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2014/08/31(日)
☆2日間とも(MotoGP)
○第12戦イギリスGPの予選が,ドライコンディションのシルバーストーン・サーキットで行われました。MotoGPクラスは,予選までに行われた4回のフリー走行全てでレプソル・ホンダ・チームのM.マルケスがトップタイムをマークしてきました。そのマルケスが予選でもその速さを見せるか注目されましたが,マルケスの速さに変化は見られず,予選でもトップタイムをマークして今大会2年連続,今季4戦連続10回目となるポールを獲得しました。2番グリッドを獲得したのはドゥカティのA.ドビツィオーゾで,これは3戦連続の2番グリッド獲得となります。3番グリッドを獲得したのは,このサーキットを得意とするモビスター・ヤマハMotoGPのJ.ロレンゾでした。ドライブM7アスパーの青山博一は,16番グリッドから決勝レースを迎えることになりました。
Moto2クラスは,エアアジア・ケータハムのJ.ザルコがトップタイムをマークし,中量級で自身初となるポールを獲得しました。ここまでランク2位につけているマークVDSレーシング・チームのM.カリオが2番グリッドを獲得し,今季5回目となるフロントローからのスタートを決めています。3番手タイムをマークしたのはNGMモバイル・フォワード・レーシングのS.コルシで,今季自身初のフロントロー獲得となります。イデミツ・ホンダ・チーム・アジアの中上貴晶は,フリー走行3で6番手タイムをマークして上位進出を期待されましたが,12番手タイムで予選を終えています。なお,テルル・チームJiRウェビックの長島哲太ですが,フリー走行3で中上貴晶のチームメイトであるA.シャー.カマルザマンが転倒し,運悪くそのマシンがコース上を滑走して長島のマシンに激突。転倒した長島は,右脚と右肩,腰を強打してヘリコプターで病院に緊急搬送されました。精密検査の結果,右肩は脱臼ということでしたが,骨盤には小さな骨折が見られ,右脚は開放骨折という重傷を負っていました。手術は今日行われる予定ですが,怪我の状況から考えると,今大会はもちろん,しばらく欠場せざるを得ない状況になってしまいました。
Moto3クラスは,エストレラ・ガルシア0,0のA.リンスが,サーキットベストを更新する速さを見せ,今季3度目となるポールを獲得しました。2,3番グリッドを獲得したのは,それぞれジュニア・チームGO&FAN Moto3のN.アントネッリ,ポールを獲得したリンスのチームメイトであるA.マルケスでした。
☆唯一の(SGT)
○第6戦の予選が,例年に比べて気温が低くなった鈴鹿サーキットで行われました。今回の大会は,8月の鈴鹿恒例ともなっている『インターナショナル鈴鹿1000km』です。今シーズンのGT500クラスは,シーズン序盤はニッサンGT-Rとトヨタ(レクサス)のRC Fの2強が争うという展開でした。しかし,ここ2戦でホンダNSX勢がレギュレーション上の救済もあって上位に顔を出すようになり,前戦ではシーズン初の勝利を収めています。そのような状況の中行われた予選では,トップ8の順位を決めるQ2に進出したのは,ニッサン勢が3台,ホンダ勢が4台で,トヨタ勢としては中嶋一貴&J.ロシター組のPETRONAS TOM'S RC F1台のみとなりました。ところが,その唯一のマシンを駆る中嶋一貴が速さを見せ,ポールを獲得してみせました。2番グリッドを獲得したのは,前戦でポールを獲得した塚越広大&金石年弘組のKEIHIN NSX CONCEPT-GTでした。3番グリッドは,松田次生&R.クインタレッリ組のMOTUL AUTECH GT-Rが獲得しています。
GT300クラスは,この大会を得意とするSUBARU BRZがポールを獲得するのか注目されましたが,予想に反してハイブリッド勢が速さを見せていきました。その中でポールを獲得したのは高木真一&小林崇志組のARTA CR-Z GTで,1分59秒台前半という驚異的なタイムでした。2,3番グリッドは,それぞれ59秒中盤のタイムをマークした中山友貴&野尻智紀&道上龍組のMUGEN CR-Z GTと新田守男&嵯峨宏紀&中山雄一組のOGT Panasonic PRIUSでした。
2014/08/30(土)
☆新チーム(SF)
○現在19台で争われているSFですが,シーズン残り2戦となる第6戦と第7戦は20台で争われることになりました。というのは,長年国内レースにおけるホンダのエースとして活躍してきた道上龍が,自身のチームを結成してSFにフル参戦することになったからです。2000年に現在のSGTの前身であるJGTCでチャンピオンに輝いた道上ですが,今シーズンは,ドライバーとしては引退していないものの,後進育成を主軸においてTEAM無限のエグゼクティブアドバイザーを務めています。以前からカートで自身のチームを結成していましたが,ついに国内最高峰のフォーミュラカーシリーズであるSFに自身のチームを組織して参戦することになりました。「世界で活躍できるドライバー創出に向けたさらなるステップアップと将来のチーム活動を視野に」結成された新チームの名称は,道上の名前にちなんだ『ドラゴン』と,イタリア語でレースを表わす『コルセ』を組み合わせた『ドラゴコルセ』です。そして,ドライバーに指名されたのは,現在ホンダのエース的役割を果たしているドライバーの一人である伊沢拓也です。今シーズンの伊沢は,来季からホンダがF1に復帰することを視野に入れてGP2にフル参戦しています。同シリーズはまだレースを残していますが,日程的にSFとバッティングすることがありませんから,両シリーズへのエントリーには問題ありません。今回の発表では,使用エンジンについてのものはありませんが,どう考えてもホンダ以外は考えられません。新規参入チームではあるものの,ホンダエンジン勢としてはいきなり好結果を残す可能性があるチームとなりそうな期待を抱かせますね。
