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最新ニュース
2012/06/30(土)
☆転倒するも(MotoGP)
○第7戦オランダGPの予選が,『ダッチウェザー』のごとく時折雨に見舞われるアッセン・サーキットで行われました。MotoGPクラスは,セッション開始15分後に雨が降り始めましたが,その後回復し,ドライコンディションの中での予選となりました。そこでトップタイムをマークしたのは,フリー走行で転倒を喫しているレプソル・ホンダのC.ストーナーでした。ストーナーのポール獲得は,今シーズン3回目となります。2番グリッドをチームメイトのD.ペドロサが獲得し,レプソル・ホンダのワンツーとなりました。現在ランクトップに立っているヤマハ・ファクトリー・レーシングのJ.ロレンゾが3番手タイムをマークしています。昨年のMoto2クラスチャンピオンで,今シーズンから最高峰クラスにステップアップしているLCRホンダのS.ブラドルが,このクラス自己最高位となる4番グリッドを獲得しています。
Moto2クラスは,こちらもフリー走行で転倒を喫しているシューターのM.マルケスがトップタイムをマークし,今季5度目となるポールを獲得しました。そのマルケスとランキング争いをしているカレックスのマシンを駆るP.エスパルガロが2番手タイムをマークし,今季5度目となるフロントローを獲得しました。スピードアップのマシンを駆るA.イアンノーネが,3番グリッドを獲得しています。カレックスのマシンを駆る中上貴晶は14番手,このレースからFTRのマシンを駆ることになった高橋裕紀は29番手で予選を終えています。
Moto3クラスは,KTMのマシンを駆るS.コルテセが,第3戦ポルトガルGP以来となる今季3度目のポールを獲得しました。チームメイトのD.ケントが2番グリッドを獲得し,KTMのワンツーとなっています。ケントにとっては,自身初となるフロントローです。FTRホンダのマシンを駆るN.アントネッリが3番手タイムをマークし,初のフロントローを獲得しています。TSRホンダのマシンを駆る藤井謙汰は,今回も下位に低迷し,34番手タイムで予選を終えています。
2012/06/29(金)
☆僅差(MotoGP)
○オランダGP(ダッチTT)は,日曜日が安息日ということで,例年土曜日に決勝レースを行っています。そのため,木曜日からの開幕となっています。その第7戦オランダGPの初日は,午前・午後に1回ずつのフリー走行が行われました。MotoGPクラスは,僅差の走行となり,わずかコンマ5秒弱の間に上位11台が入るという状態でした。そのような中で総合のトップタイムをマークしたのは,ここ数戦復調を見せているヤマハ・ファクトリー・レーシングのB.スピースでした。そのスピースは,第3戦ポルトガルGPのフリー走行1でトップタイムでしたが,この時はウェットコンディションでした。今回のようにドライコンディションの中でのトップタイムは,彼自身今シーズン初となります。総合2番手タイムは,左足首の骨折がまだ完治していないモンスター・ヤマハ・テック3のC.クラッチローで,スピースとの差は,わずか1000分の6秒でした。3番手タイムだったのは,ドゥカティのN.ヘイデンでした。Moto2クラスは,前戦でポールトゥーウィンを達成し,今季好調な走りを見せているカレックスのマシンを駆るP.エスパルガロでした。総合2番手タイムだったのは,2回のフリー走行共に2番手だったスピードアップのマシンを駆るA.イアンノーネでした。午前のフリー走行では13番手タイムだったものの,午後の走行で総合3番手タイムをマークしたのは,シューターのマシンを駆るD.エガーターでした。日本人ライダー勢は,カレックスのマシンを駆る中上貴晶が総合15番手,今回からFTRのマシンにスイッチした高橋裕紀は総合26番手で初日を終えています。
Moto3クラスは,現在ランキングトップをいくFTRホンダのマシンを駆るM.ビニャーレスが総合でトップタイムでした。フリー走行1で16番手タイムだったシューター・ホンダのM.オリベイラが総合2番手タイムでした。KTMのマシンを駆るN.アジョが総合3番手タイムでしたが,これは彼自身にとって最高位となります。TSRホンダのマシンを駆る藤井謙汰は,総合33番手で初日を終えています。
2012/06/28(木)
☆マシンチェンジ(MotoGP)
○高橋裕紀が所属し,Moto2クラスにシューターのマシンでフル参戦しているNGM・モバイル・フォワード・レーシングが,今日開幕するダッチTTからマシンをチェンジすることになりました。同チームは,3年前にこのクラスに参戦以来,ずっとシューターのマシンを駆ってきました。今シーズンからフル参戦を開始したCRTクラスでも,同様にシューターのマシンを使用しています。しかし,Moto2クラスに参戦している高橋とA.デアンジェリスのここまでの成績ですが,デ.アンジェリスが4戦でポイントを獲得しているものの,ランキングは15位にとどまっています。高橋に至っては,いまだにノーポイントと厳しいレースが続いています。こうした状況を打破するため,今回からFTR製のマシンにチェンジすることになりました。今シーズンの高橋は,シーズン前から彼に提供されたマシンに元々欠陥があり,テストから苦戦し,シーズンに入っても高橋から不具合を訴えてもなかなか信じてもらえず,シーズンに入ってからもしばらく使用させられていました。ようやく高橋の訴えが聞き入れられたものの,なぜか高橋が受け取るべき新型マシンが高橋に回ってこなく,その間は昨年デ.アンジェリスが駆った旧型マシンでの戦いを強いられてきました。ようやく最近になって新型マシンが回ってきたものの,彼にとっては初めてのマシンですからレースウィークの中で新たにセッティングを見つけていかなければならない状況が続いていました。そして,今回からまたこれまで経験のないマシンを使用することになったわけですから,まさに踏んだり蹴ったりのシーズンになっています。ただ,いつまでも性能の低いマシンを使用するよりは,今後の展望が開けるとも考えられますから,何とか状況が好転すると良いですね。
2012/06/27(水)
☆禁止?(F1)
○コスト削減がF1での大きな課題の一つですが,ドイツでの報道によると,その対策としてタイヤウォーマーの使用禁止が来シーズンから実施されることになるかもしれないとのことです。タイヤウォーマーを禁止することで,設備の面でも,輸送の面でもコストカットにつなげることができるというのです。この点については,以前にも俎上に上がったことがありましたが,安全性の観点から見送られたということがありました。ワンメークタイヤを供給しているピレリのスポーティングディレクターを務めるP.ヘンベリーによると,ウォーマーなしに対応するタイヤを開発することは可能ですが,タイヤの構造の徹底的な変更をしなければならないため,ある程度の開発期間が必要だと言うことです。それに対して,ヨーロッパGPにおいて復帰後初の表彰台を獲得した超ベテランドライバーのM.シューマッハは,この点について異議を唱えています。彼によると,冷えたタイヤはフォーミュラ・フォードやF3といったパワーがそれほど高くないカテゴリーではいいものの,かなりのパワーやスピードを有するF1では,問題があるとのコメントを出しています。
