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最新ニュース
2015/05/31(日)
☆自身初(MotoGP)
◯第6戦イタリアGPの予選が,前日に続いてドライコンディションのムジェロ・サーキットで行われました。MotoGPクラスは,ディフェンディングチャンピオンであるレプソル・ホンダ・チームのM.マルケスがQ1で脱落するというまさかの自体で始まりました。それに対して,チーム,ライダーのどちらにとっても母国GPとなるドゥカティ・チームは,初日からの好調を維持して速いタイムを刻んでいきました。特に,まだ左肩の骨折というケガから癒えていないA.イアンノーネは,そのケガをものともしない走りを展開し,何とサーキットベストを刻んでのポール獲得となりました。最高峰クラスでのポール獲得は自身初となり,キャリア通算では9度目となります。チームメイトのA.ドビツィオーゾは,3番グリッドを獲得し,ドゥカティ・チームがフロントローの2つを占めています。そのドゥカティライダーの2人に挟まれる形の2番グリッドを獲得したのは,ここまで2連勝を飾ってきているモビスター・ヤマハMotoGPのJ.ロレンゾでした。CWM LCRホンダのC.クラッチローが,ホンダ勢,そしてサテライト勢で最高位となる4番グリッド獲得でした。
Moto2クラスは,初日の午前中に行われたフリー走行1でトップタイムをマークすると友に,初日総合2番手タイムをマークしたスピードアップ・レーシングのS.ロースが,2番手にコンマ342秒差をつける速さを見せて,開幕戦以来今季2度目となるポールを獲得しました。テクノマグ・レーシング・インターウェッテンのD.エガーターが,今季自己最高となる2番グリッドを獲得しました。初日総合トップタイムだったエストレラ・ガルシア0,0マークVDSのT.ラバトが,2位と1000分の18秒差で3番手タイムでした。イデミツ・ホンダ・チーム・アジアの中上貴晶は,このところ予選ではトップ10内に入る走りを見せていましたが,今回は思ったようにはタイムを上げることができず,17番手タイムで予選を終えています。
Moto3クラスは,ここまでランクトップをいくレオパード・レーシングのD.ケントが,サーキットベストを更新する走りを見せ,第2戦アメリカズGP以来となるポールを獲得しました。そのケントのチームメイトである尾野弘樹は,はじめの頃はサーキットの攻略で苦労をしていましたが,ケントの後ろにつけて走ることでその攻略が分かったりスリップが効いたりしたのか,徐々にタイムアップを果たすことができるようになり,何と自身最高位となる2番手タイムをマークし,自身初のフロントローを獲得しました。スカイ・レーシング・チームVR46のR.フェナティが3番手タイムをマークし,自身2度目となるフロントローを獲得しています。CIPの鈴木竜生は,残念ながら最下位である36番手で予選を終えています。

☆2戦連続PP(JRR)
◯第3戦の予選が,ドライコンディションのツインリンクもてぎで行われました。JSB1000クラスの予選は,今回初めての試みとなる『TOP10トライアル』で行われました。これは,Q1における上位10人のライダーがQ2に進出し,その10台が周回を重ねていき,周回毎に最も遅いラップタイムを刻んだライダーから順次脱落していくといういわゆるサバイバルレースのようなものです。そこで最後まで生き残ってポールシッターとなったのが,オートポリスで行われた前戦でポールトゥーフィニッシュを飾り,2戦連続となるYAMAHA FACTORY RACING TEAMの中須賀克行でした。その中須賀と最後まで争ったのが,まだケガが完治したところまではいっていないTeamGREENの柳川明でした。柳川のチームメイトである渡辺一樹が3番グリッドを獲得しています。
J-GP2クラスは,このクラスにとって実質上の開幕戦となった前戦においてポールトゥーフィニッシュを達成したMORIWAKI RACINGの高橋裕紀が,終始トップタイムを刻んで2戦連続ポールシッターとなりました。トップの高橋からおよそコンマ9秒という差をつけられて2番グリッドを獲得したのは,エスパルスドリームレーシングの生形秀之でした。その生形とわずか1000分の45秒差で3番グリッド獲得となったのは,NTST.ProProjectの岩田悟でした。
ST600クラスは,前戦の決勝レースで速さを見せたヤマハ勢にホンダのマシンを駆る大久保光が食い込むという展開となりました。結局,Yamaha Thailand Racing Teamの横江竜司がポールを獲得し,2,3番グリッドはそれぞれY!mobile&Kohara RTの大久保光,Yamaha Thailand Racing TeamのD.クライサルトが獲得しています。
J-GP3クラスは,最後まで激しいアタック合戦が展開され,P.MU 7C HARCの國峰啄磨がMuSASHi RT Jrの栗原佳祐をわずか100分の48秒差でかわしてポールを獲得しました。3番グリッドを獲得したのは,KTM RACING. ASPIRATIONの古市右京でした。
2015/05/30(土)
☆昨シーズン以来(MotoGP)
◯第9戦イタリアGPが,ドライコンディションのムジェロ・サーキットで開幕しました。初日は,2回のフリー走行が行われました。MotoGPクラスは,チームにとっても自身にとっても母国GPとなるドゥカティ・チームのA.ドビツィオーゾが,コースレコードを上回る走りを見せて初日の総合トップタイムをマークしました。ドビツィオーゾが初日総合トップに立つのは,昨年の日本GP以来9戦ぶりとなります。コンマ164秒差で総合2番手をマークしたのは,今シーズンここまで予想されたほどの結果が残せていないレプソル・ホンダ・チームのM.マルケスでした。ここまで2連勝を果たして今大会に臨んでいるモビスター・ヤマハMotoGPのJ.ロレンゾが,トップからおよそコンマ3秒差で総合3番手タイムでした。
Moto2クラスは,ここまで2戦連続して初日総合トップをマークしてきた昨年のチャンピオンであるエストレラ・ガルシア0,0マークVDSのT.ラバトが,今回も初日トップタイムをマークし,3戦連続となりました。アジョ・モータースポーツのJ.ザルコが,トップからわずか1000分の1秒差で総合2番手タイムでした。スピードアップ・レーシングのS.ロースが,トップからおよそコンマ2秒差で総合3番手でした。イデミツ・ホンダ・チーム・アジアの中上貴晶は,このところ予選では確実に10番手以内に入るようになってきていますが,総合6番手タイムで初日を終えています。
Moto3クラスは,母国GPとなるオンゲッタ・リバコールドのN.アントネッリが,昨年の最終戦バレンシアGP以来となる初日総合トップタイムをマークしました。初日総合2番手タイムをマークしたのは,トップからおよそコンマ6秒弱とやや差をつけられたものの,レオパード・レーシングのE.バスケスでした。トップからコンマ6秒差で総合3番手だったのは,ハスクバーナ・ファクトリー・ラグリッセのI.ビニャーレスでした。レオパード・レーシングの尾野弘樹は総合18番手,CIPの鈴木竜生は総合36番手タイムで初日を終えています。
2015/05/29(金)
☆禁止なし(F1)
◯以前はタバコブランドがメインスポンサーになることが多かったというか主流だったモータースポーツですが,世界的な禁煙運動を受け,タバコ広告が全面的に禁止となっています。そして,最近もう1つ禁止のターゲットとなっているのがアルコール飲料です。未成年の飲酒,飲酒運転の増加などから広告禁止の動きが出てきていて,特にモータースポーツは飲酒運転という観点から広告すべきではないという考えが出てきています。そして,先週欧州アルコールポリシーアライアンスがFIAに対して,アルコールスポンサーの取り締まりを求めましたた。これを受けてFIAの会長であるJ.トッドがこの問題について考えを表明し,この問題はFIAの管轄ではないとして要求を退けました。これにより,当面アルコール飲料の広告はF1で継続されることになります。なお,現在ウィリアムズのタイトルスポンサーとなっているイタリアンメーカーのマルティーニをはじめ,フォース・インディアにはロシアが起源のスミノフやインドのキングフィッシャーが,マクラーレン・ホンダにスコッチウィスキーで有名なジョニーウォーカーがそれぞれついています。
2015/05/28(木)
☆パワーアップ(F1)