☆今回も(MotoGP)
○第12戦イギリスGPがシルバーストーン・サーキットで開幕し,初日は2回のフリー走行が行われました。MotoGPクラスで初日の総合トップタイムをマークしたのは,前戦で今シーズン初めて優勝,さらに表彰台をも逃したレプソル・ホンダ・チームのM.マルケスでした。初日にマルケスが総合トップタイムをマークするのは,3戦連続シーズン通算7回目となります。総合2番手タイムをマークしたのは,来シーズンNGMモバイル・フォワード・レーシングに移籍することが今月決定しているLCRホンダMotoGPのS.ブラドルでした。総合3番手タイムをマークしたのは,来季もドゥカティからフル参戦することが決まっているA.ドビツィオーゾでした。ドライブM7アスパーの青山博一は,トップからおよそ2.6秒遅れの16番手タイムでした。
Moto2クラスの総合トップタイムをマークしたのは,現在ランクトップに立っているマークVDSレーシング・チームのE.ラバトで,これは彼にとって今季6度目の初日総合トップタイムをとなります。1000分の87秒差で総合2番手タイムをマークしたのは,NGMモバイル・フォワード・レーシングのS.コルシでした。総合3番手タイムは,AGRチームのJ.フォルガーがマークしました。イデミツ・ホンダ・チーム・アジアの中上貴晶は総合15番手,テルル・チームJiRウェビックの長島哲太は総合32番手タイムで初日を終えています。
Moto3クラスは,前戦チェコGPで今季初表彰台を獲得し,今回が母国GPとなるレッドブル・ハスクバーナ・アジョのD.ケントが総合トップタイムをマークしました。初日総合トップタイムをマークしたのは,ケントにとってキャリア初となります。総合2,3番手タイムをマークしたのは,それぞれジュニア・チームGO&FAN Moto3のN.アントネッリとエストレラ・ガルシア0,0のA.リンスでした。
2014/08/29(金)
☆不透明(F1)
○小林可夢偉が所属するケータハムは,シーズン途中でチームが売却され,その後はチーム改革が進められています。その影響からか,先週末に行われたベルギーGPでは,可夢偉に代わってA.ロッテラーが参戦するという事態となりました。確かに不振のドライバーの代わりに他のドライバーが走るということは珍しくないのですが,可夢偉にはそういった点がなく,むしろポテンシャルがかなり劣るマシンの割には成績を出しているともいえます。しかも,今回の交代劇で不思議だったのは,ロッテラーの参戦には,資金の持ち込みはなかったとのこと。真偽の程は分かりませんが,資金不足が心配されるチームなだけに,資金持ち込みなしでのシート交代というのは何とも不思議です。ロッテラーの参戦は,この大会のみということでしたが,次戦イタリアGPで再び可夢偉がステアリングを握るということはまだ発表がありません。可夢偉だけでなく,同チームでリザーブドライバー登録されているR.フライスについても,シート喪失がほぼ確実となっているようです。ドライバーとしての評価は決して低くない彼ですが,大きなマイナス点は,可夢偉と同様に大きなスポンサーをもっていないということ。これがシート喪失という噂が浮上する大きな要因となっているようです。というように可夢偉を含めて不透明な状況にありますが,その可夢偉に新たな噂が浮上しています。それは,シーズン途中でケータハムを離れ,一昨年シーズンまで所属していたザウバーに復帰するというものです。ザウバーも,ケータハムと同じく現段階までコンストラクターズタイトルでノーポイントという不振のシーズンになっています。こうした事態を受け,不振に陥っているA.スーティルがシーズン途中でチームを離れ,そこに可夢偉が座るというものです。ただ,可夢偉が所属していた時と同様,ザウバーも資金不足に悩むチーム。可夢偉が同チームのシートを失ったのも,これが主要因でした。こうした状況ですから,この噂の真実性には疑問がありますし,可夢偉のライバルと目されるのが,ザウバーのリザーブドライバーであるG.ファンデルガルデ。彼については,チームに資金を持ち込んでいますから,通常で考えれば彼の方が有力といえます。シーズン終了後でないにもかかわらず,不透明な部分が数々出てくるのもF1なのかもしれません。
2014/08/28(木)
☆復帰(MotoGP)
○明日からシルバーストーン・サーキットでイギリスGPが開幕しますが,Moto2クラスにかつて250ccクラスや最高峰クラス(500cc及びMotoGPクラス)で活躍した経歴を持つJ.マクウィリアムスがワイルドカード参戦することになりました。今回のマクウィリアムスの参戦は,以前イギリスにあったバイクメーカーであるブラフ・シューペリアからで,テイラー・メイド・レーシングが開発を進めるオリジナルマシンを使用します。同マシンは,来シーズンからMoto2クラスに参戦する計画があり,今回のプロトタイプマシン投入は,その開発の一環ということになるようです。2007年シーズンの開幕戦カタールGP以来の参戦となるウィリアムスですが,当時遅咲きのライダーとして活躍していました。私たち日本人にとっては,2000年シーズンにアプリリアのVツインマシンを駆って最高峰クラスに原田哲也のチームメイトとして参戦したり,2002年シーズンにはK.ロバーツ率いるプロトンKRから青木宣篤のチームメイトとして参戦したりしていてますので,お馴染みのライダーの一人ではないかと思います。本格的にレースを開始したのが24歳,GP参戦開始が29歳と遅咲きのライダーとしても有名だったマクウィリアムスですが,42歳で引退後は,後進の指導に当たったり,今回のようにマシンの開発やタイヤの開発などにも携わったりしています。今年で50歳,久々の参戦,そして開発途中のマシンと,現実的に考えて下位争いでの走行ということにはなるでしょうが,久々の勇姿を見られることになります。
