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最新ニュース
2012/02/29(水)
☆今回も(MotoGP)
◯今シーズン2回目となるオフィシャルテストが,セパン・サーキットで始まりました。初日は,ドライコンディションでの走行をしていましたが,スコールがある同地らしく,午後の走行の途中で一時的に雨に見舞われ,予定より早めに初日の走行を終了するチームもありました。そのような中,初日のトップタイムをマークしたのは,前回のテストでトップタイムを刻んだレプソル・ホンダのC.ストーナーでした。2番手タイムをチームメイトのD.ペドロサがマークし,やはり前回のテスト同様,ホンダの新型マシンであるRC213Vがその速さを見せています。3番手タイムをマークしたのは,ヤマハ・ファクトリー・レーシングのJ.ロレンゾで,4番手タイムがそのチームメイトであるB.スピースでした。やはり今シーズンもホンダとヤマハのファクトリーチーム同士の対決が中心となりそうです。今シーズンから始まるCRT勢では,ニューシャーシを持ち込んで走行したC.エドワーズが,全体の中で12番手タイムをマークし,前回のテスト同様CRT勢のトップタイムとなっています。
2012/02/28(火)
☆強力布陣(FN)
◯トヨタから,今シーズン同社のFN用エンジンであるRV8Kを使用するチーム及びドライバーの発表がありました。昨シーズンは,チャンピオンを獲得したA.ロッテラーをはじめとして全戦で勝利を収めたトヨタですが,今季はさらに強力布陣を敷いています。まず,昨年のチャンピオンであるロッテラーと,そのロッテラーのチームメイトで,チャンピオンを争った元F1ドライバーの中嶋一貴はどちらも残留となりました。特に,ロッテラーに関しては,今シーズンから始まるWECにフル参戦することになっていますが,幸いなことにFNとスケジュールが重なりませんので,残留することができました。さらに,2年連続(07,08年)にチャンピオンを獲得した経歴の持ち主である松田次生が,星野一義のチームであるIMPULからFNに復帰することになりました。既に発表があったように,昨シーズンまでホンダ陣営で外国人ドライバーのエース的役割を果たしてきたL.デュバルが,SGTを含めてトヨタ陣営に加わることになり,Team KYGNUS SUNOCOからフル参戦することになっています。チャンピオン候補を何人も揃えたトヨタですが,果たして今シーズンも全戦勝利となるのでしょうか。なお,具体的な体制は,以下の表のようになっています。
2012 トヨタFN参戦体制
ドライバー チーム
1 A.ロッテラー PETRONAS TEAM TOM'S
2 中嶋 一貴
3 安田 裕信 KONDO RACING
7 大嶋 和也 Team LeMans
8 L.デュバル Team KYGNUS SUNOCO
19 J-P.デ.オリベイラ TEAM IMPUL
20 松田 次生
38 平手 晃平 Project μ/cerumo・INGING
39 国本 裕資
62 嵯峨 宏紀 Le Beausset Motorsports
2012/02/27(月)
☆チャンピオンが(SBK)
◯2輪の世界大会のトップを切るといえるSBKの開幕戦の決勝レースが,日本とは季節が逆となるオーストラリアで行われました。
時折小雨が降ったレース1は,昨シーズンのチャンピオンであるドゥカティのC.チェカがトップに立って走行していました。しかし,彼が転倒を喫してリタイアとなりました。チェカの転倒によりトップに立ったのが,一昨年のチャンピオンであるアプリリアのM.ビアッジでした。結局2位に7秒以上の大差をつけ,独走で今シーズン最初のレースを制しました。その2位には,今季ヤマハの撤退を受けてBMWに移籍したM.メランドリが入りました。この成績は,BMWにとってベストリザルトとなります。3位には,ドゥカティのマシンを駆るS.ギントーリが入り,表彰台を元GPで最高峰クラスを経験したライダーが占めています。今シーズンから戦いの場をGPからSBKへと移したホンダの青山博一は,徐々に追い上げを見せてSBKで最初のレースを8位で終えています。
雨が完全に止んだレース2は,レース1でトップを走行しながら転倒によりリタイアを喫したチェカが奮起をし,2位に5秒以上の大差をつけて,独走で今季初勝利をあげました。2位には,オープニングレースを制したビアッジが入っています。そのビアッジから7秒遅れで3位に入ったのが,カワサキのマシンを駆るT.サイクスでした。青山は,レース2を9位で終え,開幕戦でランク9位につけました。
2012/02/26(日)
☆GT300にも(SGT)
◯昨日は,日産が発表した今シーズンの参戦体制の中で,GT500クラスについてお伝えしましたが,今日はGT300クラスについてお伝えします。最近ではフェアレディZでこのクラスに参戦した日産ですが,昨シーズン中に明らかとなっていたGT-Rの投入が,いよいよ今シーズンから始まることになりました。GTカーシリーズにGT3仕様のマシンを投入する流れが世界的にできていて,日産もこの流れに沿ったGT-Rの開発を進めてきました。今回投入するようになったマシンが,まさにそれに該当するものとなります。ここでマシンの開発が進んだり,いい結果が残せたりすれば,世界各地で行われているGT3を使用したレースで,GT-Rのシェアが広がる可能性が高まることになります。そうした期待を担った今シーズンは,1台が投入されることになっていて,そのマシンを駆るのが関口雄飛&千代勝正のコンビで,関口は全日本F3のCクラスでチャンピオンを,千代はNクラスでチャンピオンを獲得した若手のホープのです。彼らが所属するチームは,ニッサンが進めてきた若手育成プログラムであるNDDPが運営するチームのNDDP RACINGです。そのチームの監督には,昨シーズン全日本F3でNDDPの監督を務めた長谷見昌弘が就任しました。一昨年まで自身のチームがGT500やGT300クラスに参戦してきた経歴があるだけに,長谷見にとっても本来のフィールドに戻ったというところではないでしょうか。なお,車名はS Road NDDP GT-Rで,使用するタイヤはヨコハマとなります。
2012/02/25(土)
☆最速&最多(F1)
◯今シーズン2日目のプレシーズンテスト最終日の走行が,4日間を通じて最も路面温度が上がったカタルニア・サーキットで行われました。最終日にトップタイムをマークしたのは,前日からステアリングを握ったザウバーの小林可夢偉でした。もちろん彼のトップタイムは,今シーズン初となりますし,この日のタイムは4日間を通じた全体の中での最速でもありました。しかも,彼が走行したのが145周で,これはこの日の最多ラップとなります。エキゾーストの破損というトラブルに見舞われたものの,ザウバーにとっては今回のテストをいい形で終えたと言えるでしょう。2番手タイムをマークしたのは,前日にトップタイムだったウィリアムズのP.マルドナルドでした。3番手タイムをP.ディ.レスタがマークしましたが,これはスーパーソフトのタイヤを履いてのものでした。次回のテストは3月1日(木)からで,場所は今回と同じカタルニアです。