2012/06/26(火)
☆開催維持(F1)
○第8戦ヨーロッパGPが終わりましたが,その開催地であるバレンシアに関して,来シーズン以降の開催がどうなるのかが注目されています。世界的な経済不況がなかなか収まりきれない状況が続いていますが,特にヨーロッパの一部の国々は厳しい状況が続いています。その際たるものがギリシアですし,バレンシアGPの開催国であるスペインもユーロ危機が叫ばれている中の一つです。開催費用が多額に上るF1は,当然その分観客動員数が必要になってきます。ところが,経済状況が厳しくなると入場料金が高いF1の敷居は高くなりますし,実際バレンシアでの観客動員数は年々減ってきています。また,開催権料を支払うためには,そのベースとなる資金が必要ですし,開催地からの支援が求められます。バレンシアでは,経済的不況と観客数の減少ということことから,地元からの支援打切りが俎上に上がっています。そのため,来シーズン以降の開催が危ぶまれるという事態に陥っています。スペインの国内の経済状況の好転はなかなか見込まれませんから,開催維持のための方策として隔年開催が一つの案として浮上しているようです。1国1開催が原則のF1ですが,スペインGPとヨーロッパGPという名目で,カタルニアとバレンシアの2カ所がスペインで開催されています。この2カ所を隔年で開催していき,スペイン国内での開催を維持しようとするものです。日本と違ってモータースポーツが文化として成り立っているヨーロッパの中でも一際人気の高いスペインですが,その国でさえも開催が危ぶまれるというのは,一昔前では考えも及ばなかったことですね。
2012/06/25(月)
☆2勝目(F1)
○第8戦ヨーロッパGPの決勝レースが,ドライコンディションの中バレンシア市街地サーキットで行われました。ポールからスタートしたレッドブルのS.ベッテルは,好スタートを決めて2位以下との差を徐々に広げていき,その差が20秒ほどに広がっていきました。ところが,中盤に入って一気にレースは大きな動きを見せ始めます。28周目に接触事故が発生してセーフティーカーが導入される事態となり,それまで築いてきた2位との差が一挙になくなってしまいました。そして,レース再会となってから何とトップを快走していたベッテルのマシンにトラブルが発生し,マシンはスローダウンしてそのままリタイアとなりました。その段階で2位に浮上していたフェラーリのF.アロンソがトップに浮上。その後は2位を走行していたロータスのR.グロージャンとのバトルとなりましたが,そのグロージャンにマシントラブルが発生して優勝争いから離脱。結局アロンソが母国GPを制しました。今シーズン前戦まで毎回ウィナーが違うという状況が続いていましたが,アロンソの今季2回目の優勝によりその状態が終わりを告げました。2位には,今シーズンからF1に復帰したロータスのK.ライコネンが入りました。残り2周となったところで,3位を走行していたマクラーレン・メルセデスのL.ハミルトンと4位を走行していたウィリアムズのP.マルドナルドが接触してしまい,ハミルトンはリタイア,マルドナルドは順位を下げて(10位入賞)しまい,代わってメルセデスAMGのM.シューマッハが3位でチェッカーを受けました。シューマッハの表彰台獲得は,F1に復帰以後初となります。7番グリッドからスタートしたザウバーの小林可夢偉は,4番手まで順位を上げて表彰台獲得に向けて快走を見せていました。ところが,1回目のピットストップで左フロントホイールにトラブルが発生して順位を11番手まで下げてしまいました。さらに,ウィリアムズのB.セナ,数周後にフェラーリのF.マッサと接触する事態となってしまい,最終的にリタイアに終わってしまいました。マッサとの接触事故に関しては,可夢偉に非があるとして,次戦で5グリッド降格のペナルティを受けることになりました。
2012/06/24(日9
☆3づくし(F1)
○第8戦ヨーロッパGPの予選が,海岸沿いにあってコース沿いにヨットハーバーやビーチなどがあるバレンシア市街地サーキットで行われました。このサーキットを得意としていて,前日も総合でトップタイムをマークしていたREDDOBURUNOS.ベッテルは,予選でも速さを見せて最速タイムをマークし,今季3度目となるポールを獲得しました。ベッテルのポールは,この大会でいうと3年連続で,自身通算では33回目です。まさに,ベッテルにとっては3づくしのポールとなりました。2番手タイムをマークしたのは,前戦の覇者であるマクラーレン・メルセデスのL.ハミルトンでした。そして,3番手タイムをマークしたのが,今季1勝を挙げているウィリアムズのP.マルドナルドでした。ザウバーの小林可夢偉は,今シーズン3度目となるQ3進出を果たし,7番手タイムをマークして予選を終えています。今回の予選では波乱が見られ,ベッテルのチームメイトで今季1勝を挙げているM.ウェーバーがQ1で,ランクトップをいくフェラーリのF.アロンソと,今季モナコGPでポールを獲得したメルセデスAMGのM.シューマッハがQ2で脱落しています。
2012/06/23(土)
☆僅差(F1)
○第8戦となるヨーロッパGPが,スペイン・バレンシアのバレンシア市街地サーキットで開幕しました。初日は午前・午後に1回ずつフリー走行が行われ,総合でトップタイムをマークしたのは,前戦でポールを獲得したレッドブルのS.ベッテルでした。2番手タイムをマークしたのが,フォース・インディアのN.ヒュルケンベルグで,ベッテルとの差はコンマ13秒でした。そして,3番手タイムをマークしたのが,今回の大会から予選を重視する方針を採ることにしたザウバーの小林可夢偉でした。前戦の覇者で,今シーズン7人目のウィナーになっているマクラーレン・メルセデスのL.ハミルトンは,14番手タイムで初日を終えています。ちなみに,この日のフリー走行のタイムを見ると,ベッテルがマークしたのは1分39秒台でしたが,その39秒台を上位12番手がマークしています。午前中に行われたフリー走行1では,上位13台がトップタイムだったウィリアムズのP.マルドナルドとの差が1秒以内でしたので,中位までが僅差での走りを展開していたことになります。
2012/06/22(金)
☆継続の意向(F1)
○ブリヂストンのF1撤退を受け,それに替わってF1にワンメークタイヤとして供給を始めたのが,イタリアのタイヤメーカーであるピレリです。その初年度となった昨年は,それまで安定した性能を発揮するタイヤを供給してきたブリヂストンと比べて,久々のF1ということもあって,性能にばらつきがあったりして不満があちらこちらから出てきましたが,それも徐々に減っていき,2シーズン目となる今シーズンは,7戦を終わって7人のウィナーが登場するという混沌とした状況を生み出すのに大きな影響を与えています。そのピレリのタイヤ供給に関してですが,来シーズン末で3年間の契約期間が満了します。イタリアをはじめとしてユーロ圏の経済状況が厳しい局面になっていますし,それは世界的にも同じような状況が見られます。こうした中,多くの資金を必要とするF1へのタイヤ供給を続けることができるのか,ピレリの判断が注目されてきています。その点に関して,同社のモータースポーツ・ダイレクターを務めるP.ヘンベリーが明らかにしたところによると,2014年シーズン以後もタイヤ供給を継続する意向のようです。以前のF1は,ヨーロッパを中心にして開催されてきましたが,近年では,ヨーロッパ圏外での開催が増えてきています。その中には,新たな市場として期待できるところがありますので,その開拓に大きな影響を与えることができます。そうした点を考慮しての継続する意向のようです。
