トップ>2月の最新ニュース

最新ニュース

ここでは,レースに関する情報をできるだけいち早くお伝えします。

1月分へ

2003・2・28
☆日本のレースへ(Fポン)
○5ZIGENから,今年の体制発表がありました。それによると,カーナンバー5をつけるのが,昨年テストで大怪我をしたものの,驚異的な回復を見せた道上龍です。そして,カーナンバー6をつけるのが,若い頃から海外のレースに飛び出して大活躍をした九州(福岡)出身の福田良です。福田は,一昨年のフランスF3チャンピオンで,昨年はBARホンダのテストドライバーを務めましたが,F3チャンピオンを獲得したものの,残念ながら恵まれたシートを獲得できない状態でした。国内のフォーミュラマシンの最高峰に挑戦することで新たな活路を見出すことができるかもしれませんので,同じ九州の人間としては,チャンピオンに輝くような活躍をしてくれることを期待しています。

2003・2・27
☆体制発表(Fポン)
○Fポンに参戦するチームの体制発表がありました。まずは,元F1ドライバー中嶋悟がオーナーを務める昨年のチャンピオンチームであるPIAA NAKAJIMA RACINGの体制ですが,ドライバーラインナップを昨年から一新し,エースドライバーに全日本F3チャンピオンの小暮卓史を起用することになりました。昨年のチャンピオンR.ファーマンがつけるはずのカーナンバー1は,彼のF1転進に伴い,小暮がつけることになります。小暮については,中嶋監督のコメントで「高木虎之介以来のドライバー」と評するほどその才能を認めたドライバーです。なお,セカンドドライバーについては,いまだに決まっておらず,今週末FISCOで行われる合同テストで決定するようです。
もう一つのチームは,野田英樹がオーナー兼ドライバーを務める「Team MOHN」です。レースファンにはお馴染みのサスペンションブランド「OHLINS」のカロッツェリア・ジャパンと共に新規に立ち上げたチームです。新しいチームだけに,スタッフ集めなど何かと苦労したようですが,体制発表ができるまでにこぎつけました。チーフエンジニアには,トヨタのレース車両開発テストエンジニアを務めてきた河野康氏を迎えています。また,マスコットガールには,現役の中学生を採用しています。

☆テストの明暗(WGP)
○レプソルホンダとプラマックホンダの合同テストが,オーストラリアのフィリップアイランドで行われています。レプソルホンダはニューパーツとミシュランタイヤを,プラマックホンダはブリヂストンタイヤをそれぞれテストしています。参加している4人のライダー共に2日間でタイムを更新。開発の順調さがうかがえます。なお,トップタイムは王者V.ロッシがたたき出しています。新規参入の玉田誠は,4人中の4番手。開発ライダーの伊藤真一よりコンマ3秒の遅れです。それに対して,ヤマハのワークスチームであるフォルトゥーナヤマハでは,アクシデントが発生しました。今季のヤマハのテストは,なぜか雨にたたられることが多いのですが,ポルトガルのエストリルサーキットで行われている今回のテストでもウェット路面となりました。そのような中,ウェットタイヤのテストに飛び出した,昨年の250tチャンピオンで今季からMotoGPに参戦するM.メランドリが転倒し,肩甲骨のところを脱臼してしまいました。幸いにも開幕まで日にちがまだありますので,鈴鹿での第1戦には参加できるでしょうが,新規参入だけに1回のテストでも大切にしたいところ。メランドリにとって,やや出鼻をくじかれた感じではないでしょうか。

2003・2・26
☆頂点を(JGTC)
○トヨタの2003年モータースポーツ活動及び支援計画の発表がありました。それによると,今季は「頂点を目指す挑戦」を共通テーマに,F1やIRL・JGTCなどに参戦していきます。また,将来に向けたトップ・ドライバー育成,モータースポーツの基盤を支える活動についても継続して行います。
JGTCについては,パイプフレーム許可などのレギュレーションの大幅な変更を受けて,去年まで使っていた2リッターターボから,セルシオなどに搭載しているV8の4.3リッターエンジン(3UZ−FE)を使うことになりました。そのエンジンを供給するGT500のチーム及びドライバーは以下の表のようになっています。なお,MR−Sを走らせるGT300については,現段階での発表はありませんでした。

チ   ー   ム ドライバー
ESSO・トヨタ・チーム・ルマン 脇阪 寿一
飯田 章
トヨタ・チーム・トムス 土屋 武士
黒澤 琢弥
T.B.N
T.B.N
トヨタ・チーム・セルモ 竹内 浩典
立川 祐路
トヨタ・チーム・サード D.シュワガー
織戸 学
アドバン・レーシングチーム 荒 聖治
J.デュフォア
クラフト 服部 尚貴
脇阪 薫一



