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最新ニュース

2017/04/30(日)
☆独占(F1)
○第4戦ロシアGPの予選が,好天に恵まれたソチ・オートドロームで行われました。前日のフリー走行で上位4台の座を争ったメルセデスAMGとフェラーリ勢は,この日の予選でも激しいトップ争いを繰り広げました。そうした中,ラストアタックでタイムを更新してポールを獲得したのは,フリー走行1ではトップタイムでなかったものの,その後の走行ではトップタイムをマークしてきたフェラーリのS.ベッテルでした。ベッテルがポールを獲得したのは,2015年のF1シンガポールGP以来となります。ベッタルがタイムを更新するまでタイミングモニターのトップに立っていた同じくフェラーリのK.ライコネンは,ラストアタックで自らのタイムを更新することができず,1000分の59秒差で2番手となりました。この結果,フェラーリ勢がフロントローを独占し,何とこれは2008年のフランスGP以来となります。最後にベッテルに逆転され,トップから1000分の94秒差で3番手タイムとなったのが,前戦でポールを獲得しているメルセデスAMGのV.ボッタスでした。チームメイトで第2戦の勝者であるL.ハミルトンは,トップと同じ1分33秒台で4番手タイムとなり,セカンドローをメルセデスAMG勢が独占しています。今大会に改良型のPUを投入しているマクラーレン・ホンダ勢ですが,F.アロンソはQ1を突破してQ2まで進み,最終的に15番グリッドを獲得しています。改良型を搭載したものの,前日に行なわれた1回目のフリー走行で早くもトラブルが発生し,念のために新たなPUを搭載することになってしまったS.バンドーンは,Q1を突破することができず17番手タイムとなりました。ただ,昨日お伝えしたように,彼は5基目のPUを搭載したことになったため,15グリッド降格のペナルティが科されることから,今日行なわれる決勝レースでは最後尾からのスタートが濃厚となっています。
2017/04/29(土)
☆トップ3(F1)
○第4戦ロシアGPがドライコンディションのソチ・オートドロームで開幕し,初日は2回のフリー走行が行なわれました。普段は使われていないサーキットで,サポートレースが1つしかないことから滑りやすい路面となっているため,午前に行なわれた1回目のフリー走行はそれほどタイムが上がらない状況でしたが,信頼性に不安を抱えるマクラーレン・ホンダのS.バンドーンにトラブルが発生してピットインを余儀なくされました。これまではMGU-Hのトラブルが多発していましたが,この時はMGU-Kのトラブルで,念のためにPUの交換をしました。この大会に入るときに既に4基目のPUに交換していましたから,これで5基目の投入となり,4基目までは交換が許されていますが,それを超えることになるため,バンドーンは今大会からPUを交換する度に15グリッド降格のペナルティを受けることになります。
午後から行なわれた2回目のフリー走行でタイムが徐々に上がっていき,初日の総合トップタイムをマークしたのは,今季既に勝利を収めているフェラーリのS.ベッテルでした。チームメイトのK.ライコネンが2番手タイムをマークし,初日はフェラーリのワンツーとなりました。3,4番手タイムをそれぞれV.ボッタス,L.ハミルトンがマークし,メルセデスAMG勢が占めました。さらに,5,6番手タイムをそれぞれレッドブルのM.フェルスタッペンとD.リカルドがマークしていて,トップ3のチームがキレイに棲み分けた形となりました。改良型PUを投入したマクラーレン・ホンダ勢は,ノートラブルだったF.アロンソが12番手,ペナルティが決定したものの,交換してからはノートラブルとなったバンドーンが16番手で2回目のフリー走行を終えています。
2017/04/28(金)
☆初参戦(MotoGP)
○チーム・スズキ・エクスターから発表があり,週末に行われた第3戦アメリカズGPのフリー走行3においてケガを負い,以後の走行をキャンセルしたA.リンスに代わり,次戦スペインGPと決勝レース翌日に行なわれる予定のオフィシャルテストに,スズキのテストライダーを務める津田拓也を起用することになりました。フリー走行3において転倒を喫したリンスですが,左手首橈骨及び尺骨骨折を負ったため,母国スペインに帰国し,バルセロナ市内の大学病院においてチタン製プレートで固定する手術を受けました。医師団の診断によると,全治6〜8週間ということです。もしこの診断通りだとすると,悪くすると第7戦か8戦までは欠場が続くことになります。今回の発表は第4戦についてですから,それ以後のレースについては未定ということになります。これまで海外で行なわれたテストで何度も走行を経験している津田ですが,レースとしては今回が初参戦となっています。スペインGPの会場はヘレス・サーキットですが,津田は昨年11月末に行なわれたプライベートテストで走行済みです。とはいえ,テストでのペーストレースでのペーストでは全く違うでしょうし,今度は対戦する相手が何十人もあるものですから,いきなり結果を出すのは厳しいでしょうが,さらなる参戦を得るためにも,充実した走行になるといいですね。
2017/04/27(木)
☆禁止&採用(F1)
○今シーズンのマシンの中で特徴的になっているのがリアウィングに関してのもので,ドライバーの頭上にあるエアロポッドからリアウィングにかけて延ばされている「シャークフィン」と,その後ろにつけているT字型をした「Tウィング」です。シャークフィンは現在のマシンのトレンドともいえますが,外観的にどちらもF1マシンとしては不評を買っています。さらに,Tウィングに関しては,走行中に脱落して後続のマシンに影響を及ぼす事故も起こっていますので,外観上だけでなく安全上で問題にもなっています。その点に関して,4月25日(火)に開催されたF1ストラテジーグループおよびF1コミッション会合で来季のレギュレーションについて話し合いがなされ,来季からこのシャークフィンとTウィングが禁止されることになりました。この会合では,他の点についても話し合いがなされ,その中で来季から採用されることになっているドライバー保護デバイスについても方針が示されました。保護デバイスについては,フェラーリが推奨した「ハロ」や,レッドブルが推奨した「エアロスクリーン」が具体的に出ていました。その中でハロが採用に向けて開発が進められてきました。しかし,このハロについては,外観上の問題やドライバーの前にステーがあることで視界上の問題が指摘されていました。この保護デバイスについても話し合いがなされ,ハロの開発を棚上げし,新たに「シールド」の採用に向けて開発していくことになりました。ハロにしてもエアロスクリーンにしても,どちらもコックピット直前に置かれてドライバーを保護するものですが,このシールドは,ノーズと一体化されたような形状で,透明なスクリーンがノーズからコクピットの前までをカバーしています。また,ノーズからコクピットにかけてゆるく傾斜していて,コックピットの前ではドライバーのヘルメットより高くなっています。これにより小さな飛来物は避けられることになりますが,タイヤといった大きくて堅いものを避けることはできないと思われます。
2017/04/26(水)
☆アップデート(F1)
○昨シーズンはダブル入賞を果たした次戦ロシアGPにおいて,ホンダはアップデートが施されたMGU-Hを投入することになるようです。前戦バーレーンGPにおけるマクラーレン・ホンダは,S.バンドーンがパワーユニットが(PU)原因となって決勝レースで1周もできないという事態に見舞われました。ポイント圏内を走行していたF.アロンソも,結局トラブルが発生してリタイアに終わっています。この大会に限らず,シーズン前のテスト段階でトラブルに見舞われ続けていて,車体が要因のトラブルもありましたが,今季型のホンダ製PUのパワー不足,信頼性不足は深刻な状態になっていました。ところが,先日バーレーンで行なわれたインシーズンテスト2日目にMGU-Hの改良版を投入すると,突然息を吹き返したかのようにノートラブルで周回を重ね,順調にテストメニューをこなすことができました。そうしたことから,このアップデート版をロシアGPに投入することになったようです。これにより,昨シーズンの再来が期待できるわけですが,ここで引っかかることになるのがエンジン基定数です。今回のアップデート版が投入されることになると,今季トラブル続きのバンドーンは4基目の投入となり,次に投入されれば5基目となってその度にグリッド降格の処分が下ることになります。まだまだシーズンはかなり残っているので,新たなPUの投入は避けられません。アロンソも3基目となりますから,残り投入可能基数が1になってしまい,こちらもペナルティを受けずに過ごすことは不可能です。痛し痒しという所はありますが,何より戦闘力・信頼性アップが一番ですから,次戦以降の活躍を期待したいと思います。
2017/04/25(火)
☆毎年?(F1)
