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2014/03/31(月)
☆ワンツー(F1)
○第2戦マレーシアGPの決勝レースが,セパン・インターナショナル・サーキットで行われました。先日行われた予選では,開始直前に激しい雨に見舞われ,終始ウェットコンディションでの走行となりましたが,この日のセパンは,部分的に弱い雨が降ることも一時ありましたが,終始ドライコンディションでの走行となりました。2戦連続ポールからスタートしたメルセデスのL.ハミルトンは,好スタートを切ってトップの座を守りました。その後は2位以下をどんどん引き離していき,独走態勢へ持ち込みました。そして,最終的に2位に17秒の大差をつける独走で今季初優勝,通算23勝目をポールトゥーフィニッシュで獲得しています。3番グリッドからスタートした同じくメルセデスのN.ロズベルグは,スタートで2位にポジションアップを果たすと,ハミルトンの独走は許したものの,3位以下をこちらもどんどん引き離していき,開幕戦ウィナーは2位でチェッカーを受けました。2番グリッドからスタートしたレッドブルのS.ベッテルは,スタートで3番手にポジションダウンしたものの,今回はノートラブルで走行を続けることができ,3位表彰台を獲得しました。20番グリッドからスタートしたケータハムの小林可夢偉は,トラブルからそれまで行われた3回のフリー走行で通算わずか12周しか走行できてなく,セッティングが決まっていない状況での走行となりました。しかし,次々にアクシデントやリタイアが出てくる状況で粘り強い走りを終始展開していき,13位でチェッカーを受けました。チームメイトのM.エリクソンが14位でチェッカーを受け,まだ2戦しか終わっていないものの,ノーポイントながらコンストラクターズタイトル争いで10位に浮上しています。
2014/03/30(日)
☆連続ポール(F1)
○第2戦マレーシアGPの予選が,セパン・インターナショナル・サーキットで行われました。この日の予選は,セッション開始前から激しいスコールに見舞われ,予選開始が50分ディレイとなり,予選を通して終始ウェットでの走行でした。そのような厳しい状況の中でポールを獲得したのは,開幕戦でもポールを獲得しているメルセデスのL.ハミルトンでした。通常はQ3のセッション後半でタイムアップをしてポールを獲得しますが,この日はその後半で再び雨に見舞われてタイムアップが難しい状況となってしまいました。ハミルトンは,Q3の早い段階でタイムアップを果たしていて,これが功を奏してポール獲得となりました。2番グリッドを獲得したのが,4年連続ワールドチャンピオンを獲得していて,今シーズンV5を狙っているものの,開幕戦でマシントラブルによりリタイアを喫しているレッドブルのS.ベッテルでした。今シーズン事前テストからまともに走れていないルノーエンジンユーザーですが,今大会ではフリー走行が行われた金曜日も含めて順調に走行できていて,予選でもノートラブルで2番グリッドを獲得しています。3番グリッドを獲得したのは,雨が降ってどのドライバーもタイムアップが果たせなかったQ3で唯一タイムアップに成功することができたメルセデスのN.ロズベルグでした。ブレーキトラブルから開幕戦ではスタート直後の1コーナーでレースを終えたケータハムの小林可夢偉は,前日の走行がトラブルからまともに周回できずに終わっていて,ほぼぶっつけ本番での予選となってしまいました。開幕戦はQ2まで進むことができたものの,その時のように雨の状況をうまくいかすことができず,Q1で敗退となり,決勝レースは20番グリッドからのスタートとなりました。
2014/03/29(土)
☆好調(F1)
○第2戦マレーシアGPがセパン・インターナショナル・サーキットで開幕し,初日は2回のフリー走行が行われました。この日の総合トップタイムをマークしたのは,開幕戦を圧倒的な速さで制したメルセデスのN.ロズベルグでした。気温が30度を越える厳しい環境の中での走行となるマレーシアGPですが,何台ものマシンがトラブルに苦しむ中,フリー走行1ではチームメイトのL.ハミルトンがトップタイムをマークしていて,同チームの好調さが再び際立つ結果となった初日でした。総合2番手タイムをマークしたのは,今シーズンからフェラーリに復帰しているK.ライコネンでした。総合3番手タイムをマークしたのは,開幕前に行われた事前テストでほとんどまともに走ることができず,開幕戦もトラブルからリタイアに終わっているレッドブルのS.ベッテルでした。開幕戦で2,3位に入るという好結果を残したマクラーレンですが,今回はマシンに変化が現れています。まず,昨シーズンまでタイトルスポンサーだったボーダフォンを失い,今シーズンはまだその替わりがない状態ですが,開幕戦ではエクソンモービルのブランドの一つである「Mobil」のロゴがサイドポンツーン部分を飾っていましたが,今回は同じ系列ブランドである「Esso」のロゴが飾られています。また,今シーズンのマシン形状で注目点となっているノーズ部分の形状にも変化が見られ,事前テスト及び開幕戦では,「エイリアンノーズ」と言われた形状で臨んでいましたが,今回はその形状が変化していて,ウィングステーが直線的な形状となり,ほぼ多くのチームが採用している「アリクイノーズ」に近いものになっています。なお,開幕戦はブレーキトラブルから1周もできずにリタイアに終わったケータハムの小林可夢偉は,1回目のフリー走行でエネルギーの充電部分にトラブルが発生してしまい,マシン修復のため2回目のフリー走行は1周も走行できずに終わっています。
2014/03/28(金)
☆継続使用(F1)
