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2014/07/31(木)
☆新規開催地(F1)
○7月24日付のこのページでメキシコGPの復活をお伝えしましたが,この度新規開催となるGPの発表がありました。その新規開催地とは,東ヨーロッパと西ヨーロッパとの境に位置するアゼルバイジャン共和国です。同地での開催は,再来年の2016年シーズンからで,ヨーロッパGPとして開催されることになるようです。サーキットについては,アゼルバイジャンの首都であるバクーのストリートサーキットを使用することになるようで,その設計については,近年当たり前のようになっているH.ティルケ氏の手によるものになるとのことです。なお,冒頭で記したメキシコGPについてですが,来シーズンの最終戦になる可能性があるようです。これについては,FIAの副会長で,世界モータースポーツ評議会におけるメキシコの代表でもJ.アベド氏がラジオ番組で語ったとのことです。最終戦は獲得ポイントが倍になる「ダブルポイント」制が採用されることになりますから,チャンピオン争いで大きな注目を集めるGPになるかもしれません。
2014/07/30(水)
☆買収(F1)
○南アフリカ共和国で行われていた国際レースは,多くの場合,2輪,4輪を問わずキャラミ・サーキットが舞台となっていました。F1に関しても,途中で開催されない時期があったものの,1967年を皮切りに20年間にわたって開催された実績を残しています。ただ,1993年を最後にF1は開催されていませんし,国際レースとしては,2010年のSBKが最後になっています。そのキャラミ・サーキットがヨハネスブルグで競売にかけられ,落札したのは『ポルシェ南アフリカ』でした。落札価格は,2億500万ランド(約19億7500万円)ということです。メインスポンサーの倒産によりF1開催ができなくなったという実情があった同サーキットでしたが,メーカーとしてはF1に参戦していないものの,資金的には安定したものが得られる可能性が高いですから,再び南アフリカGPがレースカレンダーに戻ってくるかもしれません。また,ポルシェが今年から本格復帰したWECの開催を目指すかもしれませんし,当然2輪関係も復帰する可能性が出てきます。今後ポルシェがどのように運営していくのか,その結果が楽しみになってきます。
2014/07/24(木)
☆復活(F1)
○メキシコにあるパナメックス・センターで記者発表会が行われ,来シーズンからメキシコGPが復活することが決定しました。オーガナイザーによると,契約期間は5年間です。近年のF1は,それまでのヨーロッパ中心から世界各地での開催が進められてきています。そうした流れの中で,例えば今年からオーストリアGPが復活したように,新規開催地だけでなく,かつての開催地で行われるようになる傾向も見られています。今回発表されたメキシコGPも,その中の一つに当てはまります。最後の同GPは1992年の第2戦で,この時は,ウィリアムズ・ルノーのマシンを駆り,この年のチャンピオンを獲得したN.マンセルがポールからスタートして優勝しています。今回の復活劇には,US GPの元チーフであるT.ヘルムンドをはじめ,メキシコの実業家で,世界有数の大富豪の一人であるC.スリム.ドミットなどが関わっています。開催されるサーキットは,1992年の開催地であるアウトドローモ・エルマノス・ロドリゲスで,FIAのレギュレーションに従って,コースはもちろん,観客席やピットガレージも改修される見込みのようです。今シーズンは,フォース・インディアのS.ペレス,ザウバーのE.グティエレスといった2人のメキシコ人ドライバーがフル参戦しています。さらに,元々モータースポーツ人気の高い国だけに,今回行われたオーガナイザーの発表によると,3日間の開催期間の中で18万人の観客を見込んでいるようです。なお,開催日程はまだ決まっていませんが,オースティンで行われるUS GPとの連戦になるのではないかといわれているようです。
2014/07/23(水)
☆残留(F1)
○ロータスが20日(日)に発表を行い,今シーズンから同チームに所属しているP.マルドナルドとの契約延長が成立したことを発表しました。ウィリアムズで3年間過ごしたマルドナルドは,昨年コンストラクターズタイトルで4位と活躍したロータスに今シーズン移籍してきました。しかし,シャーシはもちろん,ルノーエンジンの戦闘力不足と相まって,今シーズンのロータスは,ここまでのところコンストラクター争いで8位と低迷しています。マルドナルド自身も不調で,ここまでノーポイントレースが続いています。しかし,何と言ってもマルドナルドの強みは強力な資金力で,彼の母国であるベネズエラの国営企業『PDVSA』の支援がありますから,資金不足に悩むロータスにとって彼は重要な存在となります。今回の契約延長に,この圧倒的な資金力が大きく影響していることは間違いありません。それに対して,チームメイトであるR.グロージャンについては,まだ残留なるかどうか不明です。ノーポイントのマルドナルドに対して,グロージャンはここまで8ポイントをチームにもたらしています。ロータスとしては,グロージャン残留を望んでいるようですが,当のグロージャンはいまだに去就を決めてないようですから,ロータスとしては現状を打破する何らかの対策を見せないとグロージャン引き留めは難しいのかもしれません。現在噂として上っているのは,戦闘力不足のルノーエンジン使用をやめ,来季から今シーズン最も戦闘力のあるメルセデスエンジンの使用を目指しているということです。資金的にはある程度見通しが立ったところですが,ドライバーに関しては悩ましい状況がしばらく続きそうですね。
2014/07/22(火)
☆契約延長(MotoGP)
○ミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリで開催されていたワールド・ドゥカティ・ウィークの共同会見(19日に開催)において,ドゥカティ・モーター・ホールディングのCEOであるC.ドメニカリが,ドゥカティ・チームのA.ドビツィオーゾとの間で2年間の契約延長が成立したことを発表しました。今シーズンのドゥカティは,アプリリアに所属しSBKで手腕を発揮してきたイタリア人エンジニアのL.ダリーニャをジェネラルマネージャーとして迎え,チームの改革を行いました。こうした取り組みもあって,ここ数年はV.ロッシを迎えても表彰台獲得がままならない状況が続いていましたが,今シーズンはA.ドビツィオーゾが2回表彰台を獲得し,現段階でランク4位につけています。2016年シーズンまで契約延長を行ったドビツィオーゾは,長年ホンダのマシンを駆ってきて,2009年からレプソル・ホンダ・チームに所属。2011年シーズンには,それまでのD.ペドロサに加え,C.ストーナーも所属した3台体制でシーズンに臨みました。しかし,その3台体制はこの1年限りで,再び2台体制に戻ってからはレプソルでのシートがなくなり,モンスター・ヤマハ・テック3に所属してヤマハのマシンを駆りました。そして,ロッシとの契約が解消された2013年シーズンにドゥカティのワークスライダーとして迎えられ,今季が2年目のシーズンとなっています。
今回の契約成立により,ワークスチームのシートがまた一つ埋まりました。ここで現段階まで正式発表があったワークスチームのシートをまとめておきたいと思います。
2015年 ワークスチームのライダー構成
チーム ライダー
レプソル・ホンダ・チーム M.マルケス
D.ペドロサ
モビスター・ヤマハMotoGP V.ロッシ
  ?