◯シーズン前のテスト,そしてシーズンに入ってからも,他チームに比べて大幅にポテンシャルが劣る点が見られ,悪くすると今シーズン内でポイント獲得は難しいのではないかという観測が出るほどの状態だったマクラーレン・ホンダでしたが,第6戦モナコGPにおいて,J.バトンが8位に入って"4ポイントも"獲得することができました。チームメイトのF.アロンソは,残念ながらトラブルによりリタイアとなりましたが,それまではポイント圏内の走行をしていて,タラレバではありますが,トラブルが発生しなかったらダブル入賞も可能な状態でした。ただ,この結果は,モナコのコース特性に助けられていたというのも事実です。市街地コースでコース幅も狭く,マシンのパワーがそれほど必要ではないのがモナコです。現在のホンダ製PUで最も劣っているのがマシンパワーで,素性的にはパワーがあるPUなのかもしれませんが,もしパワーを上げたら信頼性の面で心配なため,ここまでパワーを落としての走行を行ってきていました。今回のレースでは,ドライバビリティに注力をおいて臨み,それが功を奏した結果となったわけです。しかし,今後行われるカナダ,オーストリア,イギリスの各GPは,パワーが必要とされるサーキットでの開催ですから,モナコのようにはいきません。ホンダのF1プロジェクト総責任者である新井康久氏のコメントによると,今後は再びパワーアップに注力していくとのことで,一部報道によると,オーストリアGPでは,今季話題の"トークン"を使ってのPUが投入されるのではないかということです。いよいよマクラーレン・ホンダにとって正念場を迎えることになるといえそうです。
2015/05/27(水)
☆投入(MotoGP)
○当初の予定では,来シーズンからの参戦となっていましたが,実戦の中での開発を図るため,1年前倒しでフル参戦を開始したのが,イタリアンメーカーの1つであるアプリリアです。そのアプリリアは,ワークスチームとしての参戦ではなく,昨シーズンまでずっとホンダのサテライトチームの1つであったグレシーニ・レーシングとタッグを組み,『アプリリア・レーシング・チーム・グレシーニ』としてフル参戦を開始。ライダーとしては,昨年まで同チームに所属してきたA.バウティスタと,長年GPライダーとして活躍してきた経歴を持つM.メランドリのペアとなっています。ワークスでの参戦とはいえ,1年前倒しでやはりまだマシンとしては戦闘力が劣り,ここまでバウティスタがわずか3ポイント獲得でランク20位,メランドリにいたってはここまでノーポイントと苦しんでいます。とはいえ,そうしたことは覚悟の上での参戦でしょうし,マシン開発をどんどん進めていっているのも事実のようです。その表れが今週末にムジェロで行われるイタリアGPです。アプリリアにとって母国GPとなる今回の大会ですが,そこに現在ほとんどのメーカーが投入しているシームレス・ギアボックスを投入することになりました。ホンダが先鞭をつけた現在のこのシステムですが,クラッチを使わなくてもスムーズにギアチェンジができるものです。ですから,そのシステムを搭載しているマシンは,スタートの時にクラッチミートが必要ですが,以後はクラッチ操作が基本的に必要でなくなっています。アプリリアの同システムは,先日ヘレスサーキットで行われた今シーズン最初のシーズン中のオフィシャルテストで投入されていました。なお,今回のアプリリアは,このギアボックスだけでなく,改良型のシャーシとフェアリングも投入するようです。
2015/05/26(火)
☆本気(8耐)
○今年も,7月の最終末に真夏の祭典『鈴鹿8時間耐久ロードレース 』が開かれることになっています。昨年,一昨年とMuSASHi RT HARC-PROが連覇を達成し,初の3連覇がなるかどうかが注目点となりますが,ライダーの観点でいえば,何といってもそのMuSASHi RT HARC-PROからMotoGPチャンピオンを2回経験しているC.ストーナーが参戦することが最も大きな話題といえます。例年この大会に最も力を入れているのが鈴鹿サーキットをお膝元にしているホンダとなりますが,その一角であるMuSASHi RT HARC-PROだけでなく,TOHO Racing with MORIWAKIからは,モリワキのマシンを駆ってMoto2クラスのチャンピオンに輝いた経歴を持つT.エリアスが参戦することも決まっています。ところが,ここに来てヤマハの本気が出される発表が行われました。今シーズンのヤマハは,MotoGPで速さを見せていますが,JRRのJSB1000クラスでも本気を見せていて,エースライダーである中須賀克行は,新たにYAMAHA FACTORY RACING TEAMを組織してワークス参戦し,今年フルモデルチェンジを果たした新型のYZF-R1を投入しています。今回行われた発表によると,鈴鹿8耐にもファクトリーによる参戦を行うことになりました。その本気はライダーにも表れていて,エースライダーにはもちろんJSB1000クラス4連覇を狙っている中須賀を据え,あと2人のライダーには何と現役のMotoGPライダーであるB.スミスとP.エスパルガロを指名したのです。ご存知のように,この2人はMotoGPにおけるヤマハのサテライトチームであるモンスター・ヤマハ・テック3からフル参戦しているライダーです。かつてはGPライダーが大挙して起用された8耐ですが,現在はスケジュールがタイトになったり,ケガやマシンの乗り換えの心配があったりしてGPライダーの参戦,特に最高峰クラスのライダーのライダーの参戦が全くと言っていいほど見られなくなっています。ホンダ勢のストーナーやエリアスは,現在MotoGPには出場していませんから,今回のヤマハの発表がいかに本気なものであるかがわかりますね。
2015/05/25(月)
☆不運(F1)
○世界3大レースの1つである第6戦モナコGPの決勝レースが,ドライコンディションのモンテカルロ市街地コースで行われました。狭くて抜きどころが少ないところだけに,スタート順が大きく影響を受けるモナコですが,上位は順調にスタートを切りました。意外にもモナコで自身初となるポールからスタートしたメルセデスAMGのL.ハミルトンは,トップの座を守って順調に後続との差を広げていきました。終盤となる63周目に発生したクラッシュによりセーフティーカーが導入され,2位以下に大きく差をつけていたハミルトンに対して,チームはピットインを指示してタイヤ交換を行いました。チームの判断では,トップで戻ると思ったようですが,作業を済ませてピットボックスを離れようとしたとき,たまたま他のマシンがピットインしてきて,一瞬スタートを待つことになりました。何とこれが命取りになってしまい,コースに復帰したときには,2位走行していたチームメイトのN.ロズベルグ,3位走行していたフェラーリのS.ベッテルに先を行かれてしまっていました。リスタート後にプッシュしたハミルトンでしたが,なかなか抜けないモナコに苦戦を強いられ,ロズベルグがモナコ3連勝を果たし,2位にベッテル,ほとんどの周でトップ走行だったハミルトンは3位でのチェッカーとなりました。初ポイント獲得が期待されたマクラーレン・ホンダ勢は,レース途中まで2台揃ってポイント圏内での走行を行っていました。しかし,残念ながら予選でもトラブルが発生したF.アロンソに,化粧でもトラブルが発生してリタイアに終わってしまい,ダブル入賞とはなりませんでした。しかし,モナコを得意とするJ.バトンが8位でチェッカーを受け,新生マクラーレン・ホンダに初ポイントをもたらしました。

☆初優勝(SF)
○第2戦の決勝レースが,7年ぶりにSF開催となった岡山国際サーキットで行われました。自身初となるポールからスタートしたP.MU/CERUMO・INGINGの石浦宏明は,恐らくプレッシャーの中でのスタートだったと思いますが,順調にスタートを切り,トップの座を守っていきました。タイヤ戦略の違いから順位は変動しましたが,タイヤ交換をしてコースインしたときも,実質上のトップでコースに戻りました。4番グリッドからスタートしたKYGNUS SUNOCO Team LeMansの小林可夢偉と5番グリッドからスタートしたLenovo TEAM IMPULのJ-P.オリベイラは,抜群のスタートを決め,それぞれ3位,2位に浮上しました。オリベイラは,その後に行われたピットイン作業に手間取ってしまい,順位を下げたのに対して,可夢偉は2番手に浮上すると共に,トップ走行の石浦との差が1秒以内に迫りました。オーバーテイクシステムを使い合いながらのトップ争いは,ファイナルラップまで続きましたが,石浦は最後まで可夢偉のプレッシャーをはね除け,見事自身初優勝をポールトゥーフィニッシュで達成しました。3位には,2番グリッドを獲得したものの,スタートでやや順位を下げたDOCOMO TEAM DANDELION RACINGの野尻智紀が入りました。
2015/05/24(日)
☆初ポール PARTT(F1)