☆ほぼ同じ(SGT)
◯日産自動車とNISMOから,今シーズンの参戦体制の発表がありました。それによると,SGTのGT500クラスに関しては,昨シーズンとほぼ同じ体制となっていて,GT500クラス初登場で見事チャンピオンを獲得する問い快挙を成し遂げたMOLAも昨シーズンと同じ柳田&クインタレッリのコンビになっています。唯一の違いは,エースチームとなるNISMOの23号車で,ニッサンのエースである本山哲の残留はもちろんですが,その相棒にはM.クルムが選ばれました。昨シーズンまでは本山&B.トレルイエという強力な布陣だったのですが,そのトレルイエがルマンを中心とするWECにアウディのワークスからフル参戦することになったため,日本のレースから一旦離れることになりました。それを受けて,昨シーズンは海外でのレースを中心にしてGT-Rの開発を担っていたクルムが再びSGTに復帰することになりました。なお,具他的な体制は,以下の表のようになっています。(タイヤに関しては,BSがブリヂストン,MIがミシュラン,YHがヨコハマを意味します。)
2012 ニッサンGT500クラス参戦体制
チーム マシン ドライバー タイヤ
1 MOLA S Road REITO MOLA GT-R 柳田真孝 MI
R.クインタレッリ
12 TEAM IMPUL カルソニックIMPUL GT-R 松田 次生 BS
J-P.デ.オリベイラ
23 NISMO MOTUL AUTECH GT-R 本山 哲 BS
M.クルム
24 KONDO RACING D'station KONDO GT-R 安田 裕信 YH
B.ビルドハイム
2012/02/24(金)
☆ベストタイム(F1)
◯今シーズン2回目となるプレシーズンテスト3日目の走行が行われ,ウィリアムズのP.マルドナルドがトップタイムをマークしました。このタイムは,今回のテストの中のベストタイムとなります。ただし,使用したタイヤがスーパーソフトだったようですので,ベストタイムだったからといってウィリアムズのマシンにかなりのポテンシャルがあるという判断を簡単には下せないのかも知れません。2番手タイムをマークしたのは,この日の最多ラップとなる127周を走行したメルセデスGPのM.シューマッハでした。そして,3番手タイムをマークしたのが,この日からS.ペレスと代わってステアリングを握ったザウバーの小林可夢偉でした。前回のテストでは,新たに投入したパーツが脱落するというトラブルに見舞われたりした可夢偉ですが,この日はガス欠でストップする場面はあったものの,2種類のリアウィングを比較テストしたりして順調にメニューをこなしたようです。前日にトップタイムをマークしたフォース・インディアは,N.ヒュルケンベルグからP.ディレスタに代わってテストメニューをこなしていきましたが,昼前の走行でボディーカウルが外れるというトラブルに見舞われて赤旗の原因をつくっています。
2012/02/23(木)
☆契約延長?(F1)
◯カタルニア・サーキットでのプレシーズンテスト2日目の走行が行われ,1〜3位までのタイムを出したのが,それぞれフォース・インディアのN.ヒュルケンベルグ,ザウバーのS.ペレス,レッドブルのS.ベッテルでした。
そのテストが行われている中,ドイツにおいてメルセデスGPのM.シューマッハについて報道がなされました。引退していたシューマッハが,3年契約を結んで同チームから復帰しましたが,その契約が今シーズンで切れます。かつては圧倒的な強さと速さで他を寄せ付けない走りを見せていた彼でしたが,復帰後いまだに勝利を収めることができていない状況が続いています。それだけに,今季限りで再び引退するのではないかと噂されることもあります。しかし,今回の報道によると,チーム側が新たに2年契約を結ぶ用意があるのではないかということです。もちろんまだ今季のレースが始まったわけではありませんので,状況は刻々と変わるでしょうから,あくまでも噂の域を出ません。果たしてチーム側が,何よりシューマッハがどのような結論を今後導き出すのか楽しみですね。
2012/02/22(水)
☆チャンピオンが(F1)
◯今シーズン2回目となるプレシーズンテストが,4日間にわたってスペインのカタルニア・サーキットで始まりました。初日の走行でトップタイムをマークしたのは,2年連続チャンピオンを獲得しているレッドブルのS.ベッテルでした。ベッテルのトップタイムは,今シーズンでは初となります。2番手タイムは,トップからわずかコンマ175秒差でフォース・インディアのN.ヒュルケンベルグでした。昨年のプレシーズンテストではかなり苦労をしていたマクラーレン勢でしたが,今シーズンのテストは順調に走行できていて,L.ハミルトンが3番手タイムをマークしています。ザウバーの小林可夢偉は,3日目と4日目に走行が予定されていて,初日はS.ペレスがステアリングを握り,7番手タイムで終えています。今回のテストに先立って,同サーキットにおいてメルセデスGPが今季型マシンであるW03を公開しています。そして,そのマシンで走行し,初日は6番手タイムで終えています。なお,前回のテストで好調だったロータスでしたが,今回持ち込んだシャーシに不具合が見つかり,わずか7周で走行を終えています。チームの発表によると,今回明らかになった不具合はすぐに修復できるものではなく,前回使用したシャーシも含めて改良する必要があるようで,今回のテストはこの時点でとりやめるという決断を下しています。
2012/02/21(火)
☆チャンピオンが(SBK)
◯今週末は,いよいよ世界選手権の先陣を切る形でSBKが開幕します。その開幕を前に,その舞台となるオーストラリアのフィリップアイランドで3日間にわたるテストが始まりました。初日にトップタイムをマークしたのは,昨シーズンSBKチャンピオンに輝いたドゥカティのマシンを駆るC.チェカでした。そのタイムは,参加者の中で唯一1分32秒を切るものでした。2番手タイムをマークしたのは,一昨年のチャンピオンであるアプリリアのM.ビアッジでした。3番手タイムは,ホンダのJ.レイでした。4番手タイムをマークしたのが,今シーズンからBMWのマシンを駆ることになったL.ハスラムでした。ところが,そのハスラムは,最終コーナーで激しく転倒を喫してしまい,自力で歩くことができずに病院に搬送されました。検査の結果,右足のかかとを骨折していることが分かり,以後のテストをキャンセルしています。開幕戦直前の大怪我だけに,出場が微妙な情勢となっています。今シーズンからSBKに戦いの場を移したホンダの青山博一は,トップからおよそ2秒半遅れの16番手タイムで初日を終えています。なお,青山とレイが所属するのがホンダ・ワールドスーパーバイク・チームですが,今回のテストを前に同チームから発表があり,昨シーズンからタイトルスポンサーを務めているカストロールとの契約を2013年まで延長することになりました。また,カラーリングについても発表されていて,市販されている今季型CBR1000RRでトリコロールカラーのバイクのデザインを主体にしたものになっています。
