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2003・8・31
☆リーチ(Fポン)
○第7戦の予選が富士スピードウェイで行われ,現在ランキングトップの本山哲がポールを獲得しました。セカンドポジションには僚友のB.トレルイエがつけ,IMPULのワンツーとなりました。3番手には,本山とチャンピオン争いを展開している脇坂寿一が入りました。IMPULと富士との相性はよく,第2戦の富士でも今回と同じ布陣で予選ワンツーを決め,決勝でもそのままの順でゴールを決めています。もし今回のレースで本山が勝ち,脇坂がノーポイントに終わると,その段階で本山のチャンピオンが決定ということになります。まさに,今回のポールで「リーチ!」といった感じです。
☆ボイコット?(F1)
○ミシュランの責任者であるP.ドュバスキエが,衝撃的な発言をしました。それは,ミシュランユーザーのチームが,9月14日に決勝を迎えるイタリアGPをボイコットするかもしれないということ。これは,F1の統括団体であるFIAが,タイヤに関するレギュレーションの発表を行ったことが原因となっています。以前から,ミシュランタイヤの接地面積の変化が指摘されていました。その指摘というのは,タイヤにつけられている溝の幅の変化が,レースの前後で随分違っているというような内容です。溝の幅が狭くなるということは,つまり接地面積が増えるということですから,単純に考えるとグリップがよくなって速く走れることになります。このところミシュラン勢の勢いは増すばかりで,ブリヂストンは劣勢に立たされた状態です。そうした状況が,今回の騒動の背景になっているのかもしれません。
2003・8・30
☆暫定カレンダー(Fポン)
○2004年の暫定カレンダーが発表されました。それによると,今季は全10戦ですが,来季は現段階で8戦しか組まれていません。減少の一番の理由は,富士スピードウェイが来季コースの大幅改修工事のため使用ができないことです。現段階での開催予定は,以下の表のようになっています。もちろん,これから先変更が加わることがあるかもしれませんので,わかり次第お伝えします。
2004年のレースカレンダー(暫定) | ||
決勝開催日 | サーキット | |
第1戦 | 3月28日 | 鈴鹿 |
第2戦 | 5月 2日 | セントラルパークMINE |
第3戦 | 6月 6日 | ツインリンクもてぎ |
第4戦 | 7月 4日 | 鈴鹿 |
第5戦 | 8月 1日 | スポーツランドSUGO |
第6戦 | 6月19日 | セントラルパークPINE |
第7戦 | 10月24日 | ツインリンクもてぎ |
第8戦 | 11月 7日 | 鈴鹿 |
☆合意か(WGP)
○突然の解雇劇の主人公となった宇井陽一の,新しい所属チームがどうやら決まりそうな感じです。そのチームは,イタリアのバイクメーカーであるジレラです。ご存知の方も多いと思いますが,宇井が昨年まで所属していたデルビと今回のジレラとは同じ傘下のバイクメーカーで,マシン自体もブランド違いの同一車です。デルビもジレラも,昨年までの活躍が嘘のようになりを潜めた状態ですから,これまでのマシンを知り尽くしている宇井に白羽の矢が刺さっても全くおかしくないといえるでしょう。ただし,まだこの話は噂の段階ですし,次戦のチェコGPから参戦できるかどうかも決定していません。
2003・8・29
☆あおり(WGP)
○125tクラスに参戦しているステリガルダレーシングから発表があり,先日KTMを解雇された昨年の125ccクラスチャンピオンA.バンサンと残りのシーズンの契約が成立しました。そのあおりを食らって,宇井陽一がシーズン途中で突然解雇される羽目に陥ってしまいました。チームの発表によると,3台体制での参戦の方向性も探ったものの,うまくいかなかったとのことです。宇井本人に言わせると「スポンサーが,チャンピオンナンバーの1をつけたマシンが欲しいから」というようなコメントを出していますが,あながち否定できない話ではなさそうな・・・。チームによると,宇井解雇の理由は,期待していたほどの成績をあげられなかったからということでした。幸い,宇井ほどのライダーですから他のチームが放っておくわけがなく,すでにいくつかのチームからオファーが来ているとのことですから,次戦ポルトガルGPには,他のチームのマシンを駆って走ってるかもしれませんね。なお,今回のバンサンの契約事項の中には,来季250tクラス参戦プロジェクトに参加する契約も含まれているという情報があります。
☆フォーミュラに復活(CART)
○CARTにフル参戦しているPKレーシングより発表があり,今週末にデンバーで行われる第15戦より,M.パピスに代わって,昨年トヨタのマシンを駆ってF1に出場していたM.サロが走ることになりました。同チームとサロとの間には,今季開幕前に契約の噂が流れたこともありましたが,それが今になって実現した感じです。ルマン24には出場したサロですが,数ヶ月ぶりのフォーミュラカーでの走りとなります。
2003・8・28
☆昨年型 Part1(F1)
○ランキングトップのM.シューマッハに2ポイント差の3位と,再びチャンピオン争いに大きく絡んできたK.ライコネンが所属するマクラーレン・メルセデスが,MP4−18という新型マシンの今季内の投入を中止したようです。この新型マシンについては,これまでにも何回かお伝えしてきていますが,FIAのクラッシュテストに不合格になったり,テストで様々なトラブルが出たり(まあ,テストですから出て当たり前なんですけどね)ということで,安定感に欠けています。チャンピオン争いが白熱化し,残りのレースが少なくなっているということもあって,現在使用中のMP4−17Dを継続使用することがベストだと判断したようです。このことを証明するかのように,来週モンツァで行うテストには,MP4−17Dの方を持ち込むことが明らかになっています。
☆昨年型 Part2(F1)
○来週ムジェロで行われるテストに,ミナルディは,PS03という今季型マシンを持っていくだけではなく,今はなき「アロウズ」が昨年使用したA23も持っていくことをチームのボスであるP.ストッダートが明らかにしました。A23については,すでにこのページでお伝えしたように,倒産したアロウズのマシンをミナルディが買い取ったという経緯があります。「今期中にこのA23を投入するかも」という噂も出ましたが,どうやら今回持っていくのは,来季型マシンを開発する上で参考にするためのようです。