2003・2・25
☆体制発表(SBK)
○WGPの4サイクル化に伴い,世界スーパーバイク選手権(SBK)のレギュレーションも大きく変革を迫られています。そうしたレギュレーションの変革,WGPマシンの開発などの課題があるため,今季SBKからほとんどのワークスチームが撤退しています。そのような中,SBKにワークス参戦するドゥカティの体制発表が行われました。その発表によると,メインスポンサーには,皆さんよくご存知のイタリアのスポーツウェアメーカーである「FILA」がつくことになりました。契約は2年間になっています。ライダーは,すでに発表済みのN.ホジソンとR.ザウスの2人です。1988年から参戦を開始し,数々の栄光を獲得している2気筒マシンには,今年も様々な改良が加えられています。例えば,今年からフル参戦するようになったWGPマシンの技術も投入されるようで,スイングアームは同じものが使われます。また,風洞実験によるエアロダイナミクス面でも,ツインシートなどの改良が加えられています。こうした新しいマシンですが,冒頭にも書いたようにほとんどのワークスチームが撤退していますので,ドゥカティマシンがチャンピオンを獲得するのは間違いありません。今年のSBKは「ドゥカティカップ」と表現していいでしょう。それだけに,誰がチャンピオンを獲得し,さらにどれだけタイムを縮めることができるのかが注目点といえるでしょう。

2003・2・24
☆テスト終了(WGP)
○3日間にわたって行われたIRTAの公式合同テストが終了しました。昨日お伝えしたように,2日目は終日ウェットな路面に泣かされましたが,3日目はあたたかい日差しに恵まれました。そのような中,トップタイムをマークしたのは,1日目と同じテック3チームのA.バロスでした。テストを行うたびに,ヤマハのワークスチームのナンバーワンライダーC.チェカを上回るタイムをたたき出しますが,今回も同様な結果を出し,あらためてヤマハの実質的なエースライダーであることを証明しました。と同時に,今年の有力なチャンピオン候補であることもアピールしました。2日目にはトップ10に入ったカワサキですが,3日目は1日目と同じようにトップ10圏外に沈みました。ウェット路面での強さはあるようですが,ドライではまだまだ追いつけないような段階のようです。そういえば,昨年はシーズン中スズキのマシンがこんな感じでしたね。

   3    日    目
順位 ライダー マシン タイム
A.バロス ヤマハ 1.42.640
C.エドワーズ アプリリア 1.42.818
C.チェカ ヤマハ 1.42.861
T.ベイリス ドゥカティ 1.42.890
M.メランドリ ヤマハ 1.43.236
中野真矢 1.43.302
L.カピロッシ ドゥカティ 1.43.541
K.ロバーツ スズキ 1.43.910
芳賀紀行 アプリリア 1.44.218
10 J.ホプキンス スズキ 1.44.740


2003・2・23
☆IRTA合同テスト(WGP)
○今年初めてとなるIRTA主催の公式合同テスト(MotoGP&250tクラス)が,スペインのヘレスサーキットで行われました。このテストには,ホンダを除いたすべてのメーカーが一堂に会していますので,大変注目を浴びていました。とりわけ,残念ながら今年はフル参戦がかなわず開発ライダーとしてワイルドカードでの参戦となる阿部典史が,かなりの報道陣を集めていました。というのも,開発チームらしくヤマハのプロトタイプマシンを駆っての参加となっているからです。このマシンは,かなり曲がりくねった取り回しのマフラーやツインショックリアサスペンションなどを採用しています。まだできたばかりのマシンですから,タイム的にはそれほどでもありませんが,開幕戦の日本GPまでには,何とかいいマシンに仕上げ,フル参戦ではない鬱憤を晴らしてもらいたいものです。
今日は,初日と2日目のタイムをお伝えします。なお,初日は天候がよかったものの,2日目は終日濡れた路面の中でのテストでした。

   1    日    目                   2    日    目
順位 ライダー マシン タイム ライダー マシン タイム
A.バロス ヤマハ 1.42.588 中野真矢 ヤマハ 1.45.214
C.チェカ 1.43.277 T.ベイリス ドゥカティ 1.45.640
C.エドワーズ アプリリア 1.43.699 C.エドワーズ アプリリア 1.47.982
中野真矢 ヤマハ 1.43.794 L.カピロッシ ドゥカティ 1.48.091
M.メランドリ 1.43.810 G.マッコイ カワサキ 1.48.263
L.カピロッシ ドゥカティ 1.43.943 芳賀紀行 アプリリア 1.48.314
T.ベイリス 1.44.125 K.ロバーツ スズキ 1.48.488
芳賀紀行 アプリリア 1.44.242 J.ホプキンス 1.48.709
K.ロバーツ スズキ 1.44.558 A.ホフマン カワサキ 1.48.875
10 J.ホプキンス 1.44.652 A.ピット 1.49.851


