トップ > 4月の最新ニュース
1月分へ 2月分へ 3月分へ
最新ニュース
2012/04/30(月)
☆初(MotoGP)
○第2戦スペインGPの決勝レースが,所々にウェットパッチが残るものの,Moto2クラスを除いてドライコンディションのヘレス・サーキットで行われました。MotoGPクラスは,5番グリッドからスタートしたレプソル・ホンダのC.ストーナーは,3周目にトップに立つと,一時ヤマハ・ファクトリー・レーシングのJ.トレンゾに差を縮められたものの,最終的にトップでチェッカーを受け,今シーズン初優勝を飾りました。ちなみに,ヘレスでのストーナーの優勝は,GPにフル参戦以来初となります。2,3番でチェッカーを受けたのが,それぞれロレンゾ,レプソル・ホンダのD.ペドロサというスペイン人ライダーでした。今回が最高峰クラスで100戦目となるペドロサですが,母国GPにおいて7年連続表彰台獲得となっています。
Moto2クラスは,4〜5台による激しいトップ争いが展開されていきました。しかし,途中から降り始めた雨が徐々に強まり,18周目になったところで赤旗が提示されてレースは中断となりました。その段階でレース全体の3分の2以上を走行していたため,レギュレーションによりレースは成立となり,17周通過段階での順位がリザルトとなりました。その結果,カレックスのマシンを駆るP.エスパルガロが,このクラス2年目で初優勝を飾りました。赤旗提示段階ではトップを走行していたシューターのマシンを駆るM.マルケスでしたが,17周目は2位だったため,それがリザルトとなりました。ヘレスと得意とするシューターのマシンを駆るT.ルティは3位に入り,3年連続表彰台を獲得しています。参戦2戦目でフロントローを獲得したカレックスのマシンを駆る中上貴晶は,レース序盤は10位以降を走行していました。しかし,徐々に順位を上げていき,赤旗が提示された段階では4位を走行していました。しかし,17周目がリザルトとなりましたので,惜しくも5位という結果でした。しかし,これがこのクラスでの初のトップ10フィニッシュですし,125ccクラスの頃も含めて自己最高位タイとなります。
Moto3クラスは,ウェットパッチがたくさん残る中でのレースとなり,このため転倒やコースオフを喫するマシンがあちらこちらで見受けられました。そのような中,10番グリッドからスタートしたFTRホンダのマシンを駆るR.フェナティが,11周目にトップに立つと独走状態に持ち込み,2位に36秒以上の大差をつけてGP初優勝を2戦目で飾りました。3台による2位争いが展開されていき,カレックスKTMを駆るL.サロムが2位に,KTMを駆るS.コルテセが2戦連続表彰台獲得で3位に入りました。22番グリッドからスタートしたTSRホンダのマシンを駆る藤井謙汰は,6台による6位争いを展開していたものの,16周目に転倒を喫し,惜しくもリタイアに終わっています。
2012/04/29(日)
☆2戦(MotoGP)
○第2戦スペインGPの予選が,ウェットからドライに変わるという難しいコンディションの中ヘレス・サーキットで行われました。まず最高峰のMotoGPクラスについてですが,路面コンディションはところどころ濡れた部分はあったものの,ドライ用タイヤでの走行となりました。そこでトップタイムをマークしたのは,ヤマハ・ファクトリー・レーシングのJ.ロレンゾでした。開幕戦でもポールを獲得していますので,2戦連続して一番前からのスタートを切ることになりました。2番手タイムをマークしたのは,開幕戦で2位フィニッシュを果たしているレプソル・ホンダのD.ペドロサでした。そして,3番グリッドを獲得したのはドゥカティのN.ヘイデンで,彼がフロントローを獲得したのは,2010年シーズンの第17戦ポルトガルGPで2番グリッドを獲得して以来21戦ぶりとなります。
一番最後に予選が行われたMoto2クラスは,ドライコンディションの中での予選となりました。そこでポールを獲得したのが,シューターのマシンを駆って開幕戦を制しているM.マルケスでした。そして,2番グリッドを獲得したのが,カレックスのマシンを駆る中上貴晶でした。今シーズンから再びGPの場に復帰し,Moto2クラス2戦目でのフロントロー獲得となっています。しかも,トップからわずか100分の8秒差という僅差でした。3番グリッドを獲得したのが,中上と同じくカレックスのマシンを駆るP.エスパルガロでした。シューターのマシンを駆る高橋裕紀は,プレシーズンテストからの不調を物語るように22番グリッド獲得にとどまっています。
一番最初に予選が行われたMoto3クラスは,ウェットからドライに変わる難しいコンディションでした。そこでポールを獲得したのが,シューター・ホンダのマシンを駆るA.リンスでした。今シーズンからGPにフル参戦を開始した彼ですが,昨年フル参戦していたスペイン選手権でチャンピオンを獲得した験のいいこのサーキットで,参戦2戦目にしてのポール獲得でした。2番グリッドを獲得したのはKTMのマシンを駆るS.コルテセで,トップからわずか1000分の12秒差でした。シューター・ホンダのマシンを駆るM.オリベイラが3番手タイムをマークしましたが,これは自己最高位タイとなります。フリー走行3で転倒を喫しているTSRホンダのマシンを駆る藤井謙汰は,トップから3秒以上の差がついた22番手に終わっています。
2012/04/28(土)
☆皮肉なことに(F1)