○新しいレギュレーションの下,事前テストから開幕戦まで好調走りを見せているメルセデスエンジン勢ですが,中でも直系のチームであるメルセデスが,予選でL.ハミルトンがポールを獲得し,決勝レースでN.ロズベルグが開幕戦ウィナーとなっていい結果を残しています。さて,その開幕戦のポールシッターであったハミルトンですが,決勝レースではエンジントラブルが発生してしまい,2周でリタイアに終わってしまいました。そのトラブルの内容ですが,6気筒あるエンジンの内の1気筒が機能しなくなったことにあったようです。通常ですと,こうしたトラブルを起こしたエンジンを再使用することはあまりないのですが,今シーズンのレギュレーションでは,年間使用エンジン基数が5基と制限されていて,それを越える場合はペナルティーが科されますから,1基でも大事にしたいところです。その点に関してハミルトンが明らかにしたところによると,どうやらそのトラブルは解消されたようで,開幕戦で使用した今シーズン1基目のエンジンを,今日から開幕する第2戦マレーシアGPにも継続して使用するようです。ただ,暑い気候のマレーシアですから,元々今シーズンのブランニューエンジンが厳しい環境に置かれることは間違いなく,オーバーヒート等のトラブルによってリタイアするマシンが出てくるのではないかという話も出ています。それだけに,トラブルを抱えたハミルトンのエンジンに再びトラブルが発生する心配もありますから,どうやら現段階では金曜日にとりあえず1基目を使用してみて,その結果によって継続使用するかどうかを決定していくようです。
2014/03/27(木)
☆早期決定(WRC)
○F1撤退後,ルマン24時間を核とする世界耐久選手権(WEC)制覇に向けて活動しているのがトヨタです。ルマンを制した日本メーカーは,これまでマツダしかなく,トヨタにとっては悲願とも言えるレースとなります。今シーズンは,王者アウディに加え,耐久レースの王者として長年君臨した歴史を持つポルシェが復帰し,さらに激しい戦いが繰り広げられることになります。というように現在はWECに力を注いでいるトヨタですが,その裏で過去にチャンピオンを獲得した栄光の歴史を持つWRCへの復帰がずっと噂されているのも事実です。それは単なる噂ではなく,先週は既にトヨタが開発している『ヤリスWRC』のテストをイタリアで行っています。"ヤリス"とは,国内では"ビッツ"でお馴染みの車の海外における販売車名です。シトロエンやフォルクスワーゲン,ヒュンダイといったメーカーが中心となってしのぎを削っているWRCですが,フォードの本格復帰も噂されています。そして,さらに参戦メーカーを増やすことを目指しているWRCとしては,栄光の歴史を持つトヨタの復帰を促したい意向も持っています。そのような中,この度WRC委員会のC.バルボサ委員長が明らかにしたところによれば,2017年から適用されるテクニカルレギュレーションを早期に決定するようにしていくとのことです。テクニカルレギュレーションが早期に決まれば,当然参戦する意向を持っているメーカーはそれに向けて早くからマシン開発を行うことができます。WEC撤退後WRCに復帰する可能性が高いトヨタですから,WECのマシン開発とWRCのマシン開発を同時進行で行う時期が存在することになるわけで,早めにレギュレーションが明らかになればその分助かることになり,トヨタのWRC復帰の後押しとなります。トヨタの復帰が本当にあるのか,そして,それがいつからなのか,当分の間大きな注目点となりそうですね。
2014/03/26(水)
☆非搭載(WEC)
○近年世界耐久選手権のLMP1クラスで圧倒的強さを見せているアウディが,今季型マシンのカラーリングと,詳細スペックを発表しました。それによると,今季型マシンの名称は,これまでと同じく「アウディ R18 e-tron quatorro」です。カラーリングについては,前半分が白,後ろ半分がシルバーを基調にして赤,黒,白のラインが入ったものになっています。スペックでは,昨シーズンまでが3.7リッターのV6ターボ ディーゼルエンジンでしたが,今シーズンは排気量が4リッターに拡大されています。今シーズンからF1と同じようにERS-H(熱エネルギー回生システム)とERS-K(運動エネルギー回生システム)という2つのエネルギー回生が認められていますが,アウディはERS-Hは採用しているものの,ERS-Kについては,予想していたよりそれほど効果が得られなかったことと,信頼性の点で懸念されることから,今シーズンは採用を見送ったようです。また,軽量化という側面も不採用の理由にあるようです。今シーズンは,昨シーズンのトヨタに加え,新たに耐久レースの王者であるポルシェとのバトルが始まります。アウディが中心になることには変わりがないでしょうが,トヨタ,ポルシェがどこまでこのR18 e-tron quatorroを苦しめるのか,昨年以上に楽しみなシーズンとなりそうです。
2014/03/25(火)
☆懸念材料(F1)
○今シーズンのマシンで特長となっているのが,フロントノーズの形状です。"アリクイノーズ"や"エイリアンノーズ"などいくつかの名称がつけられるほど,各チームが工夫したものになっていますが,その要因は昨シーズンまでと比べてフロントノーズを低くするレギュレーションから生まれたものです。こうすることで,ダウンフォースを減少させることと,前を走る車のリアタイヤに乗ってしまった時に空中に舞い上がるのを防ぐことに効果があります。しかし,「空力の魔術師」と異名を取るレッドブルのチーフデザイナーであるA.ニューエイは,この低められたノーズが逆に危険性をもたらすという懸念を以前から漏らしていました。そして,その懸念が実際に起こりうることが起きています。その懸念というのは,低くなったノーズが,前を走るマシンのリアに潜り込んでしまうのではないかというものです。もしそうなった場合,潜り込んだ方のドライバーが,前のマシンのリアタイヤなどに接触する危険性が出てきます。今回懸念材料となったのは,開幕戦でスタートした直後に起こったアクシデントです。そのアクシデントというのが,私たち日本人にとって特に印象深かったものである小林可夢偉のクラッシュ劇です。好スタートを切った可夢偉でしたが,リアブレーキにトラブルが発生してしまってほぼノーブレーキ状態となり,F.マッサを巻き込む形で1コーナーに突っ込んでしまいました。その際,可夢偉のフロント部分が下に潜り込み,マッサのマシンのリア部分がやや浮き上がるという現象が見られたとのことです。スタートした直後の1コーナーですから,まだそれほどスピードが上がっていません。ですからその程度で済んだのかもしれませんが,もしこれが高速状態でのものだった場合,ニューエイの懸念が現実的なものになる可能性が出てきます。根本的な部分でのレギュレーションですから,そう簡単に変更が加わることはできません。単なる懸念というだけでシーズンが終わるといいですね。