2003・2・22
☆トヨタ関連(F1)
○トヨタにかかわるニュースを2つ。まず一つ目は,スポーツ用品メーカーではおなじみの「プーマAG社」とのオフィシャルサプライヤー契約が成立しました。この契約により,ドライバー及びチームスタッフのシューズをプーマが提供することになります。プーマは,トヨタのほかにもミナルディ,ジョーダン,ジャガーとの契約をしていますので,F1への積極的な進出の姿勢を表しています。
2つ目のニュースですが,ウィリアムズのR.シューマッハのマネージャーであるW.ウェーバーが,2004年シーズン終了後,トヨタと契約について話し合う予定であることを明らかにしました。今年のマシンのポテンシャルの低さや,チーム内での孤立化(チームの主軸がJ−P.モントーヤに移っていること)などが,今回の動きにつながっているようです。もちろんその理由からだけでなく,トヨタのチームとしての将来性に期待を寄せていることも関係していると思います。

2003・2・21
☆日本人初(DTM)
○鈴木亜久里がオーナーを務めるARTA(オートバックスレーシングチームアグリ)が,今年の体制発表を行いました。その中で,ドイツを中心に行われているDTMへ,金石勝智がフル参戦することが発表されました。同シリーズに日本人がフル参戦するのは過去例がなく,日本人初となります。昨シーズン末にテスト走行をし,そこでいいタイムをたたき出したことが,今回のチャレンジにつながりました。ARTAによると,この挑戦は,「第2ステージ」の一環ということです。世界に通用する若手を育成するのが「第1ステージ」。そして,DTM挑戦のように世界のいろいろなレースシーンにチャレンジするのが「第2ステージ」となるとのことです。このステージでは,IRLに自チームが参戦しますし,ヨーロッパカップFルノーV6シリーズや新設となったF・BMWアジア(わが大分県のオートポリスでも開催されます)などにも参戦していきます。

☆好調(WGP)
○ホンダとカワサキによる合同テスト2日目が行われました。この日も,初日にトップタイムをたたき出した加藤大治郎が自己ベストを更新してトップタイムをマークしました。昨年は,シーズン途中で2ストのNSR500から4ストのRC211Vに乗り換えるというライダーとしてはr戸惑いを感じるであろうことを経験しましたが,今年は初めからRC211V。このまま順調にマシン開発を行うことができれば,「日本人の中でチャンピオンに一番近い男」と言われるほどのポテンシャルの持ち主ですから,チャンピオン獲得の道が開けてくる可能性が高くなります。なお,2番手はV.ロッシ,3・4番手がM.ビアッジ&宇川徹のホンダポンスコンビが入っています。この順番は,2日間とも同じものとなっています。

2003・2・20
さよならガードナー(WGP&JGTC)
○いささか管理者の思い入れが強いかもしれませんが,WGPの元500tチャンピオンであるW.ガードナーが,レースの世界から引退することになりました。私とは生年月日が数日しか違いませんので,同じ時代を生きてきている人間として実に悲しいニュースです。「ウーロンゴンの野生児」という異名をとるほど野性的なライディングをし,多くのファンを魅了した2輪時代。E.ローソン,K.シュワンツ,W.レイニー,そして若かりしM.ドゥーハンという強力なライバルがいる中,87年にはオージーとして初めてとなる500tのチャンピオンを獲得しました。鈴鹿8耐では,初の2連勝という快挙も成し遂げています。正に「ホンダの顔」的存在でした。92年に2輪を引退してから4輪に転向。自らのチーム(コカコーラがメインスポンサーでしたから,真っ赤な車が印象的でした)を率いてオーストラリア国内のレースに出場した後,97年からはJGTCにトヨタから参戦して現在に至ってきました。残念なことに,JGTCでチャンピオンを獲得するということができないまま引退を決意することになりました。今後は,オーストラリア国内でビジネスの世界に身をおきながら,愛妻と2人の子どもと共に過ごす時間をもつようです。ただし,完全にレースの世界から足を洗うわけではなく,今年はワールドスーパスポーツにホンダのマシンを駆って参戦するB.パークスのマネージングをし,WGPライダーの後継者を育成していく活動もしていくとのことです。もしガードナーがいなかったら,私がこれほどレースに興味をもつことがなかったかもしれません。それだけに残念なニュースでしたが,いずれは訪れることでもあります。本当にガードナーお疲れ様でした。そして,いろいろな思い出をありがとう!!