○昨シーズンまでトロ・ロッソに在籍していたH.アルグエリスアリでしたが,今シーズンはレギュラードライバーのシートを失い,ピレリのタイヤ開発ドライバーを務めています。そのアルグエリスアリですが,どうやら今シーズン速さを見せているロータス(昨シーズンまでのルノー)との契約話が昨シーズンの後半にあったようです。ところが,トロ・ロッソのチーム代表であるF.トストとレッドブルのH.マルコは,2012年もアルグエルスアリはトロ・ロッソに残留するとロータスチームに伝えていたというのです。そのため,ロータス側はアルグエリスアリとの契約話を切り上げ,最終的にK.ライコネン&R.グロージャンというラインナップに落ち着くと共に,バーレーンGPでは,ダブル表彰台という好結果に至りました。タラレバでいえば,契約話が順調に進んでいれば,アルグエリスアリが表彰台に立つ栄誉を味わっていたのかもしれません。しかし,昨年末にトロ・ロッソとの契約延長話が立ち消えとなり,彼はレギュラーシートを失うという結果に至ったということです。そして,皮肉なオチも待っていて,ピレリがタイヤ開発として使用することになったマシンが,2010年型とはいえ,現ロータスとなるルノーのものです。
2012/04/27(金)
☆第3ドライバー(ルマン24)
○既に発表されているように,ニッサンは今シーズンのルマン24時間耐久レースに「Nissanデルタウィング」と命名された革新的なマシンを投入してLMP2クラスに参戦することになっています。そのデルタウィングは,名前が示すようにマシン全体が三角形の形をしていて,使用する燃料とタイヤを従来の半分程度にとどめながら24時間のレースを走りきることで,これまでの耐久レースの様相を一変させようとする実験的なプロジェクトです。そのマシンを駆るのは,M.フランキッティとM.クルムが既に発表になっていましたが,この度日産自動車株式会社及びニッサン・モータースポーツ・インターナショナル株式会社から発表があり,SGTにおけるニッサンのエースドライバーを長年務めている本山哲を3番目のドライバーとして起用することが決まりました。本山がルマンに参戦するのは,1999年にR391を駆って参戦して以来13年ぶりとなっています。
2012/04/26(木)
☆欠席(F1)
○昨日もお伝えしたように,5月1日から3日の3日間,シーズン開催中唯一となるオフィシャルテストがムジェロ・サーキットで行われる予定になっています。このテストに関してHRTから発表があり,このテストに参加しないことになりました。プレシーズンテストに関しても,一度も参加しないままシーズン開幕を迎えたHRTですが,このテストも不参加ということで,今季型マシンであるF112は一度もオフィシャルテストに参加しないままシーズンを終えることになります。チーム代表のL.ペレス.サラによると,欠席理由に関してですが,チームはマドリードに拠点を移したばかりで,マシンが本拠地に戻ってくるのは開幕戦以来初めてとなります。テストを欠席することで,テストのあとに行われるスペインGPに向けてマシンのアップデートに集中するためということです。
2012/04/25(水)
☆予定変更?(F1)
○開幕から3戦までは,予選・決勝共に強さを見せていたのが,J.バトン,L.ハミルトンという元チャンピオンを2人を擁するマクラーレンです。昨シーズンのマクラーレンは,シーズン序盤にマシンのパフォーマンス不足が原因で苦しい立ち上がりだっただけに,順調なスタートを切ったと言えました。しかし,第4戦バーレーンGPでは,その流れに変化が現れ,それまでマシンのパフォーマンスに苦労していたレッドブルが勢いを出すようになり,S.ベッテルがポールトゥーウィンを達成すると共に,チームメイトのM.ウェーバーは,表彰台は逃したものの,4位でチェッカーを受けています。それに対して,マクラーレン勢はそれまでの勢いが衰えたかのようにマシンのセットアップに苦労し,ハミルトンが8位,バトンが18位と表彰台争いから離れた場所での走行を強いられました。そうした状況変化が見られるようになった中,来週はムジェロ・サーキットでシーズン途中のテストが行われる予定になっています。このテストにおけるマクラーレンは,先日レギュラードライバーの2人ではなく,テストドライバーを務めるG.パフェットとO.ターベイの2人が3日間のセッションを走るということを発表していました。しかし,それは好調なときでの決定で,バーレーンの結果を受けて,ハミルトンがテストへの参加に意欲を見せるようになりました。チームからの正式決定発表はありませんが,チーム側も検討に入っているようで,チーム関係者によると,もしハミルトンが参加するとなると,テストプログラムを変更する用意があるようです。ただし,バトンに関しては,来週ブダペストでチームのプロモーションイベントが予定されているため,参加できないもようです。
2012/04/24(火)
☆200人目(F1)
○週末に行われたバーレーンGPは,チャンピオンであるS.ベッテルの今季初優勝と,ロータス勢が2,3位を占めるという各チームが僅差となっている今シーズンを象徴するかのような結果となりました。表彰台を獲得した3人の内,3位に入ったロータスのR.グロージャンに関しては,自身初となる表彰台なのですが,記録では,1950年にF1がスタートして以来,ちょうど200人目の表彰台獲得ドライバーになるとのことです。その200人の中には,当然鈴木亜久里と佐藤琢磨の2人が含まれます。ちなみに,初表彰台のグロージャンはフランス人ドライバーですが,そのフランス人ドライバーが表彰台に上ったのは,1998年のベルギーGPにおいて,当時ザウバーから参戦していたJ.アレジが上って以来14年ぶりとなります。そのフランス人ドライバーということで見ると,現段階で最後に表彰台の頂点に上ったのは,1996年に行われたモナコGPにおけるO.パニスです。この時のレースは,もともと滑りやすいモナコの上に,ウェットコンディションということもあって大荒れの展開となりました。あちらこちらでアクシデントが発生するばかりでなく,トップに誰かが立つとその人がリタイアするという大荒れの展開となり,最終的に正式にチェッカーを受けたのがわずか3台というものでした。ちなみにこの時の日本人ドライバーは,片山右京でした。
2012/04/23(月)
☆初優勝&ダブル表彰台(F1)