2012/06/21(木)
☆ランクトップに(ARRC)
○今シーズンから2人の有力日本人ライダーが最高峰クラスに参戦しているアジア・ロードレース選手権の第2戦の決勝レースが,インドネシアの戦トゥール・サーキットで17日(日)行われました。この選手権の最高峰クラスが600ccマシンで争われるスーパースポーツは,1大会につき2レースが行われます。まず,レース1では,フル参戦しているカワサキの藤原克昭とホンダの清成龍一,そして清成のチームメイトであるA.Sカマルザマンとの三つ巴の争いが展開されていきました。最終ラップまで続いたトップ争いでしたが,最終的に清成が2人を振り切ってコンマ4秒差でこのシリーズ初優勝を飾りました。2位にカマルザマンが入り,ホンダのワンツーフィニッシュとなりました。開幕戦で2連勝を飾っていたこのシリーズの昨年のチャンピオン藤原は,3位でフィニッシュしています。レース2は,レース1で2位表彰台を獲得したカマルザマンがサイティングラップで転倒してリタイアを喫するという波乱で始まりました。レース1を制した清成は、レース2でもその勢いが衰えず、単独走行で2連勝を飾りました。藤原とヤマハのマシンを駆るM.Z.ババとの間で繰り広げられた2位争いは最終ラップまで続き、藤原が1000分の4秒差で逃げ切って2位に入りました。この結果、ランキング争いで藤原を抜いて清成がトップに立ちました。
併催で行われている,今シーズンから始まったCBR250Rのワンメークで争われるアジア・ドリーム・カップは,こちらも2人の日本人ライダーがフル参戦しています。開幕戦は、その2人の日本人ライダーが2レース共にワンツーフィニッシュを飾っています。第2戦は,レース1を尾野弘樹が制し,開幕戦から3連勝を飾りました。開幕戦で両レース共に2位に入った大久保光は,3位でフィニッシュしています。レース2は,3連勝を飾っている尾野が転倒するという波乱の展開となりましたが,それに対して大久保がトップでチェッカーとなり,このシリーズで初優勝を飾りました。ランキングトップに立っていた尾野でしたが,レース2のノーポイントが響いてランク2位に落ち,それに対して大久保がランクトップに立っています。
2012/06/20(水)
☆ワイルドカード(MotoGP)
○ヤマハから発表があり,10月14日に決勝レースを行うMotoGPの第14戦日本GPに,現在JRRのJSB1000クラスでランキングトップをいく中須賀克行がワイルドカードで参戦することになりました。彼が所属するチームは,ヤマハのスポーツバイク販売専門店であるYSPがメインスポンサーを務める「YAMAHA YSP Racing Team」で,自身が開発を務めているYZR-M1を駆ることになります。今回ワイルドカードでの出場が決まった中須賀は,若いというより幼い頃から九州で頭角を現し,現在はJRRの最高峰であるJSB1000クラスにフル参戦を続けています。2008年と2009年には同クラスでチャンピオンを獲得し,今季はこれまでに行われた3戦で2勝を挙げていて,再びチャンピオンに返り咲く可能性が高まってきています。昨年は,怪我で欠場したヤマハ・ファクトリー・レーシングのJ.ロレンゾの代役で出場し,その第18戦バレンシアGPにおいて6位という上位でのフィニッシュを果たして彼のポテンシャルの高さを示しています。今回の場合は,走り慣れたもてぎでのレースですし,今季どのライダーも好調な走りを見せているM1を駆るだけに,否が応でも期待が高まりますね。
2012/06/19(火)
☆初制覇(ルマン24)
○今年で第80回を数える伝統のルマン24時間耐久レースの決勝が,16日(土)〜17日(日)に行われました。今年のルマンは,現在このルマンでずっと実績を残してきているアウディと,久々の復活となるトヨタとのハイブリッド車対決が注目されました。レース序盤はトップ争いを展開していった両者ですが,トヨタ勢がアクシデントに見舞われて2台共にリタイアを喫してしまいました。その後のアウディは,ちょっとしたトラブルがあったりはしましたが,順調にレースを引っ張っていき,結局,昨年の勝者であるA.ロッテラー&M.ファスラー&B.トレルイエ組が駆るアウディR18 e-トロン・クワトロの1号車が優勝しました。今回の優勝は,もちろんハイブリッド車としては史上初めてのルマン制覇となります。2番手でゴールしたのが,A.マクニッシュ&R.カペッロ&T.クリステンセン組が駆るアウディR18 e-トロン・クワトロの2号車でした。そして,3位にO.ジャービス&M.ボナノミ&M.ロッケンフェラー組が駆るアウディスポーツ・ノースアメリカが入り,アウディによる表彰台独占となりました。SGTやFNで活躍しているロッテラーとトレルイエが優勝しましたし,アウディのガソリンエンジン車を駆るL.デュバルが5位に入っていますので,国内レースで活躍する外国人ドライバーのレベルの高さを示しています。日本人ドライバー勢は苦労していて,LMP2クラスのマシンを駆るオレカ03・ニッサンを駆る元F1ドライバーの中野信治が総合24位(LMP2クラスとしては10位)に入ったのが最高位でした。あとのドライバーはみんなリタイアに終わってしまいました。中でも一番残念だったのが,トヨタのハイブリッド車を駆る中嶋一貴と,新たな形のマシンとして注目を浴びていたニッサン・デルタウィングを駆る本山哲との日本人ドライバー同士によるクラッシュ劇でした。今回のクラッシュ劇は中嶋の方に非があったようですが,日本を代表するドライバーがレース序盤で消えてしまったのは,何とも残念でした。
2012/06/18(月)
☆連勝(MotoGP)
○第6戦イギリスGPの決勝レースが,ドライコンディションの中シルバーストーン・サーキットで行われました。最高峰のMotoGPクラスは,ランキングトップ争いを続けるヤマハ・ファクトリー・レーシングのJ.ロレンゾと,レプソル・ホンダのC.ストーナーの2人によるバトルが,レース中盤まで続きました。しかし,終盤になってロレンゾがトップに立つとストーナーを振り切り,最後は3秒以上の差をつけてフランスGPから続く3連勝で今季4勝目を挙げました。3位には,レプソル・ホンダのD.ペドロサが入り,レプソル勢による2,3位独占となりました。注目を浴びたのは,トップ争いの2人だけでなく,今シーズン好調な走りを見せてきたモンスター・ヤマハ・テック3のC.クラッチローでした。昨日お伝えしたように,予選前に行われたフリー走行で転倒を喫してしまい,その影響で予選をキャンセルせざるを得ない状況となりました。予選は出場できなかったものの,フリー走行は出場していましたから,決勝は最後尾となる20番手からのスタートとなりました。そのクラッチローは,オープニングラップで13位にまで浮上。その後もどんどん順位を上げていき,最終ラップで14人目を抜いて何と6位でフィニッシュしました。なお,最高峰クラスで自身初となるポールからスタートしたサンカルロ・ホンダ・グレシーニのA.バウティスタは,表彰台は逃したものの自己最高位となる4位でフィニッシュしています。
