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最新ニュース

2017/02/28(火)
☆大本命が(F1)
○各チームが新車の発表を行ないましたが,それらは全ていよいよ昨日から始まった今季最初の公式合同テストに向けてのものです。その合同テストは,スペインのバルセロナにあるカタルニア・サーキットで4日間にわたって行われます。今季最初の走行で初日総合トップタイムをマークしたのは,昨シーズンは惜しくもチャンピオンの座をN.ロズベルグに奪われたものの,そのロズベルグが引退したことに伴い,チャンピオン候補ナンバーワンであるL.ハミルトンでした。メルセデスW08を駆るハミルトンですが,午前中はロズベルグの後釜としてチームに加わったV.ボッタスが走行したため,午後からの走行となりました。テストメニューの中で他チームとデザイン的に違うシャークフィンをデビューさせたハミルトンは,自身が昨年スペインGPでマークしたポールタイムを上回るタイムをマークしての総合トップでした。今シーズンのマシンは,どのチームもレギュレーションの変更によりタイムアップが予想されていましたが,初日から昨年のタイムを上回る結果を出しています。総合2番手タイムをマークしたのは,フェラーリSF70-Hを駆るS.ベッテルでした。この日最高となる128周を走行したベッテルですが,トップからわずかコンマ113秒遅れでした。昨シーズンは結局未勝利に終わったフェラーリですが,今シーズンの巻き返しが期待できる初日となりました。総合3番手タイムをマークしたのは,ウィリアムズFW40を駆るF.マッサでした。ロズベルグの引退に伴い,急遽ボッタスがチームを移籍。その影響から,昨シーズン限りで引退したマッサが急遽その引退を取り消してチーム残留となっていましたが,テスト段階ではあるものの,やはりその速さはまだ十分期待できる初日の結果となっています。走行開始直後にオイル漏れが発見されて走行を一端とりやめざるを得なくなったのが,オレンジを基調としたカラーリングになったマクラーレンMCL32を駆るF.アロンソでした。初日の走行ができるかどうか疑問視されることになったマクラーレン・ホンダでしたが,パワーユニットを交換して何とか残り90分となったところで走行までこぎ着け,全部で29周走行し,ブービーとなる10番手タイムで初日を終えています。なお,この日最も遅かったのがザウバーC36を駆るM.エリクソンで,トップから5秒以上遅れたものでした。
2017/02/27(月)
☆ダブルウィン(SBK)
○開幕戦の決勝レース2が,この日もドライコンディションとなったオーストラリアのフィリップアイランド・サーキットにおいて行われました。今シーズンから,レギュレーションによりレース2のグリッドが変則的になっていて,レース1で優勝したカワサキ・レーシング・チームのJ.レイは,3列目の9番グリッドからスタートしました。レース1は7台によるバトルでしたが,この日行われたレース2は,4台による激しいトップ争いとなりました。3連覇を目指すカワサキワークスのレイに対して,ドゥカティワークスであるAruba.it レーシング・ドゥカティのC.デイビスとM.メランドリ,そしてヤマハワークスであるパタ・ヤマハ・オフィシャルWSBKチームのA.ロースによるバトルは,ファイナルラップまで続き,最後はデイビスとレイがコントロールラインでの決着となり,レイが1000分の25秒差で逃げ切りました。これにより,ディフェンディングチャンピオンがダブルウィンで開幕戦を制しました。3位にメランドリ,4位にロースが入っています。今シーズンから新型のCBRを投入しているホンダ勢ですが,やはり新型ならではのデータ不足があるのか,予選・決勝ともに上位争いに絡むことができず,今シーズンMotoGPからSBKに戦いの場を移したレッドブル・ホンダ・ワールド・スーパーバイクチームのS.ブラドルの15位が最高位で,レース1で11位フィニッシュだったN.ヘイデンは,14周目にリタイアに終わっています。
なお,併催で行なわれているWSSの決勝レースは,MVアグスタのマシンを駆る元GPライダーであるR.ロルフォが優勝しています。このクラスには2人の日本人ライダーがフル参戦していますが,カワサキの渡辺一樹は第2集団での争いとなり,最後は8位でチェッカーを受け,初レースでシングルフィニッシュを達成しています。フル参戦2年目となるホンダのマシンを駆る大久保光は,フリー走行や予選では渡辺よりいい走りを見せていたものの,その予選の途中で転倒を喫して左鎖骨を2カ所骨折する重傷を負ってしまい,残念ながら決勝をキャンセルしています。
2017/02/26(日)
☆好発進(SBK)
○開幕戦2日目の走行が,ドライコンディションとなったオーストラリアのフィリップアイランド・サーキットにおいて行われました。この日は,予選と決勝のレース1が実施されています。昨シーズンまでは,土曜日に予選を行い,日曜日に2回の決勝レースが行なわれるという形で実施されていましたが,今シーズンから土曜日と日曜日にそれぞれ1回ずつ決勝を行なうという形に変更されています。
まず予選の方ですが,カワサキ・レーシング・チームのチームメイト同士によるポール争いとなりました。その争いを制したのは,昨年まで2連覇を成し遂げているJ.レイでした。セッション終了までリーダーボードのトップに立っていたのがT.サイクスで,ファイナルアタックでレイが逆転するという流れで決着を見ています。3番グリッドを獲得したのは,今シーズンから再びSBKで戦うことになったAruba.it レーシング・ドゥカティのM.メランドリでした。
今季最初のレースとなるレース1は,周回を重ねる毎にトップ争いに少しずつマシンが増えていき,レース中盤には7台によるトップ争いとなりました。しかし,終盤に向けて徐々に振り落とされていき,ファイナルラップに入ってレイとAruba.it レーシング・ドゥカティのC.デイビスとのバトルとなり,最終的にわずか1000分の42秒差でレイがトップでゴールし,3連覇に向けて好発進を決めました。3位には,サイクスが入って,チャンピオンチームであるカワサキ・レーシング・チームが2つの表彰台を獲得しています。今シーズンから本格参戦しているヤマハ勢では,パタ・ヤマハ・オフィシャルWSBKチームのA.ロースの4位が,今年発売される新型マシンを投入しているホンダ勢では,レッドブル・ホンダ・ワールド・スーパーバイクチームのN.ヘイデンの11位が最高位でした。
2017/02/25(土)
☆一新(F1)
○王者メルセデスAMGをはじめ,フェラーリやウィリアムズなど,各チームが次々に今季型マシンのお披露目をしていますが,日本期待のマクラーレン・ホンダが,チームの本拠地イギリスのウォーキングにあるマクラーレン・テクノロジー・センターで今季型マシンのお披露目を行ないました。マクラーレンのマシンといえば,30年以上にわたって「MP4」という名称が使われてきました。これは,昨シーズンまでCEOを務めていたL.デニスがチームの中心になってから使用されるようになった名称で,同チームのタイトルスポンサーとデニスが運営してマクラーレンと合併したチームの名称を合体した「マールボロ・プロジェクト4」が由来となっています。しかし,チームに君臨していたデニスが昨シーズンをもってチームを去り,新たにZ.ブラウンがエグゼクティブ・ディレクターに就任したことから,新たな名称が使用されることとなりました。それが,今季型マシン「MCL32」です。一新となったのは名称だけでなく,カラーリングも大幅なチェンジがなされていました。マクラーレン・ホンダといえば,何といってもマールボロカラーである赤白が印象的です。ただ,タバコ広告禁止によってマールボロが去ってからは,シルバーや黒が基調となっていました。しかし,今季型マシンはオレンジを基調にして黒のカラーリングが施され,白のラインも入っています。実は,マクラーレンが元々使っていたのが今回のオレンジで,初心に返るという意図が感じられます。マシンの特徴としては,今年発表されたマシンに共通している部分ですが,MCL32も長いシャークフィンが目につきます。そして,このマシンの大きな特徴となっているのが,サイドポッドのエアインテークインレットとドライバーの頭上にあるエアボックスの小ささでしょう。昨シーズンまでは,「トークン」というレギュレーションがあったため,シーズン中のエンジン(PU)開発に制限が加わっていましたが,今シーズンからそれが廃止されたため,思うような成果が出せていなかったホンダ製PUの性能向上が期待されます。果たして一新されたMCL32とホンダ製PUのコラボがどのような結果を生むのか,復活してフル参戦3シーズン目となる「マクラーレン・ホンダ」の活躍が楽しみなシーズンとなります。