2014/03/24(月)
☆復帰&失格(MotoGP)
○待ちに待った開幕戦カタールGPの決勝レースが,ナイトレースとしてロサイル・インターナショナル・サーキットで行われました。最高峰クラスは,昨シーズンまでMotoGPクラス&CRTクラスというクラス分けでしたが,今シーズンからファクトリーオプション&オープンオプションの2クラスに分けとなっています。その新たなスタートを切った最高峰クラスで最初のウィナーとなったのが,昨年ルーキーシーズンながらチャンピオンを獲得したレプソル・ホンダ・チームのM.マルケスでした。シーズン前に行っていたトレーニングで転倒を喫してしまい,右足の腓骨骨折という重傷を負い,シーズン前のテストをキャンセルせざるを得ない状況となっていました。今回の開幕戦が怪我からの復帰戦となったわけですが,それを見事ポールトゥーフィニッシュで飾りました。そのマルケスと首位争いを展開して2位フィニッシュとなったのが,今シーズンに引退をかけているモビスターMotoGPヤマハのV.ロッシでした。最後まで続いたバトルでしたが,最終的にはコンマ259秒差でマルケスが逃げ切りました。3位でチェッカーを受けたのが,マルケスのチームメイトで6番グリッドからスタートしたD.ペドロサでした。4位でチェッカーを受けたのが,オープンオプションクラスにフル参戦しているNGMモバイル・フォワード・レーシングのA.エスパルガロでした。フリー走行でトップタイムをマークしていた彼ですが,予選では転倒を喫して上位からのスタートはできなかったものの,見事他のファクトリー勢を抑えての走行となりました。同じくオープンオプションクラスにフル参戦しているドライブM7アスパーの青山博一は,11位でチェッカーを受けています。
Moto2クラスは,ポールからスタートしたマークVDSレーシング・チームのE.ラバトが,スタートで出遅れて順位を下げてしまいました。それに対して,3番グリッドからスタートしたイデミツ・ホンダ・チーム・アジアの中上貴晶が好スタートを切ってトップに浮上しました。出遅れたラバトは,徐々に順位を回復していき,最後は中上とのトップ争いに持ち込みました。初優勝にかける中上でしたが,残念ながらラバトがコンマ04秒差でトップチェッカーを受けました。惜しくも2位となった中上でしたが,レース終了後に行われた車検において,規定外のエアフィルターを使っていたという裁定が下ってしまい,何と失格処分が下され,3位でチェッカーを受けたラバトのチームメイトであるM.カリオが2位に,4位でチェッカーを受けたインターウェッテン・パドックMoto2のT.ルティが3位に繰り上がっています。フル参戦最初のレースとなったテルル・チームJiRウェビックの長島哲太は,21位でチェッカーを受けています。
Moto3クラスは,KTMのファクトリーチーム的役割を果たすレッドブルKTMアジョに今シーズンから所属しているJ.ミラーが,3番グリッドから好スタートを切ってホールショットを奪いました。M.マルケスの実弟で,2番グリッドからスタートしたエストレラ・ガルシア0,0のA.マルケスもこれに食い下がり,最終ラップまで2人のトップ争いが展開されていきました。そして,最終的にミラーがトップでチェッカーを受け,自身初優勝&初表彰台を獲得しました。3位には,サクソ・プリント-RTGのE.バスケスが入っています。昨シーズンはKTMの独壇場となった同クラスですが,今シーズンはホンダが本格的に巻き返しを図っていて,そのホンダ勢が予選ではトップ2を独占し,決勝では2,3位を獲得しています。
2014/03/19(水)
☆ECUソフトウェア(MotoGP)
○今週末にカタールにおいて開幕するMotoGPですが,その開幕を前にしてFIMから発表があり,グランプリ・コミッションが開幕戦の開催地であるドーハで会議を行い,2016年シーズンから最高峰クラスにおいてECUのソフトウェアを使用することで合意しました。今シーズン,そして来シーズンはそれまでの移行期間となるわけですが,ファクトリーオプションに参戦するファクトリーの中で,前年のドライコンディションの中で優勝できなかった場合は,オープンオプションと同じ緩和措置が適用され,年間エンジン使用基数が12,最大使用ガソリンが24リットルとなります。タイヤに関しては,ソフトタイヤを使用できます。ただし,14,15年シーズンのドライコンディションのレースにおいて,優勝1回2位2回,または3位3回獲得した場合は,最大使用ガソリンが22リットルに減少されます。さらに,同じファクトリーで今年シーズン中に3勝を挙げた場合には,ソフトタイヤの使用権利が失われます。ということは,昨年段階で考えるとすれば,ドゥカティと来季から再び参戦することになっているスズキがこの対象に入ることになります。この新しい決定に対して,今後どのような動きがファクトリーチームを中心に出てくるのか注目となります。
2014/03/18(火)
☆契約違反?(F1)
○開幕戦オーストラリアGPは,メルセデスのN.ロズベルグの圧勝で終わりました。そのオーストラリアGPの主催者であるAustralian Grand Prix CorporationのCEOであるA.ウェスタコット氏が,契約違反であると激怒しているという報道がなされています。その内容というのは,今シーズンから使用されているマシンのサウンドについてです。昨シーズンまで用いられていたNAエンジンは,体の芯に響くようなサウンドを奏で,いかにもF1という感じを持たせるものでした。それに対して,今シーズンから導入されたブランニューエンジンは,ターボエンジンが復活すると共に,電子アシストが昨シーズンまで用いられていたKERS以上に加わったものとなり,エンジン単体でパワーを稼ぐというものにはなっていません。レースを観戦する楽しみの一つには,そのエンジンサウンドを耳だけではなく,体で感じるというものがあります。そうしたことを期待して来場した観客を,今季型マシンは裏切っているというものなのでしょう。テレビでの中継をご覧になった皆さんは,今季型マシンのサウンドをどのように受け取られたでしょう?テレビの中と実際はもちろんずいぶん違うでしょうが,オーストラリアGPの主催者が言っている点に関して,正直私もうなずけるものでした。