2003・8・27
☆引退(IRL)
○アメリカンフォーミュラの名門で,IRLにフル参戦中のチーム・ペンスキーからドライバーの動きについて発表がありました。それによると,今年のインディ500ウィナーで,これまでCARTでチャンピオンになったこともあるG.ド.フェランが,今シーズン限りで引退することになりました。まだまだドライバーとして十分にチャンピオン争いに絡んでいける力がある中での引退発表ですから,かなり驚かされたのは事実です。ただ,周りの人間がどう思おうとも,一番わかるのは自分自身ですから,その本人がそうした決断をするということはやはり心に秘めたものがあったのでしょう。そのフェランに代わって,来年ステアリングを握ることになったのが,去年と一昨年のIRLチャンピオンS.ホーニッシュJrです。名門チームに元チャンピオンが加わるわけですから,ペンスキーの来年に要注目といたところでしょう。
☆重傷(BSB)
○今季英国スーパーバイク選手権にフル参戦している加賀山就臣が,先日行われた第10戦のウォームアップ走行で他車と接触して転倒し,骨盤を2箇所骨折するという重傷を負いました。幸い頭や脊髄などの重要な場所は何事もなかったようですし,骨折箇所を固定する手術は成功しました。ただ,怪我が怪我だけに,今シーズン中の復帰は絶望と考えていいでしょう。今季は,BSBはもちろん,WGPや8耐とスズキの重要な戦力として大活躍してきただけに,何とも残念な事故となってしまいました。来シーズンは,100%回復した体で素晴らしい走りを見せてくれることを期待しましょう。
2003・8・26
☆交代(WRC)
○マシン開発のために今年1年間の参戦を休止し,来年本格的に復帰する予定の三菱から,来季のドライバーについての発表がありました。昨年・今年の2年間契約していたA.マクレーに代わって,G.パニツィとの契約が成立しました。両者ともにフランス人ドライバーですから,同国人同士の入れ替えとなります。パニツィは,1990年にモンテカルロラリーでWRCにデビューし,これまで6勝をあげている37歳のドライバーです。今季はプジョーの第3ドライバーで,5戦に出場し,最高位はトルコラリーでの5位となっています。
2003・8・25
☆ぶちかまし(R2−1)
○第6戦の決勝がオートポリスで行われました。最高峰のJSB1000クラスでは,TSRの辻村猛が初優勝を飾りました。WGPの125ccクラスや今季ダブルエントリーしているST600クラスでは優勝しているものの,いわゆる最高峰クラスでは,彼自身の初勝利となります。彼がインタビューなどでよく使う「ぶちかまし」を最高峰クラスで実現したような感じです。また,125ccクラスではHONDA熊本レーシングの葛原稔永が,ST600クラスではTeam高武RSCの徳留和樹が優勝し,地元九州勢がぶちかましをみせました。
なお,残念な出来事ですが,でもレースとして行われたBMWを使ってのレースにおいて,開始早々に転倒したライダーに後続のバイクがぶつかるというアクシデントが発生し,そのライダーがお亡くなりになるという深刻な事態が起きました。このデモレースには,一般のBMWユーザーはもちろん,平忠彦さんや水谷勝さんといった往年の名ライダーや鈴鹿8耐で有名な千石清一さんなどが参加する華やかなものとなるはずでした。本当のレースで死亡事故が起こることはなくはないことですが,デモレースでの事故というのは珍しいことではないかと思います。ここにお亡くなりになった方のご冥福をお祈りいたします。
次は,たいしたことのない残念なこと。今回のR2−1に私は観戦しに行きました。日本GPの時のように,特集ページを作るつもりだったのですが,何とデジカメを忘れてしまってました。ということで,私の思惑は見事に空振りとなってしまいました。(T
T)
☆最年少(F1)
○第13戦の決勝がハンガロリンクで行われ,ポールからスタートしたF.アロンソが安定した速さでトップをキープし,最後は2位のk.ライコネンに16秒以上の大差をつけて圧勝しました。アロンソの優勝は,これまでの記録を54日上回る史上最年少記録となりました。フェラーリのM.シューマッハは,周回遅れとなる8位でかろうじて1ポイントをゲット。R.バリチェロは,サスペンションのトラブルでクラッシュしリタイアという形でレースを終えました。この結果,ウィリアムズの二人が3・4位に入り,コンストラクターズポイントでウィリアムズがトップに躍り出ました。また,ドライバーズポイントでもトップのM.シューマッハにJ−P.モントーヤが1ポイント差,K.ライコネンが2ポイント差と,混沌とした状況にさらに拍車がかかりました。
2003・8・24
☆2戦連続(R2−1)
○第6戦の予選が行われ,JSB1000クラスは山口辰也が唯一1分52秒台に入るコースレコードでポールを獲得しました。山口のポールは,前戦であるもてぎでのレースに引き続いて2戦連続となります。ランキングトップの北川圭一が2番手につけ,チャンピオン争いにさらに有利な立場に近づいています。ところで,DydoのCMでお馴染み,250ccクラスの若手有望株である高橋裕紀は,先日行ったSUGOでの練習走行で転倒し左手を骨折したため,残念ながら今回は欠場となっています。
☆2回目(F1)
○第13戦ハンガリーGPの予選2日目が行われ,ルノーのF.アロンソが,自身2回目となるポールを獲得しました。僚友のJ.トゥルーリが初日にトップタイムをマークしていますので,ルノーの好調さがうかがえます。ドライバー&コンストラクターポイントで激しくフェラーリと争っているウィリアムズは,今回もその好調さを維持し,ラルフが2番手,モントーヤが4番手につけています。その相手となるフェラーリは今一つさえず,バリチェロが5番手,そしてミハエルが8番手と低迷しています。なお,午前中のフリー走行で,ジョーダンのR.ファーマンが激しいクラッシュを演じて出場が不可能となりました。そこで,Z.バウムガルトナーが代役で出場しています。
☆移籍(F1)
○続々来季の契約が発表されてきていますが,ザウバーから発表があり,今季ジョーダンから参戦し第3戦で勝利を挙げたG.フィジケラと契約したことが明らかとなりました。ただし,もう一人のドライバーについては発表がありませんでした。噂では,フェラーリのテストドライバであるF.マッサが,フェラーリエンジンユーザーであるザウバーに移籍するのではないかということです。ということは,もしそうなると,来季のザウバーは総入れ替えということになります。
2003・8・23
☆オートポリスへ(R2−1)