2014/08/27(水)
☆離脱(F1)
○昨シーズンまでのマクラーレンは,M.ウィットマーシュが5年間にわたってチーム代表として指揮していました。しかし,極度の成績不振を打破するため,今シーズンはそのウィットマーシュがその座を退き,L.デニスがマクラーレン・グループCEOに復帰して再び指揮を執り,チームの立て直しに着手し始めました。その流れの中で,E.ブーリエがレーシングディレクターに,J.ニールがF1チームのCEOにそれぞれ就任しました。ただ,代表を退いたとはいえ,ウィットマーシュとマクラーレンとの関係は継続していました。しかし,この度チームから発表があり,「マクラーレンとM.ウィットマーシュは別の道を歩むことで円満な合意に至りました。」とのことで,24年間にわたる両者の関係はピリオドを打ちました。
2014/08/26(火)
☆見直し(F1)
○せっかく予選でワンツーフィニッシュを達成してフロントローを独占したメルセデスでしたが,出遅れたポールシッターのN.ロズベルグに対して,好スタートを切ったL.ハミルトンがこれをパス。ところが,2周目のレ・コームでロズベルグとハミルトンと接触し,左リアタイヤがパンクしたハミルトンはリタイアに終わってしまいました。ロズベルグもこの接触でペースを落としてしまってトップから脱落し,何とか2位でフィニッシュはしたものの,レッドブルのD.リカルドに勝利を贈る形となってしまいました。これまでのメルセデスは,チームオーダーを出さずに2人でバトルをある程度まで許容していましたが,その方針が今回の結果を招いたことになり,予選までの圧倒的なペースを考えると,本来取りうるポイントからすると失望の大会となったことも事実でしょう。今回の結果を受け,チームとしてはこれまでの方針の見直しに入ったようです。また,ロズベルグに対しては,口頭による注意にとどめたようではありますが,同チームのモータースポーツ責任者であるT.ウォルフによれば,ロズベルグに対して厳罰を科す可能性もあるようです。かつてA.セナとA.プロストとがチャンピオン争いを演じたマクラーレン,ごく最近ではS.ベッテルとM.ウェーバーというレッドブルというように,2人でチャンピオン争いを展開するチームには何かと波風が立ち気味です。速さはもちろん,強烈な個性を持ち合わせたドライバーが集まっているF1の世界ですから,やはり何らかの対策が必要なのでしょうね。
2014/08/20(水)
☆最年少&交代(F1)
○F1に関して,2つ驚きの話題をお伝えします。まず1つ目ですが,レッドブルの兄弟チーム的立場にあるスクーデリア・トロロッソから発表があり,今シーズン同チームからフル参戦しているJ-E.ベルニュに替わって,来シーズンはM.フェルスタッペンを起用することになりました。ベルニュにとっては,少なくとも現段階では1年限りでF1のシートを失うことになります。今回契約が成立したフェルスタッペンは,現在16歳(!)のヤングドライバーで,来季は17歳で4輪レース最高峰のF1レースに上り詰めることになり,これは史上最年少記録となります。そのフェルスタッペンについては,特に最近になってF1へのフル参戦が噂されてきました。そのきっかけの一つが,レッドブルの育成プログラムに加入が決定したことです。昨シーズンまでカートに参戦していて,フォーミュラーカー初年度となる今年はF3にフル参戦していて,早くもレッドブルの支援を受けるようになり,そして来季からフル参戦と,まさにとんとん拍子での出世となります。彼の父親は,かつてベネトンやティレルで活躍した元F1ドライバーであるJ.フェルスタッペンで,現在ランクトップをいくN.ロズベルグ同様,F1のサラブレッドともいえます。
2つ目ですが,まだ正式発表はないものの,今週末開催される第12戦ベルギーGPにおいて,ケータハムは小林可夢偉に代わって日本で最もお馴染みの外国人ドライバーの一人であるA.ロッテラーを起用することになりそうです。これは現段階では噂ではありますが,まず間違いないことだといえます。というのには証拠があるからで,今週末にツインリンクもてぎにおいてSFの第4戦が行われる予定になっています。当初のエントリーリストでは,当然彼の名前はPETRONAS TOM’S から参戦することになっていました。しかし,新しく発表されたリストでは,彼の名前が消え,代わりにA.カルダレッリの名前が入っています。怪我をしたり,シートを失ったりということからドライバーの入れ替えがあったりしますが,ロッテラーについてはあり得ない話ですから,このことは可夢偉との交代話とリンクする可能性がかなり高いといえます。また,ご存知のようにケータハムは売却されて新しい体制になっていますが,その中心となっているのがC.コレスです。以前そのコレスのチームからロッテラーがルマン24に参戦した経歴がありますし,そのロッテラーは現在ルマン24がカレンダーに加わっているWECにフル参戦して大活躍しています。そうした関係性からも,2人がF1で繋がっても何ら不思議はありません。現段階で正式発表ができていないのは,F1参戦に必要なスーパーライセンスの発給が遅れているためで,その準備が整い次第正式発表されるものと思われます。
2014/08/19(火)
☆テストでは(MotoGP)