やはりこれまでのイメージを持ってテレビを観ますから,スピーカーを通して聞こえてくるそのサウンドには,拍子抜けしたのは事実です。昨シーズンまでの「キーン」という音はなりを潜め,今年のは「ボー」という感じのものでした。ただ,私たちの感覚を変えていかなければならないのも事実です。今年からフォーミュラEという新しいカテゴリーのレースが始まり,日本からはスーパーアグリがフル参戦することが決定しています。このカテゴリーは,化石燃料を使ったエンジンではなく,電気で走行するものです。ですから,これまでのような音は全くせず,タイヤを中心とした音が中心となることでしょう。こうした動きは,フォーミュラEだけに限らず,今後既存のカテゴリーに広がっていく可能性が高くなることでしょう。長年染みついた感覚を変えていくことはなかなか難しいですが,モータースポーツの楽しみ方を徐々に見直していく必要はありそうですね。
2014/03/17(月)
☆完勝(F1)
○開幕戦オーストラリアGPの決勝レースが,ドライコンディションのアルバート・パーク・サーキットで行われました。今シーズンから車体・エンジン共にブランニューとなったF1ですが,特にエンジンに関しては,事前テストからルノーを中心にトラブルが出ていて,果たして何台完走できるのか疑問符がついていたのが開幕戦でした。その心配はまさに現実となり,スタート段階で2台が消え,スタートをやり直すという事態となりました。さらに,2回目のスタートでは,今年再びF1に復帰したケータハムの小林可夢偉のブレーキにトラブルが発生し,1コーナーで全くブレーキがきかない状態に陥ってロータスのF.マッサを巻き込む形でクラッシュを喫してしまい,早くもリタイアに終わってしまいました。その後も,ポールからスタートしたメルセデスのL.ハミルトンや,4年連続チャンピオンを獲得しているレッドブルのS.ベッテル,フェラーリに復帰のK.ライコネン等何人ものリタイアが出て,最終的には14台が完走扱いというサバイバルレースとなりました。そのような中,3番グリッドからスタートしたメルセデスのN.ロズベルグが好スタートを切ってトップに立つと,その後は危なげない走りを展開していき,最終的には2番手に24秒以上の大差をつける完勝で開幕戦を制しました。その2番手でチェッカーを受けたのは,母国GPを2番グリッドからスタートするという好結果を予選で出したレッドブルのD.リカルドでした。今年からチャンピオンチームに移籍し,その初戦で好結果を出したリカルドでしたが,何とレース終了後に燃料流量でレギュレーション違反となり,失格という裁定が下されました。このため,以後のリザルトが1つずつ繰り上げとなっています。レッドブルとしては,この裁定が不服として,FIAに控訴することを表明しています。繰り上げにより2位となったのは,F1ルーキーで今年からマクラーレンに加入したK.マグヌッセンでした。将来を嘱望されてのF1デビューとなったマグヌッセンですが,そのデビューレースでいきなり表彰台獲得となりました。デンマーク人ドライバーの彼ですが,これはF1史上初となります。繰り上げ3位になったのは,そのマグヌッセンのチームメイトのJ.バトンでした。事前テストで好結果を残していたメルセデスエンジン勢ですが,開幕戦はこのメルセデスエンジンがトップ3を独占したことになります。
2014/03/16(日)
☆母国GP(F1)
○今シーズンの開幕戦オーストラリアGPの予選が,メルボルンにあるアルバート・パーク・サーキットで行われました。今シーズンから予選の方式に変更があり,Q3までのノックアウト方式という点は変わりないものの,各セッションの時間が変更となっています。さらに,これまではQ3で使用したタイヤを決勝で使用しなければなりませんでしたが,今年からQ2でのタイヤを使用することになりました。Q3で使用するタイヤに関しては,予選専用タイヤが投入されます。さて,予選の方ですが,この日はQ1の終盤から雨が降り始め,途中からほとんど雨は止んだものの,Q2から最後までウェットコンディションでの走行となりました。トップ10のグリッドを決めるQ3では,最終ラップでトップが入れ替わるというおもしろい展開となりました。ここで活躍を見せたのは,今シーズンからチャンピオンチームであるレッドブルに所属しているD.リカルドでした。シーズン前のテストではまともに走れなかったルノーエンジンを搭載する各チームですが,彼が所属するレッドブルもその中の一つ。しかし,チームメイトで4連覇中のS.ベッテルがQ2で3年ぶりに脱落したのに対して,Q3まで進出しただけでなく,ファイナルラップでトップタイムをマークして,あわや母国GPでポールシッターになるかというところまでいきました。しかし,その後を走行していたメルセデスのL.ハミルトンがリカルドのタイムを更新し,逆転でポールシッターとなりました。3番グリッドをチームメイトのN.ロズベルグが獲得し,事前テストが示したようにメルセデスエンジンの好調さが出ました。ちなみに,Q2で敗退して13番グリッド獲得に終わったベッテルですが,リカルドと速さに違いが出たのは,ソフトウェアに問題が出たからということです。今シーズンのマシンは,電子制御がこれまで以上に重要となってきていますので,ソフトウェアの影響はかなり大きなものになってきて,今回のベッテルは,このことを如実に表したと言えるでしょう。今シーズンからケータハムに所属して再びF1にフル参戦している唯一の日本人ドライバーである小林可夢偉は,Q1でポジションアップを果たしたところで激しい雨に見舞われたことが幸いし,その後はどのマシンもタイムアップすることができず,見事Q1を突破しました。雨に助けられたとはいえ,昨年の最下位で,F1参戦以来1ポイントも獲得したことがないチームのマシンをQ2に導いたことは十分賞賛されることではないでしょうか。
2014/03/15(土)
☆ワンツー発進(F1)
