日本GPの開催会場がもてぎに変更となり,以来日本での開催は以前のように年1回となって現在に至っています。大分県に住む私としては,鈴鹿サーキットにおける日本GPには毎年のように観戦に行けていましたが,もてぎはやはり遠く,一度も観戦に行けていません。鈴鹿の復活を期待していましたが,現状のままではそれは絶対に不可能です。少なくとも2023年まではもてぎでの開催が約束されたわけですから,いつかは観戦に行こうという期待を持つことができた今回の発表でした。
2017/08/21(月)
☆4年ぶり(MotoGP)
○ツインリンクもてぎで行われた2&4のオープニングセレモニーにおいてHRCから発表があり,現在イデミツ・ホンダ・チーム・アジアからMoto2クラスにフル参戦している中上貴晶が,来シーズンMotoGPクラスにステップアップし,ホンダのサテライトチームの1つであるLCRホンダからフル参戦することが決定しました。日本人ライダーが最高峰クラスにフル参戦するのは,青山博一以来4年ぶりとなります。中上の最高峰クラス参戦は,今シーズンに入って一段と噂されるようになっていました。ただ,そのためにはトップ3に食い込むことが条件なのではないかという噂もありましたが,日本はもちろん,このところ急激に力をつけている他のアジア諸国にいい刺激を与えることに繋がるということがあって,今回のうれしいニュースに繋がったのではないかと思われます。今回ステップアップが決まった中上は,一旦は当時の125ccクラスにフル参戦しましたものの,思うように成績が向上しなかったこともあってそこでのシートを失い,捲土重来を期して日本に戻ってJRRに出戻りという状態で再び参戦しました。そして,2011年に圧倒的な速さと強さを見せてチャンピオンを獲得し,翌年からMoto2クラスへ参戦して再び世界の舞台に帰ってきました。2012年から現在まで昨年の第8戦オランダGPでの優勝を含め,13回表彰台に上がっています。ついに最高峰クラスに日本人ライダーが帰ってくることになりましたが,そう簡単に成績が出るほど甘い世界ではないことは,本人自身が一番分かっていることでしょう。このところの中上は,いい時は表彰台争いに関わるものの,噛み合わないとポイント圏外での争いをするというように不安定なところが見られます。特にウェットコンディションではその傾向が強くなっている印象ですので,今季残りの闘いでは,こうした点を克服していってほしいものです。頑張れ中上選手!!

☆完全優勝(JRR)
○SFとの併催である2&4で行われた第6戦の決勝レースが,レースウィークを通して不安定な天候に見舞われたツインリンクもてぎで行われました。初日,2日目とYAMAHA FACTORY RACING TEAMのワンツーとなった今大会は,決勝レースでも自身初のポールからスタートした野左根航汰と,2番グリッドからスタートした中須賀克行がワンツー体勢を築いていきました。終盤に入って中須賀が徐々に野左根との差をつけてトップを走行していきましたが,何と残り3周となったところでトップをいく中須賀が転倒し,優勝争いから脱落するという事態になりました。今シーズンの中須賀は,2戦連続して転倒リタイアに終わっていましたが,オートポリスで行われた前戦でようやくトップチェッカーを受けました。さらに,3連覇をかけて臨んだ鈴鹿8耐で勝利を収め,悪い流れが断ち切れたように思われていました。しかし,レギュレーション変更で今季から採用されている17インチタイヤとの相性の悪さがやはり解消されていないのか,再び開幕戦から2回続けてあった悪夢が再び中須賀を襲ってしまいました。中須賀の脱落によりトップに躍り出た野左根は,一人旅で最後まで走り抜き,見事今季2勝目を挙げました。これにより,レースウィークを通して全てトップタイムだった野左根が完全優勝となりました。ヨシムラスズキMOTULの津田拓也と,開幕から2連勝したMuSASHi RT HARC-PRO. Hondaの高橋巧との間で繰り広げられた2位争いは,前戦で橋がマシントラブルでリタイアしたこともあってランクトップに立っている津田に軍配が上がりました。

☆初優勝(SF)
○第4戦の決勝レースが,前日は激しい雷雨に見舞われたツインリンクもてぎで行われました。その前日は予選が行われる予定でしたが,Q1は何とか行われたものの,天候の悪化によりQ2,Q3は決勝レース開催日の午前中に行われました。その予選でポールを獲得したのは,今シーズンから参戦を開始したKONDO RACINGの山下健太で,もちろん自身初のポールとなります。そして,2番グリッドを獲得したのは,昨シーズンは結局1ポイントも獲得することができず,チームを移籍して捲土重来を期したKCMGの小林可夢偉でした。その可夢偉は,迎えた決勝レースで好スタートを切ってホールショットを奪いました。F1をはじめ,WECでも活躍を見せた可夢偉ですが,SFではいまだに未勝利のままですから,勝利に飢えているドライバーの一人と言えます。その気持ちが表れるかのようにその後も速いペースを刻んで後続との差を広げていきました。今回はピットインが義務づけられていたのですが,可夢偉はピットインを遅らせる作戦を採り,その間に安全マージンを稼ぐようにマシンを駆っていき,34周目にようやくピットインを行いました。後は通常通りの作業を済ませてコースインし,築いたマージンで初優勝という流れが描かれる状況でした。ところが,メカニックが右リヤのナットが締まりきらないうちにジャッキダウンするというミスを犯してしまい,何と30秒もの時間をかけてしまったのです。これにより,せっかく築いたマージンがなくなるばかりか,トップから脱落してしまうという状況になっていました。その可夢偉に替わってトップに立ったのは,今季からマクラーレン・ホンダに所属してF1にフル参戦を開始したS.バンドーンが昨シーズン行ったように,F1へのステップアップの前にSFに参戦しているTEAM MUGENのP.ガスリーでした。日本国内でのレースにわずか4戦しか参戦していないガスリーですが,ラッキーな形でトップに立つと,ピットミスで一旦は順位を落としたものの2位に浮上した可夢偉に18秒以上の差をつけてトップを独走し,見事初勝利を収めました。ピットミスに泣いた可夢偉は,惜しくも2位にチェッカーを受けています。3位には,前戦で2位表彰台を獲得したSUNOCO TEAM LEMANSのF.ローゼンクビストが入っています。
2017/08/20(日)
☆初ポール(JRR)