○開幕以来ずっと勝ち続けていたレプソル・ホンダ・チームのM.マルケスの連勝が,チームメイトのD.ペドロサによってストップとなった第11戦チェコGPでしたが,ほとんどのMotoGPクラスに参戦するチームは同地に留まり,今シーズン3回目となるオフィシャルテストに臨みました。今回のテストには,ワークスチームの中でドゥカティ・チーム(A.ドビツィオーゾとC.クラッチローの2人。そして来季同チームからフル参戦することが決まっているプラマック・レーシングのA.イアンノーネも。)は25日から2日間にわたってイタリアのミサノ・ワールド・サーキット-マルコ・シモンチェリにおいてプライベートテストを予定しているため参加していません。今回のテストで最速タイムを刻んだのは,連勝記録がストップしたマルケスでした。HRCは今回のテストに来年型のプロトタイプマシンを準備していますが,マルケスがマークした最速タイムをどのマシンでマークしたのかは情報を得ていません。ただ,そのマルケスのタイムは,自身がチェコGPでマークしたサーキットベストを上回るものでした。チェコGPを制したペドロサは,マルケスとコンマ6秒差の3番手タイムでした。2番手タイムをマークしたのは,チェコGPでも2番手でチェッカーを受けたモビスター・ヤマハMotoGPのJ.ロレンゾでした。今回のテストにおける同チームは,今季型のマシンだけでなく,来季型のプロトタイプエンジン及びシャーシを投入していたようで,今季型のシャーシに来季型のエンジンを,来季型のシャーシに今季型のエンジンを搭載したりして,比較テストを行った模様です。4番手タイムをマークしたのは,今回のレースでもオープンオプションクラスで最高位を獲得したNGMモバイル・フォワード・レーシングのA.エスパルガロでした。今回エスパルガロが駆ったマシンには,マニエッティ・マレリ社がアップデートしたソフトウェアを使用したようです。ドライブM7アスパーの青山博一は,トップから3秒弱遅れの15番手タイムでテストを終えています。なお,シーズン中のオフィシャルテストは今回が最後で,次のオフィシャルテストは,最終戦バレンシアGP後に行われる予定です。
2014/08/18(月)
☆ついに(MotoGP)
○第11戦チェコGPの決勝レースが,ドライコンディションのブルノ・サーキットで行われました。MotoGPクラスで注目は,何と言っても開幕以来無傷の11連勝を飾っているレプソル・ホンダ・チームのM.マルケスの記録が今回も続くかどうかでした。そのマルケスは,今季9回目となるポールからスタートしました。スタートを課題とするマルケスは,いつものようにスタートでやや出遅れて5位にポジションダウン。そして,いつものように徐々にポジションアップを果たし,5周目に3位まで順位を上げました。しかし,いつもだったら最速タイムを刻んだりしながらトップに立っていくのですが,なかなかタイムアップすることができず,逆に4位に順位を下げてしまいました。それに対して,速さを見せていったのは,チームメイトのD.ペドロサでした。前日に行われたフリー走行3ではトップタイムだったものの,予選では5番手タイムに留まっていました。しかし,その5番グリッドからスタートした決勝レースでは,周毎に順位を上げていき,4周目にサーキットベストタイムを刻みながら走行していき,6周目にトップに立ちました。その後も安定した速さを見せてその座を守っていき,今シーズン初,最高峰クラス26回目,キャリア通算49回目の勝利を挙げました。この結果,マルケスの連勝記録は10で途絶えてしまいました。レプソル・ホンダ・チームとしては,マルケスの記録更新はならず,かといって勝利したのはペドロサという何とも複雑な結果だったことでしょう。2位に入ったのは,6番グリッドからスタートしたモビスター・ヤマハMotoGPのJ.ロレンゾでした。今回のロレンゾは,他のライダーがフロントにミディアムタイヤを選択した中,唯一ソフトコンパウンドを選択しての2位フィニッシュでした。チームメイトのV.ロッシは,予選の前に行われたフリー走行4で転倒を喫し,その際左手小指を負傷するというアクシデントに遭遇していました。そうした負傷を抱えながら7番グリッドからスタートしたロッシでしたが,トップから5秒以上遅れはしたものの,3位でチェッカーを受けました。11連勝を狙ったマルケスは,4位でフィニッシュとなり,連勝が途絶えたばかりではなく,表彰台をも逃す結果となりました。マルケスが表彰台を逃したのは,昨年10月に行われた第16戦オーストラリアGP以来となります。ドライブM7アスパーの青山博一は,16番グリッドからスタートし,13番手でフィニッシュを果たしています。
Moto2クラスは,ここまでランクトップをいくマークVDSレーシング・チームのE.ラバトが,ポールからスタートしました。そのラバトは,ホールショットを決めると,5周目にはサーキットベストを刻んだりしながらトップの座を守り,独走で今季5勝目を飾りました。そのラバトから最終的に3秒以上遅れて2位でチェッカーを受けたのが,チームメイトのM.カリオでした。同チームがワンツーフィニッシュを飾ったのは,開幕戦カタールGP以来となります。3位表彰台を獲得したのは,3番グリッドからスタートしたダイナボルト・インタックGPのS.コルテセでした。22番グリッドからスタートしたイデミツ・ホンダ・チーム・アジアの中上貴晶は,19位でチェッカーとなり,ポイントを獲得することができませんでした。また,テルル・チームJiRウェビックの長島哲太は,4周目にイデミツ・ホンダ・チーム・アジアのA.シャー.カマルザマンに追突されて転倒を喫してしまい,残念ながら今季2回目となるリタイアに終わりました。
Moto3クラスは,何と17台によるトップ争いが展開されていきました。次々と順位を変える激しい争いを最終的に制したのは,オンゲッタ・リバコールドのA.マスボーでした。マスボーの優勝は,自身通算133戦目にして初となります。2番手でチェッカーを受けたのは,ジュニア・チームGO&FAN Moto3のE.バスティアニーニでした。そのバスティアニーニは,初日に行われたフリー走行2で転倒を喫してしまい,右足踵を骨折する怪我を負っての表彰台獲得でした。3位でチェッカーを受けたのがレッドブル・ハスクバーナ・アジョのD.ケントでした。今シーズンから同クラスに参戦を開始したハスクバーナですが,今回が初の表彰台獲得となります。
2014/08/10(日)