○今季ホンダ製パワーユニットのパワー&信頼性不足から何かと話題に上るマクラーレン・ホンダですが,最近の中で一番話題になったのが,F.アロンソが伝統のモナコGPを欠場し,同日に開催されるこちらも伝統のインディ500に参戦することでしょう。週末にアラバマのバーバー・モータースポーツ・パークで開催されたインディカー・シリーズの第3戦をF.アロンソと共に観戦したマクラーレンのエグゼクティブディレクターを務めるZ.ブラウンがその点に関して語り,どうやら今回のアロンソの参戦は,今シーズン限りの特別なことではないようです。というのも,過去にインディ500で3勝を挙げているマクラーレンですが,今回の訪問においてブラウンが「毎年インディアナポリスで競争するのを見たい」という趣旨のコメントを出したということです。もちろん正式決定されているわけではなく,あくまでもブラウン自身のコメントということでしょうが,CEOという立場にある人の発言ですから,単なるリップサービスということではないのかもしれません。実際,今回の参戦では,ホンダ陣営のトップチームであるアンドレッティ・オートスポーツと提携していて,同チームのオーナーで,マクラーレンに所属してF1ドライバーとしての経験もあるM.アンドレッティが指揮を執りますし,インディ500ウィナー&2回のチャンピオン経験者で,かつてBARホンダにスポーティング・ディレクターとして所属した経歴を持つG.ド.フェランがアロンソのアシスト役を担うことになっています。こうした力の入れようですから,これからマクラーレン・ホンダがどのような動きを見せるのか気になるところです。ただ,本業のF1で結果を出すことが最優先課題であることには変わりないことも確かですね。
2017/04/24(月)
☆負けなし(MotoGP)
○第3戦アメリカズGPの決勝レースが,ドライコンディションのサーキット・オブ・ジ・アメリカズで行われました。MotoGPクラスは,ポールからスタートしたM.マルケスが,スタートで飛び出したチームメイトのD.ペドロサの先行を許したものの,9周目にトップに出ると後は後続との差をどんどん広げていき,独走で今季初勝利をポールトゥーフィニッシュで収めました。このサーキットを得意とするマルケスは,この勝利で5連勝を飾ると共に,中・軽量級クラスを含め,アメリカでの大会でいまだに負けなしの記録を続けています。他のマシンとの接触によりコースをショートカットしたことからコンマ3秒のペナルティを受けたモビスター・ヤマハMotoGPのV.ロッシでしたが,ペースアップをして前を行くペドロサを交わして2位に浮上し,3戦連続となる表彰台を獲得しています。ランクトップを行くチームメイトのM.ビニャーレスが2周目に転倒リタイアに終わったことから,ランク争いでロッシがトップに躍り出ています。マルケスとロッシには交わされてしまったものの,ペドロサはあまり得意としていないこのサーキットで3位でチェッカーを受け,今季初表彰台を獲得しています。
Moto2クラスは,開幕以来2連勝を飾っているエストレラ・ガルシア0,0マークVDSのF.モルビデリが,ポールからスタートすると順調に後続との差を広げていき,独走で3連勝を飾りました。中量級クラスにおいて開幕以来3連勝というのは,故加藤大治朗選手が2001年にマークして以来となります。モルビデリに離されはしたものの,カーエキスパート・インターウェッテンのT.ルティが単独走行で2位となり,開幕から3戦連続で表彰台を獲得しています。イデミツ・ホンダ・チーム・アジアの中上貴晶は,上位2台に差はつけられたものの,こちらも単独での走行となり,開幕戦以来となる3位表彰台を獲得しています。26番グリッドからスタートしたテルルSAGチームの長島哲太は,今回もポイント獲得には至らなかったものの,3戦連続して19位完走を果たしています。
Moto3クラスは,3番グリッドからスタートしたマリネッリ・リバコールド・スニパーズのR.フェナティが,単独走行でトップを走行し,2位に4秒以上差をつけた独走で今季初優勝を飾りました。フェナティにとって,この大会は2年連続優勝となります。フェナティが単独走行となりましたが,後続は僅差での展開となり,最終的にデル・コンカ・グレシーニMoto3勢が残りの表彰台を獲得し,J.マルティンが2位,F.ジ.アントニオが3位となりました。日本人ライダー勢は初日から奮わない状況でしたが,決勝レースでもその状況に変化はなく,SICレーシング・チームの佐々木歩夢はノーポイントながら18位完走を果たしたものの,SIC58スクアドラ・コルセの鈴木竜生は残り3周となったところで転倒リタイア終わっています。ホンダ・チーム・アジアの鳥羽海渡にいたっては,3周目に転倒を喫し,赤旗&再スタートの原因になってしまっています。

☆3年ぶり(JRR)
○最高峰クラスとしては開幕戦となる『NGKスパークプラグ SUZUKA2&4レース』の決勝レースが,SFとの併催で行われました。好天に恵まれた鈴鹿サーキットで行われた決勝レースは,200qのセミ耐久レースとして開催されました。今シーズンからMORIWAKIに所属して久々にJRRに復帰した清成龍一が,オープニングラップで転倒を喫するというアクシデントが発生し,いきなりセーフティーカーによる先導となりました。それだけでも驚きなのですが,さらに驚きのことが発生してしまいます。レースウィークに入ってから常にトップタイムをマークしてきた5年連続チャンピオンを獲得してきたYAMAHA FACTORY RACING TEAMの中須賀克行が,何とその先導中にシケインで転倒を喫し,マシンを起こしてピットまで運んでマシンを修復するという事態となりました。大本命がいきなり優勝争いから脱落となったレースは,6周目にMuSASHi RT HARC-PRO. Hondaの高橋巧が首位を行くKawasaki Team GREENの渡辺一馬をパスしてトップに浮上し,独走態勢に持ち込みました。その高橋の独走は許したものの,優勝争いから脱落した中須賀のチームメイトである野左根航汰が2位に浮上し,こちらも単独走行となりました。そのような中,マシンを修復して中須賀がレースに復帰してペースアップしていきました。ところが,本来はペースを押さえて走行しなければならないセーフティーカー先導中に転倒したわけですから,当然レギュレーション違反となります。中須賀にはストップ&ゴーのペナルティーが科され,ピットに戻るとそのままレースをやめました。その後,2位走行中にチームメイトにもアクシデントが発生しました。何と野左根も転倒を喫してしまったのです。野左根の脱落により,ヨシムラの津田拓也が2位に浮上し,彼も単独走行となりました。後半に入って3台による3位争いが展開され,そこから抜け出たのがYAMALUBE RACING TEAMの藤田拓也でした。トップ3は単独走行となって最終盤まで走行し,高橋が自身3年ぶりとなる勝利を収めました。大幅なモデルチェンジを果たした今季型CBR1000RRにとって,JRRデビューレースでの勝利となります。3位に入った藤田にとっては,自身初の表彰台獲得となります。

☆完勝(SF)
○好天の中,開幕戦となる『NGKスパークプラグ SUZUKA2&4レース』の決勝レースが,JRRとの併催で行われました。レースウィークに入って常にトップタイムをマークしてきたVANTELIN TEAM TOM’Sの中嶋一貴は,ポールから抜群のスタートを切ってトップの座を守りました。一時的に2位を行くTEAM MUGENの山本尚貴との差が縮まることはありましたが,それもほんのわずかで,順調に後続との差を広げていきました。必ず一度はピットインをしなければならないことになっていて,チームによってはオープニングラップ終了後すぐにピットイン義務を果たすところもありました。それに対して,上位を行くチームはピットインを先に延ばす作戦を採りました。トップを行く一貴もピットインを遅らせていて,そのような中,21周目にSUNOCO TEAM LEMANSの大嶋和也がスプーンでスピンを喫して止まるという事態が起きました。コース上で止まってしまったためセーフティーカーが導入され,これを契機に上位勢が一斉にピットインをしていきました。ピットイン義務を果たしてコースに戻った一貴は,後続との差が広がったままトップでレースに帰ってきて,後は順調にその座を守り,見事開幕戦をポールトゥーフィニッシュで制しました。レースウィーク初日からトップにつける,まさに完勝といえる勝利でした。先日はWECの開幕戦でも勝利を飾っている一貴ですから,今シーズン順調満帆な船出となっています。2位には単独走行で山本が入り,3位には,チームメイト同士の争いを制して昨年のチャンピオンであるP.MU/CERUMO・INGINGの国本雄資が入っています。今季注目の外国人ドライバーであるTEAM MUGENのP.ガスリーは,日本での最初のレースは10位完走を果たしたものの,ポイント獲得には至っていません。
2017/04/23(日)
☆5年連続(MotoGP)