Moto2クラスは,ポールからスタートしたカレックスのP.エスパルガロが,レース序盤は順位を下げたものの,8周目にトップに立ちました。その後は後続との差を広げていき,最後は独走で今季2勝目を挙げました。2台による2位争いが最終ラップまで続き,最後はカレックスのマシンを駆るS.レディングが,母国GPで2位に入りました。最後は1000分の59秒差で3位となったシューターのマシンを駆るM.マルケスでしたが,これによりランキングトップに再び返り咲いています。カレックスのマシンを駆る中上貴晶は,スタート時よりも順位を下げる19位でチェッカーとなりました。今シーズンいまだにノーポイントと不振を極めているシューターの高橋裕紀は,6人による21位争いを展開し,最後は25位でチェッカーとなり,今回もポイントを獲得することができませんでした。
Moto3クラスは,ポールからスタートしたFTRホンダのマシンを駆るM.ビニャーレスが,中盤までは11人による,最後は3台によるトップ争いを制し,前戦に引き続いての連勝で今季3勝目を挙げました。今回の優勝により,ビニャーレスが再びランキングトップに立っています。7番グリッドからスタートしたカレックスKTMのマシンを駆るL.ロッシが,4番グリッドからスタートしたKTMのS.コルテセとのバトルを制し,自己最高位タイとなる2位でフィッシュしています。30番グリッドからスタートしたTSRホンダの藤井謙汰は,24位でのチェッカーとなりました。
2012/06/17(日)
☆初ポール(MotoGP)
○第6戦イギリスGPの予選が,シルバーストーン・サーキットで行われました。MotoGPクラスは,ドライコンディションで始まったものの,これから最終アタックを開始し始める時間帯という残り8分ほど前から雨が降り始めました。ホンダのサテライトチームであるサンカルロ・ホンダ・グレシーニのA.バウティスタが,この段階で最速タイム刻み,最高峰クラスでは自身初めて,以前参戦していた250ccクラスにおける2009年5月の第5イタリアGP以来となるポールを獲得しました。復調の兆しを見せているヤマハ・ファクトリー・レーシングのB.スピースが2番手タイムをマークし,今季自身初となるフロントローを獲得しました。3番手タイムは,初日に行われたフリー走行を制しているレプソル・ホンダのC.ストーナーでした。今季好調な走りを見せてきたヤマハのサテライトチームであるモンスター・ヤマハ・テック3のC.クラッチローですが,午前中に行われたフリー走行3で転倒を喫し,その際に左足首を強打して精密検査を受ける必要が生じ,予選を欠場しています。
Moto2クラスは,ドライコンディションの中で予選が行われました。その予選までに3回のフリー走行が行われ,どのセッションもカレックスのマシンを駆るP.エスパルガロがトップタイムをマークしてきました。その速さは予選でも衰えず,このクラスとしては自身初となるポールを獲得しました。スピードアップのマシンを駆るA.イアンノーネが2番手タイムをマークし,これは今季自己最高位となります。カレックスのマシンを駆るS.レディングが,フリー走行で2番手タイムだった速さを見せて3番グリッドを獲得しています。日本人ライダー勢はフリー走行からなかなかタイムを伸ばすことができず,カレックスのマシンを駆る中上貴晶が17番手,シューターのマシンを駆る高橋裕紀に至っては,28番手で予選を終えています。
Moto3クラスは,FTRホンダのマシンを駆るM.ビニャーレスがトップタイムをマークし,3戦連続となるポールを獲得しました。ビニャーレスと同じくFTRホンダのマシンを駆るE.バスケスが,ビニャーレスの後にうまくついてタイムアップを果たし,第3戦フランスGP以来となる2番グリッドを獲得しています。ホンダNSF250Rを駆るA.マスボーが3番手タイムをマークしましたが,これは自己最高位となります。TSRホンダのマシンを駆る藤井謙汰は,トップから5秒弱遅れの30番手タイムで予選を終えています。
2012/06/16(土)
☆4回目(MotoGP)
○第6戦イギリスGPが,シルバーストーン・サーキットで開幕しました。初日は,いつものように午前・午後にそれぞれ1回ずつフリー走行が行われましたが,今回は,どのクラスも午前がウェット,午後がドライというコンディションの中での走行となりました。MotoGPクラスは,レプソル・ホンダのC.ストーナーが午後からの走行でトップタイムをマークし,初日総合で1番時計を刻みました。ストーナーが初日にトップに立つのは,開幕戦のカタール,そしてエストリル,ルマンに続いて今季4回目となります。総合2番手タイムだったのは,ヤマハ・ファクトリー・レーシングのB.スピースで,ストーナーとはわずか1000分の34秒差でした。シーズン当初は上位に顔を出すことができていなかったスピースですが,ここにきてようやく本来の走りを取り戻してきた感じです。総合3番手タイムは,ホンダのサテライトチームであるサンカルロ・ホンダ・グレシーニのA.バウティスタでした。なお,モーターランド・アラゴンで開催された今季2回目のオフィシャルテストで転倒を喫し,左手小指2カ所を骨折しているカルディオンABのK.アブラハムは,怪我をおしてサーキットにはきているものの,午前・午後共に走行をキャンセルしています。
Moto2クラスは,2回のセッション共にカレックスのマシンを駆るP.エスパルガロが総合トップタイムをマークしました。総合2番手タイムをS.レディングがマークし,カレックス勢がワンツーとなっています。来シーズンから最高峰クラスにステップアップが予定されているテック3のB.スミスが,総合3番手タイムでした。日本人勢は思うようにタイムを上げることができず,カレックスの中上貴晶は25番手,シューターの高橋裕紀は27番手で初日を終えています。
Moto3クラスは,KTMのマシンを駆るS.コルテセが午後にトップタイムをマークし,これが総合でのトップとなりました。ホンダのマシンを駆るE.バスケスが総合2番手タイムをマークし,これが彼にとって今季自己最高位となりました。FTRホンダのマシンを駆るE.バスケスが総合3番手でした。TSRホンダのマシンを駆る藤井謙汰は,今回もタイムを伸ばすことができず,総合30番手で初日を終えています。
2012/06/15(金)
☆スポット参戦(FN)