☆03マシン登場(WGP)
○ホンダとカワサキの合同テストが,マレーシアのセパンサーキットで始まりました。ホンダからはRC211Vを駆る全ライダーや伊藤真一が,カワサキは柳川明だけが参加しています。今回のテストから,いよいよ昨年のチャンピオンマシンRC211Vの03年型を使っての走行となりました。あいにく路面状態が悪く,どのライダーも苦労しながらの走行となりましたが,初日のトップタイムは加藤大治郎がマークしました。2番手につけた昨年の王者V.ロッシとは,約0.9秒もの差をつけて今年の活躍を期待させています。

2003・2・19
☆採用(Fポン)
○3日間にわたって行われたテストにおいて2番手のタイムをたたき出したB.トレルイエの採用が,正式に決定したようです。チームは,もちろん星野一義がオーナーを務めるTeam IMPULです。今回のテストは,新型マシン開発のテストという意味合いだけでなく,ドライバーとして採用するか否かを決めるテストでした。その中でポテンシャルを発揮したわけですから,今回の決定はある程度予想されていましたし,テストの途中の段階で,すでに星野自身が採用をほのめかすコメントを出していました。トレルイエとしたら,昨年は第5戦までFポンに参戦していましたから,それ以来の復帰ということになります。ちなみに,トレルイエのマネージングをしているのは,元F1ドライバーで,F1引退後スカイラインを駆ってJGTCチャンピオンになったこともあるE.コマスです。今年のコマスは,残念ながら日本でのレースには参戦しません。

2003・2・18
☆発表(F1)
○2つのチームから新しい発表がありましたのでお伝えします。まず,ジョーダンから。これまで行われた今シーズンのテストは,ブラックカーボンむき出しのマシンでの走行でしたが,先日のベンソン&ヘッジス(B&H)のメインスポンサー昇格を受けて,ようやく今シーズンのカラーリングを発表しました。ニューカラーリングとは言っても,やはりメインカラーはこれまでと同じ黄色。サイドポッドに黄色と黒でB&Hのロゴが大きく入っています。ただし,これまでのようなサメや蜂などの特異なデザインは,今のところ採用されていません。
次の話題は,ミナルディについて。昨年はミシュランタイヤを採用していたミナルディですが,今季はブリヂストン陣営に加わることになりました。今回の契約にいたるまで,なかなかタイヤメーカーが決まらなかったため,テストではF3000のジュニアチームが採用しているエイボンタイヤで走行するという裏技を使っていました。これでようやく本格的なマシン開発が行われることになります。

☆やはり本命(Fポン)
○MINEサーキットにおいて2日間にわたって行われた合同テストに引き続いて,月曜日には特別走行が行われました。その中で,Team IMPULの本山哲が3日間のトップタイムをマークし,今年もチャンピオン候補のナンバー1であることをアピールしました。2番手には,同じチームから走行したB.トレルイエが入り,同チームのドライバーのポテンシャルの高さを示しました。なお,昨日お伝えしたフロントウィング脱落のトラブルが,この日は松田次生に発生しました。各チームともボルト交換や接着剤使用などの対策を講じた上でのトラブルだけに,根本的な解決が必要なのかもしれません。

2003・2・17
☆要改良(Fポン)
○土・日の2日間にわたって行われたMINEサーキットでの合同テストが終了しました。今回のテストでトップタイムをマークしたのは,Team LeMansの土屋武士でした。2番手にはTeam IMPULのB.トレルイエが入りました。ただし,赤旗が出たために途中でテストが終了していますので,ほとんどのドライバーはタイムアタックを行えないままになっています。今回のテストの中で,5ZIGENの道上龍にフロントウィングの脱落というトラブルが発生しました。原因は,今季からワンメイクマシンとして導入された「ローラB351」のノーズから伸びるステーとウイングの取り付け部分のボルトが折れたためと見られています。テスト終了後,他のチームのマシンをチェックしたところ,同じような症状が見られたようです。今回は,さほどトップスピードの出ないMINEサーキットでしたから,1コーナーのグラベルでマシンがストップしたので事なきを得ましたが,もしハイスピードサーキットである富士スピードウェイだったら,とんでもない結果になっていたかもしれません。ということで,シーズン開幕までには絶対に対策が必要となります。