☆予選でも(MotoGP)
○第10戦インディアナポリスGPの予選が,終日ドライコンディションの中インディアナポリス・モーター・スピードウェイで行われました。MotoGPクラスは,初日のフリー走行でコースレコードを5秒以上更新する速さを見せていたレプソル・ホンダ・チームのM.マルケスが,予選でも安定して速いラップを刻んでいき,今シーズン8度目,このサーキットでは2年連続でポールを獲得しました。2番グリッドを獲得したのは,マルケスからおよそコンマ2秒遅れだったドゥカティ・チームのA.ドビツィオーゾでした。今大会前に契約延長を発表したモビスター・ヤマハMotoGPのJ.ロレンゾが3番手タイムをマークし,今シーズン5回目となるフロントローからのスタートとなりました。ドライブM7アスパーの青山博一は,18番手タイムで予選を終え,決勝レースは6列目からのスタートとなります。
Moto2クラスは,ここまでランク2位につけているマークVDSレーシング・チームのM.カリオがトップタイムをマークし,第4戦スペインGP以来今季2度目のポールを獲得しました。カリオのチームメイトで,ここまでランクトップにつけているE.ラバトが2番手タイムをマークし,今季も好調なマークVDSレーシング・チームが,予選でワンツーを飾っています。鈴鹿8耐で活躍し,今大会でも初日総合トップに立っていたテクノマグ・カーエキスパートのD.エガーターが3番手タイムをマークし,6戦連続9回目のフロントローからのスタートを決めています。イデミツ・ホンダ・チーム・アジアの中上貴晶は,今シーズンなかなか波に乗れないでいますが,サマーブレイク明け最初の予選で7番手タイムをマークし,今後の活躍に期待がもてる結果をまず残しています。テルル・チームJiRウェビックの長島哲太は,30番グリッドから今日の決勝レースをスタートすることになりました。
Moto3クラスは,初日総合トップタイムをマークしたレッドブルKTMアジョのJ.ミラーが,フリー走行3では転倒を喫するというアクシデントがあったものの,予選ではランクトップらしい走りを展開してトップタイムをマークし,第8戦オランダGPから連続して,そして今季通算6回目のポールを獲得しました。サクソプリントRTGのE.バスケスが,ミラーから100分の8秒差の2番手タイムをマークし,今季通算4回目となるフロントローを獲得しました。第7戦,第8戦で連勝を飾り,今季好調な走りを展開してきているエストレラ・ガルシア0,0のA.マルケスが3番手タイムをマークし,4戦連続今季5回目となるフロントローからのスタートとなりました。
☆天候を味方に(SGT)
○第5戦の予選が,富士スピードウェイで行われました。台風が徐々に近付いてきていて,天候の急変が心配された昨日の富士スピードウェイでしたが,予選の時間になってくると雨が降ったりして,この天候の変わり方が予選結果に大きく影響しました。まず,GT500クラスは,ポールを決めるQ2開始直前に雨が降り始めました。その降りはだんだん強くなりそうな気配があったため,各マシンともまずドライ用タイヤで早めのアタックに臨みました。しかし,雨に濡れる度合いがだんだん強くなってきたため,スリックでのアタックを早めにやめて各車ピットインし,ウェット用タイヤに交換してタイムアタックをしていきました。しかし,唯一スリックのまま走行していったのが,塚越広大&金石年弘組のKEIHIN NSX CONCEPT-GTでした。ある意味ギャンブルともいえるこの作戦ですが,マシンコントロール能力に抜群の才能がある塚越だけに,チーム監督の金石勝智はこの作戦の決断に至ったようです。そのKEIHINに味方するかのように予選が進むにつれて激しく降ってきた雨がかなり小降りになり始め,チェッカー直前になると何とスリックタイヤでのグリップが回復しはじめ,最後の最後でKEIHINがトップタイムをマークして大逆転でのポールを獲得しました。シーズン当初はニッサンやトヨタ勢と比べて圧倒的に遅かったNSXでしたが,レギュレーションの変更などもあって徐々に速さを見せてくるようになり,前戦では初表彰台を獲得するまでに至っていました。そして,今回のKEIHINの走りにより,NSXに今季初のポールをもたらしました。2番手タイムをマークしたのは,予選序盤にスリックでトップタイムをマークし,ウェットに変えてからも速さを見せていた松田次生&R.クインタレッリ組のMOTUL AUTECH GT-Rでした。3番手タイムをV.リウッツイ&松浦孝亮組のARTA NSX CONCEPT-GTがマークし,予選トップ6中4台をNSXが占めています。
GT500クラスの前に予選が行われるGT300クラスは,Q2開始直前から弱い雨が降り始め,各車急いでコースインを開始し,早い段階からタイムアタック合戦が始まっていきました。その雨は突然強くなるということはなく進んでいき,残り4分の頃に最速ラップの更新が始まっていきました。そこで最速タイムを刻んだのが,今シーズン特に予選でその速さを毎回見せている佐々木孝太&井口卓人組のSUBARU BRZ R&D SPORTで,一時最速タイムで全く同じタイムをマークされるということはありましたが,更にタイムを縮める走りを展開して第2戦以来今季2回目のポールを獲得しました。途中1000分の1秒まで全くの同タイムをマークしたのが新田守男&嵯峨宏紀組のOGT Panasonic PRIUSでした。最後は降りきられてしまったものの,見事2番手タイムをマークし,フロントロースターとを決めました。3番手タイムをマークしたのは,中山友貴&野尻智紀組のMUGEN CR-Z GTでした。ちなみに予選トップ4中3台がハイブリッドマシン勢でした。
2014/08/09(土)
☆ブレイク明けも(MotoGP)