○九州で唯一のR2−1開催となるオートポリスでのレースが,今日開幕を迎えます。昨日は,各クラスのフリー走行が行われました。レースも後半戦に入り,今回のレース結果がチャンピオン争いに大変大きな影響を与えるだけに,重要なレースとなりますので要注目です。舞台となるオートポリスは,我が大分県が世界に誇るサーキットですが,バブル崩壊後倒産という憂き目をみました。その後,村民の熱い思いがあって村が運営に当たるという珍しい形で現在に至っています。これからのオートポリスは,9月26日〜28日に「アジアンフェスティバル」という名称でFIA公認レースであるフォーミュラBMWアジアなどのレースや,夏川りみさんのコンサート等の催しがあります。また,10月25・26日には,日本で一番観客動員が多いシリーズであるJGTCが開催されます。ぜひ皆さんオートポリスにいらしてください!もちろん私も行く予定にしています。
☆そのまま(F1)
○マクラーレン・メルセデスが,来季のドライバーズラインナップの発表を行いました。それによると,メンバーは今季と全く同じとなりました。まず,正ドライバーがD.クルサード&K.ライコネン,テストドライバーがA.ブルツ(第3ドライバーと言った方がいいのかも)&P.デ・ラ・ロサというメンバーです。クルサードは,これでマクラーレン9年目となります。しかし,10年目というのはないというのが大方の見方です。と言うのも,J−P.モントーヤとの契約が,既に既定路線となっているからです。
2003・8・22
☆裁定変更(F1)
○先に行われたドイツGPでスタート直後に起こった接触事故(R.シューマッハ,RA.バリチェロ,K.ライコネンを中心とした事故)に対する裁定が変更されました。これは,ドイツGPのスチュワードが,「ラルフに事故の責任がある」ということで,今週末に行われるハンガリーGPでのスターティンググリッド10位降格裁定に対して,ウィリアムズ側がFIA国際控訴裁判所に不服を申し込んでいた裁判の結果によるものです。この裁判では,10位降格という裁定は不当なもので,5万ドルの罰金が相当という結論に達しました。またあ,”おとがめなし”となっていた他の二人(バリチェロ&ライコネン)に対しても何らかの責任があるのではないかということで,ドイツGPのスチュワードに対して再度審査するよう指示を出しました。
2003・8・21
☆V6か?(WGP)
○チェコGP終了後,ホンダ陣営は,そのままブルノに残ってタイヤや新しいエンジンパーツのテストを行いました。その中で,トップタイムをマークしたのは宇川徹でした。今季ほとんどいいところがないだけに,後半戦に向け,いいきっかけとなってほしいものです。そのテストでの話題は,今季というより来季のことが取り上げられていました。その内容というのが,現在RC211VはV型5気筒エンジンですが,来季はV6のエンジンとなるのではないかということです。この噂は何も急に起こったわけではなく,レース関係者の間では今季からV6エンジンを投入するのではないかという観測が出ていたのです。次戦ポルトガルGPが行われている9月6日に,HRCから来季のRC211Vについて記者発表が行われるという予定だそうです。そのときに今回の噂の真相がはっきりするのかもしれませんね。
☆継続(F1)
○ルノーからリリースがあり,来季のドライバーズラインナップは,今季と同じJ.トゥルーリ&F.アロンソのコンビでいくことが決まりました。両者ともにいいパフォーマンスを見せているだけに,契約継続というのはある意味当然の結果といえるかもしれません。
2003・8・20
☆復帰(WRC)
○昨日スバルのT.マキネンの引退をお伝えしましたが,彼に代わって来季スバルのステアリングを握るドライバーの発表がありました。その人は,現在プジョーのマシンを駆って2位に5ポイント差をつけてチャンピオンシップをリードしているR.バーンズです。バーンズとスバルとの関係ですが,一昨年バーンズがチャンピオンになった時の所属がスバル。つまり,バーンズにとって古巣に,しかもいい思い出の残る場所に帰ることになります。今回の契約は,2005年までの2年間になっています。果たして2001年の再来となるでしょうか。
☆復活(F1)
○これまでこのページでも何回かお伝えしてきたベルギーGPについて,新たな報道がありました。ベルギー国内の報道機関の発表によるとベルギーGP復活が決まったとのことです。タバコ広告禁止措置により,今季のカレンダーから消えた同GPでしたが,政府をも巻き込んで特別措置法を制定しての今回の復活劇につながりました。同じ理由により来年のカレンダーから消えたカナダGPとは,全く正反対の状態となりました。今回の復活劇により,スパフランコルシャンサーキットの名物コーナーであるオールージュを再びF1マシンがアタックするシーンを観ることができるようになりました。
2003・8・19
☆暫定カレンダー(WGP)
○チェコGPの開催中に,来年の暫定カレンダーが発表されました。それによると,開幕戦はいつものように鈴鹿からになっています。しかし,今年の加藤大二郎選手の死亡事故により,鈴鹿の安全性が大変問題となっていて,すんなり鈴鹿からの開幕とは決まらないようです。最悪の場合,鈴鹿はレースカレンダーから消える場合もなくはないです。ぜひ例年通りの決着となってほしいものです。もちろん,ライダーの安全性が一番ですが。また,今年は全16戦で行われますが,来季は新たにカタールGPが加わり,全17戦で争われることになります。
2004年のレースカレンダー(暫定) | |||
決勝開催日 | 名称 | サーキット | |
第1戦 | 4月 4日 | 日本GP | 鈴鹿(?) |
第2戦 | 4月18日 | 南アフリカGP | ウェルコム |
第3戦 | 5月 2日 | スペインGP | ヘレス |
第4戦 | 5月16日 | フランスGP | ルマン |
第5戦 | 5月30日 | イタリアGP | ムジェロ |
第6戦 | 6月13日 | カタルニアGP | カタルニア |
第7戦 | 6月26日 | オランダGP | アッセン |
第8戦 | 7月11日 | イギリスGP | ドニントンパーク |
第9戦 | 7月18日 | ドイツGP | ザクセンリンク |
第10戦 | 7月31日 | ブラジルGP | ハカレパグア |
第11戦 | 8月22日 | チェコGP | ブルノ |
第12戦 | 9月 5日 | ポルトガルGP | エストリル |
第13戦 | 9月19日 | パシフィックGP | もてぎ |