○第4戦バーレーンGPの決勝レースが,激しい民主化運動が起こっているため,厳戒態勢の中バーレーン・インターナショナル・サーキットで行われました。今季ようやくポールを獲得したレッドブルのS.ベッテルは,スタートからそのポジションをキープし,トップで1周目を終えました。その後も順調にそのポジションを守っていきました。今回のレースで注目を浴びていったのが,K.ライコネンとR.グロージャンのロータス勢でした。7番グリッドからスタートしたグロージャンと,11番グリッドからスタートしたライコネンは,レースが進む内にDRSを効果的に使ったりしてどんどんポジションをアップしていきました。そして,元チャンピオンのライコネンは,チームメイトをかわして2位まで浮上。トップをいくベッテルを追い続けました。一時は1秒台まで差が縮んだものの,終盤に入ってベッテルが再び差をつけはじめ,今季初勝利をポールトゥーウィンで達成しました。また,ランキング上位だったマクラーレン勢が振るわなかったこともあって,この勝利でベッテルがランキングトップに躍り出ています。2位,3位には大躍進のライコネン,グロージャンが入り,こちらは見事にダブルで表彰台を獲得しています。ザウバーの小林可夢偉は,他のドライバーが3回ピットを行う中,1回少ないピットで走行していきました。そして,ぎりぎりポイント圏内を走行していたものの,徐々にペースが落ち始め,ポイント圏外にドロップダウンしました。苦しい走行を強いられた可夢偉は,たまらず他のドライバーと同じ3回ピットを行い,ポイント獲得に万事休す。結局13位でのチェッカーとなりました。
2012/04/22(日)
☆初ポール(F1)
○第4戦バーレーンGPの予選が,バーレーン・インターナショナル・サーキットで行われました。この日のコンディションですが,天気は晴れ,気温31度,路面温度43度のドライコンディションでした。最初のセッションとなるQ1では,このところ好調な走りを見せているメルセデスAMGのM.シューマッハにDRSのトラブルが発生し,まさかのQ1敗退となってしまいました。また,Q2では,前戦の予選で4番手タイムをマークしたザウバーの小林可夢偉がここで敗退となり,12番グリッド獲得にとどまりました。トップ10のグリッドを決めるQ3では,最初のアタックでマクラーレンのL.ハミルトンが暫定のトップタイムをマークしました。このタイムをなかなか上回るドライバーが現れませんでしたが,終盤に入ってレッドブルの2人がこのタイムを上回りました。ここでハミルトンが意地を見せて2人の間に入るタイムをマークしたものの,トップタイムをマークするには至りませんでした。この結果,レッドブルのS.ベッテルがトップタイムとなり,2年連続チャンピオンが,第4戦目にして今季初のポールを獲得しました。2番手がハミルトン,3番手がレッドブルのM.ウェーバーでした。4番グリッドをマクラーレンのJ.バトンが獲得し,レッドブルとマクラーレンが2列目までを分け合うという結果になっています。前戦でポールトゥーウィンを達成しているメルセデスAMGのN.ロズベルグは,その4台に次ぐ5番手で終了しています。
2012/04/21(土)
☆改修(F1)
○世界3大レースの一つであるF1モナコGPの主催者が,安全性を高めるためのいくつかの改修工事について発表しました。昨年のモナコGPの予選において,ザウバーのS.ペレスが激しいクラッシュに見舞われて脳震盪を起こし,モナコの決勝だけでなく,大事を取って次のカナダGPも欠場するという事態となりました。この事故がきっかけとなって,安全性を高めると共に近代化を図るため今回の改修となったようです。その改修場所は複数箇所になるようで,まずペレスがクラッシュしたトンネル出口については,ブレーキングポイントにバンプがあり,これが事故へと繋がったことから,ブレーキングエリアの路面の高さに20cmほどの変更が加えられ,シケインのアプローチが平たんになるように改修されました。さらに,ペレスが激しくぶつかったウォールについては,14.6m後方に移動されました。その他の変更点ですが,ピット出口に木がありましたが,マシンが以前よりも高いスピードでコースインできるようにその木が除かれ,広く真っすぐになるよう変更されています。また,複数箇所のランオフエリアの路面を,ハイグリップなものにはり替えました。さらに,サン・デボテとスイミングプールのタイヤバリアを,「テックプロ・バリア」というものに替えています。
2012/04/208(金)
☆買収(MotoGP)
○ドイツの自動車メーカーのフォルクスワーゲン(VW)傘下の中で,高級車部門を担当しているのがアウディです。そのアウディが,イタリアの高級オートバイメーカーであるドゥカティ・モーター・ホールディングを買収することが決定しました。買収金額は明らかになっていませんが,一部の報道によると,8億6000万ユーロ(約917億円)とのことで,これには,ドゥカティが抱えている債務も含まれているようです。ヨーロッパ最大の自動車メーカーであるVWがドゥカティを傘下に収めたのは,新興国市場での事業拡大を加速するとともに,車体軽量化といった先端技術を取り入れて低燃費車の開発競争でも優位に立つという狙いがあるのではないかと見られています。VWの会長であるF.ピエヒ氏自身もドゥカティユーザーで,2輪車事業への関心が高いようです。VWとスズキの提携話が盛り上がりを見せましたが,これにはスズキには2輪メーカーという側面があることも関連していたようです。ところが,そのスズキとの提携話がご破算となり,それが今回の買収劇に繋がったという見方もあるようです。VWの最大のライバルと言えるのが,同じドイツの自動車メーカーであるBMWです。レースという側面で見ると,そのBMWは,2輪・4輪メーカーで,2輪部門はSBKにワークス参戦していますし,MotoGPへの参戦もずっと噂されています。ドゥカティはMotoGPにワークス参戦していますし,SBKではワークス参戦はとりやめているものの,マシンの供給は続けていて,昨シーズンはC.チェカが見事チャンピオンを獲得しています。ドイツのライバルメーカーが,2輪レースでも激しい争いを展開しそうですから,2輪レースの盛り上がりに繋がりそうですね。