○長いオフシーズンが終了し,ついにF1が開幕しました。今シーズン最初のレースは,アルバート・パーク・サーキットで行われるオーストラリアGPです。今年のF1は,新しいレギュレーションに則って開発され,特にエンジンについてはこれまでのNAエンジンではなく,久々の復活となるターボエンジンが採用されています。さらに,これからの時代を見据え,これまで以上に電気エネルギーも補助として使われるようになり,この新しいエンジンの速さはもちろん,信頼性についても注目点になっています。今年に入って行われたプレシーズンテストでは,メルセデスエンジンユーザーの好調さが顕著となり,それをフェラーリが追うという形で推移していました。昨シーズンまでのチャンピオンエンジンであるルノーについては,速さと信頼性の両面で問題を抱えていて,チャンピオンチームであるレッドブルについては,まともに走れないという事態が続いていました。そのような中で開幕したF1ですが,初日の走行は午前・午後にフリー走行が行われ,予想通りメルセデスエンジンが快調な走りを見せ,メルセデスAMGのL.ハミルトンが総合1番手タイムをマークしました。総合2番手タイムをN.ロズベルグがマークし,メルセデスによるワンツー発進となりました。プレシーズンテストで3番手タイムをマークすることがほとんどだったフェラーリでしたが,初日の走行も同様となり,F.アロンソが総合3番手でした。不調だったレッドブル勢でしたが,シーズン開幕に何とか間に合わせたのか,初日は総合4番手タイムをマークしました。1年ぶりにF1に帰ってきた唯一のフル参戦ドライバーであるケータハムの小林可夢偉ですが,午前の走行でいきなり燃料システムのトラブルが原因で火災に見舞われてしまいました。火はすぐに消されたのですが,マシンチェックとエンジン等の載せ替え作業が必要になり,2日目の走行を視野に入れて作業に取りかかって初日は本格的な走行が1周もできないままでした。
2014/03/14(金)
☆3日連続(MotoGP)
○シーズン開幕前最後となる中・軽量級クラスのオフィシャルテスト最終日の走行が,第4戦スペインGPの会場であるヘレス・サーキットで行われました。Moto2クラスは,2日間ともイデミツ・ホンダ・チーム・アジアの中上貴晶が最速タイムをマークしてきた今回のテストでしたが,最終日も中上の速さに変わりはなく,3日連続で中上がトップタイムをマークしました。テストにおいて総合トップをマークしたのは,中上とにって今回が初となります。2番手タイムをマークしたのは,前日3番手タイムだったダイナボルト・インタックGPのS.コルテセで,中上との差はコンマ187秒でした。3番手タイムをマークしたのは,インターウェッテン・パドックMoto2のT.ルティで,こちらの中上との差はコンマ266秒でした。今シーズンがMotoGPフル参戦ルーキーとなるテルル・チームJiRウェビックの長島哲太は,トップからおよそ2秒半遅れの28番手タイムでテストを終えています。
Moto3クラスは,前日トップタイムをマークしたレッドブルKTMアジョのJ.ミラーが,最終日もトップタイムをマークしています。Moto3開設以来ずっとKTMに遅れをとっているホンダ勢ですが,昨年のMotoGPクラスチャンピオンのM.マルケスの弟で,ホンダNSF250Rユーザーの一人であるA.マルケスが,2番手タイムをマークして今回のテストにおけるホンダ勢最上位でテストを終えています。
2014/03/13(木)
☆2日連続(MotoGP)
○シーズン開幕前最後のオフィシャル・テスト2日目の走行が,ドライコンディションのヘレス・サーキットで行われました。前日トップタイムをマークしたイデミツ・ホンダ・チーム・アジアの中上貴晶は,この日も順調にサスペンションなどのセットアップを果たしていき,見事この日もトップタイムをマークしました。2番手タイムをマークしたのは,トップの中上から1000分の15秒遅れで,こちらも前日に引き続いてインターウェッテン・パドックMoto2のT.ルティでした。3番手タイムをマークしたのは,ダイナボルト・インタックGPのS.コルテセでした。テルル・チームJiRウェビックの長島哲太は,前日の29番手より少しポジションを上げて27番手タイムで2日目を終えています。
Moto3クラスでは,初日に3番手タイムだったレッドブルKTMアジョのJ.ミラーが,この日のトップタイムをマークしています。
2014/03/12(水)
☆今年初(MotoGP)
○シーズン前最後となる中・軽量級クラスのオフィシャルテストが,第4戦スペインGPの会場であるヘレス・サーキットで始まりました。今回のテストも,3日間にわたって行われる予定になっています。なお,先日行われたタイヤテストに参加したE.ラバト,M.カリオ,N.テロル,J.トーレスといったランク上位陣は,今回のテストには参加していません。
Moto2クラスで初日のトップタイムをマークしたのは,今シーズンからイデミツ・ホンダ・チーム・アジアに移籍している中上貴晶でした。中上がトップタイムをマークしたのは,今年のテストでは初となります。上位陣不在とは言え,シーズン開幕まであと少しに迫った状況だけに,いい弾みになることを期待したいと思います。およそコンマ2秒遅れで2番手タイムをマークしたのは,インターウェッテン・パドックMoto2のT.ルティでした。3番手タイムをマークしたのは,スピードアップのS.ロースでした。テルル・チームJiRウェビックの長島哲太は,30人中29番手タイムで初日を終えています。
Moto3クラスは,V.ロッシが今シーズンから共同で立ち上げたチームであるスカイ・レーシング・チーム・バイVR46からフル参戦するR.フェナティが初日のトップタイムでした。
2014/03/11(火)
☆今年も(SF&SGT)
◯SFとSGTのどちらにもフル参戦し,『日本一速い男』星野一義が率いるTEAM IMPULが,今シーズンのマシンのカラーリングを発表しました。
まずSFですが,昨シーズン同チームのタイトルスポンサーを務めた中国のパソコンメーカーである『レノボ』社が,今年も継続することになり,カラーリングもレノボカラーである赤と黒に彩られることになりました。それに伴い,SFにおけるチーム名は『LENOVO TEAM IMPUL』となります。ドライバーは,これまで通りJ-P.オリベイラが同チームから参戦しますが,チームメイトに変更があり,今シーズンはインド人初のF1ドライバーとして有名なN.カーティケヤンとなりました。基本的には,2人とも同じカラーリングですが,シャークフィンの部分に違いがあり,J-PのマシンにはIMPULのホイールブランドの一つである『IMPUL Millenium』のロゴが,カーティケヤンのマシンには,長年彼を支援しているインドのカーメーカーである『TATA』のロゴが入ります。