○SFとの併催となる2&4で行われる第6戦の予選が,ツインリンクもてぎで行われました。この日のもてぎは,前日と同じように不安定な天候となっていて,突然の激しい雷雨に見舞われるというような状況になっていました。ただ,JRRに関しては,幸いにもドライコンディションの中で行われました。今回の予選は,全部で3回のセッションで行われ,それぞれのセッションで遅いライダーから脱落となるノックアウト方式で行われました。Q1,Q2と徐々にライダーが脱落となっていき,最後のトップ10のグリッドを決めるQ3でトップタイムをマークしたのは,前日のART合同走行において,ドライでもウェットでもトップタイムをマークしていたYAMAHA FACTORY RACING TEAMの野左根航汰でした。野左根にとっては,これがJSB1000クラスにおける自身初ポールとなります。その野左根がマークしたタイムをターゲットにアタックをした前戦の勝者である中須賀克行でしたが,それはかなわずに2番手となりました。これにより,これまた前日と同じくYAMAHA FACTORY RACING TEAMのワンツーとなっています。さらに,前日に総合3番手タイムだったのがヨシムラスズキMOTULの津田拓也でしたが,Q3においても彼が3番手タイムをマークしていて,結局フロントローは前日と同じ顔ぶれという結果でした。4番グリッドをMORIWAKI MOTUL RACINGの高橋裕紀が,5番グリッドをKawasaki Team GREENの渡辺一馬が獲得していて,奇しくも日本の4メーカーが並ぶ形になっています。

☆走行キャンセル(SF)
○2&4での開催となっている第4戦の予選が,この日も不安定な天候となったツインリンクもてぎで行われました。SFも,JRRと同じくQ3までのノックアウト方式で行われる予定になっていました。まず1回目の走行となるQ1は,開始直前から雨が降り始め,それぞれのドライバーはヘビーウェットになる前にタイムを出しておこうと早い段階からアタックを開始しました。20分間のセッションは何とか走行ができたものの,Q1とQ2のインターバルでさらに雨脚が強くなっていき,Q2はディレイとなりました。天候の回復を見守っていましたが,激しい雨だけでなく雷も発生していて,観客は安全なところに避難するようなアナウンスが行われる状態にもなりました。結局最後まで天候が回復することがなく,残りのセッションは全てキャンセルとなりました。この結果,Q2とQ3は,決勝レースが行われる予定の今日の9時20分から順次行われるスケジュールに変更となりました。
2017/08/19(土)
☆両セッションで(JRR)
○サマーブレイクが明け,JRRは後半戦に突入しました。その最初のレースは,SFとの併催(JRRはJSB1000クラスのみ)となる2&4で,ツインリンクもてぎ&我が大分県にあるオートポリスと2戦連続して2&4での開催となります。初日は,いつものようにART合同走行が行われました。この日のもてぎは,今夏の東日本が不安定な天気で推移していることを象徴するかのように時折雨が降ってウェット,ドライどちらのコンディションにもなるという状況となっていました。JRRの走行は,1本目がドライ,2本目がウェットという状況で行われ,総合トップタイムは当然1本目のタイムとなりました。そこでトップタイムをマークしたのは,鈴鹿8耐にも参戦したYAMAHA FACTORY RACING TEAMの野左根航汰でした。彼はウェットとなった2本目でもトップタイムでしたので,この日は両セッションとも野左根が制したことになります。総合2番手タイムをマークしたのは,オートポリスで開催された前戦で今季初勝利を収めると共に,鈴鹿8耐では圧倒的な強さと速さで3連覇を成し遂げた中須賀克行でした。ということで,初日はYAMAHA FACTORY RACING TEAMのワンツーという形で終了しています。総合3番手タイムは,鈴鹿8耐では早々に転倒を喫して優勝争いから脱落してしまったものの,JRRではここまでランクトップを行くヨシムラスズキMOTULの津田拓哉でした。開幕から連勝してランクトップに立っていたものの,前戦でマシントラブルによりリタイアしてしまったためランクトップの座を譲ってしまったMuSASHi RT HARC-PRO. Hondaの高橋巧は,総合4番手タイムにつけています。

☆コンディション変化で(SF)
○JRRのJSB1000クラスと併催となる2&4が,ツインリンクもてぎで開幕し,初日は練習走行が行われました。JRRと同様に不安定な天候に見舞われたSFは,ウェットからドライへと変わる難しいコンディションの中で行われました。そのため,ドライバーによってタイヤ選択に違いが見られ,また,どのドライバーも複数回種類の違うタイヤ交換を行っています。そのような中で行われた練習走行でトップタイムをマークしたのは,ホンダから供給された新型エンジンのマシンを駆ったTCS NAKAJIMA RACINGの中嶋大祐でした。2番手タイムは,トヨタエンジンユーザーとしてはトップとなるITOCHU ENEX TEAM IMPUL関口雄飛でした。3番手タイムは,こちらもホンダエンジンユーザーであるDOCOMO TEAM DANDELION RACINGの伊沢拓也でした。ここまではトヨタエンジンユーザーが圧倒的な速さを見せていましたが,この日はトップ10にトヨタ,ホンダ勢がどちらも5台ずつ入っていて,ドライバー間の争いはもちろん,エンジンバトルも楽しみとなってきました。
2017/08/18(金)
☆契約発表(MotoGP)
○サマーブレイクが明け,MotoGPは後半戦に入っています。これからチャンピオン獲得に向けてさらなるバトルが展開されていきますが,それと同時に来季に向けた動きも出てくる時期でもあります。その中の1つが契約で,来季のシートが1つずつ埋まって行っています。どうしても最高峰クラスであるMotoGPクラスに関してお伝えして行きがちですが,今回はこのところ発表があるMoto2クラスに関してお伝えします。まず直近のニュースですが,最高峰クラスでアプリリアのワークスチームとしてフル参戦しているグレシーニ・レーシングは,Moto2クラスではフェデラルオイル・グレシーニMoto2として参戦しています。そして,今シーズン同チームからJ.ナバーロがフル参戦していますが,そのナバーロを来季も起用することが発表されました。契約期間は1年間となっています。今シーズンから中量級クラスにフル参戦を開始したナバーロですが,まだ表彰台獲得はないものの,トップ10フィニッシュを4回獲得し,ここまでランク13位につけています。今回の発表は,同時にスポンサーについても行われ,インドネシアのオイル関連企業であるフェデラルオイルともタイトルスポンサー契約延長が決定しています。ちょっと前では,8月13日(日)にタスカ・スクーデリア・レーシングから発表があり,今季はスピードアップ・レーシングからフル参戦しているS.コルシと来季の契約が成立しました。2003年シーズンからMotoGPに参戦を開始したコルシですが,これで中量級としては9年目,MotoGPとしては16年目のシーズンを送ることが決定しています。そのコルシが移籍する要因となった発表が,8月11日(金)に行われていました。それは,スピードアップ・レーシングから発表があり,元Moto3クラスチャンピオンであるD.ケントと来季からの2年間の契約が成立したことでした。そのケントですが,今季第3戦まではキーファー・レーシングから参戦していましたが,シーズン序盤で契約解除となり,その後はワイルドカードや代役として参戦しています。8月5日(土)にはダイナボルト・インタクトGPから発表があり,今シーズン限りで引退し,来季から同チームのマネジメントに携わることが決定しているS.コルテセのシートに,今季テック3レーシングからフル参戦しているX.ビエルゲが座ることに決定しました。同チームは,既に2年間契約が残っているM.シュロッターが決定していますので,来季はシュロッター&ビエルゲの体制になることが決まりました。