2012/04/19(木)
☆厳戒態勢(F1)
○激しい民主化運動が行われている国の一つが,明日から始まるバーレーンGPの開催国であるバーレーンです。昨シーズンは,その運動のため開催中止となったものの,今シーズンは色々な意見がある真っ最中ながら開催されようとしています。既に一昨日にはF1関係者の一部が現地入りしていて,サーキット周辺の警備は増強され,マナマのホテルに向かう道路もF1を狙った抗議活動の脅威がある中,監視が続けられているようです。そうした超厳戒態勢は,撤収作業が終わるまで続けられるものと思われます。ただ,既に現地入りしたマスコミ関係者によると,先週行われた中国GPの会場で噂されていたほどの状況ではないという人もいるようで,確かに民主化運動は激しく行われ,F1開催に対して抗議行動が行われていることは間違いないものの,過激な噂が流れすぎていたところはあるようです。実際にバーレーンGPが開催されるのか,理論上は今日がその決定期限となります。
2012/04/18(水)
☆残留か?(F1)
○今シーズンここ数年のレッドブルに代わって好調なのが,L.ハミルトンとJ.バトンというチャンピオン経験者2人を擁するマクラーレンです。その中の一人であるハミルトンは,今シーズンで土いうチームとの契約が切れることになっています。来シーズン以降チームに残留するのか,それとも他チームに移籍するのか今後注目されることになります。13歳からマクラーレンの支援を受けてf1ドライバーへの階段を歩んできたハミルトンですから,残留が当然といえば当然なのかもしれません。しかし,プライベートの問題があったりして精神的に不安定な状況にあったこともあって,チームとの関係にややぎくしゃくした時期がありました。そうしたことから,移籍するのではないかという噂もあり,その候補としてフェラーリやレッドブルをはじめ,M.シューマッハの後釜としてメルセデスへの移籍話も出ていました。ところが,今シーズンのチームが好調ですし,プライベート的なところも落ち着いてきて,一時険悪な関係にあった父親との仲も最近では以前のように良好な関係に戻ってきているようです。そうしたことから,彼自身の口からも,残留を匂わすコメントが出てきているようです。
2012/04/17(火)
☆久々に(鈴鹿8耐)
○ヤマハから今年の鈴鹿8耐について発表がありました。鈴鹿8耐といえば,このところずっとホンダ勢とヨシムラ・スズキのどちらかが優勝を飾っていました。それ以外のメーカーでは,1996年に芳賀紀行&C.エドワーズペアによるヤマハの優勝や,1993年のS.ラッセル&A.スライトによるカワサキの優勝まで遡ることになります。今回の発表によると,久々にヤマハの優勝が見られるかもしれない強力な布陣となっています。その布陣とは,まずJRRにおけるヤマハのエースライダーである中須賀克行です。2人目が,現段階でヤマハ勢最後の優勝ライダーである芳賀紀行です。長年SBKで活躍してきた芳賀ですが,今シーズンはイギリス国内の最高峰レースであるBSBにスワン・ヤマハからフル参戦しています。そして,3人目が,その芳賀のチームメイトであるT.ヒルです。そのヒルは,昨シーズンBSBでチャンピオンに輝いたイギリス人ライダーです。彼らが参戦するチームは,アメリカのエナジードリンクであるモンスター・エナジーをメインスポンサーとした「MONSTER Energy YAMAHA - YART」です。まさにヤマハにとってドリームチームともいえる強力布陣ですから,16年ぶりにヤマハに凱歌が上がることになるかもしれませんね。
2012/04/16(月)
☆初優勝(F1)
○第2戦中国GPの決勝レースが,ドライコンディションの中,上海インターナショナル・サーキットで行われました。自身初となるポールからスタートしたメルセデスAMGのN.ロズベルグは,その地位を保ったままコースを周回していきました。2番グリッドからスタートしたチームメイトのM.シューマッハが,後続を押さえる形となったため,ロズベルグはどんどん差を広げていきました。1回目のピット作業でシューマッハのクルーが作業をミスしてしまい,シューマッハがリタイアに終わったものの,ロズベルグは後続との差を広げていきました。結局彼の座は最後まで揺るぎがなく,最終的にポールトゥーフィニッシュを達成しました。F1に参戦して111戦目にして初めて,表彰台の頂点にロズベルグは立ちました。一時はトップをいくロズベルグに迫ったマクラーレンのJ.バトンでしたが,ピットインした際にタイヤ交換作業でやや時間がかかってしまい,トップの座に立つことができず,結局2位でチェッカーとなりました。3位には,ギアボックス交換のペナルティーにより5グリッド降格になっていたマクラーレンのL.ハミルトンが入りました。ランクトップをいくフェラーリのF.アロンソが9位に終わったため,ランクトップにはハミルトンが立っています。自己最高位となる3番グリッドからのスタートしたザウバーの小林可夢偉でしたが,前座レースで流れ出たオイルがちょうど可夢偉のスタートする位置にやや残っていたようで,スタートで出遅れてしまって3番グリッドスGTアートのチャンスを活かすことができませんでした。スタートで7番手まで落ちたり,2回目のピットストップを終えてからペースの上がらないフェラーリのF.マッサを抜きあぐねたりといった不運があったりしましたが,何とかペースアップして10位でチェッカーを受けてポイントを獲得しています。
☆2勝目(FN)
