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最新ニュース
2012/05/29(火)
☆仮契約??(F1)
○イギリス国内での報道によると,レッドブルのS.ベッテルが,フェラーリと2014年のオプション契約を結んだということです。これは,インディペンデント紙とサンデー・タイムズ紙が報道したものです。インディペンデント紙によると,この契約には,2012年にフェラーリのマシンに競争力があるということが前提であるということのようです。また,サンデー・タイムズ紙によると,F.アロンソは2006年まで契約があるのに対して,F.マッサは今シーズン限りで契約が切れるため,彼と交替する交替する可能性が高いわけですが,ベッテル自身が2014年まで契約がありますので,2013年シーズンが1年空くことになります。そして,そこにM.ウェーバーが穴埋めの形でシートに座ることになるのではないかというのです。今年で36歳になるウェーバーですが,F1ドライバーとしてのキャリアの終止符を打つ時期が近づいているのは確かです。引退前にA.ニューウェイが設計したマシンに座りたいという願いがあるとのことで,それが来シーズンのフェラーリとの契約に繋がるようです。果たして,この報道の真偽のほどはどれくらいのものなのでしょうか?今シーズンここ数年のような成績が出ていないレッドブルですので,こうした状況が噂をいろいろ呼ぶことになるのかもしれませんね。
2012/05/28(月)
☆初優勝(FN)
○第3戦の決勝レースが,好天に恵まれたオートポリスで行われました。ポールからスタートしたDOCOMO DANDELIONの塚越広大は,スタートからトップの座を守ってオープニングラップを終えました。それ以後も後続との差をどんどん広げていき,レース序盤から独走態勢に持ち込みました。レース後半に入ってピットストップを敢行した塚越は,その作業も無事に終え,トップのままコースに戻りました。結局,終始トップの座を独走で守り抜き,うれしい初優勝を飾りました。塚越はホンダエンジンユーザーの一人ですが,そのホンダにとっては今季初優勝となるばかりではなく,一昨年の最終戦において,当時DOCOMO DANDELIONに所属していたL.デュバルが優勝して以来となる優勝でした。塚越のチームメイトである伊沢拓也は,3番グリッドからのスタートでした。2番グリッドからスタートしたTEAM IMPUL松田次生がややスタートに出遅れたことと,伊沢自身が好スタートを切ったこともあって,オープニングラップから2位に浮上しました。塚越には差をつけられたものの,3番手に差をつける好走を見せ,こちらも終始2番手を走行し,見事DOCOMO DANDELIONがワンツーフィニッシュを達成しました。同チームにとって,ワンツーフィニッシュは初の経験となります。今シーズン1年ぶりにFNに復帰したKYGNUS SUNOCOのL.デュバルが3位に入り,復帰後初の表彰台獲得となりました。ランキング争いでここまでトップと2位になっていたPETRONAS TOM'S勢は,トップのA.ロッテラーがリタイア,ランク2位の中嶋一貴が5位に終わったため,優勝した塚越がランクトップに躍り出ています。
☆ダブルウィン(JRR)
○2&4という形でオートポリスで行われた第4戦は,ST600クラスのみの開催でした。土曜日にレース1が行われ,ヤマハのD.クライサイトが,この日行われたレース2でもオープニングラップからトップに躍り出ると,途中ほんの短い時間抜かれることはあったものの,それ以外は終始安定した速いタイムを刻んでトップの座を守りきり,ダブルウィンを達成して第4戦を終えました。今大会前までチームメイトのC.ポラマイが,前日行われたレース1の最終ラップに転倒を喫し,重傷を負ってしまってレース2を欠場したため,クライサイトがランクトップに立ちました。2位には,一時トップに立つ好走を見せたヤマハの中冨伸一が入りました。その中と実は,レース1でも2位に入っていますので,ダブルでの2位表彰台獲得となりました。3位には,こちらもヤマハのマシンを駆る大崎誠之が入っています。
☆史上初(F1)
○第6戦モナコGPの決勝レースが,モンテカルロ市街地コースで行われました。ガードレールで囲まれ,とても狭いコース幅しかない中で行われるモナコGPだけに,毎年のように何らかのアクシデントが発生してる大会ですが,今回はスタートしてすぐ多重クラッシュが発生するという事態となりました。そして,このアクシデントに含まれていたのが,ザウバーの小林可夢偉でした。巻き添えを食う形となった可夢偉は,ピットインせずそのまま走行はしたものの,結局6周走行後リタイアに終わりました。また,レース前からレース中に雨が降り始めるという予報が出ていて,いつそれが現実のものになるのかも注目点の一つでした。降りそうで降らないという状況がある中,結局終盤に入って小雨が降り始めました。そうしたレース状況の中,ポールからスタートしたレッドブルのM.ウェーバーは,ピットインのタイミングで順位が変わることはありましたが,スタートの段階からトップの座を守り,今季初優勝を伝統のレースで飾りました。ウェーバーが優勝したことにより,開幕からの6戦全てのレースでウィナーが違うという事態となり,これは長いF1の歴史の中で初めてのこととなります。2位と3位には,それぞれメルセデスAMGのN.ロズベルグとフェラーリのF.アロンソという今季のウィナーが入っています。この結果,ランキング争いでアロンソが単独トップに立っています。
2012/05/25(金)
☆特別仕様(F1)
○第6戦モナコGPがモンテカルロ市街地コースで開幕し,初日はフリー走行が行われました。F1の中でも特別な意味のある伝統のレースですが,今回のモナコにおいて,2人のドライバーが特別仕様のヘルメットを装着して走行をしています。まずその1人目ですが,今シーズンから再びF1に戦いの場を移してきたロータスのK.ライコネンです。今回彼が使用するヘルメットは,1976年にチャンピオンを獲得したJ.ハントのロゴが,ヘルメットのサイド側に大きく入ったものです。自由奔放で,プレイボーイでも知られたハントとライコネンとでは全くイメージが違いますが,ライコネンが当時のレースのことを好きということでこの仕様のヘルメットを持ち込んだようです。2人目は,今季トロ・ロッソからF1デビューを果たしたJ-E.ベルニュです。今回彼が持ち込んだヘルメットは,ベルニュと同じフランス人ドライバーであるJ.アレジ仕様のものです。既にF1からは引退しているアレジですが,ドライバーとしては不定期ながら現役の活動を続けていて,今年はインディカーの伝統レースであるインディ500に参戦しています。F1引退以後もこうした活動を精力的に続けているアレジに対して敬意を表わそうとするのが今回の目的のようで,ヘルメットのサイド側には,“Alesi Jean Indy 500 2012”という文字も入っています。