次に,SGTの方ですが,こちらはこれまで通り『カルソニックカンセイ』社がタイトルスポンサーとなり,お馴染みの"カルソニックブルー"のカラーリングとなります。カルソニックと星野との関係は,同社がかつて『日本ラヂエーター』という社名だった頃からで,30年以上の長きにわたって継続しています。
今シーズンからSF,SGT共に全くのブランニューマシンでの戦いとなっています。かつては常にチャンピオン争いに加わっていた同チームですが,このところその頃の勢いと比べるとややおとなしくなっている感じになっています。『闘将』星野のチームらしく,マシン的に新たなスタートとなった年に勢いが復活すると,両シリーズ共さらにおもしろくなることは間違いありません。
2014/03/10(月)
☆ワンツーだけど(MotoGP)
◯シーズン前最後となるオフィシャルテスト最終日の走行が,開幕戦の会場となるロサイル・インターナショナル・サーキットで行われました。この日トップタイムをマークしたのは,初日もトップタイムだったNGMモバイル・フォワード・レーシングのA.エスパルガロでした。転倒が相次いだ今回のテストでしたが,彼もセッション終了直前に転倒を喫してしまいましたが,無事テストを終了しています。2番手タイムをマークしたのは,昨年のMoto2クラスチャンピオンで,今シーズンからモンスター・ヤマハ・テック3に所属して最高峰クラスにステップアップを果たしているP.エスパルガロでした。つまり,兄弟でのワンツーとなります。しかし,その兄弟で明暗が分かれました。弟の方も転倒を喫してしまったのですが,何事もなかった兄に対して,弟の方は左鎖骨を骨折する重傷を負ってしまい,今日の午後からバルセロナ市内の病院で手術を受けることになっています。10日後には開幕戦が始まりますから,最高峰クラスデビューレースでいきなりハンデを背負うことになってしまいました。3番手タイムをマークしたのは,P.エスパルガロのチームメイトであるB.スミスでした。そのスミスも転倒を喫していますが,彼も幸いなことに無事テストを終えています。昨日のトップタイムだったGO&FUNホンダ・グレシーニのA.バウティスタと,昨日の2番手タイムだったLCRホンダMotoGPのS.ブラドルは,どちらも2度の転倒を喫していますが,どちらも無事で,それぞれ5番手,4番手タイムで終了しています。2日続けて11番手タイムだったドライブM7アスパーの青山博一は,10番手タイムでテストを終了しています。
2014/03/09(日)
☆2度目(MotoGP)
◯開幕まで2週間となり,シーズン開始が待ち遠しくなってきていますが,そのシーズン前最後となるオフィシャルテストが既に7日(金)から開幕戦カタールGPの会場であるロサイル・インターナショナル・サーキットにおいて3日間にわたって行われています。先日オーストラリアのフィリップアイランドでブリヂストンのタイヤテストが行われ,これにファクトリーチームが参加しましたので,今回のオフィシャルテストには,ホンダ,ヤマハ,ドゥカティのファクトリーチームを除いた10チーム,17名のライダーが参加しています。初日は,オープンオプションで常に最速タイムをマークしている昨シーズンまでのCRTクラスチャンピオンであるNGMモバイル・フォワード・レーシングのA.エスパルガロが最速タイムを刻んでいます。そして,2日目の最速タイムを刻んだのは,前回行われたオフィシャルテストで1度最速タイムをマークしているGO&FUNホンダ・グレシーニのA.バウティスタでした。ホンダRC213Vを駆る中では,唯一ショーワのサスペンションとニッシンのブレーキという日本製のパーツを搭載したマシンを使用している同チームですが,前回から投入されているショーワ製のサスペンションのセッティングがさらに高まり,2日目の最速タイムにつながったようです。2番手タイムをマークしたのは,同じくホンダのサテライトチームであるLCRホンダMotoGPのS.ブラドルでした。3番手タイムを刻んだのが,初日のトップタイムを刻んだエスパルガロでした。彼は,初日のタイムを更新することができませんでした。ドライブM7アスパーの青山博一は,前日と同じく11番手タイムで2日目を終えています。
2014/03/08(土)
☆新選択肢(MotoGP)
◯昨シーズンまでの最高峰クラスは,メーカーが供給するマシンを駆るワークス及びサテライトチームが争うMotoGPクラスと,いわゆるプライベートチームが参加するCRTクラスとに分かれていました。今シーズンからは,MotoGPクラスに代わるファクトリーオプションとCRTに代わるオープンオプションの2つのクラスに分かれ,ファクトリーオプションに対しては,オリジナルのECUを使用できる代わりに,年間使用基数,レースにおけるガソリン使用料,エンジンの開発規制などについて厳しい制限が加わります。それに対して,オープンオプションは,共通ECUを使用する代わりに,他の点についてはかなり有利になっています。こうした点を受け,ドゥカティは,ワークスもサテライトもオープンオプションに参加することを先日決断しました。ところが,オープンオプションが使用する共通ECUは,イタリアのマニエッティ・マレリ社が供給するものですが,実際の開発は,同じイタリアンメーカーであるドゥカティが行っているということが判明。ルール上は問題ないといえ,ホンダやヤマハにとっては,当然納得いかないものとなっていました。そのような状況の中,レースディレクションから新たな表明があり,ファクトリーとオープンとの中間的立場である『ファクトリー2』という新たなクラスの選択肢を創設する案を3日後に行われるグランプリ・コミッションに提出することになりました。この案では,1レースあたりの使用ガソリン量が22.5リットル(ファクトリーは20リットル,オープンは24リットルです。),年間使用エンジン基数が9基(ファクトリーは5基,オープンが12基です。)といった制限を加えるというもののようです。果たしてこの案がすんなり承認されるのか,リザルトに大きな影響を与える可能性があるだけに,要注目と言えます。