☆開幕(SBK)
○2輪レースの幕開けを告げるかのように,SBKの開幕戦がオーストラリアのフィリップアイランド・サーキットにおいてついに始まりました。今シーズンは,王者カワサキに対して,JRRや8耐で大きな結果を残しているYZF-R1を使用するヤマハがSBKで再び本格的な活動を開始しますし,ホンダは大幅な刷新を図ったCBR1000RRを投入しますので,そのリザルトが大きな注目となります。その開幕戦初日はフリー走行が行なわれ,ドゥカティ1199パニガーレRを駆るAruba.it レーシング・ドゥカティのC.デービスがトップタイムをマークしました。ホンダからカワサキに移籍して以来2連覇を成し遂げているカワサキZX-10Rを駆るカワサキ・レーシング・チームのJ.レイが,コンマ066秒遅れで2番手タイムでした。3番手タイムは,ドゥカティのマシンを駆るバーニー・レーシング・チームのX.フォレズでした。トップ5をカワサキとドゥカティ勢が占め,ヤマハ勢ではパタ・ヤマハ・オフィシャルWSBKチームのA.ローズの6番手,ホンダ勢ではレッドブル・ホンダ・ワールド・スーパーバイクチームのN.ヘイデンの8番手が最高位でした。
2017/02/24(金)
☆ファンサービス(SGT)
○SGTを運営するGTアソシエーションから,2月22日(水)に今シーズンのスポーティングレギュレーションの発表がありました。その中でプラクティスセッション等に関わる条項を見ると,「本シリーズ競技会においては決勝レース当日のフリー走行は設定しない」となっているようです。既にSGTを観戦した経験のある方はお分かりだと思いますが,これまでは決勝レースが行なわれる日曜日の早朝に,30分間のフリー走行が行なわれていました。この走行で燃料を積んだ状態でのマシンチェック等を行なってきましたが,何せ始まりの時間が早かったのも確かです。街から離れた場所にあることが多いサーキットですから,このフリー走行を見るためには,そして観戦する場所をとるためには,かなり早い時間帯からファンたちは動き出さなければなりませんでしたし,エントラントも準備するためにまだ明け切らぬ内から本格的な準備を始めなかければならなかったでしょう。今回のレギュレーション変更により,その早朝の走行が今シーズンから廃止されることになったわけで,ファンにしてもエントラントにしても,すこし余裕が出てくるものと思われます。とはいえ,走行が短くなるとセッティングに困りが生じます。そこで新たに設定されたのが,レース前の走行です。これまでは,スタート前に8分間のフリー走行が行なわれていました。今回の変更により,そのフリー走行が20分間に延長されることになりました。また,決勝レースは通常午後から行なわれますが,早朝の走行がなくなったことで,ドライバーたちは午前中に余裕が生じます。その時間帯に新たな取り組みが始まることになり,まず,公式予選における各クラスの上位トップ3でタイムアタック務めたドライバーは,決勝日に行われる『ドライバートークショー』に出演するが義務づけられました。さらに,決勝レースでグリッドにつくと,簡単な選手紹介がありますが,今シーズンからスタート手順の前に全ドライバーを紹介することも決められているようです。つまり,早朝の走行を廃止したことで,ファンサービスに力を入れられる状況になったともいえます。
2017/02/23(木)
☆継続起用(F1)
○先日ホンダが発表した今シーズンのモータースポーツ活動計画に関しては,4輪ではSFを中心にお伝えしましたが,他のカテゴリーについてももちろん発表があり,同社が展開している若手ドライバーの発掘・ステップアップを目的としたプログラム「Honda フォーミュラ・ドリーム・プロジェクト(HFDP)」の中で,今シーズンもF1への登竜門の1つとなっているGP2シリーズに,昨年に引き続いて松下信治を起用することが決まっています。その松下に関して,この度マクラーレン・ホンダから発表があり,こちらも昨年に引き続いて松下をテスト兼開発ドライバーとして採用することになりました。これにより,今季の松下は,GP2シリーズにおける強豪チームの1つであるARTグランプリからGP2にフル参戦すると共に,マクラーレン・ホンダの開発ドライバーとしてシミュレーターや実車を使ってF1マシンの開発に携わることになりました。
昨年の松下は,GP2において参戦2年目として期待されていましたが,モナコで開催された第2戦で勝利を収めたものの,接触により1レースのみながら出場停止処分を受けたりしたこともあって,ランク16位と期待を裏切る結果に終わっていました。それだけに,今シーズンは背水の陣で臨むことは間違いないでしょうから,そうした意味でも若手ドライバーの中で要注目の一人となります。
2017/02/22(水)
☆シェイクダウンで(SGT)
○既に発表を済ませていたホンダやトヨタに続いて,19日付のこのページでお伝えしたように,ニッサンも今季の体制発表を済ませ,今季GT500クラスに参戦するチームの体制が全て明らかとなりました。それ以後では初となる走行が,NISMOが主催するメーカーテストとしてツインリンクもてぎで始まりました。今回のテストには,レクサスLC500が4台,ニッサンGT-RニスモGT500が4台,そしてGT300のマシン3台(初日は2台が走行)が参加しています。この日は,前日に降った雨の影響により,当初のスケジュールが変更されて行ないました。そのような中,初日のトップタイムをマークしたのは,この日がシェイクダウンとなった昨年のチャンピオンチームであるLEXUS TEAM SARDでした。今季のSARDは,当然のことながらチャンピオンを獲得したコンビであるH.コバライネン&平手晃平のペアで戦うことになっています。この日はレクサス勢が速さを見せ,トップ4は全て今季から投入されることになっているLC500でした。総合では5番手,ニッサン勢としてはトップタイムをマークしたのは,今シーズン同チームに復帰したJ-P.オリベイラが所属するKONDOH RACINGで,ペアは佐々木大樹です。こちらも今季から投入されるマシンであるニッサンGT-RニスモGT500の初日のタイムは,レクサスと比べておよそ1.8秒ほどの差がついています。もっとも,今回はテストですから,各メーカーともテスト項目がありますので,タイム差を比べても仕方ないといえます。
2017/02/21(火)
☆8年ぶり(SF)
