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最新ニュース
2015/08/26(水)
☆体制維持(MotoGP)
○ヤマハのサテライトチームであるモンスター・ヤマハ・テック3から発表があり,現在サテライトチームのライダーとしては最高位となるランク5位につけているB.スミスとの契約を延長することが決定しました。同チームについては,8月7日(金)に現段階でランク8位につけているP.エスパルガロとの契約延長の発表がありました。これにより,来季のテック3については,今シーズンの体制を維持することが決定しました。契約期間については,どちらのライダー共に1年間となっています。今回契約延長が発表されたスミスは,軽量級クラスでの活躍が認められ,2011年から同チームに所属してMoto2クラスに参戦を開始しました。その2011年シーズンの途中では,もう1年Moto2クラスにフル参戦し,2013年シーズンからは3年間にわたってMotoGPクラスにフル参戦するという契約が成立しました。今年は,その最高峰クラス3年目に当たります。契約最終年となっていた今シーズンは,冒頭でも記したようにサテライトチームライダーとしては最高位となるランク5位につけていて,もちろんこれは自己最高位となります。ヤマハの期待を担い,チームメイトであるエスパルガロと共に中須賀克行と組んで参戦した鈴鹿8耐では,チェッカーを受ける最終ライダーを務めて見事優勝を果たしています。こうした活躍が認められ,当然といえば当然でしょうが今回の契約延長に至ったと言えます。
2015/08/25(火)
☆周回数規定(F1)
○いつものようにメルセデスAMGによるワンツーフィニッシュで終了した第11戦ベルギーGPでしたが,その中で大きな注目を集めたのが,フェラーリのS.ベッテルとロータスのR.グロージャンとの間で繰り広げられた3位争いでした。1ストップ作戦を採ったベッテルが,何とかグロージャンをおさえていたものの,残り2周となったところでタイヤがバーストしてしまい,その争いに終止符が打たれました。レース終了後,怒りの収まらないベッテルは,ワンメークタイヤを供給しているピレリに対して非難するコメントを出していました。ベッテルにとっては,3位争いに終止符を打たざるを得ない状況になったことはもちろん,バーストした場所が,ブラインドで,しかも超高速コーナーとして有名なオールージュを過ぎた辺りでしたから,もしバーストがほんの少し早ければ,つまりオールージュだった場合には大きな事故に繋がる可能性がありました。こうしたことが,ベッテルの怒りに火がついたようです。その点に関してピレリから声明が出され,ピレリとしては,2013年に同一セットのタイヤによる最大周回数を規定すべきことを提案したものの,これが受け入れられなかったことがあり,もしこれが受け入れられていたら今回のアクシデントは発生していなかったというような内容でした。2013年にピレリが提案したものは,プライムタイヤとオプションタイヤの最大走行距離を,それぞれ決勝の走行距離の50%と30%としていました。そして,もしこれが適用されていたら,ミディアムコンパウンドの最大周回数は22周ということになり,フェラーリは今回のようなワンストップ作戦を採らず,当然バーストにも繋がらなかったことになります。ピレリが供給するタイヤの性能については,これまでにも問題視されたことがありました。ピレリの前にオフィシャルサプライヤーだったブリヂストンが,かなり順調な性能を発揮していただけに,より一層ピレリのトラブルが注目された経緯があったのも事実です。ワンメークタイヤ供給に関する契約切れを来シーズンに迎え,2017年シーズンからの契約にミシュランも立候補しています。現段階では,ピレリに歩があるようですが,果たしてどのように推移するのか決定まで目が離せません。
2015/08/24(月)
☆失格(JRR)
○第5戦の決勝レースが,SFとの併催となる2&4でツインリンクもてぎにおいて行われました。今回はJ-GP2クラスのみに開催で,実質的には同クラスにとっては4戦目の決勝レースとなります。ここまでの3戦は,全てMORIWAKI RACINGの高橋裕紀がポールトゥーフィニッシュを達成していました。今回もその高橋が前日に行われた予選においてポールを獲得していて,4戦連続してのポールトゥーフィニッシュとなるかが大きな注目点となっていました。その決勝レースですが,オープニングラップは高橋がトップに立ちましたが,4周目にWILL-RAISERACINGRS-ITOHの井筒仁康がトップに浮上し,これを高橋が追うという形となりました。そのような中,6周目の5コーナーで転倒があり,マシンがコース上に残ってしまったため赤旗が提示されてレースは中断となりました。1ヒート目の順で2ヒートがスタートとなり,ここで再び高橋がトップに立ちました。ところが,リスタート後の3周目に高橋がオーバーランを喫してしまい,ここでエスパルスドリームレーシングの生形秀之がトップに立ちました。生形を高橋が追うという形でファイナルラップに突入し,ビクトリーコーナーで高橋がインに飛び込んで生形と接触。高橋が転倒することなく走行できましたが,生形はここで転倒を喫してしまい,その後リスタートをしました。高橋がトップでチェッカーを受けましたが,レース終了後に高橋の行為が危険行為だという判断がレースディレクションから下され,高橋に対して失格の裁定が下されました。この結果,2番目にチェッカーを受けたTeluru TSRの長島哲太が優勝となりました。今回スポット参戦の長島で,ラッキーな形ではありますが,ストップ・ザ高橋を達成しました。2位,3位には,それぞれMISTRESA with HARC-PROの関口太郎,NTST.ProProjectの岩田悟が入りました。また,リスタートを切った生形は11位でチェッカーを受け,高橋がノーポイントで終わったことから,わずか1ポイントではありますが,ランキングトップに立ちました。

☆逃げ切り(SF)
○第4戦の決勝レースが,JRRのJ-GP2クラス決勝後に行われました。ポールを獲得したP.MU/CERUMO・INGINGの石浦宏明は,オープニングラップを制すると,その後1分35秒台のタイムを連発して独走態勢に持ち込みました。5番グリッドからスタートしたPETRONAS TEAM TOM’Sの中嶋一貴は,前戦に引き続いて今回も抜群のスタートを切り,一挙に2番手まで浮上しました。一時は9秒以上の差をつける独走態勢だった石浦ですが,後半に入ると中嶋も1分35秒台のタイムを連発したり,1分34秒台のファステストをマークしたりして徐々に石浦との差を詰めていきました。しかし,トップの石浦は一度もその座を譲ることなく,今季2回目となるトップチェッカーを受けました。この優勝により,ランキング争いでも2位以下に更に差をつけました。3位でチェッカーを受けたのは,前戦の勝者であるLenovo TEAM IMPULのJ-P.オリベイラでした。

☆いつものように(F1)