○伝統の第6戦モナコGPの予選が,ドライコンディションのモンテカルロ市街地コースで行われました。ポールを決めるQ3で圧倒的な速さを見せたのが,ここまでランクトップをいくメルセデスAMGのL.ハミルトンでした。Q2まではマシンの調整がうまくいっていなかったのか,チームメイトであるN.ロズベルグの後塵を拝していたのですが,Q3で他のドライバーに圧倒的な差をつけるタイムをマークし,何とモナコにおいて自身初となるポールを獲得しました。それに対して,ロズベルグはQ2の終盤からタイヤをロックさせる場面が出て,そのQ2ではイエローのもととなりました。Q3においても同様にロックさせてタイムアップを果たすことができず,ハミルトンに約コンマ3秒遅れの2番手となりました。今季予選3番手が多いフェラーリのS.ベッテルですが,トップからおよそコンマ7秒遅れで今回もそのポジションとなりました。Q1はもちろん,Q2突破も期待されたマクラーレン・ホンダ勢ですが,どちらも無事Q1は突破しました。しかし,まずF.アロンソにトラブルが発生してマシンを止め,そこで予選が終了となり,17番グリッド獲得となりました。モナコを得意とするJ.バトンでしたが,最後のアタックに入ったところでロズベルグが原因となったイエローフラッグによりセクター1でタイムを出すことができず,残念ながらQ2敗退となって12番グリッド獲得にとどまりました。他のセクターではいいタイムを刻んでいただけに,タラレバではありますが,そのイエローがなければ念願のQ2突破がかなっていたかもしれません。

☆初ポール PARTU(SF)
○第2戦の予選が,久々の開催となった岡山国際サーキットで行われました。予選Q2では,多くのドライバーが最後のアタックに入っていた時に,KCMGの中山雄一が9コーナーのコース上にスピンしてストップて赤旗の原因となりました。セッションが再開されたもののタイムアップを果たすことができず,何と開幕戦の勝者であるPETRONAS TEAM TOM’SのA.ロッテラーがここで敗退となってしまいました。ポールを決めるQ3では,F1でのシートを失ったため,今シーズンはSFにフル参戦しているKYGNUS SUNOCO Team LeMansの小林可夢偉がまずトップタイムをマークしました。可夢偉のポールが期待されたものの,その後に速さを見せたのは,P.MU/CERUMO・INGINGの石浦宏明でした。それまではややノーマーク的な走りだったのですが,ファイナルアタックで全車のスリップをうまく使うことができたのか,Q2のトップタイムにコンマ5秒の差をつける驚異的なタイムをマークし,見事自身初ポールを獲得しました。トヨタエンジンユーザーである石浦にポールは譲ったものの,このサーキットにあったエンジン特性を有するホンダエンジンユーザー勢も速さを見せ,2番グリッドをDOCOMO TEAM DANDELION RACINGの野尻智紀が,3番グリッドをTEAM 無限の山本尚貴が,それぞれ獲得しています。
2015/05/23(土)
☆入札開始(F1)
○F1を統括するFIAが,2017年から2019年シーズンまでの3年間におけるタイヤ単独サプライヤーの入札を開始しました。2011年からそれまでのブリヂストンに替わってワンメークタイヤをイタリアのタイヤメーカーであるピレリが供給を開始しましたが,そのピレリとの契約は2016年シーズン末までとなっています。先日F1戦略グループが,F1マシンをさらに速くすることを目的としてルール変更について話し合いを行い,2017年シーズンから18インチの幅広タイヤを使用することに合意しました。今回の入札は,この規定に則ったタイヤを供給するメーカーの選定ということになります。この入札に対して,現在の供給メーカーであるピレリが応募することになるのでしょうが,もう1つのメーカーの動向が注目されています。それが,フランスのタイヤメーカーであるミシュランです。現在は,WECをはじめ,FEやWRCにタイヤ供給をしているミシュランですが,かつてはブリヂストンとの間で2001年から2006年シーズンにかけて激しいタイヤ開発競争をF1において展開しました。そのミシュランが,どうやらF1復帰を目指しているようなのです。そのミシュランですが,既に来シーズンからかつてのライバルであるブリヂストンの後を受け,MotoGPのMotoGPクラスにワンメークタイヤを供給することが決まっています。もしF1にも復帰となると,2010年シーズンまでのブリヂストンと同じように2輪,4輪の最高峰にワンメークタイヤを供給することになります。
2015/05/22(金)
☆契約後(F1)
○伝統の第6戦モナコGPが,モンテカルロの市街地コースで開幕しました。通常の大会は,金曜日から開幕しますが,ここモナコは木曜日に開幕し,金曜日はコースが一般に開放されて普通の道路となり,土曜日から再びクローズドとなって予選が行われ,日曜日が決勝となっています。初日となった木曜日は,いつものように2回のフリー走行が行われました。前日からの雨が残っていたものの,1回目はドライコンディションでの走行となりました。天気予報では雨が予想された2回目の走行も,ドライでの走行で始まり,どのドライバーも1回目のタイムを更新していきました。しかし,マルシャのR.メルヒが名物の1つであるトンネルの出口でガードレールにクラッシュし,これにより赤旗中断となりました。その撤去作業中に雨が降り始め,その後は走行するマシンがほとんど見られずにセッションが終了しました。そのような中で総合トップタイムをマークしたのは,大会前に3年間の契約延長を発表したメルセデスAMGのL.ハミルトンでした。総合2番手タイムをN.ロズベルグがマークし,これまで通りメルセデスAMG勢のワンツーでスタートしました。総合3番手タイムは,これまた今シーズンよくあるパターンであるフェラーリのS.ベッテルでした。マクラーレン・ホンダ勢は,F.アロンソが総合8番手,J.バトンが総合15番手で初日を終えています。
2015/05/21(木)
☆契約延長(F1)
○昨年のチャンピオンで,今シーズンはディフェンディングチャンピオンとして2年連続チャンピオンを狙っているのが,メルセデスAMGのL.ハミルトンです。そして,ここまで5戦中3勝して順調にランキングトップの座をひた走っています。そのハミルトンとチームとの契約は今シーズンまでで,来季以降の去就が注目されてきていました。現在最も戦闘力の高いマシンがメルセデスですから,普通で考えれば契約延長となるのが普通です。しかし,移籍する可能性もあるとのではないかという噂が出ていて,その要因となっているのが,フェラーリの復調です。昨シーズンはメルセデスエンジンユーザー勢に圧倒されたフェラーリでしたが,今シーズンはメルセデスAMGの後塵を拝することが多いものの,それに次ぐ活躍を見せています。F1ドライバーであれば誰でもあこがれるのがフェラーリドライバーになることで,今シーズンはレッドブルで4年連続チャンピオンを獲得した経歴を持つS.ベッテルが移籍しています。フェラーリとしてはさらなる強化を図るため,今シーズンで契約が切れるK.ライコネンのシートにハミルトンを座らせるのではないかという噂が浮上していました。もう一つ噂の要因となっていたのが,ハミルトンとの契約金の問題で,現在のF1ドライバーで最も高い額となっているのがこのハミルトンです。ただ,フェラーリが戦闘力を上げてきたとはいえ,やはりメルセデスの戦闘力が圧倒的なことに変わりはなく,順調にいけば契約延長になるのではないかという噂が中心になっていました。そして,この度そのメルセデスAMGから発表があり,ハミルトンとの契約を延長することが正式に決まりました。契約期間は,2018年までの3年間となっています。契約金については発表がありませんでしたが,3年間の報酬はおよそ1億ポンド(約188億円)とみられているようです。
2015/05/20(水)
☆兄弟(MotoGP)
○かつてはクリスチャン&ドミニクのサロン兄弟,宣篤&啄磨&治親の青木兄弟がGPで有名な兄弟でしたが,今はマルク&アレックスのマルケス兄弟,そしてアレイシ&ポルのエスパルガロ兄弟が活躍していて,しかもどちらの兄弟も仲のよさで有名です。その仲のよさが,ここまで出るかということがエスパルガロ兄弟に起きています。フランスGPが終了しましたが,決勝レース前に行われたフリー走行3において,チーム・スズキ・エクスターのA.エスパルガロは激しい転倒を喫し,その際右手を強打しました。レース後に精密検査を行った結果,右手親指の側副靭帯が断裂していることが判明し,19日に手術が行われました。通常は3週間以上かかるけがですので,2週間後に行われる第6戦イタリアGPへの参加はかなり微妙で,6月中旬に行われる第7戦カタルニアGPからの復帰となる可能性が高いようです。その弟であるモンスター・ヤマハ・テック3のP.エスパルガロですが,こちらはここ2戦ほど腕上がりの症状で苦しんでいたようです。先日レプソル・ホンダ・チームのD.ペドロサが腕上がりの症状改善のために手術を受け,フランスGPから復帰を果たしました。今回弟の方も症状改善のため,兄と同じ19日に手術を受けました。こちらは,次戦イタリアGPからの復帰を目指してリハビリを開始するようです。病院や原因こそ違え,同じ日に手術を受けて入院しているというのは,まさに兄弟の仲のよさを象徴するかのような出来事ですね。