○2月16日(木)付けのこのページでお伝えしたように,2月13日(月)にホンダが2輪,4輪における今シーズンのモータースポーツ活動計画について発表がありました。その中でSFについても発表があり,今シーズンも5チーム8台にホンダ製のエンジンが搭載されることが決定しています。その8台の内の2台が,日本初のフル参戦F1ドライバーである中嶋悟が率い「NAKAJIMA RACING」で,今季はこれまでの中嶋大祐に加え,N.カーティケヤンが再びホンダ陣営に帰って来ることになりました。そのNAKAJIMA RACINGが,今シーズンの参戦体制を発表し,タイトルスポンサーとして,ITサービスをはじめ,コンサルティングやビジネス&デジタルソリューションを手がける『日本タタ・コンサルタンシー・サービシズ(TCS)』との契約が成立しました。同チームにタイトルスポンサーが就くのは,2009年以来8年ぶりとなります。この契約成立により,チーム名が『TCS NAKAJIMA RACING』となります。今回契約が成立したTCSは,インドのタタ・グループの一員で,三菱商事との合弁会社です。今回の契約成立には,インド初のF1ドライバーであるカーティケヤンが同チームに移籍してきたことと関連があることは容易に想像がつきます。契約成立の影響はチーム名だけでなく,マシンのカラーリングもこれまでと違いが出てきています。この発表会でマシンも公開され,NAKAJIMA RACINGといえば濃いネイビーブルーが定番ですが,それに加え,タタのコーポレートカラーであるライトブルーのラインが入っています。かつては,星野一義率いるIMPULと中嶋悟率いるNAKAJIMA RACINGとの間でチャンピオン争いが展開されていましたが,近年のNAKAJIMA RACINGは,ポイント獲得がようやくというような状況にあります。今シーズンもかつてのような状況になるのは厳しいことが予想されますが,新たなスタートを切って激しいチャンピオン争いが展開されるようになるといいですね。
2017/02/20(月)
☆初参戦(SGT)
○愛知県内において,ドイツのブランドである「フォルクスワーゲン」「アウディ」「BMW」を,またイギリスのブランドである「ベントレー」「ロールス・ロイス」を輸入販売している『株式会社アイカーズ』から発表があり,『EIcars BENTLEY TTO』を新たに結成し,「ベントレー・コンチネンタルGT3」を駆ってGT300クラスに参戦することになりました。チーム代表には,同社の代表取締役である坪内隆幸氏が就任し,チーム監督をGT500クラスでエンジニアを務めた経歴を持つ『株式会社テラモト・テクニカル・オフィス』の寺本浩之氏が務めます。今回使用することになったベントレー・コンチネンタルGT3は,『鬼才』と言われるC.ロリオーがデザインした4リッターV8のマシンです。このマシンを駆る2人のドライバーですが,Aドライバーとして井出有治との契約が成立しています。井出がSGTにフル参戦するのは,2015年シーズンに「UPGARAGE BANDOH 86」を駆って以来となります。Bドライバーは,昨シーズン「GULF NAC PORSCHE 911」を駆ってGT300クラスにフル参戦した阪口良平となります。ベントレー・コンチネンタルGT3が国内のレースにフル参戦するのは,今回が初めてとなります。ドイツやイタリア車が中心のGT300クラスにおいて,イギリス車がどのような走りを見せるのか,バラエティ豊富なマシンが参戦する同クラスらしい新たな興味がもたれます。
2017/02/19(日)
☆奪還に向け(SGT)
○2月17日(金)にニッサンとNISMOが,今シーズンのモータースポーツ活動計画について発表を行ないました。ここでは,ニッサンの活動の一番中心となるSGTについてお伝えします。
まずGT500クラスについてですが,ニッサンは2014年2015年と連覇を果たし,2016年シーズンも序盤からトップに立つ勢いがありました。しかし,トヨタが徐々に力を出していって勝利や表彰台を獲得するようになり,最終的には王座を奪われることになりました。今シーズンのニッサンは,当然王座奪還に向けた戦いをしていくことになります。そのニッサンですが,今シーズンも4チームがニッサン勢としてフル参戦することになります。まず,ドライバーに関しては,4チームのうちの2つは昨年と同じペアでの戦いとなります。当然エースチームであるNISMOは,惜しくも昨年はタイトルを逃したものの,14,15年と連覇を果たした松田次生&L.クインタレッリのペアが継続します。変更となった2チームですが,かつて『日本一速い男』と言われた星野一義がオーナーを務める「TEAM IMPUL」と,『マッチ』こと近藤真彦がオーナーを務める「KONDOH RACING」の2つです。まずIMPULですが,J-P.オリベイラが抜け,そのシートには,今回がGT500クラスルーキーとなるニッサンが運営するGTアカデミー出身者のJ.マーデンボローが座ることになりました。今シーズンからSFにもフル参戦することになっているだけに,まさに注目のドライバーといえます。IMPULを抜けたオリベイラは,チームへの復帰7年ぶりとなるKONDOHに移籍することになりました。使用するタイヤは,これまで通りミシュラン(MI),ブリヂストン(BS),ヨコハマ(YH)の3メーカーとなります。マシンについては,さらなる改良が施された今季型の「ニッサンGT-R NISMO」を使用することになりました。
次にGT300クラスについてですが,昨シーズンのマーデンボローのように,若手有力ドライバーを「NDDP」のマシンに乗せてこのクラスにフル参戦していますが,今シーズンは,高星明誠が師匠役を務める星野一樹と組んでフル参戦します。
なお,具体的な参戦体制は,以下の表のようになっています。
2017年 ニッサンSGT参戦体制
クラス チーム 監督 ドライバー 車名 タイヤ
GT500 12 TEAM IMPUL 星野 一義 安田 裕信 カルソニック IMPUL GT-R BS
J.マーデンボロー
23 NISMO 鈴木 豊 松田 次生 MOTUL AUTECH GT-R MI
L.クインタレッリ
24 KONDOH RACING 近藤 真彦 佐々木 大樹 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R YH
J-P.オリベイラ
46 MOLA 大駅 俊臣 本山 哲 S Road CRAFTSPORTS GT-R MI
千代 勝正
GT300 3 NDDP RACING 長谷見 昌弘 星野 一樹 B-MAX NDDP GT-R YH
高星 明誠
2017/02/18(土)
☆2日連続(MotoGP)
○3日間にわたる今季2回目のオフィシャルテスト最終日の走行が,3日連続して好天に恵まれたオーストラリアのフィリップアイランド・サーキットで行われました。この日のトップタイムをマークしたのは,今季からヤマハのワークスライダーとなったモビスター・ヤマハMotoGPのM.ビニャーレスでした。ビニャーレスは,前日に引き続いて2日連続のトップタイムになると同時に,この日のタイムが今回のテストの総合トップタイムとなります。この日のビニャーレスは,この日唯一合計周回数が100周を越えるほどの走り込みで,ロングラン走行もこなしています。この日の2番手タイムをマークしたのは,初日のトップタイムだったレプソル・ホンダ・チームのM.マルケスでした。この日のマルケスは,ビニャーレスには及ばなかったものの,彼に次ぐ周回数となる96周を走行すると共に,ロングラン走行ではビニャーレスのタイムを上回っていて,レースでの強さを予感させるものでした。チームメイトのD.ペドロサですが,前日は喉の痛みと発熱で走行を制限しましたが,この日は順調に走行を続け,この日の3番手タイムをマークしました。体調不良もあってなかなか上位に顔を出さなかったペドロサでしたが,この日の走行でようやくチャンピオン争いに絡む期待を持たせるものとなりました。サテライトチームトップとなったのは,今シーズンから最高峰クラスにステップアップしたモンスター・ヤマハ・テック3のJ.フォルガーで,ルーキー勢の中では3日連続してトップとなります。スズキ勢では,こちらもルーキーライダーの一人であるチーム・スズキ・エクスターのA.リンスの6番手タイムが最高位でした。ドゥカティ勢では,ドゥカティ・チームのA.ドビツィオーゾの7位が最高で,チームメイトで今シーズンからドゥカティのマシンを駆ることになったJ.ロレンソが8番手タイムでした。アプリリアとKTM勢では,それぞれアプリリア・レーシング・チーム・グレシーニのA.エスパルガロの10番手,レッドブルKTMファクトリー・レーシングのP.エスパルガロの16番手が最高位でした。この日で終了した2回目のテストでしたが,3回目のオフィシャルテストは,開幕戦の会場となるカタールのロサイル・インターナショナル・サーキットにおいて,3月10日(金)から3日間にわたって行なわれる予定になっています。