○第11戦ベルギーGPの決勝レースが,ドライコンディションのスパ・フランコルシャン・サーキットで行われました。スパウェザーと言われるくらい不安定な天候になることが多いスパ・フランコルシャンですが,今年はウィークを通じて安定した天候となりました。ポールからスタートしたメルセデスAMGのL.ハミルトンは,ホールショットを奪うと,後はいつものように後続との差を広げていってトップの座を守っていきました。2回のピットストップも危なげなく乗り切り,見事今季6勝目を挙げました。2番グリッドからスタートしたチームメイトのN.ロズベルグは,スタートに失敗して順位を下げてしまいました。しかし,速さに勝るメルセデスパワーを使って順位を回復していき,最終的に2位でチェッカーを受けて,いつものようにメルセデスAMGによるワンツーフィニッシュとなりました。ロータスのR.グロージャンとフェラーリのS.ベッテルとの争いとなった3位争いですが,苦しみながらも1ストップ作戦を採って2位の座を守っていたベッテルでしたが,残り2周となったところでタイヤが悲鳴を上げてバーストしてしまい,そのままリタイアになってしまいました。ベッテルの脱落により3位でグロージャンがチェッカーを受け,うれしい今季初表彰台を獲得しています。マシンに大幅なアップデートを施したマクラーレン・ホンダ勢でしたが,予想通りではありましたが,高速バトルについて行けず,F.アロンソとJ.バトンの両方とも周回遅れとなり,アロンソが13位,バトンが14位でチェッカーを受けています。
2015/08/23(日)
☆4戦連続(JRR)
○JRRの夏休みが明け,第5戦がツインリンクもてぎで開幕して予選が行われました。今回の大会は,SFとの併催となる『MOTEGI 2&4 RACE』としての開催で,JRRはJ-GP2クラスのみの走行となります。同じく2&4として開催された開幕戦がJSB1000クラスのみの走行だったため,J-GP2クラスにとって実質的には第4戦となる今大会ですが,ここまでは昨年のチャンピオンであるMORIWAKI RACINGの高橋裕紀が全てポールトゥーフィニッシュを達成してきました。今回もその記録が伸ばせるかが注目点の1つとなっていますが,高橋にとっては黄色信号が灯っています。というのも,8月上旬に筑波サーキットで行われたテストにおいて,高橋は転倒して肋骨を骨折していたからです。まだ痛みがあるということで体調的に万全ではなく,それがライディングに影響するのかが懸念されていました。ところが,実際に蓋を開けてみると,前日に行われた走行でもトップタイムをマークし,さらにこの日の予選ではラストアタックで最速タイムを刻み,4戦連続してポールシッターとなりました。モリワキとともにMotoGP復活を目指す高橋とチームの意欲は,骨折というものも乗り越える強さがあるようです。その高橋の連勝を止める可能性を秘めている一人が,WILL-RAISERACINGRS-ITOHの井筒仁康ですが,その井筒が2番手タイムをマークしました。3番グリッドを獲得したのは,こちらも高橋の連勝を止める可能性を持っているエスパルスドリームレーシングの生形秀之でした。今回も高橋がポールですが,それを破る可能性の高い二人がその後ろにつけていますので,ケガのハンディを負っている高橋にとって,今日行われる決勝レースはかなり厳しいものになりそうです。特に,今回はJGP2史上最長となる22周でのレースですから,高橋にとって痛みとの戦いも必要となります。

☆直後に(SF)
○2&4として開催されている第4戦の予選が,ツインリンクもてぎで行われました。予選Q1から厳しいタイムアタック合戦が繰り広げられ,最後のQ3においても,ラストアタックまでタイムの更新合戦となりました。ラストアタックでDOCOMO TEAM DANDELION RACINGの野尻智紀がこの日初となる1分32秒台をマークしてポール獲得の期待が一瞬高まりましたが,その直後にコントロールラインを通過したP.MU/CERUMO・INGINGの石浦宏明がさらに野尻のタイムを更新。結局これがこの日の最速タイムとなり,5月に第2戦として行われた岡山国際サーキットでの大会に続いてポールを獲得しました。3番グリッドを獲得したのは,元F1ドライバーで,今回がもてぎでのレースが初となるKYGNUS SUNOCO Team LeMansの小林可夢偉でした。

☆6戦連続(F1)
○3週間に及ぶサマーブレイクが明け,その初戦となる第11戦ベルギーGPの予選が,スパ・フランコルシャン・サーキットで行われました。前日はメルセデスAMGのN.ロズベルグがトップタイムをマークしていて,チームメイトのL.ハミルトンの連続ポールをストップさせるのかが注目されました。ところが,予選最後となるQ3でトップタイムをマークしたのは,今回もハミルトンで,これで6戦連続ポールとなります。前日トップのロズベルグは2番手タイムで,いつものようにいつもの順でメルセデスAMGのフロントロー独占となりました。3番グリッドを獲得したのは,今季自己最高位となるウィリアムズのV.ボッタスでした。マシンに大幅な改良を施しているマクラーレン・ホンダ勢は,予想通りとは言え超高速サーキットであるスパに苦しめられ,ともにQ1を突破することができず,J.バトンが17番手,F.アロンソが18番手タイムでした。マシン改良に伴って両者合わせて55グリッド降格の処分を下されている同チームですので,今日行われる決勝レースでは,最後尾からのスタートとなります。
2015/08/22(土)
☆トップながらも(F1)
○サマーブレイク明け最初のレースとなる第11戦ベルギーGPが,ベルギーとドイツの国境にほど近くにあるスパ・フランコルシャン・サーキットで開幕しました。初日は2回のフリー走行が行われ,ここまでランク2位につけているメルセデスAMGのN.ロズベルグが2回ともトップタイムをマークし,初日の総合トップに立ちました。ただ,2回目の走行の時,セッション中盤に右リアタイヤがバーストするというアクシデントが発生して赤旗の原因となってしまいました。今回のバーストは,突然起こったものではなかったようで,何らかの不具合は感じていたとのことです。このバーストによりマシンはスピンを喫してしまったものの,幸いなことにウォールなどにヒットすることがなく,ロズベルグは無傷で済んだようです。チームメイトで,ここまでランクトップをいくL.ハミルトンは,ロズベルグと同じ1分49秒台のタイムをこの2台のみが出し,総合2番手につけています。総合3番手タイムは,レッドブルのD.リカルドでした。昨日お伝えしたように今回マシンのアップデートを施していますが,初日に関してはその効果の程が現われず,J.バトンが17番手,F.アロンソが18番手で初日を終えています。なお,今回のアップデートにより,二人合わせて55グリッド降格の処分が下されることになります。毎回感じられることですが,こうした非現実的な処分は,ファンにとっては興ざめになるものです。
2015/08/21(金)
☆ペナルティ(F1)