2015/05/19(火)
☆復活(F1)
○5月14日(木)にF1に参戦するチームの中の6チーム(メルセデス,レッドブル,マクラーレン,フェラーリ,ウィリアムズ,フォース・インディア),FIA会長のJ.トッド,商業権所有のB.エクレストンで構成するF1ストラテジー・グループの会合が開かれました。ここ数年人気低迷が表面化してきたF1ですが,こうした状況を変えるため,来年,再来年にかけていくつかの改革が行われることがこの会合で話し合われました。その中での注目点が,燃料給油のためのピットインの復活です。安全性の確保と給油装置等のコスト削減といったことから,2009年シーズン終了をもってレース中の燃料給油が禁止となりました。そのため,現在はタイヤ交換のためだけのピットインとなっています。確かにタイヤ交換をのタイミングで順位が変わるということがなくはないのですが,どのチームもほぼ3秒以内での交換でそれほど差が出ていない現状もあります。給油が復活すると,いつ給油するのか,そのタイミングに合わせて燃料をどれくらい搭載するのか等によりチーム戦略が更にとれますから,順位の変動に影響が出る可能性が高まることになります。なお,使用できる量に関しては,現行と変更がありません。ただ,安全性やコストという部分については,今回の話し合いでその対策が明確化されていませんから,今後検討の必要があることも確かです。ちなみに,今回の決定はストラテジーグループ内での段階で,これを受けて今後界モータースポーツ評議会に今回話し合われた改革案が提案され,そこで承認されれば正式決定となります。
2015/05/18(月)
☆明暗(MotoGP)
○第5戦フランスGPの決勝レースが,ドライコンディションでルマンにあるブガッティ・サーキットにおいて行われました。MotoGPクラスは,前戦の勝者であるモビスター・ヤマハMotoGPのJ.ロレンゾが3番グリッドから好スタートを切り,オープニングラップでトップに立ちました。その後は後続との差を徐々に広げていき,最終的には2位に4秒近い差をつける独走で2連勝を飾りました。この勝利により,ランキング争いで順位を2位に上げています。ロレンゾの独走は許したものの,チームメイトでランクトップをいくモビスター・ヤマハMotoGPのV.ロッシが2位に入り,ランクトップの座を守りました。トップから12秒以上遅れたものの,3位にはドゥカティ・チームのA.ドビツィオーゾが入り,5戦中4回の表彰台獲得となりました。今回の決勝レースは,マシンとタイヤとのマッチングが鍵となったようで,ヤマハとドゥカティ勢はそのマッチングがうまくはまったようですが,ホンダはかなり苦しんだようです。ポールからスタートしたのはレプソル・ホンダ・チームのM.マルケスだったのですが,そのポールの位置を守ることができず,5周目には6番手にまで順位を下げました。その後は何とか順位を回復したものの,表彰台争いからは遠く離れた位置でドゥカティ・チームのA.イアンノーネとの激しい4位争いを展開。最終的には,何とかそのバトルを制しています。トップ10内でフィニッシュしたのはマルケスだけで,4戦ぶりの復帰となるレプソル・ホンダ・チームのD.ペドロサは2周目に転倒を喫し,何とか再スタートは切ったもののポイント圏外の16位でチェッカーを受けました。他のサテライト勢にリタイアが続出し,全部で7台リタイアした中でホンダ勢が4台を占めていて,まさに明暗を分けた結果となっています。
Moto2クラスは,6番グリッドからスタートしたデレンディンガー・レーシング・インターウェッテンのT.ルティが,5周目にトップに立つとサーキットベストを更新する走りを展開し,2位におよそ1.8秒差をつけてトップチェッカーを受けました。ルティの優勝は,昨シーズンの最終戦以来今季初となります。この優勝により,ルティはランク2位に上げています。4番グリッドからスタートしたエストレラ・ガルシア0,0マークVDSのT.ラバトが2位に入り,2戦連続表彰台獲得となりました。3位には,母国GPとなるアジョ・モータースポーツのJ.ザルコが入っています。イデミツ・ホンダ・チーム・アジアの中上貴晶は,今季自己最高位となる5番グリッドからスタートしました。予選ではトップ10内に入るようにはなったものの,決勝レースはポイント圏内に入るのがやっとという状態が続いている中上ですが,今回も一時9位まで順位を下げました。しかし,いつもですとそこからずるずると順位を下げていましたが,今回は再び順位を回復していき,最終的に今季自己最高位となる7位でチェッカーとなりました。中上がトップ10フィニッシュを達成するのは,何と2013年の10月に行われた第17戦日本GP以来となります。これをいい機会に,今度は13年シーズンのように優勝争いに絡むまで回復できるといいですね。
Moto3クラスは,4台によるトップ争いが展開されていきました。そのバトルを制したのは,V.ロッシが所有するチームであるSKYレーシング・チームVR46のR.フェナティでした。今季ここまでホンダのマシンが優勝を飾っていて,今回の優勝がKTMにとって今季初優勝となります。2位,3位には,それぞれグレシーニ・レーシング・チームMoto3のE.バスティアニーニ,マプフレ・チーム・マヒンドラのF.マグナイアが入っています。32番グリッドからスタートしたレオパード・レーシングの尾野弘樹は,自己最高位タイとなる11位でチェッカーを受けました。それに対して,自己最高位となる10番グリッドからスタートしたCIPの鈴木竜生は,10周目に転倒を喫して再スタートを切ることができましたが,残り5周となったところでリタイアとなりました。
2015/05/17(日)
☆自己最高位(MotoGP)
○第5戦フランスGPの予選が,ブガッティ・サーキットで行われました。MotoGPクラスは,ドライコンディションながら気温,路温共に低いコンディションで行われました。そのような中,予選トップタイムを刻んだのは,このサーキットで3年連続ポールを獲得してきたレプソル・ホンダ・チームのM.マルケスでした。このポール獲得は,今季3度目となります。今季予選でも好調な走りを見せているドゥカティ・チームのA.ドビツィオーゾが,およそコンマ5秒差の2番タイムをマークし,今季3度目のフロントロー獲得となりました。前戦でポールトゥーフィニッシュを達成しているモビスター・ヤマハMotoGPのJ.ロレンゾが,コンマ6秒差でこちらも今季3度目のフロントロー獲得となりました。4戦ぶりに復帰となるレプソル・ホンダ・チームのD.ペドロサは,8番手タイムで予選を得ています。
Moto2クラスは,今シーズンからこのクラスにステップアップしてきたパギナス・アマリラスHP40のA.リンスがトップタイムをマークし,参戦5戦目にしてクラス初のポールを獲得しました。スピードアップ・レーシングのS.ロースは,何とポールのリンスと全くの同タイムを刻みました。同タイムの場合,早くそのタイムを刻んだ方が優先となりますので,惜しくも2番グリッドとなります。アジョ・モータースポーツのJ.ザルコは,トップからコンマ1秒遅れで3番グリッドを獲得しています。イデミツ・ホンダ・チーム・アジアの中上貴晶は,トップからおよそコンマ5秒遅れのタイムをマークし,今季自己最高位となる5番グリッドを獲得しています。予選では速さが戻ってきている中上ですが,決勝になるとポジションをどんどん下げていくことが続いています。今回こそは少なくともトップ10フィニッシュを達成して欲しいところです。
Moto3クラスは,ドライコンディションで始まったものの,程なくして雨が降ってウェットコンディションとなったため,転倒者が続出し,結果的にまだドライだった2周目のリザルトが予選タイムとなりました。その2周目に最速タイムを刻んでポールを獲得したのが,前戦でポールを獲得したエストレラ・ガルシア0,0のF.クアルタラロでした。チームメイトのJ.ナバーロがトップからおよそコンマ1秒遅れの2番手タイムをマークし,自己最高位を獲得しています。マプフレ・チーム・マヒンドラのF.バグナイアが3番手タイムをマークし,自身初のフロントローを獲得しました。CIPの鈴木竜生は,フリー走行では総合33番手に終わったものの,予選で早い段階でタイムを刻んだのが功を奏し,自己最高位となる10番グリッドを獲得しています。レオパード・レーシングの尾野弘樹は,トップからの107%に達することができず,救済措置により決勝レースには出場できるものの,32番グリッドから決勝レースを迎えることになります。