○ホンダエンジンユーザーの2チームから,スポット参戦するドライバーの発表が相次いでありました。まず,これはシーズン開幕前から明らかになっていたことですが,今シーズン山本尚貴を擁してシーズンに臨んでいるTEAM無限が,今シーズンもインディカーシリーズにフル参戦している佐藤琢磨をスポットで起用することになりました。啄磨の参戦は,スポーツランドSUGOで行われる第6戦から鈴鹿での第7戦,そして富士スピードウェイでMFJ-GPとして開催される最終戦の合計3戦となります。ただ,啄磨にとって最初のレースとなる第6戦については,その前週にインディカーの最終戦があるため,啄磨にとってはスケジュールがタイトになります。そのため,インディカーの方を優先するTEAM無限としては,状況によっては琢磨が出走しない場合もあるとしています。もう一つのチームは,今シーズン金石年弘を擁して戦っているHP REAL RACINGです。同チームがスポットで起用するドライバーは,SGTでNAKAJIMA RACINGからフル参戦している中山友貴です。中山の参戦は,7月に富士スピードウェイで開催される第4戦と,8月にツインリンクもてぎで開催される第5戦の2戦です。これまでフォーミュラカーではF3には参戦した経験がある中山ですが,その後ずっとNAKAJIMAからSGTに4年間フル参戦していて,FNには初めての参戦となります。2台体制となればデータがさらにチームにもたらされますし,SGTの第2戦で見事ポールポジションを獲得した若手の有望株の一人である中山を起用することで,チームの活性化を図ることもできますから,今回のスポット参戦に繋がったのものと思われます。
2012/06/14(木)
☆3人&デモラン(8耐)
○例年7月の最終週末に行われる『鈴鹿8時間耐久ロードレース』ですが,今年は7月26日(木)〜7月29日(日)の4日間にわたって行われます。本番までおよそ1ヶ月半になってきて,それぞれのチームが参戦体制を固めてきています。先日は,カワサキ系の主力チームの一つである「エヴァRT初号機トリックスター」が体制を発表しました。当初は,芹沢太麻樹と出口修の2人のライダーは発表されていたのですが,3人目のライダーがどうなるのかは未定でした。そして,その3人目のライダーに,今シーズン同チームからST600クラスに参戦している元JSB1000クラスチャンピオンの井筒仁康が起用されることが決定しました。スズキ系のチームの柱となるヨシムラも今年の体制を発表し,SBKに参戦しているL.キャミア,同チームからSBKへのスポット参戦や8耐へ参戦しているJ.ブルックス,そして,スズキの開発ライダーを務めていて2009年にはヨシムラに4回目となる優勝をもたらした青木宣篤の3人のライダーとなります。
また,8耐を開催する鈴鹿サーキットから発表があり,今年の8耐にWGPで5年連続500ccクラスでチャンピオンを獲得した経歴を持つレジェンドライダーの一人であるM.ドゥーハンが来場することになりました。8耐では同じオーストラリア人ライダーであるW.ガードナーと組んで1991年に優勝した経歴を持つドゥーハンは,その時の優勝マシンHonda RVF750(トリコロールカラーで,「沖電気工業株式会社」のロゴである"OKI"が懐かしいですね。)を駆ってデモンストレーション・ランを行うこともあわせて発表されています。
2012/06/13(水)
☆契約延長(MotoGP)
○ヤマハから発表があり,ヤマハ・ファクトリー・レーシングのJ.ロレンゾとの契約を2014年まで延長することになりました。2008年からヤマハのワークスと契約したロレンゾは,2010年シーズンでチャンピオンを獲得しています。今回の契約延長により,7年間ヤマハのワークスマシンを駆ることになります。先日,レプソル・ホンダのC.ストーナーが今シーズン限りで引退することを発表しました。ということは,ホンダワークスのシートが一つ空くことになります。その座に誰が座るのかいくつかの憶測を生むことになったのですが,その中の一つが,ロレンゾの移籍話でした。ロレンゾが最高峰クラスにステップアップする際も,ホンダとの契約が噂にあがっていたのですが,結局彼はヤマハと契約することになりました。今回もホンダとの契約が噂されたわけですが,結局その噂を否定するかのようにヤマハとの契約を選択したことになります。今回の決定により,ストーナーのシートに誰が座ることになるのか,そして,来シーズン以降ロレンゾのチームメイトに誰がなるのかが注目されることになります。チームメイトに関しては,今シーズンここまでB.スピースが期待通りの結果を出せているとは言えない状況にあります。それに対して,サテライトチームであるテック3の二人がいい結果を残しています。また,ホンダのサテライトチームであるLCRホンダに所属して今シーズンからMotoGPクラスにステップアップしたS.ブラドルも,ルーキーとして,そしてサテライトとしては今後に期待できる結果を残しています。果たしてワークスのシート争いがどのようになっていくのか,これについても注目点となります。
2012/06/12(火)
☆2カ国目(SGT)
○小暮卓史&C.ヴァンダム組のウイダーHSV-010の完勝で終わったマレーシアで行われた第3戦ですが,その予選が行われた9日にSGTを運営するGTAから,新たな開催地について発表がありました。日本国内だけでなく,海外への進出を目指しているSGTですが,現在のマレーシアの他に,2カ国目の海外開催地として韓国での開催が決定しました。今回の発表によると,2013年はエキシビジョン・レースとして5月18,19日の両日に開催し,2014年からはシリーズ戦として開催することになりました。開催地は,韓国ヨンナムにあるコリア・インターナショナル・サーキットとなっています。韓国ラウンドのプロモーターを務めるのはウ・ミョン・ホールディングスで,この大会の時に韓国チームの参戦を目指すようです。今回の新たな開催地決定は,GTAが目指していることの一環で,GTAの代表を務める坂東正明氏によると,近い将来,アジア地域でSGT規定でのシリーズ戦の開催や,アジアン・ル・マン シリーズとのコラボレーションなどアジア地域への進出を計画しているとのことです。実際,オートポリスで開催されるSGTでは,併催としてアジアのGTシリーズが行われています。ドイツを中心に開催されているDTMとのコラボも計画されていますし,日本で最も人気の高いSGTが今後どこまで発展していくのか要注目ですね。
2012/06/11(月)
☆どちらも(SGT)
○第3戦の決勝レースが,気温33度,路面温度度という灼熱のセパン・サーキットで行われました。GT500クラスは,レース中盤頃からピットインのタイミングとなり,その後ポールからスタートした小暮卓史&C.ヴァンダム組のウイダー HSV-010と,2番グリッドからスタートした立川祐路&平手晃平組のZENT CERUMO SC430とが,僅差でトップ争いが展開されていきました。しかし,終盤に入って両者の差がやや広がり,結局ウイダー HSV-010トップでチェッカーを受け,ポールトゥーウィンを飾ると共に,2年連続してマレーシアでのレースを制しました。3位には,15番グリッドからスタートして追い上げを見せた伊藤大輔&大嶋和也組のENEOS SUSTINA SC430が入り,今季初表彰台を獲得しています。