○今週末は,サマーブレイク明け初戦となる第11戦ベルギーGPです。ブラインドで高速コーナーであるオールージュに代表されるように,ここはスピードの要求されるサーキットの1つとなります。それだけに,各チームはそれに備えたマシンを準備することになります。サマーブレイク前のハンガリーGPでは,今季マクラーレン・ホンダとして復活して以後初となるダブル入賞を果たした同チームは,その勢いを維持することを目的としているかのように新たな改良を施したマシンを投入することになっています。F1では,今シーズンから「トークン」と呼ばれている改良に応じたポイント制を導入していますが,マクラーレン・ホンダは,このトークンを使用して今回の改良を施すことになるようです。ただトークン数を消費するだけでなく,その分ペナルティを受けることになるわけですが,そこまでしてマシンのポテンシャルアップを図ることになるわけです。ホンダの願いとしては,今大会で7基目のPUを投入することにより,今季好調なフェラーリの出力パワーに匹敵するようになることのようです。F.アロンソとJ.バトンとでは,トラブルの違い等によりここまでの改良内容が違うため,今回受けるペナルティの程度に違いが出てきます。例えば,バトンは既に7台目のターボチャージャーとMGU-Hを搭載していて,今回7基目のエンジンを搭載することで5グリッド降格を科せられることになります。それに対してアロンソの方は,まだ7台目のコンポーネントをいずれも使用しておらず,10グリッド降格ペナルティを科せられることになります。そうした違いはありますが,いずれにしても他の改良も施されますから,両ドライバーともにグリッド後方,可能性として最後尾からということも十分考えられます。今大会は苦しいことも考えられますが,完走すれば結果が付いてくる可能性が出てきますし,シーズンの今後で巻き返しを期待できるかもしれませんので,ベルギーでの走りが注目となりますね。
2015/08/20(木)
☆契約延長(F1)
○スクーデリア・フェラーリから発表があり,K.ライコネンとの契約を2016年まで延長することが決定しました。ライコネンとフェラーリとは,2014年にオプションを含む3年契約が結ばれていて,今年がその最終年になっていました。チームメイトのS.ベッテルとライコネンとは,現段階でベッテルの160ポイントに対して,ライコネンの得点は76ポイントとなっています。さらに,ベッテルが優勝2回,表彰台5回を獲得しているのに対して,ライコネンは今季まだ1回しか表彰台に上がっておらず,マシントラブルなどライコネンに不運な部分はあるものの,一時期はフェラーリのシートを失う可能性が高いのではないかといわれていました。フェラーリでのシートを失うということは,ライコネンが再びF1からの引退を意味することになります。また,ライコネンが抜けた場合,そこに誰が座るのかも注目となりますし,噂では,ウィリアムズのV.ボッタスが最有力といわれていました。もしそうなった場合,ボッタスのシートに誰が座るのかということも注目点となりますし,マクラーレン・ホンダのJ.バトンの名前がそこに挙がっていました。というように,ライコネンの去就は,今後のF1のドライバー構造に大きな影響を与えることになります。このような中,最近の報道では,ライコネンの残留が報道されるようになってきていました。今シーズン復活の傾向が見られるフェラーリだけに,こうした傾向を維持することを目指して元チャンピオンコンビという体制を維持することを選ぼうと考えたのかもしれません。また,ライコネンとベッテルとの関係性も,なかなか気むずかしいもの同士ではありますが,意外にも相当良好な関係が築かれていて,フェラーリとの契約が残っているベッテル自身ライコネンの残留を希望していました。こうしたいろいろな要因が,今回のライコネン残留に繋がったようです。さて,どのドライバーも欲しがるフェラーリのシートが決定したことにより,来季のドライバーラインバップがどのようになっていくのか,今後本格的な動きが見られるようになってきます。
2015/08/19(水)
☆シェル(MotoGP)
○MotoGPを運営するDORNAから発表があり,セパン・インターナショナル・サーキットで開催されているマレーシアGPのタイトルスポンサーとして,シェル石油との間で契約が成立しました。今回の契約は,2016年シーズンまでの2年間となっています。同社は,オランダに本拠を置くロイヤル・ダッチ・シェルの主要な子会社で,その子会社であるシェルアドバンスは,2009年シーズンから昨シーズンまでマレーシアGPのタイトルスポンサーを務めていました。また,ドゥカティのワークスチームのスポンサーも務めていて,かなり前は,宇川徹がフル参戦していたときにタイトルスポンサーだったこともあり,MotoGPとは長い間関係を持ってきています。さらに,昨シーズンからは,『シェルアドバンス・アジア・タレント・カップ』にも支援していて,アジア,オセアニア地域のヤングライダー育成にも協力しています。そのタレント・カップですが,来シーズンの参加希望者の募集が8月15日(土)に締め切られました。その結果ですが,日本はもちろん,オーストラリアや中国,マレーシア,インドネシア,モルディブ,タイ,ベトナム,韓国など様々な国からの応募があり,何と500人以上のライダーが申請を行ったようで,同地域での盛り上がりを象徴するかのような状況になったようです。
2015/08/18(火)
☆1チームのみ(F1)
○来シーズンの新規参入チームは,アメリカを本拠地とするハースF1チームのみとなりそうです。ハースについては,既に参入が決まっていましたが,他の新規参入チームについては,6月30日(火)までに申請することになっていました。その後,一部の候補者に十分な検討の時間を与えることなどを理由に,締め切りが7月23日(木)まで延期されていました。その結果,新たに2チームの申請があったようです。その申請について,FIAでは評価基準に沿って検討した結果,残念ながらいずれにチームも基準を満たしていないことから,申請が却下されたようです。その2チームについては,具体的なことが全く発表されていませんので,既存のチームなのか,全くの新チームなのかは分かりません。噂では,現在F1の1つ下のカテゴリーとして位置づけられているGP2シリーズにフル参戦し,実績を挙げているARTグランプリがステップアップしてくるのではないかと言われていました。ARTであれば,チームの経験や能力といったFIAの評価基準を満たす可能性が高かったわけですが,どうやら今回はARTが含まれていなかったようです。この結果,来シーズンについては,ハースを含めた全11チーム22台で争われることになりました。
2015/08/17(月)
☆ランクトップ(MotoGP)
○第11戦チェコGPの決勝レースが,ドライコンディションのアウトモトドローム・ブルノで行われました。MotoGPクラスは,ポールからスタートしたモビスター・ヤマハMotoGPのJ.ロレンゾが,オープニングラップからトップに立つと,後は後続との差を広げていき,一度もトップを譲らないまま2位に4秒以上の差をつける独走で,第4戦スペインGP以来となるポールトゥーフィニッシュを達成しました。2位にレプソル・ホンダ・チームのM.マルケスが入り,4戦連続表彰台に立っています。シーズン序盤は,今季型マシンとのマッチングに苦しんで波に乗れなかったマルケスですが,昨年型シャーシとのハイブリッド型を投入してからは,徐々に流れを取り戻してきています。3位には,今シーズンここまで全て表彰台に立っているモビスター・ヤマハMotoGPのV.ロッシが入り,連続表彰台を獲得し続けています。今回のリザルトにより,ランキング争いでロレンゾ&ロッシのチームメイトが同点となり,勝利数によりロレンゾがロッシと入れ替わってランクトップに立っています。