2012/02/20(月)
☆今シーズンも(JRR)
◯カワサキ勢におけるプライベーターのトップチーム的立場に立っているトリックスターが,先週今シーズンの体制を発表しています。元JRR500ccライダーである鶴田竜二が率いる同チームは,アニメでお馴染みのエヴァンゲリオンをスポンサーにして昨年はJRRや8耐に参戦をしていました。今回の発表では,その体制に変更はなく,今シーズンもエヴァンゲリオンカラーでJSB1000クラスと鈴鹿8耐にフル参戦することになりました。ライダーについては,芹沢太麻樹がエースとしてフル参戦します。そして,JRRはスポットでの参戦,そして8耐は芹沢とタッグを組んで出口修も参戦します。もちろん使用するマシンは,カワサキのZX-10Rとなります。なお,8耐の前哨戦となる鈴鹿2&4に関しては,2台体制での出場となります。
2012/02/19(日)
☆初&連続(MotoGP)
◯今シーズン2回目となるオフィシャルテスト3日目の走行が,スペイン南部のヘレス・サーキットで行われました。
Moto2クラスは,ここまでずっとカレックスのマシンが速さを見せていましたが,この日もトップタイムはそのカレックス勢でした。そのトップタイムをマークしたのは,前日までに2日連続2番手タイムをマークしていたC.コルティでした。そして,今季からGPに復帰を果たした中上貴晶も,同様にトップタイムでした。この2人がトップタイムを出したのは,今シーズン初となります。3番手タイムは,今回のテストで速さを見せているシューターのT.ルティでした。同じくシューターのマシンを駆る高橋裕紀は,22番手タイムでテストを得ています。
Moto3クラスは,D.ケントが2日連続してトップタイムをマークしてきましたが,3日目も彼がトップタイムをマークしました。2番手タイムは,2日連続してFTRホンダのマシンを駆るM.ビニャーレスでした。初日に2番手タイムだったカレックスKTMのマシンを駆るA.モンカヨが,最終日は3番手タイムをマークしています。TSRホンダのマシンを駆る藤井謙汰は,16番手タイムで2回目のテストを得ています。
2012/02/18(土)
☆浮上&連続(MotoGP)
◯今年2回目のオフィシャルテスト2日目の走行が,午後に少し雨に見舞われたヘレス・サーキットで行われました。雨が降ったとはいえ,路面を濡らすほどのものではなかったようで,テストは順調に走行しています。
Moto2クラスでトップタイムだったのは,今シーズンのテストでは初めてのトップとなるS.レディングでした。前日の走行で2番手タイムだったC.コルティが,2日目も2番手タイムをマークし,今季絶好調のカレックス勢がワンツーのタイムでした。3番手タイムだったのが,初日にトップタイムをマークしていたシューターのマシンを駆るT.ルティでした。カレックスのマシンを駆る中上貴晶は4番手,シューターの高橋裕紀は21番手タイムでした。
Moto3クラスは,前日からの連続となるKTMのD.ケントがトップタイムでした。2番手タイムをマークしたのはM.ビニャーレスで,彼はFTR製のシャーシにホンダのエンジンを搭載したマシンを駆っています。3番手タイムは,カレックスのマシンを駆るH.ファウベルでした。TSR製のシャーシにホンダのエンジンを搭載したマシンを駆る藤井謙汰は,17番手タイムで2日目を終えています。
☆交替(F1)
◯ケータハムから発表があり,既に同チームと契約しているJ.トゥルーリに替えて,新たにV.ペトロフとの契約が成立しました。2010年シーズンから同チーム(ただしチーム名はロータス)に所属しているトゥルーリでしたが,昨シーズン,そして今シーズンとシート喪失の噂が出ていて,特にここ数週間はかなり真実みをもって報道されていました。そして,今回の正式発表となったわけです。トゥルーリと交替してシートに座ることになったペトロフは,今シーズンまでルノー(今シーズンからチーム名をロータスに変更)との契約が残っていました。しかし,その契約が解除され,ここまでシートがない状態になっていました。ペトロフがこういう形でシートを得たのは,やはりスポンサーマネーの影響が大きいのは間違いありません。資金的に豊かではないケータハムにとって,資金の持ち込みはのどから手が出るほどです。それに対して,ロシアマネーの持ち込みが可能なのが今回シートを獲得したペトロフで,そうしたことがシーズン開幕前でのドライバー交代劇へと繋がっています。トゥルーリのシート喪失に伴い,何と今シーズンF1からイタリア人ドライバーがいなくなることになりました。こうしたことは,今から40年以上前の1970年以来となります。
2012/02/17(金)
☆2回目の(MotoGP)
◯今年2回目となるMoto2,Moto3クラス合同のオフィシャルテストが,スペインのヘレス・サーキットで始まりました。
まずMoto2クラスで初日のトップタイムをマークしたのは,シューターのマシンを駆るT.ルティでした。先週行われた1回目のオフィシャルテストでは,カレックス勢が3日間ともトップタイムだったのですが,ようやくそれ以外のマシンがトップタイムを刻みました。とはいえ,カレックス勢は相変わらず勢いは衰えず,同タイムで2番手だったのが,A.エスパルガロ,E.ラバト,C.コルティのカレックス勢でした。そして,5番手タイムを出したのが,今シーズンからGPに復活を果たした中上貴晶でした。ちなみに,彼もカレックスのマシンを駆っています。もう一人の日本人ライダーである高橋裕紀は,シューターのマシンを駆って12番手タイムでした。
今シーズンから新たなクラスとしてスタートするMoto3クラスは,前回のテストと同様にKTM勢が初日に速さを見せました。まずトップタイムを出したのは,KTMのワークスマシンを駆る立場のD.ケントでした。2番手タイムが,KTM製のエンジンをカレックス製のシャーシに搭載したマシンであるカレックスKTMを駆るA.モンカヨでした。トップタイムをマークしたケントのチームメイトで,前回のテストで3日間とも制したS.コルテセは,3番手タイムでした。このクラス唯一のフル参戦日本人ライダーである藤井謙汰は,12番手タイムで初日を終えています。
2012/02/16(木)
☆最終決定(MotoGP)
◯12月に今シーズンのレースカレンダーが暫定という形で発表されて以後,そのままの状態が続いていましたが,昨日FIMから発表があり,今季のレースカレンダーが最終決定しました。暫定のままが続いていたのは,ドイツGPとポルトガルGPの開催地が最終決定していなかったからです。第8戦に予定されていたドイツGPに関しては,ザクセンリンクでの開催が決定。そして,一番最後まで決定していなかったのが,第3戦に予定されているポルトガルGPでした。同GPは,いつものようにエストリル・サーキットでの開催が予定されていたのですが,ポルトガル政府との開催交渉がスムーズにいっていなかったため,ここまで最終決定が延びていました。しかし,その話し合いが,エストリルでの開催継続という決着を得たため,開幕戦が4月8日に決勝レースを迎えるカタールGP(イブニングレース),最終戦が11月11日に決勝レースを迎えるバレンシアGPという全18戦の暫定カレンダー通りの最終決定を見ています。