ドゥカティ・チーム A.ドビツィオーゾ
  ?
スズキ   ?
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2014/07/21(月)
☆母国V(F1)
○第10戦ドイツGPの決勝レースが,ドライコンディションのホッケンハイムリンクで行われました。この日の決勝レースは,スタート直後の1コーナーでウィリアムズのF.マッサとマクラーレンのK.マグヌッセンが接触し,マッサのマシンが横転するというアクシデントで始まりました。3周目にレースは再開されましたが,ポールからスタートしたメルセデスのN.ロズベルグは,スタートからトップの座を守っていきました。母国Vに燃えるロズベルグは,その後も順調に後続との差を広げていき,自身初となる母国Vを達成しました。前戦でランキング争いでチームメイトのL.ハミルトンに4ポイント差と詰め寄られていましたが,そのハミルトンは,予選で激しくクラッシュ。さらにそのクラッシュでギアボックスまでダメージを受けたために交換を余儀なくされ,ペナルティーを受けて20番グリッドからのスタートとなっていました。とはいえ,他チームと比べて一段飛び抜けたマシンを駆っているメルセデスだけに,ハミルトンの速さと相まってそうした不利をはね除け,ピットストップを遅らせるという作戦もあって一時は2位を走行しました。残念ながらその座を守りきることはできなかったものの,最終的には驚異の16台抜きで3位表彰台を獲得しました。とはいえ,ライバルのロズベルグが勝利しましたから,両者の差は14ポイントと差が広がりました。そのロズベルグを押さえて2位に入ったのは,2番グリッドからスタートしたウィリアムズのV.ボッタスでした。20番グリッドからのスタートケータハムの小林可夢偉は,他チームと比べて戦闘力が圧倒的に劣るマシンを粘り強く駆り,最終的に16位でチェッカーを受けています。
☆最後まで(SGT)
○第4戦の決勝レースが,雨が降ったり止んだりといった不安定な天候の中,宮城県のスポーツランドSUGOにおいて行われました。GT500クラスは,決勝が始まる頃にはウェットからドライへとコースコンディションが変化していて,どのマシンもスリックタイヤを履いて決勝を迎えました。ところが,フォーメーションラップ中に雨によりドライからウェットへとコースコンディションが変化し,決勝スタート以後6台のマシンがピットインしてウェットタイヤへと交換しました。このため,ピットインしなかったマシンが上位を占め,トップ3をレクサス勢が占めていました。その中で速さを見せたのが,立川祐路&平手晃平組のZENT CERUMO RC Fでした。レース途中で雨が降ったり止んだりといったことからウェットからドライへとタイヤ交換をしたりするチームが出る中,同チームは最後までスリックタイヤを選択し続け,ルーティンのピットストップのみでレースを走り抜け,うれしい今季初優勝を飾りました。2位には,同じレクサス勢である伊藤大輔&A.カルダレッリ組のKeePer TOM'S RC Fでした。この2位入賞により,ランクトップに立っています。スリッピーな路面で速さを見せたマシンの一つが,塚越広大&金石年弘組のKEIHIN NSX CONCEPT-GTでした。このマシンも最後までドライ用タイヤで走り続け,NSX勢に今季初の表彰台をもたらしました。
GT300クラスは,GT500クラスと同様にタイヤ選択で悩むレースとなりました。そのような難しいコンディションの中トップに立ったのが,織戸学&青木孝行組のマネパ ランボルギーニ GT3でした。終盤にスリッピーな足元に救われてコースオフを喫する場面がありましたが,最後までトップの座を守りきり,JLOCランボルギーニにとっては,何と2006年の開幕戦以来となる勝利を収めました。2位に黒澤治樹&黒澤翼組のLEON SLSが入り,うれしい初表彰台を獲得しています。3位には,終盤に入って激しい追い上げを見せたR.ライアン&藤井誠暢組のAudi R8 LMS ultraが入りました。
2014/07/19(土)
☆FRICなしでも(F1)
○第10戦ドイツGPがホッケンハイムリンクで開幕し,初日はいつものように2回のフリー走行が行われました。15日付のこのページでお伝えしたように,上位チームを中心に搭載されていたFRICサスペンションシステムがレギュレーション違反の対象となりそうなところがあるため,この大会ではそのシステムを全てのチームが外しての走行となりました。この措置によりこれまでとどう様相が変わるかが注目点となりましたが,初日の結果を見た限りでは大きな影響はなかったようです。この日の総合トップタイムをマークしたのは,ランキング2位をいくメルセデスのL.ハミルトンでした。チームメイトでランクトップをいくN.ロズベルグが2番手タイムをマークし,今回も同チームのワンツー体勢となりました。総合3番手タイムをマークしたのは,レッドブルのD.リカルドでした。チーム売却によりチーム体勢に大きく変更が加えられてきているケータハムですが,速さはもちろん,マシンの信頼性不足に変わりはなく,小林可夢偉に至っては,2回目のフリー走行で12周目にリアエキゾースト部分から出火し,消火器で真っ白になった状態でそのまま走行終了となりました。
2014/07/18(金)
☆提携延長(MotoGP)