Moto2クラスは,ここまでランクトップをいくアジョ・モータースポーツのJ.ザルコと昨年のチャンピオンであるエストレラ・ガルシア0,0マークVDSのT.ラバトのトップ争いとなりました。しかし,今季波に乗るザルコがラバトを1秒以上引き離してトップでチェッカーを受け,今季3度目となるポールトゥーフィニッシュを達成しました。2位にラバトが入り,今季6回目となる表彰台を獲得しています。昨年のMoto3でランク2位だったパギナス・アマリラスHP40のA.リンスと昨年のMoto3クラスチャンピオンであるエストレラ・ガルシア0,0マークVDSのA.マルケスとで争われた3位争いでしたが,リンスが危なげなくこの争いを制し,3戦連続表彰台を獲得しています。リンスとは差をつけられてしまったA.マルケスでしたが,このクラス自身最高位でのチェッカーとなっています。16番グリッドからスタートしたイデミツ・ホンダ・チーム・アジアの中上貴晶は,オープニングラップで22位まで順位を下げたものの,徐々に順位を挽回していき,最終的には12位でチェッカーを受けています。
Moto3クラスは,オープニングラップで多重クラッシュが発生し,赤旗が提示されました。このクラッシュにはレオパード・レーシングの尾野弘樹が巻き込まれていて,右足を強打した際に右足第5中骨を骨折する重傷を負ってリタイアとなってしまいました。この赤旗中断により,レースは19周から12周に短縮されて行われました。11台によるトップ争いの中でトップに立ったのは,ポールからスタートしたオンゲッタ・リバコールドのN.アントネッリでした。そのアントネッリは,2位にコンマ152秒という僅差でトップチェッカーを受け,自身通算62戦目で初優勝を飾りました。2位にグレシーニ・レーシング・チームMoto3のE.バスティアニーニが入り,今季5回目となる表彰台を獲得しています。3位には,レッドブルKTMアジョのB.ビンダーが入りました。CIPの鈴木竜生は,前日の予選で転倒を喫して骨折していましたが,メディカルチェックの結果出場にゴーサインが出ました。オープニングラップでの転倒の中の一人でしたが,再スタートを切ることができ,最終的に20位でチェッカーを受けています。
2015/08/16(日)
☆唯一(MotoGP)
○第11戦チェコGPの予選が,ドライコンディションのアウトモトドローム・ブルノで行われました。MotoGPクラスは,ホンダが得意とするこのサーキットですが,今回ほとんどのセッションでモビスター・ヤマハMotoGPのJ.ロレンゾがトップタイムをマークしてきました。その速さは予選でも変わらず,唯一1分54秒台をマークして今季2回目のポールを獲得しました。今回のロレンゾのタイムは,これまでのサーキットベストを一挙にコンマ5秒更新するものでした。ぎりぎりで1分55秒台にとどまったレプソル・ホンダ・チームのM.マルケスが2番手タイムをマークし,4戦連続してのフロントロー獲得となりました。今季ここまで全てのレースで表彰台に上り,ランクトップをいくモビスター・ヤマハMotoGPのV.ロッシは,なぜか予選では上位争いに加わることが少なかったのですが,今回は3番手タイムをマークして,今季2回目となるフロントローを獲得しています。
Moto2クラスは,ここまでランクトップをいくアジョ・モータースポーツのJ.ザルコがトップタイムをマークし,今季5度目となるポールを獲得しました。トップからコンマ259遅れで2番手タイムだったのは,昨年のチャンピオンで,今季ここまでランク3位につけているエストレラ・ガルシア0,0マークVDSのT.ラバトでした。ルーキーながら良い結果を残してきているパギナス・アマリラスHP40のA.リンスが3番手タイムをマークし,今季4回目となるフロントローを獲得しています。イデミツ・ホンダ・チーム・アジアの中上貴晶は,今回の予選は思うようにタイムアップを果たすことができず,トップから約1.3秒遅れの16番手タイムで予選を終えています。
Moto3クラスは,前日に契約更新を発表したオンゲッタ・リバコールドのN.アントネッリが,それを自分自身で祝うかのようにトップタイムをマークし,昨年11月に行われた最終戦バレンシアGP以来自身通算2度目となるポールを獲得しました。ここまでランクトップをいくレオパード・レーシングのD.ケントは,アントネッリからわずか1000分の2秒及ばず,2番グリッドから決勝レースを迎えることになります。トップから1000分の33秒差とこちらもわずかに及ばず,今季4回目のフロントロー獲得となったのが,エストレラ・ガルシア0,0のJ.ナバーロでした。レオパード・レーシングの尾野弘樹は,トップから1秒弱遅れの18番手でした。CIPの鈴木竜生は,3周目に21番手タイムをマークしましたが,7周目に転倒を喫し,左足第5中足骨を骨折してしまいました。今日行われる決勝レースについては,朝にメディカルチェックを受けて出場するかどうかが決まることになります。
2015/08/15(土)
☆転倒(MotoGP)
○第11戦チェコGPがアウトモトドローム・ブルノで開幕し,初日は2回のフリー走行が行われました。MotoGPクラスは,ワークスライダーが何人も転倒するという波乱の展開となりました。その中で総合トップタイムをマークしたのは,一度も転倒を喫することがなかったモビスター・ヤマハMotoGPのJ.ロレンゾでした。彼のトップタイムは,1回目のフリー走行のものでした。総合2番手タイムをマークしたのは,2回の走行ともに1度ずつ転倒を喫したレプソル・ホンダ・チームのM.マルケスでした。2回目のフリー走行でトップタイムだったマルケスでしたが,1回目のロレンゾのタイムを上回ることはできませんでした。総合3番手タイムをマークしたのは,チームメイトのA.ドビツィオーゾが転倒を喫したのに対して,転倒なしで走行したA.イアンノーネでした。総合4番手タイムをマークしたのは,前戦で惜しくも表彰台を逃したレプソル・ホンダ・チームのD.ペドロサでした。彼も2回目のフリー走行で転倒を喫したのですが,その原因はフロントフォークが破損し,そのオイルがリアタイヤに付いてのものでした。この転倒はかなり激しいもので,路面に足を強打したペドロサでしたが,検査の結果,骨に異常は無く,現段階では2日目の走行の許可は下りています。ここまでランクトップをいくモビスター・ヤマハMotoGPのV.ロッシは,今季初転倒を喫し,総合6番手タイムでした。
Moto2クラスは,前戦で初日総合トップタイムをマークしたエストレラ・ガルシア0,0マークVDSのT.ラバトが,今回も2回目のフリー走行で総合トップタイムをマークし,2戦連続今季5回目の初日総合トップとなりました。そのラバトから1000分の97秒という僅差で総合2番手タイムだったのは,デレンディンガー・レーシング・インターウェッテンのT.ルティでした。総合3番手タイムだったのは,チームの存続自体が危機に陥り,1戦欠場後今回から復帰を果たしたフォワード・レーシングに所属しているS.コルシでした。イデミツ・ホンダ・チーム・アジアの中上貴晶は,総合11番手で初日を終えています。
Moto3クラスは,ここまでランクトップをいくレオパード・レーシングのD.ケントが,今季6回目となる初日総合トップタイムをマークしました。初日総合2番手タイムだったのは,トップからコンマ167秒差だったレッドブルKTMアジョのB.ビンダーでした。そのビンダーから1000分の14秒差で総合3番手タイムだったのは,オンゲッタ・リバコールドのN.アントネッリでした。フル参戦日本人ライダー勢ですが,レオパード・レーシングの尾野弘樹は,1回目の走行で転倒を喫したものの総合12番手で,CIPの鈴木竜生は,転倒することもなく総合15番手で初日を終えています。