第14戦 | 10月 2日 | カタールGP | カタール |
第15戦 | 10月10日 | マレーシアGP | セパン |
第17戦 | 10月17日 | オーストラリアGP | フィリップアイランド |
第18戦 | 10月31日 | バレンシアGP | バレンシア |
☆引退(WRC)
○スバルのT.マキネンが,今季限りで引退することを明らかにしました。マキネンは,三菱に所属しているときの96〜99年に4連覇という史上初の快挙を成し遂げています。しかし,昨年スバルに移籍してからは,思うような成績があげられず,ここ1年間は勝利の女神に見放された格好になっています。今季のスバルは僚友のP.ソルベルグがキプロスラリーで勝利を挙げていて,ナンバー1の座を実質上奪われている格好です。マキネンはまだ39歳。他のカテゴリーと違って,WRCの場合は選手生命が比較的長いですから,まだ引退する年齢ではありません。しかし,彼の栄光から考えると,若手が台頭してなかなか勝利の道が厳しい状況は走ることを断念せざるを得なかったのかもしれません。最多勝記録まで1勝と迫っていますから,ぜひ引退までには達成して,花道を飾ってほしいものです。
2003・8・18
☆久々(WGP)
○第10戦の決勝が行われ,ポールからスタートしたV.ロッシが,ランキングトップの座を争うS.ジベルナウとの熾烈なバトルを制して,見事ポールトゥーフィニッシュを飾りました。ロッシの勝利は,第5戦イタリアGP以来ですから,何とも久々の勝利になります。序盤しばらくの間トップの座を守っていたドゥカティのT.ベイリスは3番手に入り,2戦連続の3位表彰台獲得となりました。日本人勢では,宇川徹の8位が最高と,相変わらず苦戦が続いています。前日のフリー走行で転倒を喫し,ヘリコプターで病院に運ばれるというアクシデントに見舞われた中野真矢は,痛い体を引きずってという感じでレースに強行出場。順位は14位と下位ながら,見事ポイントを獲得しました。今回4ストマシンで出場した青木宣篤は,相変わらず開発途上のマシンに苦しめられ,11周目にリタイアしています。
2003・8・17
☆久々(WGP)
○チェコGPの予選2日目が行われました。今夏のヨーロッパは猛暑に襲われていますが,この日も気温が30度に到達し,暑い中でのセッションとなりました。ポールポジションは,現在ランキングトップのV.ロッシがコースレコードをマークして獲得しました。ロッシのポールは4戦ぶりで,彼からすると久々のポールとなりました。予選2位には,今季絶好調のS.ジベルナウが入り,後半戦もその好調ぶりを維持しているところを見せました。日本勢では,宇川徹の8位が最高でした。中野真矢が朝のフリー走行で220q以上のスピードで走行中にハイサイドから転倒。ヘリコプターで病院に運ばれるという一幕もありました。幸い大きな怪我にはいたらなかった模様ですが,全身を強打していますから,決勝に出場できるかどうかは微妙だということです。なお,今回のレースでは,V.ロッシの髪の毛の色が「赤」になっています。くれぐれも決勝では,ランキングトップの座に「赤信号」が灯るようなことにならなければいいのですが・・・。
☆昇格(WGP)
○今季カワサキのテストライダーで,ワイルドカードで参戦した際にはレギュラーライダーよりも好成績を収めることがしばしばあったドイツ人ライダーA.ホフマンが,来季カワサキのレギュラーライダーとして契約が成立したことが発表されました。ということは,今年のレギュラーライダーであるG.マッコイとA.ピットのどちらかがシートを失うことになります。ただし,今のところどちらがそうなるのかは,明らかとなっていません。
☆ウィルス(WGP)
○世界的に猛威を振るったコンピュータウィルス「Blaster」が,WGPのパドックにもその影響を与えたようです。特にHRCでは,スタッフ全員が感染してしまったとのこと。マシンのメンテナンスには気を使っていても,PCにはそうでなかったのでしょうかね。
☆新旧(WGP)
○第10戦のチェコGPには,新旧のライダーがスポットで参戦しています。まず「新」は,ワイルドカードでチェコの女性ライダーM.ヤナコワが出場していますが,彼女は何と15歳!卓球の福原愛ちゃんのように,地元では「天才少女」と呼ばれているのかもしれませんね。「旧」は,KTMで起こったA.バンサンの解雇劇に伴ってアジョモータースポーツから急遽移籍となったM.カリオに代わって,今回限定ですが,日本の125ccクラスのオーソリティーで,元WGPライダーである菊池寛幸が参戦しています。彼は,現在38歳。ヤナコワとの年齢差を考えると,「親子」といってもおかしくないくらいの感じですね。
2003・8・14
☆05契約(F1)
○後半戦に入り,これから来季に向けての契約交渉が白熱化していきます。ところが,来季を飛び越して05年の契約を結んだとされる話が出てきました。その噂の中心人物は,ウィリアムズのJ−P.モントーヤです。彼に関する噂は,既に何度もあがってきています。一時期は,R.シューマッハの離脱がささやかれたこともあったのですが,現在はモントーヤがウィリアムズを離れることがまことしやかに囁かれています。実際,今季の契約金が,ラルフの3分の1程度ということですから,不満に思うのは当然でしょうし,ウィリアムズはますますBMWの影響力が強まってますので,ドイツ人ドライバーが重要視されるのも当然。来季すぐにでも移籍したいところでしょうが,ウィリアムズとの契約は既に04年まで結ばれていますからそれも叶いません。ということで,裏技的に再来年の契約の約束を結んだという形になったようです。その約束の相手とは,現在コンストラクターズポイントで2位争いをしているマクラーレンです。果たしてこの噂は本当なのでしょうか。
☆9月には(WGP)
○3週間にわたる夏休みが終わり,明日からチェコでWGPが再開します。今季からすべてのマシンが4ストになるはずだったのですが,諸事情からチームKRとWCMの2チームは,一部のレースを除いていまだに2ストマシンでの参戦が続いています。しかし,両チームともこの状態を打破すべく,いろいろな努力を重ねているようです。そして,現段階では,両チームとも9月にエストリルサーキットで行われるポルトガルGPから4ストマシンを投入する予定のようです。チームKRの方は,既に基本的なマシンが完成していますから十分可能な話ですが,WCMの場合は,発表済みのマシンはレギュレーション違反で使えません。果たして9月からの投入が可能なのでしょうか?