○開幕戦の決勝レースが,ドライコンディションの鈴鹿サーキットで行われました。ポールからスタートしたのは,自身初となるDOCOMO DANDELIONの伊沢拓也でしたが,そのスタートを決めることができずに3位にポジションを落としました。その伊沢とは反対で,好スタートを切ったのは,2番グリッドからスタートしたチームメイトの塚越広大でした。3番グリッドからスタートしたPETRONAS TOM'Sの中嶋一貴も好スタートを切り,塚越,中嶋,伊沢という位置取りとなりました。ポールスタートの伊沢はその後順位を下げていきましたが,塚越と中嶋は終始トップ争いを展開。ピットインの作戦についても,どちらもタイミングを遅らせるという点で同じでした。しかし,先に塚越が入ると中嶋はペースアップをし,その中嶋がピット作業を終えてコースインすると,塚越よりも先に立つことができました。結局その中嶋がトップでチェッカーを受け,昨年オートポリスで優勝して以来自身2度目の優勝を飾りました。3位には,徐々にポジションをアップしていったTEAM IMPULのJ-P.デ.オリベイラが入っています。
☆鈴鹿初制覇(JRR)
○第2戦の決勝レースが,FNとの併催となる鈴鹿サーキットで行われました。その決勝レースは,序盤からホンダの高橋巧,ヤマハの中須賀克行,スズキの加賀山就臣の3台でトップ争いが展開されていきました。レース中盤を過ぎた当たりまで僅差でトップ争いを展開していた高橋と加賀山でしたが,周回遅れが出てきた関係でトップをいく高橋が2秒以上の差をつけることができるようになりました。それに対して,リアタイヤの消耗が出てきたこともあって加賀山のペースが徐々に落ち始め,中須賀が2位に浮上しました。結局,高橋が1秒以上の差を保って今季初優勝を飾りました。鈴鹿8耐で優勝経験のある高橋ですが,スプリントレースで鈴鹿を制するのは自身初となります。2位,3位にはそれぞれ中須賀と加賀山が入っています。久々にJRRに復帰した辻村猛は,9位でチェッカーを受け,元チャンピオンらしさを見せています。
2012/04/15(日)
☆初ポール PARTT(F1)
○第3戦中国GPの予選が,ドライコンディションの上海インターナショナル・サーキットで行われました。過去3年連続でポールを獲得しているのが,レッドブルのS.ベッテルでした。ところが,そのベッテルがQ2で敗退するという波乱の展開となりました。そして,最終的なグリッドを決めるQ3でトップタイムをマークしたのが,最初のタイムアタックで最速タイムを出したメルセデスAMGのN.ロズベルグでした。彼がポールを獲得したのは,参戦111回目にして初となります。2番手タイムをマークしたのが,ここまでの2戦でポールシッターだったマクラーレンのL.ハミルトンでした。ロズベルグのチームメイトであるM.シューマッハが3番手タイムでした。そして,4番手タイムをマークしたのが,ザウバーの小林可夢偉で,これは自己最高位タイとなります。一昨日のこのページでお伝えしたように,ハミルトンがギアボックス交換のペナルティーにより5グリッド降格となりますので,決勝レースにおける可夢偉は,1グリッド上がって3番グリッドからのスタートとなります。もちろん,このグリッドは自己最高位となりますし,日本人ドライバーとしては佐藤琢磨以来2人目となります。
☆初ポール PARTU(FN)
○今シーズンの開幕戦が,鈴鹿サーキットにおいてJRRのJSB1000クラスと同時開催となる『鈴鹿2&4』という形で開幕しました。雨が朝方まで降り続いた鈴鹿サーキットでしたが,予選が行われる頃までには路面が乾いていき,最終的に全てのマシンがスリックタイヤでの走行が可能となりました。最終的なグリッドを決めるQ3でトップタイムをマークしたのが,DOCOMO DANDELIONの伊沢拓也でした。2番手タイムをチームメイトの塚越広大がマークし,DOCOMO DANDELION勢がフロントローを獲得しました。その2人はホンダエンジンユーザーですが,そのホンダは昨シーズン1勝もできないままシーズンを終えていました。そうした状況を打破するため,今シーズンから新しいエンジンである「HR12E」を開発し,そのデビューレースが今大会となっています。そのデビューにおいてフロントロー独占という好結果を出しましたので,昨年の巻き返しが期待できるシーズンとなりそうです。3番手タイムをマークしたのが,FN2年目となる元F1ドライバーであるPETRONAS TOM'Sの中嶋一貴でした。
☆予選方式変更(JRR)
○第2戦の予選が,鈴鹿サーキットで行われました。今回の大会は,上記のようにFNとの併催となる2&4という形で行われ,しかも,JSB1000クラスのみの開催となります。また,開幕戦で転倒を喫し,大腿骨骨折という重傷を負ってしまった先シーズンのチャンピオンであるホンダの秋吉耕祐が欠場となっています。今回の予選は,ノックアウト方式で最終グリッドを決める予定になっていました。しかし,予選Q1開始早々に2輪専用シケインでマシンが転倒し,広範囲にわたってオイルが路面に出るというアクシデントが発生してしまいました。多くのオフィシャルを投入してオイル処理を行いましたが,どうしても処理に時間がかかってしまい,タイムスケジュールの関係から予選方式をノックアウトから30分間にわたる通常の慶事予選方式で行われることになりました。そのような中でトップタイムをマークしたのが,自身のチームでの参戦2年目となるスズキの加賀山就臣でした。その加賀山からわずかコンマ03秒差で2番手グリッドを獲得したのが,ホンダの高橋巧でした。3番手タイムは,開幕戦を制しているヤマハの中須賀克行がマークしました。
2012/04/14(土)
☆開催決定(F1)