2015/08/14(金)
☆F1も?(F1)
○前半戦を折り返し,来シーズンのシートがどうなるのかが徐々に気になってくる時期となりました。もちろん気になるのは上位チームのシートが中心となるのでしょうが,F1ドライバーという栄誉を手に入れるには,ドライバーにとっては下位チームのシートも当然視野に入れることになります。そこで話題になっているチームの1つが,来シーズンから新規参入チームとしてF1に加わることになっているハースF1チームです。まだドライバーについては一人も明らかになっていませんが,現段階で3人に絞られてきているようです。その中の一人が,3年間トロ・ロッソでレギュラードライバーを務めたものの,今シーズンF1でのシートを獲得することができず,フォーミュラEに戦いの場を移していたJ-E.ベルニュです。ただ,そのベルニュは,全くF1との関係を失っていたわけではなく,フェラーリでテストドライバーを務めています。新規参入のハースは,フェラーリとの関わりが強く,フェラーリのテストドライバーであるベルニュがその候補の一人になるのはごく自然なことと言えるでしょう。ただ,そのベルニュは,既にDSヴァージン・レーシングに所属してFEに継続して参戦することが決まっています。FEの多くのレースがF1のシーズンが終わってからの開催ですが,ダブっている大会もあります。ベルニュがF1のシートを獲得するためには,当然この部分を解決しなければならず,3人の候補の1人に残ってはいるものの,厳しい状況であることは確かでしょうね。
2015/08/13(木)
☆2日連続(FE)
○開催2年目を10月に迎えるフォーミュラEですが,そのプレシーズンテストが,8月10日(月)・11日(火)の2日間にわたってイギリスのドニントンパークで行われました。初年度と違って,2年目からパワートレイン,シャーシともにワンメークでなくなっただけに,どれが現段階で一歩抜け出ているのかを占うことができるテストとなっています。そのテストで速さを見せたのが,元F1ドライバーで,今シーズンもWECシリーズにトヨタからフル参戦しているS.ブエミでした。最終戦までもつれ込んだ初年度のチャンピオン争いでしたが,最後は元F1チャンピオンであるN.ピケの息子のN.ピケJr.に凱歌が上がり,ブエミは惜しくも1ポイント差でチャンピオンを逃しました。それだけに,2年目のシーズンに向けての意欲は並々ならぬものがあることでしょう。2年目のシーズンもe.ダムス・ルノーに所属して迎えるブエミは,2日間ともにトップタイムをマーク。しかも,午後のセッションでは,昨年ブエミ自身が記録したベストタイムを上回る1分31秒050をマークし,彼が今季も使っているルノーのパワートレインが,初年度にワンメークで使用された強みを2年目に活かしたような結果となっています。なお,初年度のチャンピオンであるネクストEV TCRのピケJr.は,前日に発生したギヤトラブルを修復することができなかったためにテスト2日目も走行できず,両者に明暗が分かれた最初のプレシーズンテストになっています。
2015/08/12(水)
☆年間予算(F1)
○資金難に苦しむチームがなかなか減らない状況にありますが,それほどF1はかなりの資金が必要なのは想像できていました。しかし,実際にどれほどの資金を使っているのかを知らなかったのですが,この度その具体的な金額が公表されました。それによると,公表されたのは今シーズンの年間予算で,そのトップに立ったのは,やはりというかレッドブルでした。圧倒的な速さを誇るメルセデスAMGが2番手,ホンダと再びタッグを組んで苦しみながらも徐々に結果が出てきているマクラーレン・ホンダが3番でした。レッドブルはもちろんオーストリアを本拠とするエネルギードリンクブランドである『レッドブル』,メルセデスAMGはマレーシアを本拠とする石油関連会社である『ペトロナス』をそれぞれメインスポンサーとしています。それに対して,マクラーレン・ホンダは,いまだに中心となるスポンサーが無く,資金的にどうなのかが不透明なところがありましたが,おそらくホンダとのタッグが資金的な部分で助かっているのかもしれません。全10チームの予算総額は、日本円で約3,557億円という驚くべき金額となっています。ない,今回明らかとなった具体的な金額は,以下の表のようになっています。
2015年 F1各チームの年間予算
順位 チーム 年間予算
1 レッドブル 641億6982万円
2 メルセデスAMG 639億9183万円
3 マクラーレン・ホンダ 636億6325万円
4 フェラーリ 572億2847万円
5 ウィリアムズ 255億2006万円
6 ロータス 190億4420億円
7 トロ・ロッソ 188億1830万円
8 フォース・インディア 177億5725万円
9 ザウバー 141億3598万円
10 マノーマルシャ 113億6354万円
合  計 3556億92763万円
2015/08/11(火)
☆参戦&移籍(FE)
○フォーミュラ型電気自動車で争われるのがフォーミュラE(FE)ですが,同シリーズ2年目のシーズンに向けてそのシートが埋まってきています。そして,埋まってきているシートは,元F1ドライバーも含まれています。まず,大きな話題になったのが,F1だけでなく,アメリカンフォーミュラの最高峰インディカー・シリーズの前身であるCARTシリーズでチャンピオンを獲得したJ.ビルヌーブが,FEにフル参戦することが決まりました。彼が所属するのはヴェンチュリ−で,S.サラザンがチームメイトとなります。初年度は,サラザン&N.ハイドフェルドの元F1ドライバーのラインナップで臨んだ同チームですが,ビルヌーブの加入によりハイドフェルドが抜けることになりましたが,そのハイドフェルドは,FEへの参戦を継続し,元F1ドライバーで,『音速の貴公子」故A.セナの甥であるB.セナのチームメイトとしてマヒンドラからフル参戦することが決まりました。逆に,ハイドフェルドが加入したことにより,K.チャンドックがシートを喪失してしまっています。もう一人発表があったのが,初年度にシーズン途中からアンドレティに所属して参戦したJ-E.ベルニュです。参戦初戦でいきなりトップ争いを演じる(結果的にはエネルギー切れで途中リタイア)という元F1ドライバーの底力を見せましたが,2年目のシーズンはチームを移籍し,S.バードのチームメイトとしてヴァージンDSからフル参戦することになりました。
2015/08/10(月)
☆700勝(MotoGP)
○第10戦インディアナポリスGPの決勝レースが,インディアナポリス・モーター・スピードウェイで行われました。MotoGPクラスは,2戦連続ポールを獲得しているレプソル・ホンダ・チームのM.マルケスと,ランク2位につけているモビスター・ヤマハMotoGPのJ.ロレンゾとのマッチレースとなりました。残り3周となったところでアメリカで無敗の記録を持つマルケスがトップに立つとそのまま逃げ切り,前戦に続いて勝利を収めると共に,2011年から5年連続してインディアナポリスGPを制しました。この勝利は,ホンダのGPにおける通算700勝目となります。「持っている」人は,やはり節目節目で記録を刻むものですね。モビスター・ヤマハMotoGPのV.ロッシとレプソル・ホンダ・チームのD.ペドロサとの間で繰り広げられた3位争いは,ランクトップをいくロッシが制しています。