2003・2・16
☆チャンピオンズミーティング
○三菱のラリー及びラリーレイドなどのマシンやドライバーが一堂に会してでデモ走行などを行う恒例のチャンピオンズミーティングが,昨日(プレスにのみ公開)と今日(一般公開)お台場のフジテレビ近くで行われます。幸運なことに,遠巻きながら私もプレスの前でデモ走行を行っている様子を見ることができました。狭いコースの中,ものすごいタイヤスモークをあげながらドリフト走行をしている様は,本当に迫力がありました。お近くにお寄りの際は,ぜひご覧になっていただきたいと思います。なお,プレス公開にあわせて記者会見が行われました。その際,WRCのドライバーラインナップからF.デルクールが離脱することが明らかとなりました。今年マシン開発に専念するため,1年間参戦を見合わせることが影響しているのだと思います。また,コルトを使ってWRCに参戦するのではないかという噂が出ていたのですが,これまでどおりランエボを使うことも発表されました。

2003・2・12
☆シェイクダウンは(WGP)
○10日からスペインのバルセロナでヤマハのテストが行われています。やはりというべきか,サテライトチームではあるものの,テック3チームのA.バロスがトップタイムをマークして,実質的なヤマハのエースの座を築き上げています。それに対して本来のエースであるべきC.チェカは,いきなり転倒して病院に運ばれるというアクシデントを演じてしまいました。ただし,幸いにもお尻に大きなあざをつくる程度ですんだようです。というように,ほとんどのチームがテストを行っているわけですが,今年から全くの新型マシンを投入するチームであるチームロバーツとハリスWCMは,いまだに行われていません。チームロバーツは,すでに今月末までにはテストを開始するということを表明してしていましたが,ここにきてようやくWCMについてもはっきりとしました。WCMのチーム関係者により,来週イギリス国内においてシェイクダウンテストを開始することが発表されました。フレームは新開発,エンジンはヤマハの市販者であるR1のエンジンを改良するという他チームとは違った形での参戦となりますが,果たしてどんな結果を残すのでしょうか。

2003・2・11
☆参戦チーム(Fポン)
○Fポンを主宰する日本レースプロモーション(JRP)から今年のエントリーチームの発表がありました。参加チームは以下の11チームです。
 NAKAJIMA RACING,TEAM IMPUL,TEAM 5ZIGEN,Team LeMans,DANDELION RACING,KONDO RACING,TEAM NOVA,COSMO OIL RACING TEAM CERUMO,TEAM 22,Team MOHN(初参戦),TEAM GOH(初参戦)
 昨年までずっと参戦し続けていたARTAは,IRLやJGTCに力を入れるためなのか,今年はチームとしてのFポン参戦を見送った模様です。また,ドライバーに関しては,すでに決定済みのところもありますが,15・16日にMINEサーキットで行われる合同テストにおいて選考を行うチームもあるようです。なお,このテストにおいて,今年からワンメークマシンとなる「ローラB351」での走行が始まります。

2003・2・10
☆連覇(WRC)
○世界ラリー選手権(WRC)の第2戦,スェディッシュラリーが行われました。北欧出身のドライバーでないと勝てないと言われているこのラリーですが,そのジンクスはやはり健在で,プジョー206WRCを駆るフィンランド出身のM.グロンホルムが昨年に続いて優勝しました。この優勝は今季初です。2位にも同じフィンランド出身でスバルインプレッサWRCを駆るT.マキネンが入っています。WRCにはプロダクションカーWRCというレースが併催で行われていて,それには日本人ラリーストの第一人者である新井敏弘がインプレッサを駆って参戦しています。2日目までこのクラスの首位を走っていたのですが,最終日の途中で駆動系のトラブルが発生し,そのままリタイアとなってしまいました。優勝目前のところまで来ていただけに,とても残念な結果となりました。

☆新車発表(F1)
○次々にF1の新車発表会が行われていますが,今回はザウバーの新型マシン「C22」が公開されました。昨年型のマシンと比べて,ペトロナスエンジンのパワーアップとマシンの低重心化が図られているそうです。また,新しくロシアの電話会社であるモバイルテレシステム社(MTS)がスポンサーとしてつくことも発表されました。これまではタバコブランドがスポンサーの中心でしたが,ご存知のようにヨーロッパやアメリカを中心にタバコ広告禁止が常識化してきています。これからは,こうした通信系の会社がスポンサーのトレンドになりそうですね。