2015/05/16(土)
☆僅差&自身初(MotoGP)
○第5戦フランスGPが,ルマンにあるブガッティ・サーキットで開幕しました。初日は2回のフリー走行が行われ,ヤマハのサテライトチームであるモンスター・ヤマハ・テック3のB.スミスがこの日の総合トップタイムをマークしました。初日の総合トップタイムは,スミスにとって自身初となります。前戦でポールトゥーフィニッシュを達成したモビスター・ヤマハMotoGPのJ.ロレンゾが,トップからおよそコンマ2秒差の総合2番手でした。今季好調な走りを見せているドゥカティのエースライダーであるA.ドビツィオーゾが,トップからコンマ374秒差の総合3番手でした。指の手術がほぼ完治したレプソル・ホンダ・チームのM.マルケスは総合5番手,ランクトップをいくモビスター・ヤマハMotoGPのV.ロッシが総合7番手で初日を終えています。腕上がりの症状改善のための手術により3戦を欠場していたレプソル・ホンダ・チームのD.ペドロサは,総合7番手タイムでした。なお,トップのスミスから総合12番手タイムとなったチーム・スズキ・エクスターのM.ビニャーレスまでが1秒以内でした。
Moto2クラスは,昨年のチャンピオンで,このクラス初となるディフェンディングチャンピオンでシーズンを迎えているエストレラ・ガルシア0,0マークVDSのT.ラバトがトップタイムをマークし,前戦スペインGPに続く2戦連続初日総合トップとなりました。トップから1000分の82秒差の総合2番手タイムだったのが,デレンディンガー・レーシング・インターウェッテンのT.ルティでした。トップjからおよそコンマ17秒差の総合3番手タイムだったのが,パギナス・アマリラスHP40のL.サロムでした。このクラスは,総合14番手までがトップから1秒差とMotoGPクラス以上に僅差のセッションとなっています。
Moto3クラスは,レオパード・レーシングのD.ケントが総合トップタイムをマークし,第3戦アルゼンチンGP以来今季2度目の初日総合トップタイムでした。RWレーシングGPのL.ロイが,コンマ12秒差で初日総合2番手タイムでした。トップからおよそコンマ21秒差で初日総合3番手タイムだったのが,エストレラ・ガルシア0,0のF.クアルタラロでした。レオパード・レーシングの尾野弘樹は総合17番手,CIPの鈴木竜生は総合29番手タイムで初日を終えています。
2015/05/15(金)
☆代役(SF)
○先日スパ・フランコルシャンで行われたWECシリーズ第2戦のフリー走行において,タイヤが巻き上がるウォータースクリーンで先が見えず,アウディのマシンに高速で追突してしまい,4番目の脊椎を骨折してしまったトヨタの中嶋一貴は,手術を受けた後しばらく入院し,現在は退院してリハビリを受けています。通常ですと治るまで2〜3ヶ月かかるケガだけに,来月行われるルマン24時間耐久レースに参戦するのが厳しいのですが,ルマンからの復帰を目指してリハビリや治療に当たっているようです。ただ,来週末に岡山国際サーキットにおいて行われるSFの第2戦に参戦することは不可能ですから,チームとしては代役を立てるしかない状況にありました。緊急参戦ですので,SFの経験がないドライバーの起用は難しく,誰がその役に就くか注目されていましたが,この度一貴が所属するPETRONAS TEAM TOM’Sから発表があり,大嶋和也を起用することになりました。現在はSGTのGT500クラスにフル参戦している大嶋ですが,2009年から2年間にわたってSFの前身であるフォーミュラ・ニッポンにOM’Sから参戦した経歴を持っています。さらに,昨年7月に行われたSFの富士テストでは,トヨタのテスト車両のステアリングを握っていますので,まさに今回の代役として適任であるといえます。
2015/05/14(木)
☆スーパーソフト(F1)
○今シーズン初となるインシーズンテスト2日目の走行が,第5戦スペインGPの会場だったカタルニア・サーキットで行われました。この日総合トップタイムをマークしたのは,ロータスのリザーブドライバーを務めるJ.パーマーでした。パーマーが記録したタイムは,カタルニア・サーキット用のものではありませんが,スーパーソフトタイヤを履いて記録したものです。また,前日にスペインGPの勝者であるメルセデスAMGのN.ロズベルグがマークしたタイムより1秒以上遅いものでした。そのメルセデスのマシンを駆ったのは,当チームのリザーブドライバーを務めているP.ウェーレインでした。当初テスト初日はフォース・インディアのマシンを駆る予定になっていたウェーレインですが,この日はインフルエンザのような症状を訴えて走行できずに終わっていました。体調は完全ではなかったものの,医師による治療が功を奏して2日目は走行できる状態になっていました。この日ウェーレインがマークした総合2番手となるタイムは,トップタイムのパーマーと違ってミディアムコンパウンドのタイヤでマークしたものでした。また,体調不十分ながら,この日最多となる137周を走行しています。総合3番手タイムだったのは,レッドブルのマシンを駆ったGP2ドライバーのP.ガスリーでした。そのガスリーですが,初日は兄弟チームであるトロ・ロッソのマシンを駆って走行しています。今シーズン苦しんでいるルノー製エンジンを搭載しているレッドブルですが,そのことを象徴するかのように,午後の走行ではピットレーン出口でストップしてしまい,赤旗の原因となりました。マクラーレン・ホンダは,この日もJ.バトンがステアリングを握り,総合4番手タイムをマークしています。新しい空力構造やサスペンションジオメトリーなどの作業に取り組みながら走行したバトンは,自身がマークした予選タイムより1秒以上タイムアップを果たしています。ただ,トップタイムのパーマーと同様,バトンが履いたタイヤはスーパーソフトコンパウンドのものでした。
2015/05/13(水)
☆圧倒的(F1)
○メルセデスAMGのN.ロズベルグの完勝に終わった第5戦スペインGPですが,チームはそのままカタルニア・サーキットに留まって今季初となるインシーズンテストに臨んでいます。今回のテストは,12日(火)・13日(水)の2日間にわたって行われます。その初日となった12日の走行で総合トップタイムをマークしたのは,スペインGPを制したロズベルグでした。この日担当したロズベルグは,総合2番手に2秒以上の差をつける圧倒的な速さを見せての総合トップでした。周回数でも,146周と最多ラップを刻んでいます。今回のメルセデスは,ワンメークタイヤを供給しているピレリのタイヤテストに協力していて,今回ロズベルグがマークしたタイムは,開発用のタイヤを履いてのものでした。総合2番手タイムをマークしたのは,今季メルセデス製のPUに次ぐ速さを見せているフェラーリ製PUユーザーの1つであるザウバーのM.エリクソンでした。本来そのザウバーでリザーブドライバーを務めているR.マルチェロは,この日の走行は本家であるフェラーリのテストを務め,総合3番手タイムをマークしています。スペインGPで期待されたような結果を残すことができなかったマクラーレン・ホンダは,この日O.ターベイがステアリングを握り,センサートラブルから午前中それほど走行できず,午後はようやく予定した走行ができたものの,総合9番手,つまり最下位のタイムで初日を終えています。
2015/05/12(火)
☆原因(F1)
○2台揃ってQ1を突破し,復帰後初ポイントが期待されたスペインGPにおけるマクラーレン・ホンダでしたが,結果はF.アロンソがリタイア,J.バトンは後ろに圧倒的にマシンポテンシャルの劣るマノーがあるだけの16位に終わりました。こうした状況を見ると,初ポイント獲得の道は,まだまだ厳しいようです。さて,アロンソのリタイアは,リアブレーキトラブルによるものです。決勝レース中ブレーキトラブルによりコースオフを喫したアロンソは,緊急ピットインを敢行しました。ピットに滑り込んだアロンソでしたが,ブレーキのトラブルだったために思うようにマシンを止めることができず,ジャッキを吹き飛ばしながらピットをやや過ぎてようやく止まりました。フロントジャッキマンがうまくよけたためにジャッキを飛ばすだけで済んだものの,悪くするとけが人が出てもおかしくないほどのものでした。リタイア後にメカニックたちがガレージ内でマシンのリヤを調べた結果,捨てバイザーが右リヤのブレーキダクトを覆っているのを発見しました。ブレーキはカーボンディスクが真っ赤になるほど高温になりますので,冷却はかなり重要なものになります。ダクトに蓋をしたようなものですから冷却することがほとんどできず,ブレーキが全く効かなくなってもおかしくはありません。母国GPだっただけに,アロンソにとっては残念な結果にはなりましたが,けが人が出なかったことだけは不幸中の幸いでした。