○16日(水)にHRCHRCから発表があり,MotoGPクラスにおけるレプソル社との提携を2017年まで延長することが決定しました。以前のホンダワークスチームといえば,『ロスマンズ・ホンダ』が定番でした。しかし,たばこ広告の規制からロスマンズが撤退し,一時はワークスチームながらタイトルスポンサーなしの状態になっていました。しかし,1995年にスペインの石油関連メーカーであるレプソルと提携を開始し,以後ホンダのワークスチームといえば『レプソル・ホンダ』が定番となっています。提携から20年が経とうとしていますが,その間に最高峰クラスで合計10回もタイトルを獲得してきています。その具体的な内訳ですが,M.ドゥーハン(1995年〜1998年),A.クリビーレ(1999年),V.ロッシ(2002年〜2003年),N.ヘイデン(2006年),C.ストーナー(2011年),M.マルケス(2013年)です。今シーズンは,ここまでマルケスが開幕以来全勝していて,早くもタイトル獲得の一番手に名乗りを上げています。さらに,前半戦の最終レースとなるドイツGPにおいてワンツーフィニッシュを達成したことによってD.ペドロサがランキングで2位に再浮上し,タイトル面でもワンツー体勢を築いて前半戦を終えています。なお,レプソル社とホンダとの提携は,もちろん資金的なものが大きいですが,燃料とオイルの供給というテクニカルスポンサー的な側面もあります。
2014/07/17(木)
☆契約延長(F1)
○母国ドイツGPを前にしてメルセデスから発表があり,現在ランクトップをいくドイツ人ドライバーであるN.ロズベルグとの間で契約延長が成立しました。ただ,契約期間に関しては,現段階で「複数年の契約延長」となっていて,具体的な期間については明らかになっていません。今回契約延長が成立したロズベルグは,メルセデスがF1に復帰を開始した2010年から同チームに所属してきました。2012年シーズンの中国GPにおいては,自身にとっても,そしてメルセデスに復帰後初の勝利を獲得しています。以後,これまでに5回の勝利を収めています。現在は,冒頭にも記したように,チームメイトのL.ハミルトンに対して4ポイントの差をつけてランキングトップに立っています。メルセデスの契約に関しては,フェラーリのF.アロンソと契約を目指しているのではないかという噂が出ていたこともありました。もっとも,彼については,マクラーレン等も噂が出ていますので,かなり信憑性が疑われるのですが。いずれにしても,今回の契約成立により,少なくともメルセデスにアロンソが加わることはなくなったといえます。
2014/07/16(水)
☆テスト終了(SF)
○レース終盤の雨により,波乱の展開となった富士スピードウェイで行われた第3戦の決勝レースでしたが,その翌日から2日間にわたって同地で占有テストが行われ,無事終了しました。今回行われた「占有テスト」ですが,通常ですと多くの場合「公式テスト」という形を取ります。しかし,参加に自由性がもたされていて,参加するしないは自由となっているテストです。実際,優勝チームであるPETRONAS TOMの2台をはじめ,TOCHIGI Le Beausset Motorsports,そして通常L.デュバルが駆っているKYGNUS SUNOCO LeMansの8号車の合計4台が不参加となっています。それに対して,トヨタのテストカーである00号車が参加し,このマシンを2009年から3年間にわたってFNにフル参戦した経歴を持つ大嶋和也が駆ってブレーキローターを中心にしたテストを行いました。初日は霧が立ちこめたりといった状況で思うような走行ができませんでしたが,テスト2日目となる15日(火)はドライコンディションの中で行われました。この日総合トップタイムをマークしたのは,決勝レースで3位表彰台を獲得しているP.MU/CERUMO・INGINGの国本雄資でした。総合2番手タイムを決勝レースで4位に入った石浦宏明が入り,P.MU/CERUMO・INGING勢のワンツーとなりました。総合3番手タイムをDOCOMO DANDELIONの野尻智紀がマークし,これがホンダ勢での最上位となります。決勝レースではトップ4を独占されてトヨタエンジンに溝を開けられている状況が続くホンダですが,果たしてどこまで巻き返しができるのかが今後の注目点となります。なお,トヨタのテストカーを駆った大嶋ですが,強化ブレーキ及びダクトのテストを行い,午前が5番手,午後が11番手タイムでした。ちなみに,ホンダも同様のブレーキテストを行い,こちらはTEAM無限の中山友貴が担当しています。
2014/07/15(火)
☆使用禁止(F1)
○先週,FIAの技術代表であるC.ホワイティングが,F1全チームに対してFRICサスペンションシステムがレギュレーションに反している可能性があるという主旨の通知を行いました。この通知を受け,このシステムを採用しているチームは,次のドイツGPからこのシステムを外すことになりそうです。このFRICですが,前後のサスペンションを油圧で連結したものです。このシステムを搭載することによってピッチやロールを制御することができ,車高の安定性が向上します。2008年シーズンに当時のルノーが採用し,その後今季好調のメルセデスがさらに進化させたものを搭載しているようです。このシステムはとてもお金がかかるもののようで,資金的に潤沢なチームは問題なく搭載できるでしょうが,資金的に厳しい状況にあるチーム,つまり上位争いに加わることができていない多くのチームは搭載することが叶わず,上位とのマシン差がより一層広がるという状況になります。テクニカルレギュレーションの第3.15条では,可変空力デバイスを使用することが禁止されています。そして,FRICサスペンションは,この可変空力デバイスに該当するのではないかということで今回問題視されている訳です。このシステム搭載を少なくとも今季は許可するようにするためには,全チームの同意が必要となります。この点に関して,メルセデスをはじめ,ウイリアムズ,マクラーレン,レッドブル,ロータス,フェラーリといったチームは既にFRIC使用に関して他チームへの抗議は行わないという判断をしているという情報があります。しかし,当然これらのチームは資金的に問題がなく,上位争いに加わっています。残りのチームの多くは,資金的に苦しいですから,これら上位チームと同じ判断を下すとは思えません。ということで,全チームの承認は叶いそうもありませんから,ドイツGPからはFRICなしのマシンが走行することになりそうです。