Moto2クラスは,ポールからスタートしたパギナス・アマリラスHP40のA.リンスが,残り2周となったところでトップに立つと,2位におよそコンマ5秒の差をつけてトップでチェッカーを受けました。今シーズンからMoto2クラスにステップアップを果たしているリンスにとって,これが同クラスでの初優勝となります。2位には,アジョ・モータースポーツのJ.ザルコが入り,2戦連続して表彰台を獲得しています。F.モルビデッリが3位に入り,自身初の表彰台を獲得しています。前戦で表彰台圏内を走行していながら最終ラップでそれを逃すという残念な結果で終わっているだけに,見事その雪辱を果たしました。予選5番手からスタートしたイデミツ・ホンダ・チーム・アジアの中上貴晶は,オープニングラップで21番手まで交代してしまいましたが,徐々に順位を回復して9位でチェッカーを受け,2戦連続してトップ10フィニッシュを果たしています。
Moto3クラスは,同クラスの決勝レース前に行われたMotoGPクラスのウォームアップ走行後に雨が降ったため,ウェットレースが宣言されました。グリッドが後ろに位置するライダーは,ギャンブルに出てタイヤをスリックタイヤに交換しました。その中の一人が,RWレーシングGPのL.ロイでした。そのロイは,彼1人がグリッド上でスリックタイヤに交換を決断。これが功を奏してトップに立つと後続との差をどんどん広げていき,2位に39秒近い差をつけてトップでチェッカーを受け,見事初勝利を独走で飾りました。サクソプリントRTGのJ.マクフィーは,ウォームアップ前にスリックタイヤをチョイス。今回のレースでの正解を選択した彼は,ピットスタートながら見事2位を走行し,3位に20秒の差をつける独走で初表彰台を獲得しています。シェルGPレーシングのP.エッテルも,マクフィーと同じくウォームアップ走行後にスリックタイヤに交換してピットレーンスタートとなりましたが,順位を3位まで上げて自己最高位を獲得しました。CIPの鈴木竜生は23位,レオパード・レーシングの尾野弘樹は26位でチェッカーを受け,残念ながら両者共にノーポイントレースになってしまいました。

☆4戦中3勝(SGT)
○第4戦の決勝レースが,夏の厳しい日差しが照りつける富士スピードウェイで行われました。GT500クラスは,ポールからスタートした立川祐路&石浦宏明組のZENT CERUMO RC Fは,オープニングラップでその順位を守ると,順調にトップの座を守っていきました。ところが,終盤に入ると思うようにペースが上がらず,徐々に後続との差が縮まっていきました。ペースの上がらないZENT CERUMO RC Fに対して,予選6番手からスタートした佐々木大樹&M.クルム組のD'station ADVAN GT-Rは,レースが進むにつれて順位を上げていきました。終盤に入ってペースが更に上がっていくと,徐々に順位を上げていき,残り7周となったところで2位に浮上。さらに残り5周となったところでZENT CERUMO RC Fをとらえてトップに立つと,そのまま逃げ切って今季初優勝を飾りました。佐々木大樹にとっては,これが自身初勝利となります。また,M.クルムは,今シーズンここまではWEC用車両の開発に専念していて,今回が今季初のSGT参戦となり,そこで見事勝利を飾りました。今回の勝利により,ニッサンGT-Rは,4戦中3勝を挙げたことになり,ここまではGT-RがSGTの主役となっています。松田次生&R.クインタレッリ組のMOTUL AUTECH GT-Rと安田裕信&J-P.デ・オリベイラ組のカルソニック IMPUL GT-Rとの間で繰り広げられた3位争いは,カルソニック IMPUL GT-Rがこのバトルを制しています。
GT300クラスは,ポールからスタートした高木真一&小林崇志組のARTA CR-Z GTが,スタートからその順位を守ると順調に後続との差を広げていきました。2位以下の争いは激しく,あちらこちらでバトルやトラブル,そしてアクシデントが発生するのを横目に,ARTA CR-Z GTはノートラブルで最後まで走行を続け,2位におよそ9秒の差をつけて今季初優勝を飾りました。2位に黒澤治樹&蒲生尚弥組のLEON SLSが入り,チームに初表彰台をもたらしました。終盤に入って1秒以内のバトルとなった3位争いは,平中克幸&B.ビルドハイム組のGAINER TANAX SLSが制しています。
2015/08/09(日)
☆2戦連続(MotoGP)
○第10戦インディアナポリスGPの予選が,ドライコンディションのインディアナポリス・モーター・スピードウェイで行われました。MotoGPクラスは,ここで4年連続勝利を収めているレプソル・ホンダ・チームのM.マルケスがトップタイムをマークし,前戦に引き続いてポールポジションを獲得しました。ドイツGPの会場であるザクセンリンクがホンダの得意とするサーキットですが,このインディアナポリス・モーター・スピードウェイもホンダにとって相性の良いサーキットで,マルケスのポール獲得により,5年連続ポールということになりました。2番グリッドをチームメイトのD.ペドロサが獲得し,2戦連続レプソル・ホンダ・チームのワンツーとなりました。3番グリッドを獲得したのは,初日総合トップタイムをマークしていたモビスター・ヤマハMotoGPのJ.ロレンゾでした。オクト・プラマック・レーシングのD.ペトルッチは,Q1でトップタイムをマークしたQ2に進出。Q2ではうまくスリップストリームを活用して自己最高位となる5番グリッドを獲得し,サテライトチームながらドゥカティでの最高位を獲得しています。
Moto2クラスは,フリー走行で総合1番手タイムをマークしていたパギナス・アマリラスHP40のA.リンスが予選でもトップタイムをマークし,第5戦フランスGP以来自身2度目となるポールを獲得しました。初日総合トップタイムをマークしていたエストレラ・ガルシア0,0マークVDSのT.ラバトが,いつものように予選でも淡々と走行をし続けていって最多周回数をこなし,その中で2番手タイムをマークしました。昨年このレースを制しているイタルトランス・レーシング・チームのM.カリオが3番手タイムをマークし,今季初めてフロントローに進出しています。初日総合3番手タイムをマークし,予選や決勝での活躍が期待されたイデミツ・ホンダ・チーム・アジアの中上貴晶は,トップからおよそコンマ47秒遅れで5番手タイムをマークし,5戦ぶりに2列目を獲得しています。
Moto3クラスは,ここまでランクトップをいくレオパード・レーシングのD.ケントがトップタイムをマークし,2戦連続今季通算4度目のポールを獲得しました。前戦で左手を骨折する重傷を負っていたレッドブルKTMアジョのM.オリベイラは,トップから1000分の88秒差で2番手タイムをマークし,今季4回目となるフロントローを獲得しています。ドライブM7 SICのZ.カイルディンが3番手タイムをマークし,2012年10月に行われた第16戦マレーシアGP以来となるフロントロー獲得しています。レオパード・レーシングの尾野弘樹は,トップからおよそコンマ7秒遅れで14番グリッドを獲得しています。CIPの鈴木竜生は,トップからおよそ1.3秒遅れの27番グリッドを獲得して予選を終えています。