○13日(金)から,上海インターナショナル・サーキットにおいて中国GPが開幕しました。初日は午前・午後にフリー走行が行われ,メルセデスAMGのM.シューマッハがトップタイムをマークしました。そのような中,午前と午後のフリー走行の間の時間帯においてFIAから発表があり,来週行われる予定のバーレーンGPを予定通り開催することが決定しました。11日のこのページでお伝えしたように,民主化運動によりバーレーンは政情不安に陥っています。そのような中での開催は,F1関係者の安全に懸念が生じますので,開催に消極的な声が多く出ていました。FIA側は,会長であるJ.トッドが11月に現地を訪れ,バーレーンの皇太子をはじめ,政府関係者やEU加盟国の大使等と会談をして情報を集めていました。その後もそうした関係者と密接に連絡を取り合っていたとこのことで,開催に際して適切な安全策がとられていることから,開催にゴーサインが出されたようです。開催発表にあたってチーム側にも説明があったようで,懸念を示していたチーム側も,開催に同意したとのことです。チーム側のコメントによると,いわゆるFacebookによる情報よりも,信頼の置ける人物からの情報を優先したという感じのようです。
2012/04/13(金)
☆降格(F1)
○F1では,レギュレーションの中でギアボックスは5戦連続して使わなければならないとなっています。そして,もしその5戦以内にギアボックスを交換した場合,決勝レースにおいて予選結果から5グリッド降格するペナルティーを受けることになっています。そのことに関して,マクラーレンのL.ハミルトンが,今日から開幕する中国GPにおいて,5グリッド降格することになることを明らかにしました。開幕から2戦行われているF1ですが,その2戦ともハミルトンがポールを獲得しています。3戦連続してポールを獲得することができるかも一つの注目点になっていましたが,今回の発表により,少なくともハミルトンは最上位でも6番グリッドとなります。ただ,これまで2戦獲得したポールの座でしたが,いずれも優勝に繋がっていませんでした。今回の降格決定を前向きにとらえれば,ポールを獲得して優勝できなかったわけですから,ポール以外からスタートすると優勝できるかもしれませんね。
2012/04/12(木)
☆延期(WEC)
○今シーズンから始まった新シリーズが,ルマン24時間耐久を頂点とするWEC(世界耐久選手権)です。そのWECに,トヨタがレーシングハイブリッド機構を搭載した新型マシンであるTS030を投入して参戦することになっていました。ただし,今シーズンのトヨタは,ルマンには参戦するものの,全戦への参戦ではなく,スポットという形での参戦となっていました。そして,そのデビュー戦は,5月5日に決勝レースを行う第2戦スパ・フランコルシャン6時間レースを予定していました。ところが,そのデビュー戦に向けて開発を進めているTS030ですが,4月4日にフランスのポールリカールで行っていたテストでアクシデントが発生。これがモノコックに損傷を及ぼすほどの大きなものとなりました。全くのブランニューマシンであるこのマシンだけに,トヨタが所有するモノコックはこの損傷を受けたものしかまだなく,新たに製造する必要性が生じたようです。第2戦まではあと3週間ほどしかなく,新たに製造し,レースで使用できるかどうかテストをしといった家庭を考えると,当然この期間では間に合うはずがなく,トヨタはやむなく第2戦の参戦をとりやめることを発表しました。これにより,TS030のデビューは,いきなりメインであるルマン24ということになります。
2012/04/11(水)
☆開催は(F1)
○3週間の間を経て,F1は今週末に中国GPを迎えます。そして,2週連続開催という形で,来週はバーレーンGPを迎えます。昨シーズンのバーレーンGPは,エジプトに端を発する民主化運動の影響を受け,バーレーンでもその動きが顕著となり,開催中止になりました。当地における民主化運動は,現在も続いていて,国内で死者や負傷者がしばしば出ています。そうした状況から,F1に参戦するチーム側は,メンバーの安全が保てないということから,開催中止を願っているようです。それに対して,F1界のボスであるB.エクレストンは,いまだに開催中止の決定を行っていません。反政府組織であるFebruary 14th Youth Coalition側のコメントでは,F1関係者の安全性は保障できないということですし,刑務所内でハンガーストライキを行っている人権活動家リーダーは死に近づいているということですので,開催中止を求める声は強くなることはあっても,衰えることがない状況となっています。ただ,開催に向けて強気な発言を繰り返していたエクレストンにも変化が現れているとの情報も出てきていて,もしかしたら近々開催に関して何らかの発表があるかもしれません。
2012/04/10(火)
☆後継指名(F1)
○小林可夢偉が所属するザウバーのチーム代表は,そのチーム名が示すようにP.ザウバーです。そのザウバーは,チームがBMWに売却された際,一度代表の座を降り,その座をBMWのM.タイセンに譲っていました。しかし,BMWがF1から撤退することを受け,従業員を救うために再びザウバーがF1の世界に帰ってきたという経緯がありました。そのザウバーが,今後の見通しについて語りました。それによると,現在68歳のザウバーは,70歳までにはF1からの引退をするということです。BMWへの売却の際一度引退していますので,それが2度目の引退ということになります。ただし,一度目は渋々復帰した感じがありましたが,2度目の引退は正真正銘のものになるようです。そして,彼の引退の後,チームの代表に就くとザウバー自身が指名したのが,現在CEOを務めているM.カルテンボーンです。F1中継を観ている際,可夢偉の周りで時折姿を見ることができている女性がそのカルテンボーンです。彼女は,13年間にわたってチームで働いてきました。もしザウバーが指名したとおりになると,F1史上初の女性チーム代表ということになります。
2012/04/09(月)
☆初制覇(MotoGP)