2014/07/14(月)
☆9連勝(MotoGP)
○第9戦ドイツGPの決勝レースが,不安定な天候のザクセンリンクで行われました。他のクラスはドライコンディションでのレースとなりましたが,この日も最後のレースとなったMotoGPクラスは,スタート直前に雨に見舞われ,ウェット宣言が出されてのレースとなりました。サイティングラップを終えて23台中後方グリッドのマシンを中心に9台のマシンがグリッド上でドライタイヤからウェットタイヤへと変更。残りの14台は,ウォーミングアップラップを終えてからピットインし,スリックタイヤを履いたマシンへとチェンジしました。スタート時は,履き替えを行った9台は通常のスタート,マシンチェンジを行った14台はピットスタートということになります。スタート時は当然履き替えを行った9台のマシンが有利となりますが,履き替えを行ったということは,基本的にウェット用に組まれたマシンにドライ用タイヤを履かせたということ。それに対して,乗り換えを行った方は,元々ドライ用に組んだマシンを駆るということ。これがレース進行につれて影響を与えることになる可能性がありました。スタート時にトップに立ったのは,タイヤの履き替えを行ったLCRホンダMotoGPのS.ブラドルでした。母国GP制覇に燃えるブラドルでしたが,ウェットセットのためになかなかペースを上げることができずに苦しんでいました。そのような中,トップのブラドルを追い上げるのが,開幕以来連勝し続けているレプソル・ホンダ・チームのM.マルケスでした。ペースの上がらないブラドルを抜いて6周目にトップに立ったマルケスは,以後誰からもその座を奪われることなく走行を続け,見事開幕以来無傷の9連勝を達成しました。そのマルケスを追ったのが,チームメイトのD.ペドロサで,9戦中7度目の表彰台獲得となる2位に入りました。3,4位にはそれぞれモビスター・ヤマハMotoGPのJ.ロレンゾとV.ロッシが入っています。この結果,マルケスはランク2位に77ポイント差をつける独走状態となり,そのランク2位にはペドロサが浮上しています。マシンチェンジを行った一人であるドライブM7アスパーの青山博一は,12位でチェッカーを受けています。
Moto2クラスは,テクノマグ・カーエキスパートのD.エガーターと,マークVDSレーシング・チームのM.カリオとの間でトップ争いが展開されていきました。最後まで続いたそのバトルを制したのは,ポールからスタートしたエガーターでした。今回の勝利は,彼にとって通算129戦目で初の勝利となります。3位には,ファイナルラップで逆転したNGMモバイル・フォワード・レーシングのS.コルシが入っています。ここまでこの大会も浮上の気配が見られない日本人ライダー勢でしたが,決勝レースでもその傾向に変わりはなく,イデミツ・ホンダ・チーム・アジアの中上貴晶が21位,テルル・チームJiRウェビックの長島哲太が22位でレースを終えています。
Moto3クラスは,ポールからスタートしたランクトップをいくレッドブルKTMアジョのJ.ミラーが,オープニングラップからトップに立つと,最後までそのポジションを譲ることなく,第5戦フランスGP以来となるトップチェッカーを受け,今季4勝目を挙げました。6番グリッドからスタートしたアンブロジオ・レーシングのB.ビンダーが2位に入り,自己最高位を獲得しました。3位には,オンゲッタ・リバコールドのA.マスボーが入り,今季初表彰台を獲得しています。
☆大逆転(SF)
○第3戦の決勝レースが,時折雨がぱらつく不安定な天候の富士スピードウェイで行われました。ドライコンディションで始まった決勝レースは,2番グリッドからスタートしたLENOVO TEAM IMPULのJ-P.オリベイラが好スタートを切ってホールショットを奪いました。その後も順調な走りを展開していき,終盤までには独走状態となりました。誰もがこのままオリベイラが優勝するものと思い始めた最終盤,雨の降りが激しくなってきました。前に車がいればこうした状況でペースがつかみやすいのですが,トップを行くオリベイラの前には当然誰もいず,ペースをつかめなかったためか何と単独スピンを喫すると共に,コース上でエンジンをストールさせてしまいました。これによりセーフティーカー先導となり,上位のマシンはそのまま走行を続けましたが,PETRONAS TEAM TOM'Sの中嶋一貴をはじめとする数台はピットインしてウェットタイヤへの交換を選択。これが功を奏してリスタート後に上位のマシンを次々にパス。それまでは外国人ドライバー勢が上位を占めていて,彼らが表彰台を独占するような状況だったのですが,ウェットタイヤに交換した日本人ライダー勢が上位を占めました。結局中嶋が今季初優勝。2,3位には,それぞれKYGNUS SUNOCO LeMansの平川亮,P.MU/CERUMO・INGINGの国本雄資が入り,日本人ドライバーが表彰台を独占しました。なお,平川と国本にとっては,これが初表彰台となります。
2014/07/13(日)
☆5年連続(MotoGP)