☆記録更新(SGT)
○第4戦の予選が,ドライコンディションの富士スピードウェイで行われました。GT500クラスは,立川祐路&石浦宏明組のZENT CERUMO RC Fがトップタイムをマークし,2戦連続ポールを獲得しました。今回のポール獲得により,立川祐路にとっては自身が持っている通算ポール獲得記録を更新し,その記録を21に伸ばしました。トヨタのお膝元での開催ですが,上位にはそのトヨタ勢がつけていましたが,松浦孝亮&野尻智紀組のARTA NSX CONCEPT-GTが上位争いに食い込んで2番手タイムをマークし,ホンダ勢としては今季初となるフロントローを獲得しています。3番手タイムをマークしたのは,伊藤大輔&J.ロシター組のPETRONAS TOM'S RC Fで,上位4台中3台がトヨタ勢でした。
GT300クラスは,唯一1分37秒台のタイムで高木真一&小林崇志組のARTA CR-Z GTがトップタイムをマークし,今季初のポールを獲得しました。黒澤治樹&蒲生尚弥組のLEON SLSが2番手タイムをマークし,FIA-GT3勢の中でのトップに立ちました。中山雄一&嵯峨宏紀組のTOYOTA PRIUS apr GTが3番グリッドを獲得し,トップ3の内の2台がハイブリッドマシンという結果でした。
2015/08/08(土)
☆連続トップ(MotoGP)
○サマーブレイクが明け,その最初のレースとなる第10戦インディアナポリスGPが,インディアナポリス・モーター・スピードウェイで開幕しました。初日は,2回のフリー走行が行われました。MotoGPクラスは,ここまでランク2位につけているモビスター・ヤマハMotoGPのJ.ロレンゾが,今シーズン2回目となる2連続でトップタイムをマークし,初日総合トップタイムを刻みました。総合2番手タイムをマークしたのは,前半戦最後のレースとなったドイツGPで勝利を収めていたレプソル・ホンダ・チームのM.マルケスで,ロレンゾとの差はわずか1000分の3秒差でした。シーズンの序盤は毎回のように表彰台を獲得してきたものの,前半戦の最後の方では思うような走りを展開できなかったドゥカティ・チームのA.ドビツィオーゾが,その悪い流れから脱却するかのように初日総合3番手タイムをマークしています。なお,先日来お伝えしてきたように,今回からアプリリア・レーシング・チーム・グレシーニと契約を完了したS.ブラドルが同チームから参戦しています。また,ケガで欠場しているABモトレーシングのK.アブラハムの代役として,今年どのカテゴリーでもシートを獲得することができず,鈴鹿8耐においてようやくTOHOレーシングから今年最初のレースを経験したT.エリアスが参戦しています。
Moto2クラスは,昨年のチャンピオンで,今シーズンは徐々に成績が上がってきてここまでランク2位につけているエストレラ・ガルシア0,0マークVDSのT.ラバトが,第6戦イタリアGP以来今季4度目となる初日総合トップタイムをマークしました。スピードアップ・レーシングのS.ロースが,トップからおよそコンマ3秒遅れで総合2番手タイムでした。総合3番手タイムをマークしたのは,イデミツ・ホンダ・チーム・アジアの中上貴晶で,これは今季自身最高位となります。なかなか成績が残せていない中上ですから,ぜひここから一昨年までのようにトップ争いの中に加われるような走りを展開していってた欲しいものですね。
Moto3クラスは,レオパード・レーシングのE.バスケスが,昨シーズンの第2戦アメリカズGP以来となる久々の初日総合トップタイムをマークしました。総合2番手タイムをマークしたのは,今回がここで初めての走行となるエストレラ・ガルシア0,0のF.クアルタラロでした。総合3番手タイムをマークしたのは,参加34名中唯一1回目のタイムを更新することができなかったここまでランクトップをいくレオパード・レーシングのD.ケントでした。レオパード・レーシングの尾野弘樹は総合12番手,CIPの鈴木竜生は総合32番手で初日を終えています。
2015/08/07(金)
☆目処(MotoGP)
○MotoGPでオープンオプションクラスにフル参戦しているフォワード・レーシングは,3日付のこのページでお伝えしたように,チームオーナー兼チームマネージャーのZ.クザーリが脱税及びマネーロンダリングなどの疑惑により,スイスのティチーノ州当局により逮捕されたことから,チーム存続の危機に陥っていました。そのような中,チームのエースライダー的立場にあった元Moto2クラスチャンピオンのS.ブラドルとの契約をシーズン途中で解除し,ブラドルはアプリリアのワークスチームであるアプリリア・レーシング・チーム・グレシーニとの契約が成立しました。フォワード・レーシングは,チームの活動資金のもととなるスポンサー対応などに対応するために,今日から開幕する第10戦インディアナポリスGPを欠場し,調整作業に専念することになっていました。その結果,6日にチームから発表があり,参戦継続に目処が立ったようで,予定通りインディアナポリスGPの次に行われる第11戦チェコGPからレースに復帰することになりました。また,ブラドルが抜けたシートには,そのブラドルが負傷欠場となったときに代役として起用したC.コルティを,残りのシーズンに起用することも決定しました。スポンサー対応等大変な活動を行わざるを得なかったことと思いますが,何はともあれ一段落といったところですね。
2015/08/06(木)
☆残留?(F1)
○一昨日にこのページでお伝えしたように,中盤を迎えたF1は,来季に向けての動きがこれから徐々に表立ってきます。その中で注目点となっているのが,元チャンピオンである2人のドライバーの去就です。その2人というのは,フェラーリのK.ライコネンとマクラーレン・ホンダのJ.バトンです。ライコネンにしてもバトンにしても,来季のシート獲得が厳しくなっているのではないかという報道がなされているのです。しかし,ここに来てライコネンに関しては新たな報道がなされています。その報道というのは,どうやら来季も残留となるのではないかということです。ライコネンの来季に関しては,好調な結果を残しているチームメイトのS.ベッテルとの比較が影響するようです。ライコネンのシートが危うくなった原因は,ベッテルの好調さに対して,ライコネンが思うような結果を残せていないことにあります。しかし,サマーブレイク前に行われたハンガリーSPでは,ベッテルが優勝し,マシントラブルが発生するまではライコネンもいい走りを見せていました。他のレースにおいても,ライコネンにトラブルが発生するという不運な部分もあります。以前から言われているように,ベッテルとライコネンの関係は非常によく,チームのエース的立場にあるベッテルはライコネンの残留を望んでいるということもあります。そうした流れが,どうやらライコネンにとっていい方向になってきているようなのです。残留に関しては,もう一人チームの中にいい方向に向かっている人がいるようです。それは,技術責任者であるJ.アリソンです。彼については,フェラーリのシーズン中の開発スランプのスケープゴートになると噂されていました。しかし,ライコネンと同様,ハンガリーでの優勝等の流れから,彼も来季に関して契約が延長されるのではないかという報道がなされるようになってきています。もっとも,いつどうなるのかが分からないF1の世界だけに,二人の正念場はしばらく続くのは間違いないでしょうね。