2017/02/17(金)
☆今回でも(MotoGP)
○3日間にわたる今季2回目のオフィシャルテスト2日目の走行が,この日もドライコンディションでの走行となったフィリップアイランド・サーキットで行われました。この日のトップタイムをマークしたのは,昨シーズン終了後に行われたテストで,そして,今季最初のテストでもトップタイムをマークしたモビスター・ヤマハMotoGPNOM.ビニャーレスでした。彼のマークしたタイムは,2日間総合でもトップとなります。初日にトップタイムだったレプソル・ホンダ・チームのM.マルケスは,ビニャーレスにトップの座は譲ったものの,この日の2番手タイムをマークしています。しかも,一発狙いというよりは,ロングラン走行を複数回入れていますから,レースを意識してのタイムといえるのかもしれません。サテライトチームながら昨シーズン2勝を挙げているLCRホンダのC.クラッチローが,この日の3番手タイムをマークし,2日連続してサテライト最速となっています。スズキでは,今シーズンから最高峰クラスにステップアップしたA.リンスが9番手タイムをマークし,スズキ勢最速となっています。この日のリンスは,今シーズンからウィング装着が禁止されたのを受けて,新たにウィング効果を考えたアッパーカウルを装着したマシンを走らせています。アプリリア勢では,今シーズンから再びアプリリアのマシンを走らせることになったA.エスパルガロが6番手タイムをマークし,これがアプリリアでの最速となります。ちなみに,このエスパルガロも,リンスと同じくウィング効果を考慮に入れたカウルを装着したマシンをテストしています。今季からフル参戦を開始したKTM勢では,P.エスパルガロの19番手が最高位でした。なお,今シーズンからドゥカティのワークスライダーとなった一昨年のチャンピオンであるJ.ロレンソは,初日が11番手,2日目が15番手と,乗り換えに苦労している感を与えるリザルトとなっています。
2017/02/16(木)
☆移籍(SF)
○昨日はホンダのモータースポーツ活動で国内2輪についてお伝えしましたが,今日は国内4輪についてお伝えします。ただ,SGTについては,既に今回の体制発表会の前に正式発表が行なわれており,その際にお伝えしていますので,今回は今回初めて発表されたSFについてお伝えします。
先日はトヨタが体制発表を行い,10台のマシンについて明らかとなりました。今回のホンダの発表では,8台のマシンが投入されることが明らかとなりました。その中での注目は,何と言っても昨年のS.バンドーンのように,ごく近い将来のF1ドライバー候補の参戦でしょう。今シーズン超大型新人として登場することになったのが,昨年のGP2チャンピオンであるP.ガスリーです。レッドブルからの支援を受けている彼が所属することになったのが「TEAM無限」で,マシンのカラーリングはもちろんレッドブルカラーとなります。チームメイトも強力で,2014年にチャンピオンに輝いていて,国内ホンダのエースドライバーの立場にある山本尚貴です。他のチームに関しては,移籍組が目につき,山本と同じくホンダのエースドライバーの一人である伊沢拓也が,「REAL RACING」から「DOCOMO TEAM DANDELION RACING」に移籍することになりました。彼が座るのは,今シーズンからマクラーレン・ホンダに所属してF1にフル参戦することになったバンドーンの座っていたものとなります。また,SFやSGTにおける活動を休止した「DRAGO CORSE」に代わって参戦を開始することになった「B-MAX Racing Team」には,昨シーズンDRAGOに所属していた木暮卓史がそのまま移籍してフル参戦します。元F1ドライバーで,昨シーズンはトヨタ陣営からフル参戦したN.カティケヤンが,再びホンダ陣営に戻ってきて,こちらも元F1ドライバーである中嶋悟のチーム「NAKAJIMA RACIN」に所属してフル参戦することになりました。
ドライバーについては変更のあるホンダですが,使用するエンジンについても変更されることになりました。SFで使用されるエンジンは,SGTにも投入されていますが,SF,SGTどちらにおいても,ホンダはトヨタやニッサンの後塵を拝している状況が続いています。こうした状況を打破するため,これまで使用してきた『HR-414E』から,燃焼部分に大幅な改良を施したとされる『HR-417E』を投入することになっています。
なお,具体的な参戦体制は,以下の表のようになっています。
2017年 SFにおけるホンダの参戦体制
ドライバー チーム
10 塚越 広大 REAL RACING
15 P.ガスリー TEAM無限
16 山本 尚貴
40 野尻 智紀 DOCOMO TEAM DANDELION RACING
41 伊沢 拓也
50 木暮 卓史 B-MAX Racing Team
64 中嶋 大祐 NAKAJIMA RACING
65 N.カーティケヤン

☆奇しくも(MotoGP)
○今シーズン2回目となるオフィシャルテストが,オーストラリアのフィリップアイランド・サーキットで始まりました。この日のフィリップアイランドは好天に恵まれ,終日ドライコンディションでの走行となりました。そのような中,この日のトップタイムをマークしたのは,今年最初のオフィシャルテストで総合3番手タイムだった昨年の王者であるレプソル・ホンダ・チームのM.マルケスでした。そのマルケスから0.186秒差で2番手タイムだったのが,昨年のランク2位だったモビスター・ヤマハMotoGPのV.ロッシで,昨シーズンを彷彿させるようなリザルトとなりました。前回のテストで総合2番手タイムだったスズキのA.イアンノーネが,この日の3番手タイムで初日を終えています。ドゥカティ勢では,今シーズンもワークスライダーを務めるドゥカティ・チームのA.ドビツィオーゾが8番手タイムをマークしてトップでした。アプリリアとKTM勢のトップは,それぞれアプリリア・レーシング・チーム・グレシーニのA.エスパルガロ,レッドブルKTMファクトリー・レーシングのP.エスパルガロがトップタイムをマークし,奇しくもエスパルガロ兄弟がそれぞれのチームのトップに立っています。
2017/02/15(水)
☆奪還へ(JRR)
○ホンダは,2月13日(月)に東京青山にあるホンダウェルカムプラザにおいて,国内外の2,4輪におけるモータースポーツ体制発表会を開催しました。このページでは,今日は2輪について,明日は4輪についてお伝えします。なお,2輪のMotoGP,4輪のF1については,既にお伝えしていますので,主に国内についてお伝えします。
2輪の国内最高峰であるJRRのJSB1000クラスについてですが,HRCの契約ライダーである高橋巧が,これまでどおり「MuSASHi RT ハルク・プロ」から参戦します。また,HRCの契約ライダーだった秋吉耕祐が,こちらも昨シーズンまでと同じく「au&テルル・コハラRT」から参戦します。昨年との違いがあるのが,こちらも元HRC契約ライダーである山口辰也です。昨シーズンのホンダは,マシンの戦闘力不足により,表彰台獲得がやっとという状況に陥り,その中で唯一勝利を収めたのが山口でした。その功績からか,今季の山口は,第3戦まではHRC直属ともいえる「ホンダ・ドリーム・レーシング」から参戦し,それ以後は彼がプレイングマネージャーを務める「TOHOレーシング」から参戦することになりました。ホンダ陣営の有力チームの1つであるモリワキは,既にお伝えしたようにタイトルスポンサーにMOTULが復帰して「モリワキ・モチュール・レーシング」として参戦し,ライダーには高橋裕紀が継続参戦し,今シーズンから新たに元BSBチャンピオンであり,鈴鹿8耐で4度の優勝を誇る清成龍一がフル参戦することになりました。いずれのチームも,今年大幅なマシンチェンジを施したCBR1000RRの中でレース専用マシンとして市販されるCBR1000RR SP2を使用します。