2012/05/24(木)
☆参戦体制(8耐)
○今年は7月29日に決勝レースが行われる予定のFIM世界耐久選手権シリーズ第3戦 "コカ・コーラ ゼロ"鈴鹿8時間耐久ロードレース 第35回大会について,ホンダの主要3チームの体制が決定しました。まず昨年の覇者である TSR Hondaは,これまでと同様に秋吉耕祐が参戦します。昨年の8耐だけでなく,JRRのJSB1000クラスも制している秋吉ですが,今シーズンの開幕戦で転倒を喫し,大腿骨骨折という重傷を負ってしまい,ここまで出場を控えてきています。彼にとっては,8耐が今季最初の決勝レースとなるわけです。そして,その秋吉のチームメイトには,FIM スーパーバイク世界選手権(SBK)第3戦と第5戦のレース2で勝利を挙げ,現在ランキング3位につけているJ.レイがつくことになりました。昨年は秋吉と伊藤真一,そして清成龍一の3人体制で臨んだTSRですが,現段階では秋吉とレイの2人体制ということになっています。次に一昨年の覇者であるMuSASHi RT ハルクプロですが,4年連続表彰台を獲得し,8耐においてここまで表彰台獲得率100%という驚異の数値を誇る高橋巧が,今シーズンも同チームから参戦します。そのチームメイトですが,まず1人目が昨年TSRから参戦して優勝している清成となっています。今シーズンの清成は,一昨日のこのページでお伝えしたようにARRCにホンダCBR600RRを駆ってフル参戦しています。そして,2人目のチームメイトが,昨シーズンまでMotoGPにフル参戦し,今シーズンからSBIKにおいてレイとチームメイトになっている青山博一となっています。青山の8耐出場は,9年ぶりとなります。そして,3チーム目ですが,昨シーズンの鈴鹿4耐で優勝を飾っているA.シャー.カマルザマンがHonda Team Asia から出場することになりました。そして,そのチームメイトが,元GPライダーの玉田誠と,昨年までJRRのJSB1000クラスにフル参戦していた亀谷長純という今年Asia Dream Cup Professional Trainer を務めるベテランライダー2人になりました。
2012/05/23(水)
☆使用マシン(F1)
○先日行われた第5戦スペインGPでは,ウィリアムズのP.マルドナルドがチームにとって8年ぶりとなる勝利をプレゼントしました。ところが,そのおよそ2時間後,祝勝会が開かれているまさにその裏側で火災が発生し,機材の多くを失うという不運に見舞われてしまいました。しかし,今週末に行われる第6戦モナコGPには,チームの努力と他チームの献身的なサポートがあり,多少の不便さはあるでしょうが通常通り参加できるようです。気になるのは使用するマシンです。マルドナルドのマシンは,優勝したためちょうどパルクフェルメにあったため被害を免れたのですが,チームメイトであるB.セナのマシンは,リタイアに終わってこともあって,通常通り火災が起こったまさにその現場であるピット内に置かれていたのです。一時はセナのマシン自体(KERSシステム?)から出火したのではないかという見方があったのですが,どうやらそれは単なる噂であったようで,マシンの損傷はそれほどなかったとのことです。そのため,モナコGPにおけるセナは,火災現場にあったそのマシンであるFW34を使用するという発表がチームからありました。
2012/05/22(火)
☆ワンツー(ARRC)
○このサイトではこれまで取り上げたことのないカテゴリーについて,今回は触れたいと思います。そのカテゴリーとは,アジアロードレース選手権(ARRC)です。これは,その名が示すようにアジア圏内で開催されているもので,日本ではJRRのオートポリス大会において同時開催されています。その中の最高峰は600ccマシンで争われるスーパースポーツクラスで,昨シーズンはカワサキのマシンを駆って藤原克昭がフル参戦を開始し,見事チャンピオンに輝いています。その実態を知らない人は「日本人がチャンピオンを獲得するのは当然では?」と思いがちですが,今シーズンJRRのST600クラスにフル参戦を開始し,既にポールを獲得したり優勝したりしたC.ポラマイとD.クライサルトがARRC出身であることを考えると,並の選手ではチャンピオン争いができないことは明白です。さて,今シーズンからARRCに新たに導入された育成プログラムがあります。それは「アジアドリームカップ」で,ホンダが日本を含むアジア大洋地域から15歳から25歳までのライダーを20名選抜して,将来のGPライダーを輩出するための育成プログラムで,CBR250Rを使ったワンメークレースです。このプログラムの成績上位者は,Moto3クラスに主催者推薦という形で出場することができ,MotoGPフル参戦への扉が開かれる可能性が高まります。
前置きはともかくとして,先週5月13日(日)にその第1戦の決勝レースが,マレーシアのセパン・サーキットで行われました。このARRCは1大会に2レースが行われるのですが,最高峰のスーパースポーツクラスにおいて,昨年のチャンピオンである藤原克昭がレース1,2共に勝利を収めました。そして,2位には,今シーズンからホンダのマシンを駆ってフル参戦を開始した元BSBチャンピオンの清成龍一が両レースとも入りました。つまり,フル参戦している二人の日本人ライダーによる優勝争いが展開されたのです。ドリームカップの方にも二人の日本人ライダーがフル参戦していて,昨シーズンMotoGPの125ccクラスに参戦(シーズン序盤でシートを喪失)した尾野弘樹と,一昨年JRRの125ccクラスチャンピオンである大久保光の二人です。この二人が開幕戦で優勝争いを展開し,両レース共に尾野が優勝,大久保が2位に入りました。このシリーズは,あと5戦12レースが開催される予定です。9月9日にオートポリスで決勝レースを迎えるJRRの第7戦が,ARRCの第4戦として開催されますので,ぜひ注目していただきたいと思います。カブのような形をしたマシンで争われるARRC独自のクラスである「アンダーボーン」(さすがにこのクラスに参戦している日本人はいません)も,絶対スピードは低いのですが,レースとしては意外とおもしろいですよ。
2012/05/21(月)
☆ランキング(MotoGP)
