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男声合唱団豊声会 2003年 演奏会

              と き/2003年11月21日(金) 午後7時開演
         ところ/大分県立総合文化センター  音の泉ホール
 指揮:土谷 正公  ピアノ伴奏:橋本 詠子 
ゲスト ピッコロ:藤野 翔三 和太鼓:橋本 栄子 
  主催/男声合唱団 豊声会
  後援/大分県・大分県教育委員会・大分県芸術文化振興会議・大分県民芸術文化祭実行委員会・大分県合唱連盟
       日本男声合唱協会・大分合同新聞社 ・NHK大分放送局 ・OBS大分放送 ・TOSテレビ大分・OAB大分朝日放送
       エフエム大分

2003 年 演 奏 会 プ ロ グ ラ ム
ステージ 演       奏       曲
第1ステージ  男声合唱のための唱歌メドレー「ふるさとの四季」
 編曲/源田 俊一郎  故郷・春の小川 他全12曲
第2ステージ  アカペラ・アラカルト
 1.グリーンフィールド  2.峠の我が家  3.宇宙戦艦ヤマト  4.琵琶湖周航歌 
第3ステージ  男声合唱組曲「吹雪の街を」 作詞/伊藤 整   作曲/多田 武彦
 T.忍路 U.また月夜 V.夏になれば W.秋の恋びと X.夜の霰 Y.吹雪の街を 
第4ステージ  男声合唱曲集「原体剣舞連」より  作詞/宮澤 賢治  作曲/清瀬 保二
 くらかけ山の雪    烏百態    原体剣舞連

プログラムステージに寄せてより  
2003年演奏会のチケットとプログラム 第4ステージ 原体剣舞連
 『原體劍舞連』? いったい何と読むのだろう、どういう意味だろうと首を傾げさせられますね。「ハラタイケンバイレン」と読み、「原体」は岩手県田原村原体(現江刺市)です。「剣舞」は民俗舞踊の一つで、非業の死を遂げた亡霊を慰める舞のようです。
 
宮沢賢治は、 1922年8月30日から31日にかけて種山が原方面に地質調査に出かけます。岩谷堂町への下山途中の原体という地区で、12歳以下の子どもたちが勇壮に踊る剣舞を見ます。折からの弓張り月の下で太刀をひらめかせて舞う異装の舞手たちに、北上山地の自然の神秘とエネルギーを感じ取り、烈しく心を動かされた26才の賢治はその夜のうちに詩を書きましました。これは副題に「mental sketch」とあるように、少年達の演ずる原體劍舞連を見た賢治の心象風景なのです。この詩は、賢治生存中に出版された唯一の詩集といわれる『春と修羅』第1集に収められています。
 さて、『原體劍舞連』の原詩はすべて旧字体で書かれ、学術用語や特殊な言葉や擬声語、擬態語が多用されていてかなり難解です。賢治自身がこの詩を解説しているわけではないので、後世の賢治研究者や学者たちがさまざまに解釈したり科学的に実証したりしています。たとえば、
「こよひ異装のげん月のした」はどのような時間的空間的状況なのでしょうか。賢治が地質調査を終え下山途中に剣舞連を見た時刻は・・・天文暦によると8月31日は日の入り18時11分、月南中19時03分、薄明終了19時45分、月齢8.6だから、まだ薄明の残る上弦の月が出ている頃なのです。最初「こんや」だったのを後に「こよい」と直したというのもなるほどと合点がいきます。
 東北地方は古代より、先住民族がヤマト王権に征服されるという長い歴史を持っていますが、王権に従わずに滅ぼされた者たちは鬼とされました。征夷大将軍坂上田村麻呂に抗い先祖伝来の土地を守るべく闘った蝦夷のアテルイやモレ、悲劇の武将源義経などはみな非業の死を遂げます。「青い仮面」をつけた「四方の夜の鬼神」となったこれら先人たちの魂を呼び寄せ鎮めるための剣舞を、月明かりの下で篝火に照らされ鶏の黒尾を頭巾に飾り、片刃の太刀を振りかざして少年たちが舞うのです。
農学、地質学、天文学、植物学、化学、歴史学、民俗学、宗教学等に造詣の深い、まさにマルチタイプの貌を持った宮沢賢治ですので、専門用語も多く出てきますが、このような詩に、いったいどんな意図をもって曲が書かれたのでしょうか。
 作曲者の
清瀬保二(1900年、宇佐市四日市生まれ)はプログラムノートに次のように記しています。
「…ユニークな詩の言葉とリズムを生かし、またこの原体村の昔から伝わるという剣舞連を想像しながら、日本の中世の芸能である〈幸若舞〉のスタイルを取り入れたいと思った。男性的武士的な気風のものである。…またこの詩のリズムをよく生かし、言葉が出来るだけ聞き取れるようにした。…伴奏のリズムのきっかけは彼の太鼓の譜と詩とからヒントを得た。…」

2003年演奏会当日のアルバム
最終練習のはじめは恒例のラジオ体操から 最終練習風景
立ち続けに少し疲れ気味 受付の準備をする津野さん お弁当で腹ごしらえ
着替えも終わり準備OK 最終打ち合わせをする指揮者 開場を待つお客様
午後6時30分 開場です 開演 第1ステージは源田俊一郎編曲の「ふるさとの四季」を演奏
第2ステージのトップパート セカンド・バリトンパート バスパート
第2ステージは多田武彦作曲の男声合唱組曲「吹雪の街を」を演奏 第4ステージ「くらかけ山の雪」
演奏会のメイン曲「原体剣舞連」ピッコロと和太鼓の伴奏が入ります ゲスト伴奏者との息もぴったり
アンコールは藤野先生のピッコロから アンコール曲「遙かな友に」で終演



BGMは磯部俶作曲「遙かな友に」
MiDi音源入手先は、
まおの相談室からです
http://maotty.xrea.jp/

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