ヤマハに2連覇を達成されている鈴鹿8耐については,具体的な体制は未定ですが,上記したJSB1000クラスの体制のほか,既に鈴鹿8耐が最終戦に組まれているEWCシリーズにフル参戦している「F.C.C. TSR Honda」をはじめ,日本はもちろん,アジアの有力なライダーを採用して参戦する「ホンダ・チーム・アジア」が中心となって王座奪還に向けて戦うことになります。
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2017/02/13(火)
☆18年ぶり(WRC)
○2月12日(日)に第2戦ラリー・スウェーデン最終日の走行が行なわれ,トヨタのヤリスWRCを駆るJ.マティ.ラトバラがトップでフィニッシュし,今シーズンからフル参戦を開始した「TOYOTA GAZOO Racing WRT」に2戦目にして早くも初優勝をもたらしました。トヨタがWRCで優勝するのは,1999年の第11戦ラリー中国以来18年ぶりとなります。また,ラトバラにとっては,昨年の第3戦ラリー・メキシコ以来となります。この優勝により,ラトバラはドライバーズタイトル争いでトップに立つと共に,チームはランク2位に浮上しています。今大会は,それまでトップに立っていたヒュンダイi20クーペWRCを駆るT.ヌービルがクラッシュによりリタイアとなり,2位につけていたラトバラがトップに立ちました。地元出身のラトバラは,トップに立って以後も地の利を活かして安定した走りを展開し,最終日に行なわれた3つのSSを全て制し,2位につけていたフォード・フィエスタWRCを駆るO.タナクに30秒近い差をつけて優勝しました。次の大会は,3月9日(木)から始まる第3戦ラリー・メキシコです。高地での大会だけに,どの車もパワーダウンが避けられません。そのような状況でどのマシンが性能を発揮するのか,新たな興味がわく大会となりそうです。
2017/02/13(月)
☆好事魔(インディカー)
○今季初となるインディカーシリーズの公式テストが,フェニックス・インターナショナル・オートスポーツで行われました。今回のテストは2日間にわたって,昼間はもちろん,照明をつけたナイトセッションも行なわれました。唯一のフル参戦日本人ドライバーとして今年も参戦する佐藤琢磨は,今シーズンで同シリーズ8年目を迎えることになります。昨シーズンまではAJフォイト・レーシングに所属していましたが,同チームがシボレーエンジンユーザーに変更することになり,ずっとホンダとの関わりを持っている啄磨としては在籍を続けるわけにはいかず,そのようなときにホンダエンジンユーザーの中でも有力チームの1つであるアンドレッティ・オートスポーツから声がかかり,今シーズンから同チームに所属することになっています。移籍して初めての走行が今回のテストですが,その初日に彼がマークしたのは,総合3番手タイムでした。初めて所属したチームにもかかわらず,好結果を収める初日となりました。さらに期待が高まった2日目の走行ですが,日中に行なわれた走行では15番手と,初日と比べるとやや不満の残る走行となりました。そして,前日も好タイムをマークしたナイトセッションでの走行に臨むことになりました。2時間ほど経って5番手まで順位を上げた啄磨でしたが,好事魔多し。ターン2でコントロールを失い,リアからスピンが始まってコンクリートウォールにヒットしてマシンはスピンしてストップしてしまいました。ステアリングは操作していたものの,なかなかマシンから出ることがなく,レスキューが駆けつけてしばらくして自力でマシンから出たものの,レスキューに肩を借りてメディカルカーに乗り込むという事態となってしまいました。足を引きずっていましたから心配されたものの,メディカルチェックを受けた結果,幸いなことに大事には至りませんでした。残念ながらクラッシュした段階でテスト終了となってしまいました。
なお,今回のテスト結果ですが,全体的に見ると日中の走行はシボレー勢が,ナイトセッションになるとホンダ勢がいい走りを見せました。そして,総合でのトップタイムは,シボレーエンジンユーザーの1つであるEd Carpenter RacingのJ.R.ヒルデブランドでした。Schmidt Peterson MotorsportsのM.アレシンの6番手が,ホンダエンジンユーザーの最高位でした。昨シーズンはシボレーエンジンが圧倒的に速さを見せていましたが,今回のテスト結果を見ると,トップ5が全てシボレー陣営でしたから,ホンダのさらなる奮起が必要となるようです。佐藤琢磨の順位は,総合16番手でした。
2017/02/12(日)
☆進出&ダブル入賞対決(MotoGP)
○現役ながら既にレジェンドライダーとも言えるモビスター・ヤマハMotoGPのV.ロッシがオーナーを務める『スカイ・レーシング・チームVR46』が,19日に同チームでタイトルスポンサーを務めるイタリアのミラノにある『スカイTV』において,今シーズンの体制発表を行ないました。昨シーズンまでの同チームは,KTMのマシンを使用してMoto3クラスだけに参戦していました。今シーズンからは,Moto3クラスだけでなく,Moto2クラスへも進出することになりました。使用するシャーシは,ここ数年確実に実績を残してきているカレックスです。それを駆るライダーですが,まず1人目は,昨シーズンMoto3クラスでランク4位に入る活躍を見せたF.バグナイアです。2人目は,Moto3世界ジュニア選手権でランク12位に入ったS.マンシィで,バグナイアが20歳,マンシィが17歳と若いタッグでの参戦となりました。チームとして今年で4年目となるMoto3クラスですが,使用するマシンはこれまでどおりKTMとなります。それを駆るライダーですが,どちらも昨シーズンこのクラスにフル参戦していたライダーで,1人目がランク7位だったN.ブレガ,2人目がランク17位だったA.ミニョの2人となります。
なお,前日の8日には,Moto2クラスにフル参戦しているフォワード・レーシングが,今シーズンの体制発表会を開きました。それによると,今季もカレックスを駆ると共に,Moto2クラスに2人のライダーを投入します。そのライダーですが,まず1人目は,今シーズンでフル参戦5年目となるR.バルダッサーリです。そして,もう一人がフル参戦2年目となるL.マリーニです。このマリーニですが,GPファンの方はお分かりのように,最初に記述したV.ロッシの異父兄弟です。つまり今シーズンのMoto2クラスは,間接的ながら兄弟対決が展開されることになるわけです。
2017/02/11(土)
☆2チーム目(F1)
○マシンに使用する燃料や潤滑油に関して,マクラーレンは21年にわたって『Exxon/Mobil(エクソンモービル)』と提携関係にありました。しかし,同社がマクラーレンとの提携関係を昨シーズン限りで解消し,今シーズンからはレッドブルとパートナーシップを結ぶことになりました。現行のF1にとって,燃料効率はパワー解放の鍵になっていて,王者メルセデスAMGとマレーシアの石油関連メーカーである『ペトロナス』とがそうであるように,石油関連品のサプライヤーとエンジンメーカーのパートナーシップを密にすることが成功する秘訣になっています。それだけに,マクラーレンとしてはいち早く新たな提携先を見つける必要があり,その状況の中で浮上してきたのが,ホンダとの関係性が深いEXXON/Mobil社でした。ところが,同社が先日ルノー・スポールF1チームとの提携が成立し,マクラーレンとの提携がどのようになるのか注目されていました。そして,今回マクラーレンから正式発表があり,かねてからの噂通りEXXON/Mobil社とのパートナーシップ締結が成立しました。これにより,今季からEXXON/Mobil社は2チームと提携することになります。両社の提携はF1だけに収まらないようで,今後マクラーレンが発売する車に関しても供給されることになるようです。