2017/08/17(木)
☆あと3回?(F1)
○今シーズンのホンダは,信頼性・戦闘力とも他のメーカーと比べるとかなり劣り,ポイント獲得はもちろん,完走さえままならない状況が続いていて,いまだに今季限りでマクラーレンとの提携がご破算になるのではないかという噂が収まらない状態です。しかし,6月末に行われた第8戦アゼルバイジャンGPから投入された改良版である"スペック3"で成績が向上しはじめ,次のオーストリアGPでは,今季初めてF.アロンソとS.バンドーンが共にポイントを獲得することができ,コンストラクタータイトルでザウバーを抜いて最下位から脱出することができています。とはいえ,トップ争いからはまだほど遠く,それに加えて,マクラーレンとの提携継続のためにもさらなる向上が必要とされていることは確かです。その点に関して,どうやら"スペック4"は準備されているようで,どの段階で投入するかを探っているようです。さらに,F1プロジェクトリーダーの長谷川祐介氏によると,今シーズン中にさらに2,3回のバージョンアップを図っていく計画があるとのことです。ただ,既にレギュレーション上で許されたエンジン基数を2人のドライバー共に越えていますので,改良版を投入するというのは,つまりペナルティが科されてグリッド降格処分を受けるということになります。抜きにくいレイアウトのサーキットは予選の順位が重要になりますので,そうした時に改良版投入はマイナスに働きます。そうしたことから,戦闘力アップのためには改良版の投入が必要ですが,どのタイミングで投入するのかが大きな鍵となります。さらに気になるのは,今シーズンの改良に力を入れることはいいのですが,来季に向けた開発がどうなっているのかというところです。いくら世界的なメーカーであるホンダとはいえ,資金的に,何よりマンパワー的に限りがあります。恐らくどのメーカーも時期的に来季型エンジンの開発に取り組んでいるでしょうから,今季型に手を取られると来季型の開発が後手に回り,ホンダが再び来季も今季と同じような状況に陥る可能性が出てきます。今後の推移がとても気になる状況がまだまだ続くことは確かのようです。
2017/08/16(水)
☆2レース(JRR)
○国内でも盛り上がっている4スト250ccマシンによるレースですが,今シーズンからJRRとの併催という形で『MFJカップJP250』が始まっています。現在はJRRのクラス(JSB1000,J-GP2,ST600,J-GP3)の1つとはなっていませんが,いずれは組み込まれることになるかもしれないくらいの勢いがあるのも事実です。このクラスは,正式種目が土曜に予選,日曜に決勝という流れになっているのに対し,土曜日に全てを終了することになっています。さて,そのJP250ですが,レースカレンダー上は4レースを消化しているはずです。ところが,第3戦になっていたスポーツランドSUGOでの決勝レースは,天候不良によりキャンセルになりました。さらに,オートポリスでの第4戦に至っては,激しい雨と濃霧により,予選・決勝共にキャンセルになってしまいました。こうした状況を受けてMFJで協議した結果,今月3日(木)に発表があり,来月末に岡山国際サーキットで開催される予定になっている第8戦において,2レースが行われることになりました。その開催概要によると,レース1のグリッドは予選におけるベストタイムの順で,レース2におけるグリッドは予選におけるセカンドタイムの順になります。また,獲得ポイントは,両レース共にそれぞれ通常のポイントが付与されます。決勝レースは9月30日で,通常通り土曜日に行われます。
2017/08/15(火)
☆解雇&契約(MotoGP)
○昨シーズンから最高峰クラスに復帰しているアプリリア・レーシング・チーム・グレシーニから発表があり,今シーズンはオクト・プラマック・レーシングに所属してMotoGPクラスにフル参戦しているS.レディングと契約が成立しました。契約期間は,来シーズンの1年間となっています。同チームに関しては,A.エスパルガロ&S.ローズの2人で今シーズンを戦っています。エスパルガロについては,最高峰クラスでの経験を積んでいますし,アプリリアがまだワークス参戦していない段階でポテンシャルの劣るマシンながら,しばしば好成績を上げていました。今シーズンからスズキのワークスを離れてアプリリアのワークスライダーとして参戦を開始してランク12位につけています。それに対して,ローズに関しては,契約は来シーズンまで結ばれているものの,成績がなかなか向上せずにここまでわずか2ポイントしか獲得しておらず,現段階でフル参戦ライダーでは最下位という状態です。最高峰クラスとしてはルーキーですのである程度は仕方ないのでしょうが,さすがにチームとしては物足りなさを感じているようです。そうしたことから契約期間が1年残っているものの,今シーズン限りでの解雇に至りました。そのローズに替わって来季からアプリリアのワークスライダーとなるレディングは,現在所属しているチームに来季からホンダのサテライトチームであるエストレラ・ガルシア0,0マークVDSのJ.ミラーが移籍してくることが決定し,もう一人のD.ペトルッチは来季も継続起用することが決定していて,自動的に来季のシートを失うことになってしまっていました。噂では,ミラーが所属し,レディング自身も所属した経歴のあるエストレラ・ガルシア0,0マークVDSにミラーとトレードする形で移籍するのではないかと見られていました。しかし,水面下では話し合いがもたれていたのかもしれませんが,復帰の話はまとまらず,今回発表されたアプリリアのワークスライダーになる道を選択しました。今回の決定により,ローズがシートを失うこととなり,彼の現在の成績では最高峰クラスに残留することはかなり厳しいことが考えられます。現段階の噂では,来季は最高峰ではなく,去年まで参戦していたMoto2クラスでチームを探すことになるのではないかと言うことです。ここで気になるのは,来季のホンダの体制で,エストレラ・ガルシア0,0マークVDSのシートが1つ空いていますし,噂ではLCRホンダが再び2台体制になるのではないかと言うことで,もしそうであれば2つのシートが空いている状態です。ここに中上貴晶が滑り込む可能性は十分ありますから,これからの走りは彼にとって最高峰クラス進出に相当重要となってくることは確かでしょう。トップ10フィニッシュではだめで,今後は優勝を含め,表彰台争いを展開していくのが最低条件と考えた方が良さそうです。
2017/08/14(月)
☆3勝目(MotoGP)