2015/05/11(月)
☆完勝(F1)
○ヨーロッパラウンド初戦第5戦スペインGPの決勝レースが,レースウィークを通じて好天に恵まれたカタルニア・サーキットで行われました。ポールポジションが有利に働くことが多いこのサーキットですが,ポールからスタートしたメルセデスAMGのN.ロズベルグは,過去にポールに利点を活かすことができなかった経験を持っています。しかし,今回はうまくスタートを切ると後は後続との差をどんどん広げていきました。ライバル勢が3ストップ作戦をとったのに対し,ロズベルグは2ストップ作戦を完遂。最後までトップの座を譲ることなく,最終的に2位に17秒以上の差をつけて完勝で今季初優勝を飾りました。2番手スタートだったメルセデスのL.ハミルトンは,スタートでフェラーリのS.ベッテルに2位の座を譲ってしまい,以後はずっとベッテルの後塵を拝するレース展開となりました。当初はロズベルグと同じ2ストップ作戦だったようですが,ポジションダウンに伴って3ストップに変更。しばらくはベッテルを抜きあぐねていたものの,2回目に履いた新品のハードタイヤがうまくはまってペースアップを果たしていきました。それに対して,2番手走行のベッテルはこのハードタイヤでペースを上げることができず,ハミルトンとの差が縮まっていきました。そして,ハミルトンが3ストップを終えてコースインしたときにはハミルトンがポジションアップを果たしていて,最終的にハミルトンが2位,ベッテルが3位でチェッカーとなりました。ベッテルのチームメイトであるK.ライコネンは5位でのチェッカーに終わり,今回のレースでアップデートを図ったフェラーリでしたが,逆にメルセデスとの差が明確になるレースとなってしまいました。2台揃ってQ1を突破し,決勝レースでも結果が期待されたマクラーレン・ホンダでしたが,F.アロンソはブレーキトラブルが発生してリタイアに終わり,J.バトンは16位でチェッカーとなり,ポイント圏内にはまだ戦闘力が足りないことをあらためて知らされる結果に終わりました。
2015/05/10(日)
☆初(F1)
○ヨーロッパラウンド初戦となる第5戦スペインGPの予選が,ドライコンディションで強い風が吹きつけるカタルニア・サーキットで行われました。ポールシッターに有利に働くことが多いサーキットだけに,ポールが誰になるのかが注目となりますが,それに該当するのはメルセデスAMGの2人であろう事は予想がついていて,そのチームメイト対決に注目が集まりました。その予選ですが,Q1ではL.ハミルトン,Q2ではN.ロズベルグとトップタイムを分け合いました。そして,最終決着のQ3でトップタイムをマークしたのは,今シーズンまだポールが獲得できていなかったロズベルグでした。今シーズンここまで全戦でポールを獲得してきたハミルトンが2番手タイムとなり,今シーズン初の結果となりました。3番手タイムをマークしたのは,そのメルセデスのライバルチームであるフェラーリのS.ベッテルでした。Q1突破が注目されたマクラーレン・ホンダ勢は,母国GPとなるF.アロンソが終了以前にQ1突破を決めていたものの,チェッカーが出た段階ではJ.バトンが脱落の範囲内に落ちていました。しかし,最終アタックで突破範囲内にタイムを上げ,今季初のダブルQ1突破を果たしました。ただ,Q2突破には至らず,アロンソが13番手,バトンが14番手で予選を終えています。
2015/05/09(土)
☆今回も(F1)
○3週間のインターバルを経て,ヨーロッパラウンド初戦となる第5戦スペインGPが,ドライコンディションのカタルニア・サーキットで開幕しました。この日のカタルニアは,午後の走行で路面温度が50度となるこの時期としては厳しい状況となり,通常1回目の走行より2回目の走行の方がタイムを更新していきますが,1回目のタイムの方がいいドライバーもたくさんいました。その中の1人がメルセデスAMGのN.ロズベルグで,午前中の走行ではトップタイムだったものの,午後の走行では3番手タイムとなりました。結局,フリー走行1でのタイムがこの日の最速タイムとなり,ロズベルグが総合トップタイムとなりました。4戦中3勝を挙げているチームメイトのL.ハミルトンは,1回目が2番手,午後の走行ではトップタイムとなり,総合ではロズベルグに次ぐ2番手となり,初日はいつものように今回もメルセデス勢によるワンツー発進となりました。今季好調のフェラーリ勢もその勢いに変化はなく,総合でS.ベッテルが3位,前戦で2位表彰台を獲得したK.ライコネンが4位に入っています。この大会からさらに改良を加えているマクラーレン・ホンダ勢は,2回目の走行でJ.バトンが7番手タイムと好位置につけていて,初ポイント獲得に期待が持たれる初日の走行となりました。
2015/05/08(金)
☆参入?(FE)
○昨年から全く新しいレースカテゴリーとしてスタートしたのが,電気エネルギーのフォーミュラカーで争われるフォーミュラE(このサイトでは,"FE"で表記しています。)です。レース初年度は,昨年から今年にかけて行われ,現在まで6戦行われ,明日からは第7戦がモナコで行われる予定になっています。初年度となる今年は,どのチームもスパーク・レーシング・テクノロジーとルノーが提携して開発したエンジンを,ダラーラが開発したシャーシに搭載したマシンで争われています。しかし,来シーズン以降は新たな参入が可能となっていて,今後さらなる発展が期待されています。ルノーが供給しているということは,日本におけるトヨタに対するホンダや日産という関係性と同様に,フランスの自動車会社としてライバル関係にあるPSAグループ(シトロエン,プジョーなど)も黙っていられないことでしょう。そこで浮上してきたのが,今シーズンこのシリーズにフル参戦しているヴァージンが,シトロエンと財政面および技術的なパートナーシップを結んだのではないかという噂が報道されるようになりました。日本やドイツ,イタリアなどのメーカーが今後どのような動きをしてくるのか,ごく近い将来主流になる可能性が高いパワートレーンの1つだけに,注目されることは間違いないでしょうね。
2015/05/07(木)
☆カラーリング変更(F1)
○マクラーレン・ホンダとして再スタートを切った今シーズンですが,久々復活のマクラーレン・ホンダのカラーリングは,黄金期のようなマールボロカラーである赤と白を基調としたものではなく,シルバークロームを基調に赤のラインが入ったものになっていました。しかし,当初からチームの会長であるL.デニスが,時期は不明だったもののカラーリングの変更があることを明言していました。そして,明日からスペインGPが開幕しますが,それを前にしてカラーリング変更の噂が毎日のように報道されるようになり,昨日同チームから正式発表となりました。今回の公開に合わせたチームからの事前発表によると,「ダイナミックで獰猛なグラファイト・グレー」を採用するとしていました。今回正式発表された新しいカラーリングは,昼間のレースはもちろん,トワイライトレースやナイトレースの照明を浴びたときの効果まで考えられているとのことです。近年,ヨーロッパの時間に合わせたり,当地の気候に合わせたりして,ヨーロッパ以外の開催地では,夕方や夜に行われる場所が出てきています。今回のカラーリングはこうしたことも考慮に入れられていることになります。ただ,今回の発表では,タイトルスポンサーについては発表がありませんでした。メインスポンサーのコーポレートカラーに合わせたカラーリングになるのはよくあることで,その例が今シーズンのザウバーでしょう。今季のザウバーは,これまでのイメージをがらっと変えて,タイトルスポンサーであるブラジル銀行に合わせて青や黄色になっています。果たしてマクラーレン・ホンダのタイトルスポンサーがどうなるのか,こちらについては相変わらず不明のままといっていいでしょう。
2015/05/06(水)
☆今季初(MotoGP)