○サマーブレイク明け最初のレースとなるインディアナポリスGPが,アメリカモータースポーツの聖地インディアナポリス・モーター・スピードウェイで開幕しました。通常はオーバルコースでレースが行われる同サーキットですが,MotoGP専用ともいえるインフィールド区間も使用して開催されてきていますが,今年はそのインフィールド内のコース改修が行われています。例年このインフィールド内が滑りやすく,転倒が度々起こっていますが,このコース改修がどのような影響を与えるのかも今年の注目点の一つといえます。さて,そのインディアナポリスGPですが,初日はいつものように2回のフリー走行が行われました。
MotoGPクラスは,ブレイク前まで全戦にわたって勝利を収めてきたレプソル・ホンダ・チームのM.マルケスが,ブレイク明けにどうなるかが注目されていましたが,その勢いに陰りはなく,改修前のサーキットベストをおよそ5秒更新する速さを見せて初日の総合トップタイムをマークしました。マルケスが初日の総合トップタイムをマークするのは,第6戦イタリアGP以来今季5回目となります。来シーズンはドゥカティのワークスチームからフル参戦することが決定したプラマック・レーシングのA.イアンノーネが,総合2番手タイムをマークしました。そして,このGP開幕直前に2年間の契約延長を発表したモビスター・ヤマハMotoGPのJ.ロレンゾが,総合3番手タイムをマークして初日を終えています。ドライブM7アスパーの青山博一は,トップから2秒以上遅れて17番手タイムでした。
Moto2クラスは,前戦ドイツGPでポールトゥーフィニッシュを達成すると共に,サマーブレイク中に行われた鈴鹿8耐で3位表彰台を獲得する活躍を見せたテクノマグ・カーエキスパートのD.エガーターが,こちらもサーキットベストを5秒以上更新する速さを見せて初日の総合トップタイムをマークしました。総合2番手タイムをマークしたのは,ここまでランク14位につけているダイナボルト・インタックGPのS.コルテセでした。総合3番手タイムは,ここまでランクトップに立っているマークVDSレーシング・チームのE.ラバトでした。イデミツ・ホンダ・チーム・アジアの中上貴晶は総合12番手,テルル・チームJiRウェビックの長島哲太は総合30番手でした。
Moto3クラスは,カルボ・チームのI.ビニャーレスが,こちらもサーキットベストを5秒近く更新する速さを見せ,第4戦スペインGP以来今季2度目となる総合トップタイムをマークしました。総合2,3番手タイムをマークしたのは,それぞれエストレラ・ガルシア0,0のA.マルケス,ランクトップにつけているレッドブルKTMアジョのJ.ミラーでした。
☆変更なし&久々開催(SGT&SF)
○SGT,SFをそれぞれ運営するGTA,JRPから,来季のレースカレンダーの暫定版を発表されました。それによると,まずSGTの方ですが,開催日こそ違え,今シーズンと同じ流れとなる全8戦でのカレンダーが組まれています。それに対して,SFはやや変更が見られ,2008年に開催されて以後,開催が見送られていた岡山国際サーキットでのレースが復活しています。それに対して,今シーズン2回開催されている富士スピードウェイでの開催が1回となり,全7戦という点では変更がありません。
具体的なカレンダーは,以下の表のようになっています。なお,これは暫定版ですから,F1やWECといった世界選手権の影響を受けて今後変更される可能性が当然あります。
2015年 SGTレースカレンダー(暫定)
大会 決勝開催日 サーキット
第1戦 4月 5日 岡山国際サーキット
第2戦 5月 3日 富士スピードウェイ
第3戦 5月31日 オートポリス
第4戦 7月26日 スポーツランドSUGO
第5戦 8月 9日 富士スピードウェイ
第6戦 8月30日 鈴鹿サーキット
第7戦 10月 4日 ブリーラム(タイ)
第8戦 11月15日 ツインリンクもてぎ
2015年 SFレースカレンダー(暫定)
大会 決勝開催日 サーキット
第1戦 4月12日 鈴鹿サーキット
第2戦 5月24日 岡山国際サーキット
第3戦 7月19日 富士スピードウェイ
第4戦 8月23日 ツインリンクもてぎ
第5戦 9月13日 オートポリス
第6戦 9月27日 スポーツランドSUGO
第7戦 11月 8日 鈴鹿サーキット
2014/08/08(金)
☆契約延長(MotoGP)
○サマーブレイクに入っていたMotoGPですが,その期間が終了し,今日からインディアナポリスGPが開幕します。そのインディアナポリスGPを前に,ヤマハ発動機から発表があり,J.ロレンゾとの間で2年間の契約延長が成立しました。今季ワークス参戦している他のメーカーは,既に来季のメンバーが決定していたのですが,唯一決まっていなかったのがヤマハワークスの1つのシートでした。ロレンゾに関しては,いくつか移籍の噂が出てはいましたが,本人はヤマハのと契約継続を希望するコメントを出していましたから,果たしてどのような結論に至るのか注目点となっていました。今回の契約延長成立により,モビスター・ヤマハMotoGPは,ロレンゾ&ロッシの体勢をあと2年間維持することが決定したことになります。そのロレンゾですが,250ccクラスでチャンピオンを獲得した翌年の2008年シーズンからヤマハのワークスライダーとして契約しましたから,今回の契約延長と合わせると9年間所属することになります。その間,2010年と2012年にチャンピオンを獲得すると共に,現段階で31勝を挙げています。
なお,今回の契約成立により,ワークスライダーの構成は以下のようになりました。後残るのは,来季からMotoGPに復帰することが決定しているスズキの2つのシートとだけということになります。
2015年 ワークスチームのライダー構成
チーム ライダー
レプソル・ホンダ・チーム M.マルケス
D.ペドロサ
モビスター・ヤマハMotoGP V.ロッシ
J.ロレンゾ
ドゥカティ・チーム A.ドビツィオーゾ
A.イアンノーネ
スズキ   ?
  ?