○2週連続開催となるMotoGPでしたが,その2つ目のレースである第11戦オーストリアGPの決勝レースが,ドライコンディションとなったレッドブル・リンク-シュピールベルクで行われました。MotoGPクラスは,ポールからスタートしたレプソル・ホンダ・チームのM.マルケスと,2番グリッドからスタートしたドゥカティ・チームのA.ドビツィオーゾとのトップ争いが展開されていきました。マシンとマシン,体と体が接触しているのではないかと思われるくらい激しいバトルが最後まで展開されていった2人のバトルでしたが,最後は昨シーズンのウィングレットに代わる新しいフェアリングのマシンを駆ったドビツィオーゾがコンマ176秒という僅差でトップチェッカーを受け,今季3勝目を飾りました。3位には,3戦連続表彰台獲得となるレプソル・ホンダ・チームのD.ペドロサが入っています。レッドブルKTMファクトリーレーシングにとっては,この大会はチームのお膝元での大会となりますが,ワイルドカード参戦となるKTMのテストライダーを務めるM.カリオが10位でチェッカーを受けています。
Moto2クラスは,2番グリッドからスタートしたエストレラ・ガルシア0,0マークVDSのF.モルビデリが,オープニングラップからトップに立つと,安定した速さを最後まで展開していき,11戦目にして7回目となるトップチェッカーを受けました。ここまでランクトップを行くモルビデリですが,2位とのポイント差を26に広げています。2位にチームメイトのA.マルケスが入り,チームにとって今季初となるワンツーフィニッシュを達成しています。また,マルケス兄弟にとっては,2人揃って2位表彰台獲得となっています。3位には,ランク2位につけているカーエキスパート・インターウェッテンのT.ルティが入っています。12番グリッドからのスタートとなったイデミツ・ホンダ・チーム・アジアの中上貴晶は,さすがにスタート位置が悪くてトップ争いに加わることはできませんでしたが,トップから9秒弱遅れの6位までポジションを上げてチェッカーを受けています。テルルSAGチームの長島哲太が12位で入り,今回は2人揃ってポイント獲得となっています。
Moto3クラスは,10番グリッドからスタートしたポイントリーダーであるレオパード・レーシングのJ.ミルが,6周目にトップに立つと後続との差を広げていき,最終的に2位に3秒以上の差をつける独走でチェッカーを受け,3戦連続,今季7勝目を挙げました。この勝利によりランク2位に64ポイント差をつけることとなり,ポイント争いでも独走状態に持ち込んでいます。このクラスらしく12台による激しい2位争いとなりましたが,ジュドメトーラ・シェダルGPレーシングのP.エッテルがこれを制し,自己最高位を獲得しています。2位とはおよそコンマ3秒差で,デル・コンカ・グレシーニMoto3のJ.マルティンが3位に入っています。この大会で苦戦をしていた日本人ライダー勢ですが,27番グリッドからスタートしたホンダ・チーム・アジアの鳥羽海渡は,15位争いを制してチェッカーを受け,貴重な1ポイントを獲得しています。SICレーシング・チームの佐々木歩夢は,18位でチェッカーを受けてポイント獲得とはなりませんでした。26番グリッドからスタートしたSIC58スクアドラ・コルセの鈴木竜生は,転倒リタイアに終わっています。
2017/08/13(日)
☆3戦連続(MotoGP)
○第11戦オーストリアGPの予選が,ドライコンディションのレッドブル・リンク-シュピールベルクで行われました。MotoGPクラスは,レプソル・ホンダ・チームのM.マルケスが,予選前に行われたフリー走行4で転倒を喫しながらもここでトップタイムをマークしました。そして,予選でもその速さに変わりはなく,ここでもトップタイムをマークして3戦連続ポールを獲得しました。前日に総合トップタイムを刻んでいたドゥカティ・チームのA.ドビツィオーゾは,マルケスにこの日のトップの座は譲ったものの,コンマ144秒差で2番グリッドを獲得しました。新型フェアリングのマシンを駆ってハンドリングに手応えを感じているドゥカティ・チームのJ.ロレンソが3番手タイムをマークし,今季2回目となるフロントローを獲得しています。
Moto2クラスは,前戦で中量級クラスで自身初のポールを獲得したイタルトランス・レーシング・チームのM.パッシーニが,オーストリアでも速さを見せ,2戦連続してポールシッターとなりました。ここまでランクトップを行くエストレラ・ガルシア0,0マークVDSのF.モルビデリは,パッシーニにポールの座は譲ったものの,わずか1000分の1秒差で2番グリッドを獲得しています。チームメイトのA.マルケスが3番グリッドを獲得し,フロントローの2つを占めています。前日はトップ10に食い込んだイデミツ・ホンダ・チーム・アジアの中上貴晶でしたが,この日は上位に顔を出すことができず,13番手タイムで予選を終えています。テルルSAGチームの長島哲太は,トップから1秒弱遅れの21番手タイムでした。
Moto3クラスは,前戦で自身初となるポールを獲得したRBAボア・レーシング・チームのG.ロドリゴが,ここでも速さを見せて2戦連続ポールを獲得しています。チームメイトのJ.ゲバラが2番手タイムをマークし,KTM勢がトップ2を占めました。前日に総合2番手タイムだったエストレラ・ガルシア0,0のA.カネトが,ホンダ勢最高位となる3番グリッドを獲得しています。日本人ライダー勢ですが,この日も前日に続いて上位に顔を出すことができず,SICレーシング・チームの佐々木歩夢が18番手で日本人最高位となり,SIC58スクアドラ・コルセの鈴木竜生が26番手,ホンダ・チーム・アジアの鳥羽海渡が27番手と下位に沈んでいます。
2017/08/12(土)
☆3戦連続(MotoGP)
○2週連続開催となるMotoGPですが,その2つ目のレースである第11戦オーストリアGPがレッドブル・リンク-シュピールベルクで開幕し,初日は2回のフリー走行が行われました。MotoGPクラスは,ここまでランク3位につけているドゥカティ・チームのA.ドビツィオーゾが最速タイムを刻み,これで3戦連続して初日総合トップとなりました。ランク2位につけているモビスター・ヤマハMotoGPのM.ビニャーレスが,トップからコンマ234秒差で総合2番手につけています。ここまで2戦連続して表彰台に上って好調な走りを見せてきているレプソル・ホンダ・チームのD.ペドロサが,トップからコンマ428秒差で総合3番手タイムとなっています。
Moto2クラスは,ここまでランクトップに立っているエストレラ・ガルシア0,0マークVDSのF.モルビデリが,今季4度目となる初日総合トップタイムをマークしました。そのモルビデリからわずか1000分の31秒差で,ここまでランク2位につけているカーエキスパート・インターウェッテンのT.ルティが総合2番手となっています。フリー走行1でトップタイムだったレッドブルKTMアジョのM.オリベイラは,2回目もタイムアップを果たしましたが,総合3番手で初日を終えています。日本人ライダー勢ですが,イデミツ・ホンダ・チーム・アジアの中上貴晶が10番手,テルルSAGチームの長島哲太が22番手タイムでした。