○モビスター・ヤマハMotoGPのJ.ロレンゾの圧勝で終わった第4戦スペインGPでしたが,ドゥカティのワークス及びオクト・イオダレーシング・チームを除いた12チーム22名のライダーは,そのままヘレスに残って,5月4日(月)に今シーズン初となるシーズン中のオフィシャルテストに臨みました。ポールトゥーフィニッシュを達成したロレンゾとチームメイトのV.ロッシは,レース中に行わなかった細かなセットアップに取り組み,ロレンゾはこのテストでもトップタイムをマークしました。ロッシは2番手タイムを刻み,ヤマハワークスのワンツーでテストを終えました。小指の負傷を抱えながらも2位表彰台を獲得したレプソル・ホンダ・チームのM.マルケスは新型のスイングアームを,D.ペドロサの代役参戦をしたものの,残念ながら転倒リタイアに終わったHRCのテストライダーを務める青山博一は,新型のスイングアームやサスペンションのテストを行い,マルケスは5番手,青山は19番手タイムを刻みました。なお,ペドロサの欠場に連動するかのようにHRCから新型シャーシのRC213Vの供給を受けているホンダのサテライトチームの1つであるCWM LCRホンダのC.クラッチローは,マルケスと同じく新型のスイングアームのテストを行い,こちらは3番手タイムをマークしました。グレシーニ・チームとタッグを組み,1年前倒しでMotoGPに参戦を開始しているアプリリアですが,A.バウティスタがシームレスギアボックスを,M.メランドリが新型のシャーシ&スイングアームのテストを行いました。バウティスタが11番手,メランドリが最下位となる22番手でテストを終えています。
2015/05/04(月)
☆独走 PARTT(MotoGP)
○第4戦スペインGPの決勝レースが,ドライコンディションのヘレス・サーキットで行われました。MotoGPクラスは,予選を含めて前日までの走行全てでトップタイムをマークし,ポールからスタートしたモビスター・ヤマハMotoGPのJ.ロレンゾが,ホールショットを決めてトップの座を守りました。その後サーキットベストを刻んだりしながらトップの座を守り,最終的に2位に5.5秒以上の大差をつける独走で今季初優勝を飾りました。ロレンゾの優勝は,昨年の日本GP以来で,ポールトゥーフィニッシュとなると,一昨年の日本GP以来となります。今回の勝利により,ロレンゾはキャリア通算55勝目となります。小指に負傷を抱えながらの参戦となったレプソル・ホンダ・チームのM.マルケスは,負傷を克服しながら2位表彰台を獲得しています。ロレンゾのチームメイトで,ここまでランクトップを行くV.ロッシは3位に入り,ランクトップの座を守っています。レプソル・ホンダ・チームから代役参戦3戦目となる青山博一は,15位走行中転倒リタイアに終わっています。
Moto2クラスは,3番グリッドからスタートしたAGRチームのJ.フォルガーが,徐々に順位を上げていって10周目にトップに浮上すると,後は後続との差を広げていって,2位に2秒近い差を広げて開幕戦以来となる今季2勝目を挙げました。3台によるバトルとなった2位争いは,パギナス・アマリラスHP40のA.リンスとエストレラ・ガルシア0,0マークVDSのT.ラバトが最終ラップの最終コーナーで接触してリンスが転倒。そん間隙を突いてアジョ・モータースポーツのJ.ザルコが2位表彰台を獲得し,ラバトが3位でフィニッシュ。リンスは再スタートを切って18位でチェッカーを受けています。今季自己最高位となる5番グリッドからスタートしたイデミツ・ホンダ・チーム・アジアの中上貴晶でしたが,一時的に4位に浮上したものの,その後はいつものようにペースが上がらずに順位を下げ,最終的に17位とノーポイントで終わってしまいました。予選では速さを見せることができるようになってきていますが,決勝レースでは未だにペースが下がるという状況が変わっていないのが残念です。
Moto3クラスは,4台によるトップ争いがファイナルラップまで続き,最終的に2番グリッドからスタートしたレオパード・レーシングのD.ケントが最終的に2位に入ったレッドブルKTMアジョのM.オリベイラに1000分の97秒差で優勝。これで3連勝となり,これはイギリス人ライダーとしては,レジェンドライダーであるB.シーン以来の快挙です。2位に入ったオリベイラにとっては,これが自己最高位タイとなります。トップからコンマ3秒遅れの3位に入ったのは,オリベイラのチームメイトであるB.ビンダーでした。レオパード・レーシングの尾野弘樹は,トップ10内の争いを展開していましたが,16周目に転倒してリタイアに終わりました。上位に顔を出せるようになってきた尾野ですが,キャリア的に考えても転倒リタイアに終わるレースを続けていては何にもならず,ぜひ奮起してほしいものです。CIPの鈴木竜生は,29番グリッドからスタートし,自己最高位タイの23位でチェッカーを受けています。

☆独走 PARTU(SGT)
○第2戦の決勝レースが,ゴールデンウィークで満員の富士スピードウェイで行われました。今回の大会は,好天に恵まれたこととゴールデンウィークということもあって,2日間通算で9万人を超える観衆を集め,SGTにおける富士スピードウェイの最多観客動員となりました。大観衆が見守る中,GT500クラスはポールからスタートした松田次生&R.クインタレッリ組のMOTUL AUTECH GT-Rと2番グリッドからスタートした安田裕信&J-P.デ.オリベイラ組のカルソニック IMPUL GT-Rとがスタートから飛び出し,3位以下との差を徐々に広げていきました。レース途中では,GT300クラスのマシンが炎を上げてコースオフ。その際1コーナー付近でオイルをまくという事態が発生してセーフティーカーが導入されたり,タイヤバーストが発生したりするという事態が起きました。しかし,トップ2の勢いは変わらずに推移していきました。そして,トップ走行のMOTULは安定した速さを刻んで2位との差を広げていき,最終的に11秒の大差をつけて独走で今シーズン初優勝を飾りました。週末を通して全てのセッションでトップタイムをマークし,完勝で終わった大会となりました。3位には,伊藤大輔&J.ロシター組のPETRONAS TOM'S RC Fが入っています。
GT300クラスは,3番グリッドからスタートしたA.クート&千代勝正&富田竜一郎組のGAINER TANAX GT-Rが,早めにピットインする戦略が見事にはまり,2回目のピットインを済ませたときにはトップに浮上し,最終的に2位に38秒以上の大差をつける独走で今季初優勝を飾りました。2位争いは,ポールからスタートした佐々木孝太&中山雄一&嵯峨宏紀組のTOYOTA PRIUS apr GTと,2番グリッドからスタートした星野一樹高星明誠組のB-MAX NDDP GT-R,4番グリッドからスタートした平中克幸&B.ビルドハイム組のGAINER TANAX SLSとの間で展開された2位争いは,最終的にB-MAX NDDP GT-Rがその争いを制し,3位にGAINER TANAX SLSが入っています。JAF-GTマシンとFIA-GTマシンとのバトルが毎回注目されるこのクラスですが,今回は表彰台をFIA-GTマシンが独占しています。
2015/5/3(日)
☆全セッション(MotoGP)
○第4戦スペインGPの予選が,ドライコンディションの中ヘレス・サーキットで行われました。MotoGPクラスは,初日に行われた2回のセッション共にトップタイムをマークし,2日目の午前中に行われたフリー走行3でもトップタイムをマークしたモビスター・ヤマハMotoGPのJ.ロレンゾが,予選でもトップタイムをマークして,4回のセッション全てを制してポールを獲得しました。ロレンゾのポール獲得は,今シーズン初で,今回ロレンゾがマークしたタイムはサーキットベストでした。。ケガにより指の手術をし,その影響が心配されたレプソル・ホンダ・チームのM.マルケスが2番グリッドを獲得しました。今シーズン絶好調のドゥカティ・チームですが,A.イアンノーネが3番グリッドを獲得し,ここまで4戦全てでドゥカティが1列目を獲得しています。レプソル・ホンダ・チームのD.ペドロサの代役参戦3戦目となる青山博一は,16番グリッドからの決勝スタートとなりました。
Moto2クラスは,クラス初となるディフェンディングチャンピオンとして今シーズンを迎えたエストレラ・ガルシア0,0マークVDSのT.ラバトでしたが,チャンピオンを獲得した昨シーズンと違ってなかなか思うようなリザルトを残せてなく,前戦終了時点でランク11位と苦しんでいました。しかし,母国GPを迎えてからいい走りを見せていて,予選ではトップタイムをマークしてようやく今季初ポールを獲得しました。今シーズンからこのクラスにステップアップしたパギナス・アマリラスHP40のA.リンスは,ここまでランク2位につけていて,母国GPの予選で2番手タイムをマークし,ステップアップ4戦目でフロントロー獲得しました。AGRチームのJ.フォルガーが3番手タイムをマークし,予選における自身今季最高位を獲得しています。イデミツ・ホンダ・チーム・アジアの中上貴晶は,転倒を喫してしまいましたが,それでも今季自己最高位となる5番グリッドを獲得しています。