2014/08/07(木)
☆移籍(MotoGP)
○2回にわたってC.クラッチローのLCRホンダ移籍に関する情報をお伝えしましたが,その移籍はS.ブラドルの去就が関係していたことも事実です。LCRホンダとしては,ブラドルとの契約延長を望んでいたものの,そのブラドルが他チームへの移籍を視野に入れていたため契約延長を断念。それがクラッチローとの契約に繋がりました。さて,そのブラドルの去就に関してですが,この度オープンオプションクラスに参戦しているNGMモバイル・フォワード・レーシングから発表があり,そのブラドルとの契約が成立しました。同チームといえば,A.エスパルガロがオープンオプションクラスで度々トップフィニッシュしているだけでなく,ファクトリークラスのマシンとの上位争いに絡んでいます。来シーズンのライダーに関しては,既に決定していたことが今季限りでC.エドワーズが引退するということで,そのことにより確実にシートが一つ空いていました。形としては,そこにブラドルが座ることになります。ただ,彼のチームメイトが誰になるかはまだ決定してなく,エスパルガロに関しては,来季MotoGPクラスに復帰するスズキへの移籍がずっと噂されています。来季ブラドルが駆るマシンに関しては,FTR製のシャーシにヤマハYZR-M1のエンジンを搭載したものになるようです。今季の同チームは,当初からそうした仕様のマシンを駆る予定になっていましたが,FTRのシャーシ開発がはかどらなかったため,型落ちのM1を使用していました。しかし,その問題も解決が見られてきていて,今季ムジェロで行われたイタリアGPからエドワーズがFTR製のシャーシを投入しています。
2014/08/06(水)
☆2台体制(MotoGP)
○3日付けのこのページでお伝えしたように,今季ドゥカティのワークスチームからフル参戦しているC.クラッチローが,来シーズンLCRホンダに移籍することが発表されました。最高峰クラスにステップアップ以降,1台体制で臨んできた同チームですが,チームオーナーであるL.チェッキネロによると,来季は2台体制になることを目標に取り組んでいくようです。ただ,HRCから供給されるワークスマシンであるRC213Vは1台のみですから,今季GO&FANホンダ・グレシーニがそうであったように,1台はファクトリークラスで,もう1台はオープンオプションクラスでの参戦となるようです。もしそうなった場合,ファクトリーは既に発表があったようにC.クラッチローが駆るRC213Vを,オープンオプションの場合は,これまでのホンダとの関係を考えるとホンダのMotoGPクラスにおける市販車マシンであるRCV1000Rを用いるのではないかと思われます。今回のように2台体制を組める可能性が高まったのは,来シーズンから新たなスポンサーとして契約したイギリスのファイナンスサービス会社である『CWM社』によるもののようです。なお,当初はチームとしては現在同チームからフル参戦しているS.ブラドルを起用する意向があったようですが,そのブラドルが他チームへの移籍を視野に入れていることから契約延長を断念。そして,クラッチローとの契約に至ったとのことです。そのクラッチローのチームメイトについてですが,現段階では2台体制も含めて未定となっています。ただ,既に噂は出ていて,現在Moto3クラスでランクトップをいくJ.ミラーを起用するのではないかということです。ミラーについては,彼自身はもちろん,HRCも関心を示しているようですから,LCRホンダに所属するかどうかについては,ホンダとの話次第になるのではないでしょうか。
2014/08/05(火)
☆ジュニア(F1)
○サマーブレイクに入っているF1ですが,その間でも来シーズン以降のシート獲得に向けた動きが動いているようで,それに伴っていろいろな噂が浮上しています。その中の一つが,レッドブルに関するものです。有力チームはドライバーの育成プログラムを実施していますが,レッドブルもそうしたプログラムをもっています。今シーズンからレッドブルに所属して,連続チャンピオンであるS.ベッテルよりもいい成績を出しているD.リカルドもその中の1人で,育成プログラムの重要性がこのことからも分かります。そのレッドブル陣営に,かつてF1のレギュラードライバーだったJ.フェルスタッペンの息子であるM.フェルスタッペンが加わるのではないかという噂が出てきています。現在F3に参戦しているフェルスタッペンですが,通常の流れですとまずGP2に昇格し,その後F1へとなります。しかし,今出てきている噂では,GP2を飛び越していきなりF1へと昇格するのではないかというのです。そして,今シーズン思うような成績が出せていないJ-E.ベルニュに替わって,レッドブルの兄弟チームであるトロロッソのシートに座るのではないかというのです。それに関する噂はまだあって,トロロッソには,J.フェルスタッペンの息子だけでなく,かつてWRCでチャンピオンを獲得し,現在はダカール・ラリーで活躍しているCサインツの息子であるC.サインツJrが座るのではないかというものも出てきています。つまり,来季のトロロッソは「ジュニア」ペアになるかもしれないというのです。その場合,現在トロロッソのシートに座っているD.クビアトをレッドブルに昇格させるという驚きのものも飛び出しています。D.リカルドは既に来季レッドブルから参戦することが決まっていますし,決まってなくてもレッドブルが放出するはずがありません。クビアトが昇格する代わりに,何とS.ベッテルがレッドブルを出るのではないかといういうのです。かなり実現性の薄い噂ではありますが,全く根拠がないわけではなく,今シーズンのベッテルは,何度も速さと信頼性に欠ける今シーズンのルノーエンジンに対して批判的な発言をしています。また,今シーズンでレッドブルとの契約が切れますから,フェラーリをはじめ,来季からホンダエンジンを搭載するマクラーレンもベッテル獲得に向けて動きがあるのではないかといわれています。ベッテルにとっては,魅力的な話ではありますから,全く奇想天外な噂とはいえません。現在暑い夏を過ごしているF1ドライバーたちですが,その裏側でも熱いバトルを展開しているのかもしれませんね。
2014/08/04(月)
☆開催契約延長(F1)