○第4戦フランスGPの決勝レースが,ルマンのブガッティ・サーキットで行われました。この日のルマンは雨に見舞われてしまい,この雨が波乱の展開を生んでいきました。まずMotoGPクラスですが,4番グリッドからスタートしたヤマハ・ファクトリー・レーシングのJ.ロレンゾが好スタートを切り,オープニングラップからトップに立ちました。その後は後続との差をどんどん広げていって独走状態となり,最終的に2位に10秒弱の差を広げて今季2勝目を挙げました。7番グリッドからスタートしたドゥカティのV.ロッシは,こちらも好スタートを切って4位に浮上。さらに順位を上げて3位争いを展開しました。そして,最終ラップに2番手まで順位を上げ,ドゥカティに移籍して唯一表彰台に上っている昨年6月に行われた第7戦オランダGP以来2回目の表彰台獲得となりました。ここまでランクトップをいっていたレプソル・ホンダのC.ストーナーは,2番グリッドからスタートして3位表彰台を獲得しました。この結果,ランクトップが入れ替わってロレンゾがトップに立ちました。
Moto2クラスは,14人が転倒し,12人がリタイアを喫するという波乱の展開となりました。そのような中,2番グリッドからスタートしたシューターのマシンを駆るT.ルティが,8周目にトップに立つと後続との差を広げていき,2位に6秒以上の差をつけて昨年の第17戦マレーシアGP以来となる勝利を収めました。9番グリッドからスタートしたカレックスのC.コルティは,後続に6秒以上の差をつけて独走で2位に入っています。この2位というのは,彼にとって自己最高位となります。3位には,4番グリッドからスタートしたカレックスのマシンを駆るS.レディングが入り,今季初表彰台を獲得しています。20番グリッドからスタートしたシューターのマシンを駆る高橋裕紀は,オープニングラップで他車の転倒に巻き込まれてしまいました。幸いにも再スタートを切ることができましたが,最終的にトップから1周遅れの18位フィニッシュとなっています。25番グリッドからスタートしたカレックスのマシンを駆る中上貴晶は,11番手走行中の17周目に転倒を喫し,リタイアに終わっています。なお,ここまでランクトップをいっていたシューターのマシンを駆るM.マルケスは,11周目に転倒を喫してリタイアに終わり,5位でチェッカーを受けたカレックスのマシンを駆るP.エスパルガロがわずか1ポイント差ながらランクトップに浮上しています。
Moto3クラスも雨で足下をすくわれるライダーが続出し,18人がリタイアに終わるという波乱の展開となりました。その18人の中にはトップ争いを展開していたライダーも含まれていて,ここまでランクトップに立っていたFTRホンダのM.ビニャーレスもその中の一人となりました。15番グリッドからスタートした地元ルマン出身でFTRホンダのマシンを駆るL.ロッシは,17周目にトップに立つと後続との差をどんどん広げていき,最終的には2位に27秒以上の大差をつけて独走で自身初優勝を飾りました。7番グリッドからスタートしたカレックスKTMのマシンを駆るA.モンカヨが2位に入り,自身最高位を獲得しています。26番グリッドからスタートしたシューター・ホンダのマシンを駆るA.リンスは,予選で転倒を喫して右手を骨折していました。しかし,その怪我を乗り越えて3位に入り,デビューして4戦目でうれしい初表彰台を獲得しました。TSRホンダのマシンを駆る藤井謙汰は,28番グリッドからスタートを切り,オープニングラップで19番手に浮上しました。しかし,2周目に転倒を喫してしまい,今季2回目となるリタイアに終わっています。
2012/05/20(日)
☆連続(MotoGP)
○第4戦フランスGPの予選が,ルマンのブガッティ・サーキットで行われました。この日のルマンは,ドライとウェットの両方が存在する難しいコンディションの中での走行となりました。MotoGPクラスのコンディションは,ウェットからドライに変わり,セッション終了間際に再び雨が降り始めるという状況でした。そのような中,トップタイムをマークしたのは,レプソル・ホンダのD.ペドロサでした。ペドロサがポールを獲得したのは,今シーズン初となります。今季限りでの引退を発表したレプソル・ホンダのC.ストーナーは,予選までに3回行われたフリー走行でいずれもトップタイムをマークしてきましたが,予選では2番手タイムをマークとなりました。これにより,同チームとしては2戦連続のワンツーとなっています。ヤマハのサテライトチームであるテック3は,今シーズン予選・決勝共にいい結果を残していますが,今回の予選ではA.ドビツィオーゾがいい走りを見せ,今季自己最高位となる3番グリッドを獲得しました。奇しくも,トップ3は昨年のチームメイトとなります。ヤマハのワークスライダーであるJ.ロレンゾは,4番グリッド獲得となっています。また,ドゥカティのエースライダーであるV.ロッシは,今季自己最高位となる7番グリッドを獲得しています。
Moto2クラスは,ウェットコンディションの中の予選となり,ここまで2戦連続ポールを獲得しているシューターのマシンを駆るM.マルケスがポールを獲得しました。今季好調な走りを見せているシューターのマシンを駆るT.ルティが,マルケスから遅れることおよそ100分の3秒差で2番グリッドを獲得しています。母国GPであるスペインGPを制しているカレックスのマシンを駆るP.エスパルガロが,3番手タイムをマークしています。日本人勢は,これまで優勝や2位を経験し,このサーキットを得意とする高橋裕紀は,2戦連続となる20番グリッドにとどまりました。また,中上貴晶は,今季自己最後尾となる25番グリッド獲得に終わっています。
ウェットコンディションの中での走行となったMoto3クラスは,FTRホンダのマシンを駆るM.ビニャーレスがトップタイムをマークし,このサーキットで2年連続ポールを獲得しました。ビニャーレスと同じくFTRホンダのマシンを駆るE.バスケスが,2番手タイムをマークして自己最高位を獲得しました。シューター・ホンダのマシンを駆るM.オリベイラが,転倒を喫して8周しか走行できませんでしたが,3番グリッド獲得となりました。TSRホンダのマシンを駆る藤井謙汰は,トップから5秒以上遅れて28番グリッド獲得にとどまっています。
2012/05/19(土)
☆今シーズンも(F1)