2003・8・13
☆交代(Fポン)
○先日行われた第6戦SUGOでのレースを「個人的な理由」ということで欠場した5ZIGENの福田良ですが,そのまま今季のFポンから去ることになりそうです。この度,彼の所属する5ZIGENから公式リリースがあり,31日に決勝を向かえる予定の第7戦から福田に代わって今季全日本F3にトムスからフル参戦しているJ.コートニーがステアリングを握ることになりました。F3でのコートニーは,現在14戦中7勝と圧倒的な速さを見せてチャンピオン街道驀進中です。その彼が,シーズン途中でステップアップを果たすことになったわけです。ただし,F3への出場も継続しますから,ダブルエントリーという形になります。残念なのは,福田良が結局すばらしい結果を出せないまま今季のFポンから姿を消すようになったこと。フランスF3チャンピオンとなってF1BARのテストドライバーとなったまではよかったのですが,それからがあまり明るい話題が出てない感じです。若い頃から単身ヨーロッパに渡り,苦労する中でF3チャンピオンになったドライバーですから,何とかいい活躍の場が彼の前に開けてくれるといいのですが・・。
2003・8・12
☆タイトル決定(IRL)
○第11戦がゲートウェイ・インターナショナル・スピードウェイで開催され,マールボロ・チーム・ペンスキーのH.カストロネベスが見事ポールトゥーフィニッシュを飾りました。カストロネベスにとって,今季初優勝となります。このレースは,ピットレーンで接触事故がおき,そのあおりを食らってピット作業をしていたA.アンサーJrのピットクルーがはねられるというような事故をはじめ,3回のフルコースコーションとなるというようなレース展開でした。最終的には,1〜3位までをブラジリアンが制するというレース結果となりました。この勝利でトヨタエンジンが11戦中9勝という圧倒的な速さを見せ,シリーズはまだ5戦残っていますが,トヨタのエンジンマニュファクチャラーズチャンピオンが決定しました。こういう話を聞くと,レースが終盤を迎えてきたというような印象を抱きますね。
☆3勝目(BSB)
○イギリススーパーバイク選手権(BSB)の第9戦がオールトンパークサーキットで行われ,日本人で唯一フル参戦している加賀山就臣が今季3勝目を飾りました。BSBはSBKと同じように1戦につき2レースが行われていますが,今回の1レース目は,ポールからスタートしてトップ争いを展開していたものの,残り6周となったところで多重クラッシュが発生。赤旗中断となりそのままレースが成立しました。そのため残念ながら2位という結果で終わってしまいました。しかし,2レース目は僚友のJ.レイノルズとのトップ争いとなりましたが,2秒以上の差をつけてチェッカーを受け,見事今季3勝目を飾りました。先日行われた8耐は,2周目におきたオイルに乗っかっての多重クラッシュにチームメイトが巻き込まれ,加賀山自身は1周もできないまま終わってしまうという,何ともフラストレーションのたまるレースだっただけに,今回の勝利で溜飲が下がったのではないかと思います。
2003・8・11
☆契約延長(WSS)
○SBKと併催で行われているWSSに参戦中のベルガルダ・ヤマハから,契約更改のアナウンスがありました。それによると,昨年までWGPに参戦し,今季からWSSへと同チームに所属してフル参戦しているオランダ人ライダーJ−V.グールベルグを来年も起用することになりました。元々今季は別のライダーで参戦する予定だったのですが,シーズン直前に二人のライダーともに諸事情から引退ということになり,急に参戦することになったのです。しかも,マシンは新型のR6。しかし,元々チームのポテンシャルが高いところでしたし,グールベルグ自身もプライベートライダーとしてはかなりWGPでいい成績を収めてましたから,その両者のマッチングがうまくいき,現在はランキング2位につけてチャンピオン争いに絡んでいる状態です。こうしたこともあって,今回の契約延長となったようです。
☆布石?(F1)
○ジョーダンチームのボスであるE.ジョーダンが,今季ザウバーから参戦しているドイツ人ドライバーN.ハイドフェルドにラブコールを送っていることを明らかにしました。今季は思うような成績が残せていないハイドフェルドですが,ポテンシャルの高さは以前から評判になっていました。ですから,離脱がほぼ間違いないといわれているJ.フィジケラの後釜に彼を座らせようとすることは十分うなづけます。しかし,理由はそれだけではないようです。来季からメルセデスがもう一チームに安い金額でエンジンを貸し出すことが明らかとなっていますが,ドイツ人ドライバーを採用することで交渉を有利にしようとすることもあるようです。資金的に苦しい運営を強いられているジョーダンにとって,高い値段の割にはなかなか成績が上がらないフォードエンジンよりは,安くて優秀なメルセデスエンジンを欲するのは当然のこと。果たしてジョーダンの望むように事がうまく進むのでしょうか。
2003・8・10
☆中国へ(F1)
○タバコ広告禁止措置によってカナダGPが来年からのカレンダーから消えることを昨日お伝えしましたが,それに対して中国はタバコ広告禁止措置は当分なさそうですし,市場として巨大等々の理由により,これからますますレースの世界も中国への進出を図ることは間違いありませんし,実際来年から中国GPが始まります。各チームも中国への足がかりを見つけようとしていますが,この度マクラーレン・メルセデスが,若き中国人ドライバーF.チェンをサポートしていくことが発表されました。もちろんまだF1へというわけには当然いかず,イギリスのフォーミュラ・ルノーでのサポートということです。チェンはまだ19歳。これからどうなるのか皆目見当がつきませんが,こうした形で中国人ドライバーが世界で活躍するときが,そう遠くない将来出てくるのでしょうね。