2014/03/07(金)
☆安定(F1)
◯『『Martini(マルティーニ)』といえば,イタリアのアルコール飲料ブランドですが,古くからのモータースポーツファンには,そうしたことは知らなくても,ロゴやカラーリングについては馴染みのあるものなのではないでしょうか。マルティーニは,1970年代からモータースポーツへの関わりを積極的に持つようになり,ルマン24ではポルシェで,WRCではランチアでその活躍と共にマルティーニのロゴも頻繁に目にしていました。F1では,ブラバムやロータスと手を結んだこともあります。そして,この度ウィリアムズF1から発表があり,マルティーニとのあいだでタイトルスポンサー契約が成立しました。具体的な契約期間は発表がありませんでしたが,報道によれば複数年にわたるもののようです。ウィリアムズといえば,かつては名門チームの一つでしたが,ここ数年は成績が低迷していました。それと共にスポンサーが徐々に獲得しにくい状況となり,資金的にも苦しい状況になっていました。資金的に苦しいとマシン開発に支障が出ますし,当然成績も低迷します。低迷するとスポンサーを失うというまさに悪いスパイラルに入っていました。しかし,今シーズンからメルセデスエンジンユーザーとなりましたが,ここまで行われたテストにおいては,同エンジンの優秀さと相まっていい結果が出ていて,名門復活の臭いが出てきていました。そして,今回の発表ですから,資金的にも立ち直りと安定が十分期待できます。なお,今シーズンのウィリアムズは,『ウィリアムズ・マルティーニ・レーシング』というチーム名で戦うことも合わせて発表がなされています。
2014/03/06(木)
☆復帰(MotoGP)
◯スペイン及びスペイン語圏で最大の通信関連企業『テレフォニカ・デ・エスパニャ』社のブランドである『モビスター』といえば,かつて加藤大治朗やS.ジベルノーらがホンダ・グレシーニに所属していた頃,同チームのメインスポンサーを務めていました。そのモビスターは,2005年シーズンをもってメインスポンサーを降り,以来MotoGPにおけるスポンサー活動をから遠ざかっていました。そして,この度ヤマハ発動機から発表があり,ヤマハとテレフォニカ・デ・エスパニャとの間でスポンサー契約が成立しました。今回成立した契約期間は,今年から5年間という長期契約となっています。今回の契約成立により,イタリアの自動車メーカーである『フィアット』が2010年シーズン限りでメインスポンサーを降りて以来,ヤマハのワークスチームは『ヤマハ・ファクトリー・レーシング』として参戦してきましたが,これから少なくとも5年間は『モビスター・ヤマハMotoGP』というチーム名で参戦することになりました。今回の発表は契約成立に関してのみで,開幕戦となるカタールGPの開幕直前となる19日に新たなカラーリングが施されたYZR-M1が公開されることになっています。
2014/03/05(水)
☆タイムアップ(SF)
◯実質的に今年最初の公式合同テスト2日目の走行が,開幕戦の会場となる鈴鹿サーキットで行われました。テスト最終日のこの日は,午前中のセッションで一時雨に見舞われましたが,終日ドライコンディションで走行しました。その午前中の走行は,各車データ採りを中心に走行し,午後の走行の終盤はタイムアタック合戦となりました。そのタイムアタック合戦の中でこの日トップタイムをマークしたのは,前日2番手タイムだったKYGNUS SUNOCO Team LeMansのL.デュバルでした。前日のトップタイムは,昨シーズン鈴鹿で行われた最終戦で山本尚貴がマークしたポールタイムを上回るものでしたが,この日デュバルがマークしたタイムはそれをさらに上回るものでした。2番手タイムをマークしたのは,前日にトップタイムだったPETRONAS TEAM TOM'SのA.ロッテラーでした。そのロッテラーのチームメイトである中嶋一貴が3番手タイムでした。その一貴は,上位2人が1分36秒台に入っていたのに対して,1分37秒台で終わっています。ただ,一貴のコメントによると,タイムアタック合戦の時にクリーンラップが取れなかったのがその原因で,それが取れていたら36秒台に入れることができたということでしたから,前日お伝えしたように,今年からのブランニューマシンSF14はポテンシャルが高そうで,さらなる高速バトルが期待されそうです。なお,エンジン別で見ると,前日以上にトヨタエンジンユーザー勢が速く,この日はトップ10が全て同ユーザーでした。ホンダエンジンのトップタイムは,総合11番手タイムだったHP REAL RACINGの塚越広大でした。
2014/03/04(火)
☆いきなり(SF)
◯2日間にわたる第2回公式合同テストが,ドライコンディションの鈴鹿サーキットで始まりました。第2回とはいっても,第1回は富士スピードウェイで行われる予定になっていましたが,雪の影響で中止になっていましたから,実質的には今回が今年初めての合同テストということになります。この日は,午前,午後共に2時間ずつ走行が行われています。今シーズンから車体,エンジン共に全くのブランニューになっていますから,今季型マシンであるSF14がどのような走りを見せるか注目となっていました。そのような中トップタイムをマークしたのは,PETRONAS TEAM TOM'SのA.ロッテラーでした。しかも,彼がマークしたタイムは,昨シーズンの最終戦鈴鹿の予選で山本尚貴がマークしたレコードタイムをいきなり100分の3秒上回るもので,今年から使用されるマシンがいかにポテンシャルの高いものであるかを示しています。2番手タイムをマークしたのは,KYGNUS SUNOCO Team LeMansのL.デュバルで,彼のタイムは1分36秒台に入らず,昨シーズンの山本のタイムを上回ることはできていません。3番手タイムをマークしたのは,PETRONAS TOM'Sの中嶋一貴で,奇しくもトップ3は元チャンピオン(ロッテラーが2011年,デュバルが2009年,一貴が2012年)でした。また,エンジンで見ると,トップ7までがトヨタエンジンユーザーで,ホンダエンジンユーザーとしては,NAKAJIMA RACINGの木暮卓史の8番手が最高でした。
2014/03/03(月)
☆この日も(F1)