Moto3クラスは,午前に行われたフリー走行1はドライコンディションだったものの,午後に行われたフリー走行2はウェットコンディションだったため,フリー走行1の結果が初日の総合タイムとなりました。そのフリー走行1でトップタイムをマークしたのは,ここまでランクトップに立っているレオパード・レーシングのJ.ミルでした。ミルが初日総合トップタイムを刻んだのは,第2戦アルゼンチンGP以来となります。ウェットだった2回目はトップタイムだったエストレラ・ガルシア0,0のA.カネトは,ドライでの1回目の走行は2番手でした。総合3番手タイムは,ここまでランク6位につけているプラチナム・ベイ・リアル・エステートのM.ラミレスでした。日本人ライダー勢ですが,初日はいいタイムを刻むことができず,SICレーシング・チームの佐々木歩夢が22番手,SIC58スクアドラ・コルセの鈴木竜生が23番手,そしてホンダ・チーム・アジアの鳥羽海渡が26番手タイムで初日を終えています。
2017/08/11(金)
☆移籍(MotoGP)
○今日から第11戦オーストリアGPが開幕しますが,それを前にドゥカティのサテライトチームの1つであるオクト・プラマック・レーシングから発表があり,今シーズンはエストレラ・ガルシア0,0マークVDSからMotoGPクラスにフル参戦しているJ.ミラーと来シーズンの契約が成立しました。同チームは,既にD.ペトルッチと来季の契約を結んでいますので,来季はペトルッチ&ミラーという布陣となります。これにより,今シーズン同チームからフル参戦しているS.レディングについては,来季の所属先が未定ということになります。ただ,まだ噂の段階ですが,以前所属していたエストレラ・ガルシア0,0マークVDSに復帰するのではないかといわれていますので,結果的にミラーとレディングとをトレードする形に落ち着く可能性があります。今回移籍が決定したミラーですが,Moto3を卒業した後,通常はMoto2にステップアップしますが,その将来性をホンダに買われ,中量級クラスをとばして一挙にMotoGPクラスにフル参戦を開始しました。その時はC.クラッチローのチームメイトとしてLCRホンダでフル参戦しましたが,同チームが1台体制に戻って現在のエストレラ・ガルシア0,0マークVDSに所属していました。次々に優勝者が現われた昨シーズン,その中の一人に加わり,見事最高峰クラスで1勝を挙げました。しかし,それ以外では思うように結果が表れず,チームメイトであるT.ラバトと共にホンダ勢としては上位争いに顔をほとんど出さない状態でシーズンが進んできています。そういう状態ですから,ラバトについても,来季のシートが危うい状況にあります。ミラーは今年の8耐にも高橋巧,中上貴晶と組んで参戦しましたが,序盤こそトップ争いを展開していたものの,中上の転倒や不運なアクシデントによりトップ争いから脱落。結局トップから2周遅れの4位でチェッカーを受けています。今回移籍先となったオクト・プラマック・レーシングは,ドゥカティのサテライトチームの中ではトップチームに位置づけられていて,ペトルッチは最新型のドゥカティ・デスモセディチを駆っています。その扱いは来季も変わらないでしょうから,彼が最新型を駆り,ミラーが1年落ちを駆ることになるのではないかと思われます。なお,ミラーとチームの契約期間は,2018年シーズンの1年間となっているようです。
2017/08/10(木)
☆契約延長(SBK)
○8月8日(火)にSBKにおけるヤマハのワークス的立場にあるパタ・ヤマハ・オフィシャルチームワールドSBKから発表があり,今シーズン同チームからフル参戦しているA.ロウズとの契約を延長することになりました。契約期間は,来年までの1年間となります。SBKにおけるヤマハは,ここ数年参戦をとりやめていましたが,新型のYZF-R1を投入して昨シーズンから再び参戦を開始し,その時に今回契約延長が成立したロウズを採用(もう一人はS.ギントーリ。)していました。さらに,その年の鈴鹿8耐にも参戦し,見事勝利を収めてヤマハの8耐2連覇に貢献しました。そして,今シーズンも鈴鹿8耐に参戦し,昨年と同じく中須賀克行と組んで8耐3連覇に貢献しています。SBKにおいては,今シーズンここまで勝利はないものの,2位表彰台と3位表彰台をそれぞれ1回ずつ獲得し,ランキング5位につけています。チームメイトに関しては,ギントーリが昨シーズン限りでチームを去り,今シーズンからここ数年ホンダのマシンを駆ってSBKにフル参戦してきたM.ファン.デル.マークと組んでいて,鈴鹿8耐に関しても共に中須賀のチームメイトとして参戦しました。来季に関しては,まだ契約成立の発表はありませんが,ほぼ間違いなく今シーズンと同じくファン.デル.マークになるものと思われます。ということは,来年の8耐も今シーズンと同じ体制で臨む可能性がかなり高く,今年は2位はぎりぎり同一周回ではあったものの,3位以下は全て周回遅れになるという圧勝に終わっていますので,ヤマハの連勝記録をさらに延ばす可能性が高くなってきますね。
2017/08/09(水)
☆どちらを?(インディカー)
○今シーズンのインディ500で勝利を収め,先日はホンダから優勝のお祝いにプレゼントされたNSXを駆って「総理大臣顕彰」受賞のため首相官邸を訪れた佐藤琢磨ですが,来季の彼の去就に間違いなく大きな影響を与える気になるニュースが流れています。インディカーシリーズは,ホンダとシボレーという2つのメーカーがエンジンを供給しています。ホンダは,啄磨が所属するアンドレッティ・オートスポーツなどが,シボレーは,チーム・ペンスキーなどが使用しています。アンドレッティ・オートスポーツに関しては,もちろんずっとホンダを使用してきたわけではなく,シボレーとも良好な関係があります。というわけで,どのエンジンを使用するかは不透明なところが常にあるのがインディカーシリーズとも言えます。その点に関して浮上してきているのが,アンドレッティ・オートスポーツが来季どのエンジンを使用するかということです。インディ500を制していることですから,来季も引き続いてホンダを使用するものと勝手に思っていましたが,シボレーエンジンにスイッチするのではないかという話が出てきています。チーム代表のM.アンドレッティもその点を否定しておらず,水面下で交渉しているようで,できれば近々発表できるよう動いているとのことです。もしシボレーにスイッチするとなれば,ホンダと強い関係にある啄磨は1年限りで同チームを去ることとなります。啄磨が今シーズンとても良好な関係があったAJフォイト・レーシングからアンドレッティ・オートスポーツに移籍したのも,AJフォイト・レーシングがホンダからシボレーにエンジンをスイッチしたためで,もし来季変更となると,2年連続して同じ理由からチーム移籍ということになってしまいます。果たしてどのような結論が出るのか,とても気になるところですね。
2017/08/08(火)
☆久々(MotoGP)