○第3戦アメリカズGPの予選が,ドライコンディションのサーキット・オブ・ジ・アメリカズで行われました。MotoGPクラスは,このサーキットで全勝を誇っているレプソル・ホンダ・チームのM.マルケスが,ファイナルアタックで最速タイムをマークし,最高峰クラス5年連続となるポールを獲得しました。開幕以来ここまで全勝しているモビスター・ヤマハMotoGPのM.ビニャーレスは,最後の最後でマルケスに逆転されたものの,2番グリッドを獲得しています。予選セッション中,チームメイトであるビニャーレスとあわや接触という状況となったV.ロッシが,トップからおよそコンマ9秒遅れながら3番グリッドを獲得しています。マルケスのチームメイトであるD.ペドロサが4番グリッドを獲得し,ホンダとヤマハのワークス勢がトップ4を独占するという,ある意味このクラスでは通常の状態に戻った予選となりました。なお,チーム・スズキ・エクスターのA.リンスは,午前中に行なわれたフリー走行3で転倒を喫し,その際左手首橈骨と尺骨を骨折してしまい,以後の走行をキャンセルしています。
Moto2クラスは,開幕以来連勝しているエストレラ・ガルシア0,0マークVDSのF.モルビデリがトップタイムをマークし,開幕以来となるポールを獲得しています。そのモルビデリからコンマ167秒差でもう少しタイムを縮めればあわや10年ぶりのポール獲得かという状況までいったのが,イタルトランス・レーシング・チームのベテランライダーであるM.パッシーニでした。兄がポールを獲得し,兄弟でのポールシッターが期待されたエストレラ・ガルシア0,0マークVDSのA.マルケスでしたが,予選セッション中に転倒を喫したりして3番グリッド獲得にとどまりました。体調不良もあって思うようにペースを上げられなかったイデミツ・ホンダ・チーム・アジアの中上貴晶でしたが,トップからおよそコンマ6秒遅れで4番グリッド獲得まで高めることができました。テルルSAGチームの長島哲太は,27番手で予選を終えています。
Moto3クラスは,エストレラ・ガルシア0,0マークVDSのA.カネトがサーキットベストを更新する速さを見せ,昨シーズンの最終戦以来自身2度目となるポールを獲得しています。レオパード・レーシングのJ.ミルが2番手タイムをマークし,自身2度目となるフロントローを獲得しました。マリネッリ・リバコールド・スニパーズのR.フェナティがトップからおよそ1秒遅れながら3番手タイムをマークし,今季2度目となるフロントロー獲得となりました。フル参戦日本人ライダー勢ですが,SICレーシング・チームの佐々木歩夢は17番手,SIC58スクアドラ・コルセの鈴木竜生が18番手,ホンダ・チーム・アジアの鳥羽海渡は27番手と,上位に食い込めない状態での予選となりました。

☆予選でも(JRR)
○最高峰のJSB1000クラスのみの開催となる第2戦『NGKスパークプラグ SUZUKA2&4レース』の予選が,ドライコンディションの鈴鹿サーキットで行われました。今シーズン最初の予選を制したのは,ここまで2日間連続してトップタイムをマークしてきたYAMAHA FACTORY RACING TEAMの中須賀克行でした。中須賀のマークしたタイムは,唯一2分5秒台という圧倒的なものでした。この大会から新型マシンを駆るMuSASHi HARC-PRO.Hondaの高橋巧が,トップからコンマ5秒遅れで2番グリッドを獲得しています。昨年のチームメイトであった野左根航汰がエースチームに入ったことで,ユースチームからの昇格が大きな目標となっているYAMALUBE RACING TEAMの藤田拓也が,高橋巧と同じ2分6秒台をマークして3番グリッドを獲得しています。今回の大会は200qのセミ耐久レースとなっていて,グリッドの位置はスプリントに比べるとそれほど影響はありませんが,それにしても6連覇を目指すここまでの中須賀の速さは抜けていて,間違いなく彼を軸としてレースは進んでいくことになるでしょうね。

☆コースレコードで(SF)
○JRRとの併催となる開幕戦『NGKスパークプラグ SUZUKA2&4レース』の予選が,ドライコンディションの鈴鹿サーキットで行われました。初日総合トップタイムをマークしたVANTELIN TEAM TOM'Sの中嶋一貴が,予選でもその速さに変わりはなく,コースレコードを更新して見事今季最初のポールシッターとなりました。その中嶋からほんのわずか100分の9秒遅れたものの,昨年の王者であるP.MU/CERUMO・INGINGの国本雄資が2番グリッドを獲得しています。ホンダのエースドライバーであるTEAM MUGENの山本尚貴が,そのホンダ勢最速となる3番手タイムをマークしました。今季最も注目を集めている外国人ドライバーであるTEAM MUGENのP.ガスリーは,日本で最初の予選でQ3まで進出して8番グリッドを獲得しています。
2017/04/22(土)
○挽回に向け(MotoGP)
☆第3戦アメリカズGPがサーキット・オブ・ジ・アメリカズで開幕し,初日はドライコンディションの中で2回のフリー走行が行なわれました。MotoGPクラスで総合トップタイムをマークしたのは,昨年のチャンピオンながら,開幕戦では表彰台を逃し,第2戦ではリタイアに終わって流れに乗れていないレプソル・ホンダ・チームのM.マルケスでした。このサーキットでいまだに負けなしのマルケスですが,この最も得意とするサーキットで流れをいい流れをつかむのにいい初日の走行となっています。そのマルケスからコンマ286秒遅れの総合2番手タイムをマークしたのは,モンスター・ヤマハ・テック3に所属して最高峰クラスにステップアップしたJ.ザルコでした。開幕から2連勝を飾っているモビスター・ヤマハMotoGPのM.ビニャーレスは,午前中に行なわれた1回目のフリー走行でトップタイムをマークして好調さを再びアピールしていて,午後の走行でマルケスとザルコに上回れたものの,総合3番手タイムで初日を終えています。
Moto2クラスで総合トップタイムをマークしたのは,このクラスでは自身初の初日総合トップとなったエストレラ・ガルシア0,0マークVDSのA.マルケスでした。ということで,初日はマルケス兄弟が総合トップタイムをマークしたことになります。そのマルケスのチームメイトで,今シーズン好調走りを見せているF.モルビデリが,マルケスからコンマ3秒遅れで総合2番手タイムでした。そのモルビデリからわずか1000分の5秒遅れで総合3番手タイムとなったのは,スーターのマシンを駆ってダイナボルト・インタクトGPからフル参戦しているM.シュロッターでした。フリー走行1で17番手と出遅れたイデミツ・ホンダ・チーム・アジアの中上貴晶は,フリー走行2で10番手タイムまで上げています。もう一人のフル参戦日本人ライダーであるテルルSAGチームの長島哲太は,フリー走行1で転倒を喫するも,幸いなことに大きなケガをせずに走行を続けることができ,総合26番手タイムで初日を終えています。
Moto3クラスは,エストレラ・ガルシア0,0のA.カネトが,この日行われた2回のフリー走行の両方でトップタイムをマークし,自身2度目となる初日総合トップに立ちました。そのカネトからおよそコンマ7秒とやや離されて総合2番手タイムをマークしたのは,開幕以来ここまで2連勝を飾っているレオパード・レーシングのJ.ミルでした。今シーズンからチームを移籍してホンダのマシンを駆っているマリネッリ・リバコールド・スニパーズのR.フェナティが,トップからおよそコンマ9秒遅れで総合3番手タイムでした。3人いるフル参戦日本人ライダー勢ですが,SICレーシング・チームの佐々木歩夢が12番手,SIC58スクアドラ・コルセの鈴木竜生が16番手,ホンダ・チーム・アジアの鳥羽海渡が20番手で初日を終えています。

☆2日連続(JRR)
○JRRとしては第2戦,最高峰クラスとしては開幕戦となる『SUZUKA 2&4』2日目の走行が,ART合同走行として行われました。この日のトップタイムをマークしたのは,今シーズン自らの持つ記録を更新して6連覇を目指すYAMAHA FACTORY RACING TEAMの中須賀克行でした。前日に行なわれた特別走行でトップタイムをマークしていますから,2日連続トップタイムということになります。そして,2番手タイムを新型のCBR1000RRを今大会から投入しているMuSASHi HARC-PRO.Hondaの高橋巧がマークし,こちらも2日連続ということになります。ホンダと同じく,今年から新型GSX-R1000が投入されているスズキですが,それを駆るヨシムラスズキMOTULの津田拓也が,前日の5番手からアップして3番手タイムをマークしています。トップタイムの中須賀と3番手タイムの津田とは,どちらもセッション中に転倒を喫していますが,幸いなことにどちらも大きなケガをしておらず,以後も順調に走行をしています。

☆国内でも(SF)