○開幕戦となるカタールGPの決勝レースが,ドライコンディションの中ロサイル・インターナショナル・サーキットで行われました。最高峰のMotoGPクラスは,予選2番手からスタートしたレプソル・ホンダのC.ストーナーがしばらくの間トップを走行していました。一時期は2秒以上の差をつけたストーナーでしたが,右腕が徐々にしびれいって感覚がなくなってしまい,うまくコントロールをできなくなるといういわゆる「腕上がり現象」に見舞われてしまいました。そのため,徐々にタイムを落としていき,代わってそれまで2位を走行していたヤマハ・ファクトリー・レーシングのJ.ロレンゾがトップに立ちました。ポールシッターのロレンゾは,トップに浮上してからその順位を保ち,最高峰クラスでは自身初の開幕戦ウィナーとなりました。2位には,7番グリッドからスタートし,順位を上げていったレプソル・ホンダのD.ペドロサが入りました。腕上がりに見舞われたストーナーは3位で開幕戦を終えています。今シーズンから始まるCRTクラスでは,12位に入ったフォワード・レーシングのC.エドワーズが最高位でした。
Moto2クラスは,予選2番手からスタートしたシューターのマシンを駆るM.マルケスが,僅差でのトップ争いを制しました。昨シーズン,残り2戦目となるオーストラリアGPで転倒を喫し,頭を強打した影響で視力障害に見舞われ,今季の開幕戦ぎりぎりでようやく走行できるという状態だったマルケスですが,そうした状況を乗り越えての開幕戦ウィナーとなりました。3番グリッドからスタートしたスピードアップのマシンを駆るA.イアンノーネが,マルケスとコンマ06秒差での2位となりました。4番グリッドからスタートしたカレックスのP.エスパルガロが,バトルを制して3位に入りました。今季から再びGPに戦いの場を移すことができたカレックスの中上貴晶は,9番グリッドからスタートして14位でフィニッシュし,ポイントを獲得しました。しかし,プレシーズンテストからなかなか順位を上げることができていなかったシューターの高橋裕紀は,25番グリッドからスタートし,それよりは順位を上げることができたものの,ポイント圏外の19位で開幕戦を終えています。
125ccクラスに替わって今シーズンから始まったMoto3クラスは,2番グリッドからスタートしたFTRホンダのマシンを駆るM.ビニャーレスが開幕戦を制しました。昨シーズンの最終戦,つまり125ccクラス最後のレースを制したビニャーレスが,今度は新たに始まったMoto3クラスの初代ウィナーとなったわけです。2位には,残り6周までトップ争いに絡んでいたFTRホンダのマシンを駆るR.フェナティが入りました。彼の2位は,今シーズンからMotoGPにステップアップしたルーキー勢の中ではトップとなります。7人による3位争いは,KTMのマシンを駆るS.コルテセが制しています。今シーズンからMotoGPにステップアップしたTSRホンダのマシンを駆る藤井謙汰は,28番グリッドからスタートして,ポイント圏内には入れなかったものの,21位完走を果たしています。
2012/04/05(木)
☆追悼(MotoGP)
○いよいよ明日から2輪レースの最高峰であるMotoGPが,砂漠の国カタールにおいてナイトレースという形式で開幕します。その開幕戦において,ホンダ系のサテライトチームの中でエース的立場にあるサンカルロ・ホンダ・グレシーニが,MotoGPクラスのマシンのカラーリングをブラックを基調とするもので出場します。これは,昨年のマレーシアGPにおいて,同チームに所属していたエースライダーである故M.シモンチェリが,レース中のアクシデントにより命を失ったという悲しい出来事がありましたが,その追悼の意味を込めて行われるものです。そのカラーリングですが,開幕からの序盤6戦はブラックで,中盤の6戦をグレーで,そして終盤の6戦を本来のカラーリングであるホワイトで出場することになっています。今シーズンの同チームは,昨シーズンまでと同じくMotoGPクラスを2台体制で臨みます。ただし,その2台には昨シーズンまでと違いがあり,昨シーズンまでの2台の内訳は,1台がワークス仕様のマシン,もう1台がサテライトチーム用のマシンでしたが,今シーズンは,1台がワークス仕様のマシン(RC213V)という点では変わりないものの,2台目がサテライトチーム用ではなく,今シーズンから始まるCRT(クレイミング・ルール・チーム)仕様のマシンを走らせることになっています。ライダーは,ワークス仕様マシンを駆るのが,今季スズキワークスから移籍してきたA.バウティスタです。そして,CRT仕様マシンを駆るのが,昨シーズン同チームからMoto2クラスに参戦していたM.ピッロとなっています。
2012/04/04(水)
☆陸路で(SGT)
○国内だけでなく,アジアを中心にした海外での開催を目指しているのが,国内で最も人気のある「ハコレース」であるSGTです。海外でのレースとしては,現在マレーシアのセパン・サーキットだけでレースが行われていますが,新たな開催地として既に決まっているのが,お隣の国である韓国です。F1が開催されているヨンナムのコリア・インターナショナルサーキットで2013年シーズンから行われる予定になっていて,仮調印は昨年の12月に結ばれています。来シーズンからの開催ですから,まだ具体的なものが決まっていませんが,開催時期は5月になりそうです。ということは,セパンでのレース前後での開催になるのではないかと思われます。マシンなどの輸送をどうするかというのが大きな課題となりますが,F1など大きなお金が動くカテゴリーは飛行機を使っての空輸という方法が一般的です。しかし,SGTの場合は,参戦マシンや機材が多く,資金的に決して潤沢とはいえないチームも数多くありますので,マレーシアに関してはコンテナ船に積んで船便で送るという方法を採っています。韓国については,どうやら陸路での輸送ということになるようです。つまり,マシンや機材を積み込んだ各チームのトレーラーごとフェリーに積み込んで韓国まで行き,それからはそのトレーラーが道路を通ってヨンナムのサーキットまで行くということになるようです。お隣の国での開催ならではの方法と言えますね。ちなみに,韓国国内では,F1に代表されるフォーミュラカーでのレースより,GTなどのハコレースが人気があります。実際,アジアでのGTカーレースに韓国人俳優が出場したりしています。F1開催は興行的にうまくいっていないところはありますが,SGTの開催はうまくいくといいですね。