2012/02/15(水)
☆スイッチ(BSB)
◯いまだに今シーズンのシートがはっきりしていなかった大物ライダーの一人が,SBKを中心に活躍してきた芳賀紀行です。『ニトロ・ノリ』の愛称で海外では認知されている芳賀ですが,一昨年終了をもってドゥカティがSBKにおいてワークス活動を休止。そのため,当時ドゥカティのエースライダー的立場にあった芳賀はシートを失う結果になってしまいました。昨シーズンはプラベーターチームに移籍して1年間戦いましたが,思うように開発の進まない(進めない?)マシンに手を焼いて,芳賀としては歯がゆい思いのシーズンを送ることになってしまいました。そのため,チームとはわずか1年で袂を分かち,ここまでシートを獲得できない状況となっていました。しかし,今回新たな発表があり,その芳賀がイギリス国内の最高峰レースであるBSBにスイッチすることが決定しました。今回彼が新たに契約を結んだのは,昨シーズンこのシリーズでチャンピオンを獲得したT.ヒルが所属するスワン・ヤマハです。最近はドゥカティのマシンでSBKに参戦してきた芳賀ですが,元々はヤマハで長年実績を残してきたライダーですので,久々にヤマハに復帰したことになります。SBKにおいては,通算312戦出場し,その中で43回の優勝,116回の表彰台獲得とスターにふさわしい活躍を演じてきた芳賀です。昨シーズンまで清成龍一が活躍してきたBSBですが,その清成は昨シーズンでシートを失っていて,今年は日本人不在になっていました。芳賀が新天地で活躍してくれることを期待すると共に,そのことが再び世界選手権復活に繋がるといいですね。
2012/02/14(火)
☆大幅変更(SGT)
◯トヨタ自動車から今シーズンの参戦体制が発表されました。それによると,昨シーズンと同じように6チームに対してV8 3.4リッターエンジン(RV8KG)搭載のLEXUS SC430が供給されることになります。この点に関しては変更なしですが,ドライバーについては大幅に入れ替わりがあり,6チーム中4チームが変更となっています。まず,これまでホンダの外国人ドライバー勢の中でエース的立場にあったL.デュバルが,LEXUS TEAM PETRONAS TOM'Sに移籍し,中嶋一貴とのタッグを組むことになりました。昨シーズンまでこのシートにはA.ロッテラーが座っていましたが,そのロッテラーがWECに主軸を移したため,彼に代わりうるドライバーとしてデュバルが選ばれたことになります。次に,長年トヨタのリーダー的役割を果たしている脇坂寿一が,LEXUS TEAM SARDに移籍しています。昨年所属したLEXUS TEAM KeePer Kraftは,2人とも入れ替わりとなり,昨年までGT300クラスで実績を積んできた国本雄資と,昨年FNにデビューし,今季WECでトヨタのリザーブドライバーを務めるA.カルダレッリのコンビとなりました。なお,具体的な参戦体制は,以下の表のようになっています。(タイヤに関しては,BS…ブリヂストン,YH…ヨコハマ,MI…ミシュランです。)
2012 トヨタの参戦体制
チーム 車両 ドライバー タイヤ
6 LEXUS TEAM LeMans ENEOS ENEOS SUSTINA SC430 伊藤 大輔 BS
大嶋 和也
19 LEXUS TEAM WedsSport BANDOH WedsSport ADVAN SC430 荒  聖治 YH
A.クート
35 LEXUS TEAM KeePer Kraft KeePer Kraft SC430 国本 雄資 BS
A.カルダレッリ
36 LEXUS TEAM PETRONAS TOM'S PETRONAS TOM'S SC430 中嶋 一貴 BS
L.デュバル
38 LEXUS TEAM ZENT CERUMO ZENT CERUMO SC430 立川 祐路 BS
平手 晃平
39 LEXUS TEAM SARD 近日発表予定 脇坂 寿一 MI
石浦 宏明
2012/02/13(月)
☆昨年のGT300クラスチャンピオンチームであるGSR&Studie with TEAM UKYOが,千葉の幕張メッセで行われているイベント会場で今シーズンの体制発表を行いました。昨シーズンは,谷口信輝&番場琢のコンビで,新たに導入したFIA-GT3仕様のBMW Z4 GT3に『初音ミク』のキャラクターをあしらったマシンを駆り,最終戦まで持ち込まれたチャンピオン争いを制しました。今回の発表によると,そのコンビはわずか1年で解消し,新たに片岡龍也を迎えて谷口&片岡のコンビで戦うことになりました。その新コンビが駆るマシンは,新車となるBMW Z4 GT3で,初音ミクのカラーリングという点では変化がないものの,グリーンにピンクといった色合いになります。ゼッケンに関しては,GT300クラスのチャンピオンマシンにだけ使用が許されたゼッケン0をつけることになりました。チームとして昨年との大きな違いですが,今年は2台体制となることです。ゼッケン4をつける2号車に関してですが,ドライバーは,谷口とのコンビを解消した番場がステアリングを握ることになりました。その番場は,一昨年のペアである佐々木雅弘と再びコンビを組むことになりました。その再結成コンビが使用するマシンは,昨年のチャンピオンマシンであるZ4 GT3をバージョンアップしたものとなります。カラーリングは,ニンテンドー3DS用の新しい初音ミクのソフトに合わせたものとなるようです。
2012/02/12(日)
☆2台目(ルマン24)
◯今シーズンから始まるルマン24時間耐久レースを中心にした新シリーズであるWEC(世界耐久選手権)に,トヨタがレーシングハイブリッドを搭載した全くの新しいマシンであるTS030で参戦することは既にこれまで何度もお伝えしてきました。今シーズンのWECへの参戦数については,まだ全くの新しいマシンということもあって,ルマンには必ず参戦するものの,それ以外はいくつか参戦しないレースが存在するようです。そして,確実に参戦するルマンについては,1台体制ではなく,2台体制で戦うことは既に明らかになっていました。この度トヨタからその2台目となるマシンを駆る3人のドライバーの発表がありました。それによると,まず1人目のドライバーは,トヨタの若手育成プログラムで育ち,現在FNやSGTで活躍している石浦宏明です。その石浦は,先日行われたシェイクダウンテストにも参加していて,参戦が確実視されていました。2人目のドライバーは,元F1ドライバーのA.デビッドソンです。そのF1には,かつてホンダのエンジンを搭載してフル参戦していたスーパーアグリF1のステアリングを握っていましたから,私たち日本人にもなじみのあるドライバーではないでしょうか。ルマンにおけるデビッドソンは,プジョーのマシンを駆って昨年の4位入賞を含んだ参戦経験を持ていて,セブリング12時間やスパ・フランコルシャン6時間でも勝利を飾っていいます。それだけに,TS030への乗り換えもスムーズに行われるでしょうし,マシン開発においても大きな力を発揮するのではないでしょうか。3人目のドライバーは,現役のF1ドライバーであるS.ブエミです。昨シーズンまでトロロッソからフル参戦していたブエミですが,今シーズンはレギュラードライバーのシートを失い,チャンピオンチームであるレッドブルのリザーブドライバーになっています。これまでフォーミュラカーでレース経験を積んできた彼だけに,新たなチャレンジといえるのではないでしょうか。ちなみに,ブエミとトヨタとの関わりですが,レースにおいてはなかったものの,プライベートでは,彼の祖父がトヨタのディーラーを長年にわたってやっているということです。まさかそのことが今回のシート獲得に影響したとは言えないとは思いますけどね。