2003・8・9
☆顔ぶれ(F1)
○来シーズンのカレンダーにベルギーGPが復活することはほぼ間違いありませんし,新たな開催地としてバーレーンや中国の上海が登場します。GPのラウンド数自体は,日程やチームの予算などから考えると増やすわけにはいきません。ということは,現在の開催地からどこかが外れないといけないということが必然的に出てきます。そうしたGP開催ができなくなる場所がほぼ一つ確定しました。それは,北米ラウンドの一つであるカナダです。カナダでは,10月1日からタバコ広告全面禁止措置がとられます。ベルギーGPが今シーズンのカレンダーから外れたのも,そして来シーズン復活するのも,このタバコ広告に関係してでした。世界的なタバコ広告禁止の流れがこれからますます強まっていきますから,ここ数年以内で開催地の顔ぶれがそれなりに変わっていくことが十分考えられます。
2003・8・8
☆海外進出(Fポン)
○現在Fポンでランキングトップを維持している本山哲ですが,日本国内においては「向かうところ敵なし」のような印象を受けるほど圧倒的な速さを見せています。彼の所属するINPULのオーナーである「日本一速い男」星野一義の後釜にふさわしい活躍ぶりです。その星野と本山の共通点がもう一つあります。それは,海外での走行がほとんどないということ。国内で敵なしだと,海外へ進出してもよさそうなのですが,二人とも様々な理由からそれがなされていませんでした。星野の場合,彼の全盛期が時代的に海外への進出が厳しかったのでやむをえないところもあったわけですが,本山の場合は星野に比べると出てもよさそうな感じがありました。その本山が,ようやくフォーミュラでの海外進出をもくろんでいるようです。さすがに最高峰のF1というわけにはいかず,彼が今度出ようとしているのが,ヨーロッパや南米で行われている”WSN”というシリーズです。これは,スペインを本拠においたシリーズで,ダラーラシャーシに日産のV6エンジンを載せて走るフォーミュラカーです。速さ的にはFポンに近いそうです。このたび,このシリーズのテスト走行に本山をはじめとする日産系のドライバーが参加することが決まりました。場合によっては今シーズン後半にスポット参戦するかもしれませんし,来年はフル参戦ということも視野に入れているようです。ようやく本山の海外進出への足がかりができたと言えましょう。
2003・8・7
☆途中解雇(WGP)
○F1でA.ピツォニアのシーズン途中解雇という出来事があったばかりですが,WGPでも解雇劇が起こりました。しかも,その解雇されたライダーが,昨年のチャンピオンですからなおさらびっくりです。今シーズンからWGPの125ccクラスに参戦を開始したオーストリアのバイクメーカーKTMが,A.バンサンとの契約を解除したことを発表しました。バンサンは,昨年の125ccクラスチャンピオンで,ロードレースでは新興勢力のKTMとジョイントしたことで話題となりましたが,まさかこういう形で再び話題になるとは思ってもいませんでした。今シーズンのKTMは,やはり新規参入の苦しみを味わっている真っ最中で,ほとんどいいところを出すことができていません。ライダーは二人とも125ccクラスのチャンピオン経験者(バンサンとR.ロカテッリ)ですから,ポテンシャルは十分なはずです。ということは,やはりマシン自体の戦闘力不足が一番の原因だといわれても仕方ないところがあります。チームリリースでは,前チャンピオンであるバンサンに十分なマシンが提供できていないというような内容のコメントがあります。そのことが,今回の契約解消劇につながったとも言えます。なお,バンサンの今後については,今のところ発表がありません。バンサンの後釜には,今季アジョモータースポーツから参戦しているM.カリオがつくことになりました。このチームは,東政雄が今季在籍しているところです。
2003・8・6
☆契約延長(F1)
○先日行われたドイツGPにおいてダブル入賞を果たしたトヨタが,来季のドライバー契約を結びました。来季のドライバーラインナップは,今季と同じO.パニスとC.ダ.マッタの二人です。元々二人は2年契約ですから,当然といえば当然の結果です。しかし,昨年のトヨタは,契約期間途中だったのにもかかわらずM.サロを1年で解約解除というような措置をとっていますし,今年のジャガーのようなA.ピツォニアシーズン途中解雇ということもあるわけですから,何があるかわからないのがレースの世界です。実際,これは噂の域を超えませんが,トヨタも他のドライバーに接触(J.ビルヌーブやN.ハイドフェルド?)したとも言われています。今回の発表で,ようやく落ち着くところに落ち着いたという感じでしょうか。どちらもベテランドライバーで,マシン開発する上で大きな力になり得てますから,トヨタとしてはいい選択を継続したといえるでしょう。ただ,今回の契約の結果,高木虎之介のF1復帰がますます遠のいたとも言えるわけですが・・・。
2003・8・5
☆ペナルティ(F1)