○来週は,世界3大レースの一つであるF1モナコGPが開催されます。そのモナコGPには,いろいろな名物コーナーや走行地点がありますが,その中の一つにトンネルがあります。ここは,緩く右回りになっていて,全開で抜けていく部分です。ところが,このトンネルを抜けると減速区間になっていて,ここでのクラッシュはしばしば見られます。中には危険なものもあって,実際ザウバーのS.ペレスは,昨年の予選にこの地点で激しいクラッシュを喫し,脳震盪のため決勝レースに出られない事態となりました。こうした危険地点であるため,スピードアップに繋がるデバイスであるDRSのトンネル内での使用が昨シーズンは禁止されていました。ペレスのクラッシュは,DRSが使用禁止だったおかげで,使用していた場合と比べて時速10q以上は遅くなっていたことが予想されていますので,脳震盪で済んだのはこの規制が有効だったことが十分に予想されます。トンネル出口は改修がなされているとはいえ,まだ危険地点であることに変わりはありませんし,ドライバー側からもDRS規制が要望されていました。そして,この度FIAとの交渉がまとまり,ポルティエの出口からシケインの終わりまでの区間でDRSの使用を制限することが正式決定しました。
2012/05/18(金)
☆突然(MotoGP)
○レースファンにとって衝撃とも言える発表がありました。今日からフランスGPが始まりますが,そのプレスカンファレンスにおいて,レプソル・ホンダのC.ストーナーが,今シーズン限りで引退することを発表しました。この引退については,突然決まったことではなく,彼にとっては数年前から家族と話し合いをしていて,その結果の決定のようです。引退の理由については,明確なものが明らかにされず,彼によれば,「大好きなスポーツだけれど,失望する方向に向かってきている」というような主旨の発言を行っています。今年で26歳になるストーナーは,2002年からGPに参戦を開始しました。125ccクラスで2勝,250ccクラスで5勝を挙げた後,2006年シーズンからMotoGPクラスにステップアップを開始しました。初年はホンダのマシンを駆っていた彼ですが,翌年にドゥカティのワークスチームに移籍。この年は800ccマシンになった初年度だったのですが,その年にGPにおいて自身初となるチャンピオンを獲得しました。その後は,なかなかチャンピオンになることはできませんでしたが,2011年シーズンにV.ロッシがドゥカティに移籍するのに伴い,彼は現在のレプソル・ホンダに移籍しました。そして,圧倒的な速さと強さを見せて自身2度目となるチャンピオンになりました。ドゥカティ時代は当初原因不明の体調不良に長い期間襲われたり,今シーズンの初戦は腕上がり現象に見舞われたりといった体調の不調も出ているストーナー。もしかしたら,こうした点も遠因になっているのかもしれませんね。とにもかくにも,まだ長いシーズンですから,彼の性格を考えるとかなり可能性は低いのですが,引退の意志に変化が見られることを期待したいと思います。ただ,ホンダがどこまで翻意を促す動きを見せるかが気になります。というのも,ストーナーが引退すれば,そのシートが一つ空くわけで,もしそうなったら,そこに現在Moto2クラスでチャンピオン候補ナンバーワンで,来シーズンからMotoGPクラスにステップアップするとみられているM.マルケスが座るということも考えられます。彼は近い将来のチャンピオン候補ですし,ホンダワークスで長い間タイトルスポンサーを務めているレプソルの支援を受けているライダーの一人です。まあ,これはレースの素人が勝手に妄想している的を射ていないいい加減なものではありますが…。
2012/05/17(木)
☆新たに(F1)
○今シーズン不振のフェラーリですが,その中でも特に不振を極めるのがF.マッサです。マッサの不振の原因は,フェラーリの今季型マシンのできがよくないことがありますが,それでもチームメイトのF.アロンソは,彼のドライビング能力の高さを出して,優勝したり高ポイントを獲得したりといった活躍を見せています。それだけに,より一層マッサの不振が目立つ事態になっていて,今シーズンでフェラーリとの契約期間が終了することもあって,来シーズン同チームでのシート喪失が確実視されています。そして,その後任候補の名前もいくつか噂が挙がっていて,その中でも数々の実績を残しているレッドブルのM.ウェーバーや,フェラーリのドライバー育成支援を受けてきたS.ペレスが有力視されています。ちなみに,小林可夢偉の名前も挙がっています。しかし,ここに来て新たな噂も浮上していて,シーズン終了を待たずに,シーズン途中での解雇もあり得るようです。これは,ともかく不振を極める現状の打破を図るため,一時的とはいえ早急に対策を施すことが必要だと判断しているのではないかという推測の元に出ている噂のようです。もしそうなると,レギュラードライバーであるウェーバーやペレスは,少なくとも今シーズン中は不可能です。そして,噂に上ってきたのがJ.ダンブロシオです。そのダンブロシオですが,今シーズンはロータスのリザーブドライバーを務めていますが,昨シーズンはヴァージン(今シーズンのマルシャ)に所属してフル参戦を果たしています。今回の噂の真偽はともかくとして,第5戦終了時点でわずか2ポイント(ちなみにアロンソは61ポイントでランク2位)しか獲得できていないマッサだけに,単なる噂だけでは済まない状況になってきているのだけは確かでしょうね。
2012/05/16(水)
☆マシン変更(MotoGP)
○2010年シーズンのMoto2クラスは,グレシーニ・レーシングのT.エリアスがモリワキのマシンを駆ってチャンピオンを獲得しました。昨シーズンは,M.ピッロと高橋裕紀が同チームに所属し,同様にモリワキのMD600を駆ってフル参戦し,ピロが最終戦で優勝,高橋は第4戦フランスGPで2位に入っていました。とはいえ,昨シーズンは年間を通してマシンが安定せず,一昨年のような好成績を収めることができませんでした。今シーズンもモリワキの中心チームとしてJ.レアとR.ウィライローがMDを駆ってきましたが,ポイント獲得もままならない状況で,昨シーズンをさらに下回る結果しか残せていません。そのような状況の中,同チームから発表があり,これまでのモリワキに替わってシューターにマシンをチェンジすることになりました。今シーズンただでさえ勢力が縮小してきたモリワキでしたが,今回の決定により,モリワキユーザーがQMMF・レーシングの2台のみとなりました。日本を代表するコンストラクターの一つで,これまでGPに色々な形で臨んできたモリワキだけに,心配な状況となっています。
2012/05/15(火)
☆暗転(F1)