2003・2・9
☆トップタイム
○世界のあちらこちらで,様々なカテゴリーのテストが行われていますが,トップタイムをマークした日本人関連のニュースを2つ。
5〜6日の2日間スペインのバレンシアでアプリリアの合同テストが行われました。今年からマシンをアプリリアにスイッチした,125tクラスのライダー宇井陽一が,2日間ともトップタイムをマークしました。非公式ではありますが,昨年このサーキットでD.ペドロサが記録したポールタイムと同じタイムをマークしたようです。昨年は,信頼性・速さ共に今一歩だったデルビマシンで苦労しただけに,今年はその鬱憤を晴らすかもしれません。
もう一人は,スーパーバイク世界選手権と共に世界を転戦しているスーパースポーツ世界選手権(WSS)の話題です。イタリアのミサノで3〜5日の3日間合同テストが行われました。昨年2勝を飾り,最終戦までチャンピオン争いを繰り広げた元スズキワークスのWGPライダー藤原克昭が,3日間ともトップタイムをマークしました。ただし,参加したライダーは,すべて藤原より格下ばかりではありますが・・・。もちろんそのせいばかりではなく,チャンピオン争いをしたという自信と,1月に長男が誕生して父親としての自覚が目覚めたこと,マシン的にはサスペンションをショーワに変更したこと等,様々な要因がマッチした結果ではないでしょうか。WGPではほとんどいいところがなく終わり,一度は失った光を取り戻しつつある藤原の活躍を期待しましょう。

2003・2・8
☆再現か(F1)
○昨年17戦中15勝と圧倒的な速さでチャンピオンに輝いたフェラーリの今年のマシンが公開されました。フェラーリはフィアットの傘下に入っていますが,先月死去されたフィアットの名誉会長G.アニエリへの追悼を込めて,マシン名は「F2003GA」となりました。名車と言われた昨年のF2002をさらに進化させ,ギヤボックスの強化,そして,サイドポンツーン辺りがさらに流麗になっての空力の更なる向上などが行われています。昨年もそうでしたが,開幕戦のオーストラリアGPからの新車投入はありません。噂では,4月にイモラで行われるサンマリノGPからではないかと言われています。
また,昨日のニュースでお伝えしたテストドライバーの件で動きがありました。マッサ加入によりテストドライバーが3人となりましたので,誰かが弾き飛ばされるのではないかと予想しましたが,やはりそうした動きが出ました。その件に関してL.ブルティーがテストドライバーから身を引くとのアナウンスが,フェラーリより発表されました。この段階ではすべてのチームの体制が決まってますから,F1へのかかわりの道はなく,日産テレフォニカワールドシリーズに参戦することになりました。

2003・2・7
☆フェラーリへ(F1)
○ジョーダンのセカンドドライバー候補ナンバーワンだったのは,実際に契約に成功したR.ファーマンではなくF.マッサでした。しかし,その道を断たれてしまいましたので動向が注目されていましたが,何とフェラーリの3人目にあたるテストドライバー契約を結びました。同チームのJ.トッド監督と近い関係にあるという話もありますから,将来的に正ドライバーとなる可能性も無きにしも非ず。もしかしたら,ジョーダンとの契約よりもこちらの方が正解だったのかも・・・。ちょっと気になることは,いくらフェラーリと言えども3人ものテストドライバーが必要なのかどうか。マッサ加入により,誰かが弾き飛ばされるということはないのでしょうか?

☆次の生物は?(F1)
○R.ファーマンとの契約に一番大きくかかわったのが,長年同チームのスポンサーであるイギリスのタバコブランドB&Hだと言われていました。その観測は正しかったようで,今シーズンのメインスポンサーにB&Hになることが発表されました。同社との関係は96年からですので,今回の契約により8年連続ということになります。これまで,B6Hは蛇や蜂といった生物をマシンのカラーリングに使っていました。果たして今年はどんな生き物を採用するのでしょうか。どうでもいいことではありますが,ちょっと興味がわきます。

2003・2・6
☆続報(JGTC)
○無限のモータースポーツ発表会が行われ,昨日のニュースの段階では未定となっていた伊藤大輔とのペアですが,99年のFポンチャンピオンであるT.コロネルに決定しました。コロネルはMobil 1カラーのマシンで2年間JGTCに参戦した経験もあります。今年はソフト99がメインスポンサーとなり,同社のブランド名「G’ZOX」をもとにした「G’ZOX(ジーゾックス)無限NSX」というチーム名になります。また,これまで童夢とのジョイント名は「無限×童夢プロジェクト」でしたが,今年から「NSX−GTプロジェクト」と名称が変わることも発表されました。