GT300クラスは,終盤に入って3台によるトップ争いとなりました。しかし,ポールからスタートした影山正美&藤井誠暢組のHANKOOK PORSCHEが,終始トップの座を守りきり,このクラスもポールトゥーフィニッシュとなっています。2位を走行していた谷口信輝&片岡龍也組のGSR 初音ミク BMWは,何と最終ラップでストップしてしまい,自動的に3位を走行していた峰尾恭輔&横溝直輝組のエンドレス TAISAN PORSCHEが2位でチェッカーとなりました。14番グリッドからスタートした吉本大樹&星野一樹組のtriple a Vantage GT3が追い上げを見せ,3位表彰台を獲得しています。
☆7人目(F1)
○第7戦カナダGPの決勝レースが,ドライコンディションのジル・ビルヌーブ・サーキットで行われました。今シーズンここまでの6戦は全てウィナーが違うという接戦の状態が続いていますが,果たして新たなウィナーが現れるのか,または誰かが初となる今季2勝目を飾るのかが大きな注目点となっていました。ポールからスタートしたのは,今季1勝を挙げているレッドブルのS.ベッテルでした。レース序盤はトップの座を守っていたのですが,1回目のピットストップの頃にマクラーレン・メルセデスのL.ハミルトンにパスをされ,さらにピットストップのタイミングでフェラーリのF.アロンソにもパスをされました。ハミルトン,アロンソ,ベッテルという純でレースは後半に入っていき,トップのハミルトンは2ストップ作戦のためピットに入りました。しかし,他の二人は1ストップ作戦を採ったため,ピットストップの分だけ差がついてしまいました。ところが,タイヤが新しいため二人に比べてラップごとに1秒ずつ詰めていき,ついにハミルトンが再びトップの浮上しました。それに対してタイヤが完全に終わってしまったアロンソたちはさらに順位を下げることとなり,まずはロータスのR.グロージャンに,そしてザウバーのS.ペレスにも抜かれてしまいました。1ストップをあきらめたベッテルは緊急ピットインをしてタイヤを交換。これが功を奏してアロンソを交わすことに成功。結局ハミルトンがトップの座を守って遅ればせながら今季初優勝を飾り,何と7人目のウィナーが誕生しました。2位にはグロージャン,3位には今季2回目の表彰台となるペレスが入っています。予選11番手だったザウバーの小林可夢偉は,1ストップ作戦を採って9位でフィニッシュしています。
2012/06/10(日)
☆連続ポール(SGT)
○第3戦の予選が,マレーシアのセパン・サーキットで行われました。トップ10のグリッドは,予選上位10台が1台ずつタイムアタックをしていくスーパーラップで決定されました。まずGT500クラスですが,予選で9番手タイムだった小暮卓史&C.ヴァンダム組のウイダー HSV-010は,スーパーラップで2番目に登場し,予選の時のタイムを2秒以上上回る快走を見せました。その後,予選上位8台のマシンが登場したものの,そのタイムを上回るマシンが現れず,ウイダー HSV-010がセパンで2年連続ポールを獲得しました。2番グリッドを獲得したのは,予選ではトップタイムだった立川祐路&平手晃平組のZENT CERUMO SC430でした。3番グリッドを本山哲&M.クルム組のMOTUL AUTECH GT-Rが獲得し,奇しくも3メーカーが1台ずつ入る結果となりました。
GT300クラスは,予選でトップタイムをマークした影山正美&藤井誠暢組のHANKOOK PORSCHEが,スーパーラップでも速さを見せてタップタイムをマーク。2番手に1秒以上の大差をつけ,今季初ポールを獲得しました。予選7番手だった山西康司&山内英輝組のJLOC ランボルギーニ GT3が,スーパーラップではいい走りを見せて2番グリッドを獲得しました。3番グリッドは,峰尾恭輔&横溝直輝組のエンドレス TAISAN PORSCHEが獲得しています。
☆2回目(F1)
○第7戦カナダGPの予選が,ドライコンディションの中ジル・ビルヌーブ・サーキットで行われました。トップ10のグリッドを決めるQ3では,レッドブルのS.ベッテルが唯一となる1分13秒台をマークして今季2回目,通算32回目となるポールを獲得しました。フリー走行まで速さを見せていたマクラーレン・メルセデスのL.ハミルトンでしたが,Q3ではベッテルを上回ることができず,2番グリッド獲得となりました。ここまでランクトップをいくフェラーリのF.アロンソが,3番手タイムをマークしました。ザウバーの小林可夢偉は,あと1つでQ3進出というところまでいったものの,惜しくもトップ10に入ることができず,11番グリッド獲得で予選を終えています。
2012/06/09(土)
☆残留?(F1)
○昨日はメルセデスAMGのM.シューマッハの来シーズンについてお伝えしましたが,今日は,シューマッハと同じく今シーズンで契約が切れるマクラーレン・メルセデスのL.ハミルトンについてお伝えします。昨日から第7戦カナダGPが,ジル・ビルヌーブ・サーキットで始まりました。初日は午前・午後にそれぞれフリー走行が行われ,その両セッションを制したのが,今日の話題の主であるハミルトンでした。そのハミルトンは,今シーズンの途中,シーズン終了後にマクラーレンから離脱するのではないかという噂が浮上していました。まあ,こうした噂は有力ドライバーに常につきまとうものですが,今回は単なる噂にとどまらない可能性がありました。そして,カナダGP開催中のハミルトンへのインタビューで,彼自身が離脱について考えていたことを認めました。離脱の大きな要因ですが,噂では契約金問題が取り上げられていたのですが,今回の彼の答えによると,金銭面だけでなく,シーズン中に行われるスポンサー活動などの自由を求めていることがその要因だったようです。しかし,長年築いてきたチームへの信頼は大きく,現段階では残留の方向で話が進められていくようです。とはいえ,それが決定ということではなく,残留の線を中心にしながらも,結論を急がず話し合いを進めていくようです。
2012/06/08(金)
☆残留?(F1)
○誰がどのチームに所属するのかは,シーズン途中でも常に話題の一つになることです。それが大物ドライバーであればあるほど,話題に上る可能性が高くなります。今シーズンどういった意味から注目を浴びているドライバーの一人が,メルセデスAMGに所属するM.シューマッハです。一度は引退したものの,再びF1のフィールドに戻ってきた元王者は,今シーズン末でメルセデスとの契約が切れます。今シーズンここまでわずか2ポイントしか獲得できていない彼だけに,彼自身がステアリングを握り続けようとするのか,チームが彼との契約延長を望むのか,不確定な状況が続いています。しかし,ここに来て契約延長の方向性が高まってきているようです。その一番の要因が,何と言ってもモナコGPにおける実質的なポール獲得でしょう。予選で最速タイムを刻んだものの,ペナルティにより5グリッド降格処分を受けていたため,レースでは6番グリッドからのスタートとなっていました。しかし,あの難しいモナコで最速タイムだったことに変わりはなく,彼がいまだに高いパフォーマンスを示すことができることを証明しました。また,彼が2ポイントしか獲得できていないとはいえ,その原因の多くが事故であったり,ペナルティであったりといった不運によるものです。シューマッハとの契約延長に関してチームプリンシパルであるR.ブラウンが語ったところによると,現段階ではシューマッハとの契約延長の線で考えているようです。あとは,シューマッハ自身がF1で戦うことを望み続けるかというところにかかっているようなのです。また,シューマッハとの契約延長がない場合,P.ディ.レスタがその後任になるのではないかという「プランB」と呼ばれる噂がありますが,その点に関してブラウンが語ったところによると,現段階ではそうしたプランBは存在しないということです。