○レプソル・ホンダ・チームのM.マルケスの独走&同チームのワンツーフィニッシュで終わった第10戦チェコGPでしたが,ドゥカティのサテライトチームの一部を除いてほとんどのチーム及びライダーは,チェコGPの会場であるアウトモトドローム・ブルノに延滞し,今シーズン3度目,そして今季最後となるシーズン中のオフィシャルテストを行いました。次戦以降のマシンセッティングやミシュランが準備した次戦以降使用する予定のタイヤなどのテストを行っていきましたが,その中で総合トップタイムをマークしたのは,チェコGPで4位で終わったモビスター・ヤマハMotoGPのV.ロッシでした。ロッシがオフィシャルテストで総合トップタイムをマークしたのは,2015年2月にマレーシアのセパン・インターナショナル・サーキットで行われたテスト以来久々となります。この日の同チームは,新しいパーツをはじめ,セッティング,そして昨シーズンのトレンドで,今シーズンから使用禁止されたウィングレットに代わる新形状のフェアリングを投入したりする中でのトップタイムでした。ロッシのチームメイトで,チェコGPでは3位表彰台を獲得したM.ビニャーレスが,決勝レースと同じく総合3番手でテストを終えています。チェコGPの勝者であるマルケスは,トップのロッシからわずか1000分の18秒差で総合2番手タイムでした。フラッグトゥーフラッグでマシン乗り換えを行ったものの,チームのミスで乗り換えるマシンが準備されておらず,ポイント圏外に終わったドゥカティ・チームのJ.ロレンソは,チェコGPのフリー走行でも投入したこちらもウィングレットに代わる新型のフェアリングを投入したりして,総合4番手タイムでテストを終えています。
2017/08/07(月)
☆コンディションの変化(MotoGP)
○サマーブレイクが明けて折り返しとなったMotoGPですが,その最初のレースである第10戦チェコGPの決勝レースが,クラスによって雨が降ったり止んだりしてコースコンディションが変化するという難しい状況となったアウトモトドローム・ブルノで行われました。MotoGPクラスは,スタート段階ではウェットコンディションだったものの,すぐに乾き始めてドライコンディションという状況となりました。コースコンディションが変わるとマシンの乗り換えが可能なのがこのクラスですので,ライダーによって乗り換えるタイミングは違いましたが,どのライダーもマシンの乗り換えを行いました。ポールからスタートしたレプソル・ホンダ・チームのM.マルケスは,2周目が終了するといち早くピットインしてマシンの乗り換えを行いました。その段階ではもちろん順位を下げましたが,他のライダーがマシンチェンジのためにピットインする中快調なペースを刻んで順位を上げていき,6周目にトップに立ちました。その後も順調に後続との差を広げていき,最終的に2位に12秒以上の差をつける独走でポールトゥーフィニッシュを達成しました。前戦からの連勝で今季3勝目となったマルケスは,この勝利によってランキング争いで2位以下とのポイント差を広げることとなりました。3番グリッドからスタートしたマルケスのチームメイトであるD.ペドロサは,4周目の終わりにピットインしてマシンチェンジを行い,速いペースを刻むマルケスには離されてしまいましたが,2位でチェッカーを受けて3戦連続表彰台を獲得しました。初日を中心に,前日まではなかなかいいペースを刻むことができなかったモビスター・ヤマハMotoGPのM.ビニャーレスは,7番グリッドからスタートしてペドロサと〃タイミングでマシンチェンジを行いました。レプソル・ホンダ・チームの2人のペースにはついて行けませんでしたが,チームメイトであるV.ロッシの前を維持していき,3位表彰台を獲得しています。
Moto2クラスは,ドライコンディションで始まりましたが,その後雨が降り始めたため,8周目に赤旗が提示されて2ヒートによるレースになりました。ウェットコンディションとなったレース2で速さを見せたのは,ベテランライダーながらこのクラスでずっと速さを見せているカーエキスパート・インターウェッテンのT.ルティでした。リスタートでホールショットを奪うと後は一人旅となり,2位となったエストレラ・ガルシア0,0マークVDSのA.マルケスに5秒近い差をつける独走で今季初優勝を飾りました。3位には,レッドブルKTMアジョのM.オリベイラが単独走行で入っています。8耐からのマシン乗り換えに苦労しているイデミツ・ホンダ・チーム・アジアの中上貴晶は,最後まで上位争いに顔を出すことができず,最終的に下位争いとなる24位でチェッカーを受けています。同じく8耐に参戦したテルルSAGチームの長島哲太は,17位でチェッカーを受けてポイント獲得まであとわずかというところでした。
唯一終始ウェットコンディションでの走行となったMoto3クラスは,ここまでランクトップを行き,来季はMoto2クラスにステップアップすることが決まっているレオパード・レーシングのJ.ミルと,ランキング争いでそのミルを追っているマリネッリ・リバコールド・スニパーズのR.フェナティとの争いがファイナルラップまで持ち込まれました。最終的にランクトップのミルがトップでチェッカーを受けて今2戦連続勝利を収め,フェナティは4戦連続2位表彰台を獲得しました。3位には,路面が乾き始めてペースアップを果たしたエストレラ・ガルシア0,0マークVDSのA.カネトが入っています。フル参戦日本人ライダー勢ですが,来季も今年と同じ体制でフル参戦することが決まっているSIC58スクアドラ・コルセの鈴木竜生が,自己最高位タイとなる8位でチェッカーを受けました。SICレーシング・チームの佐々木歩夢が15位に入ってポイントを獲得したものの,ホンダ・チーム・アジアの鳥羽海渡はブービーとなる29位でレースを終えています。

☆2年ぶり&快挙(SGT)
○第5戦の決勝レースが,黒い雲は見られるものの,終日ドライコンディションとなった富士スピードウェイで行われました。GT500クラスは,ポールからスタートした野尻智紀&小林崇志組のARTA NSX-GTが,オープニングラップでトップの座を守って以後も順調に後続との差を広げていきました。ピットイン後もそのトップの座は変わらず,このままポールトゥーフィニッシュを飾るものと思われましたが,残り5周となったところでGT300クラスのマシンを交わす際に車体の半分がコースオフするアクシデントが発生しました。そのアクシデントでタイヤに大量のデブリを拾ってしまったようで,ペースが落ちていきました。2番グリッドからスタートしてその順位を守ってきた松田次生&R.クインタレッリ組のMOTUL AUTECH GT-Rが,トップのとの差を縮めていき,最後まで分からない状況となりました。しかし,トップのNSX-GTは何とか逃げ切り,今季初優勝を飾ると共に,ホンダにとって2年ぶりの勝利となりました。3位には,立川祐路&石浦宏明組のZENT CERUMO LC500が入っています。