2012/02/11(土)
☆最終日 PARTT(F1)
◯ヘレス・サーキットで4日間にわたって行われてきたプレシーズンテスト最終日の走行が,4日間を通じて最もよいコンディションの中で行われました。この日のトップタイムをマークしたのは,フェラーリのF.アロンソでした。ここまでの3日間,なかなか速いタイムを刻むことができなかったフェラーリの今季型マシンであるF2012ですが,ようやく最終日にいい結果を残しました。ただ,午後の走行では,ハイドロ系のトラブルが発生したため,多くの時間をガレージ内で過ごすことになってしまい,あまり走行できませんでした。2番手タイムをマークしたのは,トロ・ロッソのJ.エリック.ベルニュでした。そのベルニュとはわずか1000分の9秒差で3番手タイムだったのは,2年連続チャンピオンであるレッドブルのS.ベッテルでした。ちなみに,彼は午前中に電気系のトラブルが発生しています。ザウバーの小林可夢偉は,初日以来の走行となり,6番手タイムをマークしました。その可夢偉も,午後の走行でハイドロ系のトラブルが発生しています。今年最初のプレシーズンテストが終了し,次のテストは2月21日(火)からの4日間,スペインのバルセロナで行われる予定です。
☆最終日 PARTU(MotoGP)
◯スペインのバレンシアにあるリカルド・トルモで3日間にわたって行われてきた今季初のオフィシャルテスト最終日の走行が,絶好のコンディションの中で行われました。
Moto2クラスは,カレックスのマシンを駆るP.エスパルガロが最終日のトップタイムをマークしました。彼のマークしたタイムは,非公式ながらサーキットベストを更新するものでした。ここまでの2日間トップタイムだったカレックスのS.レディングは,トップからコンマ4秒遅れで2番手タイムでした。前日に2番手タイムだったFTRのA.イアンノーネは,レディングと同タイムをマークして2日間連続しての2番手でした。2人の日本人ライダーですが,中上貴晶は14番手,転倒により初日にほとんど走行できなかった高橋裕紀は18番手タイムでした。
Moto3クラスは,ここまでの2日間連続してトップタイムをマークしたKTMのS.コルテセが,唯一1分41秒台を切るタイムをマークし,3日間全てトップタイムでした。ホンダ製のエンジンをFTR製のシャーシに搭載したマシンで参戦するM.ビニャーレスが,この日の2番手タイムを出しています。3番手タイムは,こちらもKTM勢のA.モンカヨがマークしています。TSR製のシャーシにホンダのエンジンを搭載するマシンを駆る藤井謙汰は,この日の参加ライダーの中で最多周回数をこなし,19番手タイムで今回のテストを終えています。
次のテストは,2月16日(木)からの3日間,スペインのヘレス・サーキットで今回と同じく2クラス合同で行われる予定です。
2012/02/10(金)
☆2日連続 PARTT(F1)
◯4日間にわたって行われているプレシーズンテスト3日目の走行が,ドライコンディションの中ヘレス・サーキットで行われました。この日のトップタイムは,メルセデスGPのN.ロズベルグがマークしました。前日にチームメイトのM.シューマッハがトップタイムでしたから,チームとしては2日連続のトップタイムということになります。ただし,前日と同じくこの日も昨年型のマシンを駆ってのタイムでした。今季型マシンでのトップタイムは,2番手タイムをマークしたロータスのR.グロージャンで,初日の走行でチームメイトのK.ライコネンが全体のトップタイムをマークしていますから,今季型マシンであるE20の素性のよさが期待できます。3番手タイムは,ついに登場した2年連続チャンピオンであるレッドブルのS.ベッテルでした。ザウバーは,この日もS.ペレスがステアリングを握り,6番手タイムでした。小林可夢偉は,最終日となる今日の走行で再び登場する予定です。
☆2日連続 PARTU(MotoGP)
◯Moto2,Moto3クラス合同のオフィシャルテスト2日目の走行が行われました。
まず,Moto2クラスについてですが,この日は,カレックスのマシンを駆るS.レディングが,初日に引き続いてトップタイムをマークし,2日連続してのトップということになりました。前日はカレックスのマシンを駆るライダーが上位に食い込みましたが,この日の2番手タイムは,FTRのマシンを駆るA.イアンノーネでした。3番手タイムは,前日と同じくカレックスのマシンを駆るC.コルティでした。今シーズンは2人の日本人ライダーが参戦することになっていますが,その2人は前日に転倒を喫するというスタートを切っていました。しかし,この日は順調に走行をし,中上貴晶が17番手,高橋裕紀が19番手でした。
次に,今季から125ccクラスに替わって登場するMoto3クラスですが,このクラスも前日にトップタイムだったレッドブルのマシンを駆るS.コルテセでした。2,3番手は,それぞれA.モンカヨ,D.ケントでした。前日はトップ6がKTM勢でしたが,その勢いはこの日も変わらず,上位4台がKTMもしくはカレックスKTMのマシンでした。5番手タイムをマークしたM.オリベイラが,ホンダのMoto3クラスマシンであるNSF250Rでのトップタイムでした。
2012/02/09(木)
☆独占(MotoGP)
◯昨シーズンまでの125ccクラスに替わって新たにスタートするのが,4サイクル250ccマシンで争われるMoto3クラスです。その新たなクラスの初となる合同テストが,スペインのバレンシアにあるリカルド・トルモで始まりました。このクラスに合わせて開発されたNSF250Rのほか,KTMやマヒンドラといったマシンが投入される予定のこのクラスですが,その中で初日にトップタイムをマークしたのは,レッドブルKTMアジョのS.コルテセでした。KTMのワークス的役割を果たすアジョですが,早速その速さを見せた感じです。2,3番手タイムをマークしたのが,それぞれA.モンカヨ,H.ファウベルで,どちらもKTMユーザーであるアスパー・チームのライダーです。KTM勢は,トップ3だけではなく,カレックス・KTMのマシンを含めてトップ6を独占しています。今シーズンこのクラスで唯一のフル参戦日本人ライダーで,今シーズンからGPにステップアップを果たした昨シーズンのJ-GP3チャンピオンである藤井謙汰は,この日の最多周回数となる59周をマークし,トップから1.6秒差の15番手タイムでした。ちなみに彼の駆るマシンは,ホンダのNSFのエンジンを,TSR製のシャーシに搭載したものを使用しています。
