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2007年8月26日(日)
僕はパパを殺すことに決めた(草薙厚子)

『少年を犯行へと衝き動かしたものは、何だったのか。それを知りたかった。さまざまな関係者に会い、話を聞く日々が続いた。けっして楽ではない取材を繰り返すなかで、私の手もとに少しずつ「事実」が集まってきていた。それは、奈良県警が残した「供述調書」を含む捜査資料だ。丹念に集めたそれは、やがて膨大な量となった。A4判用紙にしておよそ3000枚―そこには少年の絞り出すような肉声が、はっきりと綴られていた』

少年A矯正2500日全記録』と『追跡!「佐世保小六女児同級生殺害事件」』に続いて草薙厚子さんの本。実は新聞で『僕はパパを殺すことに決めた』を知って前の2冊も読んでみた。奈良の医師の家庭で起きた自宅放火事件。事件を起こした少年は県内有数の進学行に通う「エリート」。彼も広汎性発達障害という「障害」を抱えていたよう。父親を殺したいと考えながら、父親がいない夜に自宅に放火する… ちぐはぐな行動も障害が原因と考えられなくはない。しかし、この本を読むとそれだけではない、と思えてならない。

少年事件の供述調書がそのまま漏れていることに驚く。そして、その内容にも。父親による異常とも思える暴力。息子に過剰な期待をかけ、自分のしていることの善悪に気付かない。勉強部屋を「集中治療室」「ICU」と呼んでいたと話題になったが、どうもマスコミが面白おかしく報道していたよう。でも、少年にとって呼び名はどうあれ、父親に監視されて勉強しなければならない部屋は逃げ出さなければならない場所だったに違いない。そのために彼は放火という方法を選んだのだが。

父親が持っていた劣等感、実母や継母との関係なども調書などから明らかになっている。人間関係は難しいですね。
(講談社、1500円+税)




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