チームとしてダブルポールとなったARTAのGT300クラスマシンである高木真一&S.ウォーキンショー組のARTA BMW M6 GT3は,GT500クラスと同様に順調にトップの座を守っていきました。GT500クラスは終盤に入って差が縮まるという展開となりましたが,GT300クラスのARTAは最後まで安定して速いペースを刻み続け,結局2位以下を周回遅れにするという圧倒的な速さを見せて今季初優勝を飾りました。これにより,両クラス共にARTAがポールトゥーフィニッシュを飾りましたが,これはSGT史上初の快挙となります。また,ダブルウィンとなると2013年シーズンにスポーツランドSUGOで行われた第4戦以来となります。さらに,優勝ドライバーとなった高木真一にとっては,このクラスでは最多勝利記録に並びました。なお,2位,3位には,それぞれ谷口信輝&片岡龍也組のグッドスマイル 初音ミク AMG,嵯峨宏紀&久保凜太郎組のTOYOTA PRIUS apr GTが入っています。
2017/08/06(日)
☆2戦連続 PARTT(MotoGP)
○サマーブレイク明けの初戦となる第10戦チェコGPの予選が,ドライコンディションのアウトモトドローム・ブルノで行われました。MotoGPクラスは,ここまでランクトップを行くレプソル・ホンダ・チームのM.マルケスが,唯一1分54秒台のタイムをマークしてポールを獲得しました。マルケスのポールは,サマーブレイク前に行われたドイツGPに続いて2戦連続となります。そのマルケスからわずか1000分の92秒差で2番グリッドを獲得したのは,ここまでランク4位につけているモビスター・ヤマハMotoGPのV.ロッシでした。レプソル・ホンダ・チームのD.ペドロサが3番グリッドを獲得し,こちらも前戦に続いてフロントローを獲得しています。
Moto2クラスは,今季好調な走りを見せているイタルトランス・レーシング・チームのM.パッシーニがトップタイムをマークし,中量級クラスとしては自身初のポールを獲得しました。パッシーニのポールは,125ccにフル参戦していた2007年シーズンの第16戦オーストラリアGP以来何と10年ぶりとなります。4番グリッドまでは僅差の争いになっていて,2番手タイムだったレッドブルKTMアジョのM.オリベイラが1000分の32秒差,3番手タイムだったエストレラ・ガルシア0,0マークVDSのF.モルビデリが1000分の50秒差,4番手タイムだったスカイ・レーシング・チームVR46のF.バグナイアが1000分の75秒差でした。フリー走行では総合10番手タイムだったイデミツ・ホンダ・チーム・アジアの中上貴晶でしたが,予選では15番手と順位を下げています。ただ,トップからの遅れはコンマ88秒差で,順位ほどは離れていません。テルルSAGチームの長島哲太は,23番グリッドからの決勝レーススタートとなっています。
Moto3クラスは,フル参戦3年目となるRBAボア・レーシング・チームのG.ロドリゴが,自身キャリア初となるポールを獲得しました。今シーズンここまで4回フロントローを獲得しているマリネッリ・リバコールド・スニパーズのR.フェナティが,トップからコンマ15秒差で2番手タイムでした。ロドリゴのチームメイトであるJ.ゲバラが3番手タイムをマークし,今季3度目となるフロントローを獲得しています。フル参戦日本人ライダー勢ですが,SICレーシング・チームの佐々木歩夢が11番手,SIC58スクアドラ・コルセの鈴木竜生が13番手,ホンダ・チーム・アジアの鳥羽海渡が23番手タイムで予選を終えています。

☆2戦連続 PARTU(SGT)
○第5戦の予選が,ドライコンディションの富士スピードウェイで行なわれました。GT500クラスは,最後の最後で野尻智紀&小林崇志組のARTA NSX-GTが最速タイムを刻み,2戦連続してポールを獲得しました。性能調整で昨シーズンよりウェイトを減らされているNSX-GT勢ですが,これで5戦中4回目となるポールとなります。予選では速さを見せているホンダですが,今度は決勝での結果が期待されます。ギリギリでポールの座を奪われて2番グリッドとなったのは,今シーズン苦戦しているニッサン勢のエースペアである松田次生&R.クインタレッリ組のMOTUL AUTECH GT-Rでした。3番手タイムを中嶋一貴&J.ロシター組のau TOM'S LC500がマークし,3メーカーがトップ3を分け合う形となりました。
GT300クラスは,高木真一&S.ウォーキンショー組のARTA BMW M6 GT3がトップタイムをマークしてポールを獲得し,ARTAとしては両クラス共にポールシッターとなっています。J.ミューラー&荒聖治組のStudie BMW M6が2番手タイムをマークし,MW M6のフロントロー独占となりました。3番グリッドは,谷口信輝&片岡龍也組のグッドスマイル 初音ミク AMGが獲得しています。
2017/08/05(土)
☆2戦連続(MotoGP)
○およそ1ヶ月に及ぶサマーブレイクが明けて第10戦チェコGPがアウトモトドローム・ブルノで開幕し,初日は2回のフリー走行が行なわれました。この日のブルノは,午前中は雨に見舞われてウェットコンディションでの走行となりましたが,午後からは天候が回復して徐々にドライコンディションになるという状況でした。フリー走行1はウェット,フリー走行2はドライでの走行となったMotoGPクラスは,サマーブレイク前の前戦ドイツGPで初日総合トップタイムをマークしたドゥカティ・チームのA.ドビツィオーゾが,2回目のフリー走行でトップタイムをマークし,2戦連続初日総合トップとなりました。母国GPとなった前戦ドイツGPで2位表彰台を獲得したモンスター・ヤマハ・テック3のJ.フォルガーが初日総合2番手タイムをマークし,前戦の勢いを保っているかのような初日となりました。総合3番手タイムは,オクト・プラマック・レーシングのD.ペトルッチでした。この日はドゥカティ勢が好調で,トップ6中4台がドゥカティ勢でした。この日最も注目を浴びたのは,総合15番手で初日を終えたドゥカティ・チームのJ.ロレンソでしょう。ウェットだった1回目はこれまでのマシンを駆りましたが,ドライだった2回目の走行は,シーズン前も注目を浴びた独特な形状をしたフェアリングのマシンを駆ったのです。昨シーズンのトレンドだったウィングレットが,今シーズンから使用禁止となったため,各メーカーともそれに替わる新たなカウルを試していました。その中でもドゥカティのが一番ユニークな形状だっただけに,一躍注目を浴びていました。ロレンソによると,彼がドゥカティに移籍以来抱えているフロントセクションに対する不安が,このフェアリングでは解決方向にあるようです。ただ,その他の面で解決しなければならないことがあるとのことで,今日以降の走行で採用するかどうかは不明です。いずれにしても,今後要注目と言えるでしょう。