なお,マクラーレン・ホンダに関してですが,2月27日(月)から今季初のプレシーズンテストが始まり,そこで今季型マシンである『MCL32』のシェイクダウンが行なわれることになっています。そして,その初走行を担当するのが,同チームのエースドライバーであるF.アロンソになることが決定したようです。
2017/02/10(金)
☆復帰(SBK)
○このところSBKの参戦体制についてお伝えすることが見られていますが,本日はイタリアンメーカーであるドゥカティが参戦体制について発表しましたので,その点についてお伝えします。ドゥカティのSBKにおけるワークスチームである『Aruba.it レーシング-ドゥカティ』が発表した今シーズンの参戦体制についてですが,まずライダーの1人目は,2014年シーズンから同チームに加わり,翌年にはランク2位,そして昨シーズンはランク3位と,連覇をしているカワサキのJ.レイには差をつけられてはいるものの,トップランカーの1人として活躍しているC.デービスです。その相棒として今シーズン加わったのは,元GPライダーで,2002年にGP250クラスチャンピオンに輝いた経歴を持つM.メランドリです。MotoGPクラスにステップアップ後の2005年にはランク2位にも輝いたメランドリは,GPでシートを失って以後,2011年にSBKに転向。その年には,ランク2位に輝いています。しかし,2014年シーズンをもってSBKでのシートを失い,今シーズンはそれ以来の復帰となります。彼らが使用するマシンは,これまで通り「ドゥカティ・パニガーレR」です。今シーズンのSBKは,トップを行くカワサキに加え,昨日のこのページで伝えしたようにヤマハがさらなるてこ入れを行なうことになっています。そして,ホンダとスズキは,それぞれ大幅なモデルチェンジを行なったCBRとフルモデルチェンジを果たしたGSX-Rが投入されることになっていますので,日本車勢の攻勢が十分予想されます。こうした状況にドゥカティがどのように対抗していくのか,ここ数年の中でも面白いシーズンとなりそうですね。
2017/02/09(木)
☆世界にも(SBK)
○ヤマハのヨーロッパにおける現地法人である『ヤマハ・モーター・ヨーロッパ・N.V.』が,同地域におけるオンロード,オフロードに関する参戦体制発表会を行ないました。それによると,まず以前参戦をとりやめていたSBKについては,支援体制を強化していくことになりました。マシンは当然国内外で速さを見せているYZF-R1となります。そのマシンを駆るライダーですが,まず1人目は昨シーズンからの残留となるA.ロウズです。双子の兄弟であるS.ロウズが今シーズンからアプリリアのワークスライダーとしてMotoGPクラスにフル参戦しますので,メーカー及びカテゴリーこそ違え,兄弟揃ってワークスライダーとして活躍することになります。そして,昨シーズンのS.ギュントーリに替わってそのチームメイトになったのは,昨シーズンまでSBKにおけるホンダのワークスライダーを務めていたM.ファン.デル.マークです。2人が所属するチームは,『パタ・ヤマハ・オフィシャルチーム・ワールドSBK』となります。そのSBKと併催で行われているWSSに対してヤマハは活動を再開し,新型マシンとなったYZF-R6を投入します。チームは『GRT・ヤマハ・オフィシャル・ワールドSSPチーム』で,ライダーはR.マヒアスとF.カリカスロのコンビとなります。私たち日本人にとっての注目点は,『鈴鹿8耐』が最終戦に組まれているEWCでしょう。同シリーズにおけるヤマハは,今季2チームのオフィシャルチームを投入することになりました。その2チームとは,『GMT94・ヤマハオフィシャル・EWCチーム』と『YART・ヤマハオフィシャル・EWCチーム』です。ライダーについてですが,GMT94のライダーはD.チェカ&M.デ.ミオ&N.カネパの3人となります。そして,注目となるYARTは,B.パークス&M.ノイキルヒナーに加え,今シーズンからヤマハのワークスライダーに昇格した野左根航汰を起用することになりました。野左根にとっては,自身初となる世界選手権フル参戦(とはいっても,既にEWCの第1戦『ボルドール24時間耐久ロードレース』は昨年開催されていますから,実質的には第2戦からの参戦となります。)ですので,その活躍が期待されます。
2017/02/08(水)
☆移籍(SGT)
○GT300クラスにフル参戦しているAudi Team Hitotsuyamaが,今シーズンの参戦体制を発表しました。同チームは,2012年に参戦を再び開始以来,一貫してアウディR8 LMSを使用してきました。その後,2014年からはアウディ・ジャパンとのパートナーシップが成立し,今シーズンもアウディの支援を受けての参戦を継続することになっています。ドライバーについては,同チームからこのところずっと参戦しているR.ライアンが,今シーズンもエースドライバーとしてR8を駆ることになりました。その相棒についてですが,昨シーズンその役を果たしていた藤井誠暢がチームを去ることになり,彼に替って昨シーズンGT500クラスにKONDO RACINGからフル参戦していた柳田真孝が同チームに移籍してくることになりました。柳田と言えば,「Zの柳田」という異名を持っていた父親である柳田春人と同様,一貫してニッサン車を駆ってきました。その間,GT300クラスで2回(どちらもフェアレディZ),GT500クラスでも2回(フェアレディZ&GT-R)チャンピオンに輝いています。その柳田が,自身初となるニッサン車以外を駆ることになり,これまでの経験をアウディ車にどのように活かしていくのか,その活躍が注目点の1つとなっています。
2017/02/07(火)
☆ニュールック(SBK)
○SBKにおけるホンダのワークス的立場にあるテンケイト・ホンダが,今シーズンのマシンのお披露目を行ないました。ライダーについては,既に発表があったように,2006年にレプソル・ホンダ・チームでMotoGPチャンピオンを獲得したN.ヘイデンと,2011年のMoto2クラスチャンピオンで,LCRホンダからMotoGPクラスにフル参戦した経歴があるS.ブラドルとのコンビとなっています。今回の発表会で注目を集めたのは,何といってもタイトルスポンサーでしょう。昨シーズンの同チームは,一昨年シーズンをもってそれまでスポンサーを務めていたイタリアのスナックメーカーである『PATA』がヤマハに支援をうつしたため,HRCカラーでの参戦となっていました。そして,今回の発表会で披露されたマシンは,オーストリアのエナジードリンクメーカーで,モータースポーツはもちろん,数々のスポーツでスポンサーを務めている『レッドブル』カラーが施されていました。ヘイデンにしてもブラドルにしても,どちらもMotoGPに参戦していたときに既にパーソナルスポンサーとしてそのロゴがヘルメットやライダースーツ等に飾られていましたし,MotoGPにおけるレプソル・ホンダ・チームにも同社が支援していますから,ある意味自然な流れといえます。また,まだ噂段階ですが,SFにもホンダエンジンを搭載するチームのいずれかが同社のカラーリングになるのではないかと言われていますから,ホンダとの関係性が強まっている印象です。もう1つ注目となるのは,そのロゴが飾られているマシンですが,今年マイナーチェンジながら大幅な変更がなされて市販される予定になっているCBR1000RR(海外では「ファイヤーブレード」のサブネームがついていますね。)の中で,レースに主軸を置いて開発・市販されるSP2が投入されることになりました。このところ,SBKにおけるホンダは,マシンの戦闘力不足から優勝はおろか,表彰台獲得がようやっとという状況が続いていますから,ライダー,マシン,そしてスポンサーと強力になっていますから,現在最強を誇るJ.レイ&カワサキZX-10Rにどこまで迫られるか注目となります。
2017/02/06(月)
☆抜擢(JRR)