○第9戦ドイツGPの予選が,ドライコンディションの中ザクセンリンクで行われました。MotoGPクラスは,ここまで圧倒的な速さを見せてランクトップに立っているレプソル・ホンダ・チームのM.マルケスが,それまでC.ストーナーがもっていたサーキットベストを6年ぶりに更新する走りを展開し,今季7回目となるポールポジションを獲得しました。チームメイトのD.ペドロサが2番手タイムをマークし,ホンダのワークスチームがワンツーを達成しました。さらに,ホンダのサテライトチームであるLCRホンダMotoGPのS.ブラドルが3番手タイムをマークし,ホンダ勢が第2戦アメリカGP以来今季2回目となるフロントロー独占となりました。ドライブM7アスパーの青山博一は,16番グリッドから決勝レースをスタートすることになっています。
Moto2クラスは,ここまでランク4位につけているテクノマグ・カーエキスパートのD.エガーターが最速タイムを刻み,自身キャリア初となるポールを獲得しました。2番グリッドを獲得したのは,マークVDSレーシング・チームのM.カリオでした。そのカリオのチームメイトであるE.ラバトが3番手タイムをマークし,5戦連続フロントローを獲得しています。フリー走行からなかなか浮上の気配が見られなかった日本人ライダー勢でしたが,予選でもその傾向に変わりはなく,イデミツ・ホンダ・チーム・アジアの中上貴晶が28番手,テルル・チームJiRウェビックの長島哲太は最後のアタックで転倒を喫し,32番手で予選を終えています。
Moto3クラスは,ここまでランクトップをいくレッドブルKTMアジョのJ.ミラーがトップタイムをマークし,2戦連続ポールを獲得しました。2番グリッドを獲得したのはオンゲッタ・リバコールドのA.マスボーで,これは自己最高位タイのグリッドとなります。2連勝を達成して今大会を迎えたエストレラ・ガルシア0,0のA.マルケスが3番手タイムをマークし,今季7回目となるフロントローを獲得しています。
☆快挙(SF)
○第3戦の予選が,富士スピードウェイで行われました。今大会では,ルマン24時間耐久レースで激しくクラッシュし,念のため今大会を欠場せざるを得なくなったKYGNUS SUNOCO LeMansのL.デュバルの代役としてA.カルダレッリが参戦しています。そして,このカルダレッリが今季初参戦にもかかわらずレギュラードライバーのタイムよりも速い走りを展開し,何と代役参戦でポールを獲得するという快挙を成し遂げました。そのカルダレッリに更新されるまでトップタイムだったLENOVO TEAM IMPULのJ-P.オリベイラが2番グリッドを,フジ・コーポレーションKONDOのJ.ロシターが3番グリッドを獲得しています。予選までは好調な走りを見せていたPETRONAS TEAM TOM'Sの中嶋一貴でしたが,予選では一時トップに立っていたものの,次々にそのタイムを更新されて4番手タイムで予選を終えています。
2014/07/12(土)
☆今回も(MotoGP)
○第9戦ドイツGPがザクセンリンクで開幕し,初日は2回のフリー走行が行われました。MotoGPクラスで初日の総合トップタイムをマークしたのは,今回もNGMモバイル・フォワード・レーシングのA.エスパルガロでした。彼が初日のトップタイムをマークするのは,3戦連続5回目となります。午前中に行われたフリー走行1で今季3回目の転倒を喫したレプソル・ホンダ・チームのM.マルケスは,総合2番手タイムで初日を終えています。安定したラップタイムを刻んだモビスター・ヤマハMotoGPのJ.ロレンゾが,初日総合3番手タイムでした。ドライブM7アスパーの青山博一は,トップから1秒弱遅れの16番手タイムで初日を終えています。
Moto2クラスは,ここまでランク2位につけているマークVDSレーシング・チームのM.カリオが,自身今季初となる初日総合トップタイムをマークしました。総合2番手タイムだったのは,そのカリオのチームメイトで,ランクトップにつけているE.ラバトでした。総合3番手タイムをマークしたのは,NGMモバイル・フォワード・レーシングのS.コルシでした。フル参戦している2人の日本人は今回も思うようにタイムアップすることができず,イデミツ・ホンダ・チーム・アジアの中上貴晶が総合24番手,テルル・チームJiRウェビックの長島哲太が33番手タイムでした。
Moto3クラスは,ランクトップをいくレッドブルKTMアジョのJ.ミラーが,第3戦ポルトガルGP以来今季2回目となる初日総合トップタイムをマークしました。総合2,3番手タイムをマークしたのは,それぞれオンゲッタ・リバコールドのA.マスボーとレッドブル・ハスクバーナ・アジョのD.ケントでした。
2014/07/11(金)
☆代役で(F1)
○今季2回目となるインシーズンテスト2日目の走行が,9日(水)にシルバーストーン・サーキットで行われました。当初この日フェラーリのステアリングを握る予定になっていたのがK.,ライコネンだったのですが,イギリスGPで激しいクラッシュに見舞われてしまったために走行をキャンセル。そのライコネンの代役として,フェラーリ・ドライバー・アカデミーの一員で,マルシャからフル参戦しているJ.ビアンキが走行しました。そして,そのビアンキが何と2日目の総合トップタイムをマークし,近い将来のフェラーリドライバーとして力があることを証明しました。総合2番手タイムだったのは,ビアンキにタイムを更新されるまでトップに立っていたトロロッソのD.クビアトでした。総合3番手タイムだったのは,この日最多ラップとなる91周を走行したマクラーレンのD.クビアトでした。なお,この日の走行は,セッション残り20分となったところでザウバーのG.V.D.ガルデがバリアを損傷するほどの激しいクラッシュに見舞われたため,予定より早く終了となっています。