○ようやく国内フォーミュラカーレースの最高峰であるSFが鈴鹿サーキットで開幕し,初日は練習走行が行なわれました。この日トップタイムをマークしたのは,VANTELIN TEAM TOM’Sの中嶋一貴でした。彼が今シーズンもフル参戦しているWECの開幕戦で勝利を収めた一貴ですが,そのいい流れを持ち込んでいるような感じなのかもしれません。2番手タイムをマークしたのは,今シーズンからB.トレルイエに替わってITOCHU ENEX TEAM IMPULに加入したJ.マーデンボローでした。今シーズンも一貴のチームメイトとしてSFにフル参戦するA.ロッテラーが,トップからおよそコンマ4秒遅れで3番手タイムでした。現行のレギュレーションになって強さを発揮しているトヨタ勢ですが,初日もその傾向が表れ,トップ4を独占すると共に,トップ10で見ると10台中8台がトヨタエンジン勢でした。
2017/04/21(金)
☆今シーズンも(JRR)
○既に今月9日に開幕戦の決勝レースが行なわれたJRRですが,この時は最高峰のJSB1000クラスは開催されませんでした。そして,同クラスとしての開幕戦は,今週末に決勝レースが行われる『NGKスパークプラグ SUZUKA2&4レース』になっていて,今回は4輪のフォーミュラカー最高峰であるSFの開幕戦と併催で行われると共に,2輪の方は走行距離が200qのセミ耐久レースとなっています。また,2輪のタイムスケジュールは,20日(木)から開幕し,木曜日が「特別スポーツ走行」,金曜日が「ART合同走行」,土曜日が「公式予選」,そして日曜日に決勝レースが行なわれることになっています。ということで,昨日特別スポーツ走行が行なわれ,ついに今季使用するマシンが走行を開始しました。
この日トップタイムをマークしたのは,今シーズン自己の記録を更新する6連覇をかけてシーズンに臨むYAMAHA FACTORY RACING TEAMの中須賀克行でした。特に現行の新型YZF-R1になってから圧倒的な速さと強さを見せてきている中須賀ですが,この日は唯一となる2分5秒台をマークしています。ついに大幅なモデルチェンジが施された今季型CBR1000RRが投入されたホンダ勢ですが,そのマシンを駆ってこの日の2番手タイムをマークしたのは,ホンダのエースライダー的立場にあるMuSASHi HARC-PRO.Hondaの高橋巧でした。今シーズンからいよいよヤマハのワークスチームに所属することになり,中須賀のチームメイトとしてフル参戦を開始する野左根航汰が,同じくフル参戦している週末に行なわれたEWCの『ル・マン24時間耐久ロードレース』において見事2位表彰台を獲得した勢いを維持しているかのように3番手タイムで初日を終えています。今シーズンから最高峰クラスで2台体制となって鈴夏8耐にも復帰することになっているMORIWAKI MOTUL RACINGは,新型CBR1台を高橋裕紀と清成龍一の2人で共有して走行して6番手タイムとなり,これは清成の走行時のものでした。
2017/04/20(木)
☆光明?(F1)
○今シーズン最初となるインシーズンテストが,4月18日(火)から2日間にわたって行なわれました。初日にメルセデスAMGのL.ハミルトンが電気系のトラブルに見舞われたものの,この日のトップタイムをマークしました。2日目はチームメイトのV.ボッタスがステアリングを握り,この日もトラブルに見舞われ,赤旗の原因となったものの,この日のトップタイムをマークし,これは2日間を通しての総合トップタイムでした。総合2番手タイムを今季既に2勝を挙げているフェラーリのS.ベッテルがマークし,今季好調な2チームが今回のテストでも好結果を収めています。総合3番手タイムは,トロ・ロッソのC.サインツがマークしています。週末に行なわれたバーレーンGPで,ホンダ製パワーユニットにトラブルが発生してまともにレースできない状況になっていたマクラーレン・ホンダは,今回のテストでもテストドライバーを務めるO.ターベイが担当した初日はトラブルが発生してまともにマイレージが重ねられない状況でした。タイム的には,もちろん最下位に沈んでいます。2日目はS.バンドーンがテストを担当し,エンジンの仕様を変更して臨みみました。そして,ここまでトラブルが頻発していたMGU-Hに問題が発生せず,順調に走行を重ねて82周ものマイレージを稼ぐことができ,2日目は4番手タイムをマークしています。今後投入されるであろう仕様が好結果を出し,期待を含めて,今後のレースに少しは光明が見えてきたのかもしれません。
2017/04/19(水)
☆表彰台獲得(EWC)
○2輪における世界耐久レースシリーズである『世界耐久選手権』(EWC)の第2戦『ル・マン24時間耐久ロードレース』の決勝が,4月16日(日)にフランスのブガッティ・サーキットで行なわれました。レースは,B.パークス&M.フリッツ&野左根航汰組のYART-YAMAHAが好スタートを切って序盤トップを走行していきました。6時間経過した頃に予選でポールを獲得したR.ド.プニエ&F.フォレ&M.ジネ組のチームSRCカワサキがトップに立ちましたが,転倒により優勝争いから脱落してしまいました。その後もYART-YAMAHAがトップを守っていきましたが,それを終盤に追い上げていったのが,同じヤマハYZF-R1を駆るD.チェカ&N.カネパ&M.デ.ミオ組のGMT94ヤマハでした。ヤマハ勢による激しいトップ争いは,最終的に24時間走ってわずか19.819秒差でGMT94ヤマハが勝利を収めました。惜しくも優勝を逃してしまいましたが,今年からヤマハのワークスライダーとしてJRRにフル参戦し,この大会からEWCにも参戦している野左根が,見事表彰台を獲得しています。3位には,トップから12周遅れながら転倒を乗り越えてチームSRCカワサキが入っています。このシリーズにフル参戦しているD.カドリン&G.ブラック&A.ティゾン組のF.C.C.TSRホンダは,ブレーキトラブルで遅れは取ったものの,トップから17周遅れの5位でチェッカーを受けています。開幕戦『ボルドール24時間』で3位表彰台を獲得している出口修&E.ニゴン&A.ティゾン組のエヴァRTウェビック・トリックスターは,2度にわたって接触により転倒を喫してしまったものの,トップから39周遅れながら12位完走を果たしています。J.エメイリッチ,S.ニコラと組んでNational Motosから参戦したWSSライダーの大久保光は,トラブルによりトップから63周遅れながら22位で完走しています。
2017/04/18(火)
☆逆転で(WEC)
○世界耐久選手権(WEC)の開幕戦が,イギリスのシルバーストーン・サーキットにおいて6時間耐久レースとして行なわれました。前日に行なわれた予選では,2台体制で臨むトヨタ勢が速さを見せ,フロントローを独占しました。そのトヨタは,決勝レースのスタートでそのポジションを守り,レース序盤はワンツー体勢を敷いていました。しかし,M.コンウェイ&小林可夢偉&J-M.ロペス組のトヨタTS050ハイブリッド7号車のリアサスペンションにトラブルが発生し,思うようにペースを上げることができず,順位を下げざるを得ない状況になってしまいました。さらに,レース中盤にマシンの挙動が乱れてコースオフを喫し,タイヤバリアに激しくぶつかってしまってリタイアとなってしまいました。それに対してS.ブエミ&A.デビッドソン&中嶋一貴組のトヨタTS050ハイブリッド8号車はトップの座を守っていきました。天候が悪化して素早く反応を見せたT.ベルンハルト&E.バンバー&B.ハートレー組のポルシェ919ハイブリッド2号車にトップの座を奪われましたが,再び天候が回復すると2号車はタイヤ交換するためピットに入り,その間に再び8号車がトップに立ち,その差を徐々に広げていきました。ところが,7号車のクラッシュでセーフティーカー先導となり,せっかくつけた差がなくなってしまいました。激しいトップ争いが繰り広げられた2台のバトルは終盤まで続き,残り30分となったところでピットインしたポルシェ2号車は,タイヤ交換をせず給油のみの作業(スプラッシュ&ゴー)を行い,その甲斐あってトップに立ちました。それに対してトヨタ8号車がハイペースで2号車を追い上げ,残り12分となったところでついに2号車をとらえて再度トップに立ちました。そして,最後までそのポジションを守り切って見事開幕戦を制しました。3位にN.ジャニ&A.ロッテラー&N.タンディ組のポルシェ919ハイブリッド1号車が3位に入り,昨年のチャンピオンメーカーが表彰台の2つを占め,優勝こそトヨタに譲りましたが,ポルシェも幸先のよいスタートを切ったといえます。アウディがWECから撤退して実質的にポルシェとトヨタのチャンピオン争いとなるのでしょうが,今回のレースを見ると両者互角の戦いが繰り広げられていくことを予感させる開幕戦となりました。
2017/04/17(月)
☆逆転で(F1)