2012/06/07(木)
☆上位独占(MotoGP)
○今シーズン2回目となるオフィシャルテストが,第14戦アラゴンGPの開催地となるモーターランド・アラゴンで行われました。昨日もお伝えしたように,本来は今シーズン最初のテストとなるはずだったエストリル・サーキットでのオフィシャルテストが,悪天候により延期となり,その代替として開催されたのが今回のテストとなります。今回のテストでトップタイムをマークしたのは,アラゴンのあるスペイン出身で,現在ランキングトップにつけているヤマハ・ファクトリー・レーシングのJ.ロレンゾでした。そして,2番手につけたのが,ロレンゾのチームメイトであるB.スピースでした。今シーズン好調な走りを見せるヤマハのライダーですが,唯一とも言える不調にあえいでいたのがスピースでした。しかし,前戦のカタルニアGPで11人抜きをして復調の兆しを見せ,その同じ場所で開催された1回目のオフィシャルテストでもいい走りを見せました。そして,違う場所での開催となった今回のテストでも2位のタイムをマークしたわけですから,不調から脱しつつあると言えるのかもしれません。3番手タイムをマークしたのが,今季予選・決勝共に好調な走りを見せているモンスター・ヤマハテック3のC.クラッチローでした。クラッチローのチームメイトで,前回のテストにおいてトップタイムをマークしたA.ドビツィオーゾが4番手タイムをマークし,ヤマハYZR-M1を駆る4人のライダーが上位を独占しました。ドゥカティのサテライトチームであるプラマック・レーシングのH.バルベラが,ワークスを押さえてドゥカティ勢のトップとなる5番手タイムをマークしています。なお,昨日お伝えしたように,ホンダのワークスであるレプソル・ホンダのC.ストーナーとD.ペドロサは,新しいスペックのフロントタイヤによるチャタリングの発生と,そのタイヤの正式投入に抗議する意味もあって,今回のテストをキャンセルしています。
2012/06/06(水)
☆2回目(MotoGP)
○一昨日は,カタルニア・サーキットにおいて,実質的に今季初となるオフィシャルテストが行われました。あえて「実質的に」という表現を使いましたが,これには訳があって,昨日もお伝えしたように,本来はエストリル・サーキットで行われたポルトガルGP終了後に,そのままエストリルにとどまって1回目のテストを行う予定になっていたのですが,悪天候のため延期になっていたのです。その代替となるテストが,第14戦アラゴンGPの開催地となるモーターランド・アラゴンにおいて今日開催されます。このテストには,ヤマハとドゥカティのワークスをはじめ,モンスター・ヤマハ・テック3,サンカルロ・ホンダ・グレシーニ,LCR・ホンダ,プラマック・レーシング,カルディオン・AB・モーターレーシングのサテライトチーム,そして今シーズンから始まっているCRTクラスに参戦するNGM・モバイル・フォワード・レーシング,アビンティ・ブルセンスの全9チームが参加することになっています。これを見てお気づきになるように,ホンダのワークスチームであるレプソル・ホンダが参加していません。これには訳があって,あえてホンダ側は今回のテストをスキップしたようです。今シーズンから新たなスペックのタイヤが部分的に供給されているのですが,多くのライダーはこの新しいスペックのタイヤを好んでいて,速さと安全性の面から,このタイヤの供給を要求する動きが中心となっています。ところが,このタイヤとのマッチングがうまくいっていないのがRC213Vなのです。フロントのチャタリングに悩まされるという症状がRC213Vには出るようで,他メーカーが言うような「速さ」と「安全性」が見られないようなのです。今回のテストにはこの新しいスペックのタイヤが供給されることになっていて,ホンダとしては参加しても何らメリットがないことから今回の見合わせに繋がったようです。
2012/06/05(火)
☆テストでも(MotoGP)
○ヤマハ・ファクトリー・レーシングのJ.ロレンゾの勝利で終わったカタルニアGPですが,イオダ・レーシング・プロジェクトを除く他のチームはそのままカタルニアにとどまり,月曜日にオフィシャルテストを行いました。元々の予定では,今回のテストはシーズン中に行われる2回目のテストとなるところだったのですが,1回目に予定されていたエストリルでのテストが,悪天候で延期になったため,今回のテストが初となりました。そのテストでトップタイムをマークしたのは,昨年のチャンピオンであるレプソル・ホンダのC.ストーナーとのバトルを制して3位表彰台を獲得したテック3ヤマハのA.ドビツィオーゾでした。彼のマークしたタイムは,唯一となる1分41秒台で,レースでの好調さを,テストでも維持した形となりました。2番手タイムをマークしたのが,ロレンゾのチームメイトで,レースで11人抜きをして復調の兆しを見せていたB.スピースでした。3番手タイムをマークしたのは,ワークスを制してドゥカティ勢としては最速となるタイムをたたき出したプラマック・レーシングのH.バルベラでした。そして,4番手タイムは,こちらもワークスを制してホンダ勢として最速だったサンカルロ・ホンダ・グレシーニのA.バウティスタでした。
2012/06/04(月)
☆独走(MotoGP)
○第5戦カタルニアGPの決勝レースが,ドライコンディションのカタルニア・サーキットで行われました。MotoGPクラスは,2番グリッドからスタートしたヤマハ・ファクトリー・レーシングのJ.ロレンゾと,5番グリッドからスタートしたレプソル・ホンダのD.ペドロサとの間でトップ争いが展開されていきました。しかし,終盤に入ってロレンゾがトップに立つとペドロサとの差をつけていき,最後は5秒以上の大差をつけて独走で今季3勝目,最高峰クラス通算20勝目を挙げました。ペドロサは2位でフィニッシュし,今季4回目の表彰台を獲得しています。テック3ヤマハのA.ドビツィオーゾとレプソル・ホンダのC.ストーナーの元チームメイト同士の間で繰り広げられた3位争いは,ドビツィオーゾが制して今季初表彰台獲得となりました。それに対して,ストーナーの方は今季初めて表彰台を逃し,昨年第3戦ポルトガルGP以来続けてきた連続表彰台獲得記録が19でストップしてしまいました。優勝したロレンゾのチームメイトであるB.スピースは,レース序盤にトップ争いに加わっていましたが,3周目に転倒を喫して最後尾に落ちてしまいました。しかし,そこから怒濤の追い上げを展開していき,11人抜きをして10位でチェッカーを受けました。今季ヤマハ勢としては唯一とも言える不調に苦しんでいるスピースですが,これを機に彼らしい走りが復活することになるといいですね。