2014/07/10(木)
☆体制維持(MotoGP)
○今シーズンで主要なライダーの契約期間が終了するため,来季はどのような体制になるのかが注目点の一つです。そのような中,この度HRCから発表があり,レプソル・ホンダ・チームのD.ペドロサとの間で契約延長が成立しました。契約期間は,来シーズンからの2年間です。ペドロサの契約に関しては,他メーカーからのラブコールがあったものの,ホンダとの契約延長を最優先に話をしてきました。そして,これまでの実績を買っているホンダもその意志を尊重して今回の契約へとつながったものと思われます。既に先日M.マルケスとの契約延長が成立していますので,ホンダのワークスチームのライダーに関しては,少なくとも2016年シーズンまで現行の体制が維持されることが決定しました。当時の軽量級クラスである125ccクラスを皮切りに2001年シーズンからGPに参戦を開始したペドロサですが,これまで一貫してホンダに所属してきました。2003年シーズンに125ccクラスで,2004,2005年シーズンには250ccクラスでチャンピオンを獲得し,2006年シーズンからレプソル・ホンダ・チームに所属して最高峰クラスへフル参戦を開始しました。その最高峰クラスではいまだに未冠ではあるものの,常にランク上位争いを展開してきていて,その最高峰クラスでは,ここまで141戦戦って優勝が25回,合計90回の表彰台獲得となっています。今シーズンに関しては,腕上がりの手術を受けたこともあってランク3位にはなっているものの,8戦中6回(2位2回,3位4回)表彰台に上っています。
2014/07/09(水)
☆好調(F1)
○今季2回目となるインシーズンテストが,イギリスGPの会場となったシルバーストーン・サーキットで始まりました。今回のテストは,2日間にわたって行われる予定になっています。初日の走行でトップタイムをマークしたのは,メルセデスエンジンユーザーの一つであるウィリアムズのF.マッサでした。2戦連続表彰台を獲得しているウィリアムズ勢ですが,その好調さがそのまま反映されたかのような初日総合トップタイムです。通常は走行する度にタイムが更新されていきますが,今回マッサがマークした最速タイムは午前中マークされたもので,午後の走行では結局タイム更新するマシンが現れませんでした。2番手タイムをマークしたのはレッドブルのD.リカルドで,この日最後のアタックでマークしたタイムは,わずかにトップから1000分の6秒遅れのものでした。総合3番手タイムをマークしたのは,イギリスGPで今季初のリタイアに終わったメルセデスのN.ロズベルグでした。今回のテストでピレリの来シーズンに向けたタイヤ開発プログラムを担当しているチームがマルシャですが,この日はJ.ビアンキがステアリングを握り,参加者中最も多い周回数をこなし,タイムは5番手につけました。ただ,午後のセッション中盤にマシンから炎が上がるというトラブルに見舞われ,予定より早く作業を終えなければならなくなりました。トラブルといえば,今季度々トラブルに見舞われているのがレッドブルをはじめとするルノーエンジン勢ですが,この日はトロロッソのJ-E.ベルニュが3回もトラブルに見舞われ,わずか28周走行しただけで初日の走行を終えています。
2014/07/08(火)
☆欠席(F1)
○週末に行われたイギリスGPでは,オープニングラップにおいてフェラーリのK.ライコネンがおよそ時速240qという高速でガードレールに衝突するというアクシデントが発生しました。レース後,その時の衝撃は47Gだったことが判明しています。そうした激しいクラッシュだったため,ライコネンの状態がどうか心配されたのですが,検査の結果,深刻な負傷は免れ,膝と足首のアザと打撲で済んだようです。今日から2日間にわたってそのイギリスGPが行われたシルバーストーン・サーキットにおいて,2日間にわたってインシーズンテストが行われる予定になっています。そのテストには,ライコネンとテストドライバーであるP.デ.ラ.ロサが参加することになっていました。しかし,激しいクラッシュの直後ということもあって,ライコネンはこのテストを欠席することになりました。そのライコネンの代役として参加することになったのが,チームメイトのF.アロンソではなく,フェラーリの育成ドライバーの一人であり,今季マルシャからフル参戦しているJ.ビアンキです。この結果,今日のテストは当初の予定通りデ.ラ.ロサがステアリングを握り,明日のテストは新たにビアンキが担当することになります。
2014/07/07(月)
☆母国V(F1)
○第9戦イギリスGPの決勝レースが,モータースポーツの聖地であるシルバーストーン・サーキットで行われました。前日に行われた予選は,ブリティッシュウェザーによってウェットコンディションとなりましたが,この日は雲間から青空がのぞく安定した天気の中で行われました。その決勝レースですが,オープニングラップからいきなりアクシデントが発生。フェラーリのK.ライコネンが,スピンして激しくクラッシュしてしまいました。このアクシデントによりバリアが破損してしまって赤旗が提示され,ガードレールの修復のため1時間ほどレースは中断されました。リスタート後は,いつものようにN.ロズベルグ,L.ハミルトンのメルセデスAMG勢によるトップ争いとなりました。レース中盤までロズベルグがトップの座を守り続けましたが,29周目にロズベルグのマシンがギアチェンジできなくなるトラブルが発生してしまい,ギアボックストラブルによりコース脇にマシンを止め,リタイアとなってしまいました。