○第12戦ドイツGPのスタート直後K.ライコネンやR.バリチェロ,R.シューマッハの3台がクラッシュし,そのあおりを食らったマシンも数台あるという混乱がおきました。チャンピオン争いをしている中の3台だけに,今後のチャンピオンシップに少なからず影響が出た事故ではないかと思います。その原因は,R.シューマッハがよいラインを走るために周りの状況をよくつかまず必要以上に左に寄ったからだということで,レース後ラルフにペナルティーが科せられました。その内容というのは,次戦ハンガリーGPにおいて予選グリッドを10番下げるというもの。実はこのペナルティーは,昨年ザウバーのF.マッサにも出されています。その時には,マッサを次のレースでわざと出さず,代わりにH−H.フレンツェン出すという裏技をザウバーは使いました。コンストラクターズポイントでフェラーリにあと2点まで迫ったウィリアムズですから,今回のペナルティーはかなりチームにとって痛いでしょうから,ザウバーのような裏技を使いたいところでしょう。もちろんそうしたことは許されるわけがなく,昨年のザウバーは,結局マッサが次に登場したときペナルティーが実施されたということになりました。今回のウィリアムズにとっては,チームとしては裏技を使いたくても,ドライバーとしてはまだチャンピオンのチャンスは残されているわけですから,1戦でも確実に出場して高ポイントを獲得したいところ。昨年と大きく違って,混迷を極めてきたF1のチャンピオン争いですが,果たして今後どのような展開になってくるのでしょうか。
2003・8・4
☆これも8耐(8耐)
○真夏の祭典鈴鹿8時間耐久レースの決勝が行われました。ポールからスタートした伊藤真一&辻村猛組が,順調にホールショットを奪ってレースが始まりました。ところが,2周目に入ったところで,オープニングラップにおいてOVER・RACINGの浜口喜博&高橋英倫組がエンジンブローで撒き散らしたオイルに乗ってしまい,優勝候補の渡辺篤&加賀山就臣組のヨシムラやN.ヘイデン&清成龍一組のセブンスターホンダ,岡田忠行&亀谷長純組の桜井ホンダなどが転倒リタイアに追い込まれてしまいました。ホンダワークスの不運はその後も起こり,宇川徹の走りでトップを走っていたセブンスターホンダでしたが,45周目に井筒仁康が転倒。何とか修復して出て行ったものの,結局54周目にトラブルでリタイアとなりました。宇川の「8耐4勝」という記録はお預けとなりました。その後は,北川圭一&藤原克昭組のケンツが,2位に1分以上の差をつけて独走。169周目にピットワーク時の作業人員制限違反でストップアンドゴーのペナルティーが科せられ,差が30秒となったものの,このまま優勝かと思われていました。しかし,187周目に最後のライダーチェンジをした際,何とエンジンがかからないというトラブルが発生。原因は,今まで出たこともない,点火系の奥のほうの小さな部品のなかの一部が欠けていたというもの。これにより,粘り強く2位を走行していた生見友希雄&鎌田学組の桜井ホンダがトップに浮上し,そのままチェッカーを受けました。この結果,ホンダの8耐7連勝が達成されました。優勝した桜井ホンダは,故加藤大二郎選手がエントリーしたことがあるチーム。表彰台では,天国にいる大ちゃんの写真を持って,優勝をプレゼントしていました。ほぼ勝利を手中にしていてトラブルに泣いたケンツは,かろうじて残り1分となったところでレースに復帰して42位でチェッカーを受けました。ポールからスタートした伊藤&辻村組のTSRは,途中トラブルで何度もピットインし,一時は38位まで落ちたものの,こちらも粘り強く走行を続け,最終的には3位表彰台を獲得しました。その他のチームでは,2位に中冨伸一&吉川和多留組が入り,元WGPの125ccチャンピオンで,今季はシートがなくオートレースへの転向の道を歩み始めた青木治親が出口修と組んだDDBOYSは7位,子どもたちの注目を浴びた仮面ライダー555の山口辰也&高橋裕紀組が,10位でチェッカーを受けています。
☆レース運営(8耐)
○様々な波乱がおき,ドラマチックな展開の中で終了した8耐でしたが,レース運営に不満が残ったのも事実です。その一番の原因は,レース展開に大きな影響を与えた2周目のオイルによる多重クラッシュ。ストレートでは,オイル旗が振られていず,1コーナーでようやくオイル旗が提示されていました。このため,転倒したライダーたちは,オイル旗に気づいた時にはすでにマシンが滑り始めていたという状態だったようです。さらに,転倒したライダーに対して,半ば強制的(?)にレッカー車にマシンとライダーを乗せるということもあったようです。通常,レッカーに乗る・乗らないは,ライダー自身の判断を尊重しなければなりません。なぜなら,レッカーに乗るということは,即リタイアを意味するからです。ところが,今回はそのあたりがやや曖昧だったようです。実際,レースの実況中継を聞いていると,「レッカーで帰ってきたマシンは,レースに復帰するかも」何ていうことが放送されていました。そうしたことが出てきたこと事態,この頃の混乱振りがうかがえます。また,高速からブレーキングをはじめる1コーナー付近でオイルが出て多重クラッシュが発生しているわけですから,赤旗という線も考えられなくはなかったかとも思います。ちなみに,今回の出来事に対して,HRCとヨシムラから抗議文が提出されています。
☆トップ10に4台(F1)
○ドイツGPの決勝が行われ,ポールからスタートしたJ−P.モントーヤが,ミシュランタイヤとの組み合わせで圧倒的なタイムを連発して後続を突き放し,独走で今季2勝目をあげました。スタート直後,K.ライコネン,R.バリチェロ,R.シューマッハの3台が絡むアクシデントが発生し,3台ともにリタイアするという大波乱が起きました。また,M.シューマッハは,パンクによりかろうじて7位でチェッカーを受けてポイントを獲得しました。この結果,モントーヤがランキング2位に浮上し,トップのM.シューマッハに6ポイント差と迫ってきました。今回のレースでは,日本車勢が健闘しました。トヨタは,5・6番手に入り,初のダブル入賞を獲得。BARは,J.バトンが8位に入ってポイントを獲得し,J.ビルヌーブはポイント獲得まで後一歩の9位でした。ともかく,トップ10に4台全部が入るというこれまでになかった好結果が出ました。なお,熾烈を極めるタイヤウォーズですが,トップ6はすべてミシュラン。モントーヤのパフォーマンスといい,今回はブリヂストンの完敗といえるでしょう。