Moto2クラスは,4台によるトップ争いが展開されていきました。そのバトルは最終ラップまで続き,最後はスピードアップのマシンを駆るA.イアンノーネが競り勝ち,昨年の第15戦日本GP以来となる勝利を収めました。2位には,僅差でシューターのマシンを駆るT.ルティが入っています。3位にシューターのマシンを駆るM.マルケスが入り,ランキング争いでルティがトップに躍り出ています。なお,マルケスですが,レース中に起こったP.エスパルガロとの接触事故の原因をつくったとして1分加算のペナルティを受けました。しかし,その後チームから出された異議申し立てが認められ,当初の結果通り3位フィニッシュが認められました。カレックスのマシンを駆る中上貴晶は,残り3周となったところで6位に浮上し,今季2回目となるシングルフィニッシュを果たしています。シューターのマシンを駆る高橋裕紀は,22番グリッドからスタートして21番手でフィニッシュしています。
Moto3クラスは,ポールからスタートしたFTRホンダのマシンを駆るM.ビニャーレスが,11周目にトップに立ってから後続との差をどんどん広げていき,最後は7秒以上の大差をつける独走で開幕戦以来となる今季2勝目を挙げました。8台による2位争いは,最終的に4番グリッドからスタートしたKTMのS.コルテセが制し,今季4回目となる表彰台獲得とともに,ランキングトップの座を守っています。3位には,シューター・ホンダのマシンを駆るM.オリベイラが入り,自身初表彰台を獲得しています。TSRホンダのマシンを駆る藤井謙汰は,33番グリッドからスタートして25位で完走しています。
2012/06/03(日)
☆2回目&連続(MotoGP)
○第5戦カタルニアGPの予選が,スペインのカタルニア・サーキットで行われました。MotoGPクラスは,レプソル・ホンダのC.ストーナーが最速タイムをマークし,第2戦ポルトガルGP以来今季2回目となるポールを獲得しました。2番グリッドをヤマハ・ファクトリー・レーシングのJ.ロレンゾが獲得しましたが,意外にも彼にとってフロントロー獲得は3戦ぶりとなります。3番グリッドを獲得したのが,フリー走行から好調な走りを見せていたテック3ヤマハのC.クラッチローで,彼にとって今季3回目となるフロントローからのスタートとなります。
Moto2クラスは,開幕戦を除いて前戦までポールを獲得し続けているシューターのマシンを駆るM.マルケスが,今回も最速タイムをマークし,4戦連続ポールシッターとなりました。2番グリッドを獲得したのは,カレックスのマシンを駆るP.エスパルガロで,これはこのクラス自身最高位でのスタートとなります。前日のフリー走行を制しているシューターのマシンを駆るT.ルティは,3番手タイムをマークして今季4度目となるフロントロー獲得となっています。カレックスのマシンを駆る中上貴晶は,後から接触されるアクシデントがありましたが,12番手からのスタートとなりました。シューターのマシンを駆る高橋裕紀は,フリー走行の時より少し順位を上げて22番グリッドを獲得しています。
Moto3クラスは,前戦でポールを獲得しているFTRホンダのマシンを駆るM.ビニャーレスが,今回も最速タイムを刻んで2戦連続ポールを獲得しています。マレーシア人として初のポール及び優勝を目指すKTMのマシンを駆るZ.カイルディンが,ビニャーレスには及ばなかったものの2番手タイムをマークしました。雨のため波乱のレースとなった前戦フランスGPを制したFTRホンダのマシンを駆るL.ロッシが,3番手タイムをマークして今季2回目となるフロントローを獲得しています。TSRホンダのマシンを駆る藤井謙汰は,今回もなかなかタイムを上げることができず,33番グリッド獲得にとどまっています。
2012/06/02(土)
☆久々(MotoGP)
○第5戦カタルニアGPが開幕し,初日は2回のフリー走行が行われました。MotoGPクラスは,前戦のフランスGPを制したヤマハ・ファクトリー・レーシングのJ.ロレンゾが,午前に行われたフリー走行1で3番手タイムをマーク。そして,午後に行われたフリー走行2でトップタイムをマークし,これが初日の総合トップとなりました。ロレンゾの初日トップは,昨年の第13戦サンマリノ&デラ・リビエラ・ディ・リミニGP以来となる久々のものです。総合で2番手タイムだったのは,サンカルロ・ホンダ・グレシーニのA.バウティスタでした。彼の2番手タイムは,自身にとって今季ベストセッションとなります。そして,総合3番手につけたのは,今季好調な走りをしばしば見せているテック3ヤマハのC.クラッチローでした。常に上位につけるレプソル・ホンダ勢は,あまりタイムが伸びず,D.ペドロサが7番手,C.ストーナーが自身今季ワーストとなる10番手に終わっています。
Moto2クラスは,今季好調な走りを見せている前戦の覇者であるシューターのマシンを駆るT.ルティが初日の総合トップタイムでした。カレックスのマシンを駆るS.レディングが,フリー走行1よりも順位を伸ばして総合2番手となりました。そして,同じくカレックスのマシンを駆るP.エスパルガロが,総合3番手タイムでした。日本人勢は,カレックスのマシンを駆る中上貴晶が午前中より順位を上げて総合6番手,シューターのマシンを駆る高橋裕紀は総合19番手でした。
Moto3クラスは,母国GPとなる前戦フランスGPを制したFTRホンダのL.ロッシが,総合トップタイムをマークしました。今季ここまでランキング2位につけている同じくFTRホンダのマシンを駆るM.ビニャーレスが,フリー走行1ではトップタイムをマークしたものの,総合では2番手タイムでした。KTMのマシンを駆るS.コルテセが,午前・午後共に3番手タイムをマークして初日の走行を終えています。TSRホンダのマシンを駆る藤井謙汰は,最下位となる34番手で初日を終えています。
2012/06/01(金)
☆移籍?(F1)
◯ザウバーのS.ペレスが,来シーズンはトップチームのシート獲得に動くことを認めました。ザウバーのシート獲得当初は,資金不足に悩むザウバーに対して,潤沢なメキシコマネーを持ち込んでシートを獲得したいわゆる「ペイドライバー」的な見方をされていました。ところが,マレーシアGPでは,あと一歩で優勝というところまでいった2位でフィニッシュしたりして,こうした見方を自らのパフォーマンスで否定しました。さらに,フェラーリのドライバー育成プログラムの最上位に位置づけられていて,一時は今季不調に悩むF.マッサに替わってフェラーリのシートを獲得するのではないかという噂も浮上しました。ただし,この点に関しては,ペレス自身が否定していて,来シーズン中までに実現することはないような感じです。しかし,早く勝利できることを願っていて,そうした次のステップを踏むためには,ザウバーより上位のチームに所属することが重要だと考えているため,来シーズン他チームへの移籍を視野に入れているようです。ペレスについては,メキシコの大富豪であるC.スリム氏の支援を受けていて,実際,ザウバーには彼が所有するテルメックスがスポンサーとして資金を提供しています。フェラーリとの関係や潤沢な資金,そして,この2年間であげてきた実績等でトップチームでのシート獲得はまんざら夢物語ではなさそうですね。
     
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