ロズベルグのリタイアは,今季初のことです。トップに立ったハミルトンは,その後危なげない走りを展開していき,今季5勝目,通算27回目の優勝を母国GPで飾りました。前戦では3位表彰台を獲得したものの,前日の予選ではQ1で敗退となったウィリアムズのV.ボッタスですが,オープニングラップで9位まで浮上し,その後も次々にオーバーテイクする快走を見せました。2位まで浮上してからは単独走行となり,自身最高位となる2位でチェッカーを受け,2戦連続表彰台に立ちました。1ストップ作戦をとったレッドブルのD.リカルドは,母国GPに燃えるマクラーレンのJ.バトン(彼も1ストップ作戦を実施しています。)の追い上げを受けたものの,これを振り切って3位表彰台を獲得しています。ケータハムの小林可夢偉は,オープニングラップで起こったライコネンのアクシデントに巻き込まれる寸前になりましたが,コースオフしてこれを回避し,ピットインは強いられたもののレースを続行することができました。復帰後は,リタイアするマシンが出てくる中,オープニングラップのアクシデントによりマシンバランスが崩れたマシンを最後までコース上にとどめていき,15位でチェッカーを受けています。
2014/07/06(日)
☆ブリティッシュウェザー(F1)
○第9戦イギリスGPの予選が,伝統あるシルバーストーン・サーキットで行われました。『ブリティッシュウェザー』で知られるイギリスですが,その不安定な天候が今回の予選に大きな影響を与えました。フリー走行が行われた前日は,ドライコンディションの中で行われましたが,予選が行われたこの日は,時折激しい雨に見舞われるという難しいコンディションの中での走行となりました。雨などの影響で波乱の展開となりましたが,予選最初のQ1で早くもその波乱が起きました。前戦で躍進を遂げたウィリアムズ勢でしたが,何と今回は2台のマシンともこのQ1で敗退となってしまったのです。また,ウィリアムズと同じくフェラーリ勢も,2台ともQ1を突破することができませんでした。最後のトップ10を決めるQ3においても,降ったり止んだりという不安定な天候が続きましたが,この中でトップタイムをマークしたのは,ここまでランクトップにつけているメルセデスのN.ロズベルグでした。チームメイトのL.ハミルトンは,路面コンディションに判断ミスがあったようで,何とラストアタックを途中でやめてしまい,この判断ミスにより母国GPの予選を6番手で終えてしまいました。2番グリッドを獲得したのは,今シーズン不運に見舞われているレッドブルのS.ベッテルでした。そして,3番グリッドを獲得したのは,こちらも不調のシーズンを送っているマクラーレンのJ.バトンでした。来季からホンダエンジンを搭載することになっているマクラーレンですが,ここ最近の報道では,バトンの来季のシートが危ういのではないかという観測が出ています。マクラーレンの総帥であるR.デニスも,来季のシートを獲得するためバトンに奮起を促す発言を行っています。また,バトンにとって実父を失って最初の母国GPという大会となっていますから,今回の3番グリッド獲得がバトンに追い風になるといいですね。なお,チーム売却後最初の予選となるケータハムの小林可夢偉は,トラクションがかからないというトラブルに見舞われてしまい,最下位の22番手タイムで予選を終えています。
2014/07/05(土)
☆トラブルでも(F1)
○多くのチームが拠点を構えるのがイギリスですが,そこで行われる第9戦イギリスGPが開幕し,初日は2回のフリー走行が行われました。そのフリー走行で初日の総合トップタイムをマークしたのは,ここまでランク2位につけているメルセデスのL.ハミルトンでした。ただ,彼がトップタイムをマークしたのは2回目のフリー走行の序盤で,中盤に入って駆動系のトラブルが発生してマシンを止めざるを得なくなり,後半に予定していたロングランが行われないままとなりました。さらに,他にも中盤以降トラブルが相次ぎ,しかもタイム更新もなかなかなされないままセッションが進行していきました。総合2番手タイムをマークしたのは,ここまでランクトップをいくN.ロズベルグで,またしてもメルセデスによるワンツーとなりました。総合3番手タイムは,フェラーリのF.アロンソがマークしています。チーム売却後初のレースとなるケータハムの小林可夢偉は,20番手タイムで初日を終えています。
2014/07/04(金)
☆契約延長(MotoGP)
○昨シーズン末は,ほとんどのワークスライダーが契約期間がもう1年あったため,比較的平穏なストーブリーグになっていました。ところが,今シーズンはその多くのライダーが契約期間終了となるため,どのライダーがどのメーカーと契約するか注目されています。その中でいち早く契約延長を完了したのが,昨年のチャンピオンで,開幕以来ここまでずっと勝利を収めているレプソル・ホンダ・チームのM.マルケスでした。そして,この度2人目の発表がなされました。その人とは,モビスター・ヤマハMotoGPのV.ロッシです。昨シーズン再びヤマハのワークスライダーに返り咲いたロッシでしたが,マルケス,D.ペドロサ,そしてチームメイトのJ.ロレンゾの3強から少し離れた位置でレースをするシーズンとなり,ロッシの力の衰えが取りざたされるシーズンとなりました。今シーズンに入る前のロッシは,シーズン前半にある程度成績を収めないと引退をするというようなコメントを出して,背水の陣で臨んでいました。超ベテランライダーでありながら,ライディングスタイルにメスを入れるほどの意欲を見せたロッシは,そうした努力が実り,ここまでの8レース中5回も表彰台に上り,現在ランク2位につけるほどの活躍を見せています。もちろん全盛期のような連戦連勝という感じではないものの,十分に復活を印象づけるシーズンとなっています。今回の発表によると,契約期間は2016年シーズンまでの2年間となっています。現在35歳というロッシの年齢から考えると,世界最高峰のレーシングライダーとしては最終盤に入る2年間といえるのかもしれません。ヤマハとしては,さらなる契約延長をも視野に入れているとのことですから,1年でも多くその走りを私たちに見せていって欲しいものですね。