☆黄信号(F1)
○スペインのバルセロナで,7チーム11台のマシンが集まっての合同テストが行われました。そのテストにおいて,やはりフェラーリの活躍が目覚しく,トップタイムを次々にマークしました。フェラーリにはまだ及びませんが,トヨタも好調で,フェラーリの次に続くタイムをマークしていますが。ところが,今シーズンマシンを大きく変更して攻めのマシン作りをしてきたウィリアムズが絶不調。J−P.モントーヤのタイムは,最後から2番目のいわゆる「ブービー」。R.シューマッハにいたっては,あまりのマシンの走らなさに怒り心頭し,4日目のテストをキャンセルしてしまいました。シューマッハは,とりあえず昨年のマシンで開幕を迎えたいとコメントしたという情報もあります。フェラーリに追いつき追い越すはずのチームがこのような状態では,今年もフェラーリの独走になる心配がありますね。

2003・2・5
☆正式発表(F1)
○昨日のニュースでお伝えしたジョーダンのセカンドドライバーですが,やはり昨年のFポンチャンピオンR.ファーマンに決定しました。契約期間は3年間です。チームは,来週スペインのバレンシアでテストを行うことになっていますが,さっそくファーマンはこれに参加することになりました。今回の決定で気になることが,先日ホンダから発表があったドライバーラインナップです。様々なカテゴリーでの陣容が発表されたのですが,その中でJGTCのドライバーの中に今回のファーマンが入っているのです。チームは昨年と同じMobil 1 NSXで,松田次生とのペアというのも同じです。現役F1ドライバーが,他のカテゴリーのシリーズ戦に出るというのは実際問題として難しいところがあるのではないかと思います。果たしてどうなるのでしょう?(ホンダのJGTCの陣容は次のニュースで。)

☆移籍(JGTC&R2−1)
○2003年2輪及び4輪のホンダの陣容が発表されました。その中には当然JGTCのドライバーラインナップが含まれています。それによると,2000年のチャンピオンである道上龍が,昨年の無限から今年は童夢に移籍することになりました。相棒はS.フィリップです。道上の抜けた無限のドライバーですが,昨年の伊藤大輔はそのまま残留。もう一人については,現段階においては未定です。ARTAは,土屋圭市が残留し,金石年弘が新たに加わることになりました。RAYBRIGは,昨年と同様に光貞秀俊&加藤寛規のペアとなっています。Mobil 1については,上のニュースでお伝えしている通りです。マシンについては,もちろん全チームNSXを使いますが,レギュレーションの大幅な変更を受けて,エンジンの搭載方法が横置きから縦置きに変更されました。
2輪の方にも移籍の話がありました。長年カワサキから参戦していた元R2−1スーパーバイククラスチャンピオン井筒仁康が,開発ライダーとしてホンダ陣営に入ることが発表されました。また,今季からR2−1の最高峰クラスになるJSB1000に,桜井ホンダから出場することもあわせて発表されました。JSB1000クラスはワークス参戦が禁止されていますので,今回のようなレンタルによる参戦という方法がとられました。

2003・2・4
☆シート決定か(F1)
○残り一つのF1シートとなっていたジョーダンのセカンドドライバーの座が,ようやく決定したようです。そのシートに座ることになったのは,昨年のFポンチャンピオンR.ファーマンです。何人もの候補者の名前が出ては消えしていたのですが,最有力候補としてずっと名前が出ていたのはF.マッサでした。しかし,契約のぎりぎりの段階になって,マッサを支援していたスポンサーが降りた模様です。資金難に苦しむジョーダンとしては,何としてでも有力なスポンサーを確保する必要があります。そこで,ずっとジョーダンのスポンサーをしているイギリスのタバコブランドB&H(ベンソン&ヘッジス)のスポンサーマネー増額のため,今回イギリス人であるファーマンに白羽の矢が立ったようです。情報によると,ファーマンはすでにジョーダンの工場に行ってシート合わせを完了した模様。一両日中に正式な発表が行われるようです。

2003・2・3
☆契約延長(F1)
○オーストリアのドリンクメーカーである「レッドブル」とザウバーとのスポンサー契約を1年間延長することが発表されました。これで両者の関係は9年間となります。ザウバーにとっては,今回のレッドブルをはじめ,マレーシアの「ペトロナス」やスイスの「クレジースイス」など主なスポンサー契約が無事継続ということになります。レッドブルについては,資金難に陥っているジョーダンを買収するのではないかという噂が出ていました。しかし,オーナーであるE.ジョーダンが,頑としてこれを受け入れなかったようです。今回の契約延長は,わずか1年。その短さに何やら「きな臭い」ものを感じます。今季終了後に,再びレッドブルが買収に向けて動き出しそうな気がしませんか?