Moto3クラスは,GP参戦4戦目となるエストレラ・ガルシア0,0のF.クアルタラロがトップタイムをマークし,史上最短でポールシッターとなりました。今シーズン好調な走りを見せているレオパード・レーシングのD.ケントが2番グリッドを獲得し,これで4戦全てでフロントロースタートとなりました。レッドブルKTMアジョのM.オリベイラが3番グリッドを獲得し,こちらは3戦連続フロントロー獲得となりました。今大会なかなか思うような走りを展開できていなかったレオパード・レーシングの尾野弘樹でしたが,予選では何とかペースを取り戻し,14番手タイムで予選を終えています。もう一人のフル参戦日本人ライダーであるCIPの鈴木竜生は,トップからおよそ1.5秒遅れの29番手で予選を終えています。

☆コースレコード(SGT)
○第2戦の予選が,好天に恵まれた富士スピードウェイで行われました。GT500クラスは,次々とコースレコードが塗り替えられながら予選が進み,最終的には松田次生&R.クインタレッリ組のMOTUL AUTECH GT-Rが,1分27秒半ばのタイムをマークし,コースレコードでポールを獲得しました。安田裕信&J-P.デ.オリベイラ組のカルソニック IMPUL GT-Rが2番手タイムをマークし,ニッサンGT-R勢がフロントローを独占しています。同じGT-Rですが,MOTULがミシュラン,カルソニックがブリヂストンとタイヤの銘柄が違っていて,今回の予選に関しては,ミシュランに分があったのかもしれません。3番グリッドを獲得したのは,立川祐路&石浦宏明組のZENT CERUMO RC Fでした。ホンダ勢では,塚越広大&武藤英紀組のKEIHIN NSX CONCEPT-GTがマークした6番手が最高位でした。
GT300クラスは,JAF-GTマシンである佐々木孝太&中山雄一&嵯峨宏紀組のTOYOTA PRIUS apr GTが,FIA-GTマシンをおさえてポールを獲得し,今季開幕戦を制した勢いをそのまま維持しているような結果を残しました。2,3番手タイムをマークしたのは,FIA-GTマシンであるニッサンGT-Rで,それぞれ星野一樹&高星明誠組のB-MAX NDDP GT-R,A.クート&千代勝正&富田竜一郎組のGAINER TANAX GT-Rでした。
2015/05/02(土)
☆久々(MotoGP)
○フライアウェイのレースが続いていたMotoGPですが,ヨーロッパラウンドの初戦となる第4戦スペインGPがヘレス・サーキットで開幕しました。初日は,午前・午後にそれぞれ1回ずつフリー走行が行われました。MotoGPクラスで初日の総合トップタイムをマークしたのは,モビスター・ヤマハMotoGPのJ.ロレンゾでした。今シーズンのロレンゾは,体調を崩したり,トップ争いを展開中,ヘルメットの内装にトラブルが発生して順位を下げざるを得ない状況になったりとやや不運が続いていました。しかし,この日のロレンゾは,2回のフリー走行共にトップタイムをマークし,午前中のタイムで初日の総合トップタイムとなりました。ロレンゾにとって初日に2回ともトップタイムだったのは,2013年の10月に行われた第16戦オーストラリアGP以来,初日総合トップとなったのは,昨年の同じくオーストラリアGP以来どちらも久々のものとなります。前戦で予選2番手につけたチーム・スズキ・エクスターのA.エスパルガロは,午後の走行では順位を下げたものの,午前中のタイムで総合2番手につけました。前戦でトップ争いを展開中,トップを行くモビスター・ヤマハMotoGPのV.ロッシに追突して転倒リタイアに終わったレプソル・ホンダ・チームのM.マルケスは,午前の走行は8番手だったものの,午後の走行で総合2番手となりました。トレーニング中の転倒により小指の手術を行ったマルケスでしたから,その影響が心配されたものの,トップと1000分の49秒差となった初日のタイムでは,それほど心配しなくていいのかなという感じです。今回もレプソル・ホンダ・チームのD.ペドロサの代役参戦となる青山博一は,トップからおよそ1.5秒差の総合20番手で初日を終えています。
Moto2クラスは,今シーズン未だに優勝がないディフェンディングチャンピオンであるエストレラ・ガルシア0,0マークVDSのT.ラバトが,午前中のタイムで初日総合トップタイムをマークしました。今季好調な走りを見せているスピードアップ・レーシングのS.ロースが,こちらも午前中のタイムで総合2番手につけました。アジョ・モータースポーツのJ.ザルコは,午前中のタイムは5番手だったものの,午後のタイムで初日総合3番手につけました。イデミツ・ホンダ・チーム・アジアの中上貴晶は,初日総合17番手で初日を終えています。
Moto3クラスは,レオパード・レーシングのE.バスケスが,午後の走行では4番手だったものの,午前中のタイムで初日総合トップとなりました。エストレラ・ガルシア0,0のF.クアルタラロが,午後の走行で自身初となるトップタイムをマークし,このタイムが初日総合2番手タイムでした。午前のタイムが7番手だったオンゲッタ・リバコールドのN.アントネッリが,午後のタイムで総合3番手につけました。CIPの鈴木竜生は総合30番手,レオパード・レーシングの尾野弘樹は総合32番手と,初日の日本人フル参戦ライダー2人は調子が上がらないままで終わっています。

☆長期?(WEC)
○今季2戦目は,オールージュで有名なベルギーにあるスパ・フランコルシャンで行われています。昨年のSFチャンピオンである中嶋一貴は,今季もSFにはディフェンディングチャンピオンとしてフル参戦しているものの,SGTに関しては参戦しておらず,それだけWECでチャンピオン獲得に集中する体制となっています。しかし,ウェットコンディションでの走行となったフリー走行1回目において,水煙で視界が遮られる中突然アウディR18 e-トロン・クワトロ8号車が目の前に現れる状況となり追突。その際に負傷を負いました。背中を痛めた一貴は,病院で検査した結果,第4腰椎を損傷していることが判明。幸いにも神経系に影響はありませんでしたが,以後の走行をキャンセルせざるを得ない状況となってしまいました。負傷欠場となった一貴は,今季のチャンピオンはもちろん,ルマン24時間耐久レース制覇を目指していましたが,そのルマンが来月に近付いています。この負傷は,通常2〜3ヶ月かかりますので,長期離脱を覚悟しなければなりませんし,それに対してルマンのテストデーは5週間後となっています。今回の欠場により,自身の年間タイトル獲得,そしてルマン制覇という目標に残念ながら赤信号が灯った状況となってしまいました。なお,一貴が所属しているトヨタTS040の1号車は,代役参戦を立てず,残りの2人で出場しています。ルマンについては未定で,リザーブドライバーを務めている小林可夢偉が出場となる可能性も考えられます。
2015/05/1(金)
☆漏洩(F1)
○昨日のこのページでお伝えしたように,来シーズンは期間が短縮されると共に,開催数の増加が見込まれています。そのような中,来シーズンのレースカレンダーに関して,もちろんまだ正式なものではありませんが,その情報が一部報道機関に漏洩したようです。ということで,正式版ではなくあくまでも今回の情報段階ということで,来季のカレンダーについてお伝えします。まず開催数についてですが,今シーズンと比べると,今季ドイツGPがキャンセルとなりましたから,全部で2つ増えて全21戦となります。その2戦ですが,まず来季はドイツGPが復活し,開催地はホッケンハイムとなります。増える2つ目は,こちらは新規開催となるアゼルバイジャンの首都であるバクーです。こちらは,アゼルバイジャンGPではかく,ヨーロッパGPという名称での開催となります。期間短縮,そして開催数の増加に伴いってレースとレースとの間が詰まるところが多くなります。2週連続開催となるのは,第1戦オーストラリアGPと第2戦中国GP,第3戦バーレーンGPと第4戦ロシアGP,第8戦イギリスGPと第9戦オーストリアGP,第11戦ドイツGPと第12戦ハンガリーGP,第13戦ベルギーGPとだい14戦イタリアGP,第15戦シンガポールGPと第16戦マレーシアGP,第18戦アメリカGPと第19戦メキシコGPです。開催時期が変更になるところもあるようで,その中の1つが日本GPで,依然と同じく10月開催となるようです。
 

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