MotoGPクラスと同じくフリー走行2はドライだったMoto2クラスは,今回で通算200戦目となるイタルトランス・レーシング・チームのM.パッシーニが,中量級クラスで自身初となる初日総合トップタイムをマークしました。トップからコンマ262秒差で総合2番手タイムだったのが,スカイ・レーシング・チームVR46のF.バグナイアでした。そのバグナイアからわずか1000分の57秒差で総合3番手タイムだったのは,テック3レーシングのX.ビエルゲでした。鈴鹿8耐にホンダの期待を背負って高橋巧やJ.ミラーと組んで参戦した中上貴晶でしたが,トップ争いを展開中に転倒を喫してしまい,その後トラブルに見舞われたこともあって表彰台さえも逃すという結果に終わってしまいました。当然後半戦にその雪辱を期していることでしょうからその走りが楽しみですが,初日は残念ながら結果が出ず,総合17番手で走行を終えています。もう一人のフル参戦日本人ライダーであり,中上と同じく8耐にも参戦したテルルSAGチームの長島哲太は,総合16番手タイムでした。
唯一2回ともウェットコンディションでの走行となったMoto3クラスは,ここまでランクトップに立っているレオパード・レーシングのJ.ミルが,前戦に続いて初日総合トップタイムをマークしました。総合2,3番手タイムは,それぞれエストレラ・ガルシア0,0のA.カネト,SICレーシング・チームのA.ノロディンでした。日本人ライダー勢ですが,SIC58スクアドラ・コルセの鈴木竜生が10番手,SICレーシング・チームの佐々木歩夢が16番手,ホンダ・チーム・アジアの鳥羽海渡が25番手で初日を終えています。
2017/08/04(金)
☆復活(MotoGP)
○MotoGPをプロモートするDORNAスポーツから発表があり,2019年シーズンからフィンランドGPを開催することになりました。J.サーリネンをはじめ,最近では現在KTMでテストライダーを務めているM.カリオといった名ライダーを輩出してきたフィンランドですが,1981年シーズンを最後にカレンダーから外れてきました。今回40年近い期間を経て復活となったフィンランドGPは,現在MotoGP開催可能なグレードA,F1開催も可能となるグレード1格式で建設中のキュミリングで開催されることになります。フィンランド政府が主導して建設中のこのサーキットの全長は4.6qで,高低差18メートル,全コーナー数が18とのことです。今回DORNAと結ばれた契約期間は,2019年シーズンからの5年間となっています。
2017/08/03(木)
☆注目の(F1)
○2日間にわたって行われた今季2回目となるインシーズンテスト最終日の走行が,ハンガリーGPの会場であるハンガロリンクで行われました。この日の総合トップタイムをマークしたのは,そのハンガリーGPでポールトゥーウィンを達成したフェラーリのS.ベッテルでした。この日のベッテルは,午前中の走行を担当し,午後はチームメイトでハンガリーGPにおいて2位表彰台を獲得したK.ライコネンにステアリングを託しましたが,その午前の走行におけるタイムを誰も更新することができませんでした。これにより,今回のハンガリーはベッテルがレースでもテストでも速さを見せた結果となっています。この日のテストは,そのベッテルよりも注目を浴びていたのが,ルノーのテストを担当したR.クビサでしょう。2011年シーズンの開幕前にラリーで重傷を負い,レーサーとしての生命を失うところまで行きました。しかし,不屈の精神でそうした状況を克服していき,その2011年以来となる最新型F1マシンを駆る状況まで至りました。タイム的にはトップから1.4秒ほど離れたものでしたが,最新型のマシンを駆るのが久々ですし,ピレリのワンメークタイヤを使用するのは今回初めてというように,自身が負っている手首の障がい以外にもハンディがある状態での走行にもかかわらずのタイムでした。しかも,走行が全部でこの日の2番目の周回数となる142周をこなすというもので,こうした点でも十分評価できる走行と言えるのではないでしょうか。もっとも,最初にガレージから出る時に,左リアのタイヤをガレージの柱にぶつけ,出口の上に掲げてあったN.ヒュルケンベルグの看板を落とすということをやらかしてしまいましたが・・・。私たち日本人にとっての注目点となったのが,現在GP2シリーズにフル参戦し,日本人ドライバーとしてF1に最も近い位置に立っている松下信治の登場でしょう。現在は提携が解消されてしまいましたが,つい先日までは来季に向けて提携を結んでいた関係で,このテストでザウバーのマシンをテストすることになりました。ザウバーといえば,型落ちのフェラーリ製エンジンを使用していますし,マシンの戦闘力も高くありませんから,ハンガリーGPでマクラーレン・ホンダがダブル入賞を果たしたことから,現在チームランキングで最下位にいます。そうした不利な状況における走行ということもあって,松下のタイムはこの日走行した中で最下位でした。ただ,彼にとっては,F1ドライバーに向けて良い経験と刺激になったことは確かでしょう。
2017/08/02(水)
☆テストでも(F1)
○今季も不調のまま推移してきているマクラーレン・ホンダですが,そうした中でも良い結果が期待できる数少ない大会であるハンガリーGPが行われ,見事今シーズン初めてダブル入賞を果たしました。マクラーレンにとってはこれまでの不振を一挙に振り払う結果に終わったハンガリーGPでしたが,F1のチーム・ドライバーはそのまま同地に滞在し,今シーズン2回目となるインシーズンテストに臨みました。以前あった若手ドライバーテストがなくなっている現在ですが,このインシーズンテストはそれに代わる走行という側面も持っています。そのため,チームによってはレギュラードライバーだけでなく,テストドライバーなど若手を起用しているチームもあります。そのような中で行われた初日の走行ですが,ここで総合トップタイムをマークしたのは,フェラーリのS.ルクレールでした。このルクレールは,現在GP2シリーズにフル参戦してランクトップに立っています。フェラーリ・アカデミー・ドライバーの1人で,来季はF1へのステップアップが噂されている逸材の一人です。一旦はホンダと来季の提携を結んだザウバーでしたが,先週にその契約を破棄し,来季はこれまで通りフェラーリからの供給を受けることになりました。噂によるとザウバーの立場はレッドブルとトロロッソとの関係と同じように,フェラーリの若手をザウバーで登用し,力をつけてからフェラーリドライバーとして採用していくという流れになるのではないかと言われるようになっています。ということは,このルクレールは,もしかしたら来季ザウバーからF1にステップアップすることになるかもしれません。今回のトップタイムで,その速さを証明して見せたというるのかもしれません。総合2番手タイムをマークしたのは,ハンガリーGPで10位入賞を果たしてポイントを獲得したマクラーレン・ホンダのS.バンドーンでした。ストレートが身近く,さほどパワーが必要でないサーキットの1つだけに,テストでもやはりマクラーレン・ホンダとの相性のよさを見せています。総合3番手タイムをマークしたのは,この日ピレリのタイヤテストで走行したメルセデスAMGのV.ボッタスで,同チームのテストメニューを担当したGP3ドライバーのJ.ラッセルが,総合4番手タイムをマークしています。
 

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