☆元チャンピオンが(F1)
◯4日間にわたって行われている今シーズン初のプレシーズンテスト2日目の走行が行われ,この日はメルセデスGPのM.シューマッハがトップタイムをマークしました。前日がロータスのK.ライコネンでしたから,2日続けて元チャンピオンがトップタイムをマークしたことになります。ただし,彼がこの日駆ったマシンは,昨年型マシンであるW02です。今季型マシンでトップタイムだったのは,この日の2番手タイムとなるレッドブルのM.ウェーバーでした。3番手タイムは,今シーズンからF1にフル参戦を開始したトロ・ロッソのD.リチャルドがマークしています。唯一の日本人ドライバーである小林可夢偉は,この日は走行せず,チームメイトのS.ペレスがステアリングを握って9番手タイムをマークしています。また,前日復帰していきなりトップタイムだったライコネンは,コースオフを喫する場面があったものの,総合5番タイムで2日目の走行を終えています。
2012/02/08(水)
☆復帰早々(F1)
◯今シーズン初となるプレシーズンテストが,スペインのヘレス・サーキットで始まりました。初日の走行でトップタイムをマークしたのは,何と今季から再びF1に戦いの場を移したロータス(昨年までのルノー)のK.ライコネンでした。同チームの今季型マシンであるE20を駆ったライコネンは,全部で75周の走行を行いました。その中で,午前中にマークした1分19秒670というタイムを誰も破ることがなく,2番手タイムをマークしたフォース・インディアのP.ディ.レスタが駆るVJM05のみがライコネンと同じ1分19秒台でした。3番手タイムはメルセデスGPのN.ロズベルグで,ライコネンとの差がおよそコンマ6秒でした。チャンピオンチームであるレッドブルの今季型マシンRB8を初日に駆ったのはM.ウェーバーの方で,トップからおよそコンマ8秒遅れの4番手タイムでした。ザウバーは小林可夢偉が初日を担当し,今季型マシンC31を駆って7番手タイムをマークしました。なお,この日は2回赤旗が提示されたのですが,その2回目の赤旗の原因は可夢偉がつくったものでした。燃料切れでコース上にストップしたために赤旗提示となったのですが,どうやら燃料消費量のテストをしていたためのものとみられます。
2012/02/07(火)
☆新車発表(F1)
◯今日からスペインのヘレス・サーキットで今シーズン初となる合同テストが始まりますが,それを前にして各チームから次々に今季型マシンの発表がなされています。昨日の6日にも,チャンピオンチームであるレッドブルをはじめ,ロータスなどの数チームが新車を発表しています。その中の1つが,今シーズンも小林可夢偉が所属するザウバーです。先週,同チームのテクニカルディレクターであるJ.キーが,テストを目前にしてチームからの離脱を発表しました。まだ正式な発表はないものの,どうやら別のチームからのオファーがあったようです。今後はキーに替わる人は立てない方針のようで,空力やデザインをはじめ,パフォーマンス,オペレーションズそれぞれ部門の責任者によって開発が行われることになるようです。そうして開発されていく今季型マシンは,"C31"という名がつけられています。今シーズンのトレンドは,フロントのノーズ部分に段差がある「ステップノーズ」ですが,ザウバーのマシンもその流れに沿ったものになっています。ここまで発表されたマシンでは,マクラーレン以外全てのチームのマシンがこの形状を採用しています。大きなダウンフォースを得るためには,フロントからできるだけ多くの空気をマシンの下に取り入れた方がいいのですが,レギュレーション変更により,ノーズ部分の最低高が下げられています。そこで登場しているのが,先端はそれに合わせて低くし,それ以後は空気を多く取り入れるために地上高を高めるために生じた段差が生まれるということになるわけです。可夢偉の手によってシェイクダウンが行われたC30は,今日からのテストで開発が進められていき,既にアップデートが順次用意されているようで,3月16日にオーストラリア出迎える開幕戦の段階では,発表段階より違った形になっている可能性もあるとのチームのコメントでした。
2012/2/6(月)
☆決定(F1)
◯昨年の年末にFIAから今シーズンのドライバーラインナップが発表されましたが,その段階でウィリアムズとHRTのシートが一つずつ決まっていませんでした。しかし,先月ウィリアムズから『音速の貴公子』故A.セナの甥であるB.セナとの契約発表があり,残りがHRTのシート一つになっていました。HRTは弱小チームですので,何よりスポンサーマネーの持ち込みがシート獲得に不可欠な条件でしたから,そう簡単には決まらないのが現実でした。しかし,そのシート獲得競争に先日ようやく終止符が打たれました。つまり,HRTの2つ目のシートが埋まったのです。残り1つのシートを獲得したのは,インド人初のフルタイムF1ドライバーであるN.カーティケヤンでした。彼は,昨シーズンも同チームに所属していましたが,シーズン途中でD.リチャルドにシートを譲ることになり,以後は唯一母国であるインドGPで走行しただけでした。しかし,発展著しいインドから潤沢な資金獲得が持ち込めるカーティケヤンが,ここにきてようやくフル参戦可能なシートを見つけたといえるでしょう。これにより,HRTは,スペイン人ドライバーのP.デ.ラ.ロサ&カーティケヤンのドライバーラインナップとなります。
なお,今シーズンの全てのドライバーラインナップは以下のようになります。
2012 F1ドライバーラインナップ
チーム ドライバー
レッドブル・レーシング 1 S.ベッテル
2 M.ウェーバー
ボーダフォン・マクラーレン・メルセデス 3 J.バトン
4 L.ハミルトン
スクーデリア・フェラーリ 5 F.アロンソ
6 F.マッサ
メルセデスGPペトロナスF1チーム 7 M.シューマッハ
8 N.ロズベルグ
ロータスF1チーム 9 K.ライコネン
10 R.グロージャン
サハラ・フォース・インディアF1チーム 11 P.ディレスタ
12 N.ヒュルケンベルグ
ザウバーF1チーム 14 小林 可夢偉
15 S.ペレス
スクーデリア・トロロッソ 16 D.リチャルド
17 J.エリック.ベルニュ
AT&Tウィリアムズ 18 P.マルドナルド
19 B.セナ
チーム・ケータハム 20 J.トゥルーリ
21 H.コバライネン
HRT F1チーム 22 P.デ.ラ.ロサ
23 N.カーティケヤン
マルシャF1チーム 24 T.グロック
25 S.ピック
2012/02/05(日)