○第3戦バーレーンGPの決勝レースが,ナイトレースという形でバーレーン・インターナショナル・サーキットで行われました。自身初となるポールからスタートしたメルセデスAMGのV.ボッタスでしたが,スタートしてそのポジションは守っていったものの,ペースを思うように上げることができず,当初は3台で,次に5台でと後ろにマシンを引き連れての走りとなりました。それでも何とかトップを守ってきたものの,接触事故があってセーフティーカーが導入された際に各車一斉にピットイン。この時チームメイトのK.ハミルトンもピットインとなってしまいました。こうした影響もあってか,ピット作業が6秒近くかかってしまって両者共にポジションをダウンさせてしまいました。この時トップに立ったのが,開幕戦を制しているフェラーリのS.ベッテルでした。そのベッテルは,ペースを上げて後続との差を広げました。2回目のピットインをしてやや順位を下げたベッテルでしたが,ペースアップと他のマシンもピットインしたため再びトップに浮上。そのまま順調に差を広げて今季2勝目を逆転で挙げました。2回目のピットインを済ませてペースアップを果たしたのがハミルトンで,終盤はベッテルより1秒近く速いペースで走り,2位を行くチームメイトのボッタスを交わして2位に浮上し,さらにベッテルを追い上げる走りを見せました。しかし,ベッテルに追いつくことはできず,ハミルトンが2位,ボッタスが3位とメルセデスAMG勢が表彰台の2つを独占しています。4位にK.ライコネンが入ってフェラーリが1,4位に入りましたので,今シーズン速さを見せているフェラーリとメルセデスAMG勢が上位4つを占めています。それに対してなかなか思うように走れないマクラーレン・ホンダですが,このレースでもトラブルが続出し,まずS.バンドーンはトラブルが発生してパワーユニットを交換したものの,これにもトラグルが発生したため,結局決勝レースを1周もしないままサーキットを去ることになりました。F.アロンソはスタートを切ることができ,さらに終盤まで他のマシンとのバトルを演じていましたが,やはりこちらにもトラブルが発生し,ダブルリタイアに終わってしまいました。
2017/04/14(金)
☆誰に?(F1)
○電撃発表となったF.アロンソのインディ500参戦ですが,噂話を含めそれに関する話題が様々な報道機関で提供されています。それほどまでにある意味衝撃を与えた参戦劇ですが,やはり疑問なのが代役参戦が誰になるのかです。昨日お伝えしたように,代役参戦は誰が考えても,レギュラードライバーとしては一線を退いたものの,今シーズン同チームのリザーブドライバー&チームアンバサダーを務めているJ.バトンが務めることです。しかし,緊急参戦会見でまだ未定となっていましたし,チームでエグゼクティブディレクターを務めるZ.ブラウンによると「候補は複数いる」とのことで,やけにもったいぶった感じを受けます。アロンソの欠場によって代役が立つのはとても狭い市街地コースとなるモナコGPですから,誰でも走れるというわけではありません。特に,レギュレーションの変更により今年のマシンはスピードが上がっていますから,新人がいきなり乗ってモナコを走るのはかなり手こずるものと思われます。ですから,今シーズンの契約状況を見るとホンダの育成ドライバーである開発ドライバーを務める松下信治(彼についてはスーパーライセンスを所有していませんから,元々参戦不可能です。)やマクラーレンの育成ドライバーであるニック・デ・フリースが候補となりますが,かなり厳しいものと考えられます。となるとバトンしかない状況ですし,パワー不足に苦しむ同チームとしては,モナコはその点がカバーされますからポイント獲得が期待できるレースの1つでもあります。しかし,すぐに名前が発表されなかったということは,バトン自身があまりいい返事をしなかったことも考えられます。となると,外部からということも考えられますが,機密保持などの面からもこれまた誰でもというわけにはいかないものと思われます。まだしばらくは,いろいろな憶測が出ることでしょうね。
2017/04/13(木)
☆世界3大レースに(F1)
○YAHOOのトップページでも紹介されていて驚いた方も多いのではないでしょうが,マクラーレン・ホンダのF.アロンソが,世界3大レースの1つで5月28日(日)に決勝レースが行なわれる予定になっている『インディ500』に参戦することになりました。この時はちょうどこちらも世界3大レースの1つであり,彼本来のフィールドであるF1のモナコGPが開催されることになっていますが,こちらの方は欠場することになっています。昨シーズンからマクラーレン・ホンダに所属しているアロンソですが,同チームを選んだのは子ども時代にみた同チームの活躍が大きく影響していますが,今回のことも,彼の夢である「世界3大レース制覇」ということを実現するための決断だったようです。既に2回F1のモナコGPを制しているアロンソですから,夢の実現の1つはかなえていますので,今度は2つ目の実現ということになります。残りの3大レースの1つである『ル・マン24時間耐久レース』への参戦は,今すぐの実現は難しいでしょうが,F1ドライバーとしての生命が終盤にさしかかっている彼にとって,近い将来実現される可能性が高いと思われます。もっとも,ドライバーではなくスターターとしてル・マンに参加する形での参戦は,既に2014年に実現しています。今回の発表によると,アロンソの参戦は,インディカー・シリーズにおいて唯一のフル参戦日本人ドライバーである佐藤琢磨が今シーズンから所属し,強力なホンダエンジンユーザーの1つであるアンドレッティ・オートスポーツと,アロンソが所属するマクラーレン・ホンダとがタッグを組んでの参戦で,チーム名は『マクラーレン・ホンダ・アンドレッティ』となるそうです。今シーズンのアンドレッティ・オートスポーツは,啄磨を加えた4台体制でシリーズに臨んでいますから,インディ500に関しては,アロンソを含めた5台体制となるわけです。実は,マクラーレンはかつてインディ500に参戦した歴史を持っていて,アロンソが駆るマシンは,その時のカラーリングである「パパイヤオレンジ」となる模様です。今回の決断によりモナコGPにおけるマクラーレン・ホンダのシートが1つ空くことになりますが,そのシートに誰が座るのかについては,今回の発表では明らかにされませんでした。考えられる1つの可能性としては,昨シーズン限りでF1のレギュラー参戦をとりやめているJ.バトンの起用となるのではないでしょうか。
2017/04/12(水)
☆復帰!&危機?(F1)
○フェラーリエンジンユーザーについて2つの話題を。まず1つ目は,型落ちではありますが,フェラーリエンジンユーザーの1つであるザウバーから発表があり,ケガによる体調不良及び体力の回復不足で休養していたレギュラードライバーのP.ウェーレインが,最近噂されていたとおり次戦バーレーンGPから復帰することになりました。開幕戦の初日は走行したものの,それ以後は,フェラーリのリザーブドライバーを務めているA.ジョビナッツィが代役を務めていて,ようやくザウバーの本来の形に戻ることになります。
もう1つの話題は,本家のフェラーリについてです。今シーズンはテスト段階から好調な走りを見せているフェラーリで,事実開幕戦はS.ベッテルが優勝を飾っています。それに対して,チームメイトであるK.ライコネンは,2戦が終わって表彰台に上がれていない状況にあります。しかも,第2戦中国GPでは,フェラーリと比べてペースで劣るレッドブルのD.リカルドを抜くことができずにいたということもフェラーリの首脳陣に不信感を持たせているようです。そうしたこともあってか,既にライコネンに見切りをつけ,来季からリカルドを起用することになるのではないかという一部の報道があるとのことです。また,他の報道では,上記した代役参戦のジョビナッツィを起用するのではないかというものも出てきているようです。ただ,ライコネンにも言い分はあるようで,他のチーム関係者もフェラーリの作戦に疑問を呈していたように,中国GPでライコネンをステイアウトさせたため,さらに順位を上げる機会を失ったということもありました。マクラーレン・ホンダのF.アロンソが,ホンダ製パワーユニットの戦闘力不足から,シーズン途中でチームを去るのではないかとか,シーズン終了後にチームを移籍するのではないかという噂が早くも浮上しています。いつものことながら,F1の世界は噂に事欠かない感じがしますね。
2017/04/11(火)
☆開催終了(F1)
○メルセデスAMGのL.ハミルトンの今季初優勝で終わった第2戦中国GPですが,その大会期間中に発表があり,今シーズンは第15戦に予定されているセパン・インターナショナル・サーキットにおけるマレーシアGPが,今シーズン限りで開催終了となることが決定しました。同GPについては,既に来季で契約期間が切れるのをもって開催終了となることは決まっていました。しかし,F1の開催権を持つリバティ・メディアと同サーキット側との話し合いにより,契約終了を1年前倒しすることになりました。来季で開催20周年という区切りとなるわけですが,それを待たずに19年で終了ということになるわけです。今回の決定の大きな原因は,マレーシアでの観客減少と,高い開催権料ということのようです。ただ,F1側にも要因があって,来季からドイツGPとフランスGPという伝統の大会が復活することになっていて,マレーシアがなくなったとしても,全21戦と開催数が増加します。もしマレーシアが来季まで開催となると,全22戦ですので,これはエントラントにとって負担が大きくなりますから,そういった面で1年前倒しはF1側にとっても助かることになります。