○F1における開幕戦といえばオーストラリアGPという形が定着していますが,そのオーストラリアGPの開催は,1996年シーズンからそれまでのアデレードから現在のメルボルンへと開催地が移動しています。そのメルボルンでの開催に関して新たな発表があり,2020年末までの開催契約延長が成立しました。しかも,そのメルボルンがあるビクトリア州知事の発言によると,新しい契約の中には,開催が3月であること,シリーズ開幕戦として行うというものが含まれているとのことです。オーストラリアGPに関しては,F1界のボスであるB.エクレストンが開催の見直しを口にしていました。しかし,今回の契約延長成立により,そうした点が少なくとも2020年までは解消されたことになりますし,そのエクレストン自身が今回オーストラリアGPを支持するというコメントを発表しています。
2014/08/03(日)
☆移籍(MotoGP)
○現在サマーブレイクに入っているMotoGPですが,その裏側では来季に向けた動きがいろいろ行われているようで,この度新たな発表が2つありました。まず1つ目はドゥカティについてですが,今シーズンからドゥカティのワークスチームに所属しているC.クラッチローとの契約を,今シーズン限りで解消することになりました。クラッチローとの契約に関しては,来シーズンまでの2年間ということになっていました。ただ,その契約内容では,2015年シーズンはオプションとなっていて,クラッチロー側であれ,チーム側であれ,契約を解除することができるようになっていました。ですから,今回発表された1年限りでの契約解除については,契約上何ら不思議のないものといえます。そのクラッチローが抜けたシートについても発表があり,今季ドゥカティのサテライトチームであるプラマック・レーシングからフル参戦しているA.イアンノーネを起用することになりました。これにより,イタリアンメーカーであるドゥカティは,2人のイタリア人ライダーを起用するということになります。今シーズンのイアンノーネは,しばしば予選や決勝において上位争いに顔を出していて,現段階でランク8位につけています。これは,ドゥカティ勢ではA.ドビツィオーゾに次ぐ2番手の成績となっています。こうした活躍があって,ドゥカティとしても彼との契約を重視し,先日2015年シーズンのワークスライダー契約が成立していました。ただ,所属するチームに関しては未発表で,ドゥカティが3台体制をとるのかという話も出ていました。ただ,レギュレーション上からいくと果たして実現可能かという問題はありましたが・・・。しかし,今回の発表により,3台体制でなく,2台体制ということがきまり,レギュレーション上の問題もクリアとなりました。
2つ目の発表ですが,そのドゥカティを抜けたクラッチローですが,ホンダのサテライトチームであるLCRホンダへの移籍が決定しました。彼が来シーズン使用するマシンについても発表があり,ホンダのファクトリースペックであるRC213Vを駆ることになりました。また,メインスポンサーについても発表され,クラッチローの母国であるイギリスのファイナンスサービス会社の『CWM』との契約が成立しました。
今回の契約成立により,来季のワークスチームのシートは,ヤマハの1つと,来季から復帰するスズキの2つのシートということになります。なお,具体的な顔ぶれは,以下の表のようになっています。
2015年 ワークスチームのライダー構成
チーム ライダー
レプソル・ホンダ・チーム M.マルケス
D.ペドロサ
モビスター・ヤマハMotoGP V.ロッシ
  ?
ドゥカティ・チーム A.ドビツィオーゾ
A.イアンノーネ
スズキ   ?
  ?
2014/08/02(土)
☆解雇(F1)
○7月31日(木)にフェラーリから正式発表があり,エンジン及びエレクトロニクス部門の責任者であるL.マルモリーニがチームを去りました。エンジン,シャーシ共に全くのブランニューとなっている今シーズンのF1ですが,絶好調のメルセデスに対して,フェラーリはここまで目覚ましい結果を出せないままサマーブレークを迎えています。F.アロンソ,K.ライコネンというチャンピオン経験者二人を揃えたにもかかわらず,コンストラクターズ争いでメルセデスに遅れること251ポイントでランク3位となっています。こうした不振に対して,フェラーリの総帥であるL.ディ.モンテゼモッロが業を煮やしたことからチーム改革に取り組まざるを得なくなり,シーズン序盤にもかかわらず,チームプリンシパルを務めていたS.ドメニカリを解雇し,M.マッティアッチが代表を務めるという荒療治に着手しました。そして,今回のマルモリーニの解雇という事態に至っています。この度チームを去ったマルモリーニは,1990年からフェラーリに所属し,一時トヨタに所属することがありましたが,2009年に復帰して今シーズンに至っていました。マルモリーニの解雇に伴い,M.ビノットが彼に替わってその役に就きました。今後のフェラーリですが,チームの発表によると,テクニカルディレクターであるJ.アリソンが継続してマシンプロジェクト全体の責任を負うと共に,シャシーチーフデザイナーであるN.トンバジス,パワーユニットチーフデザイナーを務めているR.サッシがアリソンをサポートしていくことになるようです。
2014/08/01(金)
☆関係強化(MotoGP)
◯先日ホンダのタイトルスポンサーとして,スペインの石油関連メーカーであるレプソル社との契約延長の発表があり,これまでどおり来シーズン以降もホンダのワークスチームは『レプソル・ホンダ・チーム』となることが決定しています。そして,この度正式発表があり,ホンダとオーストリアのエナジードリンクメーカーの『レッドブル』との間で,レプソル・ホンダ・チームの公式エナジードリンク・サプライヤーとしての契約延長が成立しました。両社の関係は2006年から始まっていて,ライダーのヘルメットにロゴがペイントされてきていますし,パルクフェルメや表彰台等でレッドブルのロゴが入ったドリンクを飲んだり,手に持ったりしているシーンをいつも目にしていることと思います。今回の発表では,その提携関係がさらに強化され,2015年シーズンからはマシンにもロゴが描かれることになりました。このところモータースポーツはもちろん,いろいろなスポーツシーンでエナジードリンクのロゴを目にするようになりました。MotoGPにおいては,ホンダとヤマハが常にタイトル争いを展開してきていますが,ヤマハのワークスチームであるモビスター・ヤマハMotoGPのマシンにはアメリカのエナジードリンクメーカーである『モンスターエナジー』のロゴが描かれています。そして,ホンダのマシンには来季からレッドブルのロゴが飾られることになりますので,近年シェア争いが激しくなってきたエナジードリンクのバトルが,ここでも見られることになります。
     
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