○2月4日(土)に日本を代表するコンストラクターの1つであるヨシムラが,今シーズンの参戦体制について発表を行ないました。それによると,まず注目はタイトルスポンサーで,今シーズンから石油関連企業でお馴染みのMOTUL社がつき,。「ヨシムラスズキMOTULレーシング」としてJRRにフル参戦することになりました。ヨシムラとMOTULとのタッグは,何と30年ぶりで,現在はG+のMotoGP中継で解説を務めたり,8耐でスズキのチーム監督を務めたりしている辻本聡が,当時の最高峰クラスであるTT-F1クラスで2連覇を成し遂げていた頃以来となります。使用するマシンは,当然今季フルモデルチェンジを果たしたGSX-R1000となります。注目点のもう1つはライダーで,今シーズンは9年ぶりとなる2台体制で臨みます。まず1人目は,同チームでエースライダーを務めると共に,スズキでMotoGPマシンの開発ライダーも務めている津田拓也です。そして,もう一人が特に注目で,何とこれまでJRRで特に実績を挙げたわけではないライダーである22歳の濱原颯道が抜擢されることになりました。今回起用されることになった濱原は,昨年の8耐で「HKC&IMTレーシング」から参戦し,ほぼSSTクラスのため市販車状態になっているYZF-R1を駆って2分09秒804という驚異的なタイムを刻んで注目を浴びました。JRRにおける実績はほぼなく,昨シーズンは筑波で行なわれたJRRでJ-GP2クラスにスポット参戦をしたくらいです。身長が190pと日本人ライダーとしてはずば抜けた大きさですが,ヨシムラが抜擢するというまさに「超大型新人現る」という感じですね。
2017/02/05(日)
☆名称変更(F1)
○マクラーレン・ホンダF1チームが,今季型マシンの名称を発表しました。マクラーレンのマシンの名称といえば,1981年以来ずっと"MP4"がついていました。これは,昨シーズンまで所属していたR.デニスがチーム代表に就任し,自身のF2チームである「プロジェクト・フォー・レーシング」とマクラーレンを合併したときに導入されていた名称です。MP4の"M"は,当時から長年にわたってタイトルスポンサーを務め,そして私たち日本人に最も馴染みの深いカラーリングである赤白の元になっている『マールボロ』というタバコブランドの頭文字を意味しています。そして,"P4"は「プロジェクト・フォー」が由来で,それの合体型となっています。そのデニスは,昨シーズンで失脚してCEOを退任してチームを去り,今季から新たな体制で臨んでいます。今回の名称変更は,その流れの一環で,今回の発表によれば,新しい名称は"MCL32"に決定しました。チームのリブランドの動きはこれにとどまることはなく,噂としては,マシンのカラーリングに至るのではないかといわれています。そして,その最も有望となっているのが,かつて同チームが採用していたオレンジに変わるのではないかということです。今季型マシンの発表は,2月24日(金)に行なわれる予定になっていて,果たしてどのようになるのかが楽しみですね。
2017/02/04(土)
☆変更(SF)
○昨日は,東京お台場にあるMEGA WEBで開催した『2017 TOYOTA GAZOO Racing プレスカンファレンス』において,トヨタ自動車が発表した今季の体制のうち,SGTについてお伝えしましたが,今日はSFとWECについてお伝えします。
まずSFについてですが,今シーズンもトヨタR14Aエンジンを使用するのは,6チーム11台となります。今回はその内10名の名前が発表され,残り1となる「SUNOCO TEAM LEMANS」の7号車については,後日の発表となります。今回のドライバーラインナップについては,大幅なものとなっていて,6チーム中2チームは体制維持でしたが,残り4チームについては大きく変更がありました。まず変更のなかった2チームですが,チャンピオンを獲得した「P.MU/CERUMO・INGING」は国本雄資&石浦宏明というチャンピオン経験者のペアとなります。もう1つ変更がなかったのは,トヨタ陣営の主力チームである「VANTELIN TEAM TOM'S」です。昨シーズンの後半では,同チームから長く参戦してきたA.ロッテラーが,WECとの関係等があって彼自身が「フル参戦をとりやめるかも」というような内容の発言がありました。長年にわたって日本国内で活躍してきた外国人ドライバーの一人ですからファンが多く,その去就が注目されていました。しかし,そうした不安を吹き飛ばすかのように,これまで通り参戦を継続し,チームメイトも変更がなく,今シーズンはSGTにもフル参戦する中嶋一貴となります。以上が変更のなかったチームですが,あとはかなり変更が加わっています。まず注目の一人は,F1で表彰台に上った経験がある日本人ドライバーである小林可夢偉です。昨シーズン後に行われたテストにおいて,それまでの「SUNOCO TEAM LEMANS」のマシンをドライブせず,KCMGのマシンをテストして注目されていました。昨シーズンの可夢偉は,表彰台に1回も上っておらず,ポイント獲得さえもあやしくなるようなシーズンを過ごしました。当然元F1ドライバーとしては納得いくものではなく,環境を変えることでこうした状況を打破しようと考えたのかもしれません。そして,今シーズンはSFへの参戦は継続するものの,チームはテストでマシンを駆ったKCMGからの参戦となりました。トヨタ陣営の主力チームの1つである「ITOCHU ENEX TEAM IMPUL」にも変更が加わっていて,新たに昨シーズン全日本F3でランク2位に輝いたJ.マーデンボローが加わっています。
次に,ル・マン24時間耐久レースを主大会とするWECシリーズについてです。昨シーズンのトヨタは,ル・マンにおいてトップを走行し,悲願の優勝まであと一歩というところまでいきましたが,残り数分といったところでマシントラブルが発生し,ポルシェに優勝を奪われるという悔しい結果となりました。それだけに,根気にかける気持ちはかなりのものがあるでしょう。その2017年シーズンのWECですが,昨シーズンをもって数々の栄冠を獲得してきたアウディが撤退を発表。新たな有力メーカーの参入は結局なく,今季は実質的にトヨタとポルシェの一騎打ちということになりました。強力なライバルが1つ減ったわけですから,昨年の雪辱を果たすのには絶好のチャンスとなっています。初の優勝に盤石の体制を敷くため,今季のル・マンでは,3台目のTS050を投入することになりました。そして,そのトヨタ陣営には,補強策としてWTCC王者であるJ-M.ロペスが加わることになりました。3台体制のうち,フル参戦となる2台ですが,S.ブエミ&A.デビッドソン&中嶋一貴組,M.コンウェイ&小林可夢偉&J-M.ロペス組となります。そして,ル・マンのみの参戦となる3台目は,今回の発表ではS.サラザンの名前が挙がっていますが,残りの2名については今後発表されることになります。
なお,SFの具体的な体制については,以下の表のようになっています。
2017年 SFトヨタ参戦体制
ドライバー チーム
1 国本 雄資 P.MU/CERUMO・INGING
2 石浦 宏明
3 N.キャシディ KONDO RACING
4 山下 健太
7 未定 SUNOCO TEAM LEMANS
8 大嶋 和也
18 小林 可夢偉 KCMG
19 関口 雄飛 ITOCHU ENEX TEAM IMPUL
20 J.マーデンボロー
36 A.ロッテラー VANTELIN TEAM TOM'S
37 中嶋 一貴
2017/02/03(金)
☆復帰(SGT)
○トヨタ自動車が,東京のお台場にあるMEGA WEBで『2017 TOYOTA GAZOO Racing プレスカンファレンス』を開催し,そこで各カテゴリーにおける今シーズンの参戦体制を発表しました。その中で,今日はSGTについてお伝えします。