2017/04/10(月)
☆連勝 PARTT(MotoGP)
○第2戦アルゼンチンGPの決勝レースが,ドライコンディションとなったアウトドローモ・テルマス・デ・リオ・オンドで行われました。MotoGPクラスは,ポールからスタートしたレプソル・ホンダ・チームのM.マルケスが,独走でトップ走行中の4周目に何と転倒しリタイアに終わってしまいました。それに対して,開幕戦を制したモビスター・ヤマハMotoGPのM.ビニャーレスは,6番グリッドからスタートして徐々にポジションアップを果たし,2位を走行中の4周目にマルケスがリタイアしたことから自動的にトップに浮上。後は独走態勢に持ち込み,開幕から2連勝を果たしました。7番グリッドからスタートしたモビスター・ヤマハMotoGPのV.ロッシも,チームメイトと同じくポジションをアップしていき,2位を走行していたLCRホンダのC.クラッチローとの争いとなりました。しばらくは様子を見ていたロッシは,19周目にベストを刻んでクラッチローをパスして2位に浮上しました。その後は差を広げていき,ヤマハワークスがワンツーフィニッシュを達成しました。3位には,クラッチローが入っています。ヤマハワークスがワンツーフィニッシュを達成したのに対して,ホンダワークスは,D.ペドロサも転倒リタイアに終わってノーポイントと明暗が分かれています。
Moto2クラスは,2番グリッドからスタートした開幕戦のウィナーであるエストレラ・ガルシア0,0マークVDSのF.モルビデリが,トップに立つと一度は抜かれることがありましたが,その後は順調にトップを守り,後続に1秒以上の差をつけて開幕から2連勝を飾りました。今シーズンからMoto2クラスにも進出を果たしたKTMですが,デビュー戦となる開幕戦で上位フィニッシュを果たしてそのポテンシャルの高さを見せましたが,今回はモルビデリに離されはしたものの,M.オリベイラが2位表彰台を獲得しています。3位には,開幕戦で2位表彰台を獲得したカーエキスパート・インターウェッテンのT.ルティが入っています。フル参戦日本人ライダー勢ですが,テルルSAGチームの長島哲太はノーポイントとなる19位でしたが完走を果たしたものの,開幕戦で3位表彰台を獲得したイデミツ・ホンダ・チーム・アジアの中上貴晶は,スタート直後に転倒してマシンと共にコースを横切り,元チャンピオンでレジェンドライダーの一人であるW.ガードナーの息子のR.ガードナーを巻き込んでしまいました。両者はリタイアに終わり,ガードナーにいたっては右足首を骨折する重傷を負ってしまいました。
Moto3クラスは,開幕戦と同じく混戦となり,5台によるトップ争いが展開されていきました。その中で開幕戦を制したレオパード・レーシングのJ.ミルは,16番グリッドからスタートしてどんどんポジションアップを果たしていってこのトップ争いに加わっていました。僅差のバトルを展開していきながらもトップでチェッカーを受け,開幕からの2連勝を果たしました。2,3位には,それぞれブリティッシュ・タレント・チームのJ.マクフィー,デル・コンカ・グレシーニMoto3のJ.マルティンが入っています。フル参戦日本人ライダー勢ですが,SIC58スクアドラ・コルセの鈴木竜生が,自己最高位となる8位でチェッカーを受け,開幕戦でノーポイントに終わったホンダ・チーム・アジアの鳥羽海渡が10位でポイントを獲得しました。その開幕戦で日本人最高位だったSICレーシング・チームの佐々木歩夢は,完走は果たしたものの,20位でノーポイントに終わっています。

☆連勝 PARTU(JRR)
○開幕戦の決勝レースが,ウェットコンディションとなった筑波サーキットで行われました。前日に決勝レース1が行なわれたJ-GP2クラスは,この日レース2の決勝レースが行なわれました。そのレース1で優勝を飾ったMuSASHi RT HARC-PRO.の水野涼は,3台によるトップ争いを展開していきました。勢いに乗る水野は,順調にペースを刻んでトップの座を守り,2位に1秒以上の差をつけてトップでチェッカーを受け,見事連勝を飾りました。2位にはMOTO BUM HONDAの榎戸育寛が入り,それから3秒遅れの3位でエスパルスドリームレーシングの生形秀之が入っています。
ST600クラスは,3台によるトップ争いが展開されていきました。その中で抜け出したのが,TEAM PLUSONEの星野知也でした。1台1台前を行くマシンを交わしていき,最終的には他の2台を引き離していき,独走で開幕戦を制しました。トップから3秒弱遅れて2位に入ったのが伊藤RACING・GMDスズカの前田恵助で,さらにそれから6.5秒遅れで3位に入ったのが,teamMF& KAWASAKIの奥田教介でした。我が大分県の高校生ライダーであるRS-ITOH&サンタバイクの和田留佳とRS-ITOHの清末尚樹は,それぞれ5位,9位でチェッカーを受け,トップ10フィニッシュを果たしています。
激しい雨の中でのレースとなったJ-GP3クラスは,BATTLE FACTORYの伊達悠太と,全日本に復帰したTeam P.MU 7Cの小村旭とのバトルが,最終ラップまで続きました。そのファイナルラップで一度は小室がトップに立ちましたが,伊達が抜き返してそのポジションを僅差で最後まで守り切り,伊達が自身初となる勝利を収めました。トップから20秒遅れて3位表彰台を獲得したのは,TEAM SRS-Motoの中島元気でした。

☆雪辱(F1)
○第2戦中国GPの決勝レースが,前日からの雨でウェットコンディションとなった上海・インターナショナル・サーキットで行われました。開幕戦でフェラーリの後塵を拝した今シーズンのチャンピオン候補ナンバーワンであるメルセデスAMGのL.ハミルトンは,ポールからスタートして順調にそのポジションを守りました。途中クラッシュなどのトラブルがあってセーフティーカー導入といったことがありましたが,トップの座を守っていき,最終的には2位に6秒以上の差をつける独走で今季初優勝を飾り,開幕戦の雪辱を果たしました。その開幕戦で優勝を飾ったフェラーリのS.ベッテルは,一時順位を下げましたが,徐々にポジションを回復していき,最終的にはハミルトンの独走は許したものの,2位でチェッカーを受けました。この結果,ベッテルとハミルトンは同ポイントに並んでいます。エンジンに何らかのトラブルを抱えているのか,フェラーリのK.ライコネンのペースが上がらず,それをレッドブルのM.フェルスタッペンが交わして3位に浮上。その後チームメイトのD.リカルドの激しいプッシュがありましたが,最後までその順位を守って3位表彰台を獲得しました。今大会で苦戦が予想されたマクラーレン・ホンダ勢は,F.アロンソがポイント圏内を走行する走りを見せていきました。しかし,最終的に7位でチェッカーを受けたトロロッソのC.サインツとのバトル後にドライブシャフトが壊れて走行不能となり,惜しくもリタイアに終わっています。ホンダのPUばかりが問題視されていましたが,開幕戦と同様に,マシンそのものにも問題があることを改めて証明しています。チームメイトであるS.バンドーンは,燃料系のトラブルからリタイアに終わっています。

☆圧勝(SGT)
○開幕戦の決勝レースが,天候に恵まれた岡山国際サーキットで行われました。予選では,ホンダNSX-GT勢が好結果を収めましたが,これはやや幸運に恵まれたところがありました。実際には,シーズン前から好調さがうかがえたレクサスLC500勢が中心となることが予想されていました。そして,その予想通り,決勝レースはLC500勢の圧勝となりました。その前兆は,スタート前から起きました。何とポールを獲得したARTA NSX-GTを始めとしたSX-GT勢が,スタートする前からトラブルが発生していきなりリタイアとなってしまったのです。その後スタートが切られましたが,今度は2周走行時に起こったアクシデントによりセーフティーカーが導入されましたが,何とその時に今度はRAYBRIG NSX-GTがストップ。早くも4台が消える事態となりました。ホンダの自滅による後退と,予選から明らかとなったニッサンGT-R勢の戦闘力不足により,早くもトップ6をLC500勢が占めていきました。この6台によるレクサス勢のバトルを制したのは,この岡山を得意とする平川亮&N.キャシディ組のKeePer TOM'S LC500でした。2位には,トップから1秒以上遅れて大嶋和也&A.カルダレッリ組のWAKO'S 4CR LC500が入り,さらに等間隔で昨年のチャンピオンであるH.コバライネン&平手晃平組のDENSO KOBELCO SARD LC500が入っています。ニッサン勢のトップは,松田次生&R.クインタレッリ組のMOTUL AUTECH GT-Rの7位で,マシンの信頼性不足が露呈したホンダ勢では,塚越広大&小暮卓史組のKEIHIN NSX-GTの11位が最高位でした。