2012/04/03(火)
☆大幅アップデート(F1)
○2戦を終わって,現在ランキングトップに立っているのは,第2戦で勝利を収めたフェラーリのF.アロンソです。こうしたリザルトだけを聞くと,フェラーリの今季型マシンであるF2012のできが良さそうな感じがしますが,現実的にはかなり厳しい状況であることは間違いありません。第2戦の勝利も,天候が不純な状況の中,タイヤ交換のタイミングなどたまたまアロンソにとってプラスになる状況が重なったおかげでのものと,比類まれなるアロンソのドライビングテクニックによるものが多く,チームメイトであるF.マッサが低迷していることが何よりの証拠となります。そうした状況は,誰よりもフェラーリ自身がよく分かっていて,既にいくつもの対策が講じられる予定が立てられていっているようです。そのような状況の中,F2012に大幅なアップデートが施されるのではないかという噂が浮上してきているようです。その大幅アップデートとは,主にサイドポッド及び排気関係のようです。サイドポッド部分の排気系をやや前寄りに移すことで,昨シーズン大きな話題となったエキゾーストブローをうまく利用してリヤへの空気の流れを改善し,ダウンフォースを増やすという対策です。サイドポッドの改良を受けて,ラジエターの配置を変更したり,サイドインパクト・クラッシュ・ストラクチャーを見直したりという対策も必要になるようです。また,サイドポッド部分だけでなく,フロントウィングにも対策がなされるようです。こうした対策を施したマシンを5月に行われるテストで投入し,その結果がよければ5月中旬に行われる第5戦スペインGPからアップデートマシンを実戦に投入することになるようです。
2012/04/02(月)
☆逆転(JRR)
◯開幕戦の決勝レースが,ツインリンクもてぎで行われました。最高峰のJSB1000クラスは,ホンダの高橋巧がオープニングラップでトップに立つと,どんどん後続との差を広げていきました。このまま独走態勢を築いていくのかと思われましたが,徐々にヤマハの中須賀克行が高橋との差を縮めていきました。そして,14周目の最終コーナーで高橋を交わすとそのまま差を広げていき,逆転で中須賀が開幕戦を制しました。3位には,カワサキの柳川明が入っています。
J-GP2クラスは,関口太郎と渡辺一樹がトップ争いを展開するところに,浦本修充が少しずつ差を縮めていきました。その浦本は,まず関口を交わし,渡辺との激しいトップ争いに持ち込みました。二人のバトルは最終ラップまで続き,抜きつ抜かれつの展開の中,90度コーナーで浦本がトップに立つとそのポジションを守りに浮き,このクラスも逆転で勝利を収めました。3位には,ポールスタートの関口が入っています。
ST600クラスは,今シーズンJRRにフル参戦するタイ人ライダー2人と過去に最高峰クラスでチャンピオンを獲得した経験を持つ井筒仁康と渡辺一馬の4人によるトップ争いが展開されていきました。そして,タイ人ライダー2人によるトップ争いになり,最終的にはトップをいくC.ポラマイをD.チャランポンが交わして開幕戦を制しました。3位には,ベテランライダーの井筒仁康が入っています。
J-GP3クラスは,今シーズンからMotoGPのGP3クラスにフル参戦することになっていて,今回は賞典外での参加となっている藤井謙汰と,長島哲太との間でトップ争いが展開されていきました。そこに徐々にポジションアップを果たしてきた山本剛大が追いつき,3台によるバトルとなりました。そして,最終ラップで長島と山本とのトップ争いとなり,長島が転倒リタイアを喫してしまって山本が開幕戦を制しました。その山本に続いた藤井が2番手でチェッカーを受けましたが,賞典外ですので,3番目にチェッカーを受けた徳留正真紀が入っています。
☆接戦(SGT)
○開幕戦の決勝レースが,岡山国際サーキットで行われました。レースウィークに入って不安定な天候が続いていた岡山でしたが,決勝当日は気温が低かったものの,好天の中での決勝レースとなりました。GT500クラスは,ドライバーチェンジまではポールからスタートしたZENT CERUMO SC430とMOTUL AUTECH GT-Rのトップ争いが展開されました。ZENTの平手晃平とMOTULの本山哲のバトルは,僅差の中で争われ,33周目になって本山が先頭に立ちました。そして,ドライバーチェンジをしてから浮上してきたのが,RAYBRIG HSV-010でした。まず素早いピット作業でZENTを実質的に逆転し,さらに伊沢拓也からバトンタッチした山本尚樹が冷えたタイヤをものともしない走りを見せてMOTULを交わし,トップに浮上しました。RAYBRIGがトップを走行する中,MOTULを交わしてZENTが2位に浮上してきました。そのZENTは,立川祐路がステアリングを握り,まずはMOTULを交わして2位に浮上。さらにRAYBRIGを追い詰めていきました。抜きつ抜かれつの激しいバトルを展開しながら最終ラップに突入した2台は,ヘアピンで立川が最終的にトップに立ち,山本の追撃を振り切ってこの激しいバトルを制しました。3位には,MOTULが入っています。
GT300クラスは,ポールからスタートしたエンドレスTAISAN PORSCHEがしばらくの間トップに立っていました。ドライバーチェンジ後もトップを走行していましたが,70周頃からペースが徐々に落ち始め,2番手を走行していたGAINER DIXCEL DUNLOP R8がその差をどんどん縮めていきました。残り8周となったところでマシンとマシンがぶつかる激しいトップ争いは,R8がトップに浮上。そして,激しいPORSHEの追撃をかわしてその座を最後まで守り抜きました。今シーズンから投入されたR8でしたが,その初戦でいきなりの勝利を収めたことになります。3位には,昨年のチャンピオンカーであるGSR初音ミクBMWが入っています。
     
トップ > 4月の最新ニュース