昨シーズンは5チーム6台にマシンを供給したトヨタですが,今シーズンもその体制については変更がありませんでした。ただ,大きな違いはマシンにあり,昨シーズンまでは「LC F」を使用していましたが,今シーズンからは同社が新たに発売する「LC500」を投入することになりました。ドライバーラインナップについては,5チーム中4チームは昨シーズンと比べて変更がありませんでした。その中には,昨年のチャンピオンチームである「LEXUS TEAM SARD」のH.コバライネン&平手晃平組が含まれています。唯一変更があったのが,トヨタにおける主力チームと言えるTOM'Sです。まず,auがタイトルスポンサーとなる「LEXUS TEAM au TOM'S」(36号車)は,昨シーズンは,箱レースに関してWECに主軸を置いてSGTへの参戦をとりやめていた元F1ドライバーの中嶋一貴が復帰し,J.ロシターとコンビを組むことになりました。以前はホンダのエース的立場にあり,近年はトヨタの主力ドライバーの一人であった伊藤大輔が,フル参戦ドライバーとしてのシートを失うことになり,今シーズンは昨シーズン所属していた36号車の監督を務めることとなりました。ただ,ドライバーとして全く引退するわけではなく,スパ・フランコルシャンで行なわれるWEC第2戦とカレンダーが唯一重なっていて,そのWECを優先している一貴が参加することができない第2戦富士については,伊藤が代役参戦するということです。TOM'Sのもう1台である「LEXUS TEAM KeePer TOM'S」(37号車)は,平川亮が残留すると共に,J.ロシターとN.キャシディが入れ替わる形でキャシディと組むことになりました。なお,具体的な体制は,以下の表のようになっています。
2017年 SGTトヨタ参戦体制
チーム マシン ドライバー タイヤ
1 LEXUS TEAM SARD DENSO KOBELCO SARD LC500 H.コバライネン
平手 晃平
BS
6 LEXUS TEAM LeMans WAKO'S WAKO'S 4CR LC500 大嶋 和也
A.カルダレッリ
BS
19 LEXUS TEAM Wedssport BANDOH WedsSport ADVAN LC500 関口 雄飛
国本 雄資
YH
36 LEXUS TEAM au TOM'S au TOM'S LC500 中嶋 一貴
J.ロシター
BS
37 LEXUS TEAM KeePer TOM'S KeePer TOM'S LC500 平川 亮
N.キャシディ
BS
38 LEXUS TEAM ZENT CERUMO ZENT CERUMO LC500 立川 祐路
石浦 宏明
BS
       ※タイヤ(BS・・・ブリヂストン,YH・・・ヨコハマ)
2017/02/02(木)
☆巻き返し(MotoGP)
○3日間にわたる今シーズン最初のオフィシャルテスト最終日の走行が,時折雨が降ったものの,終日ドライコンディションでの走行となったマレーシアのセパン・インターナショナル・サーキットで行われました。この日最速タイムを刻んだのは,昨シーズン終了後に行われたオフィシャルテストで総合トップタイムを刻んだモビスター・ヤマハMotoGPのM.ビニャーレスでした。今回のビニャーレスは,初日が3番手,2日目が2番手,そして最終日がトップと,まるで計画したかのように1つ1つポジションを上げていきました。この日マークしたタイムが3日間を通しての総合トップタイムとなり,今シーズンからヤマハのワークスライダーとなったビニャーレスですが,テストにおいて2回続けて総合トップとなり,予想されていたとは言え,チャンピオンの有力候補に名乗りを上げています。この日の2番手タイムをマークしたのは,2日目までタイムテーブルの上位になかなか顔を出さなかった昨年のチャンピオンであるレプソル・ホンダ・チームのM.マルケスでした。この日のマルケスのタイムは,総合で3番手に当り,チャンピオンが巻き返しを図ったかのような印象です。3番手タイムをマークしたのはドゥカティ・チームのA.ドビツィオーゾで,これは総合4番手タイムとなります。マルケスと共に,2日目までタイムテーブルの上位に顔を出さなかったレプソル・ホンダ・チームのD.ペドロサが4番手タイムをマークし,これは総合5番手タイムとなります。前日にトップタイムだったチーム・スズキ・エクスターのA.イアンノーネは,この日は上位に顔を出さず,スズキ勢ではトップタイムだったものの,11番手タイムに終わっています。ただ,2日目のタイムは,総合で2番手となるものでした。アプリリア,KTM勢での最速タイムは,それぞれアプリリア・レーシング・チーム・グレシーニのA.エスパルガロの13番手,レッドブルKTMファクトリー・レーシングのB.スミスの21番手がこの日の最高位でした。テストライダーとして参加している日本人ライダー勢ですが,ヤマハの中須賀克行がこの日の,そして総合でも25番手,スズキの津田拓也がこの日の25番手,総合26番手タイムでテストを終えています。今シーズンからヤマハのワークスライダー及びテストライダーに昇格している野左根航汰は,この日走行せず,総合では27番手タイムでした。なお,2日目に転倒を喫したチーム・エストレラ・ガルシア0,0マークVDSのT.ラバトは,この転倒で右手小指及び左脚親指の骨折,左膝の裂傷という重傷を負ったため,すぐに母国であるスペインに戻っていますので,3日目は走行できていません。この日で終了したオフィシャルテストですが,今季2回目となるのは,およそ2週間後の2月15日から3日間にわたってオーストラリアのフィリップアイランド・サーキットで行なわれる予定になっています。
2017/02/1(水)
☆移籍組が(MotoGP)
○今シーズン最初のオフィシャルテスト2日目の走行が,マレーシアのセパン・インターナショナルサーキットで行われました。この日のセパンは,前日に降った雨により,なかなかドライコンディションには至らず,午後を過ぎてようやくドライでの走行となりました。そうした限られた時間での走行の中,今シーズンからスズキのワークスライダーとなったチーム・スズキ・エクスターのA.イアンノーネが,昨シーズンのベストラップを上回るタイムを刻み,この日のトップタイムをマークしました。そのスズキワークスから今季ヤマハのワークスライダーとしてモビスター・ヤマハMotoGPに移籍してきたM.ビニャーレスが2番手タイムをマークし,2日目は移籍組によるワンツーとなっています。3番手タイムは,ドゥカティのサテライトチームであるプル&ベアー・アスパー・チームのA.バウティスタでした。昨シーズンはランク2位に輝いたモビスター・ヤマハMotoGPのV.ロッシが4番手タイムをマークしましたが,そのヤマハワークスは,今シーズンから禁止されたウィングの代わりを果たすような新しい形状のサイドトカウルを装着して走行するというテストもこの日行っています。このカウルというのは,もちろん禁止されたウィング形状ではなく,空気取り入れ口のような形をしたもので,クーリングや空力に関係しそうな感じのものです。ヤマハやスズキ,そしてドゥカティ勢が上位に顔を出しているのに対して,ホンダ勢では,レプソル・ホンダ・チームのM.マルケスの10番手が最高位でした。マルケスのコメントによると,昨シーズンと比べて最高速はアップしてきているものの,最も課題となっていた立ち上がり加速については,まだまだ不十分のようで,これがタイムアップを果たせていない大きな要因なのかもしれません。アプリリア勢では,同じく今季移籍組(正確には復帰)の一人であるアプリリア・レーシング・チーム・グレシーニのA.エスパルガロでした。今季から新規参入のKTMは,もちろんこちらは全員移籍組ですが,レッドブルKTMファクトリー・レーシングのP.エスパルガロがマークした20番手タイムが最高でした。日本人ライダーは全員テストライダーとして参加していますが,スズキの津田拓也が24番手,ヤマハの中須賀克行と野左根航汰がそれぞれ26,27番手タイムでした。
 

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