☆ファイナルラップ(JGTC)
○第5戦の決勝が,富士スピードウェイで行われました。ポールからスタートしたauセルモ・スープラの竹内浩典&立川祐路組が順調に走行を重ね,誰もが彼らの勝利を確信していました。ところが,何と最終ラップにマシントラブルが発生して白煙が上がりました。ペースはガックリと落ちたものの,何とか走行を続けることができ,最終的には3位でチェッカーを受けることができました。このトラブルに乗じてトップでチェッカーを受けたのは,auにずっとくらいついていたTAKATA童夢・NSXの道上龍&S・フィリップ組でした。彼らの優勝は,今季初となります。
2003・8・3
☆元ワークスの意地(8耐)
○8耐のトップ20のグリッドを決める,スペシャルステージが行われました。これは,今年からF1でも行われているような,1台のみコースに入ってタイムアタックをし,1周のタイムでグリッドを決めるものです。そこでトップタイムをマークしたのが,去年までホンダのワークスライダーだった伊藤真一でした。今年からワークスを離れ,ホンダ系のトッププライベートチームの一つであるTSRに所属しています。今回のトップタイムは,さすが元ワークスライダーというところを見せ付けた感じがしました。優勝候補筆頭のホンダワークスは以外にタイムが伸びず,現役GPライダーで,W.ガードナーの持つ優勝記録に並ぼうとしている宇川徹の4番手が最高でした。なお,以前このページでお伝えしたように,今日行われる決勝レースは,インターネット上でもライブ中継が行われます。CSをお持ちでない方は,このサイトでご覧になってはいかがでしょうか。
8耐ライブ中継URL・・・http://www.8tailive.com/
☆好調維持(F1)
○第12戦の予選が行われ,ウィリアムズのJ−P.モントーヤがポールを獲得しました。初日トップだったR.シューマッハが2番手となり,ウィリアムズのワンツーが今回も達成されました。正に今一番乗っているチームという感じです。それに対してフェラーリは今一歩振るわず,R.バリチェロが3番手に入ったものの,M.シューマッハは6番手と,今季2番目のワークスとグリッドになります。日本勢では,トヨタが好調で,2台ともにシングルグリッドを獲得しています。
☆GT300(JGTC)
○第5戦の予選が行われ,auセルモ・スープラの竹内浩典&立川祐路組が今季3度目のポールを獲得しました。GT300クラスでは,投入して間もないセリカが好調で,ウエッズスポーツ・セリカの青木孝行&田中実組がポール,シグマDUNLOPのGuts城内&澤圭太組が2番手と,ワンツーを達成しています。
2003・8・2
☆デビューで(8耐)
○公式予選が行われ,ホンダワークスであるセブンスターホンダのN.ヘイデン&清成龍一組が,暫定のポールを獲得しました。トップタイムをたたき出したのは,今回8耐デビューとなるヘイデンの方です。デビュー戦でいきなり暫定とはいえポールですから,さすがはGPライダーといったところでしょうか。先日行われたドイツGPで,自己最高の5位に入賞した好調さをそのまま維持しているといった感じです。ただ,この予選というのは,上位20チームにとってあくまでも暫定。21位以下のグリッドは,今回の予選で決定したわけですが,20位以内は,今日行われるスペシャルステージで決定します。
☆好調(F1)
○第12戦ドイツGPの予選1日目が行われ,ウィリアムズのR.シューマッハが暫定のポールを獲得しました。2位には僚友のJ−P.モントーヤがつけ,このところずっと好調のウィリアムズが,その好調さをいまだに維持しているところを見せました。しかも,この2人だけが1分14秒台でした。新しい空力パーツやエンジンを投入しているトヨタは,O.パニスが10位だったものの,C.ダ.マッタは15番手とあまりふるいませんでした。今回F1デビューとなったミナルディのN.キエサは,トラブルでストップし,ノータイムというF1の洗礼を浴びています。
2003・8・1
☆開幕(8耐)
○真夏の祭典「鈴鹿8時間耐久レース」が,31日に開幕しました。初日は特別スポーツ走行とフリー走行が行われ,ヨシムラの渡辺篤&加賀山就臣組がトップタイムをマークしました。最速タイムを出したのは加賀山の方で,彼はBSBを中心に,SBKやWGPにもスポットで参戦するという忙しい日々を送っているため,ぶっつけ本番での走行だったのにもかかわらずトップタイムですから,さすがスズキのエース的立場であるということを見せ付けた感じです。2番手のタームは,ケンツの北川圭一&藤原克昭組でした。なお,優勝候補筆頭のホンダワークスは3・4番手につけ,予選のスペシャルステージ及び決勝に向け,徐々にセットアップを詰めているといった印象です。
☆墜落(BSB)
○今シーズン加賀山がフル参戦しているBSBの昨年のチャンピオンS.ヒスロップ選手が,プライベートヘリを操縦中に墜落し,還らぬ人となってしまいました。享年41歳でした。彼は,マン島TTなどでも活躍し,今シーズンはつい先日ヤマハに移籍したばかりでした。ご冥福をお祈りいたします。それにしても,今シーズンは元及び現役のレーサが亡くなるのが多いような気がします。
☆再来年(WGP)
○アメリカGP復活に向け,様々な交渉を重ねているようですが,どうやら来年からのカレンダー復帰は無理のようで,早くても2005年からということになりそうな気配のようです。