○スペインGPにおけるP.マルドナルドの優勝は,彼が所属するウィリアムズに8年ぶりの勝利をもたらしました。長い期間低迷を続けて存亡の危機にあった同チームだけに,この勝利は数々の栄冠をも乗り越えるほどのものだったのかもしれません。ところが,その優勝に水を差す出来事がありました。優勝に沸き立つ同チームは,その祝勝の会をピットで行っていました。そして,チーム代表であるF.ウィリアムズがあいさつを行っていてまさにその最中に,壁を隔てた裏側にある同チームに所属するB.セナのピットで爆発&炎上事故が発生してしまったのです。チーム員だけでなく,ピットが近かったケータハムやフォース・インディアのチームクルーも消火活動に当たり,何とか消火することができました。しかし,燃料も含め色々な素材でできたものが存在するF1のピットだけに,発生した煙を吸ったためそれぞれのチームのクルーがメディカルセンターに行く事態となったようです。幸いにも大事に至るクルーはいなかったもようですが,ウィリアムズの機材については甚大な被害が出たようです。今後は,火災の原因を究明することだけでなく,いかにして失われた機材を調達するかが課題となり,同チームのチーフオペレーションズエンジニアを務めるM.ジランのコメントによると,2週間後に行われるモナコGPまでには,レースに大きな支障が出ない程度まで調達できるとのことです。ただ,火災の原因が,ピット内に置かれていたセナのマシンのKERSシステムではないかという情報もあり,もしそうなるとセナのマシンは使える状態に無い可能性が高いですから,ウィリアムズにとって物的,経済的,そして心理的影響はかなり大きなものになりそうです。
2012/05/14(月)
☆初優勝 PARTT(F1)
○第5戦スペインGPの決勝レースが,バルセロナ近郊にあるカタルニア・サーキットで行われました。ポールからスタートしたのは,自身初となるポールを獲得したウィリアムズのP.マルドナルドでした。しかし,母国GPに燃えるフェラーリのF.アロンソが,2番グリッドから好スタートを決めてトップに躍り出ました。その後は,アロンソとなるドナルドによるバトルが展開されていきました。そして,ピットインのタイミング等を含めて2回目のピットストップの段階での走りでマルドナルドがいいとこを見せ,両者がピットを終えた段階でマルドナルドがトップに躍り出ました。一時は7秒ほどの差がついたものの,終盤に入って再び激しいバトルとなりました。しかし,マルドナルドが元チャンピオンの追い上げを押さえてトップでチェッカーを受け,自身初優勝をポールトゥーウィンで達成しました。この優勝は,ベネズエラ人ドライバーにとっての初優勝でもありますし,彼が所属するウィリアムズにとっては,2004年ブラジルGPにおいてJ-P.モントーヤが勝利して以来の優勝となります。ここ数年低迷を続けている名門チームですが,ようやく復活ののろしを上げた感じです。3位には,今シーズンから再びF1に戦いの場を移したロータスのK.ライコネンが入っています。9番グリッドからスタートしたザウバーの小林可夢偉は,レース途中でJ.バトンやN.ロズベルグを交わす力強い走りを見せ,自己最高位タイとなる5位でチェッカーを受けています。
☆初優勝 PARTU(JRR)
○第3戦の決勝レースが,ドライコンディションの筑波サーキットで行われました。JSB1000クラスは,第1戦の勝者であるヤマハの中須賀克行と,第2戦の勝者であるホンダの高橋巧との間でトップ争いが展開されました。しかし,19周目に高橋が転倒したことにより中須賀が単独走行となり,今季2勝目を挙げました。2位には,レース序盤にトップ争いを展開していたスズキの加賀山就臣が入りました。そして,3位には,プライベートチームで,さらにキット車での参戦となっているホンダの山口辰也が入る健闘を見せました。転倒した高橋は,再スタートを切ることができ,7位でチェッカーとなっています。
J-GP2クラスは,ポールからスタートしたヤマハの中本郡と,2番手からスタートしたカワサキの渡辺一馬との間でのトップ争いとなりました。終盤まで中本がトップの座を守りましたが,22周目に渡辺がトップに立つと最後まで中本の追撃をかわし,自身初となる優勝を飾りました。惜しくも2位になった中本ですが,自身初となる表彰台を獲得しています。3位には,5番グリッドからスタートしたヤマハのマシンを駆る野左根航汰が入っています。
ST-600クラスは,ポールからスタートしたスズキのマシンを駆る津田拓也と,ヤマハのマシンを駆るC.ポライマイとの間で終始バトルが展開されていきました。最後まで続いたバトルを津田が制し,自身初優勝を飾りました。津田とのバトルに敗れたポライマイが2位に入り,3位には,チームメイトのD.クライサーが4台によるバトルを制して入っています。
J-GP3クラスは,ポールからスタートした長島哲太がホールショットを決めてトップに立ち,それからは後続との差をどんどん広げていきました。彼の走りは最後まで衰えず,このクラスでの初優勝を独走で決めました。2位には,こちらも単独での走行となった山田誓己が入りました。そして,9台でのバトルとなった3位争いは,超ベテランライダーで元125ccクラスチャンピオンでもある菊池寛幸が制しています。
☆初優勝 PARTV(FN)
○第2戦の決勝レースが,好天に恵まれたツインリンクもてぎで行われました。昨年のチャンピオンであるA.ロッテラーと,ランク2位になった中嶋一貴とのPETRONAS TOM'S勢同士のトップ争いが序盤から展開されていきました。そして,それを追って3番グリッドからスタートしたDOCOMO DANDELIONの伊沢拓也を交わしたTEAM IMPULのJ-P.オリベイラが追うという展開となりました。その3台の中で最初にピットに入ったのは中嶋一貴で,その後ロッテラーが入りました。PETRONAS TOM'S勢のピットストップが20〜21秒ほどだったのに対し,後から入ったオリベイラは17秒でピットアウト。これが功を奏して,ロッテラーの前には出ることができなかったものの,中嶋の前に出ることには成功。ロッテラーとオリベイラの外国人ドライバー同士によるバトルはテールトゥーノーズ状態となって最後まで続き,ポールからスタートした昨年のチャンピオンがこのバトルを制して今季初優勝を飾りました。2位にオリベイラ,3位に中嶋が入ってレースが終わっています。
2012/05/12(土)
☆方式変更(FN)
○FNを運営する日本レースプロモーション(JRP)が,今日ツインリンクもてぎで行われる予定の第2戦の予選方式について発表がありました。FNにおける予選方式は,それぞれの大会によって違いがありますが,今回は1回目の予選で上位12位に入ったドライバーだけが走行できるスペシャルステージ(SS)で上位グリッドを決めることになっていました。今回の発表は,この予選方式を変更するというもので,予選1回目でSSの出走順を決めるという点については変わらないものの,出走するのが,上位12台ではなく17台全車ということになりました。そして,最終的に全車で行ったSSタイムで明日行われる決勝のグリッドが決まることになります。SGTと違って観客動員という意味でもなかなか盛り上がりに欠けているFNだけに,いろいろな形で工夫することは今後も必要と言えるでしょうね。果たして,予選下位のドライバーがフロントローに並ぶような番狂わせが起こるでしょうか。