☆体制発表(MotoGPなど)
◯ホンダが今シーズンの体制発表を行い,昨日は4輪についてお伝えしていましたが,今日は2輪のロードレースに関してお伝えします。
まずMotoGPに関してですが,MotoGPクラスは既にテストが行われていて体制ははっきりしていますが,ワークスチームであるレプソル・ホンダがC.ストーナーとD.ペドロサの2台体制と,昨シーズンの3台体制より1台少なくなっています。そして,サテライトチームとしては,サンカルロ・ホンダ・グレシーニに来シーズンまで参戦を休止したスズキワークスからの移籍となるA.バウティスタ,LCRに昨シーズンのMoto2チャンピオンであるS.ブラドルが所属することになり,ホンダ・グレシーニがCRTクラスに1台参加することになりましたので,サテライトチームも昨シーズンより参戦台数がその分減少しています。
残念ながらMotoGPクラスは他メーカーも含めてライダーが一人もいなくなってしまいましたが,Moto2クラスは,昨シーズンの高橋裕紀(NGMモバイル・フォワード・レーシングに移籍)に加え,昨シーズンJRRのJ-GP2クラスチャンピオンである中上貴晶がイタルトランス・レーシングからフル参戦することになり,こちらは1台増加しています。
さらに,今シーズンから始まるMoto3クラスに,昨シーズンJRRのJ-GP3チャンピオンである藤井謙汰がフル参戦することになりました。
他のカテゴリーを見ると,SBKには,昨シーズンのJ.レイに加え,MotoGPからの移籍となる青山博一がの2人が,ホンダ・ワールド・スーパーバイク・チームからの参戦となります。
そして,大きな驚きとなったのが,アジア・ロードレースに関してでしょう。これまでは,現地のライダーをサポートする形を採っていましたが,今シーズンは日本人ライダーも参戦することになりました。そのライダーが,BSBで3度チャンピオンに輝く清成龍一なのです。一時SBKに戦いの場を移すことがありましたが,海外でのレースのほとんどをイギリスで行われているBSBで戦ってきた清成でしたが,昨シーズンでシートを喪失してしまい。どこに所属することになるのかずっと不明なままでした,。おそらくBSBでホンダ系のどこかのチームに移籍するのだろうと思っていたのですが,まさかのアジア選手権でした。ただ,昨シーズンこのクラスでカワサキの藤原克昭がフル参戦を開始し,その初年度で苦労しながらも見事にチャンピオンを獲得しました。国内での販売が減少してきている2輪業界ですが,アジアでの販売は順調ですから,そうしたマーケティングという点からいくと,ホンダの今回の措置はかなりうなずけるものといえます。なお,こちらの最高峰は600ccマシンですから,清成はCBR600RRを駆ることになります。
国内を見ると,JRRの最高峰であるJSB1000クラスには,昨シーズンの秋吉耕祐(FCC TSR HONDA)と高橋巧(MuSASHi RT HARC-PRO.)に加え,昨シーズンST600クラスで再びチャンピオンを獲得した山口辰也が,モリワキと組んで再び最高峰クラスに復帰してきました。現段階ではこの3台のみの発表ですが,今後はホンダのマシンを駆るたくさんのプライベーターが順次発表されるものと思われます。
2012/02/04(土)
☆体制発表 PART1(SGT)
◯ホンダが,2輪,4輪における今シーズンの体制発表を行いました。ここでは,まずSGTについてお伝えします。昨シーズンに比べて大幅な入れ替えがあったわけではない今シーズンのホンダ勢ですが,それでもある程度事前の報道はあったものの,大きな移籍がありました。その移籍というのは,ホンダ勢における外国人ドライバーのエース的立場にあったL.デュバルの離脱でしょう。昨シーズンまでは,デュバル&木暮卓史というホンダのエース同士のタッグが組まれていましたが,今季の木暮は,GT300クラスからステップアップしてくる2008年シーズンの全日本F3チャンピオンであるC.ヴァン.ダムとのタッグとなります。GT300クラスの目玉といえば,新たなマシンの投入でしょう。そのマシンというのは,ホンダが持つハイブリッド専用車の一つですであるCR-Zです。同車のレース用マシンというのは,HSR九州等ホンダ系のサーキットやイベントで時折目にすることができていましたが,ついに本格的なレースで登場することになります。エンジンに関しては,ライバルひしめくSGTで市販車の改良版というわけにはいきませんから,レーシング・ハイブリッド・システムを搭載してとなります。このプロジェクトは,M-TEC(前身は『夢限』)と共同して開発していきます。新たなプロジェクトなだけに,まずはベースとなるものを開発していかなければなりませんので,このマシンが登場するのは,現段階でスポーツランドSUGOで開催される第4戦からの登場となります。ドライバーは,元IRLドライバーで,昨シーズンはARTAからGT500クラスにフル参戦した武藤英紀(ちなみに,武藤の抜けたシートには,以前同チームで長年ステアリングを握っていた元F1ドライバーのR.ファーマンが復活します。)となります。その武藤の相棒については,今後発表されることになります。今回投入されるCR-Zは,単に同車の開発を担っているだけではありません。例えばトヨタが今季からルマン24などにハイブリッドシステムを搭載したHS030を投入するように,今後はハイブリッド等のエコカーでのレースが中心となってくることは間違いありません。ホンダ製レーシング・ハイブリッド・システムの開発が今後レースの場でどんどん開発されていくと,先日コンセプトカーが披露されたNSXが,そのレーシング・ハイブリッドを搭載してついにGT500クラスに復活することになるかも知れません。
なお,具体的な体制は,以下の表のようになっています。
2012ホンダのSGT体制
チーム ドライバー
ARTA 8 R.ファーマン
小林 崇志
ケーヒン・リアル・レーシング 17 金石 年弘
塚越 広大
ウィダー・ホンダ・レーシング 18 木暮 卓史
C.ヴァン.ダム
エプソン・ナカジマ・レーシング 32 道上  龍
中山 友貴
チーム・クニミツ 100 伊沢 拓也
山本 尚貴
☆体制発表 PART2(インディカー)
◯ホンダの体制発表において,一昨年からインディカーにフル参戦を開始している元F1ドライバーの佐藤琢磨についても発表がありました。同シリーズに参戦以来,ずっとKVレーシングに所属してきた琢磨ですが,そのKVが今シーズンからシボレーエンジンにスイッチすることに伴い,ホンダとの関わりが深い琢磨は移籍することが確実視されていました。そして,その移籍先として最も噂されていたのが,レイホール・レターマン・ラニガン・レーシングでした。そして,今回の発表で,その噂が正しかったことが証明されました。琢磨の移籍先であるレイホール・レターマン・ラニガン・レーシングは,過去3回CARTシリーズでチャンピオンに輝いた経歴を持つB.レイホールが率いるチームで,アメリカの人気司会者であるD.レターマン,ニューマン・ハース・レーシングで世界的俳優であったP.ニューマンと共同でチームを運営していたM.ラニガンとが共同でオーナーを務めるチームです。1992年に設立した同チームですが,2008年シーズン以降はスポット参戦していました。そして,今シーズンから佐藤琢磨を迎えて再びフル参戦することになりました。昨シーズンの琢磨は,日本人として初となるポールを獲得したり,優勝まであと一歩というところまで行ったりして,F1からインディカーへの乗り換えがかなり進んできました。レベルの高いチームに所属することになっただけに,日本人として初となる優勝に向けて大きな一歩を進めたといえるのかもしれません。