GT300クラスは,2番グリッドからスタートした谷口信輝&片岡龍也組のグッドスマイル 初音ミク AMGが,ポールからスタートした黒澤治樹&蒲生尚弥組のLEON CVSTOS AMGを交わしてトップに立つと,後続との差を徐々に広げていきました。途中アクシデントにより3回もセーフティーカーが導入されるという自体がありましたが,最後までトップの座を守りきり,現在のAMG製マシンに変更してからは初となる勝利を収めました。チームとしては,2014年の開幕戦以来の勝利となります。2位にLEON CVSTOS AMGが入り,順位こそ逆になりましたが,AMG勢のワンツーフィニッシュとなりました。3位には,予選15番手だったJ.レスター&峰尾恭輔組のGULF NAC PORSCHE 911が入っています。
2017/04/09(日)
☆4年連続&自身初(MotoGP)
○第2戦アルゼンチンGPの予選が,ウェットコンディションの中アウトドローモ・テルマス・デ・リオ・オンドで行われました。MotoGPクラスは,なぜか南北アメリカ大陸でのレースでは完璧ともいえる強さを見せるレプソル・ホンダ・チームのM.マルケスが,今シーズンも最速タイムを刻んで4年連続となるポールを獲得しました。そのマルケスとはコンマ8秒弱とやや離されてはいますが,2番グリッドを獲得したのは今季MotoGPに復活を果たしたプル&ベアー・アスパー・チームのK.アブラハムでした。前日のフリー走行で総合3番手タイムをマークした速さを見せたアブラハムでしたが,予選では2番手をマークし,ここでの速さが本物であることを,自身初となるフロントロー獲得で示しています。3番手タイムをマークしたのは,昨シーズン2勝を挙げているLCRホンダのC.クラッチローでした。前戦でポールトゥーウィンと達成すると共に,前日で総合トップタイムだったモビスター・ヤマハMotoGPのM.ビニャーレスは,6番手タイムをマークして何とか2列目を確保しています。
Moto2クラスは,今シーズンからこのクラスにも進出を果たしたKTMのマシンを駆るレッドブルKTMアジョのM.オリベイラが,参戦2戦目にしてKTMのマシンをポールスタートに導きました。オリベイラ自身にとっても,これがこのクラスで自身初のポールとなります。前戦の勝者であるエストレラ・ガルシア0,0マークVDSのF.モルビデリが2番グリッド,チームメイトのA.マルケスが3番グリッドを獲得しています。前戦で3位表彰台を獲得し,前日で総合3番手タイムをマークしていたイデミツ・ホンダ・チーム・アジアの中上貴晶でしたが,ハーフウェットの中で行なわれた予選では奮わず,22番グリッド獲得にとどまっています。もう一人のフル参戦日本人ライダーであるテルルSAGチームの長島哲太は27番手でした。
Moto3クラスは,セッション終盤に入って小雨に見舞われたものの,ドライコンディションの中での予選となりました。そこでポールを獲得したのは,開幕戦で2位表彰台を獲得したブリティッシュ・タレント・チームのJ.マクフィーでした。2,3番グリッドは,それぞれスカイ・レーシング・チームVR46のN.ブレガ,デル・コンカ・グレシーニMoto3のJ.マルティンが獲得しています。フル参戦日本人ライダー勢ですが,SIC58スクアドラ・コルセの鈴木竜生の鈴木竜生は,自身最高位となる9番グリッドを獲得しています。ホンダ・チーム・アジアの鳥羽海渡は18番手,SICレーシング・チームの佐々木歩夢は25番手タイムでした。

☆初優勝(JRR)
○国内2輪の最高峰レースであるJRRが筑波サーキットで開幕し,初日は予選とJ-GP2クラスのレース1の決勝が行なわれました。なお,この大会は,最高峰クラスであるJSB1000クラスは開催されていません。今大会の最上位クラスであるJ-GP2クラスは,レース1の決勝が行なわれ,MuSASHi RT HARC-PRO.の水野涼が,SOX Team TARO PLUSONEの関口太郎とファイナルラップまでトップ争いを展開し,そのファイナルラップの1コーナーで関口を交わしてトップに立つと,最後までそのポジションを保ってトップでチェッカーを受け,このクラスで自身初となる勝利を収めました。水野とトップ争いを展開した関口でしたが,ファイナルラップで巣リプを喫してしまい,再スタートを切ることができましたが,残念ながら12位でのチェッカーとなっています。2,3位には,それぞれMOTO BUM HONDAの榎戸育寛と,WILL-RAISEracingRS-ITOHの石塚健が入っています。
ST600クラスは予選が行なわれましたが,セッションの初め頃は雨で路面が濡れている状態でしたが,セッションが進むにつれて乾いていくという状況の中で行なわれました。そこでポールを獲得したのは,この筑波をホームコースとするteamMF& KAWASAKIの奥田教介でした。奥田にとっては,これがJRRでうれしい初ポールとなります。2,3番グリッドを獲得したのは,それぞれ伊藤RACING・GMDスズカの前田恵助とTEAM PLUSONEの星野知也でした。我が大分県の高校生ライダーである清末尚樹と和田留佳は,それぞれ9位,6位でした。
J-GP3クラスは,小雨が落ちるウェットコンディションでの予選セッションとなりました。このウェット路面で今シーズン最初のポールシッターとなったのは,これが自身初のポールとなるCLUB Y'sの長谷川聖でした。2番グリッドを獲得したのは,再び全日本の場に返ってきたTeam P.MU 7Cの小室旭でした。3番グリッドは,BATTLE FACTORYの伊達悠太が獲得しています。

☆僅差(F1)
○第2戦中国GPの予選が,上海・インターナショナル・サーキットで行われました。前日は2回のフリー走行が行なわれる予定でしたが,濃霧がなかなか晴れず,ドクターヘリが飛べる状況にないため万が一のために備えて走行ができず,結局ほとんど走ることができないままでした。そのため,2日目の走行が実質的に初日の走行となりました。そのような状況で行なわれた予選ですが,ここでポールを獲得したのは,前戦に引き続いてメルセデスAMGのL.ハミルトンでした。そのハミルトンからわずかコンマ2秒弱遅れで2番グリッド獲得となったのは,開幕戦を制したフェラーリのS.ベッテルでした。さらに,そのベッテルからわずか1000分の1秒差で3番グリッド獲得となったのは,メルセデスAMGのV.ボッタスでした。4番グリッドをフェラーリのK.ライコネンが獲得し,トップ4は開幕戦と全く同じ予選結果となっています。スピードに問題を抱えるマクラーレン・ホンダですが,このサーキットは長いストレートを有していて苦戦することが予想されていました。そのような中,F.アロンソはQ1を突破してQ2に進み,最終的に13番グリッドを獲得しています。もう一人のS.バンドーンは,Q1突破とならず16番グリッド獲得にとどまっています。

☆赤旗で(SGT)
○開幕戦の予選が,小雨に見舞われたものの,タイムアタックに支障が出なかった岡山国際サーキットで行われました。GT500クラスは,戦前はトヨタが今シーズンから投入したレクサスLC500の好調ぶりが伝えられ,上位を占めていくのではないかと思われていました。ところが,確かに速さはあったものの,今回の予選は運に恵まれていませんでした。というのも,タイムアタックを開始したマシンがセクタータイムで最速を刻んでいる中,au TOM'S LC500がタイヤバリアに接触して赤旗の原因となってしまいました。そのため,その周でのタイムは抹消となってしまいました。さらに,残り2分となったところで今度はMOTUL MUGEN NSX-GTがストップしてしまって赤旗が提示され,残り50秒ほどありましたが,ここで予選終了となりました。そのため,LC500勢の最終タイムアタックはならず,それまでトップタイムをマークしていた野尻智紀&小林崇志組のARTA NSX-GTが開幕戦のポールシッターとなりました。大嶋和也&A.カルダレッリ組のWAKO'S 4CR LC500が2番グリッドを獲得し,不運なレクサス勢としては何とかフロントローを獲得しています。3番グリッドは,武藤英紀&中嶋大祐組のMOTUL MUGEN NSX-GTが獲得し,久々にGT500クラスに帰ってきたMUGENがトップ3に食い込みました。一昨年シーズンまでは,圧倒的な強さと速さを見せていたニッサンのGT-R勢ですが,事前テストで懸念されていたとおり,マシンの戦闘力不足が露呈した今回の予選となりました。テスト段階では,いわゆる本気を出さない「三味線を弾く」状態ではないのかという噂もありましたが,今回の予選でGT-R勢全車がQ1で敗退となっていて,車によってということではなく,GT-Rに共通して何らかの問題を抱えていることが露呈してしまいました。
GT300クラスも,小雨の中での予選となりましたが,タイムには影響を及ぼしませんでした。そのような中でトップタイムをマークしたのは,黒澤治樹&蒲生尚弥組のLEON CVSTOS AMGがコースレコードをマークする走りを見せ,蒲生にとっては自身初となるポールを自力で獲得しました。2番グリッドを谷口信輝&片岡龍也組のグッドスマイル 初音ミク AMGが獲得し,メルセデスAMG勢がフロントローを独占しています。3番グリッドは,松井孝允&山下健太組のVivaC 86 MCが獲得しています。