2012/05/11(金)
☆投入(F1)
○マクラーレンAMGから発表があり,今日から開幕するスペインGPに新しいノーズを使用することになりました。今シーズンのトレンドの一つが,段差のあるノーズ(ステップド・ノーズ)です。これは,今シーズンからフロント部分を低くしないといけないというレギュレーションに対応するものです。フロントは低いながらも,できるだけマシン後方に多くの空気を送り込み,ダウンフォースを確保しようとした結果生まれたものです。ほとんどのチームがこの段差のあるマシンを導入しているのですが,それを取り入れていない2チームの内の一つがマクラーレンでした。開幕して数戦は素晴らしい結果を残したマクラーレンでしたが,徐々にその勢いがなくなってきているため,その対策としてムジェロ・サーキットで行われた合同テストに色々な対策パーツを投入し,その結果そこで試されたノーズを使用することになったわけです。今回から投入されるノーズは,フロントウィングはレギュレーションに則って低くなっているのですが,ノーズ部分が高くなっている「ハイ・ノーズ」タイプのものです。ノーズとフロントウィングは長いピラーつながれていて,これまでのマシンとは見た目でもはっきりと分かるほどの違いがあります。ただし,他チームのような段差はありません。日進月歩のF1の世界ですが,この改良がいい結果をもたらすのか注目のスペインGPとなりそうです。
2012/05/10(木)
☆代役(MotoGP)
☆今シーズンから始まったCRTクラスにフル参戦しているNGM・モバイル・フォワード・レーシングから発表があり,怪我によりポルトガルGPの決勝レースをキャンセルしたC.エドワーズが,来週ルマンで行われるフランスGPを欠場することになりました。先週末に行われたポルトガルGPの予選において,同じCRTクラスにフル参戦するR.ド.プニエが転倒。それに巻き込まれる形でエドワーズも転倒を喫し,その際左肩の鎖骨を骨折するという重傷を負っていました。欠場するエドワーズの代役も発表があり,元GPライダーのC.バーミューレンがその役を務めることになりました。そのバーミューレンは,SBKで活躍した後,スズキワークスチームに所属して2006年からMotoGPクラスにフル参戦を開始。4年間にわたって参戦していきましたが,その中で2007年5月に行われた第5戦フランスGPは,決勝レースの途中で天候が急変し,バイクを乗り換える「フラッグトゥーフラッグ」となりました。濡れた路面を得意とするバーミューレンは,この難しいレースを制してGP初優勝を飾りました。今回彼を起用したことは,チームの中に以前組んだことがあるメカが数人いることと,このフランスGPを制した経験があることが要因のようです。ちなみに,バーミューレンは4年間にわたるGP生活の中で,表彰台に上った回数が7回,最高ランキングは2007年の6位となっています。2010年から戦いの場をSBKにカワサキ陣営のエースとして戻りましたが,怪我に見舞われてしまい,GP参戦前テンケイト・ホンダに所属したときのような活躍を演じることができることがなく,今シーズンにいたってはシートさえも喪失していました。CRTクラスですので,トップ争いに加わるということは無理ですが,才能のあるライダーですから,MotoGPクラスのマシンを何台か食い,CRTクラス勢の中ではトップでゴールすれば,今シーズン途中,もしくは来シーズンに向けてのシート獲得にいい機会となりそうですね。
2012/05/09(水)
☆辞退(ルマン24)
○今シーズンから,トヨタはルマン24時間耐久レースの制覇及びそのルマンを中心に据えたシリーズであるWEC参戦を目指し,新たに開発したハイブリッドマシンであるTS030を投入することになっています。そして,そのマシンのステアリングを握る日本人ドライバーは,元F1ドライバーの中嶋一貴となっています。また,2台目のTS030も投入することになっていて,そのマシンのステアリングを握る日本人ドライバーがSGTにフル参戦している石浦宏明となっていました。その石浦ですが,先日富士スピードウェイで行われたSGTの第2戦では,脇坂寿一と組んで見事に優勝を飾り,ルマンに向けて弾みをつけていました。ところが,これまでTS030を使った走行に参加してきていましたが,ルマンのLMP1クラスのマシンが引き起こす横Gが彼の背中にかなりの負担をかけていたようです。そのため医師に相談したところ,今シーズンに関してはルマンへの参戦は断念した方がいいとの結論に達し,来シーズンからの参戦を目指すことになりました。彼からの打診を受けたトヨタも,彼の決断を了承し,来シーズンこそはトヨタの一員として参加できるよう期待しているとのコメントを出しています。なお,既に彼のルマンへのエントリーの届け出は済んでいるため,トヨタ側が主催者であるACOにドライバー変更の届け出を出しました。そしてそのACOも変更を了承したようで,これから代役の選考作業に入るようです。ルマンまでの日数やテスト作業のことを考えると,おそらくそれほど期間を空けずに代役のドライバーがアナウンスされることになるでしょう。
2012/05/08(火)
☆延期(MotoGP)
○レプソル・ホンダのC.ストーナーが,先週行われたスペインGPに引き続く優勝で終わったポルトガルGPでしたが,本来の予定では,決勝日の翌日に舞台となったエストリル・サーキットにおいて10チーム16人のライダーが参加しての合同テストが行われることになっていました。ところが,レースウィーク中はずっとドライコンディションだったものの,テストが行われる予定だった7日(月)は天候が乱れ,激しい雨に見舞われて,それに視界不良が加わってしまい,ライダーの安全性を重視してエストリルでのテストは中止になってしまいました。そのテストキャンセルを受けてオーガナイザーやチーム代表者,そしてワンメークタイヤを供給しているブリヂストンとが協議した結果,代替開催を行うことが決定しました。その代替開催の場所として決まったのが,第5戦カタルニアGPが行われることになっているカタルニア・サーキットです。実は,既にカタルニアGPの翌日にワンデーの合同テストが行われる予定になっていましたから,今回の代替開催決定により,ツーデーでのテストとして実施することに変更となりました。
2012/05/07(月)
☆接戦(MotoGP)