2012/02/03(金)
☆貫禄(MotoGP)
◯3日間にわたる今シーズン初のオフィシャルテストが終了しました。初日がヤマハ・ファクトリー・レーシングのJ.ロレンゾ,2日目がレプソル・ホンダのC.ストーナーがトップタイムをマークしてきましたが,最終日となる3日目は,前日に引き続いて昨年のチャンピオンであるストーナーがトップタイムでした。しかも,2009年に当時ヤマハに所属していたV.ロッシがマークしたサーキットベストを,0.911秒も上回る好タイムを記録してのものでした。昨シーズンからレプソル・ホンダに移籍したストーナーは,その最初の走行となるオフィシャルテストから速さを見せ,RC212Vのポテンシャルの高さと,ストーナーとのマッチングのよさを見せつけ,その勢いのままシーズンでチャンピオンを獲得するというシーズンを過ごしました。今回のテストは,初日こそ腰の痛みで走行をキャンセルしたためタイムが出なかったものの,本格的に走行した2日目と最終日にトップタイムをマークしていますので,今シーズンもストーナーを軸にシーズンが進んでいくような感じをさせるものとなりました。2番手タイムをマークしたのは,初日にトップタイムだった一昨年シーズンのチャンピオンであるヤマハ・ファクトリー・レーシングのJ.ロレンゾでした。そして,3番手が,ストーナー,ロレンゾと共に今シーズンのチャンピオン候補の一角を担うレプソル・ホンダのD.ペドロサでした。昨シーズンからドゥカティに移籍し,最高峰クラスで自身初となる未勝利に終わったロッシは,5番手タイムで今回のテストを終えています。ロッシのチームメイトのN.ヘイデンは,前日の走行で肩の痛みが出たため走行を早めに切り上げていましたが,3日目は走行をしました。ただし,19ラップしか走行できていません。今シーズンから始まるCRTクラスは,3日連続してフォワード・レーシングのC.エドワーズがトップタイムでした。なお,今回のテストには,ヤマハYZR-M1の開発ライダーを務める中須賀克行が参加していましたが,初日が8番手,2,3日目が13番手タイムでテストを終えています。初日には,ストーナーが走行をキャンセルしたため,彼の代役としてHRCの開発ライダーを務める秋吉耕祐が走行しています。残念ながら今シーズンは日本人がいない最高峰クラスですが,代役やワイルドカードでこの2人が登場する可能性が充分考えられそうですね。
2012/02/02(木)
☆チャンピオンが(MotoGP)
◯マレーシアのセパン・サーキットで3日間にわたって行われているオフィシャルテスト2日目の走行が行われました。初日の走行は,前夜に降った雨により,走行を始めるのが少し遅くなりましたが,2日目は終日ドライコンディションでした。その2日目にトップタイムをマークしたのは,前日に腰に痛みを感じて早々に走行をキャンセルした昨年のチャンピオンであるレプソル・ホンダのC.ストーナーでした。この日のストーナーは,昨シーズン終了直後に行われたオフィシャルテスト時に使用したシャーシと,今回新たにHRC開発してきたシャーシの2つを乗り比べての走行でした。初日には好結果を残したヤマハ勢でしたが,トップタイムをストーナーに譲ったものの,前日に2番手だったヤマハ・ファクトリー・レーシングのB.スピースが,この日も2番手タイムでした。そして,前日トップタイムだったチームメイトのJ.ロレンゾが3番手タイムをマークし,やはり今季型YZR-M1の素性のよさを見せています。CRTクラスは,前日このクラスのトップタイムをマークしたフォワード・レーシングのC.エドワーズが,2日連続してトップタイムでした。実は,今回のテストにために用意したマシンが,前日の走行から電子制御のソフトにエラーが生じていたようで,2日間とも昨シーズン終了後に走行したマシンを使用してのタイムでした。なお,年末に左肩の肩甲骨を骨折するという重傷を負っていたドゥカティのN.ヘイデンは,その怪我の影響が出たため,途中で走行をキャンセルしています。
2012/2/1(水)
☆スタート(MotoGP)
○ついに今シーズン初の走行となるオフィシャルテストが,マレーシアのセパン・サーキットで始まりました。今回のテストは,3日間にわたって行われる予定です。今シーズンは,昨年までの800ccではなく,1000ccとなりましたので,どのメーカーもそれに合わせた新規のマシンが投入されることになります。また,MotoGPクラス以外に,レース専用シャーシに市販エンジンの改良版を搭載したCRT(クレイミング・ルール・チーム)クラスも始まり,これはMotoGPクラスとの混走となります。そうした新たなスタートを切ったMotoGPクラスですが,初日の走行,つまり今シーズン最初の走行でトップタイムをマークしたのは,ヤマハ・ファクトリー・レーシングJ.ロレンゾでした。昨シーズンの最終盤に左手薬指を負傷したため走行ができない状態だったロレンゾでしたが,久々の走行というハンディがあるにもかかわらずトップタイムというのは,本人にも大きな自信になったことでしょう。2番手タイムをマークしたのは,レプソル・ホンダのD.ペドロサでした。チャンピオン争いには絡むのの,怪我のためシーズン途中で脱落するというシーズンがずっと続いているペドロサですが,今シーズンこそは怪我なくシーズンを過ごして欲しいものですね。3番手タイムをマークしたのは,ヤマハのサテライトチームであるテック3ヤマハのC.クラッチローでした。ワークスチームもサテライトチームも初日から速さを見せたヤマハYZR-M1ですが,もしかしたら今シーズンをリードするマシンになるのかもしれません。今シーズンから始まるCRTクラスは,シューター製のマシンにBMWのエンジンを搭載したマシンを使用するフォワード・レーシングのマシンを駆るC.エドワーズがトップタイムでした。ちなみに,昨日お伝えしたように,ヤマハ・ファクトリー・レーシングはENEOSとタイトルスポンサー契約が成立しましたが,マシンのカラーリングは,シーズン前のテストでよく見られるようなカーボン地の色である黒のままでした。ただし,ENEOSのロゴはちゃんとついています。また,昨年のチャンピオンであるレプソル・ホンダのC.ストーナーは,ウォームアップの途中で腰に痛みを感じたため,その段階で走行をとりやめています。
     
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