◯シーズン開幕前最後の合同テストがバーレーン・インターナショナル・サーキットで行われてきましたが,その最終日の走行が行われ,あとは本番を迎えるだけとなりました。今年行われてきた合同テストは,1,2番手タイムがメルセデスエンジン勢,3番手タイムがフェラーリという結果がほとんどでしたが,やはりこの日もそういう結果に終わっています。まずトップタイムだったのが,その本家メルセデスであるメルセデスAMGのl.ハミルトンでした。前日の走行でギアボックストラブルに見舞われたため,マシン調整に時間を要してしばらくコースに出ることができなかったハミルトンでしたが,最後の1時間は予選を想定してスーパーソフトタイヤを投入したタイムアタックを行っています。2番手タイムをマークしたのは,今年からメルセデスエンジン勢に加入したウィリアムズのマシンを駆るV.ボッタスでした。そして3番手タイムをマークしたのは,フェラーリのF.アロンソでした。ここまでのテスト結果だけから考えると,今シーズンはメルセデスエンジン勢のメルセデス,ウィリアムズ,フォース・インディアの3チームをフェラーリが追うという展開となりそうな感じがします。前日1周さえできなかったレッドブルのS.ベッテルでしたが,フロントエンドのメカニカルトラブルに見舞われてしまったものの,最終日は77周走行できています。この日のケータハムは小林可夢偉がステアリングを握り,セッション終了1時間前にクラッチトラブルが発生して走行を切り上げたものの,1日で106周走り込むことができ,タイムは11番手でした。
2014/03/02(日)
☆走行できず(F1)
◯今年最後のオフィシャルテスト3日目の走行が,バーレーン・インターナショナル・サーキットで行われました。この日のトップタイムをマークしたのは,今年からウィリアムズに移籍している元フェラーリのF.マッサでした。今シーズンからメルセデスエンジンユーザーとなったウィリアムズですが,そのメルセデスエンジンが現段階でのベストチョイス。マッサのマークしたタイムはここまでの最速で,ベストチョイスであることをあらためて証明しています。2番手タイムをマークしたのは,本家であるメルセデスAMGのN.ロズベルグでした。3番手タイムは,このポジションが今シーズン指定席になっているフェラーリで,この日はK.ライコネンがステアリングを握っています。前日今年初めてトラブルフリーで走行できたレッドブルでしたが,この日はチャンピオンであるS.ベッテルがステアリングを握ったものの,最初の走行では1周目のターン4でストップ。マシンを修復して出た午後の走行では,ピットレーンでストップしてしまい,結局この日は1周もできないまま終わってしまいました。ことしベッテルが走行できているのは,全部合わせても88周。他のドライバーは,1日でその距離を走っていますから,いかにレッドブルが走行しながら開発を進めていくことができていないのかがわかります。
2014/03/01(土)
☆2人&オープンへ(MotoGP)
◯今年2回目となるオフィシャルテスト3日目であり,最終日でもある走行が,マレーシアのセパン・インターナショナル・サーキットで行われました。深刻な雨不足に見舞われている同地ですが,今回も結局3日間ともドライコンディションでの走行となりました。この日まずトップタイムをマークしたのは,ヤマハ・ファクトリー・レーシングのV.ロッシでした。ブリヂストンが今年供給しているタイヤとのマッチングに苦しんでいるヤマハ勢ですが,J.ロレンゾはその影響が強いものの,ロッシは比較的影響が小さく,前回のテストでもロレンゾを上回る結果を残していましたが,今回のテストも同様の結果となっています。そのロッシがトップタイムかと思われる中,セッション終了間際にそのロッシと同タイムをマークしてトップタイムを刻んだのが,前日にトップタイムだったレプソル・ホンダ・チームのD.ペドロサでした。3番手タイムをマークしたのは,ドゥカティのマシンを駆るA.ドビツィオーゾでした。なお,そのドゥカティ勢ですが,テスト終了後に発表があり,ここまではファクトリークラスのマシンとして走行してきましたが,今シーズンからCRTクラスに替わって始まるオープンクラスに,ワークスもサテライトもどちらも鞍替えすることになりました。ファクトリーとオープンとでは,マシン自体共通ECUを使うか,独自のECUを使うかだけに違いですが,それだけで1レースでの使用ガソリン量,年間使用エンジン基数に関するとオープンの方が有利ですし,さらにシーズン中のエンジン開発もできますから,今後のことを考えるとドゥカティとしてはオープンクラスを選択したようです。そのオープンクラスですが,最終日の走行でクラストップタイムだったのは,ここまで全てクラストップタイムをマークしてきているNGMモバイル・フォワード・レーシングのA.エスパルガロで,総合でも4番手タイムでした。ドライブM7アスパーの青山博一は,トップから2秒遅れの総合17番手タイムでテストを終了しています。
☆2日連続(F1)
◯シーズン開幕前最後の合同テスト2日目の走行が,バーレーン・インターナショナル・サーキットで行われました。この日は,開幕前ということもあって多くのチームがレースプログラムに取り組んだようです。そのような中,2日目のトップタイムをマークしたのは,初日に引き続いてフォース・インディアのS.ペレスでした。2番手タイムをマークしたのは,フェラーリのF.アロンソでした。この日のアロンソは,全部で122周走行し,これはこの日の最多ラップ数でした。3番手タイムをマークしたのは,何とここまでまともに走行できないテストが続いていて,全くと言っていいほど結果が残せていなかったレッドブルの今季型RB10を駆るD.リカルドでした。ここまではトラブルに見舞われなかった日がなかったレッドブルでしたが,この日はトラブルフリーで66周走行できました。そのレッドブルと同じルノーエンジンユーザーの一つであるケータハムは,前日まで小林可夢偉がステアリングを握っていましたが,この日はM.エリクソンが担当しました。そして,午後の走行中にトラブルによりマシンから火が出たため,消火器を被る結果となり,そこでこの日のテストを終了しています。
     
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