○際3戦ポルトガルGPの決勝レースが,ドライコンディションの中エストリル・サーキットで行われました。MotoGPクラスは,ポールからスタートしたレプソル・ホンダのC.ストーナーと,4番グリッドからスタートしたヤマハ・ファクトリー・レーシングのJ.ロレンゾとの間でトップ争いが繰り広げられていきました。トップを走行するストーナーをロレンゾが追うという形で推移していき,終盤にはテールトゥーノーズでの争いとなりましたが,最後はストーナーがロレンゾに1秒以上の差をつけ,前戦スペインGPから連勝で今季2勝目を挙げました。今回の勝利により,わずか1ポイント差ながらもロレンゾを交わしてストーナーがランクトップに立ちました。レプソル・ホンダのD.ペドロサは終始3位を走行し,今季3戦連続,そして自身GP通算100回目となる表彰台を獲得しました。今季も不振を極めるドゥカティのV.ロッシは,7位でチェッカーを受けて今季自己最高位を獲得しています。今シーズンから始まったCRT勢では,12番グリッドからスタートしたA.エスパルガロが,チームメイトのR.ド.プニエとのバトルを制してCRT勢のトップ,そして総合12位でチェッカーを受けています。
Moto2クラスは,ポールからスタートしたシューターのマシンを駆るM.マルケスと,5番グリッドからスタートしたカレックスのマシンを駆るP.エスパルガロとの間で激しいトップ争いが展開されていきました。最終ラップまで続いたバトルでしたが,エスパルガロのマシンがブレーキングで暴れたため,開幕戦を制しているマルケスが最終的に1秒以上の差をつけて今季2勝目を挙げました。前戦の勝者であるエスパルガロは,惜しくも連勝を逃しています。序盤はトップ争いを展開したシューターのマシンを駆るT.ルティが,3位に入っています。日本人勢ですが,カレックスのマシンを駆る中上貴晶は,スタートで出遅れたため21位にまで順位を下げましたが,最終的に18位でのチェッカーとなってポイント獲得がなりませんでした。また,早くも今季4台目のシャーシが投入されたシューターのマシンを駆る高橋裕紀は,6周目に転倒を喫してリタイアに終わっています。
Moto3クラスは,ポールからスタートしたKTMのマシンを駆るS.コルテセと,2番グリッドからスタートしたFTRホンダのマシンを駆るM.ビニャーレスとの間でトップ争いが展開されていきました。チェッカーまで続いたバトルでしたが,最後はコルテセが1000分の55秒差で優勝を飾りました。彼の勝利は,昨年10月に行われた第16戦オーストラリアGP以来となります。7番グリッドからスタートしたカレックスKTMのマシンを駆るL.サロムが,KTMのマシンを駆るマレーシア人ライダーのZ.カイルディンとの3位争いを制して2戦連続となる表彰台を獲得しています。惜しくも表彰台を逃したカイルディンですが,彼が獲得した4位は,マレーシア人ライダーとしては過去最高位となります。ブービーとなる33番グリッドからスタートしたTSRホンダのマシンを駆る藤井謙汰は,23位でポルトガルGPを終えています。
2012/05/06(日)
☆シーズン初(MotoGP)
○2週連続開催となるMotoGPですが,その2つ目となる第3戦ポルトガルGPの予選が,ドライコンディションの中エストリル・サーキットで行われました。MotoGPクラスの予選は,セッション終盤までヤマハ・ファクトリー・レーシングのJ.ロレンゾがトップの位置に立っていました。しかし,終盤に入ってライバルたちがタイムをあげていき,最終的にはレプソル・ホンダのC.ストーナーがトップタイムをマークし,今シーズン初のポールを獲得しました。また,彼にとっては,エストリルでの初ポールとなります。2番グリッドを獲得したのが,ストーナーのチームメイトであるD.ペドロサで,そのストーナーとは1000分の13秒という僅差でした。3番グリッドを獲得したのが,ヤマハのサテライトチームであるテック3ヤマハに所属し,今シーズン好調な走りを見せているC.クラッチローでした。ロレンゾは4番グリッド獲得にとどまっています。ただし,最多周回数をこなしていましたし,安定した速さも見せていましたので,決勝レースに向けての対策は十分に取れているのかもしれません。なお,CRTのマシンを駆るR.ド.プニエが転倒した際,同じくCRTのマシンを駆るC.エドワーズが巻き込まれるというアクシデントが発生してしまいました。このアクシデントにより,エドワーズは左鎖骨を骨折するという重傷に見舞われてしまっています。
Moto2クラスは,前戦で今季初優勝を飾ったシューターのマシンを駆るM.マルケスが,唯一1分41秒を切るタイムをマークし,2戦連続ポールを獲得しました。2番グリッドは,同じくシューターのマシンを駆るT.ルティが獲得しています。そして,3番手タイムををカレックスのマシンを駆るS.レディングがマークし,自身今季初となるフロントローを獲得しています。2人の日本人勢ですが,カレックスのマシンを駆る中上貴晶は,セッション残り6分を切ったところで転倒を喫してしまって最終段階のタイムアタックをすることができず,11番手獲得にとどまっています。また,今シーズン思うような結果を残せていないシューターのマシンを駆る高橋裕紀ですが,不調の最大の原因はシャーシで,今大会で何とシーズンに入って4台目となる新たなシャーシが投入されるという事態になっていました。こういう不安定な状況でいい結果が出せるはずがなく,20番手獲得にとどまっています。
Moto3クラスは,KTMのマシンを駆るS.コルテセが最速タイムを刻み,今季2回目となるポールを獲得しています。2,3番グリッドは,それぞれ開幕戦を制しているFTRホンダのマシンを駆るM.ビニャーレスと前戦でフロントローを獲得しているシューター・ホンダのマシンを駆るM.オリベイラが獲得しています。このクラス唯一のフル参戦日本人ライダーであるTSRホンダのマシンを駆る藤井謙汰は,トップから5秒以上遅れて33番手で予選を終了しています。
2012/05/04(金)
☆ダブルでポール(SGT)
○第2戦の予選が,富士スピードウェイで行われました。通常は土曜日に予選が,日曜日に決勝が行われますが,ゴールデンウィークを利用して今回のような変則的な日程となっています。ちなみに,我が大分県にあるスパ直入では,同サーキットでは初の開催となる5時間耐久レースが明日開催されます。スパでのイベントも,通常は日曜日に決勝を行うのですが,こちらもゴールデンウィークということで変則的な開催となっています。土曜日に開催することで,翌日を休息日に当てたり移動日に当てたりと参加者なりの過ごし方ができますので,こうした変則日での開催というのも一般的になっていくのかもしれません。