☆トヨタトップタイム(F1)
○スペインのカタルニアサーキットでトヨタ・BAR・ウィリアムズの合同テストが行われました。初日となったこの日は,トヨタの新鋭(と言っても,CARTのチャンピオンというように実績は抜群ですけど)ですが)C−D.マッタがトップタイムをマークしました。BARのJ.ビルヌーブに対しては約1秒,ウィリアムズのR.シューマッハに対しては約2秒の差をつけています。トヨタは,先月末にスペインのバレンシアで3日間テストを行ったばかりです。ほかにもテストを行っていますので,かなり順調に開発が進んできていて,それが今回のトップタイムにつながったのかもしれません。それに対してBARは,まだ新車が発表されてそれほど立っていませんし,ウィリアムズにいたっては実質的なシェイクダウン。この当たりの開発速度の違いがタイムに現れているのかもしれません。それにしても,トヨタの順調な仕上がり具合。今季の活躍が期待できそうですね。

2003・2・2
☆攻め(F1)
○ウィリアムズのニューマシンであるFW25の発表及びシェイクダウンテストが行われました。昨年のマシンFW24は,予選で時折速さを見せたものの,レースではフェラーリに大きく水をあけられていました。そうしたことから,FW25は,全長をやや短くし,特に空力を中心に大きく改良が施されています。また,もともとパワーの面ではナンバーワンではないかと言われていたエンジンも,さらに改良が加えられているようです。新車発表の後,カタルニアサーキットでシェイクダウン走行を行いましたが,いきなり電気系のトラブルが発生して,ほとんど走ることができませんでした。前途にやや不安な面を見せはしましたが,これはあくまでもシェイクダウン走行。これから先,いくらでも改良を施す機会はあります。世界的な不況の中,多くのチームが資金的に苦労をしています。しかし,BMWという大きな後ろ盾があるだけでなく,メインスポンサーであるHP(ヒューレットパッカード)をはじめ,Castrolやミシュランなどの資金的・技術的な企業等,たくさんの支援を受けていますので大変潤沢なチームです。加えて昨年同様J−P.モントーヤ&R.シューマッハという,ドライバー的にもチャンピオン候補に名を連ねる人がステアリングを握ってますから,今年のウィリアムズは大化けする可能性を十分に秘めているといえるでしょう。

☆Kondo Racing
○レースの認知度を高めるため様々な取り組みを行っている近藤真彦が,若手育成プログラムにも着手します。このたび彼がチームオーナーを務めるKondo RACINGと神奈川自動車専門学校とが協力して,ヴィッツの関東シリーズに参戦する2名のドライバーを公募することが発表されました。もちろんレースにかかわる費用はチームが負担します。マシンのメンテナンスには,自動車学校の学生がかかわりますので,ドライバーはもちろん,メカニックの育成にも大きな成果が期待できます。経験の有無は問わないようですから,我こそはと思う方は,応募してみてはいかがでしょう。詳しくはこちらへ。なおこの発表と共に,Fポンについてのことも発表があり,今年のドライバーの一人に立川祐路が復帰することになりました。立川は一昨年このチームに所属し,ランキング3位と大きく躍進を遂げていますので,チームとしても大きな期待を抱いているのではないかと思います。もう一人のドライバーの名前は,今回は明らかとなりませんでした。

2003・2・1
☆暫定エントリーリスト
○FIMより暫定エントリーリストの改訂版が発表されました。それによると,日本人関連は以下の表のようになっています。日本人の顔ぶれについては,前回の発表と変わりがありません。昨年フル参戦したメンバーでは,青木治親の名前が今回も入っていません。昨年所属していたチームのオーナーであるA.モレナーのコメントによると,本心のところでは青木をチームに残しておきたかったようですが,いろいろな事情からそうはいかなかったようです。現段階にもなるといい条件のチームは埋まってしまっているでしょうから,彼の去就が気になるところです。本人のコメントでは,いくつかのチームと交渉中のようですが,やはりフルエントリーは難しく,誰かが怪我をしたときに代役で出るような形になるようです。最悪の場合は,1年間休養することになるかもしれません。

クラス 番号 名  前 マシン チ  ー  ム  名
125t 東 雅雄 Honda Ajo Motorsports
41 宇井 陽一 Aprilia Sterigalda Racing
250t 松戸 直樹 Yamaha Yamaha Kurz
MotoGP 玉田  誠 Honda Pramac Honda
青木 宣篤 ProtonKR Proton Team KR
11 宇川  徹 Honda Camel Pramac Pons
41 芳賀 紀行 Aprilia Alice Aprilia Racing
56 中野 真矢 Yamaha Yamaha D’antin
74 加藤 大治郎 Honda Telefonica Movistar Honda