2017/04/08(土)
☆再び&僅差(MotoGP)
○第2戦アルゼンチンGPがアウトドローモ・テルマス・デ・リオ・オンドで開幕し,初日は2回のフリー走行が行なわれました。ドライコンディションとなった走行で,MotoGPクラスにおいてトップタイムをマークしたのは,開幕戦を制したモビスター・ヤマハMotoGPのM.ビニャーレスでした。開幕前のテストからトップタイムをマークしてきているビニャーレスですが,前戦に引き続いて初日総合トップタイムとなっています。そのビニャーレスに逆転されるまでリーダーボードのトップに立っていたのが,開幕戦で表彰台を逃したレプソル・ホンダ・チームのM.マルケスでした。そして,総合3番手タイムをマークしたのは,昨シーズンはSBKにフル参戦し,今シーズン再び戦いの場をMotoGPに戻したプル&ベアー・アスパー・チームのK.アブラハムでした。再びビニャーレスが速さを見せた初日ではありましたが,タイムを見るとビニャーレスとの差が1秒以内に全部で14台のマシンがいますので,2日目以降の動きが読めない混戦となっています。
Moto2クラスは,開幕戦を制したエストレラ・ガルシア0,0マークVDSのF.モルビデリが,その開幕戦の勢いを持続するかのように速さを見せ,昨年の最終戦以来となる初日総合トップタイムをマークしました。トップからおよそコンマ15秒差で総合2番手タイムだったのが,スーターのマシンを駆るダイナボルト・インタクトGPのM.シュロッターでした。来季のMotoGP昇格に向け,今シーズンの活躍が期待されているイデミツ・ホンダ・チーム・アジアの中上貴晶は,開幕戦で3位表彰台を獲得していいスタートを切っていますが,この日も好調さは持続していて,総合3番手タイムで初日を終えています。もう一人のフル参戦日本人ライダーであるテルルSAGチームの長島哲太は,初日を29番手タイムで終えています。
Moto3クラスは,開幕戦を制したレオパード・レーシングのJ.ミルが速さを見せ,2番手におよそコンマ5秒以上の差をつけて,自身初となる初日総合トップタイムをマークしました。その総合2番手タイムをマークしたのは,今シーズンからチームを移籍してホンダのマシンを駆っているマリネッリ・リバコールド・スニパーズのR.フェナティでした。そのフェナティが昨シーズン途中まで所属していたのがスカイ・レーシング・チームVR46ですが,総合3番手タイムは,そのスカイ・レーシング・チームVR46のN.ブレガがマークしています。フル参戦日本人ライダー勢ですが,前戦で何とかポイントを獲得したSIC58スクアドラ・コルセの鈴木竜生が11番手,ホンダ・チーム・アジアの鳥羽海渡が13番手,前戦でトップ争いに絡んでいたSICレーシング・チームの佐々木歩夢が19番手タイムでした。
2017/04/07(金)
☆投入(F1)
○今日から上海・インターナショナル・サーキットにおいて,第2戦中国GPが開幕します。このサーキットの特徴は,「上」という感じに似た形状をしていて,長いストレートを備えています。開幕前のテストからトラブルが続いているマクラーレン・ホンダは,信頼性だけでなく,スピードという面でも劣っているようで,F.アロンソをして「他チームより30qは遅い」と言わしめているほどです。ということは,今回の大会で苦労するのではないかと予想されています。そうした状況は,当初はトラブルが続いたホンダ製のパワーユニットに原因があるのでは無いかといわれていましたが,開幕戦でトラブルが出たのはマクラーレンの今季型マシンMCL32自体によるもので,PU,シャーシ共に問題を抱えていることになります。ということで,苦戦が予想されている今回の中国GPにおいて,マクラーレンは新たな取り組みを行なうようです。今シーズン多くのチームのマシンの特徴になっていることがいくつかありますが,その中の1つがドライバーの頭上にあるダクトの後部からリアウィングにかけてある「シャークフィン」及びその後端についている「Tウィング」でしょう。一時期F1で目にしたデバイスでしたが,その後に行なわれたレギュレーション変更によってどちらも禁止となっていました。しかし,今シーズンからのレギュレーションで再び装着可能となっていて,多くのチームが搭載している状況にあります。今回マクラーレンが投入するのは,新たな形状のTウィングです。他チームが搭載しているのは,直線的にT型をしたウィングですが,新しいマクラーレンのは楕円にラウンドした形状のもので,他チームには見られないものです。このデバイスを装着したマシンを,土曜日にアロンソが駆ってその効果の程を試すということです。
2017/04/06(木)
☆参戦可能(MotoGP)
○今週末は,テルマス・デ・リオ・オンドで行われるアルゼンチンGPが開催されることになっています。それに向けて,スズキのワークスチームであるチーム・スズキ・エクスターに今シーズンから所属しているライダーについてお伝えします。そのライダーとは,今シーズンからMotoGPクラスにステップアップを果たしているA.リンスです。自身にとって最高峰クラスでのデビューレースとなったカタールGPは,トップから15秒弱離されたものの,9位でチェッカーを受けて見事トップ10フィニッシュ(ルーキーライダーとしてトップ)を果たしています。開幕戦をデビューレースとしてはいい結果を残したリンスでしたが,それ以後に自身が行なったモトクロスを使用したトレーニング中に転倒し,脛骨と踵骨の間に位置している距骨を骨折してしまいました。早い拡幅を目指して集中的な磁気療法と物理療法を続けてきたリンスは,最近行なった検査の結果,100%の体調とはいえないようですが,右足に体重をかけることができることからアルゼンチンGPに向けてゴーサインが出されたということです。ただ,アルゼンチンGP開幕前にメディカルチェックを受ける必要があり,それが参加の可否を決定する場となります。
2017/04/05(水)
☆欠場継続(F1)
○S.ベッテルの勝利を終了した開幕戦オーストラリアGPでしたが,レギュラードライバーの中でその開幕戦のスターティンググリッドにつけなかったドライバーがいます。そのドライバーとは,今季ザウバーに移籍したP.ウェーレインです。そのウェーレインは,シーズンオフの1月に開催された「レース・オブ・チャンピオンズ」でクラッシュし,背中を痛めるというアクシデントに見舞われました。開幕前に行なわれたメディカルチェックで参加可能となり,オーストラリアGPの初日は走行をしました。ところが,その走行終了後にトレーニング不足から2日目以降の走行を走りきるほど体調が回復していないということから,同チームのパワーユニット供給元であるフェラーリのリザーブドライバーを務めるA.ジョビナッツィが代役参戦することになり,決勝レースは12位完走を果たしています。今週末に中国GPが開催されることになっていますが,この度新たな発表があり,ウェーレインの体調がまだ100%のパフォーマンスを発揮するところまでは回復できていないことから,今回も欠場することになりました。もちろん,ジョビナッツィが代役参戦を継続します。中国GP後は2週連続でバーレーンGPが予定されていますので,まだ正式発表はありませんが,これも欠場する可能性が高いものと思われます。そうなると,2週間後にロシアGPが予定されていますから,ウェーレインの登場はこの第4戦からになることになります。
2017/04/4(火)
☆大音響(F1)
○3月31日(金)にフランスのパリに置いて,4輪レースを統括するFIAの会合がもたれ,そこで2021年以降のF1で使用するエンジンについて,そのレギュレーションの基本的考えについて話し合いがもたれました。この会合には,現在参戦しているエンジンマニュファクチャラーはもちろん,フォルクスワーゲンなど今後進出する時に備えて参加するメーカーもありました。今回の話し合いでは,年々開発の高度化とそれに伴うコスト高になってきていることを反省し,次のレギュレーションは,シンプルで安価なものにするということが決まりました。さらに,もう1つ今のレギュレーションで問題となっていることが,それまでのF1の大迫力エキゾーストノートが聞かれなくなっているということです。現行のV6ターボハイブリッドエンジン初年度は,それまでのエンジン音とは比べものにならないくらいおとなしく,F1人気の低落の一因となっていました。その反省を受けてやや音量を上げるレギュレーションが持ち込まれましたが,それでも甲高い爆音を響かせていたノンターボV8エンジン当時と比べるとかなりおとなしいのも事実です。今回の話し合いでは,その点を改善していくことも決まりました。現行のレギュレーションは2020年まで続くことになっていますので,今回の話し合いは冒頭に記したように2021年からとなります。具体的なレギュレーションについては,今回の決定を基本方針として今後話し合いが続けられることになります。
 

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