2014/07/03(木)
☆売却(F1)
○このところこのサイトでもお伝えしてきた小林可夢偉が所属するケータハムF1レーシングの売却に関して,やはり噂に上っていたように正式に売却について発表がありました。4年半にわたってT.フェルナンデスがオーナーを務めてきた同チームですが,新たにチームを保有することになったのは,スイスと中東の投資家から成るコンソーシアムです。仲立ちとなったのは,元HRT代表だったC.コレスです。チームの運営を指揮するのは,元F1ドライバーのC.アルバースです。オランダ人ドライバーであるコレスは,2005年にミナルディからF1デビューを果たしています。その後,MF1レーシングやスパイカーF1から参戦し,通算45戦に出場しています。その間,コレスとの関わりをもってきていて,今回の売却でF1界にチーム代表として戻ってきました。今回の売却の条件として,チーム名とチーム拠点については変更しないというものがあったようで,『ケータハムF1チーム』という名称と,リーフィールドにある拠点もそのままとなっています。新チームの最優先課題は,当然チーム発足以来1ポイントも獲得できていないという状況を打破することになります。自身初となるチーム代表というポジションですが,アルバースがどのような手腕を発揮するのか注目となります。なお,今回の発表では,ドライバーについて話はありませんでした。ということは,可夢偉とM.エリクソンの2人はそのまま同チームに留まることになりそうです。ただ,それはあくまでも今シーズンであって,来季に関しては何の保障もありませんから,可夢偉の来季がどうなるのか気になるところです。
2014/07/02(水)
☆エンジン変更?(F1)
○メルセデスAMGを中心に,メルセデスエンジンユーザーが好調(マクラーレンを除く)な状況が続いている今シーズンのF1ですが,それに対して昨年までのチャンピオンエンジンであるルノーエンジンユーザーは,ワークス的立場にあるレッドブルをはじめ,いずれのチームも不振なシーズンを送っています。レッドブルに至っては,いまだに2016年シーズンからは,チームオリジナルのエンジンをはじめとして別のエンジンを使用するのではないかという噂が出続けています。そのような中,ここに来てもう一つ別のチームの名前が浮上してきています。そのチームとは,かつてはルノーのワークス的立場にあった歴史を持つ現在のロータスF1チームです。昨シーズンまでの2年間は,K.ライコネンを中心に上位争いを展開していき,2年連続コンストラクターズタイトルで4位を獲得しました。ところが,今シーズンのロータスは,ここまでランク8位と低迷しています。シャーシ,エンジン共にブランニューとなっている今シーズンですから,全てをエンジンのせいにするわけにはいかないのでしょうが,どのルノーエンジン勢も苦戦していることから,ルノーに大きな原因があることは間違いありません。こうした状況を受け,ロータスは来シーズンからメルセデスエンジンに変更することを検討しているのではないかという噂が浮上してきています。ここでキーになるのがマクラーレンです。ご存知のように,マクラーレンは来季からホンダエンジンを搭載することになっています。ということは,メルセデスエンジンユーザーが一つ減ることになるわけで,この分をどこかのチームが使用できるということを意味しています。この枠をロータスは狙っているようなのです。
2014/07/01(火)
☆売却?(F1)
◯5年前に参戦以来一度もポイントを獲得できていないのが,小林可夢偉の所属しているケータハムです。シーズンが始まる前には,オーナーであるT.フェルナンデスが「今シーズン中に結果を出せなかった場合,今シーズンが最後になるだろう。」というようなコメントを出していました。直接的なライバルであるマルシャは,モナコGPにおいてチーム初となるポイントを獲得し,ケータハムと明暗を分けています。こうした状況の中,このところチーム売却の噂が出ています。その点に関しては,フェルナンデスのツイッターで否定するコメントが出ていたのですが,このアカウント自体が削除されましたから,売却が現実性を帯びてきた感じとなってきています。現在の報道によれば,シルバーストーンで行われるイギリスGP前には決定及び発表がなされるのではないかということです。もしその報道が本当だとした場合,気になるのがその売却先です。現在名前が出ているのが,以前『ヒスパニア・レーシング』を率いてF1に参戦した経歴を持つC.コレス氏です。ただ,彼は新規参入チームとして名前が挙がっているルーマニアのF1チームである『フォルツァ・ロッサ』に関わっていますので,この点との絡みなどいくつかクリアしなければならない問題があるようです。今回の売却話はF1チームに関してのみで,根強い人気の『スーパーセブン』等をリリースしている自動車メーカーであるケータハム・カーズと,GP2に参戦しているケータハムGP2チームは含まれていない模様です。
     
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