さて,第2戦の予選ですが,この日の富士は,最初に行われたGT300クラスの時には小降りの中で,あとに行われたGT500クラスは雨が止んだもののウェットコンディションの中で予選が行われるという天候でした。そのGT500クラスは,富士を得意とするSC430勢が上位を占めるのではないかという予想もありました。確かにそうした状況が見られるような展開となりましたが,そこでSC勢にストップをかけたのが,中山がアタッカーを務めた道上龍&中山友貴組のEPSON HSV-010でした。このクラス唯一となるダンロップタイヤユーザーである同チームですが,最後から2番目に出走して中山としては自身初となるポールを獲得しています。2,3番グリッドを獲得したのがSC勢で,2,3番手がそれぞれ伊藤大輔&大嶋和也組のENEOS SUSTINA SC430,脇阪寿一&石浦宏明組のDENSO KOBELCO SC430となっています。
GT300クラスは,こちらも最後から2番目にアタックをした田中哲也&平中克幸組のGAINER DIXCEL R8 LMSが最速タイムを刻んでポールを獲得しました。このポール獲得は,アタッカーを務めた平中にとって初のポールとなります。また,こちらもダンロップタイヤユーザーですので,ダンロップにとってはダブルでのポール獲得となっています。2,3番グリッドを獲得したのは,それぞれ関口雄飛&千代勝正組のS Road NDDP GT-R,高木真一&松浦孝亮組のARTA Garaiyaとなっています。
2012/05/03(木)
☆同タイム(F1)
○今シーズン唯一となるシーズン途中での合同テストが,イタリアのムジェロ・サーキットで5月1日(火)から3日間にわたって行われています。初日の走行は,一時雨が上がってドライ用タイヤで走行できることがありましたが,再び強い雨が降り,テスト中の使用タイヤ制限があるため,あえて走行を途中から見合わせるという事態となりました。そのような中でのトップタイムは,フェラーリのF.アロンソで,このタイムはドライ用タイヤでのものでした。2日目はドライコンディションの中で行われ,午前中にロータスのR.グロージャンが速いタイムをマークし,他のドライバーはなかなかこのタイムを更新することができない状態が続きました。しかし,午後に入ってようやくザウバーの小林可夢偉がグロージャンと同じタイムを刻み,結局この2人が同タイムで2日目のトップタイムでした。3番手タイムは,4戦目にしてようやく今シーズンの初勝利を収めたレッドブルのS.ベッテルでした。144周というこの日の最多周回数をこなしたのは,超ベテランドライバーのM.シューマッハで,この日の8番手タイムをマークしていました。
2012/05/02(水)
☆異種提携(F1)
○大口のスポンサーがなかなか見つからず,資金的にそれほど潤沢とは言えないザウバーですが,新たなスポンサーとの提携が決まりました。その提携先は,何とイギリスプレミアリーグに所属するチェルシーFCです。同チームに関しては,サッカーファンならずとも知っている超有名チームの1つですが,サッカーということだけでなく,ロシアの億万長者であるアブラモビッチ氏が所有するという点でも話題となるチームです。ザウバーのマシンを見ると,中国GPでは“Out of the Blue”という文字が,バーレーンGPでは“True Blue”という文字がエンジンカバーに掲載されていました。こうしたティザー広告により,果たしてどのようなスポンサーになるのかが注目されていました。今回の提携により,スペインGPからザウバーの今季型マシンであるC31にチェルシーのロゴが飾られることになります。なお,今回の提携により,ザウバーのロゴがチェルシーのホームゲームやチェルシーFCのホームスタジアムであるスタンフォード・ブリッジのインタビューボードに掲示される予定もあるようです。イングランド・プレミアリーグとF1という異種提携が成立したわけですが,これも今後新たな協力関係の形となっていくのかもしれませんね。
2012/05/01(火)
☆初表彰台(インディカー)
◯第4戦サンパウロの決勝レースが,ドライコンディションの中で行われました。ここ2戦連続してチーム・ペンスキーのW.パワーが勝利を収めていますが,今回の大会はそのパワーがポールからスタートしました。ポールからスタートしたパワーは,速さと燃費に気をつけながらの走行をし,2ピット作戦を敢行しました。そして,この作戦が見事に当たり,ライバルたちが多重クラッシュなどのアクシデントに見舞われたりしながらも順調に走行を続け,2007年にチップ・ガナッシのS.ディクソンがマークして以来となる3連勝を飾りました。また,この勝利は,ここサンパウロでも3連勝となります。2位に入ったのが,パワーと同じく2ストップ作戦を敢行したアンドレッティ・オートスポーツのR.ハンターレイでした。そして,3位に入ったのが,唯一のフル参戦日本人ドライバーであるレイホール・レターマン・ラニガンの佐藤琢磨でした。1,2位のパワーとディクソンはシボレーエンジンユーザーですが,啄磨は(ある意味当然のことながら)ホンダエンジンユーザーです。そのホンダエンジンですが,シボレーに対してパワー不足だったため,今回からターボの変更が認められていました。これにより,シボレーと最高速に関しては遜色ない状態になったようです。ただし,燃費に関しては,やはりシボレーエンジンの方がいいようでした。さて,その啄磨ですが,予選前にマシンに不調が見られたため,タイム計測ができなかったため25番手スターになっていました。他のドライバーと同じ作戦では上位進出が無理ですから,琢磨とチームクルーは1回目のピットストップを早めに行う作戦を採りました。その1回目のピットストップでは,ピットレーンでの速度違反があったため,ドライブスルーペナルティーを受けるというアクシデントにも見舞われました。しかし,早めに入ったことが功を奏し,燃費に気をつけながらの走行をしながら徐々に順位を上げていきました。そして,彼もまたライバル勢の作戦の悪さや,多重クラッシュなどのアクシデントもあって,残り15周を切ったところで5番手にまで浮上。さらに2つ順位を上げて走行をし,3位でチェッカーを受けて自身初となる表彰台を獲得しました。ここ3戦は不運に見舞われて一度もチェッカーを受けることができていない啄磨でしたが,今シーズン初のチェッカーが表彰台ということで,これまでの不運を振り払うような結果となりました。これによりランキングもアップし,レース前のランク16位から一気にランク7位まで浮上しています。
     
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