2015/08/05(水)
☆エントリーリスト(FE)
○昨年から今年にかけて初めてのシリーズとして開催されたのが,フォーミュラ型の電気自動車で争われるフォーミュラE(FE)です。初年度は,シャーシ,エンジン(パワーユニット)ともに共通のものが用いられましたが,次年度からは,オリジナルのシャーシ,パワーユニット(PU)が導入されることになっています。そのFEに関して,この度2015/2016シーズンの公式エントリーリストが発表されました。それによると,総エントリーチーム数は10で,その内の8チームが新たなPUを搭載することになっています。日本関係では,初年度と同じくチーム・アグリが2年目もエントリーしていて,初年度と同じくSRT01-eパッケージを使用することになっています。開幕戦の決勝レースは,10月17日(土)に行われることになっていて,それに向けたプレシーズンテストが,来週8月10日(月)にイギリスのドニントンパーク・サーキットで行われます。初年度は,元F1チャンピオンであるN.ピケの息子でネクストEV TCRに所属するN.ピケJr.が王者に輝きました。まだドライバーについての正式発表はありませんが,オリジナルのマシン&PUで,どのチーム,どのドライバーに栄冠が輝くのか楽しみですね。
2015/08/04(火)
☆パワーユニット変更?(F1)
○シーズン中盤にさしかかり,そろそろ来季に向けての動きが表面化していき,ドライバーの移籍話が浮上し始めてきます。しかし,今シーズンに関しては,もちろんそうした側面はあるものの,チームがどのパワーユニット(PU)を使うようになるのかも注目点となります。その点に関して一番注目点となるのが,ルノーの動きです。現在はレッドブルがルノーのワークス的立場にありますが,その両者の関係はかなり冷え込んでいて,袂を分かつ可能性が高まっています。そして,ルノー自身は,かつてそうだったように,自らのチームを率いて参戦する方向に持って行くようで,その第1候補に挙がっているのがロータスで,噂の中では資金難に苦しむ同チームを買収して参戦する可能性が高まってきているようです。もしそうなると,レッドブルの動きで,ルノーとの関係悪化から浮上してきたのが,そのロータスが使用しているメルセデスのPUをレッドブルが使用するようになるのではないかということです。また,レッドブルの兄弟チームであるトロ・ロッソもルノーと袂を分かち,何とレッドブルと方向性を変えてホンダのPUを使用することになるのではないかという噂が浮上しています。もしそうなった場合,そのトロ・ロッソの分が余ることになりますので,そこにザウバーが入ることになるのではないかという噂が出てきました。ザウバーの名前が挙がるのには訳があって,現在フェラーリのPUを使用していますが,来季からF1に新規参入チームとしてハースが加わりますが,そのハースはフェラーリと密接な関係にありますので,ザウバーはその影響を受けることになる訳です。ドライバーに関しては,フェラーリのK.ライコネンやマクラーレン・ホンダのJ.バトンの去就等が大きな注目点になったりしていますが,PUに関しても目が離せなくなりそうな気配ですね。
2015/08/3(月)
☆移籍(MotoGP)
○2011年シーズンにMoto2クラスでチャンピオンを獲得し,翌年からホンダのサテライトチームの1つであるLCRホンダに所属してMotoGPクラスにフル参戦を開始したのが,ドイツ人ライダーのS.ブラドルです。そのブラドルですが,今シーズンはオープンオプションクラスに参戦しているフォワード・レーシングに移籍していました。ところが,チームオーナー兼マネージャーのJ.クザーリが今月中旬に脱税及びマネーロンダリングなどの嫌疑がかけられ,スイス・ティチーノ州当局により逮捕される事態となってしまいました。これにより,スポンサー等の対応に迫られ,次戦インディアナポリスGPを欠場し,その次のチェコGPからの復帰を目指すことになりました。とはいえ,事態が事態だけに,今後の活動が不透明であることは事実です。こうした事態を受け,同チームから発表があり,シーズンを残してブラドルとの契約を解除することになりました。このことにより,ブラドルは希望するチームがあれば,いつでも契約を結ぶことができるようになりました。その自体を待っていたかのように,この度,今シーズンからアプリリアのワークスチームとなっているアプリリア・レーシング・チーム・グレシーニから発表があり,そのブラドルと残りのシーズンの契約が成立しました。今シーズンのアプリリアは,元々は来シーズンからの復帰を目指していましたが,実戦の中でマシン開発を行っていくことを選択し,昨年までホンダのサテライトチームであったチーム・グレシーニとタッグを組んで参戦を開始していました。そして,ライダーとしては,昨シーズンまで同チームに所属していたA.バウティスタを継続して採用するとともに,元GPライダーで,GP引退後はSBKで活躍していたM.メランドリと契約して参戦してきました。しかし,シーズン途中でメランドリとの契約を解除する事態にいたり,前戦ドイツGPでは,アプリリアのテストライダーを務めるM.ラバティを起用しました。そして,この度ブラドルとの契約が成立し,ラバティは再びテストに専念することになりました。今シーズン上位争いには加わることができていないアプリリアではありますが,ブラドルにとっては念願のワークスライダーの地位を獲得したことになります。

☆継続(SGT)
○SGTをプロモートしているGTAから,来シーズンのレースカレンダーの暫定版が発表されました。それによると,レース数は,今シーズンと同じく全8戦となっています。その他の点についても大幅な変更はなく,基本的に今季と同じような感じでレースカレンダーが組まれています。我が大分県にあるオートポリスでの開催は,5月下旬に第3戦として開催される予定になっています。海外での開催は,一昨年シーズンから開催が始まったタイラウンドが来シーズンも組まれています。ただ,開催地に関してですが,ブリーラムでの開催契約が成立して昨シーズンは同地で開催されました。しかし,2年間の契約成立でしたが,今シーズンは一昨年の開催地であるチャン・インターナショナル・サーキットでの開催となり,来季についても今季と同じくチャンでの開催が組まれています。具体的なレースカレンダーは,以下の表のようになっています。なお,今回のは暫定版ですから,他のレースカテゴリーとの関係等を考慮に入れて,今後変更可能性があります。
2016年 SGTレースカレンダー(暫定)
大会 決勝開催日 サーキット
第1戦 4月10日 岡山国際サーキット
第2戦 5月 4日 富士スピードウェイ
第3戦 5月22日 オートポリス
第4戦 7月24日 スポーツランドSUGO
第5戦 8月 7日 富士スピードウェイ
第6戦 8月28日 鈴鹿サーキット
第7戦 10月 9日 チャン・インターナショナル・サーキット(タイ)
第8戦 11月13